(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】応対制御装置、応対制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240304BHJP
【FI】
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2020036780
(22)【出願日】2020-03-04
【審査請求日】2023-02-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】山崎 元明
(72)【発明者】
【氏名】白石 理人
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-067785(JP,A)
【文献】特開2007-249801(JP,A)
【文献】国際公開第2019/202778(WO,A1)
【文献】特開2007-190659(JP,A)
【文献】特開2009-241166(JP,A)
【文献】特開2010-231492(JP,A)
【文献】特開2017-59992(JP,A)
【文献】特開2017-222021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者に関して、使用言語、身障者対応の必要性、重要人物であるか否かの情報を含む来訪者情報に基づいて施設への来訪者の特質を識別する来訪者識別部と、
応対者ごとの応対者情報に基づいて、前記来訪者識別部により識別された特質
の前記来訪者に対する応対を行う応対者を決定する応対者決定部と、
前記応対者決定部により決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うようにアバターロボットを制御するアバターロボット制御部とを備え
、
前記応対者情報は、対応の応対者に設定された優先順位、対応の応対者の使用可能言語、対応の応対者の身障者対応可否、対応の応対者の応対スキルのランク、対応の応対者の勤務時間、および対応の応対者の応対状況を含む
応対制御装置。
【請求項2】
前記アバターロボット制御部は、施設に配置された複数のアバターロボットのうちから、前記複数のアバターロボットの稼働状況に基づいて、前記応対者決定部により決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うアバターロボットを決定する
請求項1に記載の応対制御装置。
【請求項3】
前記応対者決定部は、前記来訪者に前記アバターロボットが応対しているときに、所定の状況となったことに応じて、前記アバターロボットとしての分身に対応する応対者を、他の応対者に変更する
請求項1または2に記載の応対制御装置。
【請求項4】
前記アバターロボット制御部は、前記来訪者に前記アバターロボットが応対しているときに、所定の状況となったことに応じて、前記応対者の分身となるアバターロボットを、他のアバターロボットに変更する
請求項1から3のいずれか一項に記載の応対制御装置。
【請求項5】
応対制御装置における応対制御方法であって、
来訪者に関して、使用言語、身障者対応の必要性、重要人物であるか否かの情報を含む来訪者情報に基づいて、来訪者識別部が、施設への来訪者の特質を識別する来訪者識別ステップと、
応対者決定部が、応対者ごとの応対者情報に基づいて、前記来訪者識別部により識別された特質
の前記来訪者に対する応対を行う応対者を決定する応対者決定
ステップと、
アバターロボット制御部が、前記応対者決定ステップにより決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うようにアバターロボットを制御するアバターロボット制御ステップとを含み
、
前記応対者情報は、対応の応対者に設定された優先順位、対応の応対者の使用可能言語、対応の応対者の身障者対応可否、対応の応対者の応対スキルのランク、対応の応対者の勤務時間、および対応の応対者の応対状況を含む
応対制御方法。
【請求項6】
応対制御装置としてのコンピュータを、
来訪者に関して、使用言語、身障者対応の必要性、重要人物であるか否かの情報を含む来訪者情報に基づいて施設への来訪者の特質を識別する来訪者識別部、
応対者ごとの応対者情報に基づいて、前記来訪者識別部により識別された特質
の前記来訪者に対する応対を行う応対者を決定する応対者決定部、
前記応対者決定部により決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うようにアバターロボットを制御するアバターロボット制御部として機能させるための
プログラムであって、
前記応対者情報は、対応の応対者に設定された優先順位、対応の応対者の使用可能言語、対応の応対者の身障者対応可否、対応の応対者の応対スキルのランク、対応の応対者の勤務時間、および対応の応対者の応対状況を含む
