(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】スクロールおよびガスタービン設備
(51)【国際特許分類】
F02C 7/18 20060101AFI20240304BHJP
【FI】
F02C7/18 E
F02C7/18 Z
(21)【出願番号】P 2020084261
(22)【出願日】2020-05-13
【審査請求日】2023-01-25
(31)【優先権主張番号】P 2019126870
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】糟谷 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】伊東 正雄
(72)【発明者】
【氏名】森澤 優一
(72)【発明者】
【氏名】岩井 保憲
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-023400(JP,A)
【文献】特開平09-189239(JP,A)
【文献】特開平11-303648(JP,A)
【文献】特開平10-068330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02C 1/00- 9/58
F23R 3/00- 7/00
F01D 1/00-11/24
F01D 13/00-15/12;23/00-25/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービン設備においてタービンロータを駆動させるために燃焼ガスを作動媒体としてタービン段落へ導くスクロールであって、
前記作動媒体が流入するスクロール内筒と、
前記作動媒体よりも温度が低い冷却媒体が供給されるスクロール冷却流路を介して前記スクロール内筒を覆うように設けられているスクロール外筒と
を有し、
前記スクロール冷却流路は、
前記タービンロータの径方向において前記スクロール内筒よりも内側に位置する内輪側流路部と、
前記タービンロータの径方向において前記スクロール内筒よりも外側に位置する外輪側流路部と
を含み、
前記タービンロータの回転軸に沿った軸方向において前記外輪側流路部を仕切る仕切部が前記スクロール内筒に設けられて
おり、
前記仕切部は、前記外輪側流路部を、前記軸方向において前記作動媒体の上流側に位置する第1空間と、前記軸方向において前記作動媒体の下流側に位置する第2空間とに仕切り、
前記冷却媒体は、前記径方向において外側から内側へ流れることによって前記外輪側流路部に導入され、前記仕切部によって前記第1空間と前記第2空間とに分かれて流れる、
スクロール。
【請求項2】
前記スクロール内筒は、
第1フランジ部が設けられている第1スクロール内筒部と、
第2フランジ部が設けられている第2スクロール内筒部と
に分割可能であって、前記第1スクロール内筒部と前記第2スクロール内筒部とを組み合わせることによって構成されており、
前記仕切部は、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを組み合わせることによって構成されている、
請求項1に記載のスクロール。
【請求項3】
前記スクロール冷却流路から前記冷却媒体が外部へ排出される冷却媒体排出口
を含み、
前記冷却媒体排出口は、前記スクロール外筒において前記タービン段落側に位置する一端側に設けられている、
請求項1または2に記載のスクロール。
【請求項4】
請求項1または2に記載のスクロールを含むガスタービン設備であって、
前記燃焼ガスを生成する燃焼器
を備え、
前記燃焼器は、
前記スクロール内筒に連結されている燃焼器
内筒と、
前記スクロール外筒に連結されており、前記冷却媒体が供給される燃焼器冷却流路を介して前記燃焼器
内筒を覆うように設けられている燃焼器外筒と
を含み、
前記燃焼ガスが前記作動媒体として前記燃焼器から前記スクロール内筒に導入され、
前記冷却媒体が、前記燃焼器冷却流路を通過した後に、前記スクロール冷却流路に導入されるように構成されている、
ガスタービン設備。
【請求項5】
請求項3に記載のスクロールを含むガスタービン設備であって、
前記燃焼ガスを生成する燃焼器
を備え、
前記冷却媒体は、
第1冷却媒体と、
前記第1冷却媒体よりも温度が低い第2冷却媒体と
を含み、
前記燃焼器は、
前記燃焼ガスを前記作動媒体として前記スクロール内筒に導入する燃焼器
内筒と、
前記第1冷却媒体が供給される燃焼器冷却流路を介して前記燃焼器
内筒を覆うように設けられている燃焼器外筒と
を含み、
前記第2冷却媒体が前記燃焼器冷却流路を介さずに前記スクロール冷却流路に供給された後に前記冷却媒体排出口から排出されるように構成されている、
ガスタービン設備。
【請求項6】
請求項4に記載のガスタービン設備であって、
前記スクロールおよび前記燃焼器を燃焼器・スクロール収容空間に収容するタービンケーシング
を備え、
前記冷却媒体は、
第1冷却媒体と、
前記第1冷却媒体よりも温度が低い第2冷却媒体と
を含み、
前記第1冷却媒体が前記燃焼器冷却流路を通過した後に、前記スクロール冷却流路に導入されるように構成されており、
前記第2冷却媒体が前記燃焼器・スクロール収容空間において前記燃焼器外筒の周囲と前記スクロール外筒の周囲とを順次流れるように構成されている、
ガスタービン設備。
【請求項7】
前記第2冷却媒体の流れ方向において上流側に位置する第1収容空間部と下流側に位置する第2収容空間部とに前記燃焼器・スクロール収容空間を区画する収容空間仕切部
を備え、
前記収容空間仕切部は、前記第1収容空間部と前記第2収容空間部との間を連通する連通孔が設けられており、
前記第1収容空間部に流入した前記第2冷却媒体が、前記連通孔に流入する前に、前記第1収容空間部から第1排出穴を介して排出される共に、
前記第1収容空間部から前記連通孔を介して前記第2収容空間部に流入した前記第2冷却媒体が、前記第2収容空間部から第2排出穴を介して排出されるように構成されており、
前記第1排出穴を介して排出された前記第2冷却媒体の圧力が、前記第2排出穴を介して排出された前記第2冷却媒体の圧力よりも低い、
請求項6に記載のガスタービン設備。
【請求項8】
カバー部空間を介して前記スクロール外筒を覆うように設けられているカバー部
を有し、
前記第1冷却媒体が前記スクロール冷却流路から避圧孔を介して前記カバー部空間に供給されるように構成されている、
請求項7に記載のガスタービン設備。
【請求項9】
前記第1冷却媒体および前記第2冷却媒体よりも圧力が高い第3冷却媒体が流れる冷却供給管
を備え、
前記冷却供給管は、前記燃焼器・スクロール収容空間に収容される部分を含む、
請求項6に記載のガスタービン設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、スクロールおよびガスタービン設備に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン設備において、燃焼器で生成された燃焼ガスは、たとえば、スクロールを介して、初段のタービン段落に作動媒体として導入される。ガスタービン設備において、スクロールは、高温の燃焼ガスが通過するので、冷却媒体を用いて冷却される。
【0003】
スクロールの冷却のために様々な技術が提案されている。たとえば、圧縮機から吐出された空気を冷却媒体として使用し、インピンジメント冷却や対流冷却などの冷却方式によって、スクロールの冷却を実行することが提案されている。しかし、冷却の効率を十分に高めることが容易でないと共に、スクロールの全体について効果的に冷却を行うことが困難な場合がある。
【0004】
