(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】バッテリ充電装置、及び電流制御装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/14 20060101AFI20240301BHJP
H02P 9/04 20060101ALI20240301BHJP
H02P 101/45 20150101ALN20240301BHJP
【FI】
H02J7/14 P
H02P9/04 M
H02P101:45
(21)【出願番号】P 2020050149
(22)【出願日】2020-03-19
【審査請求日】2023-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100160093
【氏名又は名称】小室 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】高嶋 豊隆
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/136487(WO,A1)
【文献】特開2014-140277(JP,A)
【文献】特開昭63-316645(JP,A)
【文献】特開昭57-080300(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J7/14-7/32
H02P9/00-9/48
H02P 101/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する発電機と、
前記発電機が出力する前記交流信号を整流して充電電力としてバッテリに供給するスイッチング素子と、
前記交流信号の正負電圧の切り替えを判定する正負切替判定部と、
前記正負切替判定部の判定結果に基づいて、前記スイッチング素子の導通タイミングを示すトリガ信号を出力するトリガ出力部と、
前記交流信号の電圧を検出することで、前記回転子の回転数を検出し、検出した前記回転数が所定の閾値以上になった場合に、前記正負切替判定部に、前記交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる正負判定制御部と
を備えることを特徴とするバッテリ充電装置。
【請求項2】
前記正負判定制御部は、
前記回転子の回転数の検出として、前記交流信号のうちの負電圧を検出する負電圧検出部と、
前記負電圧検出部が検出した前記負電圧の絶対値が所定の電圧以上である場合に、前記正負切替判定部に、前記交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる負電圧維持部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電装置。
【請求項3】
前記トリガ出力部は、
前記正負切替判定部が、前記交流信号の正電圧と判定した期間に前記スイッチング素子を導通状態にするように、前記トリガ信号を出力する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバッテリ充電装置。
【請求項4】
前記正負判定制御部は、
前記回転数が所定の閾値以上になった場合に、前記スイッチング素子の電流定格値を超えないように定められた前記所定の期間、前記正負切替判定部に前記負電圧の判定を追加で維持させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバッテリ充電装置。
【請求項5】
前記スイッチング素子は、シリコン制御整流子であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバッテリ充電装置。
【請求項6】
回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する発電機と、
前記発電機が出力する前記交流信号を整流して負荷部に供給するスイッチング素子と、
前記交流信号の正負電圧の切り替えを判定する正負切替判定部と、
前記交流信号の正負電圧のうちの第1極性の電圧を検出することで、前記回転子の回転数を検出し、検出した前記回転数が所定の閾値以上になった場合に、前記正負切替判定部に、前記交流信号の前記第1極性の電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる正負判定制御部と、
前記正負切替判定部の判定結果のうち、前記第1極性の電圧と逆極性の電圧である第2極性の電圧の判定に基づいて、前記スイッチング素子の導通タイミングを示すトリガ信号を出力するトリガ出力部と
