(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】散水式霧なし加湿器
(51)【国際特許分類】
F24F 6/04 20060101AFI20240301BHJP
【FI】
F24F6/04
(21)【出願番号】P 2023220300
(22)【出願日】2023-12-27
(62)【分割の表示】P 2022195019の分割
【原出願日】2022-12-06
【審査請求日】2023-12-27
(31)【優先権主張番号】202211322977.6
(32)【優先日】2022-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520066924
【氏名又は名称】▲蘇▼州▲貝▼昂智能科技股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 其
(72)【発明者】
【氏名】向 冰
(72)【発明者】
【氏名】路 ▲堯▼▲遠▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 辰辰
(72)【発明者】
【氏名】章 ▲海▼芸
【審査官】梶本 直樹
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第217004846(CN,U)
【文献】特開平05-093524(JP,A)
【文献】特開2010-019447(JP,A)
【文献】特開2012-088050(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0000325(US,A1)
【文献】中国実用新案第212901825(CN,U)
【文献】実開平05-019819(JP,U)
【文献】特開昭57-021735(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105526657(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/00-6/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
散水式霧なし加湿器であって、
タンクと、フィルタと、フィルタホルダと、第1導流部材と、を備え、
前記フィルタホルダの頂部には、その外縁に沿って、前記フィルタを浸潤させるために用いられる溝が設置され、
前記フィルタは、前記フィルタホルダの内側部に設置され、
前記散水式霧なし加湿器の使用状態において、前記溝は、前記フィルタの上方に位置するとともに、底面を有し、
前記タンクは、前記フィルタホルダの下方に設置され、
前記フィルタホルダの内側部には、前記タンクの内部の水を前記溝に流れ込ませるホルダ導流柱が設置され、
前記第1導流部材は、前記ホルダ導流柱の内部に設置され、
前記第1導流部材の底部には、第1取水口が設置され、
前記第1導流部材の頂部には、2つの第1放水口が設置され、
前記底面は、前記2つの第1放水口がある位置を最近端、前記最近端に対向する位置を最遠端と定義したとき、前記最近端と前記最遠端を通過する直線によって2つの部分に分けられ、
前記2つの第1放水口は、水流を前記2つの部分に分けて導き、
前記溝は、第1環状壁と、第2環状壁と、をさらに含み、
前記第1導流部材は、本体部と、導流部と、を含み、
前記本体部は、前記ホルダ導流柱の内部に設置され、
前記導流部は、前記本体部の頂部と連通し、前記第2環状壁を貫通し、そのまま前記溝の内部に位置し、
前記導流部の両端には、いずれも前記第1放水口が設置され、
前記導流部は、パイプである、散水式霧なし加湿器。
【請求項2】
前記溝は、前記導流部が嵌るように形成されている、請求項1に記載の散水式霧なし加湿器。
【請求項3】
前記溝は、環状であり、
前記溝の底部には、複数のノズルが設置され、
前記複数のノズルは、前記溝の周方向に沿って設置されるとともに、前記フィルタの頂部に接触している、請求項1又は2に記載の散水式霧なし加湿器。
【請求項4】
前記底面には、勾配が設けられ、
前記2つの部分のうちの各部分は、前記最近端から前記最遠端に向かって徐々に傾斜し、水平面に対して前記最近端が前記最遠端より高くなっている、請求項1又は2に記載の散水式霧なし加湿器。
【請求項5】
前記最近端と前記最遠端との高度差は、3~5mmに含まれる、請求項4に記載の散水式霧なし加湿器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿器分野に関わり、特に散水式霧なし加湿器に関わる。
【背景技術】
【0002】
加湿器は、消費水準の向上に伴って家庭に必須の電気機器となっていき、消費者の要求もますます高くなっている。現在市販されている霧なし加湿器の多くは、フィルタを直接水に浸す形式で、霧なし加湿を実現している。しかし、このような形式では、加湿器の水位が高くないとフィルタ全体を湿らせることができず、加湿効果は必然的に小さく見積もられることとなる。また、フィルタの湿潤にむらが生じるため、フィルタの乾湿の境界部分に細菌が繁殖することで、フィルタの黄変などを招き、フィルタの寿命が縮むこととなる。そのため、ポンプでフィルタに散水する形式が、新しい動向となっている。
