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特許7446426チャネル接続手順を行う方法及びそのための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】チャネル接続手順を行う方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/54 20230101AFI20240301BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240301BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20240301BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240301BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20240301BHJP
【FI】
H04W72/54 110
H04W16/28
H04W72/1268
H04W72/0457
H04W16/14
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022531539
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 KR2022000381
(87)【国際公開番号】W WO2022154406
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0005779
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0047925
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ミョン,セチャン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨンデ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,サクチェル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンウク
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】InterDigital, Inc.,On Channel access mechanisms,3GPP TSG RAN WG1#103-e R1-2007791,フランス,3GPP,2020年11月01日
【文献】Lenovo, Motorola Mobility,Discussion on physical layer impacts for NR beyond 52.6 GHz,3GPP TSG RAN WG1#103-e R1-2007558,フランス,3GPP,2020年11月01日
【文献】OPPO,UL BWP switching upon RACH for NR-U,3GPP TSG RAN WG2#103 R2-1811066,フランス,3GPP,2018年08月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、端末(user equipment:UE)が上りリンク(Uplink:UL)送信(transmission)を実行する方法であって、
前記UL送信の為のUL送信ビーム(transmission beam)に関連する情報を受信し;
(i)前記UL送信の為の前記UL送信ビームに関連する前記情報、及び、
(ii)前記端末がULビームスィーピング(beam sweeping)無しに、ビーム対応性(beam correspondence)を満たすか否か、に基づいて、チャネル接続過程(Channel Access Procedure:CAP)の為に使用されるLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し;
前記LBTビームで前記CAPを実行し;並びに
前記CAPの成功に基づいて、前記UL送信ビームを介して、前記UL送信を実行する;ことを含んでなり、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たすことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームと同じであることを決定し、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たさないことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームをカバーすることを決定する、UL送信を実行する方法。
【請求項2】
前記LBTビームは前記UL送信ビームを含む、請求項1に記載のUL送信を実行する方法。
【請求項3】
前記LBTビームに関連する情報の受信(reception)に基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームを含み、
前記LBTビームの領域は前記UL送信ビームの領域より大きい、請求項1に記載のUL送信を実行する方法。
【請求項4】
M1回実行されたCAPの失敗に基づいて、前記LBTビームは再決定され、
前記M1は正の整数である、請求項1に記載のUL送信を実行する方法。
【請求項5】
前記再決定されたLBTビームに基づくM1回実行されたCAPの失敗に基づいて、UL BWP(Bandwidth part)はスイッチングされる、請求項4に記載のUL送信を実行する方法。
【請求項6】
無線通信システムにおいて、上りリンク(Uplink:UL)送信(transmission)を実行する端末(user equipment:UE)であって、
少なくとも1つの送受信機;
少なくとも1つのプロセッサ;及び
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリ;を備えてなり、
前記動作は、
前記少なくとも1つの送受信機を介して、前記UL送信の為のUL送信ビーム(transmission beam)に関連する情報を受信し;
(i)前記UL送信の為の前記UL送信ビームに関連する前記情報、及び、
(ii)前記端末がULビームスィーピング(beam sweeping)無しに、ビーム対応性(beam correspondence)を満たすか否か、に基づいて、チャネル接続過程(Channel Access Procedure:CAP)の為に使用されるLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し;
前記LBTビームで前記CAPを実行し;並びに
前記少なくとも1つの送受信機により、前記CAPの成功に基づいて、前記UL送信ビームを介して、前記UL送信を実行する;ことを含んでなり、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たすことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームと同じであることを決定し、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たさないことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームをカバーすることを決定する、端末。
【請求項7】
前記LBTビームは前記UL送信ビームを含む、請求項6に記載の端末。
【請求項8】
前記LBTビームに関連する情報の受信(reception)に基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームを含み、
前記LBTビームの領域は前記UL送信ビームの領域より大きい、請求項6に記載の端末。
【請求項9】
M1回実行されたCAPの失敗に基づいて、前記LBTビームは再決定され、
前記M1は正の整数である、請求項6に記載の端末。
【請求項10】
前記再決定されたLBTビームに基づくM1回実行されたCAPの失敗に基づいて、UL BWP(Bandwidth part)はスイッチングされる、請求項9に記載の端末。
【請求項11】
無線通信システムにおいて、上りリンク(Uplink:UL)送信(transmission)を実行する装置であって、
少なくとも1つのプロセッサ;及び
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリ;を備えてなり、
前記動作は、
前記UL送信の為のUL送信ビーム(transmission beam)に関連する情報を受信し;
(i)前記UL送信の為の前記UL送信ビームに関連する前記情報、及び、
(ii)端末(user equipment:UE)がULビームスィーピング(beam sweeping)無しに、ビーム対応性(beam correspondence)を満たすか否か、に基づいて、チャネル接続過程(Channel Access Procedure:CAP)の為に使用されるLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し;
前記LBTビームで前記CAPを実行し;並びに
前記CAPの成功に基づいて、前記UL送信ビームを介して、前記UL送信を実行する;ことを含んでなり、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たすことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームと同じであることを決定し、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たさないことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームをカバーすることを決定する、装置。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする少なくとも1つのコンピュータープログラムを含むコンピューター読み取り可能な格納媒体であって、
前記動作は、
上りリンク(Uplink:UL)送信(transmission)の為のUL送信ビーム(transmission beam)に関連する情報を受信し;
(i)前記UL送信の為の前記UL送信ビームに関連する前記情報、及び、
(ii)前記端末(user equipment:UE)がULビームスィーピング(beam sweeping)無しに、ビーム対応性(beam correspondence)を満たすか否か、に基づいて、チャネル接続過程(Channel Access Procedure:CAP)の為に使用されるLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し;
前記LBTビームで前記CAPを実行し;並びに
前記CAPの成功に基づいて、前記UL送信ビームを介して、前記UL送信を実行する;ことを含んでなり、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たすことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームと同じであることを決定し、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たさないことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームをカバーすることを決定する、コンピューター読み取り可能な格納媒体。
【請求項13】
無線通信システムにおいて、基地局(Base Station:BS)が上りリンク(Uplink:UL)受信(reception)を実行する方法であって、
端末(user equipment:UE)に、前記UL受信の為のUL送信ビーム(transmission beam)に関連する情報を送信し;並びに
前記端末から、前記UL送信ビームを介して、前記UL受信を実行する;ことを含んでなり、
前記UL受信の為のLBT(Listen-Before-Talk)ビームは、
(i)前記UL送信の為の前記UL送信ビームに関連する前記情報、及び、
(ii)前記端末がULビームスィーピング(beam sweeping)無しに、ビーム対応性(beam correspondence)を満たすか否か、に基づいて、決定され;
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たすことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームと同じであることを決定し、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たさないことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームをカバーすることを決定する、UL受信を実行する方法。
【請求項14】
無線通信システムにおいて、上りリンク(Uplink:UL)受信(reception)を実行する基地局(Base Station:BS)であって、
少なくとも1つの送受信機;
少なくとも1つのプロセッサ;及び
前記少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリ;を備えてなり、
前記動作は、
前記少なくとも1つの送受信機により、端末(user equipment:UE)に、前記UL受信の為のUL送信ビーム(transmission beam)に関連する情報を送信し;並びに
前記少なくとも1つの送受信機により、前記端末から、前記UL送信ビームを介して、前記UL受信を実行する;ことを含んでなり、
前記UL受信の為のLBT(Listen-Before-Talk)ビームは、
(i)前記UL送信の為の前記UL送信ビームに関連する前記情報、及び、
(ii)前記端末がULビームスィーピング(beam sweeping)無しに、ビーム対応性(beam correspondence)を満たすか否か、に基づいて、決定され;
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たすことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームと同じであることを決定し、
前記端末が前記ULビームスィーピング無しに、前記ビーム対応性を満たさないことに基づいて、前記LBTビームは前記UL送信ビームをカバーすることを決定する、基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はチャネル接続手順を行う方法及びそのための装置に関し、より詳しくは、端末にD-LBT(Directional Listen-Before-Talk)を行うためのLBTビームを設定する方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時代の流れによってより多くの通信装置がより大きな通信トラフィックを要求することになり、既存のLTEシステムに比べて向上した無線広帯域通信である次世代5Gシステムが要求されている。NewRATと呼ばれる次世代5Gシステムでは、Enhanced Mobile BroadBand(eMBB)/Ultra-Reliability and Low-Latency Communication(URLLC)/Massive Machine-type Communications(mMTC)などに通信シナリオが区分される。
【0003】
ここで、eMBBはHigh Spectrum Efficiency、High User Experienced Data Rate、High Peak Data Rateなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり、URLLCはUltra Reliable、Ultra Low Latency、Ultra High Availabilityなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり(e.g.,V2X、Emergency Service、Remote Control)、mMTCはLow Cost、Low Energy、Short Packet、Massive Connectivityの特性を有する次世代移動通信シナリオである(e.g.,IoT)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、チャネル接続手順を行う方法及びそのための装置を提供する。
【0005】
本開示で達成しようとする技術的課題は上記技術的課題に制限されず、言及しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の実施例による無線通信システムにおいて、端末が上りリンク信号を送信する方法であって、UL送信ビーム(Uplink Transmission beam)に関連する第1情報を受信し、該第1情報に基づいてLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し、該LBTビームに基づくLBTに成功したことに基づいて、UL送信ビームにより上りリンク信号を送信することを特徴とする。
【0007】
このとき、LBTビームはUL送信ビームを含む。
【0008】
またLBTビームに関連する第2情報が受信されることに基づいて、LBTビームはUL送信ビームを含み、LBTビームの領域はUL送信ビームの領域より大きい。
【0009】
またLBTビームに関連する第2情報が受信されないことに基づいて、LBTビームはULビームと同一である。
【0010】
またLBTにM1回失敗したことに基づいて、LBTビームは再決定され、M1は正の整数である。
【0011】
また再決定されたLBTビームに基づくLBTにM1回失敗したことに基づいて、UL BWP(Bandwidth part)はスイッチングされる。
【0012】
この開示による無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信するための端末であって、少なくとも1つの送受信機;少なくとも1つのプロセッサ;及び少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリを含み、この動作は:少なくとも1つの送受信機により、UL送信ビーム(Uplink Transmission beam)に関連する第1情報を受信し、該第1情報に基づいてLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し、該LBTビームに基づくLBTに成功したことに基づいて、少なくとも1つの送受信機により、UL送信ビームにより上りリンク信号を送信することを特徴とする。
【0013】
このとき、LBTビームはUL送信ビームを含む。
【0014】
またLBTビームに関連する第2情報が受信されることに基づいて、LBTビームはUL送信ビームを含み、LBTビームの領域はUL送信ビームの領域より大きい。
【0015】
またLBTビームに関連する第2情報が受信されないことに基づいて、LBTビームはULビームと同一である。
【0016】
またLBTにM1回失敗したことに基づいて、LBTビームは再決定され、M1は正の整数である。
【0017】
また再決定されたLBTビームに基づくLBTにM1回失敗したことに基づいて、UL BWP(Bandwidth part)はスイッチングされる。
【0018】
この開示による無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信するための装置であって、少なくとも1つのプロセッサ;及び少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリを含み、この動作は:UL送信ビーム(Uplink Transmission beam)に関連する第1情報を受信し、該第1情報に基づいてLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し、該LBTビームに基づくLBTに成功したことに基づいて、UL送信ビームにより上りリンク信号を送信することを特徴とする。
【0019】
この開示による少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする少なくとも1つのコンピュータープログラムを含むコンピューター読み取り可能な格納媒体であって、この動作は:UL送信ビーム(Uplink Transmission beam)に関連する第1情報を受信し、該第1情報に基づいてLBT(Listen-Before-Talk)ビームを決定し、該LBTビームに基づくLBTに成功したことに基づいて、UL送信ビームにより上りリンク信号を送信することを特徴とする。
【0020】
この開示の実施例による無線通信システムにおいて、基地局が上りリンク信号を受信する方法であって、UL送信ビーム(Uplink Transmission beam)に関連する第1情報を送信し、該UL送信ビームにより上りリンク信号を受信することを特徴とし、上りリンク信号のためのLBT(Listen-Before-Talk)ビームは、UL送信ビームに基づいて決定される。
【0021】
この開示による無線通信システムにおいて、上りリンク信号を受信するための基地局であって、少なくとも1つの送受信機;少なくとも1つのプロセッサ;及び少なくとも1つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする命令(instructions)を格納する少なくとも1つのメモリを含み、この動作は:少なくとも1つの送受信機により、UL送信ビーム(Uplink Transmission beam)に関連する第1情報を送信し、少なくとも1つの送受信機により、UL送信ビームにより上りリンク信号を受信することを特徴とし、上りリンク信号のためのLBT(Listen-Before-Talk)ビームは、UL送信ビームに基づいて決定される。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、基地局が端末のモード(例えば、IDLE/INACTIVE MODE又はCONNECTED MODE)によって端末がLBTを行うLBTビームを効果的に設定することができる。
【0023】
また、端末は基地局により設定されたLBTビームを用いて端末のモードによる効率的なLBTを行うことができる。
【0024】
本開示で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を例示する図である。
図2-4】NRシステムにおいて使用される無線フレーム及びスロットの構造を説明する図である。
図5-6】SS/PBCHブロックの送信及びシステム情報ブロックの送受信を説明する図である。
図7】4-step RACH手順の一例を示す図である。
図8】2-step RACH手順の一例を示す図である。
図9】contention-free RACH手順の一例を示す図である。
図10-11】SSブロック送信及びSSブロックにリンクされたPRACHリソースを例示する図である。
図12】端末の上りリンク送信動作を例示する図である。
図13】設定されたグラント(configured grant)に基づく繰り返し送信を例示する図である。
図14】この開示に適用可能な非免許帯域を支援する無線通信システムを示す図である。
図15】この開示に適用可能な非免許帯域内でリソースを占有する方法を例示する図である。
図16】この開示に適用可能な非免許帯域において上りリンク及び/又は下りリンク信号送信のための端末のチャネル接続手順を例示する図である。
図17】この開示に適用可能な複数のLBT-SB(Listen Before Talk-Subband)について説明するための図である。
図18】NRシステムでのアナログビームフォーミング(Analog Beamforming)を説明するための図である。
図19】NRシステムでのビーム管理(Beam Management)を説明するための図である。
図20-21】この開示に適用可能なSRS(Sounding Reference Signal)を説明するための図である。
図22】この開示の実施例によるビーム基盤のLBT(Listen-Before-Talk)及びビームグループ基盤のLBTを説明するための図である。
図23-24】この開示の実施例によるD-LBTを行うときに発生する問題を説明するための図である。
図25-27】この開示の実施例による端末及び基地局の全般的な動作過程を説明するための図である。
図28】この開示に適用される通信システムを例示する図である。
図29】この開示に適用可能な無線機器を例示する図である。
図30】この開示に適用可能な車両又は自律走行車両を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project:登録商標:以下同じ)LTE(long term evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE-Aは3GPP LTEの進化したバージョンである。3GPP NR(New Radio or New Radio Access Technology)は3GPP LTE/LTE-Aの進化したバージョンである。
【0027】
説明を明確にするために、3GPP通信システム(例えば、NR)を主として説明するが、本開示の技術的思想はこれに限られない。この開示の説明に使用された背景技術、用語、約語などについては、この開示前に公開された標準文書に記載の事項を参照できる(例えば、38.211、38.212、38.213、38.214、38.300、38.331など)。
【0028】
ここで、NRシステムを含む5G通信について説明する。
【0029】
5Gの3つの主な要求事項領域は、(1)改善したモバイル広帯域(Enhanced Mobile Broadband,eMBB)領域、(2)多量のマシンタイプ通信(massive Machine Type Communication,mMTC)領域、及び(3)超-信頼及び低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communications,URLLC)領域を含む。
【0030】
一部の使用例(Use Case)においては、最適化のために多数の領域が求められることがあり、他の使用例においては、ただ1つの核心性能指標(Key Performance Indicator,KPI)にのみフォーカスされることがある。5Gはかかる様々な使用例を柔軟且つ信頼できる方法で支援するものである。
【0031】
