(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】検出装置、露光装置および物品製造方法
(51)【国際特許分類】
G03F 9/02 20060101AFI20240301BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
G03F9/02
G01B11/00 A
(21)【出願番号】P 2020043337
(22)【出願日】2020-03-12
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 一毅
(72)【発明者】
【氏名】前田 普教
【審査官】植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-107139(JP,A)
【文献】特開平08-298240(JP,A)
【文献】特開2013-187206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 9/00
G03F 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方位基準を含むエッジを有する被検物の前記方位基準を検出する検出装置であって、
前記エッジを検出する第1検出系と、
パターンを前記被検物の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出す
る第2検出系と、
を備え
、
前記第2検出系によって検出された前記表面の位置に基づいて前記第1検出系による前記エッジの検出のためのフォーカス動作を行った後に前記第1検出系によって前記エッジが検出された結果に基づき、前記方位基準を検出する、
ることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記第2検出系による前記表面の位置の検出は、前記表面のうち前記エッジから離隔した領域を対象として行われる、
ことを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記第2検出系による前記表面の位置の検出のための動作は、前記表面に直交する前記方向に
関して、前記表面と前記第2検出系との相対位置を変更する動作を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記第2検出系は、パターンを前記表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって前記表面の位置を検出する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項5】
前記第1検出系は、光電変換素子と、前記被検物を照明する照明光学系と、前記被検物の像を前記光電変換素子の入射面に形成する結像光学系と、を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項6】
前記第1検出系は、
物体面側の光学系を介して前記表面に光を照射し、前記第2検出系は、前記
物体面側の光学系を介して前記表面に光を照射する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項7】
前記被検物を駆動する駆動機構を更に備え、
前記駆動機構は、前記第2検出系によって前記表面の位置が検出された後に前記第1検出系によって前記
エッジが検出されるように前記被検物を移動させる、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項8】
前記方位基準は、直線部分を有するオリエンテーションフラットである、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項9】
前記第1検出系によって検出される前記直線部分の方向に基づいて前記方位基準が示す方位を得るプロセッサを更に備える、
ことを特徴とする請求項8に記載の検出装置。
【請求項10】
前記第1検出系は、前記エッジの他、前記被検物に設けられたアライメントマークを検出する、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の検出装置。
【請求項11】
方位基準を含むエッジを有する被検物の前記方位基準を検出する検出装置であって、
前記エッジを検出する第1検出系と、
パターンを前記被検物の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出す
る第2検出系と、
前記被検物を駆動する駆動機構と、を備え
、
前記駆動機構は、前記第2検出系によって前記表面の位置が検出された後に前記第1検出系によって前記方位基準が検出されるように前記被検物を移動させることを特徴とする検出装置。
【請求項12】
方位基準を含むエッジを有する被検物の前記方位基準を検出する検出方法であって、
第1検出系により
、前記エッジを検出する第1検出工程と、
第2検出系により、パターンを前記被検物の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出する第2検
