(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】車両用照明装置
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/50 20060101AFI20240304BHJP
B60Q 3/74 20170101ALI20240304BHJP
B60Q 3/51 20170101ALI20240304BHJP
B60Q 3/60 20170101ALI20240304BHJP
B60Q 3/80 20170101ALI20240304BHJP
【FI】
B60Q1/50 Z
B60Q3/74
B60Q3/51
B60Q3/60
B60Q3/80
(21)【出願番号】P 2021561240
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(86)【国際出願番号】 JP2020040504
(87)【国際公開番号】W WO2021106483
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2023-07-26
(31)【優先権主張番号】P 2019212307
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】仲田 裕介
(72)【発明者】
【氏名】田村 例人
(72)【発明者】
【氏名】望月 惇平
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-280657(JP,A)
【文献】特開2018-171941(JP,A)
【文献】特開2018-122769(JP,A)
【文献】特開2019-094021(JP,A)
【文献】特開2019-085076(JP,A)
【文献】特開2012-101635(JP,A)
【文献】特開2019-123421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/50
B60Q 3/74
B60Q 3/51
B60Q 3/60
B60Q 3/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と第一レンズを有する第一光学部と、
光源と第二レンズを有する第二光学部と、
前記第一光学部と前記第二光学部を収容するように構成されているハウジング部と、
車内に存在する物体の有無を検出するように構成されている物体検出部と、
を備える車両用照明装置であって、
前記第一光学部は、車内を照明するように構成され、
前記第二光学部は、車外に所定の情報を表示するように構成されて
おり、
前記第一光学部は、前記物体検出部によって前記物体が検出されたことに応じて、前記物体が存在することを報知するように点灯するように構成されている、
車両用照明装置。
【請求項2】
前記第一レンズと前記第二レンズは一体として形成されている、請求項1に記載の車両用照明装置。
【請求項3】
前記第一光学部が有する前記光源と、前記第二光学部が有する前記光源とは、同一の光源である、請求項1または2に記載の車両用照明装置。
【請求項4】
前記第一光学部が有する前記光源と、前記第二光学部が有する前記光源とは、別体の光源である、請求項1または2に記載の車両用照明装置。
【請求項5】
前記第一レンズの焦点距離と前記第二レンズの焦点距離は異なる、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用照明装置。
【請求項6】
前記第二光学部は、デジタルミラーデバイスを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用照明装置。
【請求項7】
前記第二光学部は、前記所定の情報に対応する形状の透光部を有する遮光板を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用照明装置。
【請求項8】
前記第二光学部は、パドルライトとしての照明機能を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用照明装置。
【請求項9】
前記物体検出部は、カメラおよびミリ波レーダの少なくとも一つを含む、請求項
1から8のいずれか一項に記載の車両用照明装置。
【請求項10】
前記車両用照明装置は、前記第一光学部および前記第二光学部を制御するように構成されている制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記第一光学部の前記光源と前記第二光学部の前記光源から同時に光が出射される時間を設けるように前記第一光学部および前記第二光学部を制御する、請求項1から
9のいずれか一項に記載の車両用照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のランプユニットを内蔵したランプケーシングと、フォークリフト等の車両に当該ランプケーシングを取り付けるためのブラケットと、を備える描画装置であって、車外に対して、車両の接近を知らせるための着色画像を路面に描画することができる描画装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、車内を照明しつつ、車外に路面描画するように光を照射しようとする場合、従来は、車内に光を照射するための車両用照明装置と車外に光を照射するための車両用照明装置が必要であった。このように、車内を照明しつつ、車外に路面描画するように光を照射しようとする場合、二つの車両用照明装置が必要となるため、コストが嵩んでしまう虞がある。
