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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】充電器、データ線及び充電機器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
H02J7/00 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023501899
(86)(22)【出願日】2021-07-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(86)【国際出願番号】 CN2021106212
(87)【国際公開番号】W WO2022012577
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】202010673785.4
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 林
【審査官】大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-038429(JP,A)
【文献】特表2017-520221(JP,A)
【文献】国際公開第2018/131520(WO,A1)
【文献】特表2020-513719(JP,A)
【文献】特開2019-121268(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0256968(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電器であって、第一のType-Aインターフェースと、PD充電処理ユニットと、非PD充電処理ユニットと、データ線マッチングユニットと、第一の切り替えユニットとを含み、
前記第一のType-Aインターフェースは、第一の通信ピンと第二の通信ピンとを含み、前記第一の切り替えユニットは、それぞれ前記第一の通信ピン、前記第二の通信ピン、前記データ線マッチングユニット、前記PD充電処理ユニット及び前記非PD充電処理ユニットに接続され、
前記充電器がデータ線に接続される時、前記データ線が第一のデータ線であれば、前記第一の切り替えユニットは、前記第一の通信ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、且つ前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットから切断し、
前記充電器がデータ線に接続される時、前記データ線が第二のデータ線であれば、前記第一の切り替えユニットは、前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットと導通し、且つ前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記PD充電処理ユニット及び前記データ線マッチングユニットから切断し、
前記データ線マッチングユニットが前記第二の通信ピンを介して伝送された通信信号に基づいて、前記データ線が前記充電器とマッチングすると決定する場合に、前記データ線は、第一のデータ線であり、前記データ線マッチングユニットが前記第二の通信ピンを介して伝送された通信信号に基づいて、前記データ線が前記充電器とマッチングしないと決定する場合に、前記データ線は、第二のデータ線である、充電器。
【請求項2】
前記第一のデータ線は、磁気素子を含み、前記データ線マッチングユニットは、前記磁気素子の誘導信号の強度を検出することができ、
前記データ線マッチングユニットにより検出された前記磁気素子の誘導信号の強度が予め設定される強度以上である場合に、前記データ線マッチングユニットは、前記データ線マッチングユニットを前記第二の通信ピンと導通するように前記第一の切り替えユニットを制御することにより、前記データ線マッチングユニットは、前記第二の通信ピンを介して伝送された通信信号に基づいて、前記データ線とマッチングし、
前記データ線マッチングユニットにより検出された前記磁気素子の誘導信号の強度が前記予め設定される強度よりも小さい場合に、前記データ線マッチングユニットは、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットから切断するように前記第一の切り替えユニットを制御する、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記第一の切り替えユニットは、第一のスイッチと第二のスイッチとを含み、
前記第一のスイッチは、それぞれ前記第一の通信ピン、前記PD充電処理ユニット及び前記非PD充電処理ユニットに接続され、
前記第二のスイッチは、それぞれ前記第二の通信ピン、前記非PD充電処理ユニット及び前記データ線マッチングユニットに接続され、
前記充電器が前記第一のデータ線に接続される時、前記第一のスイッチは、前記第一の通信ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、且つ前記第一の通信ピンを前記非PD充電処理ユニットから切断し、前記第二のスイッチは、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、且つ前記第二の通信ピンを前記非PD充電処理ユニットから切断する、請求項2に記載の充電器。
【請求項4】
前記非PD充電処理ユニットは、D+ピンとD-ピンを介して伝送された通信信号の通信プロトコルをサポートし、前記第一の通信ピンは、D+ピンとD-ピンのうちの一方であり、前記第二の通信ピンは、前記D+ピンとD-ピンのうちの他方である、請求項1から3のいずれか1項に記載の充電器。
【請求項5】
前記データ線マッチングユニットは、ホール検出回路と、前記ホール検出回路に接続される第一のコントローラとを含み、前記第一のコントローラは、前記第一のスイッチの制御端と前記第二のスイッチの制御端に接続され、且つ前記第一のコントローラは、前記第二のスイッチの第三の端に接続され、
前記充電器がデータ線に接続される時、前記ホール検出回路により検出された前記誘導信号の強度が前記予め設定される強度以上である場合に、前記第一のコントローラは、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、且つ前記第二の通信ピンを前記非PD充電処理ユニットから切断するように前記第二のスイッチを制御し、前記第一のコントローラは、前記第二の通信ピンを介して前記データ線に第一のマッチング信号を送信し、前記第一のコントローラは、前記第二の通信ピンを介して第二のマッチング信号を受信した時、前記データ線が前記第一のデータ線であり、前記第二のマッチング信号が前記第一のデータ線の、前記第一のマッチング信号に対する応答信号であると決定する、請求項3に記載の充電器。
【請求項6】
データ線であって、第二のType-Aインターフェースと、Type-Cインターフェースと、前記第二のType-Aインターフェースと前記Type-Cインターフェースとの間に接続されるケーブルとを含み、前記データ線に充電器マッチングユニットと第二の切り替えユニットが設置され、
前記第二のType-Aインターフェースと前記Type-Cインターフェースは、いずれも第三の通信ピンと第四の通信ピンとを含み、前記Type-Cインターフェースは、第一のCCピンをさらに含み、
前記第二の切り替えユニットは、それぞれ前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンと第四の通信ピン、前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピンと第四の通信ピン及び前記充電器マッチングユニットに接続され、
前記データ線がそれぞれ充電器と充電すべき機器に接続される時、前記充電器が第一の充電器であれば、前記第二の切り替えユニットは、前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンを前記第一のCCピンと導通し、前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを前記充電器マッチングユニットと導通し、且つ前記第二のType-Aインターフェースを前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンからいずれも切断し、
前記データ線がそれぞれ充電器と充電すべき機器に接続される時、前記充電器が第二の充電器であれば、前記第二の切り替えユニットは、前記第二のType-Aインターフェースを前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンと一対一で対応して接続し、前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンを前記第一のCCピンから切断し、且つ前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを前記充電器マッチングユニットから切断し、
