(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240229BHJP
【FI】
G06Q30/0601 338
(21)【出願番号】P 2022104560
(22)【出願日】2022-06-29
【審査請求日】2022-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】諸星 一行
(72)【発明者】
【氏名】安藤 文紀
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 駿矢
(72)【発明者】
【氏名】保利 美幸
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-046108(JP,A)
【文献】特開2019-160112(JP,A)
【文献】特表2020-511725(JP,A)
【文献】特開2002-197376(JP,A)
【文献】特開2018-128873(JP,A)
【文献】特開2002-015231(JP,A)
【文献】特開2022-077423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想店舗の利用者である複数のユーザの各々に対応するアバターの位置と前記仮想店舗との間の距離を算出し、前記仮想店舗の利用者である複数のユーザの中から、前記アバターの位置が前記仮想店舗から所定範囲内に含まれる前記ユーザを対象ユーザとして特定する特定部と、
前記仮想店舗ごとに前記ユーザの属性に対応する商品に関する商品情報を記憶する記憶部から、前記特定部により特定された前記対象ユーザが有する属性に
対応する商品を取得することにより、前記仮想店舗に配置される商品を決定する決定部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、
前記アバターによる前記仮想店舗の滞在時間が所定時間を超えている前記ユーザを前記対象ユーザとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
前記アバターによる前記仮想店舗の訪問回数が所定回数を超えている前記ユーザを前記対象ユーザとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記仮想店舗の所定のエリア内に配置される商品を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記対象ユーザが複数存在する場合、複数の前記対象ユーザの各々が有する属性の共通点を抽出し、抽出した共通点に基づいて、前記商品を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記共通点の数が所定数未満である場合、複数の前記対象ユーザの各々に紐付くユーザ情報に基づいて前記商品の購入確率を推定し、推定した前記購入確率が所定値以上であるユーザを特定し、特定したユーザの属性に基づいて、前記商品を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
複数存在する前記対象ユーザの中に、前記商品の傾向との乖離度が所定の基準を超える属性を有する除外対象ユーザが存在する場合、当該除外対象ユーザ以外の他のユーザが有する属性に基づいて、前記商品を決定する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
仮想店舗の利用者である複数のユーザの各々に対応するアバターの位置と前記仮想店舗との間の距離を算出し、前記仮想店舗の利用者である複数のユーザの中から、前記アバターの位置が前記仮想店舗から所定範囲内に含まれる前記ユーザを対象ユーザとして特定する特定工程と、
前記仮想店舗ごとに前記ユーザの属性に対応する商品に関する商品情報を記憶する記憶部から、前記特定工程により特定された前記対象ユーザが有する属性に
対応する商品を取得することにより、前記仮想店舗に配置される商品を決定する決定工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
仮想店舗の利用者である複数のユーザの各々に対応するアバターの位置と前記仮想店舗との間の距離を算出し、前記仮想店舗の利用者である複数のユーザの中から、前記アバターの位置が前記仮想店舗から所定範囲内に含まれる前記ユーザを対象ユーザとして特定する特定手順と、
前記仮想店舗ごとに前記ユーザの属性に対応する商品に関する商品情報を記憶する記憶部から、前記特定手順により特定された前記対象ユーザが有する属性に
対応する商品を取得することにより、前記仮想店舗に配置される商品を決定する決定手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CG(Computer Graphics)などを用いて作り出された仮想空間を通じて、現実の世界と同様の疑似体験をユーザに提供する技術が種々提案されている。たとえば、特許文献1では、仮想空間を訪れた鑑賞者をアバターとして表示し、仮想空間を所定期間内に訪れたアバターの数に応じて、仮想空間に提示した画像の装飾処理を変更する技術が提案されている。
【0003】
また、インターネットなどのネットワークを介した接続可能なオンライン空間において、実際に店舗に来店したような感覚で買い物ができる環境を提供する技術が提案されている。たとえば、特許文献2では、ユーザは、店舗に設置されたWebカメラにより撮影された陳列棚の画像を通して、商品を選択して購入する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-129398号公報
