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特許7447157シートを加工または処理する機械のフィーダ、ならびにシートを加工または処理する機械のフィーダ内において位置姿勢および/または寸法が偏差したシートを検出および/または修正する方法
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  • 特許-シートを加工または処理する機械のフィーダ、ならびにシートを加工または処理する機械のフィーダ内において位置姿勢および/または寸法が偏差したシートを検出および/または修正する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】シートを加工または処理する機械のフィーダ、ならびにシートを加工または処理する機械のフィーダ内において位置姿勢および/または寸法が偏差したシートを検出および/または修正する方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/02 20060101AFI20240304BHJP
   B65H 9/00 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
B65H7/02
B65H9/00 L
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021576371
(86)(22)【出願日】2021-05-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 EP2021063611
(87)【国際公開番号】W WO2022058058
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2021-12-21
(31)【優先権主張番号】102020124432.0
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390014188
【氏名又は名称】ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Koenig & Bauer AG
【住所又は居所原語表記】Friedrich-Koenig-Str. 4, 97080 Wuerzburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ベルント ハンケ
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-065647(JP,A)
【文献】特開2019-059582(JP,A)
【文献】特開昭56-061248(JP,A)
【文献】実開昭60-119045(JP,U)
【文献】特開昭61-060533(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00- 3/68
B65H 7/00- 7/20
B65H 9/00- 9/20
B65H 43/00-43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを加工または処理する機械のフィーダ(01)であって、
前記フィーダ(01)内には、処理したいシート(06)のパイル(09)が収容可能であり、
シート(06)の運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの第1のハンドリングツール(12)を備え、前記第1のハンドリングツール(12)により、前記フィーダ(01)内に収容されたパイル(09)の最上位のシート(06)が、パイル(09)から持ち上げ可能であり、かつ/または
シート(06)の運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの第2のハンドリングツール(13)を備え、前記第2のハンドリングツール(13)により、パイル(09)から持ち上げられた最上位のシート(06)が、運搬方向(T)でパイル(09)から、下流に接続する運搬路内へ運搬可能である、
フィーダ(01)において、
センサシステム(S5,S6,S7,S8)を備え、
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)は、供給したいシート(06)の運搬方向(T)を向いたパイル(09)の前側に1つまたは複数のセンサ(S5,S6)を有し、前記1つまたは複数のセンサ(S5,S6)により、パイル(09)の前側で、パイル幅の少なくとも一部区間上で前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間し、かつ上側のパイル縁より下に位置する、前記1つまたは複数のセンサ(S5,S6)により観察される点状な少なくとも2つの箇所において、前記箇所の高さでの前記パイル(09)の前側に対する間隔を表す尺度、かつ/または前記間隔と相関関係にある尺度を包摂する情報を求めることができ、かつ/または
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)は、前記運搬方向(T)とは反対向きのパイル(09)の背側に1つまたは複数のセンサ(S7,S8)を有し、前記1つまたは複数のセンサ(S7,S8)により、パイル(09)の背側で、パイル幅の少なくとも一部区間上で前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間し、かつ上側のパイル縁より下に位置する、前記1つまたは複数のセンサ(S7,S8)により観察される点状な少なくとも2つの箇所において、前記箇所の高さでの前記パイル(09)の背側に対する間隔を表す尺度、かつ/または前記間隔と相関関係にある尺度を包摂する情報を求めることができることを特徴とする、
フィーダ(01)。
【請求項2】
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)は、供給したいシート(06)の運搬方向(T)を向いたパイル(09)の前側に、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した、間隔センサ(S5;S6)として形成される2つのセンサ(S5;S6)を有し、前記センサ(S5;S6)により、パイル(09)の下流側で、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した前記2つの箇所の各々において、前記パイル(09)に対するそれぞれ1つの間隔または時間的な間隔プロフィールを求めることができ、かつ/または、
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)は、前記運搬方向(T)とは反対向きのパイル(09)の背側に、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した、間隔センサ(S7;S8)として形成される2つのセンサ(S7;S8)を有し、前記センサ(S7;S8)により、パイル(09)の背側で、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した前記2つの箇所の各々において、前記パイル(09)に対するそれぞれ1つの間隔または時間的な間隔プロフィールを求めることができることを特徴とする、
請求項1に記載のフィーダ(01)。
【請求項3】
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)は、供給したいシート(06)の運搬方向(T)を向いたパイル(09)の前側および/または供給したいシート(06)の前記運搬方向(T)とは反対方向を向いたパイル(09)の背側に、距離測定を実施するレーザスキャナとして形成されるセンサ(S5;S7)を有し、前記センサ(S5;S7)により、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した前記少なくとも2つの箇所について、前記箇所の高さでの前記パイル(09)に対する間隔もしくは時間的な間隔プロフィールを表す尺度かつ/または前記間隔もしくは前記時間的な間隔プロフィールと相関関係にある尺度を包摂する情報を求めることができることを特徴とする、