【0003】
このような形式において、従来のものは、フィルタをフィルタホルダの内側部に設置するとともに、フィルタホルダの頂部には溝を設け、フィルタホルダの側部にはホルダ導流柱を設置し、さらに、ポンプにより水をホルダ導流柱に通してフィルタホルダの頂部の溝まで導き、溝の内部にある水によってフィルタを湿らせることで、霧なし加湿を実現している。
【0004】
しかし、水がホルダ導流柱の放水口から溝に入ると、水の多くがフィルタホルダ上蓋の上壁に衝突して下向きの流れが発生することで、水の流速が大幅に弱まり、それと同時に、水流を方向転換させ、正・反時計回りに流動させなければならないことから、水の多くが溝の内壁に衝突してそれぞれ反対方向の逆流を生んでしまう。すなわち、放水口に近い位置ほど水流が乱れ、溝の側壁と衝突するので、水が溝の最遠端に到達できず、又は溝の最遠端に十分に到達できず、これにより溝を水で均一に満たすことができず、フィルタの湿潤にむらが生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明の目的は、散水式霧なし加湿器を提供することにより、ポンプでフィルタに散水する従来の形態において、水がホルダ導流柱の放水口から溝に入る際に、放水口の位置で水流が乱れることで、溝を水で均一に満たすことができなくなり、フィルタの湿潤にむらが生じるという問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明は、散水式霧なし加湿器を提供し、
散水式霧なし加湿器は、タンクと、フィルタと、フィルタホルダと、第1導流部材と、を備え、
フィルタホルダの頂部には、その外縁に沿って、フィルタを浸潤させるために用いられる溝が設置され、
フィルタは、フィルタホルダの内側部に設置され、
散水式霧なし加湿器の使用状態において、溝は、フィルタの上方に位置するとともに、底面を有し、
タンクは、フィルタホルダの下方に設置され、
フィルタホルダの内側部には、タンクの内部の水を溝に流れ込ませるホルダ導流柱が設置され、
第1導流部材は、ホルダ導流柱の内部に設置され、
第1導流部材の底部には、第1取水口が設置され、
第1導流部材の頂部には、2つの第1放水口が設置され、
底面は、2つの第1放水口がある位置を最近端、最近端に対向する位置を最遠端と定義したとき、最近端と最遠端を通過する直線によって2つの部分に分けられ、
2つの第1放水口は、水流を2つの部分に分けて導く。
【0007】
上記の任意の技術手法において、さらに、
散水式霧なし加湿器は、第2導流部材をさらに備え、
タンクの内側部には、ホルダ導流柱を経由してタンクの内部の水を溝に流れ込ませるタンク導流柱が設置され、
第2導流部材は、タンク導流柱とホルダ導流柱とを接続し、
第2導流部材の底部には、第2取水口が開設され、
第2導流部材の側部には、第2放水口が開設され、
第2取水口の断面積は、第2放水口の断面積より大きい。
【0008】
上記の任意の技術手法において、さらに、
第2導流部材の外縁には、第1干渉構造と、第2干渉構造と、が設置され、
第1干渉構造は、ホルダ導流柱と干渉嵌めされ、
第2干渉構造は、タンク導流柱と干渉嵌めされている。
【0009】
上記の任意の技術手法において、さらに、
第2導流部材の側部には、2つの第2放水口が設置され、
第2導流部材は、筒として形成され、
第2導流部材の直径は、底部から頂部に向かって徐々に小さくなり、
2つの前記第2放水口は、対向して設置され、
2つの前記第2放水口の断面積は、同じであり、
第2取水口の断面積と任意の第2放水口の断面積との比は、4:1~2:1に含まれる。
【0010】
上記の任意の技術手法において、さらに、
溝は、環状であり、
溝の底部には、複数のノズルが設置され、
複数のノズルは、溝の周方向に沿って設置されるとともに、フィルタの頂部に接触している。
【0011】
上記の任意の技術手法において、さらに、
溝は、第1環状壁と、第2環状壁と、をさらに含み、
底面には、勾配が設けられ、
2つの部分のうちの各部分は、最近端から最遠端に向かって徐々に傾斜し、水平面に対して最近端が最遠端より高くなっている。
【0012】
上記の任意の技術手法において、さらに、
第1導流部材は、本体部と、導流部と、を含み、
本体部は、ホルダ導流柱の内部に設置され、
導流部は、本体部の頂部と連通し、第2環状壁を貫通し、そのまま溝の内部に位置し、
導流部の両端には、いずれも第1放水口が設置されている。
【0013】
上記の任意の技術手法において、さらに、
最近端と最遠端との高度差は、3~5mmに含まれる。
【0014】
上記の任意の技術手法において、さらに、
環状のベースをさらに含み、
ベースには、勾配が設けられ、
ベースの上表面には、複数の導流リブが設置され、
複数の導流リブは、ベースの周方向に沿って設置されるとともに、フィルタの底部と接触し、
ベースの内縁には、堰止壁が設置され、
ベースの外縁とタンクの内側壁には、環状の隙間が存在する。
【0015】
上記の任意の技術手法において、さらに、
フィルタホルダの底部には、その外縁に沿って複数の孔部が設置されるとともに、ベースの外縁が接続され、