【文献】特開2018-092455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術は、オンライン空間で買い物ができる環境を提供するサービスにおけるユーザビリティの向上を図る上で改善の余地がある。たとえば、特許文献2に提案された技術は、準リアルタイムで撮影された陳列棚の画像をそのままユーザに提供するものに過ぎない。また、特許文献1に記載の技術を用いて、仮想空間で買い物をできる環境をユーザに提供した場合であっても、ユーザに対して最適な情報を提供できるとは言い切れない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、オンライン空間で買い物ができる環境を提供するサービスにおいてユーザビリティの向上を図ることができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、特定部と、決定部とを有する。特定部は、仮想店舗の利用者である複数のユーザの中から、予め定められている所定の条件を満たす複数の対象ユーザを特定する。特定部により特定された複数の対象ユーザの各々が有する属性に基づいて、仮想店舗に配置される商品を決定する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、オンライン空間で買い物ができる環境を提供するサービスにおいてユーザビリティの向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その1)を説明するための図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その2)を説明するための図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その3)を説明するための図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その4)を説明するための図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理の概要を説明するための図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置の処理手順例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態または変形例に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「本実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔実施形態〕
〔1.背景〕
近年、現実空間とは異なる仮想的なオンライン空間で人と人がつながることを可能とする新しい形である、いわゆるメタバース(Metaverse)が注目されている。ビック・テックに代表されるIT企業などの各種企業の中には、メタバース関連のプロジェクトを立ち上げ、新しいビジネスチャンスを模索するものも存在する。
【0012】
また、EC(Electronic Commerce)業界においても、オンライン上に再現された仮想空間に出店している仮想店舗を自由に回遊したり、店舗スタッフに模したアバターに話しかけることにより接客を受けられたりするなど、実店舗と同様の疑似体験を通じて商品の購入が可能な新しいショッピング体験の提案が行われている。このような新しいショッピング体験を提供するにあたり、EC業界では、オンライン空間で買い物をする場合のユーザビリティを向上させることが常に求められている。そこで、以下に説明する実施形態では、オンライン空間で買い物をする場合のユーザビリティを向上させることができる情報処理の一例について説明する。
【0013】
〔2.実施形態に係る情報処理システムの構成例〕
以下、実施形態に係る情報処理システムSYSの構成の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSYSは、端末装置10と、データベース20と、情報処理装置100とを含む。なお、
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSYSの一例を示しており、
図1には示されていない他の装置が含まれていてもよい。
【0014】
端末装置10、データベース20、及び情報処理装置100は、有線または無線によりネットワークNTに接続される。端末装置10および情報処理装置100は、ネットワークNTを通じて相互に通信できる。また、情報処理装置100は、ネットワークNTを通じて、データベース20から各種情報を取得できる。
【0015】
図1に示す端末装置10は、仮想空間に出店している仮想店舗でのオンラインショッピングサービスを利用するユーザ(たとえば、
図2に示すユーザUXなど)により使用される情報処理装置である。また、
図1に示す端末装置10は、ECサイト(自社サイト型ECサイト、モール型ECサイトなど)でのオンラインショッピングサービスを利用するユーザ(たとえば、
図2に示すユーザUXなど)により使用される情報処理装置である。端末装置10の典型例としては、HMD(Head Mounted Display)やスマートグラスなどのウェアラブルデバイスなどが該当する。なお、端末装置10は、実施形態に係る情報処理を実現するために必要な機能を備えていれば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、PDA(Personal Digital Assistant)などの任意の装置またはこれらの組合せにより実現されてもよい。
図2の例では、端末装置10として、ウェアラブルデバイスが示されている。
【0016】
また、端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNTに接続するための通信機能を有している。これにより、ユーザは、端末装置10を操作して情報処理装置100にアクセスし、仮想店舗でのオンラインショッピングを利用できる。
【0017】
また、端末装置10は、仮想店舗でのオンラインショッピングを利用するための情報を、情報処理装置100から取得して、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。このとき、端末装置10は、ウェブブラウザやアプリケーションなどによる情報の表示処理を実現するための制御情報を情報処理装置100から受け取った場合には、受け取った制御情報に従って表示処理を実現する。
【0018】
図1に示すデータベース20は、仮想店舗でのオンラインショッピングサービスを提供するために必要となる各種情報を記憶する。データベース20は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。実施形態において、データベース20が記憶する情報には、仮想店舗に配置される商品に関する情報(商品情報)や、仮想店舗の表示を実現するためのモデル情報(ショップモデル)などが含まれる。
【0019】