【0005】
本開示は、低コスト化に寄与することが可能な車両用照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための一態様に係る車両用照明装置は、
光源と第一レンズを有する第一光学部と、
光源と第二レンズを有する第二光学部と、
前記第一光学部と前記第二光学部を収容可能なハウジング部と、
を備える車両用照明装置であって、
前記第一光学部は、車内を照明するように構成され、
前記第二光学部は、車外に所定の情報を表示するように構成されている。
【0007】
上記構成に係る車両用照明装置によれば、車両用照明装置は、光源と第一レンズを有し、車内を照明するように構成されている第一光学部と、光源と第二レンズを有し、車外に所定の情報を表示するように構成されている第二光学部と、第一光学部と第二光学部を収容可能なハウジング部と、を備えている。したがって、第一光学部と第二光学部がハウジング部に収容されているので、一つの車両用照明装置によって、車内を照明しつつ、車外に所定の情報を表示するように光を照射することができる。すなわち、車内に光を照射するための車両用照明装置と車外に光を照射するための車両用照明装置とを別々に用いる必要がない。
このように、上記構成に係る車両用照明装置によれば、低コスト化に寄与することができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、低コスト化に寄与することが可能な車両用照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第一実施形態に係る車両用照明装置を備える車両の車室内の概略図である。
【
図2】
図2は、第一実施形態に係る車両用照明装置の外観を例示する図である。
【
図4】
図4は、第一実施形態に係る車両用照明装置を備える車両の機能ブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、第一実施形態に係る車両用照明装置を備える車両において、車両用照明装置から光が出射されるときの様子を例示する図であって、車両の前方から車内を見たときの様子を例示する図である。
【
図5B】
図5Bは、第一実施形態に係る車両用照明装置を備える車両において、車両用照明装置から光が出射されるときの様子を例示する図であって、車両の上方から車内を見たときの様子を例示する図である。
【
図6】
図6は、第二実施形態に係る車両用照明装置の断面図である。
【
図7】
図7は、第三実施形態に係る車両用照明装置の断面図である。
【
図8】
図8は、車両に備わる車両制御部および車両用照明装置に備わる制御部がそれぞれ行う信号処理について例示するタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態(以下、本実施形態という。)の例について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は省略する。また、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
【0011】
また、本実施形態の説明では、説明の便宜上、「左右方向」、「前後方向」、「上下方向」について適宜言及する。これらの方向は、
図1に示すように車両用照明装置1が車両10に搭載された状態において設定された相対的な方向である。したがって、本明細書中および図面中で使用される「左」「右」「前」「後」「上」「下」は、説明の便宜のために表示された方向であり、図示された方向に限定する意図はない。ここで、「左右方向」は、「左方向」及び「右方向」を含む方向である。「前後方向」は、「前方向」及び「後方向」を含む方向である。「上下方向」は、「上方向」及び「下方向」を含む方向である。
【0012】
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態に係る車両用照明装置1(以下、単に「照明装置1」ともいう)を備える車両10の車室R内の概略図である。車両10は、左右の側面に扉Dを備えている。扉Dは例えば、左右方向または前後方向に開閉可能である。照明装置1は、車両10の車室Rの天井の一部、例えば後部座席の中央上方に配設されている。照明装置1は、例えば、自動車等に設けられるルームランプや読書灯等として機能しうる。
【0013】
次に、
図2から
図4を参照しつつ、照明装置1について説明する。
図2は、照明装置1を下方から見たときの照明装置1の外観を例示する図である。
図2に例示されるように、照明装置1は略直方体形状であって、底面視で略長方形である。照明装置1の角部は丸みを帯びていている。照明装置1は、ハウジング部2と、物体検出部3と、第一光学部41と、第二光学部42と、を備えている。第一光学部41は、照明装置1を下方から見て、ハウジング部2の略中央に配置され、物体検出部3は、第一光学部41の右方に配置され、第二光学部42は、第一光学部41の左方に配置されている。
