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特許7446347麻酔ガス分配機構{ANESTHETIC GAS DISTRIBUTION DEVICE}
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】麻酔ガス分配機構{ANESTHETIC GAS DISTRIBUTION DEVICE}
(51)【国際特許分類】
   A61D 7/04 20060101AFI20240301BHJP
   F16L 41/02 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
A61D7/04
F16L41/02
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022031283
(22)【出願日】2022-03-01
(65)【公開番号】P2022134122
(43)【公開日】2022-09-14
【審査請求日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0027317
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513303186
【氏名又は名称】ビューワークス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】弁理士法人とこしえ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピョン ヨンヒョン
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-288560(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0216807(US,A1)
【文献】特開2008-089085(JP,A)
【文献】特開2018-017245(JP,A)
【文献】国際公開第2020/028114(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61D 7/04
A61M 16/01
A61M 16/08
F17D 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料にガスを供給する麻酔ガス分配機構であって、
メインブロック及び前記メインブロックの一側または両側に第1方向に分離可能に結合する少なくとも一つのサブブロックを含み、外部から前記ガスの供給を受けるマニホールドブロックと、
前記第1方向と垂直の第2方向に前記マニホールドブロックに連結され、前記試料に前記ガスを供給する供給ノズルと、
前記メインブロック及び前記サブブロック内にそれぞれ備えられ、外部から供給された前記ガスが通過する通路部と、
前記サブブロックの通路部内に備えられ、前記サブブロック内で前記サブブロックの通路部に沿って前記第1方向に移動可能なスライド部と
前記メインブロックの通路部と前記サブブロック内のスライド部の間を連結する第1連結部と、
前記サブブロック内の互いに隣接したスライド部の間を連結する第2連結部とを含むことを特徴とする麻酔ガス分配機構。
【請求項2】
前記第1連結部は、
前記第1連結部の内部に備えられ、前記スライド部に挿入される第1流動管と、
前記第1流動管の外側周りから直径方向に突き出して形成され、前記メインブロックの通路部に前記第1方向に結合する挿入部と、
前記第1流動管及び前記挿入部より直径が大きく形成され、前記挿入部と連結され、前記第1流動管の外側周りから直径方向に突き出して形成される第1拡径部とを含み、
前記第1拡径部は、前記サブブロックの通路部に形成された第1溝部に安着されることを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項3】
前記第2連結部は、
前記第2連結部の内部に備えられ、互いに隣接した二つの前記スライド部を連結する第2流動管と、
前記第2流動管より直径が大きく形成され、前記第2流動管の外側周りから直径方向に突き出して形成される第2拡径部とを含み、
前記第2拡径部は、隣接する前記サブブロックの通路部に形成された第1溝部に安着されることを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項4】
前記供給ノズルは、
前記メインブロックの通路部に結合する第1供給ノズルと、
前記スライド部に結合され、前記スライド部の前記第1方向への移動に沿って共に移動される第2供給ノズルとを含み、
前記スライド部は、前記第1方向における前記第1連結部と前記第2連結部の間の空間または前記第1方向における互いに隣接した前記第2連結部の間の空間で移動可能なことを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項5】
前記サブブロックの通路部は、
