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特許7445373みかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品
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  • 特許-みかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】みかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/00 20160101AFI20240229BHJP
   A23B 7/10 20060101ALI20240229BHJP
   A23L 33/00 20160101ALI20240229BHJP
【FI】
A23L19/00 A
A23B7/10 Z
A23L33/00
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019079714
(22)【出願日】2019-04-19
(65)【公開番号】P2020174589
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-03-15
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】513245233
【氏名又は名称】松野 久子
(74)【代理人】
【識別番号】100136560
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊晴
(72)【発明者】
【氏名】松野 久子
【合議体】
【審判長】淺野 美奈
【審判官】加藤 友也
【審判官】植前 充司
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-53939(JP,A)
【文献】医療薬学,2018年,44(9),464-470
【文献】[便秘解消&むくみに効果的]味の染みた大根に心も体もほっこり 『豚の角煮』。,2016年,https://ananweb.jp/anew/76132/,[検索日2022.1.19]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L19/00
A23B7/10
A23L33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.3~0.5gの酸化マグネシウムと、
0.5~2.0gのみかんの果皮を有する食品と、
5~30gのアミラーゼ含有物質と、をそれぞれ個別の形態の食品として別々に有し、
前記みかんの果皮を有する食品が、
みかんの果皮から白色海綿状組織を除去し、
その除去されたみかんの果皮をさいの目に刻み、
さいの目状に刻まれたみかんの果皮1gに対して、蜂蜜1~2mLと酢1~3mLの割合で混合した液に混合し、この混合物を1~3日間冷蔵保存したものであり、
前記アミラーゼ含有物質が、大根おろしであることを特徴とするみかんの果皮の加工食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、みかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品に関し、特に、便秘症を改善するとともに、みかんの果皮の効果が得られるみかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、みかんの横断面図であり、図2は、みかんの縦断面図であり、図3は、図1の拡大断面図である。図1図3に示すように、みかんの果皮(1)は、内側部分である油胞(2)には精油、クロロフィルやカロチノイド等の有用成分を多く含有している。ここで、図1図3中、1はみかんの果皮、2は油胞、3はじょうのう、4は砂じょう、5は白色海綿状組織を示す。
【0003】
非特許文献1~3に開示されているように、みかんの果皮を食べることは、従来から知られている。また、みかんの果皮は経口で摂取しにくいため、特許文献1には、みかんの加工食品が開示されている。
【0004】
一方、特許文献2には、アミラーゼの活性を阻害することで、便秘を緩和する小腸糖吸収率低下剤及び/又は腸内細菌活性化剤が、開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】農山漁村文化協会(農文協)、「果樹園芸大百科 第1巻 カンキツ」、2000年2月25日発行
【文献】畝▲崎▼榮、松本有右、竹内裕紀「図解入門メディカルワークシリーズよくわかる服薬指導の基本と要点」、秀和システム、2012年4月
【文献】渡辺麻衣、“くだものの皮”、[オンライン]、検索日2010年2月14日、インターネット
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2015-53939号公報
【文献】特開2002-338484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のみかんの果皮やみかんの果皮の加工食品は、便秘解消効果に一定の効果はあるが、みかんの果皮の成分が腸に少量ずつたまってしまう、いわゆる、みかんの果皮には蓄積作用がある。さらに、みかんの果皮の成分は、口臭、便臭、排ガス(おなら)の臭いや体臭の原因となっていた。また、多量に摂取するなど、量が過剰になると、下痢や低血糖等の症状が出る場合があり、その改善が望まれていた。さらに、みかんの果皮は上記の蓄積作用により腸に残渣が残り、健康状況に悪影響を及ぼし、その改善が望まれていた。
