(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】飛行中の関心のある場所の編成
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240304BHJP
【FI】
G06Q50/40
(21)【出願番号】P 2021560280
(86)(22)【出願日】2020-03-24
(86)【国際出願番号】 US2020024455
(87)【国際公開番号】W WO2020198222
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-24
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521440068
【氏名又は名称】ベトリア インタラクティブ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン、 ダンカン チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ベクスラー、 ボリス
(72)【発明者】
【氏名】デュレネス、 デビッド ニール
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-222373(JP,A)
【文献】特開2012-167970(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0233717(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0260916(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機に搭乗している乗客に
POI(関心点)を提示する方法であって、
マッピングサーバによって、第1の複数のロケーションレコードを含むグローバルロケーションデータセットを受信するステップと、
前記マッピングサーバによって、少なくとも1つのエアライン路線及び目的地サーバからエアラインサービス領域データを受信するステップと、
前記マッピングサーバによって、前記エアラインサービス領域データの複数の路線を、前記グローバルロケーションデータセットの一部のPOI(関心点)と相関させることによって、エアライン固有のデータセットを生成するステップと、
前記航空機の航空機サーバによって、前記エアライン固有のデータセット
を前記マッピングサーバから受信するステップであって、前記エアライン固有のデータセットは、
第2の複数のロケーションレコードを含み、
前記第2の複数のロケーションレコードの各々は前記第1の複数のロケーションレコードの中に含まれており、前記第2の複数のロケーションレコードの各々が、
POI
及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義され
、前記第2の複数のロケーションレコードは、POIに関連する1つ以上のインターネットハイパーリンクを含むメタデータを含む少なくとも1つのロケーションレコードを含むステップと、
即時路線における同じ飛行で旅行している2人以上の乗客の飛行中の調査を介して収集された結果に基づいて、まだ飛行中である間に、前記第2の複数のロケーションレコードの少なくとも1つに関して修正された一意のランクを生成するステップであって、前記即時路線は飛行出発地及び飛行到着位置を含むステップと、
前記航空機の現在位置を決定するステップと、
前記現在位置に基づいて、及び前記
第2の複数のロケーションレコードの各々の前記
修正された一意のランクに基づいて、前記航空機内の乗客ディスプレイにおいて、前記
第2の複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットに関連付けられた複数のPOIインジケータ及び地図の提示を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記
第2の複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットは、前記
第2の複数のロケーションレコードの残りのサブセットよりも上位のランクを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記
マッピングサーバは、前記
第2の複数のロケーションレコードの各々に前記一意のランク
又は前記修正された一意のランクの少なくとも1つを割り当てる
、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記
第2の複数のロケーションレコードの各々は、少なくとも1つのメタデータをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の複数のロケーションレコードの各々について、前記少なくとも1つのメタデータ
の各々は、POIのタイトル、POIの説明、POIに関連する1つ以上の画像ファイル、POIのカテゴリ、POIに関連する1つ以上のキュレーションされたソーシャルメディア投稿、又はPOIに関連する1つ以上のインターネットハイパーリンクのうちの1つを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記現在位置を決定するステップは、
機内航空機位置決めシステムから前記現在位置を受信すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記
修正された一意のランクは、前記航空機に搭乗する複数の乗客の人口統計学的データ、心理学的データ、又は両方に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のPOIインジケータを使用して既定量のPOIを提示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ディスプレイにおいて、ジオフェンス領域の提示を制御するステップをさらに含み、前記複数のPOIインジケータの各々は、前記ジオフェンス領域内に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ジオフェンス領域をサイズ変更するための乗客コマンドを受信するステップと、
前記コマンドに応答して、更新された複数の位置レコードを決定するステップであって、各々がサイズ変更されたジオフェンス領域内にPOIを有するステップと、
前記ディスプレイ上の前記ジオフェンス領域をサイズ変更して、前記更新された複数の位置レコードの各々について、更新された複数のPOIインジケータの提示を制御するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ジオフェンス領域は、前記航空機の現在の飛行の目的地である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記提示を制御するステップの前に、前記ディスプレイを介して提示された乗客調査への入力に基づいて前記
第2の複数のロケーションレコードを再ランク付けするステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記受信するステップ、
前記生成するステップ、前記決定するステップ、及び前記制御するステップは、
前記航空機サーバによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記受信するステップ、
前記生成するステップ、前記決定するステップ、及び前記制御するステップは、少なくとも部分的に前記ディスプレイによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
航空機乗客ディスプレイを介して提示を制御するために航空機サーバによって実行可能な命令のセットを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記命令は、
複数のロケーションレコードを含むエアライン固有のデータセットを
マッピングサーバから受信することであって、各ロケーションレコードは、
POI(関心点)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義され
、前記複数のロケーションレコードは、POIに関連する1つ以上のインターネットハイパーリンクを含むメタデータを含む少なくとも1つのロケーションレコードを含み、前記マッピングサーバは、少なくとも1つのエアライン路線及び目的地サーバからグローバルロケーションデータセット及びエアラインサービス領域データを受信し、前記エアラインサービス領域データの複数の路線を、前記グローバルロケーションデータセットの一部のPOIと相関させることによって、前記エアライン固有のデータセットを生成すること、
即時路線における同じ飛行で旅行している2人以上の乗客の飛行中の調査を介して収集された結果に基づいて、まだ飛行中である間に、前記複数のロケーションレコードの少なくとも1つに関して修正された一意のランクを生成することであって、前記即時路線は飛行出発地及び飛行到着位置を含むこと、
航空機の現在位置を決定すること、及び
前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の前記
修正された一意のランクに基づいて、前記ディスプレイにおいて、前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットに関連付けられた複数のPOIインジケータ及び地図の提示を制御すること
を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項16】
前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットは、前記複数のロケーションレコードの残りのサブセットよりも上位のランクを有する、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
前記命令は、
前記ディスプレイにおいて、ジオフェンス領域の提示を制御することであって、前記複数のPOIインジケータの各々は、前記ジオフェンス領域内に配置されること、
前記ディスプレイが前記ジオフェンス領域をサイズ変更するための乗客コマンドを受信することに基づいて、更新された複数のロケーションレコードを決定することであって、各々がサイズ変更されたジオフェンス領域内にPOIを有すること、及び
前記ディスプレイにおいて、前記サイズ変更されたジオフェンス領域内の前記更新された複数のロケーションレコードの各々について、更新された複数のPOIインジケータの提示を制御すること
をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項18】
コンピュータ実行可能命令の第1のセットをマッピングサーバにインストールするステップであって、前記第1のセットは、
第1の複数のロケーションレコードを含むグローバルロケーションデータセットを受信することであって、前記第1の複数のロケーションレコードの各々は、
POI(関心点)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義されること
であって、前記第1の複数のロケーションレコードは、POIに関連する1つ以上のインターネットハイパーリンクを含むメタデータを含む少なくとも1つのロケーションレコードを含むこと、
少なくとも1つのエアライン路線及び目的地サーバからエアラインサービス領域データを受信すること、及び
前記グローバルロケーションデータセットの一部のPOIと前記エアラインサービス領域データの複数の路線を相関させることによって、エアライン固有のデータセットを生成すること
