IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社PFUの特許一覧

<>
  • 特許-媒体搬送装置 図1
  • 特許-媒体搬送装置 図2
  • 特許-媒体搬送装置 図3
  • 特許-媒体搬送装置 図4
  • 特許-媒体搬送装置 図5
  • 特許-媒体搬送装置 図6
  • 特許-媒体搬送装置 図7
  • 特許-媒体搬送装置 図8
  • 特許-媒体搬送装置 図9
  • 特許-媒体搬送装置 図10
  • 特許-媒体搬送装置 図11
  • 特許-媒体搬送装置 図12
  • 特許-媒体搬送装置 図13
  • 特許-媒体搬送装置 図14
  • 特許-媒体搬送装置 図15
  • 特許-媒体搬送装置 図16
  • 特許-媒体搬送装置 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】媒体搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/04 20060101AFI20240301BHJP
   B65H 43/08 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
B65H7/04
B65H43/08
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020093703
(22)【出願日】2020-05-28
(65)【公開番号】P2021187608
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 拓実
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-301848(JP,A)
【文献】特開2008-050109(JP,A)
【文献】特開平02-086544(JP,A)
【文献】特開2015-124016(JP,A)
【文献】特開2002-362763(JP,A)
【文献】特開平04-173663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 7/00- 7/20
B65H 31/00-31/40
B65H 43/00-43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に支持される給紙トレイと、
展開位置から途中位置を経由して格納位置に移動するように、移動可能に前記本体に支持される排出トレイと、
前記排出トレイが前記展開位置に配置されているときに、前記給紙トレイに載置される媒体を搬送して前記排出トレイに載置する搬送部と、
前記給紙トレイに媒体が載置されていないときに媒体無し位置に配置されるように、かつ、前記給紙トレイに媒体が載置されるときに媒体有り位置に配置されるように、移動可能に前記本体に支持される媒体検知部材と、
前記排出トレイが前記展開位置に配置されるときに第1非遮光位置に配置され、前記排出トレイが前記格納位置に配置されるときに第2非遮光位置に配置され、前記排出トレイが前記途中位置に配置されるときに遮光位置に配置されるトレイ検知部材と、
光路を進行する光を検出する光センサとを備え、
前記媒体検知部材は、前記媒体検知部材が前記媒体無し位置に配置されるときに前記光路を遮断しないで、前記媒体検知部材が前記媒体有り位置に配置されるときに前記光路を遮断し、
前記トレイ検知部材は、前記トレイ検知部材が前記第1非遮光位置または前記第2非遮光位置に配置されるときに前記光路を遮断しないで、前記トレイ検知部材が前記遮光位置に配置されるときに前記光路を遮断する
媒体搬送装置。
【請求項2】
前記排出トレイを前記展開位置から前記格納位置に向かって移動させる駆動部と、
前記光センサが前記光を検出しない第1状態から、前記光センサが前記光を検出する第2状態に遷移したときに、前記駆動部が前記排出トレイを移動させないように前記駆動部を制御する制御部
とをさらに備える請求項1に記載の媒体搬送装置。
【請求項3】
通知部をさらに備え、
前記制御部は、前記駆動部が前記排出トレイを前記格納位置に向かって移動させてから、予め定められた所定時間が経過するまでに、前記光センサが前記光を検出しない状態に遷移しないときに、エラーが発生していることが通知されるように、前記通知部を制御する
請求項2に記載の媒体搬送装置。
【請求項4】
通知部をさらに備え、
前記制御部は、前記駆動部が前記排出トレイを前記格納位置に向かって移動させている場合で、前記光センサが前記光を検出しない状態から、予め定められた所定時間が経過するまでに、前記光センサが前記光を検出する状態に遷移しないときに、エラーが発生していることが通知されるように、前記通知部を制御する
請求項2または請求項3に記載の媒体搬送装置。
【請求項5】
前記排出トレイが前記展開位置に配置されるときに前記トレイ検知部材が前記第1非遮光位置に配置されるように、前記排出トレイが前記格納位置に配置されるときに前記トレイ検知部材が前記第2非遮光位置に配置されるように、前記排出トレイが前記途中位置に配置されるときに前記トレイ検知部材が前記遮光位置に配置されるように、前記トレイ検知部材を移動させる機構
をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
【請求項6】
前記光センサを環境光から遮光するカバー
をさらに備える請求項5に記載の媒体搬送装置。
【請求項7】
前記トレイ検知部材は、前記排出トレイに固定される
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、媒体搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙が載置されるトレイを自動的に開閉する媒体搬送装置が設けられた画像読取装置が知られている。このような画像読取装置は、使用されていないときにコンパクトになり、使用されるときにトレイを展開する必要がなく、ユーザの操作を容易化することができる。画像読取装置は、さらに、トレイの開閉の状態を検出することにより、トレイが適切に開閉されるように、トレイを開閉するトレイ開閉用モータを適切に制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-301848号公報
【文献】特開2014-019527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
媒体搬送装置は、さらに、紙の有無を検出することにより、紙があるときに紙の搬送を自動的に開始したり、紙がないときに紙の搬送を自動的に停止したりすることができる(特許文献1、2)。画像読取装置は、トレイの開閉の状態を検出するセンサと、紙の有無を検出するセンサとの両方を備えることにより、実装スペースを確保するために大型化したり、部品点数が増加して製造コストが増加したりするという問題がある。
【0005】