eMBBは基本的なモバイルインターネットアクセスを遥かに超え、豊かな2方向作業、クラウド又は増強現実においてメディア及びエンターテインメントアプリケーションをカバーする。データは、5Gの核心動力の1つであり、5G時代で初めて専用の音声サービスが見られないかもしれない。5Gにおいて、音声は、単純に通信システムによって提供されるデータ接続を用いて応用プログラムとして処理されることが期待できる。増加したトラフィック量(volume)の主な原因は、コンテンツサイズの増加及び高いデータ送信率を求めるアプリケーション数の増加である。ストリーミングサービス(オーディオ及びビデオ)、会話型ビデオ及びモバイルインターネット接続はより多い装置がインターネットに接続するほどより広く用いられるであろう。このような多くの応用プログラムは、ユーザにリアルタイム情報及び通知をプッシュするために、常にオンになっている接続性が必要である。クダウドストーリッジ及びアプリケーションは、モバイル通信プラットフォームにおいて急激に増加しつつあり、これは、業務及びエンターテインメントの両方にも適用可能である。また、クラウドストーリッジは、上りリンクデータ送信率の成長を牽引する格別な使用例である。5Gはまた、クラウドの遠隔業務にも用いられ、触角インターフェースが用いられるときに優れたユーザ経験が維持できるように、もっと低いエンド-ツ-エンド(end-to-end)遅延を求める。エンターテインメント、例えば、クラウドゲーム及びビデオストリーミングは、モバイル広帯域能力への要求を増加させるまた他の核心要素である。エンターテインメントは、列車、車及び飛行機のような移動性の高い環境を含むどこでも、スマートホン及びタブレットにおいて必須である。また別の使用例は、エンターテインメントのための増強現実及び情報検索である。ここで、増強現実は、非常に低い遅延と瞬間的なデータ量を必要とする。
【0032】
また、最も多く予想される5Gの使用例の1つは、全ての分野において埋め込みセンサーを円滑に接続できる機能、即ち、mMTCに関するものである。2020年まで潜在的なIoT装置は204億個に至るものと予測される。産業IoTは、5Gがスマートシティ、資産追跡(asset tracking)、スマートユーティリティー、農業及びセキュリティーインフラを可能にする主要役割を行う領域の1つである。
【0033】
URLLCは、主要インフラの遠隔制御及び自律走行車両(self-driving vehicle)のような超高信頼/利用可能な遅延の少ないリンクを介して産業を変化させる新たなサービスを含む。信頼性と遅延のレベルは、スマートグリッド制御、産業自動化、ロボット工学、ドローン制御及び調整に必須的である。
【0034】
次に、NRシステムを含む5G通信システムにおける多数の使用例について、より具体的に説明する。
【0035】
5Gは、秒当たり数百メガビットから秒当たりギガビットと評価されるストリームを提供する手段であって、FTTH(fiber-to-the-home)及びケーブルベース広帯域(又はDOCSIS)を補完することができる。このような早い速度は、仮想現実と増強現実だけでなく、4K以上(6K、8K及びそれ以上)の解像度でTVを伝達するのに要求される。VR(Virtual Reality)及びAR(Augmented Reality)のアプリケーションは、ほとんど没入型(immersive)スポーツ競技を含む。特定の応用プログラムは、特別なネットワーク設定が要求され得る。例えば、VRゲームの場合、ゲーム会社が遅延を最小化するために、コアサーバーをネットワークオペレータのエッジネットワークサーバーと統合しなければならない。
【0036】
自動車(Automotive)は、車両に対する移動通信のための多くの使用例と共に、5Gにおいて重要な新しい動力になることが予想される。例えば、乗客のためのエンターテインメントは、同時の高い容量と高い移動性モバイル広帯域を要求する。その理由は、将来のユーザーは、その位置及び速度と関係なく、高品質の接続を続けて期待するためである。自動車分野の他の活用例は、増強現実のダッシュボードである。これは、運転者が前面の窓を通じて見ているものの上に、暗やみで物体を識別し、物体の距離と動きに対して運転者に言ってくれる情報を重ねてディスプレーする。将来、無線モジュールは、車両間の通信、車両と支援するインフラ構造の間で情報交換及び自動車と他の連結されたデバイス(例えば、歩行者によって伴われるデバイス)間で情報交換を可能にする。安全システムは、運転者がより安全な運転ができるように行動の代替コースを案内し、事故の危険を減らせる。次の段階は、遠隔操縦されたり、自己運転車両(self-driven vehicle)になる。これは、互いに異なる自己運転車両間及び自動車とインフラ間で非常に信頼性があり、非常に早い通信であることを要求する。将来には、自己運転車両が全ての運転活動を行い、運転者は車両そのものが識別できない交通異常にのみ集中できるようにする。自己運転車両の技術的要求事項は、トラフィックの安全が人の達成できない程度まで増加するように超低遅延と超高速信頼性を要求する。
【0037】
スマート社会(smart society)として言及されるスマートシティとスマートホームは、高密度の無線センサーネットワークにエンベデッドされる。知能型センサーの分散ネットワークは、シティ又は家庭の費用及びエネルギー-効率的な維持に対する条件を識別する。類似する設定が各家庭のために行われることができる。温度センサー、窓及び暖房コントローラ、盗難警報機及び家電製品がいずれも無線で接続される。このようなセンサーの多くのものが典型的に低いデータ送信速度、低電力及び低コストである。しかし、例えば、リアルタイムHDビデオは、監視のために特定タイプの装置で要求されることがある。
【0038】
熱又はガスを含むエネルギーの消費及び分配は、高度に分散化しており、分散センサーネットワークの自動化された制御が要求される。スマートグリッドは、情報を収集して、これによって行動するようにデジタル情報及び通信技術を使用し、このようなセンサーを相互接続する。この情報は、供給メーカーと消費者の行動を含むことができるため、スマートグリッドが効率性、信頼性、経済性、生産の持続可能性、及び自動化された方式で電気のような燃料の分配を改善させることができる。スマートグリッドは、遅延の少ない他のセンサーネットワークと見ることもできる。
【0039】
健康部門は、移動通信の恵みを受けることのできる多くの応用プログラムを保有している。通信システムは、遠く離れたところで臨床診療を提供する遠隔診療を支援することができる。これは、距離という障壁を減らすのに役立ち、距離が遠い田舎で持続的に利用できない医療サービスへの接近を改善させることができる。これはまた、重要な診療及び応急状況で命を救うために用いられる。移動通信ベースの無線センサーネットワークは、心拍数及び血圧のようなパラメータに対する遠隔モニタリング及びセンサーを提供することができる。
【0040】
無線及びモバイル通信は、産業応用分野でますます重要になっている。配線は設置及び維持費用が高い。従って、ケーブルを再構成することが可能な無線リンクへの交換可能性は、多くの産業分野で魅力的な機会である。しかし、これを達成するには、無線接続がケーブルと類似した遅延、信頼性及び容量で動作することと、その管理を単純化することが要求される。低い遅延と非常に低いエラー確率は、5Gに繋がる必要のある新たな要求事項である。
【0041】
物流(logistics)及び貨物追跡(freight tracking)は、位置に基づく情報システムを使用し、どこでもインベントリ(inventory)及びパッケージの追跡を可能にする移動通信に対する重要な使用例である。物流及び貨物追跡の使用例は、典型的に低いデータ速度を要求するが、広い範囲と信頼性のある位置情報が必要である。
【0042】
図1は3GPPシステムに用いられる物理チャネル及び一般的な信号送信方法を説明する図である。
【0043】
電源Off状態で電源を入れたか或いは新しくセルに進入した端末は、基地局と同期を確立するなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S11)。このために、端末は基地局からSSB(Synchronization Signal Block)を受信する。SSBはPSS(Primary Synchronization Signal)、SSS(Secondary Synchronization Signal)及びPBCH(Physical Broadcast Channel)を含む。端末はPSS/SSSに基づいて基地局と同期を確立し、セルID(cell identity)などの情報を得る。また端末は基地局からPBCHを受信してセル内の放送情報を得る。なお、端末は初期セル探索の段階において、DL RS(Downlink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネルの状態を確認することができる。
【0044】
初期セル探索が終了した端末は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びそれに対応するPDSCH(Physical Downlink Control Channel)を受信して、より具体的なシステム情報を得る(S12)。
【0045】
以後、端末は基地局に接続を完了するために、任意接続過程(Random Access Procedure)を行う(S13~S16)。より具体的には、端末は、PRACH(Physical Random Access Channel)を介してプリアンブル(preamble)を送信し(S13)、PDCCH及びこれに対応するPDSCHを介してプリアンブルに対するRAR(Random Access Response)を受信する(S14)。その後、端末はRAR内のスケジューリング情報を用いてPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を送信し(S15)、PDCCH及びそれに対応するPDSCHのような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行う(S16)。
【0046】
任意接続過程が2段階からなる場合、S13/S15が(端末が送信を行う)いずれか一方の段階で行われ(メッセージA)、S14/S16が(基地局が送信を行う)他方の段階で行われる(メッセージB)。
【0047】
このような手順を行った端末は、その後一般的な上り/下りリンク信号の送信手順としてPDCCH/PDSCHの受信(S17)、及びPUSCH/PUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信を行う(S18)。端末が基地局に送信する制御情報をUCI(Uplink Control Information)と称する。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative-ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは一般的にPUCCHを介して送信されるが、制御情報とデータが同時に送信される必要がある場合にはPUSCHを介して送信される。また、ネットワークの要請/指示によって端末はPUSCHを介してUCIを非周期的に送信することができる。
【0048】
図2は無線フレームの構造を例示する図である。
【0049】
NRにおいて、上りリンク及び下りリンクの送信はフレームで構成される。1つの無線フレームは10msの長さを有し、2つの5msハーフフレーム(Half-Frame、HF)により定義される。1つのハーフフレームは5つの1msサブフレーム(Subframe、SF)により定義される。1つのサブフレームは1つ以上のスロットに分割され、サブフレーム内のスロット数はSCS(Subcarrier Spacing)に依存する。各スロットはCP(cyclic prefix)によって12つ又は14つのOFDM(A)シンボルを含む。一般CPが使用される場合、各スロットは14つのシンボルを含む。拡張CPが使用される場合は、各スロットは12つのシンボルを含む。ここで、シンボルはOFDMシンボル(或いはCP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(或いは、DFT-s-OFDMシンボル)を含む。
【0050】
表1は一般CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数が変化することを例示する。
【0051】
【表1】
【0052】
*Nslot symb:スロット内のシンボル数 *Nframe,u slot:フレーム内のスロット数 *Nsubframe,u slot:サブフレーム内のスロット数
【0053】
表2は拡張CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数が変化することを例示する。
【0054】
【表2】
【0055】
フレーム構造は例示に過ぎず、フレームにおいてサブフレーム数、スロット数及びシンボル数は様々に変更できる。NRシステムでは1つの端末に併合される複数のセル間でOFDMニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)が異なるように設定される。これにより、同じ数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、SF、スロット又はTTI)(便宜上、TU(Time Unit)と統称)の(絶対時間)区間が併合されたセル間で異なるように設定されることができる。NRは様々な5Gサービスを支援するための多数のニューマロロジー(又は副搬送波間隔(SCS))を支援する。例えば、SCSが15kHzである場合、伝統的なセルラーバンドにおける広い領域(wide area)を支援し、SCSが30kHz/60kHzである場合は、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)及びより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)を支援する。SCSが60kHz又はそれより高い場合には、位相ノイズを克服するために、24.25GHzより大きい帯域幅を支援する。
【0056】
NR周波数バンドは2つのタイプ(FR1、FR2)の周波数範囲(frequency range,FR)により定義される。FR1、FR2は以下の表3のように構成される。またFR2はミリメートル波(millimeter wave、mmW)を意味する。
【0057】
【表3】
【0058】
図3はスロットのリソースグリッドを例示する。1つのスロットは時間ドメインにおいて複数のシンボルを含む。例えば、一般CPの場合、1つのスロットが14つのシンボルを含むが、拡張CPの場合は、1つのスロットが12つのシンボルを含む。搬送波は周波数ドメインにおいて複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は周波数ドメインにおいて複数(例えば、12)の連続する副搬送波により定義される。BWP(Bandwidth Part)は周波数ドメインにおいて複数の連続する(P)RBにより定義され、1つのニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)に対応することができる。搬送波は最大N個(例えば、5つ)のBWPを含む。データ通信は活性化されたBWPで行われ、1つの端末には1つのBWPのみが活性化される。リソースグリッドにおいて各々の要素はリソース要素(Resource Element、RE)と称され、1つの変調シンボルがマッピングされることができる。図4はスロット内に物理チャネルがマッピングされる一例を示す。
【0059】
1つのスロット内にDL制御チャネル、DL又はULデータ、UL制御チャネルなどが全て含まれる。例えば、スロット内において最初からN個のシンボルはDL制御チャネルの送信に使用され(以下、DL制御領域)、スロット内において最後からM個のシンボルはUL制御チャネルの送信に使用される(以下、UL制御領域)。NとMはそれぞれ0以上の整数である。DL制御領域とUL制御領域の間のリソース領域(以下、データ領域)は、DLデータの送信のために使用されるか又はULデータの送信のために使用される。制御領域とデータ領域の間にはDL-to-UL又はUL-to-DLスイッチングのための時間ギャップが存在する。DL制御領域ではPDCCHが送信され、DLデータ領域ではPDSCHが送信される。スロット内においてDLからULに転換される時点の一部のシンボルが時間ギャップとして使用される。
【0060】
以下、各々の物理チャネルについてより詳しく説明する。
【0061】
下りリンクチャネル構造
【0062】
基地局は後述する下りインクチャネルを介して関連信号を端末に送信し、端末は後述する下りリンクチャネルを介して関連信号を基地局から受信する。
【0063】
(1)物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)
【0064】
PDSCHは下りリンクデータ(例えば、DL-SCH transport block、DL-SCH TB)を運び、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAMなどの変調方法が適用される。TBを符号化してコードワード(codeword)が生成される。PDSCHは最大2個のコードワードを運ぶ。コードワードごとにスクランブル及び変調マッピングが行われ、各コードワードから生成された変調シンボルは1つ以上のレイヤにマッピングされる。各レイヤはDMRS(Demodulation Reference Signal)と共にリソースにマッピングされてOFDMシンボル信号に生成され、該当アンテナポートにより送信される。
【0065】
(2)物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)
【0066】
PDCCHはDCI(Downlink Control Information)を運ぶ。例えば、PCCCH(即ち、DCI)はDL-SCH(downlink shared channel)の送信フォーマット及びリソース割り当て、UL-SCH(uplink shared channel)に対するリソース割り当て情報、PCH(Paging Channel)に関するページング情報、DL-SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信される任意接続応答のような上位階層制御メッセージに関するリソース割り当て情報、送信電力制御命令、CS(Configured scheduling)の活性化/解除などを運ぶ。DCIはCRC(cyclic redundancy check)を含み、CRCはPDCCHの所有者又は使用用途によって様々な識別子(例えば、Radio Network Temporary Identifier、RNTI)にマスキング/スクランブルされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものであれば、CRCは端末識別子(例えば、cell-RNTI、C-RNTI)にマスキングされる。PDCCHがページングに関するものであれば、CRCはP-RNTI(Paging-RNTI)にマスキングされる。PDCCHがシステム情報(例えば、System Information Block、SIB)に関するものであれば、CRCはSI-RNTI(System Information RNTI)にマスキングされる。PDCCHが任意接続応答に関するものであれば、CRCはRA-RNTI(Random Access-RNTI)にマスキングされる。
【0067】
PDCCHの変調方式は固定されており(例えば、Quadrature Phase Shift Keying、QPSK)、1つのPDCCHはAL(Aggregation Level)によって1、2、4、8、16個のCCE(Control Channel Element)で構成される。1つのCCEは6つのREG(Resource Element Group)で構成される。1つのREGは1つのOFDMアシンボルと1つの(P)RBにより定義される。
【0068】
PDCCHはCORESET(Control Resource Set)で送信される。CORESETはBWP内でPDCCH/DCIを運ぶために使用される物理リソース/パラメータセットに該当する。例えば、CORESETは所定のニューマロロジー(例えば、SCS、CP長さなど)を有するREGセットを含む。CORESETはシステム情報(例えば、MIB)又は端末-特定の(UE-specific)上位階層(例えば、RRC)シグナリングにより設定される。CORESETの設定に使用されるパラメータ/情報の例は以下の通りである。1つの端末に1つ以上のCORESETが設定され、複数のCORESETが時間/周波数ドメインで重畳される。
【0069】
-controlResourceSetId:CORESETの識別情報(ID)を示す。
【0070】
-frequencyDomainResources:CORESETの周波数領域リソースを示す。ビットマップにより指示され、各ビットはRBグループ(=6つの連続するRB)に対応する。例えば、ビットマップのMSB(Most Significant Bit)はBWP内の1番目のRBグループに対応する。ビット値が1であるビットに対応するRBグループがCORESETの周波数領域リソースに割り当てられる。
【0071】
-duration:CORESETの時間領域リソースを示す。CORESETを構成する連続するOFDMAシンボルの数を示す。例えば、durationは1~3の値を有する。
【0072】
-cce-REG-MappingType:CCE-to-REGマッピングタイプを示す。インターリーブタイプと非-インターリーブタイプが支援される。
【0073】
-precoderGranularity:周波数ドメインにおいてプリコーダ粒度(granularity)を示す。
【0074】
-tci-StateSPDCCH:PDCCHに対するTCI(Transmission Configuration Indication)状態を指示する情報(例えば、TCI-StateID)を示す。TCI状態はRSセット(TCI-状態)内のDL RSとPDCCH DMRSポートのQCL(Quasi-Co-Location)の関係を提供するために使用される。
【0075】
-tci-PresentInDCI:DCI内のTCIフィールドが含まれるか否かを示す。
【0076】
-pdcch-DMRS-ScramblingID:PDCCH DMRSスクランブルシーケンスの初期化に使用される情報を示す。
【0077】
PDCCH受信のために、端末はCORESETでPDCCH候補のセットをモニタリングする(例えば、ブラインド復号)。PDCCH候補はPDCCH受信/検出のために端末がモニタリングするCCEを示す。PDCCHモニタリングはPDCCHモニタリングが設定されたそれぞれの活性化されたセル上の活性DL BWP上の1つ以上のCORESETで行われる。端末がモニタリングするPDCCH候補のセットはPDCCH検索空間(Search Space、SS)セットにより定義される。SSセットは共通検索空間(Common Search Space、CSS)セット又は端末-特定の検索空間(UE-specific Search Space、USS)セットである。
【0078】
表4はPDCCH検索空間を例示する。
【0079】
【表4】
【0080】
SSセットはシステム情報(例えば、MIB)又は端末-特定(UE-specific)の上位階層(例えば、RRC)シグナリングにより設定される。サービングセルの各DL BWPにはS個(例えば、10)以下のSSセットが設定される。例えば、各SSセットに対して以下のパラメータ/情報が提供される。それぞれのSSセットは1つのCORESETに連関し、それぞれのCORESET構成は1つ以上のSSセットに連関する。-searchSpaceId:SSセットのIDを示す。-controlResourceSetId:SSセットに連関するCORESETを示す。
【0081】
-monitoringSlotPeriodicityAndOffset:PDCCHモニタリング周期区間(スロット単位)及びPDCCHモニタリング区間オフセット(スロット単位)を示す。
【0082】
-monitoringSymbolsWithinSlot:PDCCHモニタリングが設定されたスロット内においてPDCCHモニタリングのための1番目のOFDMAシンボルを示す。ビットマップにより指示され、各ビットはスロット内の各OFDMAシンボルに対応する。ビットマップのMSBはスロット内の1番目のOFDMシンボルに対応する。ビット値が1であるビットに対応するOFDMAシンボルがスロット内においてCORESETの1番目のシンボルに該当する。
【0083】
-nrofCandidates:AL=[1、2、4、8、16]ごとのPDCCH候補の数(例えば、0、1、2、3、4、5、6、8のうちのいずれか)を示す。
【0084】
-searchSpaceType:SSタイプがCSSであるか又はUSSであるかを示す。
【0085】
-DCIフォーマット:PDCCH候補のDCIフォーマットを示す。
【0086】
CORESET/SSセット設定に基づいて、端末はスロット内の1つ以上のSSセットでPDCCH候補をモニタリングすることができる。PDCCH候補をモニタリングする機会(occasion)(例えば、時間/周波数リソース)をPDCCH(モニタリング)機会と定義する。スロット内に1つ以上のPDCCH(モニタリング)機会が構成される。
【0087】
表5はPDCCHを介して送信されるDCIフォーマットを例示する。
【0088】
【表5】
【0089】
DCIフォーマット0_0はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCHをスケジューリングするために使用され、DCIフォーマット0_1はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCH又はCBG(Code Block Group)-基盤(又はCBG-level)のPUSCHをスケジューリングするために使用される。DCIフォーマット1_0はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCHをスケジューリングするために使用され、DCIフォーマット1_1はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCH又はCBG-基盤(又はCBG-level)のPDSCHをスケジューリングするために使用される。DCIフォーマット0_0/0_1はULグラントDCI又はULスケジューリング情報と呼ばれ、DCIフォーマット1_0/1_1はDLグラントDCI又はULスケジューリング情報と呼ばれる。DCIフォーマット2_0は動的スロットフォーマット情報(例えば、dynamic SFI)を端末に伝達するために使用され、DCIフォーマット2_1は下りリンク先制(pre-Emption)情報を端末に伝達するために使用される。DCIフォーマット2_0及び/又はDCIフォーマット2_1は1つのグループで定義された端末に伝達されるPDCCHであるグループ共通PDCCH(Group Common PDCCH)を介して該当グループ内の端末に伝達される。DCIフォーマット0_0とDCIフォーマット1_0はフォールバック(fallback)DCIフォーマットと称され、DCIフォーマット0_1とDCIフォーマット1_1はノンフォールバックDCIフォーマットと称される。フォールバックDCIフォーマットは端末の設定に関係なくDCIサイズ/フィールドの構成が同様に維持される。反面、ノンフォールバックDCIフォーマットは端末の設定によってDCIサイズ/フィールドの構成が異なる。
