(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】1セットの発光体による光ファイバ照射
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20240229BHJP
G02B 6/32 20060101ALI20240229BHJP
G02B 6/04 20060101ALI20240229BHJP
G02B 6/42 20060101ALI20240229BHJP
H04M 1/02 20060101ALN20240229BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240229BHJP
【FI】
F21V8/00 221
G02B6/32
G02B6/04
G02B6/42
H04M1/02 C
F21Y115:10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022120389
(22)【出願日】2022-07-28
【審査請求日】2022-08-10
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン エス メドワー
(72)【発明者】
【氏名】イーモン エイチ オコナー
(72)【発明者】
【氏名】キース リオン
(72)【発明者】
【氏名】マーク エイ ドレーダー
(72)【発明者】
【氏名】サルマン カルバシ
(72)【発明者】
【氏名】シファ シュー
(72)【発明者】
【氏名】ヤザン ゼット アルナハス
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-096516(JP,U)
【文献】特開平09-152840(JP,A)
【文献】特開2014-207446(JP,A)
【文献】特開2001-021992(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0312616(KR,Y1)
【文献】特表2016-503516(JP,A)
【文献】特開2010-231937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
G02B 6/32
G02B 6/04
G02B 6/42
H04M 1/02
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上にあり、複数の軸対称発光体グループ内に配置された1セットの発光体と、
1セットのレンズであって、前記1セットのレンズ内の各レンズが、前記複数の軸対称発光体グループ
内の
それぞれの軸対称発光体グループ
の上に配置され
ている、1セットのレンズと、
1セットの光ファイバであって、
前記1セットの光ファイバ内の少なくとも2つの光ファイバのそれぞれが、
前記
1セットのレンズ内のそれぞれのレンズを介して、前記複数の軸対称発光体グループ内の個別の軸対称発光体グループの前記発光体から、光を受け取るように配置された近位端と、
遠位端と、
前記近位端と前記遠位端との間の湾曲部と、を有する
、1セットの光ファイバと、
を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記セットの発光体は、前記基板上の1セットのエピタキシャル層を共有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記セットの光ファイバ内の各光ファイバは、個別の近位端と個別の遠位端との間に個別の湾曲部を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記セットの光ファイバ内の少なくとも2つの光ファイバの前記個別の湾曲部は、異なる曲率を有する、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
筐体であって、
側壁と、
前記側壁に取り付けられたカバーと、を含む、筐体と、
前記筐体内に配置され、前記カバーを通して見ることができるディスプレイと、
前記筐体に取り付けられたカメラバレルと、
を更に備えており、
前記基板は、前記筐体に取り付けられており、かつ前記カメラバレルから横方向にオフセットされており
、
前記
1セットの光ファイバ内の各光ファイバの前記遠位端は、前記カメラバレルの周りに配置されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記
1セットの光ファイバは、前記セットの発光体によって放射された光を前記カバーを通して導くように配置及び配向されている、請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記筐体は、前記カバーに対向する背面を画定し、
前記
1セットの光ファイバは、前記セットの発光体によって放射された光を前記背面を通して導くように配置及び配向されている、請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項8】
軸対称発光体グループは、前記軸対称発光体グループの軸の周りに配置されたそれぞれのビーム軸を有するサブセットの発光体を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記軸対称発光体グループは、前記軸対称発光体グループの前記軸と整列したビーム軸を有する発光体を含む、請求項8に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記セットのレンズは前記基板内に形成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも
2つの光ファイバの各光ファイバは、エアギャップによって前記セットのレンズのそれぞれのレンズから分離された近位端を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項12】
基板と、
前記基板上の発光体のアレイと、
1セットの光ファイバであって、
前記発光体のアレイ内の少なくともいくつかの発光体から光を受け取るように配置された近位端のアレイと、
1セットの遠位端と、
前記セットの光ファイバ内の少なくとも1つの光ファイバの前記近位端と前記遠位端との間の湾曲部と、を有する、1セットの光ファイバと、を備え
、
前記1セットの光ファイバ内の光ファイバは、前記発光体のアレイ内の第1のサブセットの発光体の第1のセットのビーム軸と交差する近位端を有し、
前記光ファイバの前記近位端は、
前記第1のサブセットの発光体と、
前記発光体のアレイ内の第2のサブセットの発光体であって、前記第2のサブセットの発光体は、前記近位端と交差しない第2のセットのビーム軸を有する、第2のサブセットの発光体、からの光を受け取るように構成される、照射プロジェクタ。
【請求項13】
前記発光体のアレイ内の各発光体は、前記セットの光ファイバ内の各光ファイバの直径よりも小さい直径を有する、請求項12に記載の照射プロジェクタ。
【請求項14】
前記発光体のアレイ内の第1のサブセットの発光体の第1のセットのビーム軸は、前記セットの光ファイバの近位端と交差し、
前記発光体のアレイ内の第2のサブセットの発光体の第2のセットのビーム軸は、前記セットの光ファイバの前記近位端と交差しない、請求項13に記載の照射プロジェクタ。
【請求項15】
前記セットの光ファイバ内の光ファイバは、エアギャップによって前記発光体のアレイから分離された近位端を有する、請求項13に記載の照射プロジェクタ。
【請求項16】
前記セットの光ファイバ内の各光ファイバは、前記セットの光ファイバ内の隣接する光ファイバの前記近位端に当接する近位端を有する、請求項13に記載の照射プロジェクタ。
【請求項17】
基板と、
前記基板上の発光体のアレイと、
1セットの光ファイバであって、
前記発光体のアレイ内の少なくともいくつかの発光体から光を受け取るように配置された近位端のアレイと、
1セットの遠位端と、
前記1セットの光ファイバ内の少なくとも1つの光ファイバの前記近位端と前記遠位端との間の湾曲部とを有する、1セットの光ファイバと、を備え、
前記発光体のアレイ内の各発光体は、前記1セットの光ファイバ内の各光ファイバの直径よりも大きい直径を有し、
前記発光体のアレイの発光体は、複数の発光体グループに配置されており、
前記セットの光ファイバの光ファイバは、複数の光ファイバグループに配置されており、
発光体グループの前記発光体のビーム軸は、個別の光ファイバグループ内の前記光ファイバの少なくともいくつかの近位端と交差するように配置されている
、照射プロジェクタ。
【請求項18】
前記1セットの遠位端から出る光を受け取るように配置されたディフューザを更に備える、請求項17に記載の照射プロジェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記述する実施形態は、概して照射プロジェクタに関する。より具体的には、記載された実施形態は、小さい若しくは薄い形状因子を有するデバイス、及び/又は照射プロジェクタを収容するための限られた若しくは分離した空間若しくは領域を有するデバイスへの、照射プロジェクタの幾何学的統合を可能にする。
【背景技術】
