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特許7446415取り外し用のモジュール型挿入用システム及び一体的なセンサーを備える研磨用タンク
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  • 特許-取り外し用のモジュール型挿入用システム及び一体的なセンサーを備える研磨用タンク 図1
  • 特許-取り外し用のモジュール型挿入用システム及び一体的なセンサーを備える研磨用タンク 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】取り外し用のモジュール型挿入用システム及び一体的なセンサーを備える研磨用タンク
(51)【国際特許分類】
   B24B 31/00 20060101AFI20240301BHJP
   B24B 49/14 20060101ALI20240301BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
B24B31/00 Z
B24B49/14
B24B49/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022519476
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 EP2020081177
(87)【国際公開番号】W WO2021089724
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-03-28
(31)【優先権主張番号】19208060.4
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】アグストーニ,エンツォ
(72)【発明者】
【氏名】モステイロ バスケス,エム・ヨアン
(72)【発明者】
【氏名】エルデムリ,エム・フランソワ
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-025212(JP,A)
【文献】特開2005-193370(JP,A)
【文献】特開昭63-052965(JP,A)
【文献】特開2018-047524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 31/00
B24B 49/14
B24B 49/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製スリーブ(110)と、及び
取り外し用のモジュール型挿入用システム(120)と
を備える研磨用タンク(100)であって、
前記取り外し用のモジュール型挿入用システム(120)は、前記金属製スリーブ(110)内に挿入され前記金属製スリーブ(110)から取り外されるように構成しており、
前記金属製スリーブ(110)の外表面は前記金属製スリーブ(110)の他の部分よりも変形容易な変形可能領域(111)を含む、
とを特徴とする研磨用タンク(100)。
【請求項2】
前記金属製スリーブ(110)は、アルミニウム、銅、ケイ素、マグネシウム、チタン、ニッケル、亜鉛、又はこれらの物質の合金によって作られている
ことを特徴とする請求項1に記載の研磨用タンク(100)。
【請求項3】
前記取り外し用のモジュール型挿入用システム(120)は、合成材料によって作られている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨用タンク(100)。
【請求項4】
センサーの組(130)を備え、好ましくは、少なくとも1つの圧力センサー(131)及び/又は少なくとも1つの温度センサー(132)を備える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の研磨用タンク(100)。
【請求項5】
前記金属製スリーブ(110)は、固定用メンバー(117)、好ましくはねじ、によって前記金属製スリーブ(110)の本体(116)に保持されるカバー(115)を備える
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の研磨用タンク(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨用タンクの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
研磨用タンクは、バルク研磨法における重要な構成要素であり、いくつかの制約を満たさなければならず、機械的な堅牢性が高いこと、扱いやすいこと、軽量であることなどの必要性がある。
【0003】
しかし、内側ライニングが磨耗するために、修復や交換が必要となり、また、研磨用タンク内における工程を実行することは容易ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、以下の特徴を有する研磨用タンクによって、これらの課題の全部又は一部を解決することを提案するものである。この研磨用タンクは、
金属製スリーブと、及び
取り外し用のモジュール型挿入用システムと
を備え、
前記取り外し用のモジュール型挿入用システムは、前記金属製スリーブ内に挿入され前記金属製スリーブから取り外されるように構成している。
【0005】
この構成のおかげで、内側ライニングの交換が非常に容易になる。
【0006】
一実施形態において、前記金属製スリーブは、アルミニウム、銅、ケイ素、マグネシウム、チタン、ニッケル、亜鉛、又はこれらの物質の合金によって作られている。
【0007】
この構成のおかげで、研磨用タンクが軽くなり、取り扱いとライニングの更新が容易になる。
【0008】
一実施形態において、前記取り外し用のモジュール型挿入用システムは、合成材料によって作られている。
【0009】
この構成のおかげで、前記取り外し用のスリーブ内への前記取り外し用のモジュール型挿入用システムの挿入が容易になる。
【0010】
一実施形態において、前記研磨用タンクは、センサーの組を備え、好ましくは、少なくとも1つの圧力センサー及び/又は少なくとも1つの温度センサーを備える。
【0011】
一実施形態において、前記金属製スリーブには変形可能領域があり、これによって、変形箇所を定める。
【0012】
この構成のおかげで、圧力に起因する変形の箇所が定められ、基準領域や支持領域などを確実にすることができる。
【0013】
一実施形態において、前記金属製スリーブは、固定用メンバー、好ましくはねじ、によって前記金属製スリーブの前記本体に保持されるカバーを備える。
【0014】
この構成のおかげで、ねじを緩める段階における操作者の安全性が向上する。
【0015】
上記の実施形態及び変異形態は、単独に採用することも技術的に可能な任意の組み合わせにしたがって採用することもできる。
【0016】
添付の図を参照して作られている例として与えられる以下の説明を読むことによって、本発明をよく理解することができ、その利点が明確になる。同じ参照符号が付与された要素は、構造的及び/又は機能的に同じ又は類似している要素のものである。
【0017】
以下、例として与えられる添付の図面を用いて本発明について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一実施形態に係る研磨用タンク100を示している。
図2】一実施形態に係る、金属製スリーブ110及び取り外し用のモジュール型挿入用システム120の断面を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、図1に示している、金属製スリーブ110と取り外し用のモジュール型挿入用システム120を備える研磨用タンク100に関する。前記金属製スリーブ110は、アルミニウム、銅、ケイ素、マグネシウム、チタン、ニッケル、亜鉛のような軽金属、又はこれらの物質のうちの少なくとも2つを含む軽合金によって作ることができ、前記取り外し用のモジュール型挿入用システム120は、前記スリーブ110内に挿入され前記スリーブ110から取り外されるように構成しており、これによって、内側ライニングを非常に容易に交換することができるようにされている。
【0020】
したがって、研磨用タンク100は、限られた重量で高い機械的強度を達成している。
【0021】
前記取り外し用のモジュール型挿入用システム120は、スリーブを容易に交換することができるように合成材料によって作ることができる。実際に、研磨用タンク100は、容易に製造され容易に交換される合成材料製の取り外し用のモジュール型挿入用システムを備える。
【0022】
また、図2に示しているように、前記研磨用タンク100は、センサーの組130を備えることができ、好ましくは、前記金属製スリーブ110内の圧力を測定するための少なくとも1つの圧力センサー311、及び/又は前記金属製スリーブ110内の温度を測定するための少なくとも1つの温度センサー132を備えることができる。実際に、操作者にとって圧力を知ることに関心があることがある。なぜなら、圧力が非常に高くなることがあり、また、圧力によって変形してしまうことがあるからである。このために、前記金属製スリーブ110には、変形可能領域111があり、これによって、前記のような変形の箇所を定める。また、タンク内において計画されている研磨方法に関連する情報に応じて、他のタイプのセンサーを実装することもできる。
【0023】
また、開いている段階における操作者の安全性を確保するために、固定用メンバー117、好ましくはねじ、を用いて、カバー115をスリーブ110の本体116に保持し続けさせる。
図1
図2