(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
B65C 9/40 20060101AFI20240301BHJP
B65C 9/26 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
B65C9/40
B65C9/26
(21)【出願番号】P 2020081477
(22)【出願日】2020-05-01
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽鳥 圭
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-034835(JP,A)
【文献】特開平10-100412(JP,A)
【文献】特開2011-195151(JP,A)
【文献】特開2005-202473(JP,A)
【文献】特開2001-149869(JP,A)
【文献】特開2019-172321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 9/00
B41J 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体に接着シートを貼付する貼付手段と、
前記被着体に貼付される前の前記接着シートまたは前記被着体に貼付された後の前記接着シートに所定の画像を形成する画像形成手段と、
前記接着シートに形成された前記所定の画像を読み取る読取手段とを備え、
前記画像形成手段は、前記読取手段による読取不良が発生した際、当該読取不良の要因が前記画像形成手段または前記読取手段のどちらにあるかを特定することが可能な識別画像を前記接着シートに形成することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
前記接着シートに形成された前記識別画像を認識する識別画像認識手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシート貼付装置。
【請求項3】
被着体に接着シートを貼付する貼付工程と、
前記被着体に貼付される前の前記接着シートまたは前記被着体に貼付された後の前記接着シートに所定の画像を画像形成手段で形成する画像形成工程と、
前記接着シートに形成された前記所定の画像を読取手段で読み取る読取工程とを実施し、
前記画像形成工程では、前記読取工程で前記読取手段による読取不良が発生した際、当該読取不良の要因が前記画像形成手段または前記読取手段のどちらにあるかを特定することが可能な識別画像を前記接着シートに形成することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の画像が形成された接着シートを被着体に貼付し、当該接着シートに形成された所定の情報を読み取るシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された荷札ラベル発行装置(シート貼付装置)は、ラベルプリンタ6(画像形成手段)で荷札ラベルL(接着シート)に形成したバーコードBC(所定の画像)を第2バーコードリーダ7(読取手段)で読み取れない読取不良を発生する場合がある。このような場合、読取不良を解消する復旧作業が行われるが、この読取不良の要因が画像形成手段によるものなのか、読取手段によるものなのかを特定するまでに時間が掛かり、当該読取不良を解消する復旧作業が長引くという不都合を発生する。特に、所定の画像がバーコードのように人の視認による異常の判断が難しい画像の場合、上記の不都合が顕著化する。
【0005】
本発明の目的は、読取不良を解消する復旧作業が長引くことを防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、読取不良が発生した際、当該読取不良の要因が画像形成手段または読取手段のどちらにあるかを特定することが可能な識別画像を形成するため、読取不良の要因が画像形成手段によるものなのか、読取手段によるものなのかを即座に特定することができ、読取不良を解消する復旧作業が長引くことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】(A)~(C)は、本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の説明図。(D)~(G)は、本発明の変形例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を
図1(A)~(C)に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1(A)の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1(A)中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
本発明のシート貼付装置EAは、被着体WKに接着シートASを貼付する貼付手段10と、被着体WKに貼付される前の接着シートASに所定の画像としてのバーコードBCを形成する画像形成手段20と、接着シートASに形成されたバーコードBCを読み取る読取手段30と、接着シートASに形成された識別画像DGを認識する識別画像認識手段40とを備え、被着体WKを搬送する搬送手段50の上方に配置されている。
【0011】
貼付手段10は、剥離シートRLの一方の面に接着シートASが仮着された原反RSを支持する支持ローラ11と、原反RSを案内するガイドローラ12と、剥離縁13Aで剥離シートRLを折り返し、当該剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離手段としての剥離板13と、駆動機器としての回動モータ14Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ14Bとで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ14と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EAの自動運転が行われている間、ピンチローラ14Bとの間に存在する剥離シートRLに常に所定の張力を付与し、当該剥離シートRLを回収する回収ローラ15と、被着体WKに接着シートASを押圧して貼付する押圧手段16とを備えている。
押圧手段16は、駆動機器としての直動モータ16Aと、その出力軸16Bに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持面16Cを有する保持部材16Dとを備えている。
