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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】回転ディスク型磁場プローブ
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/02 20060101AFI20240229BHJP
   G01R 33/09 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
G01R33/02 L
G01R33/09
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022568825
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 CN2021092974
(87)【国際公開番号】W WO2021228065
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-01-10
(31)【優先権主張番号】202010403332.X
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514116947
【氏名又は名称】江▲蘇▼多▲維▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】MULTIDIMENSION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building D & E, No.2 Guangdong Road,Zhangjiagang Free Trade Zone,Zhangjiagang,Jiangsu,215634 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディーク、ジェイムズ、ゲーザ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、チーミン
【審査官】島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-101116(JP,A)
【文献】特開2008-151534(JP,A)
【文献】特表2000-506260(JP,A)
【文献】特開2018-179589(JP,A)
【文献】特開2011-102730(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0116943(US,A1)
【文献】米国特許第05818227(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0249545(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 33/02
G01R 33/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性回転ディスク、4N個の第1の軟強磁性セクタ、およびM個の第2の軟強磁性セクタであって、該第1の軟強磁性セクタと該第2の軟強磁性セクタとの両方は、該非磁性回転ディスク上に位置し、該4N個の第1の軟強磁性セクタの円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,90°/N-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+90°/N,2×90°/N-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+(i-1)×90°/N,i×90°/N-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+(4N-1)×90°/N,4N×90°/N-Φ],z[z,z+th])であり、該M個の第2の軟強磁性セクタの円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,360°/M-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+360°/M,2×360°/M-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+(i-1)×360°/M,i×360°/M-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+(M-1)×360°/M,M×360°/M-Φ],z[z,z+th])である、非磁性回転ディスク、4N個の第1の軟強磁性セクタ、およびM個の第2の軟強磁性セクタと、
円筒座標(r(r=(r+r)/2),α(α=0°&180°),z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるY軸磁気抵抗センサと、
円筒座標(r(r=(r+r)/2),α(α=90°&270°),z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるX軸磁気抵抗センサと、
円筒座標(r(r=(r+r)/2),α[(α=180°/M)|(α=3×180°/M)|...|(α=(2i-1)×180°/M)|...|(α=(2M-1)×360°/M)|(α=(M-1)×360°/M)],z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるZ軸磁気抵抗センサと、
基準信号生成器と、
を備え、4N/MとM/4Nの両方は、非整数である、回転ディスク型磁場プローブであって、
動作時、該非磁性回転ディスクは、周波数fでZ軸を中心として回転し、外部磁場Hは、該第1の軟強磁性セクタによって4N×fの周波数を有する磁場感知成分HxおよびHyに変調され、該外部磁場Hは、該第2の軟強磁性セクタによってM×fの周波数を有する磁場感知成分Hzにさらに変調され、該3つの磁場感知成分Hx、Hy、およびHzは、それぞれ、該X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサによって出力信号に変換され、該基準信号生成器は、それぞれ、4N×fの周波数を有する第1の基準信号、およびM×fの周波数を有する第2の基準信号を出力し、該第1の基準信号、該第2の基準信号、および測定信号は、3次元磁場信号の高い信号対雑音比を測定するように、外部処理回路によって、磁場値Hx、Hy、およびHzを出力するように復調される、回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項2】
前記非磁性回転ディスクは、4N個の第1の入射光穴、およびM個の第2の入射光穴を有し、該4N個の第1の入射光穴の円筒座標は、それぞれ、(r(r=re1),α(α=θ&θ+90°/N&θ+2×90°/N...&θ+(i-1)×90°/N...&θ+(4N-1)×90°/N),z[z,z+th])であり、該M個の第2の入射光穴の円筒座標は、それぞれ、(r(r=re2),α(α=θ&θ+360°/M&θ+2×360°/M...&θ+(i-1)×360°/M...&θ+(M-1)×360°/M),z[z,z+th])であり、ただし、r<re1、およびr<re2であり、
