(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】流体検出システム及びモジュール
(51)【国際特許分類】
G01F 1/684 20060101AFI20240301BHJP
【FI】
G01F1/684 A
G01F1/684 B
(21)【出願番号】P 2020109986
(22)【出願日】2020-06-25
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長坂 憲士朗
【審査官】羽飼 知佳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0033376(US,A1)
【文献】特表2008-511836(JP,A)
【文献】特開2019-148448(JP,A)
【文献】特表2003-532099(JP,A)
【文献】国際公開第2005/121713(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/68-1/699
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部流路が連結される第1開口及び第2開口を有する内部流路を含む流路ユニットと、
前記内部流路を流れる流体の流れを検出するセンサユニットと、
前記流路ユニットと前記センサユニットとを相互に固定するロック構造と、を備え、
前記センサユニットは、前記流路ユニットから分離可能に前記流路ユニットに取り付けられ
、
前記ロック構造は、
前記センサユニットに設けられた第1引掛部と、
前記流路ユニットに設けられた第2引掛部と、を有し、
前記第1引掛部は、
前記センサユニットにおける前記流路ユニットとの対向面から突出した弾性片と、
前記弾性片の先端に設けられた爪部と、を有し、
前記第2引掛部は、
前記流路ユニットにおける側面と、前記流路ユニットにおける前記センサユニットとは反対側の裏面とで形成される角部であり、
前記ロック構造は、前記爪部が前記角部に引っ掛かることで、前記流路ユニットと前記センサユニットとを相互に固定し、
前記ロック構造が解除されることで、前記流路ユニットと前記センサユニットが相互に分離可能になる、
流体検出システム。
【請求項2】
前記センサユニットと前記流路ユニットとの間で相互に押付力を作用させる押付機構を備える、
請求項1に記載の流体検出システム。
【請求項3】
前記押付機構は、前記押付力を調整可能に構成されている、
請求項2に記載の流体検出システム。
【請求項4】
前記流路ユニットは、ガラス又はポリメタクリル酸メチル樹脂で形成されている、
請求項1~3の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項5】
前記流路ユニットは、複数の層素材が積層された構造を有する、
請求項1~4の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項6】
前記流路ユニットの表面に収容凹部が設けられ、
前記収容凹部には、前記センサユニットの少なくとも一部が収容される、
請求項1~5の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項7】
前記センサユニットの前記少なくとも一部は、前記流体の流れを検出する回路部であり、
前記収容凹部の平面視で、前記収容凹部は、前記内部流路の少なくとも一部に重なる、請求項6に記載の流体検出システム。
【請求項8】
前記流路ユニットには、前記収容凹部の内部から外側に伸びる溝部を有する、
請求項6又は7に記載の流体検出システム。
【請求項9】
前記収容凹部は、前記センサユニットの前記少なくとも一部に嵌り合う形状である、
請求項6~8の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項10】
前記流路ユニットと前記センサユニットとの隙間を埋める介在部材を備える、
請求項1~9の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項11】
前記介在部材の熱伝導率は、空気の熱伝導率よりも高い、
請求項10に記載の流体検出システム。
【請求項12】
前記センサユニットは、熱式の流量計である、
請求項1~11の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項13】
前記流路ユニット及び前記センサユニットのうちの一方には、他方と対向する第1対向面に突部が設けられ、
前記流路ユニット及び前記センサユニットのうちの他方には、前記一方と対向する第2対向面に、前記突部に嵌り合う嵌合部が設けられている、
請求項1~12の何れか1項に記載の流体検出システム。
【請求項14】
前記突部は、前記第1対向面の面内の回転に対して非対称な配置で複数設けられ、
前記嵌合部は、前記複数の突部に対応するように複数設けられている、
請求項13に記載の流体検出システム。
【請求項15】
請求項1~14の何れか1項に記載の流体検出システムの前記流路ユニットとして用いられるモジュール。
【請求項16】
請求項1~14の何れか1項に記載の流体検出システムの前記センサユニットとして用いられるモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、流体検出システム及びモジュールに関する。より詳細には、本開示は、外部流路と連結される内部流路を流れる流体の流れを検出する流体検出システム、及び流体検出システムを構成する流路ユニット又はセンサユニットとして用いられるモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の液体用フローセンサ(流体検出システム)は、半導体モジュール(センサモジュール)と、パイプ(流路モジュール)とを備える。半導体モジュールは、温度センサ及び熱源を有する。半導体モジュールは、パイプの外面に糊状の硬化体によって固定されている。温度センサ及び熱源は、パイプの外面と熱的接触している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の液体用のフローセンサでは、半導体モジュールは、硬化体によってパイプの外面に固定されている。このため、パイプ及び半導体モジュールの一方のみを交換できず、パイプ及び半導体モジュールの両方をまとめて交換する必要がある。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みたものであり、その目的は、流路ユニット及びセンサモジュールの一方を残して他方のみを交換可能な流体検出システム、及びその流体検出システムを構成する流路ユニット又はセンサユニットとして用いられるモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る流体検出システムは、流路ユニットと、センサユニットと、ロック構造と、を備える。前記流路ユニットは、外部流路が連結される第1開口及び第2開口を有する内部流路を含む。前記センサユニットは、前記内部流路を流れる流体の流れを検出する。前記ロック構造は、前記流路ユニットと前記センサユニットとを相互に固定する。前記センサユニットは、前記流路ユニットから分離可能に前記流路ユニットに取り付けられる。前記ロック構造は、第1引掛部と、第2引掛部と、を有する。前記第2引掛部は、前記センサユニットに設けられている。前記第2引掛部は、前記流路ユニットに設けられている。前記第1引掛部は、弾性片と、爪部と、を有する。前記弾性片は、前記センサユニットにおける前記流路ユニットとの対向面から突出する。前記爪部は、前記弾性片の先端に設けられている。前記第2引掛部は、角部である。前記角部は、前記流路ユニットにおける側面と、前記流路ユニットにおける前記センサユニットとは反対側の裏面とで形成される。前記ロック構造は、前記爪部が前記角部に引っ掛かることで、前記流路ユニットと前記センサユニットとを相互に固定する。前記ロック構造が解除されることで、前記流路ユニットと前記センサユニットが相互に分離可能になる。
