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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】カメラ起動方法、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20220101AFI20240229BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240229BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20240229BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240229BHJP
   H04N 23/00 20230101ALI20240229BHJP
【FI】
G06F3/0488
G03B17/02
G03B17/18
G03B15/00 F
H04N23/00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022541703
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 CN2021073593
(87)【国際公開番号】W WO2021196838
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-07-05
(31)【優先権主張番号】202010258214.4
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】張 曉亮
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110572575(CN,A)
【文献】特表2020-504516(JP,A)
【文献】国際公開第2019/199693(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/058641(WO,A1)
【文献】特開2020-087186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
G06F 3/041
H04N 23/00
G03B 15/00
G03B 17/02
G03B 17/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに対応する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第1スライド操作の軌跡を取得するステップと、
前記第1スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第1予め設定された条件を満たしていれば、前記重なり領域に表示されている目標画像が前記第1スライド操作に連動して前記表示スクリーンの前記重なり領域以外の領域である他の領域に移動するように制御し、前記重なり領域を、光が前記重なり領域を透過して前記アンダースクリーンカメラに入ることを可能とする透明状態に設定し、前記表示スクリーンが前記目標画像を非表示のものとするように制御するステップと、
前記アンダースクリーンカメラを起動させるステップとを含む、カメラ起動方法。
【請求項2】
表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに対応する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第1スライド操作の軌跡を取得するステップと、
前記第1スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第1予め設定された条件を満たしていれば、前記重なり領域に表示されている目標画像が前記第1スライド操作に連動して前記重なり領域外に移動するように制御し、前記目標画像が前記重なり領域の縁部外に至ると、前記目標画像が前記重なり領域の縁部に沿って消えるように制御し、前記重なり領域を、光が前記重なり領域を透過して前記アンダースクリーンカメラに入ることを可能とする透明状態に設定するステップと、
前記アンダースクリーンカメラを起動させるステップとを含む、カメラ起動方法。
【請求項3】
前記重なり領域は前記表示スクリーンのうち他の領域と画素値が異なる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ起動方法。
【請求項4】
前記重なり領域には目標マークが表示されている、請求項1又は2に記載のカメラ起動方法。
【請求項5】
アンダースクリーンカメラを起動させる前記ステップの後、
前記表示スクリーンの前記重なり領域以外の領域である前記表示スクリーンの他の領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第2スライド操作の軌跡を取得するステップと、
前記第2スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は前記重なり領域上の終点位置を表す終点位置情報を表す第2予め設定された条件を満たしていれば、前記アンダースクリーンカメラをオフにするステップと、をさらに含む、請求項1又は2に記載のカメラ起動方法。