図1に示す情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理を実行する。情報処理装置100は、仮想店舗でのオンラインショッピングに関する各種処理を実行する。情報処理装置100は、典型的にはサーバ装置であるが、メインフレームやワークステーションなどにより実現されてもよい。情報処理装置100がサーバ装置で実現される場合、単独のサーバにより実現されてもよいし、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。
【0020】
なお、情報処理装置100は、端末装置10に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、たとえば、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置100から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0021】
〔3.実施形態に係る情報処理の一例〕
以下、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。なお、情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理として、仮想店舗を利用する複数のユーザのうち、所定の条件を満たす対象ユーザの各々が有する属性に基づいて、仮想店舗に配置される商品を決定する。これにより、情報処理装置100は、オンライン空間で商品を購入する際のユーザビリティの向上を図る。
【0022】
なお、以下に説明する仮想店舗に配置される商品は、仮想空間に出店している仮想店舗に紐付けられている自社サイト型ECサイトや、仮想店舗に紐付けられているモール型ECサイトに出店している店舗(以下、「EC店舗」と称する。)や、実店舗で販売されている実際の商品そのものであってもよいし、仮想空間のみで利用可能なデジタルコンテンツであってもよい。
【0023】
また、以下の説明において、端末装置10をユーザUXと言い換えて表記する場合がある。つまり、ユーザUXを端末装置10と読み換えることができる。また、以下の説明において、ユーザUX、ユーザUY、ユーザUZを特に区別して説明する必要がない場合、「ユーザU」と総称して説明する。
【0024】
また、以下の説明において、位置Px、位置Py、及び、位置Pzを特に区別して説明する必要がない場合、「位置P」と総称して説明する。また、以下の説明において、滞在時間Tv、滞在時間Tx、滞在時間Ty、及び、滞在時間Tzを特に区別して説明する必要がない場合、「滞在時間T」と総称して説明する。また、以下の説明において、訪問回数Nv、訪問回数Nx、訪問回数Ny、及び、訪問回数Nzを特に区別して説明する必要がない場合、「訪問回数N」と総称して説明する。
【0025】
図2に示すように、情報処理装置100は、仮想店舗の利用者である複数のユーザの中から、所定の条件を満たす複数の対象ユーザを特定する(ステップS01)。
【0026】
対象ユーザとは、仮想店舗に配置される商品を決定するために、商品の選出指標として参照されるユーザに該当し、以下に説明する所定の条件により特定される。たとえば、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置する複数のユーザを対象ユーザとして特定できる。
図3は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その1)を説明するための図である。
図3では、仮想店舗を利用中の各ユーザが使用するアバターの位置と、仮想店舗との位置関係を俯瞰し、平面的に示している。アバターは、仮想空間においてユーザを仮想上で疑似的に表現可能なものであれば、アバターといった単語で表現されるものに限らず、どのようなものであってもよい。なお、アバターは、仮想空間の次元に合わせた次元で構成される。また、ユーザは、アバターに対して任意のファッションアイテムを着用させて利用できる。アバターに着用させるファッションアイテムには、トップスやボトムスなどの被服だけでなく、ベルトや帽子などの付属的な装飾具が含まれていてもよい。
【0027】
図3に示すように、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUXのアバターの位置Pxと、ユーザUYのアバターの位置Pyと、ユーザUZのアバターの位置Pzとをそれぞれ取得する。また、情報処理装置100は、仮想店舗の任意の位置PoとユーザUXのアバターの位置Pxとの間の距離、仮想店舗の任意の位置PoとユーザUYのアバターの位置Pyとの間の距離、及び仮想店舗の任意の位置PoとユーザUZのアバターの位置Pzとの間の距離をそれぞれ算出する。そして、情報処理装置100は、算出した各距離に基づいて、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZのうち、アバターの位置Pが距離EX_D1で示される所定範囲内に含まれるユーザUを対象ユーザとして特定する。
図3に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUXおよびユーザUYを対象ユーザとして特定する。
【0028】
また、たとえば、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置する複数の対象ユーザのうち、仮想店舗における滞在時間が所定時間を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。
図4は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その2)を説明するための図である。
【0029】
図4に示すように、情報処理装置100は、上述の方法により、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZの中から、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置するユーザUを特定する。