【0007】
本開示の一態様に係るモジュールは、前記流体検出システムの前記流路ユニットとして用いられる。
【0008】
本開示の一態様に係るモジュールは、前記流体検出システムの前記センサユニットとして用いられる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、流路ユニット及びセンサモジュールの一方を残して他方のみを交換可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る流体検出システムを示す断面図である。
【
図2】
図2は、同上の流体検出システムの分解状態を示す断面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態の変形例4に係る流体検出システムを示す断面図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態に係る流体検出システムを示す斜視図である。
【
図12】
図12は、同上の流体検出システムを示す断面図である。
【
図13】
図13A及び
図13Bはそれぞれ、第4実施形態に係る流体検出システムの分解状態及び組付状態を示す断面図である。
【
図14】
図14Aは、第5実施形態に係る流体検出システムの流路ユニットを示す平面図である。
図14Bは、
図14AのA6-A6断面図である。
図14Cは、同上の流体検出システムの組付状態を示す断面図である。
【
図15】
図15A及び
図15Bはそれぞれ、第6実施形態に係る流体検出システムのセンサユニット及び流路ユニットを示す平面図である。
図15Cは、同上の流体検出システムの組付状態を示す断面図である。
【
図16】
図16A及び
図16Bはそれぞれ、第7実施形態に係る流体検出システムの分解状態及び組付状態を示す断面図である。
【
図17】
図17A及び
図17Bはそれぞれ、第8実施形態に係る流体検出システムのセンサユニット及び流路ユニットを示す平面図である。
図17Cは、同上の流体検出システムの組付状態を示す断面図である。
【
図18】
図18Aは、第9実施形態に係る流体検出システムの流路ユニットを示す平面図である。
図18Bは、同上の流体検出システムの組付状態を示す断面図である。
【
図19】
図19Aは、第9実施形態に係る流体検出システムの流路ユニットを示す平面図である。
図19Bは、同上の流体検出システムの組付状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)第1実施形態
(1-1)構成説明
以下、本実施形態の流体検出システム1について、図面を参照しながら説明する。下記の実施形態等において参照する図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る流体検出システム1は、2つの外部流路G1,G2の間を中継し、2つの外部流路G1,G2を流れる流体の流れ(流速、流量又は向き)を検出する。外部流路G1,G2は、例えばチューブである。検出対象の流体は、本実施形態では液体を想定するが、気体又はゲルであってもよい。ゲルとは、液体と固体の中間で半固形の状態の物質である。
【0013】
本実施形態に係る流体検出システム1は、例えば熱式の流量計である。熱式の流量計では、10ナノリットル/分から10ミリリットル/分の範囲で流量を測定可能である。特に熱式の流量計では、10ナノリットル/分から100マイクロリットル/分までの微小流量範囲で測定可能である。
【0014】
図1~
図3に示すように、流体検出システム1は、流路ユニット2と、センサ部3と、一対のケース4,5と、介在部材7とを備える。センサ部3及び一方のケース4は、センサユニット6を構成している。
【0015】
流路ユニット2は、内部流路21を形成する部材である。内部流路21の直径は、例えば500μm(マイクロメートル)である。内部流路21は、2つの外部流路G1,G2の間を中継する流路であり、内部流路21には、検出対象の流体(すなわち外部流路G1,G2を流れる流体)が流れる。すなわち、流路ユニット2は、内部流路21が2つの外部流路G1,G2の間を中継することで、2つの外部流路G1,G2を流れる流体が内部流路21を流れる構造になっている。
【0016】
流路ユニット2は、例えば、剛性を有する部材で形成されている。この結果、内部流路21は、剛性を有するバルク流路を形成する。剛性を有する部材は、例えばガラス又はPMMA(Poly Methyl Methacrylate:ポリメタクリル酸メチル樹脂)であるが、ガラス及びPMMAに限定されない。
【0017】
流路ユニット2は、例えば、両端に開口(第1開口22及び第2開口23)を有する筒状である。より詳細には、流路ユニット2の断面視外形は、例えば多角形(例えば5つの外面を有する5角形)であり、内部流路21の断面視内形は、例えば円形である(
図4参照)。上記の断面視とは、流路ユニット2の長手方向に直交する断面である。
【0018】
内部流路21は、流路ユニット2の内部の空洞(筒孔)によって構成されており、第1開口22と第2開口23を有する。第1開口22及び第2開口23にはそれぞれ、外部流路G1,G2の端部が連結される。内部流路21の両端の直径は、内部流路21において開口(第1開口22及び第2開口23)から一定距離奥に入った所から開口に向かって漸次大きくなっている(
図1参照)。これにより、外部流路G1,G2が連結し易くなっている。
【0019】
流路ユニット2は、センサ部3を収容する収容凹部24を有する。収容凹部24は、流路ユニット2の外面(例えば5つの外面のうちの1つの外面)から内部流路21に向かって窪んでいる。収容凹部24は、内部流路21と繋がらないように設けられている。収容凹部24の平面視で、収容凹部24は、内部流路21における長手方向の少なくとも一部と重なるように配置されている。なお、収容凹部24の平面視とは、収容凹部24を収容凹部24の底面24aに直交する方向から見た状態である。
【0020】
収容凹部24は、センサ部3と嵌り合う形状である。センサ部3は、センサユニット6のうちの収容凹部24と嵌り合う部分である。より詳細には、収容凹部24の平面視形状は、センサ部3の平面視形状と略同形同大である。収容凹部24の深さは、センサ部3の厚さ以上の深さである。
図1の例では、収容凹部24の深さは、センサ部3の厚さと同じ寸法である。すなわち、
図1の例では、収容凹部24の形状は、センサ部3の形状(例えば直方体状)と略同形同大の形状である。
【0021】
センサ部3は、内部流路21を流れる流体の流れを検出する回路部である。なお、流体の流れを検出するとは、流体の流速、流量、及び向き(流れる方向)のうちの少なくとも1つを検出することである。センサ部3は、熱式流量計用のセンサ部である。センサ部3は、発熱部31と、複数(例えば2つ)の温度センサ32,33と、基部34とを有する。
【0022】
基部34は、発熱部31及び2つの温度センサ32,33を保持する部材である。基部34は、例えば樹脂によって直方体状に形成されている。発熱部31及び2つの温度センサ32,33は、基部34の一面3a(収容凹部24の底面24aとの対向面)に設けられている。