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、製造コストを低減する媒体搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による媒体搬送装置は、本体に支持される給紙トレイと、展開位置から途中位置を経由して格納位置に移動するように、移動可能に前記本体に支持される排出トレイと、前記排出トレイが前記展開位置に配置されているときに、前記給紙トレイに載置される媒体を搬送して前記排出トレイに載置する搬送部と、前記給紙トレイに媒体が載置されていないときに媒体無し位置に配置されるように、かつ、前記給紙トレイに媒体が載置されるときに媒体有り位置に配置されるように、移動可能に前記本体に支持される媒体検知部材と、前記排出トレイが前記展開位置に配置されるときに第1非遮光位置に配置され、前記排出トレイが前記格納位置に配置されるときに第2非遮光位置に配置され、前記排出トレイが前記途中位置に配置されるときに遮光位置に配置されるトレイ検知部材と、光路を進行する光を検出する光センサとを備えている。前記媒体検知部材は、前記媒体検知部材が前記媒体無し位置に配置されるときに前記光路を遮断しないで、前記媒体検知部材が前記媒体有り位置に配置されるときに前記光路を遮断する。前記トレイ検知部材は、前記トレイ検知部材が前記第1非遮光位置または前記第2非遮光位置に配置されるときに前記光路を遮断しないで、前記トレイ検知部材が前記遮光位置に配置されるときに前記光路を遮断する。
【発明の効果】
【0007】
開示の媒体搬送装置は、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1の媒体搬送装置が設けられた画像読取装置を示す側面断面図である。
図2図2は、排出トレイが格納されているときの画像読取装置を示す側面断面図である。
図3図3は、兼用センサを示す側面図である。
図4図4は、排出トレイ検知アームを示す側面図である。
図5図5は、兼用センサを示す正面図である。
図6図6は、第2媒体検知アームが第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アームが第2非遮光位置に配置されたときの兼用センサを示す側面断面図である。
図7図7は、第2媒体検知アームが第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アームが第2非遮光位置に配置されたときの兼用センサを示す側面断面図である。
図8図8は、第2媒体検知アームが第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アームが遮光位置に配置されたときの兼用センサを示す側面断面図である。
図9図9は、第2媒体検知アームが第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アームが第1非遮光位置に配置されたときの兼用センサを示す側面断面図である。
図10図10は、第2媒体検知アームが第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アームが第1非遮光位置に配置されたときの兼用センサを示す側面断面図である。
図11図11は、第2媒体検知アームが第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アームが遮光位置に配置されたときの兼用センサを示す側面断面図である。
図12図12は、画像読取装置を示すブロック図である。
図13図13は、画像読取装置の動作を示すフローチャートである。
図14図14は、実施例2の媒体搬送装置の排出トレイ検知アームを示す側面図である。
図15図15は、実施例3の媒体搬送装置の兼用センサを示す側面図である。
図16図16は、排出トレイ検知アームが第2非遮光位置に配置されるときの実施例3の媒体搬送装置の兼用センサを示す側面図である。
図17図17は、排出トレイ検知アームが遮光位置に配置されるときの実施例3の媒体搬送装置の兼用センサを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願が開示する実施形態にかかる媒体搬送装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の記載により本開示の技術が限定されるものではない。また、以下の記載においては、同一の構成要素に同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0010】
実施例1の媒体搬送装置は、図1に示されているように、画像読取装置1に設けられている。図1は、実施例1の媒体搬送装置が設けられた画像読取装置1を示す側面断面図である。画像読取装置1は、画像読取装置本体2と給紙トレイ3と排出トレイ5とを備えている。画像読取装置本体2は、箱型に形成され、画像読取装置1が設置される設置面6に載置される。
【0011】
給紙トレイ3は、画像読取装置本体2の奥側に配置され、給紙トレイ本体10と第1延伸部分11と第2延伸部分12とを備えている。給紙トレイ本体10は、展開位置または格納位置に配置されるように、画像読取装置本体2に支持されている。第1延伸部分11は、第1延伸位置または第1短縮位置に配置されるように、給紙トレイ本体10に対して並進可能に給紙トレイ本体10に支持されている。第2延伸部分12は、第2延伸位置または第2短縮位置に配置されるように、第1延伸部分11に対して並進可能に第1延伸部分11に支持されている。
【0012】
給紙トレイ3は、第1延伸部分11が第1延伸位置に配置され、第2延伸部分12が第2延伸位置に配置されることにより、延伸する。給紙トレイ3には、給紙トレイ3が延伸しているときに、概ね平坦である給紙トレイ載置面14が形成される。給紙トレイ3は、給紙トレイ本体10が展開位置に配置され、かつ、給紙トレイ3が延伸されることにより、展開される。給紙トレイ3は、給紙トレイ3が展開されるときに、図1に示されているように、給紙トレイ載置面14が斜め上方を向くように、配置される。
【0013】
給紙トレイ3は、図示されていないストッパをさらに備えている。ストッパは、給紙トレイ本体10が展開位置に配置されるときに、給紙トレイ本体10が画像読取装置本体2に対して移動しないように、給紙トレイ本体10を画像読取装置本体2に固定する。ストッパは、さらに、第1延伸部分11が第1延伸位置に配置されるときに、第1延伸部分11が給紙トレイ本体10に対して移動しないように、第1延伸部分11を給紙トレイ本体10に固定する。ストッパは、さらに、第2延伸部分12が第2延伸位置に配置されるときに、第2延伸部分12が第1延伸部分11に対して移動しないように、第2延伸部分12を第1延伸部分11に固定する。ストッパは、ユーザの操作により、第2延伸部分12が第2短縮位置に配置されるように、第2延伸部分12の固定を解除する。ストッパは、ユーザの操作により、第1延伸部分11が第1短縮位置に配置されるように、第1延伸部分11の固定を解除する。ストッパは、ユーザの操作により、給紙トレイ本体10が格納位置に配置されように、給紙トレイ本体10の固定を解除する。
【0014】
排出トレイ5は、画像読取装置本体2の上側に配置され、排出トレイ本体15と第1延伸部分16と第2延伸部分17とを備えている。排出トレイ本体15は、展開位置または途中位置または格納位置に配置されるように、回転軸18を中心に回転可能に画像読取装置本体2に支持されている。回転軸18は、画像読取装置1における主走査方向に平行であり、設置面6に沿う平面に平行である。第1延伸部分16は、第1延伸位置または第1短縮位置に配置されるように、排出トレイ本体15に対して並進可能に排出トレイ本体15に支持されている。第2延伸部分17は、第2延伸位置または第2短縮位置に配置されるように、第1延伸部分16に対して並進可能に第1延伸部分16に支持されている。
【0015】