前記サブブロックの前記第2方向への側面に形成され、前記第2供給ノズルが前記第1方向に移動される空間を形成する第2溝部をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項6】
前記メインブロックは、
前記メインブロックの通路部と連結され、外部からガスの供給を受けるガス流入口をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項7】
試料にガスを供給する麻酔ガス分配機構であって、
メインブロック及び前記メインブロックの一側または両側に第1方向に分離可能に結合する少なくとも一つのサブブロックを含み、外部から前記ガスの供給を受けるマニホールドブロックと、
前記第1方向と垂直の第2方向に前記マニホールドブロックに連結され、前記試料に前記ガスを供給する供給ノズルと、
前記メインブロック及び前記サブブロック内にそれぞれ備えられ、外部から供給された前記ガスが通過する通路部と、
前記メインブロック及び前記サブブロック内に前記通路部と前記第2方向に離隔した位置でそれぞれ備えられ、前記試料に供給されずに残ったガスが流動される残留ガス流動部と
前記メインブロックの残留ガス流動部と前記サブブロックの残留ガス流動部の間及び前記サブブロックの残留ガス流動部の間を連結する第3連結部とを含むことを特徴とする、麻酔ガス分配機構。
【請求項8】
前記メインブロック及び前記サブブロック内にそれぞれ備えられ、前記第2方向に前記残留ガス流動部と連結される吸気口をさらに含み、
前記試料に供給されずに残ったガスは、前記吸気口を通じて前記残留ガス流動部に流入されることを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項9】
前記第3連結部は、
前記第3連結部の内部に備えられ、前記サブブロックの残留ガス流動部に流入されたガスが流動される第3流動管を含むことを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項10】
前記メインブロックは、
前記メインブロックの残留ガス流動部と連結され、前記メインブロック及び前記サブブロックの残留ガス流動部内で流動されるガスを外部に排出するガス排出口をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項11】
前記サブブロックのうち前記メインブロックから最も外側に位置したサブブロックの通路部に結合する第1カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項12】
前記サブブロックのうち前記メインブロックから最も外側に位置したサブブロックの残留ガス流動部に結合する第2カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【請求項13】
前記スライド部に備えられたシーリング部材収容部に結合され、前記第1連結部と前記スライド部の間の隙間及び前記第2連結部と前記スライド部の間の隙間を密閉するシーリング部材をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の麻酔ガス分配機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麻酔ガス分配機構に関し、詳しくは、マニホールドブロックに備えられた複数のブロックをモジュールとして構成した麻酔ガス分配機構に関する。
【背景技術】
【0002】
動物を対象とする手術、薬物投与、組織の採取及び映像の撮影などの実験のために実験用動物を麻酔させる必要があり、吸入麻酔(Inhalation Anesthesia)が主に用いられている傾向にある。
【0003】
従来の麻酔ガス用マニホールドの場合、一つのマニホールド当たり排気口の数や位置が固定されており、試料(実験用動物)の数字や位置をマニホールドに合わせて使用するしかない。これにより、従来の麻酔ガス用マニホールドの場合、試料の数字が増加するか、サイズの大きい試料を対象として麻酔ガスを供給することが制限されるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国公開特許公報第2015-0047724号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、試料の数やサイズに応じて麻酔ガスを適切に供給することが可能な麻酔ガス分配機構を提供することにその目的がある。
【0006】
具体的に、本発明は、マニホールドブロックに備えられた複数のブロックをモジュールとして構成することで、使用者の必要に応じて容易に組立て及び分離可能にする麻酔ガス分配機構を提供することにその目的がある。
【0007】