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、応対制御装置、応対制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アバターロボットを遠隔操作して会議室に赴かせることにより、自室から離れた会議室での会議に参加するといったようにして、アバターロボットを利用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば大型ホテルや大規模なオフィスビルなどの大規模施設に来訪者(来客)が訪れる場合、エントランスホールのような広い空間もあり、来訪者(来客)の案内先も多様である。このため受付や従業員といった、来訪者(来客)の案内に応対する者の負担は大きい。このような環境のもとで、来訪者に対する応対にアバターロボットが有効に活用されれば、例えば応対者の負担軽減等の点から好ましい。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、施設での来訪者に対する応対にあたりアバターロボットが有効に活用されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、施設への来訪者の特質を識別する来訪者識別部と、前記来訪者識別部により識別された特質に応じて、前記来訪者と応対する応対者を決定する応対者決定部と、前記応対者決定部により決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うようにアバターロボットを制御するアバターロボット制御部とを備える応対制御装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、施設への来訪者の特質を識別する来訪者識別ステップと、前記来訪者識別ステップにより識別された特質に応じて、前記来訪者と応対する応対者を決定する応対者決定ステップと、前記応対者決定ステップにより決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うようにアバターロボットを制御するアバターロボット制御ステップとを含む応対制御方法である。
【0008】
また、本発明の一態様は、応対制御装置としてのコンピュータを、施設への来訪者の特質を識別する来訪者識別部、前記来訪者識別部により識別された特質に応じて、前記来訪者と応対する応対者を決定する応対者決定部、前記応対者決定部により決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うようにアバターロボットを制御するアバターロボット制御部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、施設での来訪者に対する応対にあたりアバターロボットが有効に活用されるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る応対システムの全体的な構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る応対制御装置の構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る予約来訪者データベース、登録来訪者データベース、応対者データベースの一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るアバターロボットの外観例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係るアバターロボットの機能構成例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る応対制御装置が実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態の応対システムの全体的な構成例を示している。同図の応対システムは、施設FCに入場してきた来訪者を対象に応対する。同図の施設FCとしては、比較的面積の大きい2階建てのオフィスビルである場合を事例として説明する。なお、施設FCは、例えばホテル、商業施設等の他用途建物であってもよく、建物の階数や規模についても任意である。
【0012】
同図の施設FCは、1階と2階とを有する。1階と2階は、エレベータEVにより行き来することができるようになっている。なお、施設FCは、3階以上を有していてもよい。
施設FCの1階は、来訪者を受け付けるエントランスロビーとなっている。来訪者は、エントランスロビーから入退出する。
【0013】
施設FCにおける受付システムにおいては、1階と2階の各階にて複数のアバターロボット100が配備される。アバターロボット100は、例えば受付担当者RPが遠隔操作を行うことで、当該受付担当者RPの分身として機能し、来訪者に応対する。なお、アバターロボット100は、受付担当者RP以外で施設FCにて所定の業務に従事する者(従事者)などが受付担当者RPの代わりに遠隔操作を行い、当該従事者の分身として機能して来訪者に応対するようにされてもよい。
【0014】
また、施設FCにおける受付システムにおいては、応対制御装置200が設けられる。応対制御装置200は、アバターロボット100を利用した来訪者の応対に関する制御を実行する。
【0015】
また、施設FCにおける受付システムにおいては、撮像装置300が設けられる、撮像装置300は、施設FCの1階の出入口DWから入場する来訪者VSを撮像する。撮像装置300は、撮像により得られた撮像画像を応対制御装置200に送信する。なお施設の出入口DWは複数あってもよく、1階以外に配置されていてもよい。それぞれの出入口DWごとに必要数の撮像装置300を設ける。
【0016】
また、施設FCの1階の出入口DWの近傍には警備員GDが配置される。警備員GDは、警備員端末400を所持している。警備員端末400は、応対システムを構成する端末である。
