(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20240301BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/04 521
(21)【出願番号】P 2022192081
(22)【出願日】2022-11-30
(62)【分割の表示】P 2019222688の分割
【原出願日】2018-07-02
【審査請求日】2022-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】西前 健司
(72)【発明者】
【氏名】後藤 孔要
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-265019(JP,A)
【文献】特開2001-039506(JP,A)
【文献】特開2002-160806(JP,A)
【文献】特開昭62-240216(JP,A)
【文献】実開昭56-068706(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0129469(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平な第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列が
前記第1方向と交差する水平な第2方向に複数
配列された保管棚部と、
荷を搭載して前記第1方向に移動する台車および前記台車を搭載して前記第2方向に移動する移動機構を含み、前記複数の保管列内の荷を出庫口へ搬送可能な搬送手段と、を有し、
前記複数の保管列のうち一の前記保管列に保管され、一の出庫要求に対応可能な第1荷と、前記複数の保管列のうち他の前記保管列に保管され、前記一の出庫要求に対応可能な第2荷について、
前記第1荷の出庫のために配替えを要する荷の数が、前記第2荷の出庫のために配替えを要する荷の数よりも少ないという第1条件を満たす場合、前記第1荷を出庫するように、前記搬送手段を動作させることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記搬送手段は
、複数の前記保管列の一端でそれぞれ連通し、前記第2方向へ延在
し、前記移動機構が移動する走行
路を有する、請求項
1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記保管棚部は、上下方向に層状に複数段重ねて設けられ、
前記台車は、前記各段に設けられ、
前記走行路は、前記各段に設けられ、
前記移動機構は、前記各段に設けられ、
前記出庫口は、1段目に設けられ、
前記保管棚部の各段の間で、複数の段の前記保管棚部の間で荷を昇降するための昇降機構を有する、請求項
2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記第1条件を満たさない場合であっても、前記第1荷が前記第2荷よりも前記走行路に対して前記第1方向に近い場合、前記第1荷を出庫するように、前記搬送手段を動作させる、請求項
3に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記第1条件を満たさない場合であっても、前記第1荷が前記第2荷よりも前記出庫口に対して前記第2方向に近い場合、前記第1荷を出庫するように、前記搬送手段を動作させることを特徴とする請求項
3または
4に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記第1条件を満たす場合であっても、別の出庫要求による出庫予定の第3荷が、前記第2荷が保管されている保管列の前記第2荷よりも前記走行路に対して前記第1方向に遠い位置に保管されているという第2条件を満たす場合は、前記第1荷に代えて前記第2荷を出庫するように、前記搬送手段を動作させることを特徴とする請求項
3から
5のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の物品を収納可能な複数の収納棚を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、保管棚の間で列方向に移動可能な搬送台車と行方向に移動可能な台車とを用いて物品を搬入・搬出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動倉庫では、一つの列に種類の異なる複数の荷を保管することがある。このような倉庫において、出庫対象の荷が列の奥側に保管され、出庫対象でない別の荷が列の手前側に保管されている場合がある。