(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-29
(45)【発行日】2024-03-08
(54)【発明の名称】屋外照明器具のための照明器具コントローラ
(51)【国際特許分類】
F21V 23/00 20150101AFI20240301BHJP
F21S 8/08 20060101ALI20240301BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20240301BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20240301BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240301BHJP
【FI】
F21V23/00 160
F21S8/08 110
F21V23/06
F21V23/00 113
F21V23/04 150
F21V23/04 100
F21V23/04 500
F21V23/00 170
F21V23/00 140
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2023545728
(86)(22)【出願日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 EP2022050646
(87)【国際公開番号】W WO2022161784
(87)【国際公開日】2022-08-04
【審査請求日】2023-07-26
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/074216
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2021-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ワン チーペイ
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/033320(WO,A1)
【文献】米国特許第9423110(US,B1)
【文献】特開2014-78320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00-99/00
F21K 9/00- 9/90
F21S 2/00-45/70
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外照明器具の外面に取り付けるための屋外照明器具コントローラであって、当該屋外照明器具コントローラは、
ベースによって閉じられる内部ボリュームを有するハウジングと、
前記ベースに取り付けられるケーブルルーティングユニットであって、前記ハウジングの前記内部ボリュームから前記ベースを介して前記ベースの下の前記ハウジングの外部にケーブルを通すための、及び当該屋外照明器具コントローラを前記外面に接続するためのケーブルルーティングユニットと、
を含み、
前記ケーブルルーティングユニットは、前記ハウジングの前記ベースに対して調節可能なコンフィギュレーションを有することにより、前記ケーブルが前記ベースから下方に延びる場所を調節する、屋外照明器具コントローラ。
【請求項2】
前記ケーブルルーティングユニットは、
前記ベースに回転可能に取り付けられる回転アームと、
前記回転アームに取り付けられるカラーであって、前記回転アームから下方に延びるカラーと、
を含み、
前記回転アームは、前記カラーが、前記ハウジングの前記ベースの下の弧に沿った位置の範囲において位置決めされることを可能にするように回転可能である、請求項1に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項3】
当該屋外照明器具コントローラは、前記弧に沿った選択位置に前記回転アームをロックするためのロッキング構成を含む、請求項2に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項4】
前記ロッキング構成は、
前記弧に沿った連続的な可能な位置の範囲に沿う選択位置に、又は
前記弧に沿った離散的な位置のセットのうちの選択位置に、
前記回転アームをロックするためのものである、請求項3に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項5】
前記回転アームは、前記ベースに回動可能に結合される第1の端部と、前記カラーが取り付けられる第2の端部とを有する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項6】