【0008】
また、みかんの加工食品は、便秘症の人にとっては摂取量が多くなる場合があり、健康状態(胃腸の状態)に注意して取らねばならず、その結果、みかんの果皮の有用成分を十分に活用できるものではなかった。
【0009】
さらに、従来の技術は、特許文献2記載のようにアミラーゼの活性を阻害して便秘を緩和するものであり、アミラーゼを有効に活用する技術ではなかった。
【0010】
そこで本発明の目的は、前記の従来技術の問題を解決し、便秘症を改善するとともに、みかんの果皮の効果が得られるみかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、一定量の酸化マグネシウムと一定量のみかんの果皮の食品とを摂取すること、またはさらに一定量のアミラーゼ含有物質を追加摂取することによって、前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り(摂取、服用)、さらに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、1日1回、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り(摂取、服用)、さらに、3~10日置きに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取することを特徴とするものである。
【0014】
さらに、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取し、さらに、アミラーゼ含有物質を5~30g摂取することを特徴とするものである。
【0015】
さらにまた、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、1日1回、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、3~10日置きに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取し、さらに、毎日または1~10日置きに、アミラーゼ含有物質を5~30g摂取することを特徴とするものである。
【0016】
本発明のみかんの果皮の加工食品は、0.3~0.5gの酸化マグネシウムと、0.5~2.0gのみかんの果皮を有する食品と、を有することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明のみかんの果皮の加工食品は、0.3~0.5gの酸化マグネシウムと、0.5~2.0gのみかんの果皮を有する食品と、5~30gのアミラーゼ含有物質と、を有することを特徴とするものである。
【0018】
さらに、本発明において、前記みかんの果皮を有する食品が、
みかんの果皮から白色海綿状組織を除去し、
その除去されたみかんの果皮をさいの目に刻み、
さいの目状に刻まれたみかんの果皮1gに対して、蜂蜜1~2mLと酢1~3mLの割合で混合した液に混合し、この混合物を一定期間冷蔵保存したものであることが好ましい。
【0019】
さらにまた、本発明において、前記アミラーゼ含有物質が、大根、カブ、ヤマイモよりなる群から選ばれる一種または二種以上であることが、好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、便秘症を改善するとともに、みかんの果皮の効果が得られるみかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】みかんの横断面図である。
図2】みかんの縦断面図である。
図3図1の拡大断面図である。
図4】アミラーゼ含有物質の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法およびみかんの果皮の加工食品について具体的に説明する。
本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、さらに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取することを特徴とするものである。また、本発明のみかんの果皮の加工食品は、0.3~0.5gの酸化マグネシウムと、0.5~2.0gのみかんの果皮を有する食品と、を有することを特徴とするものである。「腸内で水分を吸収し、便をやわらかくして排便を促す」成分の酸化マグネシウムと、みかんの果皮を有する食品を上記量とすることで、みかんの果皮の食品を一定量、長期にわたり摂取でき、便秘症の改善をするとともに、みかんの果皮中の有効成分を簡易に取り入れることができ、みかんの果皮の効果を得ることができる。なお、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、みかんの果皮の加工食品を摂取することによる便秘症の改善方法でもある。
【0023】
