(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】露光装置及び物品の製造方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20240301BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/20 521
(21)【出願番号】P 2019160664
(22)【出願日】2019-09-03
【審査請求日】2022-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 大輔
【審査官】今井 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-110529(JP,A)
【文献】特開2006-253186(JP,A)
【文献】特開2010-073835(JP,A)
【文献】国際公開第2011/010560(WO,A1)
【文献】特開2008-153401(JP,A)
【文献】特開2002-033272(JP,A)
【文献】特開2009-059893(JP,A)
【文献】特開2014-116406(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20-7/24、9/00-9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査方向に原版と基板とを移動させながら前記基板を露光する露光装置であって、
光源からの光で前記原版の被照明面を照明する照明光学系を有し、
前記照明光学系は、
前記被照明面の共役面において前記走査方向
に対応する対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記
対応方向における相対距離が可変の第1遮光部材及び第2遮光部材を含み、前記被照明面の共役面から前記光源側に離れた位置に配置される第1遮光部と、
前記
対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記
対応方向における相対距離が可変の第3遮光部材及び第4遮光部材を含み、前記共役面から前記被照明面側に離れた位置に配置される第2遮光部と、
を有し、
前記共役面の面内で前記
対応方向と直交する方向
における所定位置において、
前記第1遮光部材の端部と前記第3遮光部材の端部は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して同じ方向側にあって距離が互いに異なり、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材の前記互いに対向する端部の中点と、前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材の前記互いに対向する端部の中点は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して、同じ方向側に離れた位置に存在して、距離が互いに一致するように、前記第1遮光部及び前記第2遮光部が配置されていることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
走査方向に原版と基板とを移動させながら前記基板を露光する露光装置であって、
光源からの光で前記原版の被照明面を照明する照明光学系を有し、
前記照明光学系は、
前記被照明面の共役面において前記走査方向に対応する対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記対応方向における相対距離が可変の第1遮光部材及び第2遮光部材を含み、前記被照明面から前記光源側に離れた位置に配置される第1遮光部と、
前記対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記対応方向における相対距離が可変の第3遮光部材及び第4遮光部材を含み、前記被照明面の共役面から前記被照明面側に離れた位置に配置される第2遮光部と、
を有し、
前記共役面の面内で前記対応方向と直交する方向における所定位置において、前記第1遮光部材の端部と前記第3遮光部材の端部は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して同じ方向側にあって距離が互いに異なり、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材の前記互いに対向する端部の中点と、前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材の前記互いに対向する端部の中点は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して同じ方向側に離れた位置に存在して、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材の前記互いに対向する端部の中点と前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面との間の距離を前記共役面と前記被照明面との間の倍率で割った値と、前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材の前記互いに対向する端部の中点と前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面との間の距離とが一致するように、前記第1遮光部及び前記第2遮光部が配置されていることを特徴とする露光装置。