【0002】
今日のデバイスの多くは、照射プロジェクタを含むか、又は必要とする。例えば、カメラを有するデバイスにフラッシュ、フラッドライト、又はスポットライトを提供することが有用であり得、これらは全て可視照射プロジェクタの形態である。非可視(例えば、赤外線(IR))フラッドライト、スポット/ドット照射プロジェクタなどのうちの1つ以上を有する生体取得又は認証デバイスを有するデバイスを提供することが有用であり得る。深度センサを有するデバイスに、非可視照射のドット、ライン、又はフラッドを放射する照射プロジェクタを提供することが有用であり得る。様々な健康又はフィットネス関連パラメータを検知することができるデバイスに、可視光及び/又は非可視光をユーザの組織内に放射することができる照射プロジェクタを提供することが有用であり得る。また、フラッシュライト又は他の可視光ナビゲーション機能をデバイスに組み込むことも有用であり得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示に記載されるシステム、デバイス、方法、及び装置の実施形態は、セットの発光体、セットの光ファイバ、並びにセットの発光体とセットの光ファイバとの間の様々なタイプのインターフェース(例えば、発光体の異なるサイズ、配置、及び/又はグループ;光ファイバの異なるサイズ、配置、及び/又はグループ;光ファイバに対する発光体の異なる対応関係;及び/又は発光体と光ファイバとの間の異なる種類のギャップ又はギャップフィラー)を有する照射プロジェクタに関する。
【0004】
第1の態様では、電子デバイスが記載される。電子デバイスは、基板と、基板上にあり、複数の軸対称発光体グループ内に配置された1セットの発光体と、複数の軸対称発光体グループの各軸対称発光体グループ上に配置された異なるレンズを含む1セットのレンズと、1セットの光ファイバと、を含むことができる。セットの光ファイバ内の1つ以上の光ファイバは各々、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間の湾曲部と、を有することができる。近位端は、セットのレンズ内のそれぞれのレンズを介して、複数の軸対称発光体グループ内の個別の軸対称発光体グループの発光体から、光を受け取るように配置され得る。
【0005】
第2の態様では、照射プロジェクタが記載されている。照射プロジェクタは、基板と、基板上の発光体のアレイと、1セットの光ファイバと、を含むことができる。セットの光ファイバは、発光体のアレイ内の発光体の少なくともいくつかから光を受信するように配置された近位端のアレイと、1セットの遠位端と、セットの光ファイバ内の少なくとも1つの光ファイバの近位端と遠位端との間の湾曲部とを含むことができる。
【0006】
上記の例示的な態様及び実施形態に加えて、更なる態様及び実施形態が、図面を参照し、以下の説明を検討することによって明らかになるであろう。
同様の参照番号が同様の構造的要素を指定する添付図面と共に、以下の詳細な説明によって開示が容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】照射プロジェクタを含み得るデバイスの例を示す。
【
図1B】照射プロジェクタを含み得るデバイスの例を示す。
【
図3A】照射プロジェクタの例示的なブロック図を示す。
【
図3B】照射プロジェクタの例示的なブロック図を示す。
【
図4A】カメラバレルに対する照射プロジェクタのコンポーネントの例示的な配置を示す。
【
図4B】カメラバレルに対する照射プロジェクタのコンポーネントの例示的な配置を示す。
【
図5A】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第1の例示的なインターフェースを示す。
【
図5B】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第1の例示的なインターフェースを示す。
【
図5C】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第1の例示的なインターフェースを示す。
【
図6A】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第2の例示的なインターフェースを示す。
【
図6B】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第2の例示的なインターフェースを示す。
【
図6C】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第2の例示的なインターフェースを示す。
【
図7】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第3の例示的なインターフェースを示す。
【
図8】1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の第4の例示的なインターフェースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図でのクロスハッチング又はシェーディングの使用は、概して、隣り合う要素間の境界を明らかにし、図の視認性も促進するためにも提供される。したがって、クロスハッチング又はシェーディングの存在も不在も、添付の図に示される任意の要素に関する特定の材料、材料特性、要素の割合、要素の寸法、同様に図示されている要素の共通点、又は任意の他の特質、属性、若しくは特性についてのいかなる選好又は要件も伝達又は指示するものではない。
【0009】
追加的に、種々の特徴及び要素(並びにそれらの集合及び群)の(相対的であれ絶対的であれ)割合及び寸法、並びにそれらの間に提示される境界、分離点及び位置関係は、単に本明細書に述べられる種々の実施形態の理解を容易にするために添付の図に提供されるものであり、したがって必ずしも一定の縮尺で提示又は図示されていない場合があり、図示される実施形態についての任意の選好又は要件を、それを参照して述べられる実施形態を除外して示す意図はないことを理解されたい。
【0010】
ここで、添付図面に図示される代表的な実施形態が詳細に説明される。以下の説明は、これらの実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。反対に、以下の説明は、添付の特許請求の範囲により定義される記載された実施形態の趣旨及び範囲に含むことができるような、代替形態、修正形態及び均等物を包含することを意図している。
【0011】
いくつかのデバイス(例えば、携帯電話、タブレット又は携帯型コンピュータ、電子ウォッチなどのウェアラブルデバイスなど)は、小さい又は薄い形状因子を有してもよく、又は(例えば、他のコンポーネントを収容する必要があるために)照射プロジェクタを収容するための限定された又は分離した空間又は領域を有してもよい。本開示に記載されたシステム、デバイス、方法、及び装置の実施形態は、照射プロジェクタを収容するための小さい若しくは薄い形状因子又は限定された若しくは分離した空間若しくは領域を有するデバイスを含む特定のデバイスのために、照射プロジェクタのレイアウトを幾何学的に設計することを可能にする。いくつかの実施形態では、1セットの発光体は、便利な場所(例えば、デバイスのレイアウトを考慮して便利な場所)に配置され得るが、セットの発光体の位置は、セットの発光体が所望の方向に光を放射することを可能にしないことがある。例えば、1セットの発光体は、セットの発光体のビーム軸がデバイスの不透明構造(例えば、デバイスの側壁又はカバー)と交差するように配置されてもよい。所望の方向の照射を提供するために、1セットの光ファイバの近位端は、セットの発光体のビーム軸と交差し、セットの発光体から光を受け取るように配置されてもよい。光ファイバの一部又は全部は、受け取った光をその近位端に向け直すように曲げられてもよい。光ファイバの遠位端は、セットの発光体によって提供される照射を所望の方向に放射するように配置及び配向されてもよい。
【0012】
セットの発光体によって放射された光を方向転換することに加えて、光ファイバは、放射された光のフットプリントを変更することができる。例えば、セットの発光体は、m×nアレイに配置されてもよく、mはアレイ内の行の数であり、nはアレイ内の列の数である。しかしながら、光ファイバの遠位端は、カメラバレル又はスピーカーなどの構造体の周りの1つ以上の環内に配置されてもよい。
【0013】
上述の照射プロジェクタの上記及び他の態様は、照射プロジェクタの幾何学的モジュール統合の制約を最小化する。
【0014】
1セットの発光体と1セットの光ファイバとの間の様々なタイプのインターフェース(例えば、発光体の異なるサイズ、配置、及び/又はグループ;光ファイバの異なるサイズ、配置、及び/又はグループ;光ファイバに対する発光体の異なる対応関係;及び/又は発光体と光ファイバとの間の異なる種類のギャップ又はギャップフィラー)は、1セットの発光体から1セットの光ファイバの遠位端への光伝播の効率を改善することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のレンズ(例えば、マイクロレンズ)を使用して、セットの発光体によって放射された光を光ファイバのセットに導くことができる。
