(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】3D印刷による機能要素を備えた使い捨て容器、その印刷方法、およびアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B29C 64/295 20170101AFI20240304BHJP
B29C 64/112 20170101ALI20240304BHJP
B29C 64/118 20170101ALI20240304BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240304BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20240304BHJP
B33Y 80/00 20150101ALI20240304BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
B29C64/295
B29C64/112
B29C64/118
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y80/00
C12M1/00 D
(21)【出願番号】P 2021524001
(86)(22)【出願日】2019-10-22
(86)【国際出願番号】 EP2019078722
(87)【国際公開番号】W WO2020094391
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-10-21
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521185251
【氏名又は名称】ザルトリウス ステディム エフエムティー エス.アー.エス.
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベンダル リチャード
(72)【発明者】
【氏名】プリン ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ゲイ イザベル
【審査官】小山 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0179486(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0191017(US,A1)
【文献】特開2018-034336(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0154573(US,A1)
【文献】特表2017-528347(JP,A)
【文献】国際公開第2018/115081(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B22F 1/00-12/90
B33Y 10/00-99/00
C12M 1/00- 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て容器(1)を、機能要素(3)を生成し、該機能要素(3)を該容器(1)のベース材料(2)に接続することによって製造する方法(100)であって、
前記ベース材料(2)を供給するステップ(101)と、
前記機能要素(3)を印刷可能材料(5)から前記ベース材料(2)の表面(2a)上に三次元印刷するステップ(102a)と、
前記三次元印刷するステップ(102)の少なくとも一区間と同時および/または前記三次元印刷するステップ(102)の少なくとも一区間の前に、前記印刷可能材料(5)および/または前記ベース材料(2)に熱(19)を供給することにより、前記機能要素(3)の少なくとも一部分(6)を前記ベース材料(2)の少なくとも一部分に接続するステップ(102b)と
を含
み、
前記少なくとも一部分の機能要素(3)がポート(3c)である、
方法(100)。
【請求項2】
前記熱(19)を供給するステップは、前記ベース材料(2)を予熱するステップを含む、請求項1に記載の方法(100)。
【請求項3】
前記機能要素(3)を三次元印刷するステップ(102)は、印刷可能材料(5)、アクリル、EVA、ABS、PC、PE、PMMA、PLA、PES、POM、PEEK、PEI、PP、PS、PTFE、のうちの少なくとも1つからの印刷のステップを含む、請求項1または2に記載の方法(100)。
【請求項4】
前記三次元印刷するステップ(102)は、ナノ粒子インクからの印刷および/または霧化させた金属の噴霧および/または金属粉末の溶融および/または電子コンポーネントのエアロゾル噴射のステップを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項5】
前記ベース材料の一部分を除去し、さらには/あるいは前記機能要素(3)の過剰な部分を除去するステップ(103)
をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項6】
前記機能要素(3)の前記三次元印刷は、溶融フィラメント製造、前記印刷可能材料(5)の液滴ごとの適用、および/または前記印刷可能材料(5)の層ごとの適用を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項7】
前記機能要素(3)および/または前記ベース材料(2)のいずれかから過剰な材料(7)を除去するステップと、
前記除去される過剰な材料(7a)を、少なくとも部分的にリサイクルするステップと をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法(100)。
【請求項8】
前記過剰な材料(7)が、前記機能要素(3)および/または前記ベース材料(2)のいずれかから切除され、
さらには/あるいは、
前記除去される過剰な材料(7a)が、前記三次元印刷するステップおよび/または前記ベース材料(2)を製造するステップにおいて再使用される、
請求項7に記載の方法(100)。
【請求項9】
機能要素(3)を生成し、該機能要素(3)をベース材料(2)に接続して、使い捨て容器を製造するための組立装置(10)であって、
前記ベース材料(2)の表面(2a)上に機能要素(3)を印刷するための三次元印刷装置(11)と、
三次元印刷の際に印刷可能材料(5)および/または前記ベース材料(2)へと熱(19)を供給することにより、前記印刷による機能要素(3)を前記ベース材料(2)に少なくとも部分的に接続する少なくとも1つの加熱装置(13)と
を備え
、
前記少なくとも部分的に接続する機能要素(3)はポート(3c)である、
組立装置(10)。
【請求項10】
前記ベース材料を供給および配置するための手段をさらに備えており、任意により、当該組立装置(10)は、前記ベース材料(2)をロール(14)から供給するように構成されている、請求項9に記載の組立装置(10)。
【請求項11】
前記ベース材料を供給および配置するための手段はコンベヤベルトであり、さらには/あるいは、
前記組立装置(10)が、
前記機能要素(3)および/または前記ベース材料(2)のいずれかから過剰な材料(7)を除去するための手段(15)と、
前記除去される過剰な材料(7a)を少なくとも部分的にリサイクルするための手段(16)と
をさらに備える、請求項9または10に記載の組立装置(10)。
【請求項12】
前記過剰な材料(7)が、前記機能要素(3)および/または前記ベース材料(2)のいずれかから切除され、
さらには/あるいは、
前記組立装置が、前記除去された過剰な材料(7a)を前記三次元印刷装置および/または前記ベース材料(2)を製造するシステム(18)へと加熱して供給するための手段(17)をさらに備える、
請求項11に記載の組立装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て容器、例えば使い捨てバイオリアクタ、この容器を製造するための方法、ならびにアイテム、とくには使い捨て容器および/またはその要素を製造するためのアセンブリに関する。本発明は、具体的には、バイオテクノロジ、バイオプロセシング、化学的および/または生物学的プラントの建設、食品および飲料の処理、ならびに/あるいは化学技術の分野に関する。本発明は、とくには、バイオ医薬品産業における流体管理に関連している。
【背景技術】
【0002】
互いに独立して製造される単一の要素で構成される使い捨て容器などのアイテムの製造においては、通常は、例えば溶接および/または接着および/または取り付けなど、単一の要素を互いに接続する製造ステップが必要である。典型的には、要素は、接着剤を塗布することができ、あるいは溶接のステップを実行することができる過剰な表面であってよい表面を提供するために、要素の本体から延びる突出部分および/または突出領域を備える。
図1aに、従来からの製造手順の例が示され、以下でさらに説明される。
【0003】
例えば、欧州特許第1778828号が、バッグとして具現化されたリアクタ容器を備えるバイオリアクタを開示しており、受け入れポートが、リアクタバッグの上側に配置され、容器の壁にしっかりと密封されたフランジ片を備えている。センサピースが、上方から反応物へと到達するようなやり方で、管状のコネクタピースを介してフランジ片に接続される。さらに、欧州特許出願公開第2707694号が、可撓性の壁を有する使い捨てバッグを開示しており、可撓性の壁は、センサヘッドを使い捨てバッグの可撓性の壁に固定するための固定フランジを備えている。固定フランジを、接着剤による結合、溶接、ねじ込み、クランプ、またはラッチによって、可撓性の壁に据えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一態様によれば、使い捨て容器、この容器の製造方法、およびアイテムを製造するためのアセンブリの多用途性の程度を高めることが、とくには接続できる材料の数および使い捨てバッグへの機能要素の配置に鑑みて、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、独立請求項によって解決される。好ましい実施形態が、従属請求項の対象である。
【0006】
本発明の以下の態様は、使い捨て容器、この容器を製造するための方法、ならびに複数の材料の組み合わせおよび/または接続を可能にする使い捨て容器などのアイテムを製造するためのアセンブリを提供する。さらに、機能要素の構造、ならびに使い捨てバッグ上の配置を、改善することができる。
【0007】
一態様によれば、例えば使い捨てバイオリアクタなどの使い捨て容器であって、
-ホイル、薄いシート、および/または素材シートなどのベース材料、とくには使い捨て容器、とりわけ使い捨てバッグであってよい使い捨てバイオリアクタの壁要素および/または壁および/または外被と、
-ベース材料に少なくとも部分的に、好ましくは恒久的に接続された例えばポート、センサホルダ、センサ部品、などの少なくとも1つの機能要素と
を備えており、
機能要素は、少なくとも1つの印刷可能材料から三次元(3D)印刷技術によって得られ、印刷可能材料および/またはベース材料が、印刷の際に加熱されることにより、印刷による機能要素をベース材料に少なくとも部分的に接続している、使い捨て容器が提供される。
【0008】
換言すると、使い捨てバッグであってよい使い捨て容器が、少なくとも2つの部品を含む:1つの部分、すなわちベース材料は、例えば、素材および/または既製のアイテムおよび/または既製のバッグまたはその既製の部品である。ベース材料は、少なくとも1つの第2の部品に接続される。少なくとも1つの第2の部品は、とくにはベース材料へと直接印刷されることによって製造される機能要素である。機能要素の少なくとも一部分または一部は、物理的な接触が確立されるように、ベース材料に直接接続されてベース材料に直接接触できる。2つの部品、すなわちベース材料および少なくとも1つの機能要素の接続は、3D印刷および加熱によって実行される機能要素の製造に必要な時間の少なくとも一部、すなわち時間または期間の一部分において確立される。機能要素を、1つの工程あるいはとくには時間において分離した複数の工程または段階にてベース材料へと3D印刷できることを、理解すべきである。換言すると、機能要素を、サブ要素を以前にベース材料上に3D印刷された別のサブ要素上に続けて3D印刷することによって形成することができる。