【請求項3】
走査方向に原版と基板とを移動させながら前記基板を露光する露光装置であって、
光源からの光で前記原版の被照明面を照明する照明光学系を有し、
前記照明光学系は、
前記被照明面の共役面において前記走査方向に対応する対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記対応方向における相対距離が可変の第1遮光部材及び第2遮光部材を含み、前記共役面から前記光源側に離れた位置に配置される第1遮光部と、
前記対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記対応方向における相対距離が可変の第3遮光部材及び第4遮光部材を含み、前記共役面から前記被照明面側に離れた位置に配置される第2遮光部と、
を有し、
前記共役面の面内で前記対応方向と直交する方向における所定位置において、前記第1遮光部材の端部と前記第3遮光部材の端部は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して同じ方向側にあって距離が互いに異なり、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材の前記互いに対向する端部の中点、及び、前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材の前記互いに対向する端部の中点が前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面から同じ方向側に離れた位置に存在するように、前記第1遮光部及び前記第2遮光部が配置されていることを特徴とする露光装置。
【請求項4】
前記第1遮光部及び前記第2遮光部の位置を調整する調整部を更に有することを特徴とする請求項1
乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項5】
前記調整部は、
前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材のうちの一方を前記
対応方向に沿って移動させる第1移動部と、
前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材のうちの一方を前記
対応方向に沿って移動させる第2移動部と、
を含み、
前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材のうちの他方、及び、前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材のうちの他方は、前記
対応方向の位置が固定されていることを特徴とする請求項
4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記調整部は
、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材のうちの少なくとも一方と前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材のうちの少なくとも一方とを同期して前記
対応方向に沿って移動させることを特徴とする請求項
4に記載の露光装置。
【請求項7】
前記調整部は
、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材のうちの少なくとも一方と前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材のうちの少なくとも一方とを同一の移動量で移動させることを特徴とする請求項
4又は
6に記載の露光装置。
【請求項8】
前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材のうちの一方は、前記共役面の面内で前記
対応方向に直交する方向に沿って配列された複数の第1遮光板を含み、
前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材のうちの一方は、前記共役面の面内で前記
対応方向に直交する方向に沿って配列された複数の第2遮光板を含み、
前記調整部は、
前記複数の第1遮光板のそれぞれを独立して前記
対応方向に沿って移動させ、
前記複数の第2遮光板のそれぞれを独立して前記
対応方向に沿って移動させることを特徴とする請求項
4に記載の露光装置。
【請求項9】
前記光軸の方向において、前記第1遮光部と前記共役面との距離は、前記第2遮光部と前記共役面との距離とは異なることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
露光した前記基板を現像する工程と、
現像された前記基板から物品を製造する工程と、