出工程と、
前記第2検出工程で検出された前記表面の位置に基づいて前記第1検出系による前記エッジの検出のためのフォーカス動作を行った後に実施された前記第1検出工程で前記エッジが検出された結果に基づき前記方位基準を検出する第3検出工程と、を含む、
ことを特徴とする検出方法。
【請求項13】
方位基準を含むエッジを有する被検物の前記方位基準を検出する検出方法であって、
第1検出系により
、前記エッジを検出する第1検出工程と、
第2検出系により、パターンを前記被検物の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出する第2検
出工程と、
前記第2検出工程で前記表面の位置が検出された後に前記第1検出工程で前記方位基準が検出されるように前記被検物を移動させる移動工程と、を含む、
ことを特徴とする検出方法。
【請求項14】
方位基準を含むエッジを有する基板に原版のパターンを投影する投影光学系を有する露光装置であって、
前記基板の前記方位基準を検出する検出装置と、
前記基板を保持する基板ステージを駆動する基板ステージ駆動機構と、を備え、
前記検出装置は、
前記エッジを検出する第1検出系と、
パターンを前記基板の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出す
る第2検出系と、を含み、
前記第2検出系によって検出された前記表面の位置に基づいて前記第1検出系
による前記エッジの検出のためのフォーカス動作を行った後に前記第1検出系によって
前記エッジが検出された結果に基づき、前記方位基準を検出し、
前記基板ステージは、前記検出装置によって検出された前記方位基準が示す方位が目標方向に一致するように駆動される、
ことを特徴とする露光装置。
【請求項15】
前記第2検出系による前記表面の位置の検出は、前記表面のうち前記エッジから離隔した領域を対象として行われる、
ことを特徴とする請求項
14に記載の露光装置。
【請求項16】
前記第2検出系による前記表面の位置の検出のための動作は、前記表面に直交する前記方向における前記表面と前記第2検出系との相対位置を変更する動作を含む、
ことを特徴とする請求項
14又は15に記載の露光装置。
【請求項17】
前記第2検出系は、パターンを前記表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって前記表面の位置を検出する、
ことを特徴とする請求項
14乃至16のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項18】
前記基板ステージは、前記第2検出系によって前記表面の位置が検出された後に前記第1検出系によって前記
エッジが検出されるように駆動される、
ことを特徴とする請求項
14乃至17のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項19】
前記第1検出系は、前記エッジの他、前記基板に設けられたアライメントマークを検出する、
ことを特徴とする請求項
14乃至18のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項20】
前記基板をプリアライメントするプリアライメント装置を更に備え、
前記プリアライメント装置によってプリアライメントされた前記基板が前記基板ステージに搬送される、
ことを特徴とする請求項
14乃至19のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項21】
方位基準を含むエッジを有する基板の方位基準を検出する検出工程と、
前記基板に原版のパターンを投影することによって前記基板を露光する露光工程と、
前記露光工程で露光された前記基板を現像する現像工程と、
前記現像工程で現像された前記基板から物品が得られるように前記基板を処理する処理工程と、を含み、
前記検出工程は、
第1検出系により
、前記エッジを検出する第1検出工程と、
第2検出系により、パターンを前記基板の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出する第2検
出工程と、
前記第2検出工程で検出された前記表面の位置に基づいて前記第1検出系による前記エッジの検出のためのフォーカス動作を行った後に実施された前記第1検出工程で前記エッジが検出された結果に基づき、前記方位基準を検出する第3検出工程と、を含む、
ことを特徴とする物品製造方法。
【請求項22】
方位基準を含むエッジを有する基板の方位基準を検出する検出工程と、
前記基板に原版のパターンを投影することによって前記基板を露光する露光工程と、
前記露光工程で露光された前記基板を現像する現像工程と、
前記現像工程で現像された前記基板から物品が得られるように前記基板を処理する処理工程と、を含み、
前記検出工程は、
第1検出系により
、前記エッジを検出する第1検出工程と、
第2検出系により、パターンを前記基板の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出する第2検
