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特許7445916生体情報処理システム及び生体情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】生体情報処理システム及び生体情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 21/02 20060101AFI20240301BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20240301BHJP
   A61B 5/16 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
A61M21/02 J
A61B5/02 G
A61B5/16 110
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020061764
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021159207
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】509288552
【氏名又は名称】WINヒューマン・レコーダー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】511241479
【氏名又は名称】WINフロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】板生 清
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 小絵
(72)【発明者】
【氏名】駒澤 真人
(72)【発明者】
【氏名】恒吉 明美
(72)【発明者】
【氏名】吉田 典央
(72)【発明者】
【氏名】春木 完堂
【審査官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-509452(JP,A)
【文献】特開2016-059759(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 21/02
A61B 5/02
A61B 5/16
A61B 5/352
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の自律神経の状態を測定する測定手段と、
自律神経の測定結果に基づいて前記使用者が心因性の発熱状態にあることを特定する第1特定手段と、
心因性の発熱状態にあると特定された場合に、前記使用者の体温を、ペルチェ素子を用いた体温調整動作部を前記使用者の身体の一部に装着し身体を冷却および加熱することによって調整する体温調整手段と、
体温を調整した後に前記使用者の自律神経の状態を測定する再測定手段と、
心因性の発熱状態にあると特定された場合に、前記使用者に対し、前記使用者自身でストレスを緩和させるための方法を提示する第1提示手段と、
前記使用者が炎症性の発熱状態にあることを特定する第2特定手段と、
炎症性の発熱状態にあると特定された場合に、前記使用者に対し、前記炎症性の発熱状態を緩和するための情報を提示する第2提示手段と、
を備える、生体情報処理システム。
【請求項2】
前記再測定手段の後に、前記第1特定手段、前記体温調整手段および前記再測定手段から成る一連の手段を繰り返す繰り返し手段を備える、請求項1に記載の生体情報処理システム。
【請求項3】
前記測定手段による測定結果に関する情報、前記第1特定手段による特定結果に関する情報、前記体温調整手段による体温調整に関する情報、および前記繰り返し手段による繰り返しに関する情報のうち少なくとも1つの情報を、学習情報として保存する保存手段を備える、請求項2に記載の生体情報処理システム。
【請求項4】
前記学習情報に基づく機械学習を利用し、前記測定手段、前記第1特定手段、前記体温調整手段、前記再測定手段および前記繰り返し手段のうち少なくとも1つを行う、請求項3に記載の生体情報処理システム。
【請求項5】
コンピュータが、
使用者の自律神経の状態を測定する測定工程と、
自律神経の測定結果に基づいて前記使用者が心因性の発熱状態にあることを特定する第1特定工程と、
心因性の発熱状態にあると特定された場合に、前記使用者の体温を、ペルチェ素子を用いた体温調整動作部を前記使用者の身体の一部に装着し身体を冷却および加熱することによって調整する体温調整工程と、
体温を調整した後に前記使用者の自律神経の状態を測定する再測定工程と、
心因性の発熱状態にあると特定された場合に、前記使用者に対し、前記使用者自身でストレスを緩和させるための方法を提示する第1提示工程と、
前記使用者が炎症性の発熱状態にあることを特定する第2特定工程と、
炎症性の発熱状態にあると特定された場合に、前記使用者に対し、前記炎症性の発熱状態を緩和するための情報を提示する第2提示工程と、
の各工程を実行する、生体情報処理方法。
【請求項6】
