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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】回転テーブル機構
(51)【国際特許分類】
   B23Q 5/04 20060101AFI20240304BHJP
   B23Q 1/52 20060101ALI20240304BHJP
   F16H 1/06 20060101ALI20240304BHJP
   F16C 35/06 20060101ALI20240304BHJP
   F16C 35/063 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
B23Q5/04 510Z
B23Q1/52
F16H1/06
F16C35/06 Z
F16C35/063
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020165479
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022057300
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000103792
【氏名又は名称】オリエンタルモーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】小野 圭太
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 洋史
【審査官】荻野 豪治
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-205543(JP,A)
【文献】実開昭52-103251(JP,U)
【文献】登録実用新案第3197832(JP,U)
【文献】特許第4608238(JP,B2)
【文献】特表2019-520223(JP,A)
【文献】特開2015-223074(JP,A)
【文献】米国特許第04906113(US,A)
【文献】特開2015-180186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 1/00 ー 1/76
B23Q 5/04
B23Q 9/00 ー 9/02
B23Q 16/10
F16D 1/00 - 9/10
F16H 1/00 ー 1/26
F16C 19/00 ー 19/56
F16C 33/30 ー 33/66
F16C 35/00 ー 35/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力軸が突出した歯車減速機付きモータと、
クロスローラベアリングと、
回転テーブルと、
円筒状の本体部と、前記本体部の外周面から径方向外側に突出するように形成された鍔部とを有する連結シャフトと
を備えた回転テーブル機構であって、
前記クロスローラベアリングの内輪部の軸方向一端側に前記回転テーブルが締結され、
前記クロスローラベアリングの内輪部の軸方向他端側に前記鍔部が締結され、
前記出力軸が前記連結シャフトの本体部の中空部に挿入され、前記出力軸と前記本体部とが連結され、
前記連結シャフトの本体部の少なくとも一部が、前記クロスローラベアリングの内輪部の径方向内側に形成された空間部に挿入されている、
回転テーブル機構。
【請求項2】
出力軸が突出した歯車減速機付きモータと、
クロスローラベアリングと、
回転テーブルと、
円筒状の本体部と、前記本体部の外周面から径方向外側に突出するように形成された鍔部とを有する連結シャフトと
を備えた回転テーブル機構であって、
前記クロスローラベアリングの外輪部に前記回転テーブルが締結され、
前記回転テーブルに前記鍔部が締結され、
前記出力軸が前記連結シャフトの本体部の中空部に挿入され、前記出力軸と前記本体部とが連結され、
前記連結シャフトの本体部の少なくとも一部が、前記クロスローラベアリングの内輪部の径方向内側に形成された空間部に挿入されている、
回転テーブル機構。
【請求項3】
前記歯車減速機付きモータにおけるモータが、誘導モータと、同期モータと、ブラシレスモータと、ステッピングモータとのいずれかである、請求項1又は2に記載の回転テーブル機構。
【請求項4】
前記歯車減速機付きモータにおける歯車減速機が、平行軸歯車減速機であり、