【請求項6】
前記他の領域に表示されている画像が前記第2スライド操作に連動して前記重なり領域に移動するように制御するステップをさらに含む、請求項に記載のカメラ起動方法。
【請求項7】
アンダースクリーンカメラを起動させる前記ステップの後、
前記重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第3スライド操作の軌跡を取得するステップと、
前記第3スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第3予め設定された条件を満たしていれば、前記アンダースクリーンカメラをオフにするステップとをさらに含む、請求項1又は2に記載のカメラ起動方法。
【請求項8】
表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに対応する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第1スライド操作の軌跡を取得するステップと、
前記第1スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第1予め設定された条件を満たしていれば、前記重なり領域を、光が前記重なり領域を透過して前記アンダースクリーンカメラに入ることを可能とする透明状態に設定するステップと、
前記アンダースクリーンカメラを起動させるステップとを含み、
アンダースクリーンカメラを起動させる前記ステップの後、
前記表示スクリーンの前記重なり領域以外の領域である前記表示スクリーンの他の領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第2スライド操作の軌跡を取得するステップと、
前記第2スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は前記重なり領域上の終点位置を表す終点位置情報を表す第2予め設定された条件を満たしていれば、前記他の領域に表示されている画像が前記第2スライド操作に連動して前記重なり領域に移動するように制御し、前記アンダースクリーンカメラをオフにするステップと、をさらに含む
カメラ起動方法。
【請求項9】
表示スクリーンと、アンダースクリーンカメラと、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリとを含み、前記アンダースクリーンカメラは前記表示スクリーンの下方に設けられ、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、請求項1~8のいずれか1項に記載のカメラ起動方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、電子機器。
【請求項10】
プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載のカメラ起動方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例はデータ処理の分野に関し、特にカメラ起動方法、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートターミナルの発展に伴い、スマートターミナルのスクリーン比への要件がますます高まる。スマートターミナルの表示スクリーンとアンダースクリーンカメラとの重なり領域の下方にアンダースクリーンカメラが設けられることにより、スマートターミナルのスクリーン比が最大化することは、スマートターミナルの発展の重要な傾向の1つとなっている。ユーザがアンダースクリーンカメラをオンにして撮影を行う際に、上記の重なり領域に内容が表示されないように設定することで、光が重なり領域を透過してカメラに入ることが可能になり、カメラの撮影機能が発揮される。
【0003】
発明人は以下のことを見出した。アンダースクリーンカメラを起動させる際に、通常、アンダースクリーンカメラを起動させるには、まず、撮影のためのアプリケーションプログラムを起動させ、次に、アプリケーションプログラムに対応する起動命令を入力しなければならず、つまり、アンダースクリーンカメラを起動させる操作が煩雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例の目的は、アンダースクリーンカメラを起動させる操作をより簡便なものとするカメラ起動方法、電子機器及び記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに対応する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第1スライド操作の軌跡を取得するステップと、前記第1スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第1予め設定された条件を満たしていれば、前記重なり領域を、光が前記重なり領域を透過して前記アンダースクリーンカメラに入ることを可能とする透明状態に設定するステップと、前記アンダースクリーンカメラを起動させるステップとを含む、カメラ起動方法を提供する。
【0006】