【0017】
施設FCには受付ブースRBが設置される。受付ブースRBは、施設FCのエントランスロビー内に企業の受付のような形式で設けられてもよい。また、受付ブースRBは、専用の別室として施設FC内に設けられてもよい。また、受付ブースRBは、施設FCの外部の室に設けられたうえで、例えばクラウド経由の通信により、応対制御装置200等と接続されてもよい。
受付担当者RPは、受付ブースRBにて来訪者に対する受付業務を行う。受付ブースRBにおいては、受付担当者RPごとに撮像装置500と応対端末600とが設置されている。受付担当者RPごとの撮像装置500と応対端末600は、応対制御装置200と通信可能に接続される。
撮像装置500は、対応の受付担当者RPの顔を撮像するように設けられる。撮像装置500は、撮像により得られた撮像画像を応対制御装置200に送信する。
応対端末600は、受付担当者RPが受付業務に用いる端末である。本実施形態の応対端末600は、受付担当者RPによるアバターロボット100の操作を受け付け可能とされている。
なお、撮像装置500と応対端末600とは1つの装置として構成されてよい。なお、状況に応じて、受付ブースRBにおける撮像装置500と応対端末600を、受付担当者RP以外の従事者や警備員GD等が使用して来訪者の応対を行ってもよい。
【0018】
図2は、応対制御装置200の構成例を示している。応対制御装置200は、通信部201、制御部202、及び記憶部203を備える。同図に示される応対制御装置200の機能は、応対制御装置200にて備えられるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
通信部201は、応対システムにおける他の装置(アバターロボット100、撮像装置300、警備員端末400、撮像装置500、応対端末600等と通信を行う。この通信は無線LAN(WiFi)や公衆無線通信回線といった無線通信として提供されてよい。
【0019】
制御部202は、応対制御装置200における制御を実行する。制御部202は、来訪者識別部221、応対者決定部222、及びアバターロボット制御部223を備える。
【0020】
来訪者識別部221は、施設FCに入場した来訪者VSの特質を識別する。来訪者識別部221は、来訪者VSの特質として、既知の来訪者と未知の来訪者とのいずれであるのかについて識別する。既知の来訪者とは、例えば事前に連絡を受けていて、事前の来訪者登録がなされているような来訪者(来客)を表し、未知の来訪者とは、例えば来訪予定の把握されていない突然の来訪者(来客)を表す。また、来訪者識別部221は、既知来訪者については、さらに特質として、どのような応対が要求される人物であるのかを識別する。
【0021】
応対者決定部222は、来訪者識別部221により識別された来訪者VSの特質に応じて、来訪者VSと応対する応対者を決定する。応対者決定部222は、受付担当者RPのうちから応対者を決定する。また、応対者決定部222は、識別された来訪者VSの特質によっては、受付担当者RP以外の従事者等を応対者として決定するようにされてもよい。
【0022】
アバターロボット制御部223は、応対者決定部222により決定された応対者の分身として来訪者VSに対する応対を行うようにアバターロボット100を制御する。
アバターロボット制御部223は、アバターロボット100を制御するにあたり、施設FCに配置された複数のアバターロボット100のうちから、複数のアバターロボット100の位置情報と稼働状況に基づいて、応対者決定部222により決定された応対者の分身として前記来訪者に対する応対を行うアバターロボットを決定する。
アバターロボット制御部223は、「来訪者VSに最も近く」かつ「他の応対を実施中でない」アバターロボット100を今回応対するアバターロボット100として決定してもよいし、他の決定ロジックによってもよい。
【0023】
また、アバターロボット制御部223は、施設FCの中における各アバターロボット100の位置情報を認識するようにされる。アバターロボット制御部223は、例えばアバターロボット100自体が自律航法により測位する位置の情報を、アバターロボット100から受信することにより、アバターロボット100の位置を認識できる。あるいは、施設FCの各所に、アバターロボット100と応対制御装置200との通信を中継する中継器を設けたうえで、アバターロボット制御部223が、アバターロボット100との通信で用いられる中継器を特定することにより、アバターロボット100の位置を認識するようにされてよい。あるいは、アバターロボット制御部223が、施設FC内を撮像して得られる撮像画像を解析し、アバターロボット100ごとの位置を認識するようにされてよい。この場合、アバターロボット100の少なくとも一部の形状、色等をそれぞれ異ならせておくことで、画像による識別が可能なようにされる。あるいは、各アバターロボット100や施設FC内の各所にビーコンを設け、それらの通信状況を基に各アバターロボット100の位置を特定し、アバターロボット制御部223がアバターロボット100ごとの位置を認識するようにされてよい。
【0024】
記憶部203は、制御部202が利用する各種情報を記憶する。同図の記憶部203は、予約来訪者データベース(DB)231、登録来訪者データベース232、応対者データベース233、及び稼働状況データベース234を記憶する。
【0025】