また、本発明は、試料の多様な条件に合わせて容易に調整可能な麻酔ガス分配機構を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による麻酔ガス分配機構は、試料にガスを供給する麻酔ガス分配機構であって、メインブロック及び前記メインブロックの一側または両側に第1方向に分離可能に結合する少なくとも一つのサブブロックを含み、外部から前記ガスの供給を受けるマニホールドブロックと、前記第1方向と垂直の第2方向に前記マニホールドブロックに連結され、前記試料に前記ガスを供給する供給ノズルと、前記メインブロック及び前記サブブロック内にそれぞれ備えられ、外部から供給されたガスが通過する通路部と、前記サブブロックの通路部内に備えられ、前記サブブロック内で前記サブブロックの通路部に沿って前記第1方向に移動可能なスライド部とを含むことを特徴とする。
好ましくは、前記メインブロックの通路部と前記サブブロック内のスライド部の間を連結する第1連結部と、前記サブブロック内の互いに隣接したスライド部の間を連結する第2連結部とをさらに含むことを特徴とする。
好ましくは、前記第1連結部は、前記第1連結部の内部に備えられ、前記スライド部に挿入される第1流動管と、前記第1流動管の外側周りから直径方向に突き出して形成され、前記メインブロックの通路部に前記第1方向に結合する挿入部と、前記第1流動管及び前記挿入部より直径が大きく形成され、前記挿入部と連結され、前記第1流動管の外側周りから直径方向に突き出して形成される第1拡径部とを含み、前記第1拡径部は、前記サブブロックの通路部に形成された第1溝部に安着されることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記第2連結部は、前記第2連結部の内部に備えられ、互いに隣接した二つの前記スライド部を連結する第2流動管と、前記第2流動管より直径が大きく形成され、前記第2流動管の外側周りから直径方向に突き出して形成される第2拡径部とを含み、前記第2拡径部は、隣接する前記サブブロックなどの通路部に形成された第1溝部に安着されることを特徴とする。
好ましくは、前記供給ノズルは、前記メインブロックの通路部に結合する第1供給ノズルと、前記スライド部に結合され、前記スライド部の前記第1方向への移動に沿って共に移動される第2供給ノズルとを含み、前記スライド部は、前記第1方向における前記第1連結部と前記第2連結部の間の空間または前記第1方向における互いに隣接した前記第2連結部の間の空間で移動可能なことを特徴とする。
好ましくは、前記サブブロックの通路部は、前記サブブロックの前記第2方向への側面に形成され、前記第2供給ノズルが前記第1方向に移動される空間を形成する第2溝部をさらに含むことを特徴とする。
好ましくは、前記メインブロックは、前記メインブロックの通路部と連結され、外部からガスの供給を受けるガス流入口をさらに含むことを特徴とする。
好ましくは、前記メインブロック及び前記サブブロック内に前記通路部と前記第2方向に離隔した位置でそれぞれ備えられ、前記試料に供給されずに残ったガスが流動される残留ガス流動部をさらに含むことを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記メインブロック及び前記サブブロック内にそれぞれ備えられ、前記第2方向に前記残留ガス流動部と連結される吸気口をさらに含み、前記試料に供給されずに残ったガスは、前記吸気口を通じて前記残留ガス流動部に流入されることを特徴とする。
好ましくは、前記メインブロックの残留ガス流動部と前記サブブロックの残留ガス流動部の間及び前記サブブロックの残留ガス流動部の間を連結する第3連結部をさらに含むことを特徴とする。
好ましくは、前記第3連結部は前記第3連結部の内部に備えられ、前記サブブロックの残留ガス流動部に流入されたガスが流動される第3流動管を含むことを特徴とする。
好ましくは、前記メインブロックは、前記メインブロックの残留ガス流動部と連結され、前記メインブロック及び前記サブブロックの残留ガス流動部内で流動されるガスを外部に排出するガス排出口をさらに含むことを特徴とする。
好ましくは、前記サブブロックのうち前記メインブロックから最も外側に位置したサブブロックの通路部に結合する第1カバーをさらに含むことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、前記サブブロックのうち前記メインブロックから最も外側に位置したサブブロックの残留ガス流動部に結合する第2カバーをさらに含むことを特徴とする。
好ましくは、前記スライド部に備えられたシーリング部材収容部に結合され、前記第1連結部と前記スライド部の間の隙間及び前記第2連結部と前記スライド部の間の隙間を密閉するシーリング部材をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、マニホールドブロックに備えられた複数のブロックをモジュールとして構成することで、試料の数に合わせてブロックを追加することができ、使用者の必要に応じて容易に組立て及び分離可能な麻酔ガス分配機構を提供することができる。
【0013】
