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特許7446419他の道路利用者と通信するための通信ネットワークにおいて道路利用者の周辺で検知された物体に関する物体メッセージを提供するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】他の道路利用者と通信するための通信ネットワークにおいて道路利用者の周辺で検知された物体に関する物体メッセージを提供するための方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20240301BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
G08G1/09 H
G08G1/09 F
G08G1/16 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022522845
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2020076407
(87)【国際公開番号】W WO2021073839
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-06-06
(31)【優先権主張番号】102019216074.3
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(72)【発明者】
【氏名】リャツェル・マルティ,イグナシオ
(72)【発明者】
【氏名】シエック,フロリアン・アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン,フランク
(72)【発明者】
【氏名】ドルゴフ,マキシム
(72)【発明者】
【氏名】ビルトシュッテ,フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】フックス,ヘンドリク
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャルケ,トーマス
【審査官】白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109795(JP,A)
【文献】特開2018-142921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/09
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の道路利用者(116)と通信するための通信ネットワークにおいて道路利用者(100)の周辺で検知された物体(116)に関する物体メッセージ(118)を提供するための方法(300)であって、前記道路利用者(100)が、前記周辺を検出するためのセンサシステム(104)と、前記センサシステム(104)によって生成されたセンサデータ(106)を評価し、前記通信ネットワークを介して物体メッセージ(118)を伝送するための評価ユニット(102)と、を有し、
前記評価ユニット(102)において前記センサシステム(104)によって生成されたセンサデータ(106)を受信するステップ(310)と、
前記センサデータ(106)に基づいて前記道路利用者(100)の前記周辺における少なくとも1つの物体(116)を検知するステップ(320)であって、前記物体(116)の移動を記述する少なくとも1つの移動パラメータ(p )及び/又は前記物体(116)のさらなる特性を記述する少なくとも1つのさらなる物体パラメータ(p)が特定される、ステップ(320)と、
前記移動パラメータ(p )及び/又は前記さらなる物体パラメータ(p)から物体伝達優先度(p)を算出するステップ(330)であって、前記物体伝達優先度(p)が、前記道路利用者(100)及び/又は前記他の道路利用者(116)について前記検知された物体(116)の関連性を表し、前記移動パラメータ(p ,p )及び/もしくは前記さらなる物体パラメータ(p )が加重され、加重された前記移動パラメータ(p ,p )及び/もしくは加重された前記さらなる物体パラメータ(p )から前記物体伝達優先度(p)が算出される、ステップ(330)と、
前記物体伝達優先度(p)に基づいて、前記検知された物体(116)が物体メッセージ(118)に追加されるべきかを決定するステップ(340)と、
追加されるべき場合には、前記検知された物体(116)を含む前記物体メッセージ(118)を生成し(350)、前記物体メッセージ(118)を、前記通信ネットワークを介して送信するステップ(350)と、
を含む、方法。
【請求項2】
前記物体伝達優先度(p)を算出するために、前記移動パラメータ(p )と、前記さらなる物体パラメータ(p)とが互いに加算及び/もしくは乗算される、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項3】
前記移動パラメータ(p )が、前記検知された物体(116)が前記道路利用者(100)の進行方向に沿って及び/横切って移動するのかを示し、