【0015】
これら及び他のシステム、デバイス、方法、及び装置は、
図1A~
図8を参照して説明される。しかしながら、当業者であれば、これらの図を参照して本明細書により与えられている詳細な説明は、例示目的のみであり、限定するものとして解釈されるべきではないことが容易に理解されよう。
【0016】
方向を示す用語、例えば、「上部(top)」、「底部(bottom)」、「上側(upper)」、「下側(lower)」、「前(front)」、「後(back)」、「~の上(over)」、「~の下(under)」、「~の上(above)」、「~の下(below)」、「左(left)」、「右(right)」などは、以下に記載するいくつかの図面におけるコンポーネントのいくつかの向きを参照しつつ使用される。種々の実施形態におけるコンポーネントは、複数の異なる向きに配置され得るので、方向を示す用語は、例示を目的として使用され、必ずしも限定的ではない。方向を示す用語は、広く解釈することを意図しており、そのため、異なる様式で配置されるコンポーネントを除外すると解釈すべきではない。また、本明細書で使用するとき、一連の項目に先行する「少なくとも1つ」というフレーズは、項目のいずれかを分離する「及び」又は「又は」という用語と共に、リストの各要素ではなく、全体としてリストを修飾する。「少なくとも1つ」というフレーズは、リスト化された各項目の少なくとも1つの選択を必要とはせず、むしろ、そのフレーズは、項目のうちのいずれかの最小1つ、及び/又は項目の任意の組み合わせのうちの1つ、及び/又は項目の各々のうちの1つ、を含む意味を可能にする。例として、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」又は「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」というフレーズは、それぞれが、Aのみ、Bのみ、又はCのみ、A、B、及びCの任意の組み合わせ、並びに/又は、A、B、及びCのそれぞれのうちの1つ以上を指す。同様に、本明細書で提供される結合リスト又は分離リストのために提示される要素の順序は、本開示を提供されるその順序のみに限定するものとして解釈されるべきではないことを理解することができる。
【0017】
図1A及び
図1Bは、照射プロジェクタを含み得るデバイス100の例を示す。デバイスの寸法及び形状因子は、デバイスの短辺の長さに対する長辺の長さの比率を含め、デバイス100が携帯電話(例えばスマートフォン)であることを示唆している。しかしながら、デバイスの寸法及び形状因子は、任意に選択され、デバイス100は、例えば、代替として、携帯電話、タブレットコンピュータ、携帯型コンピュータ、携帯型音楽プレーヤ、ウェアラブルデバイス(例えば、電子ウォッチ、健康監視デバイス、又はフィットネス追跡デバイス)、拡張現実(AR)デバイス、仮想現実(VR)デバイス、複合現実(MR)デバイス、ゲームデバイス、携帯型端末、デジタル一眼レフ(DSLR)カメラ、ビデオカメラ、車両ナビゲーションシステム、ロボットナビゲーションシステム、又は他の携帯型又はモバイルデバイスを含む任意の携帯型電子デバイスであってもよい。デバイス100はまた、単一の場所に半永久的に配置される(又は設置される)デバイスであってもよい。
図1Aは、デバイス100の正面等角図を示し、
図1Bは、デバイス100の背面等角図を示す。デバイス100は、ディスプレイ104を少なくとも部分的に囲む筐体102を備えてもよい。筐体102は、デバイス100の前面を画定する前カバー106、及び/又はデバイス100の背面(背面は前面に対向する)を画定する後カバー108を含むか、又は支持することができる。より一般的には、デバイス100は、1つ以上の「カバー」を含み得る。前カバー106は、ディスプレイ104の上に配置されていてもよく、ディスプレイ104を見ることができる窓を提供してもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ104は、筐体102及び/又は前カバー106に接続して(又は隣接して)いてもよい。デバイス100の代替の実施形態では、ディスプレイ104は、含まれなくてもよく、及び/又は筐体102は、代替の構成を有してもよい。
【0018】
ディスプレイ104は、1つ以上の発光要素を含んでもよく、場合によっては、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機LED(OLED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンス(EL)ディスプレイ、又は別の種類のディスプレイであってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ104は、前カバー106の表面に加えられたタッチ及び/又は力を検出するように構成された、1つ以上のタッチ及び/又は力センサを含むか、又はそれと関連付けられてもよい。
【0019】
筐体102の様々なコンポーネントは、同じ又は異なる材料から形成されてもよい。例えば、筐体102の側壁118は、1つ以上の金属(例えば、ステンレス鋼)、ポリマー(例えば、プラスチック)、セラミック、又は複合材料(例えば、炭素繊維)を使用して形成することができる。場合によっては、側壁118は、1セットのアンテナを含むマルチセグメント側壁であり得る。アンテナは、側壁118の構造コンポーネントを形成することができる。アンテナは、側壁118の1つ以上の非導電性セグメントによって(互いに又は他のコンポーネントに)構造的に結合され、(互いに又は他のコンポーネントから)電気的に絶縁され得る。前カバー106は、例えば、ユーザが前カバー106を通してディスプレイ104を見ることを可能にするガラス、結晶(例えば、サファイア)、又は透明ポリマー(例えば、プラスチック)のうちの1つ以上を使用して形成されてもよい。場合によっては、前カバー106の一部(例えば、前カバー106の周縁部)は、筐体102内に含まれるコンポーネントを隠すために不透明インクでコーティングされてもよい。後カバー108は、側壁118又は前カバー106を形成するために使用されるのと同じ材料(複数可)を使用して形成され得る。場合によっては、後カバー108は、側壁118(又は側壁118がマルチセグメント側壁である場合、導電性又は非導電性である側壁118の部分)も形成するモノリシック要素の一部であってもよい。更に他の実施形態では、筐体102の外部コンポーネントの全ては、透明材料から形成されてもよく、デバイス100内のコンポーネントは、筐体102内の不透明インク又は不透明構造によって隠されてもされなくてもよい。
【0020】
前カバー106は、側壁118によって画定された開口部(すなわち、ディスプレイ104を含むデバイス100の様々な電子コンポーネントが配置され得る内部容積への開口部)を覆うように側壁118に取り付けられてもよい。前カバー106は、締め具、接着剤、シール、ガスケット、又は他のコンポーネントを使用して側壁118に取り付けることができる。
【0021】
ディスプレイ104を含むディスプレイスタック又はデバイススタック(以下、「スタック」と呼ぶ)は、前カバー106の内面に取り付けられ(又は当接され)、デバイス100の内部容積内に延びることができる。場合によっては、スタックは、タッチセンサ(例えば、容量性、抵抗性、歪みベース、超音波、又は他のタイプのタッチ検知要素のグリッド)、又は光学的、機械的、電気的、若しくは他の種類のコンポーネントの他の層を含むことができる。場合によっては、タッチセンサ(又はタッチセンサシステムの一部)は、前カバー106の外面(例えば、デバイス100のディスプレイ面)に加えられたタッチを検出するように構成されてもよい。
【0022】
場合によっては、力センサ(又は力センサシステムの一部)は、ディスプレイ104の上方、下方の内部容積内、及び/又は側面に(及び場合によってはデバイススタック内に)配置されてもよい。力センサ(又は力センサシステム)は、タッチセンサが前カバー106上の1つ以上のタッチ(又は前カバー106上の1つ以上のタッチの位置若しくは複数の位置)を検出したことに応答してトリガされてもよく、各タッチに関連する力の量、又は全体としてのタッチの集合に関連する力の量を判定してもよい。いくつかの実施形態では、力センサ(又は力センサシステム)を使用して、タッチの位置、又はタッチの力の量と組み合わせたタッチの位置を判定することができる。これらの後者の実施形態では、デバイス100は別個のタッチセンサを含まなくてもよい。
【0023】
主に
図1Aに示されるように、デバイス100は、種々の他のコンポーネントを備えてもよい。例えば、デバイス100の前面は、1つ以上の前方を向いているカメラ110、スピーカー112、マイクロフォン、及び/又はデバイス100へ/デバイス100からの信号を送信又は受信するように構成された他のコンポーネント114(例えば、オーディオ、画像又は検知コンポーネント)を備えてもよい。一部の場合には、前方を向いているカメラ110は、単独で、又は他のセンサと組み合わせて、生体認証又は顔認識センサとして働くように構成されてもよい。デバイス100は、機械的なボタン又は仮想ボタン116を含め、種々の入力デバイスも備えてもよく、これらは、デバイス100の前面(又はディスプレイ面)からアクセス可能であってもよい。いくつかの実施形態では、仮想ボタン116をディスプレイ104に表示することができ、場合によっては、指紋センサをボタン116の下に配置し、ディスプレイ104を介して指紋を撮像するように構成することができる。いくつかの実施形態では、指紋センサ又は別の形態の撮像デバイスは、ディスプレイ領域のより大きな部分又は全てに及ぶことができる。
