IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱重工業株式会社の特許一覧

特許7446850復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法
<>
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図1
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図2
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図3
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図4
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図5
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図6
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図7
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図8
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図9
  • 特許-復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法
(51)【国際特許分類】
   F01K 9/02 20060101AFI20240304BHJP
   F28B 1/00 20060101ALI20240304BHJP
   F16B 1/02 20060101ALI20240304BHJP
   G01M 3/00 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
F01K9/02
F28B1/00
F16B1/02 C
G01M3/00 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020027208
(22)【出願日】2020-02-20
(65)【公開番号】P2021131325
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】川津 高介
(72)【発明者】
【氏名】樫村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】宮嵜 宏治
(72)【発明者】
【氏名】吉原 仁志
(72)【発明者】
【氏名】花田 啓嗣
(72)【発明者】
【氏名】永石 正司
(72)【発明者】
【氏名】桑原 賢二
(72)【発明者】
【氏名】下平 直道
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特許第6276094(JP,B2)
【文献】特開昭52-001305(JP,A)
【文献】特開2013-155714(JP,A)
【文献】特開平08-013830(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第19749543(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01K 1/00-21/06
F28B 1/00-11/00
F28F 9/00- 9/26
F16B 1/00- 1/04
G01M 3/00- 3/40
E04H 5/00- 5/12; 7/00- 7/32;12/00-14/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
復水器の荷重を下方から支持する複数の基礎と、
前記基礎の上面と前記復水器の下面との間に配置されるとともに前記復水器が載置されるベースプレートと、
対向する前記基礎の間にわたって水平方向に設けられ、前記復水器の水張漏洩試験時に前記復水器の荷重を下方から支持する水張用梁部材と、
前記水張用梁部材の上面は、前記ベースプレートの上面よりも高さが低く、かつ、前記復水器の下面との間に所定の間隙を有している復水器支持構造。
【請求項2】
前記間隙は、5mm以上20mm以下とされている請求項1に記載の復水器支持構造。
【請求項3】
前記水張用梁部材は、両端のそれぞれが各前記基礎に支持された両端支持梁とされている請求項1又は2に記載の復水器支持構造。
【請求項4】
前記基礎には、前記水張用梁部材の端部が係止される梁用切欠部が形成されている請求項1から3のいずれかに記載の復水器支持構造。