また、試料の多様な条件(試料のサイズ、位置及び間隔など)に合わせて供給ノズルの位置を容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態による麻酔ガス分配機構の全体的な形状を示した図面である。
図2】本発明の一実施形態による麻酔ガス分配機構の一部を分離して示した図面である。
図3】マニホールドブロックのうちサブブロックの内部構造を示した図面である(図1のA-A’断面)。
図4】本発明の麻酔ガス分配機構の詳細構造を示した図面である(図1のB-B’断面)。
図5】本発明の麻酔ガス分配機構の詳細構造を示した図面である(図1のC-C’断面)。
図6】本発明において試料へのガス供給時に麻酔ガス分配機構内におけるガスの流れを示した図面である。
図7】本発明においてガス回収時の麻酔ガス分配機構内におけるガスの流れを示した図面である。
図8】マニホールドブロックの組立て時に供給ノズルの位置が変更される状態を示した図面である。
図9】マニホールドブロックの組立て時に供給ノズルの位置が変更される状態を断面処理して示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。先ず、各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたって、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもなるべく同一の符号を有するようにした事に留意すべきである。また、本発明を説明するにあたって、関連の公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合はその詳細な説明は省略する。また、以下で本発明の好ましい実施形態を説明するが、本発明の技術的思想はこれに限定または制限されず、当業者によって変形されて多様に実施可能なことは勿論である。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による麻酔ガス分配機構100の全体的な形状を示した図面であり、図2は、本発明の一実施形態による麻酔ガス分配機構100の一部を分離して示した図面であり、図3は、マニホールドブロック10のうちサブブロック14の内部構造を示した図面であり(図1のA-A’断面)、図4は、本発明の麻酔ガス分配機構100の詳細構造を示した図面であり(図1のB-B’断面)、図5は、本発明の麻酔ガス分配機構100の詳細構造を示した図面である(図1のC-C’断面)。この時、図4及び図5の断面図において後述する外部ガス供給源200、供給ポンプ220、排出ポンプ300及び試料Sの図示は省略する。
【0017】
以下、本発明の実施形態において、第1方向はX軸方向、第1方向と垂直の第2方向はY軸方向と定義し、前記第1方向及び前記第2方向にいずれも垂直の方向はZ軸方向と定義する。
【0018】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態による麻酔ガス分配機構100は、メインブロック12及び前記メインブロック12に結合する少なくとも一つのサブブロック14を含むマニホールドブロック10で構成されることができる。
【0019】
前記マニホールドブロック10において、メインブロック12は、外部ガス供給源200からガスの供給を受けるガス流入口(Ginlet)及びガスを外部に排出するガス排出口(Goutlet)を含む。一例として、前記ガスは、試料Sに供給される麻酔ガスであることができる。
【0020】
この時、外部ガス供給源200とガス流入口(Ginlet)の間には供給ポンプ220が備えられ、外部ガス供給源200内のガスがガス流入口(Ginlet)を通じてメインブロック12及びサブブロック14に供給できるようにポンピング力を提供することができる。
【0021】
サブブロック14は、1個またはそれ以上で構成されることができ、メインブロック12の一側または両側に第1方向に分離可能に結合することができる。
【0022】
図1図4を参照すると、メインブロック12及びサブブロック14内にはガス流入口(Ginlet)を通じて外部ガス供給源200から供給されたガスが通過する通路部122、142がそれぞれ備えられることができる。この時、ガス流入口(Ginlet)は、メインブロック12の通路部122と連結されることができる。
【0023】
サブブロック14の通路部142内には、サブブロック14内でサブブロック14の通路部142に沿って第1方向に移動可能なスライド部20が備えられることができる。この時、スライド部20は、通路部142の形状と対応する中空の円筒状で形成されることができるが、これに限定されない。
【0024】
一方、本発明の麻酔ガス分配機構100は、供給ノズル30をさらに含む。一例として、供給ノズル30は、第1方向と垂直の第2方向にマニホールドブロック10に連結され、ガスを試料Sに供給することができる。
【0025】
より詳しくは、前記供給ノズル30は、第1方向と垂直の第2方向にメインブロック12の通路部122及びスライド部20に結合され、ガス流入口(Ginlet)を通じてメインブロック12の通路部122及びサブブロック14の通路部142に供給されたガスを試料Sに供給することができる。