出工程と、
前記第2検出工程で前記表面の位置が検出された後に前記第1検出工程で前記方位基準が検出されるように前記基板を移動させる移動工程と、を含む、
ことを特徴とする物品製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置、露光装置および物品製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリデバイス、ロジックデバイス、イメージセンサ、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオード、MEMS等の種々のデバイスあるいは物品の製造において、基板にパターンを形成するための露光装置が使用されうる。基板としては、シリコン基板のような不透明基板に限られず、透明基板も使用されうる。また、第1層のパターンを形成する際には、基板の結晶格子の方向に整合するようにパターンを形成するために、該結晶格子の方位を示す方位基準(オリエンテーションフラット、ノッチなど)を高い精度で検出する必要がある。透明基板のエッジあるいは方位基準を検出することは難しく、そのため、透明基板には、金属膜が蒸着されたり、面取り部が設けられたりしうる。不透明基板についても、透明基板についても、方位基準を高い精度で検出することは、結晶方位の方向に整合したパターンを形成するために重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、方位基準を高い精度で検出するために有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの側面は、方位基準を含むエッジを有する被検物の前記方位基準を検出する検出装置に係り、前記検出装置は、前記エッジを検出する第1検出系と、パターンを前記被検物の表面に投影し、前記表面からの反射光によって形成される像を検出することによって、前記表面に直交する方向における前記表面の位置を検出する第2検出系と、を備え、前記第2検出系によって検出された前記表面の位置に基づいて前記第1検出系による前記エッジの検出のためのフォーカス動作を行った後に前記第1検出系によって前記エッジが検出された結果に基づき前記方位基準を検出する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、方位基準を高い精度で検出するために有利な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図6】プリアライメント装置の受光器の出力信号を例示する図。
【
図8】面取り部を有しないオリフラを有する透明基板のオリフラを検出する場合におけるプリアライメント装置の受光器の出力信号を例示する図。
【
図9】アライメント検出系の光電変換装置の出力信号を例示する図。
【
図10】フォーカス検出系の動作を説明するための図。
【
図11】アライメント検出系によるオリフラの検出の例を説明する図。
【
図13】基板のエッジ位置の計測画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0009】
図1には、実施形態の検出装置DAの構成が模式的に示されている。
図2には、実施形態の露光装置EAの構成が模式的に示されている。露光装置EAは、検出装置DAを備えうる。露光装置EAは、基板3が露光されるように基板3に原版1のパターンを投影することによって基板3に原版1のパターンを転写しうる。露光装置EAは、原版1を保持する原版ステージ2と、基板3を保持する基板ステージ4と、原版1を露光光で照明する照明光学系5と、原版1のパターンを基板3に投影する投影光学系6と、露光装置EAの各構成要素を制御する制御部17とを備えうる。制御装置17は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用又は専用のコンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合わせによって構成されうる。制御装置17は、プロセッサとして理解されてもよい。
【0010】
露光装置EAは、例えば、原版1と基板3とを走査方向に互いに同期移動させながら原版1のパターンを基板3に転写する走査露光装置(スキャニングステッパ)として構成されうる。あるいは、露光装置EAは、原版1および基板3を静止させた状態で原版1のパターンを基板3に転写するステッパとして構成されうる。以下の説明では、具体例の提供のために、露光装置EAが走査露光装置として構成された例を説明する。以下の説明において、投影光学系6の光軸と一致する方向をZ方向、Z方向に垂直な平面内で原版1および基板3を同期移動させる方向(走査方向)をY方向、Z方向及びY方向に垂直な方向(非走査方向)をX方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸を中心とした回転方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0011】