特に、ガスタービン設備がCO2タービン設備であって、作動媒体である燃焼ガスが高圧である場合には、変形防止のためにスクロールを厚くする必要があり、熱抵抗が大きくなるので、冷却によってスクロールの温度を十分に低下させることが容易でない。具体的には、スクロールにおいては、温度が高い燃焼ガス側の表面温度と、温度が低い冷却媒体側の表面温度との差が大きくなるので、スクロールのうち燃焼ガスの側の表面温度を十分に低下させることが容易でない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開平2-105548号公報
【文献】特開平11-303648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
関連技術に係るガスタービン設備100Jの一例に関して、
図10Aと
図10Bとを用いて説明する。
【0007】
図10Aおよび
図10Bにおいて、z方向は鉛直方向であり、x方向は第1水平方向であり、y方向はx方向およびz方向に直交する第2水平方向である。
図10Aは、鉛直面(xz面)に沿った断面の一部について模式的に示している。
図10Bは、
図10Aの鉛直面(xz面)に対して直交する他の鉛直面(yz面)に沿った断面のうち
図10AのA-A部分について模式的に示している。
図10Aおよび
図10Bでは、上半側を図示し、下半側の図示を省略しているが、下半側は上半側と同様に構成されている。なお、
図10Aおよび
図10Bでは、太い実線の矢印で作動媒体Fの流れを示すと共に、太い破線の矢印で冷却媒体CAの流れを示している。また、図示の都合により、各図間の寸法比を適宜変更している。
【0008】
ガスタービン設備100Jは、
図10Aおよび
図10Bに示すように、燃焼器120と、燃焼器120で生成された燃焼ガスが作動媒体Fとしてスクロール10を介してタービン段落132に導入されることによってタービンロータ133が回転するタービン部130とを備えている。ガスタービン設備100Jは、たとえば、CO
2タービン設備であって、作動媒体Fは、たとえば、超臨界状態のCO
2ガスを含み、冷却媒体CAは、たとえば、再生熱交換器(図示省略)から供給されるCO
2ガスを含む。
【0009】
ガスタービン設備100Jを構成する各部について順次説明する。
【0010】
ガスタービン設備100Jにおいて、燃焼器120は、燃焼器内筒121と燃焼器外筒122とを含む。
【0011】
燃焼器内筒121は、管状体であって、管軸がタービンロータ133の径方向(ラジアル方向)に沿うように設置されている。燃焼器内筒121の内部では、燃料と酸素とが供給されて燃焼が生ずることによって、燃焼ガスが生成される。
【0012】
燃焼器外筒122は、内径が燃焼器内筒121の外径よりも大きい管状体であって、燃焼器内筒121と同軸に設置されている。燃焼器外筒122は、燃焼器冷却流路S120を介して燃焼器内筒121の周囲を覆うように設置されている。ここでは、冷却媒体供給管123が燃焼器外筒122の外周面に設置されており、燃焼ガスである作動媒体Fよりも温度が低い冷却媒体CAが冷却媒体供給管123を介して外部から燃焼器冷却流路S120の内部に流入し、燃焼器120を冷却するように構成されている。
【0013】
ガスタービン設備100Jにおいて、タービン部130は、タービンケーシング131とタービンロータ133とを備える。
【0014】
タービンケーシング131は、内部ケーシング131aと外部ケーシング131bとを有し、外部ケーシング131bの内部に内部ケーシング131aが収容される部分を含む。
【0015】
タービンロータ133は、円柱状の棒状体であって、回転軸AXが延在する軸方向が第1水平方向xに沿うように、タービンケーシング131の内部に収容されている。タービンロータ133は、発電機(図示省略)に連結されており、タービンロータ133の回転によって発電機(図示省略)が駆動し、発電が行われるように構成されている。
【0016】
タービンケーシング131の内部には、静翼132aと動翼132bとを有するタービン段落132が設けられている。タービン段落132において、静翼132aは、タービンケーシング131を構成する内部ケーシング131aに設置されている。静翼132aは、複数であって、複数の静翼132aがタービンロータ133の周方向に配置されることによって静翼翼列を構成している。タービン段落132において、動翼132bは、タービンロータ133の外周面に設置されている。動翼132bは、複数であって、複数の動翼132bがタービンロータ133の周方向に配置されることによって動翼翼列を構成している。図示を省略しているが、静翼翼列と動翼翼列とがタービンロータ133の軸方向において交互に並ぶように設けられている。つまり、タービン部130は、多段式であって、静翼翼列と動翼翼列とを含むタービン段落132が回転軸AXに沿って複数並んでいる。
【0017】
上記の他に、タービンケーシング131の内部には、スクロール10が設置されている。スクロール10は、燃焼器120で生成された燃焼ガスを作動媒体Fとして初段のタービン段落132へ導くために設置されている。スクロール10は、内部ケーシング131aと外部ケーシング131bとによって区画された収容空間S131(燃焼器・スクロール収容空間)に、燃焼器120と共に収容されており、燃焼器120に接続されている。
【0018】
スクロール10は、スクロール内筒20とスクロール外筒30とを含む二重構造である。
【0019】
スクロール10において、スクロール内筒20は、燃焼器内筒121に連結されており、燃焼器内筒121から燃焼ガスが作動媒体Fとして供給されるように構成されている。
【0020】
具体的には、スクロール内筒20は、内筒内輪部201と内筒外輪部202とを有し、内筒内輪部201と内筒外輪部202との間に内部空間が介在している。
【0021】
内筒内輪部201は、管状体であって、タービンロータ133に対して同軸に設置されている。内筒内輪部201は、タービンロータ133の軸方向に沿うように設けられている。
【0022】
内筒外輪部202は、内径が内筒内輪部201の外径よりも大きい管状体であって、内筒内輪部201と同様に、タービンロータ133に対して同軸に設置されている。内筒外輪部202は、タービンロータ133の径方向において内筒内輪部201よりも外側に位置している。内筒外輪部202のうちタービンロータ133の軸方向においてタービン段落132に遠い部分は、タービンロータ133の軸方向に沿っている。この一方で、内筒外輪部202のうちタービンロータ133の軸方向においてタービン段落132に近い部分は、タービン段落132に近づくに伴ってタービンロータ133の外周面に近づくようにタービンロータ133の軸方向に対して傾斜している。
【0023】
スクロール内筒20において、内筒内輪部201と内筒外輪部202との間は、内筒側板部203を介して連結されている。内筒側板部203は、タービンロータ133の径方向に沿った部分を含む板状体であって、タービンロータ133の軸方向においてタービン段落132が位置する一端側に対して反対側に位置する他端側に設けられている。
【0024】
また、内筒外輪部202には、内筒導入管部204が設置されている。内筒導入管部204は、管状体であって、燃焼器内筒121と同様に、管軸がタービンロータ133の径方向に沿うように設置されており、内筒導入管部204の内部に燃焼器内筒121が挿入されている。そして、内筒導入管部204の内部空間は、内筒内輪部201と内筒外輪部202との間に介在する内部空間に連通している。
【0025】
スクロール内筒20において、燃焼ガスは、燃焼器内筒121から内筒導入管部204へ供給され、内筒内輪部201と内筒外輪部202との間に位置する内部空間を流れた後に、出口から作動媒体Fとしてタービン段落132へ排出される。
【0026】