【0026】
試料Sは、図1に示すように、供給ノズル30に対応する位置に固定されることができ、別途の固定装置(図示せず)を通じて固定されることができる。一例として、前記試料Sは、齧歯類などの小さい動物であることができるが、これに限定されない。
【0027】
図1図3及び図5を参照すると、メインブロック12及びサブブロック14内には通路部122、142と第2方向に離隔した位置で試料Sに供給されずに残ったガスが流動される残留ガス流動部124、144がそれぞれ備えられることができる。但し、残留ガス流動部124、144は、通路部122、142と必ずしも離隔して形成されるものではなく、第2方向に対して通路部122、142と隣接してに配置されることも可能である。
【0028】
メインブロック12及びサブブロック14内には、第2方向に残留ガス流動部124、144と連結される吸気口16がそれぞれ備えられることができる。一例として、試料Sに供給されずに残ったガスは、吸気口16を通じて残留ガス流動部124、144に流入されることができる。
【0029】
この時、外部とガス排出口(Goutlet)の間には排出ポンプ300が備えられ、残留ガス流動部124、144内で流動される残留ガスが外部に排出されるようにポンピング力を提供することができる。
【0030】
本発明の実施形態において、麻酔ガス分配機構100及び試料Sは、別途の密閉チャンバ(図示せず)内に位置することができる。
【0031】
図2図4を参照すると、麻酔ガス分配機構100は、第1連結部40及び第2連結部50をさらに含むことができる。
【0032】
詳しくは、メインブロック12の通路部122とサブブロック14内のスライド部20の間は、第1連結部40を通じて連結されることができ、サブブロック14内の互いに隣接したスライド部20の間は第2連結部50を通じて連結されることができる。
【0033】
一例として、第1連結部40及び第2連結部50は中空状で形成されることができ、ガス流入口(Ginlet)を通じて通路部122、142に供給されたガスは、第1連結部40、スライド部20及び第2連結部50の内部を通じて第1方向に流動されて、前述した供給ノズル30を通じて試料Sに供給されることができる。
【0034】
より詳しくは、第1連結部40は、内部にメインブロック12の通路部122に供給されたガスが流動される通路である第1流動管42と、前記第1流動管42より直径が大きく形成され、メインブロック12の通路部122に第1方向に結合する挿入部44、及び後述するサブブロック14の通路部142に形成された第1溝部1422に安着され、前記第1流動管42及び前記挿入部44より直径が大きく形成され、前記挿入部44と連結される第1拡径部46を含む。この時、第1流動管42はスライド部20に挿入されることができ、挿入部44及び第1拡径部46は、第1流動管42の外側周りから直径方向に突き出して形成されることができる。
【0035】
また、第2連結部50は、内部に第1連結部40、スライド部20を通じて供給されたガスが流動される通路である第2流動管52と、サブブロック14の通路部142に形成された第1溝部1422に安着され、前記第2流動管52より直径が大きく形成される第2拡径部54を含む。この時、第2拡径部54を基準として第2流動管52の一側はスライド部20のうち一つに挿入されることができ、第2流動管52の他側はスライド部20のうち他の一つに挿入されることができる。また、第2連結部50の第2拡径部54は、互いに異なるサブブロック14の通路部142に形成された第1溝部1422に安着されることができ、第2拡径部54は、第2流動管52の外側周りから直径方向に突き出して形成されることができる。
【0036】
一方、図2及び図4に示すように、第1連結部40は、第1方向に対して第1拡径部46を中心として非対称で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0037】
また、図2及び図4に示すように、第2連結部50は、第1方向に対して第2拡径部54を中心として対称で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0038】
なお、図2図3及び図5を参照すると、麻酔ガス分配機構100は第3連結部60をさらに含む。
【0039】
詳しくは、メインブロック12の残留ガス流動部124とサブブロック14の残留ガス流動部144の間及びサブブロック14の残留ガス流動部144の間は、第3連結部60を通じて連結されることができる。
【0040】
一例として、第3連結部60は中空状で形成されることができ、サブブロック14の吸気口16を通じてサブブロック14の残留ガス流動部144に流入されたガスは、第3連結部60を通じて流動されて前述したガス排出口(Goutlet)を通じて排出されることができる。
【0041】