前記基準信号生成器は、第1の発光素子と、第2の発光素子と、第1の光検出器と、第2の光検出器と、第1の論理トリガ回路と、第2の論理トリガ回路とを備え、該第1の発光素子は、該第1の入射光穴の上方または下方に位置し、該第2の発光素子は、該第2の入射光穴の上方または下方に位置し、該第1の光検出器は、該第1の発光素子とは反対の該第1の入射光穴の他方の側に位置し、該第2の光検出器は、該第2の発光素子とは反対の該第2の入射光穴の他方の側に位置し、
動作時、該第1の入射光穴および該第2の入射光穴が該第1の発光素子および該第2の発光素子に直面するときに、前記非磁性回転ディスクは、前記周波数fで前記Z軸を中心として回転し、該第1の光検出器は、前記4N×fの周波数を有する前記第1の基準信号を出力するように該第1の論理トリガ回路をトリガし、該第2の光検出器は、前記M×fの周波数を有する前記第2の基準信号を出力するように該第2の論理トリガ回路をトリガする、請求項1記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項3】
前記基準信号生成器は、アナログ角度変換器と、周波数逓倍器とを備え、
該アナログ角度変換器は、前記非磁性回転ディスクの前記回転を監視し、角度で変化する正弦または余弦周期信号を出力し、次いで、該周波数逓倍器によって、前記4N×fの周波数を有する前記第1の基準信号、および前記M×fの周波数を有する前記第2の基準信号を出力する、請求項1記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項4】
前記第1の基準信号と前記第2の基準信号は共に、高レベル信号または低レベル信号であり、
前記第1の光検出器が前記第1の発光素子によって発せられた光を検出する前に、前記第1の論理トリガ回路のレベルは変わらないままであり、前記第1の光検出器が前記第1の発光素子によって発せられた該光を検出した後、前記第1の論理トリガ回路の該レベルは変換され、
前記第2の光検出器が前記第2の発光素子によって発せられた光を検出する前に、前記第2の論理トリガ回路のレベルは変わらないままであり、前記第2の光検出器が、前記第2の発光素子によって発せられた該光を検出した後、前記第2の論理トリガ回路の該レベルは変換される、請求項2記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項5】
前記第1の光検出器、前記第2の光検出器、前記X軸磁気抵抗センサ、前記Y軸磁気抵抗センサ、および前記Z軸磁気抵抗センサは、同じ回路基板上に位置する、請求項2記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項6】
前記X軸磁気抵抗センサ、前記Y軸磁気抵抗センサ、および前記Z軸磁気抵抗センサは全て、リニア・トンネル磁気抵抗センサである、請求項1記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項7】
前記外部処理回路は、第1の位相ロック回路と、第2の位相ロック回路と、第3の位相ロック回路とを備え、
前記Y軸磁気抵抗センサの測定信号は、結合され、第1のコンデンサを介して該第1の位相ロック回路へ出力され、前記X軸磁気抵抗センサの測定信号は、結合され、第2のコンデンサを介して該第2の位相ロック回路へ出力され、前記Z軸磁気抵抗センサの測定信号は、結合され、第3のコンデンサを介して該第3の位相ロック回路へ出力され、該位相ロック回路は、ミキサと、ローパス・フィルタとをそれぞれ備え、該第1の位相ロック回路および該第2の位相ロック回路の該ローパス・フィルタのカットオフ周波数は共に、4N×fよりも低く、該第3の位相ロック回路の該ローパス・フィルタのカットオフ周波数は、M×fよりも低い、請求項6記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項8】
前記外部処理回路は、前置増幅器をさらに備え、該前置増幅器は、前記コンデンサと前記位相ロック回路との間に配置される、請求項7記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項9】
前記第1の基準信号は、前記第1の位相ロック回路および前記第2の位相ロック回路にそれぞれ接続され、前記第1の位相ロック回路は、前記外部磁場HのY軸磁場成分に対応するVy信号を出力し、前記第2の位相ロック回路は、前記外部磁場HのX軸磁場成分に対応するVx信号を出力し、
前記第2の基準信号は、前記第3の位相ロック回路に接続され、前記第3の位相ロック回路は、前記外部磁場HのZ軸磁場成分に対応するVz信号を出力する、請求項7または8記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項10】
前記非磁性回転ディスクは、磁気シールド式モータによって回転するように駆動され、前記非磁性回転ディスクは、非磁性伝達シャフトを介して該磁気シールド式モータに接続され、該磁気シールド式モータの表面は、金属伝導層で覆われ、前記非磁性回転ディスクに近い前記磁気シールド式モータの片側は、磁気シールドのために軟強磁性金属層で覆われる、請求項1記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【請求項11】
前記第1の軟強磁性セクタ、前記第2の軟強磁性セクタ、および前記軟強磁性金属層は全て、軟強磁性合金材料で作製される、請求項10記載の回転ディスク型磁場プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の本実施形態は、磁気抵抗センサ技術に関し、詳細には、回転ディスク型磁場プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
磁気抵抗センサは、1/f雑音を有する。磁気抵抗センサの雑音を減少させ、低雑音の磁気抵抗センサを開発することは、磁気信号の正確な測定を改善する際に大変重要である。
【0003】
一般に、磁気抵抗センサは、低周波において高い1/f雑音を有し、一方、熱雑音は、高周波で優勢であり、しかし、熱雑音の雑音エネルギー密度は、低周波における1/f雑音のものよりもずっと低い。したがって、現在、磁気信号をより高い周波数の磁場に変調し、次いで、磁気抵抗センサによって高周波磁場を測定して高周波電圧信号を出力することが一般的である。次いで、スペクトルの低周波部分からスペクトルの高周波部分へ磁気信号測定を移動させるために、高周波電圧信号は変調され、それによって1/f雑音のエネルギー密度を減少させる。
【0004】
しかしながら、既存の高周波磁気信号測定機器は、磁気抵抗センサの複雑さおよびサイズ、ならびに製造プロセスの複雑さを大いに増大させる。
【0005】
米国特許出願US/365,398は、磁気センサによって感知された磁束を変調する磁気抵抗センサの方法および機器を開示する。本出願は、基部構造に取り付けられた少なくとも1つの磁気センサと、回転部材と、回転部材に装着された少なくとも1つの磁束コンセントレータとを含む。回転部材が回転すると、少なくとも1つの磁束コンセントレータは、磁気センサを周期的にシールドする。したがって、少なくとも1つの磁気センサの出力は変調される。本出願は、2軸センサを実現するためにTMRセンサ・チップを使用し、これは、複雑な構造および大きいサイズを有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、測定システムの複雑さの問題を解決するために回転ディスク型磁場プローブを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、