を備えることを特徴とする電流制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ充電装置、及び電流制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動二輪車などの内燃機関の回転を利用して、バッテリを充電するバッテリ充電装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような従来のバッテリ充電装置では、発電機が出力する交流信号を、例えば、サイリスタなどのスイッチ素子により半波整流して、バッテリを充電していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、自動二輪車において、近年、FI(Fuel Injection:電子制御燃料噴射装置)による電子制御やセンサの増加などにより、発電機及びバッテリに接続される負荷が増大している。しかしながら、上述した従来のバッテリ充電装置では、実用回転領域において発電機の出力電流を増加しようとすると、発電機が高回転時に過大な出力となり、スイッチング素子の電流定格値を高くする必要があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、接続される負荷の増大に対応させつつ、スイッチング素子の電流定格値を低減することができるバッテリ充電装置、及び電流制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する発電機と、前記発電機が出力する前記交流信号を整流して充電電力としてバッテリに供給するスイッチング素子と、前記交流信号の正負電圧の切り替えを判定する正負切替判定部と、前記正負切替判定部の判定結果に基づいて、前記スイッチング素子の導通タイミングを示すトリガ信号を出力するトリガ出力部と、前記交流信号の電圧を検出することで、前記回転子の回転数を検出し、検出した前記回転数が所定の閾値以上になった場合に、前記正負切替判定部に、前記交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる正負判定制御部とを備えることを特徴とするバッテリ充電装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記のバッテリ充電装置において、前記正負判定制御部は、前記回転子の回転数の検出として、前記交流信号のうちの負電圧を検出する負電圧検出部と、前記負電圧検出部が検出した前記負電圧の絶対値が所定の電圧以上である場合に、前記正負切替判定部に、前記交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる負電圧維持部とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記のバッテリ充電装置において、前記トリガ出力部は、前記正負切替判定部が、前記交流信号の正電圧と判定した期間に前記スイッチング素子を導通状態にするように、前記トリガ信号を出力することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記のバッテリ充電装置において、前記正負判定制御部は、前記回転数が所定の閾値以上になった場合に、前記スイッチング素子の電流定格値を超えないように定められた前記所定の期間、前記正負切替判定部に前記負電圧の判定を追加で維持させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記のバッテリ充電装置において、前記スイッチング素子は、シリコン制御整流子であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する発電機と、前記発電機が出力する前記交流信号を整流して負荷部に供給するスイッチング素子と、前記交流信号の正負電圧の切り替えを判定する正負切替判定部と、前記交流信号の正負電圧のうちの第1極性の電圧を検出することで、前記回転子の回転数を検出し、検出した前記回転数が所定の閾値以上になった場合に、前記正負切替判定部に、前記交流信号の前記第1極性の電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる正負判定制御部と、前記正負切替判定部の判定結果のうち、前記第1極性の電圧と逆極性の電圧である第2極性の電圧の判定に基づいて、前記スイッチング素子の導通タイミングを示すトリガ信号を出力するトリガ出力部とを備えることを特徴とする電流制御装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、発電機が、回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力し、スイッチング素子が、発電機が出力する交流信号を整流して充電電力としてバッテリに供給する。正負切替判定部が、交流信号の正負電圧の切り替えを判定し、トリガ出力部が、正負切替判定部の判定結果に基づいて、スイッチング素子の導通タイミングを示すトリガ信号を出力する。そして、正負判定制御部が、交流信号の電圧を検出することで、回転子の回転数を検出し、検出した回転数が所定の閾値以上になった場合に、正負切替判定部に、前記交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる。これにより、バッテリ充電装置では、回転数が所定の閾値以上になった場合に、所定の期間追加されて負電圧の期間と判定され、この所定の期間分、トリガ信号のスイッチング素子の導通期間が短くなり、充電電力が抑制される。そのため、バッテリ充電装置は、高回転時にスイッチング素子の電流定格値を超えないように制限することができ、接続される負荷の増大に対応させつつ、スイッチング素子の電流定格値を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態によるバッテリ充電装置の一例を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態によるバッテリ充電装置の動作の一例を示すタイムチャートである。
