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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】撮像モジュール構造
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20240304BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20240304BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240304BHJP
【FI】
G02B7/02 B
B60R11/02 Z
G03B15/00 V
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022567450
(86)(22)【出願日】2020-07-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 CN2020103294
(87)【国際公開番号】W WO2022000617
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】202010634529.4
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521101435
【氏名又は名称】浙江舜宇智領技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG SUNNY SMARTLEAD TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.67-69 Fengle Road,Yangming Street Yuyao,Zhejiang 315400 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲コウ▼文
(72)【発明者】
【氏名】丁 志
(72)【発明者】
【氏名】張 宝忠
【審査官】東松 修太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-323079(JP,A)
【文献】特開2018-097225(JP,A)
【文献】特表2011-507036(JP,A)
【文献】実開昭57-009913(JP,U)
【文献】中国実用新案第208172338(CN,U)
【文献】中国実用新案第206505247(CN,U)
【文献】中国実用新案第212543868(CN,U)
【文献】中国実用新案第208522861(CN,U)
【文献】韓国公開特許第2013-0077573(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0110381(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02
G03B 30/00
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部(11)を有する上筐体(1)と、
前記収容部(11)に取り付けられるレンズ(2)と、を備える撮像モジュール構造であって、
押圧部(31)と係止部(32)と、前記押圧部(31)と前記係止部(32)との間に設けられた接続部(33)と、を備えるサークリップ(3)をさらに備え、
前記上筐体(1)に案内溝(12)が設けられ、
前記レンズ(2)の外周壁に係止溝(21)が設けられ、
前記係止部(32)は前記レンズの係止溝(21)内に係止され
前記接続部(33)は、前記案内溝(12)に挿通されている、
ことを特徴とする撮像モジュール構造。
【請求項2】
前記係止部(32)は凸台構造(321)を有し、
前記係止部(32)が前記係止溝(21)に係止される時、前記凸台構造(321)は前記係止溝(21)内に位置することを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール構造。
【請求項3】
前記係止部(32)の先端の側面は前記案内溝(12)と係合する案内リブ(322)を有することを特徴とする請求項2に記載の撮像モジュール構造。
【請求項4】
前記接続部(33)の側辺に前記案内溝(12)と係合する第2案内リブ(331)が設けられることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の撮像モジュール構造。
【請求項5】
前記接続部(33)は直立板状であり、
前記押圧部(31)は前記接続部(33)に垂直に接続され、水平押圧面を有することを特徴とする請求項4に記載の撮像モジュール構造。
【請求項6】
前記上筐体(1)にさらにストッパ(13)が設けられ、
前記ストッパ(13)は前記案内溝(12)の片側に位置し、前記押圧部(31)と係合することを特徴とする請求項5に記載の撮像モジュール構造。
【請求項7】
前記案内溝(2)は前記上筐体(1)の底部に設けられることを特徴とする請求項6に記載の撮像モジュール構造。
【請求項8】
前記接続部(33)に貫通孔(332)が設けられることを特徴とする請求項5に記載の撮像モジュール構造。
【請求項9】
前記サークリップ(3)は炭素鋼材又はバネ鋼材であることを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール構造。
【請求項10】
前記レンズ(2)と前記上筐体(1)の収容部(11)とは軸孔で係合されることを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール構造。
【請求項11】
前記レンズ(2)の末端の周壁には、前記上筐体(1)に係合する取付平面(22)が設けられることを特徴とする請求項10に記載の撮像モジュール構造。
【請求項12】