【0090】
上りリンクチャネル構造
【0091】
端末は後述する上りインクチャネルを介して関連信号を基地局に送信し、基地局は後述する上りリンクチャネルを介して関連信号を端末から受信する。
【0092】
(1)物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)
【0093】
PUCCHはUCI(Uplink Control Information)、HARQ-ACK及び/又はスケジューリング要請(SR)を運び、PUCCH送信長さによってShort PUCCHとlong PUCCHに区分される。
【0094】
UCIは以下を含む。
【0095】
-SR(Scheduling Request):UL-SCHリソースを要請するために使用される情報である。
【0096】
-HARQ-ACK:PDSCH上の下りリンクデータパケット(例えば、コードワード)に対する応答である。下りリンクデータパケットが成功的に受信されたか否かを示す。単一のコードワードに対する応答として1ビットのHARQ-ACKが送信され、2つのコードワードに対する応答として2ビットのHARQ-ACKが送信される。HARQ-ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX又はNACK/DTXを含む。ここで、HARQ-ACKはHARQ ACK/NACK、ACK/NACKと混用する。
【0097】
-CSI(Channel State Information):下りリンクチャンネルに関するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)-関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。
【0098】
表6はPUCCHフォーマットを例示する。PUCCH送信長さによってShort PUCCH(フォーマット0,2)及びLong PUCCH(フォーマット1,3,4)に区分できる。
【0099】
【表6】
【0100】
PUCCHフォーマット0は最大2ビットサイズのUCIを運び、シーケンスに基づいてマッピングされて送信される。具体的には、端末は複数のシーケンスのうちのいずれかをPUCCHフォーマット0であるPUCCHを介して送信して特定のUCIを基地局に送信する。端末は肯定(positive)のSRを送信する場合のみに対応するSR設定のためのPUCCHリソース内でPUCCHフォーマット0であるPUCCHを送信する。PUCCHフォーマット1は最大2ビットサイズのUCIを運び、変調シンボルは時間領域で(周波数ホッピング有無によって異なるように設定される)直交カバーコード(OCC)により拡散される。DMRSは変調シンボルが送信されないシンボルで送信される(即ち、TDM(Time Division Multiplexing)されて送信される)。PUCCHフォーマット2は2ビットより大きいビットサイズのUCIを運び、変調シンボルはDMRSとFDM(Frequency Division Multiplexing)されて送信される。DM-RSは1/3密度のリソースブロック内のシンボルインデックス#1、#4、#7及び#10に位置する。PN(Pseudo Noise)シーケンスがDM_RSシーケンスのために使用される。2シンボルPUCCHフォーマット2のために周波数ホッピングが活性化されることができる。
【0101】
PUCCHフォーマット3は同一の物理リソースブロック内で端末多重化が行われず、2ビットより大きいビットサイズのUCIを運ぶ。即ち、PUCCHフォーマット3のPUCCHリソースは直交カバーコードを含まない。変調シンボルはDMRSとTDM(Time Division Multiplexing)されて送信される。
【0102】
PUCCHフォーマット4は同一の物理リソースブロック内に最大4個の端末まで多重化が支援され、2ビットより大きいビットサイズのUCIを運ぶ。即ち、PUCCHフォーマット3のPUCCHリソースは直交カバーコードを含む。変調シンボルはDMRSとTDM(Time Division Multiplexing)されて送信される。
【0103】
(2)物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)
【0104】
PUSCHは上りリンクデータ(例えば、UL-SCH transport block、UL-SCH TB)及び/又は上りリンク制御情報(UCI)を運び、CP-OFDM(Cyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形又はDFT-s-OFDM(Discrete Fourier Transform-spread-Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形に基づいて送信される。PUSCHがDFT-s-OFDM波形に基づいて送信される場合、端末は変換プリコーディング(transform precoding)を適用してPUSCHを送信する。一例として、変換プリコーディングができない場合は(例えば、transform precoding is disabled)、端末はCP-OFDM波形に基づいてPUSCHを送信し、変換プリコーディングできる場合には(例えば、transform precoding is enabled)、端末はCP-OFDM波形又はDFT-s-OFDM波形に基づいてPUSCHを送信する。PUSCH送信はDCI内のULグラントにより動的にスケジュールされるか、又は上位階層(例えば、RRC)シグナリング(及び/又はLayer 1(L1)シグナリング(例えば、PDCCH))に基づいて準-静的(semi-static)にスケジュールされる(configured scheduling、configured grant)。PUSCH送信はコードブック基盤又は非コードブック基盤に行われる。
【0105】
システム情報獲得
【0106】
図5はシステム情報(SI)の獲得過程を例示する。端末はSI獲得過程によりAS-/NAS-情報を得る。SI獲得過程はRRC_IDLE状態、RRC_INACTIVE状態及びRRC_CONNECTED状態の端末に適用される。
【0107】
SIはMIB(Master Information Block)と複数のSIB(System Information Block)に分けられる。MIBと複数のSIBは再度最小SI(Minimum SI)と他のSI(Other SI)に区分される。ここで、最小SIはMIBとSIB1で構成され、初期接続のために要求される基本情報と他のSIを得るための情報を含む。ここで、SIB1はRMSI(Remaining Minimum System Information)と呼ばれる。詳しい事項は以下を参照する。
【0108】
-MIBはSIB1(SystemInformationBlockType1)の受信に関連する情報/パラメータを含み、SSBのPBCHを介して送信される。初期セルの選択時、端末はSSBを有するハーフ-フレームが20ms周期で繰り返されると仮定する。端末はMIBに基づいてType0-PDCCH共通探索空間(common search space)のためのCORESET(Control Resource Set)が存在するか否かを確認することができる。Type0-PDCCH共通探索空間はPDCCH探索空間の一種であり、SIメッセージをスケジューリングするPDCCHの送信に使用される。Type0-PDCCH共通探索空間が存在する場合、端末はMIB内の情報(例えば、pdcch-ConfigSIB1)に基づいて、(i)CORESETを構成する複数の連続するRBと1つ以上の連続するシンボルと、(ii)PDCCH機械(即ち、PDCCH受信のための時間ドメイン位置)を決定することができる。Type0-PDCCH共通探索空間が存在しない場合、pdcch-ConfigSIB1はSSB/SIB1が存在する周波数位置とSSB/SIB1が存在しない周波数範囲に関する情報を提供する。
【0109】
-SIB1は残りのSIB(以下、SIBx、xは2以上の整数)の可用性及びスケジューリング(例えば、送信周期、SI-ウインドウサイズ)に関連する情報を含む。例えば、SIB1はSIBxが周期的に放送されるか否か、on-demand方式で端末の要請により提供されるか否かを知らせる。SIBxがon-demand方式で提供される場合、SIB1は端末がSI要請を行うために必要な情報を含む。SIB1はPDSCHを介して送信され、SIB1をスケジューリングするPDCCHはType0-PDCCH共通探索空間を介して送信され、SIB1はPDCCHにより指示されるPDSCHを介して送信される。
【0110】
-SIBxはSIメッセージに含まれ、PDSCHを介して送信される。それぞれのSIメッセージは周期的に発生する時間ウインドウ(即ち、SI-ウインドウ)内で送信される。
【0111】
ビーム整列(beam alignment)
【0112】
図6はSSBのマルチビーム送信を例示する。
【0113】
ビームスイーピングはTRP(Transmission Reception Point)(例えば、基地局/セル)が無線信号のビーム(方向)を時間によって変更することを意味する(以下、ビームとビーム方向は混用する)。SSBはビームスイーピングを用いて周期的に送信される。この場合、SSBインデックスはSSBビームと黙示的に(implicitly)リンクされる。SSBビームはSSB(インデックス)単位で変更されるか、又はSSB(インデックス)グループ単位で変更される。後者の場合、SSBビームはSSB(インデックス)グループ内で同一に維持される。即ち、SSBの送信ビーム方向が複数の連続するSSBで繰り返される。SSBバーストセット内でSSBの最大送信回数Lはキャリアが属する周波数帯域によって4、8又は64の値を有する。従って、SSBバーストセット内でSSBビームの最大個数もキャリアの周波数帯域によって以下のように与えられる。
【0114】
-For frequency range up to 3GHz、Max number of beams=4
【0115】
-For frequency range from 3GHz to 6 GHz、Max number of beams=8
【0116】
-For frequency range from 6GHz to 52.6GHz、Max number of beams=64
【0117】
*マルチビーム送信が適用されない場合、SSBビームの個数は1つである。
【0118】
端末が基地局に初期接続を試みる場合、端末はSSBに基づいて基地局とビームを整列する。例えば、端末はSSB検出を行った後、ベストSSBを識別する。その後、端末はベストSSBのインデックス(即ち、ビーム)にリンクされた/対応するPRACHリソースを用いてRACHプリアンブルを基地局に送信する。SSBは初期接続の後にも基地局と端末の間でのビーム整列に使用できる。
【0119】
任意接続手順(Random Access Procedure、RACH)
【0120】
基地局に最初に接続するか、或いは信号送信のための無線リソースがないなどの場合、端末は基地局に対して任意接続手順を行う。
【0121】
任意接続手順は様々な用途に使用される。例えば、任意接続手順はRRC_IDLEからネットワーク初期接続、RRC連結再確立手順(RRC Connection Re-establishment procedure)、ハンドオーバー、UE-トリガー(UE-triggered)ULデータ送信、RRC_INACTIVEから転移(transition)、SCell追加においての時間整列(Time alignment)の確立、OSI(other system information)要請及びビーム失敗回復(Beam failure recovery)などに使用される。端末は任意接続手順によりUL同期とUL送信リソースを得ることができる。
【0122】
任意接続手順は、競争基盤(contention-based)の任意接続手順と非競争(contention free)の任意接続手順で構成される。競争基盤の任意接続手順は、4-step任意接続手順(4-step RACH)と2-step任意接続手順(2-step RACH)に区分される。
【0123】
(1)4-step RACH:Type-1 random access procedure
【0124】
図7は4-step RACH手順の一例を示す図である。
【0125】
(競争基盤の)任意接続手順が4段階で行われる(4-step RACH)場合、端末は物理任意接続チャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)を介して特定のシーケンスに関連するプリアンブルを含むメッセージ(メッセージ1、Msg1)を送信し(701)、PDCCH及び対応するPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージ((RAR(Random Access Response) message)(メッセージ2、Msg2)を受信する(703)。端末はRAR内のスケジューリング情報を用いてPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージ(メッセージ3、Msg3)を送信し(705)、物理下りリンク制御チャネル信号及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネル信号の受信のような衝突(競争)解決手順(Contention Resolution Procedure)を行う。端末は基地局から衝突解決手順のための衝突(競争)解決情報(contention resolution information)を含むメッセージ(メッセージ4、Msg4)を受信する(707)。
【0126】
端末の4-ステップRACH手順は以下の表7のように要約される。
【0127】
【表7】
【0128】
まず、端末はULにおいて任意接続手順のMsg1として任意接続プリアンブルをPRACHを介して送信する。
【0129】
互いに異なる長さの任意接続プリアンブルシーケンスが支援される。長いシーケンス839は1.25及び5kHzの副搬送波間隔に適用され、短いシーケンス139は15、30、60及び120kHzの副搬送波間隔に適用される。
【0130】
多数のプリアンブルフォーマットは一つ又はそれ以上のRACH OFDMシンボル及び互いに異なる循環プレフィックス(cyclic prefix)(及び/又はガード時間(guard time))により定義される。Pcell(Primary cell)の初期帯域幅に関するRACH設定がセルのシステム情報に含まれて端末に提供される。RACH設定はPRACHの副搬送波間隔、利用可能なプリアンブル、プリアンブルフォーマットなどに関する情報を含む。RACH設定はSSBとRACH(時間-周波数)リソースの間の連関情報を含む。UEは検出した又は選択したSSBに連関するRACH時間-周波数リソースで任意接続プリアンブルを送信する。
【0131】
RACHリソース連関のためのSSBのしきい値がネットワークにより設定され、SSB基盤に測定された参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)がしきい値を満たすSSBを基盤としてRACHプリアンブルの送信又は再送信が行われる。例えば、端末はしきい値を満たすSSBのうちのいずれかを選択し、選択されたSSBに連関するRACHリソースを基盤としてRACHプリアンブルを送信又は再送信する。例えば、RACHプリアンブルの再送信時、端末はSSBのうちのいずれかを再選択し、再選択されたSSBに連関するRACHリソースに基づいてRACHプリアンブルを再送信する。即ち、RACHプリアンブルの再送信のためのRACHリソースは、RACHプリアンブルの送信のためのRACHリソースと同一及び/又は異なる。
【0132】
基地局が端末から任意接続プリアンブルを受信すると、基地局は任意接続応答(random access response、RAR)メッセージ(Msg2)を端末に送信する。RARを運ぶPDSCHをスケジューリングするPDCCHは、任意接続(random access、RA)無線ネットワーク臨時識別子(radio network temporary identifier、RNTI)(RA-RNTI)によりCRCマスキングされて送信される。RA-RNTIにCRCスクランブルされたPDCCHを検出した端末は、PDCCHが運ぶDCIがスケジューリングするPDSCHからRARを受信する。端末は自分が送信したプリアンブル、即ち、Msg1に関する任意接続応答情報がRAR内にあるか否かを確認する。自分が送信したMsg1に関する任意接続情報が存在するか否かは、端末が送信したプリアンブルに関する任意接続プリアンブルIDが存在するか否かにより判断される。Msg1に対する応答がないと、端末は電力ランピング(power ramping)を行いながらRACHプリアンブルを所定の回数内で再送信する。端末は最近の送信電力、電力増分量及び電力ランピングカウンターに基づいてプリアンブルの再送信に対するPRACH送信電力を計算する。
【0133】
任意接続応答情報は端末が送信したプリアンブルシーケンス、基地局が任意接続を試みた端末に割り当てた臨時(temporary)セル-RNTI(temporary cell-RNTI、TC-RNTI)、上りリンク送信時間調整情報(Uplink transmit time alignment information)、上りリンク送信電力調整情報及び上りリンク無線リソース割り当て情報を含む。端末がPDSCH上で自分に関する任意接続応答情報を受信すると、端末はUL同期化のためのタイミングアドバンス(timing advance)情報、初期ULグラント、TC-RNTIが分かる。タイミングアドバンス情報は上りリンク信号送信タイミングを制御するために使用される。端末によるPUSCH/PUCCH送信がネットワークでサブフレームタイミングと正しく整列(align)するために、ネットワーク(例、BS)は端末から受信されるPRACHプリアンブルから検出されるタイミング情報に基づいてタイミングアドバンス情報を得、該当タイミングアドバンス情報を送る。端末は任意接続応答情報を基盤として上りリンク共有チャネル上でUL送信を任意接続手順のMsg3として送信する。Msg3はRRC連結要請及び端末識別子を含む。Msg3に対する応答としてネットワークはMsg4を送信し、これはDL上での競争解決メッセージとして扱われる。Msg4を受信することにより、端末はRRC連結状態に進入することができる。
【0134】
上述したように、RAR内のULグラントは基地局にPUSCH送信をスケジューリングする。RAR内のULグラントによる初期UL送信を運ぶPUSCHはMsg3 PUSCHとも称することができる。RAR ULグラントのコンテンツはMSBから始まってLSBで終わり、表8のように与えられる。
【0135】
【表8】
【0136】
TPC命令はMsg3 PUSCHの送信電力を決定するときに使用され、例えば、表9により解釈できる。
【0137】
【表9】
【0138】
(2)2-step RACH:Type-2 random access procedure
【0139】
図8は2-step RACH手順の一例を示す図である。
【0140】
(競争基盤の)任意接続手順が2段階で行われる2-step RACH手順は、低いシグナリングオーバーヘッドと低い遅延を達成するために、RACH手順を単純化するために提案されている。
【0141】
4-step RACH手順でのメッセージ1を送信する動作とメッセージ3を送信する動作は、2-step RACH手順では端末がPRACH及びPUSCHを含む一つのメッセージ(メッセージA)に対する送信を行う一つの動作により行われ、4-step RACH手順での基地局がメッセージ2を送信する動作及びメッセージ4を送信する動作は、2-step RACH手順では基地局がRAR及び衝突解決情報を含む一つのメッセージ(メッセージB)に対する送信を行う一つの動作により行われる。
【0142】
即ち、2-step RACH手順において、端末は4-step RACH手順でのメッセージ1とメッセージ3を一つのメッセージ(例えば、メッセージA(message A、MsgA))として結合して、該当一つのメッセージを基地局に送信する(801)。
【0143】
また、2-step RACH手順において、基地局は4-step RACH手順でのメッセージ2とメッセージ4を一つのメッセージ(例えば、メッセージB(message B、MsgB))として結合して、該当一つのメッセージを端末に送信する(803)。
【0144】
かかるメッセージの結合に基づいて、2-step RACH手順は低い遅延(low-latency)RACH手順を提供することができる。
【0145】
より具体的には、2-step RACH手順においてメッセージAはメッセージ1に含まれたPRACHプリアンブルとメッセージ3に含まれたデータを含む。2-step RACH手順においてメッセージBはメッセージ2に含まれたRAR(random access response)とメッセージ4に含まれた競争解消情報(contention resolution information)を含む。
【0146】
(3)Contention-free RACH
【0147】
図9はcontention-free RACH手順の一例を示す図である。
【0148】
非競争任意接続手順(contention-free RACH)は、端末が他のセル又は基地局にハンドオーバーする過程で使用されるか、又は基地局の命令により要請された場合に行われる。非競争任意接続手順の基本的な過程は競争基盤の任意接続手順と類似する。但し、端末が複数の任意接続プリアンブルのうち、使用するプリアンブルを任意に選択する競争基盤の任意接続手順とは異なり、非競争任意接続手順では、端末が使用するプリアンブル(以下、専用任意接続プリアンブル)が基地局により端末に割り当てられる(901)。専用の任意接続プリアンブルに関する情報はRRCメッセージ(例、ハンドオーバー命令)に含まれるか、又はPDCCHオーダー(order)により端末に提供される。任意接続手順が開始されると、端末は専用の任意接続プリアンブルを基地局に送信する(903)。端末が基地局から任意接続応答を受信すると、任意接続手順は完了する(complete)(905)。
【0149】
非競争任意接続手順において、RAR ULグラント内のCSI要請フィールドは端末が非周期的CSI報告を該当PUSCH送信に含めるか否かを指示する。Msg3 PUSCH送信のための副搬送波間隔はRRCパラメータにより提供される。端末は同一のサービス提供セルの同一の上りリンク搬送波上でPRACH及びMsg3 PUSCHを送信する。Msg3 PUSCH送信のためのUL BWPはSIB1(SystemInformationBlock1)により指示される。
【0150】
(4)Mapping between SSB blockS and PRACH Resource(occasion)
【0151】
図10及び図11は様々な実施例によるSSブロック送信及びSSブロックにリンクされたPRACHリソースの一例を示す図である。
【0152】
基地局が1つのUEと通信するためには、基地局とUEの間の最適のビーム方向を把握する必要があり、UEの動きによって最適のビーム方向も変化するので、最適のビーム方向を持続的に追跡する必要がある。基地局とUEの間の最適のビーム方向を把握する過程をビーム獲得(beam acquisition)過程といい、最適のビーム方向を持続的に追跡する過程をビーム追跡(beam tracking)過程という。ビーム獲得過程は、1)UEが基地局に最初に接続を試みる初期接続、2)UEが1つの基地局から他の基地局に移るハンドオーバー、3)UEと基地局の間の最適のビームを探すビーム追跡中に最適のビームを失い、基地局との通信が最適の通信状態を持続できないか又は通信不可能になった状態、即ち、ビーム失敗(beam failure)を回復するためのビーム回復(beam recovery)などに必要である。
【0153】
NRシステムの場合、多重ビームを使用する環境においてビーム獲得のために多段階のビーム獲得過程が論議されている。多段階のビーム獲得過程において、基地局とUEが初期接続段では広いビームを用いて連結設定を進行し、連結設定の完了後、基地局とUEは狭いビームを用いて最適の品質で通信を行う。様々な実施例に適用可能なNRシステムのビーム獲得過程の一例は以下の通りである。
【0154】
1)基地局はUEが初期接続段階で基地局を探し、即ち、セル探索(cell search)或いはセル獲得(cell acquisitino)を行い、広いビームのビームごとのチャネル品質を測定してビーム獲得の1次段階で使用する最適の広いビームを探すために、広いビームごとに同期ブロック(synchronization block)を送信する。
【0155】
2)UEはビームごとの同期ブロックに対してセル探索を行い、ビームごとのセル検出結果を用いて下りリンクビーム獲得を行う。
【0156】
3)UEは自分が探した基地局に自分の接続を知らせるために、RACH過程を行う。
【0157】
4)UEがRACH過程と同時に広いビームレベルで下りリンクビーム獲得結果(例、ビームインデックス)を基地局に知らせるために、基地局はビームごとに送信された同期ブロックとPRACH送信のために使用されるPRACHリソースを連結或いは連関させる。UEは自分が探した最適のビーム方向に連結されたPRACHリソースを用いてRACH過程を行うと、基地局はPRACHプリアンブルの受信過程でUEに適合した下りリンクビームに関する情報を得る。
【0158】
多重ビーム環境においては、UEと送信及び受信ポイント(transmission and reception point、TRP)の間のTxビーム及び/又は受信(reception、Rx)ビーム方向をUE及び/又はTRPが正確に決定できるかが問題である。多重ビーム環境において、TRP(例、基地局)或いはUEのTX/RX相互能力によって信号送信を繰り返し或いは信号受信のためのビームスイーピングが考えられる。TX/RX相互能力はTRP及びUEにおけるTX/RXビーム対応性(correspondence)ともいう。多重ビーム環境において、TRP及びUEでTX/RX相互能力が有効ではないと、UEは自分が下りリンク信号を受信したビーム方向に上りリンク信号を送信しないことができる。ULの最適の経路とDLの最適の経路が異なることがあるためである。TRPにおけるTX/RXビーム対応性は、TRPがTRPの1つ以上のTXビームに関するUEの下りリンク測定に基づいて該当上りリンク受信のためにTRP RXビームを決定できれば、及び/又はTRPがTRPの1つ以上のRXビームに関するTRP’の上りリンク測定に基づいて該当下りリンク送信に対するTRP TXビームを決定できれば、有効である。UEにおけるTX/RXビーム対応性は、UEがUEの1つ以上のRXビームに関するUEの下りリンク測定に基づいて該当上りリンク送信のためのUE RXビームを決定できれば、及び/又はUEがUEの1つ以上のTXビームに関する上りリンク測定に基づくTRPの指示(indication)に基づいて該当下りリンク受信に対するUE TXビームを決定できれば、有効である。
