(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】接着積層体及び接着積層体の製造方法
(51)【国際特許分類】
C09J 7/38 20180101AFI20240304BHJP
B32B 3/10 20060101ALI20240304BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
C09J7/38
B32B3/10
B32B27/00 M
(21)【出願番号】P 2020561878
(86)(22)【出願日】2019-05-03
(86)【国際出願番号】 US2019030534
(87)【国際公開番号】W WO2019213475
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-02-08
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514100751
【氏名又は名称】エイブリィ・デニソン・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーソロミュー,エリック・エル
(72)【発明者】
【氏名】ドパトカー,ニシャド
(72)【発明者】
【氏名】ゴウソウブ,ヤラ
(72)【発明者】
【氏名】ヤンコ,パベル
(72)【発明者】
【氏名】クリッティッチ,メナ・アール
(72)【発明者】
【氏名】ケーラー,クリストファー・イー
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,ブランドン・エス
(72)【発明者】
【氏名】オドンネル,ケリー・エル
(72)【発明者】
【氏名】ホイットマン,デイビッド・ダブリュ
【審査官】川嶋 宏毅
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-308472(JP,A)
【文献】国際公開第2008/050577(WO,A1)
【文献】特表2002-515926(JP,A)
【文献】特表2015-529151(JP,A)
【文献】特開2015-003974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00-201/10
B32B 1/00-43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティングされた面材及び一つ以上のさらなるフィルム又は層を含む積層体であって、
前記コーティングされた面材は、
第1面及び反対方向を向く第2面を規定する面材と、
前記面材の第1面上に配置されたパターン化された接着剤と、を含む接着剤がコーティングされた面材であって、
前記面材に配置された前記パターン化された接着剤の臨界寸法比が1~10であり、
前記臨界寸法比は、式(I)で定義され、
【数1】
前記接着特徴部の幅は、前記面材上に配置された接着剤領域の平均幅距離であって、前記面材の加工方向に対して横方向で測定され、
前記接着特徴部の高さは、前記面材上に配置された同じ前記接着剤領域の平均厚さであって、前記面材の平面を横切る方向で測定され、
前記接着剤のパターンは、不規則またはランダムであり、
前記接着剤のパターンは、不連続であって、
前記面材上の接着剤の厚さは、0.1μm~10,000μmの範囲内であ
り、
前記一つ以上のさらなる層は、前記積層体を通過する液体に対して感応性である少なくとも一つの機能剤の層又は領域と、前記パターン化された接着剤と、前記少なくとも一つの機能剤の層又は領域と、を含む、積層体。
【請求項2】
前記臨界寸法比が40未満である、請求項1に記載の
積層体。
【請求項3】
前記面材上の接着剤の被覆率は、100%未満~5%である、請求項1または請求項2に記載の
積層体。
【請求項4】
前記面材上の接着剤の被覆率は、75%未満である、請求項1または請求項2に記載の
積層体。
【請求項5】
前記面材上の接着剤の被覆率は、35%~70%である、任意には、前記面材上の接着剤の被覆率は、40%~65%である、請求項4に記載の
積層体。
【請求項6】
前記接着剤は、感圧接着剤である、請求項1~5の何れか1項に記載の
積層体。
【請求項7】
前記接着剤と少なくとも部分的に接触する離型ライナーをさらに含む、任意には、前記離型ライナーは、離型面を規定し、前記離型ライナーは、前記離型面上に離型剤を含む、請求項1~6の何れか1項に記載の
積層体。
【請求項8】
(A)前記面材は、前記パターン化された接着剤と接触する液体の存在を視覚的に示す、または
(B)前記面材は、前記パターン化された接着剤及び前記面材を介してガスの通過を可能にする、または
(C)前記面材は、前記パターン化された接着剤を介して表面から液体を吸収する、または
(D)前記面材は、前記面材の厚さを介して電気を伝導する、または
(E)前記面材は、前記面材の厚さを介して音を伝導する、請求項1~7の何れか1項に記載の
積層体。
【請求項9】
前記接着剤は、繊維形態である、請求項1に記載の
積層体。
【請求項10】
(A)前記機能剤は、液体への露出の際に、視覚的に認知可能に変化する、または
(B)前記機能剤は、前記積層体を介した液体流動によって輸送される、請求項
1~9の何れか1項に記載の積層体。
【請求項11】
前記積層体は、前記パターン化された接着剤及び機能性フェイスストックを介してガスの通過を可能にする、請求項
1~10の何れか1項に記載の積層体。
【請求項12】
(A)前記積層体は、前記パターン化された接着剤を介して表面から液体を吸収する、
または
(B)前記積層体は、前記積層体の厚さを介して電気を伝導する、または
(C)前記積層体は、前記積層体の厚さを介して音を伝導する、請求項
1~
11の何れか1項に記載の積層体。
【請求項13】
キャリア層をさらに含み、前記少なくとも一つの機能剤の層又は領域は、前記パターン化された接着剤と前記キャリア層との間に配置される、請求項
1~
12の何れか1項に記載の積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年5月3日に出願された米国仮特許出願番号62/666,544号の利益を主張し、その全体が本明細書に含まれる。
【0002】
本明細書では、接着フィルム及び積層体、これらの製造方法及び使用方法について記載する。
【背景技術】
【0003】
接着積層体は、当業界に公知となっている。これらの製品は、例えば、テープ、シート及びラベルを含む多様な形態で提供される。多くの点で満足のいくものであるが、一つ以上の機能性を提供し、また、コスト効率の高い方法で製造できる新しい種類の積層体が必要である。
【0004】