【請求項5】
前記基礎には、据付時に前記復水器を持ち上げるジャッキアップ装置を設置可能なジャッキ用切欠部が形成されている請求項1から4のいずれかに記載の復水器支持構造。
【請求項6】
複数の基礎の上に復水器を据え付ける復水器据付方法であって、
前記復水器の水張漏洩試験時に前記復水器の荷重を下方から支持する水張用梁部材を、対向する前記基礎の間にわたって水平方向に設ける水張用梁部材設置工程と、
前記復水器の荷重を前記水張用梁部材が支持しながら、前記復水器を前記水平方向に移動する水平移動工程と、
を有している復水器据付方法。
【請求項7】
前記水張用梁部材設置工程は、前記基礎に形成した梁用切欠部に前記水張用梁部材の端部を係止する工程を有している請求項6に記載の復水器据付方法。
【請求項8】
前記水平移動工程は、前記水張用梁部材及び前記基礎の上に、前記復水器を搬送する台車が走行する走行レールを設置する走行レール設置工程を有している請求項6又は7に記載の復水器据付方法。
【請求項9】
前記走行レールと前記基礎との間にベースプレートを設置するベースプレート設置工程と、
前記走行レールと前記水張用梁部材との間にライナ部材を設置するライナ部材設置工程と、
を有している請求項8に記載の復水器据付方法。
【請求項10】
前記水張用梁部材の上面は、前記ベースプレートの上面よりも高さが低く、かつ、前記復水器の下面との間に所定の間隙を有している請求項9に記載の復水器据付方法。
【請求項11】
前記水張用梁部材の両端に位置する前記基礎の上方に前記復水器が位置した後に、該復水器を上方に持ち上げるジャッキアップ工程と、
前記走行レールを撤去する走行レール撤去工程と、
前記ライナ部材を撤去するライナ部材撤去工程と、
持ち上げた前記復水器を前記ベースプレート上に降ろすジャッキダウン工程と、
を有している請求項9又は10に記載の復水器据付方法。
【請求項12】
前記ジャッキアップ工程及び前記ジャッキダウン工程で用いるジャッキアップ装置を、前記基礎に形成したジャッキ用切欠部に設置するジャッキ設置工程を有している請求項11に記載の復水器据付方法。
【請求項13】
複数の基礎上に支持された復水器に水張りをして漏洩試験を行う水張漏洩試験方法であって、
対向する前記基礎の間にわたって水平方向に設けられ、水張漏洩試験時に前記復水器の荷重を下方から支持する水張用梁部材の上面と、前記復水器の下面との間に、ライナ部材を設置するライナ部材設置工程を有している水張漏洩試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
復水器は、蒸気タービンにより発電機を回転駆動させて発電を行う発電プラントなどに用いられ、蒸気タービン出口の蒸気を凝縮して復水させる。このような復水器は、大型構造物とされる。このため所定場所に搬入して設置する据付工事には大がかりな作業が必要とされる。特許文献1では、ピット内に架台を設置し、この架台上に復水器を設置する発明が開示されている。架台は、平面視して縦横に設けられた複数の棒状部材と、各棒状部材を下方から支持する複数の支柱部から構成されている。この架台は、復水器の据付完了後や定期点検時に、健全性を確認するため復水器内部に水を張り、漏洩の有無の確認を行う水張漏洩試験時に、復水器及び復水器内部の水の荷重を支えることができるように高い剛性を有した構造とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6276094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された架台は、多数の棒状部材と多数の支柱部から構成されているため構造が複雑であり、架台及び復水器の据付に多くの作業時間を要するという問題がある。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、復水器を簡便に据え付けることができる復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る復水器支持構造は、復水器の荷重を下方から支持する複数の基礎と、前記基礎の上面と前記復水器の下面との間に配置されるとともに前記復水器が載置されるベースプレートと、対向する前記基礎の間にわたって水平方向に設けられ、前記復水器の水張漏洩試験時に前記復水器の荷重を下方から支持する水張用梁部材と、前記水張用梁部材の上面は、前記ベースプレートの上面よりも高さが低く、かつ、前記復水器の下面との間に所定の間隙を有している。
【0007】
本開示の一態様に係る復水器据付方法は、複数の基礎の上に復水器を据え付ける復水器据付方法であって、前記復水器の水張漏洩試験時に前記復水器の荷重を下方から支持する水張用梁部材を、対向する前記基礎の間にわたって水平方向に設ける水張用梁部材設置工程と、前記復水器の荷重を前記水張用梁部材が支持しながら、前記復水器を前記水平方向に移動する水平移動工程と、を有している。