【0159】
下りリンクにおいて、基地局は(DCI format 1_0又はDCI format 1_1を含む)PDCCH(s)を介して端末に動的に下りリンク送信のためのリソースを割り当てる。また基地局は(DCI format 2_1を含む)PDCCH(s)を介して特定の端末に予めスケジューリングされたリソースのうちの一部が他の端末への信号送信のために先取り(pre-Emption)されたことを伝達する。また基地局は準-持続的スケジューリング(Semi-persistent scheduling、SPS)方法に基づいて、上位階層シグナリングにより下りリンク割り当て(downlink assignment)の周期を設定し、PDCCHを介して設定された下りリンク割り当ての活性化/非活性化をシグナリングすることにより、初期HARQ送信のための下りリンク割り当てを端末に提供する。このとき、初期HARQ送信に対する再送信が必要である場合、基地局は明示的にPDCCHを介して再送信リソースをスケジューリングする。DCIによる下りリンク割り当てと順-持続的スケジューリングに基づく下りリンク割り当てが衝突する場合は、端末はDCIによる下りリンク割り当てを優先する。
【0160】
下りリンクと同様に、上りリンクにおいて、基地局は(DCI format 0_0又はDCI format 0_1を含む)PDCCH(s)を介して端末に動的に上りリンク送信のためのリソースを割り当てる。また基地局は(SPSのように)設定されたグラント(Configured Grant)方法に基づいて、初期HARQ送信のための上りリンクリソースを端末に割り当てる。動的スケジューリングではPUSCHの送信にPDCCHが伴われるが、設定されたグラントではPUSCHの送信にPDCCHが伴われない。但し、再送信のための上りリンクリソースはPDCCH(s)を介して明示的に割り当てられる。このように、動的なグラント(例えば、スケジューリングDCIによる上りリンクグラント)なしに基地局により上りリンクリソースが予め設定される動作を'設定されたグラント(Configured Grant)'という。設定されたグラントは以下の2つのタイプにより定義される。
【0161】
-Type 1:上位階層シグナリングにより一定の周期の上りリンクグラントが提供される(別の第1階層シグナリングなしに設定される)。
【0162】
-Type 2:上位階層シグナリングにより上りリンクグラントの周期が設定され、PDCCHを介して設定されたグラントの活性化/非活性化がシグナリングされることにより上りリンクグラントが提供される。
【0163】
図12は端末の上りリンク送信動作を例示する。端末は送信しようとするパケットを動的グラントに基づいて送信するか(図12(a))、又は予め設定されたグラントに基づいて送信する(図12(b))。
【0164】
複数の端末に設定されたグラントのためのリソースが共有される。各端末の設定されたグラントに基づく上りリンク信号送信は、時間/周波数リソース及び参照信号パラメータ(例えば、異なる循環シフトなど)に基づいて識別される。従って、基地局は信号衝突などにより端末の上りリンク送信に失敗した場合、該当端末を識別して該当送信ブロックのための再送信グラントを該当端末に明示的に送信する。
【0165】
設定されたグラントにより、同一の送信ブロックのために初期送信を含むK回の繰り返し送信が支援される。K回繰り返して送信される上りリンク信号のためのHARQプロセスIDは、初期送信のためのリソースに基づいて同一に決定される。K回繰り返して送信される該当送信ブロックのための冗長バージョン(redundancy version)は、[0,2,3,1]、[0,3,0,3]及び[0,0,0,0]のうちのいずれかのパターンを有する。
【0166】
図13は設定されたグラントに基づく繰り返し送信を例示する。
【0167】
端末は以下のうちのいずれかの条件を満たすまで繰り返し送信を行う:
【0168】
-同一の送信ブロックのための上りリンクグラントが成功的に受信される場合
【0169】
-該当送信ブロックのための繰り返し送信回数がKに至った場合
【0170】
-(Option 2の場合)、周期Pの終了時点に至った場合
【0171】
既存の3GPP LTEシステムのLAA(Licensed-Assisted Access)のように、3GPP NRシステムにおいても、非免許帯域(unlicensed band)をセルラー通信に活用する方案が考慮されている。但し、LAAとは異なり、非免許帯域内のNRセル(以下、NR UCell)はスタンドアローン(Standalone、SA)動作を目標とする。一例として、NR UCellにおいてPUCCH、PUSCH、PRACHの送信などが支援される。
【0172】
LAA UL(Uplink)では、非同期式HARQ手順(Asynchronous HARQ procedure)の導入によりPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)に対するHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat Request-acknowledgement/Negative-acknowledgement)情報を端末に知らせるためのPHICH(Physical HARQ Indicator Channel)のような別のチャネルが存在しない。よって、UL LBT過程において競争ウィンドウ(Contention Window;CW)のサイズを調整するための正確なHARQ-ACK情報を活用することができない。従って、UL LBT過程では、ULグラントをn番目のSFで受信した場合、(n-3)番目のサブフレーム前の最新UL TXバーストの1番目のサブフレームを参照サブフレーム(Reference Subframe)として設定し、参照サブフレームに対応するHARQ process IDに対するNDIを基準として競争ウィンドウのサイズを調整する。即ち、基地局が1つ以上の送信ブロック(Transport Block;TB)ごとのNDI(New data Indicator)をトグリング(Toggling)するか、又は1つ以上の送信ブロックに対して再送信を指示すると、参照サブフレームにおいてPUSCHが他の信号と衝突して送信に失敗したと仮定して、予め約束した競争ウィンドウサイズのための集合内の現在適用された競争ウィンドウサイズの次に大きい競争ウィンドウサイズに該当競争ウィンドウのサイズを増加させ、そうではないと、参照サブフレームでのPUSCHが他の信号との衝突なしに成功的に送信されたと仮定して、競争ウィンドウのサイズを最小値(例えば、CWmin)に初期化する方案が導入されている。
【0173】
本開示の様々な実施例が適用可能なNRシステムでは、1つの要素搬送波(component carrier、CC)ごとに最大400MHz周波数リソースが割り当てられる/支援される。このような広帯域(wideband)CCで動作するUEが常にCC全体に対するRF(radio Frequency)モジュールをオン(ON)にしたまま動作する場合、UEのバッテリー消耗が大きくなる。
【0174】
又は1つの広帯域CC内に動作する複数の使用例(例えば、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC、mMTC(massive Machine type Communication)など)を考慮する場合、該当CC内の周波数帯域ごとに互いに異なるニューマロロジー(例えば、副搬送波間隔)が支援される。
【0175】
又は、UEごとに最大帯域幅に対する能力(capability)が互いに異なってもよい。
【0176】
かかる状況を考慮して、基地局はUEに広帯域CCの全体帯域幅ではない一部帯域幅でのみ動作するように指示/設定する。ここで、一部帯域幅は帯域幅パート(bandwidth part;BWP)により定義される。
【0177】
BWPは周波数軸上で連続するリソースブロック(RB)で構成され、1つのBWPは1つのニューマロロジー(例えば、副搬送波間隔、CP長さ、スロット/ミニスロット区間など)に対応する。
【0178】
一方、基地局はUEに設定された1つのCC内の多数のBWPを設定することができる。一例として、基地局はPDCCHモニタリングスロット内の相対的に小さい周波数領域を占めるBWPを設定し、PDCCHで指示するPDSCH(又はPDCCHによりスケジュールされるPDSCH)をそれより大きいBWP上にスケジュールすることができる。また基地局は特定BWPにUEが集中する場合、負荷均等化(load balancing)のために一部UEを他のBWPに設定することができる。また基地局は隣接セル間の周波数領域セル間の干渉除去(frequency domain inter-cell interference cancellation)などを考慮して、全体帯域幅のうち、中間部の一部のスペクトルを排除し、両側のBWPを同じスロット内に設定することができる。
【0179】
基地局は広帯域CCに関連する(association)UEに少なくとも1つのDL/UL BWPを設定し、特定の時点に設定されたDL/UL BWP(s)のうちのいずれかのDL/UL BWPを(第1階層シグナリング(例えば、DCIなど)、MAC、RRCシグナリングなどにより)活性化することができる。また他の設定されたDL/UL BWPによりスイッチングを(L1シグナリング、MAC CE又はRRCシグナリングなどにより)指示することもできる。また端末はタイマー(例えば、BWP非活性タイマー)値に基づいてタイマーが満了すると、所定のDL/UL BWPによりスイッチング動作を行うこともできる。この時、活性化されたDL/UL BWPはactive DL/UL BWPと呼ぶ。初期接続(initial access)過程又はRRC連結が設定(set up)される前などのUEは、基地局からDL/UL BWPに対する設定を受信できないこともある。かかるUEについて仮定されるDL/UL BWPをinitial active DL/UL BWPと定義する。
【0180】
図14は本開示に適用可能な非免許帯域を支援する無線通信システムの一例を示す。
【0181】
以下の説明において、免許帯域(以下、L-band)で動作するセルをL-cellと定義し、L-cellのキャリアを(DL/UL)LCCと定義する。また非免許帯域(以下、U-band)で動作するセルをU-cellと定義し、U-cellのキャリアを(DL/UL)UCCと定義する。セルのキャリア/キャリア-周波数はセルの動作周波数(例えば、中心周波数)を意味する。セル/キャリア(例えば、CC)はセルと統称する。
【0182】
図14(a)のように、端末と基地局が搬送波結合されたLCC及びUCCにより信号を送受信する場合、LCCはPCC(Primary CC)に設定され、UCCはSCC(Secondary CC)に設定される。図14(b)のように、端末と基地局は1つのUCC又は搬送波結合された複数のUCCにより信号を送受信する。即ち、端末と基地局はLCC無しにUCC(s)のみにより信号を送受信することができる。スタンドアローン動作のために、UCellではPRACH、PUCCH、PUSCH、SRS送信などが支援される。
【0183】
以下、本開示で説明する非免許帯域での信号送受信動作は、(特に言及しないと)上述した全ての配置シナリオに基づいて行われる。
【0184】
特に言及しないと、以下の定義がこの明細書で使用される用語に適用される。
【0185】
-チャネル(Channel):共有スペクトル(Shared spectrum)でチャネル接続過程が行われる連続するRBで構成され、搬送波又は搬送波の一部を称する。
【0186】
-チャネル接続過程(Channel Access Procedure、CAP):信号送信前に他の通信ノードのチャネル使用有無を判断するために、センシングに基づいてチャネル可用性を評価する手順である。センシングのための基本ユニット(basic unit)はTsl=9us区間(duration)のセンシングスロットである。基地局又は端末がセンシングスロット区間の間にチャネルをセンシングし、センシングスロット区間内で少なくとも4usの間に検出された電力がエネルギー検出しきい値XThreshより小さい場合、センシングスロット区間Tslは休止状態と見なされる。そうではない場合は、センシングスロット区間Tsl=9usはビジー状態と見なされる。CAPはLBT(Listen-Before-Talk)とも称される。
【0187】
-チャネル占有(Channel occupancy):チャネル接続手順の実行後、基地局/端末によるチャネル上の対応する送信を意味する。
【0188】
-チャネル占有時間(Channel Occupancy Time、COT):基地局/端末がチャネル接続手順の実行後、基地局/端末及びチャネル占有を共有する任意の基地局/端末がチャネル上で送信を行える総時間を称する。COTの決定時、送信ギャップが25us以下であると、ギャップ区間もCOTにカウントされる。
【0189】
なお、COTは基地局と対応端末の間の送信のために共有される。
【0190】
具体的には、UE-initiated COTを基地局と共有する(share)とは、random back-off基盤のLBT(例えば、CAT-3 LBT又はCAT-4 LBT)により端末が占有するチャネルの一部を基地局に譲渡し、基地局は端末がUL送信を完了した時点からDL送信の開始前に発生するタイミングギャップ(timing gap)を活用して、random back-offなしにLBT(例えば、CAT-1 LBT又はCAT-2 LBT)を行った後、LBTに成功して該当チャネルが休止(idle)状態であることが確認されると、基地局が残りの端末のCOTを活用してDL送信を行うことを意味する。
【0191】
一方、gNB-initiated COTを端末と共有する(share)とは、random back-off基盤のLBT(例えば、CAT-3 LBT又はCAT-4 LBT)により基地局が占有するチャネルの一部を端末に譲渡し、端末は基地局がDL送信を完了した時点からUL送信の開始前に発生するタイミングギャップを活用して、random back-offなしにLBT(例えば、CAT-1 LBT又はCAT-2 LBT)を行い、LBTに成功して該当チャネルが休止(idle)状態であることが確認されると、端末が残りの基地局のCOTを活用してUL送信を行う過程を意味する。かかる過程を端末と基地局がCOTを共有するという。
【0192】
-DL送信バースト(burst):16usを超えるギャップがない、基地局からの送信セットにより定義される。16usを超えるギャップにより分離された、基地局からの送信は個々のDL送信バーストとして見なされる。基地局はDL送信バースト内でチャネル可用性をセンシングせず、ギャップ以後に送信を行う。
【0193】
-UL送信バースト:16usを超えるギャップがない、端末からの送信セットにより定義される。16usを超えるギャップにより分離された、端末からの送信は個々のUL送信バーストとして見なされる。端末はUL送信バースト内でチャネル可用性をセンシングせず、ギャップ以後に送信を行う。
【0194】
-検出バースト:(時間)ウィンドウ内に限定され、デューティサイクルに連関する、信号及び/又はチャネルのセットを含むDL送信バーストを称する。LTE基盤のシステムにおいて、検出バーストは基地局により開始された送信としてPSS、SSS及びCRS(cell-specific RS)を含み、非ゼロ出力CSI-RSをさらに含む。NR基盤のシステムにおいては、検出バーストは基地局により開始された送信として少なくともSS/PBCHブロックを含み、SIB1を有するPDSCHをスケジューリングするPDCCHのためのCORESET、SIB1を運ぶPDSCH及び/又は非ゼロ出力CSI-RSをさらに含む。
【0195】
図15はこの開示に適用可能な非免許帯域においてリソースを占有する方法を示す。
【0196】
図15を参照すると、非免許帯域内の通信ノード(例えば、基地局、端末)は、信号送信前に他の通信ノードのチャネル使用有無を判断する必要がある。そのために、非免許帯域内の通信ノードは送信が行われるチャネルに接続するためにチャネル接続過程(CAP)を行う。チャネル接続過程はセンシングに基づいて行われる。例えば、通信ノードは信号送信前にまずCS(Carrier Sensing)を行って、他の通信ノードが信号送信を行っているか否かを確認する。他の通信ノードが信号送信を行っていないと判断された場合をCCA(Clear Channel Assessment)が確認されたと定義する。既に定義された或いは上位階層(例えば、RRC)により設定されたCCAしきい値(例えば、XThresh)がある場合、通信ノードはCCAしきい値より高いエネルギーがチャネルで検出されると、チャネル状態をビジー(busy)と判断し、そうではないと、チャネル状態を休止(idle)と判断する。チャネル状態が休止と判断されると、通信ノードは非免許帯域で信号送信を開始する。CAPはLBTと混用できる。
【0197】
表10はこの開示に適用可能なNR-Uで支援されるチャネル接続過程(CAP)を例示する。
【0198】
【表10】
【0199】
非免許帯域を支援する無線通信システムにおいて、端末に設定される1つのセル(或いは搬送波(例えば、CC))或いはBWPは、既存のLTEに比べて大きいBW(BandWidth)を有する広帯域である。しかし、規制(regulation)などに基づいて独立的なLBT動作に基づくCCAが要求されるBWは制限される。個別LBTが行われるサブバンド(SB)をLBT-SBと定義すると、1つの広帯域セル/BWP内に複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBを構成するRBセットは上位階層(例えば、RRC)シグナリングにより設定される。従って、(i)セル/BWPのBW及び(ii)RBセット割り当て情報に基づいて、1つのセル/BWPには1つ以上のLBT-SBが含まれる。セル(或いは搬送波)のBWPに複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBは、例えば、20MHz帯域を有する。LBT-SBは周波数領域において複数の連続する(P)RBで構成され、(P)RBセットとも称される。一方、ヨーロッパではFBE(Frame based equipment)とLBE(Load Based Equipment)と言われる2つのLBT動作を例示している。FBEは通信ノードがチャネル接続に成功したとき、送信を持続できる時間を意味するチャネル占有時間(channel occupancy time)(例えば、1~10ms)とチャネル占有時間の最小5%に該当する休止期間が1つの固定(fixed)フレーム区間を構成する。また、CCAは休止期間内の後部分にCCAスロット(最小20μs)の間にチャネルを観測する動作と定義される。通信ノードは固定フレーム単位で周期的にCCAを行い、チャネルが非占有(unoccupied)状態である場合は、チャネル占有時間の間にデータを送信し、チャネルが占有(occupied)状態である場合には、送信を保留し、次の周期のCCAスロットまで待機する。
【0200】
LBT方式の場合は、通信ノードはまずq∈[4、5、…、32]の値を設定した後、1つのCCAスロットに対するCCAを行い、1番目のCCAスロットでチャネルが非占有状態であると、最大(13/32)q ms長さの時間を確保してデータを送信する。1番目のCCAスロットでチャネルが占有状態であると、通信ノードはランダムにN∈[1、2、…、q]の値を選択してカウンターの初期値として格納する。その後、CCAスロット単位でチャネル状態をセンシングしながらCCAスロット単位でチャネルが非占有状態であると、カウンターに格納された値を1ずつ減らしていく。カウンター値が0になると、通信ノードは最大(13/32)q ms長さの時間を確保してデータを送信する。
【0201】
LTE/NRシステムのeNB/gNBやUEも、非免許帯域(便宜上、U-bandという)における信号送信のためにLBTを行う必要がある。また、LTE/NRシステムのeNBやUEが信号を送信する場合、WiFiなどの他の通信ノードもLBTを行ってeNBやUEが送信に対する干渉を引き起こさないようにする。例えば、WiFi標準(801.11ac)でCCAしきい値はnon-WiFi信号に対して-62dBmと規定されており、WiFi信号に対して-82dBmと規定されている。例えば、STA(Station)やAP(Access Point)にWiFi以外の信号が-62dBm以上の電力で受信されると、干渉を起こさないように、STAやAPは他の信号を送信しない。
【0202】
一方、端末は非免許帯域での上りリンク信号送信のためにタイプ1又はタイプ2のCAPを行う。一般的には、端末は上りリンク信号送信のために基地局が設定したCAP(例えば、タイプ1又はタイプ2)を行う。例えば、PUSCH送信をスケジューリングするULグラント(例えば、DCIフォーマット0_0、0_1)内に端末のCAPタイプ指示情報が含まれる。
【0203】
タイプ1 UL CAPにおいて送信前に休止とセンシングされたセンシングスロットによりスパンされる(spanned)時間区間の長さはランダムである。タイプ1 UL CAPは以下の送信に適用される。
【0204】
-基地局からスケジューリング及び/又は(設定された)PUSCH/SRS送信
【0205】
-基地局からスケジューリング及び/又は設定されたPUCCH送信
【0206】
-RAP(Random Access Procedure)に関連する送信
【0207】
図16はこの開示に適用可能な非免許帯域において上りリンク及び/又は下りリンク信号送信のための端末のチャネル接続手順のうち、タイプ1のCAP動作を例示する。
【0208】
まず図16を参照しながら、非免許帯域での上りリンク信号送信について説明する。
【0209】
まず端末は遅延区間(defer duration)Tdのセンシングスロット区間の間にチャネルが休止状態であるか否かをセンシングし、その後、カウンタNが0になると、送信を行う(S1634)。この時、カウンタNは以下の手順に従って追加センシングスロット区間の間にチャネルをセンシングすることにより調整される:
【0210】
ステップ1)(S1620)N=Ninitに設定。ここで、Ninitは0からCWpの間で均等分布されたランダム値である。次に、ステップ4に移動する。
【0211】
ステップ2)(S1640)N>0であり、端末がカウンタの減少を選択した場合、N=N-1に設定。
【0212】
ステップ3)(S1650)追加センシングスロット区間の間にチャネルをセンシングする。この時、追加センシングスロット区間が休止であると(Y)、ステップ4に移動する。そうではないと(N)、ステップ5に移動する。
【0213】
ステップ4)(S1630)N=0であると(Y)、CAP手順を終了する(S1632)。そうではないと(N)、ステップ2に移動する。
【0214】
ステップ5)(S1660)追加遅延区間Td内でビジー(busy)センシングスロットが検出されるか、又は追加遅延区間Td内の全てのセンシングスロットが休止(idle)と検出されるまでチャネルをセンシング。
【0215】
ステップ6)(S1670)追加遅延区間Tdの全てのセンシングスロット区間の間にチャネルが休止とセンシングされると(Y)、ステップ4に移動する。そうではないと(N)、ステップ5に移動する。
【0216】
表11はチャネル接続優先順位クラスによってCAPに適用されるmp、最小CW、最大CW、最大チャネル占有時間(Maximum Channel Occupancy Time, MCOT)及び許容CWサイズ(allowed CW sizes)が変わることを例示している。
【0217】
【表11】
【0218】
遅延区間Tdは区間Tf(16us)+mp個の連続するセンシングスロット区間Tsl(9us)の順で構成される。Tfは16us区間の開始時点にセンシングスロット区間Tslを含む。CWmin,p≦CWp≦CWmax,pである。CWpはCWp=CWmin,pに設定され、以前のULバースト(例えば、PUSCH)に対する明示的/黙示的な受信応答に基づいてステップ1以前にアップデートされる(CWサイズアップデート)。例えば、CWpは以前のULバーストに対する明示的/黙示的な受信応答に基づいてCWmin,pに初期化されるか、次に高い許容された値に増加するか、又は既存の値がそのまま維持される。タイプ2UL CAPにおいて送信前に休止とセンシングされたセンシングスロットによりスパンされる(spanned)時間区間の長さは決定的である(deterministic)。タイプ2 UL CAPはタイプ2A/2B/2C UL CAPに区分される。タイプ2A UL CAPにおいて端末は少なくともセンシング区間Tshort_dl=25usの間にチャネルが休止とセンシングされた直後(immediately after)、送信を行う。ここで、Tshort_dlは区間Tf(=16us)の直後に続く1つのセンシングスロット区間で構成される。タイプ2A UL CAPにおいてTfは区間の開始点にセンシングスロットを含む。タイプ2B UL CAPにおいて端末はセンシング区間Tf=16usの間にチャネルが休止とセンシングされた直後、送信を行う。タイプ2B UL CAPにおいてTfは区間の最後の9us内にセンシングスロットを含む。タイプ2C UL CAPにおいて端末は送信を行う前にチャネルをセンシングしない。
【0219】
非免許帯域において端末の上りリンクデータ送信のためには、まず基地局が非免許帯域上のULグラント送信のためのLBTに成功し、端末もULデータ送信のためのLBTに成功する必要がある。即ち、基地局端と端末端の2回のLBTに全て成功しないと、ULデータ送信を試みることができない。またLTEシステムにおいて、ULグラントからスケジュールされたULデータ間には最小4msecの遅延(delay)が所要されるので、該当時間の間に非免許帯域で共存する他の送信ノードが優先接続することによりスケジュールされたULLデータ送信が遅延されることもある。かかる理由で、非免許帯域においてULデータ送信の効率性を高める方法が論議されている。
【0220】
NRでは、相対的に高い信頼度と低い遅延時間を有するUL送信を支援するために、基地局が上位階層信号(例えば、RRCシグナリング)或いは上位階層信号とL1信号(例えば、DCI)との組み合わせで時間、周波数及びコードドメインリソースを端末に設定しておいた設定されたグラントタイプ1及びタイプ2を支援する。端末は基地局からULグラントを受けなくてもタイプ1又はタイプ2に設定されたリソースを使用してUL送信を行うことができる。タイプ1では設定されたグラントの周期、SFN=0対比オフセット、時間/周波数リソース割り当て(time/freq. resource allocation)、繰り返し(repetition)回数、DMRSパラメータ、MCS/TBS及び電力制御パラメータ(power control parameter)などがL1信号なしに全てRRCのような上位階層信号によってのみ設定される。タイプ2は設定されたグラントの周期と電力制御パラメータなどはRRCのような上位階層信号により設定され、残りのリソースに関する情報(例えば、初期送信タイミングのオフセットと時間/周波数リソース割り当て、DMRSパラメータ、MCS/TBSなど)はL1シグナルであるactivation DCIにより指示される方法である。
