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特許7445619作業機械用表示制御システム、作業機械用表示システム、作業機械、作業機械用表示制御方法及び作業機械用表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】作業機械用表示制御システム、作業機械用表示システム、作業機械、作業機械用表示制御方法及び作業機械用表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20240229BHJP
   E02F 3/84 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
E02F9/26 A
E02F3/84 A
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021056811
(22)【出願日】2021-03-30
(65)【公開番号】P2022154001
(43)【公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(72)【発明者】
【氏名】蔭山 侃杜
(72)【発明者】
【氏名】出口 貴司
(72)【発明者】
【氏名】川口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 頌梧
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-092587(JP,A)
【文献】特開2018-189127(JP,A)
【文献】実開平06-085449(JP,U)
【文献】特開2004-050948(JP,A)
【文献】特開平10-016588(JP,A)
【文献】特開2019-213483(JP,A)
【文献】国際公開第2015/008655(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/196838(WO,A1)
【文献】特開2000-144790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
E02F 3/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の機体に取り付けられるアタッチメントを駆動することで作業を実行する作業部と、
前記アタッチメントに動力を供給して前記アタッチメントを駆動する駆動装置と、を備える前記作業機械に用いられ、
前記駆動装置に関する駆動情報を含む第1表示画面を、表示装置に表示させる表示処理部を備え
前記駆動装置は、それぞれ動力を出力する複数の出力ポートを有しており、
前記複数の出力ポートの出力は、複数の操作子を有する操作装置に対する操作に応じて制御され、
前記複数の操作子は、複数の操作レバーに分散して設けられており、
前記駆動情報は、前記複数の出力ポートと前記複数の操作子との対応関係を、各操作子が設けられた前記操作レバーごとに表す割当情報を含む、
作業機械用表示制御システム。
【請求項2】
前記表示処理部は、前記駆動装置の出力を維持する維持機能の動作状態を、前記第1表示画面に表示する、
請求項1に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記駆動情報の表示態様にて、前記維持機能の動作状態を表示する、
請求項2に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項4】
前記割当情報は、前記複数の操作子に一対一で対応する複数のアイコンを含み、
同一の前記操作レバーに設けられた2以上の操作子に対応する2以上のアイコンは重複して配置される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項5】
前記表示処理部は、前記複数の出力ポートと前記複数の操作子との対応関係を設定可能な割当設定画面を前記表示装置に表示させる、
請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項6】
前記駆動情報は、前記駆動装置に対する前記アタッチメントの接続状態を表す接続情報を含む、
請求項1~5のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項7】
前記駆動装置の出力については規定値を設定可能であって、
前記駆動情報は、現在の前記駆動装置の出力値を前記規定値に対して相対的に表す相対情報を含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項8】
前記駆動装置は、それぞれ動力を出力する複数の出力ポートを有しており、
前記表示処理部は、前記複数の出力ポートの動作状態が報知対象の組み合わせである場合に、前記複数の出力ポートの動作状態に関する報知情報を前記駆動情報に含める、
請求項1~7のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項9】
前記駆動情報は、前記駆動装置に接続されている前記アタッチメントを識別するアタッチメント情報を含む、
請求項1~8のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項10】
前記表示処理部は、前記アタッチメントの前記駆動装置による駆動特性に応じた表示態様にて、前記アタッチメント情報を表示する、
請求項9に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項11】
前記表示処理部は、前記駆動装置の動作状態と、前記駆動装置に接続されている前記アタッチメントの前記駆動装置による駆動特性とが、注意対象の組み合わせである場合に、注意情報を前記駆動情報に含める、
請求項1~10のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項12】
前記第1表示画面は、前記駆動装置に関する設定を行うための第2表示画面とは別の画面である、
請求項1~11のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項13】
記複数の操作子は、
前記駆動装置の出力を調節する調節操作用の調節操作子と、
前記駆動装置の出力を維持する維持操作用の維持操作子と、
を含む、
請求項1~12のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の作業機械用表示制御システムと、
前記第1表示画面を表示する前記表示装置と、を備える、
作業機械用表示システム。
【請求項15】
請求項14に記載の作業機械用表示システムと、
前記表示装置が搭載される前記機体と、を備える、
作業機械。
【請求項16】
作業機械の機体に取り付けられるアタッチメントを駆動することで作業を実行する作業部と、
前記アタッチメントに動力を供給して前記アタッチメントを駆動する駆動装置と、を備える前記作業機械に用いられ、
前記駆動装置に関する駆動情報を含む第1表示画面を、表示装置に表示させることを有
前記駆動装置は、それぞれ動力を出力する複数の出力ポートを有しており、
前記複数の出力ポートの出力は、複数の操作子を有する操作装置に対する操作に応じて制御され、
前記複数の操作子は、複数の操作レバーに分散して設けられており、
前記駆動情報は、前記複数の出力ポートと前記複数の操作子との対応関係を、各操作子が設けられた前記操作レバーごとに表す割当情報を含む、
作業機械用表示制御方法。
【請求項17】
作業機械の機体に取り付けられるアタッチメントを駆動することで作業を実行する作業部と、
前記アタッチメントに動力を供給して前記アタッチメントを駆動する駆動装置と、を備える前記作業機械に用いられ、
前記駆動装置に関する駆動情報を含む第1表示画面を、表示装置に表示させること、
を1以上のプロセッサに実行させるための作業機械用表示制御プログラムであって、
前記駆動装置は、それぞれ動力を出力する複数の出力ポートを有しており、
前記複数の出力ポートの出力は、複数の操作子を有する操作装置に対する操作に応じて制御され、
前記複数の操作子は、複数の操作レバーに分散して設けられており、
前記駆動情報は、前記複数の出力ポートと前記複数の操作子との対応関係を、各操作子が設けられた前記操作レバーごとに表す割当情報を含む、
作業機械用表示制御プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械に関連する情報の表示に用いられる作業機械用表示制御システム、作業機械用表示システム、作業機械、作業機械用表示制御方法及び作業機械用表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術として、作業機械(建設機械)に設けられる表示装置(モニタ)に、2種類以上の画像を同時表示する画像表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。関連技術に係る装置は、所定の計器類の計測データ画像と、外部の視野を補助的に得るために設置したカメラから得られるカメラ画像と、を表示装置に表示する。計測データ画像として表示される情報は、エンジンの冷却水温計、燃料計及び作動油温計等である。ここで、表示装置においては、カメラ画像に計測データ画像が重ね合わせられ、計測データ画像からカメラ画像が透視状態となるように表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-163370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記関連技術では、表示装置に、冷却水温計、燃料計、作動油温計及びカメラ画像等が表示されるだけであって、アタッチメントに動力を供給してアタッチメントを駆動する駆動装置に関する情報は特に表示されない。したがって、例えば、熟練度の低いオペレータ等、オペレータによっては、駆動装置の動作状態等を把握し難く、結果的に、作業機械の操作性が悪くなる可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、作業機械の操作性向上を図りやすい作業機械用表示制御システム、作業機械用表示システム、作業機械、作業機械用表示制御方法及び作業機械用表示制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る作業機械用表示制御システムは、作業部と、駆動装置と、を備える作業機械に用いられる。前記作業部は、前記作業機械の機体に取り付けられるアタッチメントを駆動することで作業を実行する。前記駆動装置は、前記アタッチメントに動力を供給して前記アタッチメントを駆動する。前記作業機械用表示制御システムは、前記駆動装置に関する駆動情報を含む第1表示画面を、表示装置に表示させる表示処理部を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る作業機械用表示システムは、前記作業機械用表示制御システムと、前記第1表示画面を表示する前記表示装置と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る作業機械は、前記作業機械用表示システムと、前記表示装置が搭載される機体と、を備える。