予約来訪者データベース231は、施設FCを訪問する予定が事前に登録されている来訪者(予約来訪者)の情報(予約来訪者情報)を格納したデータベースである。
図3(A)は、予約来訪者データベースの一例を示している。同図に示される1レコード(1行)が、一単位の予約来訪者に対応する予約来訪者情報である。
一単位の予約来訪者情報は、予約ID、入場予定時刻、退場予定時刻、実入場時刻、実退場時刻、所属、人数、代表者情報、予約来訪者特記事項、用件、個人認識データの各領域を含む。
予約IDの領域は、予約来訪者情報に対応付けられる識別子である予約IDを格納する。
入場予定時刻の領域は、対応の予約来訪者の施設FCへの入場が予定される時刻(入場予定時刻)を格納する。
退場予定時刻の領域は、対応の予約来訪者の施設FCからの退場が予定される時刻(退場予定時刻)を格納する。
実入場時刻の領域は、対応の来訪者が実際に施設FCに入場した時刻(実入場時刻)を格納する。
実退場時刻の領域は、対応の来訪者が実際に施設FCから退場した時刻(実退場時刻)を格納する。
所属の領域は、対応の来訪者が属する企業等の情報を格納する。
人数の領域は、対応の来訪者の人数の情報を格納する。
代表者情報の領域は、対応の来訪者のうちの代表者についての情報(代表者情報)を格納する。代表者情報は、例えば代表者の氏名・連絡先等を含む。
予約来訪者特記事項の領域は、対応の来訪者に応対に関して特記しておくべき事項を示す情報を格納する。予約来訪者特記事項には、例えば応対に際して使用する言語、身障者対応の必要性、応対者の指定等の情報を含めることができる。
用件の領域は、対応の来訪者が来訪する用件を示す情報を格納する。用件の情報には、例えば「打合せ」、「商談」といった内容のほか、面談者、施設FC内での面談場所(例えば「2階第1会議室」といった内容)等の情報も含まれてよい。
個人認識データの領域は、例えば対応の来訪者の顔写真など、来訪者の個人認識が可能なデータ(個人認識データ)を格納する。例えば出入口DWにて来訪者について指紋認証、静脈認証、虹彩認証等の生体情報を用いた認証を行うことが可能とされている場合には、個人認識データは、来訪者の生体情報であってもよい。
【0026】
登録来訪者データベース232は、例えば施設FCに入居している企業の取引先等の者で、施設FCに比較的頻繁に訪問することが受容される者についての登録情報を格納するデータベースである。
図3(B)は、登録来訪者データベース232の一例を示している。同図に示される1レコードが、1の登録された来訪者(登録来訪者)に対応して登録された登録来訪者情報である。
1の登録来訪者に対応する登録来訪者情報は、登録ID、登録日時、登録来訪者基本情報、所属、登録来訪者特記事項、個人認識データを含む。
登録IDの領域は、対応の登録来訪者に対応付けられる識別子である登録IDを格納する。
登録日時の領域は、対応の登録来訪者情報が登録された日時(登録日時)を格納する。
登録来訪者基本情報の領域は、対応の登録来訪者の氏名、連絡先等を格納する。
所属の領域は、対応の登録来訪者が所属する企業等の情報を格納する。
登録来訪者特記事項の領域は、対応の登録来訪者に応対に関して特記しておくべき事項の情報を格納する。
個人認識データの領域は、例えば対応の登録来訪者の個人認識が可能な情報を格納する。
個人認識の手法は予約来訪者と同様である。
【0027】
応対者データベース233は、応対者ごとの情報(応対者情報)を格納するデータベースである。応対者データベース233において示される応対者は、受付担当者RPを含む。また、応対者データベース233において示される応対者には、受付担当者RP以外の従事者も含まれてよい。受付担当者RP以外の従事者には、施設FCにおいて配置される警備員や、施設FCにて勤務する者が含まれる。
図3(C)は、応対者データベース233の一例を示している。同図に示される1レコードが、1の応対者に対応する応対者情報である。1の応対者に対応する応対者情報は、応対者ID、氏名、勤務時間、応対端末アドレス、応対者特記事項、ランク、優先順位、応対状況情報を含む。
応対者IDの領域は、対応の応対者を示す識別子である応対者IDを格納する。
氏名の領域は、対応の応対者の氏名を格納する。
勤務時間の領域は、対応の応対者の当日の勤務時間を格納する。
応対端末アドレスの領域は対応の応対者が所持する応対端末のネットワークアドレスを格納する。
応対者特記事項の領域は、対応の応対者について特記すべき事項についての情報を格納する。一例として応対者特記事項には、対応の応対者が使用可能な言語を示す情報が含まれてよい。また一例として、対応の応対者が特定の特徴をもつ身障者を案内するスキルを持ち合わせている場合には、そのようなスキルを有することを示す情報が応対者特記事項に含まれてよい。また一例として、対応の応対者が特定の高度な専門分野(例えば地球環境問題)に関する説明が可能なスキルを持ち合わせている場合には、スキルを有することを示す情報が応対者特記事項に含まれてよい。
ランクの領域は、対応の応対者に付与された応対スキルの高さをランク付けした情報を格納する。
優先順位の領域は、応対者に設定された優先順位を示す。来訪者に対する応対者の決定にあたり、優先順位を決定要素となる場合がある。
応対状況情報の領域は、対応の応対者の現在における応対状況を示す情報(応対状況情報)を格納する。応対状況情報は、現在において応対者が応対中か否かを示す。また、応対状況情報は、応対中の場合には、どの来訪者に応対しているのか、どのアバターロボットを操作中であるのかといったことを示すようにされてよい。
