(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】コンパクトなダンネージ変換機
(51)【国際特許分類】
B31D 5/00 20170101AFI20240301BHJP
【FI】
B31D5/00
(21)【出願番号】P 2021563392
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 US2020024605
(87)【国際公開番号】W WO2020219199
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-01-07
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513206315
【氏名又は名称】ランパク コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】スティナード ブライアン
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0142512(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0296154(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31D 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートストック材料がダンネージ変換機を通って下流に移動するにつれて、前記シートストック材料を比較的低密度のダンネージ製品に変換するダンネージ変換機であって、前記ダンネージ変換機は、
形成アセンブリであって、入口と、前記入口の下流にある相対的により小さい出口とを有する収束シュートを含み、前記収束シュートは、収束軸に沿って整列される、形成アセンブリと、
供給アセンブリであって、平行な回転軸を中心にそれぞれ回転可能な一対の回転可能部材を有し、前記回転可能部材は前記形成アセンブリからシートストック材料を供給するように配置され、前記回転可能部材は、前記回転軸を接続し、前記回転軸に垂直な線に垂直な供給軸を定める、供給アセンブリと、を備え、
前記収束軸は、前記供給軸と交差し、
前記形成アセンブリ及び前記供給アセンブリを上の位置で支持するスタンドを備え、前記供給軸が前記ダンネージ製品を前記供給アセンブリの下の包装台面上の位置に向ける、ように構成されて
おり、
前記収束シュートは、前記収束軸と前記供給軸との間の内角の反対側に頂部側を有し、前記収束シュートは丸い断面を有し、前記収束シュートの前記頂部側は完全な丸い形状に満たない形状に切り取られる、
ダンネージ変換機。
【請求項2】
請求項1に記載のダンネージ変換機であって、
前記供給軸と前記収束軸との間の内角は、20度~90度である、
ダンネージ変換機。
【請求項3】
請求項2に記載のダンネージ変換機であって、
前記内角は、30度~70度である、
ダンネージ変換機。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のダンネージ変換機であって、
前記内角は、40度~60度である、
ダンネージ変換機。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項に記載のダンネージ変換機であって、
前記内角は固定される、
ダンネージ変換機。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のダンネージ変換機であって、
前記供給アセンブリは、前記形成アセンブリから前記回転可能部材の下流における位置まで前記シートストック材料の経路を結ぶガイドを含む、
ダンネージ変換機。
【請求項7】
請求項6に記載のダンネージ変換機であって、
前記回転可能部材は、前記回転可能部材の間のシートストック材料を係合するために、前記ガイドを越えて延在する、
ダンネージ変換機。
【請求項8】
請求項6又は7に記載のダンネージ変換機であって、
前記ガイドは、前記収束シュートの前記出口に隣接する相対的により大きな上流の開口から、前記回転可能部材に隣接するより幅が狭い開口へと収束する、
