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特許7445639水性熱伝達システムおよび電気部品から熱を分散させる方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】水性熱伝達システムおよび電気部品から熱を分散させる方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/10 20060101AFI20240229BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20240229BHJP
   H01M 10/6556 20140101ALI20240229BHJP
   H01M 10/6568 20140101ALI20240229BHJP
   H01M 10/653 20140101ALI20240229BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20240229BHJP
【FI】
C09K5/10 E
H01M10/613
H01M10/6556
H01M10/6568
H01M10/653
H01M10/625
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021503827
(86)(22)【出願日】2019-07-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019043251
(87)【国際公開番号】W WO2020023642
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-07-19
(31)【優先権主張番号】62/703,234
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591131338
【氏名又は名称】ザ ルブリゾル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】THE LUBRIZOL CORPORATION
【住所又は居所原語表記】29400 Lakeland Boulevard, Wickliffe, Ohio 44092, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】パリスター, デイビッド エム.
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー, マーク アール.
(72)【発明者】
【氏名】ジェイン, ダグラス ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ショート, エイミー エル.
【審査官】井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-503959(JP,A)
【文献】特表2005-505908(JP,A)
【文献】特開2007-204753(JP,A)
【文献】特開昭56-000283(JP,A)
【文献】国際公開第2006/087809(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 5/00- 5/20
H01M10/52-10/667
C23F11/00-17/00
H01M 8/04- 8/0668
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝達システムであって、
a.熱伝達流体であって、
i.45~80重量%の水と、
ii.15~45重量%のC~C18アルキレングリコールと、
iii.C~C18金属カルボキシレート含む、0.01~15重量%の石鹸であって前記C~C18金属カルボキシレートがコハク酸二ナトリウムである、石鹸と、を含む、熱伝達流体と、
b.電気部品に密接に接触して前記熱伝達流体を循環させるための循環システムと、を備え、
前記重量%が、前記熱伝達流体の重量に基づくものである、熱伝達システム。
【請求項2】
前記水が、脱塩水である、請求項1に記載の熱伝達システム。
【請求項3】
前記C~C18アルキレングリコールが、エチレングリコールまたはプロピレングリコールを含む、請求項1に記載の熱伝達システム。
【請求項4】
前記熱伝達流体が、腐食防止剤をさらに含む、請求項1に記載の熱伝達システム。
【請求項5】
前記熱伝達流体が、抗酸化剤をさらに含む、請求項1に記載の熱伝達システム。
【請求項6】
熱伝達システムであって、
a.熱伝達流体であって、
i.45~80重量%の水と、
ii.C~C18アルキレングリコールと、
iii.コハク酸二カリウムおよびコハク酸二ナトリウムから選択される~C18金属ジカルボキシレートを含む石鹸と、を含む、熱伝達流体と、
b.電気部品に密接に接触して前記熱伝達流体を循環させるための循環システムと、を備える、熱伝達システム。
【請求項7】
電気部品から熱を分散させる方法であって、
a.前記電気部品と密接に接触する熱伝達システムを提供することと、
b.前記熱伝達システムを通して請求項1または請求項に定義される熱伝達流体を循環させることと、
c.前記電気部品および前記熱伝達システムを動作させることと、を含む、方法。
【請求項8】
前記電気部品が電池モジュールを備え、前記電池モジュールを動作させることが、電池モジュールの総容量の少なくとも75%が15分未満の時間内に回復するように前記電池モジュールを充電することを含む、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
開示された技術は、熱伝達流体を採用する熱伝達システムおよび熱伝達方法に関する。特に、本技術は、電気自動車の電力システムを冷却するためのものなどの熱伝達システムにおいて優れたピーク温度低下を提供する、低い導電率、低い可燃性、および低い凍結点を伴う水性熱伝達流体に関する。
【0002】