前記歯車減速機付きモータにおけるモータの出力軸と歯車減速機の出力軸とが、オフセットしている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の回転テーブル機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転テーブル機構に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、工作機械のロータリテーブルが記載されている。このロータリテーブルにおいて、モータは、遊星ギヤ機構とともに、回転テーブルの回転中心軸と平行に配設されている。モータの軸端には、遊星ギヤ機構が連結されており、遊星ギヤ機構の出力軸には、ピニオンが装着されている。回転テーブルは、スラスト荷重を併せ負荷し得る自動調心形のころ軸受を介し、ハウジングの上面に回転自在に搭載されている。回転テーブルの下面には、外歯のリングギヤが付設されており、リングギヤは、遊星ギヤ機構のピニオンに噛合している。モータが回転すると、遊星ギヤ機構により減速され、遊星ギヤ機構の出力軸に装着されたピニオンと噛合しているリングギヤでさらに減速され、リングギヤが付設されている回転テーブルが回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10-113847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のロータリテーブルにおいては、遊星ギヤ機構の出力軸に装着されたピニオンと噛合するリングギヤの減速比が固定されており、回転テーブルに付設されているリングギヤの径が、必然的に大きくなるため、比較的大きな減速比となる。遊星ギヤ機構の減速により、更に減速した回転速度を調整することはできるが、機構全体として、比較的小さな減速比とすることは難しい。
【0005】
本発明は、このような従来技術に鑑み、減速比の調整が比較的容易な回転テーブル機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る回転テーブル機構は、出力軸が突出した歯車減速機付きモータと、クロスローラベアリングと、回転テーブルと、円筒状の本体部と、前記本体部の外周面から径方向外側に突出するように形成された鍔部とを有する連結シャフトとを備える。前記クロスローラベアリングの内輪部の軸方向一端側に前記回転テーブルが締結され、前記クロスローラベアリングの内輪部の軸方向他端側に前記鍔部が締結され、前記出力軸が前記連結シャフトの本体部の中空部に挿入され、前記出力軸と前記本体部とが連結され、前記連結シャフトの本体部の少なくとも一部が、前記クロスローラベアリングの内輪部の径方向内側に形成された空間部に挿入されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、減速比の調整が比較的容易な回転テーブル機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】回転テーブル機構の側面図である。
図2】回転テーブル機構の部分断面図である。
図3】回転テーブル機構の斜視図である。
図4】連結シャフトの斜視図である。
図5】回転テーブル機構の他の実施形態を示す分解斜視図である。
図6】無人搬送車(AGV)の駆動車輪に本発明の実施形態を適用した様子を示す断面図である。
図7】歯車減速機付きモータの断面図である。
図8】歯車減速機付きモータに取り付けられた取付板一体型ケースの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
【0010】
図1図3に示すように、回転テーブル機構10は、モータ2と歯車減速機3とが図示しないボルトにより組み付けられてなる歯車減速機付きモータ1と、この歯車減速機付きモータにより駆動される回転テーブル5と、取付板一体型ケース6とを備えている。取付板一体型ケース6は、歯車減速機付きモータ1の一部を覆うケースと、図示しない装置へ回転テーブル機構10を取り付けるための取付板とが一体化されたものである。取付板一体型ケース6には、歯車減速機3の出力軸3a側の取付面と、クロスローラベアリング7の外輪部7bとが固定されている。クロスローラベアリング7の外輪部7bと取付板一体型ケース6とは、ボルト7cにより締結されている。
【0011】