請求項1に記載のフィーダ(01)。
【請求項4】
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)と信号接続関係にある評価手段(32;32’)を備え、前記評価手段(32;32’)により、供給したいシート(06)は、前記間隔あるいは情報から得られ、シート(06)の位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準について監視可能であり、目標または目標範囲からの偏差について評価可能であり、評価の結果は、信号接続を介して視覚化のために表示手段(34;34’)に、かつ/または修正のために制御手段(33;33’)に出力可能であることを特徴とする、
請求項1、2または3に記載のフィーダ(01)。
【請求項5】
前記センサ(S5;S6;S7;S8)は、上側のパイル縁より下に位置する高さに配置されており、かつ/または少なくとも、パイルの(09)、上側のパイル縁より下に位置する箇所に向けられているように配置されていることを特徴とする、
請求項1、2、3または4に記載のフィーダ。
【請求項6】
前記評価手段(32’)は、データ処理手段(32’)として、パイル(09)の追従動作中、すなわち、その都度最上位のシート(06)を取り出す際にパイル上面の位置を維持するために実施される持ち上げ中に生じる、前記センサ(S5;S6;S7;S8)により求められた時間的な間隔プロフィールを記録し、シート(06)の位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準が導き出せるように前記時間的な間隔プロフィールを互いに関連付け、かつ数学的・統計学的な手法を適用して評価するように構成されていることを特徴とする請求項4または請求項4を引用する請求項5に記載のフィーダ。
【請求項7】
前記評価手段(32;32’)と信号接続関係にある前記制御手段(33;33’)は、前記第1および/または第2のハンドリングツール(12;13)を間接的または直接的に作動させる駆動手段と信号接続関係にあり、これにより、前記第1および/または第2のハンドリングツール(12;13)を請求項4に記載の評価の結果に応じてポジショニングすることができることを特徴とする請求項4または請求項4を引用する請求項5または6に記載のフィーダ。
【請求項8】
両前記第1および/または第2のハンドリングツール(12;13)は、サッカ(12;13)として構成されており、かつ
センサシステム(S1,S2,S3,S4;S5,S6,S7,S8)は、前記第1および/または第2のハンドリングツール(12;13)にそれぞれ割り当てられた、圧力センサ(S1;S2;S3;S4)として形成されるセンサ(S1;S2;S3;S4)を有し、前記センサ(S1;S2;S3;S4)により、シート(06)の位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準として、該当する前記ハンドリングツール(12;13)内、または前記ハンドリングツール(12;13)に割り当てられた管路の任意の箇所の圧力プロフィールを求めることができ、かつ
評価手段(32)は、データ処理手段(32)として、求められた前記圧力プロフィールから、数学的な手法を用いて、前記圧力プロフィールにとって特徴的な特徴(A(S1);A(S2))を抽出または形成し、結果として前記表示手段および/または前記制御手段(33)に出力するように構成されている、
ことを特徴とする請求項4または請求項4を引用する請求項5、6または7に記載のフィーダ。
【請求項9】
前記評価手段(32)は、データ処理手段(32)として、求められた前記圧力プロフィールから、数学的な手法を用いて、前記圧力プロフィールにとって特徴的な特徴(A(S1);A(S2))を抽出または形成し、結果として前記表示手段および/または前記制御手段(33)に出力するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のフィーダ。
【請求項10】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の装置を使用して、シート(06)を加工または処理する機械のフィーダ内において位置姿勢および/または寸法が偏差したシート(06)を検出および/または修正する方法であって、
漸次、パイル(09)のその都度上側に位置するシート(06)を、シート(06)の運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの第1のハンドリングツール(12)により持ち上げ可能であり、かつ/またはシート(06)の運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した2つの第2のハンドリングツール(13)により運搬方向(T)でパイル(09)から、下流に接続する運搬路内へ運搬する、
方法において、
センサシステム(S1,S2,S3,S4;S5,S6,S7,S8)により、前記加工または処理する機械に供給したいシート(06)を、シート(06)の位置姿勢および/または寸法について監視し、評価し、評価の結果を視覚化し、かつ/または自動化された修正のために援用することを特徴とし、
前記センサシステム(S5,S6,S7,S8)により、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した1つまたは2つのセンサ(S5;S6)を用いて、供給したいシート(06)の運搬方向(T)を向いたパイル(09)の前側で、パイル幅の少なくとも一部区間上で前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間し、かつ上側のパイル縁より下に位置する、前記1つまたは2つのセンサ(S5;S6)により観察される点状な2つの箇所において、前記箇所の高さでの前記パイル(09)の前側に対する、間隔もしくは時間的な間隔プロフィール、または間隔もしくは時間的な間隔プロフィールを表す尺度かつ/または前記間隔もしくは前記時間的な間隔プロフィールと相関関係にある尺度を包摂する少なくとも1つの情報を求め、かつ/または
前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した1つまたは2つのセンサ(S7;S8)を用いて、運搬方向(T)とは反対側を向いたパイル(09)の背側で、パイル幅の少なくとも一部区間上で前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間し、かつ上側のパイル縁より下に位置する、前記1つまたは2つのセンサ(S7;S8)により観察される点状な2つの箇所において、前記箇所の高さでの前記パイル(09)の背側に対する、間隔もしくは時間的な間隔プロフィール、または間隔もしくは時間的な間隔プロフィールを表す尺度かつ/または前記間隔もしくは前記時間的な間隔プロフィールと相関関係にある尺度を包摂する少なくとも1つの情報を求めることを特徴とする、
方法。
【請求項11】
供給したいシート(06)の運搬方向(T)を向いたパイル(09)の前側に設けられた、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した、間隔センサ(S5;S6)として形成される2つのセンサ(S5,S6)により、パイル(09)の下流側で、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した前記2つの箇所の各々において、前記パイル(09)に対するそれぞれ1つの間隔または時間的な間隔プロフィールを求め、かつ/または