非磁性回転ディスク、4N個の第1の軟強磁性セクタ、およびM個の第2の軟強磁性セクタ(第1の軟強磁性セクタと第2の軟強磁性セクタとの両方は、非磁性回転ディスク上に位置する。4N個の第1の軟強磁性セクタの円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,90°/N-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+90°/N,2×90°/N-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+(i-1)×90°/N,i×90°/N-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+(4N-1)×90°/N,4N×90°/N-Φ],z[z,z+th])であり、M個の第2の軟強磁性セクタの円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,360°/M-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+360°/M,2×360°/M-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+(i-1)×360°/M,i×360°/M-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+(M-1)×360°/M,M×360°/M-Φ],z[z,z+th])である)と、
円筒座標(r(r=(r+r)/2),α(α=0°&180°),z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるY軸磁気抵抗センサと、
円筒座標(r(r=(r+r)/2),α(α=90°&270°),z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるX軸磁気抵抗センサと、
円筒座標(r(r=(r+r)/2),α[(α=180°/M)|(α=3×180°/M)|...|(α=(2i-1)×180°/M)|...|(α=(2M-1)×360°/M)|(α=(M-1)×360°/M)],z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるZ軸磁気抵抗センサと、
基準信号生成器と、を含み、4N/MとM/4Nの両方は、非整数である、回転ディスク型磁場プローブを提供する。
【0008】
動作時、非磁性回転ディスクは、周波数fでZ軸を中心として回転する。外部磁場Hは、第1の軟強磁性セクタによって4N×fの周波数を有する磁場感知成分HxおよびHyに変調され、外部磁場Hは、第2の軟強磁性セクタによってM×fの周波数を有する磁場感知成分Hzにさらに変調される。3つの磁場感知成分Hx、Hy、およびHzは、それぞれ、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサによって出力信号に変換される。基準信号生成器は、それぞれ、4N×fの周波数を有する第1の基準信号、およびM×fの周波数を有する第2の基準信号を出力する。第1の基準信号、第2の基準信号、および測定信号は、高い信号対雑音比を有する3次元磁場信号を測定するように、外部処理回路によって、磁場値Hx、Hy、およびHzを出力するように復調される。
【0009】
本発明の本実施形態では、回転ディスク型磁場プローブは、非磁性回転ディスクと、4N個の第1の軟強磁性セクタと、M個の第2の軟強磁性セクタと、基準信号生成器と、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサとを含む。第1の軟強磁性セクタと第2の軟強磁性セクタとの両方は、非磁性回転ディスク上に位置し、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサは、非磁性回転ディスクの上方または下方に位置する。本発明の本実施形態では、回転ディスク型磁場プローブは、静磁場を高周波磁場に変調し、TMR磁気抵抗センサのDCオフセットによって引き起こされる雑音に有効に打ち勝つことができる高周波磁場を測定し、DCオフセットの影響をなくし、TMR磁気抵抗センサの使用中に雑音を大いに減少させる。また、測定構造は、製造方法が簡単であり、これは、回転軟強磁性プローブを磁気抵抗センサに加えることによって実現することができ、それによって、測定構造の複雑さおよびサイズを減少させる。地球磁場を監視するとともに、信号対雑音比を改善する測定構造は、価値がある。
【0010】
本発明の実施形態または先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、先行技術の実施形態の説明に使用される必要がある添付図面が、以下に簡潔に導入される。以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの特定の実施形態であるが、それらは、本発明の様々な実施形態により開示されるデバイス構造、ドライブ方法、および製造方法の基本概念に従って他の構造および図面に拡張および拡大できることが、当業者によって明らかであり、それらは、本発明の特許請求の範囲内にあることに疑いの余地はない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による回転ディスク型磁場プローブの概略図である。
図2】B-Bに沿った図1の断面図である。
図3】B-Bに沿った図1の断面図である。
図4図1の回転の概略図である。
図5a】Y軸磁気抵抗センサの誘導磁場の最大値の位置の図である。
図5b】Y軸磁気抵抗センサの誘導磁場の最小値の位置の図である。
図6a】X軸磁気抵抗センサの誘導磁場の最大値の位置の図である。
図6b】X軸磁気抵抗センサの誘導磁場の最小値の位置の図である。
図7a】Z軸磁気抵抗センサの誘導磁場の最大値の位置の図である。
図7b】Z軸磁気抵抗センサの誘導磁場の最小値の位置の図である。
図8a】X軸単方向磁場下で非磁性回転ディスクの回転角に伴って変動するX軸磁気抵抗センサの誘導磁場強度の図である。
図8b】単方向磁場下で非磁性回転ディスクの回転角に伴って変動するZ軸磁気抵抗センサの誘導磁場強度の図である。
図9】磁気抵抗センサの白色雑音スペクトル図である。
図10】外部処理回路の概略構造図である。
図11】外部処理回路の概略構造図である。
図12】非磁性回転ディスクの駆動構造の概略図である。
図13】磁気シールド式モータの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、本開示の技術的解決策は、以下、本開示の実施形態における添付図面を参照して、実施のやり方によってより明確かつ完全に説明されることになる。説明される実施形態は、本開示の実施形態の一部であって、全ての実施形態ではないことが明らかである。本発明における実施形態によって開示され、促進される基本概念に基づいて、当業者が得る全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0013】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による回転ディスク型磁場プローブの概略図が示されている。図2は、B-Bに沿った図1の断面図であり、図3は、B-Bに沿った図1の断面図であり、図4は、図1の回転の概略図である。回転ディスク型磁場プローブ1は、非磁性回転ディスク2と、4N個の第1の軟強磁性セクタ3と、M個の第2の軟強磁性セクタ4(第1の軟強磁性セクタ3と第2の軟強磁性セクタ4は共に、非磁性回転ディスク2上に位置する。