面材に接着剤を塗布するための多様な技術が公知となっている。また、接着剤が2次材料にコーティングされた後、面材と結合される方法が公知となっている。接着剤層は、連続的又は不連続的であり得る。不連続な接着剤層は、通常、規則的若しくは均一なパターン又は構造を含む。このようなパターン化は、使用される接着剤の量を減らすかもしれないが、規則的若しくは均一なパターン又は構造は、非粘着性ラベル/コーティングされていないラベルの縁により不十分な分配、減退、不十分な印刷品質、及び/又は不十分なダイカットをもたらす等の制限を有し得る。多くの点で満足のいくものであるが、結果として得られる構造の特定の特性及び/又は特徴が維持或いは改善できる面材上に接着剤を沈着するためのさらなる戦略の必要性が残っている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1面及び反対方向を向く第2面を規定する面材を含有する接着剤がコーティングされた面材が本明細書に記載されている。「面材」という用語は、フェイスストック、ライナー、及びそれらの組み合わせを含む。また、「フェイスストック」及び「ライナー」という用語は、特定のフェイスストック及び/又はライナーを指すのに用い得る。面材は、面材の第1面上に配置された接着剤を含む。いくつかの実施形態において、面材上に配置された接着剤の臨界寸法比は、約50未満、約45未満、約40未満、約35未満、約30未満、約25未満、又は約20未満である。いくつかの実施形態において、積層体は、上述した臨界寸法比を示すパターン化接着剤を含む。いくつかの実施形態において、パターンはランダムである。いくつかの実施形態において、接着剤がランダムなパターンで塗布されることで、面材の表面上に接着繊維が生じる。接着剤の不規則又はランダムなパターン化は、不十分な分配、減退、不十分な印刷品質、及び/又は不十分なダイカットをもたらし得る非粘着性ラベルの縁等の均一又は規則的なパターン化に関連する制限を克服することができる。
【0006】
また、接着積層体を形成する方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、上記方法は、(1)離型面及び反対方向を向く外面を規定する離型ライナーを提供するステップと、(2)離型ライナーの離型面に接着剤を塗布して接着剤含有離型ライナーを形成するステップと、(3)内面及び反対方向を向く外面を規定する面材を提供するステップと、(4)接着剤の少なくとも一部が面材の内面と接触するように、ローラアセンブリのローラの間に規定されたニップ領域を介して接着剤含有離型ライナー及び面材の両方を同時に通過させて接着積層体を形成するステップと、を含む。いくつかの実施形態において、接着積層体を形成する方法は、接着剤が離型ライナーの離型面ではなく面材の内面に塗布される他は上記の通りである。
【0007】
また、接着剤がコーティングされた面材の形成方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、上記方法は、(1)離型面及び反対方向を向く外面を規定する離型ライナーを提供するステップと、(2)離型ライナーの離型面に接着剤を塗布して接着剤含有離型ライナーを形成するステップと、(3)内面及び反対方向を向く外面を規定する面材を提供するステップと、(4)接着剤の少なくとも一部が面材の内面と接触するように、ローラアセンブリのローラの間に規定されたニップ領域を介して接着剤含有離型ライナー及び面材の両方を同時に通過させるステップと、を含む。上記方法は、面材から離型ライナーを分離するステップをさらに含んでもよく、それにより、上記接着剤の少なくとも一部が上記面材と共に残って接着剤がコーティングされた面材を形成する。いくつかの実施形態において、接着剤がコーティングされた面材の形成方法は、接着剤が離型ライナーの離型面ではなく面材の内面に塗布される他は上記の通りである。
【0008】
理解されるように、本明細書で説明する発明は、他の実施形態や異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの細部事項は、請求範囲の発明を逸脱することなく、多様な側面から変形され得る。従って、図面及び詳細な説明は、例示的なものであり、制限されないものとみなすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明による基材上の接着剤領域の概略的な断面図である。
【
図2】本発明による基材上の複数の接着剤領域の概略的な断面図である。
【
図3】本発明による液体インジケータ積層体の概略的な断面図である。
【
図4】本発明によるガス放出積層体の概略的な断面図である。
【
図5】本発明による吸水性積層体の概略的な断面図である。
【
図6】本発明による導電性積層体の概略的な断面図である。
【
図7】本発明による音チャネリング積層体の概略的な断面図である。
【
図8】本発明の実施形態によるシステム及び工程の概略図である。
【
図9】本発明による接着積層体の概略的な断面図である。
【
図10】本発明の他の実施形態によるシステム及び工程の概略図である。
【
図11】本発明による接着剤がコーティングされた面材の概略的な断面図である。
【
図12】均一にコーティングされた接着剤と比較してパターン化された接着剤の剥離性能を比較するグラフである。
【
図13】均一にコーティングされた接着剤と比較してパターン化された接着剤の剥離性能を比較するグラフである。
【
図14】均一にコーティングされた接着剤と比較してパターン化された接着剤の剥離性能を比較するグラフである。
【
図15】本発明の実施形態によるパターン化された接着剤のサンプルの顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
I.接着積層体/接着剤がコーティングされた面材
基材上に配置された接着剤領域及び/又は接着剤構造が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、接着剤領域及び/又は構造は、本明細書に記載されているように特定の寸法割合を示す。いくつかの実施形態において、接着剤は、感圧接着剤(PSA)である。PSAは、面材、例えば、離型ライナー又はフェイスストック上に噴霧等の多様な技術を用いて塗布することができる。一度塗布されると、PSAは、選択的に硬化及び/又は他の方法で加工されてもよい。いくつかの実施形態において、次に、離型ライナー及びその上に沈着されたPSAは、ラベル素材又はポリマーフィルム等の面材と接触することによって、PSAが面材に少なくとも部分的に転写される。離型ライナーは、PSA面を露出させ、使用者が面材を対象の基材に接着できるようにするために、後で取り除くことができる。他の実施形態において、次に、フェイスストック(例ば、ラベル素材又はポリマーフィルム)及びその上に沈着されたPSAが離型ライナーと接触する。離型ライナーは、PSA面を露出させ、使用者が面材を対象の基材に接着できるようにするために、後で取り除くことができる。
【0011】
これらの構造、アセンブリ及び/又は技術を用いることにより、PSAを面材上に沈着する従来の方法を用いる前は不可能であった多様なPSA特性及び沈着構成が達成できる。
【0012】
接着積層体及び接着剤がコーティングされた面材の様々の有用な特性及び有益な特性は、結果として得られた面材上の接着剤領域が約50未満、約45未満、約40未満、約35未満、又は約30未満の臨界寸法比(CDR)を示すように、接着剤が本明細書に記載の通り面材に沈着及び/又は転写される場合に達成できる。通常、最小CDRは約1である。多数の実施形態において、接着剤領域は、約1~約10のCDRを示す。
【0013】
また、接着積層体及び/又は接着剤がコーティングされた面材、特に本明細書で説明する方法を用いて、より具体的には、積層体の面層に接着剤をロールツーロールコーティングすることによって製造されたものが記載されている。多数のこれらの積層体は、本明細書に詳述している通り、一つ以上の機能を提供するように構成することができる。しかし、本発明は、本明細書に記載のように、積層体を含むが、本明細書に記載されている独特の方法以外の技術によっても製造できることが理解されるであろう。従って、本明細書で使用される「コーティング」といる用語は、転写コーティングに加えて、多数の沈着及び/又は物質転写技術を含む。例えば、コーティングという用語は、直接コーティング、噴霧、ブラッシング、浸漬、及びその他の方法を含む。これら及び他の態様は、すべて本明細書でより詳細に説明されている。