【0009】
本発明の一態様に係る作業機械用表示制御方法は、作業部と、駆動装置と、を備える作業機械に用いられ、前記駆動装置に関する駆動情報を含む第1表示画面を、表示装置に表示させることを有する。前記作業部は、前記作業機械の機体に取り付けられるアタッチメントを駆動することで作業を実行する。前記駆動装置は、前記アタッチメントに動力を供給して前記アタッチメントを駆動する。
【0010】
本発明の一態様に係る作業機械用表示制御プログラムは、作業部と、駆動装置と、を備える作業機械に用いられ、前記駆動装置に関する駆動情報を含む第1表示画面を、表示装置に表示させることを1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。前記作業部は、前記作業機械の機体に取り付けられるアタッチメントを駆動することで作業を実行する。前記駆動装置は、前記アタッチメントに動力を供給して前記アタッチメントを駆動する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、作業機械の操作性向上を図りやすい作業機械用表示制御システム、作業機械用表示システム、作業機械、作業機械用表示制御方法及び作業機械用表示制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態1に係る作業機械を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1に係る表示システムの概略外観図である。
図3図3は、実施形態1に係る作業機械の操作装置の概略外観図である。
図4図4は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される第1表示画面の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される第1表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される設定画面の遷移状態を示す概念図である。
図7図7は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される第1表示画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される第1表示画面の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される第1表示画面の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態1に係る表示制御システムにより表示される割当設定画面の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態1に係る表示制御システムによる表示制御方法に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、実施形態2に係る表示システム及び作業機械を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。
【0014】
(実施形態1)
[1]全体構成
本実施形態に係る作業機械用表示制御システム1(以下、単に「表示制御システム1」という)は、図1及び図2に示すように、例えばバックホー等の作業機械3に関連する情報の表示に用いられる。表示制御システム1は、表示装置2を制御することにより、表示装置2に、第1表示画面D11(図4参照)等の表示画面D1(図2参照)を表示させる。本実施形態では一例として、表示装置2は、作業機械3の機体30に搭載されており、作業機械3を操作するユーザ(オペレータ)に向けて表示画面D1にて種々の情報を提示する。つまり、作業機械3を操作するユーザは、表示装置2に表示される表示画面D1を見ることで、作業機械3に関連する種々の情報を視覚的に得ることが可能である。
【0015】
本実施形態では、表示制御システム1は、図1に示すように、表示装置2と共に作業機械用表示システム10(以下、単に「表示システム10」という)を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る表示システム10は、表示制御システム1と、第1表示画面D11を表示する表示装置2と、を備える。また、本実施形態では、表示システム10は、機体30と共に作業機械3を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る作業機械3は、表示システム10と、表示装置2が搭載される機体30と、を備える。
【0016】
ここで、表示システム10及び機体30は、互いに通信可能である。本開示でいう「通信可能」とは、有線通信又は無線通信(電波又は光を媒体とする通信)の適宜の通信方式により、直接的、又は通信網(ネットワーク)若しくは中継器等を介して間接的に、情報(データ)を授受できることを意味する。表示システム10と機体30とは、例えば、CAN(Controller Area Network)等の通信方式にて通信可能である。表示システム10と機体30との間の通信手段は、上記の例に限らず、適宜の通信手段によって実現される。また、表示システム10と機体30とが互いに通信可能であることは、表示制御システム1において必須の構成ではない。
【0017】
このような表示システム10を備える作業機械3においては、例えば、エンジン37(図1参照)によって油圧ポンプが駆動され、油圧ポンプから機体30の各部の油圧アクチュエータ(油圧シリンダ及び油圧モータ等を含む)に作動油が供給されることで、機体30が駆動する。このような作業機械3は、例えば、機体30の運転室に搭乗したユーザ(オペレータ)が、操作レバー351,352(図3参照)等の操作装置35を操作することにより制御される。
【0018】
ここで、機体30の運転室には、表示装置2が搭載されており、ユーザは、表示装置2に表示される作業機械3に関連する種々の情報を見ながら、作業機械3を操作する。一例として、表示装置2の表示画面D1に、冷却水温及び作動油温等の作業機械3の稼働状態に関する情報が表示されることで、ユーザは、作業機械3の操作に必要な作業機械3の稼働状態に関する情報を、表示装置2で確認することができる。
【0019】
また、作業機械3は、駆動装置34を備えており、駆動装置34からの動力により、作業部31のアタッチメント311を駆動して、種々の作業を実行する。つまり、作業機械3では、作業の内容に応じて、例えばブレーカ又はオーガ等のアタッチメント311が機体30に取り付けられ、駆動装置34からの動力をアタッチメント311に供給してアタッチメント311を駆動することで、作業を実行する。そのため、作業機械3にて作業を実行するに際しては、アタッチメント311が所望の動きをするように、例えば、ユーザ(オペレータ)が操作装置35を操作することで、アタッチメント311に供給される駆動装置34の出力(動力)等が制御される。
【0020】
本実施形態に係る表示制御システム1では、このような駆動装置34の動作状態等、駆動装置34に関する情報についても、表示装置2の表示画面D1に表示させることができる。これにより、ユーザ(オペレータ)にとっては、作業機械3を操作して作業を実行する際に、駆動装置34の動作状態等を視覚的に確認することができ、作業機械3の操作性が向上する。例えば、熟練度の低いオペレータ等であっても、駆動装置34の動作状態等を視覚的に確認しつつ、作業機械3を正確かつスムーズに操作することができ、ひいては、作業機械3を用いた作業の効率向上も期待される。
【0021】
[2]定義
本開示でいう「作業機械」は、各種の作業用の機械を意味し、一例として、バックホー(油圧ショベル、ミニショベル等を含む)、ホイルローダー及びキャリア等の作業車両である。作業機械3は、「車両」に限らず、例えば、作業用船舶、ドローン又はマルチコプター等の作業飛翔体等であってもよい。さらに、作業機械3は建設機械(建機)に限らず、例えば、田植機、トラクタ又はコンバイン等の農業機械(農機)であってもよい。本実施形態では、特に断りが無い限り、作業機械3が乗用タイプのバックホーであって、掘削作業、整地作業、溝掘削作業又は積込作業等を作業として実行可能である場合を例に挙げて説明する。
【0022】
本開示でいう表示画面D1等の「画面」は、表示装置2にて表示される映像(画像)を意味し、図像、図形、写真、テキスト及び動画等を含む。すなわち、表示制御システム1は、例えば、冷却水温及び作動油温等の作業機械3の稼働状態に関する情報を表す図像等を含む表示画面D1を、表示装置2に表示させることが可能である。ここで、表示画面D1が動画等を含む場合には、表示画面D1は一定の映像ではなく、刻一刻と変化する映像を含む。
【0023】
[3]機体
次に、作業機械3の機体30の構成について、図1を参照して説明する。作業機械3は、作業部31と、旋回部32と、走行部33と、を機体30に備えている。本実施形態では、機体30は、駆動装置34、操作装置35、制御装置36及びエンジン37等を更に備えている。
【0024】