図1の例では、発熱部31及び2つの温度センサ32,33はそれぞれ、表面を基部34から露出して基部34の上記の一面3aに埋め込まれている。2つの温度センサ32,33は内部流路21の長手方向に沿って並んでおり、発熱部31は2つの温度センサ32,33の間に配置されている。
【0023】
発熱部31は、通電することで発熱するヒータである。発熱部31は、発熱することで、内部流路21を流れる流体を加熱する。2つの温度センサ32,33は、発熱部31によって加熱された流体の温度を測定し、測定結果を外部の処理部に出力する。外部の処理部は、2つの温度センサ32,33の測定結果に基づいて、発熱部31によって加熱された流体における熱の拡散を測定し、この測定結果に基づいて流体の流れ(流速、流量及び向きの少なくとも1つ)を検出する。なお、外部の処理部は、流体検出システム1の外部に配置されることを想定するが、流体検出システム1の内部(例えばセンサ部3の内部)に配置されてもよい。
【0024】
センサ部3は、流路ユニット2の収容凹部24に収容されている。この収容状態で、センサ部3は、収容凹部24に嵌り合っている。また、センサ部3の一面3a(発熱部31及び2つの温度センサ32,33が設けられた面)は、収容凹部24の底面24aに対向する。従って、発熱部31及び温度センサ32,33は、内部流路21の近く(すなわち内部流路21を流れる液体の近く)に配置される。この結果、内部流路21を流れる流体とセンサ部3との間で熱の伝達性が向上し、センサ部3によって内部流路21を流れる流体の流れをより精度良く測定できる。
【0025】
センサ部3の一面3aと収容凹部24の底面24aとの間には、介在部材7が設けられている。介在部材7は、センサ部3の一面3aと収容凹部24との底面との間に空気層が形成されることを抑制する。これにより、センサ部3の発熱部31及び温度センサ32,33と流路ユニット2との間の熱の伝達性が向上する。介在部材7は、例えば、シリコーン樹脂のような柔らかい材料(例えば熱硬化性樹脂)である。また、介在部材7は、空気の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料である。介在部材7は、薄膜状にセンサ部3の一面3aと収容凹部24の底面24aとの間に塗布されている。なお、介在部材7は、無くてもよい。
【0026】
一対のケース4,5は、流路ユニット2を保護する部材である。一対のケース4,5によって流路ユニット2が保護されることで、流路ユニット2の耐圧性能が確保される。一対のケース4,5は、例えば樹脂で形成されている。一対のケース4,5は、流路ユニット2の外周の両側から挟み込むように流路ユニット2を内部に収容する。一対のケース4,5は、例えば、流路ユニット2の形状に対応して一方向に長い形状である。各ケース4,5は、例えば矩形の板状である。各ケース4,5は、それらの対向面を対向させるように相互に組み付けられる。
【0027】
各ケース4,5における互いに対向する対向面には、流路ユニット2における径方向の片側半分が収容される収容凹部41,51が設けられている。一方のケース4の対向面には、例えば断面三角形状の収容凹部41が設けられており、他方のケース5の対向面には、例えば断面逆台形状の収容凹部51が設けられている(
図4参照)。なお、上記の断面は、流路ユニット2の長手方向に直交する断面である。
【0028】
各ケース4,5における長手方向の両端面には、例えば半円状の切欠部42,52が設けられている。各ケース4,5が組み付けられた状態で、各ケース4,5における互いに同じ側の切欠部42,52同士が連結して円形の開口を構成する。この両側の開口は、流路ユニット2の第1開口22又は第2開口23を外部に露出する。すなわち、上記の両側の開口は、流路ユニット2の第1開口22又は第2開口23に連結される外部流路G1,G2の通り道を構成する。
【0029】
一対のケース4,5は、相互に固定(ロック)するロック構造を有する。このロック構造は解除可能であり、ロック構造の解除によって、一対のケース4,5は分離可能である。ロック構造は、例えば、爪部と、この爪部と引っ掛かる引掛部とで構成されている。爪部は、一対のケース4,5のうちの一方に設けられ、引掛部は、一対のケースのうちの他方に設けられている。なお、ロック構造は、爪部及び引掛部の代わりに、一対のケース4,5を相互に締結するネジで構成されてもよいし、一対のケース4,5を結束する結束バンドであってもよい。
【0030】
本実施形態では、一方のケース4とセンサ部3とは、センサユニット6を構成している。ケース4は、センサ部3を支持する支持部15としても機能している。以下、ケース4を支持部15と記載する場合がある。なお、センサ部3は、ケース4(すなわち支持部15)に接着剤などで固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。
【0031】
この流体検出システム1では、一対のケース4,5の内部に流路ユニット2及びセンサ部3が収容される。この収容状態で、ロック構造によって一対のケース4,5が相互に固定される。換言すれば、流路ユニット2とセンサユニット6(センサ部3及び一方のケース4)とが組み付けられる。この状態で、流路ユニット2は、各ケース4,5の収容凹部41,51に収容された状態で、各ケース4,5によって挟み込まれる。そして、センサ部3は、流路ユニット2の収容凹部24に収容された状態で、流路ユニット2及びケース4によって挟み込まれる。すなわち、一対のケース4,5によって流路ユニット2が挟み込まれることで、流路ユニット2と一方のケース4とによってセンサ部3が挟み込まれる。これにより、センサ部3の一面3aと収容凹部24の底面24aとが相互に押し付けられる。この結果、センサ部3における発熱部31及び温度センサ32,33と流路ユニット2との間の熱伝導率が向上し、内部流路21を流れる流体の流れをより精度良く測定できる。
【0032】
また、ロック構造が解除されると、一対のケース4,5が相互に分離可能になる。これにより、流路ユニット2が一対のケース4,5から分離可能となり、センサ部3が流路ユニット2から分離可能となる。すなわち、流路ユニット2とセンサユニット6が相互に分離可能になる。
【0033】
(1-2)利用分野
流体検出システム1の利用分野について説明する。流体検出システム1は、半導体製造装置の塗布装置、噴霧装置及び洗浄装置に適用可能である。より詳細には、塗布装置及び噴霧装置では、例えば、液状材料を塗布又は噴霧するときの塗布量及び噴霧量を検出するために流体検出システム1を利用可能である。また、洗浄装置では、例えば、洗浄液の使用量を検出するために流体検出システム1を利用可能である。
【0034】
また、流体検出システム1は、化粧品及び創薬で使用される分注システムに適用可能である。より詳細には、例えば、液状試料を一定量ずつ小分けするときにその一定量を検出するために流体検出システム1を利用可能である。
【0035】
また、流体検出システム1は、電子部品の製造で使用されるディスペンシングマシンに適用可能である。より詳細には、例えば、電子部品の製造で用いられる液状材料を塗布するときにその塗布量を検出するために流体検出システム1を利用可能である。
【0036】
(1-3)主要な効果
以上、本実施形態に係る流体検出システムは、流路ユニット2と、センサユニット6とを備える。流路ユニット2は、外部流路G1,G2が連結される第1開口及び第2開口を有する内部流路21を含む。センサユニット6は、内部流路21を流れる流体の流れを検出する。センサユニット6は、流路ユニット2から分離可能に流路ユニット2に取り付けられる。
