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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】トイレ装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/08 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
E03D9/08 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019198628
(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公開番号】P2021070984
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】山下 智弘
(72)【発明者】
【氏名】井戸田 育哉
(72)【発明者】
【氏名】大岩 幹生
(72)【発明者】
【氏名】畠田 政敏
(72)【発明者】
【氏名】樋口 恒太
(72)【発明者】
【氏名】中村 亮介
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-067576(JP,U)
【文献】特開2015-127479(JP,A)
【文献】特開平09-067848(JP,A)
【文献】実開平07-002578(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能部と、前記機能部を制御するための信号を発信するリモコン装置と、
前記リモコン装置を収容可能な収容部が形成されるトイレ本体とを備え、
前記機能部は、前記トイレ本体における便蓋の後方に配置され、
前記収容部は、前記機能部の上方に、前記トイレ本体内部の凹部として形成され、
前記トイレ本体を覆うカバーを有し、
前記収容部は、前記カバーの内側に形成され、
前記リモコン装置を前記収容部に収容した状態で、前記カバーにより前記リモコン装置を覆うことが可能に構成され
前記収容部は、前記リモコン装置を載置する載置部が形成され、
前記載置部は、前記収容部の底面から突出する複数の凸部からなり、前記凸部のうち少なくとも2つの凸部の上面には傾斜部が設けられ、
前記リモコン装置は前記傾斜部に接触するように載置される、トイレ装置。
【請求項2】
前記リモコン装置は、前記カバーとの間に一定の空間を空けて前記収容部に収容される、請求項1に記載のトイレ装置。
【請求項3】
前記トイレ本体は、便座を備え、
前記収容部は、前記便座の後方に配置される、請求項1又は2に記載のトイレ装置。
【請求項4】
前記収容部は、前記リモコン装置の向きを規制する規制部が設けられる、請求項1~いずれかに記載のトイレ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トイレ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレ装置の各種機能を実行可能なリモコン装置を備えるトイレ装置が知られている。このような技術として、便座を回動自在に保持し、局部洗浄装置を有する本体と、本体にヒンジ部を介して外方へ回転可能に設けた操作部収納ケースを設け、該収納ケース内にリモコン装置を収納する技術が開示されている(例えば、後述の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-10388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術は、操作部収納ケースがトイレ装置の外部に別途設けられるため、意匠性の観点から好ましくない。
【0005】
本開示は、リモコン装置を収容する収容部を有し、優れた意匠性が得られるトイレ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、機能部と、前記機能部を制御するための信号を発信するリモコン装置と、前記リモコン装置を収容可能な収容部が形成されるトイレ本体とを備える、トイレ装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るトイレ装置を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係るトイレ装置を示す分解斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係るトイレ装置を示す上面図である。
図4】本発明の実施形態に係るトイレ装置の収容部を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係るトイレ装置の収容部を示す上面図である。