前記運搬路から背離したパイル(09)の背側に設けられた、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した、間隔センサ(S7;S8)として形成される2つのセンサ(S7;S8)により、パイル(09)の背側の、前記運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した前記2つの箇所の各々において、前記パイル(09)に対するそれぞれ1つの間隔または時間的な間隔プロフィールを測定することを特徴とする、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数のセンサ(S5;S6;S7;S8)を介して得られた結果を結び付け、エラーの種類を導き出しかつ/または修正するために援用することを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
パイル(09)の前側および背側に設けられた前側および背側の前記センサ(S5;S6;S7;S8)により、互いに前記運搬方向(T)に対して横方向で離間したそれぞれ前記2つの箇所で、前側および背側の前記センサ(S5;S6;S7;S8)により観察される箇所より上に位置し、既に昇降装置(11)で鉛直にこれらの箇所を越えて搬送された分のパイル(09)の側面のパイル画定のための前側および背側から見た輪郭を提供することを特徴とする請求項10、11または12に記載の方法。
【請求項14】
望ましくないエラー位置姿勢または偏差を修正すべく、1つまたは複数の前記ハンドリングツール(12;13)の、または前記ハンドリングツール(12;13)を有するシートセパレータ(14)のポジションの変更を、ポジショニングのために設けられた1つまたは複数の駆動手段の動作制御によって実施することを特徴とする請求項10、11、12または13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1あるいは10の上位概念部に記載の、シートを加工または処理する機械のフィーダ、ならびにシートを加工または処理する機械のフィーダ内において位置姿勢および/または寸法が偏差したシートを検出および/または修正する方法に関する。
【0002】
シートを処理する印刷機械では、パイル上に用意された様々な材料のシートを個別化し、搬送手段と、例えばフィードテーブルとを介して印刷機械に供給するために、フィーダが使用される。シートの個別化および供給は、いわゆるシートセパレータによって実施される。パイル内のシートのポジションおよびシートの実際の寸法は、一般に既知でない。シートの切断長さは、1mmより大きい公差を有していることがあり、シートは、ずれて、または傾いてパイル内に位置していることがある。両状態は、シートの個別化あるいは印刷機械内への供給におけるエラーに至らしめかねない。よくあるエラーの例は、この場合、斜行シート、先走りシートまたは出遅れシート、さらには二重シートである。このような場合、印刷プロセスを中断し、機械を停止しなければならなくなる恐れがある。エラーを伴ったシートを取り出すためにオペレータが手動で介入することが、この場合、必要である。
【0003】
独国特許発明第102015204558号明細書において、シートを整列させる装置が公知であり、この公知の装置では、フィードテーブルに、フィードテーブル上を搬送手段により搬送される先頭のシートのシート前縁の実際位置を検出する検査装置が設けられており、場合によっては必要な修正が、フィードテーブルにおいて互いに独立的に駆動される2つの運搬ベルトにより行われる。
【0004】
独国特許出願公開第102004005575号明細書は、パイルの最上位のシート、すなわち、上側のパイル縁の層が存在する高さレベルを求める方法に関する。このことは、前ストッパが待避され、場合によっては閉じ込められていたブロー空気を逃がした後、パイルの最上位の層が静止しているときだけ、上からパイル前縁に向けられた光センサが測定することによって達成される。
【0005】
独国特許出願公開第10151484号明細書は、シートをサッカにより間欠的に搬送するシートフィーダを開示しており、ピックアップしたいまたはピックアップされたシートの前縁の位置は、光センサにより検出され、光センサは、サッカにより連れ動かされており、上または下から前側のリーフ縁に向けられている。運搬方向に対して垂直なプロフィールから偏差したときは、片側のサッカを進ませたり、遅らせたりする。
【0006】
DE 11 2007 001 617 T5は、サッカの、高圧で運転されるエジェクタに供給される作業圧力を、相応のリーフおよび/または印刷機械の運転に適合された作業圧力に、測定された圧力と、予め定められた作業圧力との比較により調整する方法に関する。この場合、作業圧力は、エジェクタにより放出される負圧または正圧において実施される。
独国特許出願公開第10356107号明細書は、前縁分離と非接触式のパイル走査とを伴うシートフィーダに関し、このシートフィーダでは、最上位のシートをピックアップする複数のサッカのうちの少なくとも1つのサッカにおいて、このサッカに対して相対的なシートパイルのパイル上面の高さ位置を非接触式に検出するためのセンサ装置をシートパイルのパイル上面に向けることができる。
米国特許第5037080号明細書には、シート長さを走査する装置が開示されており、この装置は、フィーダに設けられた降下サッカを備え、この降下サッカは走査孔で最上位のシートの後縁に向けられている。
独国特許出願公開第10100191号明細書は、シートフィーダに関し、このシートフィーダには、積層されたシートの判型を確認しかつ機械中心に対するパイルの位置を検出するために、パイルの両側と背側とに、距離を検出するセンサが割り当てられている。機械中心に対するパイル位置の検出後、機械の作業機構が相応に作動させられ、両側のうちの一方およびパイル背側に対するセンサがオフにされる。
【0007】
本発明の根底にある課題は、シートを加工または処理する機械の改良されたフィーダ、ならびにシートを加工または処理する機械のフィーダ内において位置姿勢および/または寸法が偏差したシートを検出および/または修正する方法を提供することである。
【0008】
上記課題は、本発明において請求項1あるいは10の特徴により解決される。
【0009】
本発明により達成可能な利点は、特に、既に早期に、つまり、シートを加工または処理する機械の例えば見当部への入口に来て初めてというわけではなく、特にシートにより規定される平面内での位置姿勢に関する位置姿勢、および/または幅もしくは長さに関する寸法の、目標位置姿勢あるいは目標寸法に対する偏差が認識され、場合によってはそれを修正または考慮することが、シートを加工または処理する機械を通る運搬路内へ搬送する際に既に可能であるという点にある。
【0010】
特に有利な一構成によれば、少なくとも1つのセンサ、特に2つのセンサの結果を評価する評価手段が、パイルの追従動作中に生じる、少なくとも1つのセンサあるいは2つの間隔センサにより求められた間隔のプロフィールを記録し、そのプロフィールを互いに関連付け、かつ評価するように構成されている。
【0011】
場合によっては生じる偏差を観察することで既に、例えばまだ偏差が許容可能な大きさを超えてしまわないうちに、早期に対策を講じることが可能な傾向も導き出される。
【0012】
測定結果の数学的・統計学的な評価を行う特に有利な一発展形は、加えて、シートセパレータまたはそのツールの、変化するシート長さおよび/またはシート位置姿勢に対する先を見越した自動化されたポジショニングを可能にする。進化形では、結果は、運搬路に設けられたさらなるモジュールの制御、例えば後続のユニットおよび/または運搬要素、例えばシート反転装置および/またはデリバリにおける位相および/または速度の制御にも流用することができる。
【0013】