【
図3】従来のバッテリ充電装置の動作の一例を示すタイムチャートである。
【
図4】本実施形態における発電機の回転数と充電電流との関係の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態によるバッテリ充電装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるバッテリ充電装置1の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、バッテリ充電装置1は、発電機2及びバッテリ3に接続され、サイリスタ(11、13)と、発光ダイオード部12と、正負切替判定部14と、トリガ出力部15と、正負判定制御部16とを備えている。
【0016】
バッテリ充電装置1は、例えば、自動二輪車などの車両に搭載され、発電機2で発電した交流電力を半波整流して、バッテリ3に充電する装置である。また、バッテリ充電装置1には、ダイオード4を介して、FI負荷部5が接続され、発電機2が発電した電力、又はバッテリ3の出力電力をFI負荷部5に供給する。バッテリ充電装置1は、電流制御装置の一例である。
【0017】
発電機2は、例えば、単相磁石式交流発電機であり、回転子(不図示)の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する。ここで、回転子は、例えば、自動二輪車の内燃機関(エンジン)の回転軸に接続されたクランクシャフトなどである。発電機2は、発電した電力に応じた交流信号を、電力供給線L1を介して、サイリスタ13に接続されている。なお、本実施形態において、交流信号のうちの負電圧を第1極性の電圧とし、正電圧を第1極性の電圧と反対極性の電圧である第2極性の電圧とする。
【0018】
バッテリ3は、例えば、鉛蓄電池であり、+(プラス)電極(正極)が、サイリスタ13のカソード端子に接続されており、-(マイナス)電極(負極)が、グランド端子(グランド線L2)に接続されている。バッテリ3は、電力供給線L1及びサイリスタ13を介して供給された発電機2の発電電力を充電するとともに、充電した電力を、ダイオード4を介して、FI負荷部5に供給する。
【0019】
ダイオード4は、アノード端子が、電力供給線L1に、カソード端子が、FI負荷部5にそれぞれ接続されており、FI負荷部5からの電流の逆流を防止する。
【0020】
FI負荷部5は、例えば、自動二輪車の電装部品であり、ECU(Engine Control Unit)、フューエルポンプ、インジェクション、各種センサ類などである。FI負荷部5は、電力供給線L1とグランド線L2との間に接続され、ダイオード4を介して、電力供給線L1から発電機2の発電電力又はバッテリ3の出力電力を供給されて動作し、電力を消費する。
【0021】
サイリスタ11は、アノード端子が発光ダイオード部12(発光ダイオード12A)のカソード端子に、カソード端子が電力供給線L1に、ゲート端子(制御端子)がトリガ出力部15が出力する制御信号線(制御信号S1の信号線)に、それぞれ接続されている。サイリスタ11は、トリガ出力部15が出力する制御信号S1によりオン状態(導通状態)になるか否かが制御され、発光ダイオード部12の発光を制御する。
【0022】
発光ダイオード部12は、例えば、自動二輪車のエンジン及び発電機2が動作していることを発光により表示する。発光ダイオード部12は、サイリスタ11がオン状態されると、電力供給線L1の交流信号が負電圧であるタイミングで電流が流れて発光する。すなわち、発光ダイオード部12は、サイリスタ11がオン状態、且つ、発電機2が出力する交流信号が負電圧である場合に、発光する。
また、発光ダイオード部12は、直列に接続された発光ダイオード12Aと、発光ダイオード12Bとを備える。
【0023】
発光ダイオード12Aは、アノード端子が発光ダイオード12Bのカソード端子に、カソード端子が電力供給線L1に、それぞれ接続されている。
また、発光ダイオード12Bは、アノード端子がグランド線L2に、カソード端子が、発光ダイオード12Aのアノード端子に、それぞれ接続されている
【0024】