原版1の照明領域は、照明光学系5により均一な照度分布の露光光で照明される。照明光学系5は、例えば、水銀ランプ、または、KrFエキシマレーザまたはArFエキシマレーザ等のエキシマレーザ、または、波長が数nm~百nmの極端紫外光(Extreme Ultra Violet:EUV光)を発生するEUV光源でありうる。原版ステージ2は、原版1を保持して投影光学系6の光軸に垂直な平面内、すなわちXY平面内での2次元移動とθZ方向の微小回転が可能である。原版ステージ2は、例えば、リニアモータ等の原版ステージ駆動装置(不図示)により駆動され、原版ステージ駆動装置は、制御装置17により制御されうる。原版ステージ2には、原版ステージミラー7が設けられうる。原版ステージミラー7に対向する位置には、原版ステージ2の位置を計測するためのレーザ干渉計9が設けられうる。原版ステージ2によって保持された原版1の2次元方向の位置、及び回転角は、レーザ干渉計9によりリアルタイムで計測され、その計測結果は制御装置17に提供される。制御装置17は、レーザ干渉計9による計測結果に基づいて原版ステージ駆動装置を動作させることで、原版ステージ2によって保持された原版1の位置決めを行う。
【0012】
投影光学系6は、原版1のパターンを所定の投影倍率βで基板3に投影しうる。投影光学系6は、複数の光学素子で構成されうる。投影倍率βは、例えば、1、1/2、1/4または1/5でありうるが、これに限定されるものではない。
【0013】
基板ステージ4は、例えば、基板3を保持する基板チャックと、基板チャックを支持するZステージと、Zステージを支持するXYステージと、XYステージを支持するベースとを備えうる。基板ステージ4は、リニアモータ等の基板ステージ駆動機構18により駆動されうる。基板ステージ駆動機構18は、制御装置17により制御されうる。基板ステージ4には、基板ステージ4とともに移動する基板ステージミラー8が設けられうる。また、基板ステージミラー8に対向する位置には、基板ステージ4の位置を計測するためのレーザ干渉計10、12(X方向のレーザー干渉計は不図示)が設けられうる。基板ステージ4のXY方向の位置、及びθZは、複数軸のレーザ干渉計によりリアルタイムで計測され、その計測結果は制御装置17に提供されうる。基板ステージ4のZ方向の位置、及びθX、θYについては、複数軸のレーザ干渉計によりリアルタイムで計測され、その計測結果は制御装置17に提供されうる。制御装置17は、これらのレーザ干渉計の計測結果に基づいて基板ステージ駆動機構18を動作させることで、基板ステージ4によって保持された基板3の位置決めを行う。
【0014】
基板ステージ4の1つのコーナーには、ステージ基準プレート11が基板3の表面とほぼ同じ高さに設置されうる。
図3には、ステージ基準プレート11の詳細な構成例が示されている。ステージ基準プレート11には、検出装置DAによって検出されるアライメント基準マーク39と、原版アライメント検出系13または原版アライメント検出系14によって検出されるアライメント基準マーク38とが配置されうる。基板ステージ4の複数のコーナーのそれぞれに1つのステージ基準プレート11が配置されうる。1つのステージ基準プレート11は、複数のアライメント基準マーク38および複数のアライメント基準マーク39を含んでもよい。アライメント基準マーク38とアライメント基準マーク39との位置関係(XY方向)は既知である。アライメント基準マーク38とアライメント基準マーク39とは共通であってもよい。
【0015】
原版ステージ2の近傍には、原版アライメント検出系13が設けられうる。原版アライメント検出系13は、例えば、基板3を露光する露光光と同一波長の光を用いて、投影光学系6を通して、原版1の原版基準マーク(不図示)とアライメント基準マーク38との相対位置を検出しうる。この時、原版1の原版基準マークとステージ基準プレート11のアライメント基準マーク38との相対位置を、XY方向の位置およびフォーカス(Z方向の位置)について検出することにより、原版1と基板3との相対位置関係(X,Y,Z)を得ることができる。
【0016】
原版アライメント検出系13によって検出されるアライメント基準マーク38は、反射型のマークでありうる。あるいは、アライメント基準マーク38は、透過型のマークであってもよく、この場合は、透過型のアライメント検出系14を用いて検出を行うことができる。透過型のアライメント検出系14には、照明光学系5からの光(露光光と同一波長の光)が、原版基準マーク(不図示)、投影光学系6、アライメント基準マーク38を介して入射しうる。透過型のアライメント検出系14は、それに入射する光量を検出する光量センサを有しうる。基板ステージ4をX、Y、Z方向に駆動しながら光量センサによって光量を検出することによって、原版1と基板3との相対位置関係(X,Y,Z)を得ることができる。
【0017】
フォーカス検出系15は、例えば、検出光を基板3の表面に斜入射で投光する投光系と、基板3からの反射光を受光する受光系とを含み、受光系が反射光を受光する位置に基づいて、基板3の表面の位置(Z方向の位置)を検出しうる。フォーカス検出系15による検出結果は、制御装置17に提供されうる。制御装置17は、フォーカス検出系15のよる検出結果に基づいて、基板ステージ4のZステージを移動させることによって、基板3のZ軸方向における位置(フォーカス位置)及び傾斜角を制御しうる。