を有することを特徴とする物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光装置及び物品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原版(レチクル又はマスク)を照明光学系で照明し、原版のパターンを投影光学系を介して基板(ウエハ)に投影する露光装置が従来から用いられている。露光装置には、解像度及びスループットの向上が益々要求され、例えば、解像度の向上を実現するためには、露光光の短波長化及び投影光学系の開口数(NA)の増加(高NA化)が有効である。また、変形照明(輪帯照明、二重極照明、四重極照明など)で原版を照明することは解像度を向上させるのに効果的であり、変形照明を形成するために照明光学系に回折光学素子を用いることが知られている。
【0003】
特許文献1には、露光装置の被照明面の共役面から光源側にデフォーカスした位置に配置された遮光部と、被照明面の共役面から被照明面側にデフォーカスした位置に配置された遮光部とを有する露光装置が開示されている。特許文献1に開示された露光装置は、走査方向の各点を照明する光束の重心光線を光軸とほぼ平行にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、被照明面に配置された原版(物体面上)のパターンを投影光学系を介して基板(像面上)に投影する際に、被照明面における有効光源分布(光強度分布)の重心光線のずれがあると、像面におけるテレセン度が低下する。これにより、露光時にフォーカスがずれた場合には、露光装置における重ね合わせ精度が低下してしまう。従って、被照明面における有効光源分布の重心光線のずれを適切に設定する必要がある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、被照明面における光強度分布の重心光線のずれ及びテレセン度の低下を抑制するのに有利な露光装置を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、走査方向に原版と基板とを移動させながら前記基板を露光する露光装置であって、光源からの光で前記原版の被照明面を照明する照明光学系を有し、前記照明光学系は、前記被照明面の共役面において前記走査方向に対応する対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記対応方向における相対距離が可変の第1遮光部材及び第2遮光部材を含み、前記被照明面の共役面から前記光源側に離れた位置に配置される第1遮光部と、前記対応方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、前記対応方向における相対距離が可変の第3遮光部材及び第4遮光部材を含み、前記共役面から前記被照明面側に離れた位置に配置される第2遮光部と、を有し、前記共役面の面内で前記対応方向と直交する方向における所定位置において、前記第1遮光部材の端部と前記第3遮光部材の端部は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して同じ方向側にあって距離が互いに異なり、前記第1遮光部材及び前記第2遮光部材の前記互いに対向する端部の中点と、前記第3遮光部材及び前記第4遮光部材の前記互いに対向する端部の中点は、前記照明光学系の光軸を含んで前記対応方向に直交する面に対して、同じ方向側に離れた位置に存在して、距離が互いに一致するように、前記第1遮光部及び前記第2遮光部が配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、例えば、被照明面における光強度分布の重心光線のずれ及びテレセン度の低下を抑制するのに有利な露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略断面図である。
【
図2】第1遮光部及び第2遮光部の詳細を説明するための図である。
【
図4】第1遮光部及び第2遮光部の機能を説明するための図である。
【
図5】複数の遮光板を含む第1遮光部及び第
2遮光部のそれぞれを示す図である。
【
図6】複数の遮光板を含む第1遮光部及び第
2遮光部のそれぞれを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の一側面としての露光装置100の構成を示す概略断面図である。露光装置100は、原版25と基板27とを走査方向に移動させながら基板27を露光(走査露光)して、原版25のパターンを基板上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(スキャナー)である。露光装置100は、光源1からの光で原版25(レチクル又はマスク)を照明する照明光学系110と、原版25のパターンを基板27(ウエハやガラスプレートなど)に投影する投影光学系26とを有する。
【0013】
光源1は、波長約365nmの水銀ランプや波長約248nmのKrFエキシマレーザ、波長約193nmのArFエキシマレーザなどのエキシマレーザなどを含み、原版25を照明するための光束(露光光)を射出する。
【0014】