【0037】
この構成によれば、流路ユニット2及びセンサユニット6のうちの一方を残して、他方のみを交換することができる。この結果、流路ユニット2を交換するとき、交換する必要の無いセンサユニット6を交換しないで済むため、無駄な費用が発生することを抑制できる。これにより、内部流路21が細すぎて清掃できない場合でも、流路ユニット2のみを交換できるため、低コストで、内部流路21を清潔に保つことができる。
【0038】
(2)第1実施形態の変形例
第1実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。第1実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に説明する変形例は、組み合わせて実施されてもよい。
【0039】
また、流体検出システム1と同様の機能は、流体検出システム1の流路ユニット2として用いられるモジュール、又は、流体検出システム1のセンサユニット6として用いられるモジュールで具現化されてもよい。
【0040】
(2-1)変形例1
第1実施形態では、流体検出システム1は熱式の流量計である場合を例示する。ただし、流体検出システム1は、超音波式の流量計であってもよいし、電磁式の流量計であってもよいし、コリオリ式の流量計であってもよい。
【0041】
(2-2)変形例2
第1実施形態では、流路ユニット2は筒状であり、一対のケース4,5は流路ユニット2の形状に合わせて一方向に長い形状である。ただし、流路ユニット2の形状は、平面視矩形の板状であってもよく、一対のケース4,5の各々の形状もそれぞれ、流路ユニット2の形状に合わせて平面視矩形の板状であってもよい。
【0042】
(2-3)変形例3
第1実施形態では、流路ユニット2の収容凹部24は、センサユニット6の一部(センサ部3)を収容する構造である。ただし、流路ユニット2の収容凹部24は、センサユニット6の少なくとも一部(センサ部3)を収容する構造であってもよい。
【0043】
(2-4)変形例4
図5に示すように、本変形例は、第1実施形態において、アクチュエータ10及び圧力センサ11を更に備える。本変形例は、圧力センサ11によって流路ユニット2とセンサ部3との間に作用する押圧力を測定し、測定結果に応じて、アクチュエータ10によって上記の押圧力を調整するように構成されている。
【0044】
圧力センサ11は、センサ部3と一方のケース4(支持部15)との間に配置されている。圧力センサ11は、流路ユニット2とセンサ部3との間に作用する押圧力(換言すれば、流路ユニット2がセンサ部3を押圧する押圧力F1)を測定する。
【0045】
アクチュエータ10は、他方のケース5(より詳細には収容凹部51の底面)と流路ユニット2との間に配置されている。アクチュエータ10は、外部から供給される電流又は電圧によって伸縮する部材である。アクチュエータ10は、他方のケース5の底面と流路ユニット2との間を拡大縮小する方向に伸縮する。アクチュエータ10は、流路ユニット2の長手方向に均等に押圧力を発生させるため、流路ユニット2の長手方向に沿って複数配置されている。
【0046】
アクチュエータ10は、例えば形状記憶合金で形成されている。より詳細には、アクチュエータ10は、圧縮状態が元の形状として記憶されている。アクチュエータ10は、圧縮状態から伸長された状態(伸長状態)で、他方のケース5と流路ユニット2との間に配置されている。アクチュエータ10は、外部から通電されることで発熱し、伸長状態からその発熱の発熱量に応じた分だけ収縮する。すなわち、アクチュエータ10の発熱量が大きいほど、アクチュエータ10はより大きく収縮する。そして、発熱量が閾値熱量を超えると、アクチュエータ10は元の形状の圧縮状態まで回復する。
【0047】
本変形例では、外部の処理部が、圧力センサ11の測定結果に応じてアクチュエータ10の伸長・収縮を制御する。より詳細には、外部の処理部は、圧力センサ11の測定結果から、上記の押圧力が閾値以上であるか否かを判定する。そして、外部の処理部は、上記の押圧力が閾値以上の場合は、上記の押圧力が過度であると判定し、上記の押圧力が閾値以下になるまでアクチュエータ10への通電量を増加させる。
【0048】
これにより、上記の押圧力は常に一定の値(閾値)となるように制御される。この結果、センサ部3の一面3aと流路ユニット2の収容凹部24の底面24aとの間の押圧力を常に一定の値(閾値)に確保することができる。すなわち、センサユニット6と流路ユニット2とが分離可能になると、センサ部3の一面3aと流路ユニット2の底面24aとの接触を安定的に確保することが困難になる。また、センサユニット6と流路ユニット2とが過度な押圧力によって互いに変形・破損すると、センサ部3の一面3aと流路ユニット2の底面24aとの接触を安定的に確保することが困難になる。しかし、本変形例によれば、センサ部3の一面3aと流路ユニット2の底面24aとの間の接触を常に安定的に確保することができる。
【0049】
なお、上記の「センサ部3の一面3aと流路ユニット2の底面24aとの接触」とは、介在部材7が有る場合は、センサ部3の一面3aと流路ユニット2の底面24aとが介在部材7を介して間接的に接触することであり、介在部材7が無い場合は、センサ部3の一面3aと流路ユニット2の底面24aとが直接接触することである。
【0050】
なお、本変形例では、他方のケース5、圧力センサ11及びアクチュエータ10は、センサユニット6と流路ユニット2との間で相互に押付力を作用させる押付機構80を構成する。なお、ケース5は、センサユニット6との間で流路ユニット2を挟み込んでいる。
【0051】
また、アクチュエータ10は、形状記憶合金の代わりに、電圧に応じて伸縮するピエゾ素子で形成されてもよい。形状記憶合金は、伸長のみ制御可能であるが、ピエゾ素子は伸長及び縮小の両方を制御可能である。
【0052】
(3)第2実施形態
(3-1)構成説明
第2実施形態に係る流体検出システム1について説明する。第1実施形態では、内部流路21がバルク流路(すなわち堅い部材で形成された流路)である場合を例示するが、本実施形態では、内部流路21がフィルム流路(すなわちフィルムで形成された流路)である場合を例示する。以下の説明では、第1実施形態の構成要素と対応する構成要素には同じ符号を付している。
【0053】
図6及び
図7に示すように、本実施形態に係る流体検出システム1は、流路ユニット2と、センサユニット6と、介在部材7と、2つの連結部12と、複数(例えば2つ)の磁石13と、磁性体14を備える。
【0054】
流路ユニット2は、内部流路21を構成する部材である。流路ユニット2は、可撓性を有する樹脂によってフィルム状(例えば平面視矩形のフィルム状)に形成されている。内部流路21は、流路ユニット2の内部に形成されている。内部流路21は、流路ユニット2の一方向(例えば長手方向)において、一端面から他端面まで例えば直線状に貫通するように形成されている。すなわち、内部流路21は、流路ユニット2の両端面(上記の一端面及び他端面)に設けられた開口(第1開口22及び第2開口23)を有する。内部流路21は、例えば、流路ユニット2の他方向(例えば短手方向)の中央に配置されている。流路ユニット2の上記の一方向及び上記の他方向は、流路ユニット2の平面視で(すなわち流路ユニット2の主面に直交する方向から見て)互いに直交する方向である。
【0055】
流路ユニット2は、複数の層素材2a(例えばフィルム状素材)が積層されて1枚のフィルム状に形成されている(