前記回転アームは、前記回転アーム内に内部的に前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びるケーブル通路を含み、前記ケーブル通路は、前記第1の端部において前記内部ボリュームに結合し、前記第2の端部において前記カラーに結合する、請求項5に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項7】
前記第1の端部は、前記ベースの周辺場所に回動可能に結合される、請求項5又は6に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項8】
前記カラーは、照明器具に取り付けられる場合に当該屋外照明器具コントローラの回転を防止するための回転防止スロットを有する、請求項2乃至7のいずれか一項に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項9】
前記ハウジングは円形であり、前記ケーブルルーティングユニットは、前記ケーブルが前記ベースの中心から下方に延びる1つの可能なコンフィギュレーションを有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項10】
当該屋外照明器具コントローラは、前記ハウジング内に、照明管理システムと通信するためのセルラー通信システムを含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項11】
当該屋外照明器具コントローラは、前記ハウジング内に、光センサと、照明器具への主電源のスイッチングを制御するためのスイッチング構成とを含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の屋外照明器具コントローラ。
【請求項12】
照明器具主ハウジングと、
前記照明器具主ハウジング内に設けられる光源及び照明ドライバと、
前記照明器具主ハウジングの外面に取り付けられる請求項1乃至11のいずれか一項に記載の屋外照明器具コントローラと、
を含む、屋外照明器具。
【請求項13】
前記外面は孔を有し、前記ケーブルルーティングユニットは、ケーブルが前記照明器具主ハウジングと前記屋外照明器具コントローラのハウジングとの間で前記孔を通るように、前記孔の場所で前記外面に前記屋外照明器具コントローラを機械的に接続する、請求項12に記載の屋外照明器具。
【請求項14】
前記屋外照明器具コントローラは、照明器具ハウジングの上部外面に取り付けられる、請求項12又は13に記載の屋外照明器具。
【請求項15】
街路灯を含む、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の屋外照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、街路灯等、屋外照明器具のための照明器具コントローラ、とりわけ、照明器具コントローラは照明器具主ハウジングの外面に取り付けるためのものである、屋外照明器具のための照明器具コントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
屋外照明器具の外面に屋外照明器具コントローラを取り付けることが知られている。照明器具コントローラは、例えば、照明管理システムと通信するためのセルラー通信ユニットとして機能し、照明器具コントローラは、自動照明制御を可能にするための光センサ、及び照明器具への主電源のスイッチングを制御するためのスイッチング構成を含むこともある。
【0003】
有線接続が、照明器具コントローラと、照明ドライバ及び(LED構成等の)光源が位置する、照明器具の主ハウジングの内部との間に必要である。ケーブルが通ることができる、ケーブル入口孔が、照明器具ハウジングの外壁に設けられる。この孔は、照明器具主ハウジングと照明器具コントローラとの間の機械的接続の部分として使用されることもできる。
【0004】
既知のデザインでは、照明器具コントローラは、その中心から下方へ延びる中空ねじ軸を有する。照明器具コントローラは、このねじ軸と固定ナットを組み合わせて使用して照明器具ハウジングに取り付けられ、ケーブルは、ねじ軸の中央ボアを通る。斯くして、ねじ軸は、機械的な固定を提供するとともに、ケーブルをルーティングするためのケーブルを囲むカラーとして機能する。
【0005】
照明器具コントローラを、照明器具ハウジングの中央、例えば、上面の中央に取り付けるのが望ましい。このようにして、街路灯の場合、照明器具コントローラは、下から見えない。これは、ケーブル入口孔が上面の中央に位置する場合に可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、照明器具ハウジングの外壁におけるケーブル入口孔の理想的な配置は、照明器具の内部コンポーネントレイアウトに依存する。あるコンパクトなデザインでは、ケーブル入口孔は、照明器具の外壁の側部又はコーナに置かれる、例えば、ドライバ、及びケーブル等の他の内部コンポーネントから離れて配置される必要がある。斯くして、デザインが異なる場合及び小型化が増す場合、ケーブル入口孔は、照明器具ハウジングの外壁の異なる位置を有する。
