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特許7446577モデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】モデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240304BHJP
   G06F 30/10 20200101ALI20240304BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06F30/10 100
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019169939
(22)【出願日】2019-09-19
(65)【公開番号】P2021047656
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】519198719
【氏名又は名称】くろべの太陽株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100181881
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 俊一
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 智之
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-031743(JP,A)
【文献】特開2017-211685(JP,A)
【文献】特開2019-139356(JP,A)
【文献】特開平06-301749(JP,A)
【文献】特開2012-226603(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0111816(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 30/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報通信網を通じて三次元形状を持つモデル商品を注文するシステムであって、
複数の三次元パーツモデルを蓄えたモデルテーブルと、前記三次元パーツモデルを組み合わせて所望の三次元モデルを編集し当該三次元モデルの三次元モデリングデータを出力するモデル編集手段と、前記三次元モデリングデータを供給者の受注装置へ送信する注文手段を備え、
複数の機構部材を蓄えた機構テーブルと、前記三次元モデルに組み合わせる機構部材を選択する機構選択手段と、当該機構選択手段で選択された機構部材又はその識別子を供給者の受注装置へ送信する注文手段を備えることを特徴とするモデル商品注文システム。
【請求項2】
前記機構部材を動作させる複数の制御プログラムを蓄えたプログラムテーブルと、前記三次元モデルに組み合わせる機構部材の制御プログラムを選択するプログラム選択手段と、当該プログラム選択手段で選択された制御プログラム又はその識別子を供給者の受注装置へ送信する注文手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のモデル商品注文システム。
【請求項3】
前記モデル編集手段で編集された三次元モデル、前記機構選択手段で選択された機構部材、及び前記プログラム選択手段で選択されたプログラムで定まるモデル商品の動作の動画出力を行うシミュレーション手段を備える請求項2に記載のモデル商品注文システム。
【請求項4】
前記モデル編集手段は、編集画像に、編集された三次元モデルとで実寸対比が可能な比較基準物を、編集された三次元モデルと共に、同じ尺度で出力する対比支援手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のモデル商品注文システム。
【請求項5】
コンピュータに請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のモデル商品注文システムとして機能させることを特徴とするモデル商品注文プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な形状を持つモデル商品をインターネット等の情報通信網を通じて注文するためのモデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、所謂3Dプリンタの普及により、所望の形状をスキャニングして得た三次元モデリングデータを供給者に送信することによって、当該モデリングデータを反映する所望の形状に成形されたモデル商品の提供が受けられるウェブ基盤注文デザイン3Dプリンティングサービスシステムが紹介されている(下記特許文献1参照)。