電源の動作は、熱を発生させる。熱伝達システムは、電源と通信して、発生させられた熱を調整し、電源が最適な温度で動作することを保証する。熱伝達システムは、一般に、電源からの熱の吸収および放散を容易にする熱伝達流体を含む。一般に水とグリコールで構成される熱伝達流体は、高価であり得、凍結する傾向がある。従来の熱伝達流体は、非常に高い導電率を示すこともあり得、多くの場合、3000マイクロジーメンス/センチメートル(μS/cm)以上の範囲にある。この高い導電率は、金属部分の腐食を促進することによって熱伝達システムに悪影響を及ぼし、また、熱伝達システムが電流にさらされる電源の場合、例えば、燃料セルなどにおいて、高い導電率は電流の短絡や感電につながる可能性がある。
【0003】
電池パックは高レベルの安全性および安定性を提供するように設計されているが、電池パックの一部が局所的な熱状態を経験してかなりの熱を発生する状況が起こり得る。温度が十分に高く持続すると、局所的な熱状態が暴走熱状態に変容し、電池パックの広い領域に影響を及ぼし、特定の状況下では電池パック全体に影響を与える場合がある。
【0004】
電池パックの設計は、筐体全体に冷却剤を送る、統合された絶縁冷却システムを含む。正常に機能している場合、冷却システムからの冷却液は、内部で保護されている電位と接触しない。リークが発生し、冷却材が筐体の意図しない部分に入ることがある。冷却剤が導電性である場合、比較的大きな電位差を有する端子をブリッジする可能性がある。そのブリッジングは、冷却剤が電気分解される電気分解プロセスを開始する可能性があり、十分なエネルギーが電気分解に伝導されると、冷却剤が沸騰し始める。この沸騰は、上記の暴走熱状態につながる可能性のある局所的な熱状態を生み出し得る。
【0005】
低い電気伝導率および凝固点を伴う安価な熱伝達流体を採用する熱伝達システムおよび方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
したがって、開示された技術は、電気部品に密接に接触している循環システム内を循環する熱伝達流体の熱伝達システムを提供する。
【0007】
熱伝達システムは、熱伝達流体を循環させるための循環システムを含む。循環システムは、例えば、熱交換器を含み得る。
【0008】
熱伝達流体は、水、C~C18アルキレングリコール、および石鹸、例えば、C~C18金属カルボキシレートもしくはエタノールアミンカルボキシレート、またはそれらの混合物を含み得る。
【0009】
一実施形態において、熱伝達流体の水は、脱塩水である。
【0010】
同じまたは異なる実施形態において、C~C18アルキレングリコールは、エチレングリコールまたはプロピレングリコールであり得る。
【0011】
いくつかの実施形態において、石鹸は、アジピン酸二ナトリウムまたはコハク酸二ナトリウムであり得る。
【0012】
いくつかの実施形態において、熱伝達流体は、腐食防止剤および/または酸化防止剤をさらに含み得る。
【0013】
電気部品から熱を分散させる方法も提供される。本方法は、電気部品と密接に接触する熱伝達システムを提供することを含む。熱伝達流体は、熱伝達システムを通して循環される。電気部品を動作させ、循環する熱伝達流体が電気部品によって発生させられた熱を分散させる。
【0014】
電気部品を動作させる方法は、電池モジュールなどから電力を得るために電気部品を採用すること、またはその電力容量を回復するために電気部品(例えば、電池モジュール)を充電することを含み得る。一実施形態において、熱伝達流体を採用する熱伝達システムおよび方法は、総電力容量の少なくとも75%が15分未満の時間内に回復するように電気部品を充電することを可能にし得る。
【発明を実施するための形態】
【0015】
様々な好ましい特徴および実施形態が、非限定的な例示として以下に説明される。
【0016】
本技術は、良好な熱伝達を提供し、誘電性であり、可燃性が低い熱伝達流体を含む。熱伝達流体自体は、水、C~C18アルキレングリコールのうちの少なくとも1つ、および石鹸の混合物である。
【0017】
好ましくは、水成分は、水の電気伝導率を低下させるか、または排除するであろう脱塩水である。脱塩は、例えば、蒸留、脱イオン、逆浸透、または濾過などの任意の既知の方法によることができる。水は、熱伝達流体の重量に基づいて、約45~約80重量%、または約47~約75重量%、さらにまたは約50~約70重量%で、熱伝達流体中に存在し得る。
【0018】
~C18アルキレングリコールは、ジオールまたはトリオールであり得る。アルキレン成分は、線状、分枝状、環状、または芳香族であり得る。好適なC~C18アルキレングリコールの例は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、ビスフェノール、レゾルシノール、グリセリンなどを含む。他の例は、糖アルコール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、アラビトール、イノシトール、およびグリコールエーテルを含み得る。
【0019】
一実施形態において、C~C18アルキレングリコールは、エチレングリコールであり得る。さらなる実施形態において、C~C18アルキレングリコールは、プロピレングリコールであり得る。いくつかの実施形態において、C~C18アルキレングリコールは、グリセリンであり得る。C~C18アルキレングリコールのいくつかの実施形態は、プロピレングリコールとグリセリン、またはエチレングリコールとグリセリン、さらにまたはプロピレングリコールとエチレングリコールなどのグリコールの組み合わせを含み得る。C~C18アルキレングリコールは、熱伝達流体の重量に基づいて、約15~45重量%、または約20~約42重量%、または約25~約40重量%で熱伝達流体中に存在し得る。
【0020】
熱伝達流体は、石鹸も含む。石鹸は、C~C18金属カルボキシレート、またはその水和物、またはエタノールアミンカルボキシレート、またはそれらの混合物のうちの少なくとも1つであり得る。
【0021】