スクロール10において、スクロール外筒30は、スクロール冷却流路S10を介してスクロール内筒20を覆うように設けられている。スクロール10は、燃焼ガスである作動媒体Fよりも温度が低い冷却媒体CAが、燃焼器冷却流路S120を通過した後に、スクロール冷却流路S10に導入されることによって、冷却されるように構成されている。
【0027】
具体的には、スクロール外筒30は、外筒内輪部301と外筒外輪部302とを有し、外筒内輪部301と外筒外輪部302との間に内部空間が介在するように構成されている。
【0028】
外筒内輪部301は、外径が内筒内輪部201の内径よりも小さい管状体であって、タービンロータ133に対して同軸に設置されている。外筒内輪部301は、タービンロータ133の軸方向に沿うように設けられている。外筒内輪部301の内周面と、タービンロータ133の外周面との間には、内部ケーシング131aのうちタービンロータ133の外周面を囲う部分が介在している。
【0029】
外筒外輪部302は、内径が外筒内輪部301および内筒外輪部202よりも大きい管状体であって、外筒内輪部301と同様に、タービンロータ133に対して同軸に設置されている。外筒外輪部302は、タービンロータ133の径方向において外筒内輪部301よりも外側に位置している。外筒外輪部302のうちタービンロータ133の軸方向においてタービン段落132に遠い部分は、タービンロータ133の軸方向に沿っている。この一方で、外筒外輪部302のうちタービンロータ133の軸方向においてタービン段落132に近い部分は、タービン段落132に近づくに伴ってタービンロータ133の外周面に近づくようにタービンロータ133の軸方向に対して傾斜している。
【0030】
スクロール外筒30において、外筒内輪部301と外筒外輪部302との間は、外筒側板部303を介して連結されている。外筒側板部303は、タービンロータ133の径方向に沿った部分を含む板状体であって、タービンロータ133の軸方向においてタービン段落132が位置する一端側に対して反対側に位置する他端側に設けられている。
【0031】
また、外筒外輪部302には、外筒導入管部304が設置されている。外筒導入管部304は、内径が内筒導入管部204の外径よりも大きい管状体であって、燃焼器外筒122と同様に、管軸がタービンロータ133の径方向に沿うように設置されており、外筒導入管部304の内部に燃焼器外筒122が挿入されている。そして、外筒導入管部304の内部空間は、外筒内輪部301と外筒外輪部302との間に介在する内部空間に連通している。
【0032】
スクロール10において、スクロール冷却流路S10は、導入流路部S101と外輪側流路部S102と側面側流路部S103と内輪側流路部S104とを含み、冷却媒体CAが各部を流れるように構成されている。
【0033】
具体的には、導入流路部S101は、内筒導入管部204と外筒導入管部304との間に介在する空間であって、タービンロータ133の径方向に沿っている。外輪側流路部S102は、内筒外輪部202と外筒外輪部302との間に介在する空間であって、タービンロータ133の径方向においてスクロール内筒20よりも外側に位置し、タービンロータ133の軸方向に沿っている。側面側流路部S103は、内筒側板部203と外筒側板部303との間に介在する空間であって、タービンロータ133の径方向に沿っている。内輪側流路部S104は、内筒内輪部201と外筒内輪部301との間に介在する空間であって、タービンロータ133の径方向においてスクロール内筒20よりも内側に位置し、タービンロータ133の軸方向に沿っている。
【0034】
スクロール冷却流路S10において、冷却媒体CAは、まず、燃焼器冷却流路S120から導入流路部S101に導入される。つぎに、冷却媒体CAは、導入流路部S101から外輪側流路部S102に導入される。外輪側流路部S102に導入された冷却媒体CAのうち、一部は、側面側流路部S103を介して内輪側流路部S104に導入され、スクロール10において径方向の内側に位置する部分の冷却に利用され、残りは、スクロール10において径方向の外側に位置する部分の冷却に利用される。
【0035】
スクロール10の冷却は、対流冷却、サーペンタイン冷却、インピンジメント冷却、リブ、ピンフィン、ディンプルを用いた冷却、エフュージョン冷却、スロットフィルム冷却、フィルム冷却、シャワーヘッド冷却、トランスピレーション冷却などの冷却方式、および、その組み合わせによって実行される。
【0036】
なお、図示を省略しているが、冷却媒体CAは、スクロール冷却流路S10において冷却に用いられた後には、たとえば、スクロール内筒20に形成された貫通孔(図示省略)を介して、スクロール冷却流路S10からスクロール内筒20に流入し、燃焼ガスに混合される。
【0037】
スクロール冷却流路S10を流れる冷却媒体CAについて
図11Aおよび
図11Bを用いて更に説明する。
【0038】
図11Aおよび
図11Bでは、スクロール10のうちスクロール内筒20の上半部分を図示していると共に、破線の矢印で冷却媒体CAの流れを示している。
図11Aは、鉛直面(xz面)に沿った側面の一部について模式的に示しており、左側が作動媒体Fの上流側(タービン段落132から遠い側)であって、右側が作動媒体Fの下流側(タービン段落132に近い側)である。
図11Bは、
図11Aの鉛直面(xz面)に対して直交する他の鉛直面(yz面)に沿った側面の一部について模式的に示しており、円弧の内側が径方向の内側(内輪側)であり、円弧の外側が径方向の外側(外輪側)である。
【0039】
上述したように、冷却媒体CAは、スクロール内筒20において内筒導入管部204の外側に位置する部分(
図10A,
図10Bでは導入流路部S101に相当)に導入される。そして、冷却媒体CAは、内筒外輪部202において外輪側に位置する部分(
図10A,
図10Bでは、外輪側流路部S102に相当)を流れる。その後、冷却媒体CAは、内筒側板部203の外側に位置する部分(
図10A,
図10Bでは側面側流路部S103に相当)を介して、内筒内輪部201において内輪側に位置する部分(
図10A,
図10Bでは内輪側流路部S104に相当)を流れる。
【0040】
上記のスクロール10では、内筒導入管部204の外側に位置する部分(外輪側流路部S102)の方が、内筒内輪部201の内輪側に位置する部分(内輪側流路部S104)よりも先に、冷却媒体CAが流れる。その結果、内筒内輪部201の内輪側に位置する部分(内輪側流路部S104)が十分に冷却されない場合がある。
【0041】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、スクロールの全体について効果的に冷却可能なスクロールおよびガスタービン設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0042】
実施形態のスクロールは、ガスタービン設備においてタービンロータを駆動させるために燃焼ガスを作動媒体としてタービン段落へ導くスクロールであって、スクロール内筒とスクロール外筒とを有する。スクロール内筒は、作動媒体が流入する。スクロール外筒は、作動媒体よりも温度が低い冷却媒体が供給されるスクロール冷却流路を介してスクロール内筒を覆うように設けられている。スクロール冷却流路は、タービンロータの径方向においてスクロール内筒よりも内側に位置する内輪側流路部と、タービンロータの径方向においてスクロール内筒よりも外側に位置する外輪側流路部とを含む。ここでは、タービンロータの回転軸に沿った軸方向において外輪側流路部を仕切る仕切部がスクロール内筒に設けられている。仕切部は、外輪側流路部を、軸方向において作動媒体の上流側に位置する第1空間と、軸方向において作動媒体の下流側に位置する第2空間とに仕切り、冷却媒体は、径方向において外側から内側へ流れることによって外輪側流路部に導入され、仕切部によって第1空間と第2空間とに分かれて流れる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1A】