前記レンズ(2)は一体型レンズであることを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール構造。
【請求項13】
感光チップが設けられる配線板(4)をさらに備え、前記レンズ(2)は、末端が前記配線板(4)に固定して接続され、
前記配線板(4)は、回路基板と、前記回路基板に密着する放熱板とを備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール構造。
【請求項14】
前記上筐体(1)に接続される下筐体(5)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学技術分野に属し、特に車載撮像モジュール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車業界は自動運転方向に向かって進んでおり、自動車の設計者と開発者も自動車システムの能動的な安全を重視している。能動的な安全と自動運転を実現するために、先進運転支援システムは基礎であり、キーである。
【0003】
補助システムにおけるカメラの応用は非常に重要な地位を有し、前方視、後方視、側面視、360パノラマなどの撮像モジュールにより、自己適応ナビ制御、死角検出、衝突防止、駐車補助などの機能を実現することができる。これらの機能を実現するために、撮像モジュールと自動車との位置関係は非常に重要であり、撮像モジュール固定の良否は上記機能を実現する効果と成否を直接決定することになる。
【0004】
従来の撮像の固定方式は主にネジ接続、締結具接続、接着剤接続などである。使用時間の増加に伴い、ネジ、締結具、接着剤の接続方式に緩み、振動脱落又は破断などのフェールリスクが存在する可能性がある。上記方式に必要な構造部材が多く、組み立て方式が複雑で、コストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の撮像固定方式に緩み、振動する時の脱落などが発生しやすいという不具合を解決するために、撮像モジュール構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、収容部を有する上筐体と、前記収容部に取り付けられるレンズと、を備える撮像モジュール構造を提供し、押圧部と係止部を備えるサークリップをさらに備え、前記上筐体に案内溝が設けられ、前記レンズの外周壁に係止溝が設けられ、前記係止部は前記案内溝に沿って前記レンズの係止溝内に係止される。
【0007】
本発明の一態様によれば、前記係止部は凸台構造を有し、前記係止部が前記係止溝に係止される時、前記凸台構造は前記係止溝内に位置する。
【0008】
本発明の一態様によれば、前記係止部の先端の側面は前記案内溝と係合する案内リブを有する。
【0009】
本発明の一態様によれば、前記押圧部と前記係止部との間に接続部がさらに設けられ、前記接続部の側辺に前記案内溝と係合する第2案内リブが設けられる。
【0010】
本発明の一態様によれば、前記接続部は直立板状であり、前記押圧部は前記接続部に垂直に接続され、水平押圧面を有する。
【0011】
本発明の一態様によれば、前記上筐体にさらにストッパが設けられ、前記ストッパは前記案内溝の片側に位置し、前記押圧部と係合する。
【0012】
本発明の一態様によれば、前記案内溝は前記上筐体の底部に設けられる。
【0013】
本発明の一態様によれば、前記接続部に貫通孔が設けられる。
【0014】
本発明の一態様によれば、前記サークリップは炭素鋼材又はバネ鋼材である。
【0015】
本発明の一態様によれば、前記レンズと前記上筐体の収容部とは軸孔で係合される。
【0016】
本発明の一態様によれば、前記レンズの末端の周壁には、前記上筐体に係合する取付平面が設けられる。
【0017】
本発明の一態様によれば、前記レンズは一体型レンズである。
【0018】
本発明の一態様によれば、前記撮像モジュール構造は感光チップが設けられる配線板をさらに備え、前記レンズは、末端が前記配線板に固定して接続され、
前記配線板は、回路基板と、前記回路基板に密着する放熱板とを備える。
【0019】
本発明の一態様によれば、前記撮像モジュール構造は前記上筐体に接続される下筐体をさらに備える。
【0020】
本発明の一態様によれば、本発明のサークリップは押圧部と係止部を備え、上筐体にさらに案内溝が設けられ、レンズの外周壁に係止溝が設けられる。そして、本発明のサークリップを案内溝内に配置することができ、サークリップの押圧部を押圧することにより、サークリップの係止部が最終的にレンズの係止溝内に係止されるため、撮像モジュールへのレンズの位置決めが実現される。従来技術における接着剤接続、ネジ接続などの方式に比べ、緩み、脱落、破断などの不具合が発生せず、レンズの撮影品質及び耐用年数を確保することに有利である。また、本発明はレンズを固定するためにサークリップを設けているので、接着剤接続、ネジ接続に比べ、組立操作がより簡便で迅速である。
【0021】
本発明の一態様によれば、本発明のサークリップの係止部に凸台が設けられ、係止部がレンズの係止溝に係止されたときに、凸台は係止溝内に位置するように設けられる。これにより水平方向にレンズに力を加えることができ、レンズが水平方向に変位することがなく、レンズの位置精度を確保する。
【0022】
本発明の一態様によれば、サークリップの係止部の先端の側面に案内リブが設けられ、接続部の側面に第2案内リブが設けられる。サークリップが案内溝に取り付けられる場合、案内リブと第2案内リブは案内溝と係合し、案内の役割を果たし、サークリップが案内溝内に円滑に取り付けられやすく、このようにして、サークリップに前後揺動変形が発生することを回避することができ、係止部を最終的にレンズ係止溝の正確な位置に着座させることができる。
【0023】
本発明の一態様によれば、本発明のレンズと上筐体の収容部とは、軸孔で係合されることにより、レンズの水平方向の変位を制限することができ、レンズの水平方向の位置度を確保することができる。本発明の一実施形態によれば、レンズの末端の外周壁には、上筐体と係合する取付平面が設けられているので、ポカよけや位置制限を行うことができ、レンズが上筐体に挿入された後にレンズの取り付け間違いを防止することができ、レンズが取り付け及び後の使用中に回転しないことを保証することができ、現像品質を確保することができる。
