(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20240304BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240304BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240304BHJP
【FI】
G05B23/02 T
G06Q50/04
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2019211692
(22)【出願日】2019-11-22
【審査請求日】2022-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保 洋二
(72)【発明者】
【氏名】吉成 健
(72)【発明者】
【氏名】沼波 宰
(72)【発明者】
【氏名】青山 敬三
(72)【発明者】
【氏名】中井 昭祐
(72)【発明者】
【氏名】塩崎 和也
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雅一
【審査官】西井 香織
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-160178(JP,A)
【文献】特開2002-341933(JP,A)
【文献】特開2012-168799(JP,A)
【文献】特表2016-505909(JP,A)
【文献】特開2011-118493(JP,A)
【文献】特開2011-248624(JP,A)
【文献】特開2012-069106(JP,A)
【文献】特開平10-143238(JP,A)
【文献】特開2002-099605(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
G06Q 50/04
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象の発電プラント設備に含まれる一以上の機器を示す画像のうち、監視対象の機器を含む画像の範囲を特定する特定部と、
監視対象の発電プラント設備に係る監視情報であり、前記発電プラント設備の静的情報と、動的情報とを少なくとも含む監視情報を、それぞれが互いに異なる種別の前記監視情報を格納する複数のデータベースから、前記特定部によって特定された前記画像の範囲に含まれる機器に対する前記監視情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記監視情報を、前記機器を示す画像に対応付ける対応付部と、
利用者が利用する端末装置を用いて前記画像の範囲を指示する操作を受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合、前記範囲に含まれる機器に対して前記取得部によって取得された前記監視情報を前記端末装置に表示させる表示制御部と、を備
え、
前記受付部は、予め前記利用者ごとに前記画像の範囲に対応して表示させる前記監視情報の選択を受け付け、
前記表示制御部は、前記受付部によって前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合に、前記取得部によって取得された前記監視情報のうち、前記画像の範囲に対応付けて前記利用者により予め選択された監視情報を前記端末装置に表示させる、
情報提供装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記監視情報を示す画像を、前記発電プラント設備に係る画像のうち前記範囲に重畳しない位置に前記端末装置に表示させる、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記監視情報を示す画像のみを前記端末装置に表示させる、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記対応付部は、前記範囲に対応する前記発電プラント設備に係る一以上の画像を、前記範囲に更に対応付け、
前記表示制御部は、前記受付部によって前記範囲を指示する操作が受け付けられた場合、前記範囲を含む画像以外の画像を前記端末装置に表示させる、
請求項1から
3のうちいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記対応付部は、前記範囲に対応する前記発電プラント設備に係る一以上の画像の選択肢を、前記範囲に更に対応付け、
前記表示制御部は、
前記受付部によって前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合、前記選択肢の画像を前記端末装置に表示させ、
前記選択肢の画像を用いて前記受付部によって前記選択肢を選択する操作が受け付けられた場合、前記選択肢に対応する前記画像を前記端末装置に表示させる、
請求項
4に記載の情報提供装置。
【請求項6】
コンピュータが、
監視対象の発電プラント設備に含まれる一以上の機器を示す画像のうち、監視対象の機器を含む画像の範囲を特定し、
監視対象の発電プラント設備に係る監視情報であり、前記発電プラント設備の静的情報と、動的情報とを少なくとも含む監視情報を、それぞれが互いに異なる種別の前記監視情報を格納する複数のデータベースから、特定された前記画像の範囲に含まれる機器に対する前記監視情報を取得し、
取得された前記監視情報を、前記機器を示す画像に対応付け、
利用者が利用する端末装置を用いて前記画像の範囲を指示する操作を受け付け、
前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合、前記範囲に含まれる機器に対して取得された前記監視情報を前記端末装置に表示さ
せ、
予め前記利用者ごとに前記画像の範囲に対応して表示させる前記監視情報の選択を受け付け、
前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合に、取得された前記監視情報のうち、前記画像の範囲に対応付けて前記利用者により予め選択された監視情報を前記端末装置に表示させる、
情報提供方法。
【請求項7】
コンピュータに、
監視対象の発電プラント設備に含まれる一以上の機器を示す画像のうち、監視対象の機器を含む画像の範囲を特定させ、
監視対象の発電プラント設備に係る監視情報であり、前記発電プラント設備の静的情報と、動的情報とを少なくとも含む監視情報を、それぞれが互いに異なる種別の前記監視情報を格納する複数のデータベースから、特定された前記画像の範囲に含まれる機器に対する前記監視情報を取得させ、
取得された前記監視情報を、前記機器を示す画像に対応付けさせ、
利用者が利用する端末装置を用いて前記画像の範囲を指示する操作を受け付けさせ、
前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合、前記範囲に含まれる機器に対して取得された前記監視情報を前記端末装置に表示さ
せ、
予め前記利用者ごとに前記画像の範囲に対応して表示させる前記監視情報の選択を受け付け、
前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合に、取得された前記監視情報のうち、前記画像の範囲に対応付けて前記利用者により予め選択された監視情報を前記端末装置に表示させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視対象の発電プラント設備の運転データを所定の周期毎に記憶し、記憶したデータに基づいて、プラントの運転員や補修員が発電プラント設備を運転や補修する技術が知られている(例えば、特許文献1)。ところで、運転員や補修員は、ある発電プラント設備について、系統図、結線図、配線図等の図面データをそれぞれ参照する場合、それぞれの図面データ中から当該設備に係る情報を見つける手間が生じる場合がある。しかしながら、従来の技術では、複数の図面データ中から監視対象の発電プラント設備に係る一連の情報を参照する手間を低減することまではできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、複数の図面データ中から監視対象の発電プラント設備に係る一連の情報を参照する利用者の手間を低減することができる情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報提供装置は、特定部と、取得部と、対応付部と、受付部と、表示制御部とを持つ。特定部は、監視対象の発電プラント設備に含まれる一以上の機器を示す画像のうち、監視対象の機器を含む画像の範囲を特定する。取得部は、監視対象の発電プラント設備に係る監視情報であり、前記発電プラント設備の静的情報と、動的情報とを少なくとも含む監視情報を、それぞれが互いに異なる種別の前記監視情報を格納する複数のデータベースから、前記特定部によって特定された前記画像の範囲に含まれる機器に対する前記監視情報を取得する。対応付部は、前記取得部によって取得された前記監視情報を、前記機器を示す画像に対応付ける。受付部は、利用者が利用する端末装置を用いて前記画像の範囲を指示する操作を受け付ける。表示制御部は、前記受付部によって前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合、前記範囲に含まれる機器に対して前記取得部によって取得された前記監視情報を前記端末装置に表示させる。受付部は、予め前記利用者ごとに前記画像の範囲に対応して表示させる前記監視情報の選択を受け付ける。表示制御部は、前記受付部によって前記画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合に、前記取得部によって取得された前記監視情報のうち、前記画像の範囲に対応付けて前記利用者により予め選択された監視情報を前記端末装置に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態の情報提供装置100を用いた情報提供システム1の構成の一例を示す図である。
【
図2】ログ情報データベースDB1に格納される情報の内容の一例を示す図である。
【
図3】設備管理情報データベースDB2に格納される情報の内容の一例を示す図である。
【
図4】イベント情報データベースDB3に格納される情報の内容の一例を示す図である。
【
図5】メンテナンス情報データベースDB4に格納される情報の内容の一例を示す図である。
【
図6】予備品情報データベースDB5に格納される情報の内容の一例を示す図である。
【
図7】ユーザ情報データベースDB6に格納される情報の内容の一例を示す図である。
【
図8】情報提供装置100の構成の一例を示す図である。
【
図9】テンプレート生成部120の機能構成図である。
【
図10】レイアウト情報161に含まれるレイアウト
図LYの一例を示す図である。
【
図11】レイアウト
図LYの選択に用いられる選択画像IMs1の一例を示す図である。
【
図12】監視情報の選択に用いられる選択画像IMs2の一例を示す図である。
【
図13】監視情報の表示態様の選択に用いられる選択画像IMs3の一例を示す図である。
【
図14】コンテキストメニューの選択に用いられる選択画像IMs4の一例を示す図である。
【
図15】テンプレート情報162の内容の一例を示す図である。
【
図16】コンテキストメニュー情報163の内容の一例を示す図である。
【