ダンネージ変換機。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のダンネージ変換機であって、
前記回転可能部材は、摩擦車を含む、
ダンネージ変換機。
【請求項10】
請求項1から
9のいずれか1項に記載のダンネージ変換機であって、
前記収束シュートは、下流方向において収束する、
ダンネージ変換機。
【請求項11】
請求項1から
10のいずれか1項に記載のダンネージ変換機であって、
前記形成アセンブリは、シートストック材料を内側へ集めるように構成される、
ダンネージ変換機。
【請求項12】
請求項1から
11のいずれか1項に記載のダンネージ変換機であって、
前記供給アセンブリは、前記形成アセンブリの下流にある、
ダンネージ変換機。
【請求項13】
ダンネージ変換システムであって、
請求項1から
12のいずれか1項に記載されたダンネージ変換機と、
該ダンネージ変換機の前記形成アセンブリの上流のシートストック材料の供給部であって、前記形成アセンブリにシートストック材料を供給するように配置された供給部と、を備える、
ダンネージ変換システム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明はダンネージ変換機に関し、より具体的には、コンパクトなスペースにおいてシートストック材料を比較的低密度のダンネージ製品に変換する機械及び方法に関する。
[背景技術]
シートストック材料をダンネージ製品に変換するため、種々の変換機が用いられている。装置は、空隙充填ダンネージ製品を生産する。空隙充填ダンネージ製品は、主に包装容器の空隙を充填して内容物が輸送中に動くことを抑制するために用いられる。
【0002】
これらの機械設計の1つの目的は、非常に速く空隙充填ダンネージ製品を生産することである。従って、これらの機械は、比較的高速で作動するように設計されている。
【0003】
速度の他、スペースに制限のある梱包施設又は梱包施設の包装区域において、最小の機械設置面積で作動するよう設計された変換機もある。省スペースを重視するため、このような機械は、比較的幅が狭いシートストック材料を使ってダンネージ製品へ変換することが多い。比較的大きな設置面積を有して幅のより広いシートストック材料を使用する性能を有するダンネージ変換機と比較して、このようなダンネージ製品は、容器を充填するために倍の長さが必要となり得る。
[発明の概要]
多くのダンネージ変換機は適したダンネージ製品を生産するが、既存のダンネージ変換機及びダンネージ製品がすべての用途に理想的であるとは言えない。本発明は、従来のダンネージ変換機と比較して、比較的ボリュームが小さい範囲内であって特に高さ寸法が縮小された範囲内で作動可能なダンネージ変換機を提供する。
【0004】
従って、シートストック材料がダンネージ変換機を通って下流に移動するにつれて、シートストック材料を比較的低密度のダンネージ製品に変換する例示的なダンネージ変換機が提供されてもよい。ダンネージ変換機は、シートストック材料を内側へ集めるように構成された形成アセンブリと、形成アセンブリの下流にある供給アセンブリと、を備える。形成アセンブリは、入口と、入口の下流にある出口であって相対的により小さい出口とを有する収束シュートを含み、収束シュートは、収束軸に沿って整列される。供給アセンブリは、それぞれの平行な回転軸を中心に回転可能な一対の回転可能部材を有する。回転可能部材はシートストック材料を成形アセンブリから供給アセンブリの下流に供給するように配置されており、回転部材は、回転軸を接続し、かつ回転軸に垂直な線に垂直な供給軸を定める。変換機は、収束軸が供給軸と整列せず交差することを特徴とする。
【0005】
変換機は、供給軸と収束軸との間に例えば20度~90度、30度~70度、40度~60度、又は45度の例示的な内角を有してもよい。内角は、固定されてもよい。
【0006】
供給アセンブリは、形成アセンブリから回転可能部材の下流における位置までシートストック材料の経路を結ぶガイドを含んでもよい。回転可能部材は、回転可能部材の間のシートストック材料を係合するために、ガイドを越えて延在してもよい。ガイドは、シュートの出口に隣接する比較的大きな上流の開口から、回転可能部材に隣接する幅が狭い開口へと収束してもよい。