サイリスタ13(スイッチング素子)の一例は、発電機2が出力する交流信号を整流して充電電力としてバッテリ3に供給するシリコン制御整流子である。サイリスタ13は、アノード端子が電力供給線L1に、カソード端子がバッテリ3の+電極に、ゲート端子(制御端子)がトリガ出力部15が出力する制御信号線(制御信号S2の信号線)に、それぞれ接続されている。サイリスタ13は、トリガ出力部15の制御信号S2によって、オン状態にされることで、電力供給線L1の交流信号の正電圧をバッテリ3の+電極に供給して、バッテリ3を充電するとともに、FI負荷部5に動作電力を供給する。
【0025】
正負切替判定部14は、発電機2が出力する交流信号の正負電圧の切り替えを判定する。正負切替判定部14は、正負電圧の判定信号として、例えば、交流信号が正電圧の期間に、ハイ状態(High状態)を出力し、交流信号が負電圧の期間に、ロウ状態(Low状態)を出力する。
正負切替判定部14は、例えば、抵抗141~抵抗143と、コンデンサ144と、ツェナーダイオード145と、ツェナーダイオード146とを備えている。
【0026】
抵抗141~抵抗143は、電力供給線L1とグランド線L2との間に直列に接続される。抵抗141は、第1端子が電力供給線L1に、第2端子がノードN1に、それぞれ接続されている。また、抵抗142は、第1端子がノードN1に、第2端子がノードN2に、それぞれ接続されている。また、抵抗143は、第1端子がノードN2に、第2端子がグランド線L2に、それぞれ接続されている。
【0027】
コンデンサ144は、ノードN2とグランド線L2との間に、抵抗143と並列に接続されている。すなわち、コンデンサ144は、第1端子がノードN2に、第2端子がグランド線L2に、それぞれ接続されている。
【0028】
なお、抵抗141~抵抗143、及びコンデンサ144は、ノードN1及びノードN2において、発電機2が出力する交流信号の電圧を分圧して出力するとともに、ノードN2のノイズを除去するフィルタ回路として機能する。
ここで、ノードN1の電圧は、後述する正負判定制御部16による交流信号の負電圧検出に用いられる。また、ノードN2の電圧は、正負切替判定部14の出力信号として用いられる。
【0029】
ツェナーダイオード145とツェナーダイオード146とは、ノードN2とグランド線L2との間に、互いに逆方向に直列に接続されている。ツェナーダイオード145は、アノード端子がノードN2に、カソード端子がツェナーダイオード146のカソード端子に、それぞれ接続されている。また、ツェナーダイオード146は、アノード端子がグランド線L2に、カソード端子がツェナーダイオード145のカソード端子に、それぞれ接続されている。
【0030】
ツェナーダイオード145及びツェナーダイオード146は、逆方向に所定の電圧以上(アノード端子を基準に、カソード端子に所定の電圧以上)が印加された場合に、オン状態(導通状態)になり、所定の電圧未満が印加された場合に、オフ状態(非導通状態)になる。
【0031】
例えば、ノードN2に正電圧が印加されている状態では、ツェナーダイオード145は、順方向のバイアスでオン状態になる。また、この状態では、正電圧が絶対値が所定の電圧以上である場合に、ツェナーダイオード146は、オン状態になり、所定の電圧未満である場合に、オフ状態になることで、ノードN2の正電圧は、所定の電圧にクランプされる。
【0032】
また、例えば、ノードN2に負電圧が印加されている状態では、ツェナーダイオード146は、順方向のバイアスでオン状態になる。また、この状態では、負電圧が絶対値が所定の電圧以上である場合に、ツェナーダイオード145は、オン状態になり、所定の電圧未満である場合に、オフ状態になることで、ノードN2の負電圧は、負電圧の所定の電圧にクランプされる。
【0033】
このように、正負切替判定部14は、正負電圧の判定信号を生成して、トリガ出力部15に出力する。
【0034】
トリガ出力部15は、正負切替判定部14の判定結果に基づいて、サイリスタ11及びサイリスタ13の導通タイミングを示すトリガ信号(制御信号)を出力する。
トリガ出力部15は、例えば、正負切替判定部14が、交流信号の負電圧と判定した期間の一部期間(例えば、後半の所定の期間)に、サイリスタ11をオン状態にするように、制御信号S1を出力する。
【0035】
具体的に、トリガ出力部15は、サイリスタ11をオン状態にする場合に、制御信号S1をハイ状態にし、サイリスタ11をオフ状態にする場合に、制御信号S1をロウ状態にする。
【0036】
また、トリガ出力部15は、例えば、正負切替判定部14が、交流信号の正電圧(第2極性の電圧)と判定した期間にサイリスタ13をオン状態にするように、トリガ信号(制御信号S2)を出力する。また、トリガ出力部15は、例えば、正負切替判定部14が、交流信号の負電圧と判定した期間にサイリスタ13をオフ状態にするように、トリガ信号(制御信号S2)を出力する。すなわち、トリガ出力部15は、正負切替判定部14の判定結果のうち、正電圧(第2極性の電圧)の判定に基づいて、サイリスタ13の導通タイミングを示すトリガ信号(制御信号S2)を出力する。
【0037】
具体的に、トリガ出力部15は、サイリスタ13をオン状態にする場合に、制御信号S2をハイ状態にし、サイリスタ13をオフ状態にする場合に、制御信号S2をロウ状態にする。
