(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】レール締結装置
(51)【国際特許分類】
E01B 9/48 20060101AFI20240304BHJP
【FI】
E01B9/48
(21)【出願番号】P 2021010834
(22)【出願日】2021-01-27
【審査請求日】2023-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000203977
【氏名又は名称】日鉄テックスエンジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】菅村 公平
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-076401(JP,U)
【文献】特開昭49-128404(JP,A)
【文献】特開平06-322702(JP,A)
【文献】特開2018-052382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 9/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールのフランジに沿ってまくらぎ上に配置されるバネ支持体と、前記バネ支持体と前記レールのフランジとを弾性力で係止するクリップ機能を有する線バネ材と、を備え、
前記線バネ材は、一方の端部側に設けられた挿入部と、他方の端部側に設けられたフランジ押え部と、前記挿入部と前記フランジ押え部との間の部分に設けられた支持部と、を有し、
前記バネ支持体は、レール長手方向に沿って形成され、前記レール長手方向の少なくとも一方の端部側に開口部を有する空洞部と、前記空洞部の両方の端部側からそれぞれ前記レール長手方向に沿って前記空洞部から離れる方向に延設された張出部と、前記空洞部の前記開口部側の前記張出部の上面に前記空洞部の長手方向と同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部と、を備え、
前記線バネ材の挿入部が前記バネ支持体の前記開口部から前記空洞部内に挿入され、
前記線バネ材のフランジ押え部が前記レールのフランジの上面に当接して前記フランジを押圧保持することを特徴とするレール締結装置。
【請求項2】
レールのフランジに沿ってまくらぎ上に配置されるバネ支持体と、前記バネ支持体と前記レールのフランジとを弾性力で係止するクリップ機能を有する線バネ材と、を備え、
前記線バネ材は、一方の端部側に設けられた挿入部と、他方の端部側に設けられたフランジ押え部と、前記挿入部と前記フランジ押え部との間の部分に設けられた支持部と、を有し、
前記バネ支持体は、レール長手方向に沿って形成され、前記レール長手方向の少なくとも一方の端部側に開口部を有する空洞部と、前記空洞部の一方の前記開口部側から前記レール長手方向に沿って前記開口部から離れる方向に延設された張出部と、前記張出部の上面に前記空洞部の長手方向と同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部と、を備え、
前記線バネ材の挿入部が前記バネ支持体の前記開口部から前記空洞部内に挿入され、
前記線バネ材のフランジ押え部が前記レールのフランジの上面に当接して前記フランジを押圧保持することを特徴とするレール締結装置。
【請求項3】
前記バネ支持体の前記レール長手方向の長さが、前記まくらぎの頂上平面部の前記レール長手方向の長さ以下である請求項1または2記載のレール締結装置。
【請求項4】
前記バネ支持体の空洞部が一方の端部側のみに開口部を有するものであって、前記空洞部内に挿入された前記線バネ材の挿入部の先端が、前記空洞部の奥部に設けられた壁部の内面に当接している請求項1~3の何れかの項に記載のレール締結装置。
【請求項5】
前記空洞部の長さが、前記線バネ材の挿入部の長さと同等である請求項1~4の何れかの項に記載のレール締結装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線バネ材の弾性力によりレールのフランジ部をまくらぎに固定するレール締結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の鉄道用の軌道は、
図16に示すように、道床の上に敷設されたまくらぎ201と、まくらぎ201の上に乗せられたレール202と、レール202をまくらぎ201に固定するためのレール締結装置200などで構成されている。レール締結装置200は、クリップ機能を有する線バネ材203を利用し、その線バネ材203の弾性力によってレール202のフランジ204を押圧保持するものである。
【0003】
線バネ材203を利用した従来のレール締結装置200を構成するバネ支持体205は、レール202のフランジ204の両側に設置され、レール長手方向Lに延びる貫通孔206を有している。線バネ材203は、クリップ機能を有する「の」字状に形成され、「の」字の書始め側に挿入部203aが設けられ、「の」字の書き終わり側にフランジ押え部203cが設けられ、挿入部203aとフランジ押え部203cとの間に支持部203bが設けられている。挿入部203aはバネ支持体205の貫通孔206に挿入される部分であり、フランジ押え部203cはレール202のフランジ204を押圧保持する部分である。