【0024】
デバイス100は、デバイス100の側壁118及び/又は背面に沿って配置されるボタン又は他の入力デバイスも含んでもよい。例えば、音量ボタン又は多目的ボタン120は、側壁118に沿って配置されてもよく、場合によっては、側壁118の開口部を通って延びてもよい。他の実施形態では、ボタン120は、側壁118の指定された、場合によっては隆起した部分の形態をとってもよいが、ボタン120は、側壁118の開口部を通って延びなくてもよい。側壁118は、液体はできないが、空気がデバイス100に出入りすることは可能にする1つ以上のポート122を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサをポート122内又はその近くに配置することができる。例えば、周囲圧力センサ、周囲温度センサ、内部/外部差圧センサ、ガスセンサ、粒子状物質濃度センサ、又は空気質センサは、ポート122内又はその近くに配置することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、デバイス100の背面は、(
図1B参照)1つ以上の画像センサを含む後方を向いているカメラ124を含むことができる。フラッシュ又は光源126はまた、デバイス100の背面に配置されてもよい(例えば、後方を向いているカメラの近く)。場合によっては、デバイス100の背面は、複数の後方を向いているカメラを含むことができる。
【0026】
図1A及び
図1Bには示されていないが、デバイス100はまた、照射プロジェクタを含んでもよい。照射プロジェクタは、その構成に応じて、フラッド、スポット、パターン化、持続、及び/又はパルス照射を提供することができる。照射プロジェクタはまた、可視照射(例えば、1つ以上の色の照射)及び/又は非可視照射(例えば、赤外線(IR)又は紫外線(UV)照射)を提供することができる。本明細書の他の図を参照して説明したように、照射プロジェクタは、1セットの光ファイバに光を放射する1セットの発光体(例えば、1セットの垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)、端面発光レーザ(EEL)、水平共振器面発光レーザ(HCSEL)、量子ドットレーザ(QDL)、発光ダイオード(LED)など)を提供することができる。光ファイバのうちの1つ以上又は全てが曲げられてもよく、それによってセットの発光体を都合のよい場所に配置することができ、光ファイバを使用して発光体のうちの1つ以上のビーム軸(すなわち、光ビーム軸)を変更することができる。場合によっては、発光体によって放射された光ビームは、2つ以上の光ファイバの近位端を照射することができる。場合によっては、2つ以上の発光体によって放射された光ビームは、光ファイバの近位端を照射することができる。光ファイバの遠位端は、前方を向いているカメラ110のカメラバレル、後方を向いているカメラ124、スピーカー112、マイクロフォン、ボタン120、ポート122、ディスプレイ104、及び/又は他のコンポーネント114の周りに均一に、都合のよい場所に、又は所望の場所に配置されてもよい。光ファイバの遠位端から出る光は、前カバー又は後カバー106、108を通過してもよく、又は側壁118を通過してもよく、又は場合によっては、光ファイバは、前カバー若しくは後カバー106、108又は側壁118を通って延びてもよい。いくつかの実施形態では、1セットの発光体によって放射された光の全ては、共通の特徴(例えば、前方を向いている又は後方を向いているカメラ110、124のカメラバレルの周りから)から出ることができる。いくつかの実施形態では、1セットの発光体(例えば、同じ場所に配置された1セットの発光体)によって放射された光は、異なる特徴(例えば、前方を向いているカメラと後方を向いているカメラ110、124の両方のカメラバレルの周りから、又は、前方を向いているカメラ110及びスピーカー112の周囲から)から出ることができる。
【0027】
図2は、電子デバイス200の例示的なブロック図を示し、これは、場合によっては、
図1A及び
図1Bを参照して説明した電子デバイスであってもよく、又は本明細書に記載の照射プロジェクタのうちの1つ以上を含む別の種類の電子デバイスであってもよい。電子デバイス200は、電子ディスプレイ202(例えば、発光ディスプレイ)、プロセッサ204、電源206、メモリ208又は保存デバイス、センサシステム210、入力/出力(I/O)機構212(例えば、入力/出力デバイス入力/出力ポート、又は触覚入力/出力インターフェース)、及び/又は照射プロジェクタ214を備えてもよい。プロセッサ204は、電子デバイス200の動作のうちのいくつか又は全てを制御してもよい。プロセッサ204は、電子デバイス200の他のコンポーネントの一部又は全てと直接的又は間接的に通信することができる。例えば、システムバス、他のバス(複数可)、又は他の通信機構216は、電子ディスプレイ202、プロセッサ204、電源206、メモリ208、センサシステム210、I/O機構212、及び照射プロジェクタ214の間の通信を与えることができる。
【0028】
プロセッサ204は、データ又は命令を処理し、受信し、又は送信することができる任意の電子デバイスとして実装されてもよく、このようなデータ又は命令は、ソフトウェア又はファームウェア、又はその他のコードされた形態である。例えば、プロセッサ204は、マイクロプロセッサ、中央処理装置(central processing unit;CPU)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit;ASIC)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor;DSP)、又はそのようなデバイスの組み合わせであってもよい。本明細書に記載された用語「プロセッサ」は、単一のプロセッサ若しくは処理ユニット、複数のプロセッサ、複数の処理ユニット、又は他の適切に構成された1つ以上のコンピューティング要素を包含するように意図されている。場合によっては、プロセッサ204は、本明細書に記載の処理システム又はプロセッサの一部又は全部を提供することができる。
【0029】
電子デバイス200のコンポーネントが、複数のプロセッサによって制御されてもよいことを留意されたい。例えば、電子デバイス200の選択コンポーネント(例えば、センサシステム210)は、第1プロセッサによって制御されてもよく、電子デバイス200の他のコンポーネント(例えば、電子ディスプレイ202)は、第2プロセッサによって制御されてもよく、第1プロセッサと第2プロセッサは、互いに通信していてもよく、又は通信していなくてもよい。
【0030】
電源206は、電子デバイス200にエネルギを提供することのできる任意のデバイスにより実装することができる。例えば、電源206は、1つ以上のバッテリ又は充電式バッテリを備えてもよい。これに加えて、又はこれに代えて、電源206は、電子デバイス200を、壁コンセントなどの別の電源に接続する電源コネクタ又は電源コードを備えてもよい。
【0031】
メモリ208は、電子デバイス200によって使用され得る電子データを記憶することができる。例えば、メモリ208は、電子データ又はコンテンツ、例えば、オーディオファイル及びビデオファイル、ドキュメント及びアプリケーション、デバイス設定及びユーザの好み、タイミング信号、制御信号、命令、及び/又はデータ構造若しくはデータベースなどを記憶してもよい。メモリ208は、任意の種類のメモリを含んでいてもよい。単なる例示であるが、メモリ208は、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ、取り外し可能メモリ、若しくは他の種類の記憶要素、又はそのようなメモリタイプの組み合わせを備えてもよい。
【0032】
電子デバイス200は、電子デバイス200上のほぼ任意の場所に配置された1つ以上のセンサシステム210も含んでもよい。センサシステム(複数可)210は、以下に限定されるものではないが、振動;光;タッチ;力;熱;移動;相対移動;ユーザの生体データ(例えば、生物学的パラメータ);空気質;近接度;位置;接続性;表面品質などの1つ以上の種類のパラメータを検知するように構成されてもよい。例として、センサシステム(複数可)210は、熱センサ、位置センサ、光又は光学センサ、自己混合干渉(SMI)センサ、画像センサ(例えば、本明細書に記載の画像センサ又はカメラのうちの1つ以上)、加速度計、圧力トランスデューサ、ジャイロスコープ、磁力計、健康監視センサ、空気質センサなどを含むことができる。更に、1つ以上のセンサシステム210は、以下に限定されないが、干渉、磁気、静電容量、超音波、抵抗、光、音響、圧電、又は熱技術を含む任意の好適な検知技術を使用して実装されてもよい。