任意の隣り合う2つの導流リブを導流ペアと定義したとき、複数の導流ペアと複数の孔部は、導流ペアから孔部を経由してフィルタの排水を環状の隙間に流れ込ませることができるように、一対一で対応している。
【0016】
本願発明の散水式霧なし加湿器は、フィルタがフィルタホルダの内側部に設置され、散水式霧なし加湿器の使用状態において、溝がフィルタの上方に位置し、フィルタを浸潤させるために用いられ、タンクがフィルタホルダの下方に設置され、フィルタホルダの内側部にはホルダ導流柱が設置され、タンクの内部の水はホルダ導流柱を経由して溝に流れ込むことができ、溝は底面を含み、底面においてホルダ導流柱の頂部に位置する放水口の位置を最近端、最近端に対向する位置を最遠端と定義したとき、底面は最近端と最遠端を通過する直線によって2つの部分に分けられ、第1導流部材がホルダ導流柱の内部に設置され、第1導流部材の底部には第1取水口が設置され、第1導流部材の頂部には2つの第1放水口が設置され、2つの第1放水口が水流を2つの部分に分けて導く。
【0017】
本願発明の散水式霧なし加湿器を起動すると、ポンプアセンブリが動作して、タンクの内部にある水がホルダ導流柱を経由して溝へと流れ込み、フィルタを浸潤する。この場合、ファンが回転すると、フィルタを通過する空気が湿ることで、霧なし加湿の効果を奏する。ここでは、水流がホルダ導流柱の頂部に達して第1導流部材を通過する際に、第1導流部材が十分な誘導作用を果たしている(すなわち、水流の方向転換及び加速にとってさらに有利となる。)。すなわち、第1導流部材の底部の第1取水口から水が進入すると、第1導流部材の頂部に設置されている2つの第1放水口が、水流を2つの部分に分けて導き、一方は溝に沿って時計回りに流動し、もう一方は溝に沿って反時計回りに流動することで、水流の衝突を大幅に減少させ、これより、水が最遠端に到達したときに溝を均一に満たし、フィルタのむらのない湿潤を保証することができる。
【0018】
本願の上述の目的、特徴及び長所をより明確にし、かつ理解しやすくするために、以下では好適な実施例を挙げ、添付図面と組み合わせて詳細に説明している。
【0019】
本願の実施例における技術手法をより明確に説明するために、以下では実施例において使用する必要がある図面について簡単に紹介しているが、以下の図面は本願の何らかの実施例を示しているに過ぎないので、範囲に対する限定と見なすことはできず、当業者であれば、創造的な労働を伴わないことを前提に、これらの図面に基づいて他の関連する図面も入手可能であることを理解しておかなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の分解概略図である。
【
図3】
図3は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の垂直方向に沿った断面図である。
【
図4】
図4は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の水流概略図である。
【
図5】
図5は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の水平方向に沿った断面図である。
【
図6】
図6は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の第2導流部材の導流概略図である。
【
図7】
図7は、本願の実施例に係る第2導流部材の構造概略図である。
【
図8】
図8は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の、第1導流部材を取り付けていない場合の水流概略図である。
【
図9】
図9は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の第1導流部材の導流概略図である。
【
図10】
図10は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の第1導流部材の構造概略図である。
【
図11】
図11は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の溝の最近端及び最遠端の断面図である。
【
図12】
図12は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器の溝の最近端及び最遠端の構造概略図である。
【
図13】
図13は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器のフィルタホルダの部分構造概略図である。
【
図14】
図14は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器のベースの構造概略図である。
【
図15】
図15は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器のフィルタホルダとベースの取付構造概略図である。
【
図16】