【0007】
中央に位置するケーブル出口を有する、標準的な照明器具コントローラは、とりわけ、追加機能性のための追加コンポーネントを収容するために照明器具コントローラが大きい場合、照明器具ハウジングのエッジに重なる可能性がある。この重なりは、水の浸入、耐衝撃性の低下、及び、(街路灯の場合)照明器具コントローラの重なりが下から見える等、望ましくない外観をもたらす可能性があるので、望ましくない。
【0008】
これらの問題を回避するため、異なる照明器具コントローラデザインが、異なる照明器具デザインにマッチするために必要とされる。その代わりに、上記の問題に対処しつつ、より多様な異なる照明器具デザインで使用されることができる照明器具コントローラデザインを有することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、特許請求の範囲によって規定される。
【0010】
本発明の一態様による例によれば、屋外照明器具の外面に取り付けるための屋外照明器具コントローラであって、当該屋外照明器具コントローラは、
ベースによって閉じられる内部ボリューム(interior volume)を有するハウジングと、
ベースに取り付けられるケーブルルーティングユニット(cable routing unit)であって、ハウジングの内部ボリュームからベースを介してベースの下のハウジングの外部にケーブルを通すための、及び当該屋外照明器具コントローラを外面に接続するためのケーブルルーティングユニットと、
を含み、
ケーブルルーティングユニットは、ハウジングのベースに対して調節可能なコンフィギュレーション(adjustable configuration relative to the base of the housing)を有することにより、ケーブルがベースから下方に延びる場所(location from which the cable extends down from the base)を調節する、屋外照明器具コントローラが提供される。
【0011】
この照明器具コントローラは、(電力接続及び制御接続のための)ケーブルがベースから下方に延びる場所が調整されることができるように調整可能なコンフィギュレーションを有するケーブルルーティングユニットを有する。ケーブルは、照明器具コントローラと屋外照明器具の内部電気コンポーネントとを電気的に接続するために外面におけるケーブル入口孔(cable entrance hole)を通ることになる。ケーブルルーティングユニットは、例えば、ケーブル入口孔の場所で、外面にクランプするためのねじ軸(threaded shaft)及びナットを有することにより、照明器具コントローラを照明器具の外面に機械的に接続もする。
【0012】
ケーブルルーティングユニットの調整は、照明器具コントローラが、例えば、エッジから異なる距離における等、様々な異なる位置に孔を有する外面にフィットする(fit)ようにコンフィギュレーションされる(configured)ことを可能にする。このようにして、照明器具コントローラが外面のエッジに重ならないようにすることができる。斯くして、照明器具は、例えば、コントローラが照明器具の上面に取り付けられ、下から見えないようにする等、所望の美的外観を維持することができる。
【0013】
ケーブルルーティングユニットは、例えば、
ベースに回転可能に取り付けられる回転アーム(rotary arm)と、
回転アームに取り付けられるカラー(collar)であって、回転アームから下方に延びるカラーと、
を含み、
回転アームは、カラーが、ハウジングのベースの下の弧(arc)に沿った位置の範囲(range of positions)において位置決めされることを可能にするように回転可能である。
【0014】
カラーの位置は、ケーブルがカラーの中央ボア(central bore)を通るので、ケーブルが照明器具に入る位置を画定する。カラーは、例えば、ケーブル把持要素(cable gripping element)を含む。カラーは、ケーブルが通ることができる中央ボアを有する。ナットを使用して照明器具ハウジングへの機械的接続を行うためにも用いられるように、カラーの外側は、例えば、ねじ山がつけられる。
【0015】
好ましくは、弧に沿った選択位置に回転アームをロックするためのロッキング構成(locking arrangement)が提供される。これは、ひとたび設置されると照明器具コントローラが動くのを防止する。
【0016】
ロッキング構成は、例えば、弧に沿った連続的な可能な位置の範囲(continuous range of possible positions)に沿う選択位置に回転アームをロックするためのものである。