排出トレイ5は、第1延伸部分16が第1延伸位置に配置され、第2延伸部分17が第2延伸位置に配置されることにより、延伸する。排出トレイ5には、排出トレイ5が延伸しているときに、概ね平坦である排出トレイ載置面19が形成される。排出トレイ5は、排出トレイ本体15が展開位置に配置され、かつ、排出トレイ5が延伸されることにより、展開される。排出トレイ5は、排出トレイ5が展開されるときに、図1に示されているように、排出トレイ載置面19が斜め上方を向くように、配置される。
【0016】
画像読取装置1は、図示されていない伸縮機構をさらに備えている。伸縮機構は、排出トレイ本体15が展開位置に向かって移動するときに、第1延伸部分16を第1延伸位置に向かって移動させ、第2延伸部分17を第2延伸位置に向かって移動させる。伸縮機構は、さらに、排出トレイ本体15が展開位置に配置されるときに、第1延伸部分16を第1延伸位置に配置し、第2延伸部分17を第2延伸位置に配置する。伸縮機構は、排出トレイ本体15が格納位置に向かって移動するときに、第1延伸部分16を第1短縮位置に向かって移動させ、第2延伸部分17を第2短縮位置に向かって移動させる。伸縮機構は、さらに、排出トレイ本体15が格納位置に配置されるときに、第1延伸部分16を第1短縮位置に配置し、第2延伸部分17を第2短縮位置に配置する。
【0017】
画像読取装置本体2の内部には、搬送路21が形成されている。搬送路21は、屈曲した曲面に沿うように形成されている。搬送路21の一端は、画像読取装置本体2の内部のうちの奥側の領域に配置され、展開している給紙トレイ3のうちの画像読取装置本体2に近い側の端に接続されている。搬送路21の他端は、画像読取装置本体2の内部のうちの上側の領域に配置され、展開している排出トレイ5のうちの画像読取装置本体2に近い側の端の近傍に配置されている。
【0018】
画像読取装置1は、分離部22と搬送部23と読取部24とをさらに備えている。分離部22は、ピックローラ25を備えている。ピックローラ25は、搬送路21のうちの給紙トレイ3に近い側の端に配置され、搬送路21の上部に配置されている。分離部22は、ピックローラ25が回転していないときに、給紙トレイ3に載置される媒体が搬送路21に供給されないように、媒体を保持している。分離部22は、ピックローラ25が正回転することにより、給紙トレイ3に載置される複数の媒体から1つの媒体を分離し、その分離された1つの媒体を給紙トレイ3から搬送路21に供給する。
【0019】
搬送部23は、複数のローラを備えている。搬送部23は、複数のローラがそれぞれ正回転することにより、給紙トレイ3から搬送路21に供給された媒体を搬送路21に沿って排出トレイ5に向けて搬送する。搬送部23は、複数のローラがそれぞれ正回転することにより、さらに、搬送路21に沿って搬送された媒体を、展開している排出トレイ5に載置する。
【0020】
読取部24は、下側撮像部27と上側撮像部28とを備えている。下側撮像部27は、棒状に形成され、CIS(Contact Image Sensor)タイプのイメージセンサから形成されている。下側撮像部27は、画像読取装置本体2の内部のうちの搬送路21の下側に配置され、主走査方向に平行である直線に沿うように配置されている。下側撮像部27は、搬送路21に沿って搬送される媒体のうちの下側撮像部27に対向する下側面の画像を撮像する。上側撮像部28は、棒状に形成され、CISタイプのイメージセンサから形成されている。上側撮像部28は、画像読取装置本体2の内部のうちの搬送路21の上側に配置され、主走査方向に平行である他の直線に沿うように配置されている。上側撮像部28は、搬送路21に沿って搬送される媒体のうちの上側撮像部28に対向する上側面の画像を撮像する。
【0021】
図2は、排出トレイ5が格納されているときの画像読取装置1を示す側面断面図である。排出トレイ5の第2延伸部分17は、第2短縮位置に配置されることにより、第1延伸部分16の内部に配置される。第1延伸部分16は、第1短縮位置に配置されることにより、排出トレイ本体15の内部に配置される。排出トレイ5は、第1延伸部分16が第1短縮位置に配置され、第2延伸部分17が第2短縮位置に配置されることにより、短縮する。排出トレイ5は、排出トレイ5が短縮している場合で、排出トレイ本体15が格納位置に配置されることにより、図2に示されているように、画像読取装置本体2の上側に配置され、画像読取装置本体2に格納される。排出トレイ本体15は、展開位置から格納位置に移動するときに、または、格納位置から展開位置に移動するときに、途中位置を経由する。
【0022】
給紙トレイ3の第2延伸部分12は、第2短縮位置に配置されることにより、第1延伸部分11の内部に配置される。第1延伸部分11は、第1短縮位置に配置されることにより、給紙トレイ本体10の内部に配置される。給紙トレイ3は、第1延伸部分11が第1短縮位置に配置され、第2延伸部分12が第2短縮位置に配置されることにより、図2に示されているように、短縮する。給紙トレイ3は、給紙トレイ3が短縮しているときに、給紙トレイ本体10が格納位置に配置されることにより、画像読取装置本体2に格納されている排出トレイ5の上側に配置され、画像読取装置本体2に格納される。画像読取装置1は、給紙トレイ3と排出トレイ5とがこのように格納されることにより、画像読取装置1が格納される空間を小さくすることができる。
【0023】
画像読取装置1は、図3に示されているように、兼用センサ31をさらに備えている。図3は、兼用センサ31を示す側面図である。兼用センサ31は、第1媒体検知アーム32と第2媒体検知アーム33と排出トレイ検知アーム34と赤外線センサ35とを備えている。第1媒体検知アーム32は、搬送路21の上側に配置され、第1媒体有り位置または第1媒体無し位置に配置されるように、回転軸36を中心に回転可能に画像読取装置本体2に支持されている。回転軸36は、主走査方向に平行である。第2媒体検知アーム33は、搬送路21の上側に配置され、第2媒体有り位置または第2媒体無し位置に配置されるように、回転軸37を中心に回転可能に画像読取装置本体2に支持されている。回転軸37は、主走査方向に平行であり、回転軸36から離れている。
【0024】
排出トレイ検知アーム34は、概ね板状に形成され、図4に示されているように、排出トレイ載置面19が向く方向の反対側に向かって排出トレイ5から突出するように配置され、排出トレイ5の排出トレイ本体15に固定されている。図4は、排出トレイ検知アーム34を示す側面図である。排出トレイ検知アーム34は、孔38と遮光部分39とが形成されている。遮光部分39は、孔38より排出トレイ本体15から遠い側に配置されている。
【0025】
図5は、兼用センサ31を示す正面図である。赤外線センサ35は、発光部41と受光部42とを備えている。発光部41は、画像読取装置本体2の内部に配置され、画像読取装置本体2に固定されている。発光部41は、主走査方向に平行である光路43に沿って進行する赤外線を発光する。受光部42は、受光部42が光路43に交差するように、画像読取装置本体2の内部に配置され、画像読取装置本体2に固定されている。
【0026】
第1媒体検知アーム32は、第1軸部分44と媒体当接部分45と第1当接部分46とを備えている。第1軸部分44は、棒状に形成され、回転軸36に沿うように配置され、回転軸36を中心に回転可能に画像読取装置本体2に支持されている。媒体当接部分45は、棒状に形成されている。媒体当接部分45の一端は、第1軸部分44の一端に固定されている。第1当接部分46は、板状に形成されている。第1当接部分46の一端は、第1軸部分44の他端に固定されている。
【0027】