作業部31は、旋回部32にて支持されており、作業を実行する。旋回部32は、走行部33の上方に位置し、走行部33に対して、鉛直方向に沿った回転軸を中心に旋回可能に構成されている。走行部33は、地面を走行(旋回を含む)可能に構成されている。本実施形態では、上述したように作業機械3が乗用タイプのバックホーである場合を想定しているので、作業部31は、運転室に搭乗したユーザ(オペレータ)の操作に従って駆動され、掘削作業等の作業を実行する。ユーザ(オペレータ)が搭乗する運転室(例えばキャビン)は、旋回部32に設けられている。
【0025】
作業部31は、アタッチメント311を有する。アタッチメント311は、作業機械3の機体30に取り付けられる器具(作業具)であって、複数種類の器具の中から作業の内容に応じて選択される任意の器具からなる。アタッチメント311は、一例として、機体30に対して取り外し可能に取り付けられ、作業の内容に応じて交換される。作業機械3用のアタッチメント311としては、例えば、ブレーカ、オーガ、クラッシャ、フォーク、バケット、フォーククロー、鉄骨カッタ、アスファルト切削機、草刈機、リッパ、マルチャ、チルトローテータ及びタンパ等の種々の器具がある。作業部31は、駆動装置34からの動力により、アタッチメント311を駆動することで作業を実行する。
【0026】
作業部31は、ブーム、アーム及び油圧アクチュエータ(油圧シリンダ及び油圧モータ等を含む)等を更に有している。アタッチメント311は、アームの先端に取り付けられる。ここで、作業部31は、動力源としてのエンジン37からの動力を受けて動作する。具体的には、エンジン37によって油圧ポンプが駆動され、作業部31の油圧アクチュエータに油圧ポンプから作動油が供給されることで、作業部31が動作する。
【0027】
駆動装置34は、アタッチメント311に動力を供給するための装置である。本実施形態では一例として、駆動装置34は、エンジン37からの動力を、油圧機器からなるアタッチメント311の駆動用の動力として取り出すためのPTO(Power take-off)等の装置(機構)からなる。具体的には、駆動装置34は、エンジン37によって駆動される油圧ポンプからの作動油を、アタッチメント311に送出することでアタッチメント311に供給する。ここで、駆動装置34は、アタッチメント311に供給する作動油の流量を調節することで、アタッチメント311に供給する動力の大きさを調節する。
【0028】
ここで、駆動装置34は、複数(本実施形態では一例として4つ)の出力ポート341~344を有している。これら複数の出力ポート341~344は、それぞれ動力を出力可能に構成されている。複数の出力ポート341~344は、それぞれ個別に動力、つまり作動油の流量を調節可能であって、駆動装置34は、これら複数の出力ポート341~344の各々から動力を出力する。本実施形態では複数の出力ポート341~344の各々はPTOポートであるため、出力ポート341を「PTO1」、出力ポート342を「PTO2」、出力ポート343を「PTO3」、出力ポート344を「PTO4」と表記することもある。
【0029】
旋回部32は、旋回用の油圧モータ(油圧アクチュエータ)等を有している。旋回部32には、運転室の他、エンジン37等が搭載されている。走行部33は、例えば、左右一対のクローラ、及び走行用の油圧モータ(油圧アクチュエータ)等を有している。旋回部32及び走行部33の各々についても、作業部31と同様に、動力源としてのエンジン37からの動力を受けて動作する。つまり、旋回部32及び走行部33の油圧アクチュエータ(油圧モータ)に油圧ポンプから作動油が供給されることで、旋回部32及び走行部33が動作する。
【0030】
エンジン37は、上述したように各部に動力を供給する動力源として機能する。本実施形態では一例として、エンジン37はディーゼルエンジンである。エンジン37は、燃料タンクから燃料(ここでは軽油)が供給されることにより駆動する。燃料タンクには、燃料の残量を検出する残量センサが備わっており、残量センサは、検出した燃料の残量に相当する電気信号(センサ信号)を出力する。
【0031】
操作装置35は、機体30の運転室に配置されており、ユーザ(オペレータ)による操作入力を受け付けるためのユーザインターフェースである。操作装置35は、例えば、ユーザの操作に応じた電気信号を出力することにより、ユーザによる各種の操作を受け付ける。本実施形態では一例として、操作装置35は、一対の操作レバー351,352(図3参照)を含んでいる。操作装置35について詳しくは、「[5]操作装置」の欄で説明する。
【0032】
制御装置36は、例えば、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)からなり、作業機械3の各部の制御を行う。制御装置36には、少なくとも駆動装置34及び操作装置35等が接続されている。そのため、制御装置36では、駆動装置34の動作状態、操作装置35に対する操作入力等を監視可能である。
【0033】
また、機体30は、上述した構成に加えて、通信端末、燃料タンク及びバッテリ等を更に備えている。さらには、機体30には、冷却水温センサ、作動油温センサ、エンジン37の回転数を計測する回転数計、稼働時間を計測するアワーメータ、機体30の周辺を撮像するカメラ等、機体30の稼働状態を監視するためのセンサ類(カメラを含む)が備わっている。その他、カットオフレバー、ゲートロックレバー及びスタータキースイッチ等の状態、又は作業部31に装着されるアタッチメント311の種類等を検出するセンサも、機体30に備わっている。
【0034】
[4]表示システム
次に、表示システム10の構成について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。表示システム10は、上述したように表示制御システム1と、表示装置2と、を備えている。本実施形態では一例として、表示制御システム1及び表示装置2は1つの筐体に収容されており、表示システム10は、図2に示すように、1つの筐体内に全ての機能が集約されていることとする。
【0035】
このように表示制御システム1及び表示装置2が集約された表示システム10は、機体30の運転室に搭載される。これにより、ユーザ(オペレータ)は、表示装置2に表示される表示画面D1を視認でき、また、必要に応じて表示装置2を操作することが可能である。
【0036】
表示装置2は、図1及び図2に示すように、表示部21と、操作部22と、を備えている。表示装置2は、表示制御システム1と通信可能に構成されており、表示制御システム1との間でデータの授受が可能である。本実施形態では一例として、表示装置2は作業機械3に用いられる専用のデバイスである。
【0037】
表示部21は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような、ユーザ(オペレータ)に情報を提示するためのユーザインターフェースである。表示部21は、ユーザに対して各種の情報を表示により提示する。本実施形態では一例として、表示部21は、バックライト付きのフルカラーの液晶ディスプレイであって、図2に示すように、横方向に長い「横長」の表示領域を有している。
【0038】
操作部22は、表示部21に表示される表示画面D1に対するユーザ(オペレータ)による操作入力を受け付けるためのユーザインターフェースである。操作部22は、例えば、ユーザの操作に応じた電気信号を出力することにより、ユーザによる各種の操作を受け付ける。本実施形態では一例として、操作部22は、図2に示すように、機械式の複数(ここでは6つ)の押釦スイッチ221~226を含む。これら複数の押釦スイッチ221~226は、表示部21の表示領域の周縁に沿うように、表示領域に近接して(図2の例では下方に)配置されている。これら複数の押釦スイッチ221~226は、後述する表示画面D1に表示される項目に対応付けられており、複数の押釦スイッチ221~226のいずれかが操作されることにより、表示画面D1のいずれかの項目が操作(選択)される。
【0039】
また、操作部22は、タッチパネル及び操作ダイヤル等を含んでいてもよい。この場合においても、操作部22に対する操作により、表示画面D1のいずれかの項目が操作(選択)されることになる。
【0040】
表示制御システム1は、図1に示すように、データ取得部11と、データ出力部12と、表示処理部13と、を備えている。表示制御システム1は、機体30と通信可能に構成されており、例えば、駆動装置34に関する駆動情報、及び操作装置35の操作状態等を機体30から受信可能である。ここで、表示制御システム1は、これらの情報(データ)を、駆動装置34及び操作装置35等から直接的に取得してもよいし、機体30の制御装置36を介して取得してもよい。
【0041】
データ取得部11は、駆動装置34に関する駆動情報、及び操作装置35の操作状態等を含む種々のデータを、機体30(の制御装置36)から定期的又は不定期に取得する。つまり、データ取得部11は、例えば、駆動装置34の動作状態、及び操作装置35の操作状態を示すデータを含む、種々の情報(データ)を取得する。ここで、駆動装置34に関する駆動情報は、駆動装置34の動作状態のみならず、駆動装置34の出力を維持する維持機能の動作状態、駆動装置34に対するアタッチメント311の接続状態、及び駆動装置34に接続されたアタッチメント311の種類等を含む。さらに、データ取得部11は、駆動装置34における複数の出力ポート341~344と、操作装置35における複数の操作子Sw1~Sw4(図3参照)との対応関係を表す割当情報等についても、駆動情報として機体30(の制御装置36)から取得する。データ取得部11で取得されたデータは、例えば、メモリ等に記憶される。
【0042】
データ出力部12は、例えば、割当情報等の種々のデータを、機体30(の制御装置36)に対して定期的又は不定期に出力する。つまり、複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係を表す割当情報等については、表示装置2において任意に設定可能である。そのため、表示装置2で設定されたこれらのデータについては、データ出力部12が機体30に出力することで、機体30に反映される。データ出力部12から機体30に送信(出力)されたデータは、例えば、制御装置36のメモリ等に記憶される。
【0043】
