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特許7445499情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240229BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240229BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/792
A63F13/53
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020066709
(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公開番号】P2021159577
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】松下 慎吾
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-047100(JP,A)
【文献】特開2018-047101(JP,A)
【文献】特開2017-176895(JP,A)
【文献】[FEH]英雄召喚について[連続召喚で消費オーブ減少],アルテマ FEH攻略 FEヒーローズwiki [online],2018年12月05日,[2023年12月14日検索],<https://altema.jp/fe-heroes/eiyuusyoukan-45>
【文献】[FEH]ガチャで天井に到達し星5を5体引き当てたプレイヤーってサービス開始以来一人でも存在するのだろうか?? 実質存在してないに等しいシステムだよな……,ファイアーエムブレム攻略・情報まとめ チキ速 [online],2019年07月05日,[2023年12月14日検索],<http://fire-emblem-matome.com/23627>
【文献】Cygames、「グラブル」ガチャに実質的上限 9万円相当で必ず好きなキャラ,ITmedia NEWS [online],2016年02月25日,[2023年12月14日検索],<https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1602/25/news140.html>
【文献】[グラブル・初心者向け解説]ガチャ・・・天井とは何か,はてなブログ ソシャゲ苦手マンのグラブル [online],2020年03月27日,[2023年12月14日検索],<https://sngnigate.hatenablog.com/entry/2020/03/27/223336>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モードを開始する抽選モード開始手段と、
前記抽選モードにおいて、抽選に基づいて決定され、ゲームに用いられるゲームキャラクタに各々が対応する2以上の選択候補を、当該選択候補に対応するゲームキャラクタの性質の一部を前記ユーザが特定することができる態様で表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
前記抽選モードにおいて、未選択の前記選択候補が存在する状態において、前記ユーザが当該未選択の選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータを減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補を選択済とし、当該選択された選択候補に対応する前記ゲームキャラクタを前記ユーザに付与する第1付与処理を行う第1付与手段と、
前記抽選モードにおいて、前記ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の前記選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了処理を行う終了手段と、を備え、
前記第1表示制御手段は、前記終了手段によって前記抽選モードが終了された後で前記第1開始指示に応じて新たに前記抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって決定された新たな選択候補を前記表示装置に表示させ、
前記第1開始指示に応じて開始された1回以上の前記抽選モードにおいて前記第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行うカウント手段と、
前記累積付与回数が基準回数以上となった場合、新たな前記抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可する許可設定手段と、
前記ユーザによる第2開始指示に応じて、前記指定モードを開始する指定モード開始手段と、
前記指定モードにおいて、前記ゲームキャラクタのうち1つ以上の当該ゲームキャラクタを、前記ユーザが一意に特定することができる態様で前記表示装置に表示させる第2表示制御手段と、
前記指定モードにおいて、前記ユーザにより指定された前記ゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う第2付与手段と、を備え、
前記第1付与手段は、前記抽選モード中において、前記累積付与回数が前記基準回数以上となった状態であっても、前記終了処理が行われるまでは前記選択指示を受け付ける、情報処理システム。
【請求項2】
前記許可設定手段は、前記第2付与処理が終了するまで前記抽選モードの開始を禁止する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記指定モードにおいて表示される前記1つ以上のゲームキャラクタは、前記抽選モードにおける前記抽選によって前記選択候補に決定され得るゲームキャラクタである、請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1付与手段は、未選択の前記選択候補の数が第1の数である状態において前記選択指示を受け付ける場合、未選択の前記選択候補の数が当該第1の数よりも大きい第2の数である状態よりも、前記選択指示のために減少させる前記所定のパラメータの減少量を小さくする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記抽選モード中において前記累積付与回数が前記基準回数以上となった場合、前記指定モードの実行が許可されたことを当該抽選モード中において前記ユーザに通知する第1通知手段をさらに備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記抽選モード中において前記累積付与回数が前記基準回数以上となった場合、当該抽選モードの終了後において前記第2開始指示を受け付ける状態において、前記指定モードの実行が許可されたことを通知する第2通知手段をさらに備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記抽選モード中において、前記累積付与回数を示す情報を前記選択候補とともに前記表示装置に表示させる第1回数表示制御手段をさらに備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1開始指示を受け付ける状態において、前記累積付与回数を示す情報を前記表示装置に表示させる第2回数表示制御手段をさらに備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第1付与手段は、所定の条件下で、前記所定のパラメータを減少させることを引き替えとすることなく前記選択指示を受け付け、当該選択指示によって選択された選択候補に対応する前記ゲームキャラクタを前記ユーザに付与し、
前記カウント手段は、前記第1付与処理によって前記ゲームキャラクタが付与された回数と、前記所定のパラメータを減少させることを引き替えとすることなく受け付けられた前記選択指示によって前記ゲームキャラクタが付与された回数との和を前記累積付与回数としてカウントする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記情報処理システムにおいては、少なくとも1つの前記ゲームキャラクタについての抽選確率が異なる複数種類の抽選モードが実行可能であり、
前記カウント手段は、前記複数種類の抽選モードのうち少なくとも1種類の抽選モードについて前記累積付与回数をカウントし、当該累積付与回数を当該抽選モードの種類毎にカウントする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記抽選モード開始手段は、現実時間における所定の期間内において前記第1開始指示を受け付け、
前記指定モード開始手段は、前記所定の期間内において前記第2開始指示を受け付ける、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記第2付与手段は、所定のパラメータを減少させることを引き換えとせずに、前記ユーザにより指定された前記ゲームキャラクタを当該ユーザに付与する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記許可設定手段は、前記指定モードを実行する回数が所定の上限回数となるまで当該指定モードの実行を許可する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記所定のパラメータは、ゲーム内における仮想の通貨または仮想のアイテムの量を示す、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項15】
ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モードを開始する抽選モード開始手段と、
前記抽選モードにおいて、ゲームに用いられるゲームキャラクタに各々が対応し、当該ゲームキャラクタの性質の一部を前記ユーザが特定することができる態様で表示される2以上の選択候補を抽選に基づいて決定する候補決定手段と、
前記抽選モードにおいて、前記2以上の選択候補のうち、未選択の前記選択候補が存在する状態において、前記ユーザが当該未選択の選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータを減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補を選択済とし、当該選択された選択候補に対応する前記ゲームキャラクタを前記ユーザに付与する第1付与処理を行う第1付与手段と、
前記抽選モードにおいて、前記ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の前記選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了処理を行う終了手段と、を備え、
前記候補決定手段は、前記終了手段によって前記抽選モードが終了された後で前記第1開始指示に応じて新たに前記抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって新たな選択候補を決定し、
前記第1開始指示に応じて開始された1回以上の前記抽選モードにおいて前記第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行うカウント手段と、
前記累積付与回数が基準回数以上となった場合、新たな前記抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可する許可設定手段と、
前記ユーザによる第2開始指示に応じて、前記指定モードを開始する指定モード開始手段と、
前記指定モードにおいて、前記ゲームキャラクタを前記ユーザが一意に特定することができる態様で前記ユーザに提示される1以上の前記ゲームキャラクタのうち、前記ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う第2付与手段と、を備え、
前記第1付与手段は、前記抽選モード中において、前記累積付与回数が前記基準回数以上となった状態であっても、前記終了処理が行われるまでは前記選択指示を受け付ける、情報処理装置。
【請求項16】
情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、
ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モードを開始する抽選モード開始手段と、
前記抽選モードにおいて、ゲームに用いられるゲームキャラクタに各々が対応し、当該ゲームキャラクタの性質の一部を前記ユーザが特定することができる態様で表示される2以上の選択候補を抽選に基づいて決定する候補決定手段と、
前記抽選モードにおいて、前記2以上の選択候補のうち、未選択の前記選択候補が存在する状態において、前記ユーザが当該未選択の選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータを減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補を選択済とし、当該選択された選択候補に対応する前記ゲームキャラクタを前記ユーザに付与する第1付与処理を行う第1付与手段と、
前記抽選モードにおいて、前記ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の前記選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了処理を行う終了手段として前記コンピュータを機能させ、
前記候補決定手段は、前記終了手段によって前記抽選モードが終了された後で前記第1開始指示に応じて新たに前記抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって新たな選択候補を決定し、
前記第1開始指示に応じて開始された1回以上の前記抽選モードにおいて前記第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行うカウント手段と、
前記累積付与回数が基準回数以上となった場合、新たな前記抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可する許可設定手段と、
前記ユーザによる第2開始指示に応じて、前記指定モードを開始する指定モード開始手段と、
前記指定モードにおいて、前記ゲームキャラクタを前記ユーザが一意に特定することができる態様で前記ユーザに提示される1以上の前記ゲームキャラクタのうち、前記ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う第2付与手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記第1付与手段は、前記抽選モード中において、前記累積付与回数が前記基準回数以上となった状態であっても、前記終了処理が行われるまでは前記選択指示を受け付ける、情報処理プログラム。
【請求項17】
ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モードを開始する抽選モード開始ステップと、
前記抽選モードにおいて、抽選に基づいて決定され、ゲームに用いられるゲームキャラクタに各々が対応する2以上の選択候補を、当該選択候補に対応するゲームキャラクタの性質の一部を前記ユーザが特定することができる態様で表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、
前記抽選モードにおいて、未選択の前記選択候補が存在する状態において、前記ユーザが当該未選択の選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータを減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補を選択済とし、当該選択された選択候補に対応する前記ゲームキャラクタを前記ユーザに付与する第1付与処理を行う第1付与ステップと、
前記抽選モードにおいて、前記ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の前記選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了処理を行う終了ステップと、を備え、
前記第1表示制御ステップにおいては、前記終了ステップによって前記抽選モードが終了された後で前記第1開始指示に応じて新たに前記抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって決定された新たな選択候補を前記表示装置に表示させ、
前記第1開始指示に応じて開始された1回以上の前記抽選モードにおいて前記第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行うカウントステップと、
前記累積付与回数が基準回数以上となった場合、新たな前記抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可する許可設定ステップと、