【0038】
正負判定制御部16は、発電機2が出力した交流信号の電圧を検出することで、回転子の回転数を検出し、検出した回転数が所定の閾値以上になった場合に、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる。
【0039】
なお、発電機2が出力した交流信号の電圧及び電流は、回転子の回転数に応じて大きくなる。また、発電機2が出力した交流信号の正電圧は、サイリスタ13がオン状態である場合に、バッテリ3の出力電圧にクランプ(固定)される。そのため、正負判定制御部16は、発電機2が出力した交流信号のうちの負電圧を検出することで、回転子の回転数を検出する。
【0040】
すなわち、正負判定制御部16は、発電機2が出力した交流信号のうちの負電圧(第1極性の電圧)を検出することで、回転子の回転数を検出し、検出した回転数が所定の閾値以上になった場合に、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる。ここで、所定の期間は、例えば、回転数が所定の閾値以上になった場合に、サイリスタ13の電流定格値を超えないように定められている。
また、正負判定制御部16は、負電圧検出部161と、負電圧維持部162とを備える。
【0041】
負電圧検出部161は、回転子の回転数の検出として、発電機2が出力した交流信号のうちの負電圧を検出する。すなわち、負電圧検出部161は、交流信号を抵抗141~抵抗143により抵抗分圧したノードN1の負電圧を検出することで、回転子の回転数の検出する。
【0042】
負電圧維持部162は、負電圧検出部161が検出した負電圧の絶対値が所定の電圧以上である場合に、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる。すなわち、負電圧維持部162は、負電圧検出部161が検出したノードN1の負電圧の絶対値が所定の電圧以上である場合に、ノードN1の電圧を調整して、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる。例えば、負電圧維持部162は、ノードN2の電圧が交流信号の負電圧の判定をするように、所定の期間、ノードN1の負電圧を維持させる処理を実行する。
また、負電圧維持部162は、ノードN1の負電圧の絶対値が所定の電圧未満である場合に、特に何も行わず、ノードN1の電圧を調整を行わない。
【0043】
次に、図面を参照して、本実施形態によるバッテリ充電装置1の動作について説明する。
図2は、本実施形態によるバッテリ充電装置1の動作の一例を示すタイムチャートである。
【0044】
図2において、各グラフは、上から順に、発電機2の出力電圧、発電機2による充電電流(出力電流)、及び正負電圧の判定信号を示している。
また、波形W1は、サイリスタ11及びサイリスタ13をオン状態にしない場合の発電機2の出力電圧を示し、波形W2は、サイリスタ11及びサイリスタ13をオン状態にした場合の実際の発電機2の出力電圧(電力供給線L1の電圧)を示している。
【0045】
また、波形W3は、発電機2によるバッテリ3への充電電流(サイリスタ13に流れる電流)を示しており、波形W3A、波形W3B、及び波形W3Cの各波形は、この充電電流の部分波形を示している。
また、波形W4は、正負切替判定部14が出力する判定信号の電圧波形を示している。
なお、各グラフの横軸は、時間を指名ている。
【0046】
図2において、発電機2の出力電圧が正電圧になると(波形W1を参照)、時刻T1において、正負切替判定部14が正電圧と判定し、判定信号を所定の正電圧を出力する。これにより、トリガ出力部15は、制御信号S2をハイ状態にし、サイリスタ13がオン状態になるため、発電機2の出力電圧は、波形W2に示すように、バッテリ3の出力電圧にクランプ(固定)される。
【0047】
また、発電機2の出力電圧が負電圧になると(波形W2を参照)、時刻T2において、正負切替判定部14が負電圧と判定し、判定信号を所定の負電圧を出力する。これにより、トリガ出力部15は、制御信号S2をロウ状態にし、サイリスタ13がオフ状態になるため、波形W2に示すように、発電機2の負電圧が出力される。なお、時刻T1から時刻T2の間、波形W3Aに示すように、サイリスタ13を介して、バッテリ3に充電電流が供給される。
【0048】
また、時刻T2において、サイリスタ13がオフ状態にされると、正負判定制御部16の負電圧検出部161は、ノードN1により、発電機2が出力する交流信号の負電圧を検出する。そして、正負判定制御部16の負電圧維持部162は、負電圧検出部161が検出した負電圧の絶対値が所定の電圧以上(閾値電圧MVth以上)であるか否かを判定する。ここでは、負電圧の絶対値が所定の電圧未満(閾値電圧MVth未満)であるため、負電圧維持部162は、何も行わない(交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる処理を行わない)。
【0049】