図16は、本願の実施例に係る散水式霧なし加湿器のフィルタホルダとタンクの取付断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に記載されている具体的実施形態は、本明細書に記載されている方法、装置及び/又はシステムを読者が包括的に理解することを助ける。本願発明の公開された内容を理解することで、本明細書に記載されている方法、装置及び/又はシステムの各種の変更、修正及び同等物は自明となるであろう。例えば、以下に記載されている操作の順序は一例に過ぎず、以下に記載されている順序に限定されるものではなく、特定の順序で行わなければならない操作を除き、本願発明の公開された内容を理解することで自明となる変更を行うことができる。また、記載の明確さと簡潔さを向上させるため、本分野において既知の特徴は省略されることがある。
【0022】
以下に記載されている特徴は異なる形式でも実施ができ、以下に記載されている実施例に実施が限定されると解釈してはならない。すなわち、以下に記載されている実施例は、本願発明の公開された内容を理解した後に自明となる、本明細書に記載されている方法、装置及び/又はシステムを実現する諸々の実施形態のうちの一つを示すために、提供される。
【0023】
本明細書においては、素子(例えば、層、領域又は基板など)が、もう1つの素子「上」に「ある」、もう1つの素子に「接続されている」、もう1つの素子に「結合されている」、もう1つの素子「の上」に「ある」、又はもう1つの素子を「被覆している」と記述されている場合は、直接、もう1つの素子「上」に「ある」、もう1つの素子に「接続されている」、もう1つの素子に「結合されている」、もう1つの素子「の上」に「ある」、又はもう1つの素子を「被覆している」としてもよいし、あるいは、それらの間に介在する1つ又は複数のその他の素子があってもよい。一方、素子がもう1つの素子「上」に「直接ある」、もう1つの素子に「直接接続されている」、もう1つの素子に「直接結合されている」、もう1つの素子「の上に直接ある」、又はもう1つの素子を「直接被覆している」と記載されている場合は、それらの間に介在するその他の素子がなくてもよい。
【0024】
「及び/又は」という用語は、本明細書で使用される場合、列挙されている関連項目のうちの任意の1つ、及び任意の2つ以上の項目の任意の組み合わせを含む。
【0025】
「第1」、「第2」及び「第3」などの用語は、各構成部材、アセンブリ、領域、層又は部分を説明するときに使用されるが、本明細書で使用される場合、これらの構成部材、アセンブリ、領域、層又は部分は、これらの用語による制限を受けない。すなわち、これらの用語は、1つの構成部材、アセンブリ、領域、層又は部分と、他の構成部材、アセンブリ、領域、層又は部分と、を区別するためにのみ用いられる。これより、以下に記載されている実施例においては、記載中の指示を逸脱しない状況において、第1の構成部材、アセンブリ、領域、層又は部分は、第2の構成部材、アセンブリ、領域、層又は部分と呼ぶこともできる。
【0026】
本明細書においては、記載を容易とするため、「……の上」、「上部」、「……の下」及び「下部」などの空間関係の用語が、図面に示されている1つの素子ともう1つの素子との関係を述べるために用いられる。このような空間関係の用語は、図面に描写されている方位の他に、装置の使用又は操作中における様々な方位を含むことを意図して用いられる。例えば、図面中の装置が反転させられた場合、もう1つの素子に対して「その上」又は「上部」に位置すると記載されている素子は、反転が解除されれば、もう1つの素子に対して「その下」又は「下部」に位置することになる。これより、「……の上」という用語は、装置の空間方位に基づいて、「……の上」及び「……の下」という2種類の方位を含むことを意図して用いられる。また、他の形態(例えば、90°回転させる形態、その他別の方位に配置させる形態)でこの装置の位置決めを行い、本明細書で使用される空間関係の用語を相応に解釈することもできる。
【0027】
本明細書で使用する用語は、各種の実施例を説明するためにのみ用いられるものであり、本開示を限定するものではない。上下の記載中に別途明確に示されていない限り、単数の形式は複数の形式も含むことを意図している。「含む」、「含有する」及び「有する」という用語は、記載されている特徴、数量、操作、構成部材、素子及び/又はそれらの組み合わせの存在を列挙しているが、1つ又は複数の他の特徴、数量、操作、構成部材、素子及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除するものではない。
【0028】
製造技術及び/又は公差により、図面に示されている形状の変化が生じる可能性がある。これより、以下に記載されている実施例は、図面に示されている特定の形状に限定されるものではなく、製造期間に発生した形状の変更を含むものである。
【0029】
以下に記載されている実施例の特徴は、本願発明の公開された内容を理解することで自明となる様々な形態に基づいて組み合わせることができる。また、以下に記載されている実施例は様々な構造を有しているが、本願発明の公開された内容を理解することで自明となるような他の構造を有することもできる。
【0030】