【0014】
図3は、照明装置1の
図2におけるA-A線断面図である。
図3に例示されるように、照明装置1は、ハウジング部2と、物体検出部3と、第一光学部41と、第二光学部42と、制御部5と、を備えている。物体検出部3と、第一光学部41と、第二光学部42と、制御部5とは、ハウジング部2に収容されている。ハウジング部2は断面視で略凸状である。ハウジング部2は、車両10に備わる天井板11の開口部11aと係合可能な係合部21を有している。係合部21が天井板11の開口部11aに係合されることで、照明装置1は車両10に取り付けられる。
【0015】
物体検出部3は、車両10の室内環境(後部座席の形状、後部座席にある物体等)に関する情報(室内環境情報)を検出するように構成されている。
【0016】
第一光学部41は、車両10の車内を照明するように構成されている。第一光学部41は、第一基板411と、第一光源412と、第一レンズ414と、を備えている。第一基板411は板状部材である。第一基板411の下面には第一光源412が配置されている。
【0017】
第一光源412は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。第一光源412は、第一レンズ414に向けて光を出射するように構成されている。
【0018】
第一レンズ414は、第一光学部41の下方に配置されている。第一レンズ414は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラス等の透明な材料から形成されている。第一レンズ414には、第一光源412から出射された光を拡散させて下方に照射させるためのステップが形成されている。すなわち、第一レンズ414は、第一光源412から出射された光が照明装置1の外側(車両10の車室R)に向けて、拡散光として出射されるように構成されている。したがって、第一レンズ414は、特定の焦点を有していない。
【0019】
第二光学部42は、インナーハウジング部420と、第二基板421と、第二光源422と、第二遮光板423と、第二レンズ424と、を備えている。インナーハウジング部420は、第二基板421と、第二光源422と、第二遮光板423と、を収容するように形成されている。インナーハウジング部420は、下方に向けた開口部を有しており、その開口部に第二レンズ424が装着されている。
【0020】
第二基板421は板状部材である。第二基板421の下面には第二光源422が配置されている。
【0021】
第二光源422は、例えばLED、半導体レーザ、有機EL(Electro Luminescence)、無機EL等の半導体発光素子である。
【0022】
第二遮光板423は板状部材である。第二遮光板423は、第二光源422と第二レンズ424の間に配置されている。第二遮光板423は、例えば、合成樹脂製の板状部材から形成されたチャート等である。第二遮光板423は透光部423aを有している。透光部423aは、例えば所定の情報を表す形状に形成されていてもよい。所定の情報を表す形状としては、例えば、車両10から降車する者(降車者)に対するおもてなし等を示すメッセージ(例えば、「THANK YOU」)等を表す文字、記号、図形等に対応する形状である。
【0023】
第二レンズ424は、第一レンズ414と同様の材料から形成されていてもよい。第二レンズ424は、例えば凸レンズであり、その後方焦点が第二光源422または第二遮光板423の近傍に配置される。第二光源422から出射された光は、第二遮光板423の透光部423aを透過し、所定の情報を表す配光パターンとして、第二レンズ424から出射される。
【0024】
制御部5は、ハウジング部2内の上部に配置されている。制御部5には複数のケーブルが接続されている。各ケーブルは、物体検出部3と、第一光学部41と、第二光学部42と、に接続されている。また、制御部5には、車両10の車両制御部6(
図4参照)と通信可能にするためのケーブルも接続されている。
【0025】
図4は、照明装置1の機能ブロック図である。
図4に示すように、物体検出部3は、カメラ31と、レーダ32と、を含む。カメラ31は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(相補型MOS)等の撮像素子を含むカメラである。レーダ32は、ミリ波レーダ、マイクロ波レーダ又はレーザーレーダ等である。カメラ31及び/又はレーダ32は、車両10の室内環境情報を取得し、取得した室内環境情報を制御部5に出力するように構成されている。
【0026】
制御部5は、物体検出部3と、第一光学部41と、第二光学部42と、を制御するように構成されている。制御部5は、電子制御ユニット(ECU)により構成されている。電子制御ユニットは、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、各種制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、各種制御データが一時的に記憶されるRAM(Random Access Memory)と、により構成されている。プロセッサは、ROMに記憶された各種制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0027】