【0024】
本発明の一態様によれば、レンズは、末端が配線板に固定して接続される。本発明では、配線板は、回路基板と、回路基板に密着する放熱板とを備える。これにより、感光チップの熱を効果的に放熱することができ、強度がより高く、変形量が小さく、レンズの温度ドリフトがより小さく、現像がより鮮明となる。
【0025】
本発明の一態様によれば、本発明におけるレンズは一体型レンズを採用し、接着剤でレンズを固定する従来の構造に比べ、一体型にレンズ脱落のリスクがなく、当該構造の重心が前寄りであり、振動によるレンズモジュールの光学性能への影響の可能性がより小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係る撮像モジュール構造の構成を概略的に示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るサークリップの構造を概略的に示す図である。
図3】本発明に係るレンズ、サークリップを上筐体に組み付けた状態を概略的に示す断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る撮像モジュール構造の構成を概略的に示す図である。
図5】本発明に係るサークリップの取付を概略的に示す図である。
図6】本発明に係るサークリップとストッパとの係合を概略的に示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係るレンズの構造を概略的に示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係るレンズと上筐体との組立を概略的に示す断面図である。
図9】本発明に係るサークリップをレンズとレンズホルダーに適用する組み立てを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施形態又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施形態では使用する必要のある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【0028】
本発明の実施形態について説明する際に、用語「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」で示される方位又は位置関係は関連図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明を容易にし、且つ説明を簡素化するためにのみ使用され、係る装置又は構成要素が必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを指示又は示唆するものではないので、上記用語は本発明を限定するものとして理解すべきではない。
【0029】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら本発明を詳細に説明し、実施形態はここで一々説明できないが、本発明の実施形態はそのために以下の実施形態に限定されるものではない。
【0030】
図1図8に示すように、本発明の撮像モジュール構造は、上筐体1と、レンズ2と、サークリップ3と、配線板4と、下筐体5とを備える。
【0031】
本発明では、上筐体1に収容部11が設けられ、レンズ2は上筐体1の収容部11内に取り付けられる。図2~3に示すように、本発明のサークリップ3は押圧部31と係止部32を備え、上筐体1にさらに案内溝12が設けられ、レンズ2の外周壁に係止溝21が設けられる。本発明のサークリップ3を案内溝12内に配置することができ、サークリップ3の押圧部31を押圧することにより、サークリップ3の係止部32は最終的にレンズ2の係止溝21内に係止されるため、撮像モジュール内のレンズ2の位置決めが実現される。従来技術における接着剤接続、ネジ接続などの方式に比べ、緩み、脱落、破断などの不具合が発生せず、レンズの撮影品質及び耐用年数を確保することに有利である。また、本発明はレンズ2を固定するためにサークリップ3を設けているので、接着剤接続、ネジ接続に比べ、組立操作がより簡便で迅速である。
【0032】
図2及び図3に示すように、本発明のサークリップ3の係止部32に凸台構造321が設けられ、係止部32がレンズ2の係止溝21に係止されたときに、凸台構造321が係止溝21内に位置するように設けられる。本実施形態では、係止溝21が直立形状に設けられ、凸台構造321は円弧状の突起として設けられている。凸台構造321は係止溝21内に位置しているので、水平方向にレンズ2に力を加えることができ、レンズ2が水平方向に変位することがなく、レンズ2の位置精度を確保することができる。
【0033】
本発明の構想によれば、係止溝21の形状は限定されず、本発明の他の実施形態によれば、係止溝21は一定の傾斜角度を有する溝として設置されてもよく、対応するサークリップ3も偏向角度を有し、このように設置すれば同様にレンズを固定、制限することができる。
【0034】
本発明では、サークリップ3は炭素鋼材又はバネ鋼材などの弾性を有する材料を採用する。勿論、本発明の構想によれば、レンズ2に対するサークリップの固定効果を確保するために、サークリップ3の弾性に対する要求は位置によって異なる。凸台構造321の弾性に対する要求が最も高く、本発明の一実施形態によれば、凸台構造321の厚さを薄くすることができ、それをサークリップ3の押圧部31の厚さよりも小さくし、その弾性効果をさらに向上させることができる。
【0035】