金属カルボン酸塩に好適な金属は、アルカリまたはアルカリ土類金属、例えば、Li、K、Mg、Ca、およびNaを含み得るが、これらに限定されない。
【0022】
~C18金属カルボキシレートは、少なくとも1つのOH基で置換された、またはその鎖が少なくとも1つの酸素原子(オキシ酸)、または環状もしくは二環のカルボキシレートもしくはジカルボキシレートによって中断された、飽和C~C18脂肪族カルボキシレートまたはカルボキシレート、不飽和C~C18脂肪族カルボキシレートまたはジカルボキシレート、飽和C~C18脂肪族カルボキシレートまたはジカルボキシレートの金属塩であり得る。いくつかの実施形態において、金属カルボキシレートは、C~C18金属カルボキシレート、またはC~C18もしくはC~C16金属カルボキシレート、さらにまたはC~C12金属カルボキシレートであり得る。
【0023】
好ましくは、C~C18金属カルボキシレート中のカルボキシレートは、ジカルボキシレートである。好ましいC~C18金属カルボキシレートの例は、セバシン酸二ナトリウム、ドデカン二ナトリウムまたはスベリン酸二ナトリウム、およびそれらの組み合わせを含み得る。採用できるC~C18金属カルボキシレートの他の例は、アジピン酸二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、アゼリン酸二ナトリウム、およびウンデカン酸二ナトリウムを含む。
【0024】
ジカルボキシレートが好ましいが、モノカルボキシレートもまた、単独またはジカルボキシレートと組み合わせて採用することができる。モノカルボキシレートの例は、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ラウリン酸、ステアリン酸などを含む。ギ酸カリウムおよびギ酸ナトリウムは、C~C18金属カルボキシレートの例である。
【0025】
例えば、クエン酸などの高カルボン酸も採用することができる。
【0026】
エタノールアミン金属カルボキシレートは、上記と同じC~C18金属カルボキシレートを利用して採用することができる。加えて、脂肪酸を採用して、エタノールアミン金属カルボキシレートを調製することもできる。エタノールアミン脂肪酸エステル石鹸は、脂肪酸を伴う、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、またはトリエタノールアミン(すなわち、NH(CH)OH、NH((CH)OH)、およびN((CH)OH))の反応生成物である。好適な脂肪酸は特に限定されないが、例えば、リノレン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、シトラコン酸、イタコン酸、パルミチン酸などを含み得る。特定の例示的な実施形態は、例えば、モノエタノールアミンオレエート、ジエタノールアミンオレエート、またはトリエタノールアミンオレエートであり得る。別の特定の例示的な実施形態は、例えば、モノエタノールアミンステアレート、ジエタノールアミンステアレート、またはトリエタノールアミンステアレートであり得る。さらに別の特定の例示的な実施形態は、例えば、モノエタノールアミンイタコキシレート、ジエタノールアミンイタコキシレート、またはトリエタノールアミンイタコキシレートであり得る。
【0027】
石鹸は、熱伝達の環境に必要な所望の凝固点/熱容量を達成するのに十分な量で混合物中に存在し得る。場合によっては、石鹸は、熱伝達流体の重量に基づいて、約0.01~約15重量%、または約0.05~約12重量%、さらにまたは約0.1~約10重量%で、熱伝達流体中に存在し得る。場合によっては、石鹸は、約0.5~約5重量%または1~4重量%の量で存在し得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、熱伝達流体は、腐食防止剤をさらに含み得る。これらの追加の腐食防止剤の非限定的な例は、ソルビタン脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコールエステル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン誘導体など、およびそれらの組み合わせを含む。さらなる例は、例えば、ネオデカン酸、ドデカン二酸、アルキルサルコシン(ラウロイルサルコシン酸ナトリウム)のナトリウム、カリウムおよびアミン塩、アルキルーコハク酸およびアルケニルーコハク酸およびそれらのアルコール、ジオールまたはヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびにそれらの組み合わせを含み得る。
【0029】
追加の腐食防止剤の平均分子量は、約55~約300,000ダルトンであり、より具体的には、約110~約10,000ダルトンである。
【0030】
腐食防止剤は、0.01%~6.0%または0.02%、0.03%、0.05%、0.1%~6%、4%、2%、1%、さらにまたは0.5%の組成物中に存在し得る。
【0031】
熱伝達流体はまた、任意選択的に、酸化防止剤をさらに含み得る。水/グリコール系に可溶な任意の抗酸化剤を採用することができる。いくつかの例は、ブチル化ヒドロキシトルエン(「BHT」)、ブチル化ヒドロキシアニソール(「BHA」)、THBP、TBHQ、4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸、没食子酸プロピル、3,3チオジプロピオン酸、N-フェニルーアルファーナフチルアミン(PANA)、オクチル化/ブチル化ジフェニルアミン、高分子量フェノール系酸化防止剤、ヒンダードビスフェノール系酸化防止剤、ジーαートコフェロール、ジ第三ブチルフェノールなど、およびそれらの組み合わせを含む。抗酸化剤は、0.01%~6.0%または0.02%、0.03%、0.05%、0.1%~6%、4%、2%、1%、さらにまたは0.5%で組成物中に存在し得る。
【0032】