この場合、出庫対象の荷を出庫する前に、別の荷を別の保管スペースに移す配替えを行う必要があり、配替えに時間がかかると出庫のスループットが低下するという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、スループットを向上することが可能な自動倉庫システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、荷を保管可能な自動倉庫システムであって、第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列が第1方向と交差する第2方向に複数並んで設けられた保管棚部と、荷を搭載して第1方向に移動する台車と、台車を搭載して第2方向に移動する移動機構と、保管棚部からの荷の出庫を制御する制御部と、を有する。保管棚部に保管され、一の出庫要求に対応可能な第1荷と第2荷について、制御部は、第1荷が第2荷よりも出庫のために配替えを要する他の荷の数が少ない場合、第1荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
【0007】
本発明の別の態様もまた、自動倉庫システムである。この自動倉庫システムは、荷を保管可能な自動倉庫システムであって、第1方向に延在し、複数の荷を保管するための保管列が第1方向と交差する第2方向に複数並んで設けられた保管棚部と、荷を搭載して第1方向に移動する台車と、台車を搭載して第2方向に移動する移動機構と、保管棚部からの荷の出庫を制御する制御部と、を有する。保管棚部に保管され、一の出庫要求に対応可能な第1荷と第2荷について、制御部は、第1荷が第2荷よりも第2方向において出庫口に近い場合、第1荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スループットを向上することが可能な自動倉庫システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。
【
図2】
図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す平面図である。
【
図3】
図1の自動倉庫システムを概略的に示す側面図である。
【
図4】
図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す側面図である。
【
図5】
図1の自動倉庫システムの第1台車の一例を概略的に示す平面図である。
【
図7】
図1の自動倉庫システムの第2台車の一例を概略的に示す平面図である。
【
図9】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第1の図である。
【
図10】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第2の図である。
【
図11】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第3の図である。
【
図12】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第4の図である。
【
図13】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第5の図である。
【
図14】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第6の図である。
【
図15】
図1の自動倉庫システムの出庫動作の一例を説明する第7の図である。
【
図16】
図1の自動倉庫システムの荷の引当て処理の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0012】
[実施の形態]
図1~
図4を参照して実施の形態に係る自動倉庫システム100の構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。
図2は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す平面図である。
図3は、自動倉庫システム100を概略的に示す側面図である。
図4は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す側面図である。これらの図では、柱や梁などの記載を省略している。
【0013】
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。また、X軸方向を「行方向」ということもある。また、Y軸方向を「列方向」ということもある。また、Z軸方向を「上下方向」ということもある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。なお、以降の説明ではXYZ直交座標系を用いて説明するが、必ずしもX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに直交していなくとも、略90度で交差していればよい。
【0014】
