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特許7445555書類ナビゲーション装置、書類ナビゲーション方法、および、書類ナビゲーションプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】書類ナビゲーション装置、書類ナビゲーション方法、および、書類ナビゲーションプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240229BHJP
【FI】
G06Q10/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020129509
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2022026169
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】行平 泰史
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200549(JP,A)
【文献】特開2021-179878(JP,A)
【文献】特開2010-097573(JP,A)
【文献】特開2008-269551(JP,A)
【文献】特開2010-097387(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた書類ナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、
書類を必要とする対象の対象種別を設定した対象種別マスタ、前記対象種別、および、前記書類の選定条件の選定条件種別を紐付けて設定した書類選定条件マスタ、ならびに、前記選定条件の組合せを示す組合せ詳細識別子、前記選定条件種別、および、前記選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定条件組合せマスタを階層的に含み、且つ、前記書類のマスタデータを示す書類マトリックス識別子、および、前記対象種別を紐付けて設定した書類マトリックスマスタ、前記書類マトリックス識別子、および、前記組合せ詳細識別子を紐付けて設定した書類マトリックス詳細マスタ、ならびに、前記組合せ詳細識別子、および、前記書類を紐付けて設定した書類選定関連マスタを階層的に含む、前記書類、および、前記書類の選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定マスタを記憶する書類選定記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
書類選定データが設定された対象データを取得する対象取得手段と、
前記書類選定マスタ、および、前記対象データに基づいて、前記対象データの前記対象種別が設定された前記書類マトリックスマスタのレコードの前記書類マトリックス識別子を特定し、当該書類マトリックス識別子が設定された前記書類マトリックス詳細マスタのレコードの前記組合せ詳細識別子を特定し、当該組合せ詳細識別子が設定された前記書類選定条件組合せマスタのレコードを特定し、前記対象データに設定された前記書類選定データの組合せと一致する前記選定条件の組合せを特定し、当該選定条件の組合せに紐付けられた当該書類選定条件組合せマスタのレコードに設定された前記組合せ詳細識別子を特定することで、前記書類選定関連マスタにて当該組合せ詳細識別子と紐付けられた前記書類を必要書類として選定する必要書類選定手段と、
を備えたことを特徴とする書類ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記対象は、
契約、申込、実行、見積、申請、登録、請求、審査、検査、または、登記であることを特徴とする請求項に記載の書類ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記必要書類の書類一覧データを表示させる書類表示手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の書類ナビゲーション装置。
【請求項4】
記憶部と制御部とを備えた書類ナビゲーション装置に実行させるための書類ナビゲーション方法であって、
前記記憶部は、
書類を必要とする対象の対象種別を設定した対象種別マスタ、前記対象種別、および、前記書類の選定条件の選定条件種別を紐付けて設定した書類選定条件マスタ、ならびに、前記選定条件の組合せを示す組合せ詳細識別子、前記選定条件種別、および、前記選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定条件組合せマスタを階層的に含み、且つ、前記書類のマスタデータを示す書類マトリックス識別子、および、前記対象種別を紐付けて設定した書類マトリックスマスタ、前記書類マトリックス識別子、および、前記組合せ詳細識別子を紐付けて設定した書類マトリックス詳細マスタ、ならびに、前記組合せ詳細識別子、および、前記書類を紐付けて設定した書類選定関連マスタを階層的に含む、前記書類、および、前記書類の選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定マスタを記憶する書類選定記憶手段、
を備え、
前記制御部で実行させる、
書類選定データが設定された対象データを取得する対象取得ステップと、
前記書類選定マスタ、および、前記対象データに基づいて、前記対象データの前記対象種別が設定された前記書類マトリックスマスタのレコードの前記書類マトリックス識別子を特定し、当該書類マトリックス識別子が設定された前記書類マトリックス詳細マスタのレコードの前記組合せ詳細識別子を特定し、当該組合せ詳細識別子が設定された前記書類選定条件組合せマスタのレコードを特定し、前記対象データに設定された前記書類選定データの組合せと一致する前記選定条件の組合せを特定し、当該選定条件の組合せに紐付けられた当該書類選定条件組合せマスタのレコードに設定された前記組合せ詳細識別子を特定することで、前記書類選定関連マスタにて当該組合せ詳細識別子と紐付けられた前記書類を必要書類として選定する必要書類選定ステップと、
を含むことを特徴とする書類ナビゲーション方法。
【請求項5】
記憶部と制御部とを備えた書類ナビゲーション装置に実行させるための書類ナビゲーションプログラムであって、
前記記憶部は、
