(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】端末、基地局、通信方法、及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 48/10 20090101AFI20240229BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20240229BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20240229BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240229BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240229BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20240229BHJP
【FI】
H04W48/10
H04W16/14
H04W48/16 110
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/23
(21)【出願番号】P 2021572244
(86)(22)【出願日】2020-01-24
(86)【国際出願番号】 JP2020002620
(87)【国際公開番号】W WO2021149255
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジン
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】Sharp,Initial access procedure for NR-U,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912765,2019年11月09日
【文献】Qualcomm Incorporated,Channel Access for NR Unlicensed,3GPP TSG RAN WG2 #102 R2-1806891,2018年05月11日
【文献】Intel Corporation,Initial access signals/channels for NR-unlicensed,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1908621,2019年08月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御リソースセットの設定値を含むブロードキャスト情報を受信する受信部と、
第一の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第一の情報に基づいて、セルサーチにおける制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数を決定する制御部と、を備え、
前記第一の情報は、前記第一の周波数帯より低い第二の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第二の情報とは異なる情報である、
端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記第一の周波数帯向けのアンライセンスバンドの場合には、前記第二の周波数帯向けに規定された同期ラスタのうちの一部から同期ラスタを選択する、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
制御リソースセットの設定値を含むブロードキャスト情報を端末に送信する送信部と、
第一の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第一の情報に基づいて、セルサーチにおける制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数が決定されることを想定する制御部と、を備え、
前記第一の情報は、前記第一の周波数帯より低い第二の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第二の情報とは異なる情報である、
基地局。
【請求項4】
制御リソースセットの設定値を含むブロードキャスト情報を受信するステップと、
第一の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第一の情報に基づいて、セルサーチにおける制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数を決定するステップと、を備え、
前記第一の情報は、前記第一の周波数帯より低い第二の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第二の情報とは異なる情報である、
端末が実行する通信方法。
【請求項5】
基地局と端末とを備える通信システムであって、
前記基地局は、
制御リソースセットの設定値を含むブロードキャスト情報を前記端末に送信する送信部と、
第一の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第一の情報に基づいて、セルサーチにおける制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数が決定されることを想定する制御部と、を備え、
前記端末は、
制御リソースセットの設定値を含むブロードキャスト情報を前記基地局から受信する受信部と、
前記第一の情報に基づいて、セルサーチにおける制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数を決定する制御部と、を備え、
前記第一の情報は、前記第一の周波数帯より低い第二の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第二の情報とは異なる情報である、
通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける端末及び基地局に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)のリリース15のNR(New Radio)及びリリース16のNRでは、上限が52.6GHzまでの周波数帯を対象としている。52.6GHz以上の周波数帯にNRを拡張することについて、リリース16で、各種規制(regulation)、ユースケース、要求条件(requirement)等を検討するTSG RAN(Technical Specification Group Radio Access Network)レベルのstudy itemが存在する。このstudy itemの検討は、2019年12月に完了しており、リリース17で、仕様を実際に52.6GHz以上に拡張するためのstudy item及びwork itemが合意されている。
【0003】
リリース16での検討項目では、NRの周波数帯として、52.6GHzから114.25GHzまで拡張することを想定していたが、リリース17では、検討の時間が限られていることもあり、検討の対象とする周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに限定することが想定されている。さらに、NRの周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに拡張する際に、現在のNRのFR2(Frequency Range 2)のデザインに基づいて拡張を行うことが想定されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TSG RAN Meeting #86、RP-193229、Sitges、Spain、December 9-12、2019