媒体当接部分45は、第1媒体検知アーム32が第1媒体無し位置に配置されているときに、展開された給紙トレイ3の給紙トレイ載置面14に接触するように、配置される。媒体当接部分45は、第1媒体検知アーム32が第1媒体有り位置に配置されているときに、展開された給紙トレイ3の給紙トレイ載置面14から離れるように、配置される。第1媒体検知アーム32は、第1媒体無し位置に向かって移動するように、自重により重力が加わっている。
【0028】
第2媒体検知アーム33は、第2軸部分47と遮光部分48と第2当接部分49とを備えている。第2軸部分47は、棒状に形成され、回転軸37に沿うように配置され、回転軸37を中心に回転可能に画像読取装置本体2に支持されている。遮光部分48は、板状に形成され、主走査方向に垂直である平面に沿うように配置されている。遮光部分48の主走査方向における位置は、発光部41の主走査方向における位置と、受光部42の主走査方向における位置との間である。すなわち、主走査方向に平行である直線に遮光部分48が正射影された図形は、発光部41がその直線に正射影された図形と、受光部42がその直線に正射影された図形との間に配置されている。遮光部分48は、第2軸部分47の一端に固定されている。
【0029】
第2当接部分49は、棒状に形成されている。第2当接部分49の主走査方向における位置は、第1媒体検知アーム32の第1当接部分46の主走査方向における位置に等しい。すなわち、主走査方向に平行である直線に第2当接部分49が正射影された図形は、第1当接部分46がその直線に正射影された図形に重なっている。第2当接部分49の一端は、第2軸部分47の他端に固定されている。第2媒体検知アーム33は、第2媒体無し位置に向かって移動するように、自重により重力が加わっている。
【0030】
第1媒体検知アーム32の第1当接部分46は、第1媒体検知アーム32が第1媒体無し位置から第1媒体有り位置に向かって移動するときに、第2媒体検知アーム33の第2当接部分49に接触し、第2当接部分49を押し退ける。第2媒体検知アーム33は、第1媒体検知アーム32が第1媒体無し位置から第1媒体有り位置に向かって移動するときに、第2当接部分49が第1当接部分46に押し退けられることにより、第2媒体無し位置から第2媒体有り位置に向かって移動する。第1媒体検知アーム32は、第1媒体検知アーム32が第1媒体有り位置に配置されるときに、第2当接部分49が第1当接部分46押し退けられることにより、第2媒体有り位置に配置される。
【0031】
第1媒体検知アーム32の第1当接部分46は、第1媒体検知アーム32が第1媒体有り位置から第1媒体無し位置に向かって移動するときに、第2媒体検知アーム33の第2当接部分49から離れるように移動する。第2媒体検知アーム33は、第1媒体検知アーム32が第1媒体有り位置から第1媒体無し位置に向かって移動するときに、重力により第2媒体有り位置から第2媒体無し位置に向かって移動する。第1媒体検知アーム32は、第1媒体検知アーム32が第1媒体無し位置に配置されるときに、第1当接部分46が第2当接部分49から離れることにより、第2媒体無し位置に配置される。
【0032】
排出トレイ検知アーム34の主走査方向における位置は、発光部41の主走査方向における位置と、受光部42の主走査方向における位置との間である。すなわち、主走査方向に平行である直線に排出トレイ検知アーム34が正射影された図形は、発光部41がその直線に正射影された図形と、受光部42がその直線に正射影された図形との間に配置されている。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が展開位置に配置されるときに、第1非遮光位置に配置される。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が途中位置に配置されるときに、遮光位置に配置される。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が格納位置に配置されるときに、第2非遮光位置に配置される。
【0033】
図6は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第2非遮光位置に配置されたときの兼用センサ31を示す側面断面図である。第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されるときに、第2媒体検知アーム33の遮光部分48は、光路43に重なっていないで、第2媒体検知アーム33は、光路43を遮断していない。言い換えると、第2媒体検知アーム33は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されるときに、遮光部分48が光路43に重ならないように、すなわち、光路43が遮光部分48により遮断されないように、形成されている。
【0034】
排出トレイ検知アーム34が第2非遮光位置に配置されたときに、排出トレイ検知アーム34の孔38は、光路43に重なり、排出トレイ検知アーム34は、光路43を遮断していない。言い換えると、排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ検知アーム34が第2非遮光位置に配置されるときに、孔38が光路43に重なるように、すなわち、光路43が遮断されないように、形成されている。このため、光路43は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第2非遮光位置に配置されたときに、遮断されない。
【0035】
図7は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第2非遮光位置に配置されたときの兼用センサ31を示す側面断面図である。第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されるときに、第2媒体検知アーム33の遮光部分48は、光路43に重なり、第2媒体検知アーム33は、光路43を遮断している。言い換えると、第2媒体検知アーム33は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されるときに、遮光部分48が光路43に重なるように、すなわち、光路43が遮断されるように、形成されている。このため、光路43は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第2非遮光位置に配置されたときに、遮断される。
【0036】
図8は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されたときの兼用センサ31を示す側面断面図である。排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されたときに、排出トレイ検知アーム34の遮光部分39は、光路43に重なり、排出トレイ検知アーム34は、光路43を遮断している。言い換えると、排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されるときに、遮光部分39が光路43に重なるように、すなわち、遮光部分39により光路43が遮断されるように、形成されている。このため、光路43は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されたときに、遮断されている。
【0037】