【0009】
換言すると、使い捨て容器は、ベース材料と、印刷可能材料からの3D印刷から得られ、あるいは印刷可能材料からの3D印刷の製造物である少なくとも1つの機能要素とを含む。印刷可能材料は、好ましくは、印刷可能材料が3D印刷の際に加熱され、加熱された印刷可能材料がベース材料の少なくとも一部と重合および/または融合および/または接触できるため、ベース材料にとくには恒久的につながり、さらには/あるいは接着する。印刷可能材料は、FDM(溶融堆積モデリング)またはFFF(溶融フィラメント製造)などの印刷技術の「材料押出」グループと呼ばれる3D印刷プロセス中に加熱される。
【0010】
3D印刷による要素との適切な結合のための界面の適切な溶融温度に到達するために、ベース材料を、外部手段によって予熱することができる。予熱は、例えば、熱風をベース材料に吹き付け、さらには/あるいは加熱プレートをコンベヤベルトとして使用し、さらには/あるいは熱放射源によって赤外線放射などの熱放射または熱輻射をもたらし、次いで作業時間の最中に熱を保持することによって行うことができる。好ましくは、ベース材料は、予熱される。2つの要素間の恒久的な接続を、ポリマー材料の加熱時の継ぎ目などの特定の位置における両方の要素のポリマー融合によって達成することができる。金属インクなどの非ポリマー材料も、ベース材料への適用、および2つの要素、すなわちベース材料および機能要素の間の接着の確立のために加熱することができる。
【0011】
2つの部分または要素、すなわちベース材料および機能要素の間の融合を、とくには、機能要素の第1の層がベース材料に印刷されるまさにその瞬間に確立させることができる。印刷可能材料および/またはベース材料へともたらされる熱供給の温度または量を、製造の全時間にわたって維持することができ、あるいはプロセスによって必要とされるように変化させることができる。
【0012】
これらの使い捨て容器は、1つまたは複数の機能要素を、3D印刷の1つの単一のステップにおいて、ベース材料および/または既製のバッグおよび/またはベース材料および/または既製のバッグ上に結合させることができるため、好都合である。機能要素の3D印刷は、従来からの製造手順において通常必要とされる複数の製造ステップを置き換える。
【0013】
さらに、使い捨てバッグであってよい本明細書に記載の使い捨て容器は、機能要素から突き出た過剰な突出部分、領域、または表面を必ずしも必要としない機能要素を備える。通常は、溶接ステップなどの従来からの接合技術を適用する場合、機能要素は、ベース材料へと接続される過剰な表面および/または突出した表面を必要とする。そのような表面、とくには機能要素から突き出た過剰な表面および/または突出面は、例えばベース材料がきわめて薄くて繊細なシート層を備える場合に、ベース材料に害を及ぼす可能性がある。本明細書に記載の製造方法によれば、典型的には、機能要素から突き出たそのような過剰な表面および/または突出面は必要とされず、したがって、薄いシートなどのベース材料が機能要素によって損傷を受ける可能性が低減され、あるいは排除される。したがって、使い捨て容器は、互いに近くに配置された複数の機能要素を備えることができる。さらに、繊細および/または微細および/または複雑な構造も、支持リブまたは補強構造などの機能要素として容易に適用することができる。ベース材料と機能要素との間のしっかりした接続は、安定性および安全性を保証し、アイテム、すなわち使い捨て容器の出荷および輸送に関して、複雑でない取り扱いを可能にする。この技術により、薄いプラスチック製の使い捨て容器の壁への溶接がきわめて困難であるこれらの大きな機能要素を、使い捨て容器に統合することができる。さらに、3D印刷による機能要素を容器の壁の外面に接合し、使い捨て容器の壁の材料だけをバッグに収容されたバイオ医薬品溶液に接触させることができると考えられる。
【0014】
結果として、使い捨て容器が、機能要素をより高い空間密度で備えることができる。換言すると、従来からの技術で製造される従来からの容器とは対照的に、ベース材料のより小さな領域上に、互いの距離がより小さいより多数の機能要素を設けることができる。
【0015】
さらに、例えばベース材料などの材料に化学的に害を及ぼす可能性がある接着剤などの接着材料の使用および/または実装を回避することができる。さらに、接続が継ぎ目を持たなくてよく、とくには融合による接続であってよいため、接着による継ぎ目の劣化の発生を回避することができる。
【0016】
さらに、部品または要素を接続するための複数のステップを自動化、簡素化、および削減することができ、あるいは回避することさえ可能であるため、使い捨て容器を、効率的で、とくには費用効率が高く、かつ容易なやり方で製造することができる。
【0017】
任意であるが、いくつかの機能要素を生成することができ、第1の機能要素がベース材料に接続され、第2の機能要素が第1の機能要素に接続される。例えば、第1の機能要素として機能する補強構造および/またはパッドおよび/または支持層を、ベース材料上に印刷することができる。第2の機能要素として機能するハンドルを、補強構造および/またはパッドおよび/または支持層の表面上に印刷することができる。開示された機能要素のうちの任意の2つおよび/または開示された機能要素のうちの3つ以上を、このやり方または同様のやり方で接続できることは明らかである。
【0018】
別の代案の態様によれば、例えば使い捨てバイオリアクタなどの使い捨て容器であって、
-ホイル、薄いシート、および/または素材シートなどのベース材料、とくには使い捨て容器、とりわけ使い捨てバッグであってよい使い捨てバイオリアクタの壁要素および/または壁および/または外被と、
-ベース材料に少なくとも部分的に、好ましくは恒久的に接続された例えばポート、センサホルダ、センサ部品、などの少なくとも1つの機能要素と
を備えており、
機能要素は、少なくとも1つの印刷可能材料から三次元(3D)印刷技術によって得られ、印刷可能材料は、ベース材料への材料の噴射によって印刷されて少なくとも1つの機能要素を構築する、使い捨て容器が提供される。
【0019】
印刷プロセスの最中に加熱を必要としない印刷技術は、印刷技術の「材料噴射」グループに属すると考えられる。材料噴射技術は、例えば、ポリジェット印刷、エアロゾル噴射、およびSLA(ステレオリソグラフィ)またはDLP(デジタル光処理)などの「バット重合」による噴射を含むことができる。
【0020】
材料噴射技術は、機能要素をベース材料へと印刷するプロセスにおいて熱が供給されないため好都合である。結合を、コンポーネント、すなわちベース材料の物質と印刷可能材料の物質との間の重合によって実現することができる。
【0021】
好ましくは、ベース材料は、本質的に二次元のフィルム、すなわちきわめて薄い層またはフィルム、素材シート、予め切断されたバッグ、既製のバッグ、とくには使い捨てバッグ、ならびにおよびバッグまたは容器の壁要素および/または外被のうちの少なくとも1つである。
【0022】
本質的に二次元のフィルム、素材シート、予め切断されたバッグ、既製のバッグ、などのベース材料を備える使い捨て容器を、ベース材料自体が容易に損傷しかねないきわめて繊細な材料であっても、機能要素に容易かつ確実に接続することができる。使い捨て容器は、さまざまな使い捨ての用途を対象とする可能性があるため、容器の構成のコスト効率および柔軟性がきわめて重要である。
【0023】
きわめて繊細および/または複雑および/または微細な機能要素を、やはりきわめて繊細かつ/または敏感であり得るベース材料に印刷することが望まれる可能性がある。この例による使い捨て容器は、そのような要素を製造および接続する際の困難に容易に対処することを可能にする簡単なやり方で製造することができる。したがって、この例の使い捨て容器は、きわめて微細な構造および材料で構成することが可能である。
【0024】
SUバッグとして機能する既製のバッグなどの既製のベース材料を用意することは、製造を完了するために単に機能要素をベース材料へと印刷すればよいという利点を有することができる。換言すると、機能要素がベース材料へと印刷された後に、アイテム、すなわちバイオリアクタ、とくにはSUバッグは、すぐに使用できる状態であり得る。この可能性は、きわめて用途の広い生産を可能にする。
【0025】
好ましくは、機能要素は、フランジ、ポート、入口および/または出口点、センサホルダ、センサまたはセンサの一部、窓または窓フレーム、コネクタ、ラベルおよび/またはラベル情報、例えば点字テキストなどの実質的に三次元のテキスト、参照マーカーまたは基準、三次元構造および/または三次元パターン、とくには安定化および/または強化および/または補強要素、管ホルダ、ハンドル、金属要素すなわち金属元素、とくには電子コンポーネント、のうちの少なくとも1つを含む。とくには、フランジは、別の要素、とりわけパイプおよび/または管および/または容器と接続されるように意図された外部または内部の隆起および/またはリムおよび/またはリップなどのベース材料との任意のインターフェースと理解されてよい。ポートは、バッグへの通路として理解されてよく、例えば入口および/または出口点であってよい。
【0026】
使い捨て容器には、使い捨て容器の容器および/またはバッグの内部にアクセスするために、フランジ、ポート、入口/出口点、センサホルダ、センサまたはセンサの一部、窓または窓フレーム、下水口、コネクタ、などが必要となり得る。このアクセスは、物理的および/または光学的アクセスであってよい。センサを設けることで、使い捨て容器の内部のプロセスを恒久的および/または一時的に監視することができる。ポート、入口/出口点、などを設けることにより、使い捨て容器の内部または内部ボリュームに到達するように一時的または恒久的なアクセスを確立させることができる。
【0027】
ホルダなどが、容易に使用できるように適切に配置されたシステムを提供するために、使い捨て容器の近くに保持され得るケーブル、管、センサ、および/または他の機器を使い捨て容器に装備するのに好都合であり得る。
ラベルおよび/またはラベル情報、参照マーカーまたは基準を、使い捨て容器の壁に情報を表示し、あるいは充てん状態の表示を達成するために設けることができる。ベース材料上の参照マーカーを、要素を配置および/または印刷すべき位置を示すために使用することができる。ベース材料上の基準線が、さらなる手順ステップにおいて切断を配置すべき場所を示すことができる。換言すると、参照マーカーまたは基準を、正確な組み立てのために3D印刷されてよいパターンへと素材シートを切断するステップを支援および/または補助するために設けることができる。
【0028】
基準マーキングを追加すると、造作および/または機能要素の配置の精度を高めることができる。従来からの技術と比較して、基準の適用を、本開示による3D印刷技術を使用して容易に達成することができる。3D印刷によって基準を適用すると、下流の組み立てプロセスのコンポーネントの数を効果的に減らすことができる。
【0029】
ラベルおよび/またはラベリング情報も、3D印刷によるラベルであってよい。この場合、例えば、使い捨て容器の壁への伝統的なラベルの適用においてしばしば発生するインクおよび/または接着剤の移動またはクリープの問題を回避することが可能である。
【0030】
三次元構造および/またはパターン、とりわけ安定化および/または強化および/または補強要素は、ベース材料の安定性の改善をもたらすことができる。パターンおよび/または補強構造および/またはパッドおよび/または支持シートを、ベース材料に直接印刷することができる。ハンドル、フランジ、あるいはケーブルおよび/またはセンサおよび/または管のためのホルダなどのさらなる機能要素を、パターンおよび/または補強構造および/またはパッドおよび/または支持シートへと印刷することができる。これは、劣化または損傷によりよく耐えるより安定した構造を提供するという利点を有する。ベース材料がきわめて敏感および/または脆弱および/または繊細である場合や、ステンレス鋼の支持容器への使い捨て容器の設置を助ける場合に、とくに有用となり得る。
【0031】
さらに、少なくとも1つの補強構造を、とりわけ充てんされた状態における安定性を支援するために、SUバッグのエッジに、とりわけSUバッグのエッジに沿って設けることができ、あるいはSUバッグの底部に設けることができる。安定した形状をもたらすために補強構造が必要であるように、SUバッグが充てんされた状態において形状を維持できないことも可能であり得る。