【文献】3GPP TS 38.101-2 V15.8.0 (2019-12)
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #92bis、R4-1912870、Chongqing、China、14-18 Oct、2019
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #93、R4-1916167、Reno、United States、18th-22nd November、2019
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #92bis、R4-1912982、Chongqing、China、14th-18th October 2019
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #93、R4-1915982、Reno、US、November 18-22、2019
【文献】3GPP TS 38.331 V15.8.0 (2019-12)
【文献】3GPP TS 38.213 V15.8.0 (2019-12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯は、60GHzのアンライセンスバンド(unlicensed band)を含むので、NRシステムは、当該60GHzのアンライセンスバンドを、他のシステム(例えば、WiGig(IEEE802.11ad/ay))と共有する可能性がある。
【0006】
NRのFR2の周波数帯域以上の高周波数帯に含まれるアンライセンスバンドで、端末及び基地局が適切に通信を行うことを可能とする技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、制御リソースセットの設定値を含むブロードキャスト情報を受信する受信部と、第一の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第一の情報に基づいて、セルサーチにおける制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数を決定する制御部と、を備え、前記第一の情報は、前記第一の周波数帯より低い第二の周波数帯向けに規定された、前記制御リソースセットの設定値と、制御リソースセットのリソースブロック数およびシンボル数と、を関連付けた第二の情報とは異なる情報である、端末、が提供される。
【発明の効果】
【0008】
実施例によれば、NRのFR2の周波数帯域以上の高周波数帯に含まれるアンライセンスバンドで、端末及び基地局が適切に通信を行うことを可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態における通信システムの構成図である。
【
図5】NR-Uの周波数帯向けに新たに追加されたCORESET#0 configuration tableの例を示す図である。
【
図6】NR-Uの周波数帯向けに新たに追加されたCORESET#0 configuration tableの例を示す図である。
【
図8】チャネルラスタポイントを選択する例を示す図である。
【
図9】チャネルラスタポイントを選択する例を示す図である。
【
図10】同期ラスタポイントを選択する例を示す図である。
【
図11】SSBとCORESET#0とを時分割多重するパターン1の例を示す図である。
【
図12】SSBとCORESET#0とを時間及び周波数分割多重するパターン2の例を示す図である。
【
図13】CORESET#0及びPDSCH(SIB1)がSSBと周波数分割多重されるパターン3の例を示す図である。
【
図14】新しいCORESET#0 configuration tableの例を示す図である。
【
図17】端末及び基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
【0011】
以下の実施の形態における無線通信システムは基本的にNRに準拠することを想定しているが、それは一例であり、本実施の形態における無線通信システムはその一部又は全部において、NR以外の無線通信システム(例:LTE)に準拠していてもよい。
【0012】
(システム全体構成)
図1に本実施の形態に係る無線通信システムの構成図を示す。本実施の形態に係る無線通信システムは、
図1に示すように、端末10、及び基地局20を含む。
図1には、端末10、及び基地局20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。
【0013】
端末10は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。端末10は、DLで制御信号又はデータを基地局20から受信し、ULで制御信号又はデータを基地局20に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。例えば、端末10から送信されるチャネルには、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が含まれる。また、端末10をUEと称し、基地局20をgNBと称してもよい。
【0014】
本実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよい。
【0015】
また、実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局20又は端末10から通知される無線パラメータに基づいて設定されることであってもよい。
【0016】
基地局20は、1つ以上のセルを提供し、端末10と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDMシンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局20は、同期信号及びシステム情報を端末10に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS及びNR-SSSである。システム情報の一部は、例えば、NR-PBCHにて送信され、報知情報ともいう。同期信号及び報知情報は、所定数のOFDMシンボルから構成されるSSブロック(SS/PBCH block)として周期的に送信されてもよい。例えば、基地局20は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末10に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末10から受信する。基地局20及び端末10はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。例えば、基地局20から送信される参照信号はCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)を含み、基地局20から送信されるチャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を含む。
【0017】