前側および/または背側に少なくとも1つの、好ましくはそれぞれ2つの、パイル輪郭を走査するセンサ、特に間隔センサを有する本発明に係るセンサシステムにより、パイル高さにわたって得られた曲線プロフィールを介して、個々のエラーシート、すなわち、エラー位置姿勢および/またはエラー寸法を有するシートの早期の識別に加え、既にトレンドも突き止められ、前もって制御される。
【0014】
前側または背側に設けられたセンサとして、運搬方向に対して横方向で互いに離間した2つの間隔センサが設けられていてもよく、またはここでは詳細は図示しない一変化態様において、パイル幅の領域で複数の箇所においてまたは一通りパイルに対する間隔を走査・評価するレーザスキャナが設けられていてもよい。
【0015】
把持ツール内に組み込まれ、負荷あるいは負荷プロフィールについて情報を提供するセンサ、特にサクショングリッパ内にまたはサクショングリッパに接して組み込まれた圧力センサを有する、偏差を求めるために援用されるセンサシステムの有利な一発展形と、負荷プロフィール、特に圧力プロフィールから得られた位置姿勢および/または寸法に関する基準とにより、手間あるいはコストを要し、様々な判型のために調整しなければならない測定アッセンブリは不要である。該当する1つあるいは複数のシートの上述の位置姿勢は、シート平面により規定される平面内での位置姿勢であり、すなわち、パイル内またはパイル上のシートの好ましくは水平の位置姿勢は、水平の平面内での1つあるいは複数のシートの位置姿勢である。
【0016】
シートを加工または処理する機械の、処理したいシートのパイルを収容可能なフィーダの、本発明にとって特に好適な一構成において、シートの運搬方向に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの第1のハンドリングツールが設けられており、第1のハンドリングツールにより、フィーダ内に収容されたパイルの最上位のシートが、パイルから持ち上げ可能であり、かつ/またはシートの運搬方向に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの第2のハンドリングツールが設けられており、第2のハンドリングツールにより、パイルから持ち上げられた最上位のシートが、運搬方向でパイルから、下流に接続する運搬路内、特に、下流においてシートを加工および/または処理する1つまたは複数のユニットに通じる運搬路内へ運搬可能である。
【0017】
本発明によりフィーダは、センサシステムと、センサシステムと信号接続関係にある評価手段とを備え、評価手段により、シートを加工または処理する機械に供給したいシートは、例えばまだパイル内でかつ/または個別化および/またはパイルから運搬路内への搬送の途中に、シートの位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準について監視可能であり、目標または目標範囲からの偏差について評価可能であり、評価の結果は、信号接続を介して視覚化のために表示手段に、かつ/または修正のために制御手段に出力可能である。評価手段、表示手段および/または制御手段は、フィーダに配置されていてもよいし、またはしかし、物理的に切り離されて、しかし信号接続を介して、フィーダに配置されるセンサシステムに接続され、センサシステムに割り当てられていてもよい。
【0018】
フィーダの運転時、加工または処理する機械内に供給したいシートは、例えばまだパイル内でかつ/または個別化および/またはパイルから運搬路内への搬送の途中に、センサシステムにより、シートの位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準について監視され、目標または目標範囲からの偏差について評価され、評価の結果は、視覚化され、かつ/または自動化された修正のために援用される。
【0019】
優先すべき構成において、センサシステムは、供給したいシートの運搬方向を向いたパイルの前側に1つまたは複数のセンサを有し、この1つまたは複数のセンサにより、運搬方向を向いたパイルの前側で、運搬方向に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの箇所に対する間隔もしくは特に時間的な間隔プロフィール、またはしかし、間隔もしくは特に時間的な間隔プロフィールについての少なくとも1つの情報を求めることができ、かつ/またはパイルの、運搬方向とは反対向きの背側に1つまたは複数のセンサを有し、この1つまたは複数のセンサにより、パイルの背側で、運搬方向に対して横方向で互いに離間した少なくとも2つの箇所に対する間隔もしくは特に時間的な間隔プロフィール、またはしかし少なくとも、間隔もしくは特に時間的な間隔プロフィールについての情報を求めることができる。
【0020】
特に有利な一実施の形態において、センサシステムは、運搬方向に対して横方向で互いに離間した2つの間隔センサを、供給したいシートの運搬方向を向いたパイルの前側に有し、間隔センサにより、パイルの下流側で、運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した2つの箇所の各々に対するそれぞれ1つの間隔を求めることができ、または/かつ運搬方向に対して横方向で互いに離間した2つの間隔センサを、パイルの反対側の背側に有し、間隔センサにより、シートの位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準として、パイルの背側で、運搬方向(T)に対して横方向で互いに離間した2つの箇所の各々に対するそれぞれ1つの間隔または特に時間的な間隔プロフィールを求めることができる。
【0021】
間隔、あるいは間隔についての情報という表現には、より広義に、間隔を表す尺度かつ/または間隔と相関関係にある尺度が包摂されているものとする。
【0022】
このような装置の運転時、パイルの、供給したいシートの運搬方向を向いた前側および/または背側に設けられた少なくとも1つのセンサ、特に運搬方向に対して横方向で互いに離間した2つの間隔センサにより、運搬方向に対して横方向で互いに離間した2つの箇所に対する間隔が、パイルの下流側および/または上流側で測定される。
【0023】
有利な一発展形において、両第1および/または第2のハンドリングツールは、サッカとして構成されており、センサシステムは、第1および/または第2のハンドリングツールにそれぞれ割り当てられた、圧力センサとして形成されるセンサを有し、センサにより、シートの位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準として、該当するハンドリングツール内、またはハンドリングツールに割り当てられた管路の任意の箇所の圧力プロフィールを求めることができる。
【0024】
運転中、センサシステムに包含され、圧力センサとして形成されるセンサにより、シートの位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準として、サッカとして形成される第1および/または第2のハンドリングツール内、または該当するハンドリングツールに割り当てられた管路の任意の箇所の圧力プロフィールが求められる。
【0025】
上述の位置姿勢は、シート幅とシート長さとにより規定され、パイル配置にとってしかるべき通常時には例えば水平に延びる平面内での位置姿勢である。
【0026】
有利な発展形は、従属請求項および以下の実施例に看取可能である。
【0027】
本発明の実施例を図面に示し、以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】シート印刷機械のフィーダと、印刷ユニットに前置されたシート見当部との概略側面図である。
図2】持ち上げ用ツールと運搬用ツールとを有するシートセパレータの一構成の側面図である。
図3図2に示したシートセパレータを斜め後から見た斜視図である。
図4】2つのサッカにおける圧力プロフィールと、得られた面積とを単純化して示した原理図である。