先に、自動倉庫システム100の全体構成を説明する。自動倉庫システム100は、多数の荷12を保管可能な保管棚部22を含むシステムである。自動倉庫システム100は、保管棚部22と、第1台車14と、第2台車16と、第1レール40と、第2レール44と、給電部34と、制御部18と、を含む。実施の形態では、第1方向としてY軸方向を、第2方向としてX軸方向を例示している。保管棚部22において、第1レール40はY軸方向に延在する。移動通路47は、第2台車16の走行路であって保管棚部22の端部近傍にX軸方向に延設される。第2レール44と給電部34とは移動通路47においてX軸方向に延在する。なお、本明細書では、保管棚部22の移動通路47側の端部を、「保管棚部22の間口」という。本実施形態では、台車として第1台車14を例示し、移動機構として第2台車16を例示している。
【0015】
制御部18は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成され、ユーザからの操作結果に基づき荷12の移動を制御する。制御部18は、荷12の移動を制御するために第1台車14および第2台車16の動作を制御することができる。
【0016】
なお、本実施形態では、荷12をパレット(不図示)に載せた状態で扱うが、これに限られず、パレットを用いずに荷12を単独で扱うようにしてもよい。なお、荷12をパレットに載せた状態で搬送することを、単に荷12を搬送するという。
【0017】
(保管棚部)
保管棚部22は、床部Lg上に複数設置され、多数の荷12を保管可能ないわば高密度保管型の保管スペースである。本実施形態では、移動通路47を挟んでY軸方向の両側に保管棚部22が設けられている。保管棚部22の構成は、複数の荷12を収容・保管可能であれば、特に限定されない。自動倉庫システム100は、上下方向に層状に重ねられたN(N≧2)段の保管棚部22を有する。本実施形態は3段の保管棚部22を有する。層状に重ねられたN段の保管棚部22を保管棚群20という。なお、床部Lgに最も近い1段目の保管棚部22を単に「1段目」と、2段目の保管棚部22を単に「2段目」と、3段目の保管棚部22を単に「3段目」ということがある。
【0018】
各段の保管棚部22は、X軸方向に並べられた複数の保管列24を含み、各保管列24はY軸方向に接続された複数の保管部26を含む。保管部26は、荷12を保管する単位である。各保管列24の第2レール44側の間口は、保管棚部22の間口であって、第1台車14が出入りする出入口として機能する。
【0019】
第1レール40は、第1台車14が走行するための走行路である。第1レール40は、各保管列24において、Y軸方向に延在する。第2レール44は、第2台車16が走行するためのレールである。第2レール44は、各保管列24を横断するようにX軸方向に延在する。本実施形態の第2レール44は、保管列24の間口に接近した位置に設けられている。第1レール40および第2レール44を総称するときは単にレールという。第1レール40は、X軸方向に延在する第1支持部材42上に支持される。第2レール44は、Y軸方向に延在する横梁46上に支持される。なお、第1支持部材は横梁46上に支持されてもよい。
【0020】
(第1台車)
次に、
図5、
図6も参照して第1台車14について説明する。
図5は、第1台車14の一例を概略的に示す平面図である。
図6は、第1台車14の正面図である。第1台車14は、荷12を搬送するために、保管列24の中で第1レール40をY軸方向に走行する。第1台車14は、保管部26に対して荷12を出し入れする。第1台車14は、第2台車16に乗降するために、第2台車16上をY軸方向に走行する。
【0021】
第1台車14は、車体14bと、載置台部14cと、リフト機構14dと、複数(例えば4個)の車輪14fと、を主に含む。車体14bは、上下方向に偏平な略直方体形状の輪郭を有する。車体14bの内部には、複数の車輪14fを駆動するモータ(不図示)と、このモータを制御する制御回路(不図示)と、バッテリ14gと、を搭載している。第1台車14は、バッテリ14gの電力によってモータを駆動するように構成されている。バッテリは繰り返し充電可能なリチウムイオンバッテリなどの二次電池である。本実施形態のバッテリ14gは、第2台車16上に載置されている状態で、第2台車16によって充電される。
【0022】
載置台部14cは、荷12を持上げて保持する部分である。リフト機構14dは、載置台部14cを昇降させる機構である。
図6において、上昇状態の載置台部14cを破線で示し、下降状態の載置台部14cを実線で示す。リフト機構14dは、載置台部14cを上昇させ、荷12を保管部26の載置面から持上げることができる。リフト機構14dは、載置台部14cを降下させて荷12を保管部26の載置面に降ろすことができる。複数の車輪14fは第1レール40上および第2台車16上を転動することができる。
【0023】
(第2台車)
次に、
図7、
図8も参照して第2台車16について説明する。