歯車減速機3の出力軸3aと回転テーブル5とは、連結シャフト4を介して連結される。連結シャフト4を、ジョイント部品とも呼ぶことができる。図4に示すように、連結シャフト4は、軸穴部(中空部)4aを有する円筒状の本体部4bと、本体部4bの外周面の軸方向中間部から径方向外側に突出するように形成された鍔部4cとを備えている。鍔部4cには、軸方向に延びる複数のボルト穴4eが、周方向に所定の間隔を置いて形成されている。鍔部4cは、ボルト穴4e及びボルト4fにより、クロスローラベアリング7の内輪部7aの軸方向一端面(出力軸3aの突出方向と反対方向の端面)に締結されている。
【0012】
回転テーブル5には、複数のボルト穴5aが周方向に所定の間隔を置いて形成されている。回転テーブル5は、ボルト穴5a及びボルト5bにより、クロスローラベアリング7の内輪部7aの軸方向他端面(出力軸3aの突出方向の端面)に締結されている。
【0013】
連結シャフト4の軸穴部4aにキー溝4dが形成され、歯車減速機3の出力軸3aにはキー溝4dと対応するようにキー3bが形成されている。キー溝4dにキー3bが嵌合することにより、出力軸3aと連結シャフト4とが互いに固定される。
【0014】
このように、歯車減速機3の出力軸3aと回転テーブル5とは、連結シャフト4及び内輪部7aを介して、互いに固定され、一体となって回転する。
【0015】
また、クロスローラベアリング7の内輪部7aの径方向内側中空部に、連結シャフト4及び歯車減速機3の出力軸3aの少なくとも一部が挿入されている。
【0016】
なお、回転テーブル5には、図示しない被駆動部を組み付けるための負荷取付け用タップ穴5cと、内径部インロ5dと、外径部インロ5eとが形成されている。
【0017】
以上のような回転テーブル機構10において、歯車減速機付きモータ1における歯車減速機3の出力軸3aは、モータ2の駆動に伴って回転する。モータ2により発生する回転速度は、歯車減速機3により減速されて出力軸3aから出力され、モータ2により発生するトルクは、歯車減速機3の減速比に応じて増加して、出力軸3aから出力される。回転テーブル機構10においては、前述のとおり、歯車減速機3の出力軸3aと回転テーブル5とが一体となって回転するため、回転テーブル5も、歯車減速機3の出力軸3aから出力される回転速度及びトルクを出力する。
【0018】
回転テーブル機構10における歯車減速機付きモータ1は、モータ2と歯車減速機3とで構成された、いわゆるギヤードモータである。そして、モータ2に組み付けることが可能で、減速比が異なるものの、モータ2と同じ取付角寸法で同じ出力軸寸法である複数の歯車減速機3を取り揃えておくことができる。
【0019】
これにより、回転テーブル機構10においては、歯車減速機3を交換することで回転テーブル5による駆動条件を変更することができる。そのため、様々な被駆動部の条件に対応することができる。
【0020】
さらに、歯車減速機3の出力軸3aが連結シャフト4の軸穴部4aに挿入され、出力軸3aに形成されたキー3bが軸穴部4aに形成されたキー溝4dに嵌合することにより、歯車減速機付きモータ1と回転テーブル5とを、軸を基準として組み付けることができる。そのため、歯車減速機3の交換を容易に行うことができる。
【0021】
また、出力軸3aを支持し、回転テーブル5が締結される軸受として、クロスローラベアリング7が用いられる。このクロスローラベアリング7は、薄型で全方向からの高荷重を受けることが可能である。さらに、クロスローラベアリング7の内輪部7aの中空部に、連結シャフト4及び歯車減速機3の出力軸3aの少なくとも一部が挿入されているため、回転テーブル機構10の薄型化も実現される。
【0022】
歯車減速機3の出力軸3aの径に応じて、軸穴部4aの径が異なる複数の連結シャフト4を用意することで、径が異なる様々な出力軸3aに対応することができる。
【0023】
回転テーブル機構10の駆動方法として、被駆動物を駆動する用途により、様々なものが考えられる。例えば、一定速度での回転、低速から高速まで状況により速度を変化させる回転、あるいは、正確な位置決めを繰り返すような間欠運転などがある。それぞれの用途に適したモータ2を用意し、それに適した歯車減速機3も用意することができる。
【0024】
一定速度の回転であれば、AC電源を入力しただけで駆動する安価な誘導モータや同期モータを用いることができる。低速から高速までの変速回転であれば、ブラシレスモータを用いることができる。また、間欠運転であればステッピングモータなどが適している。歯車減速機3も、安価な歯車減速機、高速回転に対応する歯車減速機、位置を正確に出すためにバックラッシの少ない歯車減速機など、それぞれのモータ2に適したものを用意しておくことができる。このように、回転テーブル機構10において、各種のモータ、歯車減速機を組み合わせた歯車減速機付きモータを用いることができる。