【0221】
LTE LAAのAULとNRのconfigured grantの間の最大差は、端末がULグラントなしに送信したPUSCHに対するHARQ-ACKフィードバック送信方法とPUSCH送信時に共に送信されるUCIの存在有無である。NR Configured grantでは、シンボルインデックスと周期、HARQプロセス数の方程式を使用してHARQプロセスが決定されるが、LTE LAAでは、AUL-DFI(downlink feedback information)により明示的に(explicit)HARQ-ACKフィードバック情報が送信される。またLTE LAAでは、AUL PUSCHを送信するたびにHARQ ID、NDI、RVなどの情報を含むUCIをAUL-DFIにより共に送信する。また、NR Configured grantでは、端末がPUSCHの送信に使用した時間/周波数リソースとDMRSリソースに基づいてUEを認識(identification)し、LTE LAAでは、DMRSリソースと一緒にPUSCHと共に送信されるAUL-DFIに明示的に(explicit)含まれたUE IDにより端末を認識する。
【0222】
非免許帯域を支援する無線通信システムにおいて端末に設定される1つのセル(或いは、搬送波(例、CC))或いはBWPは既存のLTEに比べて大きいBW(Bandwidth)を有する広帯域で構成される。しかし、規制などにより独立したLBT動作に基づくCCAが求められるBWは制限されることもある。個別LBTが行われるサブバンド(SB)をLBT-SBと定義すると、1つの広帯域セル/BWP内に複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBを構成するRBセットは上位階層(例、RRC)シグナリングにより設定される。従って、(i)セル/BWPのBW及び(ii)RBセット割り当て情報に基づいて、1つのセル/BWPには1つ以上のLBT-SBが含まれる。
【0223】
図17は非免許帯域内に複数のLBT-SBが含まれた場合を例示する。
【0224】
図17を参照すると、セル(或いは搬送波)のBWPに複数のLBT-SBが含まれる。LBT-SBは、例えば、20MHz帯域を有する。LBT-SBは周波数領域において複数の連続する(P)RBで構成され、(P)RBセットとも称される。図示していないが、LBT-SBの間にはガードバンド(GB)が含まれてもよい。従って、BWPは[LBT-SB#0(RB set#0)+GB#0+LBT-SB#1(RB set#1+GB#1)+...+LBT-SB#(K-1)(RB set(#K-1))]の形態で構成される。便宜上、LBT-SB/RBインデックスは低い周波数帯域から高い周波数帯域に行くにつれて増加するように設定/定義される。
【0225】
一方、NRシステムの場合、送信/受信アンテナが大きく増加する巨大(massive)多重入力多重出力(multiple input multiple output、MIMO)環境が考慮される。即ち、巨大MIMO環境が考慮されることにより、送信/受信アンテナの数は数十又は数百個以上に増加する。一方、NRシステムでは、6GHz以上の帯域、即ち、ミリメートル周波数帯域での通信を支援する。しかし、ミリメートル周波数帯域は非常に高い周波数帯域を用いるため、距離による信号減殺が急激であるという周波数特性を有する。従って、少なくとも6GHz以上の帯域を使用するNRシステムでは、急激な電波減殺特性を補償するために、信号送信を全方向ではなく特定の方向にエネルギーを集めて送信するビームフォーミング技法を使用する。巨大MIMO環境ではハードウェア具現の複雑度を減らし、多数のアンテナを用いた性能増加、リソース割り当ての柔軟性、周波数ごとのビーム制御の容易さのために、ビーム形成加重値ベクトル(weight vector)/プリコーディングベクトル(precoding vector)を適用する位置によって、アナログビームフォーミング(analog beamforming)技法とデジタルビームフォーミング(digital beamforming)技法が結合したハイブリッド(hybrid)形態のビームフォーミング技法が要求される。
【0226】
図18はハイブリッドビームフォーミング(hybrid beamforming)のための送信端及び受信端のブロック図の一例を示す。
【0227】
ミリメートル周波数帯域において狭ビームを形成する方法として、BSやUEから多数のアンテナに適切な位相差を用いて同じ信号を送信することにより、特定の方向でのみエネルギーが高くなるビームフォーミング方式が主に考えられている。このようなビームフォーミング方式には、デジタル基底帯域(baseband)信号に位相差を形成するデジタルビームフォーミング、変調されたアナログ信号に時間遅延(即ち、循環遷移)を用いて位相差を形成するアナログビームフォーミング、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングを全て利用するハイブリッドビームフォーミングなどがある。アンテナ要素ごとに送信パワー及び位相調節ができるようにトランシーバユニット(transceiver unit、TXRU)を有すると、周波数リソースごとに独立したビームフォーミングが可能になる。しかし、100余個の全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性が乏しい。即ち、ミリメートル周波数帯域は急激な電波減殺特性を補償するために多数のアンテナを使用する必要があり、デジタルビームフォーミングはアンテナ数ほどのRFコンポーネント(例えば、デジタルアナログコンバータ(DAC)、ミキサー(mixer)、電力増幅器(power amplifier)、線形増幅器(linear amplifier)など)を必要とするので、ミリメートル周波数帯域においてデジタルビームフォーミングを具現するためには通信機器の単価が上がる問題がある。従って、ミリメートル周波数帯域のようにアンテナが多く必要な場合には、アナログビームフォーミング又はハイブリッドビームフォーミング方式が考慮される。アナログビームフォーミング方式は、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相遷移器(analog phase shifter)でビームの方向を調節する。かかるアナログビームフォーミング方式は全体帯域において1つのビーム方向のみを形成するので、周波数選択的ビームフォーミング(beamforming、BF)ができない短所がある。ハイブリッドBFはデジタルBFとアナログBFの中間形態であって、Q個のアンテナ要素より少ない数であるB個のTXRUを有する方式である。ハイブリッドBFの場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0228】
ビーム管理(Beam management、BM)
【0229】
BM過程は、下りリンク(downlink、DL)及び上りリンク(uplink、UL)の送信/受信に使用可能なBS(或いは送信及び受信ポイント(transmission and reception point、TRP))及び/又はUEビームのセットを得て維持するための過程であり、以下のような過程及び用語を含む。
【0230】
-ビーム測定(beam measurement):BS又はUEが受信されたビームフォーミング信号の特性を測定する動作
【0231】
-ビーム決定(beam determination):BS又はUEが自分の送信ビーム(Tx beam)/受信ビーム(Rx beam)を選択する動作
【0232】
-ビームスイーピング(beam sweeping):所定の方式で一定時間区間の間に送信及び/又は受信ビームを用いて空間ドメインをカバーする動作
【0233】
-ビーム報告(beam report):UEがビーム測定に基づいてビームフォーミングされた信号の情報を報告する動作
【0234】
BM過程は、(1)SSB又はCSI-RSを用いるDL BM過程と、(2)SRS(Sounding reference signal)を用いるUL BM過程に区分される。また、それぞれのBM過程は、Txビームを決定するためのTxビームスイーピングとRxビームを決定するためのRxビームスイーピングを含む。
【0235】
このとき、DL BM過程は、(1)BSによるビームフォーミングされたDL RS(例、CSI-RS又はSSB)の送信と、(2)UEによるビーム報告(beam reporting)を含む。
【0236】
ここで、ビーム報告は、選好する(preferred)DL RS ID及びそれに対応する参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)を含む。DL RS IDはSSBRI(SSB Resource Indicator)又はCRI(CSI-RS Resource Indicator)である。
【0237】
図19はSSBとCSI-RSを用いたビームフォーミングの一例を示す。
【0238】
図19に示すように、SSBビームとCSI-RSビームがビーム測定(beam measurement)のために使用される。測定基準(measurement metric)はリソース/ブロックごとのRSRPである。SSBは粗い(coarse)ビーム測定のために使用され、CSI-RSは微細な(fine)ビーム測定のために使用される。SSBはTxビームスイーピングとRxビームスイーピングの全てに使用される。SSBを用いたRxビームスイーピングは多数のSSBバーストにわたって同一のSSBRIに対してUEがRxビームを変更しながらSSBの受信を試みることにより行われる。ここで、1つのSSバーストは1つ又はそれ以上のSSBを含み、1つのSSバーストセットは1つ又はそれ以上のSSBバーストを含む。
【0239】
QCL(Quasi-Co Location)
【0240】
UEは該UE及び所定のセルに対して意図した(intended)DCIを有する検出されたPDCCHによってPDSCHを復号するために、最大M個のTCI-状態設定を含むリストを受信する。ここで、MはUE能力(capability)に依存する。
【0241】
それぞれのTCI-Stateは1つ又は2つのDL RSとPDSCHのDM-RSポートの間にQCL関係を設定するためのパラメータを含む。QCL関係は、1番目のDL RSに対するRRCパラメータqcl-Type1と2番目のDL RSに対するqcl-Type2(設定された場合)を有して設定される。
【0242】
各DL RSに対応するQCLタイプはQCL-Info内のパラメータ'qcl-Type'により与えられ、以下のうちのいずれかである:
【0243】
-'QCL-TypeA':[Doppler shift、Doppler spread、average delay、delay spread]
【0244】
-'QCL-TypeB':[Doppler shift、Doppler spread]
【0245】
-'QCL-TypeC':[Doppler shift、average delay]
【0246】
-'QCL-TypeD':[Spatial Rx parameter]
【0247】
例えば、ターゲットアンテナポートが特定のNZP CSI-RSである場合、該当NZP CSI-RSアンテナポートは、QCL-TypeAの観点では特定のTRSと、QCL-Type Dの観点では特定のSSBとQCLされたと指示/設定される。かかる指示/設定を受けたUEはQCL-TypeA TRSで測定されたドップラー、遅延値を用いて該当NZP CSI-RSを受信し、QCL-TypeD SSBの受信に使用された受信ビームを該当NZP CSI-RSの受信に適用する。
【0248】
UL BM過程
【0249】
UL BMはUE具現によってTxビーム-Rxビームの間のビームレシプロシティ(beam reciprocity)(又はビーム対応性)が成立するか又は成立しない。もしBSとUEの両方でTxビーム-Rxビームの間の相互関係が成立すると、DLビーム対(pair)によりULビーム対を合わせることができる。しかし、BSとUEの一方でもTxビーム-Rxビームの間の相互関係が成立しないと、DLビーム対の決定とは別途に、ULビーム対の決定過程が必要である。
【0250】
また、BSとUEの両方ともビーム対応性を維持している場合にも、UEが選好する(preferred)ビームの報告を要請しなくても、BSはDL Txビームの決定のために、UL BM過程を使用することができる。
【0251】
UL BMはビームフォーミングされたUL SRS送信により行われ、SRSリソースセットのUL BMの適用有無は(RRCパラメータ)用途にRRCパラメータにより設定される。用途が'BeamManagement(BM)'に設定されると、所定の時間の瞬間(Time instant)に複数のSRSリソースセットのそれぞれに1つのSRSリソースのみが送信される。
【0252】
UEには(RRCパラメータ)SRS-ResourceSetにより設定される1つ又はそれ以上のサウンド参照信号(Sounding reference signal、SRS)リソースセットが(RRCシグナリングなどにより)設定される。それぞれのSRSリソースセットに対して、UEはK≧1SRSリソースが設定される。ここで、Kは自然数であり、Kの最大値はSRS_能力により指示される。
【0253】
DL BMと同様に、UL BM過程もUEのTxビームスイーピングとBSのRxビームスイーピングに区分される。
【0254】
図20はSRSを用いたUL BM過程の一例を示す。
【0255】
図20(a)はBSのRxビームフォーミング決定過程を示し、図20(b)はUEのTxビームスイーピング過程を示す。
【0256】
図21はSRSを用いたUL BM過程の一例を示すフローチャートである。
【0257】
-UEは'beam management'に設定された(RRCパラメータ)用途パラメータを含むRRCシグナリング(例、SRS-Config IE)をBSから受信する(S2110)。SRS-Config IEはSRS送信設定のために使用される。SRS-Config IEはSRS-ResourcesのリストとSRS-ResourceSetのリストを含む。それぞれのSRSリソースセットはSRS-resourceのセットを意味する。
【0258】
-UEはSRS-Config IEに含まれたSRS-SpatialRelation Infoに基づいて送信するSRSリソースに対するTxビームフォーミングを決定する(S2120)。ここで、SRS-SpatialRelation InfoはSRSリソースごとに設定され、SRSリソースごとにSSB、CSI-RS又はSRSで使用されるビームフォーミングと同一のビームフォーミングを適用するか否かを示す。
【0259】
-もしSRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されると、SSB、CSI-RS又はSRSで使用されるビームフォーミングと同一のビームフォーミングを適用して送信する。しかし、SRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されないと、UEは任意にTxビームフォーミングを決定して、決定されたTxビームフォーミングによりSRSを送信する(S2130)。
【0260】
より具体的には、'SRS-ResourceConfigType'が'periodic'に設定されたP-SRSに対して:
【0261】
i)SRS-SpatialRelationInfoが'SSB/PBCH'に設定される場合、UEはSSB/PBCHの受信のために使用した空間ドメインRxフィルターと同一の(或いは該当フィルターから生成された)空間ドメイン送信フィルターを適用して該当SRSを送信する;又は
【0262】
ii)SRS-SpatialRelationInfoが'CSI-RS'に設定される場合、UEはCSI-RSの受信のために使用される同一の空間ドメイン送信フィルターを適用してSRSを送信する;又は
【0263】
iii)SRS-SpatialRelationInfoが'SRS'に設定される場合、UEはSRSの送信のために使用された同一の空間ドメイン送信フィルターを適用して該当SRSを送信する。
【0264】
-さらにUEはBSからSRSに対するフィードバックを以下の3つの場合のように受信するか又は受信しない(S2740)。
【0265】
i)SRSリソースセット内の全てのSRSリソースに対してSpatial_Relation_Infoが設定される場合、UEはBSが指示したビームでSRSを送信する。例えば、Spatial_Relation_Infoが全て同一のSSB、CRI又はSRIを指示する場合、UEは同じビームでSRSを繰り返して送信する。
【0266】
ii)SRSリソースセット内の全てのSRSリソースに対してSpatial_Relation_Infoが設定されない場合、UEは自由にSRSビームフォーミングを変更しながら送信する。
【0267】
iii)SRSリソースセット内の一部のSRSリソースに対してのみSpatial_Relation_Infoが設定される場合、設定されたSRSリソースに対しては指示されたビームでSRSを送信し、Spatial_Relation_Infoが設定されないSRSリソースに対してはUEが任意にTxビームフォーミングを適用して送信する。
【0268】
図22はdirectional LBTとomnidirectional LBTの一例を示す。
【0269】
図22(a)は特定のビーム方向LBT及び/又はビームグループ単位のLBTを含むdirectional LBTを示し、図22(b)はomnidirectional LBTを示す。
【0270】
図22(a)を見ると、ビームグループ(beam group)がビーム#1ないしビーム#5で構成されるとき、ビーム#1ないしビーム#5に基づいてLBTを行うことをビームグループ単位のLBTという。またビーム#1ないしビーム#5のいずれかのビーム(例えば、ビーム#3)によりLBTを行うことを特定のビーム方向LBTという。このとき、ビーム#1ないしビーム#5は連続する(又は隣接する)ビームであっても、不連続する(又は隣接しない)ビームであってもよい。またビームグループに含まれるビームが必ず複数である必要はなく、単一のビームが1つのビームグループを形成してもよい。
【0271】
図22(b)はomnidirectional LBTであって、全方向のビームが1つのビームグループを構成して、該当ビームグループ単位でLBTを行う場合、omnidirectional LBTを行うといえる。即ち、全方向のビーム、即ち、セルで特定のセクター(sector)をカバーするビームの集合である全方向のビームが1つのビームグループに含まれると、これはomnidirectional LBTを意味することもできる。
【0272】
一方、後述する提案方法において、ビームとは、特定の方向及び/又は特定の空間に電力を集中させて特定の動作(例えば、LBT又は送信)を行うための領域を意味する。言い換えれば、端末又は基地局は特定の空間及び/又は特定の方向に対応する特定の領域(即ち、ビーム)をターゲットとしてLBT又は送信のような動作を行う。従って、それぞれのビームはそれぞれの空間及び/又はそれぞれの方向に対応する。また端末又は基地局はそれぞれのビームを使用するために、それぞれの空間及び/又はそれぞれの方向に対応する空間ドメインフィルター(Spatial Domain Filter)を使用することができる。即ち、1つの空間ドメインフィルターは1つ以上のビームに対応し、端末又は基地局は使用しようとするビーム(又は空間及び/又は方向)に対応する空間ドメインフィルターを用いてLBT又は送信のような動作を行う。
【0273】
例えば、端末又は基地局は、LBTビームに対応する空間ドメインフィルターを用いて該当LBTビームのための空間及び/又は方向を介してLBTを行うか、又はTxビームに対応する空間ドメインフィルターを用いて該当Txビームのための空間及び/又は方向を介してDL/UL送信を行う。
【0274】
52.6GHz以上の高周波帯域では、低周波帯域より相対的に大きい経路損失(path loss)などにより、多重アンテナを活用したアナログビームフォーミングのような技術により全方向にLBTを行うomnidirectional LBT(以下、O-LBT)、及びomnidirectional送受信と共に、特定のビーム方向にのみLBT(Listen-before-Talk)を行うdirectional LBT(以下、D-LBT)及びdirectional送受信が考慮される。
【0275】
従って、基地局は端末にUL信号/チャネルの送信時に使用するLBTの種類とLBTを行う方向について指示する必要がある。この開示では、基地局が端末のモードによってLBTを行うビーム方向を設定する方法について説明する。即ち、この開示では、端末が休止/inactive modeであるか或いはconnected modeであるかによってLBTを行うビームの方向(以下、LBT beam)を設定する方法について提案する。
【0276】
非免許帯域において送信のために行うチャネル接続手順としては、代表的にはLBT(Listen-before-Talk)がある。信号を送信する基地局及び/又は端末が測定した周辺の干渉程度(interference level)をEDしきい値のような特定のしきい値と比較して雑音度が一定以下である場合、該当信号の送信を許容して送信間衝突を防止するメカニズムである。
【0277】
即ち、高周波帯域の場合、相当な経路損失(path-loss)によりカバレッジが制限されるが、このカバレッジ問題を克服するために、多重アンテナ技法を活用する。例えば、全方向(omnidirectional)送信ではない、特定の方向(directional)にエネルギーを集中して信号を送信する狭幅ビーム(narrow beam)送信を行うことができる。
【0278】
高周波非免許帯域では、上述したLBTのようなチャネル接続手順と共に、ビーム基盤の送信を結合して共に考慮する必要がある。例えば、特定の方向にdirectional LBTを行うために該当方向にのみdirectional LBT(D-LBT)を行うか、又は該当方向のビームが含まれたビームグループ単位のLBTを行ってチャネルが休止であると判断されると送信を行う。ここで、ビームグループには単一或いは複数のビームが含まれ、全方向のビームを含むと、omnidirectional LBT(O-LBT)に拡張できる。
【0279】
上述したビーム基盤の送信は特定の方向にエネルギーを集中して信号を送信するので、全方向送信に比べて周辺に位置する基地局/端末(送信方向に位置するノードは除外)に及ぼす干渉(interference)の影響が相対的に少ない。即ち、ビーム基盤の送信は特定の方向にのみ干渉を及ぼすので、スペクトル共有(spectrum sharing)が自然に行われる。従って、特定の条件を満たすと、LBTを行わず、ビーム基盤の送信を行ってチャネル接続機会を増加させ、システム性能を向上させることができる。
【0280】
それぞれのビームが含まれるビームグループ及びそれぞれのビームグループに含まれる少なくとも1つのビームに関する情報が設定され、個別ビーム又はビームグループごとにCWS(Contention Window Size)及びBack-off counter値がそれぞれ管理される。従って、LBTを行うとき、CWS reset/増加或いはBack-off counterの減少などのイベントが、それぞれのビームとそれぞれのビームが含まれたビームグループの間に影響を及ぼす。例えば、特定のビーム方向のLBTにより送信したデータに対するフィードバックがNACKであり、該当ビーム方向のためのCWS値が増加すると、該当CWS増加は該当ビームが含まれたビームグループで管理されるCWSにも反映されてビームグループのためのCWS値が増加する。反面、該当ビーム方向のためのCWS値が増加しても、該当ビームが含まれたビームグループには影響がなく、ビームグループのためのCWS値は独立して管理されることもある。またビームごと或いはビームグループ単位で管理されるBack-off counter値も、上述したようにビームごとのBack-off counter値とビームグループのBack-off counter値が個々に独立して管理されるか、或いは互いに従属して影響を及ぼす。
【0281】
ビームごとのLBTとビームグループLBTの間では特定の条件下で互いに転換して行われることもある。UL送信の場合、基地局が2つのLBTタイプ(即ち、ビームごとのLBT及びビームグループLBT)のうち、使用するLBTタイプを指示する。CG(Configured grant) UL送信の場合には、CG ULを送信するためのリソースを設定するとき、それぞれのリソースで行うLBTタイプが共に設定されることもある。また、Delay sensitiveしたデータ送信が特定のビーム方向へのLBTと共に指示された場合、LBT失敗によってデータを送信できない可能性もある。従って、該当ビームが含まれたビームグループ内の他のビームへのLBT機会を複数個に割り当ててチャネル接続機会を増加させることができる。
【0282】
この開示において、ビームごとのLBT手順又はビームグループ単位のLBT手順とは、基本的にrandom back-off基盤のCategory-3(Cat-3)或いはCategory-4 LBTを意味する。またビームごとのLBTは特定のビーム方向に搬送波検知(carrier sensing)を行ってEDしきい値と比較した後、搬送波検知により測定したエネルギーがEDしきい値より低いと、該当ビーム方向のチャネルが休止であると判断し、搬送波検知により測定したエネルギーがEDしきい値より高いと、該当ビーム方向のチャネルがビジーであると判断する。
【0283】
ビームグループLBT手順は、ビームグループに含まれた全てのビーム方向に上述したLBT手順を行うことであり、ビームグループ内に予め設定/指示された特定方向のビーム(例えば、代表ビーム)がある場合には、multi-CC LBTのように該当ビームを用いて代表としてrandom back-off基盤のLBT手順を行い、ビームグループに含まれた残りのビームはrandom back-off基盤ではなく、Category-1(Cat-1)又はCategory-2(Cat-2) LBTを行って、LBT成功時に信号を送信することを意味する。一方、ビームグループLBT手順では、各国/地域の規制によって、代表ビームによりrandom back-off基盤のLBT手順を行い、ビームグループに含まれた残りのビームはLBTを行うことなく(no-LBT)、残りのビームのそれぞれにより信号を送信することもできる。
【0284】
提案方法を説明する前に、この開示に適用される非免許帯域のためのNR基盤のチャネル接続方式(channel access scheme)を以下のように分類する。
【0285】
-Category 1(Cat-1):COT内で以前の送信が終了した直後に短いスイッチングギャップ(Switching Gap)の後、すぐ次の送信が行われ、このスイッチングギャップは特定の長さ(例えば、3us)より短く、送受信処理時間(transceiver turnaround time)まで含む。Cat-1 LBTは上述したタイプ2C CAPに対応する。
【0286】