【0007】
回転可能部材は、摩擦車を含んでもよい。
【0008】
収束シュートは、収束軸と供給軸との間の内角の反対側に頂部側を有し、収束シュートは丸い断面を有し、収束シュートの頂部側は完全な丸い形状に満たない形状に切り取られてもよい。収束シュートは、下流方向において収束する。
【0009】
例示的なダンネージ変換システムは、本願明細書に記載されているダンネージ変換機と、形成アセンブリの上流のシートストック材料の供給部であって、形成アセンブリにシートストック材料を供給するように配置された供給部と、を備える。
【0010】
前述のそして他の本発明の特徴は、以下に十分に説明され、特に本発明1つ以上の実施例を記載した請求項、以下の説明、及び添付の図面において詳細に示される。しかし、これらの実施例は、本発明の原理が実施され得る各種の方法のうちの一部に過ぎない。本発明の他の目的、利点及び特徴は、図面を考慮し、以下の発明の詳細な説明から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明により提供されるダンネージ変換機の概略立面図である。
【
図2】
図1のダンネージ変換機の概略平面図である。
【
図3】
図2で示すダンネージ変換機の平面図であり、内部要素を示すためハウジングの一部が除かれている。
【
図4】
図3のダンネージ変換機の上流部分の斜視図である。
【
図6】
図5のダンネージ変換機の上流の部分の斜視図であり、内部要素を示すためにハウジングの一部が除かれている。
【
図7】動作位置にある
図3のダンネージ変換機を含む、包装ワークステーションの一部を示す斜視図である。明確にするため、上部の障害物の図示を省略している。
【
図8】
図7の包装ワークステーションの一部を示す側面図である。
【
図9】載荷位置にある
図3のダンネージ変換機を含む、包装ワークステーションの一部を示す斜視図である。明確にするため、上部の障害物の図示を省略している。
【
図10】
図9の包装ワークステーションの一部を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を詳細に参照すると、本発明は、例えば紙等のシートストック材料12を比較的低密度のダンネージ製品に変換するダンネージ変換機10を提供する。ダンネージ変換機10はコンパクトなボリュームで、より詳しくは、縮小した高さ寸法Hにおいてこのタスクを達成する。
【0013】
単に変換機又はコンバーターとも称されるダンネージ変換機10は、シートストック材料12を、供給されるストック材料よりも低密度のダンネージ製品に変換するように機能する変換アセンブリ14を含む。シート材料又はストック材料とも称されるシートストック材料12は、コンバーター10の上流端部20に設けられた供給部16又はストック供給アセンブリから変換アセンブリ14へ供給される。そして、変換後のストック材料は、ダンネージの帯として、又は、ダンネージの帯から切り離された分離したダンネージ製品として、下流側端部22からコンバーター10を出る。従って、「上流」及び「下流」という用語は、ストック材料12が上流端部20から下流端部22へ、コンバーター10を通って下流方向24へ移動する経路に沿った方向を指す。上流方向は、下流方向24に対向して、上流端部20に向かう方向である。
【0014】
コンバーター10はまた、変換アセンブリ14の少なくとも一部を囲むハウジング26(
図3で部分的に除かれている)を有する。ハウジング26はスタンド30によって支持され、ダンネージ製品を、テーブル等の梱包台面よりも上の位置、より具体的には、(例えば
図7~
図10に示す)テーブル又は他の水平な梱包台面の上に載置されている容器へ直接的に搬送してもよい。スタンド30は典型的には、コンバーター10及びシートストック材料12の供給部16の両方を支持する。コンバーター10及び 供給部16は、好ましくは垂直軸32を中心に共に回転可能であり、供給部16のシートストック材料12を新しくするためのストック供給部16にアクセスすることを容易にし、使用中に所望の位置へダンネージ製品を向けることを容易にする。スタンド30はまた、オペレータがコンバーター10を水平軸34周りに回転させて、梱包台面に対する角度であってダンネージ製品がコンバーター10を出る角度を変えられるようにしてもよい。