前記検知された物体(116)が前記進行方向に対して横方向に移動する場合、前記移動パラメータ(p )がより高く加重され、並びに/又は、
前記検知された物体(116)が前記進行方向に沿って移動している場合、前記移動パラメータ(p )がより低く加重される、
請求項2に記載の方法(300)。
【請求項4】
前記検知された物体(116)を、前記道路利用者(100)の前記周辺を表す周辺モデルに挿入するステップであって、前記周辺モデルが、前記移動パラメータ(p、p)及び/又は前記さらなる物体パラメータ(p)を記憶する、ステップをさらに含み、
記憶された前記移動パラメータ(p )及び/又は記憶された前記さらなる物体パラメータ(p)が、互いに連続した時間ステップでの前記センサデータ(106)に基づいて更新され、
記憶された前記移動パラメータ(p )の変化及び/又は記憶された前記さらなる物体パラメータ(p)の変化が、少なくとも2つの時間ステップ間で特定され、
記憶された前記移動パラメータ(p )の変化及び/又は記憶された前記さらなる物体パラメータ(p)の変化から、前記物体伝達優先度(p)が算出される、
請求項13のいずれか一項に記載の方法(300)。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の方法(300)を実施する、評価ユニット(102)。
【請求項6】
プロセッサ上で実行されると、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法(300)を実施する、コンピュータプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他の道路利用者と通信するための通信ネットワークにおいて道路利用者の周辺で検知された物体に関する物体メッセージを提供するための方法、評価ユニット、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の自動化の増加に伴い、自動走行車両の周辺に対する信頼性の高い周辺モデルの需要が高まっている。運転者をサポートできるように、又は自ら判断できるように、車両がそれらの周辺を感知し、起こり得る危険を可能な限り正確に検知することが必要である。この目的のため、例えばビデオカメラ、レーダセンサ又はライダセンサなどの車両側センサによって検出されるデータを集約して、道路利用者の周辺モデルに取り入れることができる。
【0003】
これに関連して、総称して路車間・車車間通信(V2X)とも呼ばれる車インフラ間通信(V2I)及び車車間通信(V2V)への関心も高まっている。V2X通信は、受信するV2Xメッセージのデータで補足することにより、周辺モデルを向上させることができる。
【0004】
集団感知は、例えばETSI TR 103562、Intelligent Transport System (ITS);Vehicular Communications;Basic Set of Applications; Analysis of the Collective Perception Service (CPS)(高度道路交通システム(ITS)、車載通信、アプリケーションの基本セット、集団感知サービス(CPS)の分析)に記載されているように、道路利用者の現在の周辺に関するメッセージが、V2X通信を介して、例えば他の車両、歩行者もしくはインフラ要素などの他の接続局に送信されるか又はこれらの接続局によって受信されることに基づく。これらのメッセージは、集団感知メッセージ(CPM)とも呼ばれ、例えば、他の道路利用者、障害物、路面標識、ランドマーク、信号機又は空き地などの検知された物体についてのデータを抽象的に記述したものを含有することができる。例えば、典型的な場面は高速道路インターチェンジであり、ここでは進入車両と高速道路を走行する車両との間で、検知された物体に関するメッセージが交換される。
【0005】
そのようなメッセージには、例えば、自車両とそのセンサに関する情報、及び検知された物体のリストが含まれ得る。集団感知は、比較的より多数の物体を感知することができ、また感知された物体データの質も向上させ得ることにより、それらのそれぞれの現在の周辺に関する参加局の周辺の不確実性を低減させることができる。
【0006】
現在、欧州電気通信標準化機構(ETSI)の高度道路交通システム委員会により、EUにおける標準化のために集団感知サービスが提案される。この提案は、主に交換されるメッセージの内容と、メッセージが生成されるべき頻度とに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