【0014】
図1は、本明細書に記載のように基材上の接着剤領域の概略的な断面図である。具体的には、
図1は、面材1020又は他の基材の面1022上に配置された接着剤領域1010を含むアセンブリ1000を示す。接着剤領域は、平均幅距離AF
W及び平均厚さ又は平均高さAF
Hを示す。多数の実施形態において、接着剤領域1010のCDRは、1~50の範囲内にある。
【0015】
本明細書に記載の積層体又は構造物は、異なる寸法及び比率を有する接着剤領域を有し得る。例えば、
図2は、面材1020又は他の基材の面1022上に配置された第1接着剤領域1012及び第2接着剤領域1014の概略的な断面図である。第1接着剤領域1012は、平均幅距離AF
W1及び平均厚さ又は平均高さAF
H1を示す。第2接着剤領域1014は、平均幅距離AF
W2及び平均厚さ又は平均高さAF
H2を示す。これらの厚さは、同一でも異なってもよく、これらの高さは、同一でも異なってもよい。多数の実施形態において、接着剤領域1012及び/又は1014は、1~50の範囲内のCDRを示す。領域1012のCDRは、領域1014のCDRと同一でも異なってもよい。
【0016】
A.接着剤
本明細書に記載の積層体/構造物は、一つ以上の接着剤を含む。接着剤は、PSA、非感圧接着剤、ホットメルト接着剤、又はこれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、接着剤はPSAである。PSAは、任意の既知のPSAであってもよい。いくつかの実施形態において、PSAは、溶媒型接着剤、エマルジョン型接着剤、又は非エマルジョン型接着剤である。いくつかの実施形態において、PSAはエマルジョン接着剤である。また、ホットメルトPSAが用いられてもよい。接着剤は、積層体及び/又は接着剤がコーティングされたフェイスストックに必要な硬度及び接着特性を有するアクリル接着剤又は任意の他の有用な接着剤であり得る。特定の実施形態において、接着剤は、加工の際、積層体又は物品から接着剤が押し出されるのを防ぐために十分な硬度を有するべきである。
【0017】
例示的なPSAは、文献(1)Encyclopedia Of Polymer Science and Engineering,Vol.13,Wiley―Interscience Publishers(New York,1988)、(2)Polymer Science and Technology,Vol.1,Interscience Publishers(New York,1964)、(3)バーナード(Bernard)が出願した米国特許第5,164,444号、第5,183,459号、及び第5,264,532号、バーナードらが出願した米国特許第5,385,965号、及び(4)それらの組み合わせから見出し得る。PSAは、溶媒系接着剤であってもよく、又は水系接着剤であってもよい。アクリル系PSAと、ゴム系PSAと、シリコーン系PSAと、を含む従来のPSAは、本明細書に記載の積層体/構造物に使用してもよい。一実施形態において、感圧接着剤は、アクリルエマルジョン接着剤を含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、感圧接着剤は、アクリル酸アルキル、ビニルエステル、ジカルボン酸ジエステル及び不飽和酸を重合することによって製造される。アクリル酸アルキルは、通常、アルキル基に約2個~約12個、又は約4個~約8個の炭素原子を含む。アクリル酸アルキルの例として、これらに限定されないが、エチル、n―ブチル、ヘキシル、2―エチルヘキシル、及びアクリル酸イソオクチルが挙げられ、2―エチルヘキシルアクリレートが好ましい。一実施形態において、アクリル酸アルキルは、少なくとも約35%の量で存在する。いくつかの実施形態において、アクリル酸アルキルは、約35重量%~約60重量%の量で存在する。
【0019】
ビニルエステルは、通常、アルキル基に約2個~約12個、又は約4個~約8個の炭素原子を有する。ビニルエステルの例として、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、これらに限定されず、酢酸ビニルが好ましい。いくつかの実施形態において、ビニルエステルは、約15重量%~約35重量%、又は約20重量%~約25重量%の量で存在する。
【0020】
ジカルボン酸ジエステルとしては、マレイン酸又は無水物及びフマル酸等の不飽和二酸のアルキルエステルが挙げられる。アルキル基は、一般に、約2個~約20個、約4個~約16個、又は約6個~約12個の炭素原子を含む。二酸のジエステルの例として、ブチル、フマル酸オクチル;ヘキシル、マレイン酸デシル;マレイン酸ジ―2―エチルヘキシル;フマル酸ジブチル;及びフタル酸ジ―2―エチルヘキシル、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、二酸のジエステルは、約20重量%~約35重量%の量で存在する。
【0021】
不飽和酸は、一般に、約2個~約12個、又は約2個~約6個の炭素原子を含む。不飽和酸の例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、不飽和酸は、5重量%以下、又は約1重量%~約3重量%の量で存在する。
【0022】
いくつかの実施形態において、面材上の接着剤領域の結果として得られる厚さは、約0.1μm~約10,000μm、約0.5μm~約5,000μm、約1μm~約1,000μm、約3μm~約500μm、又は約5μm~約250μmの範囲内にある。
【0023】
特定の実施形態において、接着剤は、特定の寸法割合を有する隆起した領域又は特徴部を形成するように面材上に沈着される。これらの寸法割合は、定量化することができ、本明細書において式(I)で定義するように臨界寸法比(CDR)として示される。
【0024】
【0025】
本明細書で用いられる「接着特徴部の幅」は、面材上に配置された接着剤領域の平均幅距離を意味し、面材の加工方向に対して横方向で測定する。本明細書で用いられる「接着特徴部の高さ」は、面材上に配置された同じ接着剤領域の平均厚さを意味し、面材の平面を横切る方向で測定する。
【0026】
いくつかの実施形態において、接着剤は、パターン又は不均一な層若しくは領域に沈着又は形成される。いくつかの実施形態において、接着剤は、面材、フェイスストック又は基材の面に沿って互いに分離された複数の接着剤領域の形態である。このようなパターン化された接着剤層又は接着剤領域が本明細書でより詳細に記載されている積層体に組み込まれる場合、接着剤領域の間の空隙又は空間は、特定の態様において、細孔又は中空空隙と類似する。これらの細孔又は空隙は、本明細書でより詳細に記載する広範囲な機能性積層体に用いられ得る。「パターン化された」及び「不連続」という用語は、相互交換可能に使用され、両用語は、接着剤がコーティングされるフェイスストックの100%未満を覆う接着剤を意味するのに用いられる。
【0027】
いくつかの実施形態において、接着剤層又は接着剤領域のCDRは、約50未満、約45未満、約40未満、約35未満、又は約30未満である。いくつかの実施形態において、接着剤層又は接着剤領域は、最小CDRが約1である。いくつかの実施形態において、接着剤層又は接着剤領域は、約1~約10のCDRを示す。