図9は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されたときの兼用センサ31を示す側面断面図である。排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されたときに、排出トレイ検知アーム34の遮光部分39は、光路43に重ならないで、排出トレイ検知アーム34は、光路43を遮断していない。言い換えると、排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されるときに、遮光部分39が光路43に重ならないように、すなわち、遮光部分39により光路43が遮断されないように、形成されている。
【0038】
第2媒体検知アーム33は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されるときに、光路43を遮断している。このため、光路43は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されたときに、遮断されている。
【0039】
図10は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されたときの兼用センサ31を示す側面断面図である。第2媒体検知アーム33は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されるときに、光路43を遮断していない。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されるときに、光路43を遮断していない。このため、光路43は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置に配置されたときに、遮断されていない。
【0040】
図11は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されたときの兼用センサ31を示す側面断面図である。第2媒体検知アーム33は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されるときに、光路43を遮断していない。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されるときに、光路43を遮断している。このため、光路43は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されている場合で、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されたときに、遮断されている。
【0041】
図12は、画像読取装置1を示すブロック図である。画像読取装置1は、スキャンボタン51と搬送モータ52と排出トレイ用モータ53とエラー通知部54と制御装置55とをさらに備えている。スキャンボタン51は、画像読取装置本体2の外側に配置されている。スキャンボタン51は、ユーザに押下されたか否かを検出し、検出結果を制御装置55に出力する。搬送モータ52は、制御装置55に制御されることにより、分離部22のピックローラ25を正回転させ、搬送部23の複数のローラを正回転させる。排出トレイ用モータ53は、制御装置55に制御されることにより、回転動力を生成する。排出トレイ用モータ53は、図示されていないトルクリミッタを備えている。トルクリミッタは、排出トレイ用モータ53により生成された回転動力を排出トレイ5の排出トレイ本体15に伝達する。排出トレイ本体15は、トルクリミッタを介して回転動力が伝達されることにより、格納位置に向かって回転し、または、展開位置に向かって回転する。トルクリミッタは、排出トレイ本体15に加わる負荷が、予め定められた閾値より大きいときに、排出トレイ用モータ53により生成された回転動力を排出トレイ本体15に伝達しない。エラー通知部54には、表示面が形成されている。エラー通知部54は、制御装置55に制御されることにより、制御装置55により作成された画面を表示面に表示する。
【0042】
制御装置55は、コンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)56と記憶装置57とを備えている。CPU56は、制御装置55にインストールされているコンピュータプログラムを実行することにより、情報処理し、記憶装置57を制御する。CPU56は、さらに、赤外線センサ35と読取部24とスキャンボタン51と搬送モータ52と排出トレイ用モータ53とエラー通知部54とを制御する。記憶装置57は、制御装置55にインストールされるコンピュータプログラムを記録し、CPU56により利用される情報を記録する。記憶装置57としては、RAM、ROM等のメモリ、ハードディスクのような固定ディスク装置、SSD(Solid State Drive)が例示される。
【0043】
[画像読取装置1の動作]
図13は、画像読取装置1の動作を示すフローチャートである。給紙トレイ3と排出トレイ5とは、初期的に、画像読取装置本体2に格納されている。ユーザは、画像読取装置1を用いて複数の媒体の画像を読み取りたいときに、給紙トレイ3を展開する。兼用センサ31の第1媒体検知アーム32は、給紙トレイ3に複数の媒体が載置されていないときに、自重により第1媒体無し位置に向かって移動し、第1媒体無し位置に配置される。第2媒体検知アーム33は、第1媒体検知アーム32が第1媒体無し位置に配置されていることにより、自重により第2媒体無し位置に向かって移動し、図6に示されているように、第2媒体無し位置に配置される。排出トレイ5の排出トレイ本体15は、排出トレイ5が格納されていることにより、格納位置に配置されている。兼用センサ31の排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が格納位置に配置されていることにより、第2非遮光位置に配置される。
【0044】
ユーザは、給紙トレイ3が展開された後に、スキャンボタン51を押下する。制御装置55は、スキャンボタン51が押下されたことが検出されたときに、赤外線センサ35を制御することにより、赤外線を発光部41から発光させる。発光部41から発光した赤外線は、給紙トレイ3に複数の媒体が載置されていないときに、第2媒体検知アーム33の遮光部分48または排出トレイ検知アーム34の遮光部分39に遮光されないで光路43に沿って進行し、受光部42に受光される。制御装置55は、赤外線センサ35を制御することにより、受光部42が赤外線を受光したか否かに基づいて、光路43に沿って進行する赤外線の有無を検出する(ステップS1)。制御装置55は、受光部42が赤外線を受光したときに(ステップS1、Yes)、給紙トレイ3に媒体が載置されていないと判定する(ステップS2)。制御装置55は、給紙トレイ3に媒体が載置されていないと判定された後に、発光部41から発光された赤外線が受光部42に受光されるまで待機する。
【0045】
ユーザは、給紙トレイ3が展開された後に、さらに、複数の媒体が給紙トレイ載置面14に対向するように複数の媒体を給紙トレイ3に載置する。給紙トレイ3に載置された複数の媒体は、給紙トレイ載置面14が傾斜していることにより、重力により分離部22に向かって移動し、分離部22に接触することにより分離部22に保持される。兼用センサ31の第1媒体検知アーム32の媒体当接部分45は、複数の媒体が給紙トレイ3に載置されることにより、複数の媒体に接触し、複数の媒体により押し退けられる。第1媒体検知アーム32は、媒体当接部分45が複数の媒体により押し退けられることにより、第1媒体有り位置に向かって移動し、第1媒体有り位置に配置される。第2媒体検知アーム33の第2当接部分49は、第1媒体検知アーム32が第1媒体有り位置に向かって移動することにより、第1媒体検知アーム32の第1当接部分46に接触し、第1当接部分46により押し退けられる。第2媒体検知アーム33は、第1媒体検知アーム32が第1媒体有り位置に配置されるときに、第2当接部分49が第1当接部分46により押し退けられることにより、図7に示されているように、第2媒体有り位置に配置される。