図5】2つのサッカにおける圧力プロフィールの面積の値のばらつきの一例を、顕著な逸脱にマークして示した図である。
図6】2つのサッカについて得られた面積の値の配置を例示的に示し、信頼区間を楕円の形で示した分布図である。
図7】位置姿勢エラーまたは寸法エラーを誇張してシートのパイルを示した図である。
図8】間隔センサが配置されたフィーダの平面図である。
【0029】
図1には、好ましくはシート印刷機械として形成される、シートを加工または処理する機械を一部抜粋して示してある。しかし、シートを加工または処理する機械は、原則、入口側でシート個別化を行う必要のある、シートを加工または処理するその他の機械、例えば打ち抜き機械、切断機械、ニス引き機械またはその他の機械によって形成されていてもよい。
【0030】
ここではシート印刷機械を例にとり説明する、シートを加工または処理する機械は、フィーダ01、例えばパイルフィーダまたはシートフィーダと、ベルトテーブル02と、シート見当部03と、シート見当部03に続いて、ここでは詳細は図示しない、シート06を加工および/または処理する1つまたは複数のユニット04、ここでは例えば印刷ユニット04、ニス引きユニット、乾燥ユニット、カレンダユニット等とを有している。
【0031】
フィーダ01内では、パイル09、例えばシートパイル09が、パイルテーブル10上に載置されている。パイルテーブル10は、昇降装置11により高さ調節可能であり、これにより、シートパイル09の最上位のシート06を、パイル09内にあるシート06の数によらず一定のまたは僅かにしか変化しない、ベルトテーブル02へのシート06の引き渡しにとって好適な高さに維持することができる。図1の図示では、パイル09のシート06は、直接パイルテーブル10上に位置しているが、パイル09とパイルテーブル10との間には、パレットが存在していてもよく、パレット上に載せられてパイル09は、パイルテーブル10へ運搬され、パイルテーブル10上に降ろされる。パレットの高さは、既知でないので、昇降装置11の位置からは、パイル09の高さあるいはパイル09内に含まれるシート06の数を推定することはできない。
【0032】
前ストッパ16は、鉛直の一平面を規定しており、この平面内には、シートパイル09のシート06の前縁がポジショニングされている。シートフラップ17は、フラップ軸18を中心に、前ストッパ16を上方に直線的に延長した図1に示した位置と、そこから反時計回りに実質的に略水平のポジションとの間で旋回可能であり、このポジションでシートフラップ17は、後置されたベルトテーブル02へのシート06の運搬を補助する。
【0033】
フィーダ01は、ここでは1つのシートセパレータ14にまとめられて、パイル09を個々のシート06に分け、シート06を印刷ユニット04に向けて、そして場合によってはシート印刷機械のその他のユニットに向けて運び出す種々のツール12;13を備えている。
【0034】
これらのツール12;13には、ひとつには、複数のいわゆるサッカ12、特に分離用サッカまたは持ち上げ用サッカ12として形成されるハンドリングツール12、特に持ち上げ用ツール12が属しており、ツール12は、パイル09の、シート06の運搬方向Tで後側の縁05の上方に配置されており、実質的に鉛直方向で可動である。分離用サッカ12は、下向きにパイル09に向かって開いたそれぞれ1つのサクションカップを有しており、サクションカップは、柔軟なプラスチックからなっており、その上端で1つの共通の負圧源に接続されている。負圧は、パイル09から持ち上げたいシート06にサクションカップを確実に付着させるに十分でなければならないが、シート06をサクションカップ内に引き込んで、これにより変形させてしまうほど強くてはならない。分離用サッカ12のサクションカップの全部が全部、持ち上げたいシート06に当接していないとき、覆われていないサクションカップを介した空気流は、その他のサクションカップ内に持ち上げに必要な負圧が発生されないことに至らしめる。シート06を確実に持ち上げるためには、それゆえ、すべての分離用サッカ12が同時にシート06と接触していることが重要となってくる。この目的のため、各分離用サッカ12は、固有の駆動部、特にリニアアクチュエータによりシートセパレータ14に対して相対的に可動であることができ、好ましくは、すべての分離用サッカ12がそこに保持されている1つの共通のフレームが、シート06をパイル09から吸着して、後側の縁05に沿って持ち上げるために、高速・高出力の主アクチュエータによりシートセパレータ14に対して相対的に可動であるとともに、パイル09の上面における起伏を補償し、持ち上げたいシート06とのすべての分離用サッカ12の同時の接触を保証するために、分離用サッカ12は、補助アクチュエータによりフレームに対して相対的に調節可能である。補助アクチュエータは、主アクチュエータより低速であるとともに、より小さなリフト量を有していてもよい。
【0035】
シートセパレータ14の別のツール15として、押さえ足15として形成されるツール15が設けられていてもよく、ツール15は、図1に示した、後側の縁05に沿ってパイル09を押さえる保持位置と、保持位置に対して持ち上げられ、かつ運搬方向Tとは反対方向に後側の縁05の後方へオフセットされた停止位置との間で可動である。押さえ足15は、パイル09の最上位のシート06が分離用サッカ12により後側の縁05に沿って持ち上げられたときに、保持位置に配置され、これにより、後側の縁05の後方においてパイル09の上面の高さに配置された送風装置19が、持ち上げられたシート06と残余のパイル09との間に開いた隙間07に空気を吹き込むときに、パイル09のそれよりも下に位置するシート06が巻き上げられてしまうことを防止することができる。
【0036】
さらにシートセパレータ14には、ツール13、例えばサッカ13、特に運搬用サッカ13として形成されるハンドリングツール13、特に運搬用ツール13が設けられており、ツール13は、運搬方向T、または運搬方向Tとは反対方向に概ね鉛直の運動を実施する。運搬用サッカ13は、分離用サッカ12と同様、柔軟なサクションカップを有しており、サクションカップには、分離用サッカ12の持ち上げ後、負圧が供給され、これにより、持ち上げられたシート06自体を引っ張ることができる。同時に分離用サッカ12には、もはや負圧が供給されず、その結果、分離用サッカ12は、シート06を解放する。送風装置19により隙間07に吹き込まれた空気は、シート06をその全面においてパイル09から持ち上げ、シート06の下にエアクッションを形成し、エアクッション上をシート06は、運搬用サッカ13の水平運動により駆動されて、このとき水平に旋回されたシートフラップ17を越えて、ベルトテーブル02上へ移動される。
【0037】
上述のサッカ12;13は、代替的には、ベルヌーイの定理にしたがって作業するサッカ、略して「ベルヌーイサッカ」として構成されていてもよい。この場合、ベルヌーイサッカが、正圧源に接続されており、周囲に対して正圧下にある空気により運転されるあるいは運転されているという相違はあるものの、上述のことが相応に適用され得る。
【0038】
フィーダ01に後置されたベルトテーブル02は、本実施例ではサクションベルトテーブル02として形成されている。ベルトテーブル02は、好ましくは2つのローラ20;21、例えば駆動ローラ20と偏向ローラ21とを有している。2つのローラ20;21間には、1つまたは複数のパーツからなるテーブルボード22が延在している。テーブルボード22は、サクションボックス23の多数穿孔された上面を形成している。駆動ローラ20および偏向ローラ21には、少なくとも1つの運搬ベルト24が巻き掛けられており、運搬ベルト24は、運搬ベルト24がそれを覆うようにして延在しているテーブルボード22と同様に多数穿孔されているので、運搬ベルト24は、テーブルボード22に吸引固定されないが、シート06は、運搬ベルト24に吸着される。
【0039】