【0028】
B.離型ライナー
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の積層体は、一つ以上の離型ライナーを含んでもよい。ライナーは、必要な支持特性及び離型特性を提供する任意の有用なライナーであってもよい。ライナーは、これらに限定されないが、紙又はポリマーフィルムライナーを含む多様な材料で製造又は形成されてもよい。一実施形態において、紙のキャリパーは、結果として得られる積層体又は物品をダイカットするのに十分である。例えば、ライナーキャリパーは、PETライナーに対して約18mm~23mmの範囲であり得る。一実施形態において、ライナーは、平らな特性を有する。いくつかの実施形態において、ライナーは、機械のつや出し又は仕上げを有する。いくつかの実施形態において、ライナーは、シリコーン保持層を有する。保持層は、離型コーティングと離型ライナーとの間に接着力を提供する。また、シリコーン保持層は、シリコーン離型コーティングがライナー内に浸漬することを防止する。
【0029】
いくつかの実施形態において、離型ライナーは、離型コーティングを有するライナーを含む。離型ライナーの離型コーティングは、PSA又は他の接着剤と離型可能な結合を提供する。離型コーティングは、所望の離型可能な結合強度を提供する任意の組成物であってもよい。
【0030】
一実施形態において、離型コーティングは、シリコーン離型コーティングである。離型コーティングは、制御離型剤の存在下でシリコーンポリマーを硬化させることによって製造することができる。いくつかの実施形態において、制御離型剤は、化学式R3SiO1/2及び4官能性シリコーン単位SiO4/2の1官能性シリコーン単位の共重合体であり、ここで、Rは、アルキル基又はアルケニル基である。一実施形態において、アルキル基又はアルケニル基は、約1個~約12個、又は約1個~約6個の炭素原子を含む。アルキル基及びアルケニル基の例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、及びヘキセニル基が挙げられ、これらに限定されない。
【0031】
制御離型剤は、通常、ポリシロキサンと反応する。ポリシロキサンは、離型コーティングを形成するのに有用な任意のポリシロキサンであり得る。有用なポリシロキサンの例として、ビニル末端ポリシロキサン、ヒドロキシ末端ポリシロキサン及びエポキシ末端ポリシロキサンが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、ポリシロキサンは、官能性ポリジアルキルシロキサンであり、ここで、アルキル基は、約1個~約6個の炭素原子を含む。アルキル基は、独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、又はそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、アルキル基又はアルケニル基は、1個~約12個、又は1個~約6個の炭素原子を含む。ポリシロキサンは、通常、300,000センチポアズ(cps)超の粘度平均分子量を有する。他の実施形態において、ポリシロキサンは、約300,000~約1,000,000以上の粘度分子量を有する。上記ポリシロキサンは、下記化学式(II)で示すことができる。
【0032】
RO((Si(R)2O)x)―Si)―R (II)
式中、各々のRは、独立して上記で定義するとおりであり、xは整数である。
【0033】
いくつかの実施形態において、離型コーティングは、架橋剤で製造される。いくつかの実施形態において、架橋剤は、反応性ポリシロキサン、例えば、ポリジアルキル又はポリヒドロアルキルシロキサンである。アルキル基は、上述したものと同一である。
【0034】
離型コーティングは、溶媒、無溶媒又はエマルジョン形態で塗布することができる。離型コーティングは、任意の既知の硬化工程、例えば、熱、放射線などによって硬化されて離型コーティングを形成することができる。硬化は、白金等のVIII族遷移金属のシリコーン可溶性錯化合物によって触媒化され得る。
【0035】
市販の離型剤としては、非反応性溶媒中のシリコーン離型剤であるGE SS―4335が挙げられるが、これに限定されない。市販のポリシロキサンとしては、ビニル末端ポリジメチルシロキサンであるGE SS―4331が挙げられるが、これに限定されない。市販の連結剤としては、ポリメチルビニルシロキサンであるGE SS―4300Cが挙げられるが、これに限定されない。例示的な触媒としては、トルエン中のSS―8010触媒が挙げられるが、これに限定されない。これらの物質は、ゼネラル・エレクトリック社のシリコーン製品部から商業的に入手可能である。類似するシリコーン製品は、ダウコーニング社の商品名Syl―offで入手可能である。
【0036】
本発明は、言及した離型コーティング又は離型剤のいずれにも限定されず、代わりに、意図した最終用途に適するほぼすべての離型コーティング又は離型剤を含むことが理解されるであろう。また、本発明は、離型ライナーに関して説明したが、適切に構成されたキャリアフィルム及び他の部材が離型ライナーの代わりに用いられ得ることが理解されるであろう。
【0037】
C.面材
適切な面材としては、ポリオレフィン型及びポリスチレン型等の合成紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリメタクリレート、及びポリカーボネート等の多様なプラスチックフィルム又はシートが挙げられるが、これらに限定されない。適切な面材のさらなる例としては、紙及びボール紙が挙げられる。面材は、多層ポリマーシートであってもよく、又は多層ポリマーシートを含んでもよい。多層は、共押出してもよく、共に積層してもよい。一実施形態において、面材は、共押出した多層及び積層した多層の両方を含む。さらに、白色不透明フィルムは、白色顔料を上述した合成樹脂のうち一つ以上に添加することにより形成され、面材として用いられ得る。一実施形態において、発泡フィルムは、面材として使用される。発泡フィルムは、従来の発泡作業によって形成することができる。他の実施形態において、面材は、上記挙げられた材料から構成された複数の単層シートを結合することによって形成された積層体であり得る。このような積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙との組み合わせ、及びセルロース繊維紙とプラスチックフィルムまたはシートとの組み合わせの積層体が挙げられる。また、他の適切な実施形態において、面材としては、コーティングされた及びコーティングされていない紙、金属化紙、アルミ箔、積層紙、及びポリマー材料が紙の表面上に押出された紙が挙げられる。特定のバージョンにおいて、面材は、液体吸収性材料でコーティングすることができる。選択された面材は、多孔性又は半多孔性であってもよい。面材は、不透明度、色相、及び/又は明度等の所定の可視性特性を示してもよい。面材は、水又は他の液体吸収特性を含んでもよい。面材は、導電性であってもよく、及び/又は導電性コーティング又は領域を含んでもよい。例えば、TESLINという商品名で入手可能なもの等、多数の市販の面材を用いることができる。
【0038】