前記ユーザによる第2開始指示に応じて、前記指定モードを開始する指定モード開始ステップと、
前記指定モードにおいて、前記ゲームキャラクタのうち1つ以上の当該ゲームキャラクタを、前記ユーザが一意に特定することができる態様で前記表示装置に表示させる第2表示制御ステップと、
前記指定モードにおいて、前記ユーザにより指定された前記ゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う第2付与ステップと、を備え、
前記第1付与ステップにおいては、前記抽選モード中において、前記累積付与回数が前記基準回数以上となった状態であっても、前記終了処理が行われるまでは前記選択指示を受け付ける、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選によってユーザにゲームキャラクタを付与する情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、抽選によってユーザにゲームキャラクタを付与することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-047100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
抽選によりゲームキャラクタを付与する場合においてユーザの取り得る戦略について、より多くの選択肢を提供することが好ましい。
【0005】
それ故、本発明の目的は、抽選においてユーザの取り得る戦略を増やすことができる情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(15)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、抽選モード開始手段と、第1表示制御手段と、第1付与手段と、終了手段と、を備える情報処理システムである。抽選モード開始手段は、ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モードを開始する。第1表示制御手段は、抽選モードにおいて、抽選に基づいて決定され、ゲームに用いられるゲームキャラクタに各々が対応する2以上の選択候補を表示装置に表示させる。第1付与手段は、抽選モードにおいて、未選択の選択候補が存在する状態において、ユーザが当該未選択の選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータを減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補を選択済とし、当該選択された選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する第1付与処理を行う。終了手段は、抽選モードにおいて、ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了処理を行う。第1表示制御手段は、終了手段によって抽選モードが終了された後で第1開始指示に応じて新たに抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって決定された新たな選択候補を表示装置に表示させる。情報処理システムは、カウント手段と、許可設定手段と、指定モード開始手段と、第2表示制御手段と、第2付与手段と、をさらに備える。カウント手段は、第1開始指示に応じて開始された1回以上の抽選モードにおいて第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行う。許可設定手段は、累積付与回数が基準回数以上となった場合、新たな抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可する。指定モード開始手段は、ユーザによる第2開始指示に応じて、指定モードを開始する。第2表示制御手段は、指定モードにおいて、ゲームキャラクタのうち1つ以上の当該ゲームキャラクタを、ユーザが一意に特定することができる態様で表示装置に表示させる。第2付与手段は、指定モードにおいて、ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う。第1付与手段は、抽選モード中において、累積付与回数が基準回数以上となった状態であっても、終了処理が行われるまでは選択指示を受け付ける。
【0008】
上記(1)の構成によれば、累積付与回数が基準回数以上となった場合、情報処理システムは、新たな抽選モードの開始を禁止する一方、終了処理が行われるまでは選択指示を受け付けるので、ユーザは累積付与回数が基準回数以上となった場合にすぐに抽選モードを終了するか、選択指示を続けるかを選択可能である。これにより、抽選においてユーザの取り得る戦略を増やすことができる。
【0009】
(2)
許可設定手段は、第2付与処理が終了するまで抽選モードの開始を禁止してもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、ユーザにすぐに指定モードを実行してもらうことができる。
【0011】
(3)
指定モードにおいて表示される1つ以上のゲームキャラクタは、抽選モードにおける抽選によって選択候補に決定され得るゲームキャラクタであってもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、抽選モードを行う動機付けをユーザにより強く与えることができる。
【0013】
(4)
第1表示制御手段は、選択候補を、当該選択候補に対応するゲームキャラクタの性質の一部をユーザが特定することができる態様で表示装置に表示させてもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザが推測できるようにすることによって、抽選モードにおけるゲームの戦略性を向上することができる。
【0015】
(5)
第1付与手段は、未選択の選択候補の数が第1の数である状態において選択指示を受け付ける場合、未選択の選択候補の数が当該第1の数よりも大きい第2の数である状態よりも、選択指示のために減少させる所定のパラメータの減少量を小さくしてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、抽選モードを途中で終了するかどうかをユーザに検討させることができるので、抽選モードにおけるゲームの戦略性を向上することができる。
【0017】
(6)
情報処理システムは、第1通知手段をさらに備えてもよい。第1通知手段は、抽選モード中において累積付与回数が基準回数以上となった場合、指定モードの実行が許可されたことを当該抽選モード中においてユーザに通知する。
【0018】
上記(6)の構成によれば、ユーザは、指定モードの実行が可能になったことを抽選モード中に知ることができる。
【0019】
(7)
情報処理システムは、第2通知手段をさらに備えてもよい。第2通知手段は、抽選モード中において累積付与回数が基準回数以上となった場合、当該抽選モードの終了後において第2開始指示を受け付ける状態において、指定モードの実行が許可されたことを通知する。
【0020】
上記(7)の構成によれば、ユーザが指定モードを行うことを忘れてしまう可能性を低減することができる。
【0021】
(8)
情報処理システムは、第1回数表示制御手段をさらに備えてもよい。第1回数表示制御手段は、抽選モード中において、累積付与回数を示す情報を選択候補とともに表示装置に表示させる。
【0022】
上記(8)の構成によれば、ユーザは、抽選モードを終了するか否かを、累積付与回数を参照して判断することができるので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0023】
(9)
情報処理システムは、第2回数表示制御手段をさらに備えてもよい。第2回数表示制御手段は、第1開始指示を受け付ける状態において、累積付与回数を示す情報を表示装置に表示させる。
【0024】
上記(9)の構成によれば、ユーザは、抽選モードを開始するか否かを、累積付与回数を参照して判断することができるので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0025】
(10)
第1付与手段は、所定の条件下で、所定のパラメータを減少させることを引き替えとすることなく選択指示を受け付け、当該選択指示によって選択された選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与してもよい。カウント手段は、第1付与処理によってゲームキャラクタが付与された回数と、所定のパラメータを減少させることを引き替えとすることなく受け付けられた選択指示によってゲームキャラクタが付与された回数との和を累積付与回数としてカウントしてもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、所定のパラメータを減少させることを引き替えとする選択指示と、所定のパラメータを減少させることを引き替えとしない選択指示との両方によって累積付与回数がカウントされる。このように、累積付与回数を増加させる方法として複数の方法を可能とすることで、戦略性を向上することができる。
【0027】
(11)
情報処理システムにおいては、少なくとも1つのゲームキャラクタについての抽選確率が異なる複数種類の抽選モードが実行可能であってもよい。カウント手段は、複数種類の抽選モードのうち少なくとも1種類の抽選モードについて累積付与回数をカウントし、当該累積付与回数を当該抽選モードの種類毎にカウントしてもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、複数種類の抽選モードのいずれを行うかをユーザに検討させることができるので、抽選モードの戦略性を向上することができる。
【0029】
(12)
抽選モード開始手段は、現実時間における所定の期間内において第1開始指示を受け付けてもよい。指定モード開始手段は、所定の期間内において第2開始指示を受け付けてもよい。
【0030】
上記(12)の構成によれば、指定モードについて実行できる期間が定められている場合であっても、ユーザにすぐに指定モードを実行してもらうことができる。
【0031】
(13)
第2付与手段は、所定のパラメータを減少させることを引き換えとせずに、ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与してもよい。
【0032】
上記(13)の構成によれば、指定モードの実行が許可されるまで抽選モードを行う動機付けをユーザにより強く与えることができる。
【0033】
(14)
許可設定手段は、指定モードを実行する回数が所定の上限回数となるまで当該指定モードの実行を許可してもよい。
【0034】
上記(14)の構成によれば、抽選モードの興趣性が低下する可能性を低減することができる。
【0035】
(15)
所定のパラメータは、ゲーム内における仮想の通貨または仮想のアイテムの量を示してもよい。
【0036】
上記(15)の構成によれば、ゲーム内における仮想の通貨または仮想のアイテムの消費と引き換えに抽選モードにおける選択をユーザに行わせることによって、抽選ゲームの戦略性を向上することができる。
【0037】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(15)における各手段の全部または一部を備える情報処理装置(例えば、端末装置またはサーバ)であってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(15)における各手段の全部または一部としてコンピュータを機能させる情報処理プログラムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(15)の情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0038】
上記情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、または、情報処理方法によれば、抽選においてユーザの取り得る戦略を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図
図2】サーバの構成の一例を示すブロック図
図3】端末装置の構成の一例を示すブロック図
図4】本実施形態における召喚ゲームモードの流れの一例を示す図
図5】通常開始画像の一例を示す図
図6】候補選択画像の一例を示す図
図7】候補選択画像の他の一例を示す図
図8】許可通知ウィンドウの一例を示す図
図9】指定開始画像の一例を示す図
図10】キャラクタ指定画像の一例を示す図
図11】連続付与回数と、希少キャラクタが選出される度合いとの関係を示す図
図12】情報処理システムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図
図13】端末装置によって実行される端末側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
図14図13に示すステップS15の端末側通常召喚処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
図15】サーバによって実行されるサーバ側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
図16図15に示すステップS47のサーバ側通常召喚処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
図17図15に示すステップS47のサーバ側通常召喚処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0040】
[1.情報処理システムの構成]
以下、本実施形態に係る情報処理システム、情報処理プログラム、および、情報処理方法について説明する。まず、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成と、情報処理システムに含まれる端末装置およびサーバの構成とについて説明する。図1は、本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システムは、サーバ1と、端末装置2とを含む。これらのサーバ1および端末装置2は、インターネットおよび/またはモバイル通信網等のネットワーク3に接続可能である。サーバ1および端末装置2は、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。
【0041】
サーバ1は、端末装置2において実行されるアプリケーション(具体的には、ゲームアプリケーション)に関するサービスを提供するためのサーバである。本実施形態において、サーバ1は、端末装置2においてゲームを実行するためのゲームサーバであり、端末装置2においてゲーム処理を実行するための環境を提供する。例えば、サーバ1は、ゲーム処理を実行する端末装置2からの要求に応じて、必要に応じてゲーム処理を実行し、要求に応じたデータを当該端末装置2へ送信する(図1参照)。
【0042】
端末装置2は、ユーザが有する情報処理装置の一例であり、例えば、スマートフォン、携帯型または据置型のゲーム装置、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、あるいは、ウェアラブル端末等である。端末装置2は、サーバ1がサービスを提供するゲームのためのゲームプログラム(換言すれば、ゲームアプリケーション)を実行することが可能である。
【0043】
(サーバ1の構成の具体例)
図2は、サーバ1の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す、サーバ1が備える各構成は、1以上の情報処理装置によって実現される。ここで、本明細書では、「サーバ」とは、1つの情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を指す他、そのサーバの機能が複数のサーバ装置によって実現される場合にはサーバ装置群(すなわち、サーバシステム)全体を指す意味である。つまり、「サーバ」とは、サーバ装置であってもよいし、サーバシステムであってもよい。なお、サーバシステムに複数の情報処理装置が含まれる場合、各情報処理装置は、同じ場所に配置されてもよいし、異なる場所に配置されてもよい。なお、本実施形態におけるサーバ1のハードウェア構成は、従来のサーバのためのハードウェア構成と同様であってもよい。
【0044】
図2に示すように、サーバ1は、処理部11および記憶部12を備える。処理部11は、サーバ1の各部12~15に電気的に接続される。処理部11は、CPU(Central Processing Unit、換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。サーバ1においては、CPUがメモリを用いて、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部12は、処理部11がアクセス可能な任意の記憶装置(記憶媒体とも言う)である。記憶部12は、処理部11において実行されるプログラム、処理部11による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。本実施形態においては、記憶部12は、端末装置2において実行されるゲーム処理のためにサーバ側で実行されるゲーム処理のためのプログラムを少なくとも記憶する。