【0028】
稼働状況データベース234は、施設FCに配備されたアバターロボット100ごとの稼働状況を示す情報(稼働状況情報)を格納する。図示は省略するが、1のアバターロボット100に対応する稼働状況情報は、アバターロボットIDに対して、現在位置情報、応対フラグ、操作者情報等を対応付けた構造である。アバターロボットIDは、アバターロボットを一意に示す識別子である。現在位置情報は、対応のアバターロボット100の現在位置を示す情報である。稼働フラグは、対応のアバターロボット100が現在において応対者の分身として応対稼働中であるか否かを示すフラグである。操作者情報は、対応のアバターロボット100が応対稼働中である場合に、自分の分身として操作を行っている応対者が誰であるのかを示す情報である。
【0029】
図4は、アバターロボット100を正面方向からみた外観例を示す図である。アバターロボット100は、台部103上にて支柱部102により本体部101が支持される。
本体部101においては、表示部120が備えられる。表示部120には、アバターロボット100を自己の分身として操作する応対者の撮像画像が表示される。表示部120には、例えば来訪者へのメッセージや地図などをはじめ、応対者の撮像画像以外の各種画像も表示されてよい。
また、本体部101には、音出力部130、撮像部140、及びマイクロフォン150等が設けられる。
音出力部130は、アバターロボット100を操作する応対者の音声を出力することができる。音出力部130は、応対者の音声以外の所定の音を適宜出力するようにされてよい。
撮像部140は、アバターロボット100が応対する来訪者VSを撮像する。撮像部140により撮像された画像は、アバターロボット100を操作する応対者の端末にて表示されてよい。また、撮像部140により撮像された画像は、応対制御装置200が来訪者の履歴情報として記憶してもよい。
マイクロフォン150は、アバターロボット100が応対する来訪者VSの音声を収音する。マイクロフォン150により収音された音声は、アバターロボット100を操作する応対者の端末にて出力されてよい。また、マイクロフォン150により収音された音声は、応対制御装置200が来訪者の履歴情報として記憶してもよい。
台部103は、ホイール161を備える。アバターロボット100は、ホイール161を駆動することで施設FC内を移動することができる。アバターロボット100は、事前にプログラミングされた自動運転機能を用いて、応対者からの目的地指示に応じた自動運転を行うことで、所定の目的地へ移動可能なようにされてもよい。また応対者の遠隔運転操作により所定の目的地へ移動してもよい。
【0030】
図5は、アバターロボット100の機能構成例を示している。同図のアバターロボット100は、通信部110、表示部120、音出力部130、撮像部140、マイクロフォン150、移動機構部160、及び制御部170を備える。同図において、
図4と同一部分には同符号を付して説明を省略する。
移動機構部160は、アバターロボット100を移動させるための機構部位である。移動機構部160は、ホイール161(
図4)と、ホイール161を駆動する機構を備える。
制御部170は、アバターロボット100における各種制御を実行する。制御部170としての機能は、アバターロボット100に備えられるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
【0031】
図6のフローチャートを参照して、応対制御装置200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS100:応対制御装置200において、来訪者識別部221は、入場来訪者情報が取得されるのを待機している。入場来訪者情報は、出入口DWから入場してきた来訪者VSの情報として、撮像装置300により撮像された来訪者VSの撮像画像である。来訪者識別部221は、来訪者VSが撮像された撮像画像を撮像装置300から受信したことに応じて、入場来訪者情報が取得されたと判定してよい。
また、警備員GDは、例えば出入口DWから入場してきた来訪者VSが明らかに不審者であるような場合には、警備員端末400を操作して、不審者としての来訪者VSが入場したことを示す入場来訪者情報を応対制御装置200に送信させることができる。来訪者識別部221は、警備員端末400から入場来訪者情報を受信した場合にも、入場来訪者情報が取得されたと判定してよい。
【0032】
ステップS101:出入口DWから来訪者VSが入場したことに応じて、ステップS10により入場来訪者情報が取得されると、来訪者識別部221は、来訪者の特質を識別する。
撮像装置300の撮像画像を入場来訪者情報として取得した場合、来訪者識別部221は、取得された撮像画像における来訪者VSと個人認識データが一致する予約来訪者情報、または登録来訪者情報を検索する。
予約来訪者情報が検索された場合、来訪者識別部221は、今回の来訪者VSは、施設FCに来訪することが予定されていた既知の来訪者であると識別する。また、登録来訪者情報が検索された場合、来訪者識別部221は、今回の来訪者VSは、施設FCに来訪することが予定されてはいないが、施設FCに来訪することが受容されている既知の来訪者であると識別する。来訪者識別部221は、既知の来訪者については、検索された予約来訪者情報に格納される予約来訪者特記事項または登録来訪者情報に格納される登録来訪者特記事項を参照することで、どのような応対が要求される来訪者VSであるのかについても識別する。