【0018】
検出装置DAは、基板3のアライメントマーク19またはステージ基準プレート11のアライメント基準マーク39の位置を検出するために使用されうる。また、検出装置DAは、基板3の方位基準が示している方位を検出するために使用されうる。ここで、基板3のアライメントマーク19またはステージ基準プレート11のアライメント基準マーク39の位置を検出するための検出装置と、基板3の方位基準が示している方位を検出するための検出装置とは別個に設けられてもよい。検出装置DAは、制御装置17に接続され、位置検出系16による検出結果は制御装置17に提供されうる。制御装置17は、位置検出系16による検出結果に基づいて基板ステージ4を移動させることで、基板ステージ4によって保持されている基板3の位置を制御することができる。
【0019】
図1には、検出装置DAによって基板3のアライメントマーク19の位置を検出する様子が模式的に示されている。アライメント計測光源20は、例えば、第1波長域(例えば、550~700nm)、第2波長域(例えば、450~550nm)及び第3波長域(例えば、700~1500nm)を含むアライメント計測光を発生する光源でありうる。アライメント計測光源20からの光は、第1コンデンサ光学系21、波長フィルタ板22、第2コンデンサ光学系23を通って、検出装置DAの瞳面(物体面に対する光学的なフーリエ変換面)に配置された照明開口絞り24に到達する。
【0020】
波長フィルタ板22には、透過波長帯が互いに異なる複数のフィルタが配置されうる。該複数のフィルタのうち1つのフィルタが制御装置17からの命令に従って選択され光路に配置されることによって、基板3のアライメントマーク19の位置を検出するための光の波長が選択されうる。一例において、該複数のフィルタは、第1波長域(例えば550~700nm)を透過する第1フィルタ、第2波長域(例えば450~550nm)を透過する第1フィルタ、および、第3波長域(例えば700~1500nm)を透過する第1フィルタを含みうる。照明開口絞り24には、照明σが互いに異なる複数の絞りが配置されうる。該複数の絞りのうち1つの絞りが制御装置17からの命令に従って選択され光路に配置されることによって、基板3のアライメントマーク19の位置を検出するための照明σが選択されうる。
【0021】
照明開口絞り24まで到達したアライメント計測光は、第2照明光学系25、第3照明光学系26を通って偏光ビームスプリッター27に入射する。偏光ビームスプリッター27は、アライメント計測光のうちS偏光(紙面に垂直な偏光)を反射し、該S偏光は、NA絞り28、プリズム29を通過し、λ/4板30によって円偏光に変換され、対物レンズ31を通って基板3のアライメントマーク19を照明する。アライメントマーク19を照明する照明光は、
図1において実線で示されている。NA絞り28は、絞り量を変更することでNAを変更することができる。NA絞り28の絞り量は、制御装置17からの命令で変更することができる。
【0022】
アライメントマーク19から発生した反射光、回折光、散乱光(
図1において、1点鎖線で示されている)は、再び対物レンズ31を通った後、λ/4板30によってP偏光(紙面に平行な偏光)に変換され、偏光ビームスプリッター27を透過する。偏光ビームスプリッター27を透過した光は、リレーレンズ32、第1結像光学系33、検出開口絞り34、第2結像光学系35、光学部材36を通過して光電変換素子37(例えば、CCDセンサ)に入射する。光電変換素子37は、アライメントマーク19からの光を受光するが、受光した光の量が一定の閾値を超えるまで、蓄積時間を延ばすように制御されうる。光電変換素子37の蓄積時間は、制御装置17によって制御されうる。
【0023】
検出装置DAによって基板3のアライメントマーク19を観察する場合、アライメントマーク19の上に配置された透明層(例えば、レジスト)のために、単色光もしくは狭い波長帯域の光では干渉縞が発生してしまう。そのため、アライメント信号に干渉縞の信号が加算された状態で検出され、アライメントマーク19の位置を高精度に検出できない可能性がある。したがって、一般的には、アライメント計測光源20としては、干渉縞の発生を抑えるために、広帯域の光を発生する光源が有利である。干渉縞の少ない信号として検出する。なお、ここでは、検出装置DAとしてオフアクシス方式として構成された検出装置を例示したが、検出装置DAは、投影光学系6を介してアライメントマークを検出するTTL方式として構成されてもよい。
【0024】
上記の構成要素20~37は、アライメントマーク検出系(第1検出系)70を構成しうる。構成要素21~31は、被検物としての基板3(あるいは、アライメントマーク19)を照明する照明光学系を構成しうる。構成要素27~36は、基板3(あるいは、アライメントマーク19)の像を光電変換素子37の入射面に形成する結像光学系を構成しうる。該照明光学系と該結像光学系とは、構成要素27~31を共有しうる。