(リリース15のNRにおけるPDCCH-ConfigSIB1)
リリース15のNRにおけるPDCCH-ConfigSIB1は、Master Information Block(MIB)の中に含まれるInformation Element(IE)である。
【0018】
PDCCH-ConfigSIB1には、controlResourceSetZero及びsearchSpaceZeroの2つのIEが含まれる。controlResourceSetZero及びsearchSpaceZeroは、それぞれ、0から15までの範囲に含まれる1つの整数値を通知するための4ビットのパラメータとなっている。
【0019】
セルサーチの際に、端末10は、MIBに基づき、Type0-PDCCH Common Search Space(CSS)のControl-resource set(CORESET)があると判定すると、当該CORESETのリソースブロック数、SSブロックに対する周波数位置及びシンボル数をPDCCH-ConfigSIB1の4つのmost significant bits(MSB)から導出する。ここで、PDCCH-ConfigSIB1の4つのMSBは、controlResourceSetZeroに対応する。さらに、端末10は、PDCCH monitoring occasionsをPDCCH-ConfigSIB1の4つのleast significant bits(LSB)から導出する。ここで、PDCCH-ConfigSIB1の4つのLSBは、searchSpaceZeroに対応する。
【0020】
(controlResourceSetZero、CORESET#0)
図5は、NR-Uの周波数帯向けに新たに追加されたCORESET#0 configuration tableの例を示す図である。例えば、SS/PBCHブロック及びPDCCHのSCSが15kHzの場合、端末10は、
図5に示される表に基づき、controlResourceSetZeroの4ビットを解釈する。4ビットの値は、
図5の表のIndexに対応しており、Indexは、0から15までの範囲のいずれか1つの整数値をとる。端末10は、通知されたIndexの値に基づいて、
図5の表に示されるように、SS/PBCH block(SS/PBCHブロック、SSブロック、又はSSBと呼ばれてもよい)とControl-resource set(CORESET)の多重パターン、CORESETのリソースブロック(RB)数、CORESETのシンボル数、及びSS/PBCHブロックとCORESETとの間のリソースブロックレベルのオフセットを設定する。
【0021】
(52.6GHz以上の周波数帯へのNRの拡張)
3GPP(Third Generation Partnership Project)のリリース15のNR(New Radio)及びリリース16のNRでは、上限が52.6GHzまでの周波数帯を対象としている。52.6GHz以上の周波数帯にNRを拡張することについて、リリース16で、各種規制(regulation)、ユースケース、要求条件(requirement)等を検討するTSG RAN(Technical Specification Group Radio Access Network)レベルのstudy itemが存在する。このstudy itemの検討は、2019年12月に完了しており、リリース17で、仕様を実際に52.6GHz以上に拡張するためのstudy item及びwork itemが合意されている。
【0022】
リリース16での検討項目では、NRの周波数帯として、52.6GHzから114.25GHzまで拡張することを想定していたが、リリース17では、検討の時間が限られていることもあり、
図2に示されるように、検討の対象とする周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに限定することが想定されている。さらに、NRの周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに拡張する際に、現在のNRのFR2(Frequency Range 2)のデザインに基づいて拡張を行うことが想定されている。これは、新しいwave formの検討を行うには、かなり時間を費やすことが想定されるためである。
【0023】
また、検討の対象の周波数帯を、52.6GHzから71GHzに限定する理由として、例えば、71GHz以下では、既に、各国で使えるアンライセンス周波数帯として、54GHzから71GHzといった周波数帯が存在しており、かつWorld Radiocommunication Conference 2019(WRC-2019)でもIMT(International Mobile Telecommunications)向けの新しい周波数帯の候補として、66GHzから71GHzが最も高い周波数帯となっており、71GHz以上には、直ちにライセンスバンドとして使用できるような周波数帯が存在しない点が挙げられる。
【0024】
現在のNR用の周波数帯は、410MHzから7.125GHzまでの周波数帯に対応するFR1(Frequency Range 1)及び24.25GHzから52.6GHzまでの周波数帯に対応するFR2で構成されている。
【0025】
なお、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯については、現状のFR2(24.25GHzから52.6GHzまでの周波数帯)の定義を変更して、変更後のFR2に含めてもよく、代替的に、FR2とは分けて、新しいFrequency Range(FR)としてもよい。
【0026】
(Work ItemのObjectives)
(RAN1:物理レイヤの特徴)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯で端末10及び基地局20が動作するための新しい1又は複数のニューメロロジー。Study Item(SI)で特定される物理信号/チャネルへの影響がある場合には、その影響に対処する。
【0027】
新しいニューメロロジーそれぞれに適合するタイムラインに関する特徴。例えば、BWP(Bandwidth Part)及びビーム切り替え時間、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)スケジューリング、UE(User Equipment)処理、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)/SRS(Sounding Reference Signal)及びCSI(Channel State Information)、それぞれを準備する時間及び計算する時間。
【0028】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯におけるライセンス周波数帯での動作及びアンライセンス周波数帯での動作のための最大で64のSSB(Synchronization Signal Block)ビーム。
【0029】
(RAN1:物理レイヤの手順)
52.6GHzから71GHzの間のアンライセンス周波数帯に対して適用される規制要件に準拠するための、ビームベースの動作を想定したチャネルアクセスメカニズム。
【0030】
(RAN4:UE、gNB、及びRRM(Radio Resource Management)の要件についてのコア仕様)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯におけるgNB及びUEのRFコア要件の規定。帯域の組み合わせの限定されたセットを含む。