【0045】
サーバ1は、通信部13を備える。通信部13は、ネットワーク3に接続し、ネットワーク3を介して他の装置(例えば、端末装置2)と通信を行う機能を有する。処理部11は、通信部13を用いて、上記他の装置へ情報を送信したり、上記他の装置から情報を受信したりする。また、サーバ1は、入出力インターフェースとして、入力部14および表示部15を備える。
【0046】
(端末装置2の構成の具体例)
図3は、端末装置2の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、端末装置2は、処理部21および記憶部22を備える。処理部21は、端末装置2の各部22~25に電気的に接続される。処理部21は、CPU(換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。端末装置2においては、CPUがメモリを用いて、記憶部22に記憶されたプログラム(より具体的には、ゲームプログラム)を実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部22は、処理部21において実行されるプログラム、処理部21による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。記憶部22は、端末装置2の本体装置(具体的には、処理部21が設けられる装置)に内蔵される記憶媒体であってもよいし、本体装置に対して着脱可能な記憶媒体(例えば、カード記憶媒体)であってもよい。なお、上記プログラムは、サーバ1から端末装置2へダウンロードされることによって本体装置に記憶されてもよい。
【0047】
端末装置2は、入力部23を備える。入力部23は、ユーザによって行われた入力に基づくデータを処理部21へ出力する。処理部21は、入力部23からのデータに基づいて、ユーザによって行われた入力の内容を判断する。入力部23は、ユーザによる入力を受け付ける任意の入力装置であってよい。本実施形態において、入力部23は、後述する表示部24の画面に設けられるタッチパネルを備える。なお、入力部23は、タッチパネルに加えて(または代えて)、ボタン、および/または、慣性センサ(例えば、加速度センサやジャイロセンサ)等を含んでいてもよい。入力部23は、端末装置2の本体装置に設けられる入力装置であってもよいし、本体装置とは別体の入力装置(例えば、ゲームコントローラ)であってもよい。
【0048】
端末装置2は、表示部24を備える。表示部24は、端末装置2の処理部21において実行される情報処理によって生成された画像(例えば、ゲーム画像等)を表示する。表示部24は、端末装置2の本体装置に設けられる表示装置であってもよいし、本体装置とは別体の表示装置であってもよい。なお、端末装置2は、スピーカ、マイク、および/または、カメラ等を備えていてもよい。
【0049】
端末装置2は、通信部25を備える。本実施形態において、通信部25は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続して通信を行う機能を有する。すなわち、端末装置2(具体的には、処理部21)は、通信部25を用いて(換言すれば、通信部25を介して)モバイル通信網を介してネットワーク3に接続し、他の装置(例えば、サーバ1等)と通信を行う。処理部21は、通信部25を用いて、上記他の装置へ情報を送信したり、上記他の装置から情報を受信したりする。なお、端末装置2がネットワーク3を介した通信を行うための通信部の構成は任意である。例えば、通信部25は、Wi-Fiの認証を受けた通信モジュールによって無線LANに接続する機能を有していてもよいし、モバイル通信網に接続する機能と、無線LANに接続する機能との両方を有していてもよい。
【0050】
[2.情報処理システムにおける処理の概要]
以下、本実施形態における情報処理システムにおいて実行される処理の概要について説明する。本実施形態においては、情報処理システムは、ゲームアプリケーション内において召喚ゲームを実行する。召喚ゲームにおいては、抽選によって選出された所定の初期提示数(ここでは、5個)の選択候補のうちから、ユーザによって選択された選択候補に対応するゲームキャラクタがユーザに付与される。なお、本実施形態におけるゲームでは、召喚ゲームによってゲームキャラクタがユーザに付与されることを、ゲームキャラクタが異世界から召喚されることによって表現されるものとする。そのため、本実施形態においては、ユーザにゲームキャラクタが付与されることを「召喚」と呼び、ユーザにゲームキャラクタが付与されるゲームを召喚ゲームと呼ぶ。
【0051】
また、本実施形態においては、ゲームアプリケーションにおいては、召喚ゲームの他に、当該召喚ゲームによってユーザに付与されたゲームキャラクタを用いたゲームが行われる。なお、ゲームキャラクタとは、人型のゲームオブジェクト(例えば、ユーザが操作するプレイヤキャラクタ)に限らず、ゲームにおいて用いられる武器やアイテム等のゲームオブジェクトを含む意味である。また、ゲームキャラクタを用いて行われるゲームの内容は任意であり、シミュレーションゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、または、レースゲーム等のゲームであってもよい。
【0052】
[2-1.召喚ゲームモードの流れ]
図4は、本実施形態における召喚ゲームモードの流れの一例を示す図である。本実施形態においては、召喚ゲームが行われる召喚ゲームモードは、通常召喚モード(ステップS2,S3)と、指定召喚モード(ステップS6,S7)とを含む。
【0053】
通常召喚モードは、抽選によって選出された選択候補から、ユーザが選択した選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与するモードである。なお、詳細は後述するが、通常召喚モードにおける選択候補の選択時において、ゲームキャラクタに対応する選択候補は、当該ゲームキャラクタを一意に特定することができない態様で表示される。また、指定召喚モードは、ゲームアプリケーションにおいて定められた特定のゲームキャラクタのうちから、ユーザが指定したゲームキャラクタが付与されるモードである。指定召喚モードにおいては、上記特定のゲームキャラクタは、当該ゲームキャラクタを一意に特定することができる態様で表示される。以上のように、通常召喚モードにおいては、ユーザが取得することができるゲームキャラクタは不確定であるのに対して、指定召喚モードにおいては、ユーザは上記特定のゲームキャラクタのうちから所望するゲームキャラクタを確実に取得することができる。
【0054】
[2-1-1.通常召喚モードの開始時]
図4に示すように、召喚ゲームが初めて実行される場合には、通常召喚モードが実行される(すなわち、通常召喚モードで召喚ゲームが実行される)。この場合、端末装置2は、通常開始画像を表示部24に表示する(ステップS1)。通常開始画像は、通常召喚モードを開始するための開始指示をユーザから受け付けるためのユーザインタフェース画像である。以下、図5を参照して、通常開始画像の詳細について説明する。
【0055】
図5は、通常開始画像の一例を示す図である。図5に示すように、通常開始画像は、召喚ゲームの内容を示す内容画像31を含む。ここで、本実施形態においては、ゲームアプリケーションにおいては複数種類の召喚ゲームが用意されているものとする。例えば、各召喚ゲームにおいては、抽選によって選出されやすいゲームキャラクタが異なっていたり、抽選における選出対象となるゲームキャラクタが異なっていたりする。また、あるゲームキャラクタについては特定の種類の召喚ゲームにおいてのみ選出されてもよい。なお、本実施形態においては、特定の種類の召喚ゲーム(後述する「新キャラ召喚」という名前の召喚ゲーム)については、通常召喚モードと指定召喚モードとの両方で実行可能である。一方、他の種類の召喚ゲームについては、通常召喚モードのみで実行可能であって、指定召喚モードでは実行可能でなくてもよい。
【0056】
内容画像31は、召喚ゲームの内容として、当該召喚ゲームの名前(図5においては、「新キャラ召喚」)を含む。本実施形態においては、内容画像31は、召喚ゲームの内容として、当該召喚ゲームにおいて選出され得る各ゲームキャラクタのうちのいくつか(ここでは、後述する希少キャラクタ)を示す(図5参照)。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、各ゲームキャラクタには属性が設定されている。内容画像31は、上記ゲームキャラクタを示す画像とともに、当該ゲームキャラクタに設定される属性を示す属性マークの画像を含む(図5参照)。
【0057】
図5に示すように、通常開始画像は、内容画像31が示す召喚ゲームを実行可能な期間を示す期間画像32を含む。本実施形態においては、実行可能な期間が召喚ゲーム毎に設定されている。召喚ゲームの実行可能な期間は、例えば2020年3月1日から2020年の3月31日までの期間のように、現実時間によって規定される期間である。本実施形態においては、期間画像32は、例えば「終了まで20日」のように、召喚ゲームを実行可能な残り期間を示す情報を含む。
【0058】
図5に示すように、通常開始画像は、複数の召喚ゲームアイコン33を含む。各召喚ゲームアイコン33は、ゲームアプリケーションにおいて用意されている複数種類の召喚ゲームのうち、現時点で実行可能な召喚ゲームをそれぞれ示す。図5に示す例においては、6種類の召喚ゲームが実行可能であり、6個の召喚ゲームアイコン33が表示されている。また、現在選択中の召喚ゲーム(すなわち、内容画像31に対応する召喚ゲーム)を示す抽選アイコンは、現在選択中でないその他の抽選アイコンとは異なる表示態様で表示される。なお、図5においては、抽選アイコンの表示態様の違いを斜線で示している。
【0059】
図5に示すように、通常開始画像は、選択中となる召喚ゲームを切り替える切替指示のための切替指示画像34および35を含む。すなわち、切替指示画像34または35に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、選択中となる召喚ゲームが切り替えられ、それによって内容画像31および期間画像32の内容も切り替わる。なお、本実施形態においては、端末装置2の表示部24に表示される各種画像に対する入力は、例えば、当該画像をタッチする入力によって行われるものとするが、ユーザが指示を行うための入力の方法は任意である。
【0060】
図5に示すように、通常開始画像は、通常召喚モードを開始する開始指示を行うための開始ボタン画像36を含む。すなわち、開始ボタン画像36に対する入力によってユーザによる開始指示が行われたことに応じて、選択中の召喚ゲームが通常召喚モードで開始される。以上より、ユーザは、切替指示画像34および35に対する入力を行うことによって、実行可能な複数の召喚ゲームのうちから所望の召喚ゲームを選択することができ、所望の召喚ゲームが選択された状態で開始ボタン画像36に対する入力を行うことによって当該召喚ゲームを開始することができる。
【0061】
ここで、本実施形態においては、召喚ゲームにおける召喚(すなわち、ユーザへのゲームキャラクタの付与)は、ゲームにおいて用いられる召喚用ポイントを消費することを引き換えに行われる(ただし、本実施形態においては、一定条件下において召喚用ポイントを消費せずに召喚を行うことも可能である)。そのため、開始ボタン画像36は、当該開始ボタン画像36に対する入力が行われることによる召喚と引き換えに消費される召喚用ポイントの量を示す情報を含む。図5に示す例においては、開始ボタン画像36に対する入力が行われることによる召喚によって召喚用ポイントが5だけ消費されることを示している。なお、召喚用ポイントは、例えば、ゲーム内においてユーザが所有する特定のアイテムの数を表すものであってもよい。
【0062】
また、図5に示すように、通常開始画像は、ユーザが現在所有している召喚用ポイントの量を示す所有ポイント画像37を含む。本実施形態においては、ユーザは、現実の通貨によって召喚用ポイントを購入することによって、あるいは、ゲームアプリケーション内における条件(例えば、特定のゲームステージをクリアする等)を満たすことによって、召喚用ポイントを取得することができる。
【0063】
また、図5に示すように、通常開始画像は、ユーザが現在所有しているチケットの数を示す所有チケット数画像38を含む。チケットは、ゲーム内のアイテムであり、召喚用ポイントを消費することなく召喚を行うことができるアイテムの一例である。本実施形態においては、召喚用ポイントを消費することに代えて、チケットを1つ消費することと引き換えに、召喚ゲームにおける召喚を開始することができる。本実施形態においては、ユーザは、ゲームアプリケーション内における条件を満たすことによってチケットを取得することができる。
【0064】
なお、ユーザが召喚用ポイントとチケットとの両方を所有している状態で召喚が行われる場合、召喚用ポイントとチケットとのいずれかが優先して消費されるようにしてもよいし、いずれを消費するかをユーザが指定することができるようにしてよい。なお、召喚用ポイントを消費しないで召喚を行う方法は、チケットを消費して召喚を行う方法に限らない。例えば、他の実施形態においては、情報処理システムは、召喚ゲームにおける1回目の召喚については召喚用ポイントを消費することなしに行うことができるようにしてもよい。
【0065】
図5に示すように、通常開始画像は、累積付与回数を示す累積付与回数画像39を含む。累積付与回数とは、当該召喚ゲーム(ここでは、「新キャラ召喚」という名前の召喚ゲーム)において召喚によってゲームキャラクタがユーザに付与された累積回数を指す。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、累積付与回数が所定の許可回数(ここでは、40回)に達したことを条件に、上述の指定召喚モードの実行が許可される。本実施形態においては、累積付与回数画像39は、現在の累積付与回数(図5に示す例においては、27)と、許可回数とを示す。
【0066】
上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モードの開始指示を受け付ける状態(すなわち、通常開始画像が表示される状態)において、累積付与回数を示す情報を表示装置に表示させる。これによれば、ユーザは、指定召喚モードの実行が許可されるように通常召喚モードを実行するか否かを、累積付与回数を参照して判断することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0067】
なお、図示しないが、通常開始画像は、メニュー画像を表示する指示を行うためのボタン画像や、召喚ゲーム以外の他のゲームを開始する指示を行うためのボタン画像を含んでいてもよい。これらのボタン画像に対する入力が行われた場合、端末装置2は、召喚ゲームモードを終了する。
【0068】
[2-1-2.選択候補の選択]
通常開始画像が表示される状態で上記開始指示が行われると、通常召喚モードが開始される。このとき、まず、端末装置2は候補選択画像を表示部24に表示する(図4に示すステップS2)。候補選択画像は、選択候補から1つを選択する選択指示をユーザから受け付けるためのユーザインタフェース画像である。以下、図6を参照して、候補選択画像の詳細について説明する。
【0069】
図6は、候補選択画像の一例を示す図である。図6に示すように、候補選択画像は、ユーザが選択可能な5つの選択候補である5つの属性マーク41~45を含む。属性マーク41~45は、選択候補に対応するゲームキャラクタである、抽選によって選出されたゲームキャラクタの属性を示す。
【0070】
ここで、本実施形態においては、各ゲームキャラクタには、赤属性、青属性、緑属性、および、無色属性のいずれかの属性が設定されている。なお、サーバ1は、ゲームキャラクタに設定される属性を示す情報を当該ゲームキャラクタに関連付けて、ゲームキャラクタ毎に記憶している。本実施形態においては、各属性を示す属性マークは、それぞれの属性の色で表示される。なお、図6では、属性マークの色の違いをハッチングの違いによって表現する(他の図についても同様である)。
【0071】
なお、ゲームキャラクタの属性とは、各ゲームキャラクタに設定される情報であり、各ゲームキャラクタに設定される性質の一例である。ゲームキャラクタの性質とは、ゲームキャラクタの属性の他、例えば、ゲームキャラクタの種別、状態、または能力等を含む意味である。ゲームキャラクタの性質は、各ゲームキャラクタを(ゲームキャラクタの種類よりも少ない数に)分類可能な任意の情報であってよい。なお、他の実施形態においては、1つのゲームキャラクタに対して複数種類の性質(具体的には、属性)が設定されてもよい。このとき、属性マークは、ゲームキャラクタに設定される複数種類の属性のうちのいずれか1つを表してもよい。なお、複数種類の属性が設定されるゲームキャラクタの属性マークによって表される1つの属性は、ランダムに決定されてもよいし、予め定められてもよいし、所定の条件(例えば、当該ゲームキャラクタのパラメータに関する条件)に従って決定されてもよい。
【0072】
なお、本実施形態においては、通常召喚モードが開始された時に提示される選択候補の数(すなわち、初期提示数)は5個であるとするが、他の実施形態においては、初期提示数は固定である必要はなく、可変であってもよい。例えば、召喚ゲームの種類毎に初期提示数が異なっていてもよいし、初期提示数がランダムに変化してもよい。
【0073】
本実施形態においては、上記開始指示が行われると、情報処理システムは、抽選の対象となる各ゲームキャラクタ(すなわち、ユーザに付与され得るゲームキャラクタ)のうちから選択候補となる5つのゲームキャラクタを抽選によって選出する。そして、選出されたゲームキャラクタの属性を示す属性マークが選択候補として端末装置2に表示される。このように、本実施形態においては、通常召喚モードにおいては、ユーザは、選択候補のゲームキャラクタを一意に特定することはできないものの、当該ゲームキャラクタの属性を認識可能な状態で、選択候補から1つを選択することができる。
【0074】
なお、選択候補となるゲームキャラクタを選出するための抽選の具体的な方法は任意である。例えば、サーバ1は、抽選対象となるゲームキャラクタ毎に、選出確率を示す数値を関連付けた情報を記憶している。サーバ1は、乱数を用いて、当該数値に基づく確率で各ゲームキャラクタが選出されるように抽選を行う。なお、この数値は、百分率で表される数値でもよいし、選出度合いを示す数値(例えば、値が大きいほど選出されやすいことを示す数値)でもよい。
【0075】
本実施形態においては、各ゲームキャラクタは、選出確率が異なる複数種類のグループに分類される。具体的には、各ゲームキャラクタは、通常キャラクタと、通常キャラクタよりも選出確率が低く設定される希少キャラクタという2種類のグループに分類されるものとする。なお、通常キャラクタに分類される各ゲームキャラクタの選出確率は一定でなくてもよいし、希少キャラクタに分類される各ゲームキャラクタの選出確率は一定でなくてもよい。例えば、通常キャラクタは、選出確率が高い第1のグループと、選出確率が低い(ただし、希少キャラクタの選出確率より高い)第2のグループとにさらに分類されてもよい。また、通常キャラクタおよび/または希少キャラクタの選出確率は、召喚ゲームの種類によって異なっていてもよい。
【0076】
図6に示すように、候補選択画像は、選択ウィンドウ46を含む。選択ウィンドウ46は、属性マークの選択をユーザに促すメッセージ(図6においては、「1つ選んで下さい」というメッセージ)を含む。また、選択ウィンドウ46は、選択候補を選択する選択指示を行うための選択決定ボタン47を含む。候補選択画像が表示される状態において、ユーザは、まず、属性マーク41~45のうちから1つを指定する入力を行い、さらに、選択決定ボタン47に対する入力を行うことによって、選択指示を行う。これによって、指定された属性マーク(すなわち、選択候補)が選択されたこととなる。
【0077】
ユーザによって選択指示が行われると、選択された属性マークに対応するゲームキャラクタがユーザに付与される(図4に示すステップS3)。具体的には、端末装置2は、上記ゲームキャラクタが召喚されて出現する様子を表す演出画像を表示部24に表示し、当該ゲームキャラクタをユーザに付与する。
【0078】
本実施形態においては、上記開始指示によって開始された1回の通常召喚モードにおいて、ユーザは、抽選によって選出された5個の属性マークのうちから、少なくとも1個、最大で5個を選択することができる。つまり、図6に示す候補選択画像が表示される状態において選択指示を行った場合、ユーザは、通常召喚モードを継続することでさらに選択指示を行うことができるし、さらなる選択指示を行わずに通常召喚モードを終了することもできる(図4参照)。
【0079】
図7は、候補選択画像の他の一例を示す図である。図7に示す候補選択画像は、図6に示す候補選択画像に対して選択指示が行われたことによって1つのゲームキャラクタが付与された後で表示部24に表示されるものである。なお、ここでは、図6に示す候補選択画像に含まれる属性マーク41~45のうち、属性マーク44を選択する選択指示が行われたものとする。
【0080】
図7に示すように、属性マーク44が選択された後で表示される候補選択画像においては、当該属性マーク44に代えて、当該属性マーク44に対応するゲームキャラクタを示すキャラクタ画像51が表示される。したがって、図7に示す状態においては、選択候補の数は4個となっている。
【0081】
なお、本実施形態においては、キャラクタ画像51は、当該ゲームキャラクタの選出確率に応じたレア度を示す画像(図7においては、3個の星の画像)を含む。本実施形態においては、上述の通常キャラクタについてはレア度が3個または4個の星によって表され、上述の希少キャラクタについてレア度が5個の星によって表される。以上より、候補選択画像を見ることによって、ユーザは、今回の通常召喚モードによって付与されたゲームキャラクタとそのレア度を確認することができる。
【0082】
図7に示すように、ゲームキャラクタが付与された後で表示される候補選択画像は、継続確認ウィンドウ52を含む。継続確認ウィンドウ52は、通常召喚モードを継続するか否かをユーザに問い合わせるメッセージ(図7においては、「召喚用ポイントを4消費してこのまま続けて召喚しますか?」というメッセージ)を含む。また、継続確認ウィンドウ52は、戻るボタン画像53と、継続ボタン画像54とを含む。戻るボタン画像53は、実行中の通常召喚モードを終了する終了指示を行うためのボタン画像である。すなわち、戻るボタン画像53に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、端末装置2は、通常召喚モードを終了し、開始画像(具体的には、上述の通常開始画像、または、後述する指定開始画像)を表示部24に表示する。
【0083】
継続ボタン画像54は、実行中の通常召喚モードを継続する継続指示を行うためのボタン画像である。すなわち、継続ボタン画像54に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、端末装置2は、継続確認ウィンドウ52を消去し、継続確認ウィンドウ52に代えて上記の選択ウィンドウ46を表示させる(図6参照)。これによって、ユーザは選択指示を再度行うことができる。
【0084】
以上より、本実施形態においては、選択指示に応じてゲームキャラクタがユーザに付与される毎に、継続確認ウィンドウ52が表示され、ユーザは、通常召喚モードを終了するか継続するかを選択することができる。そして、通常召喚モードにおける選択を最後まで行うことによって、ユーザは5回の選択指示を行うことができる。なお、5回目の選択指示が行われた後は、端末装置2は通常召喚モードを終了して開始画像を再度表示する(図4参照)。なお、通常召喚モードを終了する際、端末装置2は、今回の通常召喚モードの結果を示す画像として、付与された5個のゲームキャラクタを示す画像(例えば、候補選択画像における属性マークに代えてゲームキャラクタの画像を含む画像)を表示した後で開始画像を表示するようにしてもよい。
【0085】
なお、本実施形態においては、1回の召喚毎に召喚用ポイントが消費されるので、1回の通常召喚モードにおける2回目以降の選択についても召喚用ポイントを消費することと引き換えとなる。つまり、本実施形態においては、ユーザは、上述の開始指示または継続指示を、召喚用ポイントを消費することと引き換えに行うことができる。ここで、本実施形態においては、1回の通常召喚モードにおける開始指示または継続指示によって消費される召喚用ポイントの量は、1回の通常召喚モードにおける召喚の回数に応じて設定される。具体的には、通常召喚モードにおける1回目の召喚を行う指示である開始指示は、召喚用ポイントを5だけ消費することと引き換えに行うことができる。また、通常召喚モードにおける2回目から4回目の召喚を行うための継続指示は、1回につき召喚用ポイントを4だけ消費することと引き換えに行うことができる。また、通常召喚モードにおける5回目の召喚を行うための継続指示は、召喚用ポイントを3だけ消費することと引き換えに行うことができる。このように、本実施形態においては、開始指示または継続指示で消費される召喚用ポイントの量は、今回の通常召喚モードにおいて未選択の選択候補の数に応じて設定されるということもできる。
【0086】
本実施形態においては、上記継続ボタン画像54は、当該継続ボタン画像54による選択指示によって消費される召喚用ポイントの量(ここでは、4)を示す情報を含む。また、継続確認ウィンドウ52は、上記選択指示を行った場合におけるユーザが所有する召喚用ポイントの変化を示す変化ポイント画像55を含む。ユーザは、継続ボタン画像54によって、選択指示によって消費される召喚用ポイントを確認することができ、変化ポイント数画像55によって、選択指示の前後における所有ポイント数を確認することができる。
【0087】
以上より、本実施形態においては、1回の通常召喚モードにおいて1個だけ選択候補を選択することで5回の通常召喚モードを行う場合、消費される召喚用ポイントは合計25となる。これに対して、1回の通常召喚モードにおいて5個の選択候補全てを選択する場合、消費される召喚用ポイントは合計20となる。つまり、前者の場合よりも後者の場合の方が、5個の選択候補を選択するために消費される召喚用ポイントの量を抑えることができる。本実施形態においては、候補選択画像は、情報通知ウィンドウ48を含み(図6および図7参照)、情報通知ウィンドウ48は、1回の通常召喚モードにおいて連続して選択指示を行うことで召喚用ポイントの消費を抑えることができる旨を示すメッセージ(図6および図7においては、「連続で召喚すると少ないポイントで召喚できます。」といったメッセージ)を含む。
【0088】
一方、本実施形態においては、候補選択画像においては属性マークが表示されるので、ユーザは、今回の通常召喚モードによって所望のゲームキャラクタを取得できる可能性があるか否かを属性マークによって推測することができる。例えば、ユーザが所望するゲームキャラクタが赤属性である場合において、候補選択画像において5個の属性マークのうち赤属性の属性マークが2個表示された状態を考える。この状態では、赤属性でない3個の属性マークについては選択しても所望のゲームキャラクタを取得することができないので、ユーザは、所望のゲームキャラクタを取得するためには、2個の赤属性の属性マークを選択した後で通常召喚モードを終了し、新たな通常召喚モードを最初からやり直すという戦略を採りうる。また、上記の状態においては、ユーザは、召喚用ポイントが消費される数を抑えるべく、5個の属性マークを選択する戦略も採りうる。
【0089】
このように、本実施形態においては、ユーザは、通常召喚モード中において、(a)通常召喚モードを継続することによって召喚用ポイントの消費を抑える戦略と、(b)通常召喚モードを途中で終了して新たな通常召喚モードを行うことによって所望のゲームキャラクタが付与されることを狙う戦略、という2つの戦略で抽選を行うことができる。これによって、召喚ゲームの戦略性を増すことができ、ゲームの興趣性を向上することができる。
【0090】
図6および図7に示すように、候補選択画像は、上記累積付与回数画像39を含む。すなわち、情報処理システムは、通常召喚モード中において累積付与回数をカウントし、カウントされた累積付与回数を示す累積付与回数画像39を表示部24に表示する。なお、上述したように、本実施形態においては、累積付与回数が許可回数となった場合に指定召喚モードの実行が許可される。そのため、候補選択画像に含まれる上記情報通知ウィンドウ48は、許可回数だけ召喚を行うことで指定召喚モードの実行が許可されることを示すメッセージ(図6および図7においては、「40回召喚すると指定召喚モード!」というメッセージ)を含む。
【0091】
上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モード中において、累積付与回数を示す情報を選択候補とともに表示装置に表示させる。これによれば、ユーザは、通常召喚モード中においても累積付与回数を確認することができるので、通常召喚モードを継続するか否かを、累積付与回数を参照して判断することができる。これによって、ユーザの利便性を向上することができる。
【0092】
なお、本実施形態においては、情報処理システムは、上記開始指示または継続指示が確定したタイミングで、召喚用ポイントを消費するとともに、累積付与回数をカウントする。例えば、図6に示す候補選択画像においては、図5に示す通常開始画像において開始指示が行われたものの、選択指示は行われていないため、ゲームキャラクタはまだ付与されていないが、累積付与回数がカウントされる(そのため、図6に示す状態においては、図5に示す状態から累積付与回数が1増加している)。これは、本実施形態においては、ユーザによる上記開始指示または継続指示が確定したことによって、召喚用ポイントが消費されることが確定するとともに、当該ユーザにゲームキャラクタが付与されることも確定しているためである。
【0093】
なお、他の実施形態においては、情報処理システムは、累積付与回数をカウントするタイミングは任意であり、他のタイミングでカウントを行ってもよい。例えば、情報処理システムは、選択指示が行われたタイミングで累積付与回数をカウントしてもよいし、ユーザにゲームキャラクタが付与されたタイミングで累積付与回数をカウントしてもよい。
【0094】
また、本実施形態において、ユーザによる各種の指示(例えば、選択指示や開始指示等)を受け付ける際、端末装置2は、指示確認ウィンドウを表示してもよい。例えば、ユーザによる開始指示を受け付けた場合、端末装置2は、「開始しますか?」といったメッセージと、戻るボタン画像および実行ボタン画像とを含む指示確認ウィンドウを表示してもよい。そして、実行ボタン画像に対する入力が行われた場合、端末装置2は、開始指示が確定したと判断してもよい。一方、戻るボタン画像に対する入力が行われた場合、端末装置2は、選択指示が確定したと判断せずに指示確認ウィンドウを消去し、開始指示を受け付ける状態に戻ってもよい。
【0095】
なお、本実施形態においては、情報処理システムは、召喚用ポイントを消費することと引き換えに行われる召喚によってゲームキャラクタが付与される回数に加え、召喚用ポイントを消費せずに行われる召喚(例えば、上述のチケットの消費と引き換えに行われる召喚)によってゲームキャラクタが付与される回数も累積付与回数としてカウントする。つまり、情報処理システムは、所定の条件下で(例えば、チケットを消費するという条件下で)、召喚用ポイントを減少させることを引き替えとすることなく選択指示を受け付け、当該選択指示によって選択された選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する。そして、情報処理システムは、召喚用ポイントを消費することと引き換えに受け付けられた選択指示によってゲームキャラクタが付与された回数と、召喚用ポイントを減少させることを引き替えとすることなく受け付けられた選択指示によってゲームキャラクタが付与された回数との和を累積付与回数としてカウントする。これによれば、ユーザは、累積付与回数を増加させる方法として複数の方法が可能となる。つまり、ユーザは、いずれの方法で累積付与回数を増加させるかを選択することができるようになるので、ゲームの戦略性を向上することができる。また、上記によれば、ゲームキャラクタが実際に付与された回数と累積付与回数とを整合させることができ、累積付与回数をユーザにとってわかりやすい値にすることができる。なお、他の実施形態においては、情報処理システムは、召喚用ポイントを消費することと引き換えに受け付けられた選択指示によってゲームキャラクタが付与された場合に累積付与回数をカウントし、召喚用ポイントを減少させることを引き替えとすることなく受け付けられた選択指示によってゲームキャラクタが付与された場合は累積付与回数をカウントしないようにしてもよい。
【0096】
また、本実施形態においては、情報処理システムは、1種類の召喚ゲーム(具体的には、上述の「新キャラ召喚」という名前の召喚ゲーム)においてゲームキャラクタが付与された回数を累積付与回数としてカウントし、他の種類の召喚ゲームにおいてゲームキャラクタが付与された回数については当該累積付与回数としてはカウントしない。つまり、情報処理システムは、少なくとも1つのゲームキャラクタについての抽選確率が異なる複数種類の通常召喚モードを開始するための各開始指示をそれぞれ受け付け、複数種類の通常召喚モードのうち少なくとも1種類の通常召喚モードについて累積付与回数をカウントし、当該累積付与回数を当該通常召喚モード毎にカウントする。これによれば、ユーザは、指定召喚モードを実行するために特定の種類の召喚ゲームを行うか、それとも、所望のゲームキャラクタを取得するべく他の種類の召喚ゲームを行うかを検討しつつ召喚ゲームを行うので、召喚ゲームの戦略性を向上することができる。
【0097】
[2-1-3.累積付与回数が許可回数となった場合の処理]