-Category 2(Cat-2):バック-オフのないLBT方法であって、送信直前の特定の時間の間にチャネルが休止であることが確認されると、すぐ送信が可能である。Cat-2 LBTは送信直前のチャネルセンシングに必要な最小センシング区間の長さによって細分化される。例えば、最小センシング区間の長さが25usであるCat-2 LBTは上述したタイプ2A CAPに対応し、最小センシング区間の長さが16usであるCat-2 LBTは上述したタイプ2B CAPに対応する。最小センシング区間の長さは例示的なものであり、25us又は16usより短くてもよい(例えば、9us)。
【0287】
-Category 3(Cat-3):固定CWSを有してバック-オフするLBT方法であって、送信装置(transmitting entity)が0から最大の競争ウィンドウサイズ(contention window size、CWS)値(固定)のうち、ランダムの数Nを選択して、チャネルが休止であることが確認されるたびにカウンター値を減少し、カウンター値が0になった場合に送信可能である。
【0288】
-Category 4(Cat-4):変動CWSを有してバック-オフするLBT方法であって、送信装置が0から最大CWS値(変動)のうち、ランダムの数Nを選択して、チャネルが休止であることが確認されるたびにカウンター値を減少し、カウンター値が0になった場合に送信が可能であるが、受信側から該当送信が正しく受信されていないというフィードバックを受けると、最大CWS値が1段階高い値に増加して、増加したCWS値から再びランダムの数を選択して再度LBT手順を行う。Cat-4 LBTは上述したタイプ1 CAPに対応する。
【0289】
一方、後述する各提案方法は他の提案方法に反しない限り、結合して共に適用できる。
【0290】
基地局は端末が該当セルに(初期)接続するために必要な情報をSynchronization signal(SS)/Physical Broadcast Channel(PBCH) block(以下、SSB)により送信する。SSBは、同期化のための信号とSFN(System Frame Number)、SSBインデックスのMSB(most significant bit)などのタイミング情報(timing information)、PRB(Physical Resource Block)グリッド整列(grid alignment)のためのSSB-subcarrier offset値、副搬送波間隔(subcarrier spacing)とSIB1のためのPDCCH(Physical Downlink Control Channel)設定(configuration)、DMRS(Demodulation Reference Signal)タイプA位置(type a position)などのRMSI CORSET/SS(search space)、initial active DL BWPに関する情報、及びbarring情報などを含む。
【0291】
このようなSSBは所定の時間ドメイン位置(time domain position)において特定のインデックスを有してビームスイーピングにより送信される。例えば、それぞれのSSBインデックスごとに送信されるビームの方向が異なる。端末は該当セル接続のためにPRACH(2-step RACHである場合は、msgA)を送信する前に様々なビーム方向ごとに受信されるSSBのうち、最も受信感度の良いSSBを選択する。又は端末は受信されるSSBのうち、RSRP(Reference Signal Received Power)が特定のしきい値以上であるSSBを選択する。
【0292】
もししきい値以上であるSSBが存在しないと、端末は任意のSSB方向に受信されたSSBを選択し、選択されたSSBインデックスに連関するRO(RACH occasion)に連関する方向にPRACH(2-step RACHである場合は、msgA)を送信する。
【0293】
一方、非免許帯域のうち、LBTのようにチャネル接続(channel access)のためのスペクトル共有メカニズム(spectrum sharing mechanism)が必須に求められる地域の場合、基地局と端末は両方とも送信前にチャネルが休止であるか否かを確認した後に送信を行うべきである。PRACH(或いはmsgA)送信においても、上述したLBTのようなチャネル接続手順は適用される。
【0294】
従って、端末はPRACH(或いはmsgA)の送信前にLBTを行うべきであるが、上述したように、52.6GHz以上の高周波帯域では低周波帯域より相対的に大きい経路損失(path loss)などのため、多重アンテナを活用したアナログビームフォーミング(analog beamforming)のような技術により、全方向にLBTを行うomnidirectional LBT(以下、O-LBT)、omnidirectional送受信と共に特定のビーム方向にのみLBTを行うdirectional LBT(以下、D-LBT)及びdirectional送受信が考慮される。
【0295】
ここで、端末が特定のビーム方向にD-LBTを行うためには、基地局から予めLBTを行うビーム方向が設定或いは指示される必要がある。基地局は端末のモードによってLBTを行うビームの方向を異なるように設定/指示することができる。言い換えれば、基地局は端末のモードが休止/inactive modeであるか、或いはconnected modeであるかによって、LBTを行うビームの方向(以下、LBT beam)を異なるように設定/指示することができる。
【0296】
図23は基地局がSSBを20ms周期で5msウィンドウ内で各SSBインデックスごとにビームスイーピング(beam sweeping)により互いに異なるビーム方向に順に送信するとき、端末1と端末2の立場で受信ビーム方向ごとのSSB信号の受信強度の例示を示す図である。図23において、端末1と端末2は最高受信感度で受信されたSSBビーム方向を最上のビーム(best beam)であると判断し、該当SSBビームがマッピングされたRO(RACH Occasion)で該当ビーム方向にPRACH又はmsgAを送信する。例えば、図23を参照すると、端末1はSSBインデックス#2を最上のビームであると判断して、SSBインデックス#2にマッピングされたROでPRACH又はmsgAを送信し、端末2はSSBインデックス#Lを最上のビームであると判断して、SSBインデックス#LにマッピングされたROでPRACH又はmsgAを送信する。
【0297】
一方、DLビームとULビームの間にビームレシプロシティ(beam reciprocity)が成立する場合、DLビーム対を決定する手順とULビーム対を決定する手順のいずれかは省略できる。これはビーム対応性(beam correspondence)が成立する場合にも同様に適用される。
【0298】
ここで、ビームレシプロシティ(beam reciprocity)(又はビーム対応性)が成立するとは、基地局と端末の間の通信において基地局送信ビームと基地局受信ビームが一致し、端末送信ビームと端末受信ビームが一致すると仮定することを意味する。ここで、基地局送信ビーム及び基地局受信ビームはそれぞれDL送信ビーム(DL Tx Beam)及びDL受信ビーム(DL Rx Beam)を意味し、端末送信ビーム及び端末受信ビームはそれぞれUL送信ビーム(UL Tx Beam)及びUL受信ビーム(UL Rx beam)を意味する。ここで、Tx beamは送信ビーム(transmission beam)を意味し、Rx beamは受信ビーム(Reception beam)を意味する。
【0299】
CCA(clear channel assessment)領域とは、LBT手順によりチャネルの占有有無を評価する領域であり、端末又は基地局は特定の受信ビーム方向に対するエネルギーを測定したとき、測定されたエネルギーがEDしきい値より高いと、周辺の他の基地局又は端末がチャネルを占有して信号送信中であるという意味であり、ビジーであると判断する。また、測定されたエネルギーがEDしきい値より低い場合には、チャネルが休止であると判断して、LBT手順の終了後、DL/UL信号/チャネルの送信を開始する。
【0300】
1つのTX burstに含まれた全てのDL信号/チャネル(又はUL信号/チャネル)を空間的(一部の)QCL関係を有する信号/チャネルで構成すると、以下の理由で望ましい。例えば、図24のように基地局がLBTに成功した後、総4つのスロットで構成されたTX burstを送信するとき、ビームAの方向に3スロットの間に送信した後、4番目のスロットではビームCの方向に送信することができる。
【0301】
ところが、基地局がビームAの方向に信号を送信する間に、該当U-bandで共存するWi-Fi APはビームAの方向に送信される信号を感知できず、チャネルが休止であると判断した後、LBTに成功して信号の送受信を開始する。このとき、slot#k+3から基地局がビームCの方向に信号を送信すると、該当Wi-Fiの信号に干渉として作用する可能性がある。このように、ビームAで送信した基地局が追加LBTなしにビーム方向を変更して送信することにより、共存する他の無線ノードに干渉を発生する可能性もあるので、基地局がLBTに成功した後、送信するTX burstの送信ビーム方向は変更しない方が望ましい。
【0302】
NRシステムでは、DL信号とUL信号を連関して、UL送受信のとき、端末が使用するビーム情報をシグナリングする方法が考慮されている。例えば、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)リソースとSRS(Sounding Reference Signal)リソースを連動して、該当CSI-RSリソースで端末が生成したビーム方向があれば、該当CSI-RSリソースにリンクされたSRSリソースでSRSを送信するとき(或いは該当CSI-RSリソースにリンクされたSRSリソースがシグナリングされたULグラントによりスケジューリングされるPUSCHを送信するとき)、端末はCSI-RS受信ビームに対応する送信ビームを使用してUL信号を送信する。このとき、特定の受信ビームと特定の送信ビームの間の関係は、端末のビーム対応能力(beam correspondence capability)がある場合は、端末が具現上設定したものである。又は特定の受信ビームと特定の送信ビームの間の関係は、端末のビーム対応能力(beam correspondence capability)がない場合は、基地局及び端末の間に訓練(training)により設定されたものである。
【0303】
従って、DL信号とUL信号の間の連関(association)関係が定義された場合、該当DL信号と空間的(一部の)QCL関係にあるDL信号/チャネルで構成されたDL TX burstと、該当DL信号に連関するUL信号と空間的(一部の)QCL関係にあるUL信号/チャネルで構成されたUL TX burstの間には、COT共有が許容される。
【0304】
ここで、UL信号/チャネルとは、以下のような信号/チャネルのうちのいずれかを含む。
【0305】
-SRS(Sounding RS)、DMRS for PUCCH、DMRS for PUSCH、PUCCH、PUSCH及びPRACH
【0306】
ここで、DL信号/チャネルとは、以下のような信号/チャネルのうちのいずれかを含む。
【0307】
-PSS(Primary synchronization signal)、SSS(Secondary SS)、DMRS for PBCH、PBCH、TRS(tracking reference signal)又はCSI-RS for tracking、CSI-RS for CSI(channel state information) acquisition及びCSI-RS for RRM measurement、CSI-RS for beam management、DMRS for PDCCH、DMRS for PDSCH、PDCCH(又はPDCCHが送信されるCORESET(control Resource set))、PDSCH及び上述した信号或いは該当信号の変形或いは新しく導入された信号として、TX burstの前に配置されて、tracking or (fine) time/frequency synchronization or coexistence or power saving or frequency reuse factor=1などのために導入された信号
【0308】
提案方法を説明する前に、後述する提案方法を具現するための端末及び基地局の全般的な動作過程について説明する。
【0309】
図25は少なくとも1つの提案方法による端末の全般的な動作過程を説明する図である。
【0310】
図25を参照すると、端末は基地局からLBT(Listen-Before-Talk)に関連する情報を受信する(S2501)。一方、LBTに関連する情報及び該当情報を受信する具体的な方法は[提案方法#1]、[提案方法#3]及び[提案方法#5]のうちのいずれかに基づく。
【0311】
端末は受信した情報に基づいてUL(Uplink)信号送信のためのLBTを行う(S2503)。また、端末はLBTによりチャネルが休止であると判断されると、UL信号を送信する(S2505)。一方、端末がLBTを行ってUL信号を送信するための具体的な方法は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づく。
【0312】
図26は少なくとも一つの提案方法による基地局の全般的な動作過程を説明する図である。
【0313】
図26を参照すると、基地局は端末にLBTに関連する情報を送信する(S2601)。一方、LBTに関連する情報及び該当情報を受信する具体的な方法は[提案方法#1]、[提案方法#3]及び[提案方法#5]のうちのいずれかに基づく。
【0314】
基地局は端末からUL信号を受信する(S2603)。このとき、受信されたUL信号は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づいて送信されたものである。
【0315】
図27は少なくとも一つの提案方法によるネットワークの全般的な動作過程を説明する図である。
【0316】
基地局は端末にLBT(Listen-Before-Talk)に関連する情報を送信する(S2701)。一方、LBTに関連する情報及び該当情報を送信する具体的な方法は[提案方法#1]、[提案方法#3]及び[提案方法#5]のうちのいずれかに基づく。
【0317】
端末は基地局から受信した情報に基づいてUL(Uplink)信号送信のためのLBTを行う(S2703)。また端末はLBTによりチャネルが休止であると判断されると、UL信号を基地局に送信する(S2705)。一方、端末がLBTを行ってUL信号を送信するための具体的な方法は[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づく。
【0318】
[提案方法#1]
【0319】
初期接続或いは休止/inactiveモードの端末のD-LBTのためのLBT beam設定方法
【0320】
1.実施例#1-1
【0321】
SIB(System Information Blcok)のような上位階層信号(例えば、RRCシグナリング)によりPRACH又はmsgA送信のようなRACH手順に使用するLBTの種類を設定する。
【0322】
(1)RRC(Radio Resource Control)連結前の初期接続(initial Access)の段階ではO-LBTをデフォルトとして使用し、RRC連結後にO-LBTを使用するか、それともD-LBTを使用するかは基地局が端末に設定/指示する。
【0323】
2.実施例#1-2
【0324】
ビーム対応性(Beam correspondence)が成立する場合、端末はSSBビームの受信方向にD-LBTを行った後、PRACH或いはmsgAを送信する。もしビーム対応性が成立しないと、端末はビームグループ単位のD-LBT又はO-LBTを行った後、PRACH或いはmsgAを送信する。
【0325】
3.実施例#1-3
【0326】
端末は最上のビーム方向を選択するために設定されたRSRP(Reference Signal Received Power)しきい値によって以下のようにLBTを行って、PRACH或いはmsgAを送信する。
【0327】
(1)単一のSSB RSRPしきい値が設定された場合
【0328】
1)RSRPしきい値以上の全てのSSBに対応する全てのROでSSBに対応するビーム方向にD-LBTを行い、D-LBTが成功したビーム方向によりPRACH或いはmsgAを送信する。
【0329】
2)RSRPしきい値以上のSSBを受信強度の高い順に優先順位を設定して、一番高い優先順位のSSBに対応するROから順にD-LBTを試み、D-LBTに成功したビーム方向によりPRACH或いはmsgAを送信する。例えば、一番高い優先順位のSSBに対応するROから一番低い優先順位のSSBに対応するROまで順にD-LBTを試み、一番目にD-LBTに成功したビーム方向によりPRACH或いはmsgAを送信する。
【0330】
3)上記2)において、RSRPしきい値以上のSSBに対応するROの全てでD-LBTに失敗した場合は、再度最初のROから順にD-LBTを試みるか、又はO-LBTに転換してLBTを試み、LBTに成功したビーム方向によりPRACH或いはmsgAを送信する。
【0331】
(2)複数のRSRPしきい値(例えば、Th_1及びTh_2、Th_1>Th_2)が設定された場合
【0332】
1)Th_1以上のSSBが複数個存在する場合、端末はTh_1以上のSSBのうち、いずれかを選択するか、又は受信強度が高い順に優先順位を決めたとき、一番優先順位が高いSSBを選択する。端末は選択されたSSBに対応するROでのみD-LBTを試み、LBTに失敗すると、次の優先順位のSSB或いは以前に選択したSSBを除いた残りのSSBのうちのいずれかを再選択してD-LBTを再度試みる。端末はD-LBTに成功したビーム方向によりPRACH或いはmsgAを送信する。
【0333】
2)Th_1以上のSSBがなく、Th_2以上のSSBのみがある場合は、該当SSBに対応するROで端末がO-LBTを試みてO-LBTに成功すると、PRACH或いはmsgAを送信する。
【0334】
4.実施例#1-4
【0335】
端末がConnected modeであるとき、基地局のスケジューリングにより(例えば、PDCCH order)トリガーされるCFRA(contention free random access)の場合、端末に指示されたRO及びdedicated preambleに対してD-LBTを行う。反面、休止/inactive端末のように、CBRA(contention based random access)の場合には、端末は常にO-LBTを行う。
【0336】
但し、[提案方法#1]において、単一のLBT beamは複数のUL Tx beamとマッピングされることもできる。
【0337】
以下、[提案方法#1]について具体的に説明する。
【0338】
上述したように、非免許帯域においてチャネルに接続するためにLBTのようなスペクトル共有メカニズム(spectrum sharing mechanism)が必須(mandatory)である地域では、端末と基地局は両方とも送信前にLBTを行うべきである。また端末の場合、基地局に初期接続するために互いに異なるビーム方向にビームスイーピング(sweeping)されて送信されるSSBを受信して、セルの基本情報及びRACH関連情報(例えば、RACH configuration)を得る。また端末は受信されたSSBのうち、受信強度(RSRP)が高いSSB(例えば、RSRPしきい値を超えるSSB)を選択するか、又は任意のSSBを選択する。端末は選択されたSSBのSSBインデックスに連関するRO及びビーム方向にPRACH或いはmsgAを送信する。ここで、端末は選択されたSSBに連関する方向にULを送信するために、該当方向へのD-LBT或いはO-LBTに成功しなければならない。
【0339】
このとき、基地局はSIBのような上位階層信号(例えば、RRCシグナリング)により初期接続を試みる端末にPRACH或いはmsgA送信のためのLBTの種類を設定する。例えば、基地局がSIB1によりRACH関連情報をブロードキャスト(broadcasting)するとき、ROで使用するLBTの種類がO-LBTであると設定すると、端末はRel-16 NR-UのようにO-LBTを行って、該当O-LBTに成功すると、PRACH或いはmsgAを送信する。
【0340】
さらに他の例においては、基地局がSIB1によりD-LBTを指示すると、端末は複数のビーム方向から受信されるSSBのうち、RSRPしきい値を超えるSSB或いは任意のSSBを選択する。また端末は選択されたSSBのSSBインデックスに連関するRO及びビーム方向によりD-LBTを行って、該当D-LBTに成功すると、PRACH或いはmsgAを送信することもできる。
【0341】
又は端末は初期接続のようなRRC連結前には必ず基本としてO-LBTを使用してULを送信する。またRRC連結後に基地局からO-LBTを行うか、それともD-LBTに転換するかについての設定を受信することもできる。
【0342】
ビーム対応性(Beam correspondence)は、基地局と端末の間の通信において、基地局送信ビームと基地局受信ビームが一致し、端末送信ビームと端末受信ビームが一致すると仮定できることを意味する。ここで、基地局送信ビーム及び基地局受信ビームはそれぞれDL送信ビーム及びDL受信ビームを意味し、端末送信ビーム及び端末受信ビームはそれぞれUL送信ビーム及びUL受信ビームを意味する。
【0343】
もし端末が初期接続のために複数のビーム方向にブロードキャストされて送信されるSSB(互いに異なるインデックスを有するSSB)のそれぞれを受信したとき、端末のSSB受信ビームと端末のPRACH或いはmsgA送信ビームが一致すると(即ち、ビーム対応性が成立すると)、端末はSSBビーム受信方向と同じ送信ビーム方向にD-LBTを行って、該当D-LBTに成功すると、PRACH或いはmsgAを送信する。
【0344】
もしSSB受信ビームと端末のPRACH或いはmsgA送信ビームが一致しない場合は(即ち、ビーム対応性が成立しない場合は)、端末はPRACHやmsgAの送信前にO-LBTを行うこともできる。ここで、O-LBTを行うことはビーム対応性が成立しないため、特定のビーム方向への送信及びD-LBTを行うことが全方向への送信及びO-LBTを行うことに比べて有意味な大きな利点がなく、ビーム対応性が成立しない場合、端末がD-LBTを行う方向を正確に判断することが難しいためである。
【0345】
初期接続端末は各ビーム方向から受信されるSSBのRSRPを基地局から設定されたRSRPしきい値と比較して、RSRPしきい値以上のSSBを最上のビーム方向として選択する。
【0346】
ところが、RSRPしきい値以上のSSBは複数個あり得る。この場合、端末はRSRPしきい値以上のSSBのうち、任意の一つを選択する。端末は選択されたSSBのSSBインデックスに連関するRO及びビーム方向にD-LBTを試みる。又は端末は受信強度が一番強いSSBから優先順位を設定して降順に順にD-LBTを試みるか、或いはRSRPしきい値以上の全てのSSBに連関する全てのROで対応する方向にD-LBTを試みる。
【0347】
ところが、もし端末に単一のRSRPしきい値が設定され、RSRPしきい値以上の複数のSSBが存在しても、端末はRSRPしきい値以上の複数のSSBのうち、一つのSSBのみを任意に選択するか、又は受信強度が一番強いSSBのみを選択して、該当SSBに対応するRO及びビーム方向にD-LBTを試みれば、LBT失敗の可能性があるので、端末のチャネル接続機会が少ない。即ち、端末のPRACH或いはmsgAの送信機会が相対的に少ない。
【0348】
従って、実施例#1-3(1)のように、端末は端末に設定されたRSRPしきい値以上の全てのSSBに対応する全てのROに対応するそれぞれのビーム方向にD-LBTを試みることができる。また端末はD-LBTに成功したビーム方向にPRACHやmsgAを送信することにより、チャネル接続機会を増加させることができる。
【0349】
又は端末はSSB受信強度の順に優先順位を設定して一番高い優先順位のSSB(例えば、最大RSRPを有するSSB)に対応するRO及びビーム方向から一番低い優先順位のSSB(例えば、最低RSRPを有するSSB)の順にD-LBTを試みることもできる。もし、実施例#1-3(1)の1)又は2)によって、RSRPしきい値以上のSSBに対応する全てのROでD-LBTを試みたにもかかわらず、該当D-LBTに全て失敗した場合には、再度循環して最初にD-LBTを試みたROから再度D-LBTを試みるか、又はO-LBTに転換してO-LBTを試みて成功した場合、端末はPRACHやmsgAを送信することができる。
【0350】
もしRSRPしきい値を複数個設定できる場合、実施例#1-3(2)の1)又は2)のように、端末はTh_1以上のSSBのうち、いずれかを選択するか、或いは受信強度によって優先順位を設定したとき、優先順位が一番高いSSBを選択することができる。端末は選択されたSSBに対応するROでのみD-LBTを試み、失敗した場合は、次の優先順位のSSB或いは以前に選択したSSBを除いた残りのSSBのうち、任意のSSBを再選択してD-LBTを再度試みる。また端末はD-LBTに成功したビーム方向にPRACH或いはmsgAを送信することができる。
【0351】
Th_1以上のSSBがなく、Th_2以上のSSBのみがある場合には、該当SSBに対応するROで端末がO-LBTを試みて、O-LBTに成功すれば、PRACH或いはmsgAを送信する。
【0352】
なお、休止モードの端末の初期接続とは異なり、Connected mode端末の場合は、端末は基地局のスケジューリングにより(例えば、PDCCH order)トリガーされるCFRA(contention free random access)に基づいてPRACH或いはmsgAを送信する。この場合、端末は端末に指示されたRO及びdedicated preambleに対してD-LBTを行ってPRACH或いはmsgAを送信する。もし、休止/inactive端末のようにCBRA(contention based random access)である場合は、端末は常にO-LBTを行うこともできる。
【0353】
[提案方法#2]
【0354】
UL送信のためのD-LBT或いはO-LBTを行う過程においてUL LBT(failure)カウンター値を設定する方法
【0355】
1.実施例#2-1
【0356】
端末はUL LBT(failure)カウンター値をビームごとに管理及び適用することができる。例えば、特定のビーム方向のD-LBTに連続して失敗し、カウンター値が最大M1値に到達した場合、端末はLBT beamを再選択し、再選択されたLBT beamに基づいて再度D-LBTを試みる。ここで、M1値は予め標準に定義されるか、又は基地局により設定/指示された値である。
【0357】
2.実施例#2-2
【0358】
UL LBT(failure)カウンター値をビームごとに管理及び適用する。例えば、特定のビーム方向のD-LBTに連続して失敗して、カウンター値が最大値に到達した場合、O-LBTにスイッチングしてO-LBTを試みる。また端末は基地局にO-LBTにスイッチング又はフォールバック(fallback)されたことを知らせる情報を特定の信号/チャネルを介して送信する。ここで、O-LBTのカウンター値とD-LBTの各ビームごとのカウンター値は独立して管理されて適用される。