表示処理部13は、CPU(Central Processing Unit)等の1以上のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の1以上のメモリとを有するコンピュータシステムを主構とし、種々の処理(情報処理)を実行する。表示処理部13は、少なくとも表示画面D1を表示装置2に表示させる機能を有する。具体的には、表示処理部13は、データ取得部11で取得されるデータに基づいて表示画面D1を生成し、表示装置2を制御することによって、表示画面D1を表示装置2の表示部21に表示させる。さらに、表示処理部13は、表示装置2の操作部22が受け付けた操作に応じて動作する。
【0044】
[5]操作装置
次に、操作装置35の構成について、図3を参照して詳細に説明する。操作装置35は、上述したように一対の操作レバー351,352を含んでいる。図3の「正面視」に示すように、操作レバー351は運転室に搭乗したユーザ(オペレータ)から見て右手側に位置し、操作レバー352は運転室に搭乗したユーザから見て左手側に位置する。したがって、ユーザは、例えば、操作レバー351を右手で、操作レバー352を左手で持ち、これら一対の操作レバー351,352を操作することで作業機械3に前進、後退等の種々の動作を実行させる。
【0045】
ここで、操作装置35は、駆動装置34の複数の出力ポート341~344を個別に操作可能となるように、複数の出力ポート341~344に一対一で対応する複数(ここでは4つ)の操作子Sw1~Sw4を有している。操作子Sw1は操作レバー351の前面側(正面側)に配置され、操作子Sw2は操作レバー352の前面側(正面側)に配置される。操作子Sw4は操作レバー351の後面側(背面側)に配置され、操作子Sw3は操作レバー352の後面側(背面側)に配置される。つまり、本実施形態では、右手側の操作レバー351には、その前後面に分かれて操作子Sw1及び操作子Sw4が設けられ、左手側の操作レバー352には、その前後面に分かれて操作子Sw2及び操作子Sw3が設けられている。これら複数の操作子Sw1~Sw4は、駆動装置34から出力される動力の大きさ(作動油の流量)を調節する「調節操作子」を構成する。
【0046】
本実施形態では一例として、複数の操作子Sw1~Sw4はいずれも、右方A1又は左方A2へ傾倒するように操作可能なレバースイッチからなる。特に、各操作子Sw1~Sw4は、左右方向の中心をニュートラルポジションとし、操作力が作用されている間だけ右方A1又は左方A2へ傾倒し、操作力が無くなるとニュートラルポジションに復帰するモーメンタリ型のスイッチである。このような操作子Sw1~Sw4は、それぞれ右方A1又は左方A2へ操作されることにより、その操作量(傾倒量)に応じて、対応する出力ポート341~344から出力される動力の大きさ(作動油の流量)を決定する。基本的には、操作子Sw1~Sw4の操作量が大きくなるほどに、それぞれ対応する出力ポート341~344から出力される動力は大きく、つまり作動油の流量は増大する。
【0047】
ここでは一例として、出力ポート341には操作子Sw1が対応し、出力ポート342には操作子Sw2が対応し、出力ポート343には操作子Sw3が対応し、出力ポート344には操作子Sw4が対応すると仮定する。この場合において、ユーザが操作子Sw1を操作すると、駆動装置34における出力ポート341から出力される動力が、操作子Sw1の操作量に応じて調節される。一方、ユーザが操作子Sw4を操作すると、駆動装置34における出力ポート344から出力される動力が、操作子Sw4の操作量に応じて調節される。複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係は、「割当情報」によって規定されており、割当情報は、例えば制御装置36のメモリに記憶されている。
【0048】
また、本実施形態では、操作レバー351の後面側(背面側)には操作子Sw5が配置され、操作レバー352の後面側(背面側)には操作子Sw6が配置されている。操作子Sw5,Sw6は、駆動装置34の出力を維持する維持機能(ホールド機能)を有効(オン)にするための操作子である。つまり、操作子Sw5,Sw6は、駆動装置34の出力を維持するための「維持操作子」を構成する。本実施形態では一例として、操作子Sw5,Sw6はいずれもモーメンタリ型の押釦スイッチからなる。そのため、ユーザが操作子Sw5,Sw6を押操作すると、維持機能が有効となり、駆動装置34の出力が維持(保持)される。
【0049】
特に、本実施形態では、操作レバー351に設けられた操作子Sw5は、同じ操作レバー351に設けられた操作子Sw1に対応する出力ポート341について維持機能を有効にする。一方、操作レバー352に設けられた操作子Sw6は、同じ操作レバー352に設けられた操作子Sw2に対応する出力ポート342について維持機能を有効にする。そのため、例えば、ユーザが操作子Sw5を押操作すると、複数の出力ポート341~344のうち出力ポート341について、出力が維持(保持)される。
【0050】
ただし、上記構成に限らず、各操作子Sw5,Sw6は、同じ操作レバー351,352に設けられた操作子Sw1~Sw4に対応する出力ポート341~344の少なくとも一方に対応していればよい。そのため、例えば、操作子Sw5であれば、出力ポート341,344の両方についての維持機能を有効にしてもよいし、出力ポート344についての維持機能を有効にしてもよい。一方、操作子Sw6であれば、出力ポート342,343の両方についての維持機能を有効にしてもよいし、出力ポート343についての維持機能を有効にしてもよい。
【0051】
要するに、本実施形態に係る作業機械3においては、駆動装置34は、複数の操作子Sw1~Sw6を有する操作装置35に対する操作に応じて動作する。ここで、複数の操作子Sw1~Sw6は、駆動装置34の出力を調節する調節操作用の調節操作子(操作子Sw1~Sw4)と、駆動装置34の出力を維持する維持操作用の維持操作子(操作子Sw5,Sw6)と、を含む。さらに、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)については、1つの操作レバー351(又は操作レバー352)に対して複数設けられている。
【0052】
このような構成によれば、1つの操作レバー351(又は操作レバー352)の操作にて、複数の出力ポート341,344(又は出力ポート342,343)の制御が可能となる。しかも、操作子Sw5,Sw6についても各操作レバー351,352に設けられているので、維持機能についても、1つの操作レバー351(又は操作レバー352)の操作にて有効化することが可能である。
【0053】
ここで、作業機械3は、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)と維持操作子(操作子Sw5,Sw6)とが同時に操作された場合に、駆動装置34の出力を、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)の操作量に応じた値に維持する。例えば、ユーザが操作子Sw1を操作中に操作子Sw5を押操作すると、調節操作子(操作子Sw1)と維持操作子(操作子Sw5)とが同時に操作されることになる。この場合、出力ポート341から出力される動力の大きさは、操作子Sw5が操作された時点での操作子Sw1の操作量に応じた値に維持される。
【0054】
一方、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)と維持操作子(操作子Sw5,Sw6)とのうち維持操作子(操作子Sw5,Sw6)のみが操作された場合、作業機械3は、駆動装置34の出力を規定値に維持する。例えば、ユーザが操作子Sw5のみを押操作した場合、操作子Sw1に対応する出力ポート341から出力される動力の大きさは、出力ポート341について予め設定されている規定値に維持される。
【0055】
したがって、ユーザの操作の仕方により、駆動装置34の出力を任意の値に維持することと、駆動装置34の出力を規定値に維持することとを、容易に使い分けることが可能である。以下では、駆動装置34の出力を任意の値に維持するときの維持機能の動作状態を「任意ホールド」と呼び、駆動装置34の出力を規定値に維持するときの維持機能の動作状態を「規定値ホールド」と呼ぶ。
【0056】
また、本実施形態では、図3に示すように、各操作レバー351,352には、そのグリップ部分に、維持機能の動作状態を提示する表示灯350が設けられている。表示灯350は、例えば、LED等の発光素子を含み、その発光状態(点灯状態)によって、維持機能の動作状態を提示する。一例として、表示灯350は、維持機能が無効(オフ)であれば消灯し、維持機能の動作状態が「任意ホールド」であれば第1色(例えば黄色)に発光し、維持機能の動作状態が「規定値ホールド」であれば第2色(例えば赤色)に発光する。本実施形態では、表示灯350は、各操作レバー351,352の前面側(正面側)に配置されているが、この配置に限定する趣旨ではない。
【0057】
この構成によれば、ユーザは、手元の操作レバー351,352にて、容易に維持機能の動作状態を確認することが可能である。
【0058】
また、本実施形態では、作業機械3は、維持機能が有効である状態において、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)が操作されることをもって、維持機能を無効(オフ)にする。例えば、維持機能の動作状態が「任意ホールド」であって出力ポート341が任意の値に維持されている状態で、ユーザが操作子Sw1を操作すると、出力ポート341についての維持機能が無効になり、出力ポート341の出力が変化する。維持機能の動作状態が「規定値ホールド」である場合も同様に、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)が操作されると維持機能が無効(オフ)になる。
【0059】
この構成によれば、ユーザは、駆動装置34の出力の維持を簡単な操作で解除できる。ただし、維持機能を無効にするための条件は、調節操作子(操作子Sw1~Sw4)の操作に限らず、例えば、維持機能が有効である状態において、維持操作子(操作子Sw5,Sw6)が操作されること等でもよい。
【0060】
ところで、本実施形態で説明する操作装置35に関する構成は、表示システム10の構成に関わらず、作業機械3に対して適用可能である。つまり、例えば、表示装置2が無い場合であっても、作業機械3は、上記操作装置35に関する構成を適用可能である。
【0061】