通常召喚モード中において累積付与回数が上述の許可回数となった場合、情報処理システムは、指定召喚モードの実行を許可する。この場合、端末装置2は、指定召喚モードの実行が可能になったことをユーザに通知するための許可通知ウィンドウを表示部24に表示する(図4に示すステップS4)。
【0098】
図8は、許可通知ウィンドウの一例を示す図である。図8に示すように、許可通知ウィンドウ61は、指定召喚モードの実行が可能になったことを示すメッセージ(図8においては、「召喚回数が40回に到達しました。指定召喚モードが実行できます。」というメッセージ」)を含む。なお、本実施形態においては、許可通知ウィンドウ61は、ユーザによる選択指示によって選択されたゲームキャラクタが当該ユーザに付与されることを表す演出画像が表示された後で、候補選択画像に重ねて表示される。
【0099】
上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モード中において累積付与回数が基準回数(例えば、許可回数)以上となった場合、指定召喚モードの実行が許可されたことを当該通常召喚モード中においてユーザに通知する。これによって、ユーザは、指定召喚モードの実行が可能になったことを通常召喚モード中に知ることができ、通常召喚モードを継続するかそれとも終了するかを、指定召喚モードの実行が可能になった時点で判断することができる。
【0100】
図8に示すように、許可通知ウィンドウ61は、当該許可通知ウィンドウ61を閉じる旨の指示を行うためのボタン画像62を含む。このボタン画像62に対する入力がユーザによって行われたことに応じて、許可通知ウィンドウ61の表示が消去される。
【0101】
許可通知ウィンドウ61が消去されると、候補選択画像が表示部24に表示される。これによって、端末装置2は、上記継続確認ウィンドウ52によって上述の継続指示または終了指示を受け付ける状態となる。なお、図8に示す例においては、許可通知ウィンドウ61とともに継続確認ウィンドウ52も表示されているが、端末装置2は、許可通知ウィンドウ61が表示されている間は、継続確認ウィンドウ52における各ボタン画像53および54に対する入力を受け付けないものとする。また、累積付与回数が許可回数となった後の情報通知ウィンドウ48においては、許可回数だけ召喚を行うことで指定召喚モードの実行が許可されることを示すメッセージ(すなわち、「40回召喚すると指定召喚モード!」というメッセージ)は、ユーザに通知する必要性が低いため、表示されない。
【0102】
上記のように、許可通知ウィンドウ61が表示された後においても、許可通知ウィンドウ61が表示される前と同様に、ユーザは、通常召喚モードを継続することと終了することとを選択可能である(図4)。ただし、許可通知ウィンドウ61が表示された時点で今回の通常召喚モードにおける5個の選択候補を全て選択済みである場合には、許可通知ウィンドウ61が消去された後、通常召喚モードは終了される。この場合、通常召喚モードの終了後において、後述の指定開始画像が表示部24に表示される(図4に示すステップS5)。
【0103】
[2-1-4.指定召喚モード]
通常召喚モードにおいて指定召喚モードの実行が許可された後、当該通常召喚モードが終了した場合、次の召喚ゲームは指定召喚モードで実行される(図4に示すステップS6およびS7)。指定召喚モードにおいては、ゲームアプリケーションにおいて定められている、複数個(ここでは、4個)の特定のゲームキャラクタのうちからユーザが指定した1つが当該ユーザに付与される。上述の通常召喚モードにおいては、ユーザは、抽選によって選出された選択候補から、ゲームキャラクタが一意に特定されない態様で表示された状態で(すなわち、属性マークが表示された状態で)1つを選択することでゲームキャラクタを取得した。これに対して、指定召喚モードにおいては、ユーザは、複数個の特定のゲームキャラクタから、ゲームキャラクタが一意に特定される態様で表示された状態で1つを指定することでゲームキャラクタを取得することができる。
【0104】
なお、本実施形態においては、指定召喚モードにおいて表示される1つ以上のゲームキャラクタは上述の希少キャラクタである。つまり、情報処理システムは、通常召喚モードにおいては、通常キャラクタと希少キャラクタとを含む複数のゲームキャラクタのうちから確率に基づく抽選によって選出されるゲームキャラクタに対応する選択候補を表示装置に表示させ、指定召喚モードにおいては、指定召喚モードにおいて表示される1つ以上のゲームキャラクタとして、希少キャラクタを表示装置に表示させる。つまり、本実施形態においては、ユーザは、通常召喚モードでは取得しにくい希少キャラクタを、指定召喚モードにおいては確実に取得することができる。これによって、指定召喚モードを行わせる(ひいては、指定召喚モードを実行可能とするために通常召喚モードを行わせる)動機付けをユーザにより強く与えることができる。
【0105】
なお、通常召喚モードにおいて付与され得る希少キャラクタの全てが指定召喚モードにおいて提示される必要はない。本実施形態においては、通常召喚モードにおいて付与され得る希少キャラクタは5種類以上であるのに対して、指定召喚モードにおいて提示される希少キャラクタはそのうちの4種類であるとする。
【0106】
指定召喚モードの実行が許可された後で通常召喚モードが終了した場合、端末装置2は、指定開始画像を表示部24に表示する(図4に示すステップS5)。指定開始画像は、指定召喚モードを開始するための開始指示をユーザから受け付けるためのユーザインタフェース画像である。以下、図9を参照して、指定開始画像の詳細について説明する。
【0107】
図9は、指定開始画像の一例を示す図である。図9に示すように、指定開始画像は、通常開始画像(図5参照)と同様の各画像31~39を含む。ただし、指定開始画像においては、開始ボタン画像36および累積付与回数画像39の表示態様が通常開始画像における表示態様とは異なる。具体的には、開始ボタン画像36および累積付与回数画像39は、指定開始画像においては通常開始画像とは異なる輪郭で表示される。これによって、通常召喚モードとは異なるモード(すなわち、指定召喚モード)が実行されていることをユーザに認識させることができる。また、開始ボタン画像36は、指定召喚モードを示す表示(図9に示す例においては、「指定召喚」というメッセージが表示される)。なお、指定召喚モードでは、召喚用ポイントを消費することなく希少キャラクタを召喚することが可能であるため、開始ボタン画像36は、そのことを表す表示となっていてもよい。これによって、指定召喚モードにおける召喚の内容をユーザに認識させることができる。
【0108】
上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モード中において累積付与回数が基準回数(すなわち、許可回数)以上となった場合、当該通常召喚モードの終了後において指定召喚モードの開始指示を受け付ける状態において、指定召喚モードの実行が許可されたことを通知する。これによれば、ユーザが指定召喚モードを行うことを忘れてしまう可能性を低減することができる。
【0109】
また、本実施形態においては、各開始画像に含まれる内容画像31は、上記特定のゲームキャラクタである4つの希少キャラクタを示す。これによって、ユーザは、指定召喚モードによって取得することが可能な希少キャラクタを、指定召喚モードの実行が許可された後だけでなく、許可される前にも知ることができる。
【0110】
なお、本実施形態においては、指定召喚モードにおいて表示されるゲームキャラクタは、ゲームアプリケーションにおいて予め定められた特定のゲームキャラクタであるとするが、予め定められている必要はない。例えば、他の実施形態においては、上記希少キャラクタのうちから抽選によって選出されたゲームキャラクタが指定召喚モードにおいて表示されてもよい。
【0111】
指定召喚モードを開始する場合、ユーザは、開始ボタン画像36に対する入力によって開始指示を行う。なお、指定召喚モードにおいても通常召喚モードと同様、ユーザは、メニュー画像を表示する指示を行うためのボタン画像、あるいは、召喚ゲーム以外の他のゲームを開始する指示を行うためのボタン画像に対する入力を行うことによって、召喚ゲームモードを終了することができる。
【0112】
指定開始画像が表示される状態で開始指示が行われると、指定召喚モードが開始される。このとき、まず、端末装置2はキャラクタ指定画像を表示部24に表示する(図4に示すステップS6)。キャラクタ指定画像は、上述した特定のゲームキャラクタから1つを指定する指定指示をユーザから受け付けるためのユーザインタフェース画像である。以下、図10を参照して、キャラクタ指定画像の詳細について説明する。
【0113】
図10は、キャラクタ指定画像の一例を示す図である。図10に示すように、キャラクタ指定画像は、ユーザが指定可能な4つのゲームキャラクタを表すキャラクタ画像71~74を含む。このように、キャラクタ指定画像においては、ユーザがゲームキャラクタを一意に特定可能な表示態様でユーザはゲームキャラクタを指定することができる。なお、本実施形態においては、キャラクタ画像71~74は、ゲームキャラクタの属性を示す属性マークの画像を含む。これによって、ユーザは、ゲームキャラクタを指定する際に各ゲームキャラクタの属性を認識することができる。
【0114】
図10に示すように、キャラクタ指定画像は、指定ウィンドウ75を含む。指定ウィンドウ75は、ゲームキャラクタの指定をユーザに促すメッセージ(図10においては、「1つ選んで下さい」というメッセージ)を含む。また、指定ウィンドウ75は、ゲームキャラクタを指定する指定指示を行うための指定決定ボタン76を含む。キャラクタ指定画像が表示される状態において、ユーザは、まず、キャラクタ画像71~74のうちから1つを指定する入力を行い、さらに、指定決定ボタン76に対する入力を行うことによって、指定指示を行う。これによって、ゲームキャラクタが指定されたこととなる。
【0115】
ユーザによって指定指示が行われると、指定されたゲームキャラクタがユーザに付与される(図4に示すステップS7)。具体的には、端末装置2は、上記ゲームキャラクタが召喚されて出現する様子を表す演出画像を表示部24に表示し、当該ゲームキャラクタをユーザに付与する。
【0116】
本実施形態においては、指定召喚モードにおいてユーザが指定することができるゲームキャラクタは1つであるとする。したがって、キャラクタ指定画像が表示される状態において指定指示によって指定されたゲームキャラクタがユーザに付与されると、指定召喚モードは終了し、通常召喚モードが実行される(図4参照)。なお、キャラクタ指定画像は、ユーザが指定することができるゲームキャラクタが1つであることを示すメッセージ(図10においては、「この召喚は1回行うと終了です。」というメッセージ)を含む情報通知ウィンドウ77を含む。これによって、ユーザは、指定召喚モードにおいて指定することができるゲームキャラクタの数を認識することができる。
【0117】
なお、指定召喚モードにおいてユーザが指定することができるゲームキャラクタの数は任意である。例えば、他の実施形態においては、キャラクタ指定画像において提示される複数のゲームキャラクタのうち、2以上の所定数のゲームキャラクタをユーザが指定することができるようにしてもよい。
【0118】
以上のように、本実施形態においては、召喚ゲームモードにおいて、情報処理システムは、抽選によってゲームキャラクタをユーザに付与する通常召喚モードに加えて、指定召喚モードを実行する。これによれば、ユーザは、通常召喚モードにおいて特定のゲームキャラクタを取得できない場合でも、上記許可回数の召喚を行うことで、当該特定のゲームキャラクタを取得することができる。したがって、ユーザは、累積付与回数が許可回数に到達するまで召喚を行うかどうかを考えつつ通常召喚モードを行うので、召喚ゲームの戦略性を向上することができる。また、本実施形態においては、指定召喚モードを通常召喚モードよりもユーザにとって有利なものとする(例えば、希少キャラクタを取得しやすくする)ことによって、通常召喚モードにおける召喚をより多く行わせる動機付けをユーザに与えることができ、ユーザによる召喚用ポイントの消費を促進することができる。
【0119】
また、本実施形態においては、累積付与回数が上記許可回数以上となった場合、情報処理システムは、新たな通常召喚モードの開始を禁止するとともに、指定召喚モードの開始を許可する。より具体的には、情報処理システムは、指定召喚モードにおいてゲームキャラクタをユーザに付与する処理が終了するまで通常召喚モードの開始を禁止する。これによって、通常召喚モードを新たに開始することなく、ユーザにすぐに指定召喚モードを行ってもらうようにすることができる。また、本実施形態においては、通常召喚モードの途中において指定召喚モードの実行が許可された場合には、当該通常召喚モードを終了した後で、ユーザが指定召喚モードにおける召喚ゲームを行うことを忘れてしまう可能性がある。これに対して、上記の構成によれば、ユーザが次に召喚ゲームを行おうとした場合には指定召喚モードが実行されるので、上記の可能性を低減することができる。
【0120】
なお、本実施形態においては、召喚ゲームを実行可能な期間が設定されている。つまり、情報処理システムは、現実時間における所定の期間内において、通常召喚モードを開始する開始指示と指定召喚モードを開始する開始指示とを受け付ける。このように、召喚ゲームを実行可能な期間が設定されている場合には、ユーザが指定召喚モードにおける召喚ゲームを行うことを忘れてしまう可能性を低減することで、指定召喚モードにおける召喚ゲームを当該期間内にユーザに行わせやすくなる。
【0121】
また、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モード中において、累積付与回数が許可回数以上となった状態であっても、通常召喚モードを終了する終了処理が行われるまでは選択指示を受け付ける(図4参照)。これによれば、上記の状態において、通常召喚モードを継続して選択指示を行うか、それとも、通常召喚モードを終了するかの選択肢をユーザに与えることができ、これによって召喚ゲームにおける戦略性を向上することができる。
【0122】
なお、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モードにおいて、選択候補を、当該選択候補に対応するゲームキャラクタの性質の一部(例えば、属性)を示す態様で表示装置に表示させる。これによって、ユーザは、選択候補が示す性質に基づいて、選択候補に対応するゲームキャラクタを推測したり、ユーザが所望するゲームキャラクタに選択候補が対応するかを判断したりすることができるので、通常召喚モードにおける召喚ゲームの戦略性を向上することができる。また、本実施形態においては、このような推測や判断をユーザが行うことができる状況下で、通常召喚モードを継続するか終了するかの選択肢をユーザに与えることができるので、召喚ゲームにおける戦略性をより向上することができる。例えば、通常召喚モード中において累積付与回数が許可回数となった場合において、ユーザが所望するゲームキャラクタの属性を示す選択候補が残っていれば、ユーザは通常召喚モードを継続するか終了するかを考えて召喚ゲームを行うこととなり、召喚ゲームの興趣性を向上することができる。
【0123】
また、本実施形態においては、通常召喚モードにおいては、未選択の選択候補の数が少ない場合には、未選択の選択候補の数が多い場合に比べて、消費される召喚用ポイントの量が少なくなる。つまり、情報処理システムは、未選択の選択候補の数が第1の数(例えば、1)である状態において選択指示を受け付ける場合、未選択の選択候補の数が当該第1の数よりも大きい第2の数(例えば、5)である状態よりも、選択指示のために減少させる所定のパラメータの減少量(例えば、召喚用ポイントの減少量)を小さくする。したがって、本実施形態においては、通常召喚モード中において累積付与回数が許可回数となった場合において、ユーザは、より少ない消費数で効率良く選択を行うべく通常召喚モードを継続するか、それとも、早期に指定召喚モードを実行するべく通常召喚モードを終了するかを検討し得る。本実施形態によれば、このような検討をユーザが行う状況下で、通常召喚モードを継続するか終了するかの選択肢をユーザに与えることができるので、召喚ゲームにおける戦略性を向上することができる。
【0124】
また、本実施形態においては、指定召喚モードにおいて付与され得るゲームキャラクタは、通常召喚モードにおける抽選によって選択候補に決定され得るゲームキャラクタである。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、通常召喚モードで取得したかった所望のゲームキャラクタが通常召喚モードにおいて取得できなかった場合でも、指定召喚モードにおいて確実に取得することができる。これによって、通常召喚モードを繰り返し行わせる動機付けをユーザにより強く与えることができる。
【0125】