【0017】
代替的に、ロッキング構成は、弧に沿った離散的な位置のセット(discrete set of positions)のうちの選択位置に回転アームをロックするためのものである。
【0018】
各々の場合において、ロッキング構成は、回転アームを選択位置に保持するためのネジ(screw)を単に含んでもよい。
【0019】
回転アームは、例えば、ベースに回動可能に(pivotably)結合される第1の端部と、カラーが取り付けられる第2の端部とを有する。斯くして、カラーは、可動範囲が最大となるアームの自由端に取り付けられる。
【0020】
回転アームは、回転アーム内に内部的に第1の端部と第2の端部との間に延びるケーブル通路(cable passageway)を含み、ケーブル通路は、第1の端部において照明器具コントローラの内部ボリュームに結合し、第2の端部においてカラーに結合してもよい。斯くして、ケーブルは、照明器具コントローラのベースと照明器具の主ハウジングとの間でその通路において保護される。
【0021】
第1の端部は、例えば、ベースの周辺場所(peripheral location)に回動可能に結合される。これは、アームが可能な限り長くなり、したがってその端部で最大の調整範囲を持つことを可能にする。
【0022】
カラーは、例えば、照明器具に取り付けられる場合に当該屋外照明器具コントローラの回転を防止するための回転防止スロットを有する。スロットは、例えば、照明器具ハウジングに形成されるタブと係合する。
【0023】
例えば、ハウジングは、円形であり、ケーブルルーティングユニットは、ケーブルがベースの中心から下方に延びる1つの可能なコンフィギュレーション(one possible configuration)を有する。これは従来のデザインに相当し、ゆえに、当該屋外照明器具コントローラは、従来のデザインの配置に使用されてもよい。
【0024】
当該屋外照明器具コントローラは、例えば、ハウジング内に、照明管理システムと通信するためのセルラー通信システムを含む。また、当該屋外照明器具コントローラは、光センサと、照明器具への主電源のスイッチングを制御するためのスイッチング構成(switching arrangement)とを含んでもよい。
【0025】
本発明はまた、
照明器具主ハウジング(luminaire main housing)と、
照明器具主ハウジング内に設けられる光源及び照明ドライバと、
照明器具主ハウジングの外面に取り付けられる上記で定義されるような屋外照明器具コントローラと、
を含む、屋外照明器具を提供する。
【0026】
外面は孔を有し、ケーブルルーティングユニットは、ケーブルが照明器具主ハウジングと屋外照明器具コントローラのハウジングとの間で孔を通るように、孔の場所で外面に屋外照明器具コントローラを機械的に接続することが好ましい。
【0027】
屋外照明器具コントローラは、例えば、照明器具ハウジングの上部外面に取り付けられる。照明器具は、例えば、街路灯(street light)を含む。
【0028】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明のより良好な理解のために、及び、どのようにして本発明が実施され得るかをより明らかに示すために、例としてのみ、添付の図面が参照される。
【
図2】照明器具コントローラと主ハウジングとの間の既知の接続を示す。
【
図3】照明器具ハウジングから分離された既知の照明器具コントローラを示す。
【
図4】本発明の照明器具コントローラの第1の例を示す。
【
図5】本発明の照明器具コントローラの第2の例を示す。
【
図6】
図5とは異なるコンフィギュレーションで回転アームが固定されている
図5の照明器具コントローラを示す。
【
図8】照明器具主ハウジングの上部外面に照明器具コントローラが取り付けられている屋外照明器具を示し、重なりの問題(overlap problem)を示す。
【
図9】どのようにケーブルルーティングユニットの調整が
図8の問題に対処できるかを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明が、図を参照して述べられる。
【0031】
詳細な説明及び特定の例示は、装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示すものであるが、説明のみを目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様及び有利な点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からよりよく理解されることになるであろう。図面は単に概略的なものであり、縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。同じ参照番号は、図面全体にわたって同じ又は類似の部分を示すために用いられることも理解されたい。