熱伝達流体はまた、流体のpHを可能な限り中性に近づけるために使用されるpH緩衝システムを含み得る。熱伝達流体がさらに希釈されるか、または酸もしくは塩基で汚染された場合に、流体を様々な緩衝液で緩衝して、pH変動を制御することができる。緩衝液は、様々なアルカリ金属リキシレート、ホウ酸塩ならびに炭酸塩、および/またはグリシンを含み得る。これらは、リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、およびリン酸三ナトリウムなどの組み合わせ、様々なホウ酸塩、グリシン、および重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの組み合わせを含む。対イオン、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、およびマグネシウムは、緩衝作用にとって重要ではなく、過剰なカリウムが存在するため、他の陽イオンと交換する可能性がある。
【0033】
熱伝達流体は、電気部品などの熱源に密接に接触して熱伝達流体を循環させるための循環システムを含む熱伝達システムで採用することができる。熱伝達システムは、一実施形態において、液体冷却システム、すなわち、ヒートシンクを通して熱伝達流体を循環させて、熱を発生する電気部品から熱を収集し、次いで、例えば、液体から空気への熱交換器または液体から液体への熱交換器を通して熱を放散することができるシステムを含み得る。
【0034】
本技術はまた、熱伝達流体を採用して、熱伝達システムによって冷却された電気部品から熱を分散させる方法を提供する。
【0035】
本方法は、冷却を必要とする電気部品を含むアセンブリを提供することを含み得る。電気部品は、熱伝達システムに密接に接触して、動作中に電気部品によって発生させられた熱が熱伝達システムに放散されるようにする必要がある。電気部品は、熱伝達システムの動作と共に動作させることができる。熱伝達システムは、例えば、熱伝達システムを通して熱伝達流体を循環させることによって動作させることができる。
【0036】
熱伝達流体は、電気部品を有する多くの様々なアセンブリを冷却するのに好適であり得る。いくつかの実施形態において、アセンブリは、電気自動車、トラック、さらにまたは電車もしくは路面電車のような電化された大量輸送車両などの電化された輸送アセンブリであり得る。電化輸送における電気部品の主要部分は、多くの場合、電池モジュールであり、電池モジュールを構築するために互いに積み重ねられた1つ以上の電池セルを包含し得る。熱は、充電および放電動作中に、各電池セルによって発生させられるか、または比較的極端な(すなわち、高温の)周囲条件の結果として、電化車両のキーオフ状態中に電池セルに伝達される可能性がある。したがって、電池モジュールは、周囲条件および/または動作条件の全範囲にわたって電池モジュールを熱管理するための熱伝達システムを含む。実際、電池モジュールの動作は、電池モジュールの動作において、または電池モジュールの充電中など、そこからの電力の使用および消費中に発生し得る。充電に関しては、熱伝達流体の使用により、電池モジュールを充電して、15分未満の時間内に総電池容量の少なくとも75%まで回復させることができる。
【0037】
同様に、電化輸送における電気部品は、熱伝達流体による冷却を必要とする燃料電池、太陽電池、太陽電池パネル、光電池などを含み得る。そのような電動輸送はまた、例えば、ハイブリッド車におけるような、従来の内燃機関を含み得る。
【0038】
電化輸送はまた、電気部品として電気モータを含み得る。電気モータは、例えば、変速機、車軸、および差動装置を動作させるために、車両の駆動系に沿ったどこでも採用することができる。このような電気モータは、熱伝達流体を採用する熱伝達システムによって冷却することができる。
【0039】
他のアセンブリは、例えば、コンピュータ機器などの、熱伝達流体を伴う熱伝達システムによる冷却を必要とする電気部品を含み得る。コンピュータ機器は、コンピュータマイクロプロセッサ、無停電電源(UPS)、パワーエレクトロニクス(IGBT、SCR、サイリスタ、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、整流器など)などのような電気部品を含み得る。
【0040】
電気部品を含むアセンブリのいくつかの例が提供されているが、熱伝達流体は、任意のアセンブリにおいて、または任意の電気部品のために採用することができ、噴霧時の混合物の導電率および潜在的な可燃性を大幅に増加させることなく、低温性能を伴う改良された熱伝達流体を提供する。
【0041】
記載されている各化学物質成分の量は、特に指示がない限り、市販の材料に通常存在し得るあらゆる溶媒または希釈油を除いて、つまり活性化学物質に基づいて示されている。しかしながら、特に指示がない限り、本明細書で言及する各化学物質または組成物は、異性体、副生成物、誘導体、および商業グレードに存在すると通常理解される他のそのような材料を含有することができる商業グレードの材料であると解釈されるべきである。
【0042】
上記の物質のいくつかは、最終的な製剤で相互作用し得ることが既知であるため、最終的な製剤の成分は最初に添加されるものと異なり得る。例えば、金属イオン(例えば、洗剤の)は他の分子の他の酸性またはアニオン性部位に移動する可能性がある。それにより形成された、本発明の組成物をその意図する用途において採用して形成された生成物を含む生成物は簡単に説明されない場合がある。それにもかかわらず、そのような変性物および反応生成物は全て、本発明の範囲内に含まれ、本発明は、上記の成分を混合することにより調製される組成物を包含する。
【0043】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、所与の量の値が表示値の±20%以内であることを意味する。他の実施形態において、値は、表示値の±15%以内である。他の実施形態において、値は、表示値の±10%以内である。他の実施形態において、値は、表示値の±5%以内である。他の実施形態において、値は、表示値の±2.5%以内である。他の実施形態において、値は、表示値の±1%以内である。
【0044】