図7は、第2台車16の一例を概略的に示す平面図である。
図8は、第2台車16の正面図であり、第1台車14を搭載した状態を示している。第2台車16は、第2レール44をX軸方向に走行する。第2台車16は、空荷の状態または荷12を搭載した状態の第1台車14を搬送する。
【0024】
第2台車16は、ベース16aと、台車搭載部16cと、第1端部カバー16dと、第2端部カバー16eと、複数(例えば、4個)の車輪16fと、集電ユニット38と、を主に含む。ベース16aは、第2台車16の各構成要素を搭載するための基台である。ベース16aは、第2台車16の下部において、X軸方向およびY軸方向に延在する板状の部材である。第1端部カバー16dは、第2台車16のX軸方向の一方の端部においてベース16a上に設けられる。第2端部カバー16eは、第2台車16のX軸方向の他方の端部においてベース16a上に設けられる。台車搭載部16cは、第2台車16のX軸方向の中央部においてベース16a上に設けられる。したがって、台車搭載部16cは、第1端部カバー16dと第2端部カバー16eとの間に配置されている。
【0025】
(台車搭載部)
台車搭載部16cは、第1台車14を搭載するための部分で、第1台車14をガイドする一対のガイド部16jを有する。一対のガイド部16jは、ベース16aの上面において、第1台車14を搭載する空間をX軸方向に挟むように互いに離間して配置される。各ガイド部16jの正面視の断面は、角張った横向きU字形状を有する。台車搭載部16cは、第2台車16のX軸方向の両端の端部カバーから下向に窪んでおり、第2台車16は正面視で略凹形状を呈する。
【0026】
第1端部カバー16dは、ベース16a上において、車輪16fを駆動するためのモータ16kと、モータ16kの回転を車輪16fに伝達するギア装置16gと、モータ16kを制御する制御回路(不図示)と、一方の端部側の2つの車輪16fとを収納するケーシングとして機能する。第1端部カバー16dは、これらの要素を少なくとも上から覆うように構成されている。
【0027】
第2端部カバー16eは、ベース16a上において、他方の端部側の2つの車輪16fを収納するケーシングとして機能する。第2端部カバー16eは、車輪16fを少なくとも上から覆うように構成されている。車輪16fは、第2レール44上を走行するためのものである。第1端部カバー16d側の2つの車輪16fは、モータ16kに駆動される駆動輪であり、第2端部カバー16e側の2つの車輪16fは、モータに駆動されない従動輪である。
【0028】
1つのモータにより2つの車輪16fを駆動するようにしてもよいが、本実施形態では、2つの車輪16fのそれぞれに対応して2つのモータ16kが設けられている。2つのモータ16kは、互いにY軸方向に離間して、各車輪16fの近傍に配置される。モータ16kは、第1端部カバー16dの下部に長手方向がX軸方向に延びるように横長配置される。ギア装置16gは、回転軸の方向を変えて、モータ16kの回転を車輪16fに伝達する。モータ16kが車輪16fの近傍に配置されているので、伝達機構が簡略化され、ひいては第1端部カバー16dの小型化を図ることができる。
【0029】
集電ユニット38は、給電部34(
図1も参照)に接触して電力の供給を受ける。第2台車16は、その集電ユニット38を介して給電部34から電力を受け取る。第2台車16は、受け取った電力によってモータ16kを駆動するように構成されている。第2台車16は、受け取った電力によって、第1台車14のバッテリを充電することができる。
【0030】
(入庫口・出庫口)
次に、
図1、
図2を参照して、入庫口28および出庫口30について説明する。自動倉庫システム100には、倉庫外部からの荷12を搬入するための入庫口28と、倉庫外部へ荷12を搬出するための出庫口30とが設けられる。
図1において、入庫口28および出庫口30は、保管棚部22のX軸負方向側において、移動通路47の近傍に配置されている。入庫動作において、倉庫外部からの荷12はフォークリフトなどによって入庫口28に搬入される。入庫口28に搬入された荷12は、第1台車14および第2台車16によって所定の保管部26に搬送されて保管される。出庫動作において、所定の保管部26で保管されていた荷12は、第1台車14および第2台車16によって出庫口30に搬送される。出庫口30に搬送された荷12は、フォークリフトなどによって倉庫外部に搬出される。
以上が、自動倉庫システム100の全体構成の説明である。
【0031】
次に、
図1、
図9~
図15を参照して、自動倉庫システム100の出庫動作の一例を説明する。
図9~
図15は、自動倉庫システム100の出庫動作の一例を説明する図である。これらの図では、平面視の保管棚部22の各保管部26を模式的にマス目によって示している。この例の保管棚部22には、複数の荷12を保管するための保管列24がX軸方向に12列に配列されている。各保管列24は、Y軸方向に並べられた5個の保管部26を含んでいる。保管棚部22のX軸負方向側には出庫口30が設けられている。出庫口30および各保管列24のY軸負方向側の端部(以下、「間口」という)近傍には、X軸方向に延びる移動通路47が設けられている。