【0015】
ストック材料12の供給部16は、コンバーター10と共に垂直軸32を中心に回転できるよう、スタンド30又はコンバーターハウジング26に取り付けられるトレイ又は棚という形態であってもよく、垂直軸32まわりのコンバーター10とストック供給部16との相対的な向きが一定に保持される。その結果、コンバーター10に対してストック供給部16の向きを個別に調整することなく、垂直軸32を中心としたコンバーター10の向きを変更できる。
【0016】
ストック供給アセンブリ16は、コンバーター10、具体的には後述する変換アセンブリ14へ1層以上のシートストック材料12を供給する。ストック供給アセンブリ16は、シート材料が引き出されるように、シートストック材料12を、中心軸の回りを回転可能なロールの形態
で供給してもよく、又は、
図1で示す通り、ファンフォールド・スタックの形態でシートストック材料12を供給してもよい。シートストック材料12は、典型的には、紙、特にクラフト紙及び好ましくは約15インチ(約38センチメートル)幅のクラフト紙からなる。紙のダンネージ製品は、環境に配慮した緩衝材である。紙はリサイクルや再使用が可能であり、再生可能資源で構成される。ただし、適切な用途であれば、紙の代わりに他のシート材料も適した代替物になり得る。
【0017】
コンバーター10は、ストック供給部16と変換アセンブリ14との間に取り付けられた定位置エントリーガイドを含み、供給部16におけるストック材料12が引き下ろされる際に、供給部16から変換アセンブリ14へとシートストック材料12を定位置からガイドしてもよい。定位置エントリーガイドは、シートストック材料12を変換アセンブリ14へ供給しやすくするため移動させてもよく、ダンネージ製品を生産するためコンバーター10を作動する前に動作位置に戻してもよい。
【0018】
変換アセンブリ14は、ストック供給部16の下流にある形成アセンブリ40と、形成アセンブリ40の下流にある供給アセンブリ42とを含む。供給アセンブリ42は、供給部16から形成アセンブリ40へとストック材料12を引っ張る。形成アセンブリ40は、シートストック材料12を内側へ集めてランダムに皺にして、ストック材料12のもとの供給部16と比較して比較的低密度の所望の状態にする。異なるタイプの形成アセンブリを用いて、例えば、空隙充填ダンネージ製品又は緩衝材ダンネージ製品等としてより適した異なる断面形状をつくってもよい。
【0019】
例示的な形成アセンブリ40は、比較的大きい入口から相対的に小さい出口へと下流方向24に収束軸46に沿って収束するギャザリング・シュート44を含む。換言すれば、ギャザリング・シュート44は、ストック材料12がギャザリング・シュート44を通って引っ張られる際に、ストック材料12を内側へ集めて、ランダムに皺にする漏斗の形状を有してもよい。ギャザリング・シュート44内の収束面は、徐々に小さい断面積となる。そこにおいてストック材料12は、下流に移動するにつれ、内側へ引っ張られ、集められ、ランダムに皺にされ、ダンネージの帯を形成する。ギャザリング・シュート44は円形又は楕円形の断面形状を有してもよく、断面形状はその長さに沿って変化してもよい。そして、ギャザリング・シュート44を形成する収束面は、ストック材料12が破れることなく内側へ集められ、皺にされるよう、概して円滑な移行を可能にする。ギャザリング・シュート44は、シートストック材料12が形成アセンブリ40を通る経路を定め、収束軸46に沿って供給アセンブリ42へ向かう経路を部分的に、又は、全体的に結んでもよい。
【0020】
供給アセンブリ42は、回転可能部材50、51とも称される一対の対向する回転部材50、51を含む。回転部材50、51は、平行面において各回転軸52、53を中心に回転し、供給軸56に沿って供給アセンブリ42を通る経路を定める。供給軸56は、回転軸52,53の両方を含む平面と垂直に交わる回転部材50,51の間を通る。好適な回転可能部材50、51には、シートストック材料12を係合して変換機10を通過させることができる車輪又はフリクションローラが含まれる。形成アセンブリ40によって成形されたダンネージの帯が回転部材50、51の間を通過する際、回転部材50、51もまた、皺になったシートストック材料を圧着、皺加工、又は連結してダンネージの帯がその形状を保持できるようにしてもよい。