前記再測定工程の後に、前記第1特定工程、前記体温調整工程および前記再測定工程から成る一連の工程を繰り返す繰り返し工程を備える、請求項に記載の生体情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報処理システム及び生体情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代はストレス社会と言われており、職場や学校、家庭などにおいて受けるメンタルストレスに関して強い関心が持たれている。その中で、強いストレスや長期間にわたるストレス負荷によって心身の不調をきたすケースも多く、代表的なものとしてはストレスに起因する心因性の発熱が知られている。
【0003】
一方で、衣類のように人体の一部に装着することができ、暖房及び冷房を行うことで使用者の体温を調整する体温調整装置が知られている(例えば、特許文献1に記載の体温調整装置)。このような技術により、従来に比べ、簡易に体温を調整できるようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-119256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ストレスに起因する心因性の発熱の場合、身体を冷却して体温を調整することにより、ストレスを緩和することができる。しかしながら、前述の体温調整装置では、装置の使用者の発熱が何に起因するかわからないため、体温を調整することが使用者にとって適していない場合がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、使用者がストレスに起因する心因性の発熱状態であること特定し、当該使用者の体温調整を行うことで、ストレスを緩和することができる生体情報処理システム及び生体情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第一に本発明は、使用者の自律神経の状態を測定する測定手段と、自律神経の測定結果に基づいて前記使用者が心因性の発熱状態にあることを特定する第1特定手段と、心因性の発熱状態にあると特定された前記使用者の体温を調整する体温調整手段と、体温を調整した後に前記使用者の自律神経の状態を測定する再測定手段と、を備える、生体情報処理システムを提供する(発明1)。
【0008】
かかる発明(発明1)によれば、使用者がストレスに起因した発熱状態であることを特定し、体温調整を行うことで、使用者のストレスを緩和することができる。また、体温調整によってストレスが緩和されているか否かについても測定することができる。
【0009】
上記発明(発明1)においては、前記再測定手段の後に、前記第1特定手段、前記体温調整手段および前記再測定手段から成る一連の手段を繰り返す繰り返し手段を備えていてもよい(発明2)。
【0010】
上記発明(発明2)においては、前記測定手段による測定結果に関する情報、前記第1特定手段による特定結果に関する情報、前記体温調整手段による体温調整に関する情報、および前記繰り返し手段による繰り返しに関する情報のうち少なくとも1つの情報を、学習情報として保存する保存手段を備えていてもよい(発明3)。
【0011】
上記発明(発明3)においては、前記学習情報に基づく機械学習を利用し、前記測定手段、前記第1特定手段、前記体温調整手段、前記再測定手段および前記繰り返し手段のうち少なくとも1つを行うこととしてもよい(発明4)。
【0012】
上記発明(発明1~4)においては、心因性の発熱状態にあると特定された前記使用者に対し、前記使用者自身でストレスを緩和させるための方法を提示する第1提示手段を備えていてもよい(発明5)。
【0013】
上記発明(発明1~5)においては、前記使用者が炎症性の発熱状態にあることを特定する第2特定手段を備えていてもよい(発明6)。
【0014】
上記発明(発明6)においては、前記炎症性の発熱状態を緩和するための情報を提示する第2提示手段を備えていてもよい(発明7)。
【0015】
第二に本発明は、コンピュータが、使用者の自律神経の状態を測定する測定工程と、自律神経の測定結果に基づいて前記使用者が心因性の発熱状態にあることを特定する第1特定工程と、心因性の発熱状態にあると特定された前記使用者の体温を調整する体温調整工程と、体温を調整した後に前記使用者の自律神経の状態を測定する再測定工程と、の各工程を実行する、生体情報処理方法を提供する(発明8)。
【0016】
上記発明(発明8)においては、前記再測定工程の後に、前記第1特定工程、前記体温調整工程および前記再測定工程から成る一連の工程を繰り返す繰り返し工程を備えていてもよい(発明9)。
【発明の効果】
【0017】
本発明の生体情報処理システム及び生体情報処理方法は、心因性の発熱に対し体温調整を行うことで、ストレスを緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る生体情報処理システムの基本構成を概略的に示す図である。
図2】生体センサの外観を概略的に示す図である。
図3】体温調整装置の外観を概略的に示す図である。
図4】生体センサの内部構造を示すブロック図である。