制御部5は、車両制御部6と電気的に接続されており、相互に通信可能である。車両制御部6は、車両10の全体を制御するように構成されている。車両制御部6は、車両10に備わるブレーキセンサ、速度センサ、扉開閉センサ、人感センサ等から各種情報を受信するように構成されている。車両制御部6は、各種センサから受信した情報の一部を制御部5に送信するように構成されている。
【0028】
制御部5のメモリには、車両10の後部座席の原状に関する原状情報が記憶されている。制御部5は、後部座席の原状情報と、物体検出部3から送信される室内環境情報と、に基づいて、車両10の後部座席の状態に変化があるかどうかを判断することができる。
【0029】
次に、
図5Aおよび
図5Bを参照して、照明装置1を備える車両10において、照明装置1から光が出射されるときの様子を説明する。
図5Aは、車両10の前方から車内を見たときの様子を例示する図である。
図5Bは、車両10の上方から車内を見たときの様子を例示する図である。
【0030】
例えば、車両10が目的地に到着し、車両10が停止すると、車両制御部6は、車両が備える速度センサから車両10が停止したことを示す停止信号を受信する。車両制御部6は、受信した停止信号を制御部5に送信する。車両10が停車した後、車両10の左側の扉Dが開けられると、車両制御部6は、扉開閉センサから車両10の左側の扉Dが開状態になったことを示す開信号を受信する。車両制御部6は、受信した開信号を制御部5に送信する。
【0031】
制御部5は、受信した停止信号に基づいて、第一光源412から車両10の車室Rに向けて光が出射されるように第一光学部41を制御する。また制御部5は、受信した開信号に基づいて、第二光源422から、車両10の外側(開状態である車両10の左側の扉Dの方向)に位置する扉Dから降車する降車者の降車位置に向けて、光が出射されるように第二光学部42を制御する。その結果、
図5Bに例示されるように、第一光学部41は車両10の後部座席に向けて拡散光を出射し、第二光学部42は、所定の情報を表す配光パターンが扉Dの近傍の路面(領域R1)に表示されるように、車両10の外側に向けて光を出射する。
【0032】
第一光源412から出射された光は拡散光として出射されるので、車両10の後部座席は、第一光学部41によって、全体的に照明される。
【0033】
第二光源422から出射された光は、第二遮光板423の透光部423aを透過し、所定の情報を表す配光パターンとして、第二レンズ424から出射される。その結果、本実施形態では、
図5Bに例示されるように、「THANK YOU」といった降車者に対するおもてなしを示すメッセージが扉Dの近傍の領域R1に描画される。
【0034】
第二光学部42は、扉Dから降車する降車者の降車位置(例えば、降車者の足元)に向けて光を出射する。すなわち、第二光学部42は、パドルライトとしての照明機能を有している。したがって、第二光学部42は、扉Dの近傍の領域R1を照明しつつ、第二光学部42から出射される光を用いて領域R1に所定の情報を描画することができる。したがって、領域R1に表示された所定の情報は、降車者に視認されやすい。
【0035】
第一光学部41は拡散光を車室Rに出射させるように構成されているので、第一レンズ414は特定の焦点を有していない。一方で、第二光学部42は、照明装置1から所定の距離だけ離れた場所に所定の情報が表示されるように光を出射させるように構成されているので、所定の焦点距離を有するように設定されているのが好ましい。したがって、第一レンズ414の焦点距離と第二レンズ424の焦点距離は異なっている。本実施形態において、第二レンズ424の後方焦点は第二光源422または第二遮光板423の近傍に配置されている。その結果、照明装置1は、第一光学部41によって車両10の車室Rを照明しつつ、第二光学部42によって領域R1に所定の情報を明確な光の像として表示させることができる。
【0036】
また、車両10から降車する者が、車両10の後部座席に忘れ物をした場合について説明する。降車者が車両10から降車すると、車両10に備わる人感センサは降車者が車両10から降車したことを検出し、降車信号を生成し、生成した降車信号を車両制御部6に送信する。車両制御部6は、取得した降車信号を制御部5に送信する。制御部5は、車両制御部6から降車信号を受信すると、車両10の室内環境情報を検出するように物体検出部3を制御する。物体検出部3は、取得した室内環境情報を制御部5に送信する。制御部5は、受信した室内環境情報と、制御部5に記憶されている原状情報と、に基づいて、後部座席の形状に変化があるかどうか、または後部座席に物体が存在するかどうかを判断する。例えば、物体検出部3によって取得された後部座席の形状に関する情報が、制御部5にあらかじめ記憶されている後部座席の原状に関する原状情報と差異がある場合、制御部5は後部座席に忘れ物があると判断する。制御部5は、後部座席に忘れ物があると判断すると、物体(忘れ物)が車内に存在することを報知するために、第一光学部41から出射される光を点滅させるよう、第一光学部41を制御する。その結果、第一光学部41は、物体(忘れ物)が車内に存在することを報知するように点灯する。したがって、車両10の降車者は忘れ物に気が付くことができる。また、物体検出部3は、カメラおよびミリ波レーダの少なくとも一つを含むため、車両10の車室Rに物体があるかどうか精度よく検出することができる。
