(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】端末、基地局、通信システム、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20240304BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240304BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W72/0453
(21)【出願番号】P 2021572246
(86)(22)【出願日】2020-01-24
(86)【国際出願番号】 JP2020002622
(87)【国際公開番号】W WO2021149257
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジン
【審査官】岡本 正紀
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-534591(JP,A)
【文献】Intel Corporation,New SID: Study on supporting NR from 52.6GHz to 71 GHz,3GPP TSG RAN Meeting #86 RP-193259,2019年12月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の周波数帯域及び前記第1の周波数帯域より高い周波数である第2の周波数帯域において通信を行う無線通信システムにおける端末であって、
前記第2の周波数帯域において、同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルと下りデータチャネルのサブキャリア間隔が同じであると想定し、前記同期信号ブロックが送信されている候補位置を前記サブキャリア間隔ごとに設定する制御部と、
前記制御部が設定した前記候補位置で前記同期信号ブロックを受信する受信部と、
を有し、
前記制御部は、前記サブキャリア間隔が前記第1の周波数帯域では用いられず、第2の周波数帯域で用いられるサブキャリア間隔の場合、前記候補位置を含むスロットが連続して配置されていると判断する端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の周波数帯域において、同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルと下りデータチャネルのサブキャリア間隔が異なると判断する、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記第1の周波数帯域では用いられず、第2の周波数帯域で用いられるサブキャリア間隔は、480kHz及び960kHzである、
請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記下りデータチャネルは、システム情報ブロックを含む、
請求項1に記載の端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2の周波数帯域において、ライセンス周波数帯とアンライセンス周波数帯における前記同期信号ブロックが送信される候補位置を同じと判断する、請求項1に記載の端末。
【請求項6】
第1の周波数帯域及び前記第1の周波数帯域より高い周波数である第2の周波数帯域において通信を行う無線通信システムにおける基地局であって、
前記第2の周波数帯域において、同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルと下りデータチャネルのサブキャリア間隔を同じに設定し、同じである前記サブキャリア間隔ごとに前記同期信号ブロックを送信する候補位置を設定する制御部と、
前記制御部が設定した前記候補位置で前記同期信号ブロックを送信する送信部と、
を有し、
前記制御部は、前記サブキャリア間隔が前記第1の周波数帯域では用いられず、第2の周波数帯域で用いられるサブキャリア間隔の場合、前記候補位置を含むスロットを連続して配置する基地局。
【請求項7】
第1の周波数帯域及び前記第1の周波数帯域より高い周波数である第2の周波数帯域において通信を行う通信システムであって、
前記第2の周波数帯域において、同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルと下りデータチャネルのサブキャリア間隔が同じに設定し、同じである前記サブキャリア間隔ごとに前記同期信号ブロックを送信する候補位置を設定する制御部と、
前記制御部が設定した前記候補位置で前記同期信号ブロックを端末に送信する送信部と、
を有し、
前記制御部は、前記サブキャリア間隔が前記第1の周波数帯域では用いられず、第2の周波数帯域で用いられるサブキャリア間隔の場合、前記候補位置を含むスロットを連続して配置する基地局と、
前記第2の周波数帯域において、前記同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、前記下り制御チャネルと前記下りデータチャネルの前記サブキャリア間隔が同じであると想定し、前記サブキャリア間隔ごとに前記同期信号ブロックの前記候補位置を設定する制御部と、
前記候補位置で前記同期信号ブロックを前記基地局から受信する受信部と、
を有する端末と、
を含む通信システム。
【請求項8】
第1の周波数帯域及び前記第1の周波数帯域より高い周波数である第2の周波数帯域において通信を行う無線通信システムにおける端末の通信方法であって、
前記第2の周波数帯域において、同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルと下りデータチャネルのサブキャリア間隔が同じであると想定し、前記同期信号ブロックが送信されている候補位置を前記サブキャリア間隔ごとに設定する制御
ステップと、
前記制御
ステップが設定した前記候補位置で前記同期信号ブロックを受信する受信
ステップと、
を有し、
前記制御
ステップは、前記サブキャリア間隔が前記第1の周波数帯域では用いられず、第2の周波数帯域で用いられるサブキャリア間隔の場合、前記候補位置を含むスロットが連続して配置されていると判断する端末の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける端末及び基地局に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)のリリース15のNR(New Radio)及びリリース16のNRでは、上限が52.6GHzまでの周波数帯を対象としている。52.6GHz以上の周波数帯にNRを拡張することについて、リリース16で、各種規制(regulation)、ユースケース、要求条件(requirement)等を検討するTSG RAN(Technical Specification Group Radio Access Network)レベルのstudy itemが存在する。このstudy itemの検討は、2019年12月に完了しており、リリース17で、仕様を実際に52.6GHz以上に拡張するためのstudy item及びwork itemが合意されている。
【0003】
リリース16での検討項目では、NRの周波数帯として、52.6GHzから114.25GHzまで拡張することを想定していたが、リリース17では、検討の時間が限られていることもあり、検討の対象とする周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに限定することが想定されている。さらに、NRの周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに拡張する際に、現在のNRのFR2(Frequency Range 2)のデザインに基づいて拡張を行うことが想定されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TSG RAN Meeting #86、RP-193229、Sitges、Spain、December 9-12、2019
【文献】3GPP TS 38.101-2 V15.8.0 (2019-12)
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #92bis、R4-1912870、Chongqing、China、14-18 Oct、2019
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #93、R4-1916167、Reno、United States、18th-22nd November、2019
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #92bis、R4-1912982、Chongqing、China、14th-18th October 2019
【文献】3GPP TSG-RAN4 Meeting #93、R4-1915982、Reno、US、November 18-22、2019
【文献】3GPP TS 38.331 V15.8.0 (2019-12)
【文献】3GPP TS 38.213 V15.8.0 (2019-12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯は、60GHzのアンライセンスバンド(unlicensed band)を含むので、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に対応する機能拡張として、ライセンス周波数帯に対する機能拡張と、アンライセンス周波数に対する機能拡張とが必要となる可能性がある。
【0006】
NRのFR2の周波数帯域以上の高周波数帯において、FR2の仕様からの最小限の変更で、効率的かつ信頼性の高いSSB伝送を可能とする技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、第1の周波数帯域及び前記第1の周波数帯域より高い周波数である第2の周波数帯域において通信を行う無線通信システムにおける端末であって、前記第2の周波数帯域において、同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルと下りデータチャネルのサブキャリア間隔が同じであると想定し、前記同期信号ブロックが送信されている候補位置を前記サブキャリア間隔ごとに設定する制御部と、前記制御部が設定した前記候補位置で前記同期信号ブロックを受信する受信部と、を有し、前記制御部は、前記サブキャリア間隔が前記第1の周波数帯域では用いられず、第2の周波数帯域で用いられるサブキャリア間隔の場合、前記候補位置を含むスロットが連続して配置されていると判断する端末、が提供される。