図17】テンプレート生成部120の処理の一連の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図19】対応付処理部130の一連の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図21】第1端末装置TM1に表示されるトップページ画像IMtp1の一例を示す図である。
【
図22】第2端末装置TM2に表示されるトップページ画像IMtp2の一例を示す図である。
【
図23】端末装置TMに表示される「イベント詳細情報」メニューの実行画面IMe1の一例を示す図である。
【
図24】端末装置TMに表示される「設備詳細情報」メニューの実行画面IMe2の一例を示す図である。
【
図25】図面データに対応付けられたコンテキストメニューの実行画面IMe3の一例を示す図である。
【
図26】端末装置TMに表示される「設備詳細情報」メニューの実行画面IMe4の一例を示す図である。
【
図27】情報提供システム1の保守運用に係る一連の動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図28】データベースDBの更新処理の一連の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の情報提供装置、情報提供方法、及びプログラムを、図面を参照して説明する。
【0008】
[全体構成]
図1は、実施形態の情報提供装置100を用いた情報提供システム1の構成の一例を示す図である。情報提供システム1は、例えば、情報提供装置100と、収集装置200と、異常検出装置300と、監視対象の発電プラント設備に係る情報(以下、監視情報)であって、それぞれが互いに異なる種別の監視情報を格納する複数のサーバ装置と、監視対象の発電プラントの運転員(監視員)が用いる一以上の、データ入力、制御、表示機能を有する第1端末装置TM1と、監視対象の発電プラント設備の補修、点検等を行う補修員が用いる一以上の、データ入力、制御、表示機能を有する第2端末装置TM2とを備える。情報提供装置100と、収集装置200と、異常検出装置300と、複数のサーバ装置と、一以上の第1端末装置TM1と、一以上の第2端末装置TM2とは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を含むネットワークNWを介して情報の送受信が可能に接続されるが、これらのネットワークでの接続に限定はされず、一方向通信を行うネットワーク等で接続され、データの送受を行うことも可能である。以下、補修、点検等を「メンテナンス」とも記載し、運転員と補修員とを区別しない場合には、単に「利用者」と記載する。
【0009】
第1端末装置TM1や第2端末装置TM2は、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置と、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置とを備えるパーソナルコンピュータや、ディスプレイとタッチパネルとが一体となった入出力装置を備えるスマートフォンやタブレット型のコンピュータによって実現される。以下、第1端末装置TM1と第2端末装置TM2とを区別しない場合には、単に「端末装置TM」と記載する。
【0010】
本実施形態では、監視対象の設備が、発電プラント、及び発電プラントが備える各設備(例えば、発電エネルギー源制御装置、タービン、発電機、変圧器等)等の電力設備である場合について説明する。収集装置200は、発電プラントが発電する電力を計測した情報、及び発電プラントが備える各設備に設けられた計測機器が計測した情報を、所定の時間間隔毎に収集する装置である。以下、収集装置200が収集する情報を「計測情報」と記載する。計測情報には、例えば、計測日時を示す情報と、計測対象の対象機器を示す情報と、対象機器を識別可能な情報(以下、対象機器ID)と、計測値データ、対象機器を撮像した画像データと、対象機器の周囲環境音を収集した音データとが含まれる。対象機器IDは、「設備の識別情報」の一例である。
【0011】
なお、計測情報に含まれる情報は、一例であってこれに限られない。計測情報には、上述した情報のうち、一部が含まれるものであってもよく、他のデータ(例えば、圧力や湿度の情報等)が含まれていてもよい。例えば、画像データは、対象機器に見かけの変化が生じたタイミング(設置時、破損時、修理時、修理完了時等)に取得され、計測情報に含まれてもよい。また、
図1が示す情報提供システム1では、収集装置200が計測情報を収集する発電プラントが一つである場合について説明したが、これに限られない。情報提供システム1の収集装置200は、複数の発電プラントからそれぞれ計測情報を収集するものであってもよい。
【0012】
異常検出装置300は、収集装置200によって収集された計測情報が示すプラントデータと、基準値と、後述するログ情報データベースDB1に格納された監視情報に基づくプラントデータの移動平均処理値とを比較して、発電プラントの異常を検出する。なお、異常検出装置300は、発電プラントの異常と、発電プラントの異常の予兆とのうち、少なくとも一方を検出してもよい。以下、異常検出装置300が、発電プラントの異常と、発電プラントの異常の予兆との両方を検出する場合について説明する。
【0013】
なお、情報提供システム1は、各サーバ装置に対応した複数の収集装置200、又は複数の異常検出装置300を備えてもよい。
【0014】
本実施形態において、情報提供システム1が6つのサーバ装置を備える。6つのサーバ装置は、例えば、ログ情報サーバ装置SV1と、設備管理情報サーバ装置SV2と、イベント情報サーバ装置SV3と、メンテナンス情報サーバ装置SV4と、予備品情報サーバ装置SV5と、ユーザ情報サーバ装置SV6とである。以下、各サーバ装置を区別しない場合には、単に「サーバ装置SV」と記載する。サーバ装置SVには、収集装置200が収集する計測情報のような動的情報や、発電プラントに設置される設備の設備台帳のような静的情報がそれぞれ格納される。動的情報とは、例えば、所定時間(例えば、数[秒]~数[時間])以内に取得、又は更新されるレコードであり、静的情報とは、当該所定時間以内に取得、又は更新が行われず、所定時間よりも長い時間間隔毎に取得、又は更新されるレコードである。各サーバ装置SVには、それぞれ互いに異なる種別の情報が格納される。サーバ装置SVに格納される情報の詳細については、後述する。
【0015】
情報提供装置100は、運転員が発電プラントの運転に際して所望する監視情報をサーバ装置SVから取得し、取得した監視情報を運転員が所望する態様によって第1端末装置TM1に表示させる。また、情報提供装置100は、補修員が発電プラントの補修に際して所望する監視情報をサーバ装置SVから取得し、取得した監視情報を補修員が所望する態様によって第2端末装置TM2に表示させる。以下、情報提供装置100が、利用者に応じた監視情報を示すウェブページを一以上含むウェブサイトを提供する(つまり、ウェブサーバとして動作する)ことによって、利用者が所望する監視情報を利用者が所望する態様によって提供する場合について説明する。
【0016】
なお、監視情報は、端末装置TMにおいてアプリケーションプログラムが実行されることに伴って利用者に提供されてもよい。この場合、情報提供装置100は、利用者が所望する監視情報を利用者が所望する態様によって提供するように、アプリケーションプログラムに指示する、又はアプリケーションプログラムを設定する。
【0017】
[各サーバ装置SVの監視情報]
以下、各サーバ装置SV1~SV6に格納される監視情報の詳細について説明する。ログ情報サーバ装置SV1は、例えば、ログ情報データベースDB1を備える。設備管理情報サーバ装置SV2は、例えば、設備管理情報データベースDB2を備える。イベント情報サーバ装置SV3は、例えば、イベント情報データベースDB3を備える。メンテナンス情報サーバ装置SV4は、例えば、メンテナンス情報データベースDB4を備える。予備品情報サーバ装置SV5は、例えば、予備品情報データベースDB5を備える。ユーザ情報サーバ装置SV6は、ユーザ情報データベースDB6を備える。以下、各データベースを区別しない場合には、単に「データベースDB」と記載する。
【0018】
図2は、ログ情報データベースDB1に格納される情報の内容の一例を示す図である。ログ情報サーバ装置SV1は、例えば、収集装置200から計測情報をネットワークNWを介して取得し、取得した計測情報に含まれる計測日時と、対象機器IDと、対象機器を示す情報と、計測値データと、画像データと、音データとを一つのレコードとしてログ情報データベースDB1に格納する。
【0019】
図3は、設備管理情報データベースDB2に格納される情報の内容の一例を示す図である。設備管理情報データベースDB2には、例えば、監視対象の設備(以下、対象機器)が設置される設置箇所を示す情報と、対象機器IDと、対象機器を示す情報と、対象機器の固定資産額を示す情報と、対象機器が設置箇所に設置された時期(以下、設置開始時期)を示す情報と、対象機器が示されている系統図面を示す系統図データと、対象機器が示されている結線図面を示す結線図データと、対象機器が示されている配線図面を示す配線図データと、対象機器のメンテナンスを行う際に用いられる手順書の手順書データと、が互いに対応付けられた対象機器毎のレコードが一以上格納される。
【0020】
なお、レコードに含まれる系統図データ、結線図データ、配線図データは、対応する対象機器に関連する図面データのすべてであってもよく、図面データのうち対応する対象機器に関連する部分(例えば、Xページ目)の抜粋を示す図面データであってもよい。以下、系統図データ、結線図データ、配線図データが、図面データの抜粋である場合について説明する。
【0021】
図4は、イベント情報データベースDB3に格納される情報の内容の一例を示す図である。イベント情報データベースDB3には、例えば、補修員によるメンテナンスが必要な異常や異常の予兆が対象機器に発生した発生日時を示す情報と、発生事象を識別可能な情報(以下、発生事象ID)と、発生事象を示す情報と、異常や異常の予兆が発生した対象機器の対象機器IDと、対象機器を示す情報と、対象機器が設置される設置箇所を示す情報と、発生した事象の重要度を示す情報とが互いに対応付けられた発生事象毎のレコードが一以上格納される。発生した事象の重要度は、例えば、所定の段階の程度(ランク)によって示される。以下、発生した事象の重要度がA~Cの三段階のランクによって示され、重要度「A」は、発電プラントに発生した異常、又は予兆に伴う事象が重要(重大)な事象であることを示し、重要度「C」は、発電プラントに発生した異常、又は予兆に伴う事象が軽微な事象であることを示し、重要度「B」は、重要度「A」と「C」との中間程度の重要度の事象であることを示す場合について説明する。
【0022】
図5は、メンテナンス情報データベースDB4に格納される情報の内容の一例を示す図である。メンテナンス情報データベースDB4には、例えば、異常や異常の予兆が発生した対象機器について補修員がメンテナンスを行った日時(以下、メンテナンス日時)を示す情報と、メンテナンスを行う原因となった発生事象の発生事象IDと、発生事象を示す情報と、メンテナンスを行った対象機器の対象機器IDと、対象機器を示す情報と、対象機器が設置される設置箇所を示す情報と、メンテナンスを行った対象機器についてメンテナンスを行った補修員を識別可能な情報(以下、ユーザID)と、補修員が行ったメンテナンスの内容を示す情報と、が互いに対応付けられたメンテナンス毎のレコードが一以上格納される。