【0031】
(チャネルラスタ、同期ラスタ)
チャネルラスタ(channel raster)とは、NRキャリアの中心を配置することができる候補位置のことである。現在のFR2の定義では、
図3に示されるように、24250.08MHzからスタートして、60kHz毎にチャネルラスタを配置することが可能である。以下において、60kHzに配置されるチャネルラスタのことを、チャネルラスタポイントともいう。
【0032】
同期ラスタ(synchronization raster)とは、端末10がスタンドアロンで初期アクセスをする際に、SSB(synchronization signal block)を探す周波数の中心の候補位置のことである。初期アクセスに対応するスタンドアロンをサポートするセルでSSBを送信する周波数の中心の候補位置と言い換えることができる。現在のFR2の定義では、
図4に示されるように、24250.08MHzからスタートして、17.28MHz毎に同期ラスタを配置することが可能である。以下において、17.28MHz毎に配置される同期ラスタのことを、同期ラスタポイントともいう。
【0033】
図3及び
図4に示されるように、チャネルラスタ及び同期ラスタの上限は、100GHzとなっているので、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に対して、チャネルラスタ及び同期ラスタは既に規定されている。
【0034】
(リリース16のNew Radio Unlicensed(NR-U)のチャネルラスタ及び同期ラスタについて)
リリース15のFR1(3GHz以上)のチャネルラスタは、3000MHzからスタートして、15kHz毎にラスタが存在するという定義である。しかしながら、NR-Uバンドでは、Wi-Fi(登録商標)システムとNRシステムとが共存することが想定される。Wi-Fiシステムで使用する中心周波数とずれた周波数にNRキャリアの中心周波数を配置すると、例えば、NRキャリアの送信により、Wi-Fiのチャネル2つ分の周波数帯を占有するといった非効率的なことが生じ得る。このため、リリース16のNR-Uのチャネルラスタについては、Wi-Fiのチャネルの中心周波数の位置に近い位置に限定することが想定されている。
【0035】
リリース15のFR1(3GHz以上)の同期ラスタは、3000MHzからスタートして、1.44MHz毎にラスタが存在するという定義である。Wi-Fiに合わせて、20MHzをチャネル帯域幅の単位として想定する場合に、SSBがチャネルの中心周波数の近くに配置されると、SSBと同時に送信するPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が効率的に送信できない可能性がある。従って、SSBをチャネルの端に配置し、SSBと周波数多重してデータを送ることを可能にすることが想定されている。従って、SSBをチャネルのエッジに配置することができるように、いくつかの同期ラスタに限定することが想定されている。しかしながら、SSBの周波数位置がチャネルのエッジに近すぎる場合、ある20MHzの帯域とそれに隣接する20MHzの帯域との間のガードバンドとSSBの位置が重なる可能性があるため、SSBの周波数位置は、ガードバンドとは重複しないように限定することが想定されている。
【0036】
(リリース15のNR-U及びリリース16のNR-UのMIB)
リリース15のNR-U及びリリース16のNR-UのMaster Information Block(MIB)は、例えば、以下のビットを含む。
【0037】
System Frame Number(SFN)の6つのmost significant bits(MSB)。
【0038】
SubCarrierSpacingCommon(1ビット)。NR-Uの初期アクセスの場合、RMSI(remaining minimum system information)のSCS(subcarrier spacing)は、SSBのSCSと常に同じであると想定されるので、SubCarrierSpacingCommonの1ビットは、例えば、QCLパラメータの一部といったような、他の目的で使用される可能性がある。
【0039】
ssb-SubcarrierOffset(4ビット)。NR-Uの場合、想定されるチャネルラスタ及び同期ラスタの定義に従って、実際にSSBを配置すると、SSBのRB(Resource Block)とデータのRBとの間のサブキャリアずれの候補値が必ず偶数になることが想定されるため、ssb-SubcarrierOffsetのLeast Significant Bit(又はspare bit)は、例えば、QCLパラメータの一部といったような、他の目的で使用される可能性がある。
【0040】
dmrs-TypeA-Position(1ビット)。
【0041】
pdcch-ConfigSIB1(8ビット)。NR-Uの場合、CORESET#0 configuration tableがNR-Uの周波数帯向けに新たに追加されている。CORESET#0(control resource set #0)の帯域幅(RB数)、SSBのRBからCORESET#0のRBの開始位置までのオフセット等がライセンスバンドとは異なっているため、このような新しいテーブルが導入されている。
図5及び
図6は、NR-Uの周波数帯向けに新たに追加されたCORESET#0 configuration tableの例を示す図である。
図5の例の場合、SCSは15kHzであり、Number of RBsは、96個となっている。
図6の例の場合、SCSは30kHzであり、Number of RBsは、48個となっている。SCSが15kHzの場合及びSCSが30kHzの場合において、Number of RBsが、ライセンスバンドの場合のNumber of RBsと異なる。また、
図5及び
図6のテーブルにおいて、Offset(BRs)の値が、ライセンスバンドの場合の値と異なっている。
【0042】
cellBarred(1ビット)。
【0043】
intraFreqReselection(1ビット)。
【0044】
spare(1ビット)。
【0045】
(課題について)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯は、60GHzのアンライセンスバンド(unlicensed band)を含むので、NRシステムは、当該60GHzのアンライセンスバンドを、他のシステム(例えば、WiGig(IEEE802.11ad/ay))と共有する可能性がある。
【0046】
この場合、リリース16のNR-Uの場合と同様に、適切なチャネルラスタのポイント及び適切な同期ラスタのポイントを選択することが必要となると想定される。
【0047】
しかしながら、60GHzの周波数帯において、どのようにラスタのポイントを選択するか、不明となっている。Wi-Fiのチャネル帯域幅(channel bandwidth)は、20MHzを単位として、例えば、20MHz/40MHz/80MHz/160MHzの値を取り得る。また、リリース16のNR-Uの帯域幅は、20MHzを単位としており、例えば、20MHz/40MHz/80MHz/100MHzの値を取り得る。
【0048】
これに対して、WiGigの帯域幅は、2.16GHzであり、2.16GHzを単位としてNRのFR2の帯域幅を設定することは想定されない(FR2の最大の帯域幅は、400MHzである)。
【0049】