【発明の効果】
【0008】
実施例によれば、NRのFR2の周波数帯域以の高周波数帯において、FR2の仕様からの最小限の変更で、効率的かつ信頼性の高いSSB伝送を可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態における通信システムの構成図である。
【
図2】20個のSSBの送信候補位置の例を示す図である。
【
図3】リリース15のNRで導入されたSSBのリソースマッピングの構造の例を示す図である。
【
図4】リリース15のNRのFR2におけるSSB burst structure Case Dの例を示す図である。
【
図5】リリース15のNRのFR2におけるSSB burst structure Case Eの例を示す図である。
【
図6】リリース15のNRのFR1におけるSSB burst structure Case Aの例を示す図である。
【
図7】リリース15のNRのFR1におけるSSB burst structure Case Cの例を示す図である。
【
図8】スロット内のSSB送信候補位置の例1-1を示す図である。
【
図9】スロット内のSSB送信候補位置の例1-2を示す図である。
【
図10】スロット内のSSB送信候補位置の例1-3を示す図である。
【
図11】スロット内のSSB送信候補位置の例2-1を示す図である。
【
図12】スロット内のSSB送信候補位置の例2-2を示す図である。
【
図13】52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯における、SSBの送信候補位置を含むスロットのマッピングの例を示す図である。
【
図14】52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯における、SSBの送信候補位置を含むスロットのマッピングの別の例を示す図である。
【
図15】SSBの候補位置及びQCLパラメータにより、SSBインデックスを導出する例を示す図である。
【
図18】端末及び基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
【0011】
以下の実施の形態における無線通信システムは基本的にNRに準拠することを想定しているが、それは一例であり、本実施の形態における無線通信システムはその一部又は全部において、NR以外の無線通信システム(例:LTE)に準拠していてもよい。
【0012】
(システム全体構成)
図1に本実施の形態に係る無線通信システムの構成図を示す。本実施の形態に係る無線通信システムは、
図1に示すように、端末10、及び基地局20を含む。
図1には、端末10、及び基地局20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。
【0013】
端末10は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。端末10は、DLで制御信号又はデータを基地局20から受信し、ULで制御信号又はデータを基地局20に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。例えば、端末10から送信されるチャネルには、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が含まれる。また、端末10をUEと称し、基地局20をgNBと称してもよい。
【0014】
本実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよい。
【0015】
また、実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局20又は端末10から通知される無線パラメータに基づいて設定されることであってもよい。
【0016】
基地局20は、1つ以上のセルを提供し、端末10と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDMシンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局20は、同期信号及びシステム情報を端末10に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS及びNR-SSSである。システム情報の一部は、例えば、NR-PBCHにて送信され、報知情報ともいう。同期信号及び報知情報は、所定数のOFDMシンボルから構成されるSSブロック(SS/PBCH block)として周期的に送信されてもよい。例えば、基地局20は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末10に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末10から受信する。基地局20及び端末10はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。例えば、基地局20から送信される参照信号はCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)を含み、基地局20から送信されるチャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を含む。
【0017】
(52.6GHz以上の周波数帯へのNRの拡張)
3GPP(Third Generation Partnership Project)のリリース15のNR(New Radio)及びリリース16のNRでは、上限が52.6GHzまでの周波数帯を対象としている。52.6GHz以上の周波数帯にNRを拡張することについて、リリース16で、各種規制(regulation)、ユースケース、要求条件(requirement)等を検討するTSG RAN(Technical Specification Group Radio Access Network)レベルのstudy itemが存在する。このstudy itemの検討は、2019年12月に完了しており、リリース17で、仕様を実際に52.6GHz以上に拡張するためのstudy item及びwork itemが合意されている。
【0018】
リリース16での検討項目では、NRの周波数帯として、52.6GHzから114.25GHzまで拡張することを想定していたが、リリース17では、検討の時間が限られていることもあり、
図2に示されるように、検討の対象とする周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに限定することが想定されている。さらに、NRの周波数帯を、52.6GHzから71GHzまでに拡張する際に、現在のNRのFR2(Frequency Range 2)のデザインに基づいて拡張を行うことが想定されている。これは、新しいwave formの検討を行うには、かなり時間を費やすことが想定されるためである。
【0019】
また、検討の対象の周波数帯を、52.6GHzから71GHzに限定する理由として、例えば、71GHz以下では、既に、各国で使えるアンライセンス周波数帯として、54GHzから71GHzといった周波数帯が存在しており、かつWorld Radiocommunication Conference 2019(WRC-2019)でもIMT(International Mobile Telecommunications)向けの新しい周波数帯の候補として、66GHzから71GHzが最も高い周波数帯となっており、71GHz以上には、直ちにライセンスバンドとして使用できるような周波数帯が存在しない点が挙げられる。
【0020】
現在のNR用の周波数帯は、410MHzから7.125GHzまでの周波数帯に対応するFR1(Frequency Range 1)及び24.25GHzから52.6GHzまでの周波数帯に対応するFR2で構成されている。
【0021】
なお、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯については、現状のFR2(24.25GHzから52.6GHzまでの周波数帯)の定義を変更して、変更後のFR2に含めてもよく、代替的に、FR2とは分けて、新しいFrequency Range(FR)としてもよい。
【0022】
(Work ItemのObjectives)
(RAN1:物理レイヤの特徴)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯で端末10及び基地局20が動作するための新しい1又は複数のニューメロロジ。Study Item(SI)で特定される物理信号/チャネルへの影響がある場合には、その影響に対処する。
【0023】
新しいニューメロロジそれぞれに適合するタイムラインに関する特徴。例えば、BWP(Bandwidth Part)及びビーム切り替え時間、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)スケジューリング、UE(User Equipment)処理、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)/SRS(Sounding Reference Signal)及びCSI(Channel State Information)、それぞれを準備する時間及び計算する時間。
【0024】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯におけるライセンス周波数帯での動作及びアンライセンス周波数帯での動作のための最大で64のSSB(Synchronization Signal Block)ビーム。
【0025】
(RAN1:物理レイヤの手順)
52.6GHzから71GHzの間のアンライセンス周波数帯に対して適用される規制要件に準拠するための、ビームベースの動作を想定したチャネルアクセスメカニズム。
【0026】
(RAN4:UE、gNB、及びRRM(Radio Resource Management)の要件についてのコア仕様)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯におけるgNB及びUEのRFコア要件の規定。帯域の組み合わせの限定されたセットを含む。
【0027】
(SSBの概要)
SSBとは、同期信号(SS)及び報知チャネル(PBCH)から構成される同期信号/報知チャネルブロックである。端末10が通信開始時にセルID及び受信タイミング検出を行うために基地局20から周期的に送信される。NRでは、SSBは、各セルの受信品質測定にも流用される。