照明光学系110は、引き回し光学系2と、射出角度保存光学素子5と、回折光学素子6と、コンデンサーレンズ7と、遮光部材8と、プリズムユニット10と、ズームレンズユニット11とを含む。また、照明光学系110は、オプティカルインテグレータ12と、絞り13と、コンデンサーレンズ14と、第1遮光部18と、第2遮光部20と、マスキングユニット19と、コンデンサーレンズ21と、コリメータレンズ23とを含む。
【0015】
引き回し光学系2は、光源1と射出角度保存光学素子5との間に設けられ、光源1からの光束を射出角度保存光学素子5に導く。射出角度保存光学素子5は、回折光学素子6の光源側に設けられ、光源1からの光束を、その発散角度を一定に維持しながら回折光学素子6に導く。射出角度保存光学素子5は、フライアイレンズ、マイクロレンズアレイやファイバー束などのオプティカルインテグレータを含む。射出角度保存光学素子5は、光源1の出力変動が回折光学素子6によって形成される光強度分布(パターン分布)に及ぼす影響を低減する。
【0016】
回折光学素子6は、照明光学系110の瞳面とフーリエ変換の関係にある面に配置されている。回折光学素子6は、投影光学系26の瞳面と共役な面である照明光学系110の瞳面や照明光学系110の瞳面と共役な面に、光源1からの光束の光強度分布を回折作用により変換して所望の光強度分布を形成する。回折光学素子6は、回折パターン面に所望の回折パターンが得られるように計算機で設計された計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)で構成されていてもよい。本実施形態では、投影光学系26の瞳面に形成される光源形状を有効光源形状と称する。なお、「有効光源」とは、被照明面及び被照明面の共役面における光強度分布又は光角度分布を意味する。回折光学素子6は、射出角度保存光学素子5とコンデンサーレンズ7との間に設けられている。
【0017】
照明光学系110には、複数の回折光学素子6が設けられていてもよい。例えば、複数の回折光学素子6のそれぞれはターレット(不図示)の複数のスロットに対応する1つに取り付けられている(搭載されている)。複数の回折光学素子6は、それぞれ、異なる有効光源形状を形成する。これらの有効光源形状は、小円形形状(比較的小さな円形形状)、大円形形状(比較的大きな円形形状)、輪帯形状、二重極形状、四重極形状、その他の形状を含む。輪帯形状、二重極形状又は四重極形状の有効光源形状で被照明面を照明する方法は、変形照明と呼ばれる。
【0018】
射出角度保存光学素子5からの光束は、回折光学素子6で回折され、コンデンサーレンズ7に導かれる。コンデンサーレンズ7は、回折光学素子6とプリズムユニット10との間に設けられ、回折光学素子6で回折された光束を集光し、フーリエ変換面9に回折パターン(光強度分布)を形成する。
【0019】
フーリエ変換面9は、オプティカルインテグレータ12と回折光学素子6との間にあり、回折光学素子6と光学的にフーリエ変換の関係にある面である。照明光学系110の光路に配置される回折光学素子6を交換することで、フーリエ変換面9に形成される回折パターンの形状を変更することができる。
【0020】
遮光部材8は、照明光学系110の光軸1bと垂直な方向に移動可能に構成され、フーリエ変換面9の上流側(光源側)に配置されている。遮光部材8は、フーリエ変換面9の位置からややデフォーカスした位置に配置されている。
【0021】
プリズムユニット10及びズームレンズユニット11は、フーリエ変換面9とオプティカルインテグレータ12との間に設けられ、フーリエ変換面9に形成された光強度分布を拡大するズーム光学系として機能する。プリズムユニット10は、フーリエ変換面9に形成された光強度分布を、輪帯率などを調整してズームレンズユニット11に導く。また、ズームレンズユニット11は、プリズムユニット10とオプティカルインテグレータ12との間に設けられている。ズームレンズユニット11は、例えば、複数のズームレンズを含み、フーリエ変換面9に形成された光強度分布を、照明光学系110のNAと投影光学系26のNAとの比を基準としたσ値を調整してオプティカルインテグレータ12に導く。
【0022】
オプティカルインテグレータ12は、ズームレンズユニット11とコンデンサーレンズ14との間に設けられている。オプティカルインテグレータ12は、輪帯率、開口角及びσ値が調整された光強度分布に応じて、多数の2次光源を形成してコンデンサーレンズ14に導くハエの目レンズを含む。但し、オプティカルインテグレータ12は、ハエの目レンズに代えて、オプティカルパイプ、回折光学素子、マイクロレンズアレイなどの他の光学素子を含んでいてもよい。オプティカルインテグレータ12は、回折光学素子6を経た光束で被照明面24に配置された原版25を均一に照明する。オプティカルインテグレータ12とコンデンサーレンズ14との間には、絞り13が設けられている。
【0023】
コンデンサーレンズ14は、オプティカルインテグレータ12と原版25との間に設けられている。これにより、オプティカルインテグレータ12から導かれた多数の光束を集光して原版25を重畳的に照明することができる。光線をオプティカルインテグレータ12に入射してコンデンサーレンズ14で集光すると、コンデンサーレンズ14の焦平面である共役面19aは、ほぼ矩形形状で照明される。
【0024】