【0023】
図6は、予備品情報データベースDB5に格納される情報の内容の一例を示す図である。予備品情報データベースDB5には、例えば、メンテナンスに用いられる予備品が存在する対象機器の対象機器IDと、対象機器を示す情報と、対象機器が設置される設置箇所を示す情報と、予備品の残数(以下、予備品残数)を示す情報と、予備品が保管される場所(以下、予備品保管場所)を示す情報とが互いに対応付けられた予備品毎のレコードが一以上格納される。
【0024】
図7は、ユーザ情報データベースDB6に格納される情報の内容の一例を示す図である。ユーザ情報データベースDB6には、例えば、情報提供システム1において発電プラントに係る仕事に従事する運転員や補修員等の利用者を識別可能な情報(以下、ユーザID)と、利用者を示す(例えば、利用者の氏名を示す)ユーザ情報と、利用者が従事する発電プラント(以下、関連プラント)を示す情報と、利用者が所属する組織を識別可能な情報(以下、所属ID)を示す情報と、利用者が所属する組織を示す情報と、利用者の仕事のスケジュールを示すスケジュール情報とが互いに対応付けられた利用者毎のレコードが一以上格納される。
【0025】
データベースDBの各レコードは、「監視情報」の一例である。また、ログ情報データベースDB1のレコードは、「動的情報」の一例である。設備管理情報データベースDB2のレコード、イベント情報データベースDB3のレコード、メンテナンス情報データベースDB4のレコードは、「静的情報」の一例である。
【0026】
なお、各データベースDBに格納されるレコードは、一例であってこれに限られず、レコードには、上述した情報のうち一部の情報が含まれるものであってもよく、上述した情報以外の情報が含まれるものであってもよい。
【0027】
[情報提供装置100について]
図8は、情報提供装置100の構成の一例を示す図である。情報提供装置100は、例えば、制御部110と、通信部150と、表示制御部152と、記憶部160とを備える。制御部110は、例えば、テンプレート生成部120と、対応付処理部130と、保守運用部140とを備える。これらの構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが記憶部160に記憶されるプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0028】
通信部150は、制御部110の制御に基づいて、収集装置200、異常検出装置300、各サーバ装置SV、第1端末装置TM1、及び第2端末装置TM2と、ネットワークNWを介して通信し、情報を送受信する。
【0029】
表示制御部152は、制御部110の制御に基づいて、端末装置TMに各種画像を表示させる。
【0030】
記憶部160は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)により実現されてもよく、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)により実現されてもよく、ドライブ装置に装着される記憶媒体であってもよい。また、記憶部160の一部又は全部は、NASや外部のストレージサーバ等、情報提供装置100がアクセス可能な外部装置であってもよい。記憶部160には、例えば、プログラムの他、レイアウト情報161、テンプレート情報162、及びコンテキストメニュー情報163等の情報が記憶される。各情報の詳細については、後述する。
【0031】
テンプレート生成部120は、利用者が所望する監視情報を端末装置TMに表示させるための定型を示すテンプレート情報162を生成する。
【0032】
対応付処理部130は、運転員が発電プラントを運転する、又は補修員が発電プラントをメンテナンスするに際して利用する画像であって、監視対象の設備に係る画像に、各種監視情報を対応付ける処理を行う。
【0033】
保守運用部140は、テンプレート生成部120によって生成されたテンプレート情報162に基づいて、利用者が所望する監視情報を利用者が所望する表示態様によって端末装置TMに表示させる。また、保守運用部140は、運転員が発電プラントを運転する、又は補修員が発電プラントをメンテナンスするに際して端末装置TMに対して行う操作に応じて、発電プラントの保守運用に係る処理を行う。
【0034】
[テンプレート生成部120について]
図9は、テンプレート生成部120の機能構成図である。テンプレート生成部120は、利用者が所望する監視情報を端末装置TMに表示させるためのテンプレート情報162を生成する。テンプレート生成部120は、例えば、受付部121と、テンプレート情報生成部122とを備える。以下、テンプレート生成部120が備える各部の詳細について説明する。
【0035】
受付部121は、例えば、サーバ装置SVに格納される監視情報のうち、利用者が所望する監視情報を選択する指示や、利用者が所望する監視情報の表示態様を選択する指示を、端末装置TMを介して利用者から受け付ける。
【0036】
テンプレート情報生成部122は、受付部121によって受け付けられた利用者の指示に基づいて、テンプレート情報162を生成する。
【0037】
[レイアウトの決定について]
以下、テンプレート情報162の生成に係る処理の詳細について説明する。まず、受付部121は、レイアウト情報161に基づいて、端末装置TMに監視情報を表示させる際の配置(レイアウト)の指示を受け付ける。
図10は、レイアウト情報161に含まれるレイアウト
図LYの一例を示す図である。レイアウト情報161には、監視情報を示す画像の数、及び監視情報を示す画像のレイアウトを示すレイアウト
図LYが一以上含まれる。本実施形態では、レイアウト情報161には、レイアウト
図LY1~LY3の三つのレイアウト
図LYが含まれる場合について説明する。
【0038】
図10において、レイアウト
図LY1は、端末装置TMを用いる利用者を示すアカウント画像と、画像全体のタイトル(例えば、利用者の関連プラントや所属等)を示すタイトル画像と、監視情報を示す五つの画像とが含まれる。レイアウト
図LY2は、アカウント画像と、タイトル画像と、監視情報を示す三つの画像とが含まれる。レイアウト
図LY3は、アカウント画像と、タイトル画像と、監視情報を示す七つの画像とが含まれる。
【0039】
図11は、レイアウト
図LYの選択に用いられる選択画像IMs1の一例を示す図である。受付部121は、選択画像IMs1を端末装置TMに表示させ、監視情報の表示態様として利用者が所望するレイアウトの選択を受け付ける。
図11において、選択画像IMs1は、監視情報を提供するウェブサイトを構成するトップページ(つまり、1ページ)~5ページまでの各ページのレイアウト
図LYの選択に用いられる画像であり、利用者にレイアウトの選択を促す「各ページのレイアウトを選択してください」等のメッセージMS1が含まれる。
【0040】
なお、監視情報を提供するウェブサイトは、5ページより多いページ数のウェブページによって実現されてもよく、5ページ未満のウェブページによって実現されてもよい。
【0041】
受付部121は、選択画像IMs1が表示されたことに応じて利用者が端末装置TMに入力した操作を、利用者の指示として受け付ける。テンプレート情報生成部122は、受付部121によって受け付けられた利用者の指示に基づいて、ウェブページにおける監視情報を示す画像のレイアウトを決定する。
図11において、テンプレート情報生成部122は、1ページのレイアウトをレイアウト
図LY1に決定し、2ページのレイアウトをレイアウト
図LY2に決定し、3~5ページのレイアウトをレイアウト
図LY2に決定する。
【0042】
なお、レイアウト
図LYは、レイアウト情報161に含まれるもののほか、利用者の指示によってアカウント画像、タイトル画像、監視情報を示す画像のレイアウトが決定されてもよい。この場合、受付部121は、利用者が端末装置TMに入力した操作に基づいて、アカウント画像、タイトル画像、監視情報を示す画像のレイアウトする指示を受け付け、受け付けられた指示に基づいて、レイアウト
図LYを生成する。
【0043】
[監視情報の決定について]
次に、受付部121は、レイアウト
図LYに画像として示す監視情報の選択を受け付ける。
図12は、監視情報の選択に用いられる選択画像IMs2の一例を示す図である。受付部121は、監視情報を提供するウェブサイトのページ毎の選択画像IMs2を端末装置TMに表示させ、利用者が所望する監視情報の選択を受け付ける。
図12において、選択画像IMs2には、選択画像IMs1において選択されたトップページのレイアウト
図LY1に含まれる五つの画像の元データとなる監視情報をそれぞれ選択する選択肢と、利用者に監視情報の選択を促す「トップページに表示させるデータを選択してください。」等のメッセージMS2が含まれる。
【0044】
監視情報の選択肢は、例えば、「ログ情報データベースDB1の最新のレコード」、「特定の対象機器に係る設備管理情報データベースDB2のレコード」、「現在から所定時間前までのイベント情報データベースDB3のレコード」、「最新のメンテナンス情報データベースDB4のレコード」、「特定の対象機器に係る予備品情報データベースDB5のレコード」等である。
【0045】
なお、受付部121は、監視情報の選択肢として、監視情報のそのもの(つまり、データベースDBのレコードそのもの)以外に、監視情報を用いて導出された情報を含めてもよい。この場合、受付部121は、監視情報を用いて導出された情報を選択肢として追加した選択画像IMs2を端末装置TMに表示させ、利用者が所望する監視情報の選択を受け付ける。
図12の選択画像IMs2には、監視情報を用いて導出された情報の選択肢として、「発電状況」、「イベント発生履歴」、「発電機出力トレンド」、「発電電力量」、「燃料消費量」等が含まれる。監視情報を用いて導出された情報は、導出に用いる監視情報と、導出方法とが予め定められる。
【0046】
「発電状況」は、例えば、ログ情報データベースDB1のレコードや設備管理情報データベースDB2のレコードに基づいて導出される比であって、所定期間の発電量目標に対する現在の発電量との比を、発電プラントが備える発電機毎に示す情報である。「イベント発生履歴」は、例えば、イベント情報データベースDB3のレコードのうち、現在から所定の期間だけ前の間のレコードであって、「重要度」が所定のランク(例えば、重要度「B」)以上のレコード群を示す情報である。「発電機出力トレンド」は、例えば、ログ情報データベースDB1に示されるレコードに基づいて発電電力量を導出し、導出した発電プラントの出力電力量を所定の時間毎(例えば、1時間毎、30分毎)に示す情報である。「発電電力量」は、例えば、ログ情報データベースDB1のレコードに基づいて導出される値であって、所定期間の発電量を示す値を、発電プラントが備える発電機毎に示す情報である。「燃料消費量」は、例えば、ログ情報データベースDB1のレコードに基づいて導出される値であって、所定期間の発電電力量に対する燃料消費量の比を示す情報である。
【0047】
受付部121は、選択画像IMs2が表示されたことに応じて利用者が端末装置TMに入力した操作を、利用者の指示として受け付ける。テンプレート情報生成部122は、受付部121によって受け付けられた利用者の指示に基づいて、各ページのレイアウト