4N個の第1の軟強磁性セクタ3の円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,90°/N-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+90°/N,2×90°/N-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+(i-1)×90°/N,i×90°/N-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+(4N-1)×90°/N,4N×90°/N-Φ],z[z,z+th])であり、この第2の軟強磁性セクタ4の円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,360°/M-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+360°/M,2×360°/M-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+(i-1)×360°/M,i×360°/M-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+(M-1)×360°/M,M×360°/M-Φ],z[z,z+th])である)と、円筒座標(r(r=(r+r)/2),α(α=0°&180°),z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるY軸磁気抵抗センサ5および6と、円筒座標(r(r=(r+r)/2),α(α=90°&270°),z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるX軸磁気抵抗センサ7および8と、円筒座標(r(r=(r+r)/2),α[(α=180°/M)|(α=3×180°/M)|...|(α=(2i-1)×180°/M)|...|(α=(2M-1)×360°/M)|(α=(M-1)×360°/M)],z[(z=z-th)|(z=z+th+th)])におけるZ軸磁気抵抗センサ9と、基準信号生成器とを含み、4N/MとM/4Nの両方は、非整数である。
【0014】
動作時、非磁性回転ディスク2は、周波数fでZ軸を中心として回転する。外部磁場Hは、第1の軟強磁性セクタ3によって4N×fの周波数を有する磁場感知成分HxおよびHyに変調され、外部磁場Hは、第2の軟強磁性セクタ4によってM×fの周波数を有する磁場感知成分Hzにさらに変調される。3つの磁場感知成分Hx、Hy、およびHzは、それぞれ、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサによって出力信号に変換される。基準信号生成器は、それぞれ、4N×fの周波数を有する第1の基準信号、およびM×fの周波数を有する第2の基準信号を出力する。第1の基準信号、第2の基準信号、および測定信号は、3次元磁場信号の高い信号対雑音比を測定するように、外部処理回路によって、磁場値Hx、Hy、およびHzを出力するように復調される。
【0015】
この実施形態では、非磁性回転ディスク2は、ある厚さを有する円形構造を有し、適宜、小さい厚さを有する円筒構造であり得る。xyz座標系が、非磁性回転ディスク2の中心軸をz=0軸としてとることによって確立され、X軸およびY軸で構成される平面は、非磁性回転ディスク2の上面および下面に平行であり、Z軸方向は、非磁性回転ディスク2の表面に直交し、すなわち、非磁性回転ディスク2の厚さ方向に平行である。適宜、z座標は、非磁性ディスク2の下面はz=zであり、非磁性回転ディスク2の厚さはthであり、次いで、その上面のz座標は、z=z+thである。非磁性回転ディスク2の下面の下方のデバイスのz座標は、zよりも小さく、非磁性回転ディスク2の上面よりも上方のデバイスのz座標が、z+thよりも大きい。回転ディスク型磁場プローブ1におけるデバイスの座標点は、円筒座標(r,α,z)によって表され、ただし、rは、Z軸に関する垂直距離を表し、αは、X-Y平面上のrの投影とX軸との間の内角を表す。適宜、非磁性回転ディスク2は、プラスチック、セラミック、金属、またはポリマーなどの任意の非磁性材料で作製され得る。
【0016】
この実施形態では、4N個の第1の軟強磁性セクタ3は、非磁性回転ディスク2上に位置する。N=2を仮定すると、図1に示されるように、非磁性回転ディスク2は、それぞれ3(1)から3(8)である8個の第1の軟強磁性セクタ3を有する。元の状態では、+X軸に隣接したxy座標の第1の象限内の第1の軟強磁性セクタ3は、3(1)としてマークされ、残りの7のセクタは、反時計回りに順に3(2)から3(8)としてマークされる。非磁性回転ディスク2の回転に伴って、3(1)は、異なる位置へ回転することが理解できる。8個の第1の軟強磁性セクタ3の円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,45°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+45°,90°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+90°,135°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+135°,180°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+180°,225°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+225°,270°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+270°,315°-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+315°,360°-Φ],z[z,z+th])である。他の実施形態では、適宜、N=1であり、またはNは、3以上の正の整数であることが理解できる。
【0017】
4N個の第1の軟強磁性セクタ3の1つの第1の軟強磁性セクタ3の円筒座標は、(r[r,r],α[Φ,45°-Φ],z[z,z+th])であり、第1の軟強磁性セクタ3が非磁性回転ディスク2内に位置し、第1の軟強磁性セクタ3の上面が非磁性回転ディスク2の上面で重ね合わされ、第1の軟強磁性セクタ3の下面が非磁性回転ディスク2の下面で重ね合わされ、第1の軟強磁性セクタ3の厚さが非磁性回転ディスク2の厚さに等しく、第1の軟強磁性セクタ3は2つの半径線および2つの円弧によって囲まれ、ただし、一方の半径線とX軸との間の内角はΦであり、他方の半径線とX軸との間の内角は45°-Φであり、1つの弧は、半径rを有する円上に位置し、他方の弧は、半径rを有する円上に位置することを示す。適宜、第1の軟強磁性セクタ3の2つの半径線の間の内角は、90°よりも小さい。
【0018】
この実施形態では、M個の第2の軟強磁性セクタ4が、非磁性回転ディスク2上に位置する。M=5を仮定すると、図1に示されるように、非磁性回転ディスク2は、それぞれ4(1)から4(5)までである5個の第2の軟強磁性セクタ4を有する。元の状態では、+X軸に隣接したxy座標の第1の象限内の第2の軟強磁性セクタ4は、4(1)としてマークされ、残りの4つのセクタは、反時計回りに順に4(2)から4(5)としてマークされる。非磁性回転ディスク2の回転に伴って、4(1)は、異なる位置へ回転することが理解できる。5個の第2の軟強磁性セクタ4の円筒座標は、それぞれ、(r[r,r],α[Φ,72°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+72°,144°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+144°,216°-Φ],z[z,z+th])、(r[r,r],α[Φ+216°,288°-Φ],z[z,z+th])、および(r[r,r],α[Φ+288°,360°-Φ],z[z,z+th])である。NおよびMは整数であるが、4N/Mは整数ではなく、M/4Nは整数ではないことが理解できる。他の実施形態では、適宜、M=3、または正の整数Mが、Nが決定された後に、合理的に選択されてもよい。