【0025】
これら各種の歯車減速機3の取付角寸法と出力軸寸法を統一しておくことで、回転テーブル5、連結シャフト4及び取付板一体型ケース6が共通である回転テーブル機構10において、様々な駆動条件に適した歯車減速機付きモータ1を用いることができる。
【0026】
取付板一体型ケース6は、回転テーブル5側の出力面6aと、図示しない装置への取付面6bとを備えている。出力面6aと取付面6bとがなす角は、直角である。ケース全体を補強するための補強部(リブ)6cが、出力面6aと取付面6bとに接するように形成されている。そして、図示しない装置に対する回転テーブル機構10の取付方向と直交する方向を回転軸として、回転テーブル5が回転する。あるいは、回転テーブル5の出力面側に取付面が設けられた取付板一体型ケースを用いてもよい。
【0027】
上記実施形態では、クロスローラベアリング7の外輪部7bに取付板一体型ケース6が固定され、クロスローラベアリング7の内輪部7aに連結シャフト4の鍔部4cと回転テーブル5とが固定される。そして、歯車減速機3の出力軸3aが、連結シャフト4の、キー溝4d付きの軸穴部4aに嵌合して挿入され、連結される。これにより、歯車減速機3の出力軸3aと回転テーブル5とが一体となって回転する。
つまり、クロスローラベアリング7の外輪部7bが固定されており、クロスローラベアリング7の内輪部7aが回転する。
【0028】
[他の実施形態]
図5に示すように、クロスローラベアリング17の内輪部17aが固定され、クロスローラベアリング17の外輪部17bが回転するような実施形態も可能である。
【0029】
この実施形態において、クロスローラベアリング17の内輪部17aは、ボルト17cにより、取付板一体型ケース6に締結される。
【0030】
回転テーブル15は、円板状の本体部15fと、本体部15fの歯車減速機付きモータ側の端面に接続し、本体部15fのよりも外径が小さく本体部15fと同心に設けられた凸部15cとを備えている。凸部15cには、回転軸方向に沿って本体部15fに向かうにつれて順に、軸方向内側に凹んだ形状の凹部15dと、凹部15dよりも径が小さい孔15eとが形成されている。つまり、凸部15cは略円筒状である。
【0031】
連結シャフト14は、軸穴部14aを有する円筒状の本体部14bと、本体部14bの歯車減速機付きモータ1側の外周面の軸方向端部から径方向外側に突出するように形成された鍔部14cとを備えている。軸穴部14aにはキー溝が形成されている。本体部14bが回転テーブル15の孔15eに嵌合し、鍔部14cが回転テーブル15の凹部15d内に収まるように、連結シャフト14及び回転テーブル15が形成されている。鍔部14cには複数のボルト穴14eが周方向所定間隔で形成され、このボルト穴14e及びボルト14fにより、連結シャフト14は回転テーブル15の凹部15dに締結される。
【0032】
回転テーブル15の本体部15fの外周縁部には、複数のボルト穴15aが周方向所定間隔で設けられ、このボルト穴15a及びボルト15bにより、クロスローラベアリング17の外輪部17bに締結される。
【0033】
歯車減速機3の出力軸3aが連結シャフト14の軸穴部14aに挿入され、軸穴部14aに形成されたキー溝に、出力軸3aに形成されたキー3bが嵌合することで、歯車減速機3の出力軸3aと回転テーブル15とが一体となって回転する。
【0034】
[適用例]
図3に示したように、取付板一体型ケース6においては、回転テーブル5側の出力面6aと、図示しない装置への取付面6bとが一体となっており、出力面6aと取付面6bとのなす角が直角である。そして、図6に示すように、回転テーブル5に対し、無人搬送車(Automated Guided Vehicle, AGV)の一つの駆動車輪としてのタイヤ(ホイール)8を組み付けることができる。4個の回転テーブル機構10の取付面6bを、無人搬送車の車体に取り付けることで、四輪の無人搬送車を構成することができる。
【0035】
出力軸3aは、車体への取付け部よりできるだけ間隔を置いて配置した方が、径が小さいタイヤ(ホイール)8を採用することができ、無人搬送車そのものを低床化することができる。
【0036】