【0032】
好ましくは、ベース材料および/または機能要素、ならびに/あるいは機能要素および/またはベース材料を少なくとも部分的に構成する印刷可能材料は、少なくとも部分的に、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、TPE(熱可塑性エラストマ)、EVA(エチレン酢酸ビニル)、フルオロポリマー、PET(ポリエチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PSU(ポリスルホン)、PES(ポリエーテルスルホン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、コポリエステル、PMMA(ポリ(メチルメタクリレート))、PEI(ポリエチレンイミン)、PPO(ポリ(フェニレンオキシド))、PS(ポリスチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PU(ポリウレタン)、シリコーン、アクリル(例えば、アクリル樹脂)、フィラーを含む複合樹脂(例えば、ガラス繊維を含むPLA)、医療、製薬、および生物医薬の用途に適したものとして開発および認定されたあらゆる新しい材料、ならびに上述の材料のうちの少なくとも1つからの複合材料、のうちの少なくとも1つから構成される。他に考えられる材料は、HDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)である。
【0033】
例えば外部補強材など、バッグまたは容器の内部ボリュームならびに/あるいは容器の流体内容物に接触するようには意図されていない機能要素は、非医療グレードの印刷可能材料、すなわち例えば滅菌に適さないなど、関連の規格による医療グレードではない材料で構成することも可能である。
【0034】
換言すると、機能要素および/またはベース材料ならびに/あるいは機能要素および/またはベース材料を製造および/または印刷するために使用される印刷可能材料は、上記の材料のうちの任意の1つ以上を含む。材料は、実質的に均一にブレンドされてよく、あるいは機能要素および/またはベース材料の異なる部分および/または別個の部分に使用されてよい。
【0035】
上記の材料は、印刷可能材料としてとくに有用である。とりわけ、熱可塑性材料が、印刷可能材料として有用である。材料を滅菌できるため、特段の利点がもたらされ、これは、SUバッグ、とくにはバイオリアクタの要素および/または化合物として使用される場合に重要である。したがって、汚染のリスクを低減することができ、これは、例えば生物学的材料などの充てん材料が、汚染にきわめて敏感である可能性があるときに重要である。
【0036】
印刷可能材料は、3D印刷が金属の溶融を含む場合、金属、とくには金属粉末または粒状金属を含むことさえ可能である。
【0037】
好ましくは、使い捨て容器、SUバッグ、機能要素、ベース材料、および/またはそれらの1つ以上のコンポーネントは、使い捨て容器の存在し得る内容物の汚染の可能性を回避できるように、滅菌されてよく、さらには/あるいは滅菌される。
【0038】
好ましくは、三次元(3D)印刷技術は、溶融フィラメント製造(FFF)、印刷可能材料の液滴ごとの適用、および/または印刷可能材料の層ごとの適用、および/または溶融堆積モデリング法(FDM)を含む。
【0039】
3D印刷プロセスは、とくには、好ましくは熱可塑性材料の本質的に連続なフィラメントを使用するいわゆる溶融フィラメント製造(FFF)、ならびに/あるいは溶融堆積モデリング法(FDM)を含むことができる。フィラメントを、コイルまたはロールから、プリンタ押出機ヘッドであってよい移動する加熱されたプリンタヘッを介して、供給することができる。溶融した材料は、プリンタヘッドのノズルから外へと駆動され、さらには/あるいは押し出されてよく、ベース材料および成長中の機能要素へと堆積させられる。プリンタヘッドを、機能要素の所望の印刷による形状を定義および実現するために、例えばコンピュータの制御のもとで移動させることができる。通常は、プリンタヘッドは、二次元の積み重ねられた層に関して移動し、すなわち一度に1つの(好ましくは、水平な)平面(とくには、機能要素を3D印刷すべきベース材料の表面の平面に対応する)を堆積させるように二次元内の方向に沿って移動し、その後に二次元の層に垂直な方向に(好ましくは、上方へと)移動し、新たな層を開始する。プリンタ押出機ヘッドの速度を制御して、印刷可能材料の堆積を停止および開始させ、セクション間の糸引きまたは垂れを伴わずに中断された面を形成することができる。
【0040】
印刷可能材料の液滴ごとの適用および/または印刷可能材料の層ごとの適用は、とくに効率的かつ単純な三次元印刷で使用される技術である。
【0041】
好ましくは、三次元(3D)印刷技術は、ナノ粒子インクからの印刷および/または霧化させた金属の噴霧および/または金属粉末の溶融および/または電子コンポーネントのエアロゾル噴射を含む。
【0042】
とくには、3D印刷技術は、金属粉末を溶融させ、これをベース材料へと印刷するステップに基づくことができる。この場合、金属粉末を印刷可能材料と見なすことができる。ベース材料と機能要素との間の接続は、加熱によって確立され、機能要素は、例えば電子コンポーネントであってよい。これに代え、さらには/あるいはこれに加えて、金属粉末を、粉末を加熱して溶融させ、これを機能要素へと印刷することによって、機能要素に実装することができ、同時に、機能要素と溶融した粉末との間の接続を確立させることができる。一例として、機能要素を熱可塑性プラスチックで構成でき、金の層を熱可塑性材料の表面に印刷して、電子コネクタをもたらすことができる。
【0043】
さらに、3D印刷技術は、印刷可能材料からの印刷およびその加熱に加えて、必ずしも熱供給を必要としなくてもよい例えばナノ粒子インクおよび/または霧化させた金属の噴霧および/またはエアロゾル噴射などの金属組成物からの電子要素の印刷も含むことができる。
【0044】
金属からの印刷に関連する上記の特徴は、電子コネクタ、導電経路、チップ、RFIDアンテナ、などのような電子デバイスを、少なくとも部分的に機能要素上および/または機能要素内に容易に実装することを可能にできる。これにより、センサを他の電子要素ならびに/あるいは使い捨て容器の内容物または要素に容易に接続できるようにすることができる。通常は、電子要素の実装は複雑であり、組み立て時に多数のステップを実行する必要があるため、製造に多大な労力が必要となり得る。電子デバイスを印刷するステップを、機能要素を3D印刷するステップに含め、さらには/あるいは追加することにより、製造を単純化しつつ、製品の高品質を達成することができる。結果として、製造コストおよび製造ステップの数を本質的に減少させることができる。
【0045】
別の態様によれば、使い捨て容器、とくには可撓性または半可撓性の容器を、機能要素を生成し、機能要素を使い捨て容器、とくにはバイオリアクタのベース材料と接続することに基づいて製造する方法であって、
-ベース材料、例えば実質的に2D形状のシートまたは3D形状の材料あるいは既製のSUバッグなどの既製のアイテムを供給するステップと、
-機能要素を、印刷可能材料から、例えば溶融フィラメント製造(FFF)ならびに/あるいは液滴ごとおよび/または層ごとの印刷方法ならびに/あるいは溶融堆積モデリング法(FDM)を使用することによって、バッグの壁または外被の外面などのベース材料の表面に三次元印刷するステップと、
-三次元印刷するステップの少なくとも一期間または一区間、すなわち一時間部分と同時に、印刷可能材料および/またはベース材料へと熱を供給し、とくにはベース要素および/または印刷可能材料を予熱することによって、機能要素の少なくとも一部分および/または領域および/または部品を、ベース要素の少なくとも一部分および/または領域および/または部品に接続するステップと
を含む方法が提供される。
【0046】
換言すると、機能要素が印刷されるベース材料が供給される。機能要素とベース材料との間の接続は、とくには機能要素を生み出す製造される印刷可能材料を少なくとも一時的に加熱することによって確立される。加えて、ベース材料を加熱することもできる。とくには、機能要素のまさに第1の層および/または一部分をベース材料に印刷するときに、まさに第1の層および/または一部分がベース材料の接触領域の少なくとも一部分と融合および/または重合および/または接続するように、熱を供給することができる。
【0047】
印刷および加熱は、好ましくは、少なくとも特定の期間にわたって同時に実行される。加熱により、ベース材料と機能要素とが少なくとも部分的に互いに接続される。加熱は、印刷可能材料および/またはベース材料の予熱を含むこともできる。予熱とは、三次元印刷のステップの前の加熱を意味する。例えば、コンベヤベルト上のベース材料を、3Dプリンタを通過する前に加熱し、あるいは通過前および通過時に加熱する。別の例は、機能要素を印刷するステップの前あるいは前および最中に、押出機の内部で印刷可能材料を加熱することである。
【0048】
換言すると、この方法は、とくには使い捨てバッグの製造において、機能要素を三次元(3D)印刷するステップと、機能要素を印刷のステップの最中にベース材料に少なくとも部分的に接続するステップとを含む。3D印刷、好ましくは溶融フィラメント製造(FFF)および/または溶融堆積モデリング法(FDM)を使用して、例えばフランジ、ポート、充てん点、センサホルダ、センサ部品、などの三次元の造作および機能構造を有する機能要素を生成または製造することができる。この新たな手法は、製造の手順において別々の要素を接続するための溶接ステップを回避する可能性をもたらすという利点を有する。
【0049】
さらに、この方法は、機能要素を製造するのと同時に、機能要素をベース要素に少なくとも部分的に接続することで、製造の別個の個別のステップが回避されるという利点を有する。換言すると、機能要素を、壁要素、(素材)シート、または有用であると思われる他の表面などのベース材料に直接印刷することができる。
【0050】
この方法のさらなる利点は、従来からの製造技術(例えば、
図1を参照)の場合に頻繁に見られるような要素を表面に別途接着または溶接するときに必要とされる突出面および/または延長面が、不要であるという事実によって裏付けられる。
【0051】
結果として、機能要素は、機能要素自体の寸法によって限定されるベース材料の表面上の空間または領域、すなわちベース材料との接触に使用される機能要素の形状によってもたらされる表面だけしか必要とせず、接触を確立させるために追加の領域および/または部分および/または表面を必要とすることがない。さらに、機能要素の輪郭から余分な領域および/または部分が突き出ておらず、機能要素の間隔が機能要素の本質的な形状によってのみ制限されるため、多数の機能要素を互いに近接させてベース材料の表面上に配置することができる。
【0052】
好ましくは、機能要素を、ベース材料を呈する実質的に二次元(2D)の構造または三次元(3D)の既製のバッグチャンバのいずれかの表面に3D印刷することができる。換言すると、ベース材料は、機能要素が3D印刷され得る既製のバッグチャンバであってよい。既製のバッグチャンバは、実質的に2Dの構造または実質的に3Dの構造のいずれかを有し得る。実質的に2Dの構造は、3Dの構造へと展開されるように構成されてよく、3Dの構造は、2Dの構造へと畳まれるように構成されてよい。機能要素を畳まれた本質的に2Dの構造に印刷することが有利であるが、展開された本質的に3Dの構造上に機能要素を印刷することも可能であってよい。
【0053】
好ましい実施形態において、熱を供給するステップは、例えば加熱されたコンベヤベルト上で、かつ/またはランプおよび/または熱風ガンなどの熱源によって、ベース材料を予熱するステップを含む。
【0054】
機能要素の材料とベース材料との間の信頼できる重合および接続の観点から、ベース材料を加熱することが好都合である。とくには、ベース材料へと供給される熱は、印刷可能材料を溶融するためにもたらされる熱に加えてもたらされる。
【0055】
好ましくは、機能要素の三次元印刷のステップは、熱可塑性材料、および/またはアクリル(例えば、アクリル樹脂)、EVA、ABS、PC、PE(HDPE、LDPE、LLDPE、など)、PMMA、PLA、PES、POM、PEEK、PEI、PP、PS、PTFE、TPEのうちの少なくとも1つからの印刷のステップを含む。