また、本実施形態においては、指定召喚モードにおいてゲームキャラクタが付与される場合には、ユーザが所有する召喚用ポイントは消費されない。つまり、情報処理システムは、召喚用ポイントを減少させることを引き換えとせずに、ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与する。これによって、指定召喚モードの実行が許可された状態とするべく、累積付与回数が許可回数となるまで通常召喚モードにおける召喚を行う動機付けをユーザにより強く与えることができる。なお、他の実施形態においては、指定召喚モードにおけるゲームキャラクタの付与は、所定量の召喚用ポイントが消費されることと引き換えに行われてもよい。
【0126】
また、本実施形態においては、情報処理システムは、指定召喚モードを実行する回数が所定の上限回数(ここでは、1回)となるまで当該指定モードの実行を許可する。つまり、当該召喚ゲームが実行可能な期間において、ユーザは、所定回数だけ指定召喚モードを実行することができる。ここで、仮に指定召喚モードの実行可能回数を無制限とすると、ユーザは指定召喚モードにおいて上記特定のゲームキャラクタ(例えば、希少キャラクタ)を無制限に取得することができてしまう。その結果、当該ゲームキャラクタの価値が低下し、当該ゲームキャラクタを取得するための召喚ゲームである通常召喚モードを行う動機付けが低下する可能性がある。これに対して、本実施形態においては、指定召喚モードの実行可能回数に上限を設けることによって、通常召喚モードを行う動機付けが低下する可能性を低減することができる。
【0127】
指定召喚モードにおいてユーザにゲームキャラクタが付与された後、情報処理システムは指定召喚モードを終了する。指定召喚モードの終了後においては、端末装置2には通常開始画像が表示される(図4参照)。したがって、指定召喚モードを実行した以降においてもユーザは通常召喚モードで召喚ゲームを行うことができる。なお、指定召喚モードが実行済みである場合、端末装置2は、通常開始画像において上記累積付与回数画像を表示しない。これによって、情報処理システムは、指定召喚モードを実行済みであり再度実行することができないことをユーザに認識させることができる。
【0128】
[2-2.希少キャラクタを選出するための抽選方法の変更]
次に、通常召喚モードにおける抽選方法を変更する処理について説明する。上述のように、本実施形態においては、通常召喚モードにおいて付与され得る各ゲームキャラクタについて選出確率が設定されている。ここで、情報処理システムは、各ゲームキャラクタのうち希少キャラクタの選出確率を一定条件下で上昇させる。具体的には、情報処理システムは、通常召喚モードにおいて通常キャラクタが連続して付与された回数(以下、「連続付与回数」と呼ぶ。)に応じて、希少キャラクタの選出確率を上昇させる。以下、図11を参照して、選出確率を変更する処理について詳細に説明する。
【0129】
図11は、連続付与回数と、希少キャラクタが選出されやすさとの関係を示す図である。図11に示すように、連続付与回数が5回になった場合、情報処理システムは、通常召喚モードにおいて付与され得る各希少キャラクタの選出確率を基準値から0.25[%]だけ上昇させる。なお、本実施形態においては、上記各希少キャラクタの選出確率は例えば3[%]であるとする。ただし、他の実施形態においては、上記各希少キャラクタの選出確率の基準値は一定である必要はなく、各基準値は希少キャラクタ毎に異なっていてもよい。
【0130】
上記より、ある通常召喚モードにおいて連続付与回数が5回に達し、次に通常召喚モードが開始された場合には、各希少キャラクタの選出確率をそれぞれ3.25[%]として抽選が行われる。つまり、次の通常召喚モードにおいては、その前の通常召喚モードに比べて、抽選によって希少キャラクタが選出されやすくなる。なお、各希少キャラクタの選出確率が上昇するので、少なくとも1つの通常キャラクタの選出確率は相対的に下降することとなる。
【0131】
図11に示すように、情報処理システムは、連続付与回数が確率上昇回数に達する毎に各希少キャラクタの選出確率を現在の値から0.25[%]だけ上昇させる。つまり、本実施形態においては、各希少キャラクタの選出確率は、連続付与回数が増えるに連れて次第に上昇する。なお、本実施形態においては、上記確率上昇回数は、5の倍数の回数である。ただし、確率上昇回数の値は任意である。また、本実施形態においては確率上昇回数として複数の値が設定されるが、他の実施形態においては、確率上昇回数として1個の値のみが設定されてもよい。
【0132】
また、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モードにおいて希少キャラクタがユーザに付与された場合、連続付与回数を0にリセットし、各希少キャラクタの選出確率を上記基準値に戻す。なお、抽選によって希少キャラクタが選出されたものの、当該希少キャラクタに対応する選択候補(すなわち、属性マーク)をユーザが選択しなかったために当該希少キャラクタがユーザに付与されなかった場合には、各希少キャラクタの選出確率は維持され(基準値に戻されず)、連続付与回数もリセットされない。
【0133】
上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、通常召喚モードにおいて通常キャラクタが連続して付与される毎に連続付与回数のカウントを行い、通常召喚モードにおいて希少キャラクタが付与された場合に当該連続付与回数をリセットする。そして、連続付与回数が基準回数(すなわち、確率上昇回数)となった場合、通常召喚モードにおいて希少キャラクタの選出確率を上昇させ、当該連続付与回数がリセットされた場合に当該選出確率をリセットする。これによれば、通常召喚モードにおいて希少キャラクタがユーザに付与されない場合でも、召喚ゲームを継続して行う動機付けをユーザに与えることができる。
【0134】
また、本実施形態においては、情報処理システムは、各希少キャラクタの選択確率が上昇されている状態において指定召喚モードにおいて希少キャラクタが付与された場合には、当該上昇されている選出確率を維持する(つまり、選出確率は基準値に戻されない)。ここで、通常召喚モードにおいて希少キャラクタの選出確率が上昇していた状況において、指定召喚モードが行われたために当該選出確率が基準値に戻ってしまうとすれば、ユーザが召喚ゲームを行う動機付けを失ってしまう可能性がある。これに対して、本実施形態においては、上記の状況においても希少キャラクタの選出確率は維持されるので、ユーザが召喚ゲームを行う動機付けが失われてしまう可能性を低減することができる。
【0135】
また、図11に示すように、連続付与回数が所定の確定選出回数(ここでは、120回)以上となった場合、情報処理システムは、抽選において希少キャラクタを必ず選出するように抽選方法を変更する。例えば、情報処理システムは、希少キャラクタのみを選出対象として抽選を行う。したがって、通常召喚モード中において連続付与回数が確定選出回数となった場合、次の通常召喚モードにおいては、抽選によって希少キャラクタが必ず選出され、5つの選択候補は全て希少キャラクタに対応するものとなる。したがって、上記の場合においても指定召喚モードと同様、ユーザは、確実に希少キャラクタを取得することができる。なお、上記の場合に希少キャラクタがユーザに付与されると、抽選方法は元に戻され、連続付与回数も0にリセットされる。
【0136】
上記のように、本実施形態においては、情報処理システムは、連続付与回数が基準回数(すなわち、確定選出回数)以上となったことを条件として、各々が希少キャラクタに対応する所定数(例えば5個)の選択候補を表示装置に表示させる。これによれば、通常召喚モードにおいて希少キャラクタがユーザに付与されない場合でも、召喚ゲームを継続して行う動機付けをユーザに与えることができる。
【0137】
なお、他の実施形態において、情報処理システムは、全ての希少キャラクタの選出確率を連続付与回数に応じて上昇させる必要はない。例えば、他の実施形態においては、情報処理システムは、指定召喚モードにおいてユーザが指定可能な希少キャラクタの選出確率を連続付与回数に応じて上昇させてもよいし、指定召喚モードにおいてユーザが指定可能な希少キャラクタ以外の希少キャラクタの選出確率を連続付与回数に応じて上昇させてもよい。
【0138】
[3.情報処理システムにおける処理の具体例]
次に、図12図17を参照して、情報処理システムにおける情報処理の具体例について説明する。
【0139】
[3-1.情報処理に用いられるデータ]
図12は、情報処理システムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図である。図12に示す各データは、例えばサーバ1の記憶部12(または、処理部11のメモリ)に記憶される。
【0140】
図12に示すように、サーバ1は、ゲームに用いられる各ゲームキャラクタに関するゲームキャラクタデータを記憶する。ゲームキャラクタデータは、各ゲームキャラクタに設定される選出確率(より具体的には、選出確率の上記基準値)を示す選出確率データを含む。また、図示しないが、ゲームキャラクタデータは、各ゲームキャラクタの能力および属性等を示すデータを含む。
【0141】
図12に示すように、サーバ1は、ゲームアプリケーションのユーザに関するユーザデータを記憶する。図示しないが、ユーザデータは、上記ゲームアプリケーションを利用するユーザ毎に記憶される。
【0142】
ユーザデータは、所有キャラクタデータおよび所有ポイント数データを含む。所有キャラクタデータは、上記ゲームアプリケーションにおいてユーザが所有するゲームキャラクタを示す。所有ポイント数データは、上記ゲームアプリケーションにおいてユーザが所有する召喚用ポイントの量を示す。なお、ユーザデータは、これらのデータの他、ユーザが所有するアイテム(例えば、上述のチケット等)を示すデータを含んでいてもよい。また、ユーザデータは、上記ゲームアプリケーションにおける召喚ゲーム以外のゲームにおいて用いられるデータを含んでいてもよい。
【0143】
ユーザデータは、上述の累積付与回数を示す累積付与回数データを含む。また、ユーザデータは、上述の連続付与回数を示す連続付与回数データを含む。また、ユーザデータは、指定召喚済フラグデータを含む。指定召喚済フラグデータは、ユーザが指定召喚モードを実行済みであるか否かを表すフラグのデータである。
【0144】
ユーザデータは選択候補データを含む。選択候補データは、通常召喚モードにおいて現時点でユーザに提示されている選択候補を示す。具体的には、選択候補データは、選択候補が示す属性、選択候補に対応するゲームキャラクタ、および、選択候補が選択済みであるか否か等を選択候補毎に示す。
【0145】
ユーザデータは変更確率データを含む。変更確率データは、ゲームキャラクタ(具体的には、希少キャラクタ)の選出確率が変更されているか否か、および、変更されている場合はその変更内容を示す。
【0146】
なお、図12に示すデータの他、サーバ1は、サーバ側ゲームプログラムを記憶する。サーバ側ゲームプログラムは、サーバ1で実行されるゲーム処理(図15に示すサーバ処理)を実行するためのプログラムである。すなわち、サーバ1の処理部11が上記サーバ側ゲームプログラムを実行することによって、後述するサーバ処理(図15参照)がサーバ1において実行される。
【0147】
また、端末装置2は、端末側ゲームプログラムを記憶する。端末側ゲームプログラムは、端末装置2で実行されるゲーム処理(図13に示す端末側召喚ゲーム処理)を実行するためのプログラムである。すなわち、端末装置2の処理部21が上記端末側ゲームプログラムを実行することによって、後述する端末側召喚ゲーム処理(図13参照)が端末装置2において実行される。
【0148】
なお、端末装置2は、端末側召喚ゲーム処理の実行に用いるために、サーバ1に記憶される各種データ(図12参照)の一部または全部を記憶していてもよい。また、情報処理システムにおいて用いられる各データは、サーバ1および端末装置2のいずれに記憶されていてもよい。なお、サーバ1と端末装置2とにおいて同じデータが記憶される場合には、適宜のタイミングで、サーバ1に記憶されるデータと端末装置2に記憶されるデータとの同期がとられる。
【0149】
[3-2.端末装置における処理]
図13は、端末装置によって実行される端末側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図13に示す端末側召喚ゲーム処理は、記憶部22に記憶される端末側ゲームプログラムの実行中における上述の召喚ゲームモードにおいて、開始画像として上述の特定の種類の召喚ゲーム(すなわち、「新キャラ召喚」という名前の召喚ゲーム)に関する画像を表示するように、ユーザによる切替指示が行われたことに応じて開始される。
【0150】
なお、本実施形態では、サーバ1の処理部11または端末装置2の処理部21のCPU(換言すればプロセッサ)が、記憶部12または22に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、図13図17に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、CPUとは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、端末装置2がサーバ1と通信可能である場合、図13および図14に示す各ステップの処理の一部は、サーバ1において実行されてもよい。また、図15図17に示す各ステップの処理の一部は、端末装置2において実行されてもよい。また、図13図17に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0151】
また、端末装置2の処理部21は、図13および図14に示す各ステップの処理を、メモリ(または記憶部22)を用いて実行する。すなわち、処理部21のCPUは、各処理ステップによって得られるデータをメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該データを用いる場合には、メモリから当該データを読み出して利用する。同様に、サーバ1の処理部11は、図15図17に示す各ステップの処理を、メモリ(または記憶部12)を用いて実行する。すなわち、処理部11のCPUは、各処理ステップによって得られるデータをメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該データを用いる場合には、メモリから当該データを読み出して利用する。
【0152】
図13に示す端末側召喚ゲーム処理においては、まずステップS11において、処理部21は、通常召喚モードを実行するか否かを判定する。このとき、処理部21は、上記特定の種類の召喚ゲームを開始したことを示す開始通知をサーバ1へ送信する。開始通知を受信したサーバ1は、通常召喚モードを実行するか、それとも、指定召喚モードを実行するかを示すモード通知を端末装置2へ送信する(後述するステップS43およびS44)。処理部21は、モード通知を受信し、受信したモード通知に基づいて、通常召喚モードを実行するか、それとも、指定召喚モードを実行するかを判定する。また、モード通知には、ユーザの所有ポイント数を示す情報や、累積付与回数を示す情報が含まれていてもよい。ステップS11の判定結果が肯定である場合(すなわち、通常召喚モードを実行する場合)、ステップS12の処理が実行される。一方、ステップS11の判定結果が否定である場合(すなわち、指定召喚モードを実行する場合)、ステップS16の処理が実行される。
【0153】
ステップS12において、処理部21は、通常開始画像(図5参照)を生成して表示部24に表示させる。例えば、処理部21は、上記モード通知に含まれる情報に基づいて通常開始画像を生成する。通常開始画像が表示されることによって、端末装置2は、上述の開始指示等を受け付ける状態となる。ステップS12の次に、ステップS13の処理が実行される。
【0154】
ステップS13において、処理部21は、上記特定の種類の召喚ゲームを終了するか否かを判定する。具体的には、処理部21は、通常開始画像が表示される状態において、他の種類の召喚ゲームを選択中とする切替指示、召喚ゲームモードを終了する指示、または、召喚ゲーム以外の他のゲームを開始する指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS13の判定結果が否定である場合、ステップS14の処理が実行される。一方、ステップS13の判定結果が肯定である場合、処理部21は、図13に示す端末側召喚ゲーム処理を終了する。
【0155】
なお、上記特定の種類の召喚ゲーム以外の他の種類の召喚ゲームについては、図13図17に示す一連の処理と同様の処理が実行されてもよい(ただし、付与され得るゲームキャラクタは異なる)。また、他の種類の召喚ゲームについて、指定召喚モードが実行されない場合には、端末装置2およびサーバ1は、図13図17に示す一連の処理のうちで通常召喚モードに関する処理のみを実行してもよい。
【0156】
ステップS14において、処理部21は、通常召喚モードを開始する旨の開始指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS14の判定結果が肯定である場合、ステップS15の処理が実行される。一方、ステップS14の判定結果が否定である場合、上記ステップS13の処理が再度実行される。以降、通常開始画像に対してユーザによって何らかの指示が行われるまで、ステップS13およびS14の処理が繰り返し実行される。
【0157】