さらに、MIBビットの中の一部については、リリース16のNR-Uの場合と同様に、通常のFR2の場合のMIBビットの解釈と変更することが想定される。特に、pdcch-ConfigSIB1、CORESET#0、及び/又はSearchSpace#0 configuration tableを、FR2の場合から変更することが想定される。しかしながら、具体的に、MIBの解釈、テーブル等をどのように変更するかについては、不明となっている。
【0050】
(Proposal 1)
52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンド(例えば、59GHz-64GHzの帯域、57GHz-66GHzの帯域、57GHz-64GHzの帯域、57GHz-71GHzの帯域等)において、基地局20及び/又は端末10は、例えば、以下の基準1及び基準2のうちの少なくとも1つに基づいて、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて現在規定されている複数のチャネルラスタポイントのうち、いくつかのチャネルラスタポイントを選択可能としてもよい。例えば、基準1のみ又は基準2のみに基づいて、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて現在規定されている複数のチャネルラスタポイントのうち、いくつかのチャネルラスタポイントを選択可能としてもよい。例えば、基準1及び基準2に基づいて、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて現在規定されている複数のチャネルラスタポイントのうち、いくつかのチャネルラスタポイントを選択可能としてもよい。
【0051】
(基準1)
当該周波数帯において選択可能な隣接する2つのチャネルラスタポイントの間の間隔は、例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドの最小のチャネル帯域幅以上であってもよいし、最小チャネル帯域幅と同じか当該最小チャネル帯域幅の整数倍の値であってもよい。この場合、例えば、
図8に示されるように、オペレータAの1又は複数のチャネル周波数位置と、オペレータBの1又は複数のチャネル周波数位置を揃えることができ、効率的な共存が可能となる。なお、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドの最小のチャネル帯域幅は、例えば、FR2の周波数帯域における最小のチャネル帯域幅よりも広くてもよい。また、当該周波数帯において選択可能なチャネルラスタポイントは使用するチャネル帯域幅毎に規定されてもよい。
【0052】
(基準2)
例えば、
図9に示されるように、NRのチャネルが他の通信システム(例えば、WiGig)のチャネルのエッジと重複しないように、チャネルラスタポイントを選択可能としてもよい。ここで、
図7に示されるように、WiGigのチャネルのエッジは、例えば、59.4GHz、61.56GHz、63.72GHz、65.88GHz、68.04GHzであってもよい。なお、他の通信システムは、WiGigには限定されない。例えば、他のNRシステムであってもよい。
【0053】
(動作例)
例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、基地局20は、隣接する2つのチャネルラスタの間隔が、当該NRアンライセンスバンドの最小のチャネル帯域幅以上又は最小チャネル帯域幅の整数倍となるように規定された選択可能なチャネルラスタポイントから、一つ又は複数のチャネルラスタポイントを選択して、選択したチャネルラスタポイントに基づくチャネルの設定情報を端末10に送信してもよい。端末10は、基地局20から送信される設定情報を受信し、当該NRアンライセンスバンドにおける上り無線信号のチャネル位置、及び下り無線信号のチャネル位置を特定してもよい。
【0054】
(Proposal 2)
52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンド(例えば、59GHz-64GHzの帯域、57GHz-66GHzの帯域、57GHz-64GHzの帯域、57GHz-71GHzの帯域等)において、基地局20及び/又は端末10は、例えば、以下の基準3及び基準4のうちの少なくとも1つに基づいて、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて現在規定されている複数の同期ラスタポイントのうち、いくつかの同期ラスタポイントを選択可能としてもよい。例えば、基準3のみ又は基準4のみに基づいて、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて現在規定されている複数の同期ラスタポイントのうち、いくつかの同期ラスタポイントを選択可能としてもよい。例えば、基準3及び基準4に基づいて、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて現在規定されている複数の同期ラスタポイントのうち、いくつかの同期ラスタポイントを選択可能としてもよい。
【0055】
(基準3)
例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおける、選択可能なチャネルラスタ及びチャネル帯域幅の複数の組み合わせのうちのいずれの組み合わせに対しても、当該チャネル帯域幅以内において、SSBの帯域幅を確保することが可能となるように、少なくとも1つの同期ラスタポイントが選択可能と規定されてもよい。
【0056】
(基準4)
例えば、SSBの帯域がチャネルのエッジ(周波数の低い方のエッジ、周波数の高い方のエッジであってもよい)に近くなり、かつキャリアの間のガードバンドと重複しないように、同期ラスタポイントが選択可能と規定されてもよい。
【0057】
基地局20は、端末10に対して、CORESET#0の開始位置とSSBのRBの開始位置との間のオフセット値を、CORESET#0 configurationの中で通知してもよい。このCORESET#0の開始位置とSSBのRBの開始位置との間のオフセット値の数が限定されることが好ましい。例えば、CORESET#0の開始位置とSSBのRBの開始位置との間のオフセット値の数は、最大で1個、2個、又は4個であってもよい。
【0058】
図10は、基準3及び基準4に基づき、選択可能な同期ラスタポイントを限定する例を示す図である。
図10に示されるように、同期ラスタを限定する場合に、SSBの帯域がチャネル帯域幅以内とならないような同期ラスタは選択されなくてもよい。また、SSBの帯域がチャネルのガードバンドと重複するような同期ラスタは選択されなくてもよい。SSBの帯域がチャネルのエッジに近くなり、かつキャリアのガードバンドと重複しない同期ラスタを選択することができる。また、SSBの帯域がチャネルエッジから遠くなるような同期ラスタは選択されなくてもよい。
【0059】
(動作例)
例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、基地局20は、synchronization block(SSB)の周波数位置を特定するための同期ラスタポイントを仕様で限定された候補の中から選択し、選択した同期ラスタポイント上でSSBを端末10に送信する。例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおける初期アクセス時に、端末10は、仕様で限定された同期ラスタポイント上で順にSSBをサーチする処理を行って、SSBの周波数位置を特定する。
【0060】
(Proposal 3)