【0033】
I/O機構212は、ユーザ又は別の電子デバイスからのデータを送信又は受信してもよい。I/O機構212は、電子ディスプレイ202、タッチ検知入力表面、クラウン、1つ以上のボタン(例えば、グラフィカルユーザインターフェース「ホーム」ボタン)、1つ以上のマイクロフォン又はスピーカー、1つ以上のポート、例えば、マイクロフォンポート、及び/又はキーボードを備えてもよい。これに加えて、又はこれに代えて、I/O機構212は、通信インターフェース、例えば、無線、有線及び/又は光学通信インターフェースを介し、電気信号を送信してもよい。無線及び有線の通信インターフェースの例としては、限定されないが、携帯及びWi-Fiの通信インターフェースが挙げられる。
【0034】
照射プロジェクタ214は、
図1A及び
図1Bを参照して、及び本明細書の他の場所で説明したように構成することができ、場合によっては、センサシステム210のうちの1つ以上と一体化されてもよく、又は共に使用されてもよい。例えば、照射プロジェクタ214は、物体又はシーンを照射してもよく、物体又はシーンから反射若しくは散乱する光は、光若しくは光学センサ、SMIセンサ、又は画像センサ(例えば、本明細書に記載の画像センサ又はカメラのうちの1つ以上)によって検知されてもよい。いくつかの実施形態では、照射プロジェクタ214は、センサシステム210の一部であってもよい。
【0035】
図3Aは、照射プロジェクタ300の第1の例示的なブロック図を示す。場合によっては、照射プロジェクタ300は、
図1A、
図1B、又は
図2を参照して説明した照射プロジェクタのうちの1つであってもよい。
【0036】
照射プロジェクタ300は、1セットの発光体302及び1セットの光ファイバ304を含むことができる。この説明の目的のために、発光体302は、可視光(例えば、赤色、緑色、青色、又は可視光の他の波長若しくは色)又は非可視光(例えば、近赤外(IR)、IR、紫外線、又は非可視光の他の波長)を放射する任意の構造であってもよい。様々な実施形態では、セットの発光体302は、VCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができる。
【0037】
光ファイバ304は、セットの発光体302の近くに配置された近位端306を有することができる。光ファイバ304は、セットの光ファイバ304内に受け取られた光を放射することができる遠位端308を有することができる。光ファイバ304-1の少なくとも1つは、その近位端306とその遠位端308との間に1つ以上の湾曲部(すなわち、曲率、又は方向における1つ以上の弓形の変化)を有することができる。いくつかの実施形態では、光ファイバ304の全てが、1つ以上の湾曲部を有してもよい。異なる光ファイバ304は、同じ又は異なる方法で曲げられてもよい(すなわち、異なる光ファイバ304は、それらの近位端又は遠位端306、308から異なる距離で異なる曲率及び/又は湾曲部を有することができる)。光ファイバ304の湾曲部は、セットの発光体302の位置と光ファイバ304の遠位端308の位置との間の幾何学的独立性を提供するだけでなく、発光体302によって放射される光の光学モードをスクランブルするのにも役立ち、スクランブルは、光ファイバ304の遠位端308を出る光を拡散するのに役立つ。
【0038】
いくつかの実施形態では、セットの発光体302は、セットの光ファイバ304内の各光ファイバに集合的に光を放射することができる。いくつかの実施形態では、セットの発光体302は、集合的に、セットの光ファイバ304内の光ファイバの全てよりも少ないサブセットの光ファイバに光を放射することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、セットの発光体302内の1つ以上の発光体は各々、単一の光ファイバ304に光を放射することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の発光体302の各々は、各々複数の光ファイバ304に光を放射することができる。
【0040】
発光体302及び/又は光ファイバ304は、場合によってはグループ化されてもよい。例えば、サブセットの発光体302をグループ化することができ、及び/又はサブセットの光ファイバ304をグループ化することができる。各発光体グループは、基板上で互いに比較的近接して配置された、及び/又は他の発光体グループの発光体302によって形成された所定のパターンから識別可能な所定のパターン、及び/又は発光体グループの発光体302の少なくとも1つと別の発光体グループの発光体302少なくとも1つとの間の、1つ以上のより大きな間隔を画定する所定のパターンで配置された発光体302を含むサブセットの発光体302を含んでもよい。発光体グループの発光体302は、集合的に又は個別に、1つ以上の複数の光ファイバ304に光を放射することができる。各光ファイバグループ(又は光ファイバ束)は、光ファイバグループ内の他の光ファイバ304の比較的近くに配置された光ファイバ304、及び/又は物理的にグループ化された光ファイバ304を含むサブセットの光ファイバを含むことができる。場合によっては、光ファイバグループの光ファイバ304は、共通のクラッドに囲まれていてもよいし、互いに接合されていてもよいし、互いに密封されていてもよい。各光ファイバグループは、1つ以上の発光体302からの光を受け取ってもよい。発光体302及び光ファイバ304の両方がグループ化される場合、発光体グループ及び光ファイバグループは、1対1、1対多、又は多対1の対応関係を有してもよく、場合によっては、いかなる対応関係も有さなくてもよい。
【0041】
セットの光ファイバ304は、ギャップ310(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料によってセットの発光体302から任意選択的に分離されてもよい。存在する場合、充填材料は、場合によっては光学的に透明な接着剤(OCA)であってもよい。いくつかの実施形態では、充填材料は、
図3Bに示す照射プロジェクタ320の文脈に示すように、1つ以上のレンズ312(例えば、1セットのマイクロレンズ)又は他の光学要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、ギャップ310は、OCA(例えば、レンズ312と光ファイバ304との間の距離を橋渡しするOCA)によって充填されてもよい。レンズ312又は他の光学要素を使用して、セットの光ファイバ304内の1つ以上の光ファイバに光を集束、誘導、成形、又は他の方法で誘導することができる。レンズ312又は他の光学要素は、1つの光ファイバ304の遠位端の上に、又は複数の光ファイバ304の遠位端の上に配置されてもよい。
【0042】
光ファイバ304の遠位端308は、カバー314又はデバイスの他の筐体コンポーネントまで、又はそれを通って延びてもよい。カバー314(又は他の筐体コンポーネント)は、ガラス、プラスチック、又はセットの発光体302によって放射される光の波長(又は光の波長の範囲)に対して光学的に透明又は半透明である別の材料から形成されてもよく、光ファイバ304は、セットの発光体302によってカバー314を通して放射される光を誘導するように配置及び配向されてもよい。あるいは、光ファイバ304がカバー314を通って延びる場合、カバー314は、セットの発光体302によって放射される光の波長(又は光の波長の範囲)に対して不透明であってもよい。任意選択的に、光ファイバ304の遠位端とカバー314との間にギャップ及び/又は充填材料を設けることができる。光ファイバ304の遠位端308とカバー314との間に充填材料が設けられる場合、充填材料は、ディフューザ、レンズ、又は他の種類の光学要素などの光学要素の形態をとることができる。
【0043】
図4A及び
図4Bは、カメラバレル402に対する照射プロジェクタ400のコンポーネントの例示的な配置を示す。
図4Aは、カメラバレル402に関連する照射プロジェクタのコンポーネントの例示的な高さを示し、
図4Bは、カメラバレル402に関連するコンポーネントの例示的な平面図を示す。場合によっては、照射プロジェクタ400は、
図1A、
図1B、
図2、
図3A、又は
図3Bを参照して説明した照射プロジェクタのうちの1つであってもよい。場合によっては、カメラバレル402は、
図1A又は
図1Bを参照して説明した前方を向いているカメラ又は後方を向いているカメラのカメラバレルであってもよい。
【0044】
図4Aは、カメラブレイス406又は他の構造によってデバイスの筐体404に取り付けられたカメラバレル402を示す。いくつかの実施形態では、カメラバレル402は、カメラモジュール408の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、カメラバレル402は、画像センサ又は他のカメラコンポーネントが形成又は取り付けられる基板410に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の光学、電気、又は機械コンポーネントをカメラバレル402内に収容することができる。例えば、1つ以上の電気的又は機械的に制御可能なレンズは、カメラバレル402内に収容され得る。光は、カメラバレル402に入り、画像センサに集束され得る。