図6】本発明の実施形態に係るリモコン装置を示す裏面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示すように、本実施形態に係るトイレ装置1は、トイレ本体10と、機能部16と、第1リモコン装置20と、第2リモコン装置21と、を備える、例えば一体型トイレである。第1リモコン装置20はトイレ装置1が設けられるトイレルームの壁面Wに配置される。第2リモコン装置21はトイレ本体10の内部の収容部14に収容される。
【0009】
トイレ本体10は、便座11と、便蓋12と、トップカバー13と、収容部14と、便器15と、機能部16と、泡タンク収容部17と、メンテナンス用開口18とを備える。
【0010】
便座11は、使用者が着座する部分であり、便器15の環状の開口上に配置され、環状の形状を有する。便蓋12は、便座11及び便器15の開口を開閉可能に覆う蓋である。トップカバー13は、トイレ本体10の外形を覆うカバーのうち、トイレ本体10の上部を覆う部材である。便器15は、上方に開口し、中央に排水口が形成される、例えば陶器からなる部材である。
【0011】
機能部16は、便蓋12の後方に配置される。機能部16は、便座11の保温装置や、便器洗浄装置、使用者の局部を洗浄するシャワーノズル等、トイレ装置1の各部を作動させる機能部品が配置された部分である。機能部16は、第1リモコン装置20及び第2リモコン装置21から信号を受信する受信部を有する。
【0012】
収容部14は、トイレ本体10の内部に形成され、第2リモコン装置21を収容可能な凹部である。収容部14は、図2に示すように、トップカバー13の内側に形成され、上方に向けて開口している。収容部14は、例えば樹脂材料等からなる本体カバーの一部として形成される。収容部14は、便座11や便蓋12の後方位置に配置される。収容部14は、トイレ本体10を正面から見た場合に、便座11や便蓋12の左右幅の範囲内に形成され、左右に突出しない位置に配置される。収容部14は、泡タンク収容部17やメンテナンス用開口18を避けた位置に配置される。収容部14は、トイレ本体10を正面から見た場合に、左右のいずれか一方側に偏った位置に配置される。トイレ本体10は、図2に示すように、便座11や便蓋12の後方位置に左から順に泡タンク収容部17、メンテナンス用開口18、収容部14を備える。収容部14は、図4及び図5に示すように、底面141と、凹部142と、側壁面W1と、規制部143と、を有する。
【0013】
底面141は、第2リモコン装置21の形状に対応した略長方形の形状を有する。底面141には、図4及び図5に示すように、第2リモコン装置を載置する載置部S1、S2、S3、S4が設けられる。載置部S1、S2、S3、S4は、底面141から突出する凸部からなる。載置部S1及びS2の上面には、傾斜部I1、I2が形成される。傾斜部I1、I2は、載置部S1及びS2が配置される側から、載置部S3及びS4が配置される側に向けて下り傾斜する。第2リモコン装置21は、傾斜部I1、I2上に接触して載置される。載置部S3及びS4は、第2リモコン装置21の側面か底面の少なくとも何れかと当接する。即ち、第2リモコン装置21は、底面141に対して僅かに浮いた状態で、傾斜して載置される。
【0014】
凹部142は、第2リモコン装置21の形状に対して外部に突出して設けられる空間である。凹部142は、収容部14に第2リモコン装置21が収容された状態で、手指が差し込めるような間隙を形成する。トイレ装置1の使用者は凹部142に手指を差し込むことで、容易に第2リモコン装置21を収容かつ取り外しできる。
【0015】
側壁面W1は、収容部14に形成される複数の側壁面のうち、いずれか1の側壁面である。上記複数の側壁面は、第2リモコン装置21が収容部14に収容された状態で、第2リモコン装置21の各側面と対向する面である。本実施形態では、側壁面W1は傾斜部I1及びI2の傾斜の下端側の側壁面であり、載置部S3及びS4が配置される側の側壁面である。側壁面W1には、規制部143が設けられる。
【0016】
規制部143は、側壁面W1に設けられる凸部である。規制部143は、後述する第2リモコン装置21の凹部213と係合するように形成される。これにより、第2リモコン装置21が収容部14に収容される際の、第2リモコン装置21の向きが規制される。
【0017】
第1リモコン装置20は、トイレ装置1の機能部16を制御するための信号を発信する。第1リモコン装置20は、略直方体形状を有する装置である。第1リモコン装置20は、機能部16に赤外線通信やBLE(登録商標)等の通信方式で情報を送信し、機能部16の各種機能を遠隔操作して制御する。上記各種機能は、例えば便器洗浄機能や局部洗浄機能等、トイレ装置1の使用者の使用頻度の高い機能である。図1に示すように、第1リモコン装置20の上面には操作部201が設けられ、前面には操作部202が設けられる。操作部201及び202は、複数の操作ボタンによって構成される。