この背景から、ここで提示されるアプローチでは、独立請求項に係る、他の道路利用者と通信するための通信ネットワークにおいて道路利用者の周辺で検知された物体に関する物体メッセージを提供するための方法、評価ユニット、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な媒体が提示される。ここに提示されるアプローチの有利な発展形態及び改良形態は、本明細書から生じ、従属請求項に記載されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態は、有利には、道路利用者の周辺でセンサによって検出され検知された物体から、道路利用者と、他の道路利用者との両方に特別な関連性をもつ物体を選択することを可能にする。関連性は、複数の基準に基づいて算出することができる。特に、検知された物体の様々な特性に様々な優先値を割り当て、これらの優先値から総合優先度を算出することにより、関連性を算出することができる。ここで、各検知された物体に割り当てられた総合優先度に基づいて、当該物体に関するメッセージを生成して他の道路利用者に送信すべきか、又はメッセージに検知された物体のリストが含有される場合は、この検知された物体を検知された物体のリストに追加されるべきかを決定することができる。このために、総合優先度を例えばあらかじめ設定された閾値と比較することができる。これには、従来慣例のように、物体の検出された特性の各々に対して個別の閾値比較を行うのではなく、物体メッセージを生成すべきかどうかを判断するために、検知された物体ごとに1回のみ閾値比較を実施するだけでよいという利点がある。
【0009】
本発明の第1の態様は、他の道路利用者と通信するための通信ネットワークにおいて道路利用者の周辺で検知された物体に関する物体メッセージを提供するための方法に関する。道路利用者は、周辺を検出するためのセンサシステムと、センサシステムによって生成されたセンサデータを評価するための評価ユニットとを含む。さらに、評価ユニットは、通信ネットワークを介して物体メッセージを伝送、すなわち送信及び/又は受信するように構成されている。この方法は、好ましくは記載の順序で、以下のステップ、すなわち、評価ユニットにおいてセンサシステムによって生成されたセンサデータを受信するステップと、センサデータに基づいて道路利用者の周辺における少なくとも1つの物体を検知するステップであって、物体の移動を記述する少なくとも1つの移動パラメータ及び/又は物体のさらなる特性を記述する少なくとも1つのさらなる物体パラメータが特定される、ステップと、移動パラメータ及び/又はさらなる物体パラメータから物体伝達優先度を算出するステップであって、物体伝達優先度が、道路利用者及び/又は他の道路利用者について検知された物体の関連性を表す、ステップと、物体伝達優先度に基づいて、検知された物体が物体メッセージに追加されるべきかを決定するステップと、追加されるべき場合には、検知された物体を含む物体メッセージを生成し、物体メッセージを、無線通信ネットワークを介して送信するステップと、を含む。
【0010】
センサシステムは、例えば、カメラ、レーダセンサ又はライダセンサを含んでもよい。評価ユニットは、例えば、車両などの道路利用者の車載コンピュータの構成要素であってもよい。さらに、評価ユニットは、例えば、操舵、制動及び/又は加速など、道路利用者を制御するように実施されていてもよい。道路利用者は、評価ユニットによって駆動制御可能なアクチュエータシステムを有してもよい。アクチュエータシステムは、例えば、操舵アクチュエータもしくは制動アクチュエータ、又はエンジン制御装置を含んでよい。また、評価ユニットは、他の道路利用者から提供され、通信ネットワークを介して受信された物体メッセージに基づいて、道路利用者を制御するように実施されていてもよい。
【0011】
道路利用者とは、例えば、例えば乗用車、トラック、バスもしくはバイクなどの自動車、ロードサイドユニットとも呼ばれる交通インフラ要素、自転車、スクータ、又は歩行者であると理解され得る。
【0012】
通信ネットワークは、例えば、車車間(V2V又はCar2Car)、車路間(V2R)、車インフラ間(V2I)、車ネットワーク間(V2N)又は車歩行者間(V2P)の交通ネットワーク用のネットワークであると理解され得る。例えば、物体メッセージは、例えば無線LAN、Bluetooth又は移動無線接続などの無線通信接続を介して通信ネットワークの参加者間で伝送され得る。
【0013】
物体メッセージは、例えば、ヘッダに加えて、検知された物体のリスト、例えば道路利用者の操舵角、位置、方向又は速度などの道路利用者に関する情報、及び例えばセンサシステムの視野又は到達範囲などの道路利用者のセンサシステムについての情報を含有してもよい。検知された物体は、主に例えば、位置、姿勢、速度、大きさ、又は物体クラスによって記述していてもよい。
【0014】
移動パラメータは、例えば、道路利用者に固定的に結び付けられた車両座標系及び/又は地理座標を有する外部座標系における物体の位置、姿勢、速度、加速度又は予想される軌道を記述され得る。
【0015】
さらなる物体パラメータは、一般的に、物体の少なくとも1つの移動パラメータとは独立して特定されるパラメータであると理解され得る。物体パラメータによって具体的に何が理解され得るかについては、以下の実施形態に基づいて詳述される。
【0016】
物体伝達優先度は、算出された総合優先値であると理解され得る。ここで、検知された各物体は、厳密に1つの物体伝達優先度を割り当てられ得る。物体伝達優先度は、検知された物体の少なくとも1つの特性に関する少なくとも1つのパラメータから、例えば、移動パラメータと少なくとも1つのさらなる物体パラメータの加算及び/又は乗算によって算出されていてもよい。あるいは、移動パラメータに基づいて移動パラメータに割り当てられる優先値を算出し、さらなる物体パラメータに基づいてさらなる物体パラメータに割り当てられる優先値を算出し、その後、優先値から物体伝達優先度を算出することが可能である。換言すると、優先値から物体伝達優先度が算出される前に、移動パラメータ又はさらなる物体パラメータは、まず対応する優先値に適切な方法で換算され得る。優先値に換算する際に、道路利用者に対してのその重要度や関連性に応じて、移動パラメータ又はさらなる物体パラメータは、加重されてもよい。このように、様々な種類のパラメータを互いに比較可能にできる。