前記充電器マッチングユニットが前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを介して伝送されたマッチング信号に基づいて、前記充電器が前記データ線とマッチングすると決定する場合に、前記充電器は、第一の充電器であり、前記充電器マッチングユニットが前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを介して伝送されたマッチング信号に基づいて、前記充電器が前記データ線とマッチングしないと決定する場合に、前記充電器は、第二の充電器である、データ線。
【請求項7】
前記Type-Cインターフェースは、第二のCCピンをさらに含み、前記データ線に第一の抵抗器がさらに設置され、前記第二の切り替えユニットは、前記第一の抵抗器に接続され、
前記データ線が前記第一の充電器に接続される時、前記第二の切り替えユニットは、前記第二のCCピンを前記第一の抵抗器から切断し、前記データ線が前記第二の充電器に接続される時、前記第二の切り替えユニットは、前記第二のCCピンを前記第一の抵抗器を介して前記ケーブルにおけるVBUS配線に接続する、請求項6に記載のデータ線。
【請求項8】
前記第二の切り替えユニットは、第三のスイッチと、第四のスイッチと、第五のスイッチとを含み、
前記第三のスイッチの第一の端が前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンに接続され、前記第三のスイッチの第二の端が前記第一のCCピンに接続され、前記第三のスイッチの第三の端が前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピンに接続され、前記第三のスイッチは、前記第一のCCピンと前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピンのうちの一方を前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンと導通し、
前記第四のスイッチの第一の端が第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンに接続され、前記第四のスイッチの第二の端が前記Type-Cインターフェースにおける第四の通信ピンに接続され、前記第四のスイッチの第三の端が前記充電器マッチングユニットに接続され、前記第四のスイッチは、前記充電器マッチングユニットと前記Type-Cインターフェースにおける第四の通信ピンのうちの一方を前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンと導通し、
前記第五のスイッチの第一の端が前記第一の抵抗器に接続され、前記第五のスイッチの第二の端が前記第二のCCピンに接続され、
前記データ線が前記第一の充電器に接続される時、前記第三のスイッチは、前記第一のCCピンを前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンと導通し、前記第四のスイッチは、前記充電器マッチングユニットを前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンと導通し、前記第五のスイッチは、切断され、
前記データ線が前記第二の充電器に接続される時、前記第三のスイッチは、前記Type-Cインターフェースを前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンと導通し、前記第四のスイッチは、前記Type-Cインターフェースを前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンと導通し、前記第五のスイッチは、閉じる、請求項7に記載のデータ線。
【請求項9】
前記充電器マッチングユニットは、第二のコントローラを含み、前記第二のコントローラは、前記第三のスイッチの制御端、前記第四のスイッチの制御端と前記第五のスイッチの制御端にそれぞれ接続され、且つ前記第二のコントローラは、前記第四のスイッチの第三の端に接続され、
前記データ線が充電器に接続される時、前記第二のコントローラは、前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを介して第一のマッチング信号を取得すると、前記充電器が第一の充電器であると決定するために用いられ、且つ前記第二のコントローラは、さらに、前記第一のマッチング信号に応答して、前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを介して前記第一の充電器に第二のマッチング信号を送信するために用いられる、請求項8に記載のデータ線。
【請求項10】
前記第二のType-Aインターフェースと前記Type-Cインターフェースは、いずれもD+ピンとD-ピンとを含み、前記第三の通信ピンは、D+ピンとD-ピンのうちの一方であり、前記第四の通信ピンは、D+ピンとD-ピンのうちの他方であり、
前記データ線が充電器に挿入されている場合に、前記D+ピンは、前記充電器におけるD+ピンに対応して接続され、且つD-ピンは、前記充電器におけるD-ピンに対応して接続される、請求項6から9のいずれか1項に記載のデータ線。
【請求項11】
前記第二のType-Aインターフェースに磁気素子がさらに設置される、請求項6から9のいずれか1項に記載のデータ線。
【請求項12】
充電機器であって、充電器とデータ線とを含み、前記充電器は、請求項1から5のいずれか1項に記載の充電器であり、前記データ線は、請求項6から11のいずれか1項に記載のデータ線であり、
前記充電器が前記データ線に接続される時、前記第一の通信ピンは、前記第三の通信ピンに接続され、前記第二の通信ピンは、前記第四の通信ピンに接続され、
前記データ線マッチングユニットは、前記データ線と前記充電器とのマッチングに成功すると決定すると、前記第一の通信ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットから切断するように前記第一の切り替えユニットを制御し、且つ前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンを前記第一のCCピンと導通し、前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを前記充電器マッチングユニットと導通し、且つ前記第二のType-Aインターフェースを前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンからそれぞれ切断するように前記第二の切り替えユニットを制御するために用いられる、充電機器。
【請求項13】
前記データ線が充電すべき機器に接続される時、前記充電すべき機器が非第一の充電すべき機器であれば、前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンは、いずれも前記非PD充電処理ユニットと導通し、前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンは、いずれも前記PD充電処理ユニット及び前記データ線マッチングユニットから切断され、前記第二のType-Aインターフェースは、前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンと一対一で対応して接続され、前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンは、前記第一のCCピンから切断され、且つ前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンは、前記充電器マッチングユニットから切断され、
前記充電機器が前記第一のCCピン上で伝送される通信信号に基づいて、前記充電機器が前記充電すべき機器とマッチングしないと決定し、且つ前記充電すべき機器がPD充電をサポートする場合、前記充電すべき機器は、第一の充電すべき機器である、請求項12に記載の充電機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年7月14日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010673785.4の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的に充電器、データ線及び充電機器に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の発展に伴い、急速充電の応用は、ますます広くなっている。
【0004】