本願の実施例は、また、表示スクリーンと、アンダースクリーンカメラと、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリとを含み、前記アンダースクリーンカメラは前記表示スクリーンの下方に設けられ、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、上記のカメラ起動方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、電子機器を提供する。
1つ又は複数の実施例は、対応する図面を参照して例示的に説明され、これらの例示的な説明は実施例を限定するものではなく、図面において同一参照符号を付する構成要素は類似の構成要素を表し、特に断らない限り、図面は比例を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施例におけるカメラ起動方法が適用される表示装置の概略図である。
図2】一実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図である。
図3a】別の実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図である。
図3b】表示スクリーンにおける重なり領域の位置の概略図である。
図3c】目標画像の重なり領域外への移動の概略図である。
図4】別の実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図である。
図5】別の実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図である。
図6】一実施例における電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本願の各実施例を詳しく説明する。しかし、当業者にとって明らかなように、本願の各実施例では、リーダが本願をよく理解するために多くの技術の詳細が提供されている。ただし、これらの技術の詳細無しで、又は以下の各実施例の各種の変化や修正に基づいても、本願の請求する技術案を実現することができる。以下の各実施例の区分は説明の便宜のためであり、本願の具体的な実現を何ら限定するものではなく、各実施例には矛盾が存在しない。
【0009】
図1は本願の実施例で提供されるカメラ起動方法が適用される表示装置の概略図である。図1に示すように、このシーンは、表示スクリーン102と、遮光材料104と、アンダースクリーンカメラ106とを含む。このうち、表示スクリーン102の下方に遮光材料104が貼り付けられており、遮光材料104の所定の領域にスロットが開けられており、これにより、局所的にスロットが開けられた遮光材料104が得られ、アンダースクリーンカメラ106は遮光材料104の予め設定された領域の下方に設けられる。表示スクリーン102のうち遮光材料104の予め設定された領域に対応する領域に内容が表示されていないときに、光は表示スクリーンを透過してアンダースクリーンカメラ106に入り、これにより、アンダースクリーンカメラ106による撮影が可能になる。
【0010】
アンダースクリーンカメラを起動させる際に、通常、アンダースクリーンカメラを起動させるには、まず、撮影のためのアプリケーションプログラムを起動させ、次に、アプリケーションプログラムに対応する起動命令を入力しなければならず、アンダースクリーンカメラを起動させるのに必要な操作が煩雑である。
【0011】
図2は一実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図であり、本実施例では、1回の簡単なスライド操作だけでアンダースクリーンカメラを起動させる具体的なプロセスが示されている。以下、本実施例のカメラ起動方法を実現するための詳細について詳しく説明するが、以下の内容は理解しやすくするために提供される実施の詳細に過ぎず、本態様の実施に必須なものではない。図2に示すように、この方法は、ステップS101~ステップS103を含む。
【0012】
ステップS101:表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに対応する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第1スライド操作の軌跡を取得する。
【0013】
ここで、表示スクリーンはアクティブマトリックス有機発光ダイオード(AMOLED:Active-matrix organic light-emitting diode)であってもよい。ここで、AMOLEDは、図1に示すように、以下の複数の部分から構成されてもよい。
【0014】
(1)透明基板1021、通常、ガラス又はプラスチックである。
【0015】
(2)陽極1022、通常、透明導電性材料であるインジウムスズ酸化物(ITO:Indium Tin Oxides)が使用され、有機発光材料層に「正孔」を提供する。
【0016】
(3)有機発光材料層1023、通常、有機発光材料分子から構成される。外界の電圧の駆動により、陰極から注入される電子と陽極から注入される正孔が発光層において再結合されて励起子を形成し、励起子が放射線により脱励起して光子を生成し、可視光を発生させる。
【0017】
(4)陰極1024、通常、透明導電性材料が使用され、有機発光材料層に電子を提供する。