【0019】
適宜、回転ディスク型磁場プローブ1は、2つのX軸磁気抵抗センサ7および8と、2つのY軸磁気抵抗センサ5および6と、Z軸磁気抵抗センサ9とをさらに含む。適宜、Y軸磁気抵抗センサ5は、α=0°の位置に位置し、Y軸磁気抵抗センサ6は、α=180°の位置に位置し、X軸磁気抵抗センサ7は、α=90°の位置に位置し、X軸磁気抵抗センサ8は、α=270°の位置に位置する。
【0020】
この実施形態では、適宜、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサは全て、非磁性回転ディスク2の下方に位置する。Y軸磁気抵抗センサ5の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=0°),z(z=z-th))であり、Y軸磁気抵抗センサ6の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=180°),z(z=z-th))であり、X軸磁気抵抗センサ7の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=90°),z(z=z-th))であり、X軸磁気抵抗センサ8の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=270°),z(z=z-th))であり、Z軸磁気抵抗センサ9の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=180°/M),z(z=z-th))である。
【0021】
他の実施形態では、図3に示されるように、適宜、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサは全て、非磁性回転ディスク2の上方に位置することができる。Y軸磁気抵抗センサ5の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=0°),z(z=z+th+th))であり、Y軸磁気抵抗センサ6の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=180°),z(z=z+th+th))であり、X軸磁気抵抗センサ7の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=90°),z(z=z+th+th))であり、X軸磁気抵抗センサ8の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=270°),z(z=z+th+th))であり、Z軸磁気抵抗センサ9の円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=180°/M),z(z=z-th))である。
【0022】
他の実施形態では、適宜、Z軸磁気抵抗センサの円筒座標は、(r(r=(r+r)/2),α(α=3×180°/M),z(z=z-th))、または(r(r=(r+r)/2),α(α=5×180°/M),z(z=z-th))、または(r(r=(r+r)/2),α(α=7×180°/M),z(z=z-th))、または(r(r=(r+r)/2),α(α=9×180°/M),z(z=z-th))であることができる。
【0023】
およびzは共に、0以上であり、th、th、th、およびthは全て、0よりも大きく、zおよびzは、等しいまたは等しくないものであり得、th、th、th、およびthの任意の2つの値は、等しいまたは等しくないものであり得ることが理解できる。本明細書中に特定の定義は、なされていない。回転ディスク型磁場プローブの動作に影響しないことに基づいて、関連する専門家は、合理的に複数の値を設定することができる。
【0024】
この実施形態では、回転ディスク型磁場プローブ1は、基準信号生成器と、回転シャフト12とをさらに備える。適宜、回転シャフト12の回転方向は、図4の矢印の方向に示されるように時計回りである。
【0025】
動作時、回転シャフト12は、周波数fで回転して、周波数fでZ軸を中心として回転するように非磁性回転ディスク2を同期的に駆動させる。3次元外部磁場Hは、第1の軟強磁性セクタ3によって、4N×fの周波数を有する磁場感知成分HxおよびHyに変調され、3次元外部磁場Hは、第2の軟強磁性セクタ4によって、M×fの周波数を有する磁場感知成分Hzにさらに変調される。磁場感知成分Hxは、それぞれX軸磁気抵抗センサ7および8によって測定され、X軸測定信号が出力される。磁場感知成分Hyは、それぞれY軸磁気抵抗センサ5および6によって測定され、Y軸測定信号が出力される。磁場感知成分Hzは、Z軸磁気抵抗センサ9によって測定され、Z軸測定信号が出力される。基準信号生成器は、4N×fの周波数を有する第1の基準信号、およびM×fの周波数を有する第2の基準信号を出力する。第1の基準信号、第2の基準信号、ならびにX軸、Y軸、およびZ軸測定信号は全て、外部処理回路に出力される。外部処理回路は、受信した基準信号および測定信号を復調して、Hx、Hy、およびHz値を得て、3つの磁場値を出力し、3次元外部磁場Hの磁場信号の高い信号対雑音比を測定するようになっている。
【0026】
図5aおよび図5bに示されるように、Y軸磁気抵抗センサの概略測定図が示されている。図5aは、誘導磁場の最大値の位置を示す。この時点で、非磁性回転ディスク2に対するY軸磁気抵抗センサ5の正投影は、2つの隣接した第1の軟強磁性セクタ3(1)と3(2)との間の間隙内に位置する。Y方向の誘導磁場の大きさは最大であり、単一セクタのスパン・ラジアン角度はΦである。図5bは、誘導磁場の最小値の位置を示し、この時点で、第1の軟強磁性セクタ3(2)の回転角は、θ=Φ/2である。非磁性回転ディスク2に対するY軸磁気抵抗センサ5の正投影は、第1の軟強磁性セクタ3(2)の中央部に位置する。磁場シールド効果は最大であり、したがって、Y方向の誘導磁場の大きさは最小である。
【0027】
図6aおよび図6bに示されるように、X軸磁気抵抗センサの概略測定図が示されている。図6aは、誘導磁場の最大値の位置を示す。このとき、非磁性回転ディスク2に対するX軸磁気抵抗センサ7の正投影は、2つの隣接した第1の軟強磁性セクタ3(3)と3(4)との間の間隙内に位置する。X方向の誘導磁場の大きさは最大であり、単一セクタのスパン・ラジアンはΦである。図6bは、誘導磁場の最小値の位置を示し、この時点で、第1の軟強磁性セクタ3(3)の回転角は、θ=Φ/2である。非磁性回転ディスク2に対するX軸磁気抵抗センサ7の正投影は、第1の軟強磁性セクタ3(3)の中央部に位置する。磁場シールド効果は最大であり、したがって、X方向の誘導磁場の大きさは最小である。
【0028】