関連技術では、一般的にはパワーデリバリー(Power Delivery、PD)プロトコルを採用して急速充電を行い、PDプロトコル充電をサポートするために、充電器は、配置チャンネル(Configuration Channel、CC)信号線を採用して通信を行う必要があり、PDプロトコル充電をサポートするこの充電器は、一般的には第三の規格(Type-C)のインターフェースを採用し、且つType-C to Type-Cのデータ線と組み合わせている。第一の規格(Type-A又はStandard-A)のインターフェースを採用する充電器の場合、D+/D-信号線を介して通信を行い、PDプロトコル充電をサポートすることができない。しかしながら、現在最も広く使用されているデータ線は、Type-Aインターフェースを有するデータ線であり、それによって、一般的なデータ線上のType-Aインターフェースは、PDプロトコル充電をサポートする充電器上のType-Cインターフェースとマッチングしない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例の目的は、Type-Aインターフェースを採用するデータ線がPDプロトコルをサポートする充電器の充電インターフェースとマッチングしないという問題を解決できる充電器、データ線及び充電機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的問題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0007】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、充電器を提供し、この充電器は、第一のType-Aインターフェースと、PD充電処理ユニットと、非PD充電処理ユニットと、データ線マッチングユニットと、第一の切り替えユニットとを含み、
前記第一のType-Aインターフェースは、第一の通信ピンと第二の通信ピンとを含み、前記第一の切り替えユニットは、それぞれ前記第一の通信ピン、前記第二の通信ピン、前記データ線マッチングユニット、前記PD充電処理ユニット及び前記非PD充電処理ユニットに接続され、
前記充電器がデータ線に接続される時、前記データ線が第一のデータ線であれば、前記第一の切り替えユニットは、前記第一の通信ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、且つ前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットから切断し、
前記充電器がデータ線に接続される時、前記データ線が第二のデータ線であれば、前記第一の切り替えユニットは、前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットと導通し、且つ前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記PD充電処理ユニット及び前記データ線マッチングユニットから切断し、
ここで、前記データ線マッチングユニットが前記第二の通信ピンを介して伝送された通信信号に基づいて、前記データ線が前記充電器とマッチングすると決定する場合に、前記データ線は、第一のデータ線であり、前記データ線マッチングユニットが前記第二の通信ピンを介して伝送された通信信号に基づいて、前記データ線が前記充電器とマッチングしないと決定する場合に、前記データ線は、第二のデータ線である。
【0008】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、データ線を提供し、このデータ線は、第二のType-Aインターフェースと、Type-Cインターフェースと、前記第二のType-Aインターフェースと前記Type-Cインターフェースとの間に接続されるケーブルとを含み、前記データ線に充電器マッチングユニットと第二の切り替えユニットが設置され、
前記第二のType-Aインターフェースと前記Type-Cインターフェースは、いずれも第三の通信ピンと第四の通信ピンとを含み、前記Type-Cインターフェースは、第一のCCピンをさらに含み、
前記第二の切り替えユニットは、それぞれ前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンと第四の通信ピン、前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピンと第四の通信ピン及び前記充電器マッチングユニットに接続され、
前記データ線がそれぞれ充電器と充電すべき機器に接続される時、前記充電器が第一の充電器であれば、前記第二の切り替えユニットは、前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンを前記第一のCCピンと導通し、且つ前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを前記充電器マッチングユニットと導通し、且つ前記第二のType-Aインターフェースを前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンからいずれも切断し、
前記データ線がそれぞれ充電器と充電すべき機器に接続される時、前記充電器が第二の充電器であれば、前記第二の切り替えユニットは、前記第二のType-Aインターフェースを前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンと一対一で対応して接続し、且つ前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンを前記第一のCCピンから切断し、前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを前記充電器マッチングユニットから切断し、
ここで、前記充電器マッチングユニットが前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを介して伝送されたマッチング信号に基づいて、前記充電器が前記データ線とマッチングすると決定する場合に、前記充電器は、第一の充電器であり、前記充電器マッチングユニットが前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを介して伝送されたマッチング信号に基づいて、前記充電器が前記データ線とマッチングしないと決定する場合に、前記充電器は、第二の充電器である。
【0009】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、充電機器を提供し、この充電機器は、充電器と、前記充電器に接続されるデータ線とを含み、前記充電器は、第一の態様による前記充電器であり、前記データ線は、第二の態様による前記データ線であり、
前記充電器が前記データ線に接続される時、前記第一の通信ピンは、前記第三の通信ピンに接続され、前記第二の通信ピンは、前記第四の通信ピンに接続され、
前記データ線マッチングユニットは、前記データ線と前記充電器とのマッチングに成功すると決定すると、前記第一の通信ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットから切断するように前記第一の切り替えユニットを制御し、且つ前記第二のType-Aインターフェースにおける第三の通信ピンを前記第一のCCピンと導通し、前記第二のType-Aインターフェースにおける第四の通信ピンを前記充電器マッチングユニットと導通し、且つ前記第二のType-Aインターフェースを前記Type-Cインターフェースにおける第三の通信ピン及び第四の通信ピンからそれぞれ切断するように前記第二の切り替えユニットを制御するために用いられる。
【発明の効果】
【0010】
本出願の実施例による充電器は、前記データ線マッチングが第二の通信ピン上で伝送される通信信号に基づいて、前記充電器が相互にマッチングする第一のデータ線に接続されると決定すると、前記第一の切り替えユニットは、前記第一の通信ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、前記第二の通信ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、且つ前記第一の通信ピンと前記第二の通信ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットから切断し、ここで、第一のデータ線が本出願の実施例による充電器に接続される時、第一の通信ピンに接続される第三の通信ピンは、CCピンと導通し、それによって、第一の通信ピンを介してCC信号を伝送できることによって、充電器は、Type-AインターフェースによってPD充電機能をサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本出願の実施例による充電機器の回路図である。
図2】本出願の実施例による充電器の回路図である。
図3】本出願の実施例によるデータ線の回路図である。
図4】本出願の実施例による別の充電機器の回路図である。
図5】本出願の実施例による充電機器の作動フローチャートのその一である。
図6】本出願の実施例による充電機器の作動フローチャートのその二である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0013】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能である。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0014】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による充電器、データ線及び充電機器を詳細に説明する。
【0015】
同時に図1図2図3を参照すると、ここで、図1は、本出願の実施例による充電機器の回路図であり、図2は、本出願の実施例による充電器の回路図であり、図3は、本出願の実施例によるデータ線の回路図である。
【0016】
ここで、本出願の実施例による充電器1と本出願の実施例によるデータ線2は、相互にマッチングし、且つ共同で本出願の実施例による充電機器を構成する。