【0032】
本発明は、ハウジングと、ハウジングのベースに取り付けられるケーブルルーティングユニットであって、ハウジングからベースの下のハウジングの外部にケーブルを通すための、及び照明器具コントローラを外面に接続するためのケーブルルーティングユニットとを有する屋外照明器具コントローラを提供する。ケーブルルーティングユニットは、ケーブルがベースから下方に延びる場所が調節されることができるようにベースに対して調節可能なコンフィギュレーションを有する。照明器具コントローラは、とりわけ異なる位置にケーブル入口孔を有する、異なるデザインの照明器具に対してコンフィギュレーションされることができる。
【0033】
図1は、既知の街路灯照明器具1の一例を示している。照明器具1は、照明ドライバ3、(LED構成(LED arrangement)等の)光源4及び他の回路を収容する主ハウジング2を含む。照明器具は、照明ポール5に取り付けられている。
図1は、光源の上の冷却フィン構成(cooling fin arrangement)を示している。
【0034】
照明器具コントローラ6が、照明器具主ハウジング2の外面に取り付けられている。照明器具コントローラ6は、照明器具が、セルラー電話ネットワークを使用して主照明管理システムにワイヤレスで接続されることを可能にする。
【0035】
任意選択的に、照明器具コントローラ6は、光センサと、周囲照明条件に応じて照明ドライバ3への電力供給を制御するためのスイッチング構成とを組み込むことによって自動照明制御も提供する。
【0036】
無論、他の機能が、照明器具コントローラに実装されてもよい。本発明は、照明器具コントローラ6と照明器具の主ハウジング2との間の接続に関するものであり、照明器具コントローラの内部コンポーネントの任意の選択及び照明器具の主ハウジングの内部コンポーネントの任意の選択と共に用いられてもよい。
【0037】
図2は、照明器具コントローラ6と主ハウジング2との間の既知の接続を示している。主ハウジング2は、外壁に孔を有する。照明器具コントローラ6は、孔に篏合する中空ねじ軸8を有し、照明器具コントローラ6のハウジング10は、ナット9とねじ軸8、及び一対のワッシャ11を用いて主ハウジング2にクランプされる。
【0038】
ケーブル16は、中空ねじ軸8の中央ボアを通る。斯くして、中空ねじ軸8は、ケーブル16を囲むカラーとして機能する。
【0039】
図3は、照明器具主ハウジングから分離された照明器具コントローラ6を示している。ねじ軸8はスロット50を有し、スロット50は、照明器具ハウジングのケーブル入口孔の一部として形成されるタブと係合することができ、これにより照明コントローラの回転を防止する。これは、ナットの締め付けをより簡単にする。
【0040】
ケーブルクランピング要素(cable clamping element)が、例えば、ケーブル16とねじ軸のボアとの間に取り付けられる。
【0041】
上述の範囲では、照明器具コントローラは既知である。
【0042】
図4は、上述したような、屋外照明器具の外面に取り付けるための、本発明の照明器具コントローラ6の一例を示している。
【0043】
照明器具コントローラは、ベース12によって閉じられる内部ボリュームを有するハウジング10を有する。ケーブルルーティングユニット14が、ハウジング10の内部ボリュームからベース12を介してベースの下のハウジングの外部にケーブル16を通すためにベース12に取り付けられる。また、ケーブルルーティングユニットは、上述したように、ナット及びねじ軸接続を使用して外面に照明器具コントローラ6を機械的に接続する。
【0044】
ケーブルルーティングユニット14は、ケーブル16がベース12から下方に延びる場所が調節されることができるようにハウジングのベース12に対して調節可能なコンフィギュレーションを有する。
【0045】
図4は、ケーブルがベース12の中央位置から下方に延びていることを示している。これは従来のデザインに相当し、本発明のデザインが既存の照明器具コントローラデザインの直接的な置き換えとして使用されてもよいことを意味する。ケーブル16が延びる場所を変えるアビリティ(ability)は、照明器具コントローラの使用におけるより大きなフレキシビリティを可能にし、とりわけ、照明器具主ハウジングの外壁におけるケーブル入口孔の異なる位置を可能にする。
【0046】
ケーブルルーティングユニット14は、ベース12に回転可能に取り付けられる回転アーム20を含む。回転アームは、ベース12に回動可能に結合される第1の端部20aと、カラー8(すなわち、中空ねじ軸)が取り付けられる第2の端部20bとを有する。斯くして、カラーは、可動範囲が最大となるアーム20の自由可動端に取り付けられる。第1の端部20aは、ベースの周辺場所近傍、すなわち、ベースの外縁近傍に回動可能に結合される。これは、アームが可能な限り長くなり、したがってその自由端で最大の調整範囲を持つことを可能にする。