図LYに割り当てられる監視情報を決定する。
図12において、テンプレート情報生成部122は、1ページのレイアウトに含まれる五つの画像のうち、第1画像には発電状況を示す画像を割り当てると決定し、第2画像には発電機出力トレンドを示す画像を割り当てると決定し、第3画像にはイベント発生履歴を示す画像を割り当てると決定し、第4画像には、発電電力量を示す画像を割り当てると決定し、第5画像には、エネルギー源消費量を示す画像を割り当てると決定する。
【0048】
なお、受付部121は、他の利用者に係るテンプレート情報162を参照し、監視情報の選択肢として他の利用者によく利用されている情報を選択肢として追加した選択画像IMs2を端末装置TMに表示させてもよい。例えば、受付部121は、端末装置TMから利用者のユーザIDを取得し、取得したユーザIDを検索キーとしてユーザ情報データベースDB6を検索して、利用者の所属を特定する。受付部121は、特定した所属IDと同様の所属IDが対応付けられた他の利用者を特定する。受付部121は、特定し他の利用者のテンプレート情報162を参照し、他の利用者に提供する監視情報の選択肢を特定する。受付部121は、特定した他の利用者の選択肢を追加した選択画像IMs2を端末装置TMに表示させ、利用者が所望する監視情報の選択を受け付ける。
【0049】
[監視情報の表示態様の決定について]
次に、受付部121は、選択された監視情報の表示態様の選択を受け付ける。
図13は、監視情報の表示態様の選択に用いられる選択画像IMs3の一例を示す図である。監視情報を提供するウェブサイトのページ毎の選択画像IMs3を端末装置TMに表示させ、利用者が所望する監視情報の表示態様の選択を受け付ける。
図13において、選択画像IMs3は、選択画像IMs2において選択された監視情報の表示態様を画像毎に選択する選択肢と、利用者に監視情報の表示態様の選択を促す「データの表示方式を選択してください。」等のメッセージMS3が含まれる。
【0050】
監視情報の表示態様の選択肢は、例えば、レコードに含まれる情報の一部を示す「メータ」、レコードに含まれる情報の一部を示す「折れ線グラフ」、レコードに含まれる情報の一部を示す「数値」、レコード又はレコードに含まれる情報の一部を示す「画像」等である。なお、監視情報の表示態様の選択肢は、一例であってこれに限られず、他の選択肢が含まれていてもよい。また、受付部121は、監視情報の表示態様の選択肢を、端末装置TMを介した利用者の指示に基づいて追加してもよく、監視情報の表示態様の選択肢として他の利用者によく利用されている情報を参照し、追加してもよく、監視情報の特性に応じて表示態様の選択肢が予め定められていてもよい。例えば、受付部121は、監視情報が、ログ情報データベースDB1のレコードである場合、レコードに含まれる測定値データ等の数値の表示態様としてグラフが選択肢として含め、監視情報が、イベント情報データベースDB3のレコードである場合、発生事象に係る情報の表示態様として表形式が選択肢として含める。
【0051】
受付部121は、選択画像IMs3が表示されたことに応じて利用者が端末装置TMに入力した操作を、利用者の指示として受け付ける。テンプレート情報生成部122は、受付部121によって受け付けられた利用者の指示に基づいて、選択された監視情報の表示態様を決定する。
図13において、テンプレート情報生成部122は、1ページのレイアウトに含まれる五つの画像のうち、第1画像は対応する監視情報に含まれる値、或いは程度(レベル)をメータ形式によって表示すると決定し、第2画像は対応する監視情報に含まれる値を折れ線グラフによって表示すると決定し、第3画像は監視情報(レコード)を示す画像を表示すると決定し、第4画像および第5画像は対応する監視情報に含まれる値、或いは程度(レベル)を棒グラフによって表示すると決定する。
【0052】
[コンテキストメニューの決定について]
次に、受付部121は、画像に対応させるコンテキストメニューの選択を受け付ける。
図14は、コンテキストメニューの選択に用いられる選択画像IMs4の一例を示す図である。監視情報を提供するウェブサイトのページ毎の選択画像IMs4を、端末装置TMに表示させ、監視情報(を示す画像)に対応させるコンテキストメニューの選択を受け付ける。
【0053】
コンテキストメニューは、例えば、対応付けられた画像に対してコンテキストメニューを表示させる操作(例えば、マウスの右クリック)等を行うと表示されるメニューである。コンテキストメニューは、コンテキストメニューが対応付けられた画像(監視情報)についてより詳細な情報を提供したり、当該監視情報に係る対象機器に対する処理を実行したりする際に用いられる。後述する保守運用部140は、コンテキストメニューを表示させる操作によって、コンテキストメニューが表示されている状態においてコンテキストメニューが選択された場合、選択されたコンテキストメニューに係る処理を実行する。
【0054】
図14において、選択画像IMs4は、選択画像IMs3において決定された監視情報の表示態様によって表される画像毎に、当該画像に対応付けるコンテキストメニューを選択する選択肢と、利用者にコンテキストメニューの選択を促す「各画像に対応させるコンテキストメニューを選択してください。」等のメッセージMS4が含まれる。
【0055】
コンテキストメニューの選択肢は、例えば、「イベント詳細情報」メニュー、「設備詳細情報」メニュー、「補修依頼票発行」メニュー等である。なお、コンテキストメニューの選択肢は、一例であってこれに限られず、他の選択肢が含まれていてもよい。また、受付部121は、監視情報の表示態様の選択肢を、端末装置TMを介した利用者の指示に基づいて追加してもよく、監視情報の表示態様の選択肢として他の利用者によく利用されている情報を参照し、追加してもよい。
【0056】
受付部121は、選択画像IMs4が表示されたことに応じて利用者が端末装置TMに入力した操作を、利用者の指示として受け付ける。テンプレート情報生成部122は、受付部121によって受け付けられた利用者の指示に基づいて、各ページの監視情報を示す画像に対応させるコンテキストメニューを決定する。
図14において、テンプレート情報生成部122は、第3画像の監視情報(レコード)を示す画像毎に「イベント詳細情報」メニュー、「設備詳細情報」メニュー、及び「補修依頼票発行」メニューの3つのコンテキストメニューを対応付けると決定する。
【0057】
後述する保守運用部140は、コンテキストメニューが選択された場合、コンテキストメニュー情報163に基づいて、選択されたコンテキストメニューに応じたレイアウト
図LYによって、コンテキストメニューに応じた監視情報を、予め定められた表示態様によって端末装置TMに表示する。コンテキストメニュー情報163の詳細については、後述する。
【0058】
図15は、テンプレート情報162の内容の一例を示す図である。テンプレート情報生成部122は、上述した決定に基づいて、各ページのレイアウト
図LYを示す情報と、レイアウト
図LYに含まれる画像に対応付ける監視情報と、監視情報の表示態様を示す情報と、監視情報を示す画像に対応付けたコンテキストメニューを示す情報とを互いに対応付けたユーザ毎の一以上のレコードを含むテンプレート情報162を生成(更新)し、記憶部160に記憶させる。テンプレート情報162は、表示情報の一例であり、テンプレート情報生成部122は、「生成部」の一例である。
【0059】
図16は、コンテキストメニュー情報163の内容の一例を示す図である。コンテキストメニュー情報163は、例えば、レイアウト
図LYを示す情報と、レイアウト
図LYに含まれる画像に対応付ける監視情報と、監視情報の表示態様を示す情報と、監視情報を示す画像に対応付けたコンテキストメニュー毎のレコードを含む情報である。
【0060】
なお、テンプレート生成部120は、端末装置TMの利用者についてのテンプレート情報162のレコードが既に存在する場合、当該利用者についてテンプレート情報162のレコードを生成する処理を行わなくてもよい。具体的には、受付部121は、端末装置TMを用いる利用者に係るユーザIDを受け付ける。テンプレート情報生成部122は、受付部121が受け付けたユーザIDを検索キーとしてテンプレート情報162を検索した結果、当該利用者についてのテンプレート情報162のレコードが存在するか否かを判定する。また、上述では、テンプレート情報162には、ユーザ毎のレコードが含まれる場合について説明したがこれに限られず、テンプレート情報162には、ユーザの所属毎や、ユーザの職種毎のレコードが含まれるものであってもよい。この場合、テンプレート情報生成部122は、複数のユーザが同一のテンプレートを使用する場合に、レコードを生成する手間を低減することができる。
【0061】
[動作フロー]
図17は、テンプレート生成部120の処理の一連の流れの一例を示すフローチャートである。まず、受付部121は、端末装置TMを利用する利用者に係る情報をネットワークNWを介して通信部150に取得させる(ステップS100)。利用者に係る情報とは、例えば、利用者のログイン情報であり、ログイン情報には、例えば、ユーザID、ユーザ名が含まれる。次に、受付部121は、受け付けたユーザIDを検索キーとして、テンプレート情報162を検索し、当該ユーザIDが対応付けられたレコードが有るか否かを判定する(ステップS102)。受付部121は、ユーザIDが対応付けられたレコードがあると判定した場合、テンプレート情報162のレコードを生成する処理を行わず、処理を終了する。
【0062】
受付部121は、ユーザIDが対応付けられたレコードがないと判定した場合、選択画像IMs1~IMs4を端末装置TMに表示させる(ステップS104)。受付部121は、選択画像IMs1~IMs4を端末装置TMに表示させたことに応じて利用者が端末装置TMに入力した操作を、利用者の指示として受け付ける(ステップS106)。利用者の指示は、例えば、監視情報を提供するウェブサイトの各ページのレイアウト
図LYを選択する指示、レイアウト
図LYに画像として示す監視情報を選択する指示、選択された監視情報の表示態様を選択する指示、監視情報を示す画像に対応させるコンテキストメニューを選択する指示である。テンプレート情報生成部122は、受付部121によって受け付けられた情報に基づいて、ユーザ毎のテンプレート情報162のレコードを生成し、テンプレート情報162を生成(更新)する(ステップS108)。
【0063】
[利用者が所望する内容に関連する監視情報]
なお、テンプレート情報生成部122は、利用者が選択した監視情報以外の他の種別の監視情報を利用者に提供する監視情報として決定してもよい。例えば、テンプレート情報生成部122は、選択画像IMs2(
図12参照)において、あるデータベースDBのレコードが画像として示す監視情報として選択された場合、選択された監視情報とは異なるデータベースDBのレコードであって、選択された監視情報に関連する他の種別のデータベースDBのレコードを画像として示す監視情報として選択してもよい。テンプレート情報生成部122は、予め定められた関連するデータベースDBを示す情報に基づいて、関連する他の種別の監視情報を決定してもよく、他の利用者による画像として示す監視情報の選択結果の統計値に基づいて、他の種別の監視情報を決定してもよい。
【0064】