【0017】
検知された物体が物体メッセージの対象とされるべきかどうか、すなわち、例えば、物体メッセージが検知された物体のリストに追加されるべきかどうかを判断するために、物体伝達優先度が、例えば、格納された閾値と比較され得る。その際、物体伝達優先度が閾値を上回る場合、検知された物体で物体メッセージが生成され得る。逆に、物体伝達優先度が閾値を下回る場合、物体メッセージが生成されないか、又は検知された物体を含まずに生成され得る。
【0018】
本発明の第2の態様は、前述及び以下に説明の方法を実施するために実施されている評価ユニットに関する。前述及び以下に説明されている方法の特徴は、評価ユニットの特徴であってもよい。
【0019】
本発明のさらなる態様は、プロセッサ上で実行されると、前述及び以下に説明されている方法を実施するコンピュータプログラム、並びにそのようなコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【0020】
コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、ハードディスク、USBメモリ、RAM、ROM、EPROM又はフラッシュメモリであってもよい。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラムコードのダウンロードを可能にする、例えばインターネットなどのデータ通信ネットワークであってよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、一時的又は非一時的のものであってよい。
【0021】
前述及び以下に説明されている方法の特徴は、コンピュータプログラム及び/又はコンピュータ読み取り可能な媒体の特徴であってもよい。
本発明の実施形態についてのアイデアは、特に、以下に説明されるアイデア及び知見に基づくものと見なされ得る。
【0022】
さらに上記で説明される物体メッセージの通信ネットワークの接続局間での交換は、道路利用者の周辺モデルを改善し得ることで、自動運転機能に決定的な利点をもたらすことができる。通常、全ての検知された物体が周辺モデルに等しく関連しているとは限らない。例えば、複数の車両に危険を及ぼす可能性のある道路上にある物体は、道路利用者にとって歩道にある物体よりも高い機能的有用性をもたらす可能性がある。他方で、そのような物体メッセージを周期的に伝送すると、チャネルが過負荷となり、それによって通信ネットワークの性能が低下する可能性がある。それゆえ伝達する物体と伝送頻度(例えば車載センサによって複数回検知される場合、同一物体が複数回伝達され得る)については、物体の機能的有用性とネットワーク稼働率との間で妥協点を見つけるのが望ましい。
【0023】
つまり、2つの基準の良好な妥協点を得ることができる適切なメッセージ生成規則を設計することが重要である。ここで説明される生成規則は、検知された物体に優先度を割り当てることに基づく。検知された物体の優先度は、検知された物体の、道路利用者又は他の道路利用者に対する推定された機能的有益性に応じて算出される。
【0024】
現在の生成規則は、第一に検知された物体の動的特性、すなわちそれらの位置及び速度の変化に基づく。他の同様に重要な基準はそこではあまり考慮されない。
逆に、本明細書に記載のアプローチでは、検知された物体の機能的有益性を、対応する生成規則に基づいて分けて推定することが可能である。
【0025】
一実施形態によれば、物体伝達優先度を算出するために、移動パラメータとさらなる物体パラメータとが互いに加算及び/又は乗算されてもよい。さらに、又はあるいは、2つのパラメータのうち少なくとも1つが加重され、加重されたパラメータから物体伝達優先度が算出されてもよい。加重は、例えば、当該パラメータに適切な加重係数を乗算するか、又は累乗することによって行うことができる。加重係数は、例えば、あらかじめ設定されている、又は評価ユニットに格納されていてもよい。これにより、様々な種類のパラメータが少ない労力で互いに比較可能にされ得る。
【0026】
一実施形態によれば、移動パラメータは、検知された物体が道路利用者の進行方向に沿って及び/又は横切って移動するのかを示すことができる。ここで、検知された物体が進行方向に対して横方向に移動する場合、移動パラメータがより高く加重され得る。さらに、又はあるいは、検知された物体が進行方向に沿って移動している場合、移動パラメータがより低く加重され得る。これにより、物体伝達優先度がより高い精度で算出され得る。
【0027】