を含むステップと、
コンピュータ実行可能命令の第2のセットを航空機サーバにインストールするステップであって、前記第2のセットは、
前記エアライン固有のデータセットを受信すること、
即時路線における同じ飛行で旅行している2人以上の乗客の飛行中の調査を介して収集された結果に基づいて、まだ飛行中である間に、前記複数のロケーションレコードの少なくとも1つに関して修正された一意のランクを生成することであって、前記即時路線は飛行出発地及び飛行到着位置を含むこと、
航空機の現在位置を決定すること、及び
前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の前記
修正された一意のランクに基づいて、航空機乗客ディスプレイにおいて、地図及び複数のPOIインジケータの提示を制御することであって、前記複数のPOIインジケータの各々は、上位にランク付けされたロケーションレコードに関連付けられること
を含むステップと
を含む、方法。
【請求項19】
コンピュータ実行可能命令の第3のセットをロケーションコンテンツサーバにインストールするステップであって、前記第3のセットは、
前記第1の複数のロケーションレコードを生成することによって、前記グローバルロケーションデータセットを生成すること、
前記グローバルロケーションデータセットを記憶すること、
前記グローバルロケーションデータセットを更新すること、及び
前記更新に基づいて、前記グローバルロケーションデータセットを前記マッピングサーバに電子的に送信すること
を含むステップ
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
複数のディスプレイと、
前記複数のディスプレイに通信可能にリンクされた航空機サーバと
を備え、前記航空機サーバは、
複数のロケーションレコードを含むエアライン固有のデータセットを
マッピングサーバから受信することであって、各ロケーションレコードは、
POI(関心点)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義され
、前記複数のロケーションレコードは、POIに関連する1つ以上のインターネットハイパーリンクを含むメタデータを含む少なくとも1つのロケーションレコードを含み、前記マッピングサーバは、少なくとも1つのエアライン路線及び目的地サーバからグローバルロケーションデータセット及びエアラインサービス領域データを受信し、前記エアラインサービス領域データの複数の路線を、前記グローバルロケーションデータセットの一部のPOIと相関させることによって、前記エアライン固有のデータセットを生成すること、
即時路線における同じ飛行で旅行している2人以上の乗客の飛行中の調査を介して収集された結果に基づいて、まだ飛行中である間に、前記複数のロケーションレコードの少なくとも1つに関して修正された一意のランクを生成することであって、前記即時路線は飛行出発地及び飛行到着位置を含むこと、
航空機の現在位置を決定すること、
前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の前記
修正された一意のランクに基づいて、前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットに関連付けられた複数のPOIインジケータ及び地図を前記複数のディスプレイを提供すること
を行うようにプログラムされる、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、飛行中の関心のある場所の編成に関する。
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年3月28日に出願された米国特許出願第16/368,842号の優先権及び全ての利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
航空機の乗客は、ライブ情報を受信する機会が限られている場合がある。例えば、航空機の娯楽は、一旦飛行した後、乗客が飛行中に楽しむことができるように、記憶されたメディアコンテンツ又は予め記録された放送を再生することを含み得る。
【発明の概要】
【0003】
航空機に搭乗中に個人化された乗客体験を容易にする時間依存データ削減システムが記載される。本システムの一態様によれば、航空機上の乗客に関心点(POI)を提示する方法が開示される。この方法は、エアライン固有のデータセットの少なくとも一部を受信するステップであって、前記エアライン固有のデータセットは、複数のロケーションレコードを含み、各ロケーションレコードは、関心点(POI)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義されるステップと、前記航空機の現在位置を決定するステップと、前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の前記一意のランクに基づいて、前記航空機内の乗客ディスプレイにおいて、前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットに関連付けられた複数のPOIインジケータ及び地図の提示を制御するステップとを含む。前記システムの別の態様によれば、複数のサーバが使用されて、航空機乗客に関連する位置関連コンテンツを提供する。
【0004】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットは、前記複数のロケーションレコードの残りのサブセットよりも上位のランクを有する。
【0005】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記エアライン固有のデータセットは、前記複数のロケーションレコードの各々に前記一意のランクを割り当てるマッピングサーバから受信される。
【0006】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記複数のロケーションレコードの各々は、少なくとも1つのメタデータをさらに含む。
【0007】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記少なくとも1つのメタデータは、POIのタイトル、POIの説明、POIに関連する1つ以上の画像ファイル、POIのカテゴリ、POIに関連する1つ以上のキュレーションされたソーシャルメディア投稿、又はPOIに関連する1つ以上のインターネットハイパーリンクのうちの1つを含む。
【0008】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記現在位置を決定するステップは、機内航空機位置決めシステムから前記現在位置を受信することをさらに含む。
【0009】
上述した方法の少なくとも1つの例によれば、前記一意のランクは、前記航空機に搭乗する複数の乗客の人口統計学的データ、心理学的データ、又は両方に基づいている。
【0010】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記複数のPOIインジケータを使用して既定量のPOIを提示するステップをさらに含む。
【0011】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記ディスプレイにおいて、ジオフェンス領域の提示を制御するステップをさらに含み、前記複数のPOIインジケータの各々は、前記ジオフェンス領域内に配置される。
【0012】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記ジオフェンス領域をサイズ変更するための乗客コマンドを受信するステップと、前記コマンドに応答して、更新された複数のロケーションレコードを決定するステップであって、各々がサイズ変更されたジオフェンス領域内にPOIを有するステップと、前記ディスプレイ上の前記ジオフェンス領域をサイズ変更して、前記更新された複数のロケーションレコードの各々について、更新された複数のPOIインジケータの提示を制御するステップとをさらに含む。
【0013】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記ジオフェンス領域は、前記航空機の現在の飛行の目的地である。
【0014】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記提示を制御する前に、前記ディスプレイを介して提示された乗客調査への入力に基づいて前記複数のロケーションレコードを再ランク付けするステップをさらに含む。
【0015】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記受信するステップ、前記決定するステップ、及び前記制御するステップは、航空機サーバによって実行される。
【0016】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、前記受信するステップ、前記決定するステップ、及び前記制御するステップは、少なくとも部分的に前記ディスプレイによって実行される。
【0017】
別の例示によれば、コンピュータプログラム製品が開示される。製品は、航空機乗客ディスプレイを介して提示を制御するために航空機サーバによって実行可能な命令のセットを含む非一時的なコンピュータ可読媒体を備えてもよい。前記命令は、複数のロケーションレコードを含むエアライン固有のデータセットを受信することであって、各ロケーションレコードは、関心点(POI)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義されること、航空機の現在位置を決定すること、及び、前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の一意のランクに基づいて、前記ディスプレイにおいて、複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットに関連付けられた複数のPOIインジケータ及び地図の提示を制御することを含む。
【0018】
上記のコンピュータプログラム製品の少なくとも1つの例によれば、前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットは、前記複数のロケーションレコードの残りのサブセットよりも高いランクを有する。
【0019】
上記のコンピュータプログラム製品の少なくとも1つの例によれば、前記命令は、前記ディスプレイにおいて、ジオフェンス領域の提示を制御することであって、前記複数のPOIインジケータの各々は、前記ジオフェンス領域内に配置されること、前記ディスプレイが前記ジオフェンス領域をサイズ変更するための乗客コマンドを受信したことに基づいて、更新された複数のロケーションレコードを決定することであって、各々がサイズ変更されたジオフェンス領域内にPOIを有すること、及び、前記ディスプレイにおいて、前記サイズ変更されたジオフェンス領域内の前記更新された複数のロケーションレコードの各々について、更新された複数のPOIインジケータの提示を制御することをさらに含む。
【0020】