次に、再び、発電機2の出力電圧が正電圧になると(波形W1を参照)、時刻T3において、正負切替判定部14が正電圧と判定し、判定信号を所定の正電圧を出力する。これにより、トリガ出力部15は、制御信号S2をハイ状態にし、サイリスタ13がオン状態になるため、発電機2の出力電圧は、波形W2に示すように、バッテリ3の出力電圧にクランプ(固定)される。
【0050】
なお、時刻T2から時刻T3の負電圧の期間の後半の期間に、トリガ出力部15は、制御信号S1をハイ状態にし、サイリスタ11がオン状態になるため、発電機2の出力電圧は、波形W2に示すように、発光ダイオード部12の発光によりクランプ(固定)される。
【0051】
また、再び、発電機2の出力電圧が負電圧になると(波形W2を参照)、時刻T4において、正負切替判定部14が負電圧と判定し、判定信号を所定の負電圧を出力する。これにより、トリガ出力部15は、制御信号S2をロウ状態にし、サイリスタ13がオフ状態になるため、波形W2に示すように、発電機2の負電圧が出力される。なお、時刻T3から時刻T4の間、波形W3Bに示すように、サイリスタ13を介して、バッテリ3に充電電流が供給される。
【0052】
また、時刻T4において、サイリスタ13がオフ状態にされると、正負判定制御部16の負電圧検出部161は、ノードN1により、発電機2が出力する交流信号の負電圧を検出する。そして、正負判定制御部16の負電圧維持部162は、負電圧検出部161が検出した負電圧の絶対値が所定の電圧以上(閾値電圧MVth以上)であるか否かを判定する。ここでは、負電圧の絶対値が所定の電圧以上(閾値電圧MVth以上)であるため、負電圧維持部162は、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間(期間TR1)、追加で維持させる処理を実行する。
【0053】
すなわち、負電圧維持部162は、時刻T5から時刻T6までの期間TR1の間、追加で、交流信号の負電圧の判定を維持させる。これにより、正負切替判定部14は、時刻T6において、負電圧から正電圧に判定信号を切り替える。トリガ出力部15は、時刻T6において、制御信号S2をハイ状態にし、サイリスタ13がオン状態になるため、発電機2の出力電圧は、波形W2に示すように、バッテリ3の出力電圧にクランプ(固定)される。
【0054】
また、再び、発電機2の出力電圧が負電圧になると(波形W2を参照)、時刻T7において、正負切替判定部14が負電圧と判定し、判定信号を所定の負電圧を出力する。これにより、トリガ出力部15は、制御信号S2をロウ状態にし、サイリスタ13がオフ状態になるため、波形W2に示すように、発電機2の負電圧が出力される。なお、時刻T6から時刻T7の間、波形W3Cに示すように、サイリスタ13を介して、バッテリ3に充電電流が供給される。ここでは、時刻T5から時刻T6の期間TR1、交流信号の負電圧の判定が追加で維持されていたため、その分、波形W3Cの充電電流が制限される。
【0055】
また、時刻T7において、サイリスタ13がオフ状態にされると、正負判定制御部16の負電圧検出部161は、ノードN1により、発電機2が出力する交流信号の負電圧を検出する。そして、正負判定制御部16の負電圧維持部162は、負電圧検出部161が検出した負電圧の絶対値が所定の電圧以上(閾値電圧MVth以上)であるか否かを判定する。ここでは、負電圧の絶対値が所定の電圧以上(閾値電圧MVth以上)であるため、負電圧維持部162は、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間(期間TR1)、追加で維持させる処理を実行する。これにより、正負切替判定部14は、時刻T8において、負電圧から正電圧に判定信号を切り替える。
【0056】
また、上述した本実施形態との比較のため、
図3を参照して、正負判定制御部16を備えない従来技術のバッテリ充電装置の動作について説明する。
図3は、従来のバッテリ充電装置の動作の一例を示すタイムチャートである。
【0057】
図3において、各グラフは、上述した
図2と同様であり、波形W11から波形W14の各波形は、上述した
図2に示す本実施形態における波形W1から波形W4の各波形に対応する。
【0058】
また、時刻T11、時刻T13、時刻T15、及び時刻T17が、負電圧から正電圧に判定信号が切り替わるタイミングであり、時刻T12、時刻T14、及び時刻T16が、正電圧から負電圧に判定信号が切り替わるタイミングである。
【0059】
図3に示す従来のバッテリ充電装置では、正負判定制御部16を備えないため、時刻T15から時刻T16における充電電流(波形W13C)が制限されないため、
図2に示す本実施形態によるバッテリ充電装置1に比べて大きくなり、サイリスタ13の電流定格値を超えてしまう可能性がある。
【0060】
これに対して、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、上述した