一実施形態によれば、本方法は、検知された物体を、道路利用者の周辺を表す周辺モデルに挿入するステップであって、周辺モデルは、移動パラメータ及び/又はさらなる物体パラメータを記憶する、ステップをさらに含む。ここで、記憶された移動パラメータ及び/又は記憶されたさらなる物体パラメータは、連続した時間ステップでのセンサデータに基づいて更新されてもよい。さらに、記憶された移動パラメータの変化及び/又は記憶されたさらなる物体パラメータの変化は、少なくとも2つの時間ステップ間で特定されてもよい。そして、記憶された移動パラメータの変化及び/又は記憶されたさらなる物体パラメータの変化から、物体伝達優先度が算出され得る。
【0028】
換言すると、現在の計測からのセンサデータで周辺モデルを更新することにより、移動パラメータ又はさらなる物体パラメータがどの程度まで変化するかを特定できる。変化の度合いに応じて、検知された物体の優先度の高低が推測され得る。例えば、変化が大きいほど、優先度は高くなり得る。
【0029】
周辺モデルは、道路利用者の周辺をモデル的に、特に3次元で表現したものであると理解され得る。言い換えると、周辺モデルは、例えば他の車両又はインフラ要素などの関連する物体を、場所と時間とにおいて道路利用者と共通の参照系内で表現できる動的データ構造とすることが可能である。
【0030】
道路利用者の固有移動は、例えば、固有移動モデル、最も単純なケースでは例えば運動学的線形の単線モデルによって、又は運転者の意図検知に基づいて特定されてもよい。
周辺モデルは、例えば、例えば道路標識の検知、自由に通行できる領域の検知、車線に対するもしくはデジタルマップにおける道路利用者の位置特定、又は交通標識もしくは交通信号システムの検知によって、特に道路利用者の交通領域をモデル化することができる。
【0031】
センサシステムは、道路利用者の周辺にある物体を例えば連続的に検出し、経時的に追跡することができ、これはトラッキングとも呼ばれる。その際、物体の状態、例えばそれらの位置、姿勢又は速度を推定することができる。センサデータは、センサシステムの1つ又は複数のセンサユニットの融合データを含んでよい。さらに、デジタルマップからの情報、又は車両外部の、通信ネットワークを介して受信された情報を用いて、周辺モデルで物体を検知することも可能である。
【0032】
物体が検知される際、物体の検出及び/又は分類ができ、これは物体識別とも呼ばれる。検出では、物体が存在するかどうかが判断される。分類では、物体は、あらかじめ定義された物体クラス、例えば「車両」、「木」、「建物」又は「人」などの物体クラスに割り当てられる。
【0033】
検知された物体は、例えば、道路利用者に対する位置、姿勢、速度、加速度、ヨー角又はヨーレートについての情報を有する点モデルとして、又は拡張2次元もしくは3次元モデルとして周辺モデルに保存されていてもよい。これらの情報は、複数の互いに連続した時間ステップにおけるセンサシステムのセンサデータに基づいて、連続的に推定、すなわち更新され得る。
【0034】
一実施形態によれば、検知された物体に関する測定確度が特定され得る。ここで、測定確度から物体伝達優先度が算出され得る。測定確度とは、一般的に、物体検知の正確性又は信頼性の程度として理解されてもよい。換言すると、測定確度は、検知された物体が実際に存在する物体と一致するかどうか、又はどの程度一致するかを示し得る。例えば、測定確度は、センサデータに基づく物体の検出及び/又は分類に関する存在確率もしくは状態確率、共分散又はその他の任意の確率測度の値によって説明されていてもよい。
【0035】
一実施形態によれば、センサデータに基づいて、道路利用者の周辺における少なくとも1つのさらなる物体が検知され得る。ここで、検知された物体が、検知されたさらなる物体及び/又は道路利用者と衝突する可能性があるまでの期間(英語でtime to collision、又は略してTTCと呼ぶ)が特定され得る。さらに、特定された期間から最短の期間が選択され得る。
【0036】
次いで、この選択された最短期間から物体伝達優先度が算出され得る。例えば、選択された最短期間が短いほど、物体伝達優先度が高くなり得る。
一実施形態によれば、検知された物体による道路利用者の周辺内の少なくとも1つのさらなる物体の隠蔽を示す隠蔽度が特定され得る。ここで、物体伝達優先度は、隠蔽度から算出され得る。隠蔽度は、例えば、検知された物体によって隠された面積の値によって説明されていてもよい。
【0037】
一実施形態によれば、物体は、少なくとも1つの物体クラスに割り当てられてもよい。各物体クラスには、優先値が割り当てられていてよい。物体伝達優先度は、物体に割り当てられた物体クラスの優先値から算出され得る。物体クラスが異なると、道路利用者との関連性が異なる場合がある。
【0038】
従って、物体クラスが異なると、それらに割り当てられた優先値が互いに異なる場合がある。物体クラスは、あらかじめ定義された物体のカテゴリ又は物体の種類として理解され得る。物体を少なくとも1つの物体クラスに割り当てることは分類とも呼ばれ、例えば、機械学習アルゴリズムで実施され得る。物体は、複数の物体クラスに割り当てられてもよい。この場合、物体に割り当てられた物体クラスの個々の優先値を単一の値にまとめることができる。そして、その単一の値を用いて、物体伝達優先度を算出することができる。
【0039】