コンデンサーレンズ14の後段には、ハーフミラー15が配置されている。ハーフミラー15で反射された露光光の一部は、光量測定光学系16に入射する。光量測定光学系16の後段には、光量を測定するセンサ17が配置されている。センサ17で測定された光量に基づいて、露光時の露光量が適切に制御される。
【0025】
被照明面24と共役な面である共役面19a又は共役面19aの近傍には、マスキングユニット19が配置され、ほぼ矩形形状の光強度分布で照明される。マスキングユニット19は、原版25の照明範囲を画定するために配置され、原版ステージ29及び基板ステージ28に同期して走査される。走査露光において、マスキングユニット19は、互いに対向する2つのマスキングブレードで規定する開口を閉じた状態から、一方のマスキングブレードを移動させて開口を徐々に広げる。そして、一方のマスキングブレードの移動が終了したら他方のマスキングブレードを移動させて開口を徐々に狭める。このような走査露光時のマスキングユニット19の動作の詳細に関しては、例えば、特開2005-109304号公報に開示されている。原版ステージ29は、原版25を保持して移動するステージであり、基板ステージ28は、基板27を保持して移動するステージである。
【0026】
マスキングユニット19(被照明面24の共役面19a)から離れた(デフォーカスした)位置に、2つの遮光部、本実施形態では、第1遮光部18及び第2遮光部20が設けられている。第1遮光部18は、被照明面24の共役面19aから光源側に離れた位置に配置されている。第2遮光部20は、被照明面24の共役面19aから被照明面側に離れた位置に配置されている。
【0027】
コンデンサーレンズ21からの光束に対して所定の傾きを有するミラー22で反射された光は、コリメータレンズ23を介して、原版25を照明する。
【0028】
投影光学系26は、原版25のパターンを基板27に投影する。原版25のパターンの解像性は、有効光源形状に依存している。従って、照明光学系110において適切な有効光源分布を形成することで、原版25のパターンの解像性を向上させることができる。
【0029】
図2を参照して、第1遮光部18及び第2遮光部20の詳細を説明する。
図2において、y方向は、走査方向を示している。ここで、「走査方向」とは、原版25や基板27の走査方向や原版25や基板27に同期して走査されるマスキングユニット19のマスキングブレードの走査方向を含む。従って、原版25や基板27とマスキングユニット19のマスキングブレードとは、本実施形態では、同一の方向に走査される。なお、
図1では、原版25及び基板27と、マスキングユニット19のマスキングブレードとは、互いに直交する方向に走査されるように図示されているが、これはミラー22が配置されているからであり、装置座標系においては同一の方向に走査される。
【0030】
第1遮光部18は、走査方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、走査方向における相対距離が可変の第1遮光部材18a及び第2遮光部材18bを含む。第1遮光部材18aの端部18aA及び第2遮光部材18bの端部18bAは、光線有効領域内に位置し、光線の一部を遮光することで被照明面24に到達する光の強度を調整する。本実施形態では、第1遮光部18に対して、第1遮光部材18a及び第2遮光部材18bのうちの少なくとも一方を走査方向に沿って移動させる第1移動部FMUが設けられている。具体的には、第1移動部FMUは、第1遮光部材18aに連結されたアクチュエータを含む(即ち、第1遮光部材18aを走査方向に沿って移動させる)。第1移動部FMUは、第1遮光部材18aを走査方向に沿って移動させることで、第1遮光部材18aの第2遮光部材側の端部18aAと第2遮光部材18bの第1遮光部材側の端部18bAとによって規定される開口幅を変更する。本実施形態では、第1移動部FMUによって、第1遮光部材18aの位置を変更することができるため、第1遮光部材18aの端部18aAと第2遮光部材18bの端部18bAとの中点18cは、照明光学系110の光軸1bと必ずしも一致しない。換言すれば、本実施形態では、第1遮光部材18aの端部18aAと第2遮光部材18bの端部18bAとの中点18cは、照明光学系110の光軸1bを含んで走査方向に直交する面から離れた位置に存在している(第1距離18dがゼロではない)。
【0031】
第2遮光部20は、走査方向に互いに対向する端部をそれぞれが有し、走査方向における相対距離が可変の第3遮光部材20a及び第4遮光部材20bを含む。第3遮光部材20aの端部20aA及び第4遮光部材20bの端部20bAは、光線有効領域内に位置し、光線の一部を遮光することで被照明面24に到達する光の強度を調整する。本実施形態では、第2遮光部20に対して、第3遮光部材20a及び第4遮光部材20bのうちの少なくとも一方を走査方向に沿って移動させる第2移動部SMUが設けられている。具体的には、第2移動部SMUは、第3遮光部材20aに連結されたアクチュエータを含む(即ち、第3遮光部材20aを走査方向に沿って移動させる)。第2移動部SMUは、第3遮光部材20aを走査方向に沿って移動させることで、第3遮光部材20aの第4遮光部材側の端部20aAと第4遮光部材20bの第3遮光部材側の端部20bAとによって規定される開口幅を変更する。本実施形態では、第2移動部SMUによって、第3遮光部材20aの位置を変更することができるため、第3遮光部材20aの端部20aAと第4遮光部材20bの端部20bAとの中点20cは、照明光学系110の光軸1bと必ずしも一致しない。換言すれば、本実施形態では、第3遮光部材20aの端部20aAと第3遮光部材20bの端部20bAとの中点20cは、照明光学系110の光軸1bを含んで走査方向に直交する面から離れた位置に存在している(第2距離20dがゼロではない)。