また、各操作子Sw1~Sw4は、レバースイッチに限らず、例えば、トグルスイッチ、ロッカスイッチ、ロータリスイッチ、スライドスイッチ又はエンコーダ等であってもよい。操作子Sw5,Sw6についても、押釦スイッチに限らず、例えば、レバースイッチ又はタッチセンサ等であってもよい。また、操作レバー351,352は、左右が逆であってもよいし、又は、前後若しくは上下に並んで配置されていてもよい。操作レバー351,352は1つであってもよい。さらに、操作子Sw5,Sw6は、操作レバー351,352の後面側に限らず、例えば、操作レバー351,352の側面又は前面側に配置されていてもよい。また、操作装置35は、操作レバー351,352に、上述した複数の操作子Sw1~Sw6以外の操作子を有していてもよい。また、表示灯350についても適宜省略可能である。
【0062】
[6]表示制御方法
以下、図4図11を参照しつつ、主として表示制御システム1によって実行される作業機械用表示制御方法(以下、単に「表示制御方法」という)の一例について説明する。つまり、本実施形態に係る表示制御方法は、作業部31と駆動装置34とを備える作業機械3に用いられ、以下に説明する第1表示画面D11を、表示装置2に表示させること(処理)を有する。
【0063】
本実施形態に係る表示制御方法は、コンピュータシステムを主構成とする表示制御システム1にて実行されるので、言い換えれば、作業機械用表示制御プログラム(以下、単に「表示制御プログラム」という)にて具現化される。つまり、本実施形態に係る表示制御プログラムは、表示制御方法に係る各処理を1以上のプロセッサに実行させるためのコンピュータプログラムである。本実施形態に係る表示制御プログラムは、作業部31と駆動装置34とを備える作業機械3に用いられ、以下に説明する第1表示画面D11を、表示装置2に表示させること(処理)を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。このような表示制御プログラムは、例えば、表示制御システム1及び表示装置2によって協働して実行されてもよい。
【0064】
ここで、表示制御システム1は、表示制御プログラムを実行させるための予め設定された特定の開始操作が行われた場合に、表示制御方法に係る下記の各種処理を実行する。開始操作は、例えば、作業機械3のエンジン37の起動操作等である。一方、表示制御システム1は、予め設定された特定の終了操作が行われた場合に、表示制御方法に係る下記の各種処理を終了する。終了操作は、例えば、作業機械3のエンジン37の停止操作等である。
【0065】
[6.1]表示画面
ここではまず、表示制御方法によって表示装置2の表示部21に表示される表示画面D1の構成について説明する。図4等の表示装置2の表示部21に表示される表示画面D1を示す図面において、領域を表す一点鎖線、引出線及び参照符号は、いずれも説明のために付しているに過ぎず、実際に表示装置2に表示される訳ではない。
【0066】
図4に示す表示画面D1は、表示制御方法によって最初に表示されるホーム画面であって、第1表示画面D11である。第1表示画面D11は、作業機械3の稼働中に、まずは表示装置2に表示されることになる基本的な表示画面D1である。表示画面D1は、第1表示画面D11から、操作部22に対する操作に従って、設定画面D12~D14(図6参照)、割当設定画面D15,D16(図10参照)、メニュー画面、クレーン画面、モード画面、カメラ画面等を含む様々な表示画面D1への遷移が可能である。
【0067】
表示画面D1としての第1表示画面D11は、図4に示すように、残量表示領域R1(第1領域)と、切替表示領域R2(第2領域)と、を含む。第1表示画面D11は、第3領域R3、第4領域R4、第5領域R5、第6領域R6、第7領域R7、第8領域R8、第9領域R9及び第10領域R10を更に含む。
【0068】
具体的には、第1表示画面D11は、縦方向(上下方向)に4つの領域に分割されている。そして、上から3つの領域は、それぞれ更に横方向(左右方向)に3つの領域に分割されている。これにより、第1表示画面D11は、計10個の領域に分割される。そして、上から2段目の領域は、左から順に、残量表示領域R1、切替表示領域R2、第3領域R3となる。最下段の領域は第4領域R4となる。さらに、上から3段目の領域は、左から順に、第5領域R5、第6領域R6、第7領域R7となり、最上段の領域は、左から順に、第8領域R8、第9領域R9、第10領域R10となる。縦方向のサイズは、縦方向に分割された4つの領域の中では、上から2段目の領域(残量表示領域R1、切替表示領域R2、第3領域R3)が最も広い。横方向のサイズは、横方向に分割された3つの領域の中では、真ん中の領域(切替表示領域R2、第6領域R6、第9領域R9)が最も広い。
【0069】
ただし、これらの各領域の配置及びサイズは一例に過ぎず、適宜変更可能である。また、各領域が境界線によって明確に分割されていることは必須ではない。例えば、図4の例でも、切替表示領域R2と第3領域R3とは境界線によって明確に分割されているのに対して、残量表示領域R1と切替表示領域R2との間には境界線は存在しない。もちろん、残量表示領域R1と切替表示領域R2とが境界線によって明確に分割されていてもよい。
【0070】
残量表示領域R1は、縦方向に長い矩形状の領域である。残量表示領域R1には、監視対象物の残量に関する残量情報G1が表示される。ここで、監視対象物は、作業機械3の稼働に伴って消費される物体(液体、気体を含む)である。本実施形態では一例として、監視対象物は、エンジン37の燃料(例えば軽油)を含む。つまり、残量表示領域R1には、監視対象物である燃料の残量に関する残量情報G1が表示される。
【0071】
切替表示領域R2は、横方向に長い矩形状の領域である。切替表示領域R2には、表示対象情報が表示される。ここで、表示対象情報は、少なくとも作業機械3に関連する第1情報及び第2情報を含む複数の情報の中から切替可能に選択される情報である。図4の例では、切替表示領域R2には、冷却水温情報G3及び作動油温情報G2が表示されている。冷却水温情報G3及び作動油温情報G2は、作業機械3に関連する第1情報である。つまり、図4に示す第1表示画面D11は、切替表示領域R2に表示対象情報として第1情報(冷却水温情報G3及び作動油温情報G2)が表示されている状態の表示画面D1である。冷却水温情報G3及び作動油温情報G2は、いずれも作業機械3に関連する情報であって、特に作業機械3の稼働状態に関する情報である。
【0072】
ところで、切替表示領域R2に表示される表示対象情報は、第1情報及び第2情報を含む複数の情報の中から切替可能に選択される情報であって、上述した第1情報(冷却水温情報G3及び作動油温情報G2)に限らない。つまり、切替表示領域R2には、第1情報とは別の情報であって、作業機械3に関連する第2情報を、第1情報に代えて表示可能である。本実施形態では、第2情報の一例として、カメラで撮像された作業機械3の周辺画像等がある。このように、切替表示領域R2に表示される表示対象情報が、第1情報及び第2情報を含む複数の情報の中で切り替えられることにより、例えば、そのときの状況に応じてユーザが必要とする情報を、第1表示画面D11にて優先的に表示することができる。
【0073】
第3領域R3は、縦方向に長い矩形状の領域である。第3領域R3には、作業機械3の各部の稼働状態に応じた図像(アイコン)Im1が表示される。第3領域R3には、複数の図像Im1を表示可能であって、個々の図像Im1のデザイン(絵柄)によって、例えば、バッテリ、シートベルト、冷却水温、作動油温等の、いずれの状態を表すかを示す。ここで、各図像Im1は、例えば、表示色又はサイズ等の表示態様によって、稼働状態を示す。表示処理部13は、作業機械3の各部の稼働状態を検知する種々のセンサの出力を用いて、作業機械3の各部の状態を判断する。そして、表示処理部13は、いずれかの部位で異常値が検知された場合には、その部位の図像Im1の表示色等の表示態様を変化させる等により、警告表示を行う。
【0074】
第4領域R4は、表示画面D1の全幅にわたって延びる帯状の領域である。第4領域R4には、表示画面D1に対する操作のための各項目が表示される。図4では一例として、第4領域R4には、「メニュー」、「クレーン」、「モード」、「カメラ」、「PTO」、「切替」の6つの項目が、この順で左から並べて配置されている。これら6つの項目には、その真下に位置する操作部22の6つの押釦スイッチ221~226がそれぞれ対応付けられている。例えば、「メニュー」の項目には押釦スイッチ221が、「クレーン」の項目には押釦スイッチ222が、それぞれ対応付けられている。そのため、例えば、「カメラ」の項目に対応する押釦スイッチ224がユーザU1(図2参照)により操作されると、「カメラ」の項目が操作(選択)されることになる。
【0075】
さらに、本実施形態では、操作部22の操作ダイヤル(又はカーソルキー)等の操作にも対応するように、第4領域R4においては、いずれかの項目がハイライト表示される。図4の例では「メニュー」の項目がハイライト表示されており、操作ダイヤル(又はカーソルキー)等の操作により、ハイライト表示される項目が切り替わる。ユーザU1においては、所望の項目をハイライト表示させた状態で決定ボタンを操作することにより、所望の項目を選択することが可能である。そのため、例えば、「カメラ」の項目にハイライト表示を移動させた状態で決定ボタンが操作されると、「カメラ」の項目が操作(選択)されることになる。また、操作部22がタッチパネルを含む場合には、ユーザU1は、表示画面D1上の所望の項目をタッチする操作により、所望の項目を選択することが可能である。
【0076】
第5領域R5には、例えば、冷却水温又は作動油温等、作業機械3の稼働状態に関する情報について異常値が検知された場合に、その旨(異常)を提示するための提示情報(アイコン等)が表示される。一例として、冷却水温について、30度以上、110度未満が正常値の範囲として規定されている場合に、冷却水温が30度未満、又は110度以上になれば、表示処理部13は、冷却水温について異常値を検知し、第5領域R5に提示情報を表示する。
【0077】