【0021】
オペレータは、コントローラ60を介して供給アセンブリ42の動作を制御する。コントローラ60は、遠隔に位置することができ、又はハウジング26に取り付けられ得る。典型的には、コントローラ60は、プロセッサと、メモリと、例えばタッチスクリーン、フットスイッチ、及び1つ以上の分離したノブ又はボタン等の1つ以上の入出力装置とを含む。従って、回転部材50、51は、電動機等のモーターにより、歯車列の対応するギアとともに駆動され、所望の速度を提供してもよい。モーターは、コントローラ60によって制御され、回転部材50、51の速度及び動作を制御してもよい。
【0022】
供給アセンブリ42は、供給アセンブリ42を通過するシートストック材料12の経路の1つ以上の側にガイドを更に含んでもよい。図示の実施例では、横方向に間隔をあけた一対のガイド70が、各回転部材50、51の上流にある取付け位置72から回転部材50、51の回転軸52、53の下流にある下流位置74へと延び、これにより各回転部材50、51を通過する連続的なガイド面を提供する。ガイド70は、典型的には、回転部材50、51の最大直径を越えて延在する。すなわち、単に回転軸52、53を越えた位置ではなく、回転部材50、51の最下流の範囲を越えた位置に延在する。この連続的なガイド面70は、シート材料自体が回転部材50、51のいずれかの周りに巻きつく場合に発生し得るジャミング問題を防止又は除去する一助となり、供給アセンブリ42を通過するダンネージの帯の進行を著しく妨げることなく、形成されたダンネージの帯を回転部材50、51に安全に通過させ、回転部材50、51との接触から離れた位置へとガイドする。図示するように、ガイド70の一方又は両方の下流端部は、回転部材50、51の下流における下流位置74で固定されなくてもよく、固定されてもよい。ガイド70は、ナイロン、他のプラスチック、又はステンレス等の金属により形成されてもよく、可撓性を有していても剛性を有していてもよい。
【0023】
代替的には、供給アセンブリ42は、アセンブリ40から供給アセンブリ42の下流における位置までシートストック材料12の経路を結ぶガイドを含んでもよい。このような構成では、回転可能部材50、51は、ガイドの対向する開口にわたって延在し、その間でシートストック材料12を係合してもよい。ガイドはまた、収束シュート44の出口に隣接した比較的大きな上流の開口から回転可能部材50、51に隣接した幅の狭い開口へと収束してもよい。
【0024】
変換アセンブリ14はさらに、形成された帯からダンネージ製品の個々の長さに切り離すための切断機構74を供給アセンブリ42の下流において任意に含んでもよい。ダンネージ製品は、コンバーター10の下流端部22の出口から変換機10を出て、梱包材料として使用される。
【0025】
従来のダンネージ変換機では、収束軸と供給軸とは、概して軸方向に整列される。これは、形成中及び供給中、シート材料の破れを防止又は最小化するのに必要だと考えられてきたためである。破れは変換機の重大な懸念事項であり、ストック材料が供給部から変換機を通って引き出される際に、破れを最小化又は除去するため、非常に多くの取り組みが行われてきた。
【0026】
本発明の変換機10はまた、従来の変換機と比較してコンパクトなボリュームであり、特に高さ寸法Hが縮小されたボリュームを提供するものである。
図7~
図10は、利用可能な高さが限られた場所で使用される包装ステーション100の1つの応用例を示す。本構成において、変換機10は、高さ制限(包装台テーブル表面102から上の棚まで、又は包装台面102の上で上下方向に変位する他の障害物)のある棚領域に取り付けられる必要がある。従来の変換機では、このように垂直スペースに制限がある場合は問題があった。図示するダンボール箱104等の開いた包装容器は、典型的には、図示するテーブル等の包装台面102に支持される。そして包装台面は、テーブル表面102の上にある計量器106を更に含んでもよく、これにより、容器104に包装材料を分配するのに変換機10が利用可能な垂直スペースが更に減少する。例えば、高さ30インチ(76cm)の開いた包装容器104が高さ4インチ(10cm)の計量器106に配置される場合、梱包台テーブル面102と上方棚110間の高さが4フィート(122cm)のスペースにおいて、容器104に直接ダンネージを搬送するのに変換機10が利用可能な高さは、わずか14インチ(35.5cm)となる。この高さでは、従来の変換機を用いて容器に直接ダンネージを分配するには充分ではないだろう。そして、様々な高さの箱を収容したり、変換機10にアクセスしたり、又はシートストック材料を供給部16へ積んだりするためにコンバーターを再配向したりするのに充分なスペースではないだろう。しかし、