図7aおよび図7bに示されるように、Z軸磁気抵抗センサの概略測定図が示されている。図7aは、誘導磁場の最大値の位置を示す。この時点で、非磁性回転ディスク2に対するZ軸磁気抵抗センサ9の正投影は、第2の軟強磁性セクタ4(2)の1つの真下または真上に位置する。Z方向の誘導磁場の大きさは最大であり、単一セクタのスパン・ラジアンはΦである。図7bは、誘導磁場の最小値の位置を示し、この時点で、第2の磁性セクタ4(2)の回転角は、θ=Φ/2である。非磁性回転ディスク2に対するZ軸磁気抵抗センサ9の正投影は、2つの隣接した第2の軟強磁性セクタ4(2)と4(3)との間の間隙内に位置する。磁場シールド効果は最大であり、したがって、Z方向の誘導磁場の大きさは最小である。
【0029】
図8aに示されるように、X軸単方向磁場下で非磁性回転ディスクの回転角に伴って変動するX軸磁気抵抗センサの誘導磁場強度の図である。0°~360°の回転角範囲内に見られ得るように、X軸磁気抵抗センサ信号は、45°の周期で周期的に変動する。この実施形態では、0°~360°内に45°のスパンで8個の強磁性セクタ3があることが選択される。したがって、非磁性回転ディスクの回転周波数がfであると仮定すると、X軸磁気抵抗センサの周波数は、8*fである。
【0030】
同時に、Y軸単方向磁場の条件下の非磁性回転ディスクの角度に伴うY軸磁気抵抗センサの誘導磁場強度の変動は、X軸単方向磁場の条件下の非磁性回転ディスクの回転角に伴うX軸磁気抵抗センサの磁場強度の変動と一致し、その結果は、図8aのものに類似することが分かり得る。
【0031】
図8bに示されるように、図8bは、Z軸単方向磁場下で非磁性回転ディスクの回転角に伴って変動するZ軸磁気抵抗センサの誘導磁場強度の図である。0°~360°の回転角範囲内で見られ得るように、Z軸磁気抵抗センサ信号は、72°の周期で周期的に変動する。この実施形態では、0°~360°の範囲内に72°のスパンで5個の第2の軟強磁性セクタ4があることが選択される。したがって、非磁性回転ディスクの回転周波数はfであると仮定すると、Z軸磁気抵抗センサの周波数は、5*fである。
【0032】
図9に示されるように、図9は、磁気抵抗センサの白色雑音スペクトル図である。白色雑音は、1/fの特徴を有し、すなわち、磁気抵抗センサの雑音は、140の低周波で大きいが、磁気抵抗センサの雑音は、150を上回る高周波で大いに減少させる。したがって、非磁性回転ディスクを導入し、その上に4N個の第1の軟強磁性セクタおよびM個の第2の軟強磁性セクタを設定することによって、測定磁場Hx、Hy、およびHzが、それぞれ周波数4N*fおよびM*fへ変調され、白色雑音を減少させるとともに、信号対雑音比を改善するようになされる。
【0033】
本発明の本実施形態では、回転ディスク型磁場プローブは、非磁性回転ディスクと、4N個の第1の軟強磁性セクタと、M個の第2の軟強磁性セクタと、基準信号生成器と、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサとを含む。第1の軟強磁性セクタと第2の軟強磁性セクタとの両方は、非磁性回転ディスク上に位置し、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサは、非磁性回転ディスクの上方または下方に位置する。動作時、非磁性回転ディスクは、周波数fでZ軸を中心として回転する。外部磁場は、第1の軟強磁性セクタによって4N×fを有する周波数を有する磁場感知成分HxおよびHyに変調され、外部磁場は、第2の軟強磁性セクタによってM×fの周波数を有する磁場感知成分Hzにさらに変調される。3つの磁場感知成分Hx、Hy、およびHzは、それぞれ、X軸、Y軸、およびZ軸磁気抵抗センサによって出力信号に変換される。基準信号生成器は、それぞれ、4N×fの周波数を有する第1の基準信号、および×fの周波数を有する第2の基準信号を出力する。第1の基準信号、第2の基準信号、および測定信号は、3次元磁場信号の高い信号対雑音比を測定するように、外部処理回路によって、磁場値Hx、Hy、およびHzを出力するように変調される。本発明の本実施形態では、回転ディスク型磁場プローブは、静磁場を高周波磁場に変調し、トンネル磁気抵抗(TMR)磁気抵抗センサのDCオフセットによって引き起こされる雑音に有効に打ち勝つことができる高周波磁場内で測定を実行し、DCオフセットの影響をなくし、TMR磁気抵抗センサの使用中に雑音を大いに減少させる。また、測定構造は、製造方法が簡単であり、これは、回転軟強磁性プローブを磁気抵抗センサに加えることによって実現することができ、それによって、測定構造の複雑さおよびサイズを減少させる。地球磁場を監視し、信号対雑音比を改善する測定構造は、価値がある。
【0034】
例えば、上記の技術的解決策に基づいて、図1から図4を参照して、非磁性回転ディスク2は、適宜、4N個の第1の入射光穴10と、M個の第2の入射光穴11とを有する。4N個の第1の入射光穴10の円筒座標は、それぞれ、(r(r=re1),α(α=θ&θ+90°/N&θ+2×90°/N...&θ+(i-1)×90°/N...&θ+(4N-1)×90°/N),z[z,z+th])であり、M個の第2の入射光穴11の円筒座標は、それぞれ、(r(r=re2),α(α=θ&θ+360°/M&θ+2×360°/M...&θ+(i-1)×360°/M...&θ+(M-1)×360°/M),z[z,z+th])であり、ただし、r<re1、およびr<re2ある。
【0035】
基準信号生成器は、第1の発光素子161と、第2の発光素子162と、第1の光検出器14と、第2の光検出器15と、第1の論理トリガ回路と、第2の論理トリガ回路とを含む。第1の発光素子161は、第1の入射光穴10の上方または下方に位置し、第2の発光素子162は、第2の入射光穴11の上方または下方に位置し、第1の光検出器14は、第1の発光素子161とは反対の第1の入射光穴10の他方の側に位置し、第2の光検出器15は、第2の発光素子162とは反対の第2の入射光穴11の他方の側に位置する。
【0036】
動作時、非磁性回転ディスク2は、周波数fでZ軸を中心として回転する。第1の入射光穴10および第2の入射光穴11が第1の発光素子161および第2の発光素子162に直面するときに、第1の光検出器14は、4N×fの周波数を有する第1の基準信号を出力するように第1の論理トリガ回路をトリガし、第2の光検出器15は、M×fの周波数を有する第2の基準信号を出力するように第2の論理トリガ回路をトリガする。この実施形態は、上記の添付図面および参照番号も使用する。
【0037】
この実施形態では、N=2が設定される場合、8個の第1の入射光穴10が、非磁性回転ディスク2の上面および下面を貫き、これは、それぞれ10(1)から10(8)である。元の状態では、+X軸または+X軸が重ね合わされた第1の入射光穴10に隣接したxy座標の第1の象限内の第1の入射光穴10は、10(1)としてマークされ、残りの7個の入射光穴は、反時計回りに順に10(2)から10(8)としてマークされる。非磁性回転ディスク2の回転に伴って、10(1)は、異なる位置へ回転することが理解できる。8個の第1の入射光穴10円筒座標は、それぞれ、(r(r=re1),α(α=θ),z[z,z+th])、(r(r=re1),α(α=θ+45°),z[z,z+th])、(r(r=re1),α(α=θ+90°),z[z,z+th])、(r(r=re1),α(α=θ+135°),z[z,z+th])、(r(r=re1),α(α=θ+180°),z[z,z+th])、(r(r=re1),α(α=θ+225°),z[z,z+th])、(r(r=re1),α(α=θ+270°),z[z,z+th])、および(r(r=re1),α(α=θ+315°),z[z,z+th])である。
【0038】