運搬ベルト24の循環速度は、一般に、シートセパレータ14のサイクル時間に対するシート06の縁長さの比より小さいので、運搬用サッカ13が新たなシート06をシートフラップ17を越えて移動させ始めるとき、その前のシート06は、シートフラップ17をまだ完全には通過していない。而して運搬ベルト24上には、シート06のずれ重なり状態の流れが形成され、この流れの中で、互いにオーバラップするシート06の数は、循環速度、縁長さおよびサイクル時間に応じて可変である。
【0040】
循環する運搬ベルト24によってシート06が搬送される先のシート見当部03は、フィードテーブル26と、フィードテーブル26の、運搬方向Tで後側の縁部に、ストッパ27とを有しており、ストッパ27は、図1に示した、シート06の搬送路を封鎖しているストッパ位置から、ストッパ27に当接しているシート06に対し、後続の印刷ユニット04に通じる路を解放すべく、下降可能である。印刷ユニット04のうち、図1には、トランスファドラム29、インプレッションシリンダ30およびゴムブランケットシリンダ31を示してある。
【0041】
シート見当部03と、1つまたは複数のユニット04と、1つまたは複数のユニット、例えば印刷ユニット04とを経て、デリバリに至るまでのシート06の上述の運搬は、運搬されるシート06の位置姿勢または寸法のエラーによって生じる外乱を被ることがある。この外乱は、パイル09内のシート06の切断長さが変動してしまっていることもあれば、またはしかし、場合によってはシート06がパイル09内でずれて、もしくは傾いてしまっていることがあるため、既にフィーダ01内におけるシート06の供給時に引き起こされている場合がある(例えば図7に誇張して示した描画参照)。
【0042】
フィーダ01により加工または処理する機械内に搬送したいシート06の位置姿勢および/または寸法の、目標位置姿勢または目標寸法に対する偏差を求めるべく、フィーダ01は、而るにセンサシステムを備えており、センサシステムの出力信号は、ここでは概略的にのみ略示した評価手段32;32’、特に相応に構成されたデータ処理手段32;32’により、場合によっては存在する位置姿勢および/または寸法の偏差について評価可能であるあるいは評価される(例えば図2および図3または図8参照)。評価結果は、出力インタフェースを介して例えば表示手段34;34’上に視覚化可能であってもよい。上述の位置姿勢は、シート幅とシート長さとにより規定される平面内での位置姿勢であって、パイル配置にとってしかるべき平らな状態の通常時にあっては、例えば水平に延びる平面内での位置姿勢である。
【0043】
特に有利な発展形において、評価手段32;32’には、制御手段33;33’、例えば内部に制御ロジックが実装されたデータ処理手段33;33’が割り当てられていてもよく、制御手段33;33’は、評価結果に応じて、例えばハンドリングツール12;13、特にハンドリングツール12;13を有するシートセパレータ14のポジションおよび/または位置姿勢を、例えば割り当てられた駆動動作制御を介して1つまたは複数の相応の駆動手段を動作制御することにより変更することで、偏差に対抗する修正を引き起こすことができるあるいは引き起こす。発展形において、このことは、割り当てられた制御手段33;33’を介して自動化されて実施される。
【0044】
原則、任意に構成されたセンサ装置が設けられていればよく、その出力信号を基に、シート06の位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準を得ることができ、基準を基に、フィーダ01により加工または処理する機械内に運び込みたいシート06の位置姿勢および/または寸法の、目標または目標範囲に対する偏差を突き止めることができ、理想的には定量化することができる。
【0045】
下流および/または上流に配置される少なくとも1つのセンサS5,S6;S7;S8を備えるフィーダの、下で詳細に説明する構成の有利な一発展形において、センサシステムは、シート06をピックアップするハンドリングツール12;13、特にサッカ12;13の少なくとも一部のために、これらに割り当てられた、圧力センサS1;S2;S3;S4として形成されるセンサS1;S2;S3;S4を有していてもよく、センサS1;S2;S3;S4は、サッカ12;13内、またはサッカ12;13に割り当てられた管路の任意の箇所の圧力P(S1);P(S2)または圧力プロフィールを求めることが可能である。本構成では、圧力P(S1);P(S2)または特に圧力プロフィールから、シート06の位置姿勢および/または寸法に関する基準を得る。求め得るこの圧力P(S1);P(S2)は、能動的な運転時、負圧源に接続されたサッカ12;13については、負圧を有する圧力プロフィール、すなわち、周囲を下回る圧力P(S1);P(S2)を有するプロフィールを示し、ベルヌーイの定理にしたがって作業するサッカ12;13であれば、正圧を有する圧力プロフィール、すなわち、周囲を上回る圧力P(S1);P(S2)を有するプロフィールを示す。原則、圧力プロフィールの代わりに、負荷プロフィールが、サッカ12;13の使用時も、相応のセンサS1;S2;S3;S4により別の方法で、例えば機械式の力ピックアップ等により求められてもよい。
【0046】
発展形のためのここで説明する好ましい一構成において、運搬方向Tに対して横方向で離間した2つの分離用サッカ12に、それぞれ1つのセンサS1;S2、特に圧力センサS1;S2が割り当てられ、特に分離用サッカ12内に組み込まれており、センサS1;S2は、シート06の持ち上げ時の負荷プロフィールあるいは圧力プロフィールを求めることができる。その代わりに、または好ましくはそれに加えて、運搬方向Tに対して横方向で離間した2つの運搬用サッカ13に、それぞれ1つのセンサS3;S4、特に圧力センサS3;S4が割り当てられ、特に運搬用サッカ13内に組み込まれており、センサS3;S4は、運搬方向Tに沿ったシート06の運搬時の負荷プロフィール、特に圧力プロフィールを求めることができる。それぞれの複数のハンドリングツール12;13、つまり、持ち上げ用ツール12および運搬用ツール13のうち、好ましくは、横方向で離間した、供給したい最小のシート判型の幅内に位置するかつ/または供給したい最小のシート判型内で互いに最も遠く離れて位置する2つのハンドリングツール12;13に、センサS1;S2;S3;S4が割り当てられる。センサS1;S2;S3;S4が割り当てられるハンドリングツール12;13は、例えば、それぞれ最も遠く外側に位置するが、最もスリムな判型もカバーするように配置されたハンドリングツール12;13である。原則、同じ型の2つより多くのハンドリングツール12;13に、センサS1;S2;S3;S4が割り当てられていてもよい。
【0047】
圧力センサS1;S2;S3;S4は、確かに、原則、該当するサッカ12;13に割り当てられて、作業圧力、すなわち負圧または正圧を供給することが可能な管路内における任意の箇所に設けられていてもよい。しかし、有利なのは、圧力センサS1;S2;S3;S4をサッカ近傍に、または特にサッカ12;13自体に直接接して、もしくはサッカ12;13自体の内部に配置することである。
【0048】
個々のハンドリングツール12;13、特に同じ型のかつ/または互いに相関関係にある2つのハンドリングツール12;13における負荷プロフィールあるいは圧力プロフィールは、原則、任意の方法で評価され、目標に対して評定され得る。このとき、例えば正しい位置姿勢および寸法を有するシート06に関して、レベルおよび/またはプロフィールに関して特徴的な特徴A(S1);A(S2);A(S1,S2)を抽出または形成することができ、この特徴A(S1);A(S2);A(S1,S2)を目標として、目下のピックアップおよび運搬時に生じる特徴A(S1);A(S2);A(S1,S2)に関する結果と比較し、比較結果を偏差について評価する。この場合、目標状態は、ピックアップおよび搬送される多数のシート06にわたっての測定により、統計学的な手法を用いて、例えば平均値M1;M2として、例えば偏差として許容されるまたは許容可能な信頼区間γ;γ(S1);γ(S2)を伴って特定されると、特に有利である。特定されたこの平均値M1;M2は、以後の生産に対して不変ではなく、規定された数の多数の、例えば50より多くの直近で観察された特徴A(S1);A(S2);A(S1,S2)に関するイベントにわたって、目標として、信頼区間γ;γ(S1);γ(S2)を伴って求められると、有利であり得る。