【0032】
第1台車14は、各保管列24をY軸方向に移動する。荷12は、第1台車14に搭載されて、保管列24においてY軸方向に搬送される。第2台車16は、移動通路47をX軸方向に移動する。第1台車14に搭載された荷12は、第2台車16によって出庫口30に搬送される。出庫口30に搬送された荷12は、出庫口30に移載される。出庫口30に移載された荷12は、フォークリフトなどの外部搬送機構によって搬出される。
【0033】
これらの図において、保管棚部22には、アルファベットと数字とで示される出庫対象の荷12と、アルファベットXで示される荷12とが保管されている。出庫対象の荷12は、この時点で出庫計画に含まれている荷であり、Xで示される荷12は、この時点で出庫計画に含まれていない荷である。A、B、C、D、E、F、G、HおよびXで示される荷は互いに種類の異なる荷である。この明細書で、種類の異なる荷とは、中身が相違するものの他に、中身は同じで製造ロットや入庫ロットなど、出庫ロットの区別のために予め設定された属性が相違するものも含む。
【0034】
アルファベットA~Hに付された数字は、同じ種類の荷を相互に区別するための数字である。例えばC1とC2とは同じ種類の荷で、荷Cの出庫要求に対してどちらが出庫されてもよい。つまり、共通のアルファベットが付された荷のそれぞれは、出庫計画の中の一の出庫要求に対応可能な荷である。以下、アルファベットと数字とで示される荷を、このアルファベットと数字とにより、例えば「荷A」、「荷C1」、「荷X」のように表記する。
【0035】
出庫計画に荷Aについて一の出庫要求が含まれる場合を例にして、その出庫手順を説明する。各保管列24において、その間口から遠い側を「奥側」といい、間口に近い側を「手前側」という。荷Aは、保管列24の間口から奥側の4番目に保管されており、荷Aの手前側には3個の荷Xが保管されている。この場合、荷Aを出庫する前に、荷Aの手前側の3個の荷Xを中間的な保管領域(不図示)に移動させる配替えを行う。
【0036】
具体的には、荷Xを手前から順に1個ずつ第1台車14と第2台車16とにより中間的な保管領域に移動させる。手前側の3個の荷Xが配替えされた後、荷Aは、第1台車14と第2台車16とによって出庫口30に運ばれ、出庫される。このように、一の荷(この例では荷A)の出庫のために配替えを要する他の荷(この例では手前側の3個の荷X)の数を「配替え数」という。つまり、荷Aを出庫するために必要な配替え数は3である。
【0037】
次に、出庫計画に含まれる各出庫要求に具体的な荷を対応させる荷の引当について説明する。ここでは、一例として、荷A~荷Hを各1つずつ出庫する8つの出庫要求に対応して、各出庫要求にどの荷を引当てるかを説明する。本実施形態の制御部18は、入力された荷A~荷Hの各出庫要求に対応する荷を引当てる。本実施形態では、荷A~荷Hの各出庫要求は制御部18に入力され、制御部18は、入力された各出庫要求に基づき対応する荷を引当てる。制御部18は、引当てられた荷の保管棚部22からの出庫を制御する。
【0038】
具体的には、本実施形態では、下記のような制御で荷A~荷Hを1つずつ出庫する。まず、一の出庫要求に対し対応可能な荷が1つしかない場合には、当該1つの荷を出庫する。次に、一の出庫要求に対し対応可能な荷が2つある場合には、出庫のために要する配替え数が少ない方の荷を出庫する。そして、一の出庫要求に対し対応可能な荷が2つあり、且つ、それらの出庫のために要する配替えの数が同じ場合には、X方向において出庫口30により近い方の荷を出庫する。以下、第1~第6の制御例を参照しながら、本実施形態における荷A~荷Hを出庫するための制御について詳細に説明する。
【0039】
(第1の制御例)
本実施例では、一の出庫要求に対応可能な荷が1つだけ保管されている場合は、制御部18は、当該荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
図10を参照して、この制御の一例を説明する。この図に示すように、荷A、荷Bの出庫要求に対応して、保管棚部22には荷A、荷Bが1つずつ保管されているため、引当対象は一意に決定される。つまり、制御部18は、荷A、Bの各出庫要求に対応して
図10の荷A、荷Bを引当てる。
図10~
図15では、引当てられた荷を二重円で示し、引当てされなかった荷を破線の円で示し、説明に関連する荷を四角で示す。荷Aは、その手前側の3つの荷Xが配替えされた後に出庫される。荷Bは、その手前側の2つの荷Xおよび荷D1が配替えされた後に出庫される。
【0040】
以下、第2~第5の制御例を参照しながら、一の出庫要求に対し対応可能な荷が2つある場合について説明する。この場合、上述したように、出庫のために要する配替えの数が少ない方の荷を出庫する。