52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンド(例えば、59GHz-64GHzの帯域、57GHz-66GHzの帯域、57GHz-64GHzの帯域、57GHz-71GHzの帯域等)において、現在のFR2のCORESET#0 configuration tableとは異なる、新しいCORESET#0 configuration tableを規定してもよい。基地局20及び端末10は、当該新しいCORESET#0 configuration tableを使用してもよい。
【0061】
例えば、SSBのSCSとRMSI PDCCH/PDSCHのSCSの組み合わせに対応する各テーブルにおいて、CORESET#0のリソースブロック数として、単一の値のみが定義されてもよい。当該単一の値は、例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドの最小のチャネル帯域幅と同じかそれよりも小さく、当該最小のチャネル帯域幅に近い値であり、且つ6リソースブロックの整数倍の値であってもよい。なお、本実施例は、上述の例には限定されない。例えば、SSBのSCSとRMSI PDCCH/PDSCHのSCSの組み合わせに対応する各テーブルにおいて、CORESET#0のリソースブロック数として、複数の値が定義されてもよい。例えば、複数の値が定義されている場合、DCIに含まれる値に基づいて、複数の値のうちいずれの値を用いるか選択できるようにしてもよい。
【0062】
図11、
図12、及び
図13は、SSBとCORESET#0との多重パターンの例を示す図である。
【0063】
図11は、SSBとCORESET#0とを時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)するパターン1の例を示す。パターン1は、FR1及びFR2に対してサポートされている。
【0064】
図12は、SSBとCORESET#0とを時間及び周波数分割多重(TDM+FDM(Frequency Division Multiplexing))するパターン2の例を示す。
図12に示されるように、パターン2では、SIB1のデータ(PDSCH(SIB1))とSSBとは、周波数分割多重されている。パターン2は、FR2でサポートされており、SSBのSCSがRMSI(PDCCH/PDSCH)のSCSの2倍となる場合に適用される。
【0065】
図13は、CORESET#0及びPDSCH(SIB1)がSSBと周波数分割多重(FDM)されるパターン3の例を示す。パターン3は、FR2でサポートされており、SSBのSCSがRMSI(PDCCH/PDSCH)のSCSと同じである場合に適用される。
【0066】
(Alt.1)
52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドの場合のSSBとCORESET#0との多重パターンとして、例えば、パターン1と、パターン2又はパターン3とをサポートしてもよい。
【0067】
(Alt.2)
52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドの場合のSSBとCORESET#0との多重パターンとして、例えば、パターン2及びパターン3のうちのいずれか一方のみをサポートしてもよい。SSBとSIB1とは、基本的に同じビームで送信されるので、beam sweepingのオーバヘッドを削減する上では、パターン2及びパターン3がFR2では好ましい。
【0068】
パターン2の場合、CORESET#0とSSBとは時分割多重されている。しかしながら、パターン2の場合には、パターン3と比較して、SIB1を送信するためのシンボル数をより多く確保することができる。従って、例えば、SSBのSCSがRMSI(PDCCH/PDSCH)のSCSと同じである場合であっても、パターン2が選択されてもよい。
【0069】
また、例えば、SSBのSCSとRMSI(PDCCH/PDSCH)のSCSとの異なる組み合わせに対して、SSBとCORESET#0との異なる多重パターンの組み合わせが選択されるようにしてもよい。
【0070】
また、新しいCORESET#0 configuration tableのいくつかのエントリ(例えば、Number of RBs)については、Reservedとしてもよい。代替的に、新たに定義される情報(例えば、QCLパラメータ)を新しいCORESET#0 configuration tableのエントリによって通知してもよい(例えば、新しいCORESET#0 configuration tableにおける、インデックスとパラメータとの対応付けを用いて、QCLパラメータ等の新たに定義される情報を通知してもよい)。
【0071】
また、新しいCORESET#0 configuration tableのOffset(RBs)の候補値の数については、例えば、1個、2個、又は4個に限定されてもよい。
【0072】
図14は、CORESET#0 configuration tableの例を示す図である。例えば、「SS/PBCH block and CORESET multiplexing pattern」の値は、
図14の例では1又は3であるが、本実施例は、この例には限定されない。例えば、「SS/PBCH block and CORESET multiplexing pattern」の値は、1又は2であってもよく、2だけ、又は3だけであってもよい。また、「Number of RBs」の値は、
図14の例では24又は48であるが、本実施例は、この例には限定されない。例えば、「Number of RBs」の値は、24だけ、48だけといったように、1つの値だけに限定されてもよい。また、「Offset(RBs)」は、
図14の例では、0、4、14、-20、又は-21であるが、本実施例は、この例には限定されない。例えば、「SS/PBCH block and CORESET multiplexing pattern」を2又は3に限定する場合には、「Offset(RBs)」を-20又は-21に限定してもよい。
【0073】
(動作例)
例えば、基地局20は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドに対して定義されるCORESET#0 configuration tableにおいて規定されるCORESET#0の設定と、インデックスとの対応関係に基づいて、MIBに含まれるPDCCH-ConfigSIB1の4つのMSBを設定し、設定したMIBを端末10に送信する。例えば、端末10は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、基地局20から送信されるMIBを受信し、当該NRアンライセンスバンドにおいて定義されるCORESET#0 configuration tableにおいて規定されるCORESET#0の設定と、インデックスとの対応関係に基づいて、MIBに含まれるPDCCH-ConfigSIB1の4つのMSBを解釈し、CORESET#0の設定を行う。
【0074】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理動作を実行する端末10及び基地局20の機能構成例を説明する。端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能を備えている。ただし、端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能のうちの一部のみの機能を備えてもよい。なお、端末10及び基地局20を総称して通信装置と称してもよい。