これは、需要者が望むデザインに対する三次元プリンティングサービスをウェブ基盤で提供し、ユーザ間でコンテンツを共有し、相互取引の支援を可能とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-146972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術(以下「従来技術」という)では、撮影手段の撮影対象となる三次元形状を備えた実体が無ければ注文の際にモデル商品の形状を特定できないという問題がある。
また、前記従来技術は、所謂特注の静止モデル商品に特化したシステムであって、既成形状のモデル商品、若しくは既成形状のパーツを組み合わせたモデル商品、又はそれらに機構部材を付設したプラモデルと呼ばれるモデル商品、若しくは機構部材にコンピュータシステムを採用しプログラムを組み込んだモデル商品の注文は困難であるという問題もある。
【0005】
この様なモデル商品は、遊戯用又は学習用など様々な用途に応じて機器が組み込まれる場合もあり、所定の動きを伴う商品である場合もある。
時には、児童、小学生、中学校又は高校生等の生徒(以下「児童等」という)が需要者となり、購入等する際に、児童等がモデル商品のパーツを選択し、それを組み合わせたモデル商品の実際の動作を検証して購入を検討することを望む場合があるが、その様に、児童等が自らパーツを選択したモデル商品に所望の動作を与える行為を繰り返すことができるとなれば、注文するモデル商品の形状や動きを事前に確認ができるのみならず、当該児童等にとっての学習ツール又は演習ツールとなる有用性もある。
【0006】
一方、この様に、実体を見ることなく情報通信網を通じて所望の形態を具体化するには、スケール感を実感しつつ編集できることが重要となるが、従来の技術では、ピクセル値や実寸を数字で感得できるに止まり、需要者が真に欲するサイズであるか、又は与えられた環境下で希望通りの動作や外観的バランスが得られるか否かを実感することは困難である。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、様々な需要者が、所望の形状及び大きさ並びに動作が実現されたモデル商品を、情報通信網を通じて容易に注文することができるモデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた本発明によるモデル商品注文システムは、情報通信網を通じて三次元形状を持つモデル商品を注文するシステムであって、複数の三次元パーツモデルを蓄えたパーツテーブルと、前記三次元パーツモデルを組み合わせて所望の三次元モデルを編集し当該三次元モデルの三次元モデリングデータを出力するモデル編集手段と、前記三次元モデリングデータを供給者の受注装置へ送信する注文手段を備えることを特徴とする。
ここで、モデリングデータとは、3Dプリンタ等で成形する際に用いられるデータであって、三次元モデルの具体的形状の決定に必須な位置データや寸法データ等である。
また、三次元形状とは、3Dプリンタ等で実体を形作るに必要な三次元の寸法を有する形状を言う。
【0009】
前記モデル編集手段は、編集画像に、編集された三次元モデルとで実寸対比が可能な比較基準物を、編集された三次元モデルと共に、同じ尺度で出力する対比支援手段を備える構成を採ることができる。
ここで、実寸対比とは、エディタ上において、当該三次元モデルが実際に成形され実体となった際に現実に存在する他の物体(比較基準物)と対比するのと同様に比較することを言う。
【0010】
複数の機構部材を蓄えた機構テーブルと、前記三次元モデルに組み合わせる機構部材を選択する機構選択手段と、当該機構選択手段で選択された機構部材又はその識別子を供給者の受注装置へ送信する注文手段を備える構成を採ることが可能である。
また、前記機構部材を動作させる複数の制御プログラムを蓄えたプログラムテーブルと、前記三次元モデルに組み合わせる機構部材の制御プログラムを選択するプログラム選択手段と、当該プログラム選択手段で選択された制御プログラム又はその識別子を供給者の受注装置へ送信する注文手段を備える構成を採ることもできる。
【0011】
これらに併せて、前記モデル編集手段で編集された三次元モデル、前記機構選択手段で選択された機構部材、及び前記プログラム選択手段で選択されたプログラムで定まるモデル商品の動作の動画出力を行うシミュレーション手段を備える構成を採ることもできる。
更に、これらのモデル商品注文システムを、インターネット上のウェブサイトに、需要者が自らパーツを選択し、選択したパーツを組合せたモデル商品に所望の動作を与える行為等を仲介する操作手段を備えたモデル商品注文システムとして構成することも可能である。
【0012】
上記課題を解決するためになされた本発明によるモデル商品注文プログラムは、コンピュータに上記いずれかに記載のモデル商品注文システムとして機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるモデル商品注文システム及びモデル商品注文プログラムによれば、テーブルに蓄えられた要素の範囲で、所望の形状の三次元モデル、機構部材又は制御プログラムを選択し、既製品や需要者独自のオリジナルのモデル商品を容易に注文することができる。