【0018】
アンダースクリーンカメラは表示スクリーンの下方に設けられたカメラのことであり、表示スクリーン102の透明基板1021の下方に遮光材料104が貼り付けられ、この遮光材料104は遮光フォームであってもよく、遮光フォームの局所で孔を掘ることにより光透過可能な領域が形成され、これにより、光は陰極1024、有機発光層1023、陽極1022、1021基板及び遮光材料104の孔掘削領域を透過して、アンダースクリーンカメラ106に入る。
【0019】
表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに交差する重なり領域は表示スクリーンの上記の孔掘削領域に対応する領域であってもよいし、アンダースクリーンカメラに対応する領域であってもよく、本願の実施例はこれを制限しない。なお、重なり領域は上記の掘り出し領域に対応する領域よりも僅かに大きい、又は、上記のアンダースクリーンカメラに対応する領域よりも僅かに大きいようにしてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。重なり領域は円形領域、方形領域、楕円形領域、六角形領域又は八角形領域であってもよいし、非規則的な領域であってもよく、本願の実施例は重なり領域の形状について制限しない。
【0020】
表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに交差する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、このタッチ操作の後にも第1スライド操作が存在するか否かを検出し続けてもよい。第1スライド操作が存在するとき、第1スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第1スライド操作の軌跡を検出し続け、第1スライド操作の軌跡を取得する。ここで、タッチ操作は、ユーザの体が表示スクリーンに接触することによる操作、例えばユーザの指が表示スクリーンに接触することによるタッチ操作であってもよいし、補助機器を通じて表示スクリーンに接触することによる操作、例えば、静電容量式ペンを通じて表示スクリーンに接触することによるタッチ操作であってもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0021】
ステップS102:第1スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第1予め設定された条件を満たしていれば、重なり領域を、光が重なり領域を透過してアンダースクリーンカメラに入ることを可能とする透明状態に設定する。
【0022】
ここで、透明状態は、重なり領域に内容が表示されていない場合の状態であってもよく、重なり領域が透明状態であるときに、通常、黒色が表示され、光が重なり領域を透過してアンダースクリーンカメラに入ることが可能になり、アンダースクリーンカメラによる撮影が可能になる。なお、電子機器は表示スクリーンの集成回路(Integrated circuit、IC)によって表示スクリーンを透明状態に設定してもよいし、プロセッサによって表示スクリーンを透明状態に設定してもく、本願の実施例はこれを制限しない。重なり領域の信号ソース信号のレベルを予め設定されたローレベル閾値よりも小さいレベル、重なり領域のゲート信号のレベルを予め設定されたハイレベル閾値よりも大きいレベルに設定することにより、重なり領域を透明状態に設定する。例えば、重なり領域のソース信号レベルを0V、重なり領域のゲート信号を5Vに設定することによって、重なり領域を透明状態にしてもよい。
【0023】
上記の説明から分かるように、電子機器による第1スライド操作の軌跡取得に第1スライド操作の移動方向及び/又は距離の取得が含まれているとき、第1スライド操作の軌跡を第1予め設定された条件と比較し、第1スライド操作の軌跡が第1予め設定された条件により示される移動方向及び/又は距離を満たしているか否かを判断する。第1スライド操作の軌跡が第1予め設定された条件により示される移動方向及び/又は距離を満たしているとき、重なり領域を透明状態に設定し、これにより、光は重なり領域を透過してアンダースクリーンカメラに入り、アンダースクリーンカメラによる撮影を可能とする。
【0024】
ステップS103:アンダースクリーンカメラを起動させる。
【0025】
なお、本実施例における上記の各例は理解しやすくするために例示的な説明であり、本願の技術案を限定するものではない。
【0026】
従来技術に比べて、本実施例では、表示スクリーンのうちアンダースクリーンカメラに交差する重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第1スライド操作の軌跡を取得し、第1スライド操作の軌跡が第1予め設定された条件を満たしている場合、重なり領域を透明状態に設定し、光が表示スクリーンを透過してアンダースクリーンカメラに入ることを可能とし、また、表示スクリーン下に設けられたアンダースクリーンカメラを起動させ、このようにして、ユーザが1回の簡単な第1スライド操作だけでアンダースクリーンカメラを起動させることができ、これにより、アンダースクリーンカメラの起動の利便性が向上する。
【0027】