【0056】
他の適切なポリマーまたは材料は、あまり好ましくないかもしれないが、依然として適用可能である。
【0057】
換言すると、機能要素を少なくとも部分的に形成する印刷可能材料は、上述の材料の任意の1つ以上であってよい。これらの材料は、加熱および融合および/またはブレンドの前、および3D印刷の実行前に、例えば粒状の材料として混合および/またはブレンドされてよい。これに代え、あるいはこれに加えて、3D印刷は、別個の部分、とくには層を、異なる材料で構成できるように、一度に異なる材料を使用して実行されてよい。
【0058】
印刷可能材料として良好に適した材料から物体を印刷することが好都合である。そのような材料を使用する他の利点は、すでに述べられている。印刷可能材料は、素材から提供されてよく、フィラメント、粒状および/または断片化された材料、粉末および/またはバーを含むことができる。とくには、印刷可能材料は、機能要素および/またはベース材料から過剰な材料を除去および/または切除することから得られ得るリサイクル材料であってよい。例えば、溶融フィラメント製造は、通常は、印刷可能材料のフィラメントの供給を必要とする。
【0059】
好ましくは、三次元印刷するステップは、ナノ粒子インクからの印刷および/または霧化させた金属および/またはセラミック材料の噴霧および/または金属粉末の溶融および/または電子コンポーネントのエアロゾル噴射のステップを含む。
【0060】
換言すると、機能要素を少なくとも部分的に形成する印刷可能材料は、とくには金属粉末の溶融がこの方法に含まれる場合に、金属化合物も含み得る。金属を、機能要素上または機能要素内に電子コンポーネントを製造および/または印刷するために使用することができる。機能要素は、センサホルダまたはセンサポートであってよい。次いで、機能要素は、センサを他の存在し得る電子デバイスおよび/または接地と接続するための電子接続を備えることができる。
【0061】
電子コンポーネントを、手作業または自動のいずれかによって組み立てる代わりに、機能要素上または機能要素内に印刷することが有利である。電子コンポーネントを組み立てるステップは、きわめて困難かつ面倒になり得る。しかしながら、おそらくは層ごとのやり方での機能要素の印刷に電子コンポーネントを製造するプロセスを統合することは、単純であり、ステップの数および労力を削減する。印刷技術を使用することにより、電子的接触を確実に確立させることもできる。
【0062】
好ましくは、この方法は、ベース材料の一部分を除去し、とりわけ切除するステップ、および/または機能要素の過剰な部分を除去し、とりわけ切除するステップをさらに含む。
【0063】
過剰な部分は、ベース材料によって本質的に囲まれたボリュームと機能要素によって本質的に囲まれたボリュームとの間に配置されたベース材料の一部分であり得る。機能要素によって主に囲まれたボリュームと、SUバッグの内部ボリュームなどのベース材料によって主に囲まれたボリュームとの間に、流体の接続を確立させるべきである可能性がある。2つのボリューム間に流体の接続をもたらすために、ベース材料の過剰な部分を少なくとも部分的に除去することが必要になり得る。また、過剰な部分は、例えば粗い層ごとのやり方での印刷において生じた粗い表面など、機能要素の表面の一部であり得る。滑らかな表面を提供するために、粗い表面は、その層を取り除くことによって滑らかにすることができる。
【0064】
好ましくは、機能要素の3D印刷は、溶融フィラメント製造、液滴ごとの適用、および/または層ごとの適用を含む。
【0065】
標準的な3D印刷法は、溶融フィラメント製造、液滴ごとの適用、および/または層ごとの適用に基づくことができる。このような方法は、3D構造を印刷するための単純で信頼性の高い手法であることが証明されている。
【0066】
好ましくは、この方法は、
-機能要素および/またはベース材料のいずれかから過剰な材料を除去し、とくには切除するステップと、
-除去される過剰な材料を、とくには三次元印刷するステップおよび/またはベース材料を製造するステップにおいて再使用することにより、少なくとも部分的にリサイクルするステップと
をさらに含み、
リサイクルは、好ましくは、過剰な材料を集め、ミルおよび/または粉砕機によって粉砕すること、ならびに/あるいは過剰な材料を加熱装置によって加熱すること、ならびに/あるいは押出機によって過剰な材料からフィラメントを製造すること、ならびに/あるいは三次元プリンタに過剰な材料、とくにはフィラメントを供給することを含む。
【0067】
未使用の材料および/または不要な材料および/または廃材をリサイクルするステップは、必要な材料の量および廃棄される材料の量を減らすことができ、環境に優しく、費用効果が高いため、とくに好ましい。
【0068】
別の態様によれば、機能要素を生成し、機能要素をベース材料に接続するための組立装置であって、
-SUバッグの壁および/または外被の外面などのベース材料の表面上に、フランジ、ハンドル、ポート、ホルダ、マーカー、基準、などの機能要素を印刷するための三次元(3D)印刷装置と、
-三次元印刷の前および/または三次元印刷の少なくとも一区間において、機能要素へと熱を供給することにより、印刷による機能要素をベース材料に少なくとも部分的に接続し、すなわち機能要素およびベース材料の少なくとも一部分の間の接続を確立させるための加熱装置および/またはヒータと
を備え、
-ベース材料を予熱するための加熱装置
を任意で備える、組立装置がさらに提供される。
【0069】
換言すると、使い捨て容器またはその一部、とくにはSUバッグおよび/またはその少なくとも一部を製造するための組立装置が、コンベヤベルトなどのベース材料ホルダ、すなわちベース材料を保持するための手段と、SUバッグの壁の外面などのベース材料の表面へと印刷可能材料から機能要素を印刷するための3Dプリンタと、ベース材料および/または機能要素のいずれか、ならびに/あるいは機能要素を印刷するための印刷可能材料を少なくとも一時的に加熱するためのヒータとを備える。
【0070】
上述の組立装置は、通常は接続が難しい材料の使い捨て容器を生み出すという利点を有する。さらに、組立装置は、機能要素を高い表面密度で備えた使い捨て容器を製造することができる。組立装置は、効率的でもあり得る。機能要素または複数の機能要素を、接着、溶接、組み立て、配置、などの面倒なステップを必要とせずに、ベース材料の表面に1つの単一のステップで印刷することができる。さらに、3Dプリンタは、アイテム、すなわち使い捨て容器、とりわけバイオリアクタおよび/または機能要素の設計を定義する入力データを受信することができる。ユーザは、単に最終製品、すなわち使い捨て容器、とくにはバイオリアクタ、とりわけSUバッグおよび/または機能要素を、コンピュータ上でデジタル設計するだけでよい。データは3Dプリンタに転送され、その情報に基づいて、3Dプリンタが所望の機能要素を印刷できる。したがって、組立装置は、多数の使い捨て容器、とくにはバイオリアクタを、きわめて短い時間で、手動または自動のいずれかで実行される追加のステップを本質的に必要とすることなく、製造することができる。
【0071】
好ましくは、組立装置は、ベース材料を供給および配置するための手段、好ましくはコンベヤベルトをさらに備え、任意であるが、組立装置は、ベース材料をロールから供給するように構成される。
【0072】
コンベヤベルトは、バルク素材であってよいベース材料、すなわち例えばロールに巻かれたきわめて長いシートの輸送に有用かつ効率的である。コンベヤベルトは、きわめて効率的かつ信頼できるやり方で、素材パイルおよび/または素材ロールからベース材料を引っ張り、さらには/あるいは展開し、さらには/あるいは繰り出すことができる。コンベヤベルトのペースを、さまざまな位置または生産ラインにおいて必要とされる時間に調整することができる。本質的に、ほとんどまたはすべての製造ステップ、すなわち方法ステップを、コンベヤベルトにおいて実行することができる。
【0073】
好ましくは、組立装置は、
-機能要素および/またはベース材料のいずれかから過剰な材料を除去し、とくには切除するための手段、とりわけレーザカッターまたは従来からのカッターと、
-除去された材料、すなわち切除された過剰な材料を加熱するための手段と、除去された過剰な材料を三次元印刷装置および/またはベース材料を製造するシステムへと供給するための手段とを好ましくは備える除去され、とくには切除された過剰な材料を少なくとも部分的にリサイクルするための手段と
を備える。
【0074】
換言すると、組立装置は、好ましくは、第1のステップにおいて、除去され、とくには切除されたベース材料および/または機能要素の過剰な材料を収集するリサイクルシステムを備えることができる。リサイクルシステムは、任意であるが、次のステップにおいて、除去された過剰な材料を溶融させるヒータを備えることができる。任意であるが、リサイクルシステムは、除去されてリサイクルおよび/または収集された過剰な材料を3Dプリンタに再び供給するシステムを備えることができる。任意であるが、リサイクルシステムは、除去された過剰な材料から新しいベース材料を生成することができる押出機などのシステムを備えることができる。組立装置の単一の要素は、互いに依存していなくてよく、すべて任意で組立装置に実装することができる。
【0075】
一次ベース材料と見なされる機能要素および/またはベース材料のいずれかから除去された過剰な材料をリサイクルするためのリサイクルシステムは、除去された過剰な材料を加熱するように構成された加熱手段を備えることができる。さらに、リサイクルのための手段、すなわち除去された過剰な材料をリサイクルするためのシステムは、少なくとも部分的に機能要素および/または一次ベース材料のいずれかから除去された過剰な材料からベース材料を製造するシステム、例えば押出機も備えることができる。代案の実施形態において、過剰な材料をリサイクルするための手段は、ベース材料を製造するシステムを備えない。
【0076】
換言すると、除去されたシートバッグ材料および/または3D印刷された機能要素の除去された材料を、フィラメント素材にリサイクルし、例えばフィラメントとして3Dプリンタに再び供給することができる。これは、廃棄物を回避でき、必要となる材料が少なくなるため、きわめて効率的であり、とくにはコスト効率が高く、環境に優しい可能性がある。
【0077】
実施形態によれば、例えば溶融フィラメント製造および/または材料の噴射などの3D印刷プロセスを使用して、プラスチックコンポーネント間および/または金属およびプラスチックコンポーネント間に信頼でき、かつ/または密接な結合を達成することが可能である。融点を上回るプラスチックおよび/または金属の液滴ごと、または層ごとの堆積は、例えばプラスチックバッグフィルムおよび/または他のプラスチック表面などのベース材料を、例えばフィルムなどのベース材料を劣化させることなく、まさに接触面を溶融させ、信頼できる接着を達成するように、充分に加熱することができる。
【0078】
説明された実施形態は、バッグを補強し、指示を含むマークをバッグ上に設け、ブランド名を取り入れ、あるいは点字の警告を備えるうえでとくに有益であり得る。完成時にバッグを所定の位置に保持するために、取り付けおよび位置決めの造作を追加することができる。組み立てを支援するための作り付けの造作または治具点を、バッグの構造に印刷することができる。パッケージングを支援する造作を追加することもできる。溶接を改善するために、特定の場所について材料の厚さを増やすことができる。センサまたはセンサ部品を、バッグに直接(あるいは、間接的に)印刷することができる。さらに、本発明は、使い捨て容器の製造のための部品の数の削減、ならびに労力、とりわけ効率的な組み立てプロセスをサポートする製造プロセスの全体の時間の削減を、支援することができる。
【0079】
別の態様によれば、例えば複数回使用のバイオリアクタなどの複数回使用の容器であって、
-ベース材料、とくには複数回使用の容器、とりわけ複数回使用のバイオリアクタの壁要素および/または壁および/または外被と、
-ベース材料に少なくとも部分的に接続された例えばポート、センサホルダ、センサ部品、などの少なくとも1つの機能要素と
を備えており、
機能要素は、少なくとも1つの印刷可能材料から三次元(3D)印刷技術によって得られ、印刷可能材料が、印刷の際に加熱されることにより、印刷による機能要素をベース材料に少なくとも部分的に接続している、複数回使用の容器が提供される。