【0037】
ところで、例えば、車両10の車室R(車内)を照明しつつ、車両10の外側(車外)に路面描画するように光を照射しようとする場合、従来は、二つの照明装置、すなわち車内に光を照射するための照明装置と車外に光を照射するための照明装置が必要であった。このように、車内を照明しつつ、車外に路面描画するように光を照射しようとする場合、二つの車両用照明装置が必要となるため、コストが嵩んでしまう虞がある。
【0038】
上記構成に係る照明装置1によれば、第一光学部41と第二光学部42はハウジング部2に収容されているので、一つの照明装置で、車両10の車室Rを照明しつつ、車両10の外側に所定の情報を表示するように光を照射することができる。したがって、車内に光を照射するための照明装置と、車外に光を照射するための照明装置と、を別々に用いる必要がないので、照明装置1は低コスト化に寄与することができる。また、一つの照明装置を車両10に取り付けるだけで、車内と車外に光を照射することができるので、照明装置を車両10に取り付ける負荷も軽減される。
【0039】
また、上記構成に係る照明装置1によれば、第一光学部41の第一光源412と第二光学部42の第二光源422は、別体の光源であるため、例えば、状況に応じて光源ごとに制御を行うことで、必要な光源からだけ光を出射させることができる。例えば、忘れ物が車内に存在しない場合、第二光学部42の第二光源422からのみ光を出射させてもよい。
【0040】
また、上記構成に係る照明装置1によれば、第一レンズ414の焦点距離と第二レンズ424の焦点距離は異なっている。したがって、第一光学部41によって車両10の車室R(車内)を照明しつつ、第二光学部42によって車両10の外側(車外)に所定の情報を表示させることができる。
【0041】
また、上記構成に係る照明装置1によれば、第二光学部42は、所定の情報に対応する形状の透光部423aを有する第二遮光板423を含むため、簡易な構成で車両10の外側に向けて所定の情報を表示させることができる。
【0042】
また、上記構成に係る照明装置1によれば、第二光学部42は、パドルライトとしての照明機能を有しているので、車両10の外側(車外)に向けて照明しつつ、車外に所定の情報を表示させることができる。したがって、照明装置1は、車外に表示された情報の視認性を向上させることができる。
【0043】
また、上記構成に係る照明装置1によれば、第一光学部41は、物体検出部3によって車内に存在する物体(例えば、忘れ物)が検出されたことに応じて、当該物体が存在することを報知するように点灯するように構成されている。したがって、車両10の降車者が車両10の車室R(車内)に忘れ物をした場合、照明装置1は車内に忘れ物があることを降車者に報知することができるため、降車者は忘れ物に気が付くことができる。
【0044】
また、上記構成に係る照明装置1によれば、物体検出部3は、カメラおよびミリ波レーダの少なくとも一つを含むため、車両10の車室R(車内)に物体があるかどうか精度よく検出することができる。
【0045】
(第二光学部の変形例)
第二光学部42は、第二遮光板423の代わりに、光偏向装置を備えていてもよい。光偏向装置としては、例えば複数のミラー(マイクロミラー)を有するデジタルミラーデバイス、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ガルバノミラー等の可動ミラー等である。この場合、第二光学部42は、第二光源422から射出された光の方向を制御し、走査することで、光パターンを路面上に描画することができる。
【0046】
当該変形例に係る第二光学部42は、デジタルミラーデバイスを含むため、第二光源422から出射される光を走査することで、第二光学部42は、車両10の外側に向けて所定の情報を表示させることができる。
【0047】
(第二実施形態)
次に、
図6を参照しつつ、第二実施形態に係る照明装置1Aについて説明する。なお、第一実施形態に係る照明装置1と説明が重複する部分については、説明の便宜上、適宜省略する。照明装置1Aは、例えばバス等の乗降ステップを有する車両に搭載される。照明装置1Aは、インナーハウジング部420の代わりに、第一光学部41Aと第二光学部42Aを収容するインナーハウジング部420A(ハウジング部の一例)を備えている点で第一実施形態に係る照明装置1と異なる。照明装置1Aは、ハウジング部2と、物体検出部3と、照明ユニット4と、制御部5と、を備える。照明ユニット4は、第一光学部41Aと、第二光学部42Aと、インナーハウジング部420Aと、を備えている。
【0048】
第一光学部41Aは、第一基板411Aと、第一光源412Aと、第一遮光板413と、第一レンズ414Aと、を備えている。第一基板411Aは板状部材である。第一基板411Aの下面には第一光源412Aが配置されている。
【0049】
第一光源412Aは、例えばLED、半導体レーザ、有機EL、無機EL等の半導体発光素子である。
【0050】