【0012】
画像形成手段20は、インクジェットプリンタやレーザプリンタ等の印刷手段21を備え、読取手段30による読取不良が発生した際、当該読取不良の要因が画像形成手段20または読取手段30のどちらにあるかを特定することが可能な識別画像DGを接着シートASに形成する構成となっている。
印刷手段21は、接着シートASの繰出方向(X軸方向)に直行する幅方向(Y軸方向)に延びる1つの直線上に複数の画像形成素子21Aが配置され、各画像形成素子21Aを駆動させることで接着シートASにバーコードBCを形成する構成となっている。
また、本実施形態の印刷手段21は、複数の画像形成素子21A全てを同時に1回または複数回駆動することで、識別画像DGを接着シートASに形成する。本実施形態の場合、識別画像DGは、
図1(B)に示すように、バーコードBCの前後方向長さよりも長い前後方向に延びる直線とされ、画像形成素子21Aの一部または全部に異常があれば、
図1(C)に示すように、欠損や掠れ等の印刷不良部DFが形成され、画像形成素子21A全てが正常であれば、
図1(B)に示すように、印刷不良部DFが形成されない。
【0013】
読取手段30は、画像認識手段としてのバーコードリーダ31を備えている。
【0014】
識別画像認識手段40は、カメラや投影機等の撮像手段や、画像センサや光電センサ等の各種センサ等からなる画像認識手段41を備えている。
画像認識手段41は、読取手段30で読取不良が発生した際、識別画像DGに印刷不良部DFがあると認識した場合、当該読取不良の要因が印刷手段21にあると特定する一方、読取手段30で読取不良が発生した際、識別画像DGに印刷不良部DFがないと認識した場合、当該読取不良の要因が読取手段30にあると特定し、それら特定結果をパネルやモニター等の図示しない表示手段にその旨を表示する構成となっている。
【0015】
搬送手段50は、ベルトコンベアやローラコンベア等のコンベア51を備えている。
【0016】
以上のシート貼付装置EAの動作を説明する。
先ず、
図1(A)で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EAに対し、当該シート貼付装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RSをセットした後、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、貼付手段10が回動モータ14Aを駆動し、先頭の接着シートASの繰出方向先端部が印刷手段21の印字位置よりも右方の所定位置に到達すると、回動モータ14Aの駆動を停止する。次いで、搬送手段50がコンベア51を駆動し、被着体WKを右方に搬送し、
図1(A)に示すように、被着体WKが押圧手段16の下方の所定位置に到達すると、コンベア51の駆動を停止する。その後、貼付手段10および画像形成手段20が回動モータ14A、図示しない減圧手段および印刷手段21を駆動し、保持面16Cで吸引を開始するとともに、先頭の接着シートASに識別画像DGおよびバーコードBCを形成しつつ原反RSを繰り出す。これにより、先頭の接着シートASは、剥離板13の剥離縁13Aで剥離シートRLから剥離され、
図1(A)中二点鎖線で示すように、保持面16Cで吸着保持される。次に、先頭の接着シートASに続く次の接着シートASの繰出方向先端部が印刷手段21の印字位置よりも右方の所定位置に到達すると、貼付手段10が回動モータ14Aの駆動を停止する。そして、貼付手段10が直動モータ16Aを駆動し、
図1(A)中二点鎖線で示すように、保持部材16Dを下降させ、当該保持部材16Dで接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する。次いで、貼付手段10が図示しない減圧手段の駆動を停止し、保持面16Cでの接着シートASの吸着保持を解除した後、直動モータ16Aを駆動し、保持部材16Dを初期位置に復帰させる。
【0017】
その後、搬送手段50がコンベア51を駆動し、被着体WKを右方に搬送し、
図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKがバーコードリーダ31の下方を通過する際、読取手段30がバーコードリーダ31を駆動し、当該バーコードリーダ31でバーコードBCを読み取る。この際、バーコードリーダ31によるバーコードBCの読取不良が発生しなければ、被着体WKの右方への搬送が続行され、
図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKが画像認識手段41の下方を通過する際、識別画像認識手段40が画像認識手段41を駆動し、当該画像認識手段41で識別画像DGを読み取り、被着体WKを次工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0018】
ここで、上記同様の動作が繰り返され、読取手段30でバーコードBCを読み取った際、バーコードリーダ31によるバーコードBCの読取不良が発生すると、当該読取不良が発生したバーコードBCが付された被着体WKが画像認識手段41の画像認識位置を通過した時点で、搬送手段50がコンベア51の駆動を停止する。なお、画像認識手段41は、被着体WKが画像認識位置を通過する際、識別画像DGに印刷不良部DFがあるかないかを認識し、読取不良の要因が印刷手段21にあるのか、読取手段30にあるのかを特定し、その特定結果を図示しない表示手段に表示する。次に、使用者が図示しない表示手段に表示されている特定結果を基にして、印刷手段21やバーコードリーダ31の交換や修理等の復旧作業を行った後、図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を再度入力し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0019】
以上のような実施形態によれば、読取不良が発生した際、当該読取不良の要因が画像形成手段20または読取手段30のどちらにあるかを特定することが可能な識別画像DGを形成するため、読取不良の要因が画像形成手段20によるものなのか、読取手段30によるものなのかを即座に特定することができ、読取不良を解消する復旧作業が長引くことを防止することができる。
【0020】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0021】