図1Aは、第1実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、第1実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、第1実施形態に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、スクロール内筒の要部を模式的に示す図である。
【
図2B】
図2Bは、第1実施形態に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、スクロール内筒の要部を模式的に示す図である。
【
図3A】
図3Aは、第2実施形態に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、スクロール内筒の要部を模式的に示す図である。
【
図3B】
図3Bは、第2実施形態に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、スクロール内筒の要部を模式的に示す図である。
【
図4】
図4は、第2実施形態に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、組立前のスクロール内筒を模式的に示す図である。
【
図5】
図5は、第3実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図6】
図6は、第4実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図7】
図7は、第5実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、第5実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、第5実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図9】
図9は、第6実施形態に係るガスタービン設備の要部を示す図である。
【
図11A】
図11Aは、関連技術に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、スクロール内筒の要部を模式的に示す図である。
【
図11B】
図11Bは、関連技術に係るガスタービン設備のスクロールにおいて、スクロール内筒の要部を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
<第1実施形態>
[構成]
第1実施形態に係るガスタービン設備100に関して、
図1Aと
図1Bとを用いて説明する。
【0045】
図1Aは、
図10Aと同様に、鉛直面(xz面)に沿った断面の一部について模式的に示している。
図1Bは、
図1Aの鉛直面(xz面)に対して直交する他の鉛直面(yz面)に沿った断面のうち
図1AのA-A部分について模式的に示している。
【0046】
本実施形態のガスタービン設備100は、
図1Aおよび
図1Bに示すように、上記の関連技術の場合(
図10A、
図10B参照)と同様に、ガスタービン設備100においてタービンロータ133を駆動させるために燃焼ガスを作動媒体Fとしてタービン段落132へ導くスクロール10を備えている。スクロール10は、スクロール内筒20とスクロール外筒30とを有する。スクロール内筒20は、内筒内輪部201、内筒外輪部202、内筒側板部203、および、内筒導入管部204を備えており、作動媒体Fが内部に流入する。スクロール外筒30は、外筒内輪部301、外筒外輪部302、外筒側板部303、および、外筒導入管部304を備えており、作動媒体Fよりも温度が低い冷却媒体CAが供給されるスクロール冷却流路S10を介して、スクロール内筒20を覆うように設けられている。スクロール冷却流路S10は、導入流路部S101と外輪側流路部S102と側面側流路部S103と内輪側流路部S104とを含み、冷却媒体CAが各部を流れるように構成されている。
【0047】
しかしながら、本実施形態においては、上記の関連技術の場合と異なり、スクロール10には、仕切部40が設けられている。この点および関連する点を除き、本実施形態は、上記の関連技術の場合と同様である。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
【0048】
本実施形態のスクロール10において、仕切部40は、タービンロータ133の回転軸AXに沿った軸方向において導入流路部S101および外輪側流路部S102を仕切るように、スクロール内筒20に設けられている。
【0049】
本実施形態では、仕切部40は、板状体であって、外筒導入管部304と内筒導入管部204との間、および、内筒外輪部202と外筒外輪部302との間において、板面がタービンロータ133の径方向に沿うように設置されている。つまり、仕切部40の板面に対してタービンロータ133の軸方向が直交するように仕切部40が設置されている。
【0050】
また、本実施形態では、仕切部40は、タービンロータ133の軸方向において内筒導入管部204の管軸および外筒導入管部304の管軸が位置する部分に設けられている。そして、仕切部40は、スクロール内筒20を構成する各部と同様に、上半側の部材と下半側の部材とを組み合わせることによって構成されている。
【0051】
外輪側流路部S102では、仕切部40は、タービンロータ133の回転方向に沿った円弧形状であり、円弧状の部分の内径は、内筒外輪部202の外径と同一であり、円弧状の部分の外径は、外筒外輪部302の内径と同一である。
【0052】
本実施形態において、スクロール10を作製する際には、仕切部40が設けられたスクロール内筒20を組み立てた後に、スクロール外筒30を組み立てることによってスクロール10を完成させる。
【0053】
[冷却媒体CAの流れについて]
本実施形態において、スクロール冷却流路S10を流れる冷却媒体CAについて、
図1Aおよび
図1Bと共に、
図2Aおよび
図2Bを用いて説明する。
【0054】
図2Aおよび
図2Bは、
図11Aおよび
図11Bの場合と同様に、スクロール10のうちスクロール内筒20の上半部分を図示していると共に、破線の矢印で冷却媒体CAの流れを示している。
図2Aは、
図11Aと同様に、鉛直面(xz面)に沿った側面の一部について模式的に示しており、左側が作動媒体Fの上流側(タービン段落132から遠い側)であって、右側が作動媒体Fの下流側(タービン段落132に近い側)である。
図2Bは、
図2Aの鉛直面(xz面)に対して直交する他の鉛直面(yz面)に沿った側面の一部について模式的に示しており、円弧の内側が径方向の内側(内輪側)であり、円弧の外側が径方向の外側(外輪側)である。
【0055】
本実施形態では、冷却媒体CAは、導入流路部S101に導入される際には、スクロール内筒20において内筒導入管部204の外側に位置する部分に導入される。つぎに、冷却媒体CAが外輪側流路部S102を流れる際には、内筒外輪部202において外輪側に位置する部分を流れる。
【0056】
本実施形態では、内筒外輪部202において外輪側に位置する部分(外輪側流路部S102)は、タービンロータ133の回転軸AXに沿った軸方向において仕切部40により仕切られている。つまり、仕切部40は、外輪側流路部S102について、作動媒体Fの上流側(
図2Aでは左側)に位置する空間と、作動媒体Fの下流側(