面材の厚さは、適用固有の基準を参照して選択的に決定される。このような基準は、所望の最終用途を含んでもよい。一実施形態において、シートの厚さは、約10μm~約300μmの範囲内である。他の実施形態において、シートの厚さは、約20μm~約200μmの範囲内である。さらに他の実施形態において、シートの厚さは、約30μm~約150μmの範囲内である。必要に応じて、面材と面材の表面上に形成される乾燥したトップコート組成物との間の結合強度を高めるように、プライマー処理、コロナ放電処理又はプラズマ処理を面材に用いてもよい。
【0039】
本明細書に記載の所定の実施形態において、面材は、一つ以上の機能又は機能的特徴を示す。例えば、面材は、液体の視覚的表示等の表示、面材の厚さにわたって空気又はガスの流動を導く又は可能にするガス放出、面材内の水又は液体の保持、面材の電気的放電又は導電性、面材の厚さにわたって薬品を伝達する、面材の厚さにわたって音を通過する、及び/又はこれらの機能又は特性の組み合わせを可能にする、又は促進するように選択することができる。
【0040】
D.任意の層
本明細書に記載の接着剤がコーティングされた面材及び/又は積層体は、一つ以上のさらなる層又は構成要素を含み得る。これらの層の非制限的な例としては、保護層、タイコート層、透明層、カラー層、白色層、反射層、流体移送層、強度促進層、トップコート、印刷収容層、印刷含有層、表示層、機能性層等が挙げられる。
【0041】
E.積層体特性
本明細書に記載の積層体は、特異的且つ有用な特性又は機能性を有し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の技術は、液体、気体、音波、電流、及び/又は他の製剤又は要素の移送、伝播及び/又は移動がZ方向に積層体にわたって又は積層体を介して起こることがあり、また制御される積層体の形成を可能にする。本明細書で示すような「Z方向」への言及は、積層体又はその一部の厚さ寸法を横切る方向を指し、従って「X方向」及び/又は「Y方向」への言及は、Z方向に垂直な方向を指し、積層体の幅寸法及び長さ寸法に対応する。
【0042】
本発明によって提供される所定の機能を有する積層体の非制限的な代表例としては、液体インジケータ積層体、ガス放出積層体、吸水性積層体、音チャネリング積層体、導電性積層体、及びこれらの機能性の組み合わせを有する積層体、及び/又はこれらの機能性のうち一つ以上のさらなる機能性の組み合わせを有する積層体が挙げられる。
【0043】
例えば、インジケータの色相変化速度がフェイスストックの選択及び多孔性接着特性に関連するように液体インジケータ積層体を製造することができる。例えば、接着剤層又は接着剤領域における細孔による不連続構造は、例えば、不連続接着剤を介して接着剤の一方の側から他方の側に液体を流すことを可能にし、積層体の機能性コーティングに染料又は他の製剤が溶解される際、永久的な変色が生成されるようにする。この積層体の詳細事項は、
図3に関して記載する。
【0044】
図3は、液体インジケータ積層体200の実施形態を概略的に示す。積層体200は、一般に、機能性フェイスストック又は面材210と、パターン化された接着剤220の層又は領域と、Z方向に積層体を通過する液体、他の媒体又は構成要素に感応性である機能剤230の層又は領域と、積層体の支持及び安定性を提供するキャリア層240と、対象の基材又は表面に積層体を結合又は付着するための任意の2次接着剤層250と、任意の離型ライナー260と、を含む。
図3において、矢印Aは、積層体200のZ方向における媒体の流れを示す。
【0045】
一実施形態において、液体インジケータ積層体が提供される。インジケータの色相変化速度は、例えば、液体吸収能、及びZ方向におけるパターン接着剤の多孔性等のフェイスストック特性に関連する。表示は、通常、不可逆的であり、色の変化又は単純な視覚的比較によって測定することができる。
【0046】
通常、液体インジケータ積層体200は、2次接着剤層250の露出した下面等の積層体のパターン化された接着剤又は下面に接触する表面上の液体の存在の視覚的表示を提供する。機能剤は、液体に露出する際、視覚的に認知可能に変化することができ、液体が積層体のZ方向に移動する際、液体とともに運搬又は輸送することができ、又はこれら作用の全ての点で、機能剤230の層又は領域は、積層体を通過する液体に対して感応性である。特定のバージョンにおいて、機能剤230の層は、機能性フェイスストック210に対してZ方向にパターン化接着剤220の層又は領域を介して移動又は輸送される1つ以上の染料、着色剤、及び/又は構成要素を含み得る。また、積層体は、反対方向、例えば、機能性フェイスストック210から機能剤230の層又は領域へ染料、着色剤、及び/又は構成要素の移動又は移送を含む。
【0047】
積層体の面又は領域の変色は、CIE Lab又は単純な視覚的比較等の光学変化によって測定及び定量化することができる。変色は、永久的又は非永久的であり得る。なお、変色は、一時的なものであり、また、一定期間が経過すると、初期状態に戻ることができる。いくつかの実施形態において、上記期間は、予め決定される。
【0048】
Z方向における接着剤の不連続部を介した輸送現象は、他のラベル用途、特に感圧接着ラベル、例えば、Z方向への空気チャネリング等によるガス放出基材用ラベル、及びZ方向への液体チャネリング等による湿潤基材ラベリング用ラベル、Z方向への電気放電用ラベル、Z方向への一方の層から他方の層への薬品伝達用ラベル、及び/又はZ方向への音チャネリング用ラベルで実施することができる。このような現象は、積層体の接着剤領域の一方の側から接着剤領域の他方の側への媒体又は製剤の通過、移送及び/又は移動を可能にする。媒体の浸透又は輸送は、Z方向にあると言及されているが、本発明は、これに限定されず、また、X方向及び/又はY方向への浸透/輸送を含み得ることが理解されるであろう。
【0049】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の説明する積層体は、2次接着剤の層又は領域を含む。2次接着剤は、通常、積層体を対象の基材に沈着させるのに用いる。2次接着剤は、パターン化された又は多孔性接着剤である接着剤と同じ又は異なる1つ以上の接着剤を含んでもよい。2次接着剤の代表的な例の説明が本明細書に提供される。このような接着剤構成において、1次接着剤は、フェイスストック上にコーティングされてもよく、2次接着剤は、離型ライナー上にコーティングされてもよく、コーティングされた接着剤及び離型ライナーは、1次接着剤及び2次接着剤が互いに直接接触するように、ともに積層されてもよい。代案として又はさらに、1次接着剤及び2次接着剤のいずれもフェイスストック又は離型ライナー上にコーティングした後、ともに積層してもよい。フェイスストック及び離型ライナーに対する1次接着剤及び2次接着剤の積層は、フェイスストック、1次接着剤、2次接着剤及び離型ライナー、又はフェイスストック、2次接着剤、1次接着剤及び離型ライナーのいずれかであり得ることが考慮される。1次接着剤及び2次接着剤の順序に関係なく、他の接着剤が連続的であり得ることを考慮すると、1次接着剤及び2次接着剤のうち少なくとも一つは、パターン化される。
【0050】
図4は、ガス放出積層体300の実施形態を概略的に示す。ガス放出積層体300は、一般に空気、ガス又は他の媒体がZ方向にフェイスストック310を通過できるように、機能性を有する機能性フェイスストック又は面材310と、Z方向に配向される細孔又は他の空隙を有するパターン化された接着剤320の層又は領域と、任意の離型ライナー340と、を含む。