予約来訪者情報と登録来訪者情報とのいずれも検索されない場合、来訪者識別部221は、今回の来訪者VSは、未知の来訪者であると識別する。
また、例えば警備員端末400から不審者であることを示す入場来訪者情報が取得されている場合には、来訪者識別部221は、今回の来訪者VSの特質として、不審者であると識別してよい。
【0033】
ステップS102:応対者決定部222は、ステップS101にて識別された来訪者VSの特質に基づき、今回の来訪者VSに対する応対者を決定する。この際、応対者決定部222は、応対者データベース233を参照する。応対者決定部222は、まず、応対者データベース233において応対者情報により示される応対者のうちで、現在勤務中であり、かつ他の来訪者に応対中でない応対者を抽出する。次に、応対者決定部222は、抽出された応対者のうちから、今回の来訪者VSの特記事項(予約来訪者特記事項、登録来訪者特記事項)が示す事項に対応可能な応対者を決定する。例えば、今回の来訪者VSの特記事項により英語での対応が必要なことが示されている場合、応対者決定部222は、応対者特記事項により英語の使用が可能なことが示される応対者を、今回の来訪者VSに対する応対者として決定する。また、例えば今回の来訪者VSの特記事項により重要人物であることが示されている場合には、応対者決定部222は、ランクが「A」の応対者を、今回の来訪者VSに対する応対者として決定する。また、応対者決定部222は、このように今回の来訪者VSの特記事項に対応可能な応対者が複数であった場合には、優先順位の最も高い1の応対者を、今回の来訪者VSに対する応対者として決定してよい。なお、応対者の決定にあたっては、例えば、今回の来訪者VSの所属、人数等の情報も用いるようにされてよい。
【0034】
また、応対者決定部222は、未知の来訪者VS及び不審者である来訪者VSの場合には、ステップS102において、例えば現在勤務中で応対中でない応対者のうちから、優先順位が最も高い応対者を、今回の来訪者VSの応対者として決定してよい。
【0035】
また、ステップS102において、応対者決定部222は、状況に応じて、現在において他の来訪者に応対中の応対者を、今回の来訪者VSの応対者として決定し、他の来訪者に応対する次の応対者も決定するようにされてよい。一例として、今回の来訪者VSには英語で応対する必要があるが、現在、英語が使用可能言語の応対者が全て応対中であるような場合がある。このような場合に、応対者決定部222は、英語が使用可能言語の応対者のうちで、英語で応対する必要が無い他の来訪者に応対している応対者を今回の来訪者VSの応対者として決定してよい。そのうえで、応対者決定部222は、代わりに、他の来訪者に応対させる応対者を、これまで応対中でなかった応対者のうちから決定してよい。
このような状況を応対者交代状況として扱う。応対者交代状況と、応対者交代状況に応じた制御等についての詳細は後述する。
【0036】
ステップS103:次に、アバターロボット制御部223は、ステップS102により決定された応対者の分身とするアバターロボット100(使用アバターロボット)を決定する。例えば、アバターロボット制御部223は、稼働状況データベース234を参照して、例えば、現在待機中であって、来訪者VSに最も近い位置のアバターロボット100を、使用アバターロボットとして決定してよい。
【0037】
ステップS104:アバターロボット制御部223は、アバター設定を行う。アバター設定は、ステップS103により決定された使用アバターロボットが、ステップS102により決定された応対者の分身として使用されるようにする設定処理である。アバターロボット制御部223は、アバター設定にあたり、ステップS103により使用アバターロボットとして決定されたアバターロボット100と、ステップS102により決定された応対者の応対ユニット(撮像装置500及び応対端末600)とを通信可能に接続させる。これにより、ステップS102により決定された応対者が、アバターロボット100を自己の分身として遠隔操作可能な状態となる。
【0038】
ステップS105:ステップS104のアバター設定の後、アバターロボット制御部223はアバターロボット制御を開始する。アバターロボット制御として、アバターロボット制御部223は、アバターロボット100の撮像部140により撮像して得られた撮像画像と、マイクロフォン150により収音された音声とを、応対端末600に転送する。これにより、応対端末600にて来訪者VSの画像の表示と、来訪者VSの音声の出力が行われる。また、アバターロボット制御として、アバターロボット制御部223は、撮像装置500により撮像して得られた撮像画像と、撮像装置500のマイクロフォンにより収音された音声とをアバターロボット100に転送する。これにより、アバターロボット100は、表示部120に応対者の画像を表示するとともに、音出力部130から応対者の音声を出力させる。
また、応対者は、応対端末600を操作することで、例えばアバターロボット100を移動させる操作を行うことができる。これにより、応対者は、アバターロボット100を来訪者VSの前に移動させることができる。また、応対者は、来訪者VSの移動に応じて、アバターロボット100を移動させることができる。なお、アバターロボット100が来訪者VSの移動に追従するようにして自律的に移動するようにされてもよい。このようにアバターロボット100が来訪者VSに対応付けられることで、来訪者VSは、アバターロボット100を介して応対者と対話することができる。