本願発明は、散水式霧なし加湿器を提供することにより、ポンプでフィルタに散水する従来の形態において、ホルダ導流柱の放水口の水が溝に入る際に、放水口の位置で水流が乱れることで、溝を水で均一に満たすことができなくなり、フィルタの湿潤にむらが生じるという問題を解決することができる。
【0031】
加湿器は、消費水準の向上に伴って家庭に必須の電気機器となっていき、消費者の要求もますます高くなっている。現在市販されている霧なし加湿器の多くは、フィルタを直接水に浸す形式で、霧なし加湿を実現している。しかし、このような形式では、加湿器の水位が高くないとフィルタ全体を湿らせることができず、加湿効果は必然的に小さく見積もられることとなる。また、フィルタの湿潤にむらが生じるため、フィルタの乾湿の境界部分に細菌が繁殖することで、フィルタの黄変などを招き、フィルタの寿命が縮むこととなる。そのため、ポンプでフィルタに散水する形式が、新しい動向となっている。
【0032】
このような形式において、従来のものは、フィルタをフィルタホルダの内側部に設置するとともに、フィルタホルダの頂部には溝を設け、フィルタホルダの側部にはホルダ導流柱を設置し、さらに、ポンプにより水をホルダ導流柱に通してフィルタホルダの頂部の溝まで導き、溝の内部にある水によってフィルタを湿らせることで、霧なし加湿を実現している。
【0033】
しかし、水がホルダ導流柱の放水口から溝に入ると、水の多くがフィルタホルダ上蓋の上壁に衝突して下向きの流れが発生することで、水の流速が大幅に弱まり、それと同時に、水流を方向転換させ、正・反時計回りに流動させなければならないことから、水の多くが溝の内壁に衝突してそれぞれ反対方向の逆流を生んでしまう。すなわち、放水口に近い位置ほど水流が乱れ、溝の側壁と衝突するので、水が溝の最遠端に到達できず、又は溝の最遠端に十分に到達できず、これにより溝を水で均一に満たすことができず、フィルタの湿潤にむらが生じる。
【0034】
この点に鑑み、本願の実施例の散水式霧なし加湿器は、フィルタ200がフィルタホルダ100の内側部に設置され、散水式霧なし加湿器の使用状態において、溝101がフィルタ200の上方に位置し、フィルタ200を浸潤させるために用いられ、タンク300がフィルタホルダ100の下方に設置され、フィルタホルダ100の内側部にはホルダ導流柱102が設置され、タンク300の内部の水はホルダ導流柱102を経由して溝101に流れ込むことができ、溝101は底面を含み、底面においてホルダ導流柱102の頂部に位置する放水口の位置を最近端、最近端に対向する位置を最遠端と定義したとき、底面は最近端と最遠端を通過する直線によって2つの部分に分けられ、第1導流部材700がホルダ導流柱102の内部に設置され、第1導流部材700の底部には第1取水口701が設置され、第1導流部材700の頂部には2つの第1放水口702が設置され、2つの第1放水口702が水流を2つの部分に分けて導く。
【0035】
本願の実施例では、
図1~
図5及び
図12に示すように、溝101は環状であってよく、溝101は第1環状壁と、第2環状壁と、底面と、を含むことができ(ここでは、
図9に示すように、溝101の内径ΦAと外径ΦBとの差が6~8mmに含まれる場合、水流の効果がさらに高まる。)、また、溝101の底部には複数のノズル103が設置され、複数のノズル103は溝101の周方向に沿って設置されており、複数のノズル103はフィルタ200の頂部と接触しており(ここでは、フィルタ200は環状であってよく、さらにホルダ導流柱102を避けるような形状であってもよい。)、溝101の内部にある水は、ノズル103を通って滴下されてフィルタ200を浸潤する。以下では、複数のノズル103の配置及び具体的な構造について詳述する。
【0036】
本願の実施例では、散水式霧なし加湿器を起動させると、ポンプアセンブリ500が動作して、タンク300の内部にある水がホルダ導流柱102を経由して溝101へと流れ込み、フィルタ200を浸潤する。この場合、ファンが回転すると、フィルタ200を通過する空気が湿ることで、霧なし加湿の効果を奏する。ここでは、水流がホルダ導流柱102の頂部に達して第1導流部材700を通過する際に、第1導流部材700が十分な誘導作用を果たしている(すなわち、水流の方向転換及び加速にとってさらに有利となる。)。すなわち、第1導流部材700の底部の第1取水口701から水が進入すると、第1導流部材700の頂部に設置されている2つの第1放水口702が、水流を2つに分けて導き、一つは溝101に沿って時計回りに流動し、もう一つは溝101に沿って反時計回りに流動することで、水流の衝突を大幅に減少させ、これより、水が最遠端に到達したときに溝101を均一に満たし、フィルタ200のむらのない湿潤を保証することができる。
【0037】
具体的には、
図10に示すように、第1導流部材700の頂部の2つの第1放水口702はそれぞれ両側に向かって開放されており、断面は「T」字形であってよく、2つの第1放水口702は、第2環状壁(すなわち、外側の環状壁)を貫通し、溝101の内側に位置することにより、水流を2つに分けて導く。
【0038】