また、その編集又は選択その他の操作を行う操作手段をインターネット上のウェブサイトに置けば、場所を選ぶことなく何処ででも所望のモデル商品の注文を行うことができる。
【0014】
また、前記対比支援手段を備えることによって、需要者が意図する三次元モデルを編集する際において、三次元モデルのスケール感を、視覚をもって明確に感得しながら編集できるため、寸法を表す数字や尺度だけで推定しながら行う編集作業に比較して、編集時のイメージと仕上がった製品との格差を少なくすることができる。
【0015】
加えて、前記モデル編集手段で編集された三次元モデル、前記機構選択手段で選択された機構部材、及び前記プログラム選択手段で選択されたプログラムで定まるモデル商品の動作の動画出力を行うシミュレーション手段を備えることによって、需要者がモデル商品の外装パーツ、機構部材及びプログラムの選択を適宜変更しつつ、それらを組み合わせたモデル商品に所望の動作を与える行為(操作)を仲介し、実際の動作を画像で検証することができる。
そして、仮に、児童等が需要者となった際には、その様なシミュレーション手段を、モデル商品の構造、機構部材の構造・原理又はそれらとプログラムとが協働した実体についての学習又は演習のツールとして用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明によるモデル商品注文システムの一例を示す概念図である。
図2】本発明によるモデル商品注文システムのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明によるモデル商品注文システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本発明によるモデル商品注文システムにおける操作手段の構成の一例を示すブロック図である。
図5】本発明によるモデル商品注文システムのプログラム選択手段のモジュールリスト一例を示す説明図である。
図6】本発明によるモデル商品注文システムで構築されるモデル商品の一例を示す概念図である。
図7】本発明によるモデル商品注文システムのシミュレーション手段の背景(コース)リストの一例を示す説明図である。
図8】本発明によるモデル商品注文システムのシミュレーション手段での処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明によるモデル商品注文システムの実施の形態を詳細に説明する。
図に示す例は、所望の三次元形状を持つモデル商品を供給者に注文するシステムであって、当該モデル商品の提供を希望する需要者が操作する端末装置1と、供給者が管理するクラウドサーバ2から構成されるコンピュータシステムである。
【0018】
前記端末装置1は、PCやタブレットやスマートフォンなどの通信手段を備えたコンピュータ機器であって、当該端末装置1又は当該端末装置1及び前記クラウドサーバ2で前記クラウドサーバ2から提供されたモデル商品注文プログラムが稼動することによって、前記モデル商品注文システムの各具体的手段が機能し、注文内容の編集及び送信その他のモデル商品注文サービスを行うコンテンツを出力する(図4参照)。
【0019】
前記クラウドサーバ2は、インターネットなどの情報通信網3(以下「インターネット3」と記す)を介して前記端末装置1と接続され、各端末装置1にプログラムを供給し、前記モデル商品注文サービスを共有させる機能を備える(図2参照)。
この例のクラウドサーバ2は、前記モデル商品注文サービスを共有させる機能として、複数の三次元パーツモデル(以下「パーツモデル」という)を蓄えたモデルテーブルと、編集中の三次元モデルについて需要者(ユーザ)にスケール感を与えるためのスケール目盛り又はスケールモデル(対比基準物)を蓄えたスケールテーブルと、複数の駆動系の機構部材を蓄えた機構テーブルと、前記機構部材を動作させる複数の制御プログラムを蓄えたプログラムテーブルなどを備え、それぞれのパーツモデル、機構部材及びプログラムモジュールを前記端末装置1に提供する(図3参照)。
【0020】
前記モデルテーブルは、球、直方体、円錐、角錐などのベースモデルと、当該ベースモデルが組み合わされたスタンダードモデルと、それらを変形させたモデルの三次元モデリングデータを備える。
前記スケールテーブルは、寸法(cm,mm,inchなど)若しくはピクセル値などのスケール目盛り、又はタバコ、はがき若しくは鉛筆など社会通念上一定のスケール感が植えつけられているとされるスケールモデル(比較基準物)のイメージデータを備える。
【0021】
前記機構テーブルは、商品のカテゴリーや形状毎に、仕様の異なる複数の機構部材を備える。各デバイスモジュールには、選択する際の手掛かりとして、各々の仕様に関する情報(仕様情報)が紐付けられている。
前記プログラムテーブルは、前記デバイスモジュール毎に、仕様の異なる複数のプログラムモジュールを備える。各プログラムモジュールには、選択する際の手掛かりとして、各々の仕様に関する情報(仕様情報)が紐づけられている。
【0022】