【0025】
図4および
図5には、検出装置DAによるフォーカス検出の様子が模式的に示されている。検出装置DAは、フォーカス検出系(第2検出系)40を含みうる。アライメント検出系(第1光学系)70とフォーカス検出系(第2検出系)40とは、構成要素29~31で構成される光学系を共有しうる。便宜的に、
図4には基板3に対して照射されるフォーカス計測光が示され、
図5には基板3から反射されたフォーカス計測光が示されている。
【0026】
図4を参照しながら説明する。フォーカス計測光源41からのフォーカス計測光は、レンズ42を通して、フォーカス計測パターン43をケーラー照明しうる。フォーカス計測光源41は、アライメント計測光の波長とは異なる波長を有するフォーカス計測光を発生しうる。フォーカス計測パターン43は、例えば、ガラス基板にスリットパターンが描画されることによって形成されうる。フォーカス計測パターン43の中心部に描画されたパターンを透過したフォーカス計測光は、レンズ44を通過してミラー45で反射されて、レンズ46に到達する。フォーカス計測パターン43を通過した後のフォーカス計測光は、簡単のためにその主光線のみが描かれているが、実際にはNAを持った光線である。フォーカス計測光は、レンズ46の中心ではなく、レンズ46の中心から偏心した部分に入射し、レンズ46で屈折することによって、基準ミラー47を通過し、レンズ48に入射する。レンズ48に対しても、フォーカス計測光は、レンズ48の中心ではなく、レンズ48の中心から偏心した部分に入射する。レンズ48で屈折したフォーカス計測光は、プリズム29に入射する。プリズム29は、フォーカス計測光を反射する一方で、アライメント計測光を透過する特性を有する。プリズム29で反射したフォーカス計測光は、λ/4板30を透過し、対物レンズ31に入射する。フォーカス計測光は、対物レンズ31の中心ではなく、対物レンズ31の中心から偏心した部分に入射し、対物レンズ31で屈折することによって、
図4に示されるように、基板3に対して角度θ(基板3の表面の法線に対する角度)で斜入射する。これにより、基板3には、フォーカス計測パターン43が投影される。
【0027】
図5を参照しながら説明する。
図5では、簡単のためにフォーカス計測光の主光線のみが描かれているが、フォーカス計測光は、実際にはNAを持った光である。基板3で反射されたフォーカス計測光は、基板3から角度θで反射され、対物レンズ31に入射する。フォーカス計測光は、対物レンズ31の中心ではなく、対物レンズ31の中心から偏心した部分に入射し、対物レンズ31で屈折することによって、λ/板30を透過し、プリズム29に入射する。プリズム29で反射したフォーカス計測光は、レンズ48に入射する。フォーカス計測光は、レンズ48の中心ではなく、レンズ48の中心から偏心した部分に入射し、レンズ48で屈折することによって、基準ミラー47を通過し、レンズ46に入射する。フォーカス計測光は、レンズ46の中心ではなく、レンズ46の中心から偏心した部分に入射し、レンズ46で屈折することによって、レンズ49に入射し、レンズ49を透過して光電変換素子50の入射面に入射する。
【0028】
ここで、基板3の表面がフォーカス検出系40のフォーカス面に一致しているときは、フォーカス計測光は、レンズ49の中心に入射し、更にレンズ49を透過して光電変換素子50の入射面の中心に入射し、フォーカス計測パターン43の像を該入射面に形成する。一方、基板3の表面がフォーカス検出系40のフォーカス面からずれている場合には、光電変換素子50の入射面に入射するフォーカス計測光の位置は、そのずれの方向および量に応じた位置となる。したがって、光電変換素子50の入射面に形成されるフォーカス計測パターン43の像の位置に基づいて、フォーカス検出系40のフォーカス面に対する基板3の表面のずれ量(すなわち、デフォーカス量)を計測することができる。光電変換素子50の入射面に形成されるフォーカス計測パターン43の像の位置に基づくデフォーカス量の演算は、制御装置17によって実行されうる。
【0029】
図2を参照しながら説明を続ける。基板ステージ4に搬送される基板3は、プリアライメント装置52において位置および方位(θZ方向)が所定位置および方位にプリアライメントされうる。プリアライメント装置52は、露光装置EAの一部であってもよいし、露光装置EAとは異なる装置であってもよい。プリアライメント装置52は、プリアライメントステージ51を備えうる。プリアライメントステージ51は、基板3を保持して、基板3をXY方向およびθZ方向に関して位置決めする機能を有しうる。
【0030】
プリアライメント装置52は、XY方向およびθZ方向に関する基板3のアライメント状態を検出するためのアライメントセンサを備え、該アライメントセンサは、例えば、投光器53と、受光器54(例えば、リニアイメージセンサ)とを含みうる。投光器53から射出された計測光は、一部が基板3によって遮断され、他の一部が受光器54に入射しうる。よって、受光器54による受光結果に基づいて、基板3のエッジ位置を検出することができる。
図6(a)、(b)には、受光器54の出力信号が例示されている。