図4に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYを特定する。そして、情報処理装置100は、特定したユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYによる仮想店舗における滞在時間T(Tv、Tx、Ty)をそれぞれ取得する。そして、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYのうち、滞在時間Tが所定時間THtを超えているユーザUを対象ユーザとして特定する。
図4に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUVおよびユーザUXを対象ユーザとして特定する。
【0030】
なお、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置するか否かに関わらず、仮想店舗における滞在時間が所定時間を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。この場合、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZによる仮想店舗における滞在時間T(Tv、Tx、Ty、Tz)をそれぞれ取得する。そして、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZの中から、滞在時間Tが所定時間THtを超えているユーザUを対象ユーザとして特定する。
図4に示す例では、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUZを対象ユーザとして特定する。
【0031】
また、たとえば、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置する複数の対象ユーザのうち、仮想店舗の訪問回数が所定回数を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。
図5は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その3)を説明するための図である。
【0032】
図5に示すように、情報処理装置100は、上述の方法により、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZの中から、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置するユーザUを特定する。
図5に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYを特定する。そして、情報処理装置100は、特定したユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYによる仮想店舗への訪問回数N(Nv、Nx、Ny)をそれぞれ取得する。そして、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及びユーザUYのうち、訪問回数Nが所定回数THnを超えているユーザUを対象ユーザとして特定する。
図5に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUVおよびユーザUYを対象ユーザとして特定する。
【0033】
なお、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置するか否かに関わらず、仮想店舗への訪問回数Nが所定回数を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。この場合、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZによる仮想店舗への訪問回数N(Nv、Nx、Ny、Nz)をそれぞれ取得する。そして、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZの中から、訪問回数Nが所定時間THnを超えているユーザUを対象ユーザとして特定する。
図5に示す例では、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUY、及び、ユーザUZを対象ユーザとして特定する。
【0034】
また、たとえば、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置する複数の対象ユーザのうち、仮想店舗における滞在時間が所定時間を超えているとともに、仮想店舗への訪問回数が所定回数を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。
図6は、実施形態に係る対象ユーザの特定方法(その4)を説明するための図である。
【0035】
図6に示すように、情報処理装置100は、上述の方法により、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZの中から、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置するユーザUを特定する。
図6に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYを特定する。そして、情報処理装置100は、特定したユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYによる仮想店舗における滞在時間Tおよび仮想店舗への訪問回数Nをそれぞれ取得する。そして、情報処理装置100は、ユーザUV、ユーザUX、及び、ユーザUYのうち、滞在時間Tが所定時間THtを超え、かつ、訪問回数Nが所定回数THnを超えているユーザUを対象ユーザとして特定する。
図6に示す場合、情報処理装置100は、ユーザUVを対象ユーザとして特定する。
【0036】
なお、情報処理装置100は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置するか否かに関わらず、仮想店舗における滞在時間が所定時間を超え、かつ、仮想店舗への訪問回数が所定回数を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。この場合、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZによる仮想店舗における滞在時間および仮想店舗への訪問回数Nをそれぞれ取得する。そして、情報処理装置100は、仮想店舗を利用中であるユーザUV、ユーザUX、ユーザUY、及び、ユーザUZの中から、滞在時間Tが所定時間THtを超え、かつ、訪問回数Nが所定回数THnを超えているユーザUを対象ユーザとして特定する。