【0018】
第2リモコン装置21は、第1リモコン装置20と同様、トイレ装置1の機能部16を制御するための信号を発信する装置である。第2リモコン装置21で制御可能な機能部16の機能は、例えば、シャワーノズルから噴出される水の水温調整機能や、便座11の温度調整機能等、トイレ装置1の使用者の使用頻度の低い機能である。第2リモコン装置21は、第1リモコン装置20よりも小さく、例えば幅方向の長さが第1リモコン装置20の半分以下の略直方体形状を有する。第1リモコン装置20と第2リモコン装置21は、例えば厚さ及び高さはいずれも略同じである。第2リモコン装置21は、図1図2図3に示すように、トイレ本体10の内部に収容可能である。
【0019】
第2リモコン装置21は、図2図4図6に示すように、正面に操作部211及び表示部212を有する。更に、いずれか1の側面に凹部213を有し、背面側に電池を収容する電池ボックス214及び215と、ホルダ216と、を有する。上記以外に、第2リモコン装置21には、制御基板や通信部等が設けられる(図示省略)。第2リモコン装置21は、収容部14に収容された状態で、外部と通信不能かつ外部から操作不能であるように構成される。例えば、第2リモコン装置21は、トップカバー13の撓みによって操作部211が操作されないよう、トップカバー13との間に一定の空間を設けて収容部14に収容される。上記一定の空間は、例えば、トップカバー13が押圧された際の撓み量が許容されるように、撓み量よりも上記一定の空間の厚みを大きくしてもよい。更に、第2リモコン装置21の通信方式を赤外線通信とし、第2リモコン装置21が収容部14に収容された状態で通信部が被覆されるように構成される。
【0020】
操作部211は、トイレ装置1の各種機能の実行を指示するための部分であり、例えば複数の操作ボタンによって構成される。複数の操作ボタンには、それぞれトイレ装置1の各種機能が直接割り当てられていてもよい。この他、複数の操作ボタンの組み合わせによるコード等の入力によってトイレ装置1の各種機能を指示可能であってもよい。
【0021】
表示部212は、文字や記号を表示可能な、例えば液晶ディスプレイである。表示部212には、トイレ装置1の各種機能の設定状況や、操作部211によって入力されるコード等が表示される。上記に加え、表示部212には第2リモコン装置21の電池残量や現在時刻等が表示されてもよい。
【0022】
凹部213は、第2リモコン装置21のいずれか1の側面に形成される。凹部213は、図4に示すように、第2リモコン装置21の通常の使用状態の向きにおける、下方向の側面にのみ形成される。凹部213は、規制部143と係合する溝部であり、第2リモコン装置21の背面側に対して開口し、正面側に対して閉口している。これにより、第2リモコン装置21が収容部14に配置される向きが規制される。具体的には、第2リモコン装置21は、図4に示すように、操作部211等が配置される正面が上側であるように配置される。更に、凹部213が設けられる側面が、規制部143が設けられる側壁面W1と対向するように配置される。
【0023】
電池ボックス214、215は、第2リモコン装置21に動作電力を供給する乾電池(図示省略)が収容される凹部である。図6に示すように、電池ボックス214、215は、第2リモコン装置21の背面側の両側端部に離隔して形成される。これに加えて、電池ボックス214、215は、凹部213が設けられる側面に隣接して設けられる。
【0024】
ホルダ216は、樹脂材料等によって形成される板状部材であり、第2リモコン装置21の背面側に着脱可能に配置される。ホルダ216には、ネジやビス等の固定具が挿通可能なネジ穴が設けられ、固定具によって壁等の設置面に固定可能である。これにより、第2リモコン装置21を例えばトイレルームの壁面W等に固定することもできる。
【0025】
本実施形態のトイレ装置1によれば、以下の効果が奏される。トイレ装置1を、トイレ本体10に形成される収容部14に第2リモコン装置21を収容可能であるように構成した。これにより、トイレ本体10の外形を変更することなく第2リモコン装置21をトイレ本体10に収容できるため、トイレ装置1の好ましい意匠性が得られる。
【0026】
収容部14を、トイレ本体10の内部の凹部として形成した。これにより、新たな部材を追加せずに収容部14を形成することができるため、トイレ装置1の製造コストの点から好ましい。
【0027】