図6(a)、(b)において、横軸は、受光器54の受光面における受光位置を示し、縦軸は、受光器54の各受光位置における出力値(入射する計測光の強度)を示している。
【0031】
図6(a)には、不透明基板をプリアライメントする際の受光器54の出力信号が例示されている。不透明基板によって計測光が遮断されることで、受光器54の受光面には、不透明基板の影が形成される。受光面において入射する計測光の強度が変化している部分は、不透明基板のエッジを示している。よって、不透明基板を1回転させたときに受光器54によって検出されるエッジの位置の変化から、不透明基板の中心位置と不透明基板の方位基準が示している方位とを検出することができる。
【0032】
図6(b)には、外周部に金属膜(例えば、Cr膜等)等の遮光膜が設けられた透明基板、または、外周部に面取り部を有する透明基板をプリアライメントする際の受光器の54の出力信号が例示されている。このような透明基板をプリアライメントする場合、透明基板の外周部に対応する位置で受光器54の出力信号が低下するので、透明基板のエッジを検出することができる。したがって、このような透明基板についても、基板を1回転させたときに受光器54によって検出されるエッジの位置の変化から、不透明基板の中心位置と不透明基板の方位基準が示している方位とを検出することができる。
【0033】
透明であるにも拘わらず、遮光膜も面取り部も設けられていない基板が存在する。このような基板の例として、例えば、
図7に模式的に示されるような基板3を挙げることができる。基板3は、遮光膜および面取り部のいずれも有しない。基板3は、方位基準として、基板3の結晶格子56に沿って形成された直線切り欠き部(オリエンテーションフラット(以下、オリフラという))57を有しうる。オリフラ57には、面取り部を設けることができない場合がある。その場合、オリフラ58を検出しようとしても、受光器54の出力信号は、
図8に例示されるように、コントラストが低い出力信号となる。このようにコントラストが低い出力信号に基づいて基板をその位置(XY方向)および方位(θZ方向)についてアライメントすると、基板3の結晶方位を正確に目標方向に一致させることができ
ず、製品の歩留まりが低下しうる。
【0034】
そこで、本実施形態の露光装置EAでは、プリアライメント装置52から露光装置EAに搬送されてきた基板3に対して検出装置DAを使って、位置および方位に関して、再度のアライメントを行う。本実施形態では、検出装置DAは、アライメント計測光源20からの計測光を使って明視野計測によって基板3のエッジ(および、それに基づく基板3の位置および方位)の検出を行う。明視野計測では、基板3からの表面反射光のみが光電変換素子37によって検出される。よって、基板3が検出装置DA(のアライメント検出系)のフォーカス面に一致していれば、光電変換素子37の出力信号は、
図9(a)に例示されるように高いコントラストを有しうる。また、検出装置DAは、暗視野計測を行うように変更されてもよく、暗視野計測では、基板3のエッジからの散乱光が検出される。暗視野計測では、基板3が検出装置DA(のアライメント検出系)のフォーカス面に一致していれば、光電変換素子37の出力信号は、
図9(b)に例示されるように高いコントラストを有しうる。
【0035】
基板3は、オリフラ(以下、第1オリフラ)57の他に、面取り部が設けられているが結晶格子56に沿っていない第2オリフラ58を有しうる。このような基板3を使用する場合、プリアライメント装置52では、面取り部が設けられた第2オリフラ58を使ってプリアライメントが行われ、検出装置DAでは、第1オリフラ57を使って基板3のエッジ(位置および方位)の検出が行われうる。第2オリフラ58しか有しない基板3を使用する場合は、プリアライメント装置52では、面取り部が設けられた第2オリフラ58を使ってプリアライメントが行われ基板ステージ4上では、基板3の結晶格子の方位が直接計測されうる。
【0036】
一方、検出装置DAのアライメント検出系70は、焦点深度が浅くなりやすい。したがって、基板3のエッジ(および、それに基づく位置および方位)を高い精度で検出するためには、該エッジの検出前に、フォーカス検出系40を使ってフォーカス検出を行い、その結果に基づいてフォーカス動作を実行すべきである。そこで、本実施形態では、フォーカス検出系40によって基板3の表面の位置を検出し、その検出結果に基づいてアライメント検出系70のフォーカス動作を行った後に、アライメント検出系70によって方位基準を検出する。基板3の表面の位置は、該表面に直交するZ方向における該表面の位置を意味する。フォーカス検出系40のフォーカス面とアライメント検出系70のフォーカス面とは一致していることが好ましいが、両者の差が既知であれば、両者は一致していなくてもよい。
【0037】
フォーカス検出系40による基板3の表面の位置の検出は、該表面のうちエッジから離隔した領域を対象として行われることが好ましい。この意義を、