書類を必要とする対象の対象種別を設定した対象種別マスタ、前記対象種別、および、前記書類の選定条件の選定条件種別を紐付けて設定した書類選定条件マスタ、ならびに、前記選定条件の組合せを示す組合せ詳細識別子、前記選定条件種別、および、前記選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定条件組合せマスタを階層的に含み、且つ、前記書類のマスタデータを示す書類マトリックス識別子、および、前記対象種別を紐付けて設定した書類マトリックスマスタ、前記書類マトリックス識別子、および、前記組合せ詳細識別子を紐付けて設定した書類マトリックス詳細マスタ、ならびに、前記組合せ詳細識別子、および、前記書類を紐付けて設定した書類選定関連マスタを階層的に含む、前記書類、および、前記書類の選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定マスタを記憶する書類選定記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
書類選定データが設定された対象データを取得する対象取得ステップと、
前記書類選定マスタ、および、前記対象データに基づいて、前記対象データの前記対象種別が設定された前記書類マトリックスマスタのレコードの前記書類マトリックス識別子を特定し、当該書類マトリックス識別子が設定された前記書類マトリックス詳細マスタのレコードの前記組合せ詳細識別子を特定し、当該組合せ詳細識別子が設定された前記書類選定条件組合せマスタのレコードを特定し、前記対象データに設定された前記書類選定データの組合せと一致する前記選定条件の組合せを特定し、当該選定条件の組合せに紐付けられた当該書類選定条件組合せマスタのレコードに設定された前記組合せ詳細識別子を特定することで、前記書類選定関連マスタにて当該組合せ詳細識別子と紐付けられた前記書類を必要書類として選定する必要書類選定ステップと、
を実行させるための書類ナビゲーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類ナビゲーション装置、書類ナビゲーション方法、および、書類ナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、修正前の書類群と修正後の書類群との共通の書類を正常書類として管理することで、修正前後において、正常書類は流用して、必要な書類のみ変更することで、必要書類群を用意する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-106223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、同一書類群の修正前後ではなく、細かい周期で提出形式が変わる対外向けの書類群に関して、柔軟な設定により書類選定内容の使いまわし(流用)を行うことができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、契約等の項目に対して必要な書類を管理し、契約等の各種パターンに対して必要な書類をナビゲートすることを可能とすることにより、全てのパターンに対するマスタ管理を不要とすることができる書類ナビゲーション装置、書類ナビゲーション方法、および、書類ナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る書類ナビゲーション装置は、記憶部と制御部とを備えた書類ナビゲーション装置であって、前記記憶部は、書類、および、前記書類の選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定マスタを記憶する書類選定記憶手段、を備え、前記制御部は、書類選定データが設定された対象データを取得する対象取得手段と、前記書類選定マスタ、および、前記対象データに基づいて、必要書類を選定する必要書類選定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る書類ナビゲーション装置において、前記必要書類選定手段は、前記対象データに設定された前記書類選定データの組合せに対応する前記選定条件の組合せを特定し、前記書類選定マスタにて当該選定条件の組合せと紐付けられた前記書類を、前記必要書類として選定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る書類ナビゲーション装置において、前記書類選定マスタは、前記書類を必要とする対象の対象種別を設定した対象種別マスタ、前記対象種別、および、前記選定条件の選定条件種別を紐付けて設定した書類選定条件マスタ、ならびに、前記選定条件の組合せを示す組合せ詳細識別子、前記選定条件種別、および、前記選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定条件組合せマスタを階層的に含み、且つ、前記書類のマスタデータを示す書類マトリックス識別子、および、前記対象種別を紐付けて設定した書類マトリックスマスタ、前記書類マトリックス識別子、および、前記組合せ詳細識別子を紐付けて設定した書類マトリックス詳細マスタ、ならびに、前記組合せ詳細識別子、および、前記書類を紐付けて設定した書類選定関連マスタを階層的に含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る書類ナビゲーション装置において、前記必要書類選定手段は、前記対象データの前記対象種別が設定された前記書類マトリックスマスタのレコードの前記書類マトリックス識別子を特定し、当該書類マトリックス識別子が設定された前記書類マトリックス詳細マスタのレコードの前記組合せ詳細識別子を特定し、当該組合せ詳細識別子が設定された前記書類選定条件組合せマスタのレコードを特定し、前記対象データに設定された前記書類選定データの組合せと一致する前記選定条件の組合せを特定し、当該選定条件の組合せに紐付けられた当該書類選定条件組合せマスタのレコードに設定された前記組合せ詳細識別子を特定することで、前記書類選定関連マスタにて当該組合せ詳細識別子と紐付けられた前記書類を前記必要書類として選定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る書類ナビゲーション装置において、前記対象は、契約、申込、実行、見積、申請、登録、請求、審査、検査、または、登記であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る書類ナビゲーション装置において、前記制御部は、前記必要書類の書類一覧データを表示させる書類表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る書類ナビゲーション方法は、記憶部と制御部とを備えた書類ナビゲーション装置に実行させるための書類ナビゲーション方法であって、前記記憶部は、書類、および、前記書類の選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定マスタを記憶する書類選定記憶手段、を備え、前記制御部で実行させる、書類選定データが設定された対象データを取得する対象取得ステップと、前記書類選定マスタ、および、前記対象データに基づいて、必要書類を選定する必要書類選定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る書類ナビゲーションプログラムは、記憶部と制御部とを備えた書類ナビゲーション装置に実行させるための書類ナビゲーションプログラムであって、前記記憶部は、書類、および、前記書類の選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定マスタを記憶する書類選定記憶手段、を備え、前記制御部において、書類選定データが設定された対象データを取得する対象取得ステップと、前記書類選定マスタ、および、前記対象データに基づいて、必要書類を選定する必要書類選定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、書類選定に関わるマスタ管理の負荷を軽減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、契約内容により必要な契約関連書類が大きく変わる金融業界において、管理業務負担の低減につながるという効果を奏する。また、本発明によれば、書類発行の漏れを防ぎつつ運用負荷を抑制可能とするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、従来の書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図2図2は、従来の書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図3図3は、従来の書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における書類ナビゲーション装置の構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、本実施形態におけるマスタ構成の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態におけるマスタ構成の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における書類ナビゲーション装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態における書類一覧画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
まず、図1から図4を参照して、本発明の概要を説明する。図1から図3は、従来の書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。図4は、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。
【0018】
従来、契約内容のパターン毎に、必要な書類群をマスタ設定し、契約時に必要な書類をナビゲートしていた。
【0019】
例えば、図1の保証会社Aとする固定金利の住宅ローン契約が、図2の特約期限付の保証会社Aとする固定金利の住宅ローン契約に変更された場合、契約時に必要な書類として特約書のみ異なる(すなわち、追加する必要がある)が、各契約パターンに対する全ての書類を設定した別のマスタを用意しなければならなかった。また、図1の保証会社Aとする固定金利の住宅ローン契約が、図3の保証会社Bとする固定金利の住宅ローン契約に変更された場合、契約時に必要な書類として金銭消費貸借契約証書の書式を変更し、念書を差し替え、変更届を追加する必要があるが、各契約パターンに対する全ての書類を設定した別のマスタを用意しなければならなかった。
【0020】
このように、従来は、全ての契約パターンに対して必要な書類をマスタ設定する必要があったため、特定の契約データの項目に紐づく書類(例えば、固定金利の場合に必ず必要な書類等)に対する管理が煩雑であった。また、従来は、特定の契約データの項目紐づく書類の見直しが発生した場合、全てのパターンのマスタの変更が発生していた。また、従来は、実務上必要な書類の見直しだけでなく、書式の見直しも発生するため、運用時におけるマスタ管理の負荷が大きかった。
【0021】
そこで、本実施形態においては、対外向けの書類に関して、年単位ではなく細かい周期で提出形式が変わるものも多いため、柔軟な設定を可能にし、書類選定内容の使いまわしを行うことができる仕組みを提供している。ここで、本実施形態において、「使いまわし」とは、対顧客との契約管理を例として、「種別」、「ローンの種類」、「金利」、および、「保証会社」の各項目によって必要な書類が設定された場合、契約のパターン別に全ての書類の組み合わせを登録するのではなく、項目の組み合わせで共通となるものと、個別の契約パターンによって追加で必要になるもの(例えば、種別から金利が同一でも、保証会社によって異なる書類等)と、を最低限の設定でまかなうことである。
【0022】
例えば、図4に示すように、本実施形態においては、契約時に必要な書類を選定する(使いまわし)条件として、ローン契約データに設定された「ローンの種類」、「金利」、および、「保証会社」の各項目の組合せを用いてもよい。
【0023】
[2.構成]
本実施形態に係る書類ナビゲーション装置100の構成の一例について、図5から図7を参照して説明する。図5は、本実施形態における書類ナビゲーション装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0024】