【0045】
照射プロジェクタ400は、1セットの発光体414が配置される基板412を含み得る。基板412はまた、筐体404に取り付けられてもよく、カメラバレル402から横方向にオフセットされてもよい。セットの発光体414は、VCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができる。1セットの光ファイバ416は、一般に、1セットの発光体414とカメラバレル402の周囲との間に延びる。例えば、光ファイバ416の近位端418は、(例えば、
図3A又は
図3Bを参照して説明したように)発光体414の近くに配置されてもよく、光ファイバ416の遠位端420は、カメラバレル402の周囲の周りに分布してもよい(例えば、カメラバレル402のリム422の周りに、1つ以上の周囲環に、又はランダムに、又は光ファイバグループ内に)。いくつかの実施形態では、遠位端420は、カメラバレル402の光軸424に平行に光を放射するように配置及び配向されてもよい。いくつかの実施形態では、遠位端420は、他の方向に光を放射するように配置及び/又は配向されてもよい。
【0046】
図示のように、光ファイバ416の各々は、その近位端とその遠位端との間に湾曲部を有することができる。異なる光ファイバ416は、他の光ファイバ416と同じ又は異なる方法で曲げられてもよい。基板412及び発光体414が配置される場所に応じて、一部の光ファイバは曲げる必要がないことがある。光ファイバ416を曲げることによって、基板412及び発光体414は、カメラバレル402及び/又はカメラモジュールからオフセットされてもよく、カメラバレル402、カメラモジュール、及び/又は他のコンポーネントの領域又は空間要件と干渉しない利用可能な空間内に配置されてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、光ファイバ416の近位端418に同時に入射する光子が同時に又はほぼ同時に光ファイバ416の遠位端420から出るように、光ファイバ416の全てが同じ長さを有してもよい。他の実施形態では、異なる光ファイバ416は異なる長さを有してもよい。
【0048】
ただし、
図4A及び
図4Bは、照射プロジェクタ400のコンポーネントがカメラバレル402に対してどのように配置され得るかを示しており、照射プロジェクタ400の光ファイバ416を曲げる能力は、照射プロジェクタ400を他の構造と同様に一体化することを可能にし、発光体414は、光が放射される必要がある方向ではない方向に光を放射するように配置される。次いで、光ファイバ416の湾曲部は、特定の用途のために必要に応じて光の放射方向を変えることができる。
【0049】
図5A~
図5Cは、1セットの発光体502と1セットの光ファイバ504との間の第1の例示的なインターフェース500を示す。場合によっては、セットの発光体502及びセットの光ファイバ504は、
図1A、
図1B、
図2、
図3A、
図3B、
図4A、又は
図4Bを参照して説明される照射プロジェクタの一部であり得る。
【0050】
図5Aは、セットの発光体502が配置されている基板506の平面図を示す。セットの発光体502は、VCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができる。セットの発光体502は、複数の発光体グループ508内に基板506上に配置されている。一例として、発光体グループ508は、軸対称発光体グループ(すなわち、発光体グループは中心光軸を通って描かれる任意の直径に沿って中心光軸を中心として対称であるように、サブセットの発光体が中心光軸を中心として対称に配置されるグループ)である。他の例では、発光体グループ508は軸対称である必要はない。
【0051】
各軸対称発光体グループ508は、軸対称発光体グループ508の軸522の周りに配置された個別のビーム軸520を有するサブセットの発光体502と、軸対称発光体グループ508の軸522と整列したビーム軸520を有する発光体502とを含むことができる(例えば、
図5Cを参照)。代替的な実施形態では、軸対称発光体グループ508は、軸対称発光体グループ508の軸522と整列したビーム軸520を有する発光体502を含まなくてもよい。
図5Aは、軸522の周りに配置された発光体の1つの環を有する軸対称発光体グループ508を示しているが、軸対称発光体グループ508は、代替的に、軸対称発光体グループ508の軸522の周りに、又は軸から異なる距離に複数の環に沿って配置された発光体502を有してもよい。いくつかの実施形態では、異なる発光体グループ508は、異なる数又は配置の発光体502を有してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、セットの発光体502は、基板506上の1セットのエピタキシャル層内に形成され、1セットのエピタキシャル層を共有することができる。他の実施形態では、セットの発光体502は、個別に又はグループで基板506に取り付けられてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、電気的インターフェース512は、基板506上及び/又は基板506上の1セットのエピタキシャル層内に形成することができる。電気的インターフェース512は、セットの発光体502を動作させるための手段を提供することができ、複数の導電性トレース、電気接点、及び/又は電気コンポーネントを含むことができる。
【0054】
図5Bは、
図5Aに示すいくつかの発光体502及び発光体グループ508の分解平面図(すなわち、領域VBの分解平面図)を示す。図示のように、1セットの光ファイバ504の近位端は、発光体グループ508から光を受け取るように整列されてもよい。例えば、特定の光ファイバ504の近位端は、個別の発光体グループ508の発光体502から光を受け取ることができる。各発光体グループ508の周りのハローは、光ファイバ504の近位端に受け取られるときに、発光体グループ508によって生成された光ビームのおおよそのフットプリント514を識別する。フットプリント514は、発光体グループ508の発光体502によって放射された光の全てが光ファイバ504の近位端に当たるように、光ファイバ504の直径以下の直径(又は変化した直径)を有することができる。フットプリント514が光ファイバ504の近位端によって画定される境界内に含まれるとき、発光体502によって放射された光は、隣接する光ファイバ504との間の間隙領域518内で失われない。
【0055】
セットの発光体502内の各発光体の直径は、セットの光ファイバ504内の各光ファイバの直径より小さくてもよい。いくつかの実施形態では、発光体502又は光ファイバ504の直径は、より小さくても大きくてもよく、又は発光体502若しくは光ファイバ504の直径は変化してもよい。
【0056】
セットの光ファイバ504内の光ファイバの近位端は、光ファイバ504の近位端のアレイに束ねられてもよい(すなわち、セットの光ファイバ内の各光ファイバは、セットの光ファイバ504内の隣接する光ファイバの近位端に当接する近位端を有する)。あるいは、セットの光ファイバ504内の光ファイバの近位端の一部又は全部は、ギャップ(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料によって隣接する光ファイバから分離されてもよい。光ファイバが束ねられているか又は互いに離間されているかにかかわらず、光ファイバは、場合によってはクラッド(例えば、その長さに沿った光遮蔽、これは光ファイバの近位端に入る光が光ファイバから逃げるのを防止することができ、光ファイバの近位端に入らない光が光ファイバの壁に入るのを防止することができる)を含むことができる。
【0057】
図5Cは、基板506及びレンズ510と組み合わせた、
図5Bに示す発光体グループ508及び光ファイバ504のうちの1つの軸方向断面を示す。断面は、
図5Bの切断線VC-VCに沿ってとられている。
【0058】
1セットのレンズ510(例えば、マイクロレンズ)は、
図5A、
図5B、及び
図5Cに示すセットの発光体502の上に配置することができる。場合によっては、
図5Cに示すように、セットのレンズ510内の異なるレンズを各発光体グループ508の上に配置することができる(すなわち、レンズ510と発光体グループ508とは1対1に対応していてもよい)。レンズが発光体グループ508の上に配置され、一般に、そのビーム軸520が軸対称発光体グループ508の軸522と整列している発光体502を排除すること、及び/又は発光体グループ508内の発光体502のビーム軸を光ファイバ504のより周辺に向かって移動させることは、発光体グループ508の開口数(NA)を増加させる傾向がある。
【0059】
場合によっては、1セットの発光体502は、基板506を通して発光する(又は一次発光を有する)1セットの背面照射(BSI)発光体として構成されてもよい。これらの場合、セットのレンズ510は、
図5Cに示すように、基板506内に(例えば、エッチングされて)形成されてもよい。場合によっては、基板506はガリウム砒素(GaAs)基板であってもよい。他の場合には、セットの発光体502は、基板506から離れて発光する(又は一次発光を有する)1セットの前面照射(FSI)発光体として構成されてもよい。いくつかのFSI又はBSIの場合では、