第6領域R6には、例えば、作業機械3において稼働中の作業部31に関する情報が表示される。具体的には、作業部31を制御するための操作装置35(操作レバー351,352)の操作パターン等の情報が、第6領域R6に表示される。第7領域R7には、例えば、エンジン37の回転数等、作業機械3の稼働状態に関する情報が表示される。第8領域R8には、例えば、現在時刻が表示される。第9領域R9には、例えば、現在表示されている表示画面D1が属する項目を示す情報が表示される。第10領域R10には、例えば、作業機械3の稼働時間(アワーメータ)に関する情報が表示される。
【0078】
ところで、本実施形態においては、第1表示画面D11は、少なくとも駆動装置34に関する駆動情報を含んでいる。図4の例では、駆動情報は、第6領域R6に配置されている。図4では、第1表示画面D11の第6領域R6の一部を拡大した図を吹出内に示す。
【0079】
すなわち、本実施形態では一例として、第1表示画面D11は、第6領域R6に3つの駆動情報C1,C2,C3を含んでいる。駆動情報C1,C2,C3は、それぞれ駆動装置34に関する情報である。図4の例では、これら3つの駆動情報C1,C2,C3は、駆動情報C1、駆動情報C3、駆動情報C2の順で右から並ぶように配置されている。
【0080】
ここで、駆動情報C3に対して左右両側に位置する駆動情報C1及び駆動情報C2は、それぞれ複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係を表す割当情報である。
【0081】
例えば、駆動情報C1であれば、右側の操作レバー351を表す「R」の文字と共に、出力ポート341を表す「PTO1」の文字を含むアイコンC11、及び出力ポート344を表す「4」の文字を含むアイコンC12が表示されている。つまり、駆動情報C1は、右側の操作レバー351に設けられた操作子Sw1及び操作子Sw4に、出力ポート341,344が対応することを表している。特に、図4の例では、アイコンC11はアイコンC12の前面側に重複して配置されているかのように描画されている。これにより、駆動情報C1は、割当情報として、操作レバー351の前面側の操作子Sw1に出力ポート341が対応し、操作レバー351の後面側の操作子Sw4に出力ポート344が対応することを表している。
【0082】
一方、駆動情報C2であれば、左側の操作レバー352を表す「L」の文字と共に、出力ポート342を表す「PTO2」の文字を含むアイコンC21、及び出力ポート343を表す「3」の文字を含むアイコンC22が表示されている。つまり、駆動情報C2は、左側の操作レバー352に設けられた操作子Sw2及び操作子Sw3に、出力ポート342,343が対応することを表している。特に、図4の例では、アイコンC21はアイコンC22の前面側に重複して配置されているかのように描画されている。これにより、駆動情報C2は、割当情報として、操作レバー352の前面側の操作子Sw2に出力ポート342が対応し、操作レバー352の後面側の操作子Sw3に出力ポート343が対応することを表している。
【0083】
また、駆動情報C3は、駆動装置34に接続されているアタッチメント311を識別するアタッチメント情報である。本実施形態に係る作業機械3では、予め複数(一例として最大5つ)のアタッチメント311を登録可能である。そして、作業機械3では、登録されている複数のアタッチメント311について、駆動装置34の出力(規定値等)を、アタッチメント311ごとに予め設定可能である。図4の例では、駆動情報C3として、アタッチメント311の登録番号を表す「2」の文字と共に、アタッチメント311の種類(一例としてオーガ)を示すアイコンC31が表示されている。つまり、駆動情報C3は、アイコンC31が示す種類のアタッチメント311が駆動装置34に接続されていることを表している。
【0084】
要するに、本実施形態に係る表示制御システム1は、作業部31と、駆動装置34と、を備える作業機械3に用いられる。作業部31は、作業機械3の機体30に取り付けられるアタッチメント311を駆動することで作業を実行する。駆動装置34は、アタッチメント311に動力を供給してアタッチメント311を駆動する。表示制御システム1は、駆動装置34に関する駆動情報C1~C3を含む第1表示画面D11を、表示装置2に表示させる表示処理部13を備える。
【0085】
この構成によれば、アタッチメント311に動力を供給してアタッチメント311を駆動する駆動装置34に関する情報が、第1表示画面D11に表示される。これにより、ユーザ(オペレータ)にとっては、作業機械3を操作して作業を実行する際に、駆動装置34の動作状態等を視覚的に確認することができ、作業機械3の操作性が向上する。例えば、熟練度の低いオペレータ等であっても、駆動装置34の動作状態等を視覚的に確認しつつ、作業機械3を正確かつスムーズに操作することができ、ひいては、作業機械3を用いた作業の効率向上も期待される。したがって、本実施形態に係る表示制御システム1によれば、作業機械3の操作性向上を図りやすい、という利点がある。
【0086】
さらに、本実施形態では、上述のように、複数の出力ポート341~344の出力は、複数の操作子Sw1~Sw4を有する操作装置35に対する操作に応じて制御される。駆動情報C1,C2は、複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係を表す割当情報を含んでいる。そのため、ユーザは、表示装置2に表示される割当情報を参照しながら所望の出力ポート341~344に対応する操作子Sw1~Sw4を操作でき、複数の出力ポート341~344がある場合でも、操作装置35の操作が簡単になる。
【0087】
さらに、本実施形態では、上述のように、駆動情報C3は、駆動装置34に接続されているアタッチメント311を識別するアタッチメント情報を含む。そのため、ユーザは、表示装置2に表示されるアタッチメント情報を参照しながら作業機械3を操作でき、作業機械3の操作性が向上する。特に、駆動装置34の出力(規定値等)を、アタッチメント311ごとに予め設定可能である場合には、ユーザは、アタッチメント情報から、駆動装置34の出力の設定状態を把握できる。アタッチメント情報は、アタッチメント311の種類を検出するセンサ等の出力によって自動的に判断されてもよいし、ユーザが手動入力してもよい。
【0088】
ところで、本実施形態では、図5に示すように、駆動情報C1,C2の表示態様により、割当情報以外にも、駆動装置34に関する様々な情報を表示可能である。図5では、第1表示画面D11の第6領域R6の一部を拡大した図であって、<A>、<B>及び<C>の3パターンの状況における表示例を吹出内に示す。
【0089】
まず、図5の<A>は、駆動装置34の出力ポート342に、アタッチメント311が何も接続されていない状況を想定している。この場合、駆動情報C2において、出力ポート342を表すアイコンC21が淡色でグレーアウト表示され、他のアイコンC11等と区別されている。つまり、第1表示画面D11においては、例えば、アイコンC21等の表示態様(ここでは濃淡)によって、駆動装置34(出力ポート342)におけるアタッチメント311の接続状態が表示される。言い換えれば、駆動情報C1,C2は、駆動装置34に対するアタッチメント311の接続状態を表す接続情報を含む。これにより、ユーザにおいては、駆動装置34(出力ポート341~344)に対するアタッチメント311の接続状態を視覚的に確認できるため、駆動装置34の操作に際して誤操作が生じにくい。
【0090】
また、図5の<B>は、駆動装置34の出力ポート341及び出力ポート342が維持機能により「任意ホールド」の状態にある状況を想定している。この場合、駆動情報C2において、出力ポート341を表すアイコンC11及び出力ポート342を表すアイコンC21が、「任意ホールド」に相当する第1色(例えば黄色)に着色される。つまり、第1表示画面D11においては、例えば、アイコンC11等の表示態様(ここでは表示色)によって、駆動装置34(出力ポート341,342)の出力を維持する維持機能の動作状態が表示される。言い換えれば、表示処理部13は、駆動装置34の出力を維持する維持機能の動作状態を、第1表示画面D11に表示する。つまり、駆動装置34の出力を維持する維持機能の動作状態もまた、駆動装置34に対するアタッチメント311の接続状態等と同様に、駆動情報C1,C2に含まれる。これにより、ユーザにおいては、駆動装置34(出力ポート341~344)の出力を維持する維持機能の動作状態を視覚的に確認できるため、意図しない維持機能の無効化等の誤操作が生じにくい。
【0091】
特に、本実施形態では、表示処理部13は、駆動情報C1,C2の表示態様にて、維持機能の動作状態を表示する。そのため、例えば、割当情報等を表す駆動情報C1,C2を、維持機能の動作状態の表示にも兼用でき、第1表示画面D11に表示される情報量を少なく抑えることができる。結果的に、第1表示画面D11として、比較的シンプルな画面構成を実現でき、ユーザにとっての視認性向上につながる。また、維持機能の動作状態等を表す駆動情報C1,C2,C3の表示態様は、上述したような濃淡及び表示色に限らず、例えば、表示/非表示、線種、サイズ若しくはアニメーション等、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0092】
また、図5の<C>は、駆動装置34の出力ポート341が「規定値ホールド」の状態にあり、出力ポート342が「任意ホールド」の状態にある状況を想定している。この場合、駆動情報C2において、出力ポート341を表すアイコンC11が、「規定値ホールド」に相当する第2色(例えば赤色)に着色される。つまり、第1表示画面D11においては、例えば、アイコンC11等の表示態様(ここでは表示色)によって、維持機能の動作状態(規定値ホールド/任意ホールド)が区別される。
【0093】
さらに、図5の<C>の例では、表示処理部13は、報知情報C4を駆動情報に含めて表示する。報知情報C4は、複数の出力ポート341~344の動作状態が報知対象の組み合わせに該当する場合に表示され、その旨(報知対象の組み合わせである旨)を報知する情報である。ここで、「報知対象の組み合わせ」とは、複数の出力ポート341~344の動作状態の組み合わせについて予め設定された特定の組み合わせであって、例えば、維持機能の動作状態が異なる組み合わせ等である。図5の例では、出力ポート341と出力ポート342とで維持機能の動作状態(規定値ホールド/任意ホールド)が異なることから、表示処理部13は、出力ポート341,342の動作状態が報知対象の組み合わせであると判断している。この場合、報知情報C4は、一例として「PTO1-PTO2の設定が異なります。」等のテキストを含む。要するに、本実施形態では、表示処理部13は、複数の出力ポート341~344の動作状態が報知対象の組み合わせである場合に、複数の出力ポート341~344の動作状態に関する報知情報C4を駆動情報に含める。これにより、ユーザにおいては、複数の出力ポート341~344を組み合わせて操作する場合の誤操作が生じにくくなる。