また、テンプレート情報生成部122は、利用者の選択を用いずに利用者が所望する監視情報を決定してもよい。例えば、テンプレート情報生成部122は、利用者の所属や特徴(例えば、役職名)等に基づいて、利用者に提供する監視情報を決定してもよい。一般に、所属や特徴が一致する利用は、同様の監視情報を必要とする場合がある。したがって、テンプレート情報生成部122は、利用者の所属毎や特徴毎にテンプレート情報162のレコードを生成し、利用者に提供する監視情報を決定してもよい。
【0065】
[対応付処理部130について]
図18は、対応付処理部130の機能構成図である。対応付処理部130は、図面データに各種監視情報を対応付ける処理を行い、図面データと併せて図面データに示されている対象機器に係る監視情報を提供する。対応付処理部130は、特定部131と、取得部132と、対応付部133を備える。以下、対応付処理部130が備える各部の詳細について説明する。
【0066】
特定部131は、設備管理情報データベースDB2に格納される各図面データについて、画像が示す対象機器を表す範囲を特定する。特定部131は、例えば、設備管理情報データベースDB2に格納される図面データがCAD(Computer-Aided Design)等の図面データである場合、対象機器を表すコンポーネントを特定する。対象機器を表すコンポーネントを特定することは、図面データのうち、対象機器が示される位置、及び範囲を特定することの一例である。コンポーネントには、対象機器の基本的な情報(例えば、対象機器の名称、対象機器ID等)が対応付けられている。また、特定部131は、設備管理情報データベースDB2に格納される図面データが画像データ(以下、図面画像)である場合、対象機器を表す範囲を特定する。対象機器を表す範囲とは、例えば、図面画像を構成する画素のうち、図面記号を構成する画素の範囲、対象機器の形状を構成する画素の範囲、対象機器の名称を示す画素の範囲、対象機器IDを示す画素の範囲等である。
【0067】
取得部132は、特定部131によって特定された範囲に示される対象機器に係る監視情報を各データベースDBから取得する。取得部132は、特定部131によって特定された対象機器IDを検索キーとして各データベースDBを検索し、図面データに示される対象機器に係る監視情報を取得する。以下、取得部132は、監視情報そのものではなく、監視情報の参照先(例えば、データベースDBに格納される監視情報の格納場所)を監視情報として取得するものとする。
【0068】
対応付部133は、取得部132によって取得された監視情報のうち、所定の監視情報を、特定部131によって特定された範囲に対応させるコンテキストメニューとして提供する監視情報として対応付ける。特定部131によって特定された範囲に対応付けられるコンテキストメニューの監視情報は、上述した処理と同様の処理によって利用者に選択されてもよく、予め定められていてもよい。以下、対応付部133は、利用者の選択に関わらず、予め定められた監視情報を図面データのコンテキストメニューとして提供する場合について説明する。予め定められた監視情報とは、例えば、取得部132によって取得された監視情報のうち、「系統図データ」、「結線図データ」、「配線図データ」、及び「画像データ」である。テンプレート情報生成部122は、テンプレート情報162のレコードに、監視情報として「系統図データ」、「結線図データ」、「配線図データ」等が含まれる場合、対応付部133によって対応付けられた監視情報(この場合、「系統図データ」、「結線図データ」、「配線図データ」、及び「画像データ」)を、コンテキストメニューとして対応付けてレコードを生成する。
【0069】
[動作フロー]
図19は、対応付処理部130の一連の動作の一例を示すフローチャートである。まず、特定部131は、設備管理情報データベースDB2に格納される各図面データについて、画像が示す対象機器を表す範囲を特定する(ステップS200)。取得部132は、特定部131によって特定された範囲に表される対象機器IDを特定する(ステップS202)。取得部132は、特定した対象機器IDを検索キーとして各データベースDBを検索し、特定部131によって特定された範囲に表される対象機器に係る監視情報を取得する(ステップS204)。対応付部133は、取得部132によって取得された監視情報のうち、所定の監視情報を、特定部131によって特定された範囲に対応させるコンテキストメニューとして提供する監視情報として対応付ける(ステップS206)。
【0070】
[保守運用部140について]
図20は、保守運用部140の機能構成図である。保守運用部140は、テンプレート生成部120によって生成されたテンプレート生成部120に基づいて、利用者が所望する監視情報を利用者が所望する表示態様によって端末装置TMに表示させる。保守運用部140は、例えば、取得部141と、画像生成部142と、表示制御部152と、受付部143と、更新部145と、判定部144とを備える。以下、保守運用部140が備える各部の詳細について説明する。
【0071】
取得部141は、テンプレート情報162に基づいて、端末装置TMを利用する利用者に応じたレコードを特定し、特定したレコードに含まれる監視情報を、各データベースDBから取得する。取得部141は、例えば、情報提供システム1の利用を開始したことを示す情報(例えば、ログイン情報)を取得したことに応じて、当該利用者に対応する監視情報の取得を開始する。
【0072】
画像生成部142は、取得部141によって取得された監視情報に基づいて、利用者が所望する内容の画像を端末装置TMに表示させるための情報を生成する。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、画像を端末装置TMに表示させる。また、表示制御部152は、後述する受付部143によって端末装置TMを介して受け付けた利用者の指示に応じて、各種画像を端末装置TMに表示させる。また、表示制御部152は、後述する更新部145によって発電プラントに異常があると判定された場合、当該異常の対応において利用者が所望する画像を端末装置TMに表示させる。
【0073】
なお、「画像生成部142が、利用者が所望する内容の画像を端末装置TMに表示させるための情報を生成すること」には、画像生成部142が、テンプレート情報162に基づいて、レイアウト
図LY中における監視情報を示す画像の位置を決めたり、レイアウト
図LYの各画像と監視情報とを対応付けたり(レイアウト
図LYの各画像とリンクとしてデータベースDBに格納される格納場所を対応付けたり)して、監視情報を提供するウェブページの構成情報を生成することと、画像生成部142が、取得部141によって取得された監視情報に基づいて、端末装置TMに表示される画像そのものを生成することが含まれる。
【0074】
前者の場合、画像生成部142は、画像を生成せず、取得部141は、監視情報そのものではなく、監視情報の参照先(例えば、データベースDBに格納される監視情報の格納場所)を監視情報として取得し、表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報(この場合、ウェブページの構成情報)を端末装置TMに提供する。後者の場合、画像生成部142は、画像を生成し、取得部141は、監視情報そのものをデータベースDBから取得し、表示制御部152は、画像生成部142によって生成された画像を端末装置TMに提供する。
【0075】
以下、取得部141は、監視情報そのものではなく、監視情報の参照先を取得し、画像生成部142が、画像を生成せず、テンプレート情報162に基づいて、レイアウト
図LY中における監視情報を示す画像の位置を決めたり、レイアウト
図LYの各画像と監視情報とを対応付けたりして、監視情報を提供するウェブページの構成情報を生成し、表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報を端末装置TMに提供する場合(つまり、前者の場合)について説明する。
【0076】
受付部143は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて端末装置TMに画像が表示されたことに応じて、利用者が端末装置TMに入力した操作を受け付ける。
【0077】
判定部144は、異常検出装置300によって発電プラントの異常が検出されたか否かを判定する。
【0078】
更新部145は、受付部143によって受け付けられた操作に基づいて、各データベースDBの情報を更新する。
【0079】
[保守運用時について]
以下、保守運用時において第1端末装置TM1、及び第2端末装置TM2に表示される画像の表示について説明する。
【0080】
[第1端末装置TM1のトップページ]
まず、取得部141は、第1端末装置TM1から運転員のログイン情報を取得する。取得部141は、取得したログイン情報に含まれる運転員のユーザIDを検索キーとしてテンプレート情報162を検索する。取得部141は、テンプレート情報162の検索し、第1端末装置TM1の運転員のユーザIDが対応付けられたレコードを特定する。取得部141は、特定したレコードに含まれるトップページのレイアウト
図LY、及び当該レイアウト
図LYに含まれる画像として示される監視情報を特定し、特定した監視情報を各データベースDBからネットワークNWを介して通信部150に取得させる。
【0081】
画像生成部142は、取得部141によって取得された監視情報と、テンプレート情報162のレコードとに基づいて、第1端末装置TM1に画像を表示させるための情報を生成する。画像生成部142が生成する第1端末装置TM1に画像を表示させるための情報は、「第1表示情報」の一例である。
【0082】
図21は、第1端末装置TM1に表示されるトップページ画像IMtp1の一例を示す図である。画像生成部142は、例えば、テンプレート情報162のレコードに基づいて、第1端末装置TM1を用いる運転員が所望する画像として、監視情報を提供するウェブサイトのトップページ画像IMtp1を表示させるための情報を生成する。
図21に示すトップページ画像IMtp1は、アカウント画像IMaと、タイトル画像IMpと、監視情報を示す第1画像IMt1~第5画像IMt5を含むレイアウト
図LY1のレイアウトによって構成される。第1画像IMt1は、「発電状況」の監視情報を「メータ」の表示態様によって示す。第2画像IMt2は、「発電機出力トレンド」の監視情報を「折れ線グラフ」の表示態様によって示す。第3画像IMt3は、「イベント発生履歴」の監視情報を「数値」によって示す。第4画像IMt4は、「発電電力量」の監視情報を「棒グラフ」の表示態様によって示す。第5画像IMt5は、「燃料消費量」の監視情報を「棒グラフ」の表示態様によって示す。
【0083】
また、
図21において、第3画像IMt3には、コンテキストメニューが対応付けられている。画像生成部142は、第3画像IMt3に対してコンテキストメニューを表示させる操作(例えば、第3画像IMt3に示されるレコードをマウスに連動するカーソルで右クリック)が受付部143によって受け付けられた場合、テンプレート情報162に基づいて第3画像IMt3に対応付けられたコンテキストメニューを特定し、特定したコンテキストメニューを示すコンテキストメニュー画像IMcを表示させるための情報を生成する。この場合、第3画像IMt3に対応付けられているコンテキストメニューは、「イベント詳細情報/設備詳細情報/補修依頼票発行」メニューであり、コンテキストメニュー画像IMcには、これらのメニューが示される。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、コンテキストメニュー画像IMcを端末装置TMに表示させる。コンテキストメニュー画像IMcに示される各メニューが操作された場合に表示させる画像の詳細については、後述する。