本明細書の本発明は、高い熱容量、高い熱伝導率、および低い可燃性を特徴とする熱伝達流体を用いて電気部品のピーク温度を低下させるのに有用であり、以下の実施例を参照すればよりよく理解し得る。
【実施例
【0045】
流体1(比較)-50/50水グリコール
【0046】
流体2-32重量%のプロピレングリコール、0.59重量%のコハク酸二カリウム、および残りの脱イオン水の混合物。
【0047】
流体3-38.5重量%のプロピレングリコール、6重量%のコハク酸二ナトリウム六水和物、および残りの脱イオン水の混合物。
【0048】
実施例1-最先端の冷却チャネルモデルにおいてAVL List GmbH製の1D Cruise(商標)Mコンピュータ車両シミュレーションプラットフォームを使用した熱伝達流体1~3の比較。電池モデルは、電気および油圧の両方の流れに関して直列に接続された2つの電池モジュールで構成した。最大の電池消耗と電池の寿命(EOL)モデルのケースシナリオを使用して、シミュレートされた一定の冷却剤質量流量(冷却剤開ループ)条件下で流体を比較した。このモデルにおいて、シミュレートされた電池システムは、35℃の開始温度で95%の充電状態(SOC)で開始し、20%のSOCで最大の消耗に達するまで進行させた。
【0049】
流体は、最高温度での冷却性能(T_max)、モジュール間の温度変化(ΔT)、熱伝導率(HTC)、圧力変化(Δp)、流体の温度変化(ΔT_冷却剤)の絶対的および相対的な比較について試験された。摩擦係数、熱伝達係数(HTC)、および冷却剤チャネルの熱流を含むさらなる特性も判定された。流体1と流体2はどちらも、1時間にわたってシミュレートされた流体流量の範囲(0.2~0.3kg/分)で均一なHTCを実証した。この間、ベンチマーク流体1は54.445W/m/°Kの平均HTCを生成した。流体2は、同一のシミュレーション条件下で平均78.26W/m/°KのHTCを生成した。これは、流体1と比較して44%の性能の改良を表す。さらなるデータを以下の表1に記載する。
【表1】
【0050】
上記で言及された文書の各々は、上記に具体的に列挙されているかどうかにかかわらず、優先権が主張されるあらゆる先行出願を含んで参照により本明細書に組み込まれる。いずれの文書の言及も、あらゆる権限において、そのような文書が先行技術としての資格を有すること、または当業者の一般知識を構成することの承認ではない。実施例を除き、または特に明示的に示されている場合を除き、物質の量、反応条件、分子量、炭素原子の数などを指定するこの説明の全ての数量は、「約」という単語により修正されるものとして理解されたい。本明細書に記載の量、範囲、および比率の上限および下限は、独立して組み合わせることができることを理解されたい。同様に、本発明の各要素の範囲および量は、他の要素のいずれかの範囲または量と共に使用され得る。
【0051】
本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含有する(containing)」、または「を特徴とする(characterized by)」と同義である「含む(comprising)」という移行性用語は、包括的または無制限であり、追加の、列挙されていない要素または方法ステップを除外しない。しかしながら、本明細書の「含む(comprising)」の各列挙において、この用語は、代替実施形態として、「から本質的になる(consisting essentially of)」および「からなる(consisting of)」という語句も包含することを意図しており、ここで、「からなる」は、指定されていない任意の要素またはステップを除外し、「から本質的になる」は、考慮されている組成物または方法の本質的または基本的および新規の特徴に実質的に影響を与えない追加の列挙されていない要素またはステップを含むことを許容する。
【0052】
主題の発明を例示する目的で、特定の代表的な実施形態および詳細を示してきたが、主題の発明の範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。これに関して、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によりのみ制限されるものとする。
【0053】
(a)(i)水と、(ii)C~C18アルキレングリコールと、C~C18金属カルボキシレート、エタノールアミンカルボキシレート、またはそれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む石鹸と、を含む、熱伝達流体と、電気部品に密接に接触して熱伝達流体を循環させるための循環システムと、を備える、熱伝達システム。水が、脱塩水である、前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、エチレングリコールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、プロピレングリコールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、1,3-プロパンジオールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、ブタンジオールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、ビスフェノールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、レゾルシノールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、グリセリを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、糖アルコールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、ソルビトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、マンニトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、キシリトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、エリスリトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、ペンタエリスリトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、アラビトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、イノシトールを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、グリコールエーテルを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、熱伝達流体の重量に基づいて、約15~45重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、約20~約42重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。C~C18アルキレングリコールが、約25~約40重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、C~C18金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、C~C18金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、C~C18金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、C~C16金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、C~C12金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、脂肪族カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、環状カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ジカルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、アルカリ金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、Liを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、Naを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、Kを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、アルカリ土類金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、Mgを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。金属カルボキシレートの金属が、Caを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、アジピン酸二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、コハク酸二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、セバシン酸二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ドデカン二ナトリウム二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、スベレート二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、アゼラート二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ウンデカン二ナトリウム二ナトリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ギ酸塩を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、酢酸塩を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、プロピオキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、グリコール酸塩を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、乳酸塩を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ラウレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ステアリキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、エタノールアミン金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、モノエタノールアミン金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、ジエタノールアミン金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、トリエタノールアミン金属カルボキシレートを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がリノレン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がステアリン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がパルミトレイン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がオレイン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がエルカ酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸が酪酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がカプロン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がカプリル酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がラウリン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がシトラコン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がイタコン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸がエタノールアミン金属カルボキシレートを含み、脂肪酸がパルミチン酸を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、熱伝達の環境に必要とされる所望の凝固点/熱容量を達成するのに十分な量で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、熱伝達流体の重量に基づいて、約0.01~約15重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、約0.05~約12重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、約0.1~約10重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、約0.5~約5重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。石鹸が、約1~約4重量%で熱伝達流体中に存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。熱伝達流体が、腐食防止剤をさらに含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。腐食防止剤が、、約0.01%~約6.0%、または0.02%、0.03%、0.05%、0.1%~6%、4%、2%、1%、さらにまたは0.5%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。熱伝達流体が、酸化防止剤をさらに含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。酸化防止剤が、、約0.01%~約6.0%、または0.02%、0.03%、0.05%、0.1%~6%、4%、2%、1%、さらにまたは0.5%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。電気部品から熱を分散させる方法であって、(a)電気部品と密接に接触する熱伝達システムを提供することと、(b)いずれかの前文に記載の熱伝達流体を当該熱伝達システムを通して循環させ、かつ電気部品および熱伝達システムを動作させることと、を含む、方法。電気部品が電池モジュールを含み、電池モジュールを動作させることが、電池モジュールの総容量の少なくとも75%が15分未満の時間内に回復するように電池モジュールを充電することを含む、前文に記載の方法。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
熱伝達システムであって、
a.熱伝達流体であって、
i.水と、
ii.C ~C 18 アルキレングリコールと、
iii.C ~C 18 金属カルボキシレート、エタノールアミンカルボキシレート、またはそれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む石鹸と、を含む、熱伝達流体と、
a.電気部品に密接に接触して前記熱伝達流体を循環させるための循環システムと、を備える、熱伝達システム。
(項目2)
前記水が、脱塩水である、項目1に記載の熱伝達システム。
(項目3)
前記C ~C 18 アルキレングリコールが、エチレングリコールまたはプロピレングリコールを含む、項目1に記載の熱伝達システム。
(項目4)
前記石鹸が、アジピン酸二ナトリウムまたはコハク酸二ナトリウムを含む、項目1に記載の熱伝達システム。
(項目5)
前記熱伝達流体が、腐食防止剤をさらに含む、項目1に記載の熱伝達システム。
(項目6)
前記熱伝達流体が、抗酸化剤をさらに含む、項目1に記載の熱伝達システム。
(項目7)
電気部品から熱を分散させる方法であって、
a.前記電気部品と密接に接触する熱伝達システムを提供することと、
b.前記熱伝達システムを通して熱伝達流体を循環させることであって、前記熱伝達流体が、
i.水と、
ii.C ~C 18 アルキレングリコールと、
iii.C ~C 18 金属カルボキシレート、エタノールアミンカルボキシレート、またはそれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む石鹸と、を含む、循環させることと、
c.前記電気部品および前記熱伝達システムを動作させることと、を含む、方法。
(項目8)
前記電気部品が電池モジュールを備え、前記電池モジュールを動作させることが、電池モジュールの総容量の少なくとも75%が15分未満の時間内に回復するように前記電池モジュールを充電することを含む、項目7に記載の方法。