第一遮光板413は板状部材である。第一遮光板413は、第一光源412Aと第一レンズ414Aの間に配置されている。第一遮光板413は、例えば、合成樹脂製の板状部材から形成されたチャート等である。第一遮光板413は透光部413aを有している。透光部413aは、例えば所定の情報を表す形状に形成されていてもよい。所定の情報を表す形状としては、例えば、車両の乗降者に対するメッセージ等を表す文字、記号、図形等に対応する形状である。
【0051】
第一レンズ414Aは、第一レンズ414と同様の材料から形成されていてもよい。第一レンズ414Aは、例えば凸レンズであり、その後方焦点が第一光源412Aまたは第一遮光板413の近傍に配置される。第一光源412Aから出射された光は、第一遮光板413の透光部413aを透過し、所定の情報を表す配光パターンとして、第一レンズ414Aから出射される。
【0052】
第二光学部42Aは、第二基板421と、第二光源422と、第二遮光板423と、第二レンズ424Aと、を備えている。第二レンズ424Aは、第二光学部42Aの下方に配置されている。第二レンズ424Aは、第一レンズ414と同様の材料から形成されていてもよい。第二レンズ424Aは、例えば凸レンズであり、その後方焦点が第二光源422または第二遮光板423の近傍に配置される。第二光源422から出射された光は、第二遮光板423の透光部423aを透過し、所定の情報を表す配光パターンとして、第二レンズ424Aから出射される。
【0053】
インナーハウジング部420Aは、第一光学部41Aおよび第二光学部42Aを収容するように形成されている。インナーハウジング部420Aは、下方に向けた開口部を有しており、その開口部には、第一レンズ414Aおよび第二レンズ424Aが装着されている。
【0054】
第一光学部41Aは、例えば、車両の乗降口付近であって、車内側の乗降ステップに向けて光を出射させるように構成されている。第二光学部42Aは、例えば、車両の乗降口付近であって、車外の路面に向けて光を出射させるように構成されている。すなわち、第一光学部41Aと第二光学部42Aは、光を出射する面までの距離が異なっている。この距離の差異に基づいて、第一レンズ414Aの焦点距離と第二レンズ424Aの焦点距離は異なるように設定されている。その結果、車両の乗降口付近の車内側と車外側にはそれぞれ、所定の情報が明確な光の像として表示される。
【0055】
第一光学部41Aと第二光学部42Aの間には仕切り部43がある。したがって、インナーハウジング部420A内において、第一光学部41Aの第一光源412Aから出射される光と、第二光学部42Aの第二光源422から出射される光と、は交わらない。
【0056】
なお、照明装置1Aは、ハウジング部2と、物体検出部3と、制御部5と、を備えていなくてもよい。すなわち、照明ユニット4が照明装置として機能してもよい。この場合、インナーハウジング部420Aの内部に制御部5と同様の機能を有する制御部が設けられているとよい。いずれの場合であっても、照明装置1Aまたは照明ユニット4は、車内に光を照射するための照明装置と、車外に光を照射するための照明装置と、を別々に用いることなく、車両の車内側と車外側に光を照射することができるので、低コスト化に寄与することができる。また、一つの照明装置を車両に取り付けるだけで、車内と車外に光を照射することができるので、照明装置を車両に取り付ける負荷も軽減される。
【0057】
第二実施形態において、第一光学部41Aによって表示される所定の情報としては、例えば、乗降口付近での立ち止まりが禁止されていることを示すメッセージ(例えば、「Don‘t Stop」)や複数の斜線、乗降者の進行方向を示す矢印等である。第二光学部42Aによって表示される所定の情報としては、例えば、乗降者に対して乗車または降車を促すためのメッセージ(例えば、「Welcome」、「Good Bye」)、乗降者の進行方向を示す矢印等である。
【0058】
(第三実施形態)
次に、
図7を参照しつつ、第三実施形態に係る照明装置1Bについて説明する。なお、第一実施形態に係る照明装置1または第二実施形態に係る照明装置1Aと説明が重複する部分については、説明の便宜上、適宜省略する。照明装置1Bは、照明ユニット4の代わりに、照明ユニット400を備えている点で第二実施形態に係る照明装置1Aと異なる。照明ユニット400において、光源と、遮光板と、レンズと、はそれぞれ共通の部品として設けられており、照明ユニット400は、第二実施形態における第一光学部41Aの機能と第二光学部42Aの機能を有するように構成されている。
【0059】
照明ユニット400は、第一光学部および第二光学部の共通の部材として、インナーハウジング部420Bと、基板401と、光源402と、遮光板403と、レンズ404と、を備えている。インナーハウジング部420Bは、基板401と、光源402と、遮光板403と、を収容するように形成されている。インナーハウジング部420Bは、下方に向けた開口部を有しており、その開口部には、レンズ404が装着されている。
【0060】
基板401は、板状部材である。基板401の下面には光源402が配置されている。
【0061】
光源402は、例えばLED、半導体レーザ、有機EL、無機EL等の半導体発光素子である。光源402から出射された光は、遮光板403を介して、レンズ404に入射される。