【0084】
アカウント画像IMaの下部には、ウェブサイトの他のページ(2~5ページ)へのリンクLk2~Lk5が示されており、受付部143によってこれらのリンクに対する操作が受け付けられた場合、操作されたページに対応するテンプレート情報162に基づいて、各ページ画像を生成する。各ページ画像を生成する処理は、上述したトップページを生成する処理と同様の処理であるため、説明を省略する。
【0085】
[第2端末装置TM2のトップページ]
まず、取得部141は、第2端末装置TM2から補修員のログイン情報を取得する。取得部141は、取得したログイン情報に含まれる補修員のユーザIDを検索キーとしてテンプレート情報162を検索する。取得部141は、テンプレート情報162の検索し、第2端末装置TM2の補修員のユーザIDが対応付けられたレコードを特定する。取得部141は、特定したレコードに含まれるトップページのレイアウト
図LY、及び当該レイアウト
図LYに含まれる画像として示される監視情報を特定し、特定した監視情報を各データベースDBからネットワークNWを介して通信部150に取得させる。
【0086】
画像生成部142は、取得部141によって取得された監視情報と、テンプレート情報162のレコードとに基づいて、第2端末装置TM2に画像を表示させるための情報を生成する。画像生成部142が生成する第2端末装置TM2に画像を表示させるための情報は、「第2表示情報」の一例である。
【0087】
図22は、第2端末装置TM2に表示されるトップページ画像IMtp2の一例を示す図である。画像生成部142は、例えば、テンプレート情報162のレコードに基づいて、第2端末装置TM2を用いる補修員が所望する画像として、監視情報を提供するウェブサイトのトップページ画像IMtp2を表示させるための情報を生成する。
図22に示すトップページ画像IMtp2は、アカウント画像IMaと、タイトル画像IMpと、監視情報を示す第1画像IMt1~第7画像IMt7を含むレイアウト
図LY3のレイアウトによって構成される。
【0088】
第1画像IMt1は、設備管理情報データベースDB2のレコードのうち、予め選択された対象機器に係るレコード(監視情報)を「テキスト」の表示態様によって示す。第2画像IMt2は、イベント情報データベースDB3のレコードのうち、予め指定された(例えば、最新の)レコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第3画像IMt3は、メンテナンス情報データベースDB4のレコードのうち、予め選択された対象機器について予め指定された(例えば、最新の)レコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第4画像IMt4は、ユーザ情報データベースDB6のレコードのうち、第2端末装置TM2を利用する補修員のレコードである監視情報に含まれるスケジュール情報であって、予め指定した期間(例えば、直近一か月間)のスケジュール情報を「テキスト」の表示態様によって示す。第5画像IMt5は、予備品情報データベースDB5のレコードのうち、予め選択された対象機器に係るレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第6画像IMt6は、設備管理情報データベースDB2のレコードのうち、予め選択された対象機器に係るレコードである監視情報に含まれる手順書データであって、予め指定した(例えば、最新の)手順書データを「画像」によって示し、第7画像IMt7は、設備管理情報データベースDB2のレコードのうち、予め選択された対象機器に係るレコードである監視情報に含まれる系統図データ、結線図データ、配置図データ等の図面データを「画像」によって示す。
【0089】
なお、「テキスト」の表示態様によって示すことには、画像生成部142が、「テキスト」を表示させるようにウェブページの構成情報を生成することが含まれる。また、「画像」によって示すことには、画像生成部142が、端末装置TMに表示させやすいように元データを加工(拡大、縮小、回転、トリミング等)したウェブページの構成情報を生成することが含まれる。
【0090】
上述した処理によって、情報提供装置100は、第1端末装置TM1に表示されたトップページ画像IMtp1等の画像を運転員に参照させ、発電プラントの運転に役立てさせることができる。また、情報提供装置100は、第2端末装置TM2に表示されたトップページ画像IMtp2等の画像を補修員に参照させ、発電プラントの補修に役立てさせることができる。
【0091】
[コンテキストメニューについて]
また、受付部143は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて表示制御部152がトップページ画像IMtp1~IMtp2等のウェブページの画像を端末装置TMに表示させたことに応じて、利用者が端末装置TMに入力したコンテキストメニューを選択する操作を、利用者の指示として受け付ける。画像生成部142は、選択された画像に対応する監視情報と、選択されたコンテキストメニューとに基づいて、コンテキストメニュー画像IMcを表示させるための情報を生成する。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、コンテキストメニュー画像IMcを端末装置TMに表示させる。
【0092】
[イベント詳細情報について]
画像生成部142は、コンテキストメニュー画像IMcが表示されている状態において、受付部143によって「イベント詳細情報」メニューを選択する操作が受け付けられた場合、コンテキストメニューを選択する操作がされた監視情報を特定し、特定した監視情報に基づいて、実行画面IMe1を表示させるための情報を生成する。以下、コンテキストメニューを選択する操作が行われたのが、第1端末装置TM1に表示されたトップページ画像IMtp1の第3画像IMt3(「イベント発生履歴」のあるレコード)である場合について説明する。
【0093】
図23は、端末装置TMに表示される「イベント詳細情報」メニューの実行画面IMe1の一例を示す図である。画像生成部142は、第3画像IMt3に示される「イベント発生履歴」のレコードのうち、コンテキストメニューを選択する操作が行われたレコードを特定し、特定したレコードに係る実行画面IMe1を表示させるための情報を生成する。
【0094】
図23に示す実行画面IMe1は、アカウント画像IMaと、タイトル画像IMpと、監視情報を示す第1画像IMt1~第3画像IMt3を含むレイアウト
図LY2のレイアウトによって構成される。第1画像IMt1は、イベント情報データベースDB3のうち、特定されたレコードに対応するレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第2画像IMt2は、ログ情報データベースDB1のうち、特定されたレコードに含まれる日時から、予め定められた期間(例えば、数[時間]~数[日])だけ前までのレコードを「折れ線グラフ」の表示態様によって示す。第3画像IMt3は、ログ情報データベースDB1のうち、特定されたレコードに含まれる日時から、現時刻までのレコードの状態推移をグラフの表示態様によって示す。
【0095】
上述した処理によって、情報提供装置100は、利用者に端末装置TMに表示された実行画面IMe1を参照させ、対象機器に発生したイベントについてより詳細に把握させることができる。
【0096】
[設備詳細情報について]
画像生成部142は、コンテキストメニュー画像IMcが表示されている状態において、受付部143によって「設備詳細情報」メニューを選択する操作が受け付けられた場合、コンテキストメニューを選択する操作がされた監視情報を特定し、特定した監視情報に基づいて、実行画面IMe2を表示させるための情報を生成する。
【0097】
図24は、端末装置TMに表示される「設備詳細情報」メニューの実行画面IMe2の一例を示す図である。画像生成部142は、第3画像IMt3に示される「イベント発生履歴」のレコードのうち、コンテキストメニューを選択する操作が行われたレコードを特定し、特定したレコードに係る実行画面IMe2を表示させるための情報を生成する。
【0098】
図24に示す実行画面IMe2は、アカウント画像IMaと、タイトル画像IMpと、監視情報を示す第1画像IMt1~第3画像IMt3を含むレイアウト
図LY2のレイアウトによって構成される。第1画像IMt1は、設備管理情報データベースDB2のレコードのうち、特定されたレコードに含まれる対象機器IDが対応付けられたレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第2画像IMt2は、ログ情報データベースDB1のレコードうち、特定されたレコードと同一の対象機器IDが対応付けられたレコードについて、特定されたレコードに含まれる日時から、予め定められた期間(例えば、数[時間]~数[日])だけ前までのレコードの状態推移をグラフの表示態様によって示す。第3画像IMt3は、ログ情報データベースDB1のうち、特定されたレコードに含まれる対象機器IDが対応付けられたレコードに含まれる系統図データ、結線図データ、配置図データ等の図面データを「画像」によって示す。
【0099】
なお、第3画像IMt3には、系統図データ、結線図データ、及び配置図データのうち、いずれか1つ、又は予め定められた2つが示されてもよい。また、各図面データを示す画像に、これらの図面データを利用者に見やすく(例えば、拡大して)表示するコンテキストメニューが更に対応付けられてもよい。この場合、画像生成部142は、受付部143によってこれらの画像のコンテキストメニューを選択する操作が受け付けられた場合、これらの図面データを利用者に見やすく表示させるための情報を生成する。
【0100】
図25は、図面データに対応付けられたコンテキストメニューの実行画面IMe3の一例を示す図である。表示制御部152は、例えば、
図24の実行画面IMe2に含まれる第3画像IMt3に示される系統図データ、結線図データ、及び配置図データに対して、コンテキストメニューを表示させる操作が受付部143によって受け付けられた場合、実行画面IMe3を表示させる。
図25に示す実行画面IMe3は、アカウント画像IMaと、タイトル画像IMpと、監視情報を示す第1画像IMt1を含むレイアウトによって構成される。第1画像IMt1は、系統図データ、結線図データ、及び配置図データのうち、コンテキストメニューを表示させる操作が行われた図面データを示す図面画像である。以下、実行画面IMe3の第1画像IMt1が、系統図データを示す図面画像である場合について説明する。
【0101】
画像生成部142は、第1画像IMt1の系統図データのうち、対象機器を表す範囲に対応付けられたコンテキストメニューを表示させる操作が受付部143によって受け付けられたか否かを判定する。画像生成部142は、受付部143によって操作が受け付けられた場合、コンテキストメニュー画像IMcを表示させるための情報を生成する。この時、コンテキストメニュー画像IMcに示されるコンテキストメニューは、対応付部133によって対応付けられた監視情報を提供するコンテキストメニューである。この場合、コンテキストメニュー画像IMcに示されるコンテキストメニューは、「結線図データ」、「配線図データ」、及び「画像データ」を提供するコンテキストメニューである。