【0028】
リリース15のNRでは、サービングセル向けのSSBについて、SSBを送信する送信周期を選択することが可能である。具体的には、SSBの送信周期を、5ms、10ms、20ms、40ms、80ms、及び160msの中から選択することが可能である。初期アクセス時には、端末10は、RRC(Radio Resource Control)の情報等を受信できていないため、SSBの送信周期として20msを想定する。従って、初期アクセスに対応するスタンドアロンで運用されるセルでは、20ms以下の送信周期でSSBを送信することが多くなると想定される。
【0029】
また、SSBについて、実際にSSBを送信するのに使用しているビームのインデックス(SS/PBCH block index)を通知することが可能である。実際にSSBを送信するのに使用しているビームのインデックスについては、SIB1又はRRCシグナリングで、SSB-PositionsInBurstという情報要素(IE)により通知することが可能である。FR1では最大で8個のSSBを、それらに対応する8本のビームで送信することが可能であるため、8ビットのビットマップにより、実際にSSBを送信するのに使用しているビームのインデックスを通知する。FR2では、最大で64個のSSBを、それらに対応する64本のビームで送信することが可能であるため、RRCシグナリングでは、64ビットのビットマップにより、実際にSSBを送信するのに使用しているビームのインデックスを通知する。しかしながら、SIB1に64ビットのビットマップを含めると、オーバヘッドが増大する。このため、SIB1で実際に送信しているビームのインデックスを通知する場合には、8ビットのビットマップ及び8ビットのグループビットマップの合計16ビットにより、ビームのインデックスを通知する。すなわち、64個のSSBに対応する64本のビームを、各グループが8本のSSBのビームを含む、合計で8個のグループに分け、各グループ内でどのSSBのビームを送信するかを示す8ビットのビットマップ、及び8個のグループのうちのどのグループでSSBのビームを送信するかを示す、グループ全体に対する8ビットのビットマップを使用することにより、実際に送信しているSSBのビームのインデックスを通知する。また、アンライセンス周波数を除くFR1及びFR2においては、後述するとおり各ビームでのSSB送信が可能な位置がハーフフレーム内に1つずつであるため、実際にSSBを送信するのに使用しているビームインデックス(SS/PBCH block index)の通知は、SSBがハーフフレーム内のどの時間リソースで送信されるか,の通知としても解釈でき、PDSCH受信時のレートマッチングに用いられる。
【0030】
SSBに関するインデックスとして、上述の、実際にSSBを送信するのに使用しているビームのインデックス(SS/PBCH block index)以外に、候補SSB位置インデックス(candidate SS/PBCH block index)が定義されている。候補SSB位置インデックスは、ハーフフレーム内で、SSBをビームで送信することが可能な位置を指定するインデックスである。アンライセンス周波数を除くFR1では最大で8個のSSBを対応する8本のビームで送信することが可能であり、各ビームでのSSB送信が可能な位置がハーフフレーム内に1つずつあればよいため、0番から7番までのインデックスをSSBに対応付ければ、候補SSB位置インデックスを識別することが可能である。従って、候補SSB位置インデックスを識別するためには、3ビットが必要となる。PBCH(Physical Broadcast Channel)のDMRS(Demodulation Reference Signal)系列の系列パターンで、同じセルの中で8パターンを生成することが可能であるため、この系列パターンにより、候補SSB位置インデックスを識別するための3ビットを認識することが可能である。
【0031】
FR2では最大で64個のSSBを対応する64本のビームで送信することが可能であり、各ビームでのSSB送信が可能な位置がハーフフレーム内に1つずつあればよいため、0番から63番までのインデックスをSSBに対応付ければ、候補SSB位置インデックスを識別することが可能である。従って、候補SSB位置インデックスを識別するためには、6ビットが必要となる。PBCHのDMRS系列のパターン数を増やすと、DMRSの検出性能が低下する可能性がある。このため、PBCHのDMRS系列は、同じセルの中で8パターンとしている。64個の候補SSB位置インデックスを識別するための残りの3ビットは、PBCHのペイロード内で送信する。すなわち、FR2では、PBCHのDMRS系列により、候補SSB位置インデックスの3LSBs(Least Significant Bits)を認識し、PBCHのペイロード内で送信される情報により、候補SSB位置インデックスの3MSBs(Most Significant Bits)を認識する。
【0032】
リリース15NRでのSSBに基づく測定について、端末10が測定に用いるSSBの測定周期及びタイミングを基地局20から端末10へ通知する機能(情報要素SSB-MTCにより設定されるSMTC window(SSB based RRM Measurement Timing Configuration window))が導入されている。SMTC windowは、端末10がSSBを用いた受信品質測定を実施する際、測定対象のセルごとの測定開始タイミング、測定期間、及び測定周期を端末10に通知するために、基地局20が端末10に対して設定する測定窓である。SMTC windowの周期は、5ms、10ms、20ms、40ms、80ms、160msの中から選択することが可能である。また、SMTC windowのオフセットの粒度(granularity)は、1msである。また、SMTC windowの長さ(duration)は、1ms、2ms、3ms、4ms、5msの中から選択することが可能である。基地局20は、測定対象のSSBのビームインデックスを、情報要素SSB-ToMeasureを使用して、通知することができる。FR1については、8ビットのビットマップで測定対象のSSBのビームインデックスを通知することが可能であり、FR2については、64ビットのビットマップで測定対象のSSBのビームインデックスを通知することが可能である。
【0033】
(リリース16のNew Radio Unlicensed(NR-U)におけるSSBに関連する機能拡張)
NR-Uは、アンライセンスバンドなので、Wi-Fi等の他の通信システム、他のNR-Uシステム等と共存することが想定される。このため、アンライセンス周波数帯でNR-Uの端末10及び/又は基地局20が送信を開始する場合には、周囲に送信中の他の端末(例えば、Wi-Fi 802.11ac方式に対応する端末)や基地局(例えば、Wi-Fi 802.11ac方式に対応するアクセスポイント)が存在しないことを確認するために、当該NR-Uの端末10及び/又は基地局20は、Listen Before Talk(LBT)を行うことが想定されている。LBTは、送信を開始する前にキャリアセンスを行い、チャネルが近傍の他システムによって使用されていないことを確認できた場合にのみ所定の時間長以内での送信を可能とする通信方式である。
【0034】
SSBのように、セルの接続を維持し、信号の品質を測定するために使用される参照信号が、LBTのために送信されなくなることは好ましくない。しかしながら、他のシステムが信号を送信している場合に、SSBを送信することも好ましくない。そこで、SSBの送信候補位置が拡張されている。SSBを送信する予定であった送信候補位置において、他のシステムが信号を送信している場合のように、SSBを送信する予定であった送信候補位置において、SSBを送信することができなかった場合には、その後の送信候補位置でSSBを送信してもよい。FR1のアンライセンスバンドでは、15kHzのサブキャリア間隔(SCS)及び30kHzのSCSを、SSBに対して使用することが可能である。FR1のアンライセンスバンドにおいて、15kHzのSCSを使用する場合、SSBの送信候補位置は、10個に拡張されている。また、FR1のアンライセンスバンドにおいて、30kHzのSCSを使用する場合、SSBの送信候補位置は、20個に拡張されている。すなわち、各ビームでのSSBの送信が可能な位置がハーフフレーム内に1つ以上ずつ存在する。
【0035】
例えば、
図2に示されるように、SCSが30kHzの場合、5msのハーフフレーム内の各スロットに対して、2個、SSBの送信候補位置が設定されてもよい。実際に送信することが可能なSSBの数の上限は、8個となっている。
図2に示される20個のSSBの送信候補位置のうち、LBTに成功したSSBの送信候補位置から順に、SSBを必要な数だけ送信してもよい。
【0036】
上述の通り、SSBのインデックスとして、SSBが送信される位置(時間領域の位置であってもよく、周波数領域の位置であってもよく、時間及び周波数領域の位置であってもよい)を示すインデックス(例えば、Candidate SS/PBCH block index)と、SSBがどのビームで送信されるかを示すインデックス(SS/PBCH block index)が規定されてもよい。
【0037】
例えば、
図2に示されるように、SCSが30kHzの場合に、20個のSSBの送信候補位置(時間領域の位置)が設定されていると仮定する。
図2の例では、Candidate SS/PBCH block indexによって、これらの20個の送信候補位置が示されている。Candidate SS/PBCH block indexは、5ms内のどのタイミングで端末10がSSBを検出したか、すなわち、端末10がフレームタイミングを決定するために必要な情報である。
【0038】
また、
図2の例では、各送信候補位置に対して、SSBが最大8本のビームの中のどのビームで送信されるかを示すインデックス(SS/PBCH block index)を導出するために必要な情報、すなわち、QCL(Quasi co-location)情報が付与されている。例えば、端末10が、ビーム毎の品質を、基地局20に対して報告する際に、QCL情報が使用されてもよい。
【0039】
図2の例では、SCSが30kHzである場合において、5msの中に10個のスロットが含まれ、各スロットの中に2つのSSBの送信候補位置が含まれている。これらの20個のSSBの送信候補位置に対して、先頭から順番に0から19のCandidate SS/PBCH block indexが付与されている。
【0040】