前記クラウドサーバ2は、更に、前記モデル商品注文サービスを共有させる機能として、前記パーツモデルを組み合わせて所望の三次元モデルを編集し当該三次元モデルの三次元モデリングデータ(以下「モデリングデータ」という)を出力するモデル編集手段と、前記三次元モデルに組み合わせる機構部材(以下「デバイスモジュール」という)を選択する機構選択手段と、前記三次元モデルに組み合わせる前記デバイスモジュールの制御プログラムを選択するプログラム選択手段と、前記モデリングデータ、前記機構選択手段で選択されたデバイスモジュール若しくはその識別子又は前記プログラム選択手段で選択された制御プログラム又はその識別子を供給者の受注装置へ送信する注文手段と、前記各テーブルを利用し前記各具体的手段を操作する操作手段を前記端末装置1に提供する(図3参照)。
【0023】
前記操作手段は、前記各テーブルを利用し前記各具体的手段を操作するインターフェースであって、ウェブサイトの形で端末装置1を使用する需要者に提供される。
前記ウェブサイトは、前記各具体的手段をそれぞれ当該ウェブサイトのコンテンツとして提供し(図4参照)、各コンテンツに準備されたメニュー、エディタ、スイッチに対し、キーボード、マウス又はタッチパネル等により入力情報を与えることにより、前記各具体的手段への入力操作を行う。
【0024】
前記モデル編集手段は、例えば、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、所望のモデルテーブルを開き、リストアップされたベースモデル又はスタンダードモデルのなかから、単数又は複数のベースモデル又はスタンダードモデルをエディタに読み入れ、それらのベースモデル又はスタンダードモデルをそれぞれ位置座標で定められた所望の位置に配置し、必要に応じて形状や寸法(実寸や相対寸法)を変更させることにより所望形状の三次元モデルを編集し、そのモデリングデータを出力し、記憶領域へ保存する。
【0025】
前記モデル編集手段は、更に、スケールテーブルを備え、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、所望のスケールテーブルを開き、リストアップされたスケール目盛り又はスケールモデル(対比基準物)のなかから、単数又は複数のスケール目盛り又はスケールモデルのイメージデータをエディタにルーラ又は背景のデータの一部として読み入れ、それらのスケール目盛り又はスケールモデルをそれぞれ所望の位置に所望の透過性を持たせて配置することができる。
その際、前記モデル編集手段は、前記スケール目盛り又はスケールモデルを、編集領域に設定された尺度に応じて編集中の三次元モデルと同じ尺度で表示する。
【0026】
尚、前記モデル編集手段で組み立てる三次元モデルは、例えば、ロボレーブ、ミニ四駆、ロボット又はご当地キャラクターなどのボディー又は当該ボディーと他の部材とを連結するアタッチメント等(以下「外装パーツ」という)が挙げられる。また、それらの外装パーツを構成する部材数は、単数又は複数のいずれでもよい。
【0027】
前記機構選択手段は、例えば、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、所望の機構テーブル又は選択したベースモデル若しくはスタンダードモデルから定まる機構テーブルを開き、そこでリストアップされたデバイスモジュールのなかから、単数又は複数のデバイスモジュールを選択し、その識別コードを記憶領域に保存する。
【0028】
この例のデバイスモジュールは、アクチュエータ(駆動系部材)、制御回路及びそれらを支持する固定フレーム又は可動フレームを一体化したものである。
前記モデル編集手段は、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、上記の如く選択されたデバイスモジュールを前記エディタに読みいれる。
その際、前記モデル編集手段は、当該モデル編集手段で編集された外装パーツに組み入れるデバイスモジュールを、それぞれ位置座標で定まる所望の位置に所望の向きで配置すると共に、当該デバイスモジュールの可動部位を前記外装パーツの所望の位置に所望の向きで配置し、前記三次元モデルを構成する各外装パーツとデバイスモジュールとの連結構造等が反映された前記外装パーツのモデリングデータを出力する。
【0029】
前記プログラム選択手段は、例えば、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、前記プログラムテーブルを開き、リストアップされたプログラムモジュールのなかから、単数又は複数のプログラムモジュールを選択し、選択されたプログラムモジュールを出力し、記憶領域へ保存する(図6参照)。
この例のプログラム選択手段は、前記機構選択手段で選択されたデバイスモジュールの選択情報を受けて、その制御回路及びアクチュエータに適合するプログラムモジュールをリストアップする。
【0030】