別の例示によれば、別の方法が開示される。この方法は、コンピュータ実行可能命令の第1のセットをマッピングサーバにインストールするステップであって、前記第1のセットは、第1の複数のロケーションレコードを含むグローバルロケーションデータセットを受信することであって、前記第1の複数のロケーションレコードの各々は、関心点(POI)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義されること、少なくとも1つのエアライン路線及び目的地サーバからエアラインサービス領域データを受信すること、及び前記グローバルロケーションデータセットの一部のPOIと前記エアラインサービス領域データの複数の路線を相関させることによって、エアライン固有のデータセットを生成することを含むステップと、コンピュータ実行可能命令の第2のセットを航空機サーバにインストールするステップであって、前記第2のセットは、航空機固有のデータセットを受信すること、航空機の現在位置を決定すること、及び前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の前記一意のランクに基づいて、航空機乗客ディスプレイにおいて、地図及び複数のPOIインジケータの提示を制御することであって、前記複数のPOIインジケータの各々は、上位にランク付けされたロケーションレコードに関連付けられることを含むステップとを含む。
【0021】
上記の方法の少なくとも1つの例によれば、コンピュータ実行可能命令の第3のセットをロケーションコンテンツサーバにインストールするステップであって、前記第3のセットは、前記第1の複数のロケーションレコードを生成することによって、グローバルロケーションデータセットを生成すること、前記グローバルロケーションデータセットを記憶すること、前記グローバルロケーションデータセットを更新すること、及び前記更新に基づいて、前記グローバルロケーションデータセットを前記マッピングサーバに電子的に送信することを含むステップとをさらに含む。
【0022】
別の例示によれば、システムが開示され、このシステムは、複数のディスプレイと、前記複数のディスプレイに通信可能にリンクされる航空機サーバとを備え、前記サーバは、複数のロケーションレコードを含むエアライン固有のデータセットを記憶することであって、各ロケーションレコードは、関心点(POI)及び一意のランクを含み、前記POIは、一意の地理的識別子によって定義されること、航空機の現在位置を決定すること、前記現在位置に基づいて、及び前記複数のロケーションレコードの各々の前記一意のランクに基づいて、前記複数のロケーションレコードの上位にランク付けされたサブセットに関連付けられた複数のPOIインジケータ及び地図を前記複数のディスプレイに提供することを行うようにプログラムされている。
【0023】
少なくとも1つの実施例によれば、上記の方法の例の任意の組み合わせを実行するようにプログラムされたコンピュータが開示される。
【0024】
少なくとも1つの例によれば、コンピュータプロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品が開示され、命令は、上記の命令の例の任意の組み合わせを含む。
【0025】
少なくとも1つの例によれば、コンピュータプロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品が開示され、命令は、上記の方法の例の任意の組み合わせを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】時間依存データ削減システムを示す概略図である。
【0027】
【
図2】
図1に示したシステムのロケーションコンテンツサーバの概略図である。
【0028】
【
図3】
図1に示したシステムのエアライン路線及び目的地サーバの概略図である。
【0029】
【
図4】
図1に示したシステムのマッピングサーバの概略図である。
【0030】
【
図5】
図1に示したシステムのプロビジョニングサーバの概略図である。
【0031】
【
図6】エアラインのいくつかの路線を示す図である。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【
図11】複数の航空機にエアライン固有のデータセットを提供するプロセスを示す流れ図である。
【0037】
【
図12】航空機に搭乗しているときに、ディスプレイを介して乗客にランク付けされた関心点を提示するプロセスを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に、同様の参照番号が同様の特徴及び/又は同様の機能を示す図を参照すると、時間依存データ削減システム10が示されている。システム10は、航空機12での飛行中に、各乗客の旅行及び/又は興味に関連する有用かつ最新の情報を乗客に提供する。より詳細には、大量の位置関連データが収集され、一連のコンピュータサーバを介して解析されることにより、航空機ディスプレイ上で、より関連性の高いコンテンツを航空機に搭乗する乗客に提示し得る。最終的に、各乗客は、飛行中及び/又は自身の路線の現在の地理的位置に関連する複数の人気のあるランク付けされた地理的位置を提示される(これは、乗客の目的地のランク付けされた地理的位置も含み得る)。さらに、乗客への古いデータの提示を最小限に抑えるために、ランキングの精度を高め、それによってデータの関連性を高めるための手段が本明細書に記載される。いくつかの例では、関連性をさらに高めるために、これらの手段は、特定の乗客及び/又は航空機のコンテキストに基づいている。
【0039】
システム10は、それぞれがサーバを使用して示される複数のサービスを介して具現化されてもよい。このような描写は説明のためだけのものである。例えば、各サービスは、1つ以上のサーバ(少なくともそのうちのいくつかは、任意の適切な通信ネットワークを介して相互接続され得る)及び任意の適切な追加のハードウェア(図に示されていても示されていなくてもよい)を使用して実行されてもよい。
図1-5において、ロケーションコンテンツサーバ14を用いたグローバルロケーションデータサービスが示されており、エアライン路線及び目的地サーバ16を用いたエアラインサービス領域データサービスが示されており、地図サービス18を用いた地図相関サービスが示されており、プロビジョニングサーバ20及びプロビジョニング通信インターフェース22を用いたプロビジョニングサービスが示されている。それぞれについて順番に説明する。
【0040】
ロケーションコンテンツサーバ14は、航空機乗客の関心点(POI)に関するデータを収集し、これらのPOIに基づいてロケーションレコードを生成し、(例えば、他のロケーションレコードに対して)ロケーションレコードにランキングを含め、これらのランク付けされたロケーションレコードのマスタコレクションを記憶し(本明細書では、グローバルロケーションデータセットと呼ぶ)、ランク付けされたロケーションレコードの少なくとも一部をマッピングサーバ18に配布する(
図2も参照のこと)。本明細書で使用される場合、関心点(POI)とは、公衆がある程度の認識を有し、ある程度の注意又は関心を与える地理的位置を指す。POIは、例えば、緯度(LAT)及び経度(LON)等の地理座標のセットによって定義し得る。本明細書で使用される場合、ロケーションレコードは、関心のある地点の一意の地理的識別子と、他のロケーションレコードに対する一意のランクとを含む。識別子は、任意の適切な英数字値又はテキストタグ等を含むように広く解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、ランク又はランキングは、階層のある位置への移動を指す。そして、本明細書で使用される場合、上位ランクの(又は「より上位のランクの」、又は「最上位にランク付けされた」、又は「上位にランク付けされた」)ロケーションレコードは、そのレコードに関連する相対的な用語であり、それは、それぞれのロケーションレコードのPOIに関して、(そのランクを表す)いずれかの数値が他のロケーションレコードの数値よりも高いか低いかにかかわらず、公衆の関心がより大きく、又はより興味を惹かれることを意味しており(例えば、アルゴリズムに応じて、特定のレコードセットの最高にランク付けされたロケーションレコードは、特定のセットの最高数値スコア又は最低数値スコアを有し得る)、したがって、「より高い」ランクは公衆の関心のレベルを意味する。例えば、(LAT41.948038、LON-87.65568等の一意の地理的識別子を有する)米国イリノイ州リグリーフィールドは、(LAT39.0636、LON-95.6835等の一意の地理的識別子を有する)米国カンザス州ウォードミード史跡のオールドプレーリータウンよりもランクが高くてもよい。したがって、ランキングの現在のコンテキストにおいて、階層は、複数のPOI間の公衆の関心のレベルに関係する。
【0041】
少なくともいくつかの例では、ロケーションレコードは、一意のロケーションデータセット識別子(LID)及び少なくとも1つのメタデータをさらに含む。LIDは、任意の適切な英数字値等であり得る。
【0042】
本明細書で使用される場合、メタデータは、それぞれのPOIに関する情報を意味する。メタデータの非限定的な例としては、タイトル(例えば、テキストファイル又はラベル)、説明(例えばテキストファイル又はラベル)、POIにおける何かに関する1つ以上の画像ファイル、POIのカテゴリ(例えば、ホテル、交通ハブ、レストラン又はバー、ショッピングモール又はショッピングセンター、レクリエーションパーク、テーマパーク、スポーツ施設、史跡、劇場又は動物園等を示す識別子)、1つ以上のキュレーションされたソーシャルメディアの投稿、及び1つ以上のインターネットハイパーリンクがあるが、いくつかの単なる例であり、これらに限定されない。したがって、少なくとも1つの例によれば、各ロケーションレコードは、以下の例1に示すようなデータを含む。
【0043】
(例1)
ロケーションレコード=[LID、LAT、LON、R、M(1)、...、M(n)]、ここで、Rはランクであり、M(1)、...、M(n)はメタデータであり、n≧1である。
【0044】
ロケーションコンテンツサーバ14は、1つ以上のコンピュータ装置及び/又は記憶装置を含み得る。非限定的な例によれば、サーバ14は、少なくとも1つのプロセッサ30及びメモリ32を含み得る。例えば、プロセッサ30は、メモリ32に記憶されたデジタル命令を処理及び/又は実行するようにプログラムされてもよい。プロセッサ30は、世界中のPOIに関する情報を受信すること、所定の地理的領域(後述するように、エアラインによって定義される所定の地理的なサービス領域を意味する)のPOIに関する情報を受信すること、POIに関する情報を受信し、この情報を使用してロケーションレコードを策定すること、例えば、所定のルールに基づいてPOIをランク付けすることを行うようにプログラムされかつ/又は他のやり方で構成された任意の電子装置又は回路であってもよい。例えば、一例によれば、事前に選択されたウェブサイト及び/又はソーシャルメディアサイト又はそれらのそれぞれのソフトウェアアプリケーション(例えば、WikipediaTM、FacebookTM、FlickrTM、ShutterstockTMがあるが、いくつかの非限定的な例に過ぎない)のトラフィックを監視することによってPOIデータを受信してもよく、例えば、ランキングは、ウェブトラフィックの量、ページ訪問、ページ当たりの滞留時間等に基づいて作成し得る。プロセッサ30の非限定的な例には、いくつか挙げると、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、所定のタスク又は命令等を実行するように構成された離散的なデジタル及び/又はアナログ電子コンポーネントを含む1つ以上の電気回路が含まれる。
【0045】