図8参照)。これにより、流路ユニット2の内部に内部流路21を精度良く形成することができる。流路ユニット2は、流路ユニット2の上記の他方向(短手方向)に沿って円弧状に湾曲している。流路ユニット2の上記の湾曲の頂点に内部流路21が配置されている。
【0056】
2つの連結部12はそれぞれ、外部流路G1,G2の端部と内部流路21の開口(第1開口22及び第2開口23)とを連結する筒状部材(例えばフェラル)である。連結部12の一端部は、流路ユニット2の一方の開口(第1開口22又は第2開口23)に連結され、連結部12の他端部は、外部流路(外部流路G1又は外部流路G2)の一端部が連結される。すなわち、本実施形態では、流路ユニット2の第1開口22及び第2開口23は、連結部12を介して外部流路G1,G2と連結される。
【0057】
センサユニット6は、センサ部3と、支持部15とを備える。
【0058】
センサ部3は、第1実施形態のセンサ部3と同じ構成である。支持部15は、センサ部3を支持する部材である。支持部15は、樹脂によって例えば平面視矩形の板状に形成されている。支持部15は、センサ部3を収容する収容凹部15aを有する。収容凹部15aは、支持部15の対向面15bに凹状に形成されている。支持部15の対向面15bは、流路ユニット2と対向する面である。収容凹部15aは、例えば、支持部15の対向面15bの中央に形成されている。
【0059】
収容凹部15aの形状は、センサ部3と嵌り合う形状である。すなわち、収容凹部15aの平面視形状は、センサ部3の平面視形状と略同形同大であり、収容凹部15aの深さは、センサ部3の厚さと略同じ寸法である。センサ部3は、一面3a(発熱部31及び温度センサ32,33が設けられた面)を収容凹部15aの開口側に向けて収容凹部15a内に配置される。
【0060】
支持部15の裏面には、磁性体14(例えば鉄系の金属など)が配置されている。支持部15の裏面は、支持部15において対向面15bと反対側の面である。磁性体14は、磁石13を支持部15の対向面15bに磁力で固定するための部材である。磁性体14は、例えば矩形の板状であり、例えば接着剤で支持部15の裏面に固定されている(
図7参照)。
【0061】
センサユニット6の対向面15bには、介在部材7を介して流路ユニット2が配置される。介在部材7は、第1実施形態の介在部材7と同じ部材である。介在部材7によってセンサユニット6と流路ユニット2とを取り付けることができる。また、介在部材7によって、センサ部3の一面3aと流路ユニット2との間に空気層が形成されることが抑制される。
【0062】
2つの磁石13は、流路ユニット2をセンサユニット6に分離可能に取り付けるための部材である。2つの磁石13は、磁性体14との間で作用する磁力によって、センサユニット6の対向面15b側に固定される。このとき、2つの磁石13は、センサユニット6との間で流路ユニット2を挟み込むようにして、センサユニット6の対向面15b側に固定される。2つの磁石13は、例えば、流路ユニット2の上記の他方向(すなわち短手方向)の両縁部に配置される。
【0063】
より詳細には、流路ユニット2は、その湾曲の凸側がセンサユニット6の対向面15bと対向するように、センサユニット6の対向面15b側に配置される(
図9参照)。そして、流路ユニット2の短手方向の両縁部が、磁石13とセンサユニット6との間で挟み込まれる。これにより、流路ユニット2の湾曲の頂点(すなわち内部流路21が配置する部分)が、センサユニット6の短手方向の中央(センサ部3が配置する部分)に押し付けられる。これにより、センサ部3を内部流路21に安定的に接近させて配置でき、且つ、センサ部3の一面3aと流路ユニット2との間に空気層が形成されることを更に抑制できる。
【0064】
磁石13は、磁性体14との間で作用する磁力によって、センサユニット6に固定されているため、センサユニット6に対して着脱可能(分離可能)である。従って、磁石13がセンサユニット6から取り外されることで、流路ユニット2は、センサユニットから取り外される。
【0065】
(3-2)主要な効果
本実施形態に係る流体検出システム1によれば、主要な効果として、第1実施形態の主要な効果と同じ効果を奏する。また、流路ユニット2がフィルム流路であるため、流路ユニット2の製造コストを低減できる。また、流路ユニット2がフィルム流路である場合、流路ユニット2は、特に流路ユニット2の材質が着色されない限り透明性を有するため、内部流路21を流れる流体を外部から観察可能である。
【0066】
(4)他の実施形態
以下、第1実施形態及び第2実施形態と組み合わせて実施可能な他の実施形態について説明する。以下で説明する他の実施形態は、互いに組み合わせて実施可能である。以下の説明では、第1実施形態及び第2実施形態の構成と対応する構成には同じ符号を付して説明を省略し、第1実施形態及び第2実施形態の構成と異なる点を中心に説明する場合がある。
【0067】
(4-1)第3実施形態
図10A~
図12に示すように、本実施形態では、流路ユニット2がバルク流路である場合において、センサユニット6の平面視で、センサ部3の中心と内部流路21の長手方向の中心とを一致させるための構造を例示する。
【0068】
本実施形態に係る流体検出システム1は、少なくとも、センサユニット6と、流路ユニット2とを備える。
【0069】
図10に示すように、本実施形態のセンサユニット6は、センサ部3と支持部15とを備える。センサ部3は、第1実施形態のセンサ部3において、センサ部3の周囲の4つの側面が内側に傾斜している点が異なる以外は同じ構成である。本実施形態のセンサ部3は、例えば四角錐台形状である。支持部15は、センサ部3を支持する部材であり、樹脂によって例えば平面視矩形の平板状に形成されている。センサ部3は、支持部15の対向面15bにおいて突出するように固定されている。
【0070】
図11に示すように、本実施形態の流路ユニット2は、内部流路21を構成する部材であり、例えば平面視矩形の平板状である。内部流路21は、流路ユニット2において、一方向(例えば長手方向)に沿って一端面から他端面まで例えば直線状に貫通するように形成されている。流路ユニット2の対向面2bには、センサ部3を収容する収容凹部24が設けられている。収容凹部24は、センサ部3と嵌り合う形状(すなわちセンサ部3と略同形同大の形状(例えば四角錐台形状))である。収容凹部24は、流路ユニット2の対向面2bに凹状に形成されている。流路ユニット2の平面視で(すなわち対向面2bに直交する方向から見て)、収容凹部24の中心は、内部流路21の長手方向の中心と重なっている。
【0071】
図12に示すように、センサ部3と収容凹部24とが嵌り合うように、流路ユニット2がセンサユニット6の対向面15bに取り付けられる。この状態では、センサユニット6の平面視で(すなわち対向面15bに直交する方向から見て)、センサ部3の中心と内部流路21の長手方向の中心とは一致する。このように、センサ部3と流路ユニット2の収容凹部24とが嵌り合う構造を採用することで、センサユニット6の平面視で、センサ部3の中心と内部流路21の長手方向の中心とを自動的に一致させることができる。
【0072】
(4-2)第4実施形態
本実施形態では、
図13A及び
図13Bに示すように、流路ユニット2がバルク流路である場合において、センサユニット6のセンサ部3と流路ユニット2の収容凹部24との間に異物(例えばゴミ又は埃)が入ることを抑制するための構造を例示する。
【0073】
図13A及び
図13Bに示すように、本実施形態に係る流体検出システム1は、第3実施形態において、粘着性フィルム27(介在部材)を備える。
【0074】