前記プログラム選択手段によってリストアップされたプログラムモジュールは、夫々、しゃべる又は動くなどの属性に分類されている他、それらの属性の具体的動作及び当該具体的動作への分岐条件、繰り返し及び実行などを行わせるプログラムモジュールが登録されている(図5参照)。また、各属性において、例えば、しゃべるについては、音声テーブルに言葉の音声データを具体的に登録することができ、動くについては、ダンス、進退又は回転などを具体的に組み合わせて登録することができる。
【0031】
この例は、前記モデル商品注文サービスを共有させる機能として、前記モデル編集手段で編集された外装パーツ、前記機構選択手段で選択されたデバイスモジュール、及び前記プログラム選択手段で選択されたプログラムモジュールが反映された製品の動作について動画出力を行うシミュレーション手段を備える。
この例では、前記ウェブサイトに、前記シミュレーション手段として機能するコンテンツを備える。
【0032】
前記シミュレーション手段は、前記コンテンツで与えられた前記操作手段に、選択されたデバイスモジュール及びプログラムモジュールの動作を制御するコントローラーの機能を与え、前記コントローラーの操作に副って、前記シミュレーション画像に、所望の動き及び音声の出力を行うものである(図5参照)。
この例の前記シミュレーション手段は、背景テーブル及びコーステーブルを備えたシミュレーションデータと、前記操作手段が出力する制御情報を受け仮想的な位置情報及び動作ベクトルを導く演算手段と、当該演算手段で導かれたモデル商品の位置情報及び動作ベクトルに合致する画像をシミュレーションデータから読み込むと共に、背景画像又はコース画像に組み入れたシミュレーション画像を生成する画像生成手段と、前記シミュレーション画像を需要者が操作する端末装置1の画面に出力するシミュレーション出力手段を備える。
【0033】
この例のシミュレーション手段は、上記の如く構成され、例えば、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、背景及びコースがリストアップされたメニューから、前記編集したモデル商品のシミュレーションに用いる背景又はコースを選択する。
尚、背景又はコース等の選択は、前記デバイスモジュールと前記プログラムモジュールとの組合せで定まる背景及びコースを選択されたものとすることもできる。
【0034】
次に、前記演算手段は、更に需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けてモデル商品の前記背景又はコースにおける位置及び動作ベクトルを演算する。
前記演算手段が出力した位置及び動作ベクトルを受けて、前記画像生成手段は、モデル商品の位置及び動作ベクトルに合致する画像をシミュレーションデータから読み込み、シミュレーション画像に組み入れ、需要者が操作する端末装置1の画面に出力する動作を繰り返す。
前記シミュレーション手段は、前記操作手段からの入力情報の検出と、前記演算手段、画像生成手段及びシミュレーション出力手段の処理を繰り返すことによって、需要者の操作により前記操作手段から出力される入力情報を受けて、編集されたモデル商品の外観(例えば図6参照)及びコースや風景からなる背景(例えば図7参照)が嵌め込まれた画像を連続して出力しつつ当該モデル商品及び背景の動きを制御することができる。
【0035】
前記モデルパーツ、デバイスモジュール又はプログラムモジュールの変更を希望する場合には、前記コントローラーの操作により前記操作手段から終了情報を出力させて当該シミュレーション手段の処理を終了し、前記モデル編集手段を再び機能させて、前記モデルパーツ、デバイスモジュール又はプログラムモジュールの変更を行うことができる。当該変更を行った後、更に、前記シミュレーション手段を機能させることができる。
【0036】
前記注文手段は、前記モデル編集手段で編集された外装パーツのモデリングデータを、当該端末装置1の通信手段によりインターネット3を通じて前記クラウドサーバ(受注装置)2へ送信する。
同時に、前記機構選択手段で選択されたデバイスモジュールや、前記プログラム選択手段で選択されたプログラムモジュールがある場合には、それらを特定する名称その他の識別情報を併せてクラウドサーバ2へ送信する。
【0037】
前記注文を受けたクラウドサーバ2の管理者(モデル商品の供給者)は、送信された前記モデリングデータを受けて三次元プリンタ等のモデリング装置に入力し、送信された前記モデリングデータ、又は更にデバイスモジュール若しくはプログラム又は両者の組合せを反映した三次元形状の外装パーツを製造し、前記デバイスモジュール、ボディー又はアタッチメントの一部又は全部を一セットとして、需要者が指定した送り先へ発送する(図1参照)。
前記プログラムモジュールは、インターネット3を通じて需要者によりダウンロードさせる手法を採ることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 端末装置、2 クラウドサーバ、3 情報通信網、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8