【0017】
具体的には、図1に示すように、充電器1とデータ線2との間は、Type-Aインターフェースを介して接続され、前記第一の通信ピンは、前記第三の通信ピンに接続され、前記第二の通信ピンは、前記第四の通信ピンに接続される。
【0018】
具体的な実施では、上記第一の通信ピンと第三の通信ピンは、第一の信号配線上のピンであってもよく、且つ第二の通信ピンと第四の通信ピンは、第二の信号配線上のピンであってもよい。例えば、上記第一の通信ピンと第三の通信ピンは、図1に示すD+ピンであり、且つ上記第二の通信ピンと第四の通信ピンは、図1に示すD-ピンである。この時、上記第一の信号配線は、D+配線と呼ばれてもよく、上記第二の信号配線は、D-配線と呼ばれてもよい。D+配線がD-配線と導通する場合に、充電機器は、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができ、この非PD充電は、D+/D-充電と呼ばれてもよい。D+ピンとD-ピンを介して充電すべき機器と充電通信を行い、この非PD充電処理ユニット13は、D+ピンとD-ピンを介して伝送された通信信号の通信プロトコルをサポートする。
【0019】
無論、上記第一の通信ピンは、D-ピンであってもよく、且つ第二の通信ピンは、D+ピンであってもよく、又は上記第一の通信ピンと第二の通信ピンは、他の信号伝送ピン、例えば第三世代の汎用シリアルポートバス(USB3.0)におけるRXピンとTXピンなどであってもよく、ここで具体的には限定しない。
【0020】
説明の便宜上、図1から図4に示す実施例では、第一の通信ピンがD+ピンであり、且つ第二の通信ピンがD-ピンである例を挙げて説明する。
【0021】
この充電機器が電源に接続される時、充電器1とデータ線2との間で相互マッチングを行う。そして、充電器1とデータ線2とのマッチングに成功すると、充電器1内のD+ピンがPD充電処理ユニット12に接続され、データ線2内のD+ピンがCCピンに接続されることによって、Type-AインターフェースにおけるD+ピンを再利用してCC信号を伝送することができ、それによって、PD充電機能をサポートする。
【0022】
具体的には、充電器1とデータ線2とのマッチングに成功すると、D+ピンは、PD充電処理ユニット12と導通し、D-ピンは、データ線マッチングユニット14と導通し、D+ピンとD-ピンは、いずれも非PD充電処理ユニット13から切断される。第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンは、CC1ピンと導通し、第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンは、充電器マッチングユニット24と導通し、且つ第二のType-Aインターフェース21とType-Cインターフェース22におけるD+ピン及びD-ピンは、いずれもそれぞれから切断される。
【0023】
応用では、データ線2内に磁気素子211があり、充電器1は、データ線マッチングユニット14によってこの磁気素子211の誘導信号の強度を検出することができ、この誘導信号の強度が予め設定される強度以上である場合に、データ線2と充電器1とのマッチングプロセスをトリガーし、このマッチングプロセスに、データ線マッチングユニット14は、充電器マッチングユニット24とD-ピンを介して導通し、且つデータ線2と充電器1とのマッチングに成功すると決定すると、充電器1内のD+ピンは、PD充電処理ユニット12に接続され、且つデータ線2内のD+ピンは、CC1ピンに接続される。
【0024】
説明すべきこととして、充電器1とデータ線2とのマッチングプロセスにおいて、第四の通信ピンを充電器マッチングユニット24に接続し、且つD-ピンをデータ線マッチングユニット14に接続することにより、充電器マッチングユニット24をデータ線マッチングユニット14と導通し、それによって、D-ピン上で伝送されるマッチング信号に基づいて、相互マッチングを行うことができる。
【0025】
具体的な実施では、上記の、D-ピン上で伝送されるマッチング信号に基づいて、相互マッチングを行うことは、以下の通りであってもよい。データ線マッチングユニット14は、D-ピンを介して充電器マッチングユニット24にマッチング情報を送信し、このマッチング情報は、データ線マッチングユニット14に予め記憶された文字列などであってもよい。充電器マッチングユニット24は、このマッチング情報を受信すると、このマッチング情報が充電器マッチングユニット24に予め記憶された文字列とマッチングすると決定すれば、データ線と充電器とのマッチングに成功すると決定し、且つデータ線マッチングユニット14にマッチング情報をフィードバックして、データ線と充電器とのマッチングに成功したことをデータ線マッチングユニット14に知らせることができる。
【0026】
無論、具体的な実施では、まず、充電器マッチングユニット24により、まずデータ線マッチングユニット14にマッチング信号を送信し、そしてデータ線マッチングユニット14により、データ線と充電器とのマッチングに成功するかどうかを決定してもよい。そのプロセスは、上記の、まず、データ線マッチングユニット14により充電器マッチングユニット24にマッチング信号を送信するというマッチングプロセスと類似し、ここではこれ以上説明しない。
【0027】
説明すべきこととして、具体的な実施では、データ線2内に磁気素子211が設置されなくてもよい。且つデータ線が充電器を介して接続されると検出すると、上記データ線と充電器のマッチングプロセスをトリガーし、ここでは具体的に限定しない。
【0028】
また、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度が前記予め設定される強度よりも小さい場合に、上記データ線2と充電器1とのマッチングプロセスを行わなくてもよく、例えば充電器1が磁気素子211を含まないデータ線に接続される時、第一の切り替えユニット15は、D-ピンを前記データ線マッチングユニット14から切断し、且つD-ピンとD-ピンをいずれも非PD充電処理ユニット13に接続することができ、且つ第二の切り替えユニット25は、第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを充電器マッチングユニット24から切断し、且つ第二のType-Aインターフェース21とType-Cインターフェース22におけるD-ピンをD+ピンに対応して導通して、D-ピンとD+ピンを介して非PD充電信号を伝送することができる。
【0029】
本出願の実施例による充電機器が第一の充電すべき機器に接続される時、D+ピンをCC1ピンと導通し、それによって、D+配線を再利用して第一の充電すべき機器にPD充電を行う。
【0030】
一つの実施の形態では、上記第一の充電すべき機器は、PD充電をサポートする充電すべき機器であってもよく、これに対応して、非第一の充電すべき機器は、PD充電をサポートしない充電すべき機器であってもよい。
【0031】
また、本出願の実施例による充電機器がPD充電をサポートしない充電すべき機器に接続される時、充電器1内の通信ピンは、非PD充電処理ユニット13に接続され、且つデータ線2内の通信ピンは、対応する通信ピンと導通し、それによって、通信ピンを介して充電すべき機器と非PD充電信号を伝送して、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができる。
【0032】
別の実施の形態では、非PD充電処理ユニット13と本出願の実施例による充電機器に標準装備された充電すべき機器に、予め設定される通信プロトコルと汎用通信プロトコルが配置されてもよく、この予め設定される通信プロトコルと汎用通信プロトコルの通信信号は、通信ピン(D+ピンとD-ピン)を介して伝送することができる。
【0033】
この時、上記第一の充電すべき機器は、PD充電をサポートし且つ本出願の実施例による充電機器に標準装備されていない充電すべき機器であってもよく、即ちこの第一の充電すべき機器に前記予め設定される通信プロトコルが配置されていない。
【0034】
具体的には、本出願の実施例による充電機器が非第一の充電すべき機器に接続される時、D+ピンとD-ピンは、いずれも非PD充電処理ユニット13と導通し、且つ第二のType-Aインターフェース21は、Type-Cインターフェース22におけるD+ピンとD-ピンと一対一で対応して導通する。
【0035】
上記非第一の充電すべき機器は、本出願の実施例による充電機器に標準装備された充電すべき機器と、標準装備されておらず且つPD充電をサポートしない充電すべき機器とを含んでもよい。
【0036】
具体的には、本出願の実施例による充電機器が標準装備された充電すべき機器に接続される時、D+ピンとD-ピンは、いずれも非PD充電処理ユニット13と導通し、且つ第二のType-Aインターフェース21は、Type-Cインターフェース22におけるD+ピンとD-ピンと一対一で対応して導通する。
【0037】
このように、予め設定される通信プロトコルの充電信号を通信ピンを介して伝送して、標準装備された充電すべき機器に対して標準装備充電を行うことができる。
【0038】
また、本出願の実施例による充電機器が、標準装備されておらず且つPD充電をサポートしない充電すべき機器に接続される時、D+ピンとD-ピンは、いずれも非PD充電処理ユニット13と導通し、且つ第二のType-Aインターフェース21は、Type-Cインターフェース22におけるD+ピンとD-ピンと一対一で対応して導通する。