また、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取し、さらに、アミラーゼ含有物質を5~30g摂取することを特徴とするものである。また、本発明のみかんの果皮の加工食品は、0.3~0.5gの酸化マグネシウムと、0.5~2.0gのみかんの果皮を有する食品と、5~30gのアミラーゼ含有物質と、を有することを特徴とするものである。「腸内で水分を吸収し、便をやわらかくして排便を促す」成分の酸化マグネシウムと、みかんの果皮を有する食品と、糖質を分解し糖質の消化を助けるアミラーゼ含有物質とを、上記量とすることで、みかんの果皮の食品を一定量、長期にわたり摂取でき、便秘症の改善をするとともに、みかんの果皮中の有効成分を簡易に体内に取り入れることができ、みかんの果皮の効果を得ることができる。なお、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、みかんの果皮の加工食品を摂取することによる便秘症の改善方法でもあり、腹部に残るみかんの果皮の残渣を消化するものである。
【0024】
さらにまた、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、1日1回、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、さらに、3~10日置きに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取することを特徴とするものである。これにより、特開2015-53939号公報記載のみかんの果皮の加工食品が短期的な効果であったのに対して、長期間にわたりみかんの果皮の食品を摂取でき、便秘症の改善をするとともに、みかんの果皮中の有効成分を長期的にしかも簡易に取り入れることができ、みかんの果皮の効果を長期的に得ることができる。また、みかんの果皮の蓄積を防止できるため、みかんの果皮の過剰摂取を防止でき、過剰摂取により生ずる下痢や低血糖等の症状を抑制できる。なお、酸化マグネシウムの摂取は1日に1回食後に摂ることが好ましいが、限定されるものではない。また、本発明において、「3日置き」とは、摂取した日と摂取した日の間が3日であることを示す。
【0025】
また、本発明のみかんの果皮の加工食品の摂取方法は、1日1回、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、3~10日置きに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取し、さらに、毎日または1~10日置きに、アミラーゼ含有物質を5~30g摂取することを特徴とするものである。これにより、特開2015-53939号公報記載のみかんの果皮の加工食品が短期的な効果であったのに対して、長期間にわたりみかんの果皮の食品を摂取でき、便秘症の改善をするとともに、みかんの果皮中の有効成分を長期的にしかも簡易に摂り入れることができ、みかんの果皮の効果を長期的に得ることができる。また、みかんの果皮の蓄積を防止できるため、みかんの果皮の過剰摂取を防止でき、過剰摂取により生ずる下痢や低血糖等の症状を抑制でき、腹部に残るみかんの果皮の残渣を消化することができる。なお、酸化マグネシウムの摂取は1日に1回食後に摂ることが好ましいが、限定されるものではない。また、本発明において、「3日置き」とは、摂取した日と摂取した日の間が3日であることを示す。
【0026】
さらに、本発明において、前記みかんの果皮を有する食品としては、みかんの果皮を含むもので、かつ本発明の効果が得られれば特に限定されず、みかんの果皮を加工処理した食品でもよい。かかるみかんの果皮を加工処理した食品としては、例えば、みかんの果皮から白色海綿状組織を除去し、その除去されたみかんの果皮をさいの目に刻み、さいの目状に刻まれたみかんの果皮1gに対して、蜂蜜1~2mLと酢1~3mLの割合で混合した液に混合し、この混合物を一定期間冷蔵保存したものを挙げることができる。これにより、みかんの果皮の摂取量を少なくして、本発明の効果を得ることができる。また、特に、みかんの保存の観点から、みかんの果皮2gに対して、蜂蜜3mLと酢3mLの割合で混合した液に混合することが好ましい。みかん果皮を増量することで、蜂蜜と酢が多くなるため、みかんの果皮がサラサラし、より長期間(例えば、3日間)保存が可能となる。なお、本発明において、使用するみかんとしては、通常の食することができるみかんを使用でき、具体的には温州みかんを使用でき、サイズはS玉、M玉,L玉等あるが、L玉が特に好ましい。
【0027】
ここで、「みかんの果皮1gに対して、蜂蜜1~2mLと酢1~3mLの割合で混合した液」とは、みかんの果皮Ng当たり、蜂蜜N×(1~2)mL、酢N×(1~3)mLを混合することを意味する。
【0028】
みかんの果皮(1)から、白色海綿状組織(5)を除去し、その後さいの目に刻み、みかんの果皮(1)1gに対し蜂蜜1~2mL、酢1~3mLの混合比で混ぜ、これらを一定期間(1日~3日)冷蔵(例えば、5℃)保存しながら浸潤したとことで口当たりよく摂取可能となる。また、近年、みかんの果皮(1)には多数の有効成分を含有しているため、健康増進に寄与することがわかっているが、本発明では、そのみかんの果皮(1)の効果を十分に得ることができる。
【0029】
また、本発明において、酸化マグネシウムとしては、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、日興製薬株式会社製の重質酸化マグネシウム「ニッコー」(商品名)、山善製薬株式会社製の酸化マグネシウム「ヤマゼン」M(商品名)、小堺製薬株式会社製の酸化マグネシウム「コザカイ・M」(商品名)等を挙げることができる。