【0102】
受付部143は、表示制御部152が画像生成部142によって生成された情報に基づいてコンテキストメニュー画像IMcを含む実行画面IMe3を端末装置TMに表示させたことに応じて、利用者が端末装置TMに入力したコンテキストメニューを選択する操作を、利用者の指示として受け付ける。画像生成部142は、選択された画像に対応する監視情報と、選択されたコンテキストメニューとに基づいて、コンテキストメニューを実行する。以下、コンテキストメニュー画像IMcでは、コンテキストメニューを表示させる操作が行われた範囲に表される対象機器に係る監視情報として、「結線図データ」を表示する操作が行われた場合について説明する。画像生成部142は、結線図データの図面画像を含む実行画面IMe3を表示させるための情報を生成する。
【0103】
表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、系統図データを示す図面画像と、結線図データの図面画像とを含む実行画面IMe3を端末装置TMに表示させる。この時、表示制御部152は、すでに実行画面IMe3に含まれている系統図データの図面画像に重畳しない位置に、結線図データの図面画像が表示されるように実行画面IMe3を表示させてもよい。また、表示制御部152は、実行画面IMe3に結線図データの図面画像のみが表示されるように(つまり、結線図データの図面画像を含めずに)、実行画面IMe3を表示させてもよい。
【0104】
また、上述した処理によって、情報提供装置100は、端末装置TMに表示された実行画面IMe2を利用者に参照させ、対象機器についてより詳細に把握させることができる。また、情報提供装置100は、実行画面IMe3を用いて図面データを利用者に参照させ、対象機器に係る関連情報をより参照しやすくすることができる。
【0105】
[補修依頼票発行について]
画像生成部142は、コンテキストメニュー画像IMcが表示されている状態において、受付部143によって「補修依頼票発行」メニューを選択する操作が受け付けられた場合、コンテキストメニューを選択する操作がされた監視情報を特定し、特定した監視情報に基づいて、実行画面IMe3を表示させるための情報を生成する。
【0106】
図26は、端末装置TMに表示される「設備詳細情報」メニューの実行画面IMe4の一例を示す図である。画像生成部142は、第3画像IMt3に示される「イベント発生履歴」のレコードのうち、コンテキストメニューを選択する操作が行われたレコードを特定し、特定したレコードに係る実行画面IMe3を表示させるための情報を生成する。
【0107】
図26に示す実行画面IMe4は、アカウント画像IMaと、タイトル画像IMpと、監視情報を示す第1画像IMt1~第7画像IMt7を含むレイアウト
図LY3のレイアウトによって構成される。第1画像IMt1は、設備管理情報データベースDB2のレコードのうち、特定されたレコードに含まれる対象機器IDが対応けられたレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第2画像IMt2は、イベント情報データベースDB3のうち、特定されたレコードに対応するレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第3画像IMt3は、メンテナンス情報データベースDB4のうち、特定されたレコードに含まれる対象機器IDが対応付けられた最新のレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第4画像IMt4は、ログ情報データベースDB1のうち、特定されたレコードと同一の対象機器IDが対応付けられたレコードについて、特定されたレコードに含まれる日時から、予め定められた期間(例えば、数[時間]~数[日])だけ前までのレコードを「折れ線グラフ」の表示態様によって示す。第5画像IMt5は、予備品情報データベースDB5のレコードのうち、特定されたレコードと同一の対象機器IDが対応付けられた最新のレコードを「テキスト」の表示態様によって示す。第7画像IMt7は、ユーザ情報データベースDB6のうち、特定されたレコードに係る対象機器が設置されている発電プラントが、利用者が従事する発電プラントとして対応付けられているレコードを、レコードに係るユーザを示す「画像」の表示態様によって示す。第6画像IMt6は、コンテキストメニューが対応付けられた「補修依頼票発行」ボタンBT1を示す。ボタンBT1に対応付けられるコンテキストメニューは、例えば、補修依頼票を発行するメニューである。
【0108】
保守運用部140は、ボタンBT1を選択して補修依頼票を発行する指示が受付部143によって受け付けられた場合、特定されたレコードに係る対象機器について、補修依頼票を発行する処理を実行する。まず、表示制御部152は、補修依頼票を発行する際に用いられる画像を端末装置TMに表示させる。補修依頼票を発行する際に用いられる画像は、例えば、補修依頼票の発行に際して必要な情報の入力や選択を促す画像である。次に、受付部143は、補修依頼票を発行する際に用いられる画像が表示されたことに応じて利用者が端末装置TMに入力した操作を利用者の指示として受け付ける。利用者が端末装置TMに入力した操作とは、例えば、補修依頼票の発行先(例えば、補修対象の対象機器が設置される発電プラントに従事する利用者)を指定する操作、補修日時を指定する操作、補修内容を指定する操作等である。
【0109】
画像生成部142は、受付部143によって受け付けられた情報に基づいて、補修依頼票の発行先の端末装置TMに補修依頼票を示す画像(以下、補修依頼票画像)を表示させるための情報を生成する。補修依頼票画像には、例えば、補修対象の対象機器ID、補修対象の対象機器を示す情報、ログ情報データベースDB1のレコードのうち補修対象の対象機器の予め指定した期間(例えば、直近一か月)のレコード、予備品情報データベースDB5のレコードのうち補修対象の対象機器のレコード、設備管理情報データベースDB2のレコードのうち、補修対象の対象機器のレコード等を示す画像である。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、発行先の利用者が利用する端末装置TMに画像を表示させる。補修依頼票を示す画像が表示された端末装置TMの利用者は、補修依頼票に示される内容に基づいて、補修対象の対象機器について補修する。
【0110】
なお、受付部143は、所定の場合には、補修依頼票の発行先の利用者について補修依頼票を発行する指示を受け付けなくてもよい。所定の場合とは、例えば、補修依頼票を発行する際に用いられる画像が表示されている状態において、補修日時を指定する操作を受け付ける際、補修依頼票の発行元の利用者が指定した補修日時において、補修依頼票の発行先の利用者補修を行うことができない場合(例えば、他の予定が入っている等)である。受付部143は、例えば、補修依頼票の発行先の利用者のスケジュール情報を参照し、補修依頼票を発行する指示を受け付けるか否かを判定する。受付部143が指示を受け付けない場合、画像生成部142は、「補修を依頼する利用者は、この補修日時において補修を行うことができません」等の禁止メッセージを含む画像を表示させるための情報を生成する。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、禁止メッセージを含めて補修依頼票を発行する際に用いられる画像(以下、補修依頼票発行用画像)を端末装置TMに表示させてもよい。
【0111】
また、画像生成部142は、補修に対応可能な利用者のユーザ情報、補修に対応可能な日時等を含めた補修依頼票発行用画像を表示させるための情報を生成し、受付部143は、これらの情報を、補修依頼を発行するよりも前に受け付けてもよい。この場合、画像生成部142は、補修依頼票発行用画像を端末装置TMに表示させるより前に、補修の理由を利用者から取得する際に用いられる画像を生成する。受付部143は、この情報を表示制御部152が端末装置TMに表示することに応じて入力された操作に基づいて、補修の予定日時や補修に係る予定の期間等の情報を受け付ける。これにより、画像生成部142は、受付部143によって受け付けられた情報に基づいて、補修に対応可能な利用者のユーザ情報、補修に対応可能な日時等を含めた補修依頼票発行用画像を表示させるための情報を生成することができる。
【0112】
上述した処理によって、情報提供装置100は、端末装置TMに表示された実行画面IMe4を利用者に参照させ、コンテキストメニューが操作された対象機器について、当該対象機器に係る業務を行う他の利用者(例えば、補修員)に当該対象機器の補修を依頼させることができる。
【0113】
また、保守運用部140は、異常検出装置300によって発電プラントの異常が検出された場合に、補修依頼票を発行する処理を行ってもよい。この場合、判定部144が、通信部150によって異常検出装置300から受信した情報が、発電プラントに異常が検出されたことを示すか否かを判定する。保守運用部140は、判定部144の判定結果が、発電プラントに異常が検出されたことを示す場合、補修依頼票を発行する処理を実行する。
【0114】
上述した処理によって、情報提供装置100は、異常検出装置300によって発電プラントの異常が検出されることに伴って端末装置TMに表示された実行画面IMe4を利用者に参照させ、コンテキストメニューが操作された対象機器について、当該対象機器に係る業務を行う他の利用者(例えば、補修員)に当該対象機器の補修を依頼させることができる。
【0115】
[補修結果登録(更新)について]
また、補修依頼票が発行された補修員は、対象機器の補修結果を各データベースDBに登録(更新)してもよい。この場合、画像生成部142は、補修に係る各種情報を取得する際に用いられる画像を生成するための情報を生成する。そして、表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、補修に係る各種情報を取得する際に用いられる画像を端末装置TMに表示させる。さらに、受付部143は、表示制御部152が端末装置TMに画像を表示させたことに応じて、利用者が端末装置TMに入力した操作を、利用者の指示として受け付ける。更新部145は、受付部143によって受け付けられた情報に基づいて、各データベースDBを更新する。以下、各部の処理の詳細について説明する。
【0116】
まず、画像生成部142は、補修結果を登録(更新)する補修員に第2端末装置TM2に補修した対象機器の対象機器IDの入力を促す画像を表示させるための情報を生成する。対象機器IDの入力を促す画像とは、例えば、第1端末装置TM1に対象機器IDを入力するコメントボックスと、「補修した対象機器IDを入力してください」等のメッセージが含まれる画像である。受付部143は、画像が第2端末装置TM2に表示されたことに応じて、補修員が第2端末装置TM2に入力した操作に基づき、補修員が補修した対象機器の対象機器IDを受け付ける。画像生成部142は、受付部143によって受け付けられた対象機器IDを検索キーとして、更新対象のデータベースDB(例えば、設備管理情報データベースDB2、予備品情報データベースDB5等)を検索し、補修された対象機器に係るレコードを特定する。
【0117】