ステップS15において、処理部21は端末側通常召喚処理を実行する。端末側通常召喚処理は、端末装置2において通常召喚モードの召喚ゲームを実行するための処理である。以下、図14を参照して、端末側通常召喚処理の詳細な流れについて説明する。
【0158】
図14は、図13に示すステップS15の端末側通常召喚処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。端末側通常召喚処理においては、まずステップS31において、処理部21は、候補選択画像(図6および図7参照)を生成して表示部24に表示させる。これによって、処理部21は、上述の選択指示を受け付ける状態となる。
【0159】
なお、最初に候補選択画像を生成する場合(つまり、5つの属性マークを含む候補選択画像を生成する場合)、処理部21は、抽選を行う旨の抽選要求をサーバ1へ送信する。抽選要求を受信したサーバ1は、抽選を行うことによって5つのゲームキャラクタを選出し、選出された各ゲームキャラクタに対応する各選択候補を示す選択候補情報を端末装置2へ送信する(後述するステップS63およびS64)。選択候補情報は、例えば、各選択候補である属性マークの属性をそれぞれ示す情報を含む。また、選択候補情報は、現時点の所有ポイント数および累積付与回数を示す情報を含んでいてもよい。処理部21は、選択候補情報を受信し、受信した選択候補情報に基づいて候補選択画像を生成する。
【0160】
また、選択候補が選択された後で継続指示が行われたことによって候補選択画像を再度生成する場合、処理部21は、選択済みの属性マークに代えて、当該属性マークに対応するゲームキャラクタを示すキャラクタ画像を含むように候補選択画像を生成する。ステップS31の次に、ステップS32の処理が実行される。
【0161】
ステップS32において、処理部21は、候補選択画像に含まれる選択候補から1つを選択する選択指示をユーザから受け付ける。このとき、処理部21は、選択指示によって選択された選択候補を示す選択情報をサーバ1へ送信する。これによって、ユーザが選択した選択候補をサーバ1側においても認識することができる。ステップS32の次に、ステップS33の処理が実行される。
【0162】
ステップS33において、処理部21は、選択指示によって選択されたゲームキャラクタをユーザに付与する。ここで、上記選択情報を受信したサーバ1は、当該選択情報が示す選択候補に対応するゲームキャラクタを示す付与キャラクタ情報を端末装置2へ送信する(後述するステップS66)。付与キャラクタ情報は、当該ゲームキャラクタをゲームにおいて用いるための情報(例えば、ゲームキャラクタの能力等のパラメータを示す情報)を含む。処理部21は、付与キャラクタ情報をサーバ1から受信し、受信した付与キャラクタ情報が示すゲームキャラクタをユーザに付与する。具体的には、処理部21は、当該ゲームキャラクタが召喚されて出現する様子を表す演出画像を表示部24に表示させる。ステップS33の次に、ステップS34の処理が実行される。
【0163】
ステップS34において、処理部21は、指定召喚モードの実行が許可されたか否かを判定する。詳細は後述するが、ゲームキャラクタがユーザに付与された結果、累積付与回数が許可回数以上である場合、サーバ1は許可通知を端末装置2へ送信し(後述するステップS71)、累積付与回数が許可回数未満である場合、サーバ1は不許可通知を端末装置2へ送信する(後述するステップS70)。したがって、処理部21は、サーバ1から許可通知を受信するか、それとも、不許可通知を受信するかによって、指定召喚モードの実行が許可されたか否かを判定する。ステップS34の判定結果が肯定である場合、ステップS35の処理が実行される。一方、ステップS34の判定結果が否定である場合、ステップS35の処理がスキップされて、ステップS36の処理が実行される。
【0164】
ステップS35において、処理部21は、許可通知ウィンドウを表示部24に表示させる(図8参照)。そして、許可通知ウィンドウを閉じる旨の指示がユーザによって行われた場合、処理部21は、許可通知ウィンドウを消去し、候補選択画像を表示部24に表示させる。ステップS35の次に、ステップS36の処理が実行される。
【0165】
ステップS36において、処理部21は、候補選択画像に含まれる選択候補が全て選択されたか否かを判定する。ステップS36の判定結果が否定である場合、ステップS37の処理が実行される。一方、ステップS36の判定結果が肯定である場合、処理部21は端末側通常召喚処理を終了する。
【0166】
ステップS37において、処理部21は、通常召喚モードを継続する継続指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS37の判定結果が肯定である場合、ステップS31の処理が再度実行される。一方、ステップS37の判定結果が否定である場合、ステップS38の処理が実行される。
【0167】
ステップS38において、通常召喚モードを終了する終了指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS38の判定結果が肯定である場合、処理部21は端末側通常召喚処理を終了する。一方、ステップS38の判定結果が否定である場合、ステップS37の処理が再度実行される。以降、継続指示または終了指示が行われるまで、ステップS37およびS38の処理が繰り返し実行される。
【0168】
なお、上記継続指示が行われた場合、処理部21は、通常召喚モードを継続する旨の継続通知をサーバ1へ送信する。また、上記終了指示が行われた場合、処理部21は、通常召喚モードを終了する旨の終了通知をサーバ1へ送信する。これによって、通常召喚モードが継続されるか、それとも、終了されるかをサーバ1側においても認識することができる。
【0169】
図13の説明に戻り、ステップS16において、処理部21は、指定開始画像(図9参照)を生成して表示部24に表示させる。例えば、処理部21は、上記モード通知に含まれる情報に基づいて指定開始画像を生成する。指定開始画像が表示されることによって、端末装置2は、上述の開始指示等を受け付ける状態となる。ステップS16の次に、ステップS17の処理が実行される。
【0170】
ステップS17において、処理部21は、上記特定の種類の召喚ゲームを終了するか否かを判定する。ステップS17の判定処理は、上記ステップS13の判定処理と同様である。ステップS17の判定結果が否定である場合、ステップS18の処理が実行される。一方、ステップS17の判定結果が肯定である場合、処理部21は、図13に示す端末側召喚ゲーム処理を終了する。
【0171】
ステップS18において、処理部21は、指定召喚モードを開始する旨の開始指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS18の判定結果が肯定である場合、ステップS19の処理が実行される。一方、ステップS18の判定結果が否定である場合、上記ステップS17の処理が再度実行される。以降、指定開始画像に対してユーザによって何らかの指示が行われるまで、ステップS17およびS18の処理が繰り返し実行される。
【0172】
ステップS19において、処理部21は、キャラクタ指定画像(図10参照)を生成して表示部24に表示させる。これによって、処理部21は、上述の指定指示を受け付ける状態となる。ステップS19の次にステップS20の処理が実行される。
【0173】
ステップS20において、処理部21は、指定指示によって指定されたゲームキャラクタをユーザに付与する。具体的には、処理部21は、キャラクタ指定画像において示される特定のゲームキャラクタのうちから1つを指定する指定指示がユーザによって行われたことに応じて、指定されたゲームキャラクタを示す指定キャラクタ情報をサーバ1へ送信する。上記指定キャラクタ情報を受信したサーバ1は、当該指定キャラクタ情報が示すゲームキャラクタに関する付与キャラクタ情報を端末装置2へ送信する(後述するステップS50)。処理部21は、付与キャラクタ情報をサーバ1から受信し、受信した付与キャラクタ情報が示すゲームキャラクタをユーザに付与する。具体的には、処理部21は、当該ゲームキャラクタが召喚されて出現する様子を表す演出画像を表示部24に表示させる。ステップS20の後、上記ステップS11の処理が再度実行される。
【0174】
[3-3.サーバにおける処理]
図15は、サーバ1によって実行されるサーバ側召喚ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図15に示す一連の処理は、上記特定の種類の召喚ゲームを開始したことを示す開始通知が端末装置2から送信され(ステップS11)、当該開始通知がサーバ1において受信されたことに応じて開始される。
【0175】
図15に示すサーバ側召喚ゲーム処理においては、まずステップS41において、処理部11は、サーバ1に記憶されている累積付与回数データが示す累積付与回数が許可回数以上であるか否かを判定する。ステップS41の判定結果が肯定である場合、ステップS42の処理が実行される。一方、ステップS41の判定結果が否定である場合、ステップS43の処理が実行される。
【0176】
ステップS42において、処理部11は、指定召喚モードを実行済みであるか否かを判定する。この判定は、サーバ1に記憶されている指定召喚済フラグデータを参照することによって行うことができる。なお、上記特定の種類の召喚ゲームが実行されていない初期状態においては、指定召喚済フラグデータは、実行済みでないことを示す内容に設定されているものとする。ステップS42の判定結果が肯定である場合、ステップS43の処理が実行される。一方、ステップS42の判定結果が否定である場合、ステップS44の処理が実行される。
【0177】
ステップS43において、処理部11は、通常召喚モードを実行する旨を示すモード通知を端末装置2へ送信する。これによって、端末装置2においては、通常召喚モードの実行が開始される(ステップS12)。ステップS43の次に、ステップS45の処理が実行される。
【0178】
一方、ステップS44において、処理部11は、指定召喚モードを実行する旨を示すモード通知を端末装置2へ送信する。これによって、端末装置2においては、指定召喚モードの実行が開始される(ステップS16)。ステップS44の次に、後述するステップS48の処理が実行される。
【0179】
ステップS45において、処理部11は、上記特定の種類の召喚ゲームを終了するか否かを判定する。ここで、上記ステップS13において上記特定の種類の召喚ゲームを終了すると判定した場合、端末装置2は、当該召喚ゲームを終了する旨の通知をサーバ1へ送信する。処理部11は、上記の通知を端末装置2から受信した場合、上記特定の種類の召喚ゲームを終了すると判定する。ステップS45の判定結果が肯定である場合、処理部11は、図15に示すサーバ側召喚ゲーム処理を終了する。一方、ステップS45の判定結果が否定である場合、ステップS46の処理が実行される。
【0180】
ステップS46において、処理部11は、通常召喚モードを開始するか否かを判定する。この判定は、端末装置2から上述の抽選要求を受信したか否かを判定することによって行われる。ステップS46の判定結果が肯定である場合、ステップS47の処理が実行される。一方、ステップS46の判定結果が否定である場合、上記ステップS45の処理が再度実行される。
【0181】
ステップS47において、処理部11はサーバ側通常召喚処理を実行する。サーバ側通常召喚処理は、サーバ1において通常召喚モードの召喚ゲームを実行するための処理である。以下、図16および図17を参照して、サーバ側通常召喚処理の詳細な流れについて説明する。
【0182】
図16および図17は、図15に示すステップS47のサーバ側通常召喚処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。サーバ側通常召喚処理においては、まずステップS61において、処理部11は、ユーザの所有する召喚用ポイントを所定量(ここでは、5)減少させる。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有ポイント数データが示す値を、更新前の値から5減算した値に更新する。なお、チケットが消費されることと引き換えに開始指示が行われる場合、処理部11は、所有ポイント数データを更新することに代えて、ユーザが所有するチケットの数を示すデータを更新する。ステップS61の次にステップS62の処理が実行される。
【0183】
ステップS62において、処理部11は、サーバ1に記憶されている連続付与回数データが示す連続付与回数が、上述の確定選出回数以上であるか否かを判定する。ステップS62の判定結果が否定である場合、ステップS63の処理が実行される。一方、ステップS62の判定結果が肯定である場合、ステップS64の処理が実行される。
【0184】
ステップS63において、処理部11は、通常キャラクタを含む各ゲームキャラクタを対象としてゲームキャラクタの抽選を行い、選択候補となるゲームキャラクタを選出する。なお、抽選は、上記“[2-1-2.選択候補の選択]”で述べた方法に従って行われる。このとき、処理部11は、サーバ1に記憶されている選出確率データと、変更確率データとに基づいて各ゲームキャラクタの選出確率を決定し、抽選を行う。また、処理部11は、選出されたゲームキャラクタに対応する選択候補(すなわち、属性マーク)を示す選択候補情報を端末装置2へ送信する。さらに、処理部11は、上記の抽選によって決定された新たな選択候補を示すように、サーバ1に記憶されている選択候補データを更新する。ステップS63の次にステップS65の処理が実行される。
【0185】
ステップS64において、処理部11は、希少キャラクタのみを対象としてゲームキャラクタの抽選を行い、選択候補となるゲームキャラクタを選出する。したがって、ステップS64においては、全ての選択候補は必ず希少キャラクタに対応するものとなる。なお、全ての選択候補が必ず希少キャラクタに対応するものとなる点を除き、ステップS64の具体的な処理はステップS63の処理と同様である。
【0186】
ステップS65において、処理部11は、選択候補のうち1つがユーザによって選択されたか否かを判定する。ここで、上述のように、端末装置2において、候補選択画像に含まれる選択候補から1つを選択する選択指示がユーザから受け付けられた場合、端末装置2は、選択指示によって選択された選択候補を示す選択情報をサーバ1へ送信する(ステップS33)。処理部11は、端末装置2から選択情報を受信したか否かによって、選択候補のうち1つがユーザによって選択されたか否かを判定する。ステップS65の判定結果が肯定である場合、ステップS66の処理が実行される。ステップS65の判定結果が否定である場合、ステップS65の処理が実行される。つまり、端末装置2から選択情報が受信されるまで、サーバ1は待機する。
【0187】
ステップS66において、処理部11は、選択された選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する。付与の一例としては、処理部11は、端末装置2から受信された選択情報が示す選択候補に対応するゲームキャラクタを示す付与キャラクタ情報を端末装置2へ送信する。また、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有キャラクタデータを、上記ゲームキャラクタを含む内容となるように更新する。これによって、上記ゲームキャラクタがユーザに付与されたこととなる。また、処理部11は、選択された選択候補が選択済みであることを示すように、サーバ1に記憶されている選択候補データを更新する。ステップS66の次にステップS67の処理が実行される。
【0188】
ステップS67において、処理部11は、累積付与回数をカウントする。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている累積付与回数データが示す値を、更新前の値に1を加算した値に更新する。ステップS67の次にステップS68の処理が実行される。
【0189】
ステップS68において、処理部11は、累積付与回数が許可回数以上であるか否かを判定する。ステップS68の処理は、上記ステップS41の処理と同様である。ステップS68の判定結果が肯定である場合、ステップS69の処理が実行される。一方、ステップS68の判定結果が否定である場合、ステップS70の処理が実行される。
【0190】
ステップS69において、処理部11は、指定召喚モードを実行済みであるか否かを判定する。ステップS69の処理は、上記ステップS42の処理と同様である。ステップS69の判定結果が肯定である場合、ステップS70の処理が実行される。一方、ステップS69の判定結果が否定である場合、ステップS71の処理が実行される。
【0191】
ステップS70において、処理部11は、指定召喚モードの実行が許可されることを示す上述の許可通知を端末装置2へ送信する。これによって、端末装置2において指定召喚モードの実行が許可される。ステップS70の次にステップS72(図17参照)の処理が実行される。
【0192】
一方、ステップS71において、処理部11は、指定召喚モードの実行が許可されないことを示す上述の不許可通知を端末装置2へ送信する。このとき、端末装置2において指定召喚モードの実行は禁止される。ステップS71の次にステップS72(図17参照)の処理が実行される。