この場合において、PBCHのDMRS系列として8パターンを使用することが可能であるため、PBCHのDMRS系列のパターンにより、SSBの送信候補位置に対して、0から7のインデックスを付与することが可能である。
図2の例では、Candidate SS/PBCH block indexが0から7までのSSBの送信候補位置に対して、DMRS sequence0から7がそれぞれ対応付けられ、Candidate SS/PBCH block indexが8から15までのSSBの送信候補位置に対して、DMRS sequence0から7がそれぞれ対応付けられ、Candidate SS/PBCH block indexが16から19までのSSBの送信候補位置に対して、DMRS sequence0から3がそれぞれ対応付けられている。すなわち、SSBの送信候補位置を指定すると、使用されるPBCHのDMRS sequenceが一意に定まる対応関係が定義されている。
【0041】
さらに、
図2の例に示されるように、PBCHのペイロードにより送信される、Candidate SS/PBCH block indexのMSBに相当するビットの情報が得られれば、当該MSB及びDMRS sequenceにより、Candidate SS/PBCH block indexを一意に定めることが可能となる。なお、
図2の例では、基地局20は、端末10に対して、Candidate SS/PBCH block indexを直接的に通知してもよい。例えば、基地局20は、Candidate SS/PBCH block indexのMSBに相当するビットの情報、及びPBCHのDMRSを端末10に送信し、端末10は、Candidate SS/PBCH block indexのMSBに相当するビットの情報、及びPBCHのDMRS sequenceに基づいて、Candidate SS/PBCH block indexを導出してもよい。
【0042】
また、
図2の例において、基地局20が送信するビーム数が8本の場合、SSBの送信候補位置8個ごとに、ビームが繰り返される。
図2の例では、Candidate SS/PBCH block indexが0から7までのSSBの送信候補位置に対して、SS/PBCH block index0から7がそれぞれ対応付けられ、Candidate SS/PBCH block indexが8から15までのSSBの送信候補位置に対して、SS/PBCH block index0から7がそれぞれ対応付けられ、Candidate SS/PBCH block indexが16から19までのSSBの送信候補位置に対して、SS/PBCH block index0から3がそれぞれ対応付けられている。
【0043】
例えば、SSBの送信周期20ms毎に、
図2に示される、5msのwindowが設定され、その中に20個のSSBの送信候補位置があり、その中のどの送信候補位置からSSBが送信されるかについては、SSBの送信周期20ms毎に変わる可能性がある。例えば、SSBの送信周期20msにおいて、Candidate SS/PBCH block indexが0である位置において検出したSSBの送信に使用されたビームが、次のSSBの送信周期20msにおいて、Candidate SS/PBCH block indexが4である位置において検出したSSBの送信に使用されたビームと、同じビームであるか否かを知るためにQCLの情報が必要となる。QCLが8の場合、8本のビームが繰り返されるので、Candidate SS/PBCH block indexが0である位置において検出したSSBの送信に使用されたビームと、次のSSBの送信周期20msにおいて、Candidate SS/PBCH block indexが4である位置において検出したSSBの送信に使用されたビームとは、異なるビーム(すなわち異なるSS/PBCH block index)となる。また、Candidate SS/PBCH block indexが0、8、16の位置でSSBの送信に使用されるビームは同じビーム(すなわち同一SS/PBCH block index)となる。
【0044】
また、
図2の例で、基地局20がQCLパラメータとして、4を端末10に通知した場合には、4つのビームが使用される。この場合、Candidate SS/PBCH block indexが0から3の位置で、それぞれ、ビームインデックスが0、1、2、3のビームがSSBの送信に使用される対応関係となる。この場合、Candidate SS/PBCH block indexが0の位置及び4の位置でSSBの送信に使用されるビームは同じビーム(すなわち同一SS/PBCH block index)であり、例えば、あるSSBの送信周期内で、Candidate SS/PBCH block indexが0の位置で検出したSSBの送信に使用したビームと、別のSSBの送信周期内で、Candidate SS/PBCH block indexが4の位置で検出したSSBの送信に使用したビームとは、同じビームであると認識され、例えば、これらを平均化することによってビームの品質を測定することができる。
【0045】
なお、QCLのパラメータは、PBCHのペイロードの中で通知されてもよい。
【0046】
また、NR-Uの場合、SSBの送信候補位置が20個であり、LBTの結果によりSSBの送信周期毎にSSBの実際の送信位置は異なる可能性があるので、ssb-PositionsInBurstによって、どの送信候補位置で、SSBのビームを送信しているのかを示すことはできない。しかしながら、ssb-PositionsInBurstによって、SSBをいくつ送信しているのか、SSBをどのようなパターンで送信するのかを示すことは可能である。
【0047】
図3は、リリース15のNRで導入されたSSBのリソースマッピングの構造の例を示す図である。このSSBのリソースマッピングの構造は、リリース16のNR-Uでも採用されており、リリース17のNRで検討されている52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に対しても、
図3に示されるようなSSBのリソースマッピングが採用されることが想定されている。
【0048】
以下において、SSBの時間方向の4シンボルをスロットの中のシンボルにマッピングし、SSB送信候補位置を含むスロットを5ms等の時間単位の中のスロットにマッピングする例を示す。リリース15では、そのようなマッピングとして、CaseA、B、C、D、Eの5つのケースが定義されている。
【0049】
図4は、リリース15のNRのFR2におけるSSB burst structure Case Dの例を示す図である。
図4の例では、SCSは120kHzである。
図4の例では、2つのSSBが120kHzのスロットにおいて隣接するようにマッピングされている。連続する2つのスロットの間で、先頭4シンボル及び後半2シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンと、先頭2シンボル及び後半4シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンが交互に繰り返されている。このようなパターンを8スロット分繰り返した後に、SSBを含まないスロットが2つ置かれる。このようなパターンを繰り返すことにより、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0050】
図5は、リリース15のNRのFR2におけるSSB burst structure Case Eの例を示す図である。
図5の例では、SCSが240kHzである。この場合において、SSBのSCSは240kHzであるが、データ及び制御チャネルに対して240kHzのSCSを使用することはできず、データ及び制御チャネルに対しては、60kHzのSCS又は120kHzのSCSを使用することになる。
図5の例では、4つのSSBが(データに対する)120kHzのスロットにおいて隣接するようにマッピングされている。連続する2つの120kHzのスロットの間で、先頭8シンボル及び後半4シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンと、先頭4シンボル及び後半8シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンが交互に繰り返されている。このようなパターンを120kHzのスロット8個分繰り返した後に、SSBを含まない120kHzのスロットが2つ置かれる。このようなパターンを繰り返すことにより、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0051】
図6は、リリース15のNRのFR1におけるSSB burst structure Case Aの例を示す図である。
図6の例では、SCSは15kHzである。
図6の例では、1つのスロットの中において、先頭の2シンボルにはSSBをマッピングせず、その後の4シンボルに1個目のSSBをマッピングして、その後の2シンボルには、SSBをマッピングせず、その後の4シンボルに2個目のSSBをマッピングして、その後の2シンボルには、SSBをマッピングしない。リリース15のNRのFR1におけるライセンスバンドでは、このようなスロットのパターンを4個連続して配置することにより、8個のSSBの送信候補位置が設定される。また、リリース15のNRのFR1におけるアンライセンスバンドでは、このようなスロットのパターンを5個連続して配置することにより、10個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0052】
図7は、リリース15のNRのFR1におけるSSB burst structure Case Cの例を示す図である。
図7の例では、SCSは30kHzである。
図7の例では、1つのスロットの中において、先頭の2シンボルにはSSBをマッピングせず、その後の4シンボルに1個目のSSBをマッピングして、その後の2シンボルには、SSBをマッピングせず、その後の4シンボルに2個目のSSBをマッピングして、その後の2シンボルには、SSBをマッピングしない。リリース15のNRのFR1におけるライセンスバンドでは、このようなスロットのパターンを4個連続して配置することにより、8個のSSBの送信候補位置が設定される。また、リリース15のNRのFR1におけるアンライセンスバンドでは、このようなスロットのパターンを10個連続して配置することにより、20個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0053】