図5】体温調整装置の内部構造を示すブロック図である。
図6】管理サーバの内部構造を示すブロック図である。
図7】管理データの構成を示す図である。
図8】生体情報処理システムにおける主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
図9】生体情報処理システムの主要な役割を果たす機能を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る生体情報処理システム及び生体情報処理方法について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】
(1)生体情報処理システムの基本構成
図1は、本発明の一実施形態に係る生体情報処理システムの基本構成を概略的に示す図である。図1に示すように、生体情報処理システムは、使用者の自律神経の状態を測定するための生体センサ10と、使用者の体温を調整するための体温調整装置20を備えている。生体センサ10と体温調整装置20は、例えば、インターネット等の通信網NW(ネットワーク)に接続可能であり互いに通信可能である。また、生体情報処理システムは、例えば、通信網NWに接続されている管理サーバ30、端末装置40が備えられていてもよく、生体センサ10、体温調整装置20、管理サーバ30、端末装置40は互いに通信網NWを介して通信可能であってもよい。
【0021】
管理サーバ30は、通信網NWを介して生体センサ10、体温調整装置20、端末装置40と接続されており、生体情報処理システムに関連する種々の情報(例えば、使用者の自律神経の状態、使用者の体温、等)を管理する。
【0022】
端末装置40は、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む)等であってもよい。
【0023】
図2は、一実施形態に係る生体センサ10を概略的に示す斜視図である。生体センサ10は、例えば、図2に示した裏面の生体情報測定部15を使用者の身体の一部に接着させて使用者の自律神経の状態を測定する。身体において生体情報測定部15を接着させる場所は、自律神経の状態が測定できる場所であれば特に制限されないが、心臓から発せられる情報を収集する観点から胸部付近が好ましい。制御部10aには後述するCPU11、ROM12、RAM13、記憶装置14などが含まれる。
【0024】
図3は、体温調整装置20を概略的に示す斜視図である。体温調整装置20は、使用者の身体の一部に装着し身体を冷却および加熱することにより体温を調整する体温調整動作部25を備えている。身体において体温調整動作部25が装着される場所は、特に制限されないが、体温調整の効率の観点から太い血管が通る場所が好ましく、例えば、腿の内側、脇の下、首筋が挙げられる。その中でも装着の容易性の観点から、首筋に装着することが更に好ましい。制御部20aには後述するCPU21、ROM22、RAM23、記憶装置24などが含まれる。
【0025】
(2)生体センサの構成
図4を参照して、生体センサ10の内部構造について説明する。図4は生体センサ10の内部構成を示すブロック図である。
【0026】
図4に示すように、生体センサ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、記憶装置14と、生体情報測定部15と、入力部17と、通信インタフェース部18と、を備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス19が設けられている。
【0027】
CPU11は、電源が生体センサ10に投入されると、ROM12は記憶装置14に記憶された各種のプログラムをRAM13にロードして実行する。本実施形態では、CPU11は、ROM12は記憶装置14に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する測定手段81、第1特定手段82a、再測定手段85などの各機能を実現する。
【0028】
CPU11は、体温調整装置20や管理サーバ30から送信された情報を、通信インタフェース部18を介して受信し、受信した情報をRAM13又は記憶装置14に記憶する。また、CPU11は、ROM12、RAM13又は記憶装置14に記憶されているデータを、通信インタフェース部18を介して体温調整装置20や管理サーバ30に送信する。
【0029】
記憶装置14は、例えば、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、磁気記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)、磁気テープ等)、光ディスク等の不揮発性の記憶装置であってもよいし、RAM等の揮発性の記憶装置であってもよく、CPU11が実行するプログラムやCPU11が参照するデータを格納する。
【0030】