【0193】
図17に示すステップS72において、処理部11は、上記ステップS66において付与されたゲームキャラクタが通常キャラクタであるか否かを判定する。ステップS72の判定結果が肯定である場合、ステップS73の処理が実行される。一方、ステップS72の判定結果が否定である場合、ステップS74の処理が実行される。
【0194】
ステップS73において、処理部11は、連続付与回数をカウントする。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている連続付与回数データが示す値を、更新前の値に1を加算した値に更新する。ステップS73の次にステップS75の処理が実行される。
【0195】
一方、ステップS74において、処理部11は、連続付与回数をリセットする。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている連続付与回数データが示す値を0に更新する。ステップS74の次にステップS75の処理が実行される。
【0196】
ステップS75において、処理部11は、サーバ1に記憶されている連続付与回数データが示す連続付与回数が、上述の確率上昇回数となったか否かを判定する。ステップS75の判定結果が肯定である場合、ステップS76の処理が実行される。一方、ステップS75の判定結果が否定である場合、ステップS76の処理がスキップされ、ステップS77の処理が実行される。
【0197】
ステップS76において、処理部11は、希少キャラクタの選出確率を上昇させる。具体的には、サーバ1に記憶されている変更確率データの内容を、現在の連続付与回数に応じて更新する(図11参照)。上述のように、ステップS63の抽選処理においては、サーバ1に記憶されている選出確率データと、変更確率データとに基づいて各ゲームキャラクタの選出確率が設定される。したがって、ステップS76の処理において選出確率が上昇されることによって、次に行われる抽選処理においては希少キャラクタが選出されやすくなる。ステップS76の次に、ステップS77の処理が実行される。
【0198】
ステップS77において、処理部11は、サーバ1に記憶されている選択候補データを参照して、現在の通常召喚モードにおける選択候補が全て選択されたか否かを判定する。ステップS77の判定結果が否定である場合、ステップS78の処理が実行される。一方、ステップS77の判定結果が肯定である場合、処理部11はサーバ側通常召喚処理を終了する。
【0199】
ステップS78において、処理部11は、通常召喚モードを終了するか否かを判定する。具体的には、処理部11は、端末装置2から上述の終了通知を受信したか否かを判定する。ステップS78の判定結果が肯定である場合、処理部11はサーバ側通常召喚処理を終了する。一方、ステップS78の判定結果が否定である場合、ステップS79の処理が実行される。
【0200】
ステップS79において、処理部11は、通常召喚モードを継続するか否かを判定する。具体的には、処理部11は、端末装置2から上述の継続通知を受信したか否かを判定する。ステップS79の判定結果が肯定である場合、ステップS80の処理が実行される。一方、ステップS79の判定結果が否定である場合、ステップS78の処理が再度実行される。以降、通常召喚モードを終了するまたは継続すると判定されるまで、ステップS78およびS79の処理が繰り返し実行される。
【0201】
ステップS80において、処理部11は、ユーザの所有する召喚用ポイントを所定量だけ減少させる。すなわち、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有ポイント数データが示す値を、更新前の値から所定量だけ減算した値に更新する。なお、この所定量は、現在の通常召喚モードにおける未選択の選択候補の数によって決められる(上記“[2-1-2.選択候補の選択]”参照)。ステップS80の次に、上記ステップS65の処理が再度実行される。
【0202】
図15の説明に戻り、ステップS48において、処理部11は、上記特定の種類の召喚ゲームを終了するか否かを判定する。ステップS48の処理は、上記ステップS45の処理と同様である。ステップS48の判定結果が肯定である場合、処理部11は、図15に示すサーバ側召喚ゲーム処理を終了する。一方、ステップS48の判定結果が否定である場合、ステップS49の処理が実行される。
【0203】
ステップS49において、処理部11は、指定召喚モードにおいてゲームキャラクタを付与するか否かを判定する。ここで、指定召喚モードにおいてユーザがゲームキャラクタを指定した場合には、端末装置2からサーバ1へ指定キャラクタ情報が送信される(ステップS20)。したがって、処理部11は、ステップS49の判定を、端末装置2から指定キャラクタ情報を受信したか否かを判定することによって行うことができる。ステップS49の判定結果が肯定である場合、ステップS50の処理が実行される。一方、ステップS49の判定結果が否定である場合、上記ステップS48の処理が再度実行される。
【0204】
ステップS50において、ユーザによって指定されたゲームキャラクタをユーザに付与する。すなわち、処理部11は、端末装置2から受信した指定キャラクタ情報が示すゲームキャラクタに関する付与キャラクタ情報を端末装置2へ送信する。また、処理部11は、サーバ1に記憶されている所有キャラクタデータを、上記ゲームキャラクタを含む内容となるように更新する。これによって、上記ゲームキャラクタがユーザに付与されたこととなる。また、処理部11は、サーバ1に記憶されている指定召喚済フラグデータを、指定召喚モードを実行済みであることを示す内容となるように更新する。ステップS50の次に、ステップS41の処理が再度実行される。
【0205】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上のように、上記実施形態においては、情報処理システムは、次の手段を備える構成である。
・ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モード(例えば、通常召喚モード)を開始する抽選モード開始手段(ステップS43)
・抽選モードにおいて、抽選に基づいて決定され、各々がゲームキャラクタに対応する2以上の選択候補(例えば、属性マーク)を表示装置(例えば、表示部24)に表示させる第1表示制御手段(ステップS31)
・抽選モードにおいて、未選択の選択候補が存在する状態において、ユーザが当該選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータ(例えば、ユーザが所有する召喚用ポイント)を減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補を選択済とし、当該選択された選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する第1付与処理を行う第1付与手段(ステップS33)
・抽選モードにおいて、ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了処理を行う終了手段(ステップS36,S38)(なお、終了手段によって抽選モードが終了された後で第1開始指示に応じて新たに抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって決定された新たな選択候補が表示装置に表示される。)
・第1開始指示に応じて開始された1回以上の抽選モードにおいて第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行うカウント手段(ステップS67)
・累積付与回数が基準回数(例えば、許可回数)以上となった場合、新たな抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可する許可設定手段(ステップS71)
・ユーザによる第2開始指示に応じて、指定モード(例えば、指定召喚モード)を開始する指定モード開始手段(ステップS44)
・指定モードにおいて、ゲームに用いられるゲームキャラクタのうちで1つ以上の当該ゲームキャラクタを、ユーザが一意に特定することができる態様で表示装置に表示させる第2表示制御手段(ステップS16)
・指定モードにおいて、ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う第2付与手段(ステップS20)
また、第1付与手段は、抽選モード中において、累積付与回数が基準回数以上となった状態であっても、終了処理が行われるまでは選択指示を受け付ける(図4参照)。
【0206】
上記の構成によれば、累積付与回数が基準回数以上となった場合に、抽選モードとは異なる指定モードの実行が許可される。これによれば、指定モードを行うべく累積付与回数が基準回数以上となるまで抽選モードを行うかどうかについて多様な戦略をユーザに提供できるので、抽選の戦略性を向上することができる。また、上記の構成によれば、累積付与回数が基準回数以上となった場合、新たな抽選モードの開始を禁止するとともに、指定モードの実行を許可するので、ユーザが指定モードを行うことを忘れてしまう可能性を低減することができる。さらに、上記の構成によれば、第1付与手段は、抽選モード中において、累積付与回数が基準回数以上となった状態であっても、終了処理が行われるまでは選択指示を受け付けるので、当該状態において抽選モードを継続するか終了するかの選択肢をユーザに与えることができる結果、抽選モードの戦略性を向上することができる。
【0207】
なお、上記「抽選に基づいて決定され、各々がゲームキャラクタに対応する(2以上の)選択候補」とは、少なくとも下記(a)および(b)の2通りの方法で決定されるものを含む意味であり、これらに限定されるものではない。
(a)抽選に基づいてゲームキャラクタを決定し、決定されたゲームキャラクタに対応する選択候補を決定する方法
(b)抽選に基づいて選択候補を決定し、選択候補がユーザによって選択された場合に、選択された選択候補に対応するゲームキャラクタを決定する方法
【0208】
上記(a)は、上記実施形態における方法である。上記(b)は、例えば上記実施形態に即した例を挙げれば、抽選に基づいて属性(上記実施形態では、赤属性、青属性、緑属性、および、無色属性)を決定し、候補選択画像においては当該決定された属性を示す属性マークを表示し、ユーザが属性マークを選択した場合に、選択された属性マークが示す属性のゲームキャラクタをさらなる抽選によって決定する方法である。上記(b)の方法によっても上記(a)の方法と同様に、「抽選に基づいて決定され、ゲームキャラクタに対応する選択候補」をユーザに提示することができる。
【0209】
また、上記「所定のパラメータ」は、上記実施形態においては、現実の通貨によって購入することが可能なゲーム内アイテムの数を示すパラメータ(具体的には、召喚用ポイント)であったが、他の実施形態においては、ゲーム内における仮想の通貨または仮想のアイテムの量を示す任意のパラメータであってよい。また、所定のパラメータは、ゲームキャラクタが付与されることと引き換えに消費する目的でのみ使用されるものに限らず、他の目的で使用可能なものであってもよい。例えば、情報処理システムは、召喚ゲームとは異なるゲームを、所定のパラメータを消費することと引き換えにユーザがプレイすることができるようにしてもよい。
【0210】
また、上記「所定のパラメータを減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する」とは、所定のパラメータを減少させるタイミングと、ゲームキャラクタをユーザに付与するタイミングとの関係を限定しない意味である。つまり、「所定のパラメータを減少させることと引き換えにゲームキャラクタをユーザに付与する」とは、パラメータを減少させる処理を実行した後で、ゲームキャラクタをユーザに付与する処理を実行してもよいし、ゲームキャラクタをユーザに付与する処理を実行した後で、パラメータを減少させる処理を実行してもよい意味である。
【0211】
また、「ゲームキャラクタをユーザに付与する」とは、ゲームにおいてゲームキャラクタを用いるためのデータ(例えば、ゲームキャラクタの画像データや能力を示すデータ等)を、サーバ1からユーザの端末装置2へ送信することと、ゲームにおいてゲームキャラクタを用いるためのデータが端末装置2に記憶されている場合において、当該データを端末装置2において利用可能とする(例えば、利用を許可する指示をサーバ1から端末2へ送信する)こととを含む意味である。
【0212】
また、上記「第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行う」とは、第1付与処理が行われるタイミングと、累積付与回数のカウントを行うタイミングとの関係を限定しない意味である。つまり、「第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行う」とは、第1付与処理が行われた後で累積付与回数のカウントを行ってもよいし、第1付与処理が行われることが確定した後、まず累積付与回数のカウントを行い、次に第1付与処理を行ってもよい意味である。
【0213】
また、上記実施形態においては、情報処理システムは、次の手段を備える構成であると言うこともできる。
・ユーザによる第1開始指示に応じて、抽選モード(例えば、通常召喚モード)を開始する抽選モード開始手段(ステップS43)
・抽選モードにおいて、抽選に基づいて決定され、各々がゲームキャラクタに対応する2以上の選択候補(例えば、属性マーク)を、当該選択候補に対応するゲームキャラクタの性質の一部を示す態様で表示装置(例えば、表示部24)に表示させる第1表示制御手段(ステップS31)
・抽選モードにおいて、未選択の選択候補が存在する状態において、ユーザが当該選択候補のうち少なくとも1つを選択する選択指示が行われた場合、所定のパラメータ(例えば、召喚用ポイント)を減少させることと引き換えに、選択された当該選択候補に対応するゲームキャラクタをユーザに付与する第1付与処理を行う第1付与手段(ステップS33)
・抽選モードにおいて、ユーザによる終了指示が行われた場合、または、未選択の選択候補が存在しない場合、当該抽選モードを終了する終了手段(ステップS36,S38)(なお、終了手段によって抽選モードが終了された後で第1開始指示に応じて新たに抽選モードが開始される場合、当該新たな抽選モードにおいては新たな抽選によって決定された新たな選択候補が表示装置に表示される。)
・第1開始指示に応じて開始された1回以上の抽選モードにおいて第1付与処理が行われる毎に累積付与回数のカウントを行う第1カウント手段(ステップS67)
・累積付与回数が第1基準回数(例えば、許可回数)以上となった場合、指定モードの実行を許可する許可設定手段(ステップS71)
・ユーザによる第2開始指示に応じて、指定モード(例えば、指定召喚モード)を開始する指定モード開始手段(ステップS44)
・指定モードにおいて、ゲームに用いられるゲームキャラクタのうちで1つ以上の当該ゲームキャラクタを、ユーザが一意に特定することができる態様で表示装置に表示させる第2表示制御手段(ステップS16)
・指定モードにおいて、ユーザにより指定されたゲームキャラクタを当該ユーザに付与する第2付与処理を行う第2付与手段(ステップS20)
また、第1付与手段は、未選択の選択候補の数が第1の数(例えば、1)である状態において選択指示を受け付ける場合、未選択の選択候補の数が当該第1の数よりも大きい第2の数(例えば、5)である状態よりも、選択指示のために減少させる所定のパラメータの減少量を小さくする。
【0214】
上記の構成によれば、累積付与回数が基準回数以上となった場合に、抽選モードとは異なる指定モードの実行が許可される。これによれば、指定モードを行うべく累積付与回数が基準回数以上となるまで抽選モードを行うかどうかをユーザに考えさせることができるので、抽選の戦略性を向上することができる。
【0215】
なお、他の実施形態において、情報処理システムは、上記実施形態における構成の一部を備えていなくてもよいし、上記実施形態において実行される処理の一部を実行しなくてもよい。例えば、情報処理システムは、上記実施形態における一部の特定の効果を奏するためには、当該効果を奏するための構成を備え、当該効果を奏するための処理を実行すればよく、その他の構成を備えていなくてもよいし、その他の処理を実行しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0216】
以上のように、本実施形態は、抽選においてユーザの取り得る戦略を増やすこと等を目的として、例えばゲームシステムやゲームプログラムとして利用することが可能である。
【符号の説明】
【0217】
1 サーバ
2 端末装置
11 処理部
12 記憶部
13 通信部
21 処理部
22 記憶部
23 入力部
24 表示部
25 通信部
39 累積付与回数画像
41~45 属性マーク
61 許可通知ウィンドウ
71~74 キャラクタ画像
図1
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