メモリ32は、1つ以上の記憶装置又は物品を含み得る、任意の非一時的なコンピュータ使用可能又は読み取り可能な媒体を含み得る。非一時的なコンピュータ使用可能な記憶装置の例としては、従来のハードディスク、ソリッドステートメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、及び他の任意の揮発性又は不揮発性媒体が挙げられる。不揮発性媒体は、例えば、光ディスク又は磁気ディスク及び他の永続的メモリを含み、揮発性媒体は、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)も含み得る。これらの記憶装置は非限定的な例である。例えば、コンピュータ読み取り可能な不揮発性記憶媒体の他の形態が存在し、磁気媒体(例えば、ディスク又はテープ)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)、他の光学媒体、任意の適切なメモリチップ、カートリッジ又はフラッシュRAM(例えば、ポータブルUSBフラッシュドライブ等)、又はプロセッサ30が読み取ることができる任意の他の媒体を含む。一般に、メモリ32は、プロセッサ30によって実行可能な命令を記憶してもよく、命令を実行する際に使用されるデータを記憶することもできる。
【0046】
また、ロケーションコンテンツサーバ14は、大量のロケーションレコードを記憶し得る少なくとも1つのデータベース34を含み得る。例えば、データベース34は、いわゆるデータリポジトリ及びいわゆるデータストアを含むことができ、階層データベース、ファイルシステム内のファイルのセット、専用フォーマットのアプリケーションデータベース、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)等を含む様々な種類のデータを記憶、アクセス及び検索するための様々な種類のメカニズムを含み得る。本明細書に記載された図示の例によれば、(複数の)データベース34は、以下にさらに説明するように、(複数の)プロセッサ30によって一旦決定されたロケーションレコードを記憶する。
【0047】
エアライン路線及び目的地サーバ16は、少なくとも1つのエアライン(
図1、3を参照)に関する最新のエアラインサービス領域データを記憶する。本明細書で使用される場合、エアラインは、1つ以上の路線で航空輸送の定期的な公衆サービスを提供する事業組織である。本明細書で使用される場合、エアラインサービス領域データは、エアラインが乗客にサービスを提供する1つ以上の所定の地理的領域に関する情報(例えば、その中の路線を含む所定の地理的領域)を指す。本明細書で使用される場合、路線とは、起点(すなわち、飛行出発地、例えば、離陸場所)から目的地(すなわち、飛行到着位置、例えば、着陸場所)まで延びる一連の緯度及び経度の通過点を用いて定義可能な所定の路線を意味し、各終点(例えば、それぞれの起点と目的地)を含む。したがって、後述するように、飛行前計画は路線を指定し得るが、所定の路線は、それに対する所定の許容度(例えば、所定の路線からの逸脱)を含むことが理解されよう。例えば、米国は、複数の所定の地理的領域(例えば、西海岸地域、南西地域、中西部地域、南東地域、北東地域)を含み得る。例えば、中西部地域は、ノースダコタ州、サウスダコタ州、ネブラスカ州、カンザス州、ミネソタ州、アイオワ州、ミズーリ州、ウィスコンシン州、イリノイ州、インディアナ州、ミシガン州、オハイオ州、及びケンタッキー州を含み得る。したがって、特定の地域のエアラインサービス領域データは、中西部地域内のそのエアラインの全ての路線を含み得る。後述するように、所定の地理的領域及び所定のエアライン路線の両方は、最終的にエアラインの乗客に情報を提示するためにグローバルロケーションデータセットと相関させ得る。1つの例では、システム10は、複数のエアライン路線及び目的地サーバ16を含む(例えば、各エアライン路線及び目的地サーバ16は、異なるエアラインに関連付けられてもよい)。そして、少なくともいくつかの例において、1つのサーバ16は、複数のエアラインのエアラインサービス領域データを記憶し得る。
【0048】
少なくとも1つの例では、サーバ16のハードウェアコンポーネント(例えば、少なくとも1つのプロセッサ40、メモリ42、及び少なくとも1つのデータベース44)は、サーバ14のハードウェアコンポーネントと同一であってもよい。したがって、本明細書ではそれらを詳述しない。とはいえ、メモリ42に記憶された(及びプロセッサ40によって実行可能又はその他のやり方で使用可能な)データ及び命令は、プロセッサ30及びメモリ32に関連するデータ及び命令と(少なくとも部分的に)異なっていてもよいことを理解されたい。例えば、プロセッサ40は、マッピングサーバ18から(エアラインサービス領域データのための)要求を受信してもよく、要求に応答して、サーバ16は(プロセッサ40を介して)要求された情報を提供することによって応答し得る。同様に、データベース44のハードウェアはデータベース34のハードウェアと類似又は同一であってもよいが、データベース44は異なる情報を記憶してもよい。一例によれば、データベース44は、エアラインが運航する全ての所定の地理的領域と、エアラインが旅行する各路線の定期便(出発地、出発時刻、目的地、到着時刻、路線データ、予定飛行時間等)とに関する最新のエアラインサービス領域データを記憶し得る。
【0049】
マッピングサーバ18(
図1、
図4)は、ロケーションコンテンツサーバ14から複数のロケーションレコードを受信してもよく、また、エアライン路線及び目的地サーバ16からエアラインサービス領域データを受信してもよく、ロケーションレコード及びエアラインサービス領域データの受信に応答して、マッピングサーバ18は、ロケーションレコードのいくつかをエアラインサービス領域データと相関させてもよく、その結果得られる相関が、エアライン固有のデータセットである。したがって、本明細書で使用される場合、エアライン固有のデータセットは、ロケーションレコードのPOIが所定の地理的領域内に見出されるロケーションレコードのサブセットを意味する。一例によれば、ロケーションレコードは、限定されないが、路線の目的地を含むそれぞれのエアラインの路線に沿って相対的に検出される。したがって、マッピングサーバ18は、フィルタリング機能を実行してもよく、本明細書で使用される場合、ロケーションレコードの量を削減する手段をフィルタリングする(又はフィルタリング機能を実行する)ことを実行し得る。このコンテキストでは、エアライン固有のデータセットは、グローバルロケーションデータセットのロケーションレコードよりも少ない(及び実質的に少ない可能性がある)ロケーションレコードを含む(例えば、エアライン固有のデータセットは、グローバルロケーションデータセットのサブセットである)。
【0050】
図6は、単なる例示を目的として、サンフランシスコ(SFO)からデンバー(DEN)までの航空機12の飛行路線46の例を示す。路線46に加えて、図は、航空機12を所有及び運航しているのと同じエアラインによって運行される多数の追加路線47a、47b、47c、47d、47e、47f、47gを示しており、これらの路線47a-47g(及び/又はそれらの目的地)は、SFOからDENまでの路線46に相対的に(例えば、路線46の所定の範囲48内に)配置され得る。所定の範囲48は、路線46に対する任意の適切な許容範囲であってもよい。一例によれば、範囲48は、50マイル(例えば、+25/-25マイル、すなわち、路線46の一方の外側25マイル、路線46の他方の外側25マイル)である。他の非限定的な例によれば、範囲48は、100マイル、150マイル、200マイル等であり得る。したがって、一例として、グローバルロケーションデータセットは、数百万のロケーションレコードを含み、(多くの目的地にサービスを提供するエアラインのための)エアライン固有のデータセットは、数十万のロケーションレコードを含み得る。
【0051】
図7は、エアライン固有のデータセットの簡略化した例を示している(例えば、路線52及び路線52に沿った複数のPOI54を単に示している(例えば、各POIは、POIが属するロケーションレコードによって定義されるLAT、LONを有している)。また、
図7は、いくつかのPOI54が上位にランク付けされたPOI56であってもよく(例えば、路線52に沿ったものの上位10パーセント(10%))、他のPOI58は下位のPOIであってもよい(例えば、路線52に沿ったものの下位の90パーセント(90%))ことを示している。
【0052】
図4に戻ると、少なくとも1つの例では、マッピングサーバ18のハードウェアコンポーネント(例えば、少なくとも1つのプロセッサ60、メモリ62、及び少なくとも1つのデータベース64)は、サーバ14のハードウェアコンポーネントと同一であってもよい。したがって、本明細書ではそれらを詳述しない。とはいえ、メモリ62に記憶された(及びプロセッサ60によって実行可能又はその他のやり方で使用可能な)データ及び命令は、プロセッサ30及びメモリ32に関連するデータ及び命令と(少なくとも部分的に)異なっていてもよいことを理解されたい。例えば、プロセッサ60は、1つ以上の以下の例示的命令、すなわち、ロケーションコンテンツサーバ14からグローバルロケーションデータセット又はその一部を受信して、エアライン路線及び目的地サーバ16からエアラインサービス領域データを受信すること、ロケーションレコードのどのPOIが各エアラインの各路線の所定の範囲48内にあるかを決定することに基づいてエアライン固有のデータセットを生成すること、公衆の関心に基づいてロケーションレコードを再ランク付けすること(例えば、ランクR’)、エアライン固有のデータセットについて、ロケーションレコードを更新すること(例えば、各ロケーションレコードのランク値RをR’(例えば、新しいランキング)に割り当てる)、エアライン固有のデータセットをプロビジョニングサーバ20に提供すること、及び他のエアラインについても上記の命令を繰り返すことを実行し得る。本明細書で使用される場合、再ランク付けとは、ランク付けを再び行うことを意味する。場合によっては、これは、より少ない量のロケーションレコードをランク付けすることを含むことができ、場合によっては、これは、ロケーションレコードを並べ替えることを含むことができ、場合によっては、両方を含み得る。
【0053】
少なくとも1つの例によれば、マッピングサーバ18によって実行可能であると前述された命令のうちの1つ以上が、その代わりにエアライン路線及び目的地サーバ16によって代替的に実行されてもよい。他の例では、エアライン路線及び目的地サーバ16とマッピングサーバ18との間に通信可能に配置された1つ以上の中間サーバ(図示せず)は、エアライン路線及び目的地サーバ16及び/又はマッピングサーバ18によって実行可能であると記述された1つ以上の命令を実行するようにプログラムされてもよい。
【0054】
上述したように、プロビジョニングサーバ20(
図1、
図5)は、航空機12及び他の同様の航空機へのエアライン固有のデータセットの通信を容易にし得る。必要ではないが、プロビジョニングサーバ20は、典型的には、各エアラインによって制御及び運用される。したがって、マッピングサーバ18が、異なるエアライン固有のデータセットを複数のエアラインプロビジョニングサーバ20のそれぞれに配信することは珍しいことではない。
【0055】
少なくとも1つの例では、プロビジョニングサーバ20のハードウェアコンポーネント(例えば、少なくとも1つのプロセッサ70、メモリ72、及び少なくとも1つのデータベース74)は、サーバ14のハードウェアコンポーネントと同一であってもよい。したがって、本明細書ではそれらを詳述しない。とはいえ、メモリ72に記憶された(及びプロセッサ70によって実行可能又はその他のやり方で使用可能な)データ及び命令は、プロセッサ30及びメモリ32に関連するデータ及び命令と(少なくとも部分的に)異なっていてもよいことを理解されたい。例えば、プロセッサ70は、1つ以上の以下の例示的命令、すなわち、マッピングサーバ18からエアライン固有のデータセット(又はその更新)を受信すること、航空機12がインターフェース22を使用して無線又は有線でプロビジョニングサーバ20にリンクされている場合、航空機12にエアライン固有のデータセット又はその更新をダウンロードすること、航空機12が(例えば、飛行中、空港の駐機場等で)プロビジョニングサーバ20に無線でリンクされている場合、航空機12にエアライン固有のデータセット又はその更新を無線でダウンロードすることを実行してもよい。