(課題について)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯は、60GHzのアンライセンスバンド(unlicensed band)を含むので、NRシステムは、当該60GHzのアンライセンスバンドを、他のシステム(例えば、WiGig(IEEE802.11ad/ay))と共有する可能性がある。従って、端末10及び/又は基地局20は、送信を開始する前にキャリアセンスを行い、チャネルが近傍の他システムによって使用されていないことを確認できた場合にのみ所定の時間長以内での送信を行う、Listen Before Talk(LBT)を行うことが想定される。この場合、SSBの送信を行えなくなる可能性がある。
【0054】
SSBのように、セルの接続を維持し、信号の品質を測定するために使用される参照信号が、LBTのために送信されなくなることは好ましくない。しかしながら、他のシステムが信号を送信している場合に、SSBを送信することも好ましくない。そこで、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯において、SSBの送信候補位置を拡張することが考えられる。SSBを送信する予定であった送信候補位置において、他のシステムが信号を送信している場合のように、SSBを送信する予定であった送信候補位置において、SSBを送信することができなかった場合には、その後の送信候補位置でSSBを送信してもよい。
【0055】
現在、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯において、最大で64のSSBビームをサポートすることが想定されている。しかしながら、SSBを送信する予定であった送信候補位置において、SSBを送信することができなかった場合に、その後の送信候補位置でSSBを送信することが可能であるか否かは不明である。
【0056】
また、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯において、新しいニューメロロジを導入することが想定されているが、SSBのSCSとして、いくつのSCSがサポートされるか不明であり、新しいSCSが、現在のFR2のSCS(120/240kHz SCS)と同じであるか異なるかについても不明である。
【0057】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯において、SSBを送信する予定であった送信候補位置において、SSBを送信することができなかった場合に、その後の送信候補位置でSSBを送信することを可能とする場合には、フレームタイミングに同期するためのSSB送信候補位置のインデックスを検出する動作、及び/又はビームインデックスを認識するために、QCLを導出する動作を導入することが必要になると考えられる。例えば、PBCHペイロードのビットの解釈及び/又は端末10の想定を変更することが必要となる可能性がある。
【0058】
また、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯には、ライセンス周波数帯が含まれる可能性がある。このようなライセンス周波数帯では、他のシステムによる送信との衝突は想定されないので、NR-Uの場合のような機能拡張は不要である可能性がある。
【0059】
従って、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に対応する機能拡張として、ライセンス周波数帯に対する機能拡張と、アンライセンス周波数に対する機能拡張とが必要となる可能性がある。
【0060】
(Proposal)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯において、FR2の仕様からの最小限の変更で、効率的かつ信頼性の高いSSB伝送を可能とする。
【0061】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯の運用の場合、スロット内のSSBの送信候補位置は、SSBのSCSと、PDCCH/PDSCHのSCSとの可能な組み合わせに基づいて規定されてもよい。
【0062】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、各SSBビームに対して、複数のSSB送信候補位置を設定してもよい。
【0063】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、SSBの送信候補位置のインデックスは、0から63までであってもよく、かつSSBの送信候補位置のインデックスは、リリース15のNRのFR2の場合と同様に、PBCH DMRS系列及びPBCHのペイロードから導出することが可能であってもよい。なお、SSBの送信候補位置のインデックスは、PBCHの系列、DMRSの系列、及びPBCHのペイロードの組み合わせ(例えば、PBCHの系列とPBCHのペイロードとの組み合わせ)から導出されてもよい。
【0064】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、SSBインデックスは、0から63までであってもよく、かつSSBの送信候補位置のインデックス及びPBCHペイロード内のQCLパラメータから導出されてもよい。また、当該周波数帯で通知可能なQCLパラメータの候補値の数は、他の周波数帯と異なってもよい(例えばNR-Uの周波数帯における候補値の数4よりも少なくてもよいし、多くてもよい)。なお、端末10は、window内のどのスロットにSSBの送信候補位置が含まれているかを示す情報を基地局20から受信してもよい。
【0065】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、discovery burst transmission windowの最大の長さは5msであってもよく(例えば、SCSが240kHzの場合に2msであってもよい)、window内の各スロットにSSB送信候補位置が含まれてもよい。なお、アンライセンス周波数帯の運用の場合、端末10は、ハーフフレーム内のSSBの送信は、ディスカバリバースト送信ウィンドウ(discovery burst transmission window)内であると想定してもよい。ディスカバリバースト送信ウィンドウは、ハーフフレーム内の最初のスロットの最初のシンボルから開始される。基地局20は、情報要素DiscoveryBurst-WindowLength-r16によって、サービングセルごとに、端末10に対して、ディスカバリバースト送信ウィンドウの時間長を設定することができる。情報要素DiscoveryBurst-WindowLength-r16が与えられない場合には、端末10は、ディスカバリバースト送信ウィンドウの時間長は、ハーフフレームであると想定してもよい。ディスカバリバーストとは、ウィンドウに限定され、デューティサイクルに関連付けられた信号及び/又はチャネルのセットを含むダウンリンクの送信バーストのことである。また、ディスカバリバーストは、例えば、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、Physical broadcast channel(PBCH)及び当該PBCHに対応付けられた復調参照信号(DM-RS)で構成される、SSBを含む基地局10からの送信のことであってもよい。
【0066】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、端末10は、SSBのSCSがSIB1 PDCCH/PDSCHと同じであると想定してもよい(代替的に、SSBのSCSは、SIB1 PDCCH/PDSCHの2倍であると想定してもよい)。
【0067】
(52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯について)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯について、スロット内のSSBの送信候補位置は、SSBのSCS及びPDCCH/PDSCH SCSの可能な組み合わせに基づいて定められてもよい。
【0068】
(オプション1)
SSBのSCS及びPDCCH/PDSCH SCSの組み合わせは、SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとが同じである場合に限定されてもよい。
【0069】
図8は、スロット内のSSB送信候補位置の例1-1を示す図である。
図8の例では、
図4に示されるCase Dの構成を再利用している。スロットあたりのシンボル数は14であってもよい。例えば、SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされてもよい。
図8の例では、SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされる場合においても、
図4に示されるCase Dの構成を適用する。
図8の例ではSCSが240kHzである場合、スロット長は、0.0625msであり、SCSが480kHzである場合、スロット長は、0.03125msであり、SCSが960kHzである場合、スロット長は、0.0.01526msである。
【0070】
図8の例では、2つのSSBがスロットにおいて隣接するようにマッピングされている。連続する2つのスロットの間で、先頭4シンボル及び後半2シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンと、先頭2シンボル及び後半4シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンが交互に繰り返されている。このようなパターンを8スロット分繰り返した後に、SSBを含まないスロットが2つ置かれる。このようなパターンを繰り返すことにより、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0071】
図9は、スロット内のSSB送信候補位置の例1-2を示す図である。
図9の例では、
図5に示されるCase Eの構成を再利用している。スロットあたりのシンボル数は28であってもよい。例えば、SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされてもよい。
図9の例では、SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされる場合においても、
図5に示されるCase Eの構成を適用する。
図9の例ではSCSが240kHzである場合、スロット長は、0.125msであり、SCSが480kHzである場合、スロット長は、0.0625msであり、SCSが960kHzである場合、スロット長は、0.03125msである。