粘着性フィルム27は、流路ユニット2とセンサユニット6との隙間を埋める部材である。粘着性フィルム27は、空気の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する。粘着性フィルム27は、表面に再剥離性の粘着力を有するフィルムである。再剥離性とは、粘着性フィルム27を付着及び剥離を繰り返して使用できることである。本実施形態の粘着性フィルム27は、更に伸縮性を有するフィルムである。粘着性フィルム27は、流路ユニット2の収容凹部24の平面視形状よりも大きい寸法の平面視形状(例えば矩形状)である。粘着性フィルム27は、収容凹部24の開口面を覆うように、流路ユニット2の対向面2bに接着されている。なお、粘着性フィルム27と流路ユニット2との間の粘着性は、再剥離性は無くてもよい。
【0075】
そして、センサ部3が粘着性フィルム27の上から収容凹部24の内部に押し込まれて収容凹部24に収容されるように、流路ユニット2をセンサユニット6の対向面15bに取り付ける。このとき、粘着性フィルム27は、伸びながらセンサ部3の表面及び収容凹部24の内部の表面に再剥離性の粘着力で付着する。これにより、粘着性フィルム27がセンサ部3と収容凹部24との隙間を埋める。この結果、粘着性フィルム27によって、センサ部3と収容凹部24との間に異物(例えばゴミ又は埃)が入ることが抑制される。
【0076】
本実施形態では、粘着性フィルム27は、センサユニット6とは再剥離性の粘着力で付着される。このため、流路ユニット2が交換されるときに、センサユニット6に粘着性フィルム27の残りカスが付着することを抑制できる。この結果、センサユニット6の繰り返し使用性を向上させることができる。
【0077】
(4-3)第5実施形態
図14A~
図14Cに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がバルク流路である場合において、センサユニット6のセンサ部3と流路ユニット2の収容凹部24との間に入った気泡を外部に抜くための構造を例示する。
【0078】
本実施形態に係る流体検出システム1は、第4実施形態と同じ構成である。ただし、
図14A及び
図14Bに示すように、本実施形態では、流路ユニット2の対向面2bには、溝部28が設けられている。溝部28は、流路ユニット2の対向面2bに凹状に設けられている。溝部28は、収容凹部24の内部から外側に延びている。より詳細には、溝部28は、収容凹部24の内部から粘着性フィルム27の外側まで延びている。溝部28は、収容凹部24の底面から側面を通って流路ユニット2の対向面2bに延びている。溝部28は、一例として、流路ユニット2の平面視で(すなわち対向面2bに直交する方向から見て)、内部流路21に直交する方向の両側に延びている。本実施形態のセンサユニット6は、第4実施形態のセンサユニット6(すなわち第3実施形態のセンサユニット6(
図10A及び
図10B参照))と同じである。
【0079】
図14Cに示すように、本実施形態では、センサ部3が粘着性フィルム27の上から収容凹部24の内部に押し込まれて収容凹部24に収容されるように、流路ユニット2がセンサユニット6の対向面15bに取り付けられる。このとき、収容凹部24と粘着性フィルム27との間に気泡が入る場合がある。この場合、その気泡は、流路ユニット2の溝部28を通って収容凹部24の外部に抜ける。
【0080】
本実施形態では、センサユニット6と流路ユニット2との間に粘着性フィルム27が設けられる場合を例示するが、粘着性フィルム27は無くてもよい。この場合は、収容凹部24とセンサ部3との間に入った気泡が溝部28を通って外部に抜ける。
【0081】
(4-4)第6実施形態
図15A~
図15Cに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がバルク流路である場合において、センサユニット6と流路ユニット2とを相互に位置決めする構造を例示する。
【0082】
本実施形態に係る流体検出システム1は、第3実施形態と同じ構成である。ただし、第3実施形態では、センサ部3と収容凹部24は互いに嵌り合う形状であるが、本実施形態では、センサ部3と収容凹部24との間に隙間が有ってもよい。以下、第3実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0083】
図15A及び
図15Bに示すように、本実施形態では、センサユニット6の支持部15の対向面15bには、複数の突部55が設けられており、流路ユニット2の対向面2bには、複数の突部55と嵌り合う複数の嵌合部56が設けられている。
【0084】
突部55は、例えばピン状の突起であり、嵌合部56は、突部55と嵌り合う凹部又は貫通孔である。複数の突部55は、支持部15の対向面15bの面内において(換言すれば対向面15bに直交する仮想軸回りの回転に対して)回転非対称な配置で設けられている。複数の嵌合部56は、複数の突部55に対応するように設けられている。具体的には、複数の嵌合部56は、複数の突部55の配置と対応する配置であって、流路ユニット2の対向面2bの面内において回転非対称な配置で設けられている。
【0085】
ここで、上記の「回転非対称な配置」とは、回転が360度の整数倍の場合だけ、回転前の配置と回転後の配置が一致する配置である。
図15A及び
図15Bの例では、複数の突部55及び複数の嵌合部56はそれぞれ、2等辺3角形の3つの頂点の配置で設けられている。
【0086】
図15Cに示すように、流路ユニット2がセンサユニット6に取り付けられると、複数の突部55と複数の嵌合部56とが嵌り合う。これにより、センサ部3が収容凹部24内の規定位置に配置される。これにより、センサユニット6と流路ユニット2とが相互に位置決めされる。すなわち、センサユニット6の平面視で、内部流路21の長手方向及び幅方向において、センサ部3と内部流路21との相対位置が位置決めされる。特に、センサユニット6の対向面15bの面内での流路ユニット2の向きを間違えることを抑制できる。
【0087】
なお、突部55は、流路ユニット2の対向面2bに設けられ、嵌合部56は、センサユニット6の対向面15bに設けられてもよい。
【0088】
(4-5)第7実施形態
図16A及び
図16Bに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がバルク流路である場合において、センサユニット6と流路ユニット2とを相互に固定するロック構造58を例示する。また、本実施形態では、内部流路21回りのセンサ部3の傾きを抑制する構造を例示する。
【0089】
図16A及び
図16Bに示すように、本実施形態に係る流体検出システム1は、第4実施形態において、ロック構造58と、クッション材57とを備える。
【0090】
ロック構造58は、センサユニット6に設けられた複数(例えば2つ)の第1引掛部561と、流路ユニット2に設けられた複数(例えば2つ)の第2引掛部562とを有する。複数の第2引掛部562は、複数の第1引掛部561が引っ掛かる部分である。
【0091】
複数の第1引掛部561はそれぞれ、弾性片561
aと爪部561bとを有する。弾性片561
aは、センサユニット6の支持部15の対向面15bにおける一方向の両縁から対向面15bに直交する方向に突出している。弾性片561
aは、支持部15の外周側に弾性的に傾倒可能に突出している。爪部561bは、弾性片561
aの先端において弾性片561
aの内側面の側に突出している。複数の第2引掛部562はそれぞれ、流路ユニット2における裏面と側面とで構成される角部によって構成されている。すなわち、第1引掛部561の爪部561bは、流路ユニット2の上記の角部562に引っ掛かる(
