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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】花粉防止用眼鏡
(51)【国際特許分類】
   G02C 11/00 20060101AFI20240304BHJP
   G02C 5/02 20060101ALI20240304BHJP
   G02C 5/14 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
G02C11/00
G02C5/02
G02C5/14
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020004913
(22)【出願日】2020-01-16
(65)【公開番号】P2021113839
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2023-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】397038565
【氏名又は名称】株式会社エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】230124763
【弁護士】
【氏名又は名称】戸川 委久子
(72)【発明者】
【氏名】山出 重克
【審査官】辻本 寛司
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-099217(JP,A)
【文献】特開2007-163625(JP,A)
【文献】特開2005-323751(JP,A)
【文献】特開2002-328342(JP,A)
【文献】特開2007-193040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 11/00
G02C 5/02
G02C 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズを保持するリム部と、一対のリム部を連結するブリッジ部と、リム部の左右両端に形成された曲げ智部と、リム部のブリッジ部側寄りの部分から真後方向に延びた部分を含むクリングス部とを備えたフロントフレームと、
フロントフレームの後方から着脱可能であって、リム部の形状に対応したインナーリム部と、ブリッジ部の形状に対応したインナーブリッジ部と、インナーリム部の上下縁部及び曲げ智側の側面部に形成されたフード部とを備えた透光性を有するエラストマー製のインナーフレームを含んで成り、
前記インナーリム部には、リム部の内側に前後方向に嵌り込む壁部が前記リム部の内側の形状に沿って形成されることで、前記インナーリム部全体を前記リム部に対して上下左右方向に位置決め可能とすると共に、インナーブリッジ部側寄りの部分からレンズ間の中心方向に向かって斜めに形成された貫通溝部が設けられ、クリングスの真後方向に延びた部分が貫通溝部に差し込まれることで、前記インナーブリッジ部を前記ブリッジ部に対して上下左右方向に位置決め可能である一方、
前記曲げ智側の側面部のフード部には、曲げ智部の内面側に形成された圧入溝部に着脱可能な突起部が設けられていることを特徴とする、花粉防止用眼鏡。
【請求項2】
前記貫通溝部はレンズ間の中心の下方向に向かってそれぞれ45度で斜めに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の花粉防止用眼鏡。
【請求項3】
前記フード部のインナーリム側と反対側の端面には、外側に開くように形成されたフランジ部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の花粉防止用眼鏡。
【請求項4】
前記曲げ智部から延設するテンプルを備え、
前記テンプルの曲げ智部側には、湾曲部を有し、
前記湾曲部とテンプルの結合部は、眼鏡装着時における顔面左右方向の厚さが、湾曲部よりも厚く形成され、フード部は、眼鏡装着時における顔面前後方向の大きさが、湾曲部に掛からない大きさに形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の花粉防止用眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花粉や塵埃が目に侵入するのを防止するための、花粉防止用眼鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
花粉や塵埃が目に侵入するのを防止するフード付きの眼鏡において、通常の眼鏡としても使用できるよう、時季や場所に応じてフード部を着脱できるようにした眼鏡が知られている。
【0003】
これらの眼鏡には着脱が容易でありながらも、フード部が外れたりずれたりしないことが求められる。また、フード部が目の周囲に接した状態で使用されるため、衝撃による怪我の心配がないことも求められる。
【0004】
本件出願人も従来、フード部を有するインナーフレームを着脱でき、取付けたインナーフレームの外れが生じにくく、安全な眼鏡の技術に関する特許出願をしている(特許文献1参照)。
【0005】