【0080】
使い捨て容器に関して説明したすべての任意による実施形態を、矛盾がない限りにおいて、上記の態様による複数回使用の容器と組み合わせることができることは、言うまでもない。
【0081】
以下で、典型的な実施形態を詳しく説明する。特定の実施形態において説明される単一の特徴を、互いに排他的でない限りにおいて、任意に組み合わせることが可能である。さらに、典型的な実施形態において一緒に提示される異なる特徴を、本発明を限定するものと考えるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【
図1a】溶接を使用して機能要素をベース材料に接続する従来からの技術を説明する概略図である。
【
図1b】典型的な実施形態によるベース材料に接続された3D印刷による機能要素を示す概略図である。
【
図2】典型的な実施形態による使い捨てバイオリアクタ、すなわち使い捨てバッグの概略の側面図である。
【
図3】典型的な実施形態による組立装置の概略図である。
【
図4】典型的な実施形態による使い捨て容器を製造するための方法のステップを示す流れ図である。
【
図5】典型的な実施形態による機能要素をベース材料上に印刷する3Dプリンタの斜視概略図である。
【
図6a】典型的な実施形態による実質的に2Dの構造へと畳まれた機能要素を備える事前に製作された使い捨て容器、すなわち使い捨てバッグの上面図である。
【
図6b】
図6aの典型的な実施形態による実質的に3D構造へと展開された機能要素を備える事前に製作された使い捨て容器、すなわち使い捨てバッグの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0083】
以下で、従来からの製造技術と本実施形態に関する製造技術との間の違いを、一般的に説明する。その後に、より詳細な比較を、とくに
図1aおよび
図1bを参照して提示する。
【0084】
使い捨て容器などの従来からの製造技術は、典型的には、従来からのやり方で製造された機能要素およびベース材料などの要素および/または部品を互いに接続する必要がある場合に、溶接のステップを含む。本実施形態は、機能要素をベース材料へと直接3D印刷すると同時に両者を互いに接続するステップを含み、とくには、このステップで、従来からの溶接のステップを置き換える。
【0085】
通常は、従来からの製造手順においては、コンポーネントが個別に製造され、その後に別の段階においてバッグ表面に溶接される。バッグチャンバは、多くの場合、プラスチックおよび/または合成材料の薄い単層または多層フィルム(典型的には、約80μm~約400μm)で作られる。プラスチックコンポーネントのバッグフィルムへの熱溶接は、薄いバッグフィルムとより大柄なコンポーネント界面との間の適切な溶融を達成するためのコンポーネント材料の選択および界面設計に強い影響を及ぼす。
【0086】
主なリスクは、より低温のコンポーネント界面が適切な融点に達する前に、フィルムが完全に溶け、あるいは劣化することである。好都合なことに、3D印刷技術に当てはまるような融点を上回るプラスチック成形化合物の液滴ごと、または層ごとの適用が、プラスチックバッグフィルム、すなわちベース材料を、フィルムを劣化させることなく接触面を溶融させ、プラスチックコンポーネントとフィルムとの間の良好な接着を達成するために、充分に加熱することができる。結果として、本明細書に記載の実施形態の範囲は、可能なコンポーネントの材料および設計の選択肢の数を拡大し、コンポーネントの対象機能、すなわち機能要素の機能によりよく適合することを可能にすることができる。
【0087】
さらに、本明細書に記載の実施形態によれば、アセンブリの溶接を必要とするようなステップでは使用および/または処理することが通常は困難であり、あるいは不可能でさえある材料を、使用および/または処理することができる。そのような材料は、例えば、EVAおよび/またはLLDPEフィルム層(ベース材料であり得る)に接続されるHDPEコンポーネント(機能的要素であり得る)、PEフィルム層(ベース材料であり得る)に接続されるABSおよび/またはPCコンポーネント(機能要素であり得る)を含む。換言すると、前記材料の組み合わせを、本実施形態による3D印刷を含む方法を使用して実現することができる。しかしながら、とりわけコンポーネントを溶接するステップを含む従来からの技術は、前記材料を組み合わせることをほとんど可能にできず、あるいはまったく可能にできない。
【0088】
例えば機能要素などのプラスチックコンポーネントを、例えばベース材料などのSUバッグフィルムへと溶接するプロセスは、加熱時、すなわち熱が供給されている時間に、フィルム-コンポーネントの界面において信頼できる接触を達成するために、アセンブリへの圧力の印加を必要とする。これは、溶接アセンブリの膜厚および/または抵抗に影響を与える可能性がある。しかしながら、本実施形態による3D印刷プロセスは、溶融した界面に圧力が加えられることがないため、より穏やかで信頼できる技術を提供することができる。
【0089】
溶接プロセスを可能にするために、プラスチックコンポーネント、すなわち機能要素は、溶接ツール、すなわち溶接機のアクセスを可能にするために、かなり大きな広がり、すなわち延長部分を備えて設計される必要がある。本明細書に記載の実施形態は、本質的に、目標抵抗に到達するための適切な接着面を依然として有しつつ、よりコンパクトなコンポーネントを設計することを可能にする。関連する潜在的な利点として、バッグの重量の削減、より多くの機能要素および機能を小さなSUバッグ表面に配置できる可能性、必要であれば機能コンポーネントをSUバッグのエッジのより近くに配置できる可能性が挙げられる。
【0090】
SUバッグ上の機能要素およびコンポーネントの位置、構成、および数は、典型的には、溶接機の寸法、および溶接コンポーネント、とくには機能要素の設計に依存する。したがって、最終的なSUバッグアセンブリは、一式の定められたコンポーネント、すなわち機能要素を考慮して設計される。溶接パラメータおよび機能要素を適用できるバッグ上の位置は、通常は、事前に検証される必要がある。この点に関して、本明細書に記載の実施形態は、とくにはSUバッグのカスタマイズ、ならびに標準的なバッグチャンバの後の分化および/または自発的な分化および/または個々の分化に関して、より高度な柔軟性も可能にし得る。バッグチャンバのそのような「後」の分化および/または自発的な分化は、機能要素がフィルムロール上だけでなく、バッグチャンバ上に3D印刷される場合に可能であり得る。「後」という用語は、SUバッグがすでに製造されているが、機能要素がまだSUバッグに適用および/または接続されていない後の段階を指すことができる。さらに、3D印刷は、例えば射出成形技術と比較して、コンポーネントの設計の可能性を大幅に拡大する。
【0091】
機能要素などのプラスチック部品をSUバッグフィルムなどのベース材料に直接3D印刷することで、機能要素などの実際に大きく、巨大でさえあり得るコンポーネントを処理および/または接続する必要があるがゆえにきわめて特殊かつ困難な溶接プロセスおよびカスタマイズされた溶接ツールを必要とすると考えられるベース材料および/またはSUバッグ表面へのプラスチック部品の接合も、可能にすることができる。さらに、溶接ツールでアクセスすることができないSUバッグの領域に配置および/または接続されるべきコンポーネントも、従来からの製造を制限する可能性がある。例えば、そのようなコンポーネントを、フィルムの穴および/または開口部を含まない外側バッグ表面に配置すべき場合に、既製のバッグチャンバの内部に溶接ツールを配置することが困難になる可能性がある。本明細書に記載の実施形態のうちのいくつかで実現することができる(新しい)用途のいくつかの例を、以下に示す:強力な補強材、管およびコンポーネント用のホルダ、バッグを硬質容器に配置するための造作。
【0092】
一般に、大部分のSUバッグは、それらのライフサイクルにおいて、バッグのボリューム、製品の説明、ブランド情報、ロゴ、バッチ番号、などの情報を保持する必要がある。いくつかの場合には、SUバッグの外層材料および表面処理により、そのような情報をSUバッグに直接印刷することが可能になる。あるいは、プラスチック層などのラベルが、SUバッグの表面に貼り付けられる。ラベルおよび情報を、本明細書に記載の実施形態による3D印刷技術を使用して、SUバッグの表面に印刷することができる。しかしながら、従来からの方法は、ラベル接着剤によって引き起こされるインクの移動および/またはSUバッグの損傷のリスク、ならびにバッグフィルムを介したラベル接着剤によるSUバッグの内容物の汚染、およびバッグに収容された内容物との生じ得る望ましくない化学反応および/または相互作用に照らして、非難される可能性がある。したがって、本明細書に記載の実施形態は、情報および/または情報を含んでも、含まなくてもよいラベルを、SUバッグフィルムまたは他のプラスチックコンポーネントへと、とくにはバイオプロセス流体との生体適合性について検証された特徴付けられた材料で印刷するためにも有用である。
【0093】
これに加え、あるいはこれに代えて、金属の層または複数の層を、接着、溶接、はんだ付け、などの従来からの技術を必要とせずに、機能要素および/またはベース材料などのプラスチックコンポーネントへと適用することができる。従来から、金属部品をプラスチック射出成形金型に挿入して、金属部品をプラスチックに閉じ込めることは可能である。金属コーティングを使用することにより、プラスチック部品への薄い金属層の堆積も可能である。しかしながら、これは、コンポーネントを化学浴に浸し、スパッタリングおよび/または金属蒸着による処理を行う必要がある。これに関して、本明細書に記載の実施形態は、電子コンポーネント、とくには薄い電子経路を、機能要素および/またはベース材料などのプラスチックコンポーネントに結合させること、ならびに/あるいはSUバッグ表面(バッグの内側または外側)または機能要素などのプラスチックコンポーネント上に小さなセンサをカプセル化することを可能にできる。
【0094】
以下で、従来からの(溶接)製造技術の具体例が、この技術による製品と併せて、
図1aを参照して説明され、機能要素3をベース材料2へと3D印刷するステップを含む典型的な実施形態による技術と比較される。
【0095】
図1aは、従来から製造工程の例を示す概略図である。製造は、溶接のステップを使用して機能要素9をベース材料2に接続し、さらには/あるいはベース材料2へと接続するステップを含む。従来からのやり方で生み出された機能要素9は、部品を互いに接続するステップに先立って、別のステップで製造されている。おそらくは、従来からの機能要素9は、生産者から購入されていてもよい。従来からの機能要素9をベース材料2に接続し、さらには/あるいはベース材料2へと接続するために、従来からの機能要素9は、従来からの機能要素9の本体9bから突出する過剰な表面9cを有する延長部分9aを備える。延長部分9aは、部品を互いに溶接するステップのための表面、すなわち実質的に過剰な表面9cをもたらすために必要とされる。また、延長部分9aを、アセンブリフランジと呼ぶこともできる(例えば1つ以上の管などの部品を容器に接続するための本明細書で定義されるフランジと混同してはならない)。
【0096】
延長部分9aは、溶接のステップを過剰な表面またはその付近において、とくには溶接機8がベース材料2に接触する接触面2aにおいて実行できるように、溶接機8を延長部分9aに達するように従来からの機能要素9の本体9bを覆って配置する必要があるため、従来からの機能要素9の本体9bの寸法を過ぎて延びている。
【0097】
ベース材料2は、延長部分9aが少なくとも部分的にベース材料2の一方側に配置され、一方の表面、すなわち図中のベース材料2の下面Lに面するように、従来からの機能要素9の本体9bを押し込み、もしくは引き込み、あるいは駆動することができる開口部2bを備える。従来からの機能要素9の本体9bは、少なくとも部分的に、ベース材料2の下面Lの反対側に配置され、ベース材料2の上面Uから延びる。
【0098】
溶接機8が、従来からの機能要素9の本体9bを覆って配置され、少なくとも部分的にベース材料2の上面Uに接触する。表面2aにおいて、接続が溶接機8によって確立される。溶接機8は、下方の材料、すなわちベース材料2の上面Uの一部である表面2aへと熱をもたらすように構成される。熱は、融合および/または接続を確立させることができるように、ベース材料の層の厚さに沿ってベース材料を通り、従来からの機能要素9の延長部分9aの上面へと移動する。とくには、重合および/またはポリマー反応に基づく融合が、部品の接続を可能にする。