【0004】
図16に示すようなタイプのレール締結装置200については、従来、様々な構造、機能を有するものが提案されているが、本発明に関連するものとして、例えば、特許文献1に記載された「鉄道レール締結部材」、特許文献2に記載された「バンドロールクリップを用いたレールの締結構造」あるいは特許文献3に記載された「レール締結装置の線ばね抜け止め具」などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特公昭57-47321号公報
【文献】実開平2-6701号公報
【文献】特許第4154319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図16に示すような従来のレール締結装置200を使用してレール202をまくらぎ201上に固定する場合、作業者は、パンプラー(またはパンプーラー)などと呼ばれる梃子形状の市販器具を使用して、線バネ材203の挿入部203aをバネ支持体205の貫通孔206に押し込む作業が行われているが、貫通孔206に対して挿入部203aが真っ直ぐ入らず、何度も作業をやり直すことが多いので、作業効率の低下を招いている。
【0007】
また、前述した作業を何度も繰り返されると、まくらぎ201においてバネ支持体205が固着されている部分やその周辺が繰り返し移動荷重を受けることとなるので、まくらぎ201を形成する材料が疲労することがある。
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、バネ支持体の空洞部に対する線バネの挿入作業を容易且つ円滑に行うことができ、まくらぎ材料の疲労を回避することができるレール締結装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
次に、本発明に係る第一のレール締結装置は、
レールのフランジに沿ってまくらぎ上に配置されるバネ支持体と、前記バネ支持体と前記レールのフランジとを弾性力で係止するクリップ機能を有する線バネ材と、を備え、
前記線バネ材は、一方の端部側に設けられた挿入部と、他方の端部側に設けられたフランジ押え部と、前記挿入部と前記フランジ押え部との間の部分に設けられた支持部と、を有し、
前記バネ支持体は、レール長手方向に沿って形成され、前記レール長手方向の少なくとも一方の端部側に開口部を有する空洞部と、前記空洞部の両方の端部側からそれぞれ前記レール長手方向に沿って前記空洞部から離れる方向に延設された張出部と、前記空洞部の前記開口部側の前記張出部の上面に前記空洞部の長手方向と同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部と、を備え、
前記線バネ材の挿入部が前記バネ支持体の前記開口部から前記空洞部内に挿入され、
前記線バネ材のフランジ押え部が前記レールのフランジの上面に当接して前記フランジを押圧保持することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る第二のレール締結装置は、
レールのフランジに沿ってまくらぎ上に配置されるバネ支持体と、前記バネ支持体と前記レールのフランジとを弾性力で係止するクリップ機能を有する線バネ材と、を備え、
前記線バネ材は、一方の端部側に設けられた挿入部と、他方の端部側に設けられたフランジ押え部と、前記挿入部と前記フランジ押え部との間の部分に設けられた支持部と、を有し、
前記バネ支持体は、レール長手方向に沿って形成され、前記レール長手方向の少なくとも一方の端部側に開口部を有する空洞部と、前記空洞部の一方の前記開口部側から前記レール長手方向に沿って前記開口部から離れる方向に延設された張出部と、前記張出部の上面に前記空洞部の長手方向と同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部と、を備え、
前記線バネ材の挿入部が前記バネ支持体の前記開口部から前記空洞部内に挿入され、
前記線バネ材のフランジ押え部が前記レールのフランジの上面に当接して前記フランジを押圧保持することを特徴とする。
【0011】
前記第一並びに第二のレール締結装置においては、前記バネ支持体の前記レール長手方向の長さが、前記まくらぎの頂上平面部の前記レール長手方向の長さ以下であることが望ましい。
【0012】
前記第一並びに第二のレール締結装置においては、
前記バネ支持体の空洞部が一方の端部側のみに開口部を有するものであって、前記空洞部内に挿入された前記線バネ材の挿入部の先端が、前記空洞部の奥部に設けられた壁部の内面に当接するようにすることができる。
【0013】
前記第一並びに第二のレール締結装置においては、前記空洞部の長さを、前記線バネ材の挿入部の長さと同等にすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、バネ支持体の空洞部に対する線バネの挿入作業を容易且つ円滑に行うことができ、まくらぎ材料の疲労を回避することができるレール締結装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態であるレール締結装置を示す一部省略平面図である。
【
図2】
図1中のA-A線における一部省略垂直断面図である。
【
図3】