図9の例では、4つのSSBがスロットにおいて隣接するようにマッピングされている。連続する2つのスロットの間で、先頭8シンボル及び後半4シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンと、先頭4シンボル及び後半8シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンが交互に繰り返されている。このようなパターンをスロット8個分繰り返した後に、SSBを含まないスロットが2つ置かれる。このようなパターンを繰り返すことにより、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0072】
図10は、スロット内のSSB送信候補位置の例1-3を示す図である。
図10の例では、
図4に示されるCase Dの構成を、スロットあたりのシンボル数が28の場合に適用した例である。例えば、SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされてもよい。
図10の例ではSCSが240kHzである場合、スロット長は、0.125msであり、SCSが480kHzである場合、スロット長は、0.0625msであり、SCSが960kHzである場合、スロット長は、0.03125msである。
図10の例では、1つのスロットの中において、先頭の4シンボルにはSSBをマッピングせず、その後の4シンボルに1個目のSSBをマッピングして、その後の4シンボルに2個目のSSBをマッピングして、その後の4シンボルには、SSBをマッピングせず、その後の4シンボルに3個目のSSBをマッピングして、その後の4シンボルに4個目のSSBをマッピングして、その後の4シンボルには、SSBをマッピングしない。
【0073】
図10に示される例1-3-1では、上記のようにSSBの送信候補位置をマッピングしたスロットが4つ連続した後、SSBの送信候補位置がマッピングされないスロットが1つ置かれるパターンが繰り返されて、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0074】
図10に示される例1-3-2では、上記のようにSSBの送信候補位置をマッピングしたスロットが8つ連続した後、SSBの送信候補位置がマッピングされないスロットが2つ置かれるパターンが繰り返されて、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0075】
また、例1-4として、
図7に示されるCase Cの構成を、スロットあたりのシンボル数が14の場合に適用してもよい。
【0076】
また、例1-5として、
図7に示されるCase Cの構成を、スロットあたりのシンボル数が28の場合に適用してもよい。
【0077】
また、例1-6として、SCS毎に上述の例1-1から例1-5のうちのいずれかの構成を適用してもよい。例えば、SCSが240kHzの場合に、例1-1又は例1-4(スロットあたりのシンボル数が14の場合)を適用してもよい。また、例えば、SCSが480kHz又は960kHzの場合に、例1-2、例1-3、又は例1-4(スロットあたりのシンボル数が28の場合)を適用してもよい。
【0078】
(オプション2)
SSBのSCS及びPDCCH/PDSCH SCSの組み合わせは、1)SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとが同じである場合、及び/又は2)SSBのSCSがPDCCH/PDSCHのSCSの2倍である場合に限定されてもよい。なお、本実施例は、SSBのSCSがPDCCH/PDSCHのSCS2倍である場合には限定されず、例えば、SSBのSCSは、PDCCH/PDSCHのSCSの1/2倍、3/2倍、又は3倍であってもよい。
【0079】
図11は、スロット内のSSB送信候補位置の例2-1を示す図である。
図11の例では、
図4に示されるCase Dの構成を再利用している。スロットあたりのシンボル数は14であってもよい。例えば、PDCCH/PDSCHのSCSとして、120kHz、240kHz、480kHzがサポートされ、対応するSSBのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされてもよい。
図11の例ではSCSが240kHzである場合、スロット長は、0.0625msであり、SCSが480kHzである場合、スロット長は、0.03125msであり、SCSが960kHzである場合、スロット長は、0.0.01526msである。
図11の例では、2つのSSBがスロットにおいて隣接するようにマッピングされている。連続する2つのスロットの間で、先頭4シンボル及び後半2シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンと、先頭2シンボル及び後半4シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンが交互に繰り返されている。このようなパターンを8スロット分繰り返した後に、SSBを含まないスロットが2つ置かれる。このようなパターンを繰り返すことにより、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0080】
図12は、スロット内のSSB送信候補位置の例2-2を示す図である。
図12の例では、
図5に示されるCase Eの構成を再利用している。スロットあたりのシンボル数は14であってもよい。例えば、PDCCH/PDSCHのSCSとして、120kHz、240kHz、480kHzがサポートされ、対応するSSBのSCSとして、240kHz、480kHz、960kHzがサポートされてもよい。
図12の例ではSSBのSCSが240kHzである場合、スロット長は、0.125msであり、SSBのSCSが480kHzである場合、スロット長は、0.0625msであり、SSBのSCSが960kHzである場合、スロット長は、0.03125msである。
図12の例では、4つのSSBがスロットにおいて隣接するようにマッピングされている。連続する2つのスロットの間で、先頭8シンボル及び後半4シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンと、先頭4シンボル及び後半8シンボルに対してSSBがマッピングされないパターンが交互に繰り返されている。このようなパターンをスロット8個分繰り返した後に、SSBを含まないスロットが2つ置かれる。このようなパターンを繰り返すことにより、64個のSSBの送信候補位置が設定される。
【0081】
また、例2-3として、
図4に示されるCase Dの構成を、スロットあたりのシンボル数が28の場合に適用してもよい。
【0082】
また、例2-4として、
図5に示されるCase Eの構成を、スロットあたりのシンボル数が28の場合に適用してもよい。
【0083】
また、例2-5として、
図7に示されるCase Cの構成を、スロットあたりのシンボル数が14の場合に適用してもよい。
【0084】
また、例2-5として、
図7に示されるCase Cの構成を、スロットあたりのシンボル数が28の場合に適用してもよい。
【0085】
また、例2-7として、SCS毎に上述の例2-1から例2-6のうちのいずれかの構成を適用してもよい。例えば、SSBのSCSが240kHzの場合に、例2-1、例2-2又は例2-5(スロットあたりのシンボル数が14の場合)を適用してもよい。また、例えば、SSBのSCSが480kHz又は960kHzの場合に、例2-3、例2-4、又は例2-6(スロットあたりのシンボル数が28の場合)を適用してもよい。
【0086】
(オプション3)
異なるSCSに対して、上記のオプション1及びオプション2のうちの異なるオプションを適用してもよい。例えば、SSBのSCSが240kHzの場合に、オプション1(SSBのSCSとPDCCH/PDSCHのSCSとが同じである場合)を適用し、SSBのSCSが480kHz又は960kHzの場合に、オプション2(SSBのSCSがPDCCH/PDSCHの2倍である場合)を適用してもよい。
【0087】
(52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯について)
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯において、端末10及び/又は基地局20は、送信を開始する前にキャリアセンスを行い、チャネルが近傍の他システムによって使用されていないことを確認できた場合にのみ所定の時間長以内での送信を行う、Listen Before Talk(LBT)を行ってもよい。
【0088】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、SSBの送信候補位置のインデックスは、0から63までであってもよく、かつSSBの送信候補位置のインデックスは、リリース15のNRのFR2の場合と同様に、PBCH DMRS系列及びPBCHのペイロードから導出することが可能であってもよい。
【0089】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、スロット内のSSBの送信候補位置は、
図7に示されるCase Cの構成、
図4に示されるCase Dの構成、又は
図5に示されるCase Eの構成に基づいていてもよい(52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯の場合の構成と同じであってもよく、異なっていてもよい)。
【0090】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、SSBの送信候補位置を含むスロットのマッピングは、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯の運用の場合のSSBの送信候補位置を含むスロットのマッピングとは異なっていてもよい。
【0091】
図13は、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯における、SSBの送信候補位置を含むスロットのマッピングの例を示す図である。
図13に示されるように、SSBの送信候補位置を含むスロットが連続して配置されてもよい。つまり、SSBの送信候補位置を含まないスロットが含まれなくてもよい。
図13に示されるように、スロットあたりのシンボル数は14であってもよい。このように、SSBの送信候補位置を含むスロットを連続して配置することにより、SSBの送信候補位置を含まないスロットの存在のためにListen Before Talk(LBT)を再度行わなければならなくなることを防止することができる。