【0041】
(第2の制御例)
本実施例では、一の出庫要求に対応可能な複数の荷が保管されている場合において、は、制御部18は、Y軸方向で移動通路47に近い位置にある荷を優先して出庫するように、荷の出庫を制御する。
【0042】
図11を参照して、この制御の一例を説明する。この図に示すように、荷Cの出庫要求に対応して、保管棚部22には荷C1と荷C2の2つが保管されている。ここで、荷C1と荷C2は、同じ保管列に出庫される他の荷がなく、且つ、荷C1、荷C2それぞれを出庫するために手前の荷Xを配替えする必要がある荷である。したがって、Y軸方向で移動通路47に近い(Y軸方向で第2台車16に近い)位置にある荷の方が、手前側の荷Xが少なくなり、出庫のための配替え数も少なくなる。具体的には、荷C1を出庫する場合の配替え数は1であり、荷C2を出庫する場合の配替え数は2である。このため、制御部18は、荷Cの出庫要求に対してY軸方向で移動通路47に近い位置にある荷である荷C1を引当てる。荷C1は、その手前側の1つの荷Xが配替えされた後に出庫される。
【0043】
このように、荷の出庫を制御することにより、配替え数と無関係に荷を引当てる場合に比べてトータルの配替え数を減らすことが可能になり、ひいては出庫のスループットを向上することができる。
【0044】
(第3の制御例)
本実施例では、一の出庫要求に対応可能な複数の荷が、別の出庫要求により出庫される別の荷とY軸方向に隣接する荷を含むとき、制御部18は、当該複数の荷のうち隣接する荷以外の荷に優先して隣接する荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
図12を参照して、この制御の一例を説明する。この図に示すように、荷Dの出庫要求に対応して、保管棚部22には荷D1と荷D2の2つが保管されている。荷Bの出庫がないとして単純に計算した場合、荷D1を出庫する場合の配替え数は2であり、荷D2を出庫する場合の配替え数は1であるので、荷D2が引当される。
【0045】
しかし、荷D1は、別の出庫要求により出庫が予定される別の荷BとY軸方向に隣接しており、制御部18は、別の荷Bと隣接している荷D1を、荷D2に優先して引当てる。つまり、荷D1は、別の出庫要求に応じて荷Bを出庫する際に配替え移動されるので、この配替え移動の際に出庫することにより荷D1の出庫に要する配替え数は0で、荷D2の1より小さい。言い換えると、荷D1は別の出庫要求により出庫が予定されている荷Bと隣接するため、荷D1を出庫するか否かに関わらず荷Bの出庫のための配替えが行われるので、荷D1の出庫のための配替え数は0となる。このため、制御部18は、荷Dの出庫要求に対して別の出庫要求により出庫される別の荷と隣接する荷D1を引当てる。具体的には、配替え移動の際の移動先を出庫口30にすることで荷D1は出庫される。このように、荷の出庫を制御することにより、トータルの配替え数を一層減らすことができる。
【0046】
なお第3の制御例では荷D1が別の出庫要求により出庫が予定されている荷Bに対してY軸負方向、すなわち移動通路47側に隣接する例を示したが、必ずしも隣接する必要はない。例えば、
図12よりも荷BがY軸正方向に1つずれた位置、すなわち荷Bと荷D1が隣接しない位置に保管されている場合であっても、荷Bを出庫するため、荷D1の出庫のための配替え数は0となる。このように、必ずしも隣接していなくとも、同一の保管列内に別の出庫要求により出庫予定の荷Bが荷D1よりもY軸正方向側に位置していれば、対象の荷の配替え数は0となるので、荷D1を出庫するよう荷の出庫を制御することでトータルの配替え数を少なくすることができる。
【0047】
(第4の制御例)
本実施例では、一の出庫要求に対応可能な複数の荷が保管されている場合は、制御部18は、複数の荷のうち第2台車16が移動する移動通路にY軸方向で最も近い荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
図13を参照して、この制御の一例を説明する。この図に示すように、荷E、荷Fの出庫要求に対応して、保管棚部22には、荷E1、E2と荷F2、F2の各2つが保管されている。荷E1、荷F1は、各保管列24の最も手前側に保管されており、荷E2、荷F2よりY軸方向で移動通路47に近いので、制御部18は、荷E1、荷F1を出庫するように、荷の出庫を制御する。
【0048】
制御部18は、荷E、荷Fの出庫要求に対して移動通路47に近い荷E1、荷F1を引当てる。荷E1、荷F1は、他の荷を配替え移動させることなく出庫される。荷E1、荷F1の出庫に要する配替え数は0であり、荷E2、荷F2の出庫に要する配替え数より小さいので、出庫のスループットが向上する。このように、荷の出庫を制御することにより、トータルの配替え数を一層減らすことができる。
【0049】
(第5の制御例)