【0032】
本実施形態では、第1遮光部材18a及び第2遮光部材18bのうちの一方(第1遮光部材18a)を移動可能とし、他方(第2遮光部材18b)の位置を固定している。同様に、第3遮光部材20a及び第4遮光部材20bのうちの一方(第3遮光部材20a)を移動可能とし、他方(第4遮光部材20b)の位置を固定している。後述するように、走査露光時の照度分布を均一化(照度むら補正)するためには、共役面19aの面内で走査方向と直交する方向の各位置で第1遮光部18及び第2遮光部20で規定される開口幅を変更する必要がある。但し、走査方向に積算した照度分布が均一になればよいため、第1遮光部材18a及び第2遮光部材18bの両方、第3遮光部材20a及び第4遮光部材20bの両方を移動させる必要はない。本実施形態のように、第1遮光部材18a及び第2遮光部材18bのうちの一方及び第3遮光部材20a及び第4遮光部材20bの一方を移動可能に構成することで、それらを移動させる機構の大型化を防止することができるため、配置スペースの点で有利である。但し、配置スペースに余裕があるような場合には、第2遮光部材18bや第4遮光部材20bに対して別の移動部を更に設けて、第2遮光部材18bや第4遮光部材20bを走査方向に移動させてもよい。
【0033】
図2に示すように、被照明面24の共役面19aから第1遮光部18までの距離は、共役面19aから第2遮光部20までの距離と異なっていてもよい。なお、被照明面24の共役面19a(マスキングユニット19)と第1遮光部18及び第2遮光部20との間の距離が短すぎると、走査露光時に周期的な縞状の照度むらが発生してしまう。一方、被照明面24の共役面19aと第1遮光部18及び第2遮光部20との間の距離が長すぎると、同一の開口幅でもマスキングブレード上の分布の幅が大きくなるため、光学系の有効
径を大きくしなければならなくなる。従って、被照明面24の共役面19aと第1遮光部18及び第2遮光部20との間の距離には最適な距離が存在する。本実施形態では、種々の条件に応じて、被照明面24の共役面19aと第1遮光部18及び第2遮光部20との間の距離が最適な距離となるように、第1遮光部18及び第2遮光部20を配置している。
【0034】
図3(a)及び
図3(b)を参照して、積算有効光源について説明する。
図3(a)及び
図3(b)において、y方向は、走査方向を示している。
図3(a)は、被照明面24の照明領域24eを示し、
図3(b)は、被照明面24と共役関係にある共役面19a(マスキングユニット19)の照明領域19bを示している。
【0035】
露光において、照明領域24eが走査される。このとき、露光面上のある点を照明する入射角度分布は、照明領域24eにおける走査方向(y方向)に平行な直線24fの各点を照明する入射角度分布を積算したものであり、これを積算有効光源と称する。直線19cは共役面19aにおいて直線24eの各点と共役な点の集合であるため、積算有効光源は、直線19cの各点を通過する光束により被照明面24を照明する入射角度分布を積算したものと等価である。
【0036】
図4(a)、
図4(b)及び
図4(c)を参照して、第1遮光部18及び第2遮光部20の機能について説明する。
図4(a)、
図4(b)及び
図4(c)において、y方向は、走査方向を示している。
図4(a)は、オプティカルインテグレータ12、コンデンサーレンズ14、第1遮光部18及び第2遮光部20の近傍の拡大図である。
図4(a)には、オプティカルインテグレータ12を射出し、コンデンサーレンズ14を介して、共役面19aの点A、B及びCを通過する光線が示されている。ここで、点A、B及びCは、
図3(b)に示す直線19
c上の点である。
図4(b)は、被照明面24の点A’、B’及びC’のそれぞれにおける有効光源24a、24b及び24cを示す図である。点A’、B’及びC’のそれぞれは、被照明面24の共役面19aの点A、B及びCと共役関係にある。
図4(c)は、被照明面24の点A’、B’及びC’を含む直線上を通過する全ての光線を積算した積算有効光源24dを示す図である。
【0037】
なお、本実施形態では、発明の理解を容易にするために、有効光源がコンベンショナル照明と呼ばれる円形形状である場合を例に説明するが、プリズムユニット10や回折光学素子6の組み合わせによっては輪帯や多重極などの形状となる。本発明は、回折光学素子6やプリズムユニット10などにより形成される有効光源の形状によって限定されるものではない。
【0038】
図4(a)を参照するに、オプティカルインテグレータ12から光軸1bと平行に射出され、コンデンサーレンズ14を介して、共役面19aの点Aに向かう光線12aは、第1遮光部18及び第2遮光部20によって遮光されない。従って、被照明面24の点A’における有効光源24aは、