【0008】
本開示の一態様に係る水張漏洩試験方法は、複数の基礎上に支持された復水器に水張りをして漏洩試験を行う水張漏洩試験方法であって、対向する前記基礎の間にわたって水平方向に設けられ、水張漏洩試験時に前記復水器の荷重を下方から支持する水張用梁部材の上面と、前記復水器の下面との間に、ライナ部材を設置するライナ部材設置工程を有している。
【発明の効果】
【0009】
水張用梁部材を復水器の据付時に用いることができるので、復水器を簡便に据え付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係る復水器支持構造を示した平面図である。
図2図1のA-A矢視図である。
図3】基礎と水張用梁部材との位置関係を示した側面図である。
図4】復水器の据付方法を示したフローチャートである。
図5】走行レールを用いて復水器を搬送する状態を示した側面図である。
図6】水張用梁部材上に走行レールを設置する工程を示した斜視図である。
図7】復水器をジャッキアップした状態を示した側面図である。
図8】復水器支持構造を示した側面図である。
図9】水張漏洩試験方法を示した側面図である。
図10】水張漏洩試験時における復水器の下面周りを示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本開示に係る一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、復水器1の支持構造が示されている。復水器1は、複数の基礎3上に据え付けられている。
なお、本実施形態では、上や上方とは鉛直上側を示し、また同様に下や下方とは鉛直下側を示す。鉛直方向は、厳密ではなく誤差を含むものである。
【0012】
本実施形態における復水器1は、蒸気タービン(不図示)、発電機(不図示)等と共に発電プラントを構成する一機器として用いられる。発電プラントは、蒸気を発生するボイラと、ボイラで生成された蒸気によって回転駆動される蒸気タービンと、蒸気タービンの回転駆動力によって回転駆動されて発電する発電機と、蒸気タービンから排出された蒸気を冷却し凝縮させて復水を得る復水器1とを備えている。
【0013】
図1に示すように、復水器1の外形は、破線で示したように平面視して略矩形状とされた大型の箱形状であり、製造場所から発電プラントが設置される地点までの輸送や、発電プラント内における所定場所への搬入を可能とする大きさとするため、例えば、8つの分割体1aで構成されている。図1に示した復水器1では、長手方向に4分割、短手方向に2分割となっている。なお、復水器1の分割数は、その大きさによって決まるものである。したがって、復水器1の分割数は1でも良いし、2以上であっても良い。
【0014】
基礎3は、角柱状とされ、コンクリート製とされている。基礎3は、図1に示すように、例えば長手方向に3つずつ、短手方向に3つずつ設けられており、合計で9つとされている。各基礎3上には、復水器1の分割体1aの角部が載置されている。ただし、中央の基礎3上には、分割体1aの長手方向における一辺の大部分が載置されている。基礎3の配置及び数は、分割体1aの数などによって決定される。分割体1aの数は、復水器1の下部に設置される配管等の配置や、輸送や搬入時における大きさの制約等から決定される。
【0015】
図2に示すように、各基礎3の上面には、スライドプレート(ベースプレート)5が設けられている。好ましくは、スライドプレート5の下面側は、基礎3の上面に対して一部が埋め込まれてモルタルの打設等により固定されている。復水器1は、据付後の発電プラント運転時に熱伸びが生じた場合には、スライドプレート5上を水平方向にスライド可能とされている。
【0016】
図1に示すように、対向する基礎3の間には、水張用梁部材7が設けられ、その両端は対向する基礎3にそれぞれ支持されている。水張用梁部材7は、鋼製の棒状部材とされ、水平方向に延在して設けられている。水張用梁部材7は、図2に示されているように、例えばH形鋼で形成されており、横断面の高さ寸法が700mm~900mmとされている。
【0017】
各基礎3の上部には、水張用梁部材7の端部を支持するための梁用切欠部3aが形成されている。梁用切欠部3aは、互いに基礎3が対向する側の上辺から下方に矩形状に切り欠いた形状とされている。梁用切欠部3aは、対向する基礎3に面する正面と上方が開放した略直方体形状の空間とされている。梁用切欠部3aによって、基礎3の上部に段差が形成される。梁用切欠部3aの深さ(基礎3の上面と梁用切欠部3aの底面との鉛直方向の距離)は、例えば700mmから900mmとされ、幅(水張用梁部材7の長手方向と直交する方向の長さ)は例えば約400mmとされ、奥行(水張用梁部材7の長手方向が支持される長さ)は例えば約400mmとされる。