本実施例では、一の出庫要求に対応可能な複数の荷が、別の出庫要求により出庫される別の荷の奥側に保管される荷を含むとき、制御部18は、当該別の荷が出庫された状態における当該複数の荷のうち出庫のために配替えを行う荷の数が最小である荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
図15を参照して、この制御の一例を説明する。この図に示すように、荷Hの出庫要求に対応して、保管棚部22には、荷H1と荷H2の2つが保管されている。荷F1の出庫がないとして単純に計算した場合、荷H1、荷H2を出庫する場合の配替え数はそれぞれ1で等しい。
【0050】
しかし、荷H1の手前側の荷F1は出庫引当てされており、荷F1が出庫された状態での荷H1の配替え数は0で、H2の1より小さい。このため、制御部18は、荷Hの出庫要求に対して荷F1の出庫後の配替え数が小さい荷H1を引当てる。荷H1は、荷F1が出庫された後に、他の荷を配替え移動させることなく出庫される。このように、荷の出庫を制御することにより、トータルの配替え数を一層減らすことができる。
【0051】
このように、第2~第5の制御例によれば、一の出庫要求に対し対応可能な荷が2つある場合に出庫のために要する配替えの数が少ない方の荷を出庫するため、スループットを向上させることができる。
【0052】
(第6の制御例)
本実施例では、一の出庫要求に対応可能な複数の荷が保管されている場合において、複数の荷のうち配替えを要する他の荷の数が最小であるものが2以上あるとき、制御部18は、2以上の荷のうち出庫口30にX軸方向で最も近い荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。
図14を参照して、この制御の一例を説明する。この図に示すように、荷Gの出庫要求に対応して、保管棚部22には、荷G1と荷G2の2つが保管されている。
【0053】
荷G1、荷G2を出庫する場合の配替え数はそれぞれ2で等しく、その両方が最小であるため、配替え数が最小であるものが2以上あるといえる。制御部18は、荷G1と荷G2のうちX軸方向で出庫口30に最も近い荷G1を出庫するように、荷の出庫を制御する。具体的には、制御部18は、荷G1、荷G2が保管される各保管列24の間口から出庫口30までの距離を算出し、算出した距離が最小である保管列24の荷を出庫要求に引当てる。荷G1は荷G2より出庫口30に近いので、この例では、制御部18は、荷Gの出庫要求に対して出庫口30に近い荷G1を引当てる。荷G1は、荷G1の手前側の2つの荷Xが配替えされた後に出庫される。このように、出庫口30に近い荷を優先して出庫することにより、第2台車16の移動時間を短縮することができる。
【0054】
第6の制御例によれば、一の出庫要求に対し対応可能な荷が2つあり、それらの配替え数が同じ場合において、出庫口に近い荷を出庫して第2台車の移動時間が短くすることにより、スループットをより向上させることが可能となる。
【0055】
次に、
図16を参照して、出庫要求に対応する荷を引当てる処理について説明する。
図16は、本実施形態の荷の引当て処理の一例を説明するフローチャートである。この処理S110は、上述した第1~第6の制御を一連の処理として実現する。
【0056】
処理S110が開始されると、制御部18は、荷の出庫要求があるか否かを判定する(ステップS111)。出庫要求がない場合(ステップS111のN)、制御部18は、処理をステップS111の先頭に戻し、ステップS111を繰り返す。
【0057】
出庫要求がある場合(ステップS111のY)、制御部18は、当該出庫要求に対応可能な複数の荷があるか否かを判定する(ステップS112)。出庫要求に対応可能な荷の数が0または1個で複数ではない場合(ステップS112のN)、制御部18は、出庫要求に対応可能な1個の荷を当該出庫要求に引当てる(ステップS113)。このステップで、出庫要求に対応可能な荷が0個である(全くない)場合、制御部18は、対応可能な荷がない旨の情報を作業員または上位の制御システムに提供する。このステップが完了したら制御部18は、処理をステップS122に移行させる。ステップS122については後述する。
【0058】
出庫要求に対応可能な複数の荷がある場合(ステップS112のY)、制御部18は、当該複数の荷に、移動通路47に隣接する荷が含まれているか否かを判定する(ステップS114)。移動通路47に隣接する荷とは、保管列24の移動通路47に最も近い保管部26に保管された荷である。移動通路47に隣接する荷が含まれている場合(ステップS114のY)、制御部18は、移動通路47に隣接する荷を当該出庫要求に引当てる(ステップS115)。このステップが完了したら制御部18は、処理をステップS122に移行させる。
【0059】
移動通路47に隣接する荷が含まれていない場合(ステップS114のN)、制御部18は、当該複数の荷に、別の出庫要求に対応して出庫される別の荷にY軸方向に隣接する荷が含まれているか否かを判定する(ステップS116)。このステップでは、制御部18は、別の荷の手前側または奥側に隣接する荷の有無を判断する。