図2Aでは右側)に位置する空間とに分割している。このため、外輪側流路部S102に導入された冷却媒体CAは、作動媒体Fの上流側と、作動媒体Fの下流側とに分岐して流れる。
【0057】
外輪側流路部S102において作動媒体Fの上流側に位置する空間に分岐して流入した一方の分岐冷却媒体CAaは、内筒側板部203の外側に位置する側面側流路部S103を介して、内筒内輪部201において内輪側に位置する内輪側流路部S104を流れる。これにより、スクロール10において径方向の内側部分が冷却される。
【0058】
これに対して、外輪側流路部S102において作動媒体Fの下流側に位置する空間は、内輪側流路部S104に連通していない。このため、外輪側流路部S102において作動媒体Fの下流側に位置する空間に分岐して流入した他方の分岐冷却媒体CAbは、そのまま、外輪側流路部S102を流れる。これにより、スクロール10において径方向の外側部分が冷却される。
【0059】
図示を省略しているが、冷却媒体CAは、スクロール冷却流路S10において冷却に用いられた後には、たとえば、スクロール内筒20に形成された貫通孔(図示省略)を介して、スクロール冷却流路S10からスクロール内筒20に流入し、燃焼ガスに混合される。
【0060】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態のスクロール10においては、タービンロータ133の回転軸AXに沿った軸方向において外輪側流路部S102を仕切る仕切部40がスクロール内筒20に設けられている。このため、冷却媒体CAは、仕切部40によって、径方向の内側に位置する内輪側流路部S104と径方向の外側に位置する外輪側流路部S102とのそれぞれに分岐して流れる。その結果、本実施形態では、上記した関連技術の場合よりも内輪側流路部S104へ冷却媒体CAを十分に供給可能である。したがって、本実施形態では、スクロール10において径方向の外側に位置する部分と共に、スクロール10において径方向の内側に位置する部分についても効果的に冷却可能であるので、スクロール10の信頼性を向上可能である。
【0061】
[変形例]
なお、上記の実施形態においては、仕切部40の板面がタービンロータ133の径方向に沿うように仕切部40が設けられている場合について説明したが、これに限らない。仕切部40の板面が径方向に対して傾斜するように、仕切部40が設けられていてもよい。また、上記の実施形態においては、内筒側板部203がタービンロータ133の径方向に沿った部分を含む場合を例示したが、仕切部40の場合と同様に、内筒側板部203および外筒側板部303が径方向に対して傾斜するように構成されていてもよい。
【0062】
<第2実施形態>
[構成]
第2実施形態に係るガスタービン設備100のスクロール10に関して、
図3Aと
図3Bとを用いて説明する。
【0063】
図3Aおよび
図3Bは、
図2Aおよび
図2Bの場合と同様に、スクロール10を構成するスクロール内筒20の上半部分を図示している。
【0064】
本実施形態のスクロール内筒20には、上記の第1実施形態の場合と同様に、仕切部40が設けられている。
【0065】
しかしながら、本実施形態においては、上記の第1実施形態の場合と異なり、スクロール内筒20は、第1スクロール内筒部21と第2スクロール内筒部22とに分割可能であって、第1スクロール内筒部21と第2スクロール内筒部22とを組み合わせることによって構成されている。この点および関連する点を除き、本実施形態は、上記の関連技術の場合と同様である。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
【0066】
本実施形態のスクロール内筒20において、第1スクロール内筒部21には、第1フランジ部40aが設けられている。そして、第2スクロール内筒部22には、第2フランジ部40bが設けられている。仕切部40は、第1フランジ部40aと第2フランジ部40bと組み合わせることによって構成されている。
【0067】
本実施形態では、複数のボルト401を用いて第1スクロール内筒部21と第2スクロール内筒部22とが連結されることによって、スクロール内筒20が構成されている。具体的には、第1フランジ部40aと第2フランジ部40bとの両者を貫通する複数の貫通孔のそれぞれに複数のボルト401を挿入して締結作業を実行するこことによって、スクロール内筒20が組み立てられる。
【0068】
組立前のスクロール内筒20に関して
図4を用いて説明する。
図4は、
図3BのB-B部分の断面について、スクロール内筒20を第1スクロール内筒部21と第2スクロール内筒部22とに分割したときの様子を模式的に示している。
【0069】
図4に示すように、仕切部40を構成する第1フランジ部40aおよび第2フランジ部40bは、タービンロータ133の軸方向が直交する面のうち内筒導入管部204の管軸および外筒導入管部304の管軸が位置する面で、仕切部40を分割したものに相当する。
【0070】
そして、内筒外輪部202は、第1の内筒外輪部材202aと第2の内筒外輪部材202bとを含む。第1の内筒外輪部材202aおよび第2の内筒外輪部材202bは、タービンロータ133の軸方向が直交する面のうち内筒導入管部204の管軸および外筒導入管部304の管軸が位置する面で、内筒外輪部202を分割したものに相当する。
【0071】
また、内筒導入管部204は、第1の内筒導入管部材204aと第2の内筒導入管部材204bとを含む。第1の内筒導入管部材204aおよび第2の内筒導入管部材204bは、タービンロータ133の軸方向が直交する面のうち内筒導入管部204の管軸および外筒導入管部304の管軸が位置する面で、内筒導入管部204を分割したものに相当する。
【0072】
スクロール内筒20において、第1スクロール内筒部21は、第1の内筒外輪部材202aと第1の内筒導入管部材204aと第1フランジ部40aとを備える。そして、第2スクロール内筒部22は、内筒内輪部201と第2の内筒外輪部材202bと内筒側板部203と第2の内筒導入管部材204bと第2フランジ部40bとを備える。
【0073】
本実施形態では、第1の内筒外輪部材202aと第2の内筒外輪部材202bとを組み合わせ、第1の内筒導入管部材204aと第2の内筒導入管部材204bとを組み合わせ、かつ、第1フランジ部40aと第2フランジ部40bとを組み合わせるように、第1スクロール内筒部21と第2スクロール内筒部22との組み立てを行う。これにより、スクロール内筒20を作製することができる。
【0074】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態では、スクロール内筒20は、第1フランジ部40aが設けられている第1スクロール内筒部21と、第2フランジ部40bが設けられている第2スクロール内筒部22とを組み合わせることによって構成されている。そして、仕切部40は、第1フランジ部40aと第2フランジ部40bと組み合わせることによって構成されている。このように、本実施形態のスクロール内筒20は、複数に分解された部品の組立体であるので、組み立て前の状態で各部の内面に遮熱コーティングなどの施工を容易に実行可能である。
【0075】
したがって、本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、効果的な冷却を実行可能であると共に、遮熱コーティングなどの施工によってスクロール10の信頼性を更に向上可能である。
【0076】
<第3実施形態>
[構成]
第3実施形態に係るガスタービン設備100に関して、
図5を用いて説明する。
【0077】
図5は、
図1Aと同様に、鉛直面(xz面)に沿った断面の一部について模式的に示している。
【0078】
本実施形態のガスタービン設備100は、
図5に示すように、第1実施形態の場合(