【0051】
積層体300が基材上に感圧接着ラベルとして塗布される場合、ガス又は空気は、Z方向に接着剤320を介して基材から機能性フェイスストック310に通過することができる。また、機能性フェイスストックによって、所望の構成要素が基材方向に接着剤を通過できるようになった場合、反対方向への移動又は輸送も達成することができる。基材のガス放出の問題により、ラベルの膨れ現象を引き起こす可能性がある用途において、ガス放出機能を有する積層体又はラベルアセンブリが有用である。通常の用途には、インモールドプラスチック又は塗装面への塗布を含む。
【0052】
図5は、吸水性積層体400の実施形態を概略的に示す。吸水性積層体400は、一般に、吸水特性を有する機能性フェイスストック又は面材410と、Z方向に配向された細孔又は他の空隙を有するパターン化された接着剤420の層又は領域と、任意の離型ライナー440と、を含む。
【0053】
パターン化された接着剤が基材から多孔性接着剤を介して水分保持用機能性フェイスストックに液体を流すために使用される積層体400等の積層体は、湿潤条件又は感応性ラベリング条件で接着剤の接着問題を減らすことができる。吸液性は、機能性フェイスストックで重量増加として測定することができる。
【0054】
積層体400が湿潤基材上に感圧接着ラベルとして塗布される場合、水分又は水が基材から機能性フェイスストック410にZ方向に接着剤420を介して通過するであろう。また、機能性フェイスストックによって所望の構成要素が基材方向に不連続接着剤を通過できるようになると、反対方向への移動又は輸送も達成することができる。
【0055】
図6は、導電性積層体500の実施形態を概略的に示す。積層体500は、一般に、導電性である機能性フェイスストック又は面材510と、Z方向に配向した細孔又は空隙を有するパターン化された接着剤520の層又は領域と、任意の離型ライナー540と、を含む。
【0056】
導電性基材上に薄いパターン化された接着剤コーティングを有する感圧接着ラベルとして導電性フェイスストックが塗布される場合、接着剤は、基材から機能性フェイスストックにZ方向への接着剤を介した電流の通過を可能にする。また、反対方向への電気の流れも達成することができる。
【0057】
図7は、音チャネリング積層体600の実施形態を概略的に示す。積層体600は、一般に、機能性フェイスストック又は面材610を含む。多数のバージョンにおいて、フェイスストック610は、ポリウレタンを含む。また、積層体600は、Z方向に配向する細孔又は空隙を有するパターン化された接着剤620の層又は領域と、任意の離型ライナー640と、を含む。
【0058】
積層体600が基材から機能性フェイスストック610にZ方向へ不連続接着剤を有する感圧接着ラベルとして塗布される場合。反対方向への音の伝達も考慮される。
【0059】
いくつかの実施形態において、層及び構成要素の多数の異なる配列を用いることができる。パターン化された接着剤、例えば、不連続接着剤の層を用いるいくつかの実施形態において、この層は、機能性フェイスストックとライナー又は機能性層との間に配置される。また、液体インジケータ積層体において、パターン化された接着剤は、機能性フェイスストックと、積層体を通過する液体に感応性である機能剤の層又は領域との間に配置され得る。そして、液体インジケータ積層体において、機能剤の層又は領域は、パターン化された接着剤とキャリア層との間に配置され得る。
【0060】
図8は、本明細書に記載の実施形態による接着積層体を形成するためのシステム1を概略的に示す。また、本明細書に記載のシステム及び方法は、本明細書に記載の実施形態とは異なる積層体及びコーティングされた面材を製造するために用い得ることが理解されるであろう。システム1及び関連工程は、
図8に示す離型ライナー10の例えばロール状での供給を提供するステップを含む。理解されるように、離型ライナー10は、離型面12と、反対方向を向く外面14と、を含む。離型面12は、本明細書に記載の離型材と、離型コーティング及び/又は離型剤と、を含む。離型ライナー10は、接着剤組成物20が離型ライナー10の離型面12に塗布されるシステム40に導かれる。通常、多数の実施形態において、接着剤20は、噴霧によって離型ライナー10に塗布される。しかし、他の又は特定の噴霧塗布技術、例えば、インク噴射、電界紡糸、エアレス噴霧、空気案内ノズル噴霧、又はそれらの組み合わせが用いられ得るが、これらに限定されない。
【0061】
離型ライナー10の離型面12上に配置された接着剤の有効量を収容した後、接着剤含有離型ライナーには、必要に応じて硬化ステーション50として
図8に示す一つ以上の硬化作業が行われる。接着剤は、任意の硬化ステーション50によって部分的若しくは完全に硬化、架橋、又は改質され得る。硬化ステーション50は、熱、放射線の放出、及び/又は沈着した接着剤から溶媒を取り除くことができる。多数の場合、硬化により接着剤の粘度が上昇する。
【0062】
接着剤含有離型ライナー10は、次いで接着剤を接触及び転写させるために、配置及び配向された一組のローラ60,65を含むローラアセンブリに導かれる。ローラ60,65は、密接に配置されたローラの外周面の間に「ニップ領域」68を規定する。ニップ領域は、ローラの幅又はスパンに沿って延びる領域であり、ローラ間の界面領域を含む。
図8は、ローラ60,65に関するニップ領域68を示す。離型ライナー10は、第1ローラ60に導かれ、ニップ領域68に向かう。
【0063】
また、システム1は、通常、
図8に示す面材30のロール状での供給を含む。面材30は、内面34と、反対方向を向く外面32とを含む。面材30は、ローラアセンブリ、特に、第2ローラ65に導かれ、ニップ領域68に向かう。
【0064】
離型ライナー10の離型面12上に配置された接着剤20が面材30の内面34と少なくとも部分的に接触するように、接着剤含有離型ライナー10及び面材30はいずれも、ローラ60,65の間とニップ領域68と内を同時に通過する。ローラ60,65は、接着剤20の少なくとも一部が面材30の内面34と接触するように、互いに相対的に配置及び配向される。次に、ローラ60,65から出て行く得られた積層体100は、例えば、積層体をロール状に巻き取る収集ステーション(図示せず)に導かれる。また、積層体には、一つ以上の保護フィルムによるトップコーティング、孔を形成するためのダイカット、及び/又はさらなる層又は構成要素を収容する等の1つ以上の加工作業が行われ得ることも考慮される。
【0065】
図9は、本明細書に記載の積層体100の断面を概略的に示す。積層体100は、内面34及び反対方向を向く外面32を規定する面材30を含む。また、積層体は、内面12を規定する離型ライナー10を含み、通常、離型コーティング及び反対方向を向く外面14を含む。また、積層体100は、面材30と離型ライナー10との間に配置された接着剤20を含む。
【0066】
また、記載している接着剤がコーティングされた面材は、転写技術によって形成され得る。いくつかの実施形態において、面材への転写のための接着剤を最初に担持する離型ライナーは、このような転写後に除去又は分離される。離型ライナーは、再利用されるか、又は接着剤がコーティングされた面材と後に再結合する若しくは組み込むことができる。
図10は、離型ライナーのない接着剤含有面材を製造するためのシステム及び工程を概略的に示す。システム1は、