【0046】
発光部41から発光した赤外線は、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されることにより、第2媒体検知アーム33の遮光部分48に遮光され、受光部42に受光されない。制御装置55は、受光部42が赤外線を受光しないときに(ステップS1、No)、給紙トレイ3に媒体が載置されていると判定する(ステップS3)。このように、制御装置55は、排出トレイ5が格納されているときに、光路43に沿って進行する赤外線の有無に基づいて給紙トレイ3に媒体が載置されているか否かを適切に判定することができる。
【0047】
制御装置55は、給紙トレイ3に媒体が載置されていると判定された後に、排出トレイ用モータ53を制御することにより、予め定められたステップ数だけ排出トレイ用モータ53を駆動し、排出トレイ5を展開する(ステップS4)。すなわち、制御装置55は、排出トレイ用モータ53を制御することにより、排出トレイ本体15が展開位置に向かって回転するように、排出トレイ本体15を回転させる。排出トレイ本体15は、格納位置から展開位置に向かって回転している途中に、途中位置に配置される。兼用センサ31の排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が途中位置に配置されることにより、図8に示されているように、遮光位置に配置され、遮光部分39により光路43を遮断する。このとき、発光部41から発光した赤外線は、第2媒体検知アーム33の遮光部分48と、排出トレイ検知アーム34の遮光部分39とに遮光され、受光部42に受光されない。また、排出トレイ本体15は、予め定められたステップ数だけ排出トレイ用モータ53が駆動されることにより、展開位置に配置される。排出トレイ5は、排出トレイ本体15が展開位置に配置されるときに、伸縮機構により延伸される。排出トレイ5は、排出トレイ本体15が展開位置に配置され、伸縮機構により延伸されることにより、展開される。兼用センサ31の排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が展開位置に配置されることにより、第1非遮光位置に配置され、光路43を遮断しない。このとき、発光部41から発光した赤外線は、図9に示されているように、第2媒体検知アーム33の遮光部分48に遮光され、受光部42に受光されない。
【0048】
制御装置55は、給紙トレイ3に媒体が載置されていると判定された後に、さらに、スキャン動作を開始する(ステップS5)。スキャン動作では、制御装置55は、搬送モータ52を制御することにより、分離部22のピックローラ25を正回転させ、搬送部23の複数のローラを正回転させる。給紙トレイ3に載置されている複数の媒体のうちの一番上に配置されている1つの媒体は、分離部22のピックローラ25が正回転することにより、他の媒体から分離され、搬送路21に供給される。搬送路21に供給された媒体は、搬送部23の複数のローラが正回転することにより、搬送路21に沿って搬送される。スキャン動作では、制御装置55は、さらに、読取部24を制御することにより、搬送路21に沿って搬送される媒体の画像を撮像する。画像が撮像された媒体は、搬送部23の複数のローラが正回転することにより、さらに、搬送路21に沿って排出トレイ5に向かって搬送され、排出トレイ5に載置される。
【0049】
分離部22は、給紙トレイ3に1つの媒体が載置されているときに、ピックローラ25が正回転することにより、その媒体を搬送路21に供給する。第1媒体検知アーム32は、給紙トレイ3に載置されていた1つの媒体が搬送路21に供給された後に、自重により第1媒体無し位置に向かって移動し、第1媒体無し位置に配置される。第2媒体検知アーム33は、第1媒体検知アーム32が第1媒体無し位置に配置されたときに、自重により第2媒体無し位置に向かって移動し、図10に示されているように、第2媒体無し位置に配置される。このとき、発光部41から発光した赤外線は、第2媒体検知アーム33の遮光部分48または排出トレイ検知アーム34の遮光部分39に遮光されないで光路43に沿って進行し、受光部42に受光される。
【0050】
スキャン動作では、制御装置55は、さらに、赤外線センサ35を制御することにより、受光部42が赤外線を受光したか否かに基づいて、光路43に沿って進行する赤外線の有無を検出している(ステップS6)。制御装置55は、受光部42が赤外線を受光しないときに(ステップS6、No)、給紙トレイ3に媒体が載置されていると判定し(ステップS7)、スキャン動作を継続する。
【0051】
制御装置55は、受光部42が赤外線を受光したときに(ステップS6、Yes)、給紙トレイ3に媒体が載置されていないと判定する(ステップS8)。制御装置55は、給紙トレイ3に媒体が載置されていないと判定された後に、スキャン動作を終了する(ステップS9)。すなわち、制御装置55は、搬送モータ52を制御することにより、搬送路21に供給された媒体が排出トレイ5に載置されるまで、搬送部23の複数のローラを正回転させ、媒体が排出トレイ5に載置された後に、搬送モータ52を停止する。制御装置55は、さらに、読取部24を制御することにより、搬送路21に供給された媒体の画像が撮像された後に、読取部24を停止する。
【0052】
制御装置55は、スキャン動作が終了した後に、排出トレイ用モータ53を制御することにより、排出トレイ5の格納動作を開始する(ステップS10)。格納動作では、制御装置55は、排出トレイ用モータ53を制御することにより、排出トレイ本体15が格納位置に向かって回転するように、排出トレイ本体15を回転させる。排出トレイ本体15は、展開位置から格納位置に向かって回転している途中に、途中位置に配置される。兼用センサ31の排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が途中位置に配置されることにより、図11に示されているように、遮光位置に配置され、遮光部分39により光路43を遮断する。このとき、発光部41から発光した赤外線は、排出トレイ検知アーム34の遮光部分39により遮光され、受光部42に受光されない。
【0053】
格納動作では、制御装置55は、さらに、赤外線センサ35を制御することにより、受光部42が赤外線を受光したか否かに基づいて、光路43に沿って進行する赤外線の有無を検出する(ステップS11)。制御装置55は、格納動作の開始から予め定められた所定時間経過後までに受光部42が赤外線を受光し続けているときに(ステップS11、No)、排出トレイ5が適切に格納されないと判定する(ステップS12)。制御装置55は、排出トレイ5が適切に格納されないと判定された後に、排出トレイ用モータ53を制御することにより、排出トレイ用モータ53の駆動を停止する。制御装置55は、排出トレイ5が適切に格納されないと判定された後に、さらに、エラー通知部54を制御することにより、排出トレイ5が適切に格納されない旨を示すエラーメッセージをエラー通知部54の表示面に表示する(ステップS13)。制御装置55は、排出トレイ5が適切に格納されないと判定された後に、エラー通知部54を制御することにより、排出トレイ5が適切に格納されない旨を示すエラーメッセージをエラー通知部54の表示面に表示する(ステップS13)。制御装置55は、格納動作の開始から予め定められた所定時間経過後までに受光部42が赤外線を受光しなくなったときに(ステップS11、Yes)、光路43に沿って進行する赤外線の有無を継続して検出する(ステップS14)。