図5に示すように、書類ナビゲーション装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、書類ナビゲーション装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0025】
書類ナビゲーション装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。書類ナビゲーション装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0026】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、書類ナビゲーション装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、書類ナビゲーション装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0027】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、対象データベース106aと書類選定マスタ106bとを備えている。
【0028】
対象データベース106aは、書類選定データが設定された対象データを記憶する。ここで、対象は、契約、申込、実行、見積、申請、登録、請求、審査、検査、または、登記等であってもよい。
【0029】
書類選定マスタ106bは、書類、および、書類の選定条件の組合せを紐付けて設定したマスタである。ここで、書類選定マスタ106bは、書類を必要とする対象が紐付けて設定されていてもよい。また、書類選定マスタ106bは、対象の対象種別を設定した対象種別マスタ、対象種別、および、選定条件の選定条件種別を紐付けて設定した書類選定条件マスタ、ならびに、選定条件の組合せを示す組合せ詳細識別子、選定条件種別、および、選定条件の組合せを紐付けて設定した書類選定条件組合せマスタを階層的に含み、且つ、書類のマスタデータを示す書類マトリックス識別子、および、対象種別を紐付けて設定した書類マトリックスマスタ、書類マトリックス識別子、および、組合せ詳細識別子を紐付けて設定した書類マトリックス詳細マスタ、ならびに、組合せ詳細識別子、および、書類を紐付けて設定した書類選定関連マスタを階層的に含んでいてもよい。
【0030】
ここで、図6および図7を参照して、本実施形態における書類選定マスタ106bの構成の一例について説明する。図6および図7は、本実施形態におけるマスタ構成の一例を示す図である。
【0031】
図6に示すように、本実施形態においては、対象が契約である場合、書類選定マスタ106bは、契約種別を設定した、契約種別を管理する契約種別マスタ、契約種別、および、選定条件種別(選定条件番号)を紐付けて設定した、書類を選定する条件の管理する書類選定条件マスタ、ならびに、組合せ詳細識別子(組合せ詳細Guid)、選定条件種別(選定条件番号)、および、選定条件(選定条件区分)の組合せを紐付けて設定した、書類を選定する条件パターン(書類選定条件に対する値の設定、および、条件の組み合わせ)を管理する書類選定条件組合せマスタを階層的に含み、契約のパターン管理に用いられてもよい。
【0032】
更に、図7に示すように、本実施形態においては、対象が契約である場合、書類選定マスタ106bは、契約と書類パターンの紐づけを管理する、書類マトリックス識別子(書類マトリックスGuid)、契約種別、および、改定日を紐付けて設定した書類マトリックスマスタ、契約と書類選定条件組合せの紐づけを管理する、書類マトリックス識別子(書類マトリックスGuid)、組合せ詳細識別子(組合せ詳細Guid)、および、組合せコード(CD)を紐付けて設定した書類マトリックス詳細マスタ、ならびに、組合せと選定書類を管理する、組合せ詳細識別子(組合せ詳細Guid)、および、書類を紐付けて設定した書類選定関連マスタを階層的に含み、契約パターンと書類パターン管理との組み合わせ管理に用いられてもよい。
【0033】
図5に戻り、入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0034】
制御部102は、書類ナビゲーション装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、対象取得部102aと必要書類選定部102bと書類表示部102cとを備えている。
【0035】
対象取得部102aは、対象データを取得する。ここで、対象取得部102aは、書類選定データが設定された対象データを取得してもよい。また、対象取得部102aは、対象の対象種別、および、書類選定データが設定された対象データを取得してもよい。また、対象取得部102aは、対象データベース106aから対象データを取得してもよい。また、対象取得部102aは、対象データを対象データベース106aに登録してもよい。
【0036】
必要書類選定部102bは、必要書類を選定する。ここで、必要書類選定部102bは、書類選定マスタ106b、および、対象データに基づいて、必要書類を選定してもよい。また、必要書類選定部102bは、対象データに設定された書類選定データの組合せに対応する、書類選定マスタ106bに設定された書類の選定条件の組合せを特定し、書類選定マスタ106bにて当該選定条件の組合せと紐付けられた書類を、必要書類として選定してもよい。また、必要書類選定部102bは、対象データの対象種別が設定された書類マトリックスマスタのレコードの書類マトリックス識別子を特定し、当該書類マトリックス識別子が設定された書類マトリックス詳細マスタのレコードの組合せ詳細識別子を特定し、当該組合せ詳細識別子が設定された書類選定条件組合せマスタのレコードを特定し、対象データに設定された書類選定データの組合せと一致する選定条件の組合せを特定し、当該選定条件の組合せに紐付けられた当該書類選定条件組合せマスタのレコードに設定された組合せ詳細識別子を特定することで、書類選定関連マスタにて当該組合せ詳細識別子と紐付けられた書類を必要書類として選定してもよい。
【0037】
書類表示部102cは、書類データを表示させる。ここで、書類表示部102cは、必要書類の書類一覧データを表示させてもよい。また、書類表示部102cは、対象データ、または、対象一覧データを表示させてもよい。
【0038】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図8から図12を参照して説明する。
【0039】
[書類ナビゲーション処理]