【0075】
<端末>
図15は、端末10の機能構成の一例を示す図である。
図15に示されるように、端末10は、送信部110と、受信部120と、制御部130を有する。
図15に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部110を送信機と称し、受信部120を受信機と称してもよい。
【0076】
送信部110は、送信データから送信を作成し、当該送信信号を無線で送信する。また、送信部110は、1つ又は複数のビームを形成することができる。受信部120は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部120は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0077】
制御部130は、端末10の制御を行う。なお、送信に関わる制御部130の機能が送信部110に含まれ、受信に関わる制御部130の機能が受信部120に含まれてもよい。
【0078】
例えば、受信部120は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、基地局20から選択されたチャネルラスタポイントに基づくチャネルの設定情報を受信し、制御部130は、受信部120が受信した設定情報に基づいて、当該NRアンライセンスバンドにおける上り無線信号のチャネル位置、及び下り無線信号のチャネル位置を特定してもよい。また、例えば、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、初期アクセス時に、端末10の制御部130は、同期ラスタ上で順にsynchronization blockをサーチする処理を行うことで、NRアンライセンスバンドにおけるsynchronization blockの周波数位置を特定してもよい。
【0079】
例えば、受信部120は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、基地局20から送信されるMIBを受信し、制御部130は、当該NRアンライセンスバンドにおいて定義されるCORESET#0 configuration tableにおいて規定されるCORESET#0の設定と、インデックスとの対応関係に基づいて、MIBに含まれるPDCCH-ConfigSIB1の4つのMSBを解釈してもよい。
【0080】
<基地局20>
図16は、基地局20の機能構成の一例を示す図である。
図16に示されるように、基地局20は、送信部210と、受信部220と、制御部230を有する。
図16に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部210を送信機と称し、受信部220を受信機と称してもよい。
【0081】
送信部210は、端末10側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。受信部220は、端末10から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、受信部220は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0082】
制御部230は、基地局20の制御を行う。なお、送信に関わる制御部230の機能が送信部210に含まれ、受信に関わる制御部230の機能が受信部220に含まれてもよい。
【0083】
例えば、制御部230は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、上り無線信号のチャネル位置、及び下り無線信号のチャネル位置を特定するためのチャネルラスタポイントを仕様で限定された候補の中から選択し、送信部210は、制御部230が選択したチャネルラスタポイントに基づくチャネルの設定情報を端末10に送信してもよい。また、例えば、制御部230は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて、synchronization blockの周波数位置を特定するための同期ラスタポイントを仕様で限定された候補の中から選択し、送信部210は、制御部230が生成した同期ラスタポイント上でSSブロックを端末10に送信してもよい。
【0084】
例えば、制御部230は、52.6GHzより高い周波数帯域のNRアンライセンスバンドにおいて定義されるCORESET#0 configuration tableにおいて規定されるCORESET#0の設定と、インデックスとの対応関係に基づいて、MIBに含まれるPDCCH-ConfigSIB1の4つのMSBを設定し、送信部210は、制御部230が設定したMIBを端末10に送信してもよい。
【0085】
<ハードウェア構成>
上記実施の形態の説明に用いたブロック図(
図15~
図16)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に複数要素が結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0086】
また、例えば、本発明の一実施の形態における端末10と基地局20はいずれも、本実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図17は、本実施の形態に係る端末10と基地局20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末10と基地局20はそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0087】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。端末10と基地局20のハードウェア構成は、図に示した1001~1006で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0088】
端末10と基地局20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0089】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
【0090】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、
図15に示される端末10の送信部110、受信部120、制御部130は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、
図16に示される基地局20の送信部210と、受信部220と、制御部230は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0091】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0092】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0093】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、端末10の送信部110及び受信部120は、通信装置1004で実現されてもよい。また、基地局20の送信部210及び受信部220は、通信装置1004で実現されてもよい。