収容部14を、トイレ本体10を覆うカバーとしてのトップカバー13の内側に形成した。例えばトップカバー13は、不透明部材で構成できる。これにより、第2リモコン装置21は、外部から視認不能に収容部14に収容できる。上記構成により、トイレ装置1をパブリック用途に使う場合等において、第2リモコン装置21の悪戯や盗難を防止できる。
【0028】
収容部14の底面141に、複数の凸部からなる載置部S1、S2、S3、S4を設け、該載置部上に第2リモコン装置21を載置させた。これにより、第2リモコン装置21が載置される下方に空間が形成される。従って、収容部14に浸水した場合であっても、該空間に水が流入するため、第2リモコン装置21の内部への水の侵入を抑制できる。更に、第2リモコン装置21に配置される電池の電解液が漏出した場合においても、電解液が第2リモコン装置21の制御基板等に到達して故障することを抑制できる。
【0029】
収容部14の底面141に設けられる載置部S1、S2の上面に傾斜部を設け、第2リモコン装置は、載置部に傾斜した状態で載置されるように構成した。これにより、第2リモコン装置21の表示部212を、トイレ装置1の使用者の視点に合わせて傾斜させて収容できるため、収容時に表示部212が視認しやすい。これに加えて、第2リモコン装置21に配置される電池の電解液が漏出した場合、電解液は傾斜部の下側に向けて漏出する。従って、電解液が第2リモコン装置の制御基板等に到達して故障することを抑制できる。
【0030】
第2リモコン装置21の電池ボックス214、215が共に隣接する側面に凹部213を設けた。更に、収容部14の傾斜部I1及びI2の傾斜の下端側に設けられる側壁面W1に、凹部213と係合する規制部143を設けた。これにより、電池ボックス214、215が共に隣接する側面が傾斜部I1及びI2の傾斜の下端側に配置されるように、第2リモコン装置21の収容時の向きが規制される。上記構成によって、電池ボックス214、215に収容される電池の電解液が漏出した場合、電解液が第2リモコン装置の制御基板等に到達して故障することを抑制できる。
【0031】
本開示は、上記実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0032】
上記実施形態では、トイレ装置1を一体型トイレとして説明した。しかし、これに限定されない。トイレ装置1の種類は特に限定されない。
【0033】
上記実施形態では、収容部14をトップカバー13の内側の、トイレ本体10の上面に形成されるものとして説明した。しかし、これに限定されない。収容部14は、トイレ本体10の外形の内側に形成されるものであればよく、例えばトイレ本体10の側面に形成されてもよい。収容部14は、トイレ本体10の外形から一部はみ出すように構成してもよい。
【0034】
上記実施形態では、載置部S1及びS2の上面に傾斜部を有するものとして説明した。しかし、これに限定されない。傾斜部は底面141のいずれかに形成されればよい。例えば、底面141全体を傾斜させて傾斜部として構成してもよい。
【0035】
収容部14の底部141等に弾性体を設け、トップカバー13の取り外しの際に、収容された第2リモコン装置21が起立するように構成してもよい。更に、トップカバー13が閉じた状態では、第2リモコン装置21の電源がOFFになっており、トップカバー13の取り外しの際に、第2リモコン装置21の電源がONとなるように構成してもよい。これにより、第2リモコン装置21の使い勝手を向上できる。
【0036】
トップカバー13に、ロック機構を設け、容易に取り外しができないように構成してもよい。ロック機構の構造としては特に限定されず、例えば特殊ネジ等でトップカバー13をトイレ本体10に係止するものであってもよいし、錠前でロックするものであってもよい。これにより、第2リモコン装置21の盗難や悪戯を抑制できる。
【0037】
上記実施形態では、第2リモコン装置21が収容部14に収容された状態で、外部から操作不能であるものとして説明した。しかし、これに限定されない。トップカバー13越しに第2リモコン装置21の操作部211の一部あるいは全てを操作できるように構成してもよい。例えば、トップカバー13の少なくとも一部を可撓性部材で構成してもよい。更に、トップカバー13を、少なくとも収容部14に収容された第2リモコン装置21の表示部212が外部から視認可能であるように構成してもよい。例えば、トップカバー13の少なくとも一部を透明部材で構成してもよい。上記構成によって、第2リモコン装置21を収容部14に収容した状態で操作可能になるため、トイレ装置1の利便性を向上できる。
【0038】