【0054】
排出トレイ5は、排出トレイ本体15が格納位置に向かって回転するときに、伸縮機構により短縮され、排出トレイ本体15が格納位置に配置されたときに、格納位置に適切に格納される。兼用センサ31の排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が格納位置に配置されることにより、図6に示されているように、第2非遮光位置に配置される。このとき、発光部41から発光した赤外線は、遮光されないで、受光部42に受光される。
【0055】
制御装置55は、受光部42が赤外線を受光しなくなってから予め定められた所定時間経過後に受光部42が赤外線を受光しないときに(ステップS14、No)、排出トレイ5が適切に格納されないと判定する(ステップS12)。制御装置55は、排出トレイ5が適切に格納されないと判定された後に、排出トレイ用モータ53を制御することにより、排出トレイ用モータ53の駆動を停止する。制御装置55は、排出トレイ5が適切に格納されないと判定された後に、さらに、エラー通知部54を制御することにより、排出トレイ5が適切に格納されない旨を示すエラーメッセージをエラー通知部54の表示面に表示する(ステップS13)。
【0056】
制御装置55は、受光部42が赤外線を受光しなくなってから予め定められた所定時間経過後までに受光部42が赤外線を受光したときに(ステップS14、Yes)、排出トレイ5が適切に格納されると判定する。制御装置55は、排出トレイ5が適切に格納されると判定されると、排出トレイ用モータ53を制御することにより、予め定められた少数のステップだけ排出トレイ用モータ53が駆動された後に、排出トレイ用モータ53の駆動を停止する(ステップS15)。
【0057】
画像読取装置1は、1つの赤外線センサ35を用いて、給紙トレイ3に載置されている媒体の有無を判定し、排出トレイ本体15が格納位置に適切に配置されているか否かを判定することができる。このため、画像読取装置1は、給紙トレイ3の媒体の有無を検出するセンサと、排出トレイ本体15の位置を検出するセンサとの両方が別個に設けられた他の媒体搬送装置に比較して、部品点数を低減し、製造コストを低減することができる。
【0058】
画像読取装置1は、さらに、排出トレイ5が適切に格納されたことが検出された直後に、または、排出トレイ5が適切に格納されないことが検出された直後に、排出トレイ用モータ53の駆動を停止することができる。このため、画像読取装置1は、排出トレイ用モータ53の駆動時間を低減することができ、排出トレイ用モータ53の寿命耐久力を向上させることができる。
【0059】
[実施例1の媒体搬送装置の効果]
実施例1の媒体搬送装置は、給紙トレイ3と排出トレイ本体15と搬送部23と第2媒体検知アーム33と排出トレイ検知アーム34と赤外線センサ35とを備えている。給紙トレイ3は、画像読取装置本体2に支持されている。排出トレイ本体15は、展開位置から途中位置を経由して格納位置に移動するように、移動可能に画像読取装置本体2に支持されている。搬送部23は、排出トレイ本体15が展開位置に配置されているときに、給紙トレイ3に載置される媒体を搬送して排出トレイ本体15に載置する。第2媒体検知アーム33は、給紙トレイ3に媒体が載置されていないときに第2媒体無し位置に配置されるように、かつ、給紙トレイ3に媒体が載置されるときに第2媒体有り位置に配置されるように、移動可能に画像読取装置本体2に支持されている。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15が展開位置に配置されるときに第1非遮光位置に配置され、排出トレイ本体15が格納位置に配置されるときに第2非遮光位置に配置され、排出トレイ本体15が途中位置に配置されるときに遮光位置に配置される。赤外線センサ35は、光路43を進行する赤外線を検出する。第2媒体検知アーム33は、第2媒体検知アーム33が第2媒体無し位置に配置されるときに光路43を遮断しないで、第2媒体検知アーム33が第2媒体有り位置に配置されるときに光路43を遮断する。排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ検知アーム34が第1非遮光位置または第2非遮光位置に配置されるときに光路43を遮断しないで、排出トレイ検知アーム34が遮光位置に配置されるときに光路43を遮断する。
【0060】
このとき、実施例1の媒体搬送装置は、1つの赤外線センサ35を用いて、給紙トレイ3に載置されている媒体の有無を判定し、排出トレイ本体15が格納位置に配置されているか否かを判定することができる。このため、実施例1の媒体搬送装置は、給紙トレイ3の媒体の有無を検出するセンサと、排出トレイ本体15の位置を検出するセンサとが別個に設けられた他の媒体搬送装置に比較して、部品点数を低減し、製造コストを低減することができる。
【0061】
また、実施例1の媒体搬送装置は、排出トレイ用モータ53と制御装置55とをさらに備えている。排出トレイ用モータ53は、排出トレイ本体15を展開位置から格納位置に向かって移動させる。制御装置55は、赤外線センサ35が赤外線を検出しない状態から、赤外線センサ35が赤外線を検出する状態に遷移したときに、排出トレイ用モータ53が排出トレイ本体15を移動させないように排出トレイ用モータ53を制御する。このとき、実施例1の媒体搬送装置は、排出トレイ本体15を格納位置に配置された直後に、排出トレイ用モータ53の駆動を停止することができ、排出トレイ用モータ53を必要以上に駆動させることを低減させることができる。実施例1の媒体搬送装置は、排出トレイ用モータ53を必要以上に駆動させないことにより、排出トレイ用モータ53の寿命・耐久力を向上させることができる。
【0062】
また、実施例1の媒体搬送装置は、エラー通知部54をさらに備えている。このとき、制御装置55は、排出トレイ本体15が格納位置に向かって移動してから、予め定められた所定時間経過後までに、赤外線センサ35が光を検出しない状態に遷移しないときに、エラーの発生が通知されるように、エラー通知部54を制御する。また、制御装置55は、排出トレイ本体15が格納される途中で、赤外線が検出されなくなってから、予め定められた所定時間経過しても、赤外線センサ35が赤外線を検出しないときに、エラーの発生が通知されるように、エラー通知部54を制御する。このとき、実施例1の媒体搬送装置は、排出トレイ5が適切に格納されていないことをユーザに通知することができ、排出トレイ5が格納されていない状態で、ユーザが誤って給紙トレイ3を格納することを防止することができる。
【0063】
ところで、既述の実施例1の媒体搬送装置の排出トレイ検知アーム34は、赤外線を遮光しないための孔38が形成されているが、孔38が形成されていなくてもよい。
【実施例2】
【0064】