一実施形態によれば、検知された物体に関する以前の物体メッセージの、通信ネットワークを介した最後の送信及び/又は受信以降の伝送期間が特定され得る。ここで、物体伝達優先度は、伝送期間から算出され得る。道路利用者と同様に、他の近隣の道路利用者も、通信ネットワークを介して道路利用者の周辺における物体に関する物体メッセージを送信するように構成していてよい。道路利用者評価ユニットは、例えばこれらの物体メッセージを受信し、適切に処理することで、それ自体の周辺モデルを更新することができる。伝送期間から、検知された物体の緊急性を推論することができる。例えば、伝送期間が長いほど、物体伝達優先度を高くすることができる。
【0040】
以下に、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、図面及び説明のいずれも本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の一実施例に係る評価ユニットを備える車両を概略的に示す図である。
図2図1からの評価ユニットの評価モジュールを概略的に示す図である。
図3】本発明の一実施例に係る方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図は単に概略的なものであり、縮尺通りではない。図中の同一の参照符号は、同一又は同一作用の特徴を示す。
図1は、センサシステム104によって生成されたセンサデータ106を処理するために、車両100のセンサシステム104に接続されている評価ユニット102を備える車両100を示す。センサシステム104は、車両100の周辺を監視するために実施されている。一例として、ここでは、センサシステム104はカメラとして実現されている。ただし、センサシステム104は複数の様々な種類のセンサユニットを含んでもよい。つまり、センサシステム104は、カメラに加えて、又はカメラの代替として、例えば少なくとも1つのレーダセンサ、ライダセンサ又は超音波センサを有してよい。
【0043】
さらに、評価ユニット102は、車両100のアクチュエータシステム108に接続されている。アクチュエータシステム108は、例えば、操舵アクチュエータもしくは制動アクチュエータ、又はエンジン制御装置を含んでもよい。評価ユニット102は、車両100を自動制御、すなわち操舵、制動、加速するために、又はデジタルマップでの所定の経路に応じて操縦するために、アクチュエータシステム108を駆動制御するための制御信号110をセンサデータ106に基づいて生成するように実施されていてもよい。さらに、又はあるいは、評価ユニット102は、センサデータ106に基づいてドライバ情報に対する信号を生成するように実施されていてよい。
【0044】
評価ユニット102は、評価モジュール112と、評価モジュールに接続され、通信ネットワークを介してデータを伝送するように構成された通信モジュール114とを含む。通信ネットワークは、例えば無線通信リンクを介して、車両100を他の道路利用者とネットワーク化する。モジュール112、114は、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実装されていてよい。
【0045】
評価モジュール112は、センサシステム104からセンサデータ106を受信し、車両100の周辺における物体を検知するためにこれらのデータを処理し評価するように構成されている。この例では、評価モジュール112は、センサデータ106に基づいて、車両100の前方を走行するさらなる車両116を検知する。例えば、評価モジュール112は、さらなる車両116の位置、速度及び物体クラスを検知する。さらに、評価モジュール112は、さらなる車両116の位置、速度及び物体クラスに基づいて、さらなる車両116が車両100に対して、又は全体の走行周辺環境に対してもどれだけ関連するかを示す物体伝達優先度を算出する。算出された物体伝達優先度に応じて、評価モジュール112は、さらなる車両116に関する情報、ここではその位置、速度、及び物体クラスを含有する物体メッセージ118を通信ネットワーク内で提供すべきかを決定する。この例では、評価モジュール112は、十分に高い物体伝達優先度を設定し、それに応じて、さらなる車両116に関する物体メッセージ118を生成する。通信モジュール114は、通信ネットワークを介して物体メッセージ118を送信する。通信ネットワークを介して他の道路利用者と通信するために、物体メッセージ118は、例えば車両100と同様に構成されていてよい第3の車両120によって受信され得る。
【0046】
図2は、図1からの評価モジュール112の可能な構成を概略的に示す。ハードウェア及び/又はソフトウェアにおける車両100の周辺モデルの実装として把握され得る評価モジュール112は、検知コンポーネント200を含み、検知コンポーネント200はセンサデータ106を受信し、センサデータ106から例えばさらなる車両116の速度及び加速度を決定する。さらに、検知コンポーネント200は、さらなる車両116の物体クラスを決定し、それにここでは、例えば、物体クラス「車両」が割り当てられる。従って、検知コンポーネント200は、3つのパラメータp、p、pを出力し、第1のパラメータpは、さらなる車両116の速度の量を記述し、第2のパラメータpは、さらなる車両116の加速度の量を記述し、第3のパラメータpは、さらなる車両116の検知された物体クラスに依存して決定される優先値を記述する。