より詳しくは、第3連結部60は、サブブロック14の残留ガス流動部144に流入されたガスが流動される通路である第3流動管62を含み、サブブロック14の残留ガス流動部144に流入されたガスは、第3流動管62を通じてメインブロック12の残留ガス流動部124に流入された後、ガス排出口(Goutlet)を通じて排出されることができる。
【0042】
図1図4を参照すると、前述した供給ノズル30は、メインブロック12の通路部122に結合する第1供給ノズル32及びスライド部20に結合され、スライド部20の第1方向への移動に沿って共に移動される第2供給ノズル34を含む。
【0043】
一方、サブブロック14の通路部142は、第1連結部40の第1拡径部46及び第2連結部50の第2拡径部54が安着される第1溝部1422及び第2供給ノズル34が第1方向に移動する空間を形成する第2溝部1424を含む。
【0044】
一例として、図3及び図4に示すように、第1溝部1422は、サブブロック14の第1方向への側面に形成され、スライド部20が配置されるサブブロック14の通路部142の空間より直径が大きく形成されることができ、前記第1溝部1422には、第1連結部40の第1拡径部46及び第2連結部50の第2拡径部54が安着されて、スライド部20の第1方向への移動時にスライド部20がサブブロック14の通路部142から離脱することを防止することができる。
【0045】
また、図1図4に示すように、第2溝部1424は、サブブロック14の第2方向への側面に形成されることができる。一例として、第2溝部1424は、第1方向に沿って長孔形態で形成され、スライド部20の第1方向への移動に沿って第2供給ノズル34が第1方向に移動可能な空間を形成することができる。
【0046】
図1図2図4及び図5を参照すると、麻酔ガス分配機構100は、サブブロック14のうちメインブロック12から最も外側に位置したサブブロック14の通路部142に結合する第1カバー70、及びサブブロック14のうちメインブロック12から最も外側に位置したサブブロック14の残留ガス流動部144に結合する第2カバー80をさらに含む。
【0047】
好ましくは、第1カバー70は、ガス流入口(Ginlet)から通路部122、142に供給されたガスが外部に流出することを防止(供給されたガスの第1方向への流出を防止)することができる。
【0048】
また、第2カバー80は、メインブロック12及びサブブロック14の残留ガス流動部124、144内で流動される回収された残留ガスが外部に流出されないように防止(回収されたガスの第1方向への流出を防止)し、ガス排出口(Goutlet)を通じて外部に完全に排出されるようにすることができる。
【0049】
図3及び図4を参照すると、麻酔ガス分配機構100は、スライド部20に備えられたシーリング部材収容部22に結合され、第1連結部40とスライド部20の間の隙間及び第2連結部50とスライド部20の間の隙間を密閉するシーリング部材Cをさらに含む。
【0050】
より詳しくは、前記シーリング部材Cは、第1連結部40の第1流動管42とスライド部20の間の隙間及び第2連結部50の第2流動管52とスライド部20の間の隙間を密閉することができる。
【0051】
一方、シーリング部材収容部22は、スライド部20の内周面に沿って形成されることができ、シーリング部材Cは、防水性及び耐磨耗性の良い材質で形成されることができる。
【0052】
図6は、本発明において、試料Sへのガス供給時に麻酔ガス分配機構100内におけるガスの流れを示した図面である。
【0053】
図1図2及び図6を参照すると、本発明の麻酔ガス分配機構100において、メインブロック12の通路部122と連結されるガス流入口(Ginlet)を通じてメインブロック12の通路部122内に供給されたガスは、第1供給ノズル32を通じて外部に排出されるか、第1連結部40の第1流動管42、スライド部20及び第2連結部50の第2流動管52を通じて流動されながらサブブロック14の通路部142を通過して第2供給ノズル34を通じて外部に排出されることができる。
【0054】
この時、第1カバー70は、ガス流入口(Ginlet)から通路部122、142に供給されたガスが第1方向に外部流出することを防止し、供給ノズル30を通じてガスが試料Sに完全に供給されるようにすることができる。
【0055】
本発明の実施形態によると、マニホールドブロック10に備えられた複数のブロックをモジュールとして構成することで、試料Sの数に合わせてサブブロック14を追加することができ、使用者の必要に応じて容易に組立て及び分離可能にする麻酔ガス分配機構100を提供することができる。
【0056】
一方、本発明の実施形態において、マニホールドブロック10は、一つのメインブロック12の両側にサブブロック14がそれぞれ2個ずつ備えられると示されたが、これに限定されず、メインブロック12の一側に1個のサブブロック14が備えられることも可能であり、試料Sの数によってメインブロック12の両側にサブブロック14をそれぞれ3個以上追加して備えることも可能である。