【0039】
このように、D+ピンとD-ピンを介して汎用通信プロトコルの充電信号を伝送して、標準装備されていない充電すべき機器に対して一般的な充電を行うことができ、この一般的な充電は、従来の技術でD+/D-ピンを介して充電交渉を行う充電方式と同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0040】
無論、本出願の実施例による充電器1は、マッチングしないデータ線に接続されて、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができ、且つ本出願の実施例によるデータ線2は、マッチングしない充電器に接続されて、通信ピンを介して非PD充電を伝送し、それによって、充電すべき機器に対して非PD充電を行うこともできる。
【0041】
図1図2を参照すると、充電器1は、第一のType-Aインターフェース11と、PD充電処理ユニット12と、非PD充電処理ユニット13と、データ線マッチングユニット14と、第一の切り替えユニット15とを含む。
【0042】
具体的には、第一のType-Aインターフェース11は、D+ピンとD-ピンとを含み、第一の切り替えユニット15は、D+ピン、D-ピン、データ線マッチングユニット14、PD充電処理ユニット12及び非PD充電処理ユニット13に接続される。
【0043】
充電器1がデータ線2に接続される時、データ線2が第一のデータ線であれば、第一の切り替えユニット15は、D+ピンをPD充電処理ユニット12と導通し、D-ピンをデータ線マッチングユニット14と導通し、且つD+ピンとD-ピンをいずれも非PD充電処理ユニット13から切断する。
充電器1がデータ線2に接続される時、データ線2が第二のデータ線であれば、第一の切り替えユニット15は、D+ピンとD-ピンをいずれも非PD充電処理ユニット13と導通し、且つD+ピンとD-ピンをいずれもPD充電処理ユニット12及びデータ線マッチングユニット14から切断する。
【0044】
ここで、データ線マッチングユニット14が取得した磁気素子211の誘導信号の強度が予め設定される強度以上であることに基づき、且つデータ線2が充電器1とマッチングすると決定する場合に、データ線2は、第一のデータ線であり、データ線マッチングユニット14が取得した前記誘導信号の強度が予め設定される強度よりも小さいことに基づき、且つデータ線2が充電器1とマッチングしないと決定する場合に、データ線2は、第二のデータ線であり、前記第一のデータ線は、磁気素子211を含む。
【0045】
具体的な実施では、上記データ線マッチングユニット14は、磁気素子211の電磁誘導信号の強度を検出できるいずれかの装置、例えば図4に示すホール検出ユニット141を含んでもよい。
【0046】
また、上記第一のデータ線は、図1又は図4に示すデータ線2であり、この第一のデータ線は、本出願の実施例による充電器1と相互にマッチングする。
【0047】
実際の応用では、本出願の実施例による充電器1とマッチングするデータ線2内に磁気素子211が設置され、この磁気素子211は、具体的に、磁石、又は電磁石などであってもよく、この磁気素子211は、具体的に、データ線2の、充電器1に接続されるための第二のType-Aインターフェース21内に設置されてもよい。充電器1の第一のType-Aインターフェース11は、Type-Aレセプタクルであってもよく、データ線2の第二のType-Aインターフェース21は、Type-Aプラグであってもよい。
【0048】
このように、データ線2のType-Aプラグが充電器1のType-Aレセプタクルに挿入される時、磁気素子211は、充電器1のケース内に入り込むことができる。それによって、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度は、予め設定される強度以上である。ここで、上記予め設定される強度は、磁気素子211の磁気強度、Type-Aインターフェースの構造及びデータ線マッチングユニット14などに応じて予め設定されてもよく、それによって、第一のType-Aインターフェース11が第二のType-Aインターフェース21に接続される時、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度は、この予め設定される強度以上であり、且つ第一のType-Aインターフェース11が第二のType-Aインターフェース21に接続されていない時、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度は、この予め設定される強度よりも小さければよい。
【0049】
また、本出願の実施例による充電器1は、PD充電と非PD充電をサポートする。
【0050】
ここで、PD充電は、具体的に、CCピンを介して充電すべき機器に対してPD充電を行うことであってもよい。
【0051】
そして、非PD充電は、具体的に、D+ピンとD-ピンを介して充電すべき機器と充電交渉を行うことであってもよい。
【0052】
また、上記第一の切り替えユニット15は、スイッチ群であってもよく、このスイッチ群は、PD充電処理ユニット12と非PD充電処理ユニット13のうちの一方をD+ピンと導通することができ、且つこのスイッチ群は、さらに非PD充電処理ユニット13とデータ線マッチングユニット14のうちの一方をD-ピンと導通することができる。
【0053】
本出願の実施例による充電器は、前記データ線マッチングユニットによって磁気素子の誘導信号の強度を検出し、且つこの誘導信号の強度が予め設定される強度以上であり、且つ前記充電器が相互にマッチングする第一のデータ線に接続されると決定すると、前記第一の切り替えユニットは、D+ピンを前記PD充電処理ユニットと導通し、D-ピンを前記データ線マッチングユニットと導通し、且つD+ピンとD-ピンをいずれも前記非PD充電処理ユニットから切断し、ここで、第一のデータ線内に磁気素子があり、且つ第一のデータ線が本出願の実施例による充電器に接続される時、D+ピンは、CC1ピンと導通し、それによって、D+ピンを介してCC信号を伝送できることによって、充電器は、Type-AインターフェースによってPD充電機能をサポートすることができる。
【0054】
一つの選択的な実施の形態として、前記充電器がデータ線に接続される時、前記データ線が第一のデータ線であれば、前記第一の切り替えユニット15は、さらに、前記データ線マッチングユニット14をD-ピンと導通し、
前記充電器がデータ線に接続される時、前記データ線が第二のデータ線であれば、前記第一の切り替えユニット15は、さらに、D-ピンをデータ線マッチングユニット14から切断し、
ここで、データ線マッチングユニット14は、取得された前記誘導信号の強度とD-ピンを介して伝送されたマッチング信号に基づいて、前記データ線が前記充電器とマッチングするかどうかを決定する。
【0055】
具体的な実施では、図1に示すように、第一の切り替えユニット15の第一の端がD+ピンに接続され、第一の切り替えユニット15の第二の端がD-ピンに接続され、第一の切り替えユニット15の第三の端がPD充電処理ユニット12に接続され、第一の切り替えユニット15の第四の端が非PD充電処理ユニット13に接続され、第一の切り替えユニット15の第五の端がデータ線マッチングユニット14に接続される。
【0056】
このように、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度が予め設定される強度以上であり、且つデータ線マッチングユニット14がD-ピンを介してマッチング信号を取得する場合に、第一の切り替えユニット15は、その第一の端を第三の端と導通し、且つその第二の端を第五の端と導通し、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度が予め設定される強度よりも小さく、又は、データ線マッチングユニット14がD-ピンを介してマッチング信号を取得していない場合に、第一の切り替えユニット15は、その第一の端を第四の端と導通し、且つその第二の端を第四の端と導通する。
【0057】
本実施の形態では、データ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度が予め設定される強度以上である場合に、データ線マッチングユニット14がD-ピン上で伝送されるマッチング信号に基づいて、データ線2が充電器1とマッチングするデータ線であるかどうかを決定することをトリガーする。充電機器の外の磁気素子がデータ線マッチングユニット14により検出された誘導信号の強度に干渉すると、データ線マッチングユニット14がデータ線2が充電器1とマッチングすると誤判断する結果を回避し、充電器1とデータ線2とのマッチングプロセスの確実性を高めることができる。
【0058】
一つの選択的な実施の形態として、図4に示すように、第一の切り替えユニット15は、第一のスイッチK1と第二のスイッチK2とを含み、
前記第一のスイッチK1は、それぞれD+ピン、PD充電処理ユニット12及び非PD充電処理ユニット13に接続され、
前記第二のスイッチK2は、それぞれD-ピン、非PD充電処理ユニット13及びデータ線マッチングユニット14に接続され、