例えば、貼付手段10は、剥離シートRLに仮着された帯状の接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反を繰り出してもよいし、帯状の接着シート基材が剥離シートRLに仮着された原反を採用し、接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段で形成し、その切込で仕切られた所定の領域を接着シートASとしてもよいし、支持ローラ11やガイドローラ12等の各ローラの代わりに板状部材やシャフト部材等で原反RSや剥離シートRLを支持したり案内したりしてもよいし、原反RSを巻回することなく例えばファンフォールド折りにして支持してもよいし、剥離シートRLを巻回することなく例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだりして回収してもよいし、巻回したりファンフォールド折りにしたりすることなく単に集積して剥離シートRLを回収してもよいし、剥離シートRLを回収しなくてもよいし、押圧手段として、押圧手段16の代わりに押圧ローラを採用し、被着体WKの移動に合わせて接着シートASを繰り出し、当該接着シートASを押圧ローラで被着体WKに押圧して貼付する構成(例えば、特開2019-117834号公報に記載の実施形態で例示された構成のもの等)でもよい。
【0022】
画像形成手段20は、貼付手段10で被着体WKに貼付された後の接着シートASにバーコードBCを形成してもよいし、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、ドットプリンタ、サーマルプリンタ等の印刷手段21を採用してもよいし、画像を記載する構成や、画像を刻印する構成を採用してもよいし、バーコードBCに対し、接着シートASの繰出方向上流側および繰出方向下流側の少なくとも一方に識別画像DGを形成してもよい。
画像形成手段20が形成する識別画像DGは、所定の画像の前後方向長さと同じ長さでもよいし、短い長さでもよいし、円弧や波線等の線であってもよいし、円、多角形等の図形であってもよいし、任意の記号、文字、図形、ロゴまたはこれらを組み合わせたものであってもよく、例えば、
図1(D)に示すように、中央部が左方向に湾曲した曲線であってもよいし、
図1(E)に示すように、文字や図形であってもよいし、
図1(F)、(G)に示すように、複数本の直線であってもよい。
画像形成手段20が形成する所定の画像は、例えば、バーコードBC等の1次元コードの他、QRコード(登録商標)やデータマトリックス等の2次元コード、任意の記号、文字、図形、ロゴまたはこれらを組み合わせたものでもよいし、接着シートASに2つ以上表示されていてもよいし、接着シートASに印刷されたり記載されたり刻印されたりしてもよく、何ら限定されるものではない。
画像形成手段20が形成する例えばバーコードBC等に割り当てられた情報は、例えば、被着体WKの識別番号、品名、製造メーカ名、問い合せ先等の情報の他、被着体WKの製造日、賞味期限、消費期限等の情報、被着体WKの種類、材質、コード、寸法等の情報、被着体WKの配送先、取扱い方等、何ら限定されるものではない。
画像形成手段20は、接着シートASの繰出方向に交差する幅方向に延びる1つの曲線、折れ線またはその他の線上に複数の画像形成素子21Aが配置されていてもよいし、接着シートASの繰出方向に直交または交差する幅方向に延びる2つ以上の直線、曲線、折れ線またはその他の線上それぞれに複数の画像形成素子21Aが配置されていてもよいし、複数の画像形成素子21Aを複数個ずつに分け、分けた複数の画像形成素子21A毎に、同時に1回または複数回駆動することで、
図1(F)に示すような識別画像DGを形成してもよいし、識別画像DGを形成する際、全ての画像形成素子21Aを駆動させることなく、例えば、バーコードBCを形成するのに必要な画像形成素子21Aの全てを同時に1回または複数回駆動させてもよいし、接着シートASの繰出方向に直交または交差する幅方向に延びる2つ以上の直線、曲線、折れ線またはその他の線上それぞれに複数の画像形成素子21Aが配置されている場合、各線上の複数の画像形成素子21A毎に、同時に1回または複数回駆動することで、
図1(G)に示すような識別画像DGを形成してもよい(
図1(G)は、3つの直線上それぞれに複数の画像形成素子21Aが配置されている場合の例示)。
【0023】
読取手段30は、バーコードリーダ31に代えてまたは併用して、カメラや投影機等の撮像手段や、画像センサや光電センサ等の各種センサ等からなる画像認識手段を備え、当該画像認識手段で所定の画像を読み取ってもよい。
【0024】
識別画像認識手段40は、接着シートASに形成された識別画像DGを読み取り、当該識別画像DGが所定の長さで接着シートASに形成されてしないことを認識した場合に、読取不良の要因が印刷手段21にあると特定してもよいし、識別画像DGの一部が掠れている場合に、読取不良の要因が印刷手段21にあると特定してもよいし、被着体WKが画像認識手段41の下方を通過する度に画像認識手段41を駆動して識別画像DGを読み取ってもよいし、常に画像認識手段41を駆動して識別画像DGを読み取れる状態としておいてもよいし、バーコードリーダ31によるバーコードBCの読取不良が発生したときのみに、画像認識手段41を駆動して識別画像DGを読み取ってもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、識別画像認識手段40がシート貼付装置EAに備わっていていない場合、使用者が識別画像DGを目視によって認識し、読取不良の要因を特定してもよい。
【0025】
搬送手段50は、多関節ロボット等の駆動機器で被着体WKを搬送してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0026】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、貼付手段は、被着体に接着シートを貼付するものであればどのようなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0027】
接着シートASおよび被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASおよび被着体WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0028】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等の部材を採用したり、大気やガス等の気体の吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0029】
EA…シート貼付装置
10…貼付手段
20…画像形成手段
30…読取手段
40…識別画像認識手段
AS…接着シート
BC…バーコード(所定の画像)
DG…識別画像
WK…被着体