【0049】
ここで説明する好ましい一構成では、特徴A(S1);A(S2);A(S1,S2)として、シート06のピックアップおよび搬送用の該当するサッカ12;13のピックアップサイクルおよび搬送サイクル、すなわち、初期位置を占めるまでの運動サイクルの全部または少なくとも一部にわたって、求められる圧力P(S1);P(S2)に関するプロフィールをプロットしたとき、曲線下、すなわち、曲線と横座標軸との間に生じる面積A(S1);A(S2)の大きさが使用される。このような面は、正圧の場合、横座標軸より上に位置し、負圧の場合、横座標軸より下に位置する。このことは、例えば図4に例示的かつ概略的に、左右の持ち上げ用サッカ12の運動サイクルにわたって作用する負圧と、それぞれの曲線とツール位相φに関する軸との間に位置する面とを基に示してある。正圧により運転されるサッカ12;13のためには、面が圧力P(S1);P(S2)に関して正の領域に位置するという相違はあるものの、相応のことが適用され得る。測定値の得られた典型的なプロフィールから、面積A(S1);A(S2)は、積分形成、数学的な近似法により、例えば数値積分または台形公式の適用により求められ得る。
【0050】
例えば図5に例示的に示すように、規定された特徴A(S1);A(S2)に異常、例えば顕著な「規定された公差範囲、例えば該当する信頼区間γ(S1);γ(S2)からの逸脱」が生じたとき、特定のエラーを推定し得る。該当する特徴A(S1);A(S2)に関する連続した結果を比較すれば、または特に複数のハンドリングツール12;13あるいはサッカ12;13における特徴A(S1);A(S2)の結果の組み合わせ、ここでは面積A(S1);A(S2)に関する値の組み合わせを比較すれば、エラー時のパターン認識が可能であり、パターン認識は、相応のエラーパターンの原因を推定させ、ひいては該当するハンドリングツール12;13の早めの好ましくは自動化された修正を可能にする。修正は、例えば先走りシートとして認識されたシート06の修正のためには、少なくとも運搬用ツール13の、好ましくはしかし、この運搬用ツール13を有するシートセパレータ14のパイル後縁に向かう変位である。パターン認識により、すべての古典的なエラーパターン、例えば先走りシートおよび出遅れシート、斜行シート、二重シートまたは束は、既にその発生時に確実に認識され、回避され得る。
【0051】
同じ型の両運搬用ツール12;13、例えば持ち上げ用ツール12に関して求められた結果、ここではつまり、例えば持ち上げ用サッカ12の圧力プロフィールから求められた特徴A(S1);A(S2)あるいは面積A(S1);A(S2)は、点の分布図として示すことができ、点の分布に関して例えば重心または中心Zが算出される。両面積A(S1);A(S2)からなる組み合わされた特徴A(S1,S2)の値の分布に対する数学的・統計学的な手法、例えばガウスの正規分布の適用を介して、例えば信頼楕円が作成され、信頼楕円内には、組み合わされた特徴A(S1,S2)に関するすべての点の、信頼値γに相当するパーセンテージが位置している。信頼値γとして考慮されるのは、例えばγ96である。楕円は、これによりフィーダ01のシート06の個別化の信頼性について表すことができる。この楕円外に位置する値が頻出するときは、これによりシート06の個別化時に問題につき早期に注意喚起がなされる。加工または処理する機械のオペレータは、つまり、まだストッパが発動する前に介入し、設定を修正することができる。
【0052】
特徴的な特徴A(S1);A(S2)、ここでは複数のハンドリングツール12;13の面積A(S1);A(S2)に関する結果を組み合わせてあるいは結び付けて観察することで、例えば先走りシートもしくは出遅れシート、斜行シート、二重シートまたは束といったエラーの種類を導き出すことができる。
【0053】
信頼楕円に関するコンセプトの延長線上で、別の型のハンドリングツール13;12、例えば運搬用ツール13における測定の結果を3次元の楕円体内で考慮してもよい。この場合、発生する問題についての相応の情報をさらに幅広いデータベースを介して入手することができる。
【0054】
自動化のために評価手段32に制御手段33、例えば制御ロジックが実装されたデータ処理手段33が割り当てられた上述の特に有利な一発展形において、目標からの偏差、例えば時間的なパターンおよび/または信頼区間外に位置する点の位置の評価が、データ処理に基づいて実施され、かつ対抗措置、例えばハンドリングツール12;13、特にハンドリングツール12;13を有するシートセパレータ14の位置修正の導入が、上述の偏差の結果に基づいて自動化されて、あるいは差し迫った偏差に対して自動的に実施される。オペレータは、この場合、もはや介入する必要がないか、または少なくとも非常時にさえ介入すればよい。評価手段32および制御手段33は、同じデータ処理部内に組み込まれていてもよいし、または空間的に分けられて信号技術的にのみ接続されていてもよい。
【0055】
原則、負荷プロフィールを求めて評価し、供給したいシート06の位置姿勢および/または判型の評定を可能にする特徴A(S1);A(S2)を得ることを伴った上述の発展形に限ったものではないが、有利な一発展形ではこれを伴い、フィーダの本発明に係るかつ/または特に好ましい構成は、パイル09の、供給したいシート06の運搬方向Tを向いた側、すなわち前側に設けられた少なくとも1つのセンサS5,S6および/またはパイル09の、運搬方向Tとは反対向きの側、すなわち背側に設けられた少なくとも1つのセンサS7,S8を有するセンサシステムを備えており、センサにより、パイル09の下流側で、運搬方向Tに対して横方向で互いに離間した特に同じ高さに存在する少なくとも2つの箇所に対する間隔もしくは特に時間的な間隔プロフィールを求めることができ、または少なくとも間隔もしくは間隔プロフィールについての情報を求めることができる。それぞれのセンサS5;S6;S7;S8は、好ましくは、上側のパイル縁より下に位置する高さに配置されており、かつ/または少なくとも、上側のパイル縁より下に位置するパイルの箇所に、かつ/またはパイルの前側または背側から、該当するパイル側面に向けられているように配置されている。
【0056】
ここでは詳細は図示しない一実施変化態様において、このために前側および/または背側に、レーザスキャナとして形成されるセンサS5;S6,S7;S8が設けられていてもよく、センサS5;S6,S7;S8は、パイル幅の少なくとも一部区間上で点状に複数の箇所においてまたは一通り、パイルに対する間隔もしくは特に時間的な間隔プロフィールを走査し、または少なくとも間隔もしくは間隔プロフィールについての情報を提供し、求められた間隔あるいは該当する情報を評価する。これにより、互いに離間し、同じ高さに位置する少なくとも2つの箇所における評価によって、これらの箇所の高さにあるパイル縁の整列についての情報が求められる。
【0057】
ここに示し、簡単な手段によって実現し得る一構成において、2つのセンサS5,S6、特に間隔センサS5;S6が、供給したいシート06の運搬方向Tを向いたパイル09の側、すなわちパイル09の前側に設けられており、センサS5,S6により、パイル09の下流側で、特に同じ高さに存在するそれぞれ1つの箇所に対するそれぞれ1つの間隔が測定可能である。これらのセンサS5;S6は、運搬方向Tに対して横方向で互いに離間しており、好ましくは同じ高さに、かつ運搬方向Tに対して垂直に水平に延びる同一直線上に配置されるセンサS5;S6が設けられている。センサS5;S6は、好ましくは、前ストッパ16の領域に配置されている。センサS5;S6は、好ましくは、上側のパイル前縁より下に位置する高さに配置されており、かつ/または少なくとも、パイルの、上側のパイル前縁より下に位置する箇所に向けられているように配置されている。センサS5;S6は、鉛直に延びる仮想の中央平面Eであって、横方向で見てパイル09を半割する中央平面Eの両側に配置されているが、例えば処理したいシート判型に応じて水平に移動可能であってもよい。