なお、ここでは、記憶装置14が生体センサ10の内部に設けられている場合を一例として説明しているが、記憶装置14は、生体センサ10の内部ではなく、例えば、生体センサ10と通信網NWを介して通信可能な所定の装置(例えばファイルサーバ等)に設けられてもよい。この場合、CPU11は、記憶装置14に格納されたプログラムやデータの読み出し又は書き込みを行うために、通信網NWを介して当該所定の装置にアクセスしてもよい。
【0031】
生体情報測定部15は、使用者の自律神経の状態を測定する。測定に用いる方法は、使用者の自律神経の状態を測定できれば、特に制限されないが、例えば、使用者の心臓から発せられる起電力によって生体の異なる部位に生じる電位差を測定する心電計などから構成されている。
【0032】
生体センサ10は、使用者の体温を測定する体温測定部16を備えていてもよい。体温測定部16は、使用者の体温を測定する。体温測定部16は、使用者の体温を測定できれば、特に制限されず、例えば、体温に応じた体温検出信号を出力するサーミスタを用いた体温計が挙げられる。
【0033】
通信インタフェース部18は、通信網NWを介して通信を行うためのインタフェース回路を含む。
(3)体温調整装置の構成
図5を参照して、体温調整装置20の内部構造について説明する。図5は生体センサ10の内部構成を示すブロック図である。
【0034】
図5に示すように、体温調整装置20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、記憶装置24と、体温調整動作部25と、体温測定部26と、入力部27と、通信インタフェース部28と、を備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス29が設けられている。
【0035】
CPU21は、電源が収納ボックス本体に投入されると、ROM22は記憶装置24に記憶された各種のプログラムをRAM23にロードして実行する。本実施形態では、CPU21は、ROM22は記憶装置24に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する体温調整手段84などの各機能を実現する。
【0036】
CPU21は、生体センサ10や管理サーバ30から送信された情報を、通信インタフェース部28を介して受信し、受信した情報をRAM23又は記憶装置24に記憶する。また、CPU21は、ROM22、RAM23又は記憶装置24に記憶されているデータを、通信インタフェース部28を介して生体センサ10や管理サーバ30に送信する。
【0037】
記憶装置24は、例えば、フラッシュメモリ、SSD、磁気記憶装置(例えばHDD、磁気テープ等)、光ディスク等の不揮発性の記憶装置であってもよいし、RAM等の揮発性の記憶装置であってもよく、CPU21が実行するプログラムやCPU21が参照するデータを格納する。
【0038】
なお、ここでは、記憶装置24が体温調整装置20の内部に設けられている場合を一例として説明しているが、記憶装置24は、体温調整装置20の内部ではなく、例えば、生体センサ10と通信網NWを介して通信可能な所定の装置(例えばファイルサーバ等)に設けられてもよい。この場合、CPU21は、記憶装置24に格納されたプログラムやデータの読み出し又は書き込みを行うために、通信網NWを介して当該所定の装置にアクセスしてもよい。
【0039】
体温調整動作部25は、使用者の身体を冷却および加熱することにより体温を調整する。体温調整動作部25は、身体を冷却および加熱することで使用者の体温を調整することができれば、その冷却および加熱の方法は特に制限されないが、例えば、後述するように電力を供給することにより温度制御が行える素子を用いた方法が挙げられる。
【0040】
体温測定部26は、使用者の体温を測定する。体温測定部26は、使用者の体温を測定できれば、特に制限されず、例えば、体温に応じた体温検出信号を出力するサーミスタを用いた体温計が挙げられる。
【0041】
通信インタフェース部28は、通信網NWを介して通信を行うためのインタフェース回路を含む。
【0042】
(4)管理サーバの構成
図6を参照して管理サーバ30の構成について説明する。図6は、管理サーバ30の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、管理サーバ30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、記憶装置34と、表示処理部35と、表示部36と、入力部37と、通信インタフェース部38と、を備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス39が設けられている。管理サーバ30は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータやタブレットであってもよい。
【0043】
CPU31は、電源が管理サーバ30に投入されると、ROM32又は記憶装置34に記憶された各種のプログラムをRAM33にロードして実行する。
【0044】
記憶装置34は、例えば、フラッシュメモリ、SSD、磁気記憶装置、光ディスク等の不揮発性の記憶装置であってもよいし、RAM等の揮発性の記憶装置であってもよく、オペレーティングシステム(OS)やOS上で実行されるプログラムを記憶する。また、記憶装置34には、後述する管理データ(図7に示す)が記憶されている。