例を挙げると、第1導流部材700は本体部と導流部を含み、本体部(本体パイプ)はホルダ導流柱102の内部に密封して設置され、導流部は本体部の頂部と接続され、導流部の両端にはそれぞれ第1放水口が設置され、導流部は第2環状壁(すなわち、外側の環状壁)を貫通して溝101の内側に位置することができ、ここでは、導流部は直径が比較的小さいパイプであってよく、本体部に垂直に設置され、本体部が導流部を2つの部分に均等に分けることができる。すなわち、本体部と導流部とを連通する通水孔が導流部の中間位置にあり、導流部の2つの部分がそれぞれ水流を2つに均等に分けて導く。
【0039】
図8は、フィルタホルダ100の側部のホルダ導流柱102(すなわち、第1導流部材700が取り付けられていないときの水流概略図)を示しており、そのうち、矢印Aが示す向きは、所望の流れに対する逆流を表し、もう一方の矢印が示す向きは、所望の流れを表している。このことから、第2導流部材600を通過した水がホルダ導流柱102の頂部に到達したとき、第1導流部材700による誘導がなく、多くが逆流になるので、水の流速が大幅に弱められ、それと同時に、水流を方向転換させて正・反時計回りに流動させるので、第1導流部材700の誘導がないと、やはり逆流が発生し、しかも放水口に近い位置ほど水流の向きが乱れ、溝101の側壁と衝突するので、水が最遠端に到達できず、又は最遠端に十分に到達できず、これにより水が溝101に均一に満たされず、フィルタ200の湿潤にむらを発生させることとなる。
【0040】
図9は、フィルタホルダ100に第1導流部材700を取り付けたときの水流概略図を示しており、第1導流部材700を取り付けたことで、水がホルダ導流柱102の頂部に到達すると、十分な誘導作用が奏され、水は第1導流部材700を経て溝101に沿って正・反時計回りに流動するので、水流が溝101の側壁に衝突することが大幅に減少する。これより、水は十分に均一に溝101を満たすことができる。
【0041】
また、
図2に示すように、散水式霧なし加湿器は、溝101の頂部を塞ぐためのフィルタホルダ上蓋800を含むこともできる。
【0042】
また、ポンプでフィルタに散水する従来の形態では、ポンプによって水をフィルタの頂部の溝に導き、さらに溝の水によってフィルタを濡らすことで、霧なし加湿を実現している。しかし、ポンプでフィルタに散水する上記の形態では、ポンプの水圧が不足して、水がフィルタの頂部にスムーズに到達できず、しかもフィルタをむらなく湿潤できないことが多く、また、水流を保証するためにポンプの動作電圧を高くしすぎると、振動異音が生じることもある。
【0043】
この点に鑑み、本願の実施例では、
図1~
図5に示すように、散水式霧なし加湿器は第2導流部材600をさらに含み、タンク300の内側部にはタンク導流柱301が設置され、タンク内の水はタンク導流柱301からホルダ導流柱102を経由して溝101に流れ込むことができ、第2導流部材600はタンク導流柱とホルダ導流柱102を接続しており、第2導流部材600の底部には第2取水口が開設され、第2導流部材600の側部には第2放水口603が開設されており、第2取水口の断面積は第2放水口の断面積より大きい。
【0044】
本願の実施例では、散水式霧なし加湿器を起動すると、ポンプアセンブリ500が動作して、タンク300の内部にある水がタンク導流柱301からホルダ導流柱102を経由して溝101へと流れ込み、ノズル103を通って滴下されてフィルタ200を浸潤する。この場合、ファンが回転すると、フィルタ200を通過する空気が湿ることで、霧なし加湿の効果を奏する。ここでは、タンク300の内部にある水が第2導流部材600を通る際に、第2導流部材600の底部の第2取水口から水が進入し、第2導流部材600の2つの方向転換口(側部に位置する2つの第2放水口603)から流れ出る。ここで水の流速及び圧力を高めて、水が上方へスムーズに流動することを保証するとともに、第2取水口の断面積が任意の第2放水口603の断面積より大きいことから、水流の方向転換及び加速をさらに有利にし、水がフィルタ200の頂部にスムーズに到着でき、かつフィルタ200をむらなく湿らせることにより、霧なし加湿を実現している(
図4に示すように、水はタンク導流柱301及びホルダ導流柱102によって溝101の内部まで引き上げられ、ノズル103を通って滴下されてフィルタ200を浸潤する。)。
【0045】
例を挙げると、
図7に示すように、第2導流部材600の外縁には第1干渉構造601及び第2干渉構造602が設けられており、第1干渉構造601は第2干渉構造602よりも上方に位置し、第1干渉構造601はホルダ導流柱102と干渉嵌めされ、第2干渉構造602はタンク導流柱301と干渉嵌めされている(軟質ゴムで0.3~1.0mmの干渉嵌めを行い、密封を保証する)。
【0046】
本願の実施例では、
図6に示すように(矢印は水流の向きを示す)、第2導流部材600(三方導水管)は井戸のようなタワー型に設計することができ、第2取水口が大きく、第2放水口603が小さく、すなわち、第2導流部材600の直径は底部から頂部に向かって徐々に小さくなっている。ここでは、2つの第2放水口603は対向して設置することができ、2つの第2放水口603の断面積は同じであってよく、好適には、第2取水口の断面積と任意の第2放水口603の断面積との比値が4:1~2:1の場合、水流の方向転換及び加速にとって、より有利である。