ここで、充電器1が前記第一のデータ線に接続される時、第一のスイッチK1は、前記第一の通信ピンをPD充電処理ユニット12と導通し、且つD+ピンを非PD充電処理ユニット13から切断し、第二のスイッチK2は、D-ピンを前記データ線マッチングユニット14と導通し、且つD-ピンを前記非PD充電処理ユニット13から切断する。
【0059】
具体的な実施では、上記第一のスイッチK1と第二のスイッチK2は、シングルポールダブルスロースイッチであってもよく、且つ第一のスイッチK1の固定端は、D+ピンに接続され、第一のスイッチK1の可動端は、PD充電処理ユニット12と非PD充電処理ユニット13のうちのいずれか一つに接続されてもよい。
【0060】
これに対応して、第二のスイッチK2の固定端は、D-ピンに接続され、第二のスイッチK2の可動端は、データ線マッチングユニット14と非PD充電処理ユニット13のうちのいずれか一つに接続されてもよい。
【0061】
また、実際の応用では、第一のスイッチK1と第二のスイッチK2の制御端は、データ線マッチングユニット14に接続されて、データ線マッチングユニット14の制御下でオンオフ状態の切り替えを行う。
【0062】
本実施の形態では、第一の切り替えユニット15を第一のスイッチK1と第二のスイッチK2として設定することによって、第一の切り替えユニット15の構造と制御論理を簡略化することができる。
【0063】
説明すべきこととして、具体的な実施では、上記第一のスイッチK1と第二のスイッチK2は、さらに、アナログ信号制御スイッチであってもよい。且つデータ線マッチングユニット14又は充電器1内の他のコントローラは、第一のスイッチK1と第二のスイッチK2の制御端にそれぞれアナログ信号を送信して、第一のスイッチK1と第二のスイッチK2のオンオフ状態を調節するために用いられ、ここでは具体的に限定しない。
【0064】
一つの選択的な実施の形態として、図4に示すように、データ線マッチングユニット14は、ホール検出回路141と、ホール検出回路141に接続される第一のコントローラ142とを含み、第一のコントローラ142と第一のスイッチK1の制御端は、第二のスイッチK2の制御端に接続され、且つ第一のコントローラ142は、第二のスイッチK2の第三の端に接続され、
ここで、充電器1がデータ線2に接続される時、ホール検出回路141により検出された前記誘導信号の強度が前記予め設定される強度以上である場合に、第一のコントローラ142は、D-ピンをデータ線マッチングユニット14と導通し、且つD-ピンを非PD充電処理ユニット13から切断するように前記第二のスイッチK2を制御し、第一のコントローラ142は、D-ピンを介して前記データ線に第一のマッチング信号を送信し、第一のコントローラ142がD-ピンを介して第二のマッチング信号を受信すると、データ線2が前記第一のデータ線であり、前記第二のマッチング信号が前記第一のデータ線の、前記第一のマッチング信号に対する応答信号であると決定する。
【0065】
具体的な実施では、上記第一のマッチング信号と第二のマッチング信号は、同じ又は対応するマッチング信号であってもよく、具体的に、同じ規則を有するコーディング情報、又は同じ文字列などであってもよく、且つ上記第一のコントローラ142に第一のマッチング信号と前記第二のマッチング信号が予め記憶されているが、又は第一のマッチング信号と第二のマッチング信号との対応関係が予め記憶されている。
【0066】
本実施の形態では、ホール検出回路141により検出された誘導信号の強度が磁気素子の磁場強度であることによって、この磁場強度が前記予め設定される強度以上である場合に、第二のスイッチK2がD-ピンをデータ線マッチングユニット14と導通することをトリガーし、第一のコントローラ142がD-ピンで伝送されたマッチング信号に基づいて、データ線2とマッチングすることをトリガーし、電磁誘導検出とマッチング信号によって二重マッチングを行い、マッチングプロセスの確実性を高める。
【0067】
図1図3を参照すると、データ線2は、第二のType-Aインターフェース21と、Type-Cインターフェース22と、第二のType-Aインターフェース21とType-Cインターフェース22との間に接続されるケーブル23とを含み、データ線2に充電器マッチングユニット24と第二の切り替えユニット25が設置され、
第二のType-Aインターフェース21と前記Type-Cインターフェース22は、いずれも第三の通信ピンと第四の通信ピンとを含み、第二のType-Aインターフェース21は、磁気素子211をさらに含み、前記Type-Cインターフェース22は、CC1をさらに含み、
第二の切り替えユニット25は、それぞれ第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンとD-ピン、Type-Cインターフェース22におけるD+ピンとD-ピン及び充電器マッチングユニット24に接続され、
データ線2がそれぞれ充電器1と充電すべき機器に接続される時、充電器1が第一の充電器であれば、第二の切り替えユニット25は、第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンをCC1と導通し、第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを充電器マッチングユニット24と導通し、且つ第二のType-Aインターフェース21をType-Cインターフェース22におけるD+ピン及びD-ピンからいずれも切断し、
データ線2がそれぞれ充電器1と充電すべき機器に接続される時、充電器1が第二の充電器であれば、第二の切り替えユニット25は、第二のType-Aインターフェース21をType-Cインターフェース22におけるD+ピン及びD-ピンと一対一で対応して接続し、第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンをCC1ピンから切断し、且つ第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを充電器マッチングユニット24から切断し、
ここで、充電器マッチングユニット24が第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを介して伝送されたマッチング信号に基づいて、充電器1がデータ線2とマッチングすると決定する場合に、充電器1は、第一の充電器であり、充電器マッチングユニット24が第二のType-Aインターフェース21におけるD-を介して伝送されたマッチング信号に基づいて、充電器1がデータ線2とマッチングしないと決定する場合に、充電器1は、第二の充電器である。
【0068】
具体的な実施では、上記第一の充電器は、図1又は図4に示す充電器1であり、この第一の充電器は、本出願の実施例によるデータ線2と相互にマッチングする。
【0069】
本出願の実施例によるデータ線2は、本出願の実施例による充電器1と相互にマッチングし、且つデータ線2により実行される充電器とのマッチングプロセスは、本出願の実施例による充電器1により実行されるデータ線とのマッチングプロセスに対応し、ここではこれ以上説明しない。
【0070】
また、データ線2と、マッチングする充電器1とのマッチングに成功する前、第二のType-Aインターフェース21における第四の通信ピンを充電器マッチングユニット24と導通して、D-ピンを介して充電器1内のデータ線マッチングユニット14とマッチング信号を伝送し、それによって、マッチングプロセスを実行する。
【0071】
また、データ線2と、マッチングする充電器1とのマッチングに成功すると、第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンをCC1ピンと導通し、充電器内のPD充電処理ユニット12をCC1ピンと導通することができる。それによって、PD充電処理ユニット12は、CC1ピンを介して充電すべき機器にPD充電を行う。
【0072】
本出願の実施例によるデータ線2は、本出願の実施例による充電器1及び充電機器と同じ有益な効果を有し、説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0073】
また、具体的な実施では、第二のType-Aインターフェース21が第一のType-Aインターフェース11に接続される時、磁気素子211は、第二のType-Aインターフェース21の、充電器1の中心に向かう側に位置することができる。
【0074】
本実施の形態では、第二のType-Aインターフェース21が第一のType-Aインターフェース11に接続される時、磁気素子211が充電器1のケース内により深く入ることができ、充電器1ケース内の磁場強度がより強くなる。それによって、ホール検出回路141により検出された磁場強度を高め、それによって、ホール検出抵抗器141の精度を高める。
【0075】
さらに、磁気素子211が第二のType-Aインターフェース21の第一の側辺に位置すれば、第二のType-Aインターフェース21におけるピン(通信ピン、VBUSピン及びGNDピンなどを含む)は、第二のType-Aインターフェース21の第二の側辺に位置することができ、且つ第一の側辺と第二の側辺は、第二のType-Aインターフェース21の対向する二つの側辺であってもよい。
【0076】
本実施の形態では、磁気素子211による第二のType-Aインターフェース21におけるピンに対する干渉を減少させることができる。
【0077】