図1に示すレール締結装置を構成するバネ支持体の一部省略斜視図である。
【
図4】
図3中の矢線B方向から見たバネ支持体の一部省略正面図である。
【
図5】
図1に示すレール締結装置を構成するバネ支持体の一部省略平面図である。
【
図6】
図5中のC-C線における一部省略垂直断面図である。
【
図7】
図1に示すレール締結装置を構成するバネ支持体に対する線バネの装着過程を示す一部省略平面図である。
【
図8】本発明のその他の実施形態であるレール締結装置を構成するバネ支持体を示す一部省略平面図である。
【
図9】
図8中のD-D線における一部省略垂直断面図である。
【
図10】本発明のその他の実施形態であるレール締結装置を構成するバネ支持体を示す一部省略平面図である。
【
図11】
図10中のE-E線における一部省略垂直断面図である。
【
図12】本発明のその他の実施形態であるレール締結装置を構成するバネ支持体を示す一部省略平面図である。
【
図13】
図12中のF-F線における一部省略垂直断面図である。
【
図14】本発明のその他の実施形態であるレール締結装置を構成するバネ支持体を示す一部省略平面図である。
【
図15】
図14中のG-G線における一部省略垂直断面図である。
【
図16】従来のレール締結装置を構成するバネ支持体に対する線バネの装着過程を示す一部省略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、
図1~
図7に基づいて、本発明の実施形態であるレール締結装置100について説明する。なお、本実施形態に係るレール締結装置100は、鉄まくらぎ3上に敷設されたレール1の締結手段として使用しているが、これに限定するものではないので、鉄まくらぎ3以外のまくらぎ(例えば、コンクリート製まくらぎなど)に対して使用することもできる。
【0017】
図1,
図2に示すように、レール締結装置100は、鉄まくらぎ3上に敷設されたレール1のフランジ2に沿って鉄まくらぎ3上に配置されたバネ支持体10と、バネ支持体10とレール1のフランジ2とを弾性力で係止するクリップ機能を有する線バネ材11と、を備えている。バネ支持体10は、その周縁と、鉄まくらぎ3の頂上平面部3aとの間に施された溶接部13によって鉄まくらぎ3上に固定されている。
【0018】
線バネ材11は、その平面視形状が「の」字状をなし、一方の端部側(「の」字の書始め側)に設けられた挿入部11aと、他方の端部側(「の」字の書終わり側)に設けられたフランジ押え部11cと、挿入部11aとフランジ押え部11cとの間の部分に設けられた支持部11bと、を有している。
【0019】
図3~
図6に示すように、バネ支持体10は、空洞部12と、張出部14,15と、溝部16と、を備えている。空洞部12は、レール長手方向1L(
図1参照)に沿って形成され、レール長手方向L1の一方の端部側に開口部12aを有し、他方の端部側に壁部12bが形成されている。平板状の張出部14,15は空洞部12の両方の端部側からそれぞれレール長手方向1Lに沿って空洞部12から離れる方向に延設されている。バネ支持体10のレール長手方向1Lの長さ10aは、鉄まくらぎ3の頂上平面部3aのレール長手方向1Lの長さ3b以下に設定されている。
【0020】
線バネ材11受け用の溝部16は、空洞部12の開口部12a側の張出部14の上面に空洞部12の長手方向12Lと同方向を成すように形成されている。
図3,
図4に示すように、溝部16の凹面の曲率と空洞部12の内周面の曲率とは同等であり、溝部16の凹面と空洞部12の内周面とは段差なしで連続している。
【0021】
バネ支持体10の空洞部12は、一方の端部側のみに開口部12aを有し、空洞部12の奥部には壁部12bが設けられている。空洞部12の長さ12cは、線バネ材11の挿入部11a(「の」字の書き始め側の直線部分)の長さ11d(
図7参照)と同等であるが、これに限定するものではない。
【0022】
図1,
図2に示すように、レール締結装置100においては、線バネ材11の挿入部11aがバネ支持体10の開口部12aから空洞部12内に挿入され、線バネ材11のフランジ押え部11cがレール1のフランジ2の上面に当接してフランジ2を押圧保持している。
【0023】
次に、
図1,
図7に基づいて、レール締結装置100において、バネ支持体10に対する線バネ材11の装着方法などについて説明する。
図1に示すレール締結装置100におけるバネ支持体10に対する線バネ材11の装着方法は、従来のレール締結装置の場合と同様であり、作業者は、パンプラー(またはパンプーラー)などと呼ばれる梃子形状の市販器具(図示せず)を使用することにより、線バネ材11の挿入部11aをバネ支持体10の空洞部12に押し込む作業を行うことができる。
【0024】
初めに、
図7に示すように、線バネ材11の挿入部11aの先端側をバネ支持体10の空洞部12の開口部12aに向けて配置し、挿入部11aの先端側を開口部12aの手前の溝部16内に載置する。この後、パンプラー(図示せず)の先端部をバネ支持体10の壁部12bの外側及び線バネ材11の「の」字の頂点付近に係合させ、パンプラーの基端部を矢線X方向に傾動させると、線バネ部材11が矢線X方向に移動し、挿入部11aがバネ支持体10の空洞部12内に挿入される。この過程において、線バネ材11の挿入部11aは溝部16の凹面に沿って摺動しながら開口部12aから空洞部12内へ移動するので、空洞部12に対して挿入部11aが真っ直ぐ挿入され、何度も挿入作業をやり直す必要がなくなり、作業効率が向上する。