図5Dに示すように、1セットのレンズ524を1セットのエピタキシャル層又は基板506の上に配置し、任意選択的にこれに取り付けることができる。
【0060】
発光体グループ508の発光体502によって放射された光は、発光体502によって放射された光ビームが光ファイバ504の直径よりも小さい直径(又は変化した直径)を有するフットプリント514を有する光ファイバ504の近位端516で受信されるように、レンズ510によって集束され得る。
【0061】
光ファイバ504の近位端516は、ギャップ526(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料によってレンズ510から分離されてもよい。充填材料は、例えば、
図3A及び3Bを参照して説明したように、OCA又は他の材料を含むことができる。
【0062】
インターフェース500の利点は、発光体グループ508内の発光体502のビーム軸を単一の光ファイバ504の近位端516に配置されたフットプリント514に向けるために、セットのレンズ510を使用することにより、光ファイバ504間の間隙領域518に入射する光の結果としての光パワーの損失が制限されることである。更なる利点は、遠距離場放射照度分布が、発光体502及びレンズ(例えば、レンズ510又は524)設計のためのエミッタモード構造の適切な選択によって調整され得、それによって、光ファイバ504の遠位端にあるディフューザ又はビーム整形要素の性能を向上させるか、又はその必要性を排除することである。
【0063】
図6A~
図6Cは、1セットの発光体602と1セットの光ファイバ604との間の第2の例示的なインターフェース600を示す。場合によっては、セットの発光体602及びセットの光ファイバ604は、
図1A、
図1B、
図2、
図3A、
図3B、
図4A、又は
図4Bを参照して説明される照射プロジェクタの一部であり得る。
【0064】
図6Aは、セットの発光体602が配置されている基板606の平面図を示す。セットの発光体602は、VCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができる。
図5Aに示されるものとは対照的に、
図6Aに示されるセットの発光体602は、発光体の連続した2次元(2D)アレイとして基板606上に配置される(すなわち、発光体602は、複数の発光体グループに配置されていない)。
【0065】
いくつかの実施形態では、セットの発光体602は、基板606上の1セットのエピタキシャル層内に形成され、1セットのエピタキシャル層を共有することができる。いくつかの実施形態では、セットの発光体602は、個別に又はグループで基板606に取り付けられてもよい。基板606及び発光体602は、BSI又はFSI構成で使用されてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、例えば、
図5Aを参照して説明されるように、電気的インターフェース608は、基板606上及び/又は基板606上の1セットのエピタキシャル層内に形成され得る。電気的インターフェース608は、セットの発光体602を動作させるための手段を提供することができ、複数の導電性トレース、電気接点、及び/又は電気コンポーネントを含むことができる。
【0067】
図6Aはまた、発光体602のアレイに関連して、1セットの光ファイバ604近位端のアレイの配置を示す。図示のように、発光体602の異なるサブセットのビーム軸は、異なる光ファイバ604の近位端と交差してもよい。場合によっては、異なる数のビーム軸が異なる光ファイバ604の近位端と交差してもよい。発光体602の異なるサブセットのビーム軸はまた、異なる位置関係又はパターンで異なる近位端と交差してもよい。例えば、8つの発光体602のビーム軸は光ファイバ604-1の近位端と交差し、10個の発光体602のビーム軸は光ファイバ604-2の近位端と交差する。一部の発光体602のビーム軸は、光ファイバ604の近位端と交差しなくてもよく、これらの発光体602によって放射された光の一部又は全部は、光ファイバ604間の空隙に入射してもよく、光ファイバ604のうちの1つ以上に入射しなくてもよく、光ファイバ604の遠位端に向かって伝播しなくてもよい。
【0068】
発光体602のアレイ内の各発光体の直径は、セットの光ファイバ604内の各光ファイバの直径より小さくてもよい。いくつかの実施形態では、発光体602又は光ファイバ604の直径は、より小さくても大きくてもよく、又は発光体602若しくは光ファイバ604の直径は変化してもよい。
【0069】
セットの光ファイバ604内の光ファイバの近位端は、光ファイバ604の近位端のアレイに束ねられてもよい(すなわち、セットの光ファイバ内の各光ファイバは、セットの光ファイバ604内の隣接する光ファイバの近位端に当接する近位端を有する)。あるいは、セットの光ファイバ604内の光ファイバの近位端の一部又は全部は、ギャップ(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料によって隣接する光ファイバから分離されてもよい。光ファイバが束ねられているか又は互いに離間されているかにかかわらず、光ファイバは、場合によってはクラッド(例えば、その長さに沿った光遮蔽、これは光ファイバの近位端に入る光が光ファイバから逃げるのを防止することができ、光ファイバの近位端に入らない光が光ファイバの壁に入るのを防止することができる)を含むことができる。
【0070】
図6Bは、
図6Aに示すいくつかの発光体602及びいくつかの光ファイバ604の分解平面図(すなわち、領域VIBの分解平面図)を示す。例示のみを目的とし、光ファイバ604内又はその周りに光を放射するように配置及び配向された発光体602の一部は示されていない。代わりに、1セットの3つの隣接する光ファイバ604-1、604-2、604-3と整列した、又はそれらの間に配置されたビーム軸を有する発光体602のみが示されている。
【0071】
セットの光ファイバ604がギャップ(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料(例えば、OCA)によって発光体602のアレイから分離されると、各発光体602によって放射された光ビームは発散し、単一の光ファイバ604の近位端に集束されない場合がある。発光体602によって放射された光ビームはまた、発光体602のアレイとセットの光ファイバ604の間に適切なレンズ又は他の光学要素を配置することによって発散させることができる。これらの実施形態では、発光体602の少なくともいくつかによって放射された光ビームは、2つ以上の光ファイバ604の近位端に衝突することができ、又は光ビームの一部又は全ては、光ファイバ604間の間隙空間610に伝播することができる。より具体的には、光ファイバ604の近位端は、発光体602のアレイ内の第1のサブセットの発光体の第1のセットのビーム軸612と交差することができるが、光ファイバ604の近位端は、発光体602のアレイ内の1)第1のサブセットの発光体、及び2)第2のサブセットの発光体の両方から光を受信することができる。第2のサブセットの発光体は、光ファイバ604の近位端と交差しない第2のセットのビーム軸を有することができるが、第2のサブセット内の発光体によって放射された光ビームの発散部分は、光ファイバ604の近位端を越えて広がることができ、場合によっては、光ファイバ604に入ることができる。
【0072】
図6Cは、発光体602のアレイ内のサブセットの発光体に関連する単一の光ファイバ604の更なる分解平面図を示す。より具体的には、
図6Cは、サブセットの発光体によって放射された光ビームの発散のために、ゾーン614内に配置された発光体の全てが、光ファイバ604の近位端に衝突する光の総量にどのように寄与し得るかを示す。
【0073】
任意選択的に、1セットのレンズ(例えば、マイクロレンズ)を発光体602のアレイ上に配置することができる。レンズは、光ファイバ604の直径とほぼ同じサイズの直径を有してもよく、光ファイバ604の軸と整列した光軸を有してもよい(例えば、単一のレンズは、個別の光ファイバ604の軸と整列した光軸を有することができる)。
【0074】
インターフェース600のいくつかの実施形態では、
図6Dに示すように、光ファイバ604の直径よりも小さい直径を有する1つ以上の光ファイバ616を使用して、光ファイバ604間の間隙空間610を部分的に充填し、光ファイバ604間の光パワー損失を制限することができる。
【0075】
図7は、1セットの発光体702と1セットの光ファイバ704との間の第3の例示的なインターフェース700の平面図を示す。場合によっては、セットの発光体702及びセットの光ファイバ704は、
図1A、
図1B、
図2、
図3A、
図3B、
図4A、又は
図4Bを参照して説明される照射プロジェクタの一部であり得る。
【0076】
より具体的には、