図8のシステムと同一又は類似するが、ローラ60,65を介してライナー10、接着剤20及び面材30を通過した後、離型ライナー10は、面材30から分離されて接着剤含有面材150が製造される。記載しているように、ライナー10は、ソースロール10に方向が変えられ、さらなる加工をために方向が変えられ、及び/又は接着剤含有面材150と再結合され得る。
【0067】
図11は、接着剤含有面材150の概略的な断面図である。接着剤含有面材150は、上述した面材30と、上述したようにその上に配置された接着剤20の層又は領域と、を含む。
【0068】
本明細書に記載の技術及び特徴を用いることで、流体/空気管理特性、制御された除去性、及び/又は固有の熱及び/又は導電性を有する接着積層体及び/又は接着剤がコーティングされた面材の製造が可能になる。また、これらの技術及び特徴を用いることで、材料、例えば、接着剤の削減が可能になり、従ってコスト低減が可能になる。しかし、本発明は、本明細書に記載の方法以外の方法によって形成される、本明細書に記載の接着剤がコーティングされた面材と積層体とを含むことが理解されるであろう。
【0069】
本発明の方法は、バッチ式、連続式又は半連続式方法で実行され得る。連続方法の場合、通常、加工速度は、約100m/min~1,000m/minの範囲である。しかし、本発明は、これらの速度に限定されず、100m/min未満の加工速度及び/又は1,000m/minを超える速度を含むことが理解されるであろう。
【0070】
II.接着積層体の製造方法
本明細書に記載の接着積層体及び/又は接着剤がコーティングされた面材は、面材上への直接コーティングのための技術及び/又は離型ライナーから面材上への接着剤の転写コーティングのための技術を用いて製造又は製作することができる。一実施形態において、上記方法は、接着剤材料を離型ライナー上に沈着するステップと、必要に応じて沈着した接着剤を硬化又は改質するステップと、次に接着剤がコーティングされた離型ライナーを面材とともにローラに同時に通過させるステップと、を含む。離型材上の接着剤が面材の面又は領域と接触する際、接着剤の少なくとも一部が面材に転写される。多数の実施形態において、得られた面材、接着剤、及び離型ライナーの積層体は、収集及び/又はさらに加工される。しかし、本発明は、また、ローラを通過した後、離型ライナーが面材から分離及び/又は除去される方法を含む。通常、接着剤の少なくとも一部は、面材に残る。他の実施形態において、接着剤は、面材に直接コーティングされてもよい。また、他の実施形態において、接着剤の少なくとも一部は、個々のラベルを形成する前に、フェイスストックのロール上に直接又は転写コーティングによって接着剤を塗布する代わりに、個別にカットされたラベル又は一連のラベル上にコーティングされてもよい。
【0071】
また、本明細書に記載の方法は、離型ライナー又はフェイスストック上に特定のパターン及び/又は本明細書に記載の特定の技術を用いて接着剤を塗布又は沈着するステップを含む。特定の実施形態において、接着剤は、離型ライナー上に規則的又は整列的パターンで噴霧することにより塗布することができる。代案として、他の実施形態において、接着剤は、不規則又はランダムなパターンで噴霧することにより塗布することができる。「不規則」又は「ランダム」とは、形態、配列又はパターンの配向の変化が一定又は均等でないこと、及び非繰り返しの不均一を意味する。不規則若しくはランダムなパターン又はパターン化は、不十分な分配、減退、不十分な印刷品質、及び/又は不十分なダイカットをもたらし得る非粘着性ラベルの縁を含む規則的若しくは均一なパターン又はパターン化に関する限界又は問題を克服することができる。また、これらの技術の組み合わせを用い得る。特定の構成において、多数の接着剤が同時に、順次、又はそれらの組み合わせで沈着してもよい。例えば、二つの接着剤が絡み合ったパターンを形成するために、第1接着剤は、第1接着剤源から沈着してもよく、他の第2接着剤は、第2接着剤源から沈着してもよい。代案として、又はさらに、パターン化された第1接着剤は、基材上に直接沈着してもよく、続いて別個の第2接着剤が上記沈着した第1接着剤上に沈着してもよい。また、他の構成において、第1接着剤が多数のレーンに沈着してもよく、別個の第2接着剤が第1接着剤のレーン間の平行なレーンに沈着してもよい。もちろん、基材の異なる領域上に第1接着剤及び第2接着剤が沈着する他の構成も考慮される。
【0072】
いくつかの実施形態において、接着剤は、離型ライナー又は面材の離型面の一つ以上の領域が被覆されないまま又は露出したままになるように、離型ライナー又は面材上に沈着される。いくつかの実施形態において、接着剤による離型面又は面材の被覆率は、100%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、及び30%未満である。いくつかの実施形態において、接着剤の被覆率は、少なくとも5%、少なくとも10%であり、特定の実施形態においては、少なくとも20%である。多数の実施形態において、離型ライナー又は面材上の接着剤の被覆率は、約100%未満~約5%、特に約95%~約20%、特に約60%~約10%の範囲内である。他の実施形態において、被覆率は、約35%~約70%又は約40%~約65%である。
【0073】
いくつかの実施形態において、接着剤が面材と接触するローラアセンブリに接着剤含有離型ライナーを導く際の接着剤による面材の被覆範囲は、離型面の被覆率と等しい又は実質的に等しい。例えば、接着剤による離型面の被覆率が70%である接着剤含有離型ライナーに対する面材へのロールツーロール転写の後の面材上の接着剤の被覆率も70%又は約70%である。いくつかの実施形態において、面材上の接着剤の被覆率は、離型ライナーに対する接着剤による被覆率の±10%、好ましくは±5%以内である。面材上の接着剤の被覆率の非制限的な代表的な例としては、約100%未満~約5%、通常、約95%~約20%の範囲内が含まれる。しかし、本発明は、約75%、約50%、又は約25%の特定の%被覆率を有する面材を含むことが理解されるであろう。
【0074】
また、本発明は、これらの態様の組み合わせを示す接着ラミーネート及び/又は接着剤がコーティングされた面材を含む。いくつかの実施形態において、接着剤領域は、約20mm~約70mmの範囲内の厚さ、約1~約10の範囲内のCDR、及び約60%~約10%の範囲内の基材に対する被覆率を示す。
【0075】
他の実施形態において、特定の流動学的特徴を示す接着剤が使用される。いくつかの実施形態において、接着剤は、150℃で約500cPs~約100,000cPsの範囲内の粘度を示す。一実施形態において、170℃の温度に加熱されたときに約10,000cPs未満の粘度を示し、周囲温度で120psiの圧力では流動しない接着剤は、パターン化された接着剤を形成できることが分かった。いくつかの実施形態において、ホットメルト接着剤が使用される場合、接着剤は、150℃で約10,000cPs~約100,000cPs、好ましくは150℃で約30,000cPs~約50,000cPs範囲内の粘度を示す。しかし、本発明は、これらの範囲外の粘度を示す他の接着剤を含むことが理解されるであろう。
【0076】