図6に示す例では、情報処理装置100は、ユーザUV、及び、ユーザUZを対象ユーザとして特定する。
【0037】
また、情報処理装置100は、対象ユーザを特定するための条件として、ログインのタイミングや、SNS(Social Networking Service)での繋がりなどの情報を利用してもよい。
【0038】
また、情報処理装置100は、特定した対象ユーザの人数が所定数に満たない場合、対象ユーザの人数が所定数を満足するように、予め設定される所定の条件を緩和してもよい。たとえば、情報処理装置100は、対象ユーザの特定に用いた所定の条件の数を減らしてもよいし、所定の条件のいずれかを満たすユーザを対象ユーザとして特定してもよい。
【0039】
図2に戻り、情報処理装置100は、複数の対象ユーザの特定後、複数の対象ユーザの各々が有する属性に基づいて、仮想店舗に配置する商品を決定する(ステップS02)。対象ユーザの各々が有する属性には、たとえば、年齢や性別などのデモグラフィック属性や、興味嗜好などのサイコグラフィック属性などが含まれる。たとえば、情報処理装置100は、複数の対象ユーザの各々が有する属性の共通点を抽出し、抽出した共通点に基づいて、商品を決定できる。また、たとえば、情報処理装置100は、共通点の数が所定数未満である場合、複数の対象ユーザの各々に紐付くユーザ情報に基づいて商品の購入確率を推定し、推定した購入確率が所定値以上であるユーザを特定し、特定したユーザの属性に基づいて、商品を決定してもよい。なお、購入確率の推定は、任意の既存技術を採用することができ、たとえば、ユーザ情報を入力して商品の購入確率を出力するように機械学習された学習済みモデルにより行われてもよいし、ユーザ情報から導出されたルールベースに基づいて行われてもよい。
【0040】
商品決定後、情報処理装置100は、データベース20から商品情報およびショップモデルを取得し(ステップS03)、配置を決定した商品の情報が反映された仮想店舗の映像GPをユーザUXに提供する(ステップS04)。また、情報処理装置100は、商品の情報を仮想店舗に反映する場合、仮想店舗の所定のエリア内に配置される商品を決定してもよい。たとえば、
図2に示す場合、情報処理装置100は、仮想店舗の外部から閲覧可能なエリアA-1に配置される商品や、仮想店舗の内部のエリアA-2に配置される商品をそれぞれ個別に決定してもよいし、エリアA-1またはエリアA-2のいずれかに配置する商品を決定してもよい。
【0041】
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、仮想店舗に対して、仮想店舗の利用者の中から特定した複数の対象ユーザの各々の属性に合致した商品を配置できる。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、仮想店舗を利用する対象ユーザに対して、有益な情報を提供可能なオンラインショッピングサービスを提供でき、オンライン空間で買い物ができる環境を提供するサービスにおいてユーザビリティの向上を図ることができる。
【0042】
また、情報処理装置100は、仮想店舗に配置される商品の傾向を加味して、仮想店舗に配置する商品を決定してもよい。商品の傾向とは、たとえば、ファッションアイテムであれば、ストリートや、スポーティーや、ガーリーや、ミリタリーや、ヴィンテージなどのファッションの嗜好性を特定する傾向に該当する。また、たとえば、情報処理装置100は、複数の対象ユーザの中に、商品の傾向との乖離度が所定の基準を超えるユーザ属性(ユーザが使用するアバターに着用させるファッションアイテムの傾向を示すアバター属性を含む)を有する除外対象ユーザが存在する場合、除外対象ユーザ以外の他のユーザが有する属性に基づいて、仮想店舗に配置する商品を決定する。
図7は、実施形態に係る情報処理の概要を説明するための図である。
図7によれば、仮想店舗に配置される商品の傾向と、ユーザUXおよびユーザUYの興味嗜好(ユーザ属性の一例)とが一部重複し、仮想店舗に配置される商品の傾向とユーザUZの興味嗜好とが乖離している。この場合、情報処理装置100は、ユーザUXおよびユーザUYの興味嗜好に基づいて、仮想店舗に配置される商品を決定する。情報処理装置100は、ユーザの興味嗜好として、ユーザの過去の購入履歴や閲覧履歴に基づいて、ユーザが好むファッションの傾向を特定する。このようにして、情報処理装置100は、オンライン空間で買い物をする場合のコンバージョン率を高めることができる。なお、情報処理装置100は、仮想店舗に配置される商品の傾向を所定のアルゴリズムを用いて特徴量化し、仮想店舗における商品の傾向を示す特徴量と、ユーザの興味嗜好の特徴を示す特徴量とを比較して、仮想店舗における商品の傾向と、ユーザの興味嗜好との乖離度を判定してもよい。情報処理装置100は、アバター属性についても、ユーザの興味嗜好の場合と同様の方法で、仮想店舗における商品の傾向との乖離度を判定できる。
【0043】
〔4.装置構成例〕
(4-1.端末装置の構成)
次に、
図8を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。
図8は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図8に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。なお、
図8は、端末装置10の一例であり、記憶部など、
図8に示されていない機能部などを有していてもよい。
【0044】
(通信部11)
通信部11は、たとえば、NICなどによって実現される。そして、通信部11は、ネットワークNTと有線又は無線で接続され、ネットワークNTを介して、情報処理装置100などとの間で情報の送受信を行う。
【0045】
(入力部12)
入力部12は、ユーザUからの各種操作を受け付ける。たとえば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介してユーザUからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続された操作デバイスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0046】