【0018】
図1において短手方向の両端に位置するとともに長手方向に沿って設けられた6つの基礎3は、幅(短手)方向における略中央領域に梁用切欠部3aが形成されている。図1において短手方向の中央に位置するとともに長手方向に沿って設けられた3つの基礎3は、幅(短手)方向の略中央領域に2つずつ梁用切欠部3aが設けられている(図2参照)。これは、各分割体1aに対して2本の水張用梁部材7を下方に位置させるためである。
【0019】
各基礎3に形成した梁用切欠部3aに水張用梁部材7の端部を係止することによって、対向する基礎3間に水張用梁部材7が両端支持梁となるように配置する。すなわち、水張用梁部材7の両端部間の中途位置は、支柱等によって支持される構造となっていない。水張用梁部材7の端部は、基礎3に対して例えばアンカーボルト等の係止部材によって固定される。
【0020】
図3に示すように、水張用梁部材7の上面7aは、スライドプレート5の上面5aよりも低い位置に設けられている。したがって、復水器1の下面1bと水張用梁部材7の上面7aとの間には、所定寸法の間隙S1が設けられている。
【0021】
間隙S1の寸法としては、例えば5mm以上20mm以下、好ましくは約10mm以上15mm以下とされる。後述するが、復水器1の据付時や水張漏洩試験時には、間隙S1に据付用ライナ部材10(図5及び図9参照)を挿入することで復水器1の荷重(水張漏洩試験時においては復水器1内の水の荷重を含む)が支持される。
【0022】
水張用梁部材7の上面7aは、基礎3の上面3cと略同じ高さとされている。ただし、水張用梁部材7の上面7aは、スライドプレート5の上面5aよりも低い位置であれば、基礎3の上面3cと同じ高さでなくても良い。
【0023】
図1に示すように、各基礎3の上部の角部には、後述するジャッキアップ装置12(図7参照)を設置するためのジャッキ用切欠部3bが形成されている。ジャッキ用切欠部3bは、互いに基礎3が対向する側の両方の角部のそれぞれで、基礎3の上面から下方に向けて矩形状に切り欠いた形状とされている。ジャッキ用切欠部3bは、対向する基礎3に面する正面と上方と一方の側面が開放した略直方体形状の空間とされている。ジャッキ用切欠部3bによって、基礎3の上部に段差が形成される。ジャッキ用切欠部3bの深さ(鉛直方向の長さ)は、例えば700mmから900mmとされ、幅(短手方向の長さ)は例えば約400mmとされ、奥行(長手方向の長さ)は例えば約400mmとされる。
【0024】
<復水器1の据付方法>
次に、上述した復水器1の支持構造を実現するための復水器1の据付方法について、図4等を用いて説明する。
【0025】
復水器1を所定位置に移動(搬入)して据え付けるに際して、その前に、図1等に示したように、各基礎3上部の水張用梁部材7の両端部を支持する位置に梁用切欠部3aを形成し(ST1)、また、各基礎3の上部の角部にジャッキ用切欠部3bを形成する(ST2)。
【0026】
そして、梁用切欠部3aを用いて対向する基礎3同士に水張用梁部材7を掛け渡して設置し、アンカーボルト等の係止部材で固定する(ST3:水張用梁部材設置工程)。
【0027】
次に、復水器1の据付工程として以下の工程を行う。
各基礎3上には、スライドプレート5(図1参照)が予め設置されている(ベースプレート設置工程)。
【0028】
そして、図5及び図6に示すように、ST4の工程として、水張用梁部材7の上面に据付用ライナ部材10を設置する(据付用ライナ部材設置工程)し、据付用ライナ部材10の上面に走行レール11を仮設で設置して仮固定する(走行レール設置工程)。
【0029】
据付用ライナ部材10は、図5に示すように、複数の走行レール11の下面がスライドプレート5の上面5aに載置されるため、水張用梁部材7の上面7aと走行レール11の下面との間に生じる間隙を埋めるように設置される。これにより、据付用ライナ部材10の上面10aとスライドプレート5の上面5aとが略同一高さとなる。なお、図5及び図6における矢印A1は、復水器1の分割体1aを搬送する際の台車17の走行方向を示している。
【0030】
走行レール11は、図6に示すように、水張用梁部材7の上方を通過するように設置される。具体的には、水張用梁部材7の長手方向に沿って走行レール11を直列に設置する。走行レール11は、搬入出及び設置時の取り扱いを容易とするために長手方向において複数に分割されていてもよい。この場合、長手方向に沿って直列に設置した複数の走行レール11の端部同士を付き合わせた接続位置で、例えば継板15(図5参照)を用いて溶接によって仮固定される。
【0031】