しかし、この構造では、インナーフレームの固定が曲げ智部とクリングス部周辺のみであるため、フード部のずれに対しては改良の余地があった。
【0006】
また従来において、フードの前端部に係合部を設け、リムの周囲に係合させることで装着できる眼鏡の技術が公開されている(特許文献2参照)。この技術を適用すれば、レンズ周辺のフード部のずれを防止することができる。
【0007】
しかし、この構造では、着脱の際フードを径方向に弾性的に変形させ、リム周囲に被せるようにしなければならず、着脱しにくいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特許第5690907号公報
【文献】特開2004-54068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、花粉や塵埃が目に入るのを防止するだけでなく、インナーフレームの着脱が容易でありながらも使用時には外れやずれが生じにくく、装着者が怪我をする心配が無い花粉防止眼鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段は次のとおりである。
【0011】
即ち、本発明は、レンズを保持するリム部と、一対のリム部を連結するブリッジ部と、リム部の左右両端に形成された曲げ智部と、リム部のブリッジ部側寄りの部分から真後方向に延びた部分を含むクリングス部とを備えたフロントフレームと、フロントフレームの後方から着脱可能であって、リム部の形状に対応したインナーリム部と、ブリッジ部の形状に対応したインナーブリッジ部と、インナーリム部の上下縁部及び曲げ智側の側面部に形成されたフード部とを備えた透光性を有するエラストマー製のインナーフレームを含み、前記インナーリム部には、リム部の内側に前後方向に嵌り込む壁部が前記リム部の内側の形状に沿って形成されることで、前記インナーリム部全体を前記リム部に対して上下左右方向に位置決め可能とすると共に、インナーブリッジ部側寄りの部分からレンズ間の中心方向に向かって斜めに形成された貫通溝部を設け、クリングスの真後方向に延びた部分を貫通溝部に差し込まれることで、前記インナーブリッジ部を前記ブリッジ部に対して上下左右方向に位置決め可能とし、前記曲げ智側の側面部のフード部には、曲げ智部の圧入溝部に着脱可能な突起部を設けた点に特徴がある。
【0012】
また、前記貫通溝部はレンズ間の中心の下方向に向かってそれぞれ45度で斜めに形成することもできる。
また、眼鏡装着時の顔面前後方向における、リム部の前面と後面との奥行寸法を、リム部と曲げ智部の結合部において8mm以上とし、前記壁部の高さを2mm以下とするのが好適である。
【0013】
さらに、前記フード部のインナーリム側と反対側の端面には、外側に開くように形成されたフランジ部を設けることもできる。
【0014】
加えて、前記曲げ智部から延設するテンプルを備え、前記テンプルの曲げ智部側には、湾曲部を有し、前記湾曲部とテンプルの結合部は、眼鏡装着時における顔面左右方向の厚さが、湾曲部よりも厚く形成され、フード部は、眼鏡装着時における顔面前後方向の大きさが、湾曲部に掛からない大きさに形成することも可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、フード部が形成されたインナーフレームにより、装着時には花粉等の塵埃が目に入るのを防止することができ、必要に応じて取り外すことで普通の眼鏡としても使用することができる。
【0016】
ここで、斜めに形成された貫通溝部を設けたことにより、インナーフレーム取付け時には、左右のインナーリム部の両端側を持ち上げてインナーフレームをV字型にすることで、貫通溝の開口端側が開いてクリングス部の真後方向に延びた部分に嵌めやすくなる。また、インナーフレーム取付け後には、クリングス部の真後方向に延びた部分が貫通溝部に把持されるため、インナーブリッジ部周辺が上下左右方向にずれにくくなる。
【0017】
また、インナーリムの壁部をリム内側に嵌合させることによって、リム部とインナーリム部が位置決めされ、インナーリム部も上下左右方向にずれにくくなる。
【0018】
さらに、弾力性のあるエラストマーで構成したフード部に突起部を設けたことで、曲げ智部の圧入溝部に容易に圧入でき、摩擦によりフード部が上下左右方向にずれにくくなる。
【0019】
インナーフレーム取外し時には、フード部を引っ張るだけで圧入溝部から突起部を容易に取り外すことができ、インナーリムの両端側を持ち上げてインナーフレームをV字型にすることで、貫通溝の開口端側が開いてインナーフレームを容易に取り外すことができる。
【0020】
さらに、インナーフレームを、透光性を有するエラストマーで構成したことにより、視認性が損なわれるのを防止すると共に、顔面への衝撃を吸収することができる。
【0021】
なお、眼鏡装着時の顔面前後方向における、リム部の前面と後面との奥行寸法を、リム部と曲げ智部の結合部において8mm以上とし、前記壁部の高さを2mm未満としたことにより、装着者の度数が変更になり、一般的な厚さ6mmの強度数レンズに交換する事になった場合であっても、インナーフレームが干渉することなくインナーフレームを継続して使用することができるという効果もある。なお、一般的な強度数レンズは左右端が一番厚く6mm程度であり、中央部が一番薄いため、一番厚い部分においても壁部とレンズとの間に間隙を有することになり、インナーフレームが干渉することがない。