【0099】
図示のように、溶接のステップは、いくつかのステップを含む。ベース材料2に開口部2bが必要であり、接続の前に形成される必要がある。従来からの機能要素9をベース材料2および開口部2bに対して配置することも、接続のステップの前かつ開口部2bの形成後に必要である。溶接機8を配置する必要があり、とくには従来からの機能要素9を覆って配置する必要がある。これらのステップが実行された場合に限り、溶接のステップを実行することができる。加えて、溶接機8を、さまざまな従来からの機能要素9の形状に合わせて提供および/または調整することが必要となり得る。
【0100】
図1bが、本開示によるベース材料に接続された典型的な3D印刷による機能要素を示す概略図である。機能要素3は、表面および/または界面2aにおいてベース材料2に接続された補強構造3fを備える。機能要素3の本体は、補強構造3fの上に印刷されている。
【0101】
あるいは、補強構造3fを設けることなく、機能要素3をベース材料2へと直接印刷することも可能であり得る。
図1aおよび
図1bの図の比較から、従来からの機能要素9の延長部分9aが、補強構造3fよりも長いことを見て取ることができる。さらに、補強構造3fは、従来からの機能要素9の延長部分9aよりもさらに短く、はるかに薄く実現することが可能である。3D印刷による機能要素3を、いかなる補強構造3fも備えずに実現することさえ可能である。
【0102】
図1aおよび
図1bの線L
1は、影、すなわち機能要素3の形状の下方の平面、すなわち本図においては基本的にベース材料2の平面への正射影を示している。延長部分9a、すなわち溶接のステップを適用するときに従来の技術において必要とされるアセンブリフランジ(
図1a)は、投影線L
1を過ぎて延びている。延長部分9aは、影、すなわち溶接機8の形状の下方の平面、すなわち本図においては基本的にベース材料2の平面への投影を示す線L
2に沿って溶接機8が圧力および熱を加えることができるように長い。換言すると、延長部分9aの長さd
2は、溶接機8によって延長部分9aの表面9cに圧力および熱を加えることができるような充分な長さとなるように、線L
1を超える必要がある。長さd
2は、機能要素3の構造に依存する。機能要素3がベース材料の平面への投影/影に関して大きな構造を有する場合、延長部分9aも大きくなる必要がある。
図1bに示される例による延長部分9aの長さd
1は、従来からの(溶接)技術において必要とされる長さd
2と比較して短くてよい。
図1bに示される例による延長部分9aの長さd
1は、とくには、線L
1を超えない/線L
1と交差しないように短くてよい。延長部分9aは、ベース材料2を機能要素3に接触させるための表面を提供する。したがって、機能要素3がベース材料2に直接印刷されるため、この表面を、
図1bに示される例に従って縮小することができる。とくには、延長部分9aは、その実質的に全表面にわたってベース材料2に溶接される。
以下で、機能要素3を備えた好ましいSUバッグ1の例について説明する。
【0103】
図2が、典型的な実施形態によるバイオリアクタ、すなわち本質的に使い捨て(SU)バッグ1の概略図である。SUバッグ1は、SUバッグ1の前駆体であるベース材料2へと3D印刷され、あるいはSUバッグの壁または外被の外面2aへと3D印刷された1つ以上の機能要素3を備え、SUバッグは、既製の製品であってよい。一般に、ベース材料2は、機能要素3が印刷されるSUバッグ1の複合材料である。あるいは、機能要素3を、既製のSUバッグへと印刷することも可能である。ベース材料2、すなわちSUバッグの前駆体は、SUバッグ1の表面2aでもある表面2aを有する。機能要素3は、表面2aへと印刷される。本図において、この表面2aは、SUバッグ1の壁および/または外被の外側表面によって表されている。
【0104】
SUバッグ1は、SUバッグ1を保持し、持ち上げ、吊り下げ、さらには/あるいは運ぶために使用することができるハンドル3aを備える。SUバッグ1は、管とSUバッグ1の内部ボリュームとの間の流体の接続を確立させるための接合部3bおよび/またはフランジおよび/またはポートのいずれかである機能要素3をさらに備える。接合部3bに、管とSUバッグ1との間の確実な接続をもたらすために、ねじ山を設けることができる。あるいは、例えばプラグおよび/またはブラケットなどを備える他の種類の接続を設けることができる。
【0105】
さらに、SUバッグ1は、ポート3cを備え、ポート3cは、例えば、本図には示されていないが、窓を備える光ポートであってよい。分光計測などの光学的測定を、窓を通して行うことができる。ポート3cを、例えば光学センサを少なくとも部分的にホストするように構成することができる。ポート3cは、例えばポート3cの3D印刷が完了した後に窓を配置することができるなど、部分的にのみ3D印刷されてもよい。典型的には、光学窓として使用されるガラスまたは他の材料は、印刷可能材料として適格でなく、したがって窓を別途組み込むことが必要となり得る。窓をホストするためのフレームを、機能要素3として印刷することができる。しかしながら、ポリマー窓材料を、ポート3cを3D印刷するステップにおいて印刷することも可能である。これに代え、あるいはこれに加えて、ポート3cは、SUバッグ1の内部へのアクセスを確立させるための開口部を備えることもできるが、これは、本図に明示的には示されていない。
【0106】
バイオリアクタ1、すなわち本質的に
図2の典型的な実施形態によるSUバッグは、センサ4を備えるセンサホルダ3dを備える。あるいは、センサホルダ3dは、管ホルダであってもよい。また、センサホルダ3dを、本図には示されていない補強構造と組み合わせることもできる。例えば、補強または支持構造を、SUバッグの壁に印刷することができる。センサホルダ3dを、少なくとも部分的に、補強構造へと印刷することができる。
【0107】
センサホルダ3dは、本図には示されていないが、電子コンポーネントを備えてもよい。電子コンポーネントを、センサホルダ3dを3D印刷する際に実装することができ、とくには印刷することができる。
【0108】
図2の図によれば、センサホルダ3dは、SUバッグ1内の媒体に接触できるセンサ4を少なくとも部分的にホストする。この場合、センサホルダ3dは、好ましくは、SUバッグ1の内部ボリュームへの物理的なアクセスを提供する。あるいは、センサ4は、必ずしもSUバッグ1の内部ボリューム内の媒体に接触する必要はない。例えば、センサ4は、単にSUバッグ1の壁の外面2aの温度を調べる温度センサであってよい。
【0109】
SUバッグ1は、ラベル3e、すなわちSUバッグの壁の外面に3D印刷されるフィールドおよび/または材料の層をさらに備える。本図では、さらにバーコードがラベルに印刷されている。これに代え、あるいはこれに加えて、ラベルは、アンテナ素子(本図には示されていない)を有するRFIDコードを備えることができる。さらに、ラベルは、おそらくはSUバッグ1の内部の内容物を示す他の種類の情報を含むことができる。
【0110】
このバイオリアクタ、すなわち本質的に
図2のSUバッグ1は、構造物3f、すなわち安定化および/または強化および/または補強要素3fである少なくとも1つの機能要素3をさらに備え、これは、例えばSUバッグ1を直立させることを可能にする。補強要素3fは、この場合にはバスケットの形状を有し、例えばバスケットの形態の太くて丈夫なフィラメントリブ構造など、リブを有するフィラメント構造で基本的に構成される。
【0111】
そのような補強要素3fを、エッジに沿って適用でき、あるいは例えばSUバッグ1の底部など、SUバッグ1の壁が損傷を避けるために支持を必要とする領域に適用できることは、自明である。また、リブ付きの補強要素3fを、例えば本質的にSUバッグ1の壁または外被の表面2a全体にわたって適用し、きわめて強力な安定性および支持を提供することも可能である。
【0112】
好ましくは、ハンドル3a、接合部3b、およびセンサホルダ3dなどの機能要素3は、本図には明示的には示されていない補強構造を備える。補強構造は、ベース材料2の安定性を局所的に強化および支持するために機能要素3の印刷時にベース材料2へと印刷される3D印刷による層であってよい。補強構造は、ハンドル3a、接合部3b、およびセンサホルダ3dなどの機能要素とベース材料との間の接触領域を取り囲むことで、要素を強化し、機能要素3とベース材料2との間の接続が容易に破れたり、さらには/あるいは劣化したりすることを防止することができる。
【0113】
図3は、SUバッグ1またはその部品を製造するための典型的な組立装置10の概略図である。組立装置10は、ベース材料2を供給および配置するための手段12、すなわちこの場合にはコンベヤベルトを備える。ベース材料2のロール14が、コンベヤベルト12によって方向14aへと広げられる。
【0114】
典型的な製造ラインが、本図に示されている。とくにはプリンタ押出機ヘッドであってよいプリンタヘッドを備える3D印刷装置11が、機能要素3を印刷すべきベース材料2の表面2aの上方に配置される。プリンタヘッドは、印刷可能材料を実質的に溶融させるためのヒータ13を備える。3D印刷装置11、とくにはプリンタ(押出機)ヘッドは、図中の矢印によって示されるx-y次元の層をスキャンする。換言すると、3D印刷装置11のプリンタヘッドは、印刷可能材料5の実質的に二次元の層またはシート3g、すなわちきわめて薄い層を、表面2aあるいはすでに印刷された層3gまたは層3gの積層へと印刷しながら、(x-y次元の)水平面をスキャンする。印刷可能材料5を加熱することにより、材料をベース材料2の表面2aに堆積させることで、ベース材料2を部分的に溶融させることができ、したがって印刷可能材料5をベース材料2にしっかりと固定し、とくには印刷可能材料5とベース材料2とを融合させて、両者をあたかも一緒に溶融させたかのように統一体へと合体させ、あるいは溶け合わせることができる。換言すると、印刷可能材料5をベース材料2の表面2aに直接3D印刷することにより、別個の溶融ステップは必要なく、したがって生成される機能要素3とベース材料2との効率的な接続が可能になり、とくには従来からの溶接(例えば、
図1aを参照)と比べて小さなフットプリント(例えば、
図1bを参照)を可能にできる。これに関連して、印刷される機能要素2とベース材料2との機械的接続をさらに改善できるように、ベース材料2を(例えば、図示されていないヒータによって)追加で加熱することができると考えられる。上記の結果として、印刷可能材料5は、印刷される機能要素3をベース材料2(の表面2a)へと、とくには密封または流体を漏らさない様相で、少なくとも部分的に接続し、あるいは機械的に固定するために、三次元印刷の際に加熱される。
【0115】
層3gが完成すると、3D印刷装置11のプリンタヘッドは、別の位置へと、実質的にx-y平面の垂直方向に移動する。x-y平面は実質的に水平面であるため、垂直方向は、矢印および符号「z」で示される鉛直方向である。
【0116】
再び、3D印刷装置11のプリンタヘッドは、さらなる実質的に二次元の層またはシート3gを先行の層3gの上に印刷しながら、(x-y次元の)水平面をスキャンする。上述のステップは、機能要素3が完成するまで繰り返され、あるいは繰り返されてよい。機能要素3がどのように見えてよいか、およびそれに応じた方法ステップがどのように実行されるかについての指示は、コンピュータ制御であってよく、とりわけ3Dプリンタ11が接続され得るコンピュータにおいて実行されるソフトウェアプログラムからもたらされてよい。
【0117】
好ましくは、3D印刷は、溶融フィラメント製造(FFF)および/または溶融堆積モデリング法(FDM)および/または層ごとの適用および/または液滴ごとの適用を使用して実行される。3D印刷装置11に、ロール5bからもたらされる印刷可能材料5のフィラメント5a(金属または熱可塑性フィラメントなど)が供給される。あるいは、印刷可能材料5は、粉末または顆粒などの分画および/または粉砕および/または断片化された材料であってよい。印刷可能材料5を、とくには、3D印刷によって印刷可能材料で形成された機能要素3を、(例えば、SUバイオリアクタ1へと形成された)ベース材料2と共に、とくにはガンマ線照射または蒸気滅菌などの滅菌プロセスによって事前に滅菌できるように、選択することができる。