【0062】
遮光板403は板状部材である。遮光板403は、光源402とレンズ404の間に配置されている。遮光板403は、例えば、合成樹脂製の板状部材から形成されたチャート等である。遮光板403は、車内側に向けて出射される光を透過させる領域と、車外側に向けて出射される光を透過させる領域と、を含む透光部403aを有している。透光部403aは、例えば、前記領域ごとに所定の情報を表す形状に形成されていてもよい。所定の情報を表す形状は、第二実施形態と同様である。なお、照明ユニット400は、遮光板403の代わりに、光偏向装置を備えていてもよい。光偏向装置としては、例えば複数のミラー(マイクロミラー)を有するデジタルミラーデバイス、MEMSミラー、ガルバノミラー等の可動ミラー等である。この場合、照明ユニット400は、光源402から射出される光の方向を制御することができる。
【0063】
レンズ404は、第一レンズ414と同様の材料から形成されていてもよい。レンズ404は、例えば凸レンズである。レンズ404は、第一部404aと、第二部404bと、を含む。第一部404aは、第二部404bよりも車内側(
図7において右側)に位置する。レンズ404は、第一部404aにおけるレンズ404の焦点距離が、第二部404bにおけるレンズ404の焦点距離よりも短くなるように構成されている。レンズ404の第一部404aは、第二実施形態に係る第一レンズ414Aと同様の機能を有するように構成されており、レンズ404の第二部404bは、第二レンズ424Aと同様の機能を有するように構成されている。
【0064】
上記構成に係る照明装置1Bまたは照明ユニット400によれば、レンズ404は、第二実施形態に係る第一レンズ414Aと同様の機能を発揮させるための第一部404aと、第二レンズ424Aと同様の機能を発揮させるための第二部404bと、を有する。したがって、照明装置1Bまたは照明ユニット400は、単一のレンズ404だけを備えていれば、車内と車外に光を出射させることができるので、レンズの部品点数が削減される。
【0065】
上記構成に係る照明装置1Bまたは照明ユニット400によれば、照明装置1Bまたは照明ユニット400は、一つの光源で車内と車外に光を出射させることができるので、複数の光源を要しない。したがって、より低コスト化に寄与することができる。
【0066】
(第一光学部および第二光学部の制御方法)
次に、
図8を参照しつつ、第一光学部41および第二光学部42の制御方法について説明する。
図8は、車両制御部6および制御部5がそれぞれ行う信号処理について例示する図である。なお、本例において、車両10は走行状態から停止状態となり、一定時間経過後、再び走行状態になるものとして説明する。車両10が走行状態から停止状態に変移すると、車両制御部6は、時刻t1において車両が備える速度センサから車両10が停止したことを示す停止信号を受信し、当該停止信号を制御部5に送信する。制御部5は、時刻t1において当該停止信号を受信する。
【0067】
制御部5は、車両制御部6から停止信号を受信すると、時刻t2において、当該停止信号に基づいて、第一光源412から光が出射されるように第一光学部41を制御し始める。
【0068】
車両10の扉Dが開けられると、車両制御部6は、時刻t3において、扉開閉センサから車両10の扉Dが開状態になったことを示す開信号を受信し、当該開信号を制御部5に送信する。制御部5は、時刻t3において当該開信号を受信する。
【0069】
制御部5は車両制御部6から開信号を受信すると、時刻t4において、当該開信号に基づいて、第二光源422から光が出射されるように第二光学部42を制御し始める。
【0070】
車両10の扉Dが閉じられると、扉開閉センサから車両制御部6へ、開信号が送信されなくなる。したがって、時刻t5において、車両制御部6による開信号の受信と制御部5への開信号の送信は終わる。
【0071】
時刻t6において、制御部5は車両制御部6から開信号が送信されなくなったことに応じて、第二光学部42の制御を止める。したがって、制御部5は、時刻t4~t6の間、第二光源422から光が出射されるように第二光学部42を制御する。つまり、時刻t4~t6の間、領域R1には所定の情報が描画される。
【0072】
車両10が発進すると、速度センサから車両制御部6へ、停止信号が送信されなくなる。したがって、時刻t7において、車両制御部6による停止信号の受信と制御部5への停止信号の送信は終わる。
【0073】
時刻t8において、制御部5は車両制御部6から停止信号が送信されなくなったことに応じて、第一光学部41の制御を止める。したがって、制御部5は、時刻t2~t8の間、第一光源412から光が出射されるように第一光学部41を制御する。つまり、時刻t2~t8の間、車両10の車室Rは、第一光学部41によって照明され続ける。
【0074】
例えば、車両10がタクシーであるとき、時刻t2において、第一光学部41は車室Rに向けて光を出射し始める。したがって、時刻t2において、車両10の乗客は車両10が目的地に到着したことを認識する。また、車両10の扉Dが開状態となった時刻よりも後の時刻である時刻t4において、第二光学部42は領域R1に向けて光を出射し始める。つまり、時刻t4において、領域R1に所定の情報が描画され始める。したがって、照明装置1は、例えば車両10から降車しようとする乗客に対して、