図4(b)に示すように、ほぼ円形となり、走査方向にほぼ対称である。
【0039】
一方、オプティカルインテグレータ12から光軸1bより第1遮光部材側に傾いて射出され、コンデンサーレンズ14を介して、共役面19aの点Bに向かう光線12bは、その一部が第1遮光部材18a及び第3遮光部材20aによって遮光される。従って、被照明面24の点B’における有効光源24bは、円形から一部が欠けた形状となる。また、第1遮光部材18aで遮光される量と第3遮光部材20aで遮光される量とが異なるため、被照明面24の点B’における有効光源24bは、一般に、走査方向に非対称な形状となる。
【0040】
また、オプティカルインテグレータ12から光軸1bより第2遮光部材側に傾いて射出され、コンデンサーレンズ14を介して、共役面19aの点Cに向かう光線12cは、その一部が第2遮光部材18b及び第4遮光部材20bによって遮光される。従って、被照明面24の点C’における有効光源24cは、円形から一部が欠けた形状となる。また、第2遮光部材18bで遮光される量と第4遮光部材20bで遮光される量とが異なるため、被照明面24の点C’における有効光源24cは、一般に、走査方向に非対称な形状となる。
【0041】
本実施形態では、コンデンサーレンズ14から点Cに向かう光束が第2遮光部材18bで遮光される量と、コンデンサーレンズ14から点Bに向かう光束が第1遮光部材18aで遮光される量とが一致するように、光線12cの射出角度を決定する。この際、コンデンサーレンズ14から点Cに向かう光束が第4遮光部材20bで遮光される量と、コンデンサーレンズ14から点Bに向かう光束が第3遮光部材20aで遮光される量とが一致するように、第4遮光部材20bの位置を決定する。これにより、有効光源24cは、有効光源24bを反転した形状となる。
【0042】
上述したように第1遮光部材18a、第2遮光部材18b、第3遮光部材20a及び第4遮光部材20bのそれぞれの位置を決定することで、
図2に示す第1距離18dと第2距離20dとを一致させることができる。ここで、第1距離18dは、光軸1bを含んで走査方向に直交する面と、第1遮光部材18aの端部18aAと第2遮光部材18bの端部18bAとの中点18cとの間の距離である。また、第2距離20dは、光軸1bを含んで走査方向に直交する面と、第3遮光部材20aの端部20aAと第4遮光部材20bの端部20bAとの中点20cとの間の距離である。
【0043】
このような構成にすることによって、任意の点Bに対して、有効光源24bを走査方向に反転した有効光源24cとなる点Cが必ず存在する。そのため、
図4(c)に示すように、点A、B及びCを含む直線上を通過する全ての光束を積算した積算有効光源24dを考えると、その重心光線は、光軸1bとほぼ平行になる。
【0044】
本実施形態では、第1移動部FMU及び第2移動部SMU(調整部)を用いて、第1距離18dと第2距離20dとが一致するように、第1遮光部18及び第2遮光部20のそれぞれを調整している。これにより、被照明面24の共役面19aの上流側及び下流側のそれぞれに第1遮光部18及び第2遮光部20を配置する構成において、第1遮光部18及び第2遮光部20での遮光に起因する有効光源の重心ずれを防止(低減)することができる。従って、テレセン度の低下の小さい露光装置100を提供することができる。
【0045】
図5(a)及び
図5(b)を参照して、第1遮光部
材18a及び第3遮光部
材20aのそれぞれが共役面19aの面内で走査方向に直交する方向に沿って配列された複数の遮光板(部分遮光部材)を含む場合について説明する。
図5(a)は、第1遮光部18を光軸方向上流側から見た図であり、
図5(b)は、第2遮光部20を光軸方向上流側から見た図である。
図5(a)及び
図5(b)において、y方向は、走査方向を示している。
【0046】
第1遮光部18及び第2遮光部20のそれぞれは、被照明面24において走査方向に積算した照度分布の不均一性を補正するために、共役面19aの面内で走査方向と直交する方向の各位置(所定位置)において、開口幅を調整する必要がある。そこで、第1遮光部材18aは、共役面19aの面内で走査方向に直交する方向に沿って配列された5つの遮光板(第1遮光板)181a、182a、183a、184a及び185aを含む。第1移動部FMUは、遮光板181a、182a、183a、184a及び185aのそれぞれを独立して走査方向に沿って移動させることが可能である。また、第3遮光部材20aは、共役面19aの面内で走査方向に直交する方向に沿って配列された5つの遮光板(第2遮光板)201a、202a、203a、204a及び205aを含む。第2移動部SMUは、遮光板201a、202a、203a、204a及び205aのそれぞれを独立して走査方向に沿って移動させることが可能である。
【0047】
図5(a)を参照するに、直線18eは、光軸1bを通って走査方向に直交する直線である。中点181c、182c、183c、184c及び185cは、それぞれ、遮光板181a、182a、183a、184a及び185aの第2遮光部材側の端部と第2遮光部材18bの端部18bAとの中点である。距離181d、182d、183d、184d及び185dは、それぞれ、中点181c、182c、183c、184c及び185cと直線18eとの間の距離である。