図2の時刻T6から時刻T7の波形W4に示すように、正負判定制御部16が、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させることで、サイリスタ13のオン状態の期間を短くすることができる。そのため、バッテリ充電装置1は、上述した
図2の波形W3Cに示すように、サイリスタ13に流れる充電電流を制限することができる。
【0061】
また、
図4は、本実施形態における発電機2の回転数と充電電流との関係の一例を示す図である。
図4において、横軸は、発電機2の回転数(rpm:revolutions per minute)を示し、縦軸は、充電電流を示している。
【0062】
また、波形W5は、本実施形態における発電機2の回転数と充電電流との関係を示している。また、波形W15は、比較のために、従来のバッテリ充電装置による発電機2の回転数と充電電流との関係を示している。
【0063】
図4の波形W15に示すように、従来のバッテリ充電装置では、正負判定制御部16を備えないため、回転数に応じて、充電電流が上昇し、サイリスタ13の電流定格値Aratを超えてしまう。これに対して、本実施形態によるバッテリ充電装置1では、正負判定制御部16により充電電流が制限されるため、波形W5に示すように、サイリスタ13の電流定格値Aratを超えないように制限することができる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、発電機2と、サイリスタ13(スイッチング素子)と、正負切替判定部14と、トリガ出力部15と、正負判定制御部16とを備える。発電機2は、回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する。サイリスタ13は、発電機2が出力する交流信号を整流して充電電力としてバッテリ3に供給する。正負切替判定部14は、交流信号の正負電圧の切り替えを判定する。トリガ出力部15は、正負切替判定部14の判定結果に基づいて、サイリスタ13の導通タイミングを示すトリガ信号を出力する。正負判定制御部16は、交流信号の電圧を検出することで、回転子の回転数を検出し、検出した回転数が所定の閾値以上になった場合に、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させる。なお、スイッチング素子は、シリコン制御整流子(例えば、サイリスタ13)である。
【0065】
これにより、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、回転数が所定の閾値以上になった場合に、所定の期間追加されて負電圧の期間と判定され、この所定の期間分(例えば、
図2の期間TR1分)、トリガ信号(制御信号S2)のサイリスタ13の導通期間(オン期間)が短くなり、充電電力が抑制される。そのため、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、例えば、
図4の波形W5に示すように、高回転時にサイリスタ13の電流定格値Aratを超えないように制限することができ、接続される負荷(例えば、FI負荷部5の電流)の増大に対応させつつ、サイリスタ13の電流定格値Aratを低減することができる。
【0066】
すなわち、本実施形態によるバッテリ充電装置1では、FI負荷部5の消費電力の増大に応じて、サイリスタ13の電流定格値を大きくする必要がなく、電流定格値の大きい高価なサイリスタ13を使用する必要がない。
【0067】
また、本実施形態では、正負判定制御部16は、負電圧検出部161と、負電圧維持部162とを備える。負電圧検出部161は、回転子の回転数の検出として、交流信号のうちの負電圧を検出する。負電圧維持部162は、負電圧検出部161が検出した負電圧の絶対値が所定の電圧以上である場合に、正負切替判定部14に、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間(例えば、
図2に示す期間TR1)、追加で維持させる。
【0068】
これにより、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、負電圧を検出することで、簡易な構成のより適切に、FI負荷部5の増大に対応させつつ、サイリスタ13の電流定格値Aratを低減することができる。
【0069】
また、本実施形態では、トリガ出力部15は、正負切替判定部14が、交流信号の正電圧と判定した期間にサイリスタ13をオン状態(導通状態)にするように、トリガ信号を出力する。
【0070】
これにより、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、正負判定制御部16が、交流信号の負電圧の判定を、所定の期間、追加で維持させることで、サイリスタ13をオン状態(導通状態)の期間を容易に短くすることができ、容易に充電電力が抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態では、正負判定制御部16は、回転数が所定の閾値以上になった場合に、サイリスタ13の電流定格値Aratを超えないように定められた所定の期間、正負切替判定部14に負電圧の判定を追加で維持させる。