【0058】
その代わりに、または好ましくは前側のセンサS5;S6に加えて、センサシステムは、パイル09の反対側、つまり加工または処理する機械から背離した側、すなわち背側に、2つのセンサS7;S8、特に間隔センサS7;S8を有しており、センサS7;S8により、パイル09の背側で、特に同じ高さに存在するそれぞれ1つの箇所に対するそれぞれ1つの間隔が測定可能である。センサS7;S8は、同じく運搬方向Tに対して横方向で互いに離間しており、好ましくは同じ高さに、かつ運搬方向Tに対して垂直に水平に延びる直線上に設けられている。センサS7;S8は、好ましくは、上側のパイル後縁より下に位置する高さに配置されており、かつ/または少なくとも、上側のパイル後縁より下に位置するパイルの箇所に向けられているように配置されている。センサS7;S8は、例えばフィーダ架構の柱36内に配置されているので、パイル交換のための接近性を妨げない。
【0059】
センサS5;S6;S7;S8を用いた前側および/または背側におけるパイル09に対する間隔測定は、運転中、パイルリフトの最中に連続的にまたはインターバルを置いて実施される。フィーダ01内に存在するパイル09のパイル輪郭を検出するためには、測定値は、2つ、好ましくは4つのセンサS5;S6;S7;S8で取られ、評価される。その際、互いに運搬方向Tに対して横方向で離間した2つのあるいはそれぞれ2つの箇所で、パイル09の前側および/または背側に設けられた前側および/または背側の間隔センサS5;S6;S7;S8により、観察される箇所より上に位置し、既に鉛直にこれらの箇所を越えて搬送された部分における側面のパイル画定のための輪郭が提供される。
【0060】
このために評価手段32’は、データ処理手段32’として、追従動作中、すなわち、その都度最上位のシート06を取り出す際にパイル上面の位置を維持するために実施される持ち上げ中に生じる、少なくとも2つ、好ましくは4つのセンサS5;S6;S7;S8により求められた間隔のプロフィールを記録し、そのプロフィールを互いに関連付け、かつ評価するように構成されている。評価の結果は、例えば表示手段34’および/または制御手段33’、特に相応にプログラミングされたデータ処理手段33’を有する制御手段33’に出力可能である。本構成において、センサS5;S6;S7;S8と、パイル09との間の間隔、特に間隔のプロフィールから、シート06の位置姿勢および/または寸法を特徴付ける基準が導き出される。好ましくは、評価に際し、数学的・統計学的な手法が適用される。
【0061】
而して、少なくとも2つ、特に4つのセンサS5;S6;S7;S8の測定値を介して、パイル09の輪郭、例えば少なくともセンサS5;S6;S7;S8によって走査される側の輪郭が求められ、場合によっては個々のシート06に至るまで、長さおよび/または位置姿勢についての情報が提供される。シート06の長さおよび/または位置姿勢の偏差は、統計学的に評価され得る。
【0062】
中央平面Eの両側に配置されるセンサS5;S6;S7;S8の、所定時間にわたってピックアップされた測定値列のプロフィールは、パイル09内のシート06が正しく切断されていれば、場合によっては許容可能なエラー公差内で、一致する。
【0063】
前側および後側のそれぞれの曲線プロフィールに差が生じたとき、シート06は、長すぎるか、あるいは短すぎる。両状態は、シート06の個別化にとって不都合である。
【0064】
有利な一発展形において、上述の制御手段33’が設けられており、制御手段33’により、寸法のこの種の偏差、ここではシート06の長さ偏差が、測定値から認識され、このような偏差には、ハンドリングツール12;13、特にハンドリングツール12;13を有するシートセパレータ14のポジションおよび/または位置姿勢を、例えば1つまたは複数の相応の駆動手段の動作制御により変更することで、発展形では自動化されて、対抗され、これにより、個別化におけるエラーを予防することができる。
【0065】
例えば前側および背側の距離測定値の評価を介して求め得るあるいは求められたシート06の長さの知識は、加工または処理する機械のさらなるモジュールにとっても有益であり、例えばシート反転装置および/またはデリバリにおいてそれらの制御に流用することができる。
【0066】
中央平面Eの一方の側と他方の側とに位置するセンサS5;S6;S7;S8の測定値列は異なっているが、前側と後側と間の差は、両側で同じ大きさであるとき、このことは、パイル09内で斜めに位置するシート06を示唆している。位置姿勢におけるこのような偏差、つまり斜行シートは、それゆえ、同じく早期に認識され、例えば自動化されてシートセパレータ14の設定および/またはポジショニングにより修正され得る。
【0067】
特徴的な基準、ここではパイル09の複数の箇所における特に時間的な間隔プロフィールに関する結果を組み合わせてあるいは結び付けて観察することで、例えば先走りシートもしくは出遅れシート、斜行シート、二重シートまたは束といったエラーの種類を導き出すことができる。
【0068】
圧力センサおよび/または間隔センサを有し、評価手段32;32’が割り当てられたセンサシステムの説明した構成のために、好ましくは上述の制御手段33;33’が設けられており、制御手段33;33’は、評価手段32;32’と、第1および/または第2のハンドリング手段12;13を間接的または直接的に作動させる駆動手段とに信号接続関係にあり、これにより、第1および/または第2のハンドリング手段12;13を評価の結果に応じてポジショニングすることができる。この場合、間接的な駆動は、ハンドリングツール12;13を有するシートセパレータ14が作動あるいはポジショニングされることによって実施され得る。
【符号の説明】
【0069】
01 フィーダ
02 ベルトテーブル、サクションベルトテーブル
03 シート見当部
04 ユニット、印刷ユニット
05 縁、後
06 シート
07 隙間
08 -
09 パイル、シートパイル
10 パイルテーブル
11 昇降装置
12 ツール、ハンドリングツール、持ち上げ用ツール、サッカ、分離用サッカ、持ち上げ用サッカ
13 ツール、ハンドリングツール、運搬用ツール、サッカ、運搬用サッカ
14 シートセパレータ
15 ツール、押さえ足
16 前ストッパ
17 シートフラップ
18 フラップ軸
19 送風装置
20 ローラ、駆動ローラ
21 ローラ、偏向ローラ
22 テーブルボード
23 サクションボックス
24 運搬ベルト
25 -
26 フィードテーブル
27 ストッパ
28 -
29 トランスファドラム
30 インプレッションシリンダ
31 ゴムブランケットシリンダ
32 評価手段、データ処理手段
32’ 評価手段、データ処理手段
33 制御手段、データ処理手段
33’ 制御手段、データ処理手段
34 表示手段
34’ 表示手段
35 -
36 柱
A(S1) 特徴、面積
A(S2) 特徴、面積
A(S1,S2) 特徴
E 中央平面
M1 平均値
M2 平均値
P(S1) 圧力
P(S2) 圧力
P(S3) 圧力
P(S4) 圧力
S1 センサ、圧力センサ
S2 センサ、圧力センサ
S3 センサ、圧力センサ
S4 センサ、圧力センサ
S5 センサ、間隔センサ
S6 センサ、間隔センサ
S7 センサ、間隔センサ
S8 センサ、間隔センサ
T 運搬方向
Z 中心
γ 信頼値
γ(S1) 信頼値
γ(S2) 信頼値
φ ツール位相
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8