いくつかの実施形態において、接着剤は、充填剤を含有しない。他の実施形態において、接着剤は、充填剤を含み得る。いくつかの実施形態において、充填剤は、接着剤の嵩増加及び/又は性能改善のために接着剤に添加できる微粒子添加剤である。充填剤は、(1)コスト低減(例えば、炭酸カルシウム、クレイ又はタルクの添加)のために、(2)例えば、二酸化チタン、着色されたトナー及びセキュリティタグを添加して接着剤を着色するために、及び(3)剛性及び引張強度を増加させることで、低温流動の減少、縁流動の減少、改善された切断などの性能を改善するために、接着剤の配合に一般に使用される。充填剤粒子は、不活性非補強充填剤又は活性補強充填剤の何れかであり得る。不活性非補強充填剤又は増量剤は、接着性ポリマー樹脂と強く相互作用しない充填剤である。その例として、未処理のクレイ、タルク、炭酸カルシウム、及び二酸化チタンが挙げられるが、これらに限定されない。それらは、一般に、接着剤の嵩を増やしたり、コストを低減したり、接着剤の外観若しくは耐薬品性を変えるために接着剤に含まれる。また、このような充填剤は、ポリマー樹脂混合物の取り扱い性を改善させる。活性補強充填剤は、例えば、さらなる架橋結合又は充填剤―ポリマーの界面相互作用を促進することによって接着性ポリマー樹脂と相互作用するものである。このような充填剤の例として、表面加工されたクレイ、酸化亜鉛、微粒子サイズのシリカ、及びカーボンブラックが挙げられるが、これらに限定されない。上記補強は、一般に、引張強度又は弾性率等の機械的特性の増加、及び場合によっては接着特性の増加の観点から定義される。
【0077】
実施例
実施例1.パターン化されたホットメルト接着剤
ホットメルト接着剤を二つの異なる方法(サンプルA及びサンプルB)を用いてフェイスストックに塗布した。サンプルAには、フェイスストック上にパターン化された接着剤領域を形成するために、転写コーティング噴霧技術を用いて塗布された接着剤を含んだ。サンプルBには、従来のフラッドコーティング法を用いて同じフェイスストック材料に塗布された接着剤を含んだ。
図12に示しているように、サンプルの90°剥離測定は、接着剤コート重量の関数としてプロットされる。90°剥離測定は、ASTM D6862に従って行なった。サンプルAにおける接着剤の減少した表面積量又は被覆率によって、サンプルBにおける接着剤と比較してさらに大きな厚さを有する接着剤となった。サンプルAに対する接着剤の厚さの増加は、例えば、ボール紙等の厳しい粗面で良好に行われた。
図12は、本発明に従って塗布されたパターン化された接着剤に対する剥離値が従来の技術を用いて塗布された接着剤の等量に対する剥離値よりも大きいことを示す。
【0078】
150℃で5030cPsの粘度を有するホットメルト接着剤を二つの異なる方法(サンプルA及びサンプルB)を用いてフェイスストックに塗布した。サンプルAには、35%±2%の被覆率及び8.9のCDRのフェイスストックにパターン化された接着剤領域を形成するために、転写コーティング噴霧技術を用いて塗布された接着剤を含んだ。サンプルBには、従来のフラッドコーティング(100%被覆率)法を用いて同じフェイスストック材料に塗布された接着剤を含んだ。
図12に示しているように、サンプルの90°剥離測定は、接着剤コート重量の関数としてプロットされる。サンプルAには、均一にコーティングされたサンプルBの剥離性能と一致させるために30%未満の接着剤を必要とした。
【0079】
150℃で48,500cPsの粘度を有するホットメルト接着剤を二つの異なる方法(サンプルC及びサンプルD)を用いてフェイスストックに塗布した。サンプルCには、62%±3%の被覆率及び2のCDRのパターン化された接着剤領域を形成するために、転写コーティング噴霧技術を用いて塗布された接着剤を含んだ。サンプルDには、当業界に公知となっている従来のフラッドコーティング法を用いて同じフェイスストック材料に塗布された接着剤を含んだ。
図13に示しているように、サンプルの90°剥離測定は、接着剤コート重量の関数としてプロットされる。90°剥離測定は、ASTM D6862に従って行なった。サンプルCには、均一にコーティングされたサンプルDの剥離性能と一致させるために30%未満の接着剤を必要とした。
【0080】
150℃で35,000cPsの粘度を有するホットメルト接着剤を二つの異なる方法(サンプルE及びサンプルF)を用いてフェイスストックに塗布した。サンプルEには、57%±4%の被覆率及び3.5のCDRのパターン化された接着剤領域を形成するために、転写コーティング噴霧技術を用いて塗布された接着剤を含んだ。サンプルFには、従来のフラッドコーティング(100%の被覆率)法を用いて同じフェイスストック材料に塗布された接着剤を含んだ。
図14に示しているように、サンプルの90°剥離測定は、接着剤コート重量の関数としてプロットされる。サンプルEは、均一にコーティングされたサンプルFの剥離性能と一致させるために30%未満の接着剤を必要とした。
【0081】
本発明によるパターン化された接着剤のサンプルの顕微鏡写真である
図15に示しているように、フェイスストック材料上に接着剤をコーティングした。
図15は、接着剤領域のパターンが不規則及び/又はランダムであり得ることを示す。
【0082】
粗面に塗布されたパターン化された接着剤層は、同じ粗面に付着された場合、均一な接着剤のコーティングよりも高い利点を有し得る。二つのサンプルは、同じ体積の接着剤を有するが、一方のサンプルは、接着剤が均一に塗布されたものであり、もう一方のサンプルは、さらに低い割合の領域に集中した接着剤を有する場合、第2サンプルは、その領域にはるかに高い局所的な厚さを有する(それに応じてCDRも低くなる)。その高い局所的な厚さによってサンプルは、粗さに適応することができる。これは、同じ粗面上に均一にコーティングされたサンプルに比べて接着力を向上させることができる。均一にコーティングされたサンプルは、そのなじみ性及び厚さが制限される。1次粗度記述子の振幅がパターン化された接着剤の局所的な厚さよりもはるかに大きい場合、このような利点は、減少する可能性がある。
【0083】
その後、パターン被覆率及び厚さは、特定の表面粗さに合わせて調整することができる。例えば、高さが30ミクロンの特徴を有する表面は、10ミクロンの厚さの均一にコーティングされたサンプルでは難しい場合がある。パターン化された同じ接着剤は、30ミクロンの厚さを有し、表面粗さの特徴サイズと一致させて、接着力を向上させることができる。
【0084】
接着剤がコーティングされた面材、積層体、ラベル、及び他の構造はいずれも、さまざまな形態で提供することができる。いくつかの実施形態において、上記形態は、自己巻き取りテープを含む。しかし、本発明は、巻き取りテープに限定されず、積み重ねられた形態、折り畳まれた形態、または連続的な形態のシートを含むことが理解されるであろう。
【0085】
本技術の今後の適用及び開発により、多数の他の利点が明らかになるであろう。
本明細書で言及するすべての特許、出願、基準、及び文献は、その全体が本明細書に参考として含まれる。
【0086】
本発明は、本明細書に記載の特徴及び態様のすべての動作可能な組み合わせを含む。従って、例えば、一つの特徴が一実施形態に関して説明され、他の特徴は、他の実施形態に関して説明される場合、本発明は、これらの特徴の組み合わせを有する実施形態を含むことが理解されるであろう。
【0087】
上述の通り、本発明は、以前の方法、システム、及び/又は装置に関する多くの問題点を解決する。しかし、本発明の特性を説明するために、本明細書に記載及び図示する、例えば、積層体内の構成要素及び/又は層の細部事項、材料、及び配列における多様な変化は、添付の特許請求の範囲に示すように、本発明の請求範囲の原理及び範囲から逸脱することなく、当業者によって行われ得るということが理解される。