【0045】
表示処理部35は、CPU31から与えられる表示用データを、表示部36に表示する。表示部36は、例えばLCDモニタであってもよい。入力部37は、例えばマウスや、キーボードや、音声入力用のマイク等の情報入力デバイスであってもよい。
【0046】
通信インタフェース部38は、通信網NWを介して通信を行うためのインタフェース回路を含む。
【0047】
図7を参照して管理データの構成について説明する。図7は、管理データの構成例を示す図である。管理データは、例えば、後述する測定手段81による測定結果に関する情報、後述する第1特定手段82aによる特定結果に関する情報、後述する体温調整手段84による体温調整に関する情報、および後述する繰り返し手段86による繰り返しに関する情報を含むことができる。後述する保存手段87では、これらの情報のうち少なくとも1つの情報を、学習情報として保存することができる。
【0048】
図7に記載した一実施形態にかかる項目について説明する。
システム番号は、管理する生体センサ10と体温調整装置20が複数ある場合に、1つの生体センサ10と1つの体温調整装置20を1組とした各組に割り振られた番号を示す。体温は、使用者の体温調整前の体温を示す。心拍変動は使用者の心拍数の変動値を示す(後述する測定手段81による測定結果に関する情報に該当する)。
【0049】
心因性発熱の項目は、使用者が心因性の発熱状態であるか否かを示す(後述する第1特定手段82aによる特定結果に関する情報に該当する)。〇であれば心因性の発熱状態にあり、×であれば心因性の発熱状態にないことを表す。調整後の体温は、体温調整後の使用者の体温を示す(後述する体温調整手段84による体温調整に関する情報に該当する)。当該項目において心因性の発熱状態にない使用者の欄にはNULLデータが入力される。繰り返し回数の欄には、繰り返し手段86が繰り返された回数が記載される(後述する繰り返し手段86による繰り返しに関する情報に該当する)。当該項目において心因性の発熱状態にない使用者の欄にはNULLデータが入力される。
【0050】
(5)生体情報処理システムにおける各機能の概要
本実施形態の生体情報処理システムで実現される機能について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態の生体情報処理システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。図8の機能ブロック図では、測定手段81、第1特定手段82a、体温調整手段84、再測定手段85が本発明の主要な構成に対応している。他の手段(第1提示手段82b、第2特定手段83a、第2提示手段83b、繰り返し手段86、保存手段87)は必ずしも必須の構成ではないが、本発明を更に好ましくするための構成要素である。
【0051】
本実施形態に係る測定手段81は、生体情報処理システムを使用する者の自律神経の状態を測定する手段である。
【0052】
本明細書において自律神経とは、循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、および代謝のような不随意な機能を制御する神経を意味する。自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経系からなり、交感神経系の機能は、身体的活動や侵害刺激、恐怖といったストレスを感じる状況において優位となり、逆に副交感神経系は睡眠時やリラックスしている時に優位となる。すなわち、交感神経が優位である場合は、ストレスを感じている状態であり、対して副交感神経が優位の場合は、ストレスを感じていない、リラックスしている状態となる。
【0053】
ここで自律神経の状態とは、交感神経系と副交感神経系とのいずれかが優位である状態を意味し、自律神経の状態を測定する方法とは、交感神経系と副交感神経系とのいずれが優位の状態であるかを測定する方法である。自律神経の状態を測定する方法は、交感神経系と副交感神経系とのいずれが優位の状態であるかを測定することができれば特に制限されないが、使用者の心拍変動や脈波変動を測定する方法が挙げられる。より具体的には、例えば、生体センサ10のCPU11が、生体情報測定部15に指示を出し、使用者の接触部分を介して、使用者の心拍変動や脈波変動を測定する。また、一実施形態においては、使用者の体温を測定するための体温測定手段を備えていてもよい。使用者の体温を測定することにより、使用者の発熱状態をより正確に把握することができる。
【0054】
本実施形態に係る第1特定手段82aは、測定手段81による自律神経の測定結果に基づいて使用者が心因性の発熱状態にあることを特定する手段である。
【0055】
本明細書において、心因性の発熱とは、ストレスに起因する発熱を意味し、自律神経のうち副交感神経に対して交感神経が優位な状態で発生する体温上昇のことを意味する。
【0056】