【0056】
プロビジョニング通信インターフェース22は、任意の適切な通信プロトコルに従って動作し、サーバ20と航空機12との間でエアライン固有のデータセットを通信するためにプロビジョニングサーバ20によって使用される任意の適切な通信インターフェースであってもよい。したがって、インターフェース22は、任意の適切な有線の実装(例えば、Ethernet(登録商標)、Fire-wire等)及び/又は任意の適切な短距離、中距離又は長距離の無線技術(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、Wi-Fi Direct、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、携帯電話、衛星等)を利用し得る。
【0057】
上述したサーバ14-20のいずれも、仮想化されたサービス及び/又はクラウドにホストされたサービス内の論理構造であってもよい。さらに、上述のサーバ14-20の各々は、
図1に示すように、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、又はその両方を介して通信可能に(例えば直接的又は間接的に)リンクされてもよく、例えば、陸上通信ネットワーク76、無線通信ネットワーク78、又はその両方を介したリンクを含んでもよい。例えば、少なくとも、ロケーションコンテンツサーバ14及びエアライン路線及び目的地サーバ16は、マッピングサーバ18にリンクされ、マッピングサーバ18は、プロビジョニングサーバ20にリンクされ、プロビジョニングサーバ20は、プロビジョニング通信インターフェース22にリンクされる。
図1に示すものを含む(有線又は無線による)他の接続も考えられる。
【0058】
陸上通信ネットワーク76は、例えば、有線電話、パケット交換データ通信、インターネットインフラストラクチャ等を提供するために使用される公衆電話交換網(PSTN)を介して、サーバ14-20間の接続を可能にし得る。無線通信ネットワーク78は、例えば、衛星通信アーキテクチャを含むサーバ14-20間の接続を可能にしてもよく、及び/又は広範な(複数の)地理的領域にわたるセルラ電話通信を含み得る。したがって、少なくとも1つの例では、ネットワーク78は、eNodeB、サービングゲートウェイ、基地局トランシーバ等を含み得る任意の適切なセルラインフラストラクチャを含む。さらに、ネットワーク78は、任意の適切な既存の又は将来のセルラ技術(例えば、LTE、CDMA、GSM(登録商標)等)を利用し得る。図示のように、陸上及び無線通信ネットワーク76、78は、別のものにも通信可能に結合されてもよい。
【0059】
図8を参照すると、航空機12が示されている。航空機12は、人間の乗客を運ぶ飛行可能な任意の適切な機械であってよい。いくつかの例では、航空機12は、複数の乗客を運ぶ民間航空機である(例えば、乗客が出発地から目的地までの個人輸送のために航空旅行を購入し得るものであり、そのような民間航空機は、典型的には、乗客手荷物及び他の個人的な物品を含むがこれらに限定されない物品も運搬又は輸送する)。本明細書では、乗客は生きた人間である。航空機12の非限定的な例には、エアバス380-800、ボーイング777-300、ボーイング747-400、及びエアバス340-600、又は乗客を運ぶように適合された任意の他の短距離又は長距離、狭胴又は広胴の民間ジェット航空機が含まれる。例えば、航空機12は、自家用ジェット等の他のタイプの航空機を含み得る。
【0060】
また、
図8は、航空機サーバ82と、無線通信システム84と、機内航空機位置決めシステム86と、複数の乗客ディスプレイ88-1、88-2、88-3、...、88-mとを含む航空機電子システム80の一部を示す(例として、航空機12に搭載された「m」個のディスプレイが示されている)。航空機サーバ82は、無線通信システム84、機内航空機位置決めシステム86、及びディスプレイ88-1から88-mの各々に、バス、個別接続等を介して通信可能に接続されてもよい。少なくとも1つの例によれば、サーバ82のハードウェアコンポーネント(例えば、少なくとも1つのプロセッサ100、メモリ102、及び/又は少なくとも1つのデータベース104)は、サーバ14のハードウェアコンポーネントと同一であってもよい。したがって、本明細書ではそれらを詳述しない。とはいえ、メモリ102に記憶された(及びプロセッサ100によって実行可能又はその他のやり方で使用可能な)データ及び命令は、プロセッサ30及びメモリ32に関連するデータ及び命令と(少なくとも部分的に)異なっていてもよいことを理解されたい。例えば、プロセッサ100は、実行可能命令のいくつかの非限定的ないくつかの例を挙げると、(例えば、プロビジョニング通信インターフェース22を介して、プロビジョニングサーバ20から)エアライン固有のデータセット又はその更新を受信し、そのエアライン固有のデータセット(又はその更新)をメモリ102及び/又はデータベース104に記憶すること、(例えば飛行中に)無線通信システム84を介してプロビジョニングサーバ20と通信すること、機内航空機位置決めシステム86から航空機12の現在位置を受信すること(例えば、LATデータ、LONデータ、機首方位データ、航空機速度データ等を受信する)、アプリケーションソフトウェアの更新又はデータの更新をディスプレイ88-1から88-mに提供すること、ディスプレイ88-1から88-mを介して受信された乗客プロフィールデータを受信及び/又は記憶すること、及びディスプレイ88-1から88-mを介して(例えば、特定の行動を取るための)乗客の入力を受信することを行うようにプログラムされてもよい。
【0061】
無線通信システム84は、航空機12が地上装置(及び/又は飛行中の他の航空機)と(時に断続的ではあるが)通信することを可能にする任意の適切な長距離無線通信装置を含み得る。システム84によって使用可能な無線通信タイプの非限定的な例は、様々な衛星通信及び様々な無線通信を含む。
【0062】
一般に、民間航空機の飛行中には、航空機の高度及び速度等のために、セルラ信号が範囲外であることが理解されるであろう。さらに、衛星ビームが地球の表面に投影されるように構成されている。したがって、航空機12は、高高度(
図9)でこれらのビーム106,108を通過し得るが、高高度でのビーム直径は、地球上の投影よりも比較的小さい。したがって、航空機は、衛星を介して断続的な通信を経験し得る。しかしながら、航空機12が重複するビームを通って移動する場合であっても、衛星ハンドオフ期間は、同様に(例えば、典型的には、30-45秒の大きさで)通信の中断を引き起こす可能性がある。衛星又は無線のいずれに関しても、天候が、例えば、通信信号の強度及び/又は品質を妨害する等、通信の断続性を引き起こす可能性がある。以下に説明する少なくとも1つのプロセスは、航空機位置識別精度を向上させる。
【0063】
図8に戻ると、機内航空機位置システム86は、航空機パイロットに位置情報(例えば、LATデータ、LONデータ、機首方位データ、航空機速度データ等)を出力として提供する任意の適切な(複数の)位置決め電子装置を含み得る。現在のコンテキストでは、この位置情報の少なくとも一部は、航空機サーバ82に通信され、及び/又はサーバ82を介して、ディスプレイ88-1から88-mに送られてもよい。システム86の非限定的な例の1つは、いわゆる飛行マネジメントシステム(FMS)であってもよい。システム86の別の例は、ARINC(Aeronautical Radio,Incorporated)又は同等物である。さらに他の例も存在する。
【0064】
ディスプレイ88-1、88-2、88-3、...、88-mの各々は、航空機12の乗客区域(例えば、キャビン)内に配置し得る。一例によれば、ディスプレイ88-1、88-2、88-3、...、88-mの各々は、同一であってもよい。したがって、1つ(88-1)のみを詳細に説明する。
【0065】
図10に示すように、ディスプレイ88-1は、コンピュータ110と、スクリーン112と、(例えば、少なくともディスプレイ88-1への入力を提供するための)ユーザインターフェース114と、通信インターフェース116とを備え得る。コンピュータ110は、少なくとも1つのプロセッサ120及びメモリ122を含んでもよく、プロセッサ120は、メモリ122に記憶されたデジタル命令を処理及び/又は実行するようにプログラムされてもよい。プロセッサ120の非限定的な例には、いくつか挙げると、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、所定のタスク又は命令等を実行するように構成された離散的なデジタル及び/又はアナログ電子コンポーネントを含む1つ以上の電気回路が含まれる。メモリ122は、1つ以上の記憶装置又は物品を含み得る、任意の非一時的なコンピュータ使用可能又は読み取り可能な媒体を含み得る。非一時的なコンピュータ使用可能な記憶装置の例としては、従来のハードディスク、ソリッドステートメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、及び他の任意の揮発性又は不揮発性媒体が挙げられる。不揮発性媒体は、例えば、光ディスク又は磁気ディスク及び他の永続的メモリを含み、揮発性媒体は、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)も含み得る。これらの記憶装置は非限定的な例である。例えば、コンピュータ読み取り可能な不揮発性記憶媒体の他の形態が存在し、磁気媒体(例えば、ディスク又はテープ)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)、他の光学媒体、任意の適切なメモリチップ、カートリッジ又はフラッシュRAM(例えば、ポータブルUSBフラッシュドライブ等)、又はプロセッサ120が読み取ることができる任意の他の媒体を含む。
【0066】
一例として、プロセッサ120は、エアライン固有のデータセットを受信すること、スクリーン112を介して相互作用可能な乗客調査等を提示すること、乗客と調査との相互作用に基づいてロケーションレコードを再ランク付けすること、航空機の現在位置を受信すること、スクリーン112を介して地図と既定量のPOIを提示すること、スクリーン112を介して乗客が地図のジオフェンス領域をサイズ変更することを許可すること、及び/又は特定のアクション(例えば、乗客のプロフィールの更新、航空券の注文、予約等)を実行するために乗客の入力を受信することを行うようにプログラムされ、及び/又は他のやり方で構成され得る。
【0067】
スクリーン112は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレイ等の情報を表示するためにコンピュータ110に結合された任意の適切な電子装置であってもよい。いくつかの例では、スクリーン112は、出力装置であるだけでなく、入力装置(例えば、タッチスクリーンとして具現化される)であってもよい。非限定的な例は、容量性又は抵抗性タッチスクリーンを含む。さらに、図示されていないが、スクリーン112は、当技術分野で公知の技術に従って組み立てられたカバー、バックライト等を含み得る。
【0068】
ユーザインターフェース114は、任意の適切なユーザ入力装置を含み得る。例えば、ユーザインターフェース114は、ディスプレイ88-1への乗客入力を制御するためのノブ、ダイヤル、ボタン等を含み得る。少なくとも1つの例では、ユーザインターフェース114はオプションであり、例えば、全ての制御はタッチスクリーンを介して実行可能である。
【0069】
通信インターフェース116は、任意の適切な有線ポート124及び/又は任意の適切な無線ポート126を備え得る。例えば、有線ポート124の非限定的な例は、1つ以上のUSBソケット等を含む。また、無線ポート126の非限定的な例は、乗客の携帯無線装置128(例えば、