走行レール11は、復水器1の分割体1aを積載して搬送する台車17の踏面およびガイドとして機能する。走行レール11は、横断面形状が略C字形状のいわゆるチャンネル材(みぞ形鋼)とされており、例えば幅(踏面)が200mm~300mm、高さ(ガイド面)が150mm~200mmとされる。
【0032】
図5に示すように、水張用梁部材7、据付用ライナ部材10および走行レール11の側面には、走行レール11の位置を規制する位置規制用プレート19が長手方向に所定間隔を空けて複数仮固定して設けられている。位置規制用プレート19によって、復水器1の分割体1aを搬送する際に、走行レール11が長手方向に直交する方向へ移動することを防止する。
【0033】
次に、図5に示すように、走行レール11上を走行する台車17を用いて復水器1の分割体1aを水平方向に移動させて、所定の据付位置まで搬送する(ST5:水平移動工程)。
【0034】
そして、ST6の工程として、図7に示すように、基礎3の上部の角部に形成したジャッキ用切欠部3bにジャッキアップ装置12を設置して(ジャッキ設置工程)、復水器1の分割体1aをジャッキアップする(ジャッキアップ工程)。分割体1aは、ジャッキアップ装置12によってスライドプレート5の上面5aから例えば約100mmの高さに持ち上げられる。
【0035】
ST6の工程でジャッキアップ装置12によって復水器1の分割体1aを持ち上げて支持した状態で、ST7の工程として、走行レール11を台車17とともに、長手方向に引き抜き撤去し(走行レール撤去工程)、据付用ライナ部材10を撤去する(据付用ライナ部材撤去工程)。
【0036】
次に、ジャッキアップ装置12を下げて復水器1の分割体1aを基礎3のスライドプレート5上に載置して復水器1の分割体1aの支持を解除し(ジャッキダウン工程)、その後にジャッキアップ装置12を撤去する(ST8)。これにより、図8に示すように、基礎3上のスライドプレート5に復水器1の分割体1aが設置された支持構造が実現される。このとき、水張用梁部材7の上面7aと復水器1の分割体1aの下面1bとの間には間隙S1が形成されている。
【0037】
上記のST4からST8の工程を繰り返して、全ての復水器1の分割体1aを所定の位置に設置して、各分割体1aを接続することで復水器1の据付を完了する(ST9)。
【0038】
<水張漏洩試験方法>
次に、図9を用いて水張漏洩試験方法について説明する。
復水器1の健全性(例えば、復水器1の内部に設けられた伝熱管等からの漏洩発生の有無)の確認のために、復水器1を据え付けた後の発電プラント運転前や、発電プラントが一定期間運転された後の定期点検時などに、水張漏洩試験が行われる。水張漏洩試験を行う際には、図9に示すように、復水器1の下面1bの荷重支持位置に、水張用梁部材7の上面7aと復水器1の下面1bとの間を埋めるように水張用ライナ部材20を挿入する。より具体的には、図10に示すように、復水器1内に水が投入されて復水器1の荷重が大きくなった際に復水器1の下面1bが下方に撓むことを抑制し、内部の水を含む復水器1の荷重を支持するために、荷重支持位置に水張用ライナ部材20を設置する。荷重支持位置は、復水器1の荷重を支持する構造部材1cの下方に設置することが好ましい。したがって、据付用ライナ部材10のように水張用梁部材7の上面7aの略全面に必ずしも設置されなくてもよい。ただし、据付用ライナ部材10を流用して設置に使用してもよい。
【0039】
以上、説明した本実施形態の作用効果は以下の通りである。
復水器1は複数の基礎3の上に、スライドプレート5を介して支持されている。対向する基礎3同士の間には水平方向に延在する水張用梁部材7が設けられている。
水張用梁部材7の上面7aは、スライドプレート5の上面5aよりも高さが低く、かつ、復水器1の下面1bとの間に所定の間隙S1を有している。これにより、水張用梁部材7は、復水器1の荷重を常に支持する必要はない。
復水器1の分割体1aを搬送する際には、ST4からST9の工程(図4図8)で示したように、水張用梁部材7を利用して上面7aに据付用ライナ部材10と走行レール11を設置して、復水器1の分割体1aを台車17で所定位置に搬送して据付に使用した後に据付用ライナ部材10と走行レール11を撤去することとした。そして、復水器1の据付を完了した後も、水張用梁部材7を撤去せずに、そのまま本設化することができる。
復水器1の下面1bと水張用梁部材7の上面7aとの間に所定の間隙S1が設けられているので、据付時に据付用ライナ部材10などを用いて間隙S1を埋めることで復水器1の荷重を支持することとすれば、多数の棒状部材などで構成された仮設架台を設ける必要がなくなり復水器1の据付作業を簡便にすることができる。