【0039】
ステップS106:応対者決定部222は、アバターロボット制御の実行中において、来訪者VSに応対するアバターロボット100の分身としての応対者を交代させるべき状況(応対者交代状況)が発生したか否かについて判定する。応対者交代状況は、例えば、これまでの応対者が、例えば来訪者VSの用件や、来訪者VSの特質等を改めて把握した結果、他の応対者に引き継ぐべきと判断し、応対端末600に対して応対者交代を指示する操作を行ったことに応じて発生されてよい。
また、応対者決定部222が、応対状況に応じて応対者交代状況の発生の有無を判定してよい。例えば1階にてアバターロボット100の応対により案内を受けている来訪者VSが、1階から2階にエレベータEVにより移動するにあたり、アバターロボット100も来訪者VSとともにエレベータEVに同乗して2階に移動した。しかし、予約来訪者情報の用件等の情報によると、2階に移動してからは、アバターロボット100の分身となる応対者については、2階で来訪者VSの応対を担当する別の者に交代するという予定となっている。このような場合には、例えば来訪者VSとアバターロボット100とが1階から2階に移動するタイミングで、応対者決定部222が、応対者交代状況が発生したと判定してよい。
【0040】
ステップS107:ステップS106にて応対者交代状況が発生したと判定された場合、応対者決定部222は、次の応対者を決定する。この場合、応対者決定部222は、例えば、これまでの応対者の応対端末600に対する応対者指定操作によって指定された条件に該当する応対者を、次の応対者として決定してよい。これまでの応対者は、応対者指定操作によって、例えば次の応対者に必要な応対者特記事項の内容を指定するようにされてよい。あるいは、これまでの応対者が、応対者指定操作によって、次の応対者を直接指定するようにされてよい。あるいは、応対者決定部222は、予約来訪者情報における用件等の情報に基づいて応対者交代状況が発生したと判定した場合には、予約来訪者情報における用件等の情報により示される面談者等を次の応対者として決定してよい。
【0041】
ステップS108:アバターロボット制御部223は、使用アバターロボットの分身が、これまでの応対者から今回のステップS107により決定された応対者に切り替わるようにアバター設定を行う。ステップS108の処理の後は、ステップS105に処理が戻されることで、ステップS108によるアバター設定のもとでのアバターロボット制御が開始される。
【0042】
ステップS109:ステップS106にて応対者交代状況が発生していないと判定された場合、アバターロボット制御部223は、ロボット交代状況が発生したか否かについて判定する。
ロボット交代状況とは、来訪者VSに対する応対者は同じであってよいが、応対者の分身となるアバターロボット100を交代させる必要のある状況である。一例として、アバターロボット100が施設FCにおいて予め決められた階のみで稼働し、階を移動することを認めていないとする運用の場合に、来訪者VSが1階から2階に移動してからも引き続き同じ応対者による応対が必要とされる場合に、来訪者VSが2階に移動するタイミングで、ロボット交代状況が発生する。
アバターロボット制御部223は、例えばアバターロボット制御のもとで認識される来訪者VSの行動に基づいて、ロボット交代状況の発生を判定してよい。
あるいは、来訪者VSに対する応対者は、応対中にアバターロボット100を交代させるべきと判断した場合に、応対端末600に対する操作によって、アバターロボットの交代を指示することが可能とされてよい。この場合には、来訪者VSに対する応対者は、来訪者VSの移動先の場所(位置)を指定する操作が可能とされてよい。あるいは来訪者VSに対する応対者は、応対端末600にて表示されるアバターロボット100の稼働状況と、来訪者VSの移動先等に応じて、交代先のアバターロボット100をどれにするのかを判断し、交代先のアバターロボットを指定する操作が可能とされてもよい。アバターロボット制御部223は、このように応対者によるアバターロボット交代に関する操作に応じた指示を応対端末600から受信したことに応じて、ロボット交代状況が発生したと判定してよい。
【0043】
ステップS110:ステップS109によりロボット交代状況が発生したと判定されると、アバターロボット制御部223は、交代後の使用アバターロボットを決定する。この際、アバターロボット制御部223は、来訪者VSの移動先に最も近い位置にて待機しているアバターロボット100を使用アバターロボットとして決定してよい。
ステップS111:アバターロボット制御部223は、ステップS110により使用アバターロボットとして決定されたアバターロボット100が、これまでの応対者の分身として機能するようにアバター設定を行う。ステップS110の処理の後は、ステップS105に処理が戻されることで、応対者は、交代後のアバターロボット100を操作して、これまでと同じ来訪者VSに応対することができる。
【0044】
ステップS112:ステップS109にてロボット交代状況が発生していないと判定された場合、アバターロボット制御部223は、さらに応対者・ロボット交代状況が発生したか否かについて判定する。応対者・ロボット交代状況とは、来訪者VSに対して、応対者とアバターロボット100との両方を交代させるべき状況である。