好ましくは、重なり領域は表示スクリーンの他の領域と画素値が異なる。
【0028】
ここで、重なり領域は表示スクリーンの重なり領域以外の領域と画素値が異なり、重なり領域の画素値は他の領域の画素値よりも大きくてもよく、重なり領域の画素値は他の領域の画素値よりも小さくてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。一般には、表示スクリーンがAMOLEDである場合、重なり領域の下方が遮光材料の孔掘削領域であるので、重なり領域の画素値は他の領域の画素値よりも小さい。
【0029】
上記のカメラ起動方法では、重なり領域は表示スクリーンの他の領域と画素値が異なり、これにより、ユーザは、本願で提供されるカメラ起動方法によってアンダースクリーンカメラを起動させる際に、重なり領域と他の領域との画素値の違いにより、重なり領域の位置を視覚的かつ正確に決定することができ、これにより、カメラ起動の正確性が向上する。
【0030】
好ましくは、重なり領域には目標マークが表示されている。
【0031】
ここで、目標マークは、ユーザへ重なり領域の位置を指示するものであり、画像マークであってもよいし、文字マークであってもよいし、ビデオマークであってもよく、本願の実施例はこれを制限しない。例えば、目標マークは表示スクリーンの重なり領域以外の領域と異なる画像であってもよい。場合によって、目標マークは従来のカメラのレンズカバーを模倣した画像であってもよい。
【0032】
上記のカメラ起動方法では、重なり領域には目標マークが表示されており、これにより、ユーザは本願で提供されるカメラ起動方法によってアンダースクリーンカメラを起動させる際に、目標マークに応じて重なり領域の位置を視覚的に決定することができ、これにより、カメラ起動の視覚性が向上する。
【0033】
一実施例では、重なり領域に表示されている目標画像を他の領域に移動させることで、重なり領域を透明状態にしてもよく、以下、図3aに示す実施例によって詳細に説明する。図3aに示すように、上記のステップS102「重なり領域を透明状態に設定する」の1つの可能な実現方法は、ステップS201とステップS202を含む。
【0034】
ステップS201:重なり領域に表示されている目標画像が第1スライド操作に連動して表示スクリーンの重なり領域以外の領域である他の領域に移動するように制御する。
【0035】
ステップS202:表示スクリーンが目標画像を非表示のものとするように制御する。
【0036】
ここで、重なり領域に表示されている目標画像は、上記した実施例に記載の目標マークであってもよく、表示スクリーンに表示されている画像の一部であってもよく、本願の実施例はこれを制限しない。重なり領域を透明状態に設定する必要がある場合、重なり領域に表示されている目標画像が上記の第1スライド操作に連動して表示スクリーンの重なり領域以外の領域に移動するように制御してもよい。例えば、第1スライド操作の軌跡は、重なり領域から右へ30mm移動することであり、この場合、重なり領域における目標画像は第1スライド操作に連動して重なり領域から30mmだけ右にある他の領域に移動する。重なり領域における目標画像が第1スライド操作に連動して他の領域に移動すると、重なり領域は内容を表示しておらず、黒色になり、透明状態である。目標画像が他の領域に移動した直後、表示スクリーンが上記の目標画像を非表示のものとするように制御してもよいし、予め設定された時間が経過した後、表示スクリーンが上記の目標画像を非表示のものとするように制御してもよく、本願の実施例はこれを制限しない。場合によっては、目標画像は従来のカメラのレンズカバーを模倣した画像であってもよく、目標画像が第1スライド操作に連動して他の領域に移動するシーンは、従来のカメラのレンズカバーを開くシーンと類似している。なお、タッチ操作が検出されると、電子機器は、重なり領域に表示されている目標画像が第1スライド操作に連動して他の領域に移動するように制御し始めてもよく、第1スライド操作が第1予め設定された条件を満たしていないとき、目標画像が重なり領域に戻って表示されるように制御してもよい。
【0037】
上記のカメラ起動方法では、アンダースクリーンカメラを起動させる過程において、重なり領域に表示されている目標画像を、第1スライド操作に連動して表示スクリーンの重なり領域以外の領域に移動させることによって、アンダースクリーンカメラを起動させる過程はより視覚的にユーザに表示される。
【0038】
一実施例では、重なり領域に表示されている目標画像を重なり領域外に移動させることによって、重なり領域を透明状態にしてもよい。好ましくは、重なり領域に表示されている目標画像が第1スライド操作に連動して重なり領域外に移動するように制御し、目標画像が重なり領域の縁部外に至ると、目標画像が重なり領域の縁部に沿って消えるように制御する。
【0039】
ここで、目標画像は、第1スライド操作に連動して重なり領域外に移動し、重なり領域の縁部外に至ると、重なり領域の縁部に沿って消えていく。例えば、図3bに示すように、表示スクリーンの重なり領域301には目標画像が表示されており、目標画像が第1スライド操作に連動して重なり領域外に移動し、重なり領域の縁部外に至ると、図3cに示すように、目標画像が重なり領域301の縁部に沿って消えていくように制御する。なお、電子機器は、タッチ操作を検出すると、重なり領域に表示されている目標画像が重なり領域外に移動するように制御し始め、目標画像が重なり領域の縁部外に至ると、目標画像が重なり領域の縁部に沿って消えるように制御し、第1スライド操作が第1予め設定された条件を満たしていないとき、目標画像が重なり領域に戻って表示されるように制御してもよい。