また、水張用梁部材7は、復水器1の水張漏洩試験時に、復水器1内に水張りをして荷重が増加する場合にも、水張用ライナ部材20などを用いて間隙S1の一部を埋めることで、水張用梁部材7の上面7aで復水器1の荷重を支持することができる。
【0040】
復水器1を基礎3上の所定位置に搬入して据え付ける際に、水張用梁部材7を利用することができる。このとき、走行レール11上を移動する際の復水器1の荷重を台車17及び走行レール11を介して、水張用梁部材7が受けるために、復水器1との間の間隙S1に据付用ライナ部材10が挿入される。この据付用ライナ部材10が挿入可能な寸法として5mm以上20mm以下の間隙S1を設定することによって、復水器1の据付作業を円滑に行うことができる。
また、据付用ライナ部材10は、水張漏洩試験時の水張用ライナ部材20として用いてもよい。
【0041】
水張用梁部材7は、対向する基礎3により両端が支持される梁部材とされている。換言すると、水張用梁部材7の中途位置が下方から支持されていない。これにより、水張用梁部材7の中途位置の支持構造を不要とした簡便な構造とすることができる。
【0042】
基礎3に梁用切欠部3aを設け、この梁用切欠部3aに水張用梁部材7の端部を嵌め込み係止するようにした。これにより簡便な構造で水張用梁部材7の端部の位置決めを行うことができる。また、基礎3からブラケットなどの支持部材を張り出させたりする構造を採用する必要がない。
【0043】
復水器1を基礎3上に据え付ける際に、搬送時に用いた走行レール11および据付用ライナ部材10を撤去するため、復水器1を一時的にジャッキアップする必要がある。このジャッキアップの際に用いるジャッキアップ装置12を設置できるジャッキ用切欠部3bを基礎3に設けることとした。これにより、ジャッキアップ装置12を設置する足場や支持柱等を仮設して設ける必要がなく、復水器1の据付作業を円滑に行うことができる。なお、ジャッキアップ装置12は、据付作業後は撤去することが好ましい。
【0044】
水平方向に復水器1を移動する際に、基礎3間に設けた水張用梁部材7が復水器1の荷重を受けるようにした。これにより、多数の棒状部材と多数の支柱部で構成される据付用の仮設架台を設ける必要がない。また、復水器1の水張漏洩試験に用いる水張用梁部材7を復水器1の据付時に有効利用することができる。
また、復水器1の設置後に水張用梁部材7を撤去せずに本設化とする場合には、復水器1の据付後に水張用梁部材7を撤去する必要がないので、据付時の撤去作業を簡素化することができる。
【0045】
水張用梁部材7及び基礎3上に走行レール11を設置することによって、台車17の長手方向に直交する方向への移動を抑制し、復水器1を搬送する台車17の走行を円滑にすることができる。
【0046】
走行レール11と基礎3との間にスライドプレート5が設けられており、かつ、走行レール11と水張用梁部材7との間に据付用ライナ部材10を設置することで、走行レール11上を搬送される復水器1の荷重が基礎3上及び水張用梁部材7の全領域で支持されるため、復水器1の荷重が確実に伝達される。これにより、安定した復水器1の水平移動が実現される。
【0047】
復水器1をジャッキアップ装置12でジャッキアップした後に、走行レール11と据付用ライナ部材10を撤去し、復水器1をスライドプレート5上に降ろす。これにより、プラント運転時において復水器1の熱伸びが生じた場合には、スライドプレート5上を水平方向にスライド可能とされた状態で復水器1を基礎3上に設置することができる。
【0048】
水張漏洩試験を行う際には、対向する基礎3間に設けられた水張用梁部材7の上面7aと復水器1の下面1bとの間に水張用ライナ部材20を設置することで、水張漏洩試験時に内部の水により復水器1の下面1bが受ける荷重が増加した場合にも、下方より下面1bを支持して変形を抑制することができる。
【0049】
以上、説明した各実施形態に記載の復水器支持構造並びに復水器据付方法及び水張漏洩試験方法は、例えば以下のように把握される。
【0050】
本開示の一態様に係る復水器支持構造は、復水器(1)の荷重を下方から支持する複数の基礎(3)と、前記基礎(3)の上面と前記復水器(1)の下面(1b)との間に配置されるとともに前記復水器(1)が載置されるベースプレート(5)と、対向する前記基礎(3)の間にわたって水平方向に設けられ、前記復水器(1)の水張漏洩試験時に前記復水器(1)の荷重を下方から支持する水張用梁部材(7)と、前記水張用梁部材(7)の上面(7a)は、前記ベースプレート(5)の上面(5a)よりも高さが低く、かつ、前記復水器(1)の下面(1b)との間に所定の間隙(S1)を有している。
【0051】
復水器は複数の基礎の上に、ベースプレートを介して支持されている。対向する基礎間には水平方向に延在する水張用梁部材が設けられている。復水器の水張漏洩試験時に、復水器に水張りをして復水器の下面が受ける荷重が増加した場合に、水張用梁部材は、復水器の下面を下方から支持することで復水器の下面の変形を抑制する。