この実施形態では、M=5が設定される場合、5個の第2の入射光穴11が、非磁性回転ディスク2の上面および下面を貫き、これは、それぞれ11(1)から11(5)である。元の状態では、+X軸または+X軸が重ね合わされた第2の入射光穴11に隣接したxy座標の第1の象限内の第2の入射光穴11は、11(1)としてマークされ、残りの4個の入射光穴は、反時計回りに順に11(2)から11(5)としてマークされる。非磁性回転ディスク2の回転に伴って、11(1)は、異なる位置へ回転することが理解できる。5個の第2の入射光穴11の円筒座標は、それぞれ、(r(r=re2),α(α=θ),z[z,z+th])、(r(r=re2),α(α=θ+72°),z[z,z+th])、(r(r=re2),α(α=θ+144°),z[z,z+th])、(r(r=re2),α(α=θ+216°),z[z,z+th])、および(r(r=re2),α(α=θ+288°),z[z,z+th])である。
【0039】
この実施形態では、基準信号生成器は、2つの発光素子および2つの光検出器を含み、これらは、それぞれ、第1の発光素子161および第2の発光素子162、ならびに第1の光検出器14および第2の光検出器15である。発光素子および光検出器は、それぞれ、非磁性回転ディスク2の両側に位置し、それによって光検出器は、入射光穴を介して発光素子によって発せられた光を検出することができる。適宜、光検出器および磁気抵抗センサは、非磁性回転ディスク2の同じ側に位置する。
【0040】
図2に示されるように、適宜、第1の発光素子161は第1の入射光穴10の上方に位置し、第2の発光素子162は第2の入射光穴11の上方に位置し、第1の光検出器14は第1の入射光穴10の下方に位置し、第2の光検出器15は第2の入射光穴11の下方に位置する。他の実施形態では、図3に示されるように、第1の発光素子161は第1の入射光穴10の下方に位置し、第2の発光素子162は第2の入射光穴11の下方に位置し、第1の光検出器14は第1の入射光穴10の上方に位置し、第2の光検出器15は第2の入射光穴11の上方に位置することも適宜である。適宜、発光素子は、LED発光素子または任意の他の適用可能な発光素子である。発光素子および光検出器の位置は、決定された後に固定されることが理解できる。
【0041】
動作時、回転シャフト12は、周波数fで回転して、周波数fでZ軸を中心として回転するように非磁性回転ディスク2を同期的に駆動させ、それによって非磁性回転ディスク2上の入射光穴の位置が回転する。第1の入射光穴10および第2の入射光穴11が回転させられて第1の発光素子161および第2の発光素子162に直面するときに、第1の入射光穴10の下方に位置する第1の光検出器14は、第1の発光素子161によって発せられた光を検出することができ、次いで、第1の光検出器14は、4N×fの周波数を有する第1の基準信号を出力するように第1の論理トリガ回路をトリガし、第2の入射光穴11の下方に位置する第2の光検出器15は、第2の発光素子162によって発せられた光を検出することができ、次いで、第2の光検出器15は、M×fの周波数を有する第2の基準信号を出力するように第2の論理トリガ回路をトリガする。
【0042】
適宜、第1の基準信号および第2の基準信号は共に、高レベル信号または低レベル信号である。第1の光検出器が第1の発光素子によって発せられた光を検出する前に、第1の論理トリガ回路のレベルは変わらないままであり、第1の光検出器が第1の発光素子によって発せられた光を検出した後、第1の論理トリガ回路のレベルは変換される。第2の光検出器が第2の発光素子によって発せられた光を検出する前に、第2の論理トリガ回路のレベルは変わらないままであり、第2の光検出器が第2の発光素子によって発せられた光を検出した後、第2の論理トリガ回路のレベルは変換される。
【0043】
非磁性回転ディスク2が第1の発光素子161へ回転させられる場合、第1の入射光穴10および第1の光検出器14は、向かい合うように設定され、第1の光検出器14は、第1の発光素子151の光を検出し、第1の論理トリガ回路をトリガすることができ、第1の論理トリガ回路は、出力される第1の基準信号のレベルを切り換えることが理解できる。非磁性回転ディスク2が第1の発光素子161へ回転させられ、第1の入射光穴10が第1の光検出器14と織り交ぜられる場合、第1の光検出器14は、第1の発光素子161の光を検出することができず、第1の論理トリガ回路は、第1の基準信号のレベルを変わらないように維持する。第2の基準信号の切り換えプロセスは、第1の基準信号のものと同一であり、ここでは繰り返されない。
【0044】
具体的には、動作時、非磁性回転ディスク2は、周波数fでZ軸を中心として回転し、入射光穴の位置が変わる。第1の入射光穴10(1)が第1の発光素子161に直面するときに、第1の光検出器14は、第1の発光素子161の光を検出し、光信号を電気信号に変換し、それによって非磁性回転ディスク2の角度変位を検出し、4N×fの周波数を有する第1の基準信号を出力するように第1の論理トリガ回路をトリガする。適宜、第1の基準信号のレベルは、高レベルとすることができ、出力が維持される。順次、第1の入射光穴10(2)が第1の発光素子161に直面するときに、第1の光検出器14は、第1の発光素子161の光を検出し、光信号を電気信号に変換し、それによって非磁性回転ディスク2の角度変位を検出し、第1の基準信号のレベルを切り換えるように第1の論理接点回路をトリガする。この時点で、第1の基準信号は、高レベルから4N×fの周波数を有する低レベルへ切り換えられ、出力は、維持される。類推によって、第1の入射光穴10が第1の発光素子161に直面するときに、第1の光検出器14は、第1の基準信号のレベルを切り換えるように第1の論理トリガ回路をトリガする。第1の入射光穴10が第1の発光素子161と織り交ぜられとき、第1の論理トリガ回路によって出力される第1の基準信号のレベルは、変わらないままである。見られ得るように、第1の論理トリガ回路は、高レベルと低レベルとで構成され、4N×fの周波数を有する第1の基準信号を出力する。
【0045】
同様に、第2の発光素子162、第2の入射光穴11、および第2の光検出器15に基づいて、第2の論理トリガ回路は、高レベルと低レベルとで構成され、M×fの周波数を有する第2の基準信号を出力する。
【0046】
適宜、第1の光検出器14、第2の光検出器15、X軸磁気抵抗センサ7および8、Y軸磁気抵抗センサ5および6、ならびにZ軸磁気抵抗センサ9は、同じ回路基板13上に位置する。光検出器、磁気抵抗センサ、論理トリガ回路、および他の構造は全て、同じ回路基板13上に位置すると理解できる。論理トリガ回路は、対応する光検出器に電気的に接続されるが、論理トリガ回路の円筒座標は、特に限定されない。
【0047】
例えば、上記の技術的解決策に基づいて、適宜、基準信号生成器は、アナログ角度変換器と、周波数逓倍器とを含む。アナログ角度変換器は、非磁性回転ディスクの回転を監視し、角度で変化する正弦または余弦周期信号を出力し、次いで、周波数逓倍器を介して、4N×fの周波数を有する第1の基準信号、およびM×fの周波数を有する第2の基準信号をそれぞれ出力する。上記の実施形態とは異なり、この実施形態の基準信号生成器は、回転シャフト上に配置され得る。基準信号生成器は、アナログ角度変換器を含み、このアナログ角度変換器は、回転シャフトの回転を検出し、回転シャフトの回転角に従って周波数fを有する正弦または余弦信号を出力するために使用され得る。基準信号生成器は、周波数逓倍器をさらに含み、周波数fを有する正弦または余弦信号は、周波数逓倍器を通過し、それによって4N×fの周波数を有する第1の基準信号、およびM×fの周波数を有する第2の基準信号をそれぞれ発生させる。
【0048】
例えば、上記の技術的解決策に基づいて、適宜、X軸磁気抵抗センサ、Y軸磁気抵抗センサ、およびZ軸磁気抵抗センサは全て、リニア・トンネル磁気抵抗センサである。
【0049】