上記実施形態では、第2リモコン装置21が収容部14に収容された状態で、外部と通信不能であるものとして説明した。しかし、これに限定されない。第2リモコン装置21を収容部14に収容した際に、外部との通信が可能であるように構成してもよい。例えば、収容部14と外部とを繋ぐIRケーブル等の通信経路を設け、収容部14に収容された第2リモコン装置21が外部と赤外線通信可能であるように構成してもよい。あるいは、収容部14の外側に別途赤外線通信装置を設け、第2リモコン装置21と通信可能であるように構成してもよい。あるいは、第2リモコン装置21の通信方式をBLE(登録商標)等の無線通信方式とし、収容部14を電波が透過する樹脂材料によって構成してもよい。これにより、例えばトイレ装置1の設定と、第2リモコン装置21との設定を一致させるためのセットコード等による通信を、第2リモコン装置21をトイレ本体10に収容した状態で定期的に行うことができる。
【0039】
上記実施形態では、リモコン装置を第1リモコン装置20と第2リモコン装置21によって構成され、第2リモコン装置21がトイレ本体10に収容されるものとして説明した。しかし、この構成に限定されない。リモコン装置は1つであってもよいし、複数のリモコン装置であってもよい。トイレ本体10に収容されるリモコン装置が第1リモコン装置20であってもよい。
【0040】
上記実施形態では、第1リモコン装置20で操作可能な機能を、トイレ装置1の使用者の使用頻度の高い機能として説明した。更に、第2リモコン装置21で操作可能な機能を、トイレ装置1の使用者の使用頻度の低い機能として説明した。上記説明の通り、トイレ本体10の外部に配置される第1リモコン装置20によって、トイレ装置1の使用者の使用頻度の高い機能が操作できることが好ましい。しかし、第1リモコン装置20及び、第2リモコン装置21で操作可能な機能は特に制限されない。例えば第1リモコン装置20及び第2リモコン装置21は、トイレ装置1の全ての機能を操作可能であってもよい。
【0041】
第2リモコン装置21を、充電式の二次電池を備えて構成し、該二次電池から動作電力が供給されるように構成してもよい。更に、収容部14に収容された状態で第2リモコン装置21をトイレ本体10と通電させ、該二次電池の充電を行うように構成してもよい。
【0042】
第2リモコン装置21の表示部212の表示を、収容部14に収納時にはOFFとし、収容部14から取り外した際にはONにするように構成してもよい。例えば、第2リモコン装置21にホールICを設け、収容部14に磁石を配置してもよい。そして、第2リモコン装置21の制御部によって、ホールICが磁界を検知した際に表示部212の表示をOFFにする制御を行うように構成してもよい。これにより、第2リモコン装置21の節電効果が得られる。
【0043】
第2リモコン装置21の操作部211の操作が一定時間行われなかった場合に、表示部212の表示をOFFにするように構成してもよい。例えば、第2リモコン装置21にタイマーを設け、第2リモコン装置21の制御部によって、一定時間操作部211の操作が行われなかった場合、表示部212の表示をOFFにするように構成してもよい。これにより、第2リモコン装置21の節電効果が得られる。
【0044】
第2リモコン装置21を収容部14に収容した際に、第2リモコン装置21に収容された電池の通電が停止されるように構成してもよい。例えば、収容部14への収容時に、電池ボックス214、215の電極と電池との隙間に絶縁体シートが挿入されるように構成してもよい。これにより、第2リモコン装置21の節電効果が得られると共に、電池の液漏れを防止できる。
【0045】
第2リモコン装置21の電池を収容する収容ボックスを、収容部14とは別に設けてもよい。これにより、第2リモコン装置21の不使用時には電池を収容ボックスに収容することで、第2リモコン装置21の節電効果が得られると共に、電池の液漏れを防止できる。
【0046】
第2リモコン装置21を収容部14に収容した際に、第2リモコン装置21の除菌を行うように構成してもよい。例えば、収容部14にプラズマクラスタイオン発生装置やUV照射装置を設けてもよい。
【0047】
第2リモコン装置21を壁に固定する壁付ホルダを別途設け、該壁付ホルダを収容する収容ボックスを、収容部14とは別にトイレ本体10に設けてもよい。あるいは、収容部14と共に該収容ボックスを設けてもよい。これにより、不使用時の壁付ホルダを視認されにくい位置に収容できるため、トイレ装置1の好ましい意匠性が得られる。
【符号の説明】
【0048】
1 トイレ装置、10 トイレ本体、11 便座、13 トップカバー、14 収容部、16 機能部、141 底面、S1,S2,S3,S4 載置部、I1,I2 傾斜部、W1 壁面、143 規制部、21 第2リモコン装置(リモコン装置)、213 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6