図7は、セットの発光体702が配置された基板706を示す。セットの発光体702は、VCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができる。セットの発光体702は、複数の発光体グループ708内に基板706上に配置されている。例として、各発光体グループ708は、三角形パターンを形成する3つの発光体を含むように示されている。他の実施形態では、各発光体グループ708は、任意の数のパターンで配置された、より多くの、より少ない、又は同じ数の発光体を含んでもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、セットの発光体702は、基板706上の1セットのエピタキシャル層内に形成され、1セットのエピタキシャル層を共有することができる。他の実施形態では、セットの発光体702は、個別に又はグループで基板706に取り付けられてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、電気的インターフェース712は、基板706上及び/又は基板706上の1セットのエピタキシャル層内に形成することができる。電気的インターフェース712は、セットの発光体702を動作させるための手段を提供することができ、複数の導電性トレース、電気接点、及び/又は電気コンポーネントを含むことができる。
【0079】
図7には、光ファイバグループ710のアレイも示されている。各光ファイバグループ710は、1セットの光ファイバ704を含んでもよい。
【0080】
図5A及び
図6Aに示されているものとは対照的に、発光体702のアレイにおける各発光体の直径は、光ファイバグループ710内の各光ファイバの直径よりも大きくてもよいが、光ファイバグループ710の直径(又は変化する直径)よりも小さくてもよい。いくつかの実施形態では、発光体702、光ファイバ704、又は光ファイバグループ710の直径はより小さくても大きくてもよく、又は発光体702、光ファイバ704、又は光ファイバグループ710の直径は変化してもよい。
【0081】
一例として、各光ファイバグループ710内の光ファイバ704の近位端は、光ファイバ704の近位端のアレイに束ねられて示されている(すなわち、光ファイバグループ710における各光ファイバ704の近位端は、光ファイバグループ710における隣り合う光ファイバの近位端に当接している)。同様に、光ファイバグループ710の近位端は、光ファイバグループ710の近位端のアレイに束ねられて示されている(すなわち、各光ファイバグループ710の近位端は、隣接する光ファイバグループ710の近位端に当接している)。代替的な実施形態では、光ファイバグループ710の近位端の一部又は全部は、ギャップ(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料によって隣接する光ファイバグループ710の近位端から分離されてもよい。
【0082】
光ファイバ704は、場合によってはクラッド(例えば、その長さに沿った光遮蔽、これは光ファイバの近位端に入る光が光ファイバから逃げるのを防止することができ、光ファイバの近位端に入らない光が光ファイバの壁に入るのを防止することができる)を含むことができる。
【0083】
発光体によって放射された光ビームは、特定の光ファイバと整列しているか、又は整列していないビーム軸を有することができるが、光ビームは、光ファイバグループ710内の複数の光ファイバ704の近位端を照射することができる。発光体グループ708の発光体702によって放射された光ビーム(すなわち、セットのビーム)は、光ファイバグループ710内の光ファイバ704の全て又は一部のみに照射を提供することができる。発光体702によって放射された光の一部は、隣接する光ファイバ704間の充填材料又はギャップ(例えば、間隙領域)、及び/又は隣接する光ファイバグループ710間の充填材料又はギャップ(例えば、間隙領域)において失われる可能性がある。
【0084】
光ファイバ704の近位端は、例えば、
図3A及び
図3Bを参照して説明したように、ギャップ(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料(例えば、OCA)によって発光体702から分離されてもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、光ファイバ704の遠位端から出る光を受け取るようにディフューザを配置することができ、又は光ファイバ704の遠位端は、光ファイバの遠位端がディフューザとして機能するように成形することができる。ディフューザは、例えば、ガラス又はプラスチックで形成することができる。
【0086】
図8は、1セットの発光体802と1セットの光ファイバ804との間の第4の例示的なインターフェース800を示す。場合によっては、セットの発光体802及びセットの光ファイバ804は、
図1A、
図1B、
図2、
図3A、
図3B、
図4A、又は
図4Bを参照して説明される照射プロジェクタの一部であり得る。
【0087】
より具体的には、
図8は、セットの発光体802が配置された基板806を示す。セットの発光体802は、VCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができる。セットの発光体802は、均一に離間された発光体802のアレイで基板806上に配置されてもよい。代替的な実施形態では、発光体802は、より遠く又はより近くに離間されてもよく、又は互いに隣接して配置されてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、セットの発光体802は、基板806上の1セットのエピタキシャル層内に形成され、1セットのエピタキシャル層を共有することができる。他の実施形態では、セットの発光体802は、個別に又はグループで基板806に取り付けられてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、電気的インターフェース808は、基板806上及び/又は基板806上の1セットのエピタキシャル層内に形成することができる。電気的インターフェース808は、セットの発光体802を動作させるための手段を提供することができ、複数の導電性トレース、電気接点、及び/又は電気コンポーネントを含むことができる。
【0090】
また
図8には、1セットの光ファイバ804が示されている。セットの光ファイバ804は、光ファイバ804の密集したアレイで基板806上に配置されてもよい。代替的な実施形態では、光ファイバ804は互いに離間されていてもよい。
【0091】
図7に示されるものと同様に、セットの発光体802内の各発光体の直径は、セットの光ファイバ804内の各光ファイバの直径より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、発光体802又は光ファイバ804の直径は、より小さくても大きくてもよく、又は発光体802若しくは光ファイバ804の直径は変化してもよい。
【0092】
光ファイバ804は、場合によってはクラッド(例えば、その長さに沿った光遮蔽、これは光ファイバの近位端に入る光が光ファイバから逃げるのを防止することができ、光ファイバの近位端に入らない光が光ファイバの壁に入るのを防止することができる)を含むことができる。
【0093】
発光体802によって放射された光ビームは、特定の光ファイバ804と整列しているか、又は整列していないビーム軸を有することができるが、光ビームは、複数の光ファイバ804の近位端を照射することができる。発光体802によって放射された光ビームは、光ファイバ804の全て又は一部のみに照射を提供することができる。発光体802によって放射された光の一部は、隣接する光ファイバ804間の充填材料又はギャップ(例えば、間隙領域)において失われることがある。
【0094】
光ファイバ804の遠位端で均一な出力を確保するために、各発光体802(又はセットの発光体802)は、各発光体802が同じ数及びパターンの光ファイバ804上に同じ照射パターンを提供するように、セットの光ファイバ804と整列される必要があり得る。
【0095】
光ファイバ804の近位端は、例えば、
図3A及び
図3Bを参照して説明したように、ギャップ(例えば、エアギャップ)及び/又は充填材料(例えば、OCA)によって発光体802から分離されてもよい。
【0096】
上記の説明は、1セットの発光体がVCSEL、EEL、HCSEL、QDL、LEDなどを含むことができることを示しているが、VCSELは、より高い密度で製造できることが多く、より良好に制御された開口数(NA)を有することができることがあるという点で、好ましいことがある。
【0097】
前述の説明は、説明の都合上、説明した実施形態の完全な理解をもたらすために特定の専門用語を使用している。しかし、この説明を読めば、記述される実施形態を実施するために具体的な詳細は必要とされないことは、当業者には明らかであろう。したがって、本明細書に記載された具体的な実施形態の前述の説明は、図示及び説明の目的で提示されている。それらは、網羅的であること、又は開示されたまさにその形態に実施形態を限定することを目的としたものではない。この記載を読めば、上記の教示を考慮して、多くの変更及び変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。