前述の測定手段81による自律神経の測定結果において交感神経系が優位であるという結果が得られ、更に使用者が発熱状態にある場合、使用者は心因性の発熱状態にある特定する。一方で、副交感神経が優位であるという結果が得らえた場合、使用者は心因性の発熱状態にないと特定される。
【0057】
具体的には、例えば、生体センサ10のCPU11が、生体情報測定部15から得られた情報と、使用者の体温に基づき、使用者の状態を交感神経系が優位な状態であり、かつ発熱している状態にあると判断した場合は、使用者が心因性の発熱状態にあると特定する。
【0058】
本実施形態に係る体温調整手段84は、心因性の発熱状態にあると特定された使用者の体温を調整する手段である。
【0059】
例えば、前述の第1特定手段82aにおいて、使用者が心因性の発熱状態にあると特定された場合、体温調整装置20は、使用者の身体を冷却し使用者の体温を下げることで体温調整を行う。心因性の発熱状態にある使用者の身体を冷却し体温を下げることで、使用者の感じるストレスを緩和することができる。また、体温調整装置20は、使用者の身体を加熱し体温を上昇させることも可能であり、例えば、体温調整の過程で使用者の体温が下がった場合などに、身体を加熱することにより体温を上昇させて体温調整を行う。
【0060】
使用者の体温を調整する方法は、特に制限されず、送風や流水など種々の方法を用いることができるが、容易に温度の制御ができるという観点から電力を供給することにより温度制御が行える素子を用いる方法が好ましく、その中でもペルチェ素子を使用した方法が好ましい。
【0061】
体温調整手段84は、例えば、以下のように実現される。使用者が心因性の発熱状態にあると特定されたという情報を得た体温調整装置20のCPU21は、体温調整動作部25に使用者の身体を冷却するように指示を出し、体温調整動作部25は使用者の身体を冷却する。
【0062】
本実施形態に係る生体情報処理システムは、前述の第1特定手段82aにおいて心因性の発熱状態にあると特定された使用者に対し、使用者自身でストレスを緩和させるための方法を提示する第1提示手段82bを備えていてもよい。
【0063】
ここで、使用者自身でストレスを緩和させるための方法とは、実践することによりストレスを緩和することができると一般的に言われている方法を意味し、上述の体温調整手段84による方法は含まない。例えば、ヨガ、呼吸法、マインドフルネス(瞑想)、マッサージなどを行うことでストレスを緩和する方法や、アロマ、ハーブティ、ハンドクリームなどを使用することでストレスを緩和する方法が含まれる。第1提示手段82bにおいてこれらの方法を使用者に提示することで、使用者のストレス緩和方法に対する理解を高め、更に使用者が当該方法を実践することを促すことができる。そして、使用者はこれらの方法を実践することによってもストレスを緩和できるため、体温調整手段84による方法と併せて、相乗的なストレスの緩和効果を得ることができる。
【0064】
第1提示手段82bは、例えば、以下のように実現される。使用者が心因性の発熱状態にあると特定されたという情報を得た管理サーバ30のCPU31は、表示処理部35に対し、上述のストレスを緩和するための方法を表示するように指示を出し、表示処理部35は表示部36に当該情報を表示する。
【0065】
本実施形態に係る再測定手段85は、体温を調整した後に使用者の自律神経の状態を測定する手段である。
【0066】
前述の体温調整手段84で使用者の体温を調整した後に、使用者の自律神経のうち交感神経と副交感神経のいずれかが優位であるかを計測することで、使用者のストレスが解消されたかや、ストレスが緩和されたか否かを判断することができる。再測定手段85に係る測定方法は、前述の測定手段81に係る自律神経の状態を測定する方法と同様の方法を用いることができる。
【0067】
本実施形態に係る繰り返し手段86は、再測定手段85の後に、第1特定手段82a、体温調整手段84および再測定手段85から成る一連の手段を繰り返す手段である。繰り返し手段86があることで、再測定手段85の後に、第1特定手段82a、体温調整手段84および再測定手段85からなる一連の手段を1回以上繰り返すことができる。これにより、例えば、再測定手段85の結果を、次回の体温調整手段84に活かす等、使用者の状態に適した体温調整を実施することができるため、使用者のストレスをより効果的に緩和することができる。
【0068】
具体的には、例えば、体温調整装置20から体温を調整したという情報を得た生体センサ10のCPU11が、生体情報測定部15に指示を出し、使用者の接触部分を介して、使用者の心拍変動や脈波変動を再測定する。これらの情報をもとに生体センサ10のCPU11は第1特定手段82aを実施する。
【0069】
本実施形態に係る保存手段87は、測定手段81による測定結果に関する情報、第1特定手段82aによる特定結果に関する情報、体温調整手段84による体温調整に関する情報、および繰り返し手段86による繰り返しに関する情報のうち少なくとも1つの情報を、学習情報として保存する手段である。これらの情報を学習情報として保存することにより、後述するように、当該学習情報を活用して、測定手段81、第1特定手段82a、体温調整手段84、再測定手段85および繰り返し手段86を行うことができる。