【0048】
図5(b)を参照するに、直線20eは、光軸1bを通って走査方向に直交する直線である。中点201c、202c、203c、204c及び205cは、それぞれ、遮光板201a、202a、203a、204a及び205aの第4遮光部材側の端部と第4遮光部材20bの端部20bAとの中点である。距離201d、202d、203d、204d及び205dは、それぞれ、中点201c、202c、203c、204c及び205cと直線20eとの間の距離である。
【0049】
本実施形態では、共役面19aの面内で走査方向に直交する方向において、遮光板181a乃至185aの位置を通過する重心光線が、それぞれ、遮光板201a乃至205aの位置を通過するようにする。このような関係となるように、遮光板201a乃至205aのそれぞれの走査方向に直交する方向における位置を決定する。例えば、遮光板181a乃至185aのそれぞれの走査方向に直交する方向における位置と、遮光板201a乃至205aのそれぞれの走査方向に直交する方向における位置とが同一になるようにする。具体的には、距離181d乃至185dのそれぞれと距離201d乃至205dのそれぞれとが一致するように、遮光板201a乃至205aの位置を決定する。これにより、共役面19aの面内で走査方向に直交する任意の位置において、積算有効光源の重心光線は、光軸1bとほぼ平行になる。
【0050】
次に、
図6(a)及び
図6(b)を参照して、
図5(a)及び
図5(b)に示す状態から、第1移動部FMU及び第2移動部SMUを用いて、第1遮光部18で規定される開口幅及び第2遮光部20で規定される開口幅を変更する場合について説明する。
図6(a)は、第1遮光部18を光軸方向上流側から見た図であり、
図6(b)は、第2遮光部20を光軸方向上流側から見た図である。
図6(a)及び
図6(b)において、y方向は、走査方向を示している。
【0051】
図6(a)には、第1遮光部材18aにおいて、遮光板185aを走査方向に移動させて遮光板185aの走査方向の位置を変更した状態を示している。
図6(b)には、第3遮光部材20aにおいて、第1遮光部材18aの遮光板185aに同期して、遮光板205aを走査方向に移動させて遮光板205aの走査方向の位置を変更した状態を示している。ここで、遮光板205aを移動させる量は、遮光板185aを移動させる量に等しい。換言すれば、遮光板185aと遮光板205aとを同一の移動量で移動させる。また、遮光板181a乃至184aを走査方向に移動させる場合には、同様に、遮光板181a乃至184aに同期して、遮光板
181a乃至184aを移動させる量と等しい量で遮光板201a乃至204aを移動させればよい。これにより、距離181d乃至185dのそれぞれと距離201d乃至205dのそれぞれとが一致する(等しい)状態を維持しながら、第1遮光部18で規定される開口幅及び第2遮光部20で規定される開口幅を変更することができる。換言すれば、共役面19aの面内で走査方向に直交する任意の位置において、積算有効光源の重心光線が光軸1bとほぼ平行である状態を維持しながら、第1遮光部18で規定される開口幅及び第2遮光部20で規定される開口幅を変更することができる。
【0052】
本実施形態では、被照明面24の共役面19aから光源側に離れた位置に第1遮光部18を配置しているが、被照明面24から光源側に離れた位置に第1遮光部18を配置してもよい。この場合、距離18dは、光軸1bを含んで走査方向に直交する面と、第1遮光部材18aの端部18aAと第2遮光部材18bの端部18bAとの中点18cとの間の距離を、共役面19aと被照明面24との間の倍率(結像倍率)で割った値とすればよい。
【0053】
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、フラットパネルディスプレイ、液晶表示素子、半導体素子、MEMSなどの物品を製造するのに好適である。かかる製造方法は、上述した露光装置100を用いて感光剤が塗布された基板を露光する工程と、露光された感光剤を現像する工程とを含む。また、現像された感光剤のパターンをマスクとして基板に対してエッチング工程やイオン注入工程などを行い、基板上に回路パターンが形成される。これらの露光、現像、エッチングなどの工程を繰り返して、基板上に複数の層からなる回路パターンを形成する。後工程で、回路パターンが形成された基板に対してダイシング(加工)を行い、チップのマウンティング、ボンディング、検査工程を行う。また、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、レジスト剥離など)を含みうる。本実施形態における物品の製造方法は、従来に比べて、物品の性能、品質、生産性及び生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
【0054】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0055】
100:露光装置 110:照明光学系 18:第1遮光部 18a:第1遮光部材 18b:第2遮光部材 19a:共役面 20:第2遮光部 20a:第3遮光部材 20b:第4遮光部材