【0047】
さらに、ホルダ導流柱102から導出された水が溝101の最遠端まで流れることを十分に保証するためには、最遠端と最近端に一定の高度差が存在することを保証する必要がある。具体的には、
図11及び
図12に示すように、溝101は第1環状壁と、第2環状壁と、底面とを含むことができ(ここでは、
図9に示すように、溝101の内径ΦAと外径ΦBとの差が6~8mmの間にあるとき、すなわち、溝101の第1環状壁の直径と第2環状壁の直径の差が6mmから8mmの間にあるとき、水流の効果がさらに高まる。)、底面には勾配が設けられており、ここでは、底面においてホルダ導流柱102の頂部に位置する放水口の位置を最近端、最近端に対向する位置を最遠端と定義しており、底面は最近端と最遠端が所在する直線より2つの部分に分けられ、各部分は最近端から最遠端に向かって徐々に傾斜している。
【0048】
図11に示すように、高度差ΔHは3~5mmの間であってよく(
図11には、最近端と最遠端に位置するノズル103が勾配の影響を受ける高度差を示している。)、それにより水が溝101の最近端から最遠端まで流れることができることを保証しており、また、各ノズル103の位置における水深はいずれも2mmより大きく、各ノズル103(例えば、ノズル103の形状は菱形である。)から水が滴下することを保証している。また、フィルタホルダ100の水流の界面は円弧形に設計されているので、他の直線形に比べて、水流を最近端から最遠端まで流すことがより容易である。また、ノズル103の高さは2~5mmの間であり、ノズル103と最近端との距離により、距離が最も近い場合、流速は最も大きく、ノズル103の高さは最も低くなり、距離が最も遠い場合、流速は最も小さく、ノズル103の高さは最も高くなって、水が溢れず、そのままノズル103からフィルタ200へとスムーズに流れ込み、フィルタ200を浸潤することができることを保証している。
【0049】
また、本願の実施例では、
図13~
図16に示すように、散水式霧なし加湿器は、環状のベース900をさらに含むことができ、ベース900には勾配が設けられ、ベース900の上表面には複数の導流リブ902が設置され、複数の導流リブ902は、環状のベース900の周方向に沿って設置され、複数の導流リブ902はフィルタ200の底部と接触し、ベース900の内縁には堰止壁901が設置され、ベース900の外縁とタンク300の内側壁には環状の隙間が存在する。フィルタホルダ100の底部はベース900の外縁の上表面と接続され、すなわち、導流リブ902の端部の外側に接続され、フィルタホルダ100の底部には外縁に沿って複数の孔部104が設置され、任意の隣り合う2つの導流リブ902が導流ペアとして定義され、複数の導流ペアは複数の孔部104と一対一で対応しており(1つの導流ペアは1つ又は複数の孔部104に対応することができる。)、フィルタ200からの排水は導流ペアから対応する孔部104を通って環状の隙間まで流れることができる。
【0050】
具体的には、
図14に示すように、導流リブ902はベース900(フィルタホルダ下蓋)上に均等に分布させることができ、(それぞれ15°~30°で配置された)導流リブ902及び孔部104はフィルタ200の底部と接触しており、余分な水がフィルタ200から流れ出ると、均等に分布しているこれらの導流リブ902が、水流を斜め下に誘導するとともに、水流が大きな水滴となって合流し、水滴音が生じないことも保証している。同時に、
図15に示すように、フィルタホルダ100の底部には均等に分布している孔部104が設けられており、孔部104は外縁に沿って設置されている複数の凹部であってよい。
【0051】
ここでは、
図16に示すように、ベース900の外縁はタンク300の一部に挿入することができ、かつタンク300の内側壁との間隙は0.5mm以下であってよく、水流はベース900によって誘導され、均等に分布している孔部104から流れ出て、タンク300の内側に沿って流れることで、水の還流を保証するだけでなく、水滴音が出ないことも保証している。
【0052】
本願の実施例では、散水式霧なし加湿器を使用する場合、まず水をタンク300に入れ、ポンプアセンブリ500を動作させると(ここでは、
図2に示すように、ポンプアセンブリ500は、放水モジュール501と、取水モジュール502と、放水口パッキン503と、取水口パッキン504を含むことができる。)、タンク300の内部にある水がポンプによって汲み取られ、取水モジュール502から進入し、放水モジュール501から流出し、タンク導流柱301に沿って上向きに流動する。タンク導流柱301の上方には第1の水圧強化構造、すなわち第2導流部材600(下側の三方導水管)が取り付けられており、水圧が高められた後、ホルダ導水柱102を経て引き続き上向きに流れる。フィルタホルダ100の頂部には第2の水圧強化構造、すなわち第1導流部材700(上側の三方導水管)が取り付けられており、このとき、水流の流動方向が変更され、水が第1導流部材700によって誘導されて、それぞれ正・反時計回りに流動する。フィルタホルダ100の溝101上にはいくつかの漏水孔が分布しており、流れてきた水流が漏水孔を介してノズル103に進入し、下へと滴下され、フィルタ200を湿らせる。この場合、ファンが回転すると(ここでは、フィルタホルダ100の頂部のモータアセンブリ400はモータ401及び羽根402を含むことができる。)、フィルタ200を通った空気が湿ることで、霧なし加湿の効果を奏する。