図16B参照)。
【0092】
このように、流路ユニット2がセンサユニット6に取り付けられたときに、複数の第1引掛部561が複数の第2引掛部562に引っ掛かることで、センサユニット6と流路ユニット2とが相互に固定(ロック)される。そして、複数の第1引掛部561の弾性片561aが外側に弾性的に傾倒されることでロックが解除される。これにより、流路ユニット2とセンサユニット6とが分離可能になる。
【0093】
クッション材57は、内部流路21回りのセンサ部3の傾きを抑制する部材である。なお、内部流路21回りのセンサ部3の傾きとは、内部流路21回りにおいて、センサ部3と収容凹部24との嵌り合いがずれることで生じる傾きである。クッション材57は、圧縮反発可能な部材であり、例えばゴム弾性部材又はウレタン材(例えばスポンジ材)である。
図16Aの例では、断面三角形状に形成されている。クッション材57は、例えば、センサユニット6の対向面15bに設けられている。より詳細には、クッション材57は、対向面15bに均等に分布するように配置されている。これにより、センサユニット6の対向面15と流路ユニット2の対向面2bとの間の押圧力が、対向面15に渡って均等に掛かるようになる。なお、クッション材57は、センサユニット6の対向面15bに配置される代わりに、流路ユニット2の対向面2bに配置されてもよい。
【0094】
本実施形態では、流路ユニット2がセンサユニット6に取り付けられたとき、クッション材57は、流路ユニット2の対向面2bとセンサユニット6の対向面15bとの間に挟まれて弾性的に圧縮される(
図16B参照)。そして、この弾性圧縮時の反発力によって、流路ユニット2の対向面2bとセンサユニット6の対向面15bとが互いに平行に維持される。すなわち、内部流路21回りのセンサ部3の傾きが抑制される。これにより、センサ部3の検出精度が向上する。
【0095】
なお、本実施形態では、粘着性フィルム27が原因でセンサ部3が内部流路21回りに傾くことを想定するが、センサ部3が内部流路21回りに傾く原因を粘着性フィルム27に限定しない。粘着性フィルム27以外の原因で、センサ部3が内部流路21回りに傾いてもよい。また、本実施形態では、粘着性フィルム27を備える場合を例示するが、粘着性フィルム27は無くてもよい。
【0096】
(4-6)第8実施形態
本実施形態では、流路ユニット2がフィルム流路である場合において、センサユニット6と流路ユニット2とを相互に位置決めする構造を例示する。
【0097】
本実施形態に係る流体検出システム1は、第2実施形態と同じ構成である。ただし、17A及び
図17Bに示すように、本実施形態では、センサユニット6の支持部15の対向面15bには、複数の突部60が設けられており、流路ユニット2の対向面2bには、複数の突部60と嵌り合う複数の嵌合部61が設けられている。
【0098】
突部60は、例えばピン状の突起であり、嵌合部61は、突部60と嵌り合う貫通孔である。複数の突部60は、支持部15の対向面15bの面内において(換言すれば対向面15bに直交する仮想軸回りの回転に対して)回転非対称な配置で設けられている。複数の嵌合部61は、複数の突部60に対応するように設けられている。具体的には、複数の嵌合部61は、複数の突部60の配置と対応する配置であって、流路ユニット2の対向面2bの面内において回転非対称な配置で設けられている。
【0099】
ここで、上記の「回転非対称な配置」とは、回転が360度の整数倍の場合だけ、回転前の配置と回転後の配置が一致する配置である。
図17A及び
図17Bの例では、複数の突部60及び複数の嵌合部61はそれぞれ、2等辺3角形の3つの頂点の配置で設けられている。
【0100】
図17Cに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がセンサユニット6に取り付けられると、複数の突部60と複数の嵌合部61とが嵌り合う。これにより、センサユニット6の対向面15bでの流路ユニット2の位置が位置決めされる。すなわち、センサユニット6の平面視で、内部流路21の長手方向及び幅方向において、センサ部3と内部流路21との相対位置が位置決めされる。特に、センサユニット6の対向面15bの面内での流路ユニット2の向きを間違えることを抑制できる。
【0101】
なお、突部60は、流路ユニット2の対向面2bに設けられ、嵌合部61は、センサユニット6の対向面15bに設けられてもよい。
【0102】
(4-7)第9実施形態
図18A及び
図18Bに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がフィルム流路である場合において、センサユニット6のセンサ部3と流路ユニット2との間に異物(例えばゴミ又は埃)が入ることを抑制するための構造を例示する。
【0103】
本実施形態に係る流体検出システム1は、第8実施形態において、粘着性フィルム27を備える。粘着性フィルム27は、流路ユニット2とセンサユニット6との隙間を埋める部材である。粘着性フィルム27は、空気の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する。粘着性フィルム27は、表面に再剥離性の粘着力を有するフィルムである。粘着性フィルム27は、センサ部3の平面視形状よりも大きい寸法の平面視形状(例えば矩形状)であり、流路ユニット2の対向面2bに接着されている(
図18A参照)。なお、粘着性フィルム27と流路ユニット2との間の粘着性は、再剥離性は無くてもよい。
【0104】
そして、流路ユニット2がセンサユニット6の対向面15bに取り付けられると、粘着性フィルム27は、センサユニット6の対向面15b及びセンサ部3の表面に再剥離性の粘着力で付着する。これにより、粘着性フィルム27がセンサ部3と流路ユニット2との隙間を埋める。この結果、粘着性フィルム27によって、センサ部3と流路ユニット2との間に異物(例えばゴミ又は埃)が入ることが抑制される。
【0105】
本実施形態では、粘着性フィルム27は、センサユニット6とは再剥離性の粘着力で付着される。そのため、流路ユニット2が交換されるときに、センサユニット6に粘着性フィルム27の残りカスが付着することを防止できる。この結果、センサユニット6の繰り返し使用性を向上させることができる。
【0106】
(4-8)第10実施形態
図19A及び
図19Bに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がフィルム流路である場合において、センサユニット6のセンサ部3と流路ユニット2との間に入った気泡を外部に抜くための構造を例示する。
【0107】
図19Aに示すように、本実施形態に係る流体検出システム1は、第9実施形態と同じ構成である。ただし、本実施形態では、センサユニット6の対向面15bには、溝部70が設けられている。溝部70は、センサユニット6の対向面15bに凹状に設けられており、収容凹部15aから収容凹部15aの外周に延びている。より詳細には、溝部70は、流路ユニット2がセンサユニット6に取り付けられたときに、粘着性フィルム27の外側まで延びるように設けられている。溝部70は、流路ユニット2がセンサユニット6に取り付けられた状態で、流路ユニット2の平面視で、内部流路21に直交する方向の両側に延びるように設けられている(
図19B参照)。本実施形態の流路ユニット2は、第9実施形態の流路ユニット2(
図18A参照)と同じである。
【0108】
図19Bに示すように、本実施形態では、流路ユニット2がセンサユニット6の対向面15bに取り付けられたとき、センサ部3の表面と粘着性フィルム27との間に気泡が入る場合がある。この場合、その気泡は、センサユニット6の溝部70を通って外部に抜ける。