図8を参照)とペアリングすることが可能なBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、又はWi-Fi Directトランシーバを含む(例えば、スマートフォン等)。
【0070】
次に
図11を参照すると、複数の航空機12、12’、12’’、12’’’にエアライン固有のデータセットをプロビジョニングするプロセス1100が示されている。説明のコンテキストから明らかなように、プロセス1100は、サーバ14、16、18、20を使用して実行されてもよい。したがって、それぞれのサーバは、本明細書に記載される機能の少なくとも一部を達成するための命令を記憶しかつ実行し得る。
【0071】
プロセス1100は、ブロック1110で開始してもよく、ロケーションコンテンツサーバ14は、グローバルロケーションデータセットを生成して記憶し得る。上述のように、このグローバルロケーションデータセットは、複数のロケーションレコードを含み得る。少なくとも1つの例では、ロケーションレコードは、エアラインがサービスを提供する少なくとも1つの所定の地理的領域にわたってPOIを及ぼす。別の例では、ロケーションレコードは、少なくとも1つの所定の国にわたってPOIを及ぼす。別の例では、ロケーションレコードは、少なくとも1つの所定の大陸にわたってPOIを及ぼす。別の例では、ロケーションレコードは、全地球にわたってPOIを及ぼす。例示の目的で、プロセス1100のロケーションレコードの各々は、実施例1(上記)、例えば、[LID、LAT、LON、R、M(1)、...、M(n)]によって特徴付けられ得る。決して網羅的なリストではないが、POIの追加の非限定的な例には、ディズニーランドで最も人気のある乗り物、都市内で最も検索された歴史的な場所、南ヨーロッパの海岸線で現在トレンドになっているアトラクション、地理的地域内の社会的にトレンドになっているランドマーク、予約したホテルから徒歩圏内で訪れるべき最もタグ付けされた場所、航空機12の下で最も賞賛されているアトラクション、航空機12の飛行路線に沿って前方で最も人気のあるアトラクション、参加登録しているビジネス会議の近くで最も「お気に入り」に追加されているショッピングセンター、山岳地域の城の順序付けられたリスト、国内で最も人気のあるスポーツ施設が含まれる。
【0072】
ロケーションコンテンツサーバ14がLID、LAT、LON、及びM(1)、...、M(n)の値を決定するやり方については上述している。以下で検討されるが、ロケーションコンテンツサーバ14が各ロケーションレコードに対してランクRを生成し得るいくつかの非限定的な例が提供される。少なくとも1つの例によれば、サーバ14は、スコアを計算し、次いで、ロケーションレコードをそれぞれのスコアに従ってランク付けして、公衆が最も関心を有するロケーションレコードを決定する。一例によれば、スコアは10進値を有する。ランク付けの目的で、任意の適切な小数位(例えば、100万位以上を含む)を使用し得る。
【0073】
1つの実装によれば、POIに関連する言語翻訳を使用して、異文化間スコアS1を生成し得る。式1に示すように、POI(languages)は、POIが翻訳を有する言語の数を示し、Languages(total)は、地球上の言語の総数を示し(例えば、302のWiki言語があり)、パラメータCは、1つのPOIカテゴリを他のカテゴリに対してスケーリングするために使用できるカテゴリ係数を示す。一例によれば、0<C≦1である。ただし、これは単なる例である。
【0074】
【0075】
別の実装によれば、ソーシャルメディアスコアS2は、ソーシャルメディアに投稿されたPOIの画像を用いて生成され得る。式2に示されるように、POI(images)は、所定のソーシャルメディアプラットフォーム(例えば、FlickrTM等)上に投稿された画像ファイルの数を表し、Images(total)は、所定のソーシャルメディアプラットフォーム上に投稿された画像(例えば、POIの投稿された画像、並びにFlickr(TM)に投稿されたPOIとは無関係の画像)の合計数を表し、ここでも、パラメータCは、上述のカテゴリ係数を表し、パラメータKは、例えば、ソーシャルメディアプラットフォームが最小の商業的バイアスを含む場合に使用される重み付け係数であってよく(例えば、商業的又はその他のバイアスが比較的低い場合、Kは1より大きくなり得る(例えば、K=2))、ここで、より少ない商業的バイアスは、より真の公衆の関心のインジケータであり得る。
【0076】
【0077】
いくつかのソーシャルメディアへの投稿は、他の投稿よりも関連性の高いものがあり得ることを理解すべきである。例えば、画像は、ソーシャルメディア上に投稿されてもよく、又は他のやり方でオンラインに投稿されてもよく、そのような投稿は、比較的高い公衆の関心のインジケータではない場合がある。例えば、美術学生が授業のために画像を投稿する場合があり、個人によっては、例えば、商業的利益のために投稿する場合がある。したがって、パラメータKは、関連性を調整するために使用され得る。
【0078】
別の実装によれば、ソーシャルメディアスコアS3は、商用データベース又はウェブサイトに投稿されたPOIの画像を用いて生成し得る。式3に示すように、POI(images)は、所定の商用データベース又はウェブサイト(例えば、ShutterstockTM等)に投稿された画像ファイルの数を表し、Images(total)は、任意のPOIに関連する所定の商用データベース又はウェブサイト(例えば、同様に、ShutterstockTM)に投稿された画像の総数を表し、ここでも、パラメータCは、上述のカテゴリ係数を表し得る。
【0079】
【0080】
別の実装によれば、複数のPOIのそれぞれについて、対応するウェブページを有するウェブサイトのページ訪問を使用して、ウェブサイトのページビュースコアS4を生成し得る。式4に示されるように、Page views of POI(total)は、それぞれのPOIのページビューの総数を表し(例えば、WikipediaTM上の特定のPOIページのビュー等であり、ここでWikipediaTMページタイトルがそれぞれのPOIを指している)、Page views of all POIs(total)は、全てのPOIの全てのページビューの合計を表し(例えば、POIを参照するページタイトルを有するWikipediaTMにホストされている各ページの全ページビューの合計)、ここでも、パラメータCは、上述したカテゴリ係数を表し、パラメータKは、重み付け係数であり得る(例えば、公衆の関心との関連性が低いと考えられる場合、Kは1以下となり得る(例えば、K=0.5))。
【0081】
【0082】
少なくとも1つの例によれば、式1-4の任意の組み合わせが、式5の例に示すようにスコアを生成するために組み合わされてもよい。さらに、関連性に基づいてPOIスコアを調整するために、他の適切な式を式1-5のいずれかと組み合わせて使用してもよい。上述のように、スコアは、任意の適切な量のPOIについて決定され得る。その後、それぞれのスコアを用いて、これらのPOIを互いによってランク付けし得る。場合によっては、POIはカテゴリに従ってグループ化されてもよいことを理解されたい。ただし、これは必須ではない。
【0083】
【0084】
数百万以上のロケーションレコードがロケーションコンテンツサーバ14によって生成され得ることを理解されたい。さらに、様々なサイトへのウェブトラフィックが変動し得るため(例えば、日ごと、週ごと等)、ランキングは変化するであろう。ブロック1110の一部として、ロケーションコンテンツサーバ14は、繰り返し、各POIの新しいロケーションレコードを追加し及び/又はランキング、メタデータ等を更新し得る。
【0085】
さらに、式1-5は単なる例であることを理解されたい。追加の基準を用いてスコアを決定してもよい(例えば、ウェブページあたりの滞留時間、検索エンジンのランキング、新曲と戻ってきた訪問者等を含む)。さらに、(各ロケーションレコードについて)ランクRは、乗客関連であることが望ましい頻度で計算し得る。したがって、ロケーションコンテンツサーバ14は、大規模な地理的区域についての最新のランク付けされたロケーションレコードを含む大量の情報を(複数の)データベース34に記憶し得る。このようにして、ロケーションコンテンツサーバ14は、以下に説明するように、航空機12に搭乗する乗客が最終的に使用し得る、分単位、時間単位、日単位等のトレンド情報を含み得る。
【0086】
次に、ブロック1120を参照すると、1つ以上のエアライン路線及び目的地サーバ16は、1つ以上の所定のエアラインの航空サービス領域データを生成及び/又は記憶し得る。上述したように、各エアラインは、とりわけ、出発地、出発時刻、目的地、到着時刻、路線データ、予定飛行時間等に関する情報を、各飛行毎に生成及び/又は記憶し得る。ブロック1120は、1つ以上のエアラインのためにこの情報の全てを生成して記憶し得る。あるいは、サーバ16は、この情報の少なくとも一部(すなわち、起点、目的地及び路線等)を記憶してもよい。ブロック1110と同様に、ブロック1120において、サーバ16は、少なくとも路線情報を繰り返し更新し得る(例えば、場合によっては定期的に、例えば、毎分、毎時間、毎日、毎週等)。
【0087】
ブロック1130を参照すると、マッピングサーバ18は、(ブロック1110を介して)グローバルロケーションデータセットを受信してもよく、エアライン路線及び目的地サーバ16からエアラインサービス領域データを受信してもよく(ブロック1120)、エアライン固有のデータセットを生成し得る。上述したように(
図6の例として示されている)、マッピングサーバ18は、エアラインがサービスを提供する所定の地理的領域内のPOIのロケーションレコード(LAT,LON)を空間的に相関させることができる。他の例では、マッピングサーバ18は、エアラインの各路線について所定の範囲48を決定し、各ロケーションレコードについてロケーション(LAT,LON)の空間相関を実行して、ロケーションレコードの数を特定のエアラインの路線上又はそれに沿ったもののみにフィルタリングし得る。もちろん、生成されたエアライン固有のデータセット内のロケーションレコードの残りの量は、エアラインがサービスを提供する路線の数によって変化するであろう。
【0088】
ブロック1140は、ブロック1130に続いてもよい。ブロック1140において、マッピングサーバ18は、(例えば、追加のエアラインからのエアラインサービス領域データの受信によって)追加のエアライン固有のデータセットを決定する必要があるかどうかを決定してもよい。そうである場合、プロセス1100はループバックして、(ブロック1120から)追加のエアラインサービス領域データを取得し、再びブロック1130に進む。そうでない場合、プロセス1100はブロック1150に進む。
【0089】
ブロック1150において、マッピングサーバ18は、1つ以上のプロビジョニングサーバ20から、エアライン固有のデータセットに対する要求を受信してもよく、プロビジョニングサーバ20は、マッピングサーバ18から、要求されたデータセットを受信し得る。したがって、ブロック1150は、更新されたデータセットをそれぞれのプロビジョニングサーバ20に配信するマッピングサーバ18と、エアライン固有のデータセットを航空機(例えば、航空機12等)に配信するプロビジョニングサーバ20とを含む。
【0090】