【0094】
ところで、表示処理部13は、図6に示すように、ユーザの操作に応じて、表示装置2に表示される表示画面D1を、第1表示画面D11から他の画面(設定画面D12~D14等)へ遷移させる。
【0095】
ここでは一例として、開始操作により、まず表示装置2の表示部21には、第1表示画面D11が表示される。そして、第1表示画面D11が表示されている状態で、「メニュー」の項目に対応する押釦スイッチ221の操作等により、「メニュー」の項目が操作(選択)された上で「PTO流量設定」が選択されると、設定画面D12が表示される。設定画面D12が表示されている状態で、「アタッチメント1」~「アタッチメント5」のいずれかの項目が操作(選択)されると、設定画面D12から設定画面D13に遷移する。さらに、設定画面D13が表示されている状態で、「アタッチメント」の項目が操作(選択)されると、設定画面D13から設定画面D14に遷移する。さらに、設定画面D13,D14において、第4領域R4における「戻る」又は「決定」の項目が操作(選択)されると、一つ前の設定画面D12,D13に遷移する。ただし、表示画面D1の遷移のための操作、及び遷移の順序等は上記例に限らず、適宜変更可能である。
【0096】
このように階層化された設定画面D12~D14によれば、複数(一例として最大5つ)のアタッチメント311の登録、及び登録されている複数のアタッチメント311について、駆動装置34の出力(規定値等)をアタッチメント311ごとに設定可能である。具体的には、ユーザは、設定画面D12において、第4領域R4のカーソルの項目を操作することにより、任意のアタッチメント311の登録番号を選択する。そして、ユーザは、設定画面D13において、第4領域R4の「+」又は「-」の項目を操作することにより、出力ポート341~344(「PTO1」~「PTO4」)のそれぞれについての規定値(最大流量)を個別に設定する。さらに、アタッチメント311のアイコンを設定する場合、ユーザは、設定画面D14にて、任意のアタッチメント311のアイコンを選択する。
【0097】
設定画面D12~D14にて登録されたアタッチメント311ごとの駆動装置34の出力(規定値等)の設定は、第1表示画面D11において、アタッチメント311を選択することによって呼び出すことが可能である。具体的には、図7に示すように、第1表示画面D11が表示されている状態で、「PTO」の項目に対応する押釦スイッチ225がユーザU1により操作される等により、「PTO」の項目が操作(選択)されると、選択中のアタッチメント311が切り替わる。ここでは一例として、図7の吹出内に示すように、選択中のアタッチメント311のアイコンC1及び登録番号が駆動情報C3として表示され、「PTO」の項目が操作される度に、選択中のアタッチメント311が切り替わる。したがって、ユーザにおいては、第1表示画面D11の駆動情報C3にて、現在の駆動装置34の出力(規定値等)の設定を確認することが可能である。
【0098】
また、本実施形態では、図8に示すように、表示処理部13は、アタッチメント311の駆動装置34による駆動特性に応じた表示態様にて、アタッチメント情報を表示する機能を有している。すなわち、アタッチメント311は、その種類によって駆動装置34による駆動特性、例えば多用される維持機能が異なる。一例として、クラッシャ、マルチャ及びチルトローテータ等のアタッチメント311であれば「任意ホールド」が使用されることが多く、ブレーカ、ダンパ及びオーガ等の反復動作可能なアタッチメント311であれば「規定値ホールド」が使用されることが多い。そこで、表示処理部13は、アタッチメント情報の表示態様を、それぞれの駆動特性に応じて変化させる。図8では、第1表示画面D11の第6領域R6の一部を拡大した図であって、<A>及び<B>の2パターンの状況における表示例を吹出内に示す。
【0099】
図8の<A>は、駆動装置34の出力ポート341,342が維持機能により「規定値ホールド」の状態にあり、かつアタッチメント311として「規定値ホールド」が多用されるオーガが選択されている状況を想定している。この場合、駆動情報C2において、出力ポート341を表すアイコンC11及び出力ポート342を表すアイコンC21が、「規定値ホールド」に相当する第2色(例えば赤色)に着色される。また、アタッチメント311を表す駆動情報C3のアイコンC31は、「規定値ホールド」に相当する第2色(例えば赤色)に着色される。これにより、ユーザにおいては、駆動装置34の動作状態(維持機能の動作状態)と、選択中のアタッチメント311の駆動特性との関係を視覚的に確認できるため、誤操作が生じにくい。
【0100】
また、図8の<B>は、駆動装置34の出力ポート341,342が「任意ホールド」の状態にあり、かつアタッチメント311として「規定値ホールド」が多用されるオーガが選択されている状況を想定している。この場合、駆動情報C2において、出力ポート341を表すアイコンC11及び出力ポート342を表すアイコンC21が、「任意ホールド」に相当する第1色(例えば黄色)に着色される。一方、アタッチメント311を表す駆動情報C3のアイコンC31は、「規定値ホールド」に相当する第2色(例えば赤色)に着色される。これにより、ユーザにおいては、駆動装置34の動作状態(維持機能の動作状態)と、選択中のアタッチメント311の駆動特性との関係を視覚的に確認できるため、誤操作が生じにくい。
【0101】
さらに、図8の<B>の例では、表示処理部13は、注意情報C5を駆動情報に含めて表示する。注意情報C5は、駆動装置34の動作状態とアタッチメント311の駆動特性とが注意対象の組み合わせに該当する場合に表示され、その旨(注意対象の組み合わせである旨)を報知する情報である。ここで、「注意対象の組み合わせ」とは、駆動装置34の動作状態とアタッチメント311の駆動特性との組み合わせについて予め設定された特定の組み合わせであって、例えば、維持機能の動作状態が異なる組み合わせ等である。図8の例では、駆動装置34とアタッチメント311の駆動特性とで維持機能の動作状態(規定値ホールド/任意ホールド)が異なることから、表示処理部13は、注意対象の組み合わせであると判断している。この場合、注意情報C5は、一例として「アタッチメントの設定とPTOホールド設定が異なります。」等のテキストを含む。出力ポート341と出力ポート342とで維持機能の動作状態が異なる場合には、出力ポート341,342のうち作業中の使用頻度が高い方の維持機能の動作状態により、注意対象の組み合わせか否かが判断される。
【0102】
要するに、本実施形態では、表示処理部13は、駆動装置34の動作状態と、駆動装置34に接続されているアタッチメント311の駆動装置34による駆動特性とが、注意対象の組み合わせである場合に、注意情報C5を駆動情報に含める。これにより、ユーザにおいては、アタッチメント311の駆動特性に合わせた駆動装置34の操作をしやすくなり、誤操作が生じにくくなる。
【0103】
また、本実施形態では、図9に示すように、駆動装置34の出力については規定値を設定可能であって、駆動情報は、現在の駆動装置34の出力値を規定値に対して相対的に表す相対情報C6を含む。図9では、相対情報C6は、スライダC61及び棒グラフC62を含み、スライダC61の棒グラフC62に対する位置によって、現在の駆動装置34の出力値を表している。つまり、棒グラフC62の左右方向の長さが規定値を表しており、スライダC61が現在の駆動装置34の出力値に応じて棒グラフC62上を左右方向に移動することで、現在の駆動装置34の出力値を規定値に対して相対的に表す。例えば、「調節操作子」である操作子Sw1が操作されて出力ポート341の出力が大きくなれば、スライダC61は右方に移動し、逆に出力ポート341の出力が小さくなれば、スライダC61は左方に移動する。ここでは一例として、相対情報C6は、第1表示画面D11においてポップアップ表示されている。
【0104】
図9では、出力ポート341の規定値が80%に設定されている状況を想定して、相対情報C6のバリエーション<A>及び<B>を吹出内に示す。図9の<A>の例では、棒グラフC62の着色部分の長さが規定値(80%)に応じて調節されており、図9の<B>の例では、棒グラフC62の全体の長さが規定値(80%)に応じて調節されている。いずれの相対情報C6であっても、スライダC61の棒グラフC62に対する位置によって、現在の駆動装置34の出力値を規定値に対して相対的に表している。
【0105】
さらに、本実施形態では、図10に示すように、表示処理部13は、複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係を設定可能な割当設定画面D15,D16を表示装置2に表示させる機能を有する。割当設定画面D15,D16で設定される複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係は、第1表示画面D11に反映される。これにより、ユーザにおいては、表示装置2にて視覚的に確認しながら、複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係を決めることができる。
【0106】
一例として、図10の<A>に示す割当設定画面D15は、複数の出力ポート341,342と複数の操作子Sw1,Sw2との対応関係を設定するための画面である。つまり、割当設定画面D15では、第4領域R4のカーソルの項目を操作することにより、「PTO2-PTO1」及び「PTO1-PTO2」から任意の設定を選択する。「PTO1-PTO2」を選択した状態で第4領域R4の決定の項目が選択されると、出力ポート341(PTO1)が操作レバー352の操作子Sw2に、出力ポート342(PTO2)が操作レバー351の操作子Sw1にそれぞれ対応付けられる。同様に、図10の<B>に示す割当設定画面D16は、複数の出力ポート343,344と複数の操作子Sw3,Sw4との対応関係を設定するための画面である。割当設定画面D15,D16にて、複数の出力ポート341~344と複数の操作子Sw1~Sw4との対応関係が変更された場合、変更された出力ポート341~344についての規定値(流量制限)の設定は初期化される。