【0359】
(1)一方、端末がO-LBTに転換されたことを基地局に知らせるために、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)に直接該当情報を含めて送信することができる。又は端末は予め約束された/設定された特定の時間-周波数リソースを使用してUL送信を行うことにより、O-LBTに転換されたことを基地局に知らせることができる。例えば、端末がO-LBTに転換されたとき、使用する時間-周波数リソースを基地局が端末に予め設定した場合は、端末はO-LBTの転換後、最初のUL送信は該当時間-周波数リソースにより行うことができる。
【0360】
3.実施例#2-3
【0361】
実施例#2-1のように、端末がビーム再選択(beam reselection)の動作を行うとき、複数のビームに対して連続してD-LBTに失敗してカウンター値がM2値に到達した場合は、以下のような手順に従う。言い換えれば、N個のビームのカウンター値が全てM1値に到達するか、又は各ビームごとのカウンター値の合算がM2値に到達した場合には、以下のような手順に従う。ここで、N値及びM2値は予め標準に定義されるか、又は基地局により設定/指示されたものである。
【0362】
(1)端末が休止モードで初期接続手順(initial access procedure)を進行中であれば、セル再選択(cell reselection)を行う。
【0363】
(2)端末がconnected modeであり、現在Active UL BWP以外に設定された他のUL BWPが存在する場合は、他のUL BWPにActive UL BWPをスイッチングする。
【0364】
但し、[提案方法#2]において、単一のLBT beamは複数のUL Tx beamとマッピングされることができる。
【0365】
以下、[提案方法#2]について具体的に説明する。
【0366】
非免許帯域では常にLBT失敗によって送信自体ができない場合があり得る。LBT失敗が続く場合は、端末と基地局の間で曖昧さ(ambiguity)が発生し得るので、Rel-16 NR-UではUL LBT(failure)カウンターということを設定し、UL LBTが失敗するたびにカウンター値を増加させて特定の最大値に到達した場合、UL BWPをスイッチングするように規定されている。
【0367】
ところが、常にO-LBTのみを行う6GHz帯域のNR-Uとは異なり、52.6GHz以上の高周波帯域では、O-LBTと共に、特定のビーム方向へのD-LBT及び送受信も支援されることがある。よって、RACH手順において、PRACHやmsgA送信のためにD-LBTを行う場合には、O-LBTのときに管理及び適用されたUL LBT(failure)カウンターをD-LBTを試みる各方向ごとに定義してそれぞれ管理及び適用することができる。
【0368】
例えば、予め特定のビーム方向ごとにUL LBT(failure)カウンター値が設定される。例えば、それぞれのSSBが送信されるビーム方向の数だけカウンター値が定義され、ビーム方向ごとにカウンター値がそれぞれ独立して管理される場合、各SSBに連関するROで端末がPRACH或いはmsgA送信のためのD-LBTを試みるたびに、該当方向に対応するカウンター値が適用(増加又は減少)される。
【0369】
もし特定のビーム方向のD-LBTに連続して失敗してカウンター値が最大M1値に到達した場合は、Rel-16 NR-UでのO-LBTではBWPスイッチングが行われたこととは異なり、端末は他のビーム方向に受信されるSSBを選択して、選択したSSBに対応するROでD-LBTを再度試みるLBT beamの再選択を行う。このとき、再選択されたビーム方向のカウンター値は以前方向のカウンター値とは独立して管理及び適用される。
【0370】
ここで、各ビーム方向ごとのカウンターの最大値であるM1値は予め標準に定義されるか、又は基地局により設定/指示される。また各ビーム方向ごとに設定されるM1値は異なる。例えば、SSBのRSRPしきい値が最も高いビーム方向の最大値は他のビーム方向の最大値よりも大きく設定される。言い換えれば、SSBのRSRPしきい値によってビーム方向ごとの最大値が異なるように設定され、SSBのRSRPしきい値が高いほど最大値が大きく設定される。
【0371】
又は実施例#2-2のように、UL LBT(failure)カウンター値をビームごとに管理及び適用して特定のビーム方向のD-LBTに連続して失敗し、カウンター値が最大値に到達した場合は、D-LBTをO-LBTにスイッチングしてLBTを再度試みることもできる。ここで、O-LBTのカウンター値もD-LBTの各ビームごとのカウンター値と独立して管理及び適用される。
【0372】
また、O-LBTを行うことは、持続的なD-LBTに失敗して特定のビーム方向への送信及びD-LBTを行うことと、全方向送信及びO-LBTを行うことに比べて、有意味な大きな利点がなく、端末がD-LBTを行う方向を正確に判断することが難しいためである。
【0373】
しかし、複数のビーム方向に対するLBTに持続して失敗する場合は、既存のNR-UのUL LBT failure手順のようにBWPをスイッチングする必要がある。従って、実施例#2-1のように、ビーム再選択の動作を行う途中、複数のビームに対して連続してD-LBTに失敗してカウンター値がM2値に到達した場合は、Rel-16 NR-UのUL LBT failure procedureによってUL BWPスイッチングをトリガーすることもできる。一方、カウンター値がM2値に到達した場合とは、例えば、N個のビームのカウンター値が全てM1値に到達したか、又は各ビームごとのカウンター値の合算がM2値に到達した場合を意味する。またN値及びM2値は予め標準に定義されるか、又は基地局により設定/指示される。
【0374】
[提案方法#3]
【0375】
Connected modeの端末にLBT beamを設定/指示する方法について説明する。
【0376】
1.実施例#3-1
【0377】
端末にUL Tx beamが設定されるとき、UL Tx beamの設定と共にLBT beamに対する設定も含めることができる。例えば、基地局は空間的関係情報(spatial relation info)によりUL Tx beam及びLBT beamを端末に設定することができる。
【0378】
(1)もし、空間的関係情報(spatial relation info)のような設定情報内にLBT beamに対する設定が含まれていないと、デフォルトとしてLBT beamがUL Tx beamと同様に設定される。例えば、端末の受信ビームと送信ビームの間のビーム対応性が成立する場合、基地局はLBT beamに関する設定情報を含まず、UL Tx beamのみを含めて端末に送信する。言い換えれば、端末の受信ビームと送信ビームの間のビーム対応性が成立する場合、基地局は別のLBT beamに関する設定情報なしに、UL Tx beamに関する設定情報のみを端末に送信する。
【0379】
この場合、端末はUL Tx beamと同じビームをLBT beamとして設定し、該当LBT beamに基づいてLBTを行う。
【0380】
例えば、基地局が送信するUL Tx beamに対する設定は、TCI(Transmission Configuration Indication)情報又はSRI(SRS Resource Indicator)であり、端末は該当TCI情報又はSRIにより得られたUL Tx beamと同じ方向のLBT beamを設定する。
【0381】
(2)LBT beamの設定はUL Tx beamの設定とは独立したシグナリングにより行われる。例えば、RRC(Radio Resource Control)のような上位階層信号、DCI(Downlink Control Information)のような物理階層信号、或いは特定の信号/チャネルを介してLBT beamの設定とUL Tx beamの設定がそれぞれ行われる。
【0382】
実施例#3-1(1)の場合は実施例#3-1の例外になる。即ち、端末のビーム対応性が成立すると、端末にUL Tx beamのみが設定されても、端末はUL Tx beamに基づいてDL Rx beamを得られ、この場合、UL Tx beamと同じビームをLBT beamとして使用することができる。従って、基地局は端末の能力報告などにより端末のビーム対応性が成立することを認知すると、UL Tx beam設定のみを行って、LBT beamを設定するためのシグナリングオーバーヘッドを減らすことができる。
【0383】
例えば、基地局が端末のビーム対応性が成立することを認知すると、LBT beamを設定するための情報を空間的関係情報又はjoint TCI stateに含めなくてもよいか、又は空間的関係情報又はjoint TCI stateにより指示されるRS(Reference Signal)にLBT beam指示のための別のRSのための設定を含めなくてもよい。従って、LBT beamの指示/設定のための個々の信号の送信を行う必要がなくなるので、シグナリングのビットサイズを減らすことができる。他の例においては、基地局が端末のビーム対応性が成立することを認知すると、LBT beamの指示/設定のための個々の信号の送信を行う必要がなくなるので、シグナリングオーバーヘッドを減らすことができる。これにより端末の復号複雑性が減少する。これは、端末が自らビーム対応性が成立することを基地局に知らせたら、UL Tx beamに関する情報のみが受信されると期待して、UL Tx beamと同じビームをLBT beamとして選択すればよいためである。
【0384】
2.実施例#3-2
【0385】
予め特定のビーム方向ごとにLBT beamをRRCのような上位階層信号により設定し、端末にUL信号をスケジューリングするとき、UL Tx beam方向と整列されるLBT beamを指示する。例えば、全方向を4等分した4つのビームのように、特定の個数のLBT beamを予め設定し、4つのビームのうち、端末に指示/設定されるUL Tx beamと整列されるLBT beamを基地局が端末に設定/指示することができる。他の例においては、端末に予め全方向をN等分したN個のLBT beamが設定され、N個のビームのうち、端末に指示/設定されたUL Tx beamをカバーするLBT beamを用いて端末がLBTを行う。
【0386】
3.実施例#3-3
【0387】
端末が特定のビーム方向のLBT beamを用いてD-LBTを行った後にCCA(clear channel assessment)領域に含まれる複数のビームが多重化されることを考慮して、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)基盤ではなく、SSB基盤のビームが設定される。
【0388】
但し、[提案方法#3]において、単一のLBT beamは複数のUL Tx beamとマッピングされることができる。
【0389】
以下、[提案方法#3]について具体的に説明する。
【0390】
基地局によりスケジューリング或いは設定されたリソースによりULを行うconnected modeの端末にRRCのような上位階層信号内の空間的関係情報のようなIE(Information Element)によりPUCCH/PUSCH/SRSのようなULチャネル/信号のそれぞれに対する基準参照信号(reference RS)との空間的関係が設定される。
【0391】
一方、非免許帯域においてD-LBTを行うためには、UL Tx beamのための基準参照信号(reference RS)との空間的関係と共にLBT beamに対する空間的関係も設定される必要がある。このとき、LBT beamに対する空間的関係はPUCCH/PUSCH/SRSと同一のIEに含まれて設定されることもできる。又はPUCCH/PUSCH/SRSのためのIEとは個別的なシグナリング(例えば、上位階層信号又はDCI)により設定されることもできる。
【0392】
一方、PUCCH/PUSCH/SRSと同一のIE又は個別的なシグナリングによりLBT beamに対する空間的関係が設定されない場合には、デフォルトとしてUL Tx beamと同様にLBT beamが設定されてもよい。即ち、LBT beamに対する空間的関係が設定されない場合、端末はUL Tx beamに対する空間的関係に基づいてUL Tx beamと同一のビームをLBTビームとして選択することができる。
【0393】
例えば、端末のビーム対応性が成立することを端末の能力報告(Capability report)により基地局が認知した場合、基地局はLBT beamに対する空間的関係を端末に設定しなくてもよい。端末はLBT beamに対する空間的関係が設定されないと、UL Tx beamと同様にLBT beamを設定することができる。
【0394】
ここで、UL Tx beamと同様にLBT beamが設定するとは、それぞれのUL信号/チャネルごとのUL Tx beamに設定された基準参照信号(reference RS)との空間的関係がLBT beamにも適用されることを意味する。例えば、UL Tx beamのために設定されたSRIやTCIに関連する情報がLBT beamにも同様に適用されることができる。
【0395】
LBT beamの設定がUL Tx beamの設定と個別的なシグナリングにより行われる場合、RRCのような上位階層信号又はDCIのような物理階層信号又は特定の信号/チャネルを介してLBT beamが設定される。
【0396】
又は基地局が端末に予め特定のビーム方向ごとにLBT beamをRRCのような上位階層信号により設定し、端末に対するULスケジューリングの時にUL Tx beamの方向と整列されるLBT beamを指示することができる。例えば、全方向を4等分した4つのビームが予め上位階層信号により設定され、基地局は4つのビームのうち、一つのビーム方向をLBT beamとして端末に指示することができる。他の例においては、端末に予め全方向をN等分したN個のLBT beamが設定され、N個のビームのうち、端末に指示/設定されたUL Tx beamをカバーするLBT beamを用いて端末がLBTを行うことができる。
【0397】
特定の基準参照信号(reference RS)との空間的関係を有するビームのビーム幅(beam width)は、SSBとの空間的関係を有するビームのビーム幅(beam width)に比べて相対的に狭い。
【0398】
例えば、SSBにより設定されるビーム幅(beam width)はCSI-RSのように特定のRSにより設定されるビームの幅より広い。また、UL Tx beamの方向及びTx beamによる送信により影響を及ぼす領域は、LBT beamを用いてCCAした領域内に含まれることが好ましい。即ち、LBT beamを用いてCCAした領域から外れるUL Tx beamは許容されない可能性もあるので、LBT beamが相対的に狭い場合には、LBT beamを外れる他の方向のUL Tx beamをTDM(Time domain multiplexing)又はSDM(spatial domain multiplexing)することが難しい。従って、基地局は特定のビーム方向のLBT beamを用いてD-LBTを行った後、CCA(clear channel assessment)領域に含まれる複数のビームが多重化されることを考慮して、CSI-RS基盤ではないSSB基盤のビームのみでLBT beamを設定する。
【0399】
[提案方法#4]
【0400】
以下、端末のチャネル接続機会を増加させる方法について説明する。
【0401】
1.実施例#4-1
【0402】
基地局から端末にLBT beamが設定されるとき、複数のLBT beamが設定/指示される。例えば、設定/指示されるLBT beamが2つであれば、優先順位によってprimary LBT beam及びsecondary LBT beamが設定/指示される。
【0403】
(1)端末がPrimary LBT beamを用いたD-LBTに失敗した場合、予め設定されたさらに他のLBT beam(例えば、secondary LBT beam)により複数のD-LBTを試みる。
【0404】
(2)端末にD-LBTを行う一つのLBT beam(例えば、primary LBT beam)のみが指示された場合は、端末は該当LBT beamを用いたD-LBTに失敗すると、O-LBTにフォールバック又はスイッチングしてLBTを再度試みる。
【0405】
この場合、端末にLBT beamは一つのみ設定され、該当LBT beamを用いたD-LBTに失敗した場合、O-LBTが行われることもできる。
【0406】
(3)端末がPrimary LBT beamを用いたD-LBTを行うためのBack-off procedureのうち、M個のCCAスロットでチャネルがビジーであると判断されると、secondary LBT beam又はO-LBTにフォールバック/スイッチングする。
【0407】
2.実施例#4-2
【0408】
2 step LBT方法においては、primary LBT beamは相対的に広幅ビーム(wide beam)(例えば、SSB基盤のLBT beam)であり、secondary LBT beamは相対的に狭幅ビーム(narrow beam)(例えば、CSI-RS基盤のLBT beam)であるとき、端末はprimary LBT beamを用いたD-LBTに失敗した場合、secondary LBT beamを用いてD-LBTを再度試みる。このとき、secondary LBT beamはprimary LBT beamに含まれてもよい。即ち、primary LBT beamはsecondary LBT beamをカバーするLBT beamである。
【0409】
3.実施例#4-3
【0410】
基地局は端末に複数の候補LBT beamを設定する。このとき、基地局が設定された全ての複数の候補LBT beamを同時にモニタリングすることは負担になるので、基地局が設定した複数の候補LBT beamのうち、端末が実際にLBT beamとして使用するか、又はLBT beamとして使用する特定のLBT beam又はLBT beam方向に関する情報を特定のチャネル/信号により基地局に知らせることができる。
【0411】
(1)この特定のチャネル/信号は予め基地局により設定/指示されたものである。例えば、特定のチャネル/信号は各LBT beamとマッピングされた特定のシーケンスであるか、又は予め設定された時間-周波数リソースで送信されるULチャネル/信号(例えば、SRS、SR)である。
【0412】
4.実施例#4-4
【0413】
基地局により端末に予めLBT beamが特定のRS(Reference Signal)と連関して設定されるとき、該当連関するRSの受信性能が低下すると、予め設定された他のLBT beam(例えば、他のRSと予め連関した他のLBT beam)によりD-LBTを試みる。例えば、Primary LBT beamがSSB(又はCSI-RS)に連関して設定され、Secondary LBT beamがCSI-RS(又はSSB)に連関する場合、SSB(又はCSI-RS)の受信性能が減少すると、secondary LBT beamを用いたD-LBTを試みる。
【0414】
他の例として、Primary LBT beamは第1CSI-RS(又は第1SSB)に連関し、Secondary LBT beamは第2CSI-RS(又は第2SSB)に連関する場合、第1CSI-RS(又は第1SSB)の受信性能が減少すると、secondary LBT beamを用いたD-LBTを試みる。
【0415】
上記の場合、SSBに連関するLBTビーム幅がCSI-RSに連関するLBTビームの幅より広い。また第1CSI-RS(又は第1SSB)に連関するLBTビーム幅が第2CSI-RS(又は第2SSB)に連関するLBTビーム幅より広い。但し、逆に第1CSI-RS(又は第1SSB)に連関するLBTビーム幅が第2CSI-RS(又は第2SSB)に連関するLBTビーム幅より狭いこともある。
【0416】
また、Primary LBT beamとSecondary LBT beamは互いに異なる方向のためのLBTビームである。反面、Primary LBT beamとSecondary LBT beamのうちの一方は他方のLBTビームをカバーすることができる。
【0417】
以下、[提案方法#4]について具体的に説明する。
【0418】
非免許帯域において送信のためのLBTは失敗する確率が常に存在する。特に特定のビーム方向に持続的干渉が存在する場合、繰り返してLBTに失敗する可能性がある。この場合、端末が同一のLBT beamを用いたLBTを連続して試みると、端末がLBTに成功するまでスケジューリングされたUL信号/チャネルを送信できないので、基地局は端末がULスケジューリングを受信できなかったのか、それともLBTに失敗したのかについて曖昧になる。
【0419】
従って、特定のビーム方向への持続的なLBT失敗可能性を考慮して、最初にLBT beamを設定するとき、複数のLBT beamを設定することができる。
【0420】
基地局は複数のLBT beamを端末に設定する。例えば、特定のビーム方向をprimary LBT beamに設定する。例えば、空間的関係があるRSの受信感度が良い最上のビーム方向がprimary LBT beamとして設定される。
【0421】
また、設定された候補LBT beamの数とRSの受信感度によってsecondary LBT beam及び/又はthird LBT beamも端末に設定される。この場合、Primary LBT beamを用いたD-LBTに失敗すると、予め設定された他のLBT beamにより複数のLBTを試みることができる。例えば、基地局が端末にLBT beam 1/2/3を同時に指示した場合、SLIVでS=Kが指示されると、端末はk-thシンボルではbeam 1を用いたD-LBTを試みる。もし、beam 1に基づくD-LBTに失敗すると、k+1シンボルではbeam 2を用いたD-LBTを端末が試み、beam 2を用いたD-LBTも失敗すると、端末はk+2シンボルでbeam 3を用いたD-LBTを再度試みてチャネル接続機会を増加させる。
【0422】
これはO-LBTにフォールバックすることはビーム対応性が成立しないので、特定のビーム方向への送信及びD-LBTを行うことと全方向送信及びLBTを行うことを比較したとき、有意味な大きな利点がなく、端末がD-LBTを行う方向を正確に判断しにくいためである。
【0423】
又は、2-step方法として、primary LBT beamは相対的に広幅ビームに基づいてD-LBTを行い、該当D-LBTに失敗した場合、primary LBT beamに含まれる狭いsecondary LBT beamを用いてD-LBTを再度試みることにより、チャネル接続機会を増加させることができる。
【0424】
このとき、Tx beamの方向とTx beamによる送信が影響を及ぼす領域は、LBT beamがCCAする領域内に含まれる必要があり、広幅ビームによるD-LBTを行う場合と狭幅ビームによるD-LBTを行う場合にはED(energy detection)しきい値が互いに異なる。
【0425】
上述したように、複数の候補LBT beamを設定する場合、基地局は複数の候補LBTビームを同時にモニタリングすることが容易ではない。従って、端末は端末に設定された候補LBT beamのうち、RSの受信感度が最も良い候補LBT beamのビーム方向をLBT beamとして選択し、基地局に特定のチャネル/信号により該当候補LBT beam又は該当候補LBT beamのビーム方向を知らせる。ここで、特定のチャネル/信号は予め各LBT beamとマッピングされた特定のシーケンスであってもよく、又は予め設定された時間-周波数リソースで送信されるULチャネル/信号(例えば、SRS又はSR)であってよい。
【0426】
端末は基地局が予めLBT beamを特定のRSに連関して設定したことに基づいて、連関するRSの受信性能が低下した場合、予め設定された他のLBT beam(例えば、他のRSと予め連関する他のLBT beam)にビームをスイッチングした後、D-LBTを試みることもできる。
【0427】
[提案方法#5]
【0428】
基地局がセル共通のシグナリング(Cell-common signaling)或いはUE特定のシグナリング(UE-specific signaling)或いはこれらの組み合わせによりRACHに関連する信号/チャネル或いはRACH occasionごとにチャネル接続モードを設定/指示する。
【0429】
1.実施例#5-1
【0430】
基地局はセル共通のシグナリング(例えば、SIB1)によりRACH関連信号/チャネルの全体或いは一部に対してno-LBTモードの適用が可能であることを設定/指示する。
【0431】
(1)基地局はUE特定のシグナリング(例えば、dedicated RRC signaling)により一つ以上の特定の端末にのみRACH関連信号/チャネルの全体或いは一部に対してno-LBTモードの適用が可能であることを設定/指示する。
【0432】
2.実施例#5-2
【0433】
基地局はセル共通のシグナリング(例えば、SIB1)により特定のRACH occasionで送信されるRACH信号/チャネルの全体或いは一部に対してno-LBTモードの適用が可能であることを設定/指示する。
【0434】
(1)基地局はUE特定のシグナリング(例えば、dedicated RRC signaling)により一つ以上の特定の端末にのみ特定のRACH occasionで送信されるRACH信号/チャネルの全体或いは一部に対してno-LBTモードの適用が可能であることを設定/指示する。
【0435】
但し、上記において実施例#5-1(1)と実施例#5-2(1)の場合には、初期接続後、初期BWP以外の他の活性BWPのために適用されてもよい。また、no-LBTモード基盤に送信される信号/チャネルに対しては、デューティサイクル(duty cycle)の制約条件が設定/指示されてもよい。又はo-LBTモード基盤で送信される信号/チャネルに対するデューティサイクルの制約条件が予め指示されると、追加指示/設定がなくても端末の判断下で定義されたデューティサイクル条件に基づいてno-LBTの適用有無を判断して、デューティサイクル条件を満たす信号/チャネルに実施例#5-1(1)及び実施例#5-2(1)の適用が可能である。
【0436】
以下、[提案方法#5]について具体的に説明する。
【0437】
非免許帯域において互いに異なるRAT(radio access technology)の間の公正な共存(fair coexistence)のために、送信前に適切なスペクトル共有メカニズム(例えば、LBT)を行う必要がある。しかし、このようなスペクトル共有メカニズムは各地域/国ごとの規制要件(regulation requirement)ごとに義務(mandatory)である場合もあり、そうではない場合もある。従って、特定の地域/国では規制によってLBTなしに送信を行うno-LBTモードを適用することができる。
【0438】
特にRACH関連信号/チャネルは最初にセルに接続するか又は同期化(synchronization)のための必須信号/チャネルであるので、送信前に常にLBTが適用されると、端末のチャネル接続機会が減少してセル接続遅延などの色々な問題があり得る。
【0439】