【0047】
パラメータp、p、pは、パラメータp、p、pから物体伝達優先度pを算出する優先度算出コンポーネント202に入る。これに加えて、パラメータp、p、pは、例えば以下に詳述されるように加重され得る。
【0048】
メッセージ生成コンポーネント204は、物体伝達優先度pに基づいて、さらなる車両116に関する物体メッセージを送信すべきかを決定するように構成されている。このために、メッセージ生成コンポーネント204は、物体伝達優先度pを、例えば格納されている閾値と比較する。この例では、物体伝達優先度pは閾値より大きい。従って、メッセージ生成コンポーネント204は、検知されたさらなる車両116についての情報を有する物体メッセージ118を生成する。物体メッセージ118は、例えば、パラメータp、p、pを含んでもよい。さらに、物体メッセージ118は、さらなる車両116のさらなる検知された特性に関する、さらなるパラメータpを含んでもよい。ここで、さらなるパラメータpは、センサデータ106に基づいて検知コンポーネント200によって特定され、提供される。
【0049】
図3は、例えば図1及び図2からの評価ユニット102によって実施され得る方法300のフローチャートを示す。
ここで、第1のステップ310では、センサデータ106が受信される。
【0050】
第2のステップ320では、センサデータ106に基づいて物体検知が実施される。ここでは、さらなる車両116を検知する。より正確には、さらなる車両116に関する少なくとも1つの移動パラメータp、p及び/又は少なくとも1つのさらなる物体パラメータpが推定される。推定は、互いに連続する複数の時間ステップで連続的に行われてよい。換言すると、パラメータp、p、pは、センサデータ106に基づいて連続的に更新されてよい。
【0051】
第3のステップ330では、パラメータp、p、pが組み合わされ、物体伝達優先度pとなる。
第4のステップ340では、物体伝達優先度pが評価されて、さらなる車両116に関する物体メッセージ118を生成すべきかどうかを決定する。
【0052】
物体伝達優先度pが十分に高い場合、第5ステップ350において物体メッセージ118が生成され、通信ネットワークを介して、さらなる車両116、120などの他の道路利用者に送信される。
【0053】
以下では、様々な実施例について、換言して再度説明する。
評価ユニット102は、例えば車両100の周辺モデルを算出するように構成されていてよい。周辺モデルには、センサシステム104によって検出される物体のリストが保存されていてよい。ここで、検知された各物体は、それに割り当てられた物体伝達優先度pを有する。新たな物体メッセージが生成される度に、検知された物体ごとに複数の優先値pが算出され、互いに組み合わされて物体伝達優先度pとされる。言い換えると、物体伝達優先度pは周辺モデルには保存されず、周辺モデル内の物体データに基づいて算出される。個々の優先値pは、例えば以下の基準又は質問に基づくことができる。
【0054】
1.物体検知の精度及び信頼性はどの程度か?
これについて、検知された物体、ここではさらなる車両116に関して、測定確度が算出される。測定確度の高い測定値、すなわち信頼度の高い測定値は、より高い優先度で伝送されるのが望ましい。すなわち、
= 測定確度
【0055】
2.周辺モデルでの物体データは、センサデータ106によってどの程度改善されるか?
これは、様々な補完的方法を用いて測定又は推定することができる。例えば、物体信頼度とも呼ばれる検知された物体の信頼性の向上は、測定値が周辺モデルに統合された後、存在確率又は共分散によって算出され得る。検知された物体がまだ周辺モデルに存在しない場合、測定値が周辺モデルに統合される前に、信頼度をゼロに等しく設定され得る。物体信頼度を大幅に向上させる測定値は、より高い優先値で伝送されるのが望ましい。すなわち、
= 偏差
偏差とは、測定値を周辺モデルに統合した後の物体信頼度と、測定値を周辺モデルに統合する前の物体信頼度との間の偏差であると理解され得る。偏差は、例えば、減算又は商で表していてもよい。
【0056】
同様に、例えば物体の速度又は加速度の絶対値など、物体の動的特性を検出することができる。ダイナミクスがより高い物体は、それに応じてより高い優先度で伝達されるのが望ましい。すなわち、
= |物体の速度|
= |物体の加速度|
さらに、測定値を周辺モデルに統合した後に、物体の動的特性の変化を検出することができる。物体の動的特性を大きく変化させる測定値は、より高い優先度で伝送されるのが望ましい。すなわち、
= 偏差(測定値を周辺モデルに統合した後の物体位置と、測定値を周辺モデルに統合する前の物体位置との偏差)
= 偏差(測定値を周辺モデルに統合した後の物体速度と、測定値を周辺モデルに統合する前の物体速度との偏差)
= 偏差(測定値を周辺モデルに統合した後の物体加速度と、測定値を周辺モデルに統合する前の物体加速度との偏差)
ここで、交通の流れを横切る位置の変化と交通の流れに沿った位置の変化とは任意には区別することができるが、後者は前者に比べて関連性が低い。
【0057】
3.検知された物体116の近隣車両との衝突可能性はどの程度か?