これにより、本実施形態によるバッテリ充電装置1は、高回転時にサイリスタ13の電流定格値Aratを確実に超えないように制限することができる。
【0072】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の実施形態において、正負判定制御部16は、交流信号の負電圧を検出することで回転数を検出する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、正負判定制御部16は、発電機2の交流信号の正電圧が、バッテリ3の出力電圧によりクランプされない期間がある場合には、交流信号の正電圧を検出することで回転数を検出するようにしてもよい。
【0073】
また、上記の実施形態において、スイッチング素子が、サイリスタ13である例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、他のシリコン制御整流子などの他のスイッチング素子であってもよい。
【0074】
また、正負切替判定部14の構成は、
図1に示す回路に限定されるものではなく、他の構成(回路)であってもよい。
また、上記の実施形態において、発電機2は、単相磁石式交流発電機である例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数相(例えば、3相など)の交流信号を出力する発電機であってもよいし、他の発電機であってもよい。
【0075】
また、上記の実施形態では、高回転時にサイリスタ13の電流定格値Aratを超えないように制限する例を説明したが、これに限定されるものではなく、サイリスタ11についても同様に適用可能である。この場合、正電圧を第1の極性の電圧とし、負電圧を第2極性の電圧とする。さらに、この場合、正負判定制御部16は、交流信号の正電圧(第1の極性)を検出することで、回転子の回転数を検出し、検出した回転数が所定の閾値以上になった場合に、正負切替判定部14に、交流信号の正電圧(第1の極性)の判定を、所定の期間、追加で維持させる。そして、トリガ出力部15は、正負切替判定部14の判定結果のうち、負電圧(第2極性の電圧)の判定に基づいて、サイリスタ11の導通タイミングを示すトリガ信号(制御信号S1)を出力する。
【0076】
これにより、バッテリ充電装置1は、回転数が所定の閾値以上になった場合に、所定の期間追加されて正電圧の期間と判定され、この所定の期間分、トリガ信号(制御信号S1)のサイリスタ11の導通期間(オン期間)が短くなり、発光ダイオード部12に流れる電流が抑制される。そのため、バッテリ充電装置1は、高回転時にサイリスタ11の電流定格値を超えないように制限することができ、接続される負荷(例えば、発光ダイオード部12の電流)の増大に対応させつつ、サイリスタ11の電流定格値を低減することができる。
【0077】
以上説明したように、電流制御装置(例えば、バッテリ充電装置1)は、発電機2と、スイッチング素子(例えば、サイリスタ13、又はサイリスタ11)と、正負切替判定部14と、正負判定制御部16と、トリガ出力部15とを備える。発電機2は、回転子の回転に応じて発電し、発電した電力に応じた交流信号を出力する。スイッチング素子(例えば、サイリスタ13、又はサイリスタ11)は、発電機2が出力する交流信号を整流して負荷部(例えば、バッテリ3及びFI負荷部5、あるいは、発光ダイオード部12)に供給する。正負切替判定部14は、交流信号の正負電圧の切り替えを判定する。正負判定制御部16は、交流信号の正負電圧のうちの第1極性の電圧(例えば、負電圧、又は正電圧)を検出することで、回転子の回転数を検出し、検出した回転数が所定の閾値以上になった場合に、正負切替判定部14に、交流信号の第1極性の電圧(例えば、負電圧、又は正電圧)の判定を、所定の期間、追加で維持させる。トリガ出力部15は、正負切替判定部14の判定結果のうち、第1極性の電圧(例えば、負電圧、又は正電圧)と逆極性の電圧である第2極性の電圧(例えば、正電圧、又は負電圧)の判定に基づいて、スイッチング素子(例えば、サイリスタ13、又はサイリスタ11)の導通タイミングを示すトリガ信号を出力する。
【0078】
これにより、電流制御装置(例えば、バッテリ充電装置1)は、接続される負荷(例えば、バッテリ3及びFI負荷部5の電流、あるいは、発光ダイオード部12の電流)の増大に対応させつつ、スイッチング素子(例えば、サイリスタ13、又はサイリスタ11)の電流定格値を低減することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 バッテリ充電装置
2 発電機
3 バッテリ
4 ダイオード
5 FI負荷部
11、13 サイリスタ
12 発光ダイオード部
12A、12B 発光ダイオード
14 正負切替判定部
15 トリガ出力部
16 正負判定制御部
141、142、143 抵抗
144 コンデンサ
145、146 ツェナーダイオード
161 負電圧検出部
162 負電圧維持部