図2図4図5に示すように、本発明のサークリップ3は押圧部31と係止部32との間に位置する接続部33をさらに備える。本発明の一実施形態によれば、サークリップ3の係止部32の先端の側面に案内リブ322が設けられ、接続部33の側面に第2案内リブ331が設けられる。サークリップ3が案内溝12に取り付けられる場合、案内リブ322及び第2案内リブ331は案内溝12と係合し、案内の役割を果たし、サークリップ3が案内溝12内に円滑に取り付けられやすく、このようにして、サークリップ3に前後変形が発生することを回避することができ、係止部32を最終的にレンズ2の係止溝21の正確な位置に着座させることができる。
【0036】
図2に示すように、本発明の実施形態によれば、サークリップ3の接続部33は直立板状構造に設けられ、取り付け時に直立状態にある。押圧部31は接続部33と垂直に設けられ、水平状態にあり、水平押圧面を有し、このようにサークリップ3が円滑に取り付けやすくなる。
【0037】
図2図4及び図6に示すように、本発明の上筐体1は案内溝12の片側に設けられたストッパ13をさらに備える。本発明のサークリップ3は案内溝12に沿って下向きに取り付けられ、最終的にサークリップ3の押圧部31の水平押圧面をストッパ13の下に位置させてストッパに密着させる。このようにサークリップ3が取り付けされた後に振動などの要因で脱落しないことを確保することができ、常にレンズ2に対する固定、制限作用を確保することができる。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、押圧部31に水平押圧面が設けられ、ストッパ13の下端面が同様に水平面として設けられ、このように押圧部31とストッパ13が緊密に係合することを確保することができ、制限効果を確保することができる。勿論、本発明の構想によれば、押圧面とストッパ13の下端面は上記形態に限定されるものではなく、互いに係合する円弧面などとして設けられてもよい。
【0039】
図1及び図4に示すように、本発明の一実施形態によれば、本発明の案内溝12は上筐体1の底部に設けられ、具体的には、まず上筐体1の底部を上向きにして反転させ、続いてレンズ2を後端から上筐体1の収容部11内に取り付け、次にサークリップ3を案内溝12内に取り付け、最終的に上方から下筐体5と上筐体1をネジ、接着剤などを用いて固定接続することができる。このように、サークリップ3が取り付けられた後、本発明の撮像モジュール構造の外観に影響を与えず、防塵防水要件を満たすことができる。勿論、本発明の構想によれば、案内溝12の位置は限定されず、具体的な要件に応じて設置されてもよい。
【0040】
図2に示すように、本発明のサークリップ3の接続部33にさらに貫通孔332が設けられているので、取り外す必要がある時にバーブ治具を用いて貫通孔332を引っ掛けて上向きにサークリップ3を引き出せばよく、操作しやすい。一方、貫通孔332はまたサークリップの表面処理時の掛け点位置とすることができる。具体的には、サークリップの腐食を防止するために、サークリップは通常表面酸化処理を行う必要があり、この時貫通孔332を掛け点としてサークリップ3を処理することができる。
【0041】
図1図4図7及び図8に示すように、本発明のレンズ2と上筐体1の収容部11とは軸孔で係合されることにより、レンズ2の水平方向の変位を制限することができ、レンズの水平方向の位置度を確保することができる。本発明の一実施形態によれば、レンズ2の末端の外周壁には、上筐体1と係合する取付平面22が設けられているので、ポカよけや位置制限を行うことができ、レンズ2が上筐体1に挿入された後にレンズ2の取り付け間違いを防止することができ、レンズ2が取り付け及び後の使用中に回転しないことを保証することができ、現像品質を確保することができる。
【0042】
図1に示すように、本発明の配線板4に感光チップが設けられ、レンズは、末端が配線板に固定して接続される。本発明では、配線板4は、回路基板と、回路基板に密着する放熱板とを備える。これにより感光チップの熱を効果的に放熱することができ、強度がより高く、変形量が小さく、レンズの温度ドリフトがより小さく、現像がより鮮明となる。放熱板は鋼片補強板、アルミニウム基板、セラミック板又は他の放熱機能に優れた材料を用いることができる。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、本発明におけるレンズ2は一体型レンズを採用し、接着剤でレンズを固定する従来の構造に比べ、一体型にはレンズ脱落のリスクがなく、該構造の重心が前寄りであり、振動によるレンズモジュールの光学性能への影響の可能性がより小さくなる。
【0044】
勿論、本発明の構想によれば、サークリップ3の係止固定の構想は他の構造、例えばレンズとレンズホルダーとの間に適用されてもよい。図9に示すように、セパレート型レンズの解決手段はサークリップを用いてレンズの前後変位を制限することができる。まずレンズ2の受け面とレンズホルダーの受け面との密着を確保するようにレンズ2をレンズホルダーに挿入し、続いてサークリップ3が折り曲げ変形することなく案内溝に沿ってレンズホルダーに入るようにサークリップ3をレンズホルダーに挿入する。サークリップを挿入した後、レンズはサークリップの持続的な反発力を受け、最後にサークリップはレンズホルダーの係着点と係着し、組み立てが完了する。
【0045】
以上、本発明の1つの実施形態にすぎず、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明は様々な修正や変更が可能である。本発明の精神と原則内で、行われたいかなる修正、均等置換、改善などはいずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【0046】
本願は、2020年07月02日に中国特許庁に提出した、出願番号が202010634529.4、出願の名称が「撮像モジュール構造」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本願に組み込まれている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9