適宜、図10に示されるように、外部処理回路は、第1の位相ロック回路24と、第2の位相ロック回路28と、第3の位相ロック回路26とを含む。Y軸磁気抵抗センサ5および6の測定信号は、結合され、第1のコンデンサ20を介して第1の位相ロック回路24へ出力され、X軸磁気抵抗センサ7および8の測定信号は、第2のコンデンサ22を介して第2の位相ロック回路28へ出力され、Z軸磁気抵抗センサ9の測定信号は、結合され、第3のコンデンサ21を介して第3の位相ロック回路26へ出力される。位相ロック回路は、ミキサと、ローパス・フィルタとをそれぞれ含む。第1の位相ロック回路24および第2の位相ロック回路28のローパス・フィルタのカットオフ周波数は全て、4N×fよりも低く、第3の位相ロック回路26のローパス・フィルタのカットオフ周波数は、M×fよりも低い。
【0050】
適宜、外部処理回路は、前置増幅器をさらに含み、前置増幅器は、コンデンサと位相ロック回路との間に配置される。図11に示されるように、測定される物理量43、すなわち、測定信号が、高周波キャリア信号源Vacとその対応するセンサ441とを含む変調センサ44によって周波数fを有する信号に形成される。適宜、位相ロック回路42は、ミキサ421およびローパス・フィルタ422を含む位相ロック増幅器または位相ロック・ループであり得る。変調センサ44によって出力された変調信号は、信号周波数fを有する信号を得るために雑音増幅器45によって増幅される。雑音増幅器45は、前置増幅器である。次いで、高周波キャリア信号源Vacは、周波数fを有する信号のものと同じ周波数を有する基準信号を直接出力し、周波数信号は、ミキサ421に入力される。混合後、高周波信号および低周波信号が得られ、次いで、低周波部分が、ローパス・フィルタ422によって除去される。雑音信号は、周波数シフトを有さず、したがって、増幅器45の雑音は、やはりフィルタ除外され、最終的に、増幅器雑音を有さない高周波出力信号46が得られる。
【0051】
図10に示されるように、適宜、第1の基準信号は、それぞれ、第1の位相ロック回路24および第2の位相ロック回路28に接続される。第1の位相ロック回路24は、外部磁場HのY軸磁場成分に対応するVy信号を出力し、第2の位相ロック回路28は、外部磁場HのX軸磁場成分に対応するVx信号を出力する。第2の基準信号は、第3の位相ロック回路26に接続され、第3の位相ロック回路26は、外部磁場HのZ軸磁場成分に対応するVz信号を出力する。適宜、位相ロック回路は、図に示された位相ロック増幅器である。
【0052】
上述したように、第1の入射光穴10(1)は、第1の発光素子161によって照射され、第1の光検出器14は、非磁性回転ディスク2の回転の周波数fを4N×fの周波数を有する第1の基準信号に変換する。第2の入射光穴11(1)は、第2の発光素子162によって照射され、第2の光検出器15は、非磁性回転ディスク2の回転の周波数fをM×fの周波数を有する第2の基準信号に変換する。第1の基準信号は、それぞれ、トリガ23およびトリガ27へ伝達され、次いで、続いて対応するY軸磁気抵抗センサの測定信号を得るためにトリガ23を介して位相ロック増幅器24の基準信号入力端へ入力されるとともに、続いて対応するX軸磁気抵抗センサの測定信号を得るためにトリガ27を介して位相ロック増幅器8の基準信号入力端へ入力される。第2の基準信号は、トリガ25へ伝達され、続いて対応するZ軸磁気抵抗センサの測定信号を得るためにトリガ25を介して位相ロック増幅器26の基準信号入力端子に入力される。
【0053】
他方で、X軸磁気抵抗センサ7、Y軸磁気抵抗センサ5、およびZ軸磁気抵抗センサ9によって受信された磁場感知成分Hx、Hy、およびHzは、それぞれ4N×f、4N×f、およびM×fの周波数を有する電気信号に変換され、電気信号は、結合コンデンサ、すなわち、第1のコンデンサ20、第2のコンデンサ22、および第3のコンデンサ21を通過した後に、位相ロック増幅器24、26、および28の測定信号入力端子に入力される。このようにして、位相ロック増幅器24は、トリガ23によって出力される第1の基準信号に従ったY軸磁場成分の出力信号Vy、およびY軸磁気抵抗センサ5のY軸測定信号を得る。位相ロック増幅器28は、トリガ27によって出力される第1の基準信号に従ったX軸磁場成分の出力信号Vx、およびX軸磁気抵抗センサ7のX軸測定信号を得る。位相ロック増幅器26は、トリガ25によって出力される第2の基準信号に従ったZ軸磁場成分の出力信号、およびZ軸磁気抵抗センサのZ軸測定信号を得て、それによって最終的に、外部磁場のベクトル値を得る。
【0054】
位相ロック増幅器24、26、および28に対応する基準信号は、パルスの形態である。光検出器14および15によって受信された光信号は、トリガ23、25、および27を引き、次いで、高レベルおよび低レベルをそれぞれ出力するために使用される。光検出器がLED入射光を受信するたびに、光検出器は、高レベルおよび低レベルの反転をトリガする。すなわち、最初に低レベルが出力され、LED入射光が受信される前、低レベルが維持される。LED入射光が受信された後、低レベルは高レベルへ切り換えられ、次のLED入射光が受信されるまで高レベルが維持され、それは、高レベルから低レベルへ再び変化する。
【0055】
例えば、上記の技術的解決策に基づいて、図12および図13に示されるように、適宜、非磁性回転ディスク2は、回転を発生させるために磁気シールド式モータ29によって駆動され、非磁性回転ディスク2は、非磁性伝達シャフト12を介して磁気シールド式モータ29に接続され、磁気シールド式モータ29の表面は、金属伝導層291で覆われ、非磁性回転ディスク2に近い磁気シールド式モータ291の片側は、磁気シールドのために軟強磁性金属層292で覆われる。適宜、第1の軟強磁性セクタ3、第2の軟強磁性セクタ4、および軟強磁性金属層292は全て、軟強磁性合金材料で作製される。
【0056】
この実施形態では、磁気シールド式モータ29は、非磁性伝達シャフト、すなわち、回転シャフト12を介して回転するように非磁性回転ディスク2を駆動する。磁気シールド式モータ29は、モータ293と、モータ293および非磁性回転ディスク2を接続する回転シャフト12とを含み、モータ293の表面上で包まれた金属伝導シールド層291をさらに含んでおり、非磁性回転ディスク2に近い片側は、軟強磁性金属層292でさらに取り付けられる。非磁性回転ディスク2は、プラスチック、セラミック、金属、およびポリマーを含む非磁性材料で作製される。第1の軟強磁性セクタ、第2の軟強磁性セクタ、および軟強磁性金属層は全て、軟強磁性合金材料、すなわち、Co、Fe、Ni、およびB、Si、C、ならびに遷移金属Nb、Cu、およびZrからなる高透磁率軟強磁性材料で作製される。軟強磁性金属シールド層292は、非磁性回転ディスク2に影響を及ぼすのを避けるためにモータ293の回転磁場をシールドするのに使用される。
【0057】
上記のものは、本開示の好ましい実施形態および応用された技術的原理にすぎないことに留意されたい。本開示は、本明細書中に記載された特定の実施形態に限定されず、本開示の保護範囲から逸脱することなく、様々な明らかな変更、再調整、組合せ、および置換が、当業者によってなされてもよいことを当業者は理解するであろう。したがって、本開示は、上記の実施形態によって詳細に説明されてきたが、本開示は、上記の実施形態に限定されず、本開示の概念から逸脱することなくより多くの均等な実施形態を含むこともできる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められる。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9
図10
図11
図12
図13