図1~
図10に示す変換機10は、この課題に例示的な解決法を提案する。
【0027】
所望の配向変化の範囲内及び垂直スペースの制限範囲内で作動する場合に変換機10の高さを縮小するため、発明者は、供給アセンブリ42の供給軸56が収束シュート44の収束軸46と交差するよう配置した。より詳しくは、収束軸46及び供給軸56は、軸方向に整列されず、その間の内角76を例えば約10度~約80度、約20度~約90度、約30度~約70度、約40度~約60度又は約45度に定める。この内角76は、固定されてもよい。
【0028】
更なる変型態様によれば、
図4に示すように、収束シュート44の上流端部の上部は、除去、省略、切断、平坦化、又は、縮小され、変換機10の全体の高さをさらに減少させてもよい。換言すれば、収束シュート44は収束軸46と供給軸56との間の内角76の反対側に、頂部側を有してもよく、その収束シュート44の頂部側は、完全な丸い形状に満たない形状に切り取られてもよい。
【0029】
図示はしないが、更なる変型態様としては、収束シュート44を供給アセンブリ42から移動させて、収束軸46がシートストック材料12の供給部16より上方へ伸びるようにし、内側へ集められたシート材料を収束軸46から供給軸56へ向けるためのローラー等のガイド部材を用いて、内側へ集められたシート材料の帯を収束シュート44の下流端部から供給アセンブリ42へとガイドすることを含んでもよい。
【0030】
本発明はまた、説明したダンネージ変換機10と、形成アセンブリ40の上流における供給部16であって、シートストック材料12を形成アセンブリ40へ供給するよう配置されたシートストック材料12の供給部16とを含むダンネージ変換システムを提供する。
【0031】
従って、本発明は、シートストック材料12がダンネージ変換機10を通って下流に移動するにつれて、シートストック材料12を比較的低密度のダンネージ製品に変換するダンネージ変換機10を提供する。ダンネージ変換機10は、シートストック材料12を内側へ集めるように構成された形成アセンブリ40と、形成アセンブリ40の下流にある供給アセンブリ42と、を備える。形成アセンブリ40は、入口と、入口の下流にある相対的により小さい出口とを有する収束シュート44を含む。収束シュート44は収束軸46に沿って整列される。供給アセンブリ42は、平行な回転軸52、53を中心にそれぞれ回転可能な一対の回転可能部材50、51を有する。回転可能部材50、51は、供給アセンブリ42の上流にある形成アセンブリ40からシートストック材料12を供給するように配置され、回転部材50、51は、回転軸52、53を接続し、かつ各回転軸52、53に垂直な線に垂直な供給軸56を定める。収束軸46は供給軸56と交差し、収束軸46と供給軸56とは、10度~80度の内角76を定める。
【0032】
本発明は、特定の好適な実施例に関して図と共に説明してきたが、本明細書及び添付の図面を読み取り、理解した他の当業者に等価な変更及び修正が見出されることは明らかである。特に、上記した構成要素によって実行される各種の機能について、このような構成要素を説明するために用いる用語(「手段」を含む)は、特に明記しない限り、たとえ本明細書に示す本発明の例示的な実施例において機能を実行する開示された構造に構造的に等しくなくても、記載された構成要素の指定された機能を実行する(すなわち、機能的に等価である)あらゆる構成要素に対応する。加えて、特定の本発明の特徴は、いくつかの実施例のうち1つのみに関して開示され得る一方で、このような特徴は要望により、及び所与の又は特定の用途に有利であるように、他の実施例の1つ以上の他の特徴と組み合わせることができる。