図1A参照)と異なり、冷却媒体CAとして、第1冷却媒体CA1(破線で図示)と第2冷却媒体CA2(一点鎖線で図示)とが供給されるように構成されている。この点および関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様である。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
【0079】
本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、燃焼器120およびスクロール10を収容する収容空間S131(燃焼器・スクロール収容空間)が、第1収容空間部S131aと第2収容空間部S131bとに区画されている。具体的には、外筒導入管部304において径方向の外側に位置する外周面には、外筒導入管フローガイド部304Fが設けられている。そして、外筒導入管フローガイド部304Fは、リング状の板状体であって、外筒導入管フローガイド部304Fの外周面が、燃焼器120とスクロール10とを収容する収容空間S131の内周面に接触するように、スクロール10が設置されている。これにより、上記の収容空間S131が、第1収容空間部S131aと、径方向において第1収容空間部S131aよりも内側に位置する第2収容空間部S131bとに区画されている。
【0080】
そして、本実施形態では、第1冷却媒体供給管123aおよび第2冷却媒体供給管123bが設けられていると共に、冷却媒体排出口123cが設けられている。第1冷却媒体供給管123aは、外部ケーシング131bを貫通するように設置されており、燃焼器冷却流路S120に連通している。第2冷却媒体供給管123bは、外部ケーシング131bを貫通するように設置されており、第1収容空間部S131aに連通している。冷却媒体排出口123cは、内部ケーシング131aに形成されており、第2収容空間部S131bに連通している。
【0081】
この他に、本実施形態のスクロール10においては、スクロール外筒30においてタービン段落132側に位置する一端側に冷却媒体排出口K30a,K30bが設けられている。ここでは、スクロール外筒30において、外筒内輪部301に一方の冷却媒体排出口K30aが形成されていると共に、外筒外輪部302に他方の冷却媒体排出口K30bが形成されている。
【0082】
[第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2の流れについて]
第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2の詳細について順次説明する。
【0083】
本実施形態において、第1冷却媒体CA1は、第1実施形態の場合と同様に、たとえば、CO2ガスである。
【0084】
第1冷却媒体CA1は、燃焼器120において燃焼器内筒121と燃焼器外筒122との間に介在する燃焼器冷却流路S120に第1冷却媒体供給管123aから供給される。本実施形態では、燃焼器外筒122は、外筒導入管部304に挿入されておらず、燃焼器冷却流路S120は、第1実施形態の場合と異なり、スクロール冷却流路S10に連通していない。このため、第1冷却媒体CA1は、燃焼器冷却流路S120からスクロール冷却流路S10に供給されない。
【0085】
第1冷却媒体CA1は、燃焼器冷却流路S120において燃焼器120の冷却に用いられた後には、たとえば、燃焼器内筒121に形成された貫通孔(図示省略)を介して、燃焼器冷却流路S120から燃焼器内筒121の内部に流入し、作動媒体Fである燃焼ガスに混合される。
【0086】
本実施形態において、第2冷却媒体CA2は、たとえば、CO2ガスであって、第1冷却媒体CA1よりも温度が低い。
【0087】
第2冷却媒体CA2は、まず、第2冷却媒体供給管123bから第1収容空間部S131aに供給され、燃焼器120の周囲を流れる。そして、第2冷却媒体CA2は、第1収容空間部S131aからスクロール10のスクロール冷却流路S10に流入する。つまり、第2冷却媒体CA2は、燃焼器冷却流路S120を介さずにスクロール10のスクロール冷却流路S10に供給される。
【0088】
スクロール冷却流路S10は、第1実施形態の場合と同様に、導入流路部S101と外輪側流路部S102と側面側流路部S103と内輪側流路部S104とを含み、第2冷却媒体CA2が各部を流れるように構成されている。また、スクロール10には、第1実施形態の場合と同様に、仕切部40が設けられている。このため、第2冷却媒体CA2は、仕切部40によって分岐して流れる。
【0089】
すなわち、外輪側流路部S102において作動媒体Fの上流側に位置する空間に分岐した一方の分岐冷却媒体CA2aは、内筒側板部203の外側に位置する側面側流路部S103を介して、内筒内輪部201において内輪側に位置する内輪側流路部S104を流れる。これにより、スクロール10において径方向の内側部分が冷却される。そして、外輪側流路部S102において作動媒体Fの下流側に位置する空間に分岐した他方の分岐冷却媒体CA2bは、そのまま、外輪側流路部S102を流れる。これにより、スクロール10において径方向の外側部分が冷却される。
【0090】
上記のように、第2冷却媒体CA2がスクロール冷却流路S10を流れた後は、第2冷却媒体CA2がスクロール10に形成された冷却媒体排出口K30a,K30bから排出される。ここでは、一方の分岐冷却媒体CA2aが一方の冷却媒体排出口K30aから排出され、他方の分岐冷却媒体CA2bが他方の冷却媒体排出口K30bから排出される。冷却媒体排出口K30a,K30bから排出された第2冷却媒体CA2は、第2収容空間部S131bにおいて、スクロール10の周囲を流れる。
【0091】
そして、第2冷却媒体CA2は、冷却媒体排出口123cを介して第2収容空間部S131bの外部へ流出する。たとえば、第2冷却媒体CA2は、各タービン段落を構成する静翼132aの冷却に順次用いられる。
【0092】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態においては、第1冷却媒体CA1が燃焼器冷却流路S120に供給されることによって燃焼器120の冷却に用いられる。そして、第1冷却媒体CA1よりも温度が低い第2冷却媒体CA2が燃焼器冷却流路S120を介さずにスクロール冷却流路S10に供給されることによってスクロール10の冷却に用いられる。本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、仕切部40がスクロール内筒20に設けられているので、第2冷却媒体CA2は、仕切部40によって、径方向の内側に位置する内輪側流路部S104と径方向の外側に位置する外輪側流路部S102とのそれぞれに分岐して流れる。その結果、本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、内輪側流路部S104へ第2冷却媒体CA2を十分に供給可能である。
【0093】
したがって、本実施形態では、スクロール10において径方向の外側に位置する部分と共に、スクロール10において径方向の内側に位置する部分についても効果的に冷却可能であるので、スクロール10の信頼性を向上可能である。
【0094】
<第4実施形態>
[構成]
第4実施形態に係るガスタービン設備100に関して、
図6を用いて説明する。
【0095】
図6は、
図1Aと同様に、鉛直面(xz面)に沿った断面の一部について模式的に示している。
【0096】
本実施形態のガスタービン設備100は、
図6に示すように、第1実施形態の場合(