一つの選択的な実施の形態として、図4に示すように、Type-Cインターフェース22は、CC2ピンをさらに含み、データ線2に第一の抵抗器Rpがさらに設置され、第二の切り替えユニット25は、前記第一の抵抗器Rp及びCC2ピンにそれぞれ接続され、
ここで、データ線2が前記第一の充電器に接続される時、第二の切り替えユニット25は、CC2ピンを第一の抵抗器Rpから切断し、データ線2が前記第二の充電器に接続される時、第二の切り替えユニット25は、CC2ピンを第一の抵抗器Rpを介してケーブルにおけるVBUS配線に接続する。
【0078】
具体的な実施では、データ線2とそれに接続される充電器1とのマッチングに成功すると、前記充電器1は、上記第一の充電器であり、且つCC2ピンを第一の抵抗器Rpから切断するように第二の切り替えユニット25を制御し、この時、CC2は、高抵抗状態(切断状態と呼ばれてもよい)にあることができ、且つCC1ピンは、第三の通信ピン(D+ピン)に接続される。
【0079】
また、データ線2が一般的な充電器に接続される時、この充電器は、一般的なType-Aインターフェースを有し、且つこの一般的なType-Aインターフェースは、従来の技術におけるType-Aインターフェースの構造と同じであり、D+ピンをPD充電処理ユニット12に接続できず、且つ充電器マッチングユニット24にマッチング信号を送信できない。
【0080】
このように、本出願の実施例によるデータ線2がこの一般的な充電器に接続される時、データ線2内のD+配線は、D-配線と導通するが、CC1ピンは、高抵抗状態(切断状態と呼ばれてもよい)にあり、且つType-Cインターフェース22におけるCC2ピンをVBUSピンに引き上げて、充電機器が充電すべき機器に充電することを可能にする。
【0081】
この時、本出願の実施例によるデータ線2の作用は、従来の技術における従来のType-A to Type-Cデータ線と同じであり、且つ充電器は、D+ピンとD-ピンを介して充電すべき機器と充電パラメータを交渉することしかできず、即ち充電すべき機器に対して非PD充電を行うことしかできない。
【0082】
一つの選択的な実施の形態として、第二の切り替えユニット25は、第三のスイッチSW1と、第四のスイッチSW3と、第五のスイッチSW2とを含み、
第三のスイッチSW1の第一の端が第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンに接続され、第三のスイッチSW1の第二の端がCC1ピンに接続され、第三のスイッチSW1の第三の端がType-Cインターフェース22におけるD+ピンに接続され、ここで、第三のスイッチSW1は、CC1ピンとType-Cインターフェース22におけるD+ピンのうちの一方を第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンと導通し、
第四のスイッチSW3の第一の端が第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンに接続され、第四のスイッチSW3の第二の端がType-Cインターフェース22におけるD-ピンに接続され、第四のスイッチSW3の第三の端が充電器マッチングユニット24に接続され、ここで、第四のスイッチSW3は、充電器マッチングユニット24とType-Cインターフェース22におけるD-ピンのうちの一方を第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンと導通し、
第五のスイッチSW2の第一の端が第一の抵抗器Rpに接続され、第五のスイッチSW2の第二の端がCC2ピンに接続され、
ここで、データ線2が前記第一の充電器に接続される時、第三のスイッチSW1は、CC1ピンを第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンと導通し、第四のスイッチSW3は、充電器マッチングユニット24を第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンと導通し、第五のスイッチSW2は、切断され、
データ線2が前記第二の充電器に接続される時、第三のスイッチSW1は、Type-Cインターフェース22を第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンと導通し、第四のスイッチSW3は、Type-Cインターフェース22を第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンと導通し、第五のスイッチSW2は、閉じる。
【0083】
具体的な実施では、上記第三のスイッチSW1、第四のスイッチSW3と第五のスイッチSW2は、デジタル信号制御スイッチであってもよく、この時、充電器マッチングユニット24は、第三のスイッチSW1、第四のスイッチSW3と第五のスイッチSW2にデジタル制御信号を送信して、各スイッチのオンオフ状態を調節する。
【0084】
具体的には、上記第三のスイッチSW1と第四のスイッチSW3は、シングルポールダブルスロースイッチであってもよく、且つ第三のスイッチSW1の固定端は、第二のType-Aインターフェース21におけるD+ピンに接続され、第三のスイッチSW1の二つの可動端は、それぞれCC1ピンとType-Cインターフェース22におけるD+ピンに接続され、第四のスイッチSW3の固定端は、第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンに接続され、第三のスイッチSW1の二つの可動端は、それぞれ充電器マッチングユニット24とType-Cインターフェース22におけるD-ピンに接続され、且つ上記第五のスイッチSW2は、シングルポールシングルスロースイッチであってもよい。
【0085】
無論、上記第三のスイッチSW1、第四のスイッチSW3と第五のスイッチSW2は、アナログ信号制御スイッチ(例えば、トランジスター、MOS管など)であってもよく、この時、充電器マッチングユニット24は、第三のスイッチSW1、第四のスイッチSW3と第五のスイッチSW2に電気信号を送信して、各スイッチのオンオフ状態を調節するが、ここで具体的には限定しない。
【0086】
本実施の形態では、第二の切り替えユニット25を第三のスイッチSW1、第四のスイッチSW3と第五のスイッチSW2として設定することによって、第二の切り替えユニット25の構造と制御論理を簡略化する。
【0087】
一つの選択的な実施の形態として、充電器マッチングユニット24は、第二のコントローラを含み、前記第二のコントローラは、第三のスイッチSW1の制御端、第四のスイッチSW3の制御端と第五のスイッチSW2の制御端にそれぞれ接続され、且つ第二のコントローラは、第四のスイッチSW3の第三の端に接続され、
ここで、データ線2が充電器1に接続される時、第二のコントローラは、第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを介して第一のマッチング信号を取得すると、充電器2が第一の充電器であると決定するために用いられ、且つ第二のコントローラは、さらに、前記第一のマッチング信号に応答して、第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを介して前記第一の充電器に第二のマッチング信号を送信するために用いられる。
【0088】
具体的な実施では、上記第二のコントローラは、マイクロコントローラユニット(Microcontroller Unit、MCU)などであってもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0089】
本実施の形態では、第二のコントローラに前記第一のマッチング信号と前記第二のマッチング信号が予め記憶されており、又は前記第一のマッチング信号と前記第二のマッチング信号との対応関係が予め記憶されており、それによって、第一のマッチング信号を受信すると、データ線2がマッチングする第一の充電器に接続されると判断し、且つ第二のType-Aインターフェース21におけるD-ピンを介して対応する第二のマッチング信号を前記第一の充電器に送信することができ、充電器マッチングユニット24の構造と充電器マッチングを行う制御論理を簡略化することができる。
【0090】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるデータ線2は、一般的な充電器(即ち本出願の実施例によるデータ線2に標準装備されていない充電器)に接続され、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができる。図5に示すように、データ線2が一般的な充電器に接続される時の具体的な作動フローは、以下のとおりである。
【0091】
ステップ501において、標準装備されていない充電器が電源を入れているかどうかを判断する。
【0092】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ502を実行し、そうではない場合に、標準装備されていない充電器が電源を入れてから、後続ステップを実行することができる。
【0093】
ステップ502において、充電器に、標準装備されたデータ線が挿入されているかどうかを判断する。
【0094】
ここで、上記標準装備されたデータ線は、本出願の実施例によるデータ線2である。