【0040】
上記のカメラ起動方法では、アンダースクリーンカメラを起動させる過程において、重なり領域に表示されている目標画像を、第1スライド操作に連動して重なり領域外に移動させ、目標画像が重なり領域の縁部外に至ると、この目標画像を非表示のものとすることによって、アンダースクリーンカメラを起動させる過程をユーザにより視覚的に表示する。
【0041】
一実施例では、アンダースクリーンカメラを起動させた後、1回の簡単なスライド操作によってアンダースクリーンカメラをオフにしてもよく、以下、図4及び図5に示す実施例によって詳細に説明する。
【0042】
図4は別の実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図であり、この実施例は、アンダースクリーンカメラを起動させた後、表示スクリーンの重なり領域以外の領域でのタッチ操作を検出したとき、スライド操作の軌跡を取得することでアンダースクリーンカメラをオフにする具体的な過程に関わるものであり、以下は理解しやすくするために提供される実施の詳細に過ぎず、本態様を実施するのに必須なものではない。図4に示すように、該方法は、ステップS301とステップS302をさらに含む。
【0043】
ステップS301:表示スクリーンの重なり領域以外の領域である表示スクリーンの他の領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第2スライド操作の軌跡を取得する。
【0044】
ここで、表示スクリーンの重なり領域以外の領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、該タッチ操作の後にも第2スライド操作が存在するか否かを検出し続けてもよい。第2スライド操作が存在するとき、第2スライド操作の軌跡を検出し続け、第2スライド操作の軌跡は第2スライド操作の移動方向及び/又は距離を含んでもよい。
【0045】
ステップS302:第2スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は重なり領域上における終点位置を表す終点位置情報を表す第2予め設定された条件を満たしていれば、アンダースクリーンカメラをオフにする。
【0046】
上記の説明から分かるように、電子機器による第2スライド操作の軌跡取得に第2スライド操作の移動方向及び/又は距離の取得が含まれていてもよく、第2スライド操作の軌跡を第2予め設定された条件と比較し、第2スライド操作の軌跡が第2予め設定された条件により示される移動方向及び/又は終点位置情報を満たしているか否かを判断してもよい。ここで、終点位置情報によりスライド操作の終点位置が重なり領域上にあることが示されている。例えば、第2予め設定された条件がスライド操作の終点位置情報を示す場合、電子機器は、第2スライド操作の軌跡を取得し、第2スライド操作の終点が重なり領域にあるか否かを決定し、第2スライド操作の終点が重なり領域にあるとき、第2スライド操作が第2予め設定された条件を満たしていると決定し、カメラをオフにしてもよい。カメラをオフにする際に、重なり領域に画像を表示し、重なり領域を非透明状態にしてもよい。場合によっては、好ましくは、他の領域に表示されている画像が第2スライド操作に連動して重なり領域に移動するように制御する。他の領域に表示されている画像は表示スクリーンに表示されている画像の一部であってもよいし、重なり領域に表示されている目標マークであってもよく、本願の実施例はこれを制限しない。場合によっては、他の領域に表示されている画像は従来のカメラのレンズカバーを模倣した画像であってもよく、この場合、他の領域に表示されている目標画像が第2スライド操作に連動して重なり領域に移動するように制御してもよく、これにより、視覚的にはレンズカバーをレンズに戻すように見える。他の領域に表示されている画像が表示スクリーンに表示されている画像の一部であれば、第2スライド操作に連動して重なり領域に移動する過程において、まず、他の領域に表示されている画像をコピーし、コピーした画像を第2スライド操作に連動して重なり領域に移動させてもよい。他の領域に表示されている画像が目標マークである場合、目標マークが第2スライド操作に連動して重なり領域に移動する前、例えば、タッチ操作を検出したときに、表示スクリーンが他の領域に目標マークを表示しないように制御してもよい。
【0047】
上記のカメラ起動方法では、ユーザが1回の簡単なスライド操作でアンダースクリーンカメラをオフにすることができ、これにより、アンダースクリーンカメラのオフ操作の利便性が向上する。本実施例では、他の領域に表示されている目標画像が第2スライド操作に連動して重なり領域に移動するように制御することによって、アンダースクリーンカメラをオフにする過程において、他の領域に表示されている目標画像は第2スライド操作に連動して重なり領域に移動し、これにより、アンダースクリーンカメラをオフにする過程はユーザにより視覚的に表示される。
【0048】