【0047】
図示の例では、ハウジングは円形であり、回動場所(pivot location)は周縁部近傍にあり、アームは円の半径よりもわずかに短く、上述のように及び
図4に示されるように、カラーの1つの可能な場所は中央である。
【0048】
回転アーム20が(第1の端部20a近傍の回動軸を中心に)回転される場合、第2の端部、したがってカラー8は、ハウジング10のベース12に平行な平面における弧の経路をたどる。アーム20は、自由端が、弧に沿った2つの周辺場所間のどこにでも位置決めされることができるように回転することができる。斯くして、弧は約120度の範囲を有し、半径はベース12の半径にほぼ等しい。
【0049】
回転アームは適所にロックされることができ、したがって、カラー及びケーブル出口場所は、弧に沿った所望の位置において、適所にロックされる。カラーの位置は、ケーブルがカラーの中央ボアを通るので、ケーブルが照明器具コントローラから出て、照明器具に入る位置を画定する。
【0050】
図4の例では、回転アームは、弧に沿った任意の位置でロックされてもよい。この目的のために、固定ネジ30を有する固定構成(fixing arrangement)を案内する弧状スロット(arc shaped slot)29がある。固定ネジは、回転アームを適所に固定するために締め付けられてもよい。
【0051】
図5は、5つの個別のロッキング位置のセットがある代替例を示している。ここでも、固定ネジ30は、弧に沿った選択位置に回転アーム20をロックするためのロッキング構成として機能する。この例では、固定ネジは、ねじボア(threaded bore)31のセットのうちの選択された1つと係合する。これは、ひとたび設置されると照明器具コントローラが動くのを防止する。
【0052】
いずれの例においても、回転アーム20は中空チャンバを画定し、中空チャンバは、回転アーム20内に内部的に第1の端部と第2の端部との間に延びるケーブル通路として機能する。ケーブル通路は、第1の端部20aにおいてハウジング10の内部ボリュームに結合し、第2の端部においてカラー8に結合する。斯くして、ケーブル16は、照明器具コントローラのベース12と照明器具の主ハウジングとの間でその通路において保護される。
【0053】
図6は、
図5とは異なるコンフィギュレーションで回転アーム20が固定されている照明器具コントローラを示している。ここでは、ケーブルは、ベースのより周辺場所において照明器具ハウジングに出る。
【0054】
図7は、照明器具コントローラ6の断面を示している。ハウジング10は、光センサ、照明管理システムと通信するためのセルラー通信システム、照明器具への主電源のスイッチングを制御するためのスイッチング構成等、電子回路及び他のコンポーネント54が取り付けられるプリント回路基板52を含む。
【0055】
図7は、ハウジング10の内部ボリュームに及びカラー8の内部ボアに結合する、回転アーム20によって形成されるケーブル通路40を示している。ケーブルは、ケーブルがハウジング10に入る回転アーム20の回転軸に沿って通る。斯くして、回転アームとハウジングとの間の回転結合は、ケーブル場所(cable location)を中心とする、環状である。また、上述したような、ケーブルクランピング要素58が、カラー8の内部ボアとケーブル16との間に示されている。
【0056】
図8は、照明器具主ハウジング2の上部外面に照明器具コントローラ6が取り付けられている屋外照明器具を示し、ケーブル入口孔が照明器具主ハウジングのエッジに位置する場合、
図2及び
図3の従来の照明器具コントローラで生じ得る問題を示している。
図7では重なり(overlap)が見られ、これは、水の浸入及び耐衝撃性の低下につながるだけでなく、外観にも影響を与え得る。
【0057】
図9は、どのようにケーブルルーティングユニットの調整が
図8の問題に対処できるかを示し、ケーブル入口孔がエッジ近傍にある場合でも、照明器具コントローラを照明器具主ハウジングの外面上のより中央に位置付けられることを示している。
【0058】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む」は、他の構成要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。
【0059】
特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0060】
「に適合される」という用語が特許請求の範囲又は明細書において使用される場合、「に適合される」という用語は、「に構成される」という用語と同等であることが意図されていることに留意されたい。
【0061】
請求項中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。