【0053】
本願の実施例では、2つの「三方導水管」、合理的な取水・放水面の高度差及びノズル103という形態を通して、ポンプが送り出した水流を2回方向転換させて水圧を高めることで、フィルタ200をむらなく浸潤することにより、加湿器が任意の水位で高性能な霧なし加湿を実現できることを保証しており、それと同時に、フィルタホルダ100の底部に均等に分布する導流リブ902と孔部104(放水口)を設置することで、フィルタの余分な水がタンクに還流することに加え、静音性も保証している。
【0054】
本願の実施例における散水式霧なし加湿器は、フィルタがフィルタホルダの内側部に設置され、散水式霧なし加湿器の使用状態において、溝がフィルタの上方に位置し、フィルタを浸潤させるために用いられ、タンクがフィルタホルダの下方に設置され、フィルタホルダの内側部にはホルダ導流柱が設置され、タンクの内部の水はホルダ導流柱を経由して溝に流れ込むことができ、溝は底面を含み、底面においてホルダ導流柱の頂部に位置する放水口の位置を最近端、最近端に対向する位置を最遠端と定義したとき、底面は最近端と最遠端を通過する直線によって2つの部分に分けられ、第1導流部材がホルダ導流柱の内部に設置され、第1導流部材の底部には第1取水口が設置され、第1導流部材の頂部には2つの第1放水口が設置され、2つの第1放水口が水流を2つの部分に分けて導く。
【0055】
本願の実施例では、散水式霧なし加湿器を起動すると、ポンプアセンブリが動作して、タンクの内部にある水がホルダ導流柱を経由して溝へと流れ込み、フィルタを浸潤する。この場合、ファンが回転すると、フィルタを通過する空気が湿ることで、霧なし加湿の効果を奏する。ここでは、水流がホルダ導流柱の頂部に達して第1導流部材を通過する際に、第1導流部材が十分な誘導作用を果たしている(すなわち、水流の方向転換及び加速にとってさらに有利となる。)。すなわち、第1導流部材の底部の第1取水口から水が進入すると、第1導流部材の頂部に設置されている2つの第1放水口が、水流を2つに分けて導き、一つは溝に沿って時計回りに流動し、もう一つは溝に沿って反時計回りに流動することで、水流の衝突を大幅に減少させ、これより、水が最遠端に到達したときに溝を均一に満たし、フィルタのむらのない湿潤を保証することができる。
【0056】
最後に説明しておかなければならないが、上記の実施例は本願の具体的な実施形態にすぎず、本願の技術手法を説明するものであって、それを限定するものではなく、本願発明の保護範囲がこれに限定されるわけではない。上記の実施例を参照して本願を詳細に説明してきたが、本技術分野に精通している技術者であれば、本願で開示されている技術範囲内で、上記の実施例に記載されている技術手法について修正又は容易に想到可能な変更を行ったり、その中の一部の技術的特徴について同等の置換を行ったりすることは可能であるが、これらの修正、変更又は置換は、対応する技術手法の本質を本願の実施例における技術手法の主旨及び範囲から逸脱させるものではなく、すべて本願発明の保護範囲でカバーされるということを理解しておかなければならない。よって、本願発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を基準としなければならない。
【符号の説明】
【0057】
100 フィルタホルダ
101 溝
102 ホルダ導流柱
103 ノズル
104 孔部
200 フィルタ
300 タンク
301 タンク導流柱
400 モータアセンブリ
401 モータ
402 羽根
500 ポンプアセンブリ
501 放水モジュール
502 取水モジュール
503 放水口パッキン
504 取水口パッキン
600 第2導流部材
601 第1干渉構造
602 第2干渉構造
603 第2放水口
700 第1導流部材
701 第1取水口
702 第1放水口
800 フィルタホルダ上蓋
900 ベース
901 堰止壁
902 導流リブ
【要約】 (修正有)
【課題】フィルタの湿潤にむらが生じるという問題を解決する。
【解決手段】溝は、フィルタの上方に位置するとともに、底面を有し、フィルタホルダの内側部には、タンクの内部の水を溝に流れ込ませるホルダ導流柱が設置され、第1導流部材は、ホルダ導流柱の内部に設置され、第1導流部材の底部には、第1取水口が設置され、第1導流部材の頂部には、2つの第1放水口が設置され、底面は、2つの第1放水口がある位置を最近端、最近端に対向する位置を最遠端としたとき、最近端と最遠端を通過する直線によって2つの部分に分けられ、溝は、第1環状壁と、第2環状壁と、をさらに含み、第1導流部材は、本体部と、導流部と、を含み、本体部は、ホルダ導流柱の内部に設置され、導流部は、本体部の頂部と連通し、第2環状壁を貫通し、そのまま溝の内部に位置し、導流部の両端には、いずれも第1放水口が設置され、導流部は、パイプである。
【選択図】
図1