【0022】
また、外側に開くように形成されたフランジ部によって、フード部の端面と目の周囲との接触が面接触になり、顔面への衝撃力の集中を防ぎ、怪我をしにくくなるという効果もある。
【0023】
さらに、湾曲部とテンプルの結合部を湾曲部よりも厚く形成し、フード部の大きさを湾曲部に掛からない大きさに形成したことによって、眼鏡の装着時にテンプルを開いても、フード部の側面部があまり動かず、湾曲部よりも先端寄りの部分のみが弾性的に変形するため、フード部が変形して外れることがなく、テンプルで頭部を挟み込んでしっかり保持できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明における花粉防止眼鏡を表す正面図及び平面図である。
図2】本発明におけるインナーフレームを表す正面図及び平面図である。
図3】本発明におけるインナーフレームの貫通溝部の装着の様子を表す説明図、及び装着後の状態を表す部分図である。
図4】本発明におけるインナーフレームの突起部の装着の様子を表す説明図、及び装着後の状態を表す部分図である。
図5】本発明における花粉防止眼鏡のリム部の断面図である。
図6】本発明におけるテンプルの変形の様子を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態について、図1図6に基づいて説明する。なお、本発明はこれらの添付図面に示す態様に限定されるものではない。
【0026】
本実施形態では、図1に示すように、フロントフレーム2と、テンプル4・4とがヒンジ連結され、フロントフレーム2の後方にインナーフレーム3を装着した構成としている。
【0027】
インナーフレーム3はフロントフレーム2に対して着脱可能となっており、装着しない状態では普通の眼鏡として使用でき、装着することで花粉防止用眼鏡として機能する。
【0028】
フロントフレーム2は、レンズ2f・2fを装着したリム部2a・2a、これらリム部2a・2aを繋ぐブリッジ部2b、これらリム部2a・2aの左右両端に形成された曲げ智部2c・2c、リム部2a・2aのブリッジ部2b側寄りの部分から真後方向に延びた部分を含むクリングス部2d・2dを備えた形状としている。
【0029】
また、曲げ智部2c・2cの内面側には、断面コの字型の圧入溝部2e・2eを形成している。圧入溝部2e・2eは、曲げ智部2c・2cのテンプル4・4側の面のみ開口しており、テンプル4・4に取着されている蝶番を内包してヒンジ連結可能となっている。
【0030】
ここで、本実施形態では、リム部2a・2a、ブリッジ部2b、曲げ智部2c・2cは一体のプラスチックフレームとしているが、それぞれが別体として連結されて形成されていてもよい。
【0031】
フロントフレーム2に装着するインナーフレーム3は、図2に示すように、リム部2a・2aの形状に対応したインナーリム部3a・3a、ブリッジ部2bの形状に対応したインナーブリッジ部3b、インナーリム部3a・3aの上下縁部及び曲げ智2c・2c側の側面部に形成されたフード部3c・3cを備えた形状としている。
【0032】
また、インナーリム部3a・3aのリム部2a・2aに当接する側には、リム部2a・2aの内側に嵌り込む壁部3f・3fが形成されている。この壁部3f・3fはリム部2a・2aの内側の形状に沿った形状とし、その高さを2mm未満とするのが好適であり、本実施形態では1.2mmとしている。
【0033】
さらに、インナーブリッジ部3b側寄りの部分からレンズ間の中心方向に向かって斜めに形成された左右一対の貫通溝部3d・3dを設けている。この溝は、クリングス部2d・2dの真後方向に延びた部分の軸直径と略同一か若干狭い幅で開口端側からスリットされ、閉口端側では軸直径と略同一の径の円状端としている。なお、この貫通溝部3d・3dは、レンズ間の中心の下方向に向かってそれぞれ45度で斜めに形成するのが好ましい。
【0034】
またさらに、曲げ智2c・2c側の側面部のフード部3c・3cには、突起部3e・3eが設けられている。この突起部3e・3eは、角丸の断面矩形状の突起で、眼鏡装着時の顔面左右方向に突出している。
【0035】
加えて、フード部3c・3cのインナーリム部2a・2a側と反対側の端面には、外側に開くように形成されたフランジ部3h・3hを設けている。これにより、フード部3c・3cの端面と目の周囲との接触が面接触になるため顔面への衝撃力の集中を防ぎ、さらに、弾力性のあるエラストマー製であるため、フード部3c・3cが変形することで緩衝となり怪我をしにくくなる。
【0036】
なお、本実施形態におけるインナーフレーム3は、視界を遮らないようにするために透光性を有するエラストマー製としているが、透光性が有って弾力性に優れていればエラストマー以外の材料を用いてもよい。
【0037】
テンプル4・4は、図1に示すように、曲げ智2c・2c部から延設し、曲げ智部2c・2c側には、内側に湾曲させた湾曲部4a・4aを有している。また、湾曲部4a・4aとテンプル4・4の結合部4b・4bは、湾曲部4a・4aよりも厚く形成されている。
【0038】