画像生成部142は、特定したレコードの更新を促す画像を表示させるための情報を生成する。特定したレコードの更新を促す画像とは、例えば、対象機器の交換が行われた場合には、設備管理情報データベースDB2のレコードに含まれる設置開始時期や固定資産額等について、補修後の対象機器に関する情報を受け付けるコメントボックスと、「補修後の対象機器について設置開始時期や固定資産額等の変更された情報を入力してください」等のメッセージが含まれる画像である。また、特定したレコードの更新を促す画像とは、例えば、対象機器の補修に際して予備品が用いられた場合には、予備品情報データベースDB5のレコードに含まれる補修された対象機器の予備品数等に係る情報を受け付けるコメントボックスと、「予備品について変更された情報を入力してください」等のメッセージが含まれる画像である。
【0118】
受付部143は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて表示制御部152が第1端末装置TM1に画像を表示させたことに応じて、補修員が第2端末装置TM2に入力した操作を、各種情報を指定する指示として受け付ける。更新部145は、受付部143によって受け付けられた指示に基づいて、各レコードを更新し、対応するデータベースDBに格納する。
【0119】
また、画像生成部142は、新たなレコードの追加を促す画像を表示させるための情報を生成する。新たなレコードの追加を促す画像とは、例えば、新たな対象機器の追加に伴う設備管理情報データベースDB2へのレコードの追加を促す画像や、補修対応した発電プラントの異常事象(イベント)についてメンテナンス情報データベースDB4へのレコードの追加を促す画像や、予備品を用いた補修対応に伴う予備品情報データベースDB5へのレコードの追加を促す画像である。
【0120】
受付部143は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて表示制御部152が第1端末装置TM1に新たなレコードの追加を促す画像を表示させたことに応じて、補修員が第2端末装置TM2に入力した操作を、各種情報を指定する指示として受け付ける。更新部145は、受付部143によって受け付けられた指示に基づいて、各レコードを生成し、対応するデータベースDBに格納(登録)する。
【0121】
上述した処理によって、情報提供装置100は、利用者にデータベースDBから最新の情報を参照させることができる。
【0122】
[保守運用シーケンス]
図27は、情報提供システム1の保守運用に係る一連の動作の一例を示すシーケンス図である。まず、取得部141は、端末装置TMを利用する利用者のユーザIDを取得する(ステップS300)。画像生成部142は、取得部141によって取得されたユーザIDを検索キーとして、テンプレート情報162のレコードのうち、利用者のレコードを特定する(ステップS302)。取得部141は、特定したレコードに示される監視情報を各データベースDBから取得する(ステップS304)。画像生成部142は、取得部141によって取得された監視情報に基づいて、端末装置TMにトップページ画像IMtpを表示させるための情報を生成する(ステップS306)。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、端末装置TMに画像を表示させる(ステップS308)。
【0123】
受付部143は、画像が端末装置TMに表示されたことに応じて、利用者が端末装置TMに入力した操作を受け付ける(ステップS310)。取得部141は、受付部143によって受け付けられた操作が補修依頼票を発行する操作であるか否かを判定する(ステップS312)。取得部141は、受け付けられた操作が補修依頼票を発行する操作であると判定した場合、処理をステップS328に進める。取得部141は、受付部143によって受け付けられた操作(他のページのリンクLkを選択する操作、コンテキストメニューを選択する操作等)に基づいて、操作に応じて表示する画面に応じたコンテキストメニュー情報163のレコードを特定し、特定したレコードに示される監視情報を各DBから取得する(ステップS314)。画像生成部142は、取得部141によって取得された監視情報に基づいて、端末装置TMに操作に応じた画像を表示させるための情報を生成する(ステップS316)。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、端末装置TMに画像を表示させる(ステップS318)。
【0124】
異常検出装置300は、監視対象の発電プラントの異常、又は予兆を検出する(ステップS320)。異常検出装置300は、監視対象の発電プラントの異常、又は予兆が検出されたか否かを判定する(ステップS322)。異常検出装置300は、監視対象の発電プラントの異常、又は予兆が検出されたと判定するまでの間、ステップS320の処理を繰り返す。異常検出装置300は、監視対象の発電プラントの異常が検出されたと判定した場合、異常が検出されたことを示す情報を、ネットワークNWを介して情報提供装置100に送信する(ステップS324)。
【0125】
取得部141は、異常検出装置300から監視対象の発電プラントの異常が検出されたことを示す情報を取得したか否かを判定する(ステップS326)。情報提供装置100は、異常検出装置300が監視情報の発電プラントの異常、又は予兆を検出するまでの間、ステップS310~S216までの処理を繰り返す。
【0126】
取得部141は、異常検出装置300から監視対象の発電プラントの異常が検出されたことを示す情報を取得したと判定した場合、補修依頼票発行用画像を端末装置TMに表示させるための情報を生成するため、情報の生成に用いられる監視情報を各データベースDBから取得する(ステップS328)。情報の生成に用いられる監視情報は、例えば、補修が依頼された対象機器に係る監視情報である。画像生成部142は、取得部141によって取得された監視情報に基づいて、補修依頼票発行用画像を端末装置TMに表示させるための情報を生成する(ステップS330)。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、発行先の端末装置TM(この一例では、第1端末装置TM1)に補修依頼票発行用画像を表示させる(ステップS332)。
【0127】
第1端末装置TM1には、画面に表示された補修依頼票発行用画像に基づいて、運転員が第1端末装置TM1に対して行った補修依頼票の発行先(例えば、補修対象の対象機器が設置される発電プラントに従事する利用者)を指定する操作、補修内容を指定する操作が入力される(ステップS334)。受付部143は、表示制御部152が端末装置TMに画像を表示させたことに応じて、運転員が第1端末装置TM1に入力した操作を、運転員の指示として受け付ける(ステップS336)。画像生成部142は、受付部143によって受け付けられた運転員の指示に基づいて、補修依頼票の発行先の端末装置TMに補修依頼票画像を表示させるための情報を生成する(ステップS338)。表示制御部152は、画像生成部142によって生成された情報に基づいて、発行先の利用者が利用する端末装置TMに補修依頼票画像を表示させる(ステップS340)。
【0128】
[動作フロー]
図28は、データベースDBの更新処理の一連の動作の一例を示すフローチャートである。まず、表示制御部152は、補修を行った補修員の第2端末装置TM2に、データベースDBのレコードの更新、又は新たなレコードの登録を促す画像を表示させる(ステップS300)。次に、受付部143は、レコードの更新、又は登録を促す画像が第2端末装置TM2に表示されたことに応じて補修員が第2端末装置TM2に入力した操作を受け付ける(ステップS302)。更新部145は、受付部143によって受け付けられた情報に基づいて、データベースDBのレコードを更新、又はデータベースDBに新たなレコードを登録する(ステップS304)。
【0129】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、監視対象の発電プラント設備(対象機器)の監視情報のうち、利用者の所望する内容の指示を受け付ける受付部121と、それぞれが互いに異なる種別の監視情報であり、対象機器の静的情報と、動的情報とを少なくとも含む監視情報を格納する複数のデータベースDBに格納される監視情報のうち、受付部121によって受け付けられた利用者の所望する内容の表示に必要な監視情報に基づいて、利用者の所望する内容の画像を利用者の端末装置TMに表示させるための表示情報(この一例では、テンプレート情報162)を生成するテンプレート情報生成部122とを備える。これにより、本実施形態の情報提供装置100が端末装置TMの指示に基づいて、生成したテンプレート情報生成部122を参照し、監視情報を提供するウェブサイトのウェブページを生成することにより、利用者に応じた態様によって適切なデータを提供することができる。
【0130】
また、少なくとも一つの実施形態によれば、第1端末装置TM1に基づいて生成された補修依頼票発行用画像を用いて、運転員によって依頼された補修員への補修の依頼を、第1端末装置TM1から受け付ける受付部143と、受付部143によって補修の依頼が受け付けられた場合、補修の依頼の内容に係る依頼画像(この一例であは、補修依頼票を示す画像)を第2端末装置TM2に表示させる表示制御部152とを備え、簡便に補修を依頼することができる。
【0131】
また、少なくとも一つの実施形態によれば、対象機器に係る画像(この一例では、図面データ、又は図面画像)のうち、対象機器を表す範囲を特定する特定部131と、対象機器に係る監視情報を格納する複数のサーバ装置SVから、特定部131によって特定された前記範囲に対応する対象機器の監視情報を取得する取得部132と、取得部132によって取得された監視情報を、範囲に対応付ける対応付部133と、利用者が利用する端末装置TMを用いて画像を指示する操作を受け付ける受付部143と、受付部143によって画像の範囲を指示する操作が受け付けられた場合、取得部132によって取得された監視情報を端末装置TMに表示させる表示制御部152とを備え、複数の図面データ中から監視対象の設備に係る一連の情報を参照する利用者の手間を低減することができる。
【0132】
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0133】
1…情報提供システム、100…情報提供装置、110…制御部、120…テンプレート生成部、121、143…受付部、122…テンプレート情報生成部、130…対応付処理部、131…特定部、132、141…取得部、133…対応付部、140…保守運用部、142…画像生成部、144…判定部、145…更新部、150…通信部、152…表示制御部、160…記憶部、161…レイアウト情報、162…テンプレート情報、163…コンテキストメニュー情報、200…収集装置、300…異常検出装置、DB…データベース、DB1…ログ情報データベース、DB2…設備管理情報データベース、DB3…イベント情報データベース、DB4…メンテナンス情報データベース、DB5…予備品情報データベース、DB6…ユーザ情報データベース、IMc…コンテキストメニュー画像、IMtp、IMtp1、IMtp2…トップページ画像、SV…サーバ装置、SV1…ログ情報サーバ装置、SV2…設備管理情報サーバ装置、SV3…イベント情報サーバ装置、SV4…メンテナンス情報サーバ装置、SV5…予備品情報サーバ装置、SV6…ユーザ情報サーバ装置、TM…端末装置、TM1…第1端末装置、TM2…第2端末装置