図5は別の実施例におけるカメラ起動方法の流れの概略図であり、本実施例は、アンダースクリーンカメラを起動させた後、スライド操作の軌跡を取得することによってアンダースクリーンカメラをオフにする具体的な過程に関わるものであり、以下は理解しやすくするために提供される実施の詳細に過ぎず、本態様を実施するのに必須なものではない。図5に示すように、該方法はステップS401とステップS402をさらに含む。
【0049】
ステップS401:重なり領域にタッチ操作が存在することを検出したとき、第3スライド操作の軌跡を取得する。
【0050】
ステップS402:第3スライド操作の軌跡が、スライド操作の移動方向及び/又は距離を表す第3予め設定された条件を満たしていれば、アンダースクリーンカメラをオフにする。
【0051】
ここで、第3予め設定された条件は、第1予め設定された条件と同じであってもよく、異なってもよく、本願の実施例はこれを制限しない。場合によっては、第3予め設定された条件により示される移動方向は、第1予め設定された条件により示される移動方向と反対である。例えば、第1予め設定された条件により示されるスライド操作の移動方向は右へのスライドであれば、第3予め設定された条件により示されるスライド操作の移動方向は左へのスライドである。
【0052】
なお、上記の各例は全て理解しやすくするための例示的な説明であり、本願の技術案を限定するものではない。
【0053】
上記した各方法のステップの区分は、説明を明確にするために過ぎず、実現する際には、1つのステップとしてもよく、いくつかのステップを分割して、複数のステップにしてもよく、同じロジック関係を含む限り、本特許の範囲に属し、アルゴリズム又は流れのコア設計を変化させずにアルゴリズム又は流れに追加した重要ではない修正又は導入した重要ではない設計は全て本特許の範囲に属する。
【0054】
本願の別の実施例は電子機器に関するものである。図6に示すように、この電子機器は、少なくとも1つのプロセッサ401と、少なくとも1つのプロセッサ401に通信可能に接続されるメモリ402と、表示スクリーン403と、アンダースクリーンカメラ404とを含み、アンダースクリーンカメラ404は表示スクリーン403の下方に設けられ、メモリ402には少なくとも1つのプロセッサ401によって実行可能な命令が記憶されており、命令は、少なくとも1つのプロセッサ401によって実行されて、上記の方法の実施例に示す方法ステップを少なくとも1つのプロセッサ401に実行させ、表示スクリーン403は画像を表示するものであり、アンダースクリーンカメラ404は画像を収集するものである。
【0055】
メモリ402及びプロセッサ401はバスを介して接続され、バスは相互接続された任意の数のバス及びブリッジを含んでもよく、バスは1つ又は複数のプロセッサ401とメモリ402の各種の回路とを接続する。バスは例えば周辺機器、スタビライザや電力管理回路などのような各種の他の回路を接続してもよく、これらは全て本分野で公知するものであり、したがって、本明細書では、これについてさらに詳しく説明しない。バスインターフェースはバスとトランシーバーとの間でインターフェースを提供する。トランシーバーは1つの構成要素であってもよいし、複数の構成要素、例えば複数の受信機及び送信機であってもよく、伝送媒体上で各種の他の装置と通信するユニットを提供する。プロセッサ401で処理されたデータはアンテナを介して無線媒体で伝達され、例えば、アンテナはまた、データを受信し、データをプロセッサ401に伝送する。
【0056】
プロセッサ401はバスの管理や通常の処理を担当し、また、タイミング、周辺インターフェース、電圧調整、電源管理や他の制御機能など、さまざまな機能を提供することができる。一方、メモリ402はプロセッサ401が操作を実行するときに使用するデータを記憶する。
【0057】
本願の別の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関するものである。コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、上記の方法実施例を実現する。
【0058】
即ち、当業者にとって明らかなように、上記の実施例の方法におけるステップの全部又は一部はプログラムを通じて関連するハードウェアに命令して実行させてもよく、該プログラムは、記憶媒体に記憶されており、本願の各実施例の前記方法のステップの全部又は一部を1つの機器(シングルチップマイクロコンピュータ、チップなど)又はプロセッサ(processor)に実行させるための複数の命令を含む。前述の記憶媒体には、USBメモリ、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶し得る媒体が含まれる。
【0059】
当業者にとって明らかなように、上記の各実施例は本願を実現するための具体的な実施例であり、実際の適用では、本願の主旨や範囲を逸脱することなく、形態や詳細についてさまざまな変化を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0060】
102:表示スクリーン
1021:透明基材
1022:陽極
1023:有機発光材料層
1024:陰極
104:遮光材料
106:アンダースクリーンカメラ
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4
図5
図6