これについて、検知された物体116と周辺モデル内の全車両との予想軌道が特定される。予想軌道を参照して、衝突余裕時間(TTC)とも呼ばれる、検知された物体と衝突する可能性があるまでの時間を車両ごとに算出する。衝突までの時間がより短い検知された物体は、より高い優先度で他の車両に伝達されるのが望ましい。すなわち、
= minTTC(検知された物体と周辺モデル内の全車両との間)
【0058】
4.検知された物体116はどの物体タイプに割り当てられ得るか?
検知された物体116は、例えば歩行者、自転車、乗用車又はトラックなどの様々な物体クラスに基づいて分類することができる。歩行者又は自転車などの特に危険にさらされた道路利用者は、これらの道路利用者では軌道の予測が不確実であるため衝突の危険性の推定がより難しく、また、サイズがより小さいため場合によっては他の車両からより検知しづらいため、より高い優先度を有するのが望ましい。すなわち、
= f(物体クラス)
【0059】
5.検知された物体116はどの程度の隠蔽を引き起こすか?
検知された物体116は、他の物体を部分的に又は完全に隠しているため、他の物体を車両100によってもはや検出できない場合がある。例えば、駐車中のトラックは、後方にある車両又は歩行者の検知を妨げるか、又は困難にする場合がある。検知された物体116による関連する隠蔽領域は、周辺モデルによって推定することができる。大きな隠蔽を発生させる検知された物体は、より高い優先度で伝達されるのが望ましい。すなわち、
10 = 検知された物体によって隠された関連領域
【0060】
6.検知された物体116に関する情報を有する物体メッセージ118が最後に送信されたのはいつか?
検知された物体16に関する物体メッセージがもはやすでに比較的長時間送信されていない場合、近隣車両の関連データがもはや最新でない場合がある。従って、検知された物体116はより高い優先度を得る必要がある。検知された物体116に関する物体メッセージ118が初めて送信される場合、優先度は、例えば一旦デフォルト値に設定される。
11 = 検知された物体116に関する物体メッセージ118が最後に送信されてからの時間
【0061】
7.検知された物体116に関する情報を有する物体メッセージが最後に受信されたのはいつか?
検知された物体116に関する物体メッセージがもはやすでに比較的長時間受信されていない場合、近隣車両がそれらの車載センサで物体を検知できない場合が考えられる。従って、検知された物体116はより高い優先度を得る必要がある。検知された物体116に関する物体メッセージをまだ受信していない場合、優先度は、例えば一旦デフォルト値に設定される。すなわち、
12 = 検知された物体116に関する物体メッセージが最後に受信されてからの時間
全ての優先値pが算出されるとすぐに、pの適切な関数を用いて優先値pが組み合わされ、物体伝達優先度pとなる。そのような関数は、例えば、加重和p=Σp・w、加重積p=Πp wi、又はそれらの組み合わせであってよく、wは、優先値pが、それらの異なる重要性を考慮して、互いに比較できるようにする加重を表す。
【0062】
物体伝達優先度を有する検知された物体のリストは、例えば、伝送プロトコルに周期的に送信されてよい。伝送プロトコルは、物体伝達優先度pに基づいて、検知された物体のうちどれを伝送すべきかを選択することができる。選択された物体の数が0より大きい場合、物体メッセージ118が生成される。それ以外の場合、例えば、物体メッセージ118は生成されない。
【0063】
最後に、「有する」、「含む」などの用語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、「eine」又は「ein」などの用語は、複数を除外するものではないことに留意されたい。特許請求の範囲の参照符号は、限定的なものと見なすべきではない。
図1
図2
図3