図5Bに例示されるような、おもてなし等を示すメッセージを送ることができる。
【0075】
上記のような構成によれば、制御部5は、第一光源412および第二光源422から同時に光が出射される時間を設けるように、第一光学部41および第二光学部42を制御する。つまり制御部5は、時刻t4~t6の間、第一光源412および第二光源422から同時に光が出射されるように第一光学部41および第二光学部42を制御する。その結果、時刻t4~t6の間、車内は第一光学部41によって照明され、車外には第二光学部42によって所定の情報が表示される。
【0076】
なお、上記の第一光学部41および第二光学部42の制御方法は、照明装置1A,1Bに適用されてもよい。この場合、照明装置1Aに備わる制御部5は、第一光源412Aおよび第二光源422から同時に光が出射される時間を設けるように、第一光学部41Aよび第二光学部42Aを制御することができる。また、照明装置1Bに備わる制御部5は、照明ユニット400が遮光板403の代わりに光偏向装置を備えている場合、光源402から出射された光が、レンズ404の第一部404aおよび第二部404bの双方、またはレンズ404の第一部404aと第二部404bのどちらか一方から選択的に出射されるように制御することができる。したがってこの場合、制御部5は、光源402から出射された光が、レンズ404の第一部404aおよび第二部404bのそれぞれから同時に出射される時間を設けるように、照明ユニット400を制御することができる。
【0077】
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本開示の目的を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0078】
第一実施形態において、第一光学部41から出射される光は拡散光として出射されているが、これに限られない。例えば、第一レンズ414が凸状のレンズであり、第一光学部41が光の出射方向を変更することが可能な光学要素や、光の透過領域を変更することができる可変フィルタ等を備えていてもよい。その場合、後部座席に物体(忘れ物等)があると、照明装置1は、第一光学部41から出射される光を当該物体の位置に照射させるように制御することができる。
【0079】
第二実施形態において、第一レンズ414Aと第二レンズ424Aは別体のレンズであるが、一体のレンズとして形成されていてもよい。
【0080】
第二実施形態において、照明ユニット4は仕切り部43を備えているが、照明ユニット4は仕切り部43を備えていなくてもよい。
【0081】
第二実施形態および第三実施形態において、所定の情報が表示される車内の領域は、車両の乗降口付近に限られず、車両の窓等であってもよい。その場合、窓は光透過性を調整可能な調光フィルムを備えているとよい。窓に所定の情報を表示させるときに、窓の光透過性を低下させるように制御することで、窓を所定の情報を表示させるためのスクリーンとして機能させることができる。
【0082】
上述した第一光学部および第二光学部の制御方法において、制御部5は、時刻t2~t8の間、第一光源412から光が出射されるように第一光学部41を制御し、時刻t4~t6の間、第二光源422から光が出射されるように第二光学部42を制御しているが、この例に限られない。例えば、車両10がバスであるとき、制御部5は、時刻t4から時刻t6までの間、第一光源412から光が出射されるように第一光学部41を制御し、時刻t4から所定の時間を経過した後の時刻から時刻t6までの間、第二光学部42を制御してもよい。この場合、制御部5は、車両10の扉Dが完全に開いた状態となり、車両10の乗客が降車し始める時から、第二光学部42の第二光源422が光を出射し始めるように、第二光学部42を制御することができる。したがって、第二光源422から出射される光を効率よく利用することができ、省エネルギー化に寄与することができる。
【0083】
上述した第一光学部および第二光学部の制御方法において、車両制御部6は、速度センサから停止信号を受信している間、停止信号を制御部5に送信し続けているが、この例に限られない。例えば、車両制御部6は、速度センサから停止信号を受信し始めたときに、速度センサから停止信号を受信し始めたことを示す信号を制御部5に送信し、速度センサから停止信号が送信されなくなったときに、速度センサから停止信号が送信されなくなったことを示す信号を制御部5に送信してもよい。
【0084】
上述した第一光学部および第二光学部の制御方法において、車両制御部6は、扉開閉センサから開信号を受信している間、開信号を制御部5に送信し続けているが、この例に限られない。例えば、車両制御部6は、扉開閉センサから開信号を受信し始めたときに、扉開閉センサから開信号を受信し始めたことを示す信号を制御部5に送信し、扉開閉センサから開信号が送信されなくなったときに、扉開閉センサから開信号が送信されなくなったことを示す信号を制御部5に送信してもよい。
【0085】
本出願は、2019年11月25日出願の日本国特許出願(特願2019-212307号)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。