【0095】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ503を実行し、本ステップの判断結果が「NO」の場合に、ステップ504を実行する。また、充電器にデータ線が挿入されていない場合に、充電器にデータ線を挿入してから、後続ステップを実行することができる。
【0096】
ステップ503において、充電器マッチングユニットは、D-ピンを介して充電器にマッチング信号を送信する。
【0097】
説明すべきこととして、標準装備されたデータ線が電源に接続されていない初期状態で、SW2は、閉じ、SW3は、D-ピンと充電器マッチングユニットを導通することにより、充電器マッチングユニットは、電源を入れた時、D-ピンを介して充電器にマッチング信号を送信することができる。
【0098】
ステップ505において、データ線と充電器とのマッチングに失敗し、SW2は、閉じ、SW1は、D+配線を導通し、SW3は、D-配線を導通する。
【0099】
本ステップでは、充電器は、標準装備されていないため、データ線がD-ピンを介して送信したマッチング信号に応答せず、D-ピンを介して対応するマッチング信号をデータ線にフィードバックし、それによって、データ線と充電器とのマッチングは、失敗になる。
【0100】
また、本ステップの後、データ線と充電器は、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができる。
【0101】
ステップ504において、データ線と充電器は、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができる。
【0102】
本出願の実施例によるデータ線2が一般的な充電器に接続される時、上記作動フローによってD+配線とD-配線を導通することができ、それによって、D+配線とD-配線を介して充電すべき機器と非PD充電通信を行うことを実現する。
【0103】
説明すべきこととして、本出願の実施例による充電器1は、一般的なデータ線に接続されて、充電すべき機器に対して非PD充電を行うことができる。図6に示すように、充電器1が一般的なデータ線又は標準装備されたデータ線2に接続される時の具体的な作動フローは、以下のとおりである。
【0104】
ステップ601において、標準装備された充電器が電源を入れているかどうかを判断する。
【0105】
ここで、上記標準装備された充電器は、本出願の実施例による充電器1である。
【0106】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ602を実行し、そうではない場合に、標準装備されていない充電器が電源を入れてから、後続ステップを実行することができる。
【0107】
ステップ602において、充電器に、標準装備されたデータ線が挿入されているかどうかを判断する。
【0108】
ここで、上記標準装備されたデータ線は、本出願の実施例によるデータ線2である。
【0109】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ603を実行し、本ステップの判断結果が「NO」の場合に、ステップ604を実行する。また、充電器にデータ線が挿入されていない場合に、充電器にデータ線を挿入してから、後続ステップを実行することができる。
【0110】
ステップ603において、充電器マッチングユニットは、D-ピンを介して充電器にマッチング信号を送信する。
【0111】
説明すべきこととして、標準装備されたデータ線が電源に接続されていない初期状態で、SW2は、閉じ、SW3は、D-ピンと充電器マッチングユニットを導通することにより、充電器マッチングユニットは、電源を入れた時、D-ピンを介して充電器にマッチング信号を送信することができる。
【0112】
ステップ605において、データ線マッチングユニットは、D-ピンを介してデータ線にマッチング信号をフィードバックし、且つK2は、D-ピンとPD充電処理ユニットを導通し、K1は、切断される。
【0113】
説明すべきこととして、標準装備された充電器が電源に接続されていない初期状態で、K1は、切断され、且つK2は、D-ピンとデータ線マッチングユニットを導通することにより、データ線マッチングユニットは、電源を入れた時、データ線により送信されたマッチング信号をD-ピンを介して受信し、且つ対応するマッチング信号をデータ線にフィードバックし、且つ通信に成功した後、K2がD-ピンとPD充電処理ユニットを導通するようにし、且つK1の切断を維持することができる。
【0114】
ステップ606において、標準装備されたデータ線のSW2は、閉じ、SW1は、D+配線を導通し、SW3は、D-配線をオンにする。
【0115】
ステップ607において、充電すべき機器に接続されているかどうかを判断する。
【0116】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ608を実行し、本ステップの判断結果が「NO」の場合に、充電すべき機器に接続してから、後続ステップを実行することができる。
【0117】
ステップ608において、充電すべき機器が標準装備急速充電をサポートするかどうかを判断する。
【0118】
ここで、上記標準装備急速充電をサポートする機器は、本出願の実施例による充電機器に標準装備された充電すべき機器であり、本出願の実施例による充電機器とこの標準装備された充電すべき機器に、予め設定される充電プロトコルが予め配置されており、この予め設定される充電プロトコルの通信信号は、D+配線とD-配線を介して伝送される。
【0119】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ609を実行し、本ステップの判断結果が「NO」の場合に、ステップ610を実行する。
【0120】
ステップ609において、D+配線とD-配線を介して充電すべき機器に対して標準装備急速充電を行う。
【0121】
ステップ610において、SW1は、D+ピンとCC1ピンを導通し、SW2は、切断され、且つSW3は、切断され、K1は、D+ピンとPD充電処理ユニットを導通し、K2は、切断される。
【0122】
ここで、上記の、SW3が切断されることは、SW3がD-配線を切断することであってもよく、又はD-配線及びD-ピンをいずれも充電器マッチングユニットから切断することであってもよく、上記K2が切断されることは、K2がD-ピンをいずれも非PD充電処理ユニット及びデータ線マッチングユニットから切断することであってもよい。
【0123】
ステップ611において、PD通信を行う。
【0124】
本ステップでは、PD充電処理ユニットは、充電すべき機器とD+配線とCC1ピンを介してPD充電通信を行う。
【0125】
ステップ612において、PD通信に成功するかどうかを判断する。
【0126】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ613を実行し、本ステップの判断結果が「NO」の場合に、ステップ614を実行する。
【0127】
ステップ613において、PD充電を行う。
【0128】
ステップ614において、SW2は、閉じ、SW1は、D+配線を導通し、SW3は、D-配線をオンにし、K1は、D+ピンと非PD充電処理ユニットを導通し、且つK2は、D-ピンと非PD充電処理ユニットを導通し、且つ充電プロトコルの交渉を再び行う。
【0129】
ステップ604において、充電すべき機器に接続されているかどうかを判断する。
【0130】
本ステップの判断結果が「YES」の場合に、ステップ615を実行し、本ステップの判断結果が「NO」の場合に、充電すべき機器に接続すると、後続ステップを実行することができる。
【0131】
説明すべきこととして、標準装備された充電器が電源に接続されていない初期状態で、K1は、切断され、且つK2は、D-ピンとデータ線マッチングユニットを導通することにより、データ線マッチングユニットは、電源を入れた時、データ線により送信されたマッチング信号をD-ピンを介して受信することができる。
【0132】
ステップ615において、データ線マッチングユニットは、データ線により送信されたマッチング信号を受信しておらず、K1は、D+ピンと非PD充電処理ユニットを導通し、且つK2は、D-ピンと非PD充電処理ユニットを導通する。
【0133】
ステップ616において、D+ピンとD-ピンを介して充電すべき機器と非PD充電通信を行う。
【0134】
D+ピンとD-ピンを介して充電すべき機器と非PD充電通信を行った後、通信結果に基づいて対応する充電モードに入ることができる。
【0135】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「・・・を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と電子機器の範囲は、図示又は記述された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0136】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合に、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0137】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6