【0107】
上述したような設定画面D12~D14、及び割当設定画面D15,D16は、いずれも駆動装置34に関する設定を行うための画面であって「第2表示画面」の一種である。これに対して、第1表示画面D11は、ホーム画面であって、設定画面D12~D14、又は割当設定画面D15,D16に遷移する前の画面である。つまり、第1表示画面D11は、駆動装置34に関する設定を行うための第2表示画面(設定画面D12~D14、割当設定画面D15,D16等)とは別の画面である。
【0108】
[6.2]全体処理
次に、表示制御方法に係る処理の全体の流れについて、図11を参照して説明する。図11は、表示制御方法に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【0109】
図11に示すように、表示制御システム1の表示処理部13は、まず表示装置2に、駆動装置34に関する駆動情報C1,C2,C3等を含む第1表示画面D11を表示する(S1)。ここで、駆動装置34における複数の出力ポート341~344のいずれについて、維持機能が有効(オン)になっていれば、表示処理部13は、維持機能の動作状態(任意ホールド/規定値ホールド)を第1表示画面D11に表示する(S2)。具体的には、表示処理部13は、駆動情報C1,C2の表示態様(例えば表示色)にて、維持機能の動作状態を表示する。このとき、表示処理部13にて維持機能の動作状態を表示するに際して、表示制御システム1は、データ取得部11で取得したデータを使用する。
【0110】
この状態で、表示処理部13は、複数の出力ポート341~344の動作状態の組み合わせについて、報知対象が存在するか否かを判断する(S3)。例えば、出力ポート341と出力ポート342とで維持機能の動作状態(規定値ホールド/任意ホールド)が異なる等により、報知対象があると判断すれば(S3:Yes)、表示処理部13は、報知情報C4を表示する(S4)。一方、報知対象がなければ(S3:No)、表示処理部13は、処理S4をスキップし、処理S5に移行する。
【0111】
処理S5では、表示処理部13は、駆動装置34の動作状態とアタッチメント311の駆動特性との組み合わせについて、注意対象が存在するか否かを判断する。例えば、駆動装置34とアタッチメント311の駆動特性とで維持機能の動作状態(規定値ホールド/任意ホールド)が異なる等により、注意対象があると判断すれば(S5:Yes)、表示処理部13は、注意情報C5を表示する(S6)。一方、注意対象がなければ(S5:No)、表示処理部13は、処理S6をスキップし、処理S7に移行する。
【0112】
そして、表示処理部13は、第1表示画面D11の表示中に、第1表示画面D11の表示終了の操作、つまり作業機械3のエンジン37の停止操作等がなされるか否かを監視する(S7)。表示終了の操作がなされなければ(S7:No)、表示処理部13は、処理S1に戻り第1表示画面D11の表示を継続する。表示終了の操作がなされると(S7:Yes)、表示処理部13は、一連の処理を終了する。
【0113】
ただし、図11に示すフローチャートは一例に過ぎず、処理が適宜追加又は省略されてもよいし、処理の順番が適宜入れ替わってもよい。
【0114】
[7]変形例
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0115】
本開示における表示制御システム1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における表示制御システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、表示制御システム1に含まれる一部又は全部の機能部は電子回路で構成されていてもよい。
【0116】
また、表示システム10の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていることは表示制御システム1に必須の構成ではなく、表示システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている表示システム10等の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。さらに、表示制御システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0117】
また、作業機械3の動力源は、ディーゼルエンジンに限らず、例えば、ディーゼルエンジン以外のエンジンであってもよいし、モータ(電動機)、又はエンジンとモータ(電動機)とを含むハイブリッド式の動力源であってもよい。動力源がモータ等の電動機を含む場合には、動力源は、燃料(軽油又はガソリン等)に加えて又は代えて、バッテリに蓄積された電気エネルギを消費して駆動する。この場合、例えば、バッテリの残容量に相当するSOC(State Of Charge)等が、残量情報G1として、表示画面D1に表示されてもよい。
【0118】
また、駆動装置34は、エンジン37からの動力を(アタッチメント311の駆動用の動力として)取り出すためのPTO(Power take-off)等の装置に限らず、エンジン37とは別に、アタッチメント311の駆動用の動力を出力する装置であってもよい。さらに、駆動装置34は、作動油を供給することでアタッチメント311に動力を供給する装置に限らず、例えば、モータ等の電動機により動力を発生する装置であってもよい。この場合、駆動装置34から出力される動力は、例えば、駆動装置34に流れる電流等により制御される。
【0119】
また、アタッチメント311は、機体30に取り付けられていればよく、アタッチメント311が、機体30に対して取り外し可能に取り付けられることは、必須の構成ではない。さらに、機体30に対して、複数のアタッチメント311が同時に取り付けられてもよい。
【0120】
また、駆動装置34の出力を維持する維持機能の動作状態を第1表示画面D11に表示するに際して、駆動情報C1,C2の表示態様にて、維持機能の動作状態を表示することは、表示制御システム1に必須の構成ではない。例えば、「任意ホールド中」又は「規定値ホールド中」等のテキスト、又は、「任意ホールド」か「規定値ホールド」を表す図像(アイコン)等によって、維持機能の動作状態が表示されてもよい。
【0121】
また、表示装置2は、専用のデバイスに限らず、例えば、ラップトップコンピュータ、タブレット端末又はスマートフォン等の汎用端末であってもよい。さらに、表示部21は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのように、表示画面D1を直接的に表示する態様に限らず、例えば、プロジェクタのように、投影により表示画面D1を表示する構成であってもよい。表示部21の表示領域は、横長に限らず、縦長であってもよい。
【0122】
また、操作部22の情報の入力の態様として、押釦スイッチ221~226、タッチパネル及び操作ダイヤル以外の態様を採用してもよい。例えば、操作部22は、キーボード、マウス等のポインティングディバイス、音声入力、ジェスチャ入力又は他の端末からの操作信号の入力等の態様を採用してもよい。
【0123】
また、切替表示領域R2に表示される第1情報は、冷却水温情報G3及び作動油温情報G2に限らない。一例として、第1情報は、冷却水温情報G3又は作動油温情報G2の一方のみであってもよいし、第6領域R6に表示されているような、稼働中の作業部31に関する情報等を含んでもよい。
【0124】
(実施形態2)
本実施形態に係る表示システム10Aは、図12に示すように、作業機械3Aの機体30と別に設けられている点で、実施形態1に係る表示システム10と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0125】
本実施形態では一例として、作業機械3Aは、自動運転により動作(自律走行)する。具体的には、作業機械3Aは、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)等の衛星測位システムを用いて機体30の位置(緯度及び軽度)を検出する位置検出部、及び作業機械3Aの姿勢を検出する姿勢検出部等を含んでいる。
【0126】
表示制御システム1A及び表示装置2Aを備える表示システム10Aは、作業機械3Aの外部に配置されたタブレット端末等で実現される。本実施形態では、表示制御システム1Aは通信部14を備えている。作業機械3Aの機体30は機体側通信部38を備えている。通信部14と機体側通信部38とは、インターネット等の通信網N1を介して、互いに通信可能に構成されている。
【0127】
このような構成によれば、作業機械3Aの機体30と別に設けられた表示システム10Aであっても、機体30との通信により、実施形態1と同様の表示画面D1を表示装置2Aに表示させることができる。
【0128】
本実施形態の変形例として、作業機械3Aは、自動運転により動作する構成に限らず、ユーザ(オペレータ)の遠隔操作により動作してもよい。この場合、ユーザは、例えば、表示装置2Aに表示される表示画面D1を見ながら、作業機械3Aを遠隔操作する。
【0129】
実施形態2に係る構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【符号の説明】
【0130】
1,1A (作業機械用)表示制御システム
2,2A 表示装置
3,3A 作業機械
10,10A (作業機械用)表示システム
13 表示処理部
31 作業部
34 駆動装置
35 操作装置
311 アタッチメント
341~344 出力ポート
C1~C3 駆動情報
C4 報知情報
C5 注意情報
C6 相対情報
D11 第1表示画面
D12~D14 設定画面(第2表示画面)
D15 割当設定画面(第2表示画面)
Sw1~Sw4 操作子(調節操作子)
Sw5,Sw6 操作子(維持操作子)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12