【0030】
本発明において、前記アミラーゼ含有物質としては、アミラーゼを含むもので、かつ本発明の効果が得られれば特に限定されず、通常、飲食できるものを使用できる。一例として、大根、カブ、ヤマイモ等を挙げることができ、これらの一種または二種以上を使用できる。中でも、大根を使用することが好ましく、特に、大根おろしとして使用することが好ましい。前記アミラーゼ含有物質により、腹部に残るみかんの果皮の残渣を消化することができる。
【0031】
図4は、アミラーゼ含有物質の一例を示す断面図であり、大根の断面図である。図4中、6は大根、61は大根の先端部、62は大根の葉を切った部分を示す。大根は、破線6aから大根の先端部61に向かって、辛みが強くなり、大根の葉を切った部分62は甘くなる。また、大根おろしは、消化酵素として、アミラーゼやオキシダーゼを豊富に含み、アミラーゼは、デンプン等の糖類を分解する酵素であり、オキシダーゼはたんぱく質や脂肪の分解を助け、胃壁を保護する効果がある。なお、大根おろしは、酸化を防ぐために、すりおろしたり刻んだ後は、早めに摂取することが好ましく、またおろし汁は刺激が強い場合があるので、避けることが好ましく、大根をしぼりすぎないことが好ましい。
【0032】
さらに、本発明において、本発明の効果が損なわれない範囲で、適宜他の成分等を添加することもできる。質的、量的範囲で上記以外の任意の成分を配合することができ、食品、健康食品等に通常配合される成分、例えば、酸化防止剤、香料、各種ビタミン剤、キレート剤、着色剤、薬効成分、無機塩類等を配合することができる。
【0033】
以下、本発明について、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例
【0034】
[みかんの果皮の食品の製造工程(以下、「みかん果皮食品1」と称す)
(i)表面をきれいに洗って拭き、みかんの果皮(1)内側部分である白色海綿状組織(5)を白い網目状になるまで除去する。みかんとしては、温州みかんのL玉を使用した。
(ii)さいの目にみかんの果皮(1)を正確でなくてよいので5mm×5mmで刻む。
(iii)刻んだみかんの果皮(1)1gを容器に入れ、蜂蜜1mLと酢3mLを混合して湿潤する。
(iv)これらの混合物を1~3日間冷蔵(5℃)保存する。
(v)蜂蜜と酢の浸潤したみかんの果皮(1)を経口的に摂取可能にする。摂取量は、0.5~2.0gである。
【0035】
(実施例1)
酸化マグネシウム0.5gを1日1回摂り、その後みかん果皮食品1を下記表1記載の量を摂取し、下記「健康状態判断基準」に従って評価し、結果を表1に併記した。
【0036】
「健康状態判断基準」
健康状態について、下記4段階で評価した。
優 便秘が改善された。
良 若干便秘はあったが、ほぼ問題なく改善されていた。
可 腹部に不快感はあるが、日常生活で問題ない程度であった。
不可 便秘が改善されず、腹部に不快感があった。
【0037】
【表1】
【0038】
表1の結果から、酸化マグネシウムを0.3~0.5g摂り、さらに、みかんの果皮を有する食品を0.5~2.0g摂取することで、良好な便秘改善効果が得られた。
【0039】
(実施例2)
前記みかん果皮食品1のみかんの果皮、蜂蜜および酢の割合を下記表2記載の量に変更して「みかん果皮食品」を作製し、酸化マグネシウム0.5gを1日1回摂った後に、表2記載の「みかん果皮食品」1gを摂取した。実施例2-1を基準に、「健康状態判断基準」について評価し、結果を表2に併記した。

【0040】
【表2】
【0041】
表2の結果から、みかんの果皮1gに対して、蜂蜜1~2mLと酢1~3mLの割合で混合することで、酸化マグネシウムとの相乗効果を得ることができた。また、実施例2-3のみかんの果皮食品は、蜂蜜と酢との混合後の保存状態が特に良好であった。
【0042】
(実施例3)
下記表3記載の量の酸化マグネシウムを1日1回摂取し、その後、下記表3記載の期間を経過後、みかん果皮食品1を1g摂取し、上記「健康状態判断基準」に従って評価し、結果を表3に併記した。
【0043】
【表3】
【0044】
表3の結果から、みかんの果皮を有する食品を適切な期間を設けて摂取することで、酸化マグネシウムとの相乗効果を得ることができた。特に、酸化マグネシウムを摂取後、反応便が表れない状態(便秘状態)でみかん果皮食品を摂ることが望ましい。
【0045】
(実施例4)
大根をすりおろしてアミラーゼ含有物質(大根おろし)を作製した。酸化マグネシウム0.5gを1日1回摂り、その後みかん果皮食品1を1gを3日置きに摂り、アミラーゼ含有物質(大根おろし)を下記表4記載の期間を経過後、摂取し、上記「健康状態判断基準」に従って評価し、結果を表4に併記した。アミラーゼ含有物質(大根おろし)は下記表4記載の量を摂取した。

【0046】
【表4】
【0047】
表4の結果から、アミラーゼ含有物質(大根おろし)を適切な期間を設けて摂取することで、酸化マグネシウムおよびみかんの果皮を有する食品との相乗効果を得ることができた。
【符号の説明】
【0048】
1 みかんの果皮
2 油胞
3 じょうのう
4 砂じょう
5 白色海綿状組織
6 大根
61 大根の先端部
62 大根の葉を切った部分
6a 破線
図1
図2
図3
図4