歯車減速機3として平行軸歯車減速機を採用した場合、図7に示すように、モータ2の出力軸2aと歯車減速機3の出力軸3aとは必然的にオフセットされる。つまり、両出力軸が同一軸線上にない。歯車減速機の出力軸3aをモータ2の出力軸2aよりも下側に位置するように歯車減速機3をモータ2に取り付けることにより、歯車減速機3の出力軸3aをより下側に(無人搬送車の走行路面により近い位置に)設けることができる。そして、径が比較的小さいタイヤ(ホイール)8を採用することで、無人搬送車そのものを低床化することができる。
【0037】
また、図8に示すように、取付板一体型ケース6の取付面6bに、無人搬送車の車体へ取り付けるための取付穴6b1と、位置決めピン穴(丸穴)6b2と、位置決めピン穴(長穴)6b3とが設けることができる。これにより、車体へ組み付ける際、メンテナンス等でいったん取り外して再び取り付ける際などに、車体に対して取付板一体型ケース6を簡単に位置決めすることができる。
【0038】
以上の実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)回転テーブルに対して歯車減速機付きモータを軸基準で容易に着脱することができる。
(2)歯車減速機の出力軸の寸法が同じであれば、異なる減速比の歯車減速機、異なる種類の歯車減速機、また、その減速機と組み合わせられる各種のモータを用いることができる。
(3)内径の異なる複数の連結シャフトを用意することで、出力軸寸法が異なる歯車減速機との組み合わせが可能である。
(4)それぞれの用途に応じた回転速度や出力トルクに変更可能である。減速比が異なり、各種モータに適合した既存の減速機から、幅広い選定が可能である。回転テーブル機構の減速比の調整が比較的容易である。
(5)クロスローラベアリングの内輪部の空間部に、連結シャフト及び出力軸の少なくとも一部が収まるため、軸方向の長さを短くすることができる。
【0039】
なお、歯車減速機付きモータの出力軸と連結シャフトの本体部との連結は、キー及びキー溝によるものに限られず、メカロックなどの他の方法によるものでもよい。
【0040】
これまでに説明した実施形態に関し、以下の付記を開示する。
[付記1]
出力軸が突出した歯車減速機付きモータと、
クロスローラベアリングと、
回転テーブルと、
円筒状の本体部と、前記本体部の外周面から径方向外側に突出するように形成された鍔部とを有する連結シャフトと
を備えた回転テーブル機構であって、
前記クロスローラベアリングの内輪部の軸方向一端側に前記回転テーブルが締結され、
前記クロスローラベアリングの内輪部の軸方向他端側に前記鍔部が締結され、
前記出力軸が前記連結シャフトの本体部の中空部に挿入され、前記出力軸と前記本体部とが連結され、
前記連結シャフトの本体部の少なくとも一部が、前記クロスローラベアリングの内輪部の径方向内側に形成された空間部に挿入されている、
回転テーブル機構。
[付記2]
出力軸が突出した歯車減速機付きモータと、
クロスローラベアリングと、
回転テーブルと、
円筒状の本体部と、前記本体部の外周面から径方向外側に突出するように形成された鍔部とを有する連結シャフトと
を備えた回転テーブル機構であって、
前記クロスローラベアリングの外輪部に前記回転テーブルが締結され、
前記回転テーブルに前記鍔部が締結され、
前記出力軸が前記連結シャフトの本体部の中空部に挿入され、前記出力軸と前記本体部とが連結され、
前記連結シャフトの本体部の少なくとも一部が、前記クロスローラベアリングの内輪部の径方向内側に形成された空間部に挿入されている、
回転テーブル機構。
[付記3]
前記歯車減速機付きモータにおけるモータが、誘導モータと、同期モータと、ブラシレスモータと、ステッピングモータとのいずれかである、付記1又は2に記載の回転テーブル機構。
[付記4]
前記歯車減速機付きモータにおける歯車減速機が、平行軸歯車減速機であり、
前記歯車減速機付きモータにおけるモータの出力軸と歯車減速機の出力軸とが、オフセットしている、
付記1~3のいずれか一項に記載の回転テーブル機構。
【0041】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0042】
10 回転テーブル機構
1 歯車減速機付きモータ
2 モータ
3 歯車減速機
4 連結シャフト
4a 軸穴部
4b 本体部
4c 鍔部
5 回転テーブル
7 クロスローラベアリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8