図1A参照)と異なり、冷却媒体として、第1冷却媒体CA1(破線で図示)と第2冷却媒体CA2(一点鎖線で図示)とが供給されるように構成されている。この他に、収容空間仕切部140が設けられている。この点および関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様である。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
【0097】
収容空間仕切部140は、収容空間S131(燃焼器・スクロール収容空間)に設置されている。収容空間仕切部140は、冷却媒体CBの流れ方向で上流側に位置する第1収容空間部S131aと下流側に位置する第2収容空間部S131bとに収容空間S131を区画している。ここでは、収容空間仕切部140は、たとえば、リング形状の仕切板であって、燃焼器外筒122の周りとスクロール外筒30を構成する外筒導入管部304の周りを囲っている。
【0098】
そして、収容空間仕切部140には、第1収容空間部S131aと第2収容空間部S131bとの間を連通する連通孔H140が設けられている。連通孔H140は、複数であり、複数の連通孔H140は、燃焼器外筒122の周りとスクロール外筒30を構成する外筒導入管部304の周りに配列するように設けられている。
【0099】
[第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2の流れについて]
第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2の詳細について順次説明する。
【0100】
(第1冷却媒体CA1)
本実施形態において、第1冷却媒体CA1は、第1実施形態の場合と同様に、たとえば、CO2ガスであって、冷却媒体供給管123から燃焼器冷却流路S120に供給された後に、燃焼器冷却流路S120からスクロール冷却流路S10に供給される。
【0101】
(第2冷却媒体CA2)
本実施形態において、第2冷却媒体CA2は、たとえば、CO2ガスであって、第1冷却媒体CA1よりも温度が低く、かつ、第1冷却媒体CA1よりも圧力が高い。
【0102】
第2冷却媒体CA2は、まず、冷却媒体供給管141から収容空間S131(燃焼器・スクロール収容空間)の第1収容空間部S131aに供給される。第1収容空間部S131aに流入した第2冷却媒体CA2は、燃焼器外筒122の周囲を流れる。そして、第1収容空間部S131aにおいて、第2冷却媒体CA2の一部は、収容空間仕切部140の連通孔H140に流入する前に、第1収容空間部S131aから第1排出穴H131aを介して排出される。
【0103】
第2冷却媒体CA2の残りの一部は、第1収容空間部S131aから連通孔H140を介して第2収容空間部S131bに流入する。第2収容空間部S131bに流入した第2冷却媒体CA2は、スクロール外筒30の周囲を流れる。そして、第2収容空間部S131bにおいて、第2冷却媒体CA2は、第2収容空間部S131bから第2排出穴H131bを介して排出される。
【0104】
本実施形態では、第2冷却媒体CA2は、収容空間仕切部140の連通孔H140を介して、第1収容空間部S131aから第2収容空間部S131bに流入する。このため、第2収容空間部S131bに流入した第2冷却媒体CA2は、連通孔H140の抵抗に起因して、第1収容空間部S131aに流入した第2冷却媒体CA2よりも圧力が低い状態になる。
【0105】
その結果、第1収容空間部S131aから第1排出穴H131aを介して排出される第2冷却媒体CA2(CA2a)は、圧力が高い状態で排出される。これに対して、第2収容空間部S131bから第2排出穴H131bを介して排出される第2冷却媒体CA2(CA2b)は、第1排出穴H131aを介して排出される第2冷却媒体CA2(CA2a)よりも圧力が低い状態で排出される。
【0106】
図示を省略しているが、第1排出穴H131aを介して排出される第2冷却媒体CA2(CA2a)は、たとえば、複数のタービン段落132のうち高圧段(上流側のタービン段落)を構成する静翼132aの冷却に用いられる。そして、第2排出穴H131bを介して排出される第2冷却媒体CA2(CA2b)は、たとえば、複数のタービン段落132のうち低圧段(下流側のタービン段落)を構成する静翼132aの冷却に用いられる。このため、各タービン段落132の静翼132aについて効率的に冷却可能である。
【0107】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態では、第2収容空間部S131bに流入した第2冷却媒体CA2は、連通孔H140の抵抗に起因して、第1収容空間部S131aに流入した第2冷却媒体CA2よりも圧力が低い状態である。第2収容空間部S131bの内部には、スクロール10が収容されている。このため、本実施形態では、第2冷却媒体CA2に起因してスクロール10にかかる荷重を低下させることができる。その結果、スクロール10の変形等を効果的に防止可能である。なお、第1収容空間部S131aの内部に収容されている燃焼器120は、単純な円筒構造であり、差圧による荷重に対してスクロール10よりも破損しにくい構造である。
【0108】
また、本実施形態では、第3実施形態の場合と異なり、スクロール内筒20の周囲は、第2冷却媒体CA2よりも温度が高い第1冷却媒体CA1を用いて冷却される。このため、スクロール内筒20の内部と外部との温度差が第3実施形態の場合よりも小さくなる。その結果、本実施形態では、スクロール内筒20に発生する熱応力を低下させることができる。
【0109】
その他、本実施形態では、収容空間S131において第2冷却媒体CA2が燃焼器外筒122の周囲とスクロール外筒30の周囲とを順次流れる。このため、本実施形態では、燃焼器外筒122およびスクロール外筒30を効果的に冷却可能である。
【0110】
<第5実施形態>
[構成]
第5実施形態に係るガスタービン設備100に関して、
図7、
図8A、および、
図8Bを用いて説明する。
【0111】
図7は、
図6と同様に、鉛直面(xz面)に沿った断面の一部について模式的に示している。
図8Aおよび
図8Bは、
図7の一部を拡大して示している。
図8Aは、
図7のうちスクロール10の右側部分を拡大して示している。これに対して、
図8Bは、
図7のうちスクロール10の左側部分を拡大して示している。
【0112】
本実施形態のガスタービン設備100は、
図7、
図8A、および、
図8Bに示すように、カバー部150を有すると共に、避圧孔H160が設けられている。この点および関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様である。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
【0113】
本実施形態において、カバー部150は、カバー部空間S150を介してスクロール外筒30の全体を覆うように設けられている。つまり、カバー部150は、カバー部空間S150と収容空間S131(燃焼器・スクロール収容空間)の第2収容空間部S131bとを区画するように設置されている。
【0114】
避圧孔H160は、スクロール外筒30に複数設けられている。避圧孔H160は、スクロール外筒30の内部に位置するスクロール冷却流路S10と、スクロール外筒30の外部に位置するカバー部空間S150との間を連通している。
【0115】
[第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2の流れについて]
第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2の詳細について順次説明する。
【0116】
(第1冷却媒体CA1)
本実施形態において、第1冷却媒体CA1は、第4実施形態の場合と同様に、冷却媒体供給管123から燃焼器冷却流路S120に供給された後に、燃焼器冷却流路S120からスクロール冷却流路S10に供給される。