【0057】
図7は、本発明において、ガス回収時の麻酔ガス分配機構100内におけるガスの流れを示した図面である。
【0058】
図1図2及び図7を参照すると、本発明の麻酔ガス分配機構100において、試料Sに供給されずに残ったガスは、吸気口16を通じて残留ガス流動部124、144に流入されることができる。
【0059】
この時、メインブロック12の吸気口16を通じてメインブロック12の残留ガス流動部124に流入されたガスは、ガス排出口(Goutlet)を通じて直ちに外部に排出されることができる。
【0060】
一方、サブブロック14の吸気口16を通じてサブブロック14の残留ガス流動部144に流入されたガスは、第3連結部60の第3流動管62を通じてメインブロック12の残留ガス流動部124方向に流動されてメインブロック12の残留ガス流動部124と連結されるガス排出口(Goutlet)を通じて外部に排出されることができる。
【0061】
この時、第2カバー80は、メインブロック12及びサブブロック14の残留ガス流動部124、144内で流動される回収された残留ガスが第1方向に外部流出されることを防止し、ガス排出口(Goutlet)を通じて外部に完全に排出されるようにすることができる。
【0062】
図8は、マニホールドブロック10の組立て時に供給ノズル30の位置が変更される状態を示した図面であり、図9は、マニホールドブロック10の組立て時に供給ノズル30の位置が変更される状態を断面処理して示した図面である。この時、図8及び図9において、前述した外部ガス供給源200、供給ポンプ220及び排出ポンプ300の図示は省略する。
【0063】
この時、図8(b)は、供給ノズル30の位置が変更される前の状態を示した図面であり、図8(a)は、試料Sの位置によって供給ノズル30の位置が変更された後の状態を示した図面である。
【0064】
図8及び図9を参照すると、供給ノズル30のうちメインブロック12の通路部122に結合された第1供給ノズル32は、固定された状態を維持することができる。但し、第1供給ノズル32は必ずしも固定された状態を維持するものではなく、メインブロック12の通路部122にも別途のスライド部20を備え、スライド部20に第1供給ノズル32を結合してスライド部20のメインブロック12内における第1方向への移動に沿って第1供給ノズル32もスライド部20が移動可能な範囲内で第1方向に移動されるように構成することもできる。
【0065】
一方、前述したスライド部20は、サブブロック14の通路部142内に備えられ、図9(a)の状態から図9(b)に示すように、サブブロック14内でサブブロック14の通路部142に沿って第1方向に移動可能にすることができる。
【0066】
この時、スライド部20は、第1方向における第1連結部40と第2連結部50の間の空間または第1方向における互いに隣接した第2連結部50の間の空間で第1方向に移動可能であり、スライド部20の第1方向への移動に沿って第2供給ノズル34もスライド部20が移動可能な範囲内で第1方向に移動されることができる。
【0067】
また、スライド部20は、第1方向における第2連結部50と第1カバー70の間の空間で移動可能にすることもできる。
【0068】
したがって、スライド部20は、第1方向における第1連結部40と第2連結部50の間の空間または第1方向における第2連結部50の間の空間を離脱しないため、スライド部20は密閉された空間内で第1方向に移動し、スライド部20内部の空間は常に一定の気圧を維持することができる。
このようにスライド部20内部の空間が常に一定の気圧で維持されるため、スライド部20の第1方向への移動と関係なく第2供給ノズル34を通じたガスの供給は常に一定量で行われることができる。
また、本発明の実施形態によると、試料Sの多様な条件(試料のサイズ、位置及び間隔など)に合わせて供給ノズル30に備えられた第2供給ノズル34の位置を第1方向に容易に調整することができる。また、メインブロック12の通路部122にも別途のスライド部20を備える場合、第1供給ノズル32の位置も第1方向に容易に調整することが可能である。
【0069】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置換が可能である。従って、本発明に開示された実施形態及び添付の図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのもので、このような実施形態及び添付の図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0070】
100・・・麻酔ガス分配機構
10・・・マニホールドブロック
12・・・メインブロック
14・・・サブブロック
20・・・スライド部
30・・・供給ノズル
40・・・第1連結部
50・・・第2連結部
60・・・第3連結部
70・・・第1カバー
80・・・第2カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9