ブロック1150はさらに、航空機12、12’、12’’、12’’’等からフィードバックデータを受信することを含んでもよい。このフィードバックデータは、追加のエアライン固有の基準及び/又は乗客の好みに関連してもよく、最終的には、マッピングサーバ18及び/又はロケーションコンテンツサーバ14によってランキング基準として使用し得る。追加のエアライン固有の基準及び乗客の好み(例えば、ディスプレイ88-1への乗客の入力によって得られる)は、以下で(工程1200において)検討される。様々なPOIに関する航空機乗客の関心は、POIのランキング要因としてより大きく重み付けされ得ることが理解されるべきである。なぜなら、これらの個人はそのような目的地に旅行する可能性が高く、したがって、仲間の乗客(例えば、現在航空機12に搭乗している乗客であるという事実によって示唆される)とより関連性が高いからである。
【0091】
次に
図12を参照すると、航空機12に搭載している間に、ランク付けされたPOIをディスプレイ88-1を介して乗客に提示するプロセス1200が示されている。任意の乗客とディスプレイ88-1、88-2、...、88-mのいずれかとの相互作用は同様であり得るので、このプロセスは、単一の乗客及びディスプレイ88-1に関して検討される。プロセス1200のブロックは、航空機サーバ82及び/又は乗客ディスプレイ88-1によって実行可能な命令を含む。
【0092】
プロセス1200は、ブロック1205から開始してもよく、サーバ82が、エアライン固有のデータセットを受信し、メモリ102及び/又はデータベース104に記憶する。サーバ82は、プロビジョニングサーバ20から、及びプロビジョニング通信インターフェース22を介して、エアライン固有のデータセットを受信し得る。一態様によれば、サーバ82は、着陸している間(例えば、空港ターミナルの有線接続を介して)、エアライン固有のデータセットを受信し得る。別の態様によれば、サーバ82は、(例えば、滑走路上や飛行中に)エアライン固有のデータセット又はその更新を無線で受信し得る。
【0093】
選択的なブロック1210がこれに続く。ブロック1210において、サーバ82は(メモリ102及び/又はデータベース104を介して)、サーバ82がブロック1205において受信したエアライン固有のデータセットのランキングを変更するために使用し得る追加のエアライン固有の基準を記憶し得る。一例によれば、追加のエアライン固有の基準は、(例えば、エアライン固有のデータセット内の様々なPOIに又はその近くに位置する営利企業に関連する)エアラインパートナー情報を含む。例えば、エアラインパートナーは、POI(例えば、上位のランキングを有するロケーションレコードのPOI)の近くのホテル、レストラン、レンタカー代理店等であってもよい。したがって、(a)追加のエアライン固有の基準を使用して、サーバ82は、エアライン固有のデータセットを再ランク付けしてもよく、及び/又は(b)追加のエアライン固有の基準を使用して、サーバ82は、1つ以上のロケーションレコードをフィルタリングして除去し得る(例えば、プロビジョニングサーバ20を介して受信したエアライン固有のデータセットからそれらを除去する)。したがって、ブロック1210を使用して、(これらのロケーションレコードをディスプレイ88-1に配信する前に)エアライン固有のデータセット内のロケーションレコードの量をさらに減らすことができる。フィルタリングの各繰り返しは、次の下流のサーバ/コンピュータの計算効率を改善することが理解されるべきである。例えば、ブロック1130におけるフィルタリングは、プロビジョニングサーバ20及び航空機サーバ82が処理するロケーションレコードの量を減少させた。さらに、ブロック1210におけるフィルタリングは、ディスプレイ88-1が処理するロケーションレコードの量をさらに減少させ得る。
【0094】
選択的なブロック1210に続いて、プロセス1200は、選択的なブロック1215に進み、ここで、エアライン固有のデータセットの少なくとも一部が、ディスプレイ88-1にアップロードされ得る(そして、メモリ122に記憶され得る)。1つの例では、エアライン固有のデータセットの一部又は全体が、航空機12に搭載された各ディスプレイ88-1、88-2、...、88-mにアップロードされる。例えば、航空機12が国内便(例えば、米国本土内)のみに構成され、エアラインが国際エアラインである場合、国外(例えば、米国以外)の全てのロケーションレコードをフィルタリングして除外してもよく、例えば、これにより、ディスプレイ88-1の計算効率をさらに向上させることができる。とはいえ、これは必須ではない。例えば、いくつかの例では、乗客が航空機の専用旅行国の外でロケーションレコードを探索できるように(例えば、「米国のトップ10ビーチ」のいずれかが「世界のトップ10リスト」にも載っているかどうかを乗客が識別できるように)することが望ましい場合がある。
【0095】
上述のように、ブロック1215はオプションである。例えば、少なくとも1つの例では、エアライン固有のデータセットを航空機サーバ82に記憶し得る。このようにして、航空機12に搭乗している様々な乗客からの入力が中央で集められ、特定の飛行の乗客又は即時路線を旅行する乗客にとって関心のあるPOIをさらにランク付けする基準として使用され得る。
【0096】
少なくとも1つの例によれば、サーバ82は、例えば、エアラインによってサービスを提供される所定の地理的領域に基づいて、エアライン固有のデータセットの一部がディスプレイ88-1から88-mに提供するのに関連するかどうかを決定する。さらに、(上述した)所定範囲48は、少なくとも1つの例において、航空機サーバ82によって決定されてもよく、例えば、この所定範囲48は、現在の路線又はエアラインがサービスを提供する他の路線に関連してもよい。
【0097】
続くブロック1220において、乗客は、ディスプレイ88-1のスクリーン112を介して、乗客の好みを得るための調査を提示され得る。この調査は、乗客を相互作用させて、乗客に関する人口統計学的データ及び心理学的データを決定するための質問又は選択を含み得る。人口統計学的データとは、乗客の性別、乗客の年齢、乗客の配偶者の有無、乗客に子どもがいるかどうか、乗客の子どもの年齢、乗客の教育レベル、乗客の専門又は職業、乗客の言語の好み、又は乗客の所得範囲の少なくとも2つに関する情報を意味する。心理学的データとは、乗客の消費習慣、乗客の趣味又は興味、又は乗客の意見の少なくとも1つに関する情報を意味する。
【0098】
続くブロック1225において、ディスプレイ88-1のコンピュータ110は、メモリ122に記憶されたエアライン固有のデータセットのランキングを変更し得る。再び、ランキングを変更することは、ブロック1220で収集された人口統計学的データ及び/又は心理学的データに基づいて、ロケーションレコードをフィルタリングし、及び/又はロケーションレコードの少なくともいくつかを再ランク付けすることを含み得る。
【0099】
代替的に、又は乗客調査に基づいてランキングを変更することと組み合わせて、ブロック1225において、コンピュータ110は、(例えば、(乗客の携帯無線装置128等から)ディスプレイ88-1に伝達され得る及び/又は他のやり方でメモリ122に記憶される)乗客プロフィールに基づいてランキングを変更し得る。
【0100】
少なくとも1つの例によれば、ブロック1225は、代わりに航空機サーバ82で行われる。例えば、調査を介して、又は乗客のプロフィールを介して収集された乗客情報は、サーバ82に通信され及び/又は記憶され、そこでPOIを再ランク付けするために使用され得る
【0101】
プロセス1200の前のブロックのいずれかに続いて又は同時に行われ得るブロック1230において、ディスプレイ88-1は、航空機12の現在位置を決定し得る。一例によれば、現在位置を決定することは、単にディスプレイ88-1が現在位置を(例えば、サーバ82を介して)機内航空機位置決めシステム86から受信することを含み得る。
【0102】
図12に戻ると、ブロック1260はブロック1230に続く。ブロック1260において、現在位置に基づいて、及びメモリ122に記憶されたエアライン固有のデータセットに記載されたランキングに基づいて、ディスプレイ88-1は、(デフォルトジオフェンス領域を使用して)デフォルト地図を乗客に提示してもよく、このデフォルト地図は、航空機アイコンと、既定量のPOIインジケータとを含み(それぞれPOIに関連付けられている)、既定量のPOIは、そのランキングとデフォルトジオフェンス領域内での位置とに基づいて決定される。本明細書で使用される場合、地図は、地球の表面の領域の任意の表現を指す。例えば、それは、(例えば、航空機のカメラ(図示せず)を介した)ライブ画像であってもよく、(例えば、メモリ122に記憶されている)ダイアグラム表現であってもよく、それらの組み合わせ等であってもよい。本明細書で使用される場合、ジオフェンス領域は、地図の拡大のレベルでの瞬間的なスクリーンビュー内のポリゴンを指す。少なくとも1つの例では、それはスクリーン全体のビューである(例えば、垂直アスペクトx水平アスペクト)。ただし、他のポリゴン形状も可能である。したがって、デフォルトジオフェンス領域は、(例えば、メモリ122に記憶されている)所定のスクリーンビューを指し得る。したがって、ブロック1260において、ディスプレイ88-1のコンピュータ110は、地図上に示された特定のジオフェンス領域について既定量のPOI(例えば、(ロケーションレコードに応じて、ランク等に従って)トップ10 )を決定し、POIを表すためにジオフェンス領域内でPOIインジケータを提示する。本明細書で使用される場合、POIインジケータは、関連するPOIを表すために使用される任意の適切なグラフィック、アイコン、シンボル、数字、文字等であってよい。後述するように、ジオフェンス領域が変更(拡大又は縮小)される場合、コンピュータ110は、同じ数のPOIインジケータ(既定量)を提示するように決定し得る。しかしながら、POIインジケータは、より大きい又はより小さい地図ビューがそれぞれのランク毎に異なるPOIを包含し得るように、異なるPOIを表し得る。
【0103】
1つの例では、既定量のPOI(例えば、値)を、(航空機サーバ82の)メモリ102又は(ディスプレイ88-1の)メモリ122に記憶し得る。別の例では、既定量は、乗客によって選択可能であり得る(例えば、乗客が「トップ10を表示」、「トップ5を表示」等を選択できるようにすることが望ましい場合がある)。
【0104】
ブロック1260の一例によれば、ディスプレイ88-1は、エアラインがサービスを提供している現在の所定の地理的領域の全部又は一部を含むジオフェンス領域を乗客に提示する。ブロック1260の別の例によれば、ディスプレイ88-1は、航空機12が移動している路線を含むジオフェンス領域(それに対する所定の範囲48等を含む)(例えば、航空機12の下、航空機12の直前、又は路線の任意の他の部分であり得る)を乗客に提示する。ブロック1260の別の例によれば、ディスプレイ88-1は、路線の目的地を含むジオフェンス領域を乗客に提示する。路線の目的地は、乗客にとって特に関連性があり得る。例えば、乗客は、到着後にPOIを探索したいと思う場合がある。
【0105】
ブロック1265を参照すると、コンピュータ110は、乗客がジオフェンス領域を変更(例えば、サイズ変更)したかどうかを判定し、例えば、乗客が拡大又は縮小したかどうかを判定する。拡大又は縮小は、任意の適切な増分的な拡大又は縮小に従ってもよい。ジオフェンス領域が変更されたとコンピュータ110が判断すると、プロセス1200はブロック1270に進む。そうでない場合、プロセスはブロック1275に進む。
【0106】
ブロック1270において、コンピュータ110は、拡大又は縮小の程度を決定し、それに応じて地図をスケーリングする。次に、これに対応してジオフェンス領域をスケーリングしてもよい。加えて、上記のブロック1260の説明と同様に、現在位置に基づいて、及びメモリ122に記憶されたエアライン固有のデータセットに記述されたランキングに基づいて、コンピュータ110は、(サイズ変更されたジオフェンス領域を使用して)乗客に(スクリーン112を介して)地図を提示し、地図は、航空機アイコン及び既定量のPOIインジケータを含み、関連付けられた既定量のPOIは、それらのランキング及びサイズ変更されたジオフェンス領域内のそれらの位置に基づいて決定される。ブロック1270に続いて、プロセスはブロック1275に進む。