ここで、本実施形態では、テンプル4・4を金属芯入りのプラスチック製としているが、弾力性のある素材であり、部分的に厚みを変更して形成できれば、プラスチック製に限られない。
【0039】
次に、フロントフレーム2へのインナーフレーム3の装着方法について説明する。まず、インナーフレーム3の貫通溝部3d・3dと、クリングス部2d・2dの真後方向に延びた部分を嵌合させる。
【0040】
このとき、図3(a)に示すように、インナーフレーム3を、インナーブリッジ部3bを中心としてV字型になるように、左右のインナーリム部3a・3aの両端側を持ち上げる。インナーフレーム3が弾力性のあるエラストマーであるため、容易に持ち上げて変形させることができる。このようにすることで、貫通溝部3d・3dの開口端側が開いて幅が広がり、クリングス部2d・2dの真後方向に延びた部分に嵌めやすくなる。
【0041】
変形を元に戻すと、図3(b)に示すように、クリングス部2d・2dの真後方向に延びた部分が貫通溝部3d・3dに把持されるため、インナーブリッジ部3bが上下左右方向にずれにくくなる。
【0042】
次に、図4(a)に示すように、フード部3c・3cに設けた突起部3e・3eを、曲げ智2c・2cに設けた圧入溝部2e・2eに圧入する。圧入溝部2e・2eの溝幅は、突起部3e・3eの幅寸法よりも若干小さめに形成されている。
【0043】
貫通溝部3d・3dが先に固定されているため、突起部3e・3eは圧入溝部2e・2eに対してやや斜め方向から挿入される。そのため、図4(b)に示すように、圧入溝部2e・2eの前後方向には間隙を設けて圧入しやすくするのが好適である。
【0044】
このように形成することによって、突起部3e・3eが弾性変形しながら圧入溝部2e・2eに圧入されて強い摩擦力を生じるため、フード部3c・3cが上下左右方向にずれにくくなる一方、インナーフレーム3が弾力性のあるエラストマーであるため、装着時には容易に圧入することができる。
【0045】
そして、突起部3e・3eを圧入する際には、図5に示すように、リム部2a・2aの内側に壁部3f・3fが嵌り込むようにする。このようにすることで、リム部2a・2aとインナーリム部3a・3aが位置決めされ、インナーリム部3a・3aが上下左右方向にずれにくくなる。
【0046】
なお、眼鏡装着時の顔面前後方向における、リム部2a・2aの前面と後面との奥行寸法を、リム部2a・2aと曲げ智部2c・2cの結合部において8mm以上とし、壁部3f・3fの高さを2mm未満とすることで、一般的な厚さ6mmの強度数レンズに交換することになった場合であっても、レンズ2f・2fと壁部3f・3fとの間に間隙3g・3gを有することとなり、インナーフレーム3が干渉することなく継続して使用することができる。
【0047】
上記の構成の花粉防止眼鏡を装着する際には、まずテンプル4・4を開いて変形させ、クリングス部2d・2dのパッド部を目頭に当てて位置決めし、テンプル4・4を耳に掛けると同時にテンプル4・4の変形を元に戻す。
【0048】
このとき、湾曲部4a・4aと結合部4b・4bは湾曲部4a・4aよりも厚く形成されているため、図6に示すように、結合部4b・4bが固定端となってテンプル4・4の先端側が変形し、テンプル4・4で頭部を挟み込んでしっかり保持される。
【0049】
また、フード部3c・3cを湾曲部4a・4aに掛からない大きさに形成したことによって、テンプル4・4を開いて変形させても、フード部3c・3cの側面部があまり動かず、湾曲部4a・4aよりも先端寄りの部分のみが弾性的に変形するため、フード部3c・3cが変形して外れることがない。
【0050】
なお、インナーフレーム3の取外しについては、前記取付け方法の反対の手順にて行うことができる。まず、圧入溝部2e・2eから突起部3e・3eを取り外す。突起部3e・3eは、フード部3c・3cを内側に引っ張ることで、容易に取り外すことができる。
【0051】
次に、インナーブリッジ部3b・3bを中心としてV字型になるように、左右のインナーリム部3a・3aの両端側を持ち上げ、インナーフレーム3を取り外す。このようにすることで、貫通溝部3d・3dの開口端側が開いて幅が広がり、クリングス部2d・2dの真後方向に延びた部分から取外し易くなる。
【0052】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、貫通溝部3d・3dは斜め上方向に形成されていてもよく、湾曲部4a・4aは外側に湾曲していてもよい。
【0053】
また、壁部3f・3fはリム部2a・2aの内側の形状に沿った一体の壁でなくとも、部分的で複数の壁であってもよく、何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0054】
1 花粉防止用眼鏡
2 フロントフレーム
2a リム部
2b ブリッジ部
2c 曲げ智部
2d クリングス部
2e 圧入溝部
2f レンズ
3 インナーフレーム
3a インナーリム部
3b インナーブリッジ部
3c フード部
3d 貫通溝部
3e 突起部
3f 壁部
3g 間隙
3h フランジ部
4 テンプル
4a 湾曲部
4b 結合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6