図10を参照しながら説明する。基板3の表面に投影されるフォーカス計測パターン43の像が、像59として示されるように基板3のエッジをまたぐ場合、光電変換素子50で検出される光量が低下し、これによって基板3の表面の位置の検出精度が低下しうる。そこで、基板3の表面に投影されるフォーカス計測パターン43の像は、像60として示されるように、基板3の表面のうち基板3のエッジから離隔した領域に形成されることが好ましい。すなわち、フォーカス検出系40による基板3の表面の位置の検出は、該表面のうちエッジから離隔した領域を対象として行われることが、基板3の表面の位置の検出精度が低下を抑えるために好ましい。
【0038】
図1、
図4、
図5に示さるように、アライメント検出系70とフォーカス検出系40とが同一領域を対象として検出を行う場合、アライメント検出系70の対物側の光学系とフォーカス検出系40の対物側の光学系とが共通しうる。この場合、まず、基板3の表面のうち基板3のエッジから離隔した領域を対象としてフォーカス検出系40によって基板3の表面の位置の検出が行われうる。その後、アライメント検出系70の視野に基板3のエッジが入るようにアライメント検出系70と基板ステージ4の相対位置が変更され、アライメント検出系70によって基板3のエッジ(および、それに基づく位置および方位)の検出が行われうる。アライメント検出系70と基板ステージ4の相対位置は、基板ステージ駆動機構18によって基板ステージ4を駆動することによってなされるが、アライメント検出系70を移動させることによってなされてもよい。また、フォーカス検出系40による基板3の表面の位置の検出は、基板ステージ4をZ方向に移動させることによって行われうるが、フォーカス検出系40をZ方向に移動させることによってなされてもよい。あるいは、フォーカス検出系40による基板3の表面の位置の検出は、フォーカス検出系40に設けられたフォーカシングレンズの位置を調整することによってなされてもよい。この場合、例えば、フォーカシングレンズの位置に基づいて基板3の表面の位置を検出することができる。あるいは、フォーカス検出系40による基板3の表面の位置の検出は、フォーカス検出系40および基板ステージ4を移動させることなく、光電変換素子50の出力信号におけるフォーカス計測パターンの像の位置に基づいてなされてもよい。
【0039】
アライメント検出系70とフォーカス検出系40とが分離した構成を採用することもできる。このような構成では、基板3の表面のうち基板3のエッジから離隔した領域を検出対象とするようにフォーカス検出系40を配置し、基板3のエッジを含む領域を検出対象とするようにアライメント検出系70を配置しうる。この場合、基板3の表面の位置を検出した後に基板3のエッジを含む領域を検出対象とするようにアライメント検出系70と基板3との相対位置を変更する動作が不要であるので、計測に要する時間を短縮することができる。
【0040】
図11には、アライメント検出系の計測視野61が例示されている。オリフラ57の直線部分に沿って配置された複数の領域Rについて、オリフラ57を構成するエッジの位置がアライメント検出系70によって検出されうる。制御装置17は、各領域Rについて、光電変換素子50からの出力信号をオリフラ57の直線部分(エッジ)の接線方向に関して積算した信号を信号強度して計算し、該信号強度の極値63を基板3のエッジの位置として計算しうる。
【0041】
複数の領域Rのそれぞれにおけるエッジ位置は、
図12(a)のように示され、制御装置17は、これらの結果の線形近似曲線64からオリフラ57の位置を決定することができる。オリフラ57に欠陥65が存在する場合には、欠陥65を対応する計エッジ位置の計測結果は、
図12(b)に例示されるように、異常点66となる。そこで、制御装置17は、異常点66を除外したエッジ位置の計測結果から線形近似曲線64を計算しうる。
【0042】
図13(a)には、基板のエッジ位置の計測結果を示す計測画面69が例示されている。計測画面69は、制御装置17が有しうる不図示のディスプレイに提供されうる。計測画面69と基板ステージ4とは、回転に関して補償されていて、計測画面69における傾きθは、目標方向からのオリフラの方位のずれを示しうる。オリフラに欠陥68が存在する場合、線形近似曲線がθを与えうる。
【0043】
ここまでは、遮光膜および面取り部を有しない透明基板に注目して本実施形態を説明したが、本実施形態は、遮光膜または面取り部を有する基板にも適用可能であるし、不透明な基板に対しても適用可能である。
【0044】
以下、上記の露光装置を用いて物品(半導体IC素子、液晶表示素子、MEMS等)を製造する物品製造方法を説明する。物品は、前述の露光装置を使用して、感光剤が塗布された基板(ウェハ、ガラス基板等)を露光する露光工程と、その基板(感光剤)を現像する現像工程と、現像された基板を処理する処理を経て製造されうる。処理工程には、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等が含まれうる。本物品製造方法によれば、従来よりも高品位の物品を製造することができる。
【0045】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0046】
DA:検出装置、70:アライメント検出系、40:フォーカス検出系、3:基板