【0092】
図14は、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯における、SSBの送信候補位置を含むスロットのマッピングの別の例を示す図である。
図14に示されるように、SSBの送信候補位置を含むスロットが連続して配置されてもよい。つまり、SSBの送信候補位置を含まないスロットが含まれなくてもよい。
図14に示されるように、スロットあたりのシンボル数は28であってもよい。
【0093】
PBCHのDMRS系列により、SSBの送信候補位置のインデックスの3つのLSBsが示されてもよい。
【0094】
PBCHのペイロードにより、SSBの送信候補位置のインデックスの3つのMSBsが示されてもよい。
【0095】
NR-Uでは、SSBの送信候補位置を含むスロットが5ms以内で規定されている。それとは別に、discovery burst transmission windowがサービングセルの設定として含まれている。discovery burst transmission windowの長さは、0.5ms、1ms、2ms、3ms、4ms、5msの中から選択される。例えば、ビーム数が少ない場合には、discovery burst transmission windowの長さとして、5msとせずに、より短い時間のdiscovery burst transmission windowを設定することにより、端末10の負荷を低減することが可能となる。このdiscovery burst transmission windowは、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯においても必要となると想定される。例えば、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯においてdiscovery burst transmission windowとして設定可能な最大の時間長は、5msよりも短くてもよい。例えば、SCSが240kHzの場合に、discovery burst transmission windowとして設定可能な最大の時間長は、2msであってもよい。また、0.5msよりも短い長さのdiscovery burst transmission window(例えば、0.25ms)が、より大きいSCSに対して導入されてもよい。また、discovery burst transmission windowの長さの粒度が1msより小さい他の候補値(例えば、1.5ms)が導入されてもよい。
【0096】
上述のように、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯において、各SSBビームに対して、複数のSSB送信候補位置を設定してもよい。
【0097】
52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるアンライセンス周波数帯の運用の場合、SSBのインデックスは、0から63までであってもよく、かつSSBのインデックスは、SSBの送信候補位置のインデックス及びPBCHペイロードの中のQCLパラメータにより導出することが可能であってもよい。
【0098】
図15は、SSBの候補位置及びQCLパラメータにより、SSBインデックスを導出する例を示す図である。例えば、QCLのパラメータの値が64の場合、SSBインデックスとSSBの候補位置とは一致してもよい。
【0099】
QCLパラメータは、例えば、{8、16、32、64}といった候補値のセットから選択されてもよい。NR-Uのデザインを再利用する点では、2ビット(最大4つの候補値)とすることが好ましい。あるいは、QCLパラメータの候補値の数は、他の周波数帯と異なってもよい(例えばNR-Uの周波数帯における候補値の数4よりも少なくてもよいし、多くてもよい)。例えば候補値の数が少ない場合、通知に必要なビットを減らすことができる。
【0100】
QCLパラメータは、MIB、SIB1、又はMIB及びSIB1によって送信されてもよい。QCLパラメータがSIB1により送信される場合、端末10は、SIB1を受信する前において、デフォルトのQCLパラメータ(例えば、64)を想定してもよい。
【0101】
端末10は、discovery burst transmission windowにおいて実際に送信されるSSBの数は、QCLパラメータ値以下であると想定してもよい(SSBの数がQCLパラメータ値と同じであると想定してもよく、SSBの数がQCLパラメータ値よりも少ないと想定してもよい)。
【0102】
端末10は、SSBのSCSとSIB1 PDCCH/PDSCHとが同じであると想定してもよい(又はSSBのSCSがSIB1 PDCCH・PDSCHのSCSの2倍であると想定してもよい)。SSBのPRBとデータ等が送信されるcommon PRBとの間のずれの値を通知するパラメータである、k_SSBの値域は、0から11までであってもよく、MIBのssb-SubcarrierOffsetにより通知されてもよい。
【0103】
PBCHペイロードは、例えば、MIBの外部では、SFNの4LSBs、Half-frame bit、SSB送信候補位置のインデックスの3MSBsの合計8ビットであってもよい。
【0104】
PBCHペイロードは、例えば、MIBの内部では、SFNの6MSBs、SSB-SubcarrierOffset(4 bits)、dmrs-TypeA-Position(1 bit)、pdcch-ConfigSIB1(8 bits)、cellBarred(1 bit)、intraFreqReselection(1 bit)、subCarrierSpacingCommon (1bit)、及びspare (1 bit)であってもよい。
【0105】
QCLパラメータ(例えば2ビット)は、以下のいずれかにより送信されてもよい。
【0106】
(Alt.1)subCarrierSpacingCommon(SCSが同じである場合)+spare bit
【0107】
(Alt.2)dmrs-TypeA-Position(1つのDMRS type A positionがサポートされる場合)+spare bit
【0108】
(Alt.3)pdcch-ConfigAIB1の一部(+spare bit)
【0109】
(Alt.4)cellBarred+intraFreqReselection(スタンドアロン以外のアクセスのみがサポートされる場合)
【0110】
上記Alt.1からAlt.4のいずれかの組み合わせ。
【0111】
SIB1/RRCの中のssb-PositionsInBurstについては、64ビットのビットマップとしてもよく、ssb-PositionsInBurstに含まれる「1」の数は、QCLパラメータの値以下であってもよい。
【0112】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理動作を実行する端末10及び基地局20の機能構成例を説明する。端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能を備えている。ただし、端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能のうちの一部のみの機能を備えてもよい。なお、端末10及び基地局20を総称して通信装置と称してもよい。
【0113】
<端末>
図16は、端末10の機能構成の一例を示す図である。
図16に示されるように、端末10は、送信部110と、受信部120と、制御部130を有する。
図16に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部110を送信機と称し、受信部120を受信機と称してもよい。
【0114】
送信部110は、送信データから送信を作成し、当該送信信号を無線で送信する。また、送信部110は、1つ又は複数のビームを形成することができる。受信部120は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部120は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0115】
制御部130は、端末10の制御を行う。なお、送信に関わる制御部130の機能が送信部110に含まれ、受信に関わる制御部130の機能が受信部120に含まれてもよい。
【0116】
例えば、受信部120は、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯において、基地局20から送信される同期信号ブロック(SSB)を受信し、制御部130は、報知チャネル(PBCH)の復調用参照信号(DMRS)の系列及びPBCHのペイロードに基づき、SSBの送信候補位置を導出してもよい。また、制御部130は、SSBのインデックスは0から63までのいずれかの値をとると想定し、SSBの送信候補位置及びPBCHペイロードの中のQuasi co-location(QCL)パラメータから導出してもよい。
【0117】
例えば、制御部130は、SSBのサブキャリア間隔(SCS)は、SIB1 PDCCH/PDSCHのSCSと同じであると想定して、設定されるSCSに基づいて、SSBの送信候補位置を特定してもよい。また、例えば、制御部130は、SSBのSCSは、SIB1 PDCCH/PDSCHのSCSと2倍であると想定して、SSBの送信候補位置を特定してもよい。
【0118】
<基地局20>
図17は、基地局20の機能構成の一例を示す図である。
図17に示されるように、基地局20は、送信部210と、受信部220と、制御部230を有する。
図17に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部210を送信機と称し、受信部220を受信機と称してもよい。
【0119】
送信部210は、端末10側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。受信部220は、端末10から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、受信部220は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0120】
制御部230は、基地局20の制御を行う。なお、送信に関わる制御部230の機能が送信部210に含まれ、受信に関わる制御部230の機能が受信部220に含まれてもよい。
【0121】