【0070】
測定手段81による測定結果に関する情報とは、前述のように使用者から取得した自律神経の状態に関する情報であり、例えば、生体センサ10を介して取得した使用者の心拍変動や脈波変動が含まれる。第1特定手段82aによる特定結果に関する情報は、測定手段81の測定結果に基づいて使用者が心因性の発熱状態にあることを特定した結果に関する情報であり、例えば、生体センサ10が特定した心因性の発熱状態である、心因性の発熱状態でない、という情報が含まれる。生体センサ10のCPU11はこれらの情報を、通信インタフェース部18を介して管理サーバ30に送信する。これらの情報を取得した管理サーバ30のCPU31は、これらの情報を学習情報として記憶装置に記憶する。
【0071】
体温調整手段84による体温調整に関する情報には、例えば、体温調整による使用者の体温の変化、体温調整後の使用者の体温、冷却の強度、加熱の強度などの体温調整に関する種々の情報が含まれる。体温調整装置20のCPU21はこれらの情報を、通信インタフェース部28を介して管理サーバ30に送信する。これらの情報を取得した管理サーバ30のCPU31は、これらの情報を学習情報として記憶装置に記憶する。
【0072】
繰り返し手段86による繰り返しに関する情報とは、第1特定手段82a、体温調整手段84および再測定手段85から成る一連の手段が繰り返された回数、などの情報が含まれる。生体センサ10のCPU11又は体温調整装置20のCPU21はこれらの情報を、通信インタフェース部18を介して管理サーバ30に送信する。これらの情報を取得した管理サーバ30のCPU31は、これらの情報を学習情報として記憶装置に記憶する。
【0073】
本実施形態に係る生体情報処理システムは、学習情報に基づく機械学習を利用して、測定手段81、第1特定手段82a、体温調整手段84、再測定手段85および繰り返し手段86のうち少なくとも1つを行ってもよい。ここで機械学習とは、特定のサンプルデータから反復的に学習を行い、そこに潜む特徴を見つけ出し、学習結果を新たなデータにあてはめることにより、その特徴に従って将来を予測することができるアルゴリズムのことである。
【0074】
例えば、測定手段81によって取得した心拍変動や脈拍数変動という学習情報に基づく機械学習を利用することにより、使用者から得られる心拍変動や脈拍数変動に関するデータが少なくても、心拍変動や脈拍数変動のパターンを予測し、より迅速に第1特定手段82aによる特定を行うことができる。
【0075】
また、例えば、体温調整手段84で取得した使用者の体温の変化という学習情報に基づく機械学習を利用することにより、体温調整手段84を行う際の冷却の強度をより使用者に適した強度にすることができる。
【0076】
また、例えば、第1特定手段82a、体温調整手段84および再測定手段85から成る一連の手段が繰り返された回数という学習情報に基づく機械学習を利用することにより、使用者のストレスをより緩和できる繰り返し回数を導き出し、それを使用時に適応することができる。
【0077】
上述のように、学習情報に基づく機械学習を利用することにより、各手段や各工程を使用者に適したものとすることができ、ストレスをより効果的に緩和することができる。
【0078】
本実施形態に係る第2特定手段83aは、使用者が炎症性の発熱状態にあることを特定する手段である。
炎症性の発熱とは、例えば、ウイルスや細菌に感染した際に生じる炎症に起因する体温上昇であり、より具体的には、風邪による発熱が挙げられる。炎症性の発熱は心因性の発熱とは異なるものであり、使用者が炎症性の発熱状態にある場合は、医師による診断、投薬が必要である。使用者は、自身の発熱が心因性か炎症性かについて簡易的な判断できるため、使用者の利便性が向上する。
【0079】
生体情報処理システムは、前述の測定手段81による自律神経の測定結果において交感神経系が優位ではないという結果が得られ、更に使用者が発熱状態にある場合、使用者が炎症性の発熱状態にあると特定する。
【0080】
具体的には、例えば、生体センサ10のCPU11が、生体情報測定部15から得られた情報と、使用者の体温情報に基づき、使用者の状態を交感神経系が優位な状態ではなく、かつ発熱している状態にあると判断した場合は、使用者が炎症性の発熱状態にあると特定する。
【0081】
本実施形態に係る第2提示手段83bは、炎症性の発熱状態を緩和するための情報を提示する手段である。炎症性の発熱状態を緩和するための情報とは、具体的には、病院での受診、薬の摂取、風邪の予防方法、使用者の近隣の病院の情報などが含まれる。これにより、使用者は炎症性の発熱を効率的に緩和できるため、使用者の利便性が向上する。
【0082】
(6)本実施形態の生体情報処理システムの主要な処理のフロー
図9のシーケンス図を参照して、本実施形態に係る生体情報処理システム及び生体情報処理方法の一例を説明する。
【0083】
使用者によって生体情報処理システムの使用が開始されると、生体センサ10は測定手段81に基づいて使用者の自律神経の状態を測定する(S101)。次に、生体センサ10のCPU11は、第1特定手段82aに基づいて、使用者が心因性の発熱状態にあることを特定し(S102)、通信インタフェース部を介して当該情報を管理サーバ30に送信する(S103)。