一例として、1階のエントランスロビーでは、受付ブースの受付担当者が応対者としてアバターロボット100を操作して来訪者VSに応対して1階のエレベータEVの乗降口まで案内する。エレベータのかごには来訪者VSのみ乗車し、アバターロボット100は乗車しない。来訪者VSが面談者との面談のためにエレベータで移動した先の2階では、会議室で待機している面談者の分身である別のアバターロボット100が来訪者VSにエレベータEVの2階乗降口より応対して、会議室まで案内する。このような運用が行われる場合において、例えば来訪者VSが1階から2階に移動する際に、応対者・ロボット交代状況が発生する。
この場合にも、アバターロボット制御部223は、来訪者VSの行動についての認識結果に基づいて応対者・ロボット交代状況の発生について判定できる。あるいは、アバターロボット制御部223は、応対者が応対端末600に対して応対者・ロボット交代を指示する操作を行ったことに応じて、応対者・ロボット交代状況が発生したと判定してよい。
【0045】
ステップS112にて応対者・ロボット交代状況が発生したと判定された場合には、ステップS102に処理が戻される。これにより、来訪者VSに対して次に応対すべき応対者と使用アバターロボットとが決定され、決定された応対者と使用アバターロボットによる応対を開始させることができる。
【0046】
ステップS113:ステップS112にて応対者・ロボット交代状況が発生していないと判定された場合、アバターロボット制御部223は、来訪者VSに対する応対を終了させてよい状況(応対終了状況)となったか否かについて判定する。
例えば応対者は、応対を終了させてよいと判断した場合に、応対端末600に対して応対終了を指示する操作を行うことができる。応対端末600は、応対終了を指示する操作を受け付けると、応対終了情報を応対制御装置200に送信する。応対終了情報には、これまで来訪者VSの応対を担当していた応対者の応対者IDと、当該応対者の分身として機能していたアバターロボット100のアバターロボットIDとを含む。アバターロボット制御部223は、応対制御装置200にて応対終了情報が受信されたことに応じて、応対終了状況になったと判定する。また、アバターロボット制御部223は、来訪者VSの行動、来訪者VSと応対者とでやりとりされた言葉等を解析した結果に基づいて、応対終了状況になったか否かを判定してもよい。
ステップS113にて応対終了状況ではないと判定された場合には、ステップS106に処理が戻される。
【0047】
ステップS114:ステップS113にて応対終了状況であると判定された場合、アバターロボット制御部223は、これまでのアバターロボット制御を終了させる。アバターロボット制御部223は、アバターロボット制御の終了にあたり、これまでの応対者とアバターロボット100とのアバター設定を解除する。アバター設定の解除により、これまでのアバターロボット100と応対端末600との通信が切断される。また、アバターロボット制御部223は、アバターロボット制御の終了に伴い、アバターロボット100を所定の定位置に戻すように移動させてもよい。
【0048】
本実施形態の構成によれば、来訪者VSについて識別した特質に適合した応対者を分身とするアバターロボット100により応対を行うことが可能となる。また、応対状況に応じて、来訪者VSに対する応対者とアバターロボット100と少なくともいずれか一方を交代させることができる。これにより、施設FCでの来訪者の応対にあたりアバターロボット100を有効に活用し、例えば受付担当者RP等の応対業務の負担も軽減される。
【0049】
なお、
図6には反映されていないが、例えばアバターロボット100の案内により面談者と会えたことで一旦応対終了状況となった後において、面談者との面談を終えた来訪者VSの施設FCからの退出を案内する場合に、アバターロボット100を利用した案内が再開できるようにしてよい。
なお、
図6に示される処理の一部がアバターロボット100や応対端末600等により実行されてよい。
なお、アバターロボット100については、
図4に例示した以外の形態であってもよい。例えばアバターロボット100は、施設FCにおいて設置される椅子、植木鉢、案内看板、掲示板、サイネージ、自立ポールなどの什器などに対して、
図5の機能を付加したような構成であってもよい。
【0050】
なお、上述のアバターロボット100、応対制御装置200、警備員端末400、応対端末600等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のアバターロボット100、応対制御装置200、警備員端末400、応対端末600等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。
【符号の説明】
【0051】
100 アバターロボット、101 本体部、102 支柱部、103 台部、110 通信部、120 表示部、130 音出力部、140 撮像部、150 マイクロフォン、160 移動機構部、161 ホイール、170 制御部、200 応対制御装置、201 通信部、202 制御部、203 記憶部、221 来訪者識別部、222 応対者決定部、223 アバターロボット制御部、231 予約来訪者データベース、232 登録来訪者データベース、233 応対者データベース、234 稼働状況データベース、300 撮像装置、400 警備員端末、500 撮像装置、600 応対端末