【0060】
隣接する荷が含まれている場合(ステップS116のY)、制御部18は、当該隣接する荷を当該出庫要求に引当てる(ステップS117)。このステップが完了したら制御部18は、処理をステップS122に移行させる。
【0061】
隣接する荷が含まれていない場合(ステップS116のN)、制御部18は、当該複数の荷のそれぞれについて配替え数を算出する(ステップS118)。このステップが完了したら制御部18は、配替え数が最小の荷が2以上あるか否かを判定する(ステップS119)。
【0062】
配替え数が最小の荷が2以上ある場合(ステップS119のY)、制御部18は、配替え数が最小の荷のそれぞれについて出庫口30までのX軸方向の距離を算出し、当該距離が最短である荷を当該出庫要求に引当てる(ステップS120)。このステップが完了したら制御部18は、処理をステップS122に移行させる。
【0063】
配替え数が最小の荷が1である(2以上でない)場合(ステップS119のN)制御部18は、配替え数が最小の荷を当該出庫要求に引当てる(ステップS121)。このステップが完了したら制御部18は、処理をステップS122に移行させる。
【0064】
ステップS122では、制御部18は、出庫要求に引当てられた荷を出庫するように、荷の出庫を制御する。具体的には、先に、第1台車14および第2台車を制御して引当てられた荷の手前側の荷を配替え移動させる。配替え移動完了後に、第1台車14および第2台車を制御して引当てられた荷を出庫口30に移動させる。
【0065】
ステップS122が完了したら、制御部18は、処理S110を終了する。上述の処理S110はあくまでも一例であり、上述した第1~第6の実施例と同様の効果を得られるのであれば、異なる処理であってもよい。例えば他のステップを追加したり、一部のステップを変更または削除したり、ステップの順序を入れ替えてもよい。また、例えばS111の後、複数の荷それぞれを出庫するために要する配替え数を求め、配替え数が最小の荷が1つのみある場合には当該最小の荷を引当て、配替え数が最小の荷が複数ある場合にはより出庫口に近い荷を引き当てるような処理を行ってもよい。
【0066】
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
【0067】
(変形例)
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施の形態と重複する説明を適宜省略し、実施の形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0068】
実施の形態の説明では、台車がレールを有する走行路を走行する例を示したが、本発明はこれに限られない。台車はレールを有しない走行路を走行するものであってもよい。
【0069】
実施の形態の説明では、自動倉庫システム100が3段の保管棚部22を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。自動倉庫システムは2段以下または4段以上の保管棚部を備えてもよい。
【0070】
第1台車14を各段の各列に設けることは必須ではなく、第1台車14は各列に設けられなくてもよい。
【0071】
複数の段の保管棚部22の間で荷12を昇降するための昇降機構が設けられてもよい。
【0072】
保管列24の保管部26の数を一様に構成することは必須ではない。保管列24を構成する保管部26の数は、保管棚部22を収容する建物の壁の凹凸に応じて、数が多いものと少ないものとが設けられてもよい。
【0073】
上下方向に積層される保管列24の段数を一様に構成することは必須ではない。保管列24の段数は、保管棚部22を収容する建物の天井の高さに応じて、段数が多い領域と少ない領域とが設けられてもよい。
【0074】
荷12がパレットを含むことは必須ではない。本自動倉庫システムは、パレットを含まない荷を取り扱うようにしてもよい。
【0075】
フォークリフトに代えて、クレーンを備えた移載装置など、別の種類の移載装置によって、荷12を搬入・搬出するようにしてもよい。
【0076】
第2台車16を備えることは必須ではない。第1台車14を搭載して第2方向に移動可能な移動機構であればよく、例えば第2台車16の代わりにスタッカークレーンが備えられてもよい。
【0077】
これらの各変形例は、実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0078】
上述した実施の形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0079】
14・・第1台車、 16・・第2台車、 18・・制御部、 22・・保管棚部、 24・・保管列、 26・・保管部、 30・・出庫口、 40・・第1レール、 44・・第2レール、 47・・移動通路、 100・・自動倉庫システム。