(出力部13)
出力部13は、たとえば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどによって実現される表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。たとえば、出力部13は、情報処理装置100から送信された情報(仮想店舗の情報)を表示する。
【0047】
(制御部14)
制御部14は、たとえば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置10の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。たとえば、この各種プログラムには、端末装置10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。たとえば、この各種プログラムには、情報処理装置100から送信された情報を表示させるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。
【0048】
(受信部141)
受信部141は、各種情報を受信する。受信部141は、情報処理装置100などの他の情報処理装置から各種情報を受信する。たとえば、受信部141は、ユーザUが利用中の仮想店舗の情報を受信する。
【0049】
(送信部142)
送信部142は、情報処理装置100などの他の情報処理装置へ各種情報を送信する。たとえば、送信部142は、仮想空間へのログイン要求を送信する。
【0050】
(4-2.情報処理装置の構成)
以下、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図9は、本実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【0051】
図9に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
図9は、情報処理装置10の一例であり、
図9に示されていない機能部などを有していてもよい。
【0052】
(通信部110について)
通信部110は、有線又は無線により、ネットワークNTに接続される。通信部110は、ネットワークNTを介して、端末装置10やデータベース20との間で情報の送受信を行う。通信部110は、データベース20に記憶されている商品情報21やショップモデル22などを受信できる。通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。ネットワークNTは、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、ネットワークNTは、たとえば、LAN(Local Area Network)、電話網(たとえば、携帯電話網や固定電話網など)、地域IP(Internet Protocol)網などの通信ネットワークを含んでもよい。また、ネットワークNTには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0053】
(記憶部120について)
記憶部120は、制御部130による制御及び演算に用いられるプログラム及びデータを記憶する。記憶部120は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
図9に示すように、記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、商品情報記憶部122と、ショップモデル記憶部123とを有する。
【0054】
(ユーザ情報記憶部121について)
ユーザ情報記憶部121は、仮想店舗の利用者であるユーザに関するユーザ情報を記憶する。
図10は、実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。なお、
図10は、実施形態に係るユーザ情報の一例を示しており、
図10に示す例には含まれていない他の情報を含んで構成されていてもよい。
【0055】
図10に示すように、ユーザ情報記憶部121に記憶されているユーザ情報は、「ユーザID」の項目や、「属性」の項目や、「行動履歴」の項目などといった複数の項目を有している。ユーザ情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
【0056】
「ユーザID」の項目には、仮想店舗の利用者であるユーザUに対して個別に割り振られている識別情報であるユーザIDが記憶されている。
【0057】
「属性」の項目には、「年齢」の項目や、「性別」の項目や、「興味嗜好」の項目などといった複数の項目が含まれている。「年齢」の項目には、ユーザUの年齢を示す情報が記憶されている。「性別」の項目には、ユーザUの性別を示す情報が記憶されている。「興味嗜好」の項目には、ユーザUの興味嗜好を示す情報が記憶されている。
【0058】
「行動履歴」の項目には、「滞在時間」の項目や、「訪問回数」の項目や、「購入履歴」の項目や、「閲覧履歴」の項目などといった複数の項目が含まれている。「滞在時間」の項目には、たとえば、仮想店舗ごとに仮想店舗における滞在時間を示す情報が記憶されている。「訪問回数」の項目には、たとえば、仮想店舗ごとに仮想店舗における訪問回数を示す情報が記憶されている。「購入履歴」の項目には、たとえば、仮想店舗ごとに仮想店舗における商品の購入履歴を示す情報が記憶されている。「閲覧履歴」の項目には、たとえば、仮想店舗ごとに、仮想店舗に配置された商品の閲覧履歴を示す情報が記憶されている。
【0059】
情報処理装置100は、ユーザIDに基づいて、ユーザIDに紐付くユーザUの属性や、行動履歴に関する情報をユーザ情報記憶部121から取得して利用できる。
【0060】
(商品情報記憶部122)
商品情報記憶部122は、仮想店舗ごとに、仮想店舗に配置される商品に関する情報が記憶される。商品情報記憶部122に記憶されている商品情報は、データベース20から取得される。商品情報は、たとえば、仮想店舗ごとにユーザUの属性に対応する商品を取得可能な状態で構成されている。情報処理装置100は、商品情報記憶部122に記憶されている商品情報を、仮想店舗に関連付けてユーザUに提供できる。
【0061】