実施例2の媒体搬送装置は、図14に示されているように、既述の実施例1の媒体搬送装置の排出トレイ検知アーム34が他の排出トレイ検知アーム61に置換され、他の部分は、既述の実施例1の媒体搬送装置と同じである。図14は、実施例2の媒体搬送装置の排出トレイ検知アーム61を示す側面図である。排出トレイ検知アーム61は、既述の排出トレイ検知アーム34と同様に、板状に形成され、排出トレイ載置面19が向く方向の反対側に向かって排出トレイ5から突出するように配置され、排出トレイ5の排出トレイ本体15に固定されている。排出トレイ検知アーム61は、切欠き62と遮光部分63とが形成されている。遮光部分63は、切欠き62より排出トレイ本体15から遠い側に配置されている。
【0065】
排出トレイ検知アーム61は、排出トレイ本体15が展開位置に配置されるときに、第1非遮光位置に配置される。排出トレイ検知アーム61は、第1非遮光位置に配置されるときに、光路43から離れて光路43に重ならないように、すなわち、光路43を遮断しないように、形成されている。排出トレイ検知アーム61は、排出トレイ本体15が途中位置に配置されるときに、遮光位置に配置される。排出トレイ検知アーム61は、途中位置に配置されるときに、遮光部分63が光路43に重なるように、すなわち、光路43を遮断するように、形成されている。排出トレイ検知アーム61は、排出トレイ本体15が格納位置に配置されるときに、第2非遮光位置に配置される。排出トレイ検知アーム61は、第2非遮光位置に配置されるときに、切欠き62が光路43に重なるように、すなわち、光路43を遮断しないように、形成されている。
【0066】
実施例2の媒体搬送装置も、既述の実施例1の媒体搬送装置と同様に動作する。このため、実施例2の媒体搬送装置も、既述の実施例1の媒体搬送装置と同様に、1つの赤外線センサ35を用いて、給紙トレイ3の媒体の有無と、排出トレイ本体15の位置との両方を検出することができ、部品点数を低減し、製造コストを低減することができる。
【0067】
ところで、既述の実施例1の媒体搬送装置の排出トレイ検知アーム34は、排出トレイ本体15に固定されているが、排出トレイ本体15に固定されなくてもよい。
【実施例3】
【0068】
実施例3の媒体搬送装置は、図15に示されているように、既述の実施例1の媒体搬送装置の兼用センサ31が他の兼用センサ70に置換されている。図15は、実施例3の媒体搬送装置の兼用センサ70を示す側面図である。兼用センサ70は、既述の兼用センサ31の排出トレイ検知アーム34が他の排出トレイ検知アーム71に置換され、当接部材72とカバー73とをさらに備えている。当接部材72は、排出トレイ本体15の下側に配置され、排出トレイ本体15に固定されている。カバー73は、排出トレイ5と赤外線センサ35との間に配置され、画像読取装置本体2に固定されている。カバー73は、赤外線センサ35の発光部41から発光される赤外線と異なる環境光が受光部42に受光されないように、環境光を遮光している。
【0069】
排出トレイ検知アーム71は、第1非遮光位置または第2非遮光位置または遮光位置に配置されるように、回転軸74を中心に回転可能に画像読取装置本体2に支持されている。排出トレイ検知アーム71は、遮光部分75と錘部分76と当接部分77とを備え、切欠き78が形成されている。排出トレイ検知アーム71は、排出トレイ検知アーム71が第1非遮光位置に配置されるときに、図15に示されているように、排出トレイ検知アーム71が光路43に重ならないように、形成されている。
【0070】
図16は、排出トレイ検知アーム71が第2非遮光位置に配置されるときの実施例3の媒体搬送装置の兼用センサ70を示す側面図である。排出トレイ検知アーム71は、排出トレイ検知アーム71が第2非遮光位置に配置されるときに、排出トレイ検知アーム71が光路43に重ならないように、形成されている。図17は、排出トレイ検知アーム71が遮光位置に配置されるときの実施例3の媒体搬送装置の兼用センサ70を示す側面図である。排出トレイ検知アーム71は、排出トレイ検知アーム71が遮光位置に配置されるときに、遮光部分75が光路43に重なるように、形成されている。
【0071】
排出トレイ検知アーム71は、排出トレイ本体15が格納位置に配置されるときに、図16に示されているように、当接部分77が当接部材72に接触するように、形成されている。排出トレイ検知アーム71は、さらに、排出トレイ本体15が途中位置に配置されるときに、図17に示されているように、当接部分77が当接部材72に接触するように、形成されている。錘部分76は、排出トレイ検知アーム71が遮光位置または第2非遮光位置から第1非遮光位置に向かって移動するように、錘部分76に与えられる重力を排出トレイ検知アーム71に与えている。このため、排出トレイ検知アーム71は、当接部分77が当接部材72に接触していないときに、図15に示されているように、第1非接触位置に配置される。このため、排出トレイ検知アーム71は、既述の排出トレイ検知アーム34と同様に、排出トレイ本体15に連動して第1非遮光位置または第2非遮光位置または遮光位置に配置され、赤外線を遮光したり遮光しなかったりする。すなわち、実施例3の媒体搬送装置は、既述の実施例1の媒体搬送装置と同様に動作することができる。
【0072】
実施例3の媒体搬送装置は、排出トレイ検知アーム71と当接部材72とが、排出トレイ本体15に連動して排出トレイ検知アーム71を移動させる機構を形成していることにより、当接部材72と赤外線センサ35との間の距離を長くすることができる。このため、実施例3の媒体搬送装置は、赤外線センサ35と排出トレイ5との間に、カバー73が実装されるスペースを確保することができる。実施例3の媒体搬送装置は、さらに、カバー73が設けられていることにより、環境光が赤外線センサ35の受光部42に照射されることを防止することができる。このため、実施例3の媒体搬送装置は、受光部42が環境光を受光することによる誤検知または誤作動が発生することを防止することができる。
【0073】
ところで、既述の実施例の媒体搬送装置の第2媒体検知アーム33は、第1媒体検知アーム32に連動して第2媒体有り位置または第2媒体無し位置に配置されるが、第1媒体検知アーム32なしに第2媒体有り位置または第2媒体無し位置に配置されてもよい。たとえば、第2媒体検知アーム33は、給紙トレイ3に載置される媒体に第2媒体検知アーム33の一部が直接に接触することにより、第2媒体有り位置または第2媒体無し位置に配置されるように形成されてもよい。この場合も、媒体搬送装置は、部品点数を低減し、製造コストを低減することができる。
【0074】
ところで、既述の実施例の媒体搬送装置は、赤外線を用いる赤外線センサ35が設けられているが、赤外線センサ35は、赤外線と異なる他の光を用いる光センサに置換されてもよい。その光としては、可視光線が例示される。この場合も、媒体搬送装置は、部品点数を低減し、製造コストを低減することができる。
【0075】
以上、実施例を説明したが、前述した内容により実施例が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、実施例の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
【符号の説明】
【0076】
1 :画像読取装置
2 :画像読取装置本体
3 :給紙トレイ
5 :排出トレイ
15 :排出トレイ本体
21 :搬送路
22 :分離部
23 :搬送部
24 :読取部
31 :兼用センサ
32 :第1媒体検知アーム
33 :第2媒体検知アーム
34 :排出トレイ検知アーム
35 :赤外線センサ
38 :孔
39 :遮光部分
43 :光路
53 :排出トレイ用モータ
54 :エラー通知部
55 :制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17