ここで、図8を参照して、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例について説明する。図8は、本実施形態における書類ナビゲーション装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0040】
図8に示すように、書類表示部102cは、ユーザにより入力装置112を介して契約種別識別子を含む契約一覧の表示指示が入力された場合、対象データベース106aに記憶された契約データに基づいて、契約一覧データを出力装置114に表示させる(ステップSA-1)。
【0041】
そして、対象取得部102aは、ユーザにより入力装置112を介して契約一覧のうち所望の契約が選択された場合、契約の契約種別、および、書類選定データが設定された契約データを取得する(ステップSA-2)。
【0042】
そして、必要書類選定部102bは、契約データに設定された書類選定データの組合せに対応する、書類選定マスタ106bに設定された書類の選定条件の組合せを特定する(ステップSA-3)。
【0043】
そして、必要書類選定部102bは、書類選定マスタ106bにて、選定した選定条件の組合せと紐付けられた書類を、必要書類として選定し(ステップSA-4)、処理を終了する。
【0044】
ここで、図9から図12を参照して、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例について説明する。図9から図11は、本実施形態における書類ナビゲーション処理の一例を示す図である。図12は、本実施形態における書類一覧画面の一例を示す図である。
【0045】
図9に示すように、本実施形態においては、ユーザにより契約一覧画面から今回書類選定を行う契約種別が指定された場合、ローン契約に関する業務データが表示され、ユーザにより書類作成したいレコードが選択され、画面下部の書類一覧が押下された場合、対象レコードから書類選定で利用する書類選定データが取得され、ストアドプロシージャ結果セットが作成され、ストアドプロシージャ結果セットをもとに、選定条件番号と値との組み合わせの一覧に選定条件番号が連番で振られて作成される。この際、図9に示すように、本実施形態において、対象レコード内の項目と選定条件との紐づけは、記憶部106(データベース)から取得されるクエリにて行われてもよい(なお、クエリ変更をすることで、自由に対象項目の変更が可能)。
【0046】
そして、図10に示すように、本実施形態においては、書類をナビゲーションする上で必要なマスタデータを、各抽出条件に従って、書類マトリックスマスタ、書類マトリックス詳細マスタおよび書類選定条件組合せマスタから取得する。ここで、図10に示すように、本実施形態においては、書類マトリックスマスタに設定された最新(改定日直近)のレコードが取得される様に、改定日の降順に並び替えられて、1行目のレコードのみが保持さていてもよい。
【0047】
そして、図11に示すように、本実施形態においては、取得された対象レコードの書類選定データと、取得されたマスタデータとをもとに、「第Xの組合せ」が1行ずつ取り出され、「組合せ.選定条件番号=対象レコードの書類選定データ.選定条件番号」および「組合せ.選定条件区分=対象レコードの書類選定データ.値」の条件でデータが存在する場合、次の行に進んで最終行まで進めば一致となり、データが存在しない場合、その時点で不一致となり、次の組合せの確認が実行されることで、組合せ詳細Guidが選出される。そして、図11に示すように、本実施形態においては、抽出条件に従って、一致した組合せ詳細Guidをもとに、書類選定関連マスタのレコードが特定されることで、対象レコードに対して必要な書類が特定される。
【0048】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、特定された書類一覧が画面に表示されることで、ユーザは提示された書類の発行業務を速やかに行うことができる。
【0049】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0050】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0051】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0052】
また、書類ナビゲーション装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0053】
例えば、書類ナビゲーション装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて書類ナビゲーション装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0054】
また、このコンピュータプログラムは、書類ナビゲーション装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0055】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0056】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0057】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0058】
また、書類ナビゲーション装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、書類ナビゲーション装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0059】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、金融業界をはじめとした契約書類等をあつかう全ての業界において有用である。
【符号の説明】
【0061】
100 書類ナビゲーション装置
102 制御部
102a 対象取得部
102b 必要書類選定部
102c 書類表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 対象データベース
106b 書類選定マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12