従って、規制上LBTのようなスペクトル共有メカニズムが必須ではない地域/国では、送信前にLBTなしにチャネルに接続できるno-LBTモードが有用である。特に、RACHに関連する信号/チャネルではno-LBTモードが利得である。さらに、セル内で高密度の端末が常にno-LBTで送信を行って頻繁な送信衝突のような混雑(congestion)状況が発生することを防止するために、特定区間内でno-LBTモードで送信される信号が占める時間の比率を制限するデューティサイクルのような制約条件が必要な場合もある。
【0440】
初期接続端末は基地局がブロードキャストするセル共通のシグナリングにより該当セルに関する情報及びRACH設定を受信し、受信したセルに関する情報及びRACH設定に基づいてRACH手順を行う。このとき、基地局は規制に基づいてSIB1のようなセル共通のシグナリングによりRACH関連信号/チャネルのうちの一部或いは全体がno-LBTモードを適用できることを知らせることができる。no-LBTモードの適用に関する情報を受信した端末は、RACHに関連する信号/チャネル(例えば、Msg1、Msg3、MsgA)のうち、no-LBTモードが適用可能な信号/チャネルに対してはLBTを行わず、迅速に送信を行う。このとき、Msg3のno-LBT適用可能有無はMsg3をスケジューリングするMsg2内に含まれる。
【0441】
RACH手順に関連する信号/チャネルは、初期接続だけではなく、基地局と端末の間の同期(synchronization)が外れた場合にも使用される重要な信号/チャネルである。
【0442】
従って、初期接続後に端末ごとに専用のRRCシグナリング(dedicated RRC signaling)により初期BWP以外の他の活性(active)BWPのためのRACH設定を受信するとき、no-LBTの適用が可能な信号/チャネルが共に設定/指示される。端末はno-LBTの適用に関連する情報に基づいてno-LBTが適用されるRACH関連信号/チャネルの全体或いは一部に対して、LBTなしにすぐ送信を行うことができる。
【0443】
基地局が初期接続端末のためにセル共通にブロードキャストする情報には、RACH occasion関連情報も含まれる。このとき、RACH occasionごとにもno-LBTの適用可能有無を設定することができる。例えば、RACHスロットに時間ドメイン上の総N個のRO(RACH occasion)が設定されると、N個のROのうち、最先或いは最後或いは奇数番目/遇数番目に位置するROにはno-LBTモードを適用して、該当ROで送信される信号/チャネルはLBTなしに送信されるように設定することができる。
【0444】
又は周波数ドメイン上に総M個のROが存在するとき、特定の帯域或いは特定の順に位置するROではLBTなしにRACH関連信号/チャネルを送信できるように設定してもよい。
【0445】
上述したように、RACH手順に関連する信号/チャネルは初期接続にのみ使用されるものではないので、端末ごとにUE特定(specific)に専用RRCシグナリングにより特定のROで送信される信号/チャネルには、no-LBTモードを適用できるように設定/指示される。
【0446】
セル内に高密度に端末が存在してno-LBTモードで送信される信号間衝突が頻繁になり、再送信が増加して効率性が落ちる可能性もある。従って、no-LBTモードで送信される信号/チャネルに対してさらにデューティサイクルのような制限条件が追加されることもある。
【0447】
又は予めデューティサイクル制限条件が設定されると、端末は追加指示/設定がなくても端末の判断下でno-LBTの適用有無を判断して制限条件を満たす信号/チャネルに対してno-LBTを適用することができる。例えば、100msのobservation periodにおいて、no-LBTモードで送信される信号/チャネルが占める時間は10msを超えないように基地局から設定/指示される。又は予めかかるデューティサイクルの制限条件が設定され、該当条件を満たす信号/チャネルはLBTなしに送信を行うように端末に設定/指示することもできる。
【0448】
一方、この開示の内容は端末間直接通信に限られず、上りリンク或いは下りリンクでも使用でき、このとき、基地局や中継ノード(relay node)などが上記提案した方法に使用される。
【0449】
上述した提案方式に対する一例もこの開示の具現方法の一つとして含まれるので、一種の提案方式として見なされることができる。また、上述した提案方式は独立して具現することもできるが、一部の提案方式の組み合わせ(或いは併合)の形態で具現することもできる。上述した提案方法の適用有無に関する情報(或いは提案方法の規則に関する情報)は基地局が端末に、或いは送信端末が受信端末に予め定義した信号(例えば、物理階層信号或いは上位階層信号)により知らせるように規定できる。
【0450】
これに制限されないが、この文書に開示の様々な説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートは、機器間無線通信/連結(例えば、5G)を必要とする様々な分野に適用される。
【0451】
以下、図面を参照しながらより具体的に例示する。以下の図/説明において、同じ図面符号は特に言及しない限り、同一又は対応するハードウェアブロック、ソフトウェアブロック又は機能ブロックを例示する。
【0452】
図28は本開示に適用される通信システム1を例示する。
【0453】
図28を参照すると、本発明に適用される通信システム1は、無線機器、基地局及びネットワークを含む。ここで、無線機器は無線接続技術(例えば、5G NR、LTE)を用いて通信を行う機器を意味し、通信/無線/5G機器とも称される。これに限られないが、無線機器はロボット100a、車両100b-1,100b-2、XR(eXtended Reality)機器100c、携帯機器(Hand-held Device)100d、家電100e、IoT(Internet of Thing)機器100f及びAIサーバ/機器400を含む。例えば、車両は無線通信機能が備えられた車両、自律走行車両、車両間通信を行える車両などを含む。ここで、車両はUAV(Unmanned Aerial Vehicle)(例えば、ドローン)を含む。XR機器はAR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality)機器を含み、HMD(Head-Mounted Device)、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートホン、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタル看板、車両、ロボットなどの形態で具現される。携帯機器はスマートホン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、コンピュータ(例えば、ノートブックパソコンなど)などを含む。家電はTV、冷蔵庫、洗濯機などを含む。IoT機器はセンサ、スマートメータなどを含む。例えば、基地局、ネットワークは無線機器にも具現され、特定の無線機器200aは他の無線機器に基地局/ネットワークノードで動作することもできる。
【0454】
無線機器100a~100fは基地局200を介してネットワーク300に連結される。無線機器100a~100fにはAI(Artificial Intelligence)技術が適用され、無線機器100a~100fはネットワーク300を介してAIサーバ400に連結される。ネットワーク300は3Gネットワーク、4G(例えば、LTE)ネットワーク又は5G(例えば、NR)ネットワークなどを用いて構成される。無線機器100a~100fは基地局200/ネットワーク300を介して互いに通信できるが、基地局/ネットワークを介することなく、直接通信することもできる(例えば、サイドリンク通信)。例えば、車両100b-1、100b-2は直接通信することができる(例えば、V2V(Vehicle to Vehicle)/V2X(Vehicle to everything)通信)。またIoT機器(例えば、センサ)は他のIoT機器(例えば、センサ)又は他の無線機器100a~100fと直接通信することができる。
【0455】
無線機器100a~100f/基地局200、基地局200/基地局200の間には無線通信/連結150a、150b、150cが行われる。ここで、無線通信/連結は上り/下りリンク通信150aとサイドリンク通信150b(又は、D2D通信)、基地局間の通信150c(例えば、relay、IAB(Integrated Access Backhaul)のような様々な無線接続技術により行われる(例えば、5G NR)。無線通信/連結150a、150b、150cにより無線機器と基地局/無線機器、基地局と基地局は互いに無線信号を送信/受信することができる。例えば、無線通信/連結150a、150b、150cは様々な物理チャネルを介して信号を送信/受信することができる。このために、本発明の様々な提案に基づいて、無線信号の送信/受信のための様々な構成情報の設定過程、様々な信号処理過程(例えば、チャネル符号化/復号、変調/復調、リソースマッピング/デマッピングなど)、リソース割り当て過程のうちのいずれか1つが行われる。
【0456】
図29は本開示に適用可能な無線機器を例示する。
【0457】
図29を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)により無線信号を送受信する。ここで、[第1無線機器100、第2無線機器200]は図26の[無線機器100x、基地局200]及び/又は[無線機器100x、無線機器100x]に対応する。
【0458】
第1無線機器100は1つ以上のプロセッサ102及び1つ以上のメモリ104を含み、さらに1つ以上の送受信機106及び/又は1つ以上のアンテナ108を含む。プロセッサ102はメモリ104及び/又は送受信機106を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ102はメモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、送受信機106で第1情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ102は送受信機106で第2情報/信号を含む無線信号を受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に格納する。メモリ104はプロセッサ102に連結され、プロセッサ102の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ104はプロセッサ102により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ102とメモリ104は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機106はプロセッサ102に連結され、1つ以上のアンテナ108により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機106は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機106はRF(radio Frequency)ユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0459】
具体的には、この開示の実施例による第1無線機器100のプロセッサ102により制御され、メモリ104に格納される命令及び/又は動作について説明する。
【0460】
以下の動作はプロセッサ102の観点でプロセッサ102の制御動作に基づいて説明するが、かかる動作を行うためのソフトウェアコードなどがメモリ104に格納される。例えば、この開示において、少なくとも1つのメモリ104はコンピューター読み取り可能な(readable)格納媒体(storage medium)であって、指示又はプログラムを格納し、上記指示又はプログラムは、実行されるとき、少なくとも1つのメモリに作動可能に連結される少なくとも1つのプロセッサをして、以下の動作に関連するこの開示の実施例又は具現による動作を行うようにする。
【0461】
具体的には、プロセッサ102は基地局からLBT(Listen-Before-Talk)に関連する情報を受信するように送受信機106を制御する。一方、LBTに関連する情報及び該当情報を受信する具体的な方法は、[提案方法#1]、[提案方法#3]及び[提案方法#5]のうちのいずれかに基づく。
【0462】
プロセッサ102は受信した情報に基づいてUL(Uplink)信号送信のためのLBTを行う。また、プロセッサ102はLBTによりチャネルが休止であると判断されると、UL信号を送信するように送受信機106を制御する。一方、プロセッサ102がLBTを行って、UL信号を送信するように送受信機106を制御するための具体的な方法は、[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づく。
【0463】
第2無線機器200は1つ以上のプロセッサ202及び1つ以上のメモリ204を含み、さらに1つ以上の送受信機206及び/又は1つ以上のアンテナ208を含む。プロセッサ202はメモリ204及び/又は送受信機206を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ202はメモリ204内の情報を処理して第3情報/信号を生成した後、送受信機206で第3情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ202は送受信機206で第4情報/信号を含む無線信号を受信した後、第4情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に格納する。メモリ204はプロセッサ202に連結され、プロセッサ202の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ204はプロセッサ202により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ202とメモリ204は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機206はプロセッサ202に連結され、1つ以上のアンテナ208により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機206は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機206はRFユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップをも意味する。
【0464】
具体的には、この開示の実施例による第2無線機器200のプロセッサ202により制御され、メモリ204に格納される命令及び/又は動作について説明する。
【0465】
以下の動作はプロセッサ202の観点でプロセッサ202の制御動作に基づいて説明するが、かかる動作を行うためのソフトウェアコードなどがメモリ204に格納される。例えば、この開示において、少なくとも1つのメモリ204はコンピューター読み取り可能な(readable)格納媒体(Storage medium)であって、指示又はプログラムを格納し、上記指示又はプログラムは、実行されるとき、少なくとも1つのメモリに作動可能に連結される少なくとも1つのプロセッサをして、以下の動作に関連するこの開示の実施例又は具現による動作を行うようにする。
【0466】
具体的には、プロセッサ202は端末にLBTに関連する情報を送信するように送受信機106を制御する。一方、LBTに関連する情報及び該当情報を受信する具体的な方法は、[提案方法#1]、[提案方法#3]及び[提案方法#5]のうちのいずれかに基づく。
【0467】
プロセッサ202は端末からUL信号を受信するように送受信機206を制御する。このとき、受信されたUL信号は[提案方法#1]、[提案方法#2]及び[提案方法#4]のうちのいずれかに基づいて送信されたものである。
【0468】
以下、無線機器100,200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに限られないが、1つ以上のプロトコル階層が1つ以上のプロセッサ102,202により具現される。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の階層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的階層)を具現する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによって1つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は1つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってメッセージ、制御情報、データ又は情報を生成する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された機能、手順、提案及び/又は方法によってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成して、1つ以上の送受信機106,206に提供する。1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信して、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を得ることができる。
【0469】
1つ以上のプロセッサ102,202はコントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとも称される。1つ以上のプロセッサ102,202はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより具現される。一例として、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、1つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、1つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、1つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が1つ以上のプロセッサ102,202に含まれる。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはファームウェア又はソフトウェアを使用して具現され、ファームウェア又はソフトウェアはモジュール、手順、機能などを含むように具現される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うように設定されたファームウェア又はソフトウェアは1つ以上のプロセッサ102,202に含まれるか、又は1つ以上のメモリ104,204に格納されて1つ以上のプロセッサ102,202により駆動される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはコード、命令語(instruction)及び/又は命令語集合の形態でファームウェア又はソフトウェアを使用して具現される。
【0470】
1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202に連結され、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を格納することができる。1つ以上のメモリ104,204はROM、RAM、EPROM、フラッシメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピュータ読み取り格納媒体及び/又はこれらの組み合わせにより構成される。1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202の内部及び/又は外部に位置する。また、1つ以上のメモリ104,204は有線又は無線連結のような様々な技術により1つ以上のプロセッサ102,202に連結される。
【0471】
1つ以上の送受信機106,206は1つ以上の他の装置にこの明細書における方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信することができる。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上の他の装置からこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202に連結され、無線信号を送受信することができる。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御する。また、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御する。また1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208に連結され、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208によりこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定される。この明細書において、1つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、又は複数の論理アンテナ(例えば、アンテナポート)である。1つ以上の送受信機106,206は受信されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換する(Convert)。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどをベースバンド信号からRFバンド信号に変換する。このために、1つ以上の送受信機106,206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルターを含む。
【0472】
図30は本発明に適用される車両又は自律走行車両を例示する。車両又は自律走行車両は移動型ロボット、車両、汽車、有/無人飛行体(Aerial Vehicle、AV)、船舶などで具現される。
【0473】
図30を参照すると、車両又は自律走行車両100はアンテナ部108、通信部110、制御部120、駆動部140a、電源供給部140b、センサ部140c及び自律走行部140dを含む。アンテナ部108は通信部110の一部で構成される。
【0474】
通信部110は他の車両、基地局(例えば、基地局、路辺基地局(Road Side unit)など)、サーバなどの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信する。制御部120は車両又は自律走行車両100の要素を制御して様々な動作を行う。制御部120はECU(Electronic control Unit)を含む。駆動部140aにより車両又は自律走行車両100が地上で走行する。駆動部140aはエンジン、モータ、パワートレイン、輪、ブレーキ、ステアリング装置などを含む。電源供給部140bは車両又は自律走行車両100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリーなどを含む。センサ部140cは車両状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサ部140cはIMU(inertial measurement unit)センサ、衝突センサ、ホイールセンサ(wheel sensor)、速度センサ、傾斜センサ、重量感知センサ、ヘッディングセンサ(heading sensor)、ポジションモジュール(position module)、車両前進/後進センサ、バッテリーセンサ、燃料センサ、タイヤセンサ、ステアリングセンサ、温度センサ、湿度センサ、超音波センサ、照度センサ、ペダルポジションセンサなどを含む。自律走行部140dは走行中の車線を維持する技術、車間距離制御装置(adaptive cruise control)のように速度を自動に調節する技術、所定の経路によって自動走行する技術、目的地が設定されると自動に経路を設定して走行する技術などを具現する。
【0475】
一例として、通信部110は外部サーバから地図データ、交通情報データなどを受信する。自律走行部140dは得られたデータに基づいて自律走行経路とドライブプランを生成する。制御部120はドライブプランに従って車両又は自律走行車両100が自律走行経路に移動するように駆動部140aを制御する(例えば、速度/方向調節)。通信部110は自律走行中に外部サーバから最新交通情報データを非周期的に得、また周りの車両から周りの交通情報データを得る。またセンサ部140cは自律走行中に車両状態、周辺環境情報を得る。自律走行部140dは新しく得たデータ/情報に基づいて自律走行経路とドライブプランを更新する。通信部110は車両位置、自律走行経路、ドライブプランなどに関する情報を外部サーバに伝達する。外部サーバは車両又は自律走行車両から集められた情報に基づいて、AI技術などを用いて交通情報データを予め予測し、予測された交通情報データを車両又は自律走行車両に提供する。
【0476】
前述した実施例は、本発明の構成要素と特徴が所定形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含ませることができ、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない請求項を組み合せて実施例を構成するか、出願後の補正によって新しい請求項として含ませ得ることは自明である。
【0477】
本文書において、基地局により行われるとされている特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)により行われてもよい。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network node)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードにより行うことができる。この時、基地局は、固定局(fixed station)、gNode B(gNB)、Node B、eNode B(eNB)又はアクセスポイント(access point)などの用語に言い換えることができる。
【0478】
本開示は、本開示の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0479】
上述したようなチャネル接続手順を行う方法及びそのための装置は、5世代NewRATシステムに適用される例を中心として説明したが、5世代NewRATシステム以外にも様々な無線通信システムに適用することができる。
図1
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