水張用梁部材の上面は、ベースプレートの上面よりも高さが低く、かつ、復水器の下面との間に所定の間隙を有している。これにより、水張用梁部材は、復水器の荷重を常に支持する必要はない。また、復水器を基礎上の所定位置に搬入して据え付ける際に、水張用梁部材を利用して走行レールを設置して、台車に乗せた復水器を搬送できる。このとき復水器の荷重を台車と走行レールを介して水張用梁部材が受けるように、復水器の下面との間の所定の間隙には、据付用ライナ部材が挿入される。この据付用ライナ部材が挿入可能な寸法の間隙を設定することによって、復水器の据付作業を円滑に行うことができる。復水器の据付後には、水張用梁部材を撤去せずに、そのまま本設化することができる。
復水器の下面と水張用梁部材との間に所定の間隙が設けられているので、復水器の据付時にライナ部材などで間隙を埋めるなどして復水器の荷重を支持することとすれば、据付時に多数の仮設架台を設ける必要がなくなり復水器の据付作業を簡便にすることができる。
【0052】
さらに、本開示の一態様に係る復水器支持構造では、前記間隙(S1)は、5mm以上20mm以下とされている。
【0053】
復水器を基礎上の所定位置に搬入して据え付ける際に、水張用梁部材を利用することができる。このとき、復水器の荷重を水張用梁部材が受けるために、復水器との間の間隙にライナ部材が挿入される。このライナ部材が挿入可能な寸法として5mm以上20mm以下の間隙を設定することによって、復水器の設置作業を円滑に行うことができる。
また、ライナ部材は、水張漏洩試験時にも用いることができる。
【0054】
さらに、本開示の一態様に係る復水器支持構造では、前記水張用梁部材(7)は、両端のそれぞれが各前記基礎(3)に支持された両端支持梁とされている。
【0055】
水張用梁部材は両端支持梁とされている。換言すると、水張用梁部材の中途位置が下方から支持されていない。これにより、簡便な構造とすることができる。水張用梁部材としては、例えばH形鋼を用いることができる。
【0056】
さらに、本開示の一態様に係る復水器支持構造では、前記基礎(3)には、前記水張用梁部材(7)の端部が係止される梁用切欠部(3a)が形成されている。
【0057】
基礎に梁用切欠部を設け、この梁用切欠部に水張用梁部材の端部を嵌め込み係止するようにした。これにより、水張用梁部材の中途位置での支持構造を不要として簡便な構造で水張用梁部材の端部の位置決めを行うことができる。また、基礎からブラケットを張り出して水張用梁部材を係止させたりする構造を採用する必要がない。梁用切欠部は、例えば、基礎の上面から下方に向けて切り欠かれた形状とされている。
【0058】
さらに、本開示の一態様に係る復水器支持構造では、前記基礎(3)には、据付時に前記復水器(1)を持ち上げるジャッキアップ装置(12)を設置可能なジャッキ用切欠部(3b)が形成されている。
【0059】
復水器を基礎上に据え付ける際に、復水器を一時的にジャッキアップする必要がある。このジャッキアップの際に用いるジャッキアップ装置を設置できるジャッキ用切欠部を基礎に設けることとした。これにより、ジャッキアップ装置を設置する足場や支持柱等の仮設部材を設ける必要がなく、復水器の据付作業に多くの時間を要することなく円滑に行うことができる。なお、ジャッキアップ装置は、据付作業後は撤去することが好ましい。ジャッキ用切欠部は、例えば、基礎の上面から下方に向けて切り欠かれた形状とされている。
【0060】
本開示の一態様に係る復水器据付方法は、複数の基礎(3)の上に復水器(1)を据え付ける復水器据付方法であって、前記復水器(1)の水張漏洩試験時に前記復水器(1)の荷重を下方から支持する水張用梁部材(7)を、対向する前記基礎(3)の間にわたって水平方向に設ける水張用梁部材設置工程と、前記復水器(1)の荷重を前記水張用梁部材(7)が支持しながら、前記復水器(1)を前記水平方向に移動する水平移動工程と、を有している。
【0061】
水平方向に復水器を移動する際に、基礎間に設けた水張用梁部材が復水器の荷重を受けるようにした。これにより、多数の棒状部材や多数の支持柱で構成された据付用の仮設架台を設ける必要がない。また、復水器の水張漏洩試験に用いる水張用梁部材を復水器の据付時に有効利用することができる。
また、復水器の設置後に水張用梁部材を撤去せずに本設化とする場合には、復水器の据付後に水張用梁部材を撤去する必要がないので、据付作業を簡素化することができる。
【0062】
さらに、本開示の一態様に係る復水器据付方法では、前記水張用梁部材設置工程は、前記基礎(3)に形成した梁用切欠部(3a)に前記水張用梁部材(7)の端部を係止する工程を有している。