【0094】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0095】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0096】
また、端末10と基地局20はそれぞれ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0097】
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも以下の端末及び基地局が開示されている。
【0098】
New Radio(NR)システムの低い周波数帯域であるFrequency Range1(FR1)及び高い周波数帯域であるFrequency Range 2(FR2)のうち、前記FR2の周波数帯域以上の高周波数帯域のアンライセンスバンドにおける設定情報を受信する受信部と、前記設定情報に基づき、前記アンライセンスバンドにおける、基地局が選択したチャネルラスタポイントに基づくチャネルの設定、及びコントロールリソースセットの設定のうちの少なくとも1つを設定する制御部と、を備える端末。
【0099】
上記の構成によれば、端末は、NRシステムの、高周波数帯域のアンライセンスバンドにおける、チャネルラスタポイントの設定、及びコントロールリソースセットの設定のうちの少なくとも1つを特定することが可能となる。
【0100】
前記設定情報は、前記チャネルの設定に関する情報を含み、前記チャネルの設定に関する情報において、隣接する2つのチャネルラスタポイントの間の周波数間隔は、前記アンライセンスバンドの最小のチャネル帯域幅以上又は前記最小のチャネル帯域幅の整数倍であってもよい。
【0101】
上記の構成によれば、端末は、端末の使用する1つのチャネルが、他のオペレータの使用する2つの隣接チャネルに対する干渉を与えるようなチャネルの設定を含まない、チャネルの設定を行うことが可能となる。
【0102】
前記制御部は、前記アンライセンスバンドにおける初期アクセス時に、仕様で限定された同期ラスタポイント上で同期信号ブロックをサーチする処理を行ってもよい
【0103】
上記の構成によれば、同期信号ブロックを、アンライセンスバンドで使用されるチャネル帯域幅のエッジ部であって、該チャネル帯域幅のガードバンドと重複しない位置に置かれるエッジ部、にマッピングするといった運用が可能となる。
【0104】
前記設定情報は、前記コントロールリソースセットの設定に関する情報を含み、前記コントロールリソースセットの設定に関する情報は、前記アンライセンスバンドで使用される、同期信号ブロックと前記コントロールリソースセットとの多重パターン、リソースブロックの数、前記同期信号ブロックの周波数位置と前記コントロールリソースセットの周波数位置との間のオフセット値、及びquasi co-locationパラメータを指定する情報を含んでもよい。
【0105】
上記の構成によれば、コントロールリソースセットの設定に関連しないビットを使用して、QCLパラメータを端末に対して送信することが可能となる。
【0106】
New Radio(NR)システムの低い周波数帯域であるFrequency Range1(FR1)及び高い周波数帯域であるFrequency Range 2(FR2)のうち、前記FR2の周波数帯域以上の高周波数帯域のアンライセンスバンドにおいて、チャネルラスタポイントを仕様で限定された候補の中から選択して、前記選択したチャネルラスタポイントに基づくチャネルの設定情報を生成し、同期ラスタポイントを仕様で限定された候補の中から選択し、かつコントロールリソースセットの設定情報を生成する制御部と、前記チャネルの設定情報及び前記コントロールリソースセットの設定情報を送信し、かつ前記選択した同期ラスタポイント上で同期信号ブロックを送信する送信部と、を備える基地局。
【0107】
上記の構成によれば、基地局は、NRシステムの、高周波数帯域のアンライセンスバンドにおける、チャネルの設定、及びコントロールリソースセットの設定のうちの少なくとも1つを端末に通知することが可能となる。さらに、同期信号ブロックを、アンライセンスバンドで使用されるチャネル帯域幅のエッジ部であって、該チャネル帯域幅のガードバンドと重複しない位置に置かれるエッジ部、にマッピングするといった運用が可能となる。
【0108】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末10と基地局20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って基地局20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0109】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0110】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0111】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0112】
本明細書において基地局20によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局20を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末10との通信のために行われる様々な動作は、基地局20および/または基地局20以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局20以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
【0113】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。
【0114】
端末10は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0115】
基地局20は、当業者によって、NB(NodeB)、eNB(enhanced NodeB)、ベースステーション(Base Station)、gNB、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0116】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0117】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0118】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0119】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0120】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0121】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0122】
本開示の全体において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含み得る。
【0123】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0124】
10 端末
110 送信部
120 受信部
130 制御部
20 基地局
210 送信部
220 受信部
230 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置