【0118】
換言すると、3D印刷装置11は、機能要素3を、層ごとおよび/または液滴ごとの技術にて、ベース材料2の表面2aへと(例えば、溶融フィラメント製造(FFF)技術および/または溶融堆積モデリング法(FDM)を使用して)直接印刷することにより、機能要素3をベース材料2に機械的に固定することができる。このようにして、機能要素3とベース材料2との間の流体を漏らさず、あるいは密封された接続が、好都合に可能である。熱19は、例えば、印刷中の機能要素3のための印刷可能材料5を、ベース材料2の材料およびすでに印刷されていてよい層3gと融合させ、さらには/あるいは接続し、さらには/あるいは融解させるために、とくには押出機ヘッドの熱供給装置などの熱供給装置18によって供給される。典型的には、表面2aに接触する第1の印刷層3gが、少なくとも部分的にベース材料2の表面2aに接続される一方で、さらなる後続の層3gは、少なくとも部分的に、すでに印刷された層3gに接続される。
【0119】
熱19を、例えば、加熱されたコンベヤベルト、熱風、赤外線放射源、などのうちの任意の1つ以上であってよく、あるいはそれらを備えることができる熱供給手段(図示せず)によって、ベース材料2へと供給することも可能である。熱19を、ベース材料の上部(図示のとおり)または下部に適用することができる。換言すると、ベース材料2を、プロセス全体を通して永続的に加熱することができ、あるいは3D印刷のステップの実行前および/または実行中に予熱することができる。
【0120】
温度の調整によって注意が払われる。この点で、背後のシート材料の1つ以上の層が完全に溶融する前に、ちょうど界面において結合が生じるように2つの材料の融点に到達すると好都合である。温度は、例えばベースシートの配合、ベースシートの厚さ、目標サイクルタイム、ならびにコンポーネント材料の配合および厚さに依存する。
【0121】
典型的には、3D印刷装置11を、機能要素3の構造を実現するために三次元(例えば、xyz次元)で移動するように制御する(とくには、コンピュータによって制御する)ことができる。したがって、3D印刷装置11を、設計者から入力されたデータまたは設計に基づいて、コンピュータによって(例えば、デジタルプログラムまたはソフトウェアに基づいて)誘導または制御することができる。したがって、設計者であるユーザは、機能要素3および/またはSUバッグ1の構造を仮想的および/またはデジタル的に構築および/または設計することができる。そこから生成されたデータを、コンピュータの指示に従って機能要素3を実現する3Dプリンタ11に転送することができる。
【0122】
これに代え、あるいはこれに加えて、ベース材料2を供給および配置するための手段14、とくにはステージおよび/またはコンベヤベルトを、三次元で移動するように構成することができる(本図には示されていない)。この場合、3Dプリンタ11が必ずしも印刷プロセスの最中に移動する必要がない一方で、ステージが、3D印刷装置11からの層がベース材料2の正しい位置に適用されるように、コンピュータによってもたらされる指示に従う。
【0123】
機能要素3は、過剰な材料7と称される部品および/または部分を含む。このような過剰な材料7は、後のステップで除去されると考えられる。3D印刷装置11に、印刷可能材料5、例えばフィラメント、顆粒、粉末、または断片化された材料などを供給することができる。さらに、印刷可能材料5は、少なくとも部分的に、過剰な材料7a、7bまたはそれらの誘導体を含むことができる。
【0124】
この典型的な組立装置10による典型的な製造ラインの次のステップは、印刷(の少なくとも一部)が完了した後に機能要素3の余分な材料7を切断するステップである。したがって、組立装置10は、好ましくはレーザカッターを備えることができる過剰な材料7を除去し、とくには切除するための手段15を備える。図示の例においては、機能要素3からの過剰な材料7だけが除去されているが、ベース材料2からの過剰な材料も除去することができる。
【0125】
図3の典型的な製造ラインの後続のステップにおいて、除去された過剰な材料7aは、過剰な材料7aをリサイクルするための手段16、すなわち除去された材料7aをリサイクルするためのシステムに集められる。除去されて断片化された過剰な材料7aを粉砕し、さらには/あるいは粉々にするミルおよび/または粉砕機16aが設けられる。粉々にされた過剰な材料7bは、除去された材料7bを3Dプリンタ11へと供給するシステム17へと運ばれる。システム17は、除去された材料7bからフィラメント5aを押し出すように構成されたヒータ18を備える押出機を備えることができる。したがって、フィラメント5aを製造し、フィラメントロール5bに巻き取ることができる。フィラメントロール5bを使用して、溶融フィラメント製造(FFF)および/または溶融堆積モデリング法(FDM)を使用して3D印刷を実行するための印刷可能材料5のフィラメント5aを3Dプリンタ11に供給することができる。
【0126】
(これに代え、あるいはこれに加えて)任意により、システムを、過剰な材料7a、7bからシート(図示せず)などの新たなベース材料2を製造するように構成してもよい。したがって、除去された材料7aをリサイクルするためのシステム16は、除去されて粉々にされた材料7a、7bを溶融させるように構成された加熱手段をさらに含むことができる。除去された材料7a、7bをリサイクルするためのシステム16は、廃棄物を回避することができ、製造に必要な材料の量を減らすことができるため、好都合である。
【0127】
本質的に、
図3の組立装置10と共に提示される製造ラインにおいて実行される方法ステップが、
図4に概略的に要約されている。方法100は、シートおよび/または基板および/または既製のバッグおよび/またはバッグの壁および/またはバッグの外被などのベース材料2を供給するステップ101を含む。
【0128】
ベース材料2の表面へと機能要素3を3D印刷するステップ102は、少なくとも部分的に同時に発生してよい(すなわち、時間的に分割されなくてよい)2つのステップに分離される。とくには、分離は、3D印刷ステップ102において行われる2つの異なる動作を単に説明するためのものにすぎない。ステップ102aにおいて、ベース材料2への機能要素3の3D印刷が扱われる。ステップ102bにおいて、機能要素3とベース材料2との間の接続および/または融合を確立させるための機能要素3および/またはベース材料2のいずれかへの熱19の供給が扱われる。1つの特定の場合において、熱19は、3D印刷時にすでに供給されており、なぜならば、印刷可能材料5は加熱されて溶融し、したがってベース材料2の表面2aに最初に接触したときにベース材料2と融合するように充分に高温であるからである。他の例においては、熱19を、(少なくとも部分的に)例えば別個のヒータ(図示せず)によって行われる別個の作用として供給することができる。
【0129】
要約すると、単層または多層のベース材料2であってよい二次元シートを、とくには最適な環境において所定の位置にしっかりと保持して、少なくとも1つの印刷ヘッドまたは3D印刷装置11に対応して(例えば、下方に)直接装てんおよび/または供給することができる。プリンタヘッドは、2D材料および/または既製のSUバッグおよび/またはシートおよび/またはSUバッグのフィルムの一部分などのベース材料2の表面に接近(例えば、下降)し、印刷可能材料5をシート2の上面2aへと堆積させることにより、2つの物質間の結合を形成し、あるいは2つの物質を融合させて、最終的にベース材料2に機械的に固定された機能要素3を生み出すことができる。このプロセスを、層ごとのやり方で繰り返し継続して、機能要素3の3D形態を構築することができる。
【0130】
ひとたび完成した特徴および/または構造および/または形状(すなわち、1つ以上の機能要素3)がベース材料2の表面2aに追加されると、シート、すなわち機能要素3を有するベース材料2を、切断線を示す1つ以上の基準マークを読み取り、さらには/あるいはSUバッグの一部分の少なくとも1つのパターンを切断することができる第2のステージへとさらに運ぶことができる。
【0131】
1つ以上の部品が切断されると、それらをコンベヤベルトから取り除き、SUバッグへと溶接することができる。この段階で、廃棄物および/または除去された過剰な材料7aを粉砕段階、すなわちミル16aまたは粉砕機へと供給し、ペレット化し、とくには除去された材料7aをとりわけフィラメント5aの形態で3Dプリンタ11へともたらす押出機および/またはシステム17へと移動させることが可能であってよい。システム17は、押出機を備えることができる。具体的には、除去され、とりわけ切除された過剰な材料7aを、フィラメント5aとして押し出し、他の用途に使用し、さらには/あるいはこのプロセスの冒頭の3Dプリンタ11への供給に使用し、さらには/あるいは新たなベース材料2の製造に使用することができる。
【0132】
別の選択肢または追加の選択肢は、ベース材料2に相当する2Dまたは3Dの既製のSUバッグチャンバを、3D印刷装置11の少なくとも1つの印刷ヘッドに対応させて(例えば、真下に)配置することである。SUバッグの表面の予熱が有利となり得る場合に、これを、機能要素3を3D印刷する前に、とくにはパルス状の高温ろ過空気および/または赤外線放射による熱対流によって実行することができる。
【0133】
本明細書に開示される3D印刷技術が、明らかに、SUバッグ1または本明細書に記載の機能要素3に限定されないことを、理解すべきである。本明細書に記載の実施形態による技術を使用して、任意のプラスチック要素をベース材料に接続することができる。
【0134】
図4に示される仕組みの典型的な方法100は、ベース材料2および/または機能要素3から過剰な材料7を取り除き、さらには/あるいは除去し、さらには/あるいは切除または切断するステップ103をさらに含む。除去され、とくには切除された過剰な材料7aを、後続の任意によるステップ(本図には示されていない)において、
図3に示した例によるリサイクルシステム16によって処理することができる。
【0135】
図5が、機能要素3をベース材料2の表面2aへと3D印刷するステップの最中の印刷装置11の詳細図である。ベース材料2は、3D印刷のステップのために方向14aに展開される素材ロール14から提供される。3Dプリンタ11は、とくには、例えば案内線に沿った切断に必要なカッターを案内するための1つ以上のマーカー3e(基準マークなど)を印刷済みである。さらに、3Dプリンタは、ベース材料2の表面2aに直接接触した補強構造3fを印刷済みである。この図は、3Dプリンタ11が機能要素3を補強構造3fへと印刷しようとしている瞬間を示している。補強構造3fへと印刷される機能要素3は、ベース材料2の表面2aに直接接触しなくてもよい。
【0136】
補強構造3fと機能要素3との組み合わせを、1つの単一の機能要素と見なすことができ、ベース材料2の表面2aと接触している部分は、本質的に補強構造3fである。あるいは、あまり直感的ではないが、補強構造3fを、機能要素3がその上に3D印刷されるベース材料2と見なすことも可能である。
【0137】
ベース材料2と機能要素3との間に補強構造3fを設ける利点は、安定性および抵抗力の改善である。機能要素3を曲げたときにベース材料2が損傷するリスクが、2つの部分の間に補強構造3fが設けられるがゆえに低減される。この特定の場合おいて、機能要素3に加えられる力をより広い領域に分散させることができる。したがって、機能要素3とベース材料2との間の継ぎ目または接続領域が裂けることを回避することができる。補強構造3fは、例えば、約0.01cm~約0.4cm、好ましくは約0.02cm~約0.1cmの間の特定の厚さの閉じた支持層および/または構造化された支持層であってよい。
【0138】
印刷ステップの前に、熱供給手段(図示せず)によってベース材料2の予熱19を行うことができる。あるいは、ベース材料2を、3D印刷プロセスの全体を通して加熱することができる。熱供給手段は、加熱されたコンベヤベルト、熱電球、熱風銃、オーブン、および/または赤外線放射源などを備えることができる。
【0139】