【0109】
本実施形態では、センサユニット6と流路ユニット2との間に粘着性フィルム27が設けられる場合を例示するが、粘着性フィルム27は無くてもよい。この場合は、流路ユニット2とセンサ部3との間に入った気泡が溝部70を通って外部に抜ける。
【0110】
(5)態様
以上説明した実施形態及び変形例から明らかなように以下の態様を取り得る。
【0111】
第1の態様の流体検出システム(1)は、流路ユニット(2)と、センサユニット(6)と、を備える。流路ユニット(2)は、外部流路(G1,G2)が連結される第1開口(22)及び第2開口(23)を有する内部流路(21)を含む。センサユニット(6)は、内部流路(21)を流れる流体の流れを検出する。センサユニット(6)は、流路ユニット(2)から分離可能に流路ユニット(2)に取り付けられる。
【0112】
この構成によれば、流路ユニット(2)及びセンサユニット(6)のうちの一方を残して、他方のみを交換することができる。
【0113】
第2の態様の流体検出システム(1)は、第1の態様において、センサユニット(6)と流路ユニット(2)との間で相互に押付力を作用させる押付機構(80)を備える。
【0114】
この構成によれば、センサユニット(6)と流路ユニット(2)を相互に安定的に接触させることができる。
【0115】
第3の態様の流体検出システム(1)では、第2の態様において、押付機構(80)は、押付力を調整可能に構成されている。
【0116】
この構成によれば、センサユニット(6)と流路ユニット(2)との間の押圧力を調整することができる。
【0117】
第4の態様の流体検出システム(1)では、第1~3の態様の何れか1つにおいて、流路ユニット(2)は、ガラス又はポリメタクリル酸メチル樹脂で形成されている。
【0118】
この構成によれば、耐薬品性を向上させることができる。
【0119】
第5の態様の流体検出システム(1)では、第1~4の態様の何れか1つにおいて、流路ユニット(2)は、複数の層素材(2a)が積層された構造を有する。
【0120】
この構成によれば、流路ユニット(2)内に内部流路(21)を制度よく造ることができる。
【0121】
第6の態様の流体検出システム(1)では、第1~5の態様の何れか1つにおいて、流路ユニット(2)の表面に収容凹部(24)が設けられる。収容凹部(24)には、センサユニット(6)の少なくとも一部(例えばセンサ部(3))が収容される。
【0122】
この構成によれば、センサユニット(6)の上記のすくなくとも一部を流路ユニット(2)に接近させて配置することができる。また、流路ユニット(2)の裏表を間違えることを防止できる。
【0123】
第7の態様の流体検出システム(1)では、第6の態様において、センサユニット(6)の上記の少なくとも一部は、流体の流れを検出する回路部(3)である。収容凹部(24)の平面視で、収容凹部(24)は、内部流路(21)の少なくとも一部に重なる。
【0124】
この構成によれば、センサユニット(6)の回路部(3)を流路ユニット(2)に接近させて配置することができる。
【0125】
第8の態様の流体検出システム(1)では、第6又は第7の態様において、流路ユニット(2)には、収容凹部(24)の内部から外側に伸びる溝部(28)を有する。
【0126】
この構成によれば、溝部(28)によって、流路ユニット(2)の収容凹部(24)とセンサユニット(6)の上記の少なくとも一部(例えばセンサ部(3))との間に溜まる気泡を外部に抜くことができる。
【0127】
第9の態様の流体検出システム(1)では、第6~第8の態様の何れか1つにおいて、収容凹部(24)は、センサユニット(6)の上記の少なくとも一部(センサ部(3))に嵌り合う形状である。
【0128】
この構成によれば、センサユニット(6)の上記の少なくとも一部(センサ部(3))と収容凹部(24)との間に空気層が形成されることを抑制できる。また、センサユニット(6)と流路ユニット(2)とを相互に位置決めすることができる。
【0129】
第10の態様の流体検出システム(1)は、第1~第9の態様の何れか1つにおいて、流路ユニット(2)とセンサユニット(6)との隙間を埋める介在部材(7,27)を備える。
【0130】
この構成によれば、介在部材(7,27)によって、流路ユニット(2)とセンサユニット(6)との隙間に空気層が形成されることを抑制できる。
【0131】
第11の態様の流体検出システム(1)では、第10の態様において、介在部材(7,27)の熱伝導率は、空気の熱伝導率よりも高い。
【0132】
この構成によれば、介在部材(7,27)によって、センサユニット(6)のセンサ部(3)と流路ユニット(2)との間の熱伝導率を向上させることができる。これにより、センサユニット(6)が熱式の流量計である場合に、測定精度を向上させることができる。
【0133】
第12の態様の流体検出システム(1)では、第1~第11の態様の何れか1つにおいて、センサユニット(6)は、熱式の流量計である。
【0134】
この構成によれば、本発明の流体検出システム(1)を熱式の流量計に適用可能である。
【0135】
第13の態様の流体検出システム(1)では、第1~第12の態様の何れか1つにおいて、流路ユニット(2)及びセンサユニット(6)のうちの一方には、他方と対向する第1対向面に突部(55;60)が設けられる。流路ユニット(2)及びセンサユニット(6)のうちの他方には、一方と対向する第2対向面に、突部(55;60)に嵌り合う嵌合部(56;61)が設けられている。
【0136】
この構成によれば、突部(55;60)と嵌合部(56;61)との嵌り合いによって、センサユニット(6)と流路ユニット(2)を相互に位置決めすることができる。
【0137】
第14の態様の流体検出システム(1)では、第13の態様において、突部(55;60)は、上記の第1対向面の面内の回転に対して非対称な配置で複数設けられる。嵌合部(56;61)は、複数の突部(55;60)に対応するように複数設けられている。
【0138】
この構成によれば、センサユニット(6)の対向面の面内での流路ユニット(2)の向きを間違えることを抑制できる。
【0139】
第15の態様の流体検出システム(1)では、第1~第14の態様の何れか1つにおいて、流路ユニット(2)とセンサユニット(6)とを相互に固定するロック構造(58)を有する。ロック構造(58)が解除されることで、流路ユニット(2)とセンサユニット(6)が相互に分離可能になる。
【0140】
この構成によれば、ロック構造(58)によって、流路ユニット(2)とセンサユニット(6)とを相互に分離可能に固定することができる。
【0141】
第16の態様のモジュールは、第1~第15の態様の何れか1つの流体検出システム(1)の流路ユニット(2)として用いられる。
【0142】
この構成によれば、流体検出システム(1)の流路ユニット(2)として用いられるモジュールを提供できる。
【0143】
第17の態様のモジュールは、第1~第15の態様の何れか1つの流体検出システム(1)のセンサユニット(6)として用いられる。
【0144】
この構成によれば、流体検出システム(1)のセンサユニット(6)として用いられるモジュールを提供できる。
【符号の説明】
【0145】
1 流体検出システム
2 流路ユニット
2a 層素材
3 センサ部(回路部)
6 センサユニット
7 介在部材
21 内部流路
24 収容凹部
27 再剥離性の粘着性フィルム(介在部材)
28 溝部
55,60 突部
56,61 嵌合部
58 ロック構造
G1,G2 外部流路