(ショップモデル記憶部123)
ショップモデル記憶部123には、仮想店舗ごとに、仮想店舗の映像を再現するための3Dモデル情報が記憶される。ショップモデル記憶部123に記憶される3Dモデル情報は、データベース20から取得される。情報処理装置100は、ショップモデル記憶部123に記憶されている3Dモデル情報に基づいて、仮想店舗の映像をユーザUに提供できる。
【0062】
(制御部130について)
制御部130は、情報処理装置100の制御や演算を実行するコントローラ(controller)である。制御部130の各部は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)などの集積回路により実現される。
【0063】
図9に示すように、制御部130は、提供部131と、特定部132と、決定部133とを有する。制御部130は、
図9に示す各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0064】
(提供部131について)
提供部131は、ユーザUからのログイン要求に応じて、ログイン要求に対応する仮想空間における仮想店舗の映像をユーザUに提供する。たとえば、提供部131は、ショップモデル記憶部123に記憶されている3Dモデル情報に基づいて、仮想店舗のレンダリングを行い、仮想店舗を予め設定される仮想視点から見た仮想店舗の画像を生成する。また、提供部131は、生成した仮想店舗の画像に対して、仮想店舗に配置される商品の情報を関連付けて、仮想店舗の映像としてユーザUに提供する。
【0065】
(特定部132について)
特定部132は、仮想店舗の利用者である複数のユーザUの中から、予め定められている所定の条件を満たす複数の対象ユーザを特定する。たとえば、特定部132は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置する複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。また、たとえば、特定部132は、仮想店舗の滞在時間が所定時間を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。また、たとえば、特定部132は、仮想店舗の訪問回数が所定回数を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定してもよい。特定部132は、特定した対象ユーザの情報を決定部133に受け渡す。
【0066】
(決定部133について)
決定部133は、特定部132により特定された複数の対象ユーザの各々が有する属性に基づいて、仮想店舗に配置される商品を決定する。たとえば、決定部133は、仮想店舗の所定のエリア内に配置される商品を決定してもよい。決定部133は、仮想店舗の所定エリアごとに商品を決定してもよいし、仮想店舗の所定エリアのいずれかに配置する商品を決定してもよい。
【0067】
また、決定部133は、複数の対象ユーザの各々が有する属性の共通点を抽出し、抽出した共通点に基づいて、仮想店舗に配置する商品を決定してもよい。このとき、たとえば、決定部133は、共通点の数が所定数未満である場合、複数の対象ユーザの各々に紐付くユーザ情報に基づいて商品の購入確率を推定し、推定した購入確率が所定値以上であるユーザを特定し、特定したユーザの属性に基づいて、仮想店舗に配置する商品を決定してもよい。
【0068】
また、決定部133は、複数の対象ユーザの中に、商品の傾向との乖離度が所定の基準を超える属性を有する除外対象ユーザが存在する場合、当該除外対象ユーザ以外の他のユーザが有する属性に基づいて、仮想店舗に配置する商品を決定してもよい。決定部133は、配置を決定した商品の情報を提供部131に受け渡す。
【0069】
〔5.処理手順〕
次に、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による処理手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理装置の処理手順例を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報処理装置100が有する制御部130により繰り返し実行される。
【0070】
図11に示すように、特定部132は、仮想店舗の利用者である複数のユーザUの中から、予め定められている所定の条件を満たす複数の対象ユーザを特定する(ステップS101)。
【0071】
また、決定部133は、特定部132により特定された複数の対象ユーザの各々が有する属性に基づいて、仮想店舗に配置される商品を決定する(ステップS102)。
【0072】
また、提供部131は、決定部133が配置を決定した商品の情報が反映された仮想店舗の映像をユーザUに提供し(ステップS103)、
図11に示す処理手順を終了する。
【0073】
〔6.変形例〕
上述してきた本実施形態は、本実施形態に係る情報処理の一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0074】
(6-1.アバターの属性に基づく商品の決定)
たとえば、上述した実施形態に係る情報処理の一例において、情報処理装置100は、対象ユーザの属性ではなく、対象ユーザのアバターの属性に基づいて、仮想店舗に配置する商品を決定してもよい。
【0075】
(6-2.グループごとに商品決定)
たとえば、上述した実施形態に係る情報処理の一例において、情報処理装置100は、複数の対象ユーザをいくつかのグループに分け、グループごとに仮想店舗に配置する商品を決定してもよい。
【0076】
(6-3.所定の周期で配置する商品を決定)
たとえば、上述した実施形態に係る情報処理の一例において、情報処理装置100は、予め設定される所定の周期で仮想店舗に配置される商品を決定してもよい。
【0077】
(6-4.配置する商品を固定)
たとえば、上述した実施形態に係る情報処理の一例において、情報処理装置100は、対象ユーザのアバターが仮想店舗に入店したタイミングで、入店したユーザに提供される仮想店舗に配置される商品を固定してもよい。
【0078】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態または変形例に係る情報処理装置100は、たとえば、