【0063】
基礎に梁用切欠部を設け、この梁用切欠部に水張用梁部材の端部を嵌め込み係止するようにした。これにより中途位置の仮設部材を不要とした簡便な構造で水張用梁部材の端部の位置決めを行うことができる。また、基礎からブラケットを張り出させて水張用梁部材を支持する構造を採用する必要がない。梁用切欠部は、例えば、基礎の上面から下方に向けて切り欠かれた形状とされている。
【0064】
さらに、本開示の一態様に係る復水器据付方法では、前記水平移動工程は、前記水張用梁部材(7)及び前記基礎(3)の上に、前記復水器(1)を搬送する台車(17)が走行する走行レール(11)を設置する走行レール設置工程を有している。
【0065】
水張用梁部材及び基礎の上に走行レールを設置することによって、復水器を搬送する台車が水平方向と直交する方向への移動することを抑制し、台車の走行を円滑にすることができる。
【0066】
さらに、本開示の一態様に係る復水器据付方法では、前記走行レール(11)と前記基礎との間にベースプレート(5)を設置するベースプレート設置工程と、前記走行レール(11)と前記水張用梁部材(7)との間にライナ部材(10)を設置するライナ部材設置工程と、を有している。
【0067】
走行レールと基礎との間にベースプレートを設置し、かつ、走行レールと水張用梁部材との間にライナ部材を設置することで、走行レール上を搬送される復水器の荷重が基礎及び水張用梁部材に確実に伝達される。これにより、安定した復水器の水平移動が実現される。
【0068】
前記水張用梁部材(7)の上面(7a)は、前記ベースプレート(5)の上面(5a)よりも高さが低く、かつ、前記復水器(1)の下面(1b)との間に所定の間隙(S1)を有していることが好ましい。
【0069】
さらに、本開示の一態様に係る復水器据付方法では、前記水張用梁部材(7)の両端に位置する前記基礎(3)の上方に前記復水器(1)が位置した後に、該復水器(1)を上方に持ち上げるジャッキアップ工程と、前記走行レール(11)を撤去する走行レール撤去工程と、前記ライナ部材(10)を撤去するライナ部材撤去工程と、持ち上げた前記復水器(1)を前記ベースプレート(5)上に降ろすジャッキダウン工程と、を有している。
【0070】
復水器をジャッキアップした後に、走行レールとライナ部材を撤去し、復水器をベースプレート上に降ろす。これにより、復水器を基礎上に設置することができる。
ライナ部材を撤去することによって、復水器と水張用梁部材との間に間隙が形成される。これにより、水張用梁部材は復水器の荷重を常に支持する必要はない。
【0071】
さらに、本開示の一態様に係る復水器据付方法では、前記ジャッキアップ工程及び前記ジャッキダウン工程で用いるジャッキアップ装置(12)を、前記基礎(3)に形成したジャッキ用切欠部(3b)に設置するジャッキ設置工程を有している。
【0072】
ジャッキ装置を設置できるジャッキ用切欠部を基礎に設けることとした。これにより、ジャッキ装置を設置する足場や支持柱等の仮設部材を設ける必要がなく、復水器の据付作業を円滑に行うことができる。なお、ジャッキアップ装置は、据付作業後は撤去することが好ましい。ジャッキ用切欠部は、例えば、基礎の上面から下方に向けて切り欠かれた形状とされている。
【0073】
本開示の一態様に係る水張漏洩試験方法は、複数の基礎(3)上に支持された復水器(1)に水張りをして漏洩試験を行う水張漏洩試験方法であって、対向する前記基礎(3)の間にわたって水平方向に設けられ、水張漏洩試験時に前記復水器(1)の荷重を下方から支持する水張用梁部材(7)の上面と、前記復水器(1)の下面との間に、ライナ部材(20)を設置するライナ部材設置工程を有している。
【0074】
対向する基礎間に設けられた水張用梁部材と復水器の下面との間にライナ部材を設置することで、水張漏洩試験時において、内部の水による荷重の増加による復水器の下面の変形を抑制し、形状を維持するように支持することができる。
ライナ部材を設置していないプラント運転時などには、復水器の荷重が水張用梁部材に付加されることがない。これにより、簡便な構造の水張用梁部材を採用することができる。
【符号の説明】
【0075】
1 復水器
1a 分割体
1b 下面
3 基礎
3a 梁用切欠部
3b ジャッキ用切欠部
3c 上面
5 スライドプレート(ベースプレート)
5a 上面
7 水張用梁部材
7a 上面
10 据付用ライナ部材(ライナ部材)
10a 上面
11 走行レール
12 ジャッキアップ装置
15 継板
17 台車
19 位置規制用プレート
20 水張用ライナ部材(ライナ部材)
S1 間隙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10