【0084】
図示は省略したが、管理サーバ30のCPU31は、第1提示手段82bに基づいて、心因性の発熱状態にあると特定された使用者に対し、使用者自身でストレスを緩和させるための方法を提示してもよい。同じく図示は省略したが、生体センサ10のCPU11は、第1特定手段82aと併せて、第2特定手段83aに基づいて、使用者が炎症性の発熱状態にあることを特定してもよい。また、生体センサ10のCPU11は端末装置40などを通して、第2提示手段83bに基づき、炎症性の発熱状態を緩和するための情報を提示してもよい。また、体温測定手段に基づいて、使用者の体温を測定し、管理サーバ30に送信してもよい。
【0085】
管理サーバ30は当該情報を記憶装置に保存する(104)。この際、管理サーバ30は当該情報を学習情報として保存してもよい。管理サーバ30のCPU31は、使用者が心因性の発熱状態にあるという情報に基づき、体温調整装置20に対し、使用者の身体を冷却するように指示を出す(S105)。
【0086】
指示を受けた体温調整装置20のCPU21は、体温調整動作部25に対して使用者の身体を冷却するように指示を出し、指示を受けた体温調整動作部25は、体温調整手段84に基づき、使用者の体温の冷却を実施する(S106)。
【0087】
体温調整装置20により体温調整が開始され一定の期間が経過すると、生体センサ10は再測定手段85に基づいて使用者の自律神経の状態を再測定する(S107)。再測定が行われると、繰り返し手段86に基づき、第1特定手段82a、体温調整手段84および再測定手段85から成る一連の手段が実行される。
【0088】
生体センサ10のCPU11は、再測定の結果を用いて、第1特定手段82aに基づいて、使用者が心因性の発熱状態にあること(心因性の発熱状態が解消されていないこと)を特定し(S108)、通信インタフェース部を介して当該情報を管理サーバ30に送信する(S109)。ここで、生体センサ10のCPU11が測定手段81の結果を管理サーバ30に送信し、管理サーバ30が、第1特定手段82aに基づいて、使用者が発熱状態にあることを特定してもよい。
【0089】
管理サーバ30は当該結果を記憶装置に保存する(110)。この際、管理サーバ30は当該結果を学習情報として保存してもよい。管理サーバ30のCPU31は、使用者が心因性の発熱状態にあるという情報に基づき、体温調整装置20に対し、使用者の身体を調整(冷却または加熱)するように指示を出す(S111)。
【0090】
指示を受けた体温調整装置20のCPU21は、体温調整動作部25に対して使用者の体温を調整するように指示を出し、指示を受けた体温調整動作部25は、体温調整手段84に基づき、使用者の体温の調整を実施する(S112)。
【0091】
体温調整装置20により体温調整が開始され一定の期間が経過すると、生体センサ10は再測定手段85に基づいて使用者の自律神経の状態を再測定する(S113)。上述のように繰り返し手段86(S108~S113)は実施されてもよい。また、図示は省略したが、繰り返し手段86は、複数回繰り返されてもよく、例えば、使用者の心因性の発熱状態が解消された際に繰り返し手段86を終了するとしてもよい。
【0092】
以上説明した通り、本実施形態に係る生体情報処理システム及び生体情報処理方法によれば、使用者がストレスに起因した体温上昇状態であることを特定し、体温調整を行うことで、使用者のストレスを緩和することができる。また、体温調整の過程でストレスが緩和されているか否かについても測定することができる。
【0093】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0094】
また、上述した実施形態では、管理サーバ30を備える場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、生体センサ10、体温調整装置20または端末装置40が、図7に示す管理データや学習情報などの各種のデータや情報をそれぞれの記憶装置に記憶している場合には、管理サーバ30が設けられなくてもよいし、生体センサ10と体温調整装置20が直接、情報通信を行ってもよい。
【0095】
更に、上述した実施形態では、生体センサ10によって、第1特定手段82a、第2特定手段83aが実現される構成としたが、この構成に限られない。例えば、生体センサ10が測定手段81の結果を、体温調整装置20、管理サーバ30または端末装置40に送信し、体温調整装置20、管理サーバ30または端末装置40において第1特定手段82aが実現される構成としてもよい。同様に、体温調整装置20、管理サーバ30または端末装置40において第2特定手段83aが実現される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0096】
1…生体情報処理システム
10…生体センサ
20…体温調整装置
30…管理サーバ
40…端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9