【0025】
また、前述した挿入作業を何度も繰り返す必要がないので、鉄まくらぎ3の頂上平面部3aにおいてバネ支持体10が固着されている部分やその周辺が繰り返し移動荷重を受けることもなくなり、鉄まくらぎ3を形成する材料が疲労することがない。
【0026】
このように、レール締結装置100を使用することにより、バネ支持体10の空洞部12に対する線バネ材11の挿入作業を容易且つ円滑に行うことができ、鉄まくらぎ3の材料の疲労を回避することができる。
【0027】
また、線バネ材11の挿入部11aをバネ支持体10の空洞部12内に挿入する過程において、挿入部11aの先端11eが空洞部12の奥部の壁部12bに当接した時点で挿入部11aの挿入が阻止され、挿入作業の終点が分かるので、これにより、従来行われていた、挿入部11aを空洞部12内に挿入した後の位置調整作業をなくすことができる。従って、位置調整作業中に発生していた挿入部11aの折損を防止することができ、施工性が向上し、位置調整作業が不要となることにより、作業効率も向上する。
【0028】
次に、
図8~
図15に基づいて、本発明のその他の実施形態であるレール締結装置を構成するバネ支持体20,30,40,50について説明する。なお、バネ支持体20,30,40,50を構成する部分においてバネ支持体10を構成する部分と共通する部分については
図3~
図6中に示す符号と同符号を付して説明を省略する。
【0029】
図8,
図9に示すバネ支持体20は、レール長手方向1L(
図1参照)に沿って形成され、レール長手方向の1Lの両方の端部側に開口部21a,21bを有する空洞部21と、空洞部21の両方の端部側からそれぞれレール長手方向1Lに沿って空洞部21から離れる方向に延設された張出部14,15と、空洞部21の開口部21a,21b側の張出部14,15の上面にそれぞれ空洞部21の長手方向21Lと同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部16,17と、を備えている。空洞部21は、その長手方向21Lに貫通した形状であり、張出部14,15のそれぞれの上面に溝部16,17を備えているので、張出部14,15の何れの方向からも線バネ材11(
図1参照)の挿入作業を行うことができる。
【0030】
図10,
図11に示すバネ支持体30は、レール長手方向1L(
図1参照)に沿って形成され、レール長手方向の1Lの両方の端部側に開口部31a,31bを有する空洞部31と、空洞部31の両方の端部側からそれぞれレール長手方向1Lに沿って空洞部31から離れる方向に延設された張出部14,15と、空洞部31の開口部31a側の張出部14の上面にそれぞれ空洞部31の長手方向31Lと同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部16と、を備えている。
【0031】
図12,
図13に示すバネ支持体40は、レール長手方向1L(
図1参照)に沿って形成され、レール長手方向の1Lの一方の端部側に開口部41aを有する空洞部41と、空洞部41の一方の端部側からレール長手方向1Lに沿って空洞部41から離れる方向に延設された張出部14と、空洞部41の開口部41a側の張出部14の上面に空洞部41の長手方向41Lと同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部16と、を備えている。空洞部41の奥部には壁部41bが設けられている。
【0032】
図14,
図15に示すバネ支持体50は、レール長手方向1L(
図1参照)に沿って形成され、レール長手方向の1Lの両方の端部側に開口部51a,51bを有する空洞部51と、空洞部51の一方の端部側からレール長手方向1Lに沿って空洞部51から離れる方向に延設された張出部14と、空洞部51の開口部51a側の張出部14の上面に空洞部51の長手方向51Lと同方向を成すように形成された線バネ材受け用の溝部16と、を備えている。
【0033】
なお、
図1~
図15に基づいて説明したレール締結装置100並びにバネ支持体20,30,40,50は、本発明に係るレール締結装置などを例示するものであり、本発明に係るレール締結装置は、前述したレール締結装置100などに限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明に係るレール締結装置は、鉄道や天井クレーンのランウェイに敷設されているレールの締結作業や修復作業などを行う産業分野など、レールを使用する様々な産業分野において広く利用することができる。
【符号の説明】
【0035】
1 レール
1L レール長手方向
2 フランジ
3 鉄まくらぎ
3a 頂上平面部
3b,10a,11d 長さ
10,20,30,40,50 バネ支持体
11 線バネ材
11a 挿入部
11b 支持部
11c フランジ押え部
11e 先端
12,21,31,41,51 空洞部
12a,21a,21b,31a,31b,41a,51a,51b 開口部
12b,41b 壁部
12L,21L,31L,41L,51L 空洞部の長手方向
13 溶接部
14,15 張出部
16,17 溝部
100 レール締結装置