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図12は、実施形態または変形例に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0079】
コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0080】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラムなどに基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAMなど、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0081】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、たとえば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナなどといった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、たとえば、USBなどにより実現される。
【0082】
なお、入力装置1020は、たとえば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどから情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリなどの外付け記憶媒体であってもよい。
【0083】
ネットワークIF1080は、ネットワークNTを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNTを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0084】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。たとえば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0085】
たとえば、コンピュータ1000が本実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)を実行することにより、制御部130と同様の機能を実現する。すなわち、演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、本実施形態に係る情報処理装置100による処理を実現する。
【0086】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、特定部132と、決定部133とを有する。特定部132は、仮想店舗の利用者である複数のユーザの中から、予め定められている所定の条件を満たす複数の対象ユーザを特定する。決定部133は、特定部132により特定された複数の対象ユーザの各々が有する属性に基づいて、仮想店舗に配置される商品を決定する。
【0087】
また、特定部132は、仮想店舗との距離が所定範囲内に位置する複数のユーザを対象ユーザとして特定する。
【0088】
また、特定部132は、仮想店舗の滞在時間が所定時間を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定する。
【0089】
また、特定部132は、仮想店舗の訪問回数が所定回数を超えている複数のユーザを対象ユーザとして特定する。
【0090】
また、決定部133は、仮想店舗の所定のエリア内に配置される商品を決定する。
【0091】
また、決定部133は、複数の対象ユーザの各々が有する属性の共通点を抽出し、抽出した共通点に基づいて、商品を決定する。
【0092】
また、決定部133は、共通点の数が所定数未満である場合、複数の対象ユーザの各々に紐付くユーザ情報に基づいて商品の購入確率を推定し、推定した購入確率が所定値以上であるユーザを特定し、特定したユーザの属性に基づいて、商品を決定する。
【0093】
また、決定部133は、複数の対象ユーザの中に、商品の傾向との乖離度が所定の基準を超える属性を有する除外対象ユーザが存在する場合、当該除外対象ユーザ以外の他のユーザが有する属性に基づいて、商品を決定する。
【0094】
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、仮想店舗を利用する対象ユーザに対して、有益な情報を提供可能なオンラインショッピングサービスを提供でき、オンライン空間で買い物をする場合のユーザビリティを向上できる。
【0095】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の対象ユーザのそれぞれの嗜好に合ったアイテムで組合せたコーディネートを提案しても良い。たとえば、トップスはユーザUXの嗜好に基づき、ボトムスはユーザUYの嗜好に基づき、シューズはユーザUZの嗜好に基づいて決定したコーディネートを、ユーザUX、UY、UZ以外の仮想店舗を利用する他のユーザに提案してもよい。
【0096】
〔9.その他〕
以上、本実施形態および変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0097】
また、上述した情報処理装置100は、機能によっては外部のプラットフォームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、その構成を柔軟に変更できる。
【0098】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0099】
また、本願の実施形態に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本願の実施形態は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、実施形態の記載から当業者にとって明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0100】
10 端末装置
20 データベース
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 商品情報記憶部
123 ショップモデル記憶部
130 制御部
131 提供部
132 特定部
133 決定部