【0107】
ブロック1275において、コンピュータ110は、(例えば、ジオフェンス領域のサイズ変更以外の)追加の乗客入力が受信されたかどうかを判定する。そうであれば、プロセス1200はブロック1280に進む。そうでない場合、プロセスはブロック1285に進む。
【0108】
ブロック1280において、コンピュータ110は、この追加乗客入力を受信して処理する。追加の乗客入力の非限定的な例には、記憶された乗客プロフィールの更新、航空券の注文、又は予約等が含まれる。最終的に、これらのタイプのトランザクションは、(飛行中又は航空機12の着陸時に)航空機サーバ82及びプロビジョニングサーバ20に提供され得る。場合によっては、このようなトランザクションがPOIのランキングに影響を与え得る。ブロック1280に続いて、プロセスはブロック1285に進む。
【0109】
ブロック1285において、ディスプレイ88-1は、航空機の現在位置を決定する(例えば、更新を決定する)。少なくとも1つの例によれば、このブロックは、上述のブロック1230と同一であってもよい。そのため、ここでは再度説明しない。
【0110】
ブロック1290において、コンピュータ110は、地図、地図に対する航空機アイコンの位置、及び既定量のPOIインジケータを更新する。一例によれば、航空機のアイコンは静止しているように見えてもよく、ジオフェンス領域は、例えば、航空機12の機首方位に対応して移動しているように見えてもよい(例えば、航空機12が真東に移動している場合、地図は右にシフトしているように見え得る)。別の例によれば、ジオフェンス領域は(例えば、時々)静止しているように見えてもよく、例えば、航空機のアイコンはジオフェンス領域に対して移動してもよい。さらに別の例によれば、ジオフェンス領域は、乗客が選択したアイコンに関連付けられてもよい。航空機12の移動によって地図がどのように変化するかにかかわらず、更新されたジオフェンス領域(又はサイズ変更されたジオフェンス領域)ごとに、コンピュータ110は、エアライン固有のデータセットを解析し、既定量のトップにランク付けされたPOIを決定し、次いで、それらをスクリーン112を介して(POIインジケータとして)提示し得る。
【0111】
ブロック1290に続いて、プロセスはループバックし、ブロック1260(及びその後の命令ブロック)を繰り返し得る。このループバックは、飛行中ずっと続き得る。
【0112】
プロセス1100(
図11)及びプロセス1200(
図12)は、少なくとも部分的に同時に行われ得ることを理解されたい。例えば、ロケーションコンテンツサーバ14は、航空機12が飛行中である間、トレンドに基づいてロケーションレコードを更新し得る。この更新されたグローバルロケーションデータセットは、マッピングサーバ18に提供されてもよく、次にこれは、新しいランキングに基づいてエアライン固有のデータセットを更新し得る。さらに、この更新されたエアライン固有のデータセットは、航空機12の飛行中にプロビジョニングサーバ20に提供され、最終的に航空機サーバ82に(例えば、無線通信システム84を介して)提供され得る。したがって、乗客は、ディスプレイ88-1を介して、最新のランキングに従って提示された最新のPOIインジケータを受信することができる。
【0113】
さらに、(例えば、ブロック1220からの)乗客調査情報及び/又は(例えば、ブロック1275、1280を介して)追加乗客入力を使用して、飛行中のランキングを改善し得る。例えば、無線通信システム84を介して、この情報(又はその派生情報)は、POIランキングを変更するために、プロビジョニングサーバ20からマッピングサーバ18及び/又はロケーションコンテンツサーバ14に送信されてもよい。
【0114】
一例によれば、共通の飛行(ブロック1220、1275及び/又は1280)に搭乗する乗客から受信された応答及び入力は、航空機サーバ82及び/又はサーバ14、18のいずれかによってランキングを変更するために使用されてもよい。
【0115】
このように、航空機に搭乗する乗客の体験を改善するための、時間依存データ削減システムが説明されてきた。このシステムは、(航空機に搭載される)乗客ディスプレイを含み、このディスプレイを介して、乗客は、(例えば、POIインジケータを使用して)多数の関心点(POI)を提示され、特定のPOIの提示は、これらの点に関する公衆の関心のランキングに基づいており、航空機の現在の地理的位置に基づいている。一例によれば、乗客は、高度にランク付けされたPOIを提示される。少なくとも1つの例では、既定量の最高にランク付けされた関心点のみが提示される。
【0116】
一般に、記載されているコンピューティングシステム及び/又は装置は、限定されないが、AppLink/Smart Device Linkミドルウェア、Microsoft(登録商標) Automotiveオペレーティングシステム、Microsoft Windows(登録商標)オペレーティングシステム、Unix(登録商標)オペレーティングシステム(例えば、Redwood Shores(カリフォルニア州)のOracle社によって配布されているSolaris(登録商標)オペレーティングシステム)、ニューヨーク州アーモンクのInternational Business Machinesによって配布されているAIX UNIX(登録商標)オペレーティングシステム、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.によって配布されているMac OSX及びiOSオペレーティングシステム、カナダのWaterlooのBlackberry,Ltd.によって配布されているBlackBerry OS、Google Inc.及びOpen Handset Allianceによって開発されたAndroidオペレーティングシステムを含むが多数のコンピュータオペレーティングシステムのいずれでも採用し得る。コンピュータ装置の例は、限定されないが、航空機搭載コンピュータ、コンピュータワークステーション、サーバ、デスクトップ、ノートブック、ラップトップ、又はハンドヘルドコンピュータ、又は他のコンピュータシステム及び/又は装置を含む。
【0117】
コンピュータ装置は、一般に、コンピュータ実行可能命令を含み、その命令は、上記のような1つ以上のコンピュータ装置によって実行可能であり得る。コンピュータ実行可能命令は、限定されないが、単独で又は組み合わせて、JavaTM、C、C++、Visual Basic、Java Script、Perl等を含む様々なプログラミング言語及び/又は技術を使用して作成されたコンピュータプログラムからコンパイル又は解釈し得る。こうしたアプリケーションのいくつかは、Java Virtual Machine又はDalvik virtual machine等の仮想マシンでコンパイル又は実行され得る。一般に、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)は、例えば、メモリ、コンピュータ可読媒体等から命令を受信し、これらの命令を実行することにより、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを含む1つ以上のプロセスを実行する。このような命令及び他のデータは、種々のコンピュータ可読媒体を用いて記憶及び送信し得る。
【0118】
コンピュータ可読媒体(プロセッサ可読媒体とも呼ばれる)は、コンピュータ(例えば、コンピュータのプロセッサ)によって読み取られ得るデータ(例えば、命令)の提供に関与する任意の非一時的な(例えば有形の)媒体を含む。このような媒体は、限定されないが、不揮発性媒体及び揮発性媒体を含む多くの形態を取り得る。不揮発性媒体は、例えば、光ディスク又は磁気ディスク及び他の永続的メモリを含み得る。揮発性媒体は、例えば、典型的にはメインメモリを構成するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含み得る。このような命令は、コンピュータのプロセッサに結合されたシステムバスを含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む1つ以上の伝送媒体によって伝送されてもよい。コンピュータ可読媒体の一般的な形態には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、又はコンピュータが読み取ることができる任意の他の媒体が含まれる。
【0119】
本明細書に記載されるデータベース、データリポジトリ又は他のデータストアは、階層データベース、ファイルシステム内のファイルのセット、専用フォーマットのアプリケーションデータベース、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)等を含む様々な種類のデータを記憶、アクセス、及び検索するための様々な種類の機構を含み得る。このようなデータストアの各々は、一般に、上述したものの中の1つ等のコンピュータオペレーティングシステムを利用するコンピュータ装置内に含まれており、様々なやり方の1つ以上でネットワークを介してアクセスされる。ファイルシステムは、コンピュータオペレーティングシステムからアクセス可能であってもよく、様々なフォーマットで記憶されたファイルを含み得る。RDBMSは通常、前述のPL/SQL言語等の記憶されているプロシージャを作成、記憶、編集及び実行するための言語に加えて、SQL(Structured Query Language)を利用する。
【0120】
いくつかの例では、システム要素は、関連するコンピュータ可読媒体(例えば、ディスク、メモリ等)に記憶された1つ以上のコンピュータ装置(例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ等。)においてコンピュータ可読命令(例えば、ソフトウェア)として実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、本明細書に記載された機能を実行するためにコンピュータ可読媒体に記憶されたそのような命令を含み得る。
【0121】
プロセッサは、回路、チップ、又は他の電子コンポーネントを介して実装され、1つ以上のマイクロコントローラ、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上の特定用途向け回路(ASIC)、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、1つ以上のカスタム集積回路等を含み得る。プロセッサは、センサデータを処理するようにプログラムされ得る。
【0122】
メモリ(又はデータ記憶装置)は、回路、チップ又は他の電子コンポーネントを介して実装され、1つ以上の読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、電気的プログラマブルメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルメモリ(EEPROM)、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、ハードドライブ、又は任意の揮発性又は不揮発性媒体等を含み得る。メモリは、センサから収集されたデータを記憶し得る。
【0123】
本開示は例示的なやり方で説明されてきたが、使用されてきた用語は、限定ではなく、説明的な文言の性質を有することを意図していることを理解されたい。本開示の多くの修正及び変形は、上記の教示に照らして可能であり、本開示は、具体的に記載された以外のやり方で実施されてもよい。