【0117】
本実施形態では、上記したように、スクロール外筒30に避圧孔H160が設けられている。このため、本実施形態では、スクロール冷却流路S10に供給された第1冷却媒体CA1の一部は、避圧孔H160を介して、スクロール冷却流路S10からカバー部空間S150へ流入する。
【0118】
(第2冷却媒体CA2)
本実施形態において、第2冷却媒体CA2は、第4実施形態の場合と同様に、まず、冷却媒体供給管141から収容空間S131に供給される。収容空間S131では、第2冷却媒体CA2は、第1収容空間部S131aと第2収容空間部S131bとに順次供給される。
【0119】
具体的には、第1収容空間部S131aに流入した第2冷却媒体CA2の一部は、収容空間仕切部140の連通孔H140に流入する前に、燃焼器外筒122の周囲を流れる。そして、その第2冷却媒体CA2の一部は、第1収容空間部S131aから第1排出穴H131aを介して排出される。
【0120】
第1収容空間部S131aに流入した第2冷却媒体CA2の残りの一部は、第2収容空間部S131bに流入する。第2収容空間部S131bに流入した第2冷却媒体CA2は、第2収容空間部S131bから第2排出穴H131bを介して排出される。このとき、第2冷却媒体CA2は、カバー部空間S150およびカバー部150を介して、スクロール外筒30の周囲を流れる。
【0121】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態では、カバー部150がカバー部空間S150を介してスクロール外筒30を覆うように設けられているので、第2冷却媒体CA2は、スクロール外筒30の周囲に直接的に接触しない。このため、本実施形態では、第2冷却媒体CA2によってスクロール10にかかる荷重を低下させることができる。その結果、スクロール10の変形等を効果的に防止可能である。
【0122】
<第6実施形態>
[構成]
第6実施形態に係るガスタービン設備100に関して、
図9を用いて説明する。
【0123】
図9は、
図6と同様に、鉛直面(xz面)に沿った断面の一部について模式的に示している。
【0124】
本実施形態のガスタービン設備100は、
図9に示すように、第4実施形態の場合(
図6参照)と異なり、冷却媒体CAとして、第1冷却媒体CA1(破線で図示)と第2冷却媒体CA2(一点鎖線で図示)との他に、第3冷却媒体CA3(二点鎖線で図示)が供給されるように構成されている。本実施形態では、第4実施形態の場合と異なり、収容空間仕切部140(
図6参照)が設けられておらず、冷却供給管170が設けられている。この点および関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様である。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
【0125】
本実施形態において、冷却供給管170は、収容空間S131(燃焼器・スクロール収容空間)に収容される部分を含み、第3冷却媒体CA3が冷却供給管170を流れるように構成されている。
【0126】
[第1冷却媒体CA1、第2冷却媒体CA2、および、第3冷却媒体CA3の流れについて]
第1冷却媒体CA1、第2冷却媒体CA2、および、第3冷却媒体CA3の詳細について順次説明する。
【0127】
(第1冷却媒体CA1)
本実施形態において、第1冷却媒体CA1は、第4実施形態の場合と同様に、冷却媒体供給管123から燃焼器冷却流路S120に供給された後に、燃焼器冷却流路S120からスクロール冷却流路S10に供給される。
【0128】
(第2冷却媒体CA2)
本実施形態において、第2冷却媒体CA2は、第4実施形態の場合と同様に、第1冷却媒体CA1よりも温度が低く、かつ、第1冷却媒体CA1よりも圧力が高い。
【0129】
第2冷却媒体CA2は、冷却媒体供給管141から収容空間S131に供給される。収容空間S131において、第2冷却媒体CA2は、燃焼器外筒122の周囲とスクロール外筒30の周囲を流れる。そして、第2冷却媒体CA2は、収容空間S131から排出穴H131を介して排出される。
【0130】
図示を省略しているが、排出穴H131を介して排出される第2冷却媒体CA2は、たとえば、複数のタービン段落132のうち低圧段(下流側のタービン段落)を構成する静翼132aの冷却に用いられる。
【0131】
(第3冷却媒体CA3)
本実施形態において、第3冷却媒体CA3は、第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2よりも圧力が高い。第3冷却媒体CA3の温度は、供給側の調整次第で任意に設定可能である。つまり、第3冷却媒体CA3の温度は、第1冷却媒体CA1の温度および第2冷却媒体CA2の温度と異なっていてもよい。
【0132】
第3冷却媒体CA3は、冷却供給管170の入口から内部に流入し、冷却供給管170の出口から外部へ流出する。第3冷却媒体CA3は、第1冷却媒体CA1および第2冷却媒体CA2よりも圧力が高い状態のまま、外部へ流出する。
【0133】
図示を省略しているが、冷却供給管170の出口から排出される第3冷却媒体CA3)は、たとえば、複数のタービン段落132のうち高圧段(上流側のタービン段落)を構成する静翼132aの冷却に用いられる。
【0134】
[作用・効果]
以上のように、本実施形態では、第4実施形態の場合と異なり、収容空間仕切部140(
図6参照)が設けられていない。このため、本実施形態の収容空間S131において燃焼器外筒122の周囲を流れる第2冷却媒体CA2の圧力は、第4実施形態の場合よりも低い。これに伴い、燃焼器120に加わる荷重が低下するので、燃焼器内筒121の厚み、および、燃焼器外筒122の厚みを低減することができる。
【0135】
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0136】
10…スクロール、20…スクロール内筒、21…第1スクロール内筒部、22…第2スクロール内筒部、30…スクロール外筒、40…仕切部、40a…第1フランジ部、40b…第2フランジ部、100…ガスタービン設備、100J…ガスタービン設備、120…燃焼器、121…燃焼器内筒、122…燃焼器外筒、123…冷却媒体供給管、123a…第1冷却媒体供給管、123b…第2冷却媒体供給管、123c…冷却媒体排出口、130…タービン部、131…タービンケーシング、131a…内部ケーシング、131b…外部ケーシング、132…タービン段落、132a…静翼、132b…動翼、133…タービンロータ、140…収容空間仕切部、150…カバー部、170…冷却供給管、201…内筒内輪部、202…内筒外輪部、202a…第1の内筒外輪部材、202b…第2の内筒外輪部材、203…内筒側板部、204…内筒導入管部、204a…第1の内筒導入管部材、204b…第2の内筒導入管部材、301…外筒内輪部、302…外筒外輪部、303…外筒側板部、304…外筒導入管部、304F…外筒導入管フローガイド部、401…ボルト、AX…回転軸、CA…冷却媒体、CA1…第1冷却媒体、CA2…第2冷却媒体、CA3…第3冷却媒体、CA2a…分岐冷却媒体、CA2b…分岐冷却媒体、CAa…分岐冷却媒体、CAb…分岐冷却媒体、F…作動媒体、K30a…冷却媒体排出口、K30b…冷却媒体排出口、S10…スクロール冷却流路、S101…導入流路部、S102…外輪側流路部、S103…側面側流路部、S104…内輪側流路部、S120…燃焼器冷却流路、S131a…第1収容空間部、S131b…第2収容空間部、S131…収容空間(燃焼器・スクロール収容空間)、H131a…第1排出穴、H131b…第2排出穴、H140…連通孔、S150…カバー部空間、H160…避圧孔