制御部230は、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯において、SSBの送信候補位置に対応する報知チャネル(PBCH)の復調用参照信号(DMRS)の系列及びPBCHのペイロードを設定し、送信部210は、設定したPBCHのDMRS系列及びPBCHのペイロードを含む同期信号ブロック(SSB)を送信してもよい。また、制御部230は、0から63までのいずれかの値のSSBインデックスを選択し、SSBインデックスに対応する送信位置及びビームでSSBを送信してもよい。
【0122】
例えば、制御部230は、52.6GHzから71GHzまでの周波数帯に含まれるライセンス周波数帯において、SSBのサブキャリア間隔(SCS)と、SIB1 PDCCH/PDSCHのSCSとを同じ値に設定し、設定されるSCSに基づいて、SSBの送信候補位置を設定してもよい。また、例えば、制御部130は、SSBのSCSを、SIB1 PDCCH/PDSCHのSCSの2倍の値に設定して、設定したSSBのSCSに基づき、SSBの送信候補位置を設定してもよい。
【0123】
<ハードウェア構成>
上記実施の形態の説明に用いたブロック図(
図16~
図17)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に複数要素が結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0124】
また、例えば、本発明の一実施の形態における端末10と基地局20はいずれも、本実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図18は、本実施の形態に係る端末10と基地局20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末10と基地局20はそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0125】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。端末10と基地局20のハードウェア構成は、図に示した1001~1006で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0126】
端末10と基地局20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0127】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
【0128】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、
図16に示される端末10の送信部110、受信部120、制御部130は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、
図17に示される基地局20の送信部210と、受信部220と、制御部230は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0129】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0130】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0131】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、端末10の送信部110及び受信部120は、通信装置1004で実現されてもよい。また、基地局20の送信部210及び受信部220は、通信装置1004で実現されてもよい。
【0132】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0133】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0134】
また、端末10と基地局20はそれぞれ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0135】
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも以下の端末及び基地局が開示されている。
【0136】
New Radio(NR)システムの低い周波数帯域であるFrequency Range1(FR1)及び高い周波数帯域であるFrequency Range2(FR2)のうち、前記FR2の周波数帯域以上の高周波数帯域のライセンスバンドにおいて、同期信号ブロックを受信する受信部と、前記同期信号ブロックに含まれる報知チャネルの復調用参照信号の系列及び前記報知チャネルのペイロードに基づき、同期信号ブロックの送信候補位置を特定する制御部と、を備える端末。
【0137】
上記の構成によれば、端末は、NRシステムの、第2の周波数帯域であるFrequency Range2以上の高周波数帯域のライセンスバンドにおいて、同期信号ブロックの送信候補位置を特定することが可能となる。
【0138】
前記制御部は、前記同期信号ブロックの送信候補位置を含むスロットが8個連続して配置された後、前記同期信号ブロックの送信候補位置を含まないスロットが少なくとも1つ配置されることを想定してもよい。
【0139】
上記の構成によれば、端末は、例えば、同期信号ブロックを受信した後、同期信号ブロックの送信候補位置を含まないスロットでランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能となる。
【0140】
前記受信部は、前記同期信号ブロックのサブキャリア間隔と、下り制御チャネルのサブキャリア間隔は同じであると想定し、前記同期信号ブロックのサブキャリア間隔に基づき、同期信号ブロックの送信候補位置を特定してもよい。
【0141】
上記の構成によれば、同期信号ブロックのサブキャリア間隔に基づき、同期信号ブロックの送信候補位置を特定することが可能となる。
【0142】
前記受信部は、前記同期信号ブロックのサブキャリア間隔は、下り制御チャネルのサブキャリア間隔の2倍であると想定し、前記同期信号ブロックのサブキャリア間隔に基づき、同期信号ブロックの送信候補位置を特定してもよい。
【0143】
上記の構成によれば、同期信号ブロックのサブキャリア間隔に基づき、同期信号ブロックの送信候補位置を特定することが可能となる。
【0144】
New Radio(NR)システムの低い周波数帯域であるFrequency Range1(FR1)及び高い周波数帯域であるFrequency Range2(FR2)のうち、前記FR2の周波数帯域以上の高周波数帯域のライセンスバンドにおいて、同期信号ブロックの送信候補位置に対応付けられる、報知チャネルの復調用参照信号の系列及び報知チャネルのペイロードを設定する制御部と、前記設定された報知チャネルの復調用参照信号の系列及び前記報知チャネルのペイロードを含む前記同期信号ブロックを送信する送信部と、を備える基地局。
【0145】
上記の構成によれば、基地局は、NRシステムの、第2の周波数領域であるFrequency Range2以上の高周波数帯域のライセンスバンドにおいて、同期信号ブロックの送信候補位置を端末に通知することが可能となる。
【0146】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末10と基地局20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って基地局20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0147】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0148】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0149】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0150】
本明細書において基地局20によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局20を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末10との通信のために行われる様々な動作は、基地局20および/または基地局20以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局20以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
【0151】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。
【0152】
端末10は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0153】
基地局20は、当業者によって、NB(NodeB)、eNB(enhanced NodeB)、ベースステーション(Base Station)、gNB、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0154】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジ用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0155】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0156】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0157】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0158】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0159】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0160】
本開示の全体において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含み得る。
【0161】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0162】
10 端末
110 送信部
120 受信部
130 制御部
20 基地局
210 送信部
220 受信部
230 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置