図6aが、実質的に二次元(2D)構造に折り畳まれた機能要素3を有する典型的な既製のSUバッグ1の上面図である。この構成において、機能要素3を、好ましくは、SUバッグ1上に3D印刷することができる。これに代え、あるいはこれに加えて、機能要素3は、SUバッグ1の前駆体であるベース材料2上に3D印刷され、ここで、SUバッグ1の壁は、機能要素3がベース材料2の表面2aに適用された後の段階において互いに溶接される。
【0140】
本図において、SUバッグ1は、ポート3bを備え、ポート3bは、おそらくはパイプおよび/または管をポート3bに接続するためのねじ山を有する。さらに、SUバッグ1は、例えば管、パイプ、および/または他の要素を保持するための一組のホルダ要素3dを含む。ホルダ要素3dを、少なくとも1つの補強要素を備えてもよい領域へと印刷することができる。さらに、SUバッグ1は、とくには展開されて充てんされた状態において安定性を提供するために、少なくとも1つの補強構造3fを有する支持された底部を備える。破線は、広げられた状態のSUバッグ1のエッジに相当する事前に折り曲げられたエッジを示す。
【0141】
図6aに示されているSUバッグ1の状態は、SUバッグ1の購入時、輸送時、および/または保管時の状態であり得る。好ましくは、SUバッグ1は、この状態ですぐに使用することができ(とくには、事前に滅菌されている)、単に使用前に展開するだけでよい。
【0142】
図6bは、実質的に3D構造へと展開された
図6aの例による機能要素を備えた既製のSUバッグ1の斜視図である。展開は、エッジを層から引き離すことによって行うことができ、さらには/あるいは流体(例えば、空気)を例えば少なくとも1つのポート3bを介してSUバッグ1の内部へと送り込むことによって行うことができる。管4bが、
図6bのSUバッグ1のポート3bに接続されている。管を、ホルダ要素3dのうちの1つによって保持することができる。この図は、SUバッグ1の底部が、補強構造3fによってエッジおよび底面に沿ってどのように支持されるのかを明らかにしている。補強構造3f、ポート3b、およびホルダ要素3dは、剛性材料で作られている。SUバッグ1の側壁および上壁は、可撓性材料で作られている。この材料の組み合わせにより、SUバッグ1は、セミフレキシブルになる。SUバッグ1は、すぐに使用できる状態であり(とくには、事前に滅菌されている)、現在の状態で媒体を充てんすることができる。
【0143】
以下で、とくには典型的な実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらなる可能な特徴を提供するために、いくつかの一般的な考慮がなされる。
【0144】
使い捨て容器1という用語は、バイオリアクタSUバッグ1または単に特定の形態のSUバッグ1の意味を含む一般的な表現である。バイオリアクタ1という用語は、多数の用途のための容器の意味を含むこともできるが、本質的に、本実施形態は、主にSUバッグ1を含む。このため、両方の表現、すなわちバイオリアクタおよびSUバッグに、同じ参照符号「1」が使用される。
【0145】
SUバッグ1、とくにはバイオリアクタ1を、一般に、1回だけの使用、すなわち一度にアイテム(SUバッグ、とくにはバイオリアクタ1)の1回の使用に合わせて構成することができるが、必ずしもこれに制限されるわけではない。使い捨てバッグ、とくには使い捨てバイオリアクタを、ユーザの必要に応じて、複数回使用することや、特定の期間にわたって使用することも可能である。本明細書に開示されるすべての実施形態を、複数回の使用のためのバイオリアクタ1においても実現できることを、理解すべきである。
【0146】
機能要素3は、例えば測定、化学的および/または物理的反応、ならびに/あるいは処理ステップの実現のための特定の機能を容器、とくには使い捨てバッグに提供する実質的に三次元(3D)の要素である。一般に、機能要素は、実質的に二次元(2D)の要素ではない。
【0147】
より詳細には、機能部品、とくには機能要素3は、ポート3bまたはフランジなどの流体の移動のためのコンポーネント、センサポートおよび/またはセンサホルダ3dなどのセンサ4のためのコンポーネント、補強材および/または補強構造および/またはパターン3fなどの安定性のためのコンポーネント、ラベル3eまたはマーカーなどのラベリングのためのコンポーネントであってよい。溶融パラメータに依存するフィルム材料との適合性、および機能に応じて、機能要素3の少なくとも一部分を形成することができる3D印刷可能材料5は、以下の材料のうちの1つ以上であってよく、さらには/あるいは以下の材料のうちの1つ以上を含むことができる:PE(ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、TPE(熱可塑性エラストマ)、EVA(エチレン酢酸ビニル)、フルオロポリマー、PET(ポリエチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PSU(ポリスルホン)、PES(ポリエーテルスルホン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、コポリエステル、PMMA(ポリ(メチルメタクリレート))、PBI(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸)、PEI(ポリエチレンイミン)、PPO(ポリ(フェニレンオキシド))、PS(ポリスチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PU(ポリウレタン)、シリコーン、アクリル樹脂、フィラーを含む複合樹脂(例えば、ガラス繊維を含むPLA)、医療、製薬、および生物医薬の用途に適したものとして開発および認定されたあらゆる新しい材料、ならびに上述の材料のうちの少なくとも1つからの複合材料。ベース材料2、とくには壁要素2aなどの使い捨てバッグ1の他の要素も、少なくとも部分的に、上記列挙の材料を含むことができ、あるいは上記列挙の材料で構成されてよい。
【0148】
機能要素3の少なくとも一部分を3D印刷し、すなわち構築および/または形成する印刷可能材料5は、とくには熱可塑性材料を含むことができる。複数の材料、とりわけ前記材料の混合物またはブレンドを、印刷可能材料5として使用することも可能である。したがって、機能要素3を、少なくとも2つの実質的に異なる材料のブレンドから構成することができる。これは、機能要素3を印刷するステップの前に、2つの材料を一緒に混合できることを意味する。機能要素3は、本質的に均一に混合されたブレンド材料を含む。あるいは、機能要素3を、或る部分について第1の材料から、別の部分について別の材料から形成することができる一方で、第1および第2の材料は、純粋であっても、ブレンドされても、あるいは本質的に均一に混合されてもよい。換言すると、材料のブレンドは、機能要素3の一部または一部分であり、例えばベース材料2に直接接触して配置され、機能要素3を印刷するプロセスを出発または開始させる遷移フィラメントであってよい。
【0149】
例えば、機能要素3の印刷は、例えばLDPEまたはベース材料2と融合する任意の材料などの純粋な材料から出発でき、この材料は、フィラメントおよび/または機能要素3の長さにわたって、第2の材料へとブレンドし、第2の材料は、例えばセンサ4または補強材3fあるいは他の種類の機能要素3を構築するための機能要素3の別の一部または一部分により適する。好ましくは、多材料フィラメント、すなわち異なる材料を含む部分を有する機能要素3は、例えば芯と鞘など、とりわけフィラメントの直径に関し、あるいはフィラメントの長さに関して、異なる領域において異なる材料特性を提供する。
【0150】
使い捨て容器は、フィルムベースの容器であってよい。フィルムベースの容器は、薄い実質的に2Dのシートを含む壁を少なくとも部分的に備える容器であってよい。
【0151】
SUバッグ1は、少なくとも部分的にベース材料2に相当し得るバッグチャンバーフィルムと一般的に呼ばれるプラスチックシートから構成されることが多い可撓性または半剛体のバイオプロセシング容器であってよい。フィルムの厚さは、例えば40μm~約800μmの間であってよく、好ましくは約80μm~約400μmの間であってよい。フィルムは、単層または多層のいずれかで構成されてよい。典型的には、フィルムは、EVA、PE、PET、PA、EVOH(エチレン-ビニルアルコール-コポリマー)、フルオロポリマー、PP、TPEのうちの少なくとも1つを含むことができる。使い捨て容器とも呼ばれるSUバッグ1は、半剛体または剛体の使い捨てプラスチック容器、実験室用のSUバッグおよび/または容器、ならびに食品および飲料産業用のSUバッグおよび/または容器を含むことができる。
【0152】
可撓性容器は、可撓性シートおよび/または可撓性フィルムなどの可撓性材料で作られる。セミフレキシブル容器は、部分的に可撓性材料で作られ、部分的に剛体材料で作られる(例えば、容器の片側または側面の一部)。剛的な要素3b、3d、3fと、可撓性材料で作られた側壁および上壁とを有するセミフレキシブル容器の一例が、
図6bに示されている。
【0153】
バッグ1などの典型的なSUコンテナは、約5mL~約5000Lの間とくには約1L~約2000Lの間のサイズを有することができる。
【0154】
容器は、とくには、任意の内容物(バイオ医薬品溶液など)の製造、保管、混合、安定性試験、検証、処理、および/または輸送のための容器であってよい。容器は、とくには、例えばバイオ医薬品の製造のための使い捨てバイオリアクタなどの使い捨て容器であってよい。使い捨て容器は、少なくとも部分的に可撓性および/またはセミフレキシブルであってよく、少なくとも部分的に2Dおよび/または3D構造であってよい。
【符号の説明】
【0155】
1 使い捨て(SU)バッグとも略される使い捨てバッグおよび/またはバイオリアクタ使い捨てバッグなどの使い捨て容器
2 ベース材料、とくには本質的に二次元であるシートおよび/または使い捨てバッグの壁
2a 機能要素が印刷されるベース材料の表面および/または接着面
2b ベース材料の開口部
3 3D印刷による機能要素
3a 機能要素であるハンドル
3b 機能要素である接合部および/またはフランジ
3c 機能要素であるポート
3d 機能要素であるセンサホルダ(センサ有りまたはセンサ無し)および/または管ホルダ
3e 機能要素であるラベルおよび/または参照マーカーおよび/または基準
3f 機能要素である構造、パターン、安定化、強化、および/または補強要素
3g 機能要素の一部としての印刷可能材料の層
4 センサ
4a 管および/またはパイプ
5 印刷可能材料
5a フィラメント
5b フィラメントロール
6 ベース要素に接続された機能要素の一部分
7 除去/切除されるべき機能要素の過剰な材料
7a 除去/切除された機能要素の過剰な材料
7b 機能要素の粉砕および/または断片化された過剰な材料
8 溶接手段
9 従来からの機能要素
9a 機能要素の延長部分/組立フランジ
9b 従来からの機能要素の本体
9c 過剰な表面
10 組立装置
11 三次元(3D)印刷装置、とくにはプリンタ(押出機)ヘッド
12 ベース材料を供給および保持するための手段、とくにはコンベヤベルト
13 加熱装置
14 ベース材料のロール
14a ロールの引き出し方向
15 機能要素および/またはベース材料の過剰な材料を除去するための手段、例えばレーザカッター
16 除去され、とくには切除された過剰な材料をリサイクルするための手段
16a 除去され、とくには切除された過剰な材料のコンポーネントサイズを小さくするためのミル
17 除去され、とくには切除された材料を3Dプリンタへと供給し、さらには/あるいは過剰な材料から新しいベース材料を製造するシステム
18 加熱手段
19 熱
100 使い捨てバイオリアクタ、とくには使い捨てバッグの製造方法
101 ベース材料を供給するステップ
102 (3D)三次元印刷のステップ
102a ベース材料の表面に機能要素を3D印刷するステップ
102b 熱の供給をもたらし、機能要素をベース材料の表面に接続するステップ
103 機能要素および/またはベース材料のいずれかの過剰な材料および/または部分を除去および/または切除するステップ
U ベース材料、とくには2Dシートの上面
L ベース材料、とくには2Dシートの下面
L1 ベース材料への機能要素の形状の投影/影を定義する線
L2 ベース材料への溶接機の形状の投影/影を定義する線
d1 本実施形態において使用され得る組立フランジ/延長部分の長さ
d2 溶接のステップ(従来からの技術)に必要な組立フランジ/延長部分の長さ