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特許7447347ボートランディング、ボートランディングの設置方法、ボートランディングの交換方法及び海洋構造物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-01
(45)【発行日】2024-03-11
(54)【発明の名称】ボートランディング、ボートランディングの設置方法、ボートランディングの交換方法及び海洋構造物
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/20 20060101AFI20240304BHJP
   E02D 27/52 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
E02B3/20 Z
E02D27/52 Z
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023125413
(22)【出願日】2023-08-01
【審査請求日】2023-08-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】加賀美 暢一
(72)【発明者】
【氏名】福田 渚
(72)【発明者】
【氏名】中野 雄太
(72)【発明者】
【氏名】小木曽 友輔
【審査官】石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04293241(US,A)
【文献】特開昭58-135212(JP,A)
【文献】特開昭59-134210(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 3/20- 3/28
E02D 27/00-27/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋上風車を支持する海洋構造物に設置されるボートランディングであって、
船と接触する緩衝部と、
前記海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部と、
を備え、
前記挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記緩衝部より、前記洋上風車の中心に近
水平方向に沿って見て、前記緩衝部と前記挿入部とが重複している、
ことを特徴とするボートランディング。
【請求項2】
洋上風車を支持する海洋構造物に設置されるボートランディングであって、
船と接触する緩衝部と、
前記海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部と、
を備え、
前記挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記緩衝部より、前記海洋構造物の中心に近く、
前記挿入部は、
鉛直部を含み、
前記鉛直部の下端は、前記管部に挿入される、
ことを特徴とするボートランディング。
【請求項3】
洋上風車を支持する海洋構造物に設置されるボートランディングであって、
船と接触する緩衝部と、
前記海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部と、
梯子部と、
を備え、
前記挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記緩衝部より、前記海洋構造物の中心に近く、
前記梯子部は、水平方向に沿って見て、前記緩衝部と前記挿入部の鉛直部との間に位置する、
ことを特徴とするボートランディング。
【請求項4】
洋上風車を支持する海洋構造物に設置されるボートランディングであって、
船と接触する緩衝部と、
前記海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部と、
を備え、
前記挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記緩衝部より、前記海洋構造物の中心に近く、
前記海洋構造物には、ダビッドクレーンが設けられており、
前記緩衝部は、鉛直方向に沿って見て、前記ダビッドクレーンより、前記海洋構造物の中心から遠い、
ことを特徴とするボートランディング。
【請求項5】
前記挿入部は、
一端が前記緩衝部に接続され、水平方向に沿って延びる水平部と、
前記水平部の他端から下方に延びる前記鉛直部と、
を含む逆L字形状の部材であ
ことを特徴とする請求項に記載のボートランディング。
【請求項6】
梯子部、
を更に備え、
前記梯子部は、水平方向に沿って見て、前記緩衝部と前記鉛直部との間に位置する、
ことを特徴とする請求項に記載のボートランディング。
【請求項7】
前記挿入部は、海面よりも下に位置する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボートランディング。
【請求項8】
前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続する鋼管部、
を更に備え、
前記鋼管部の外周面には、フランジが設けられ、
前記鋼管部は、前記挿入部より、上に位置する、
ことを特徴とする請求項に記載のボートランディング。
【請求項9】
前記鋼管部の上には、踊り場が設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載のボートランディング。
【請求項10】
前記鋼管部の上面には、前記踊り場を支持する支持部材が設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載のボートランディング。
【請求項11】
上側挿入部と、下側挿入部と、を含み、
前記上側挿入部及び下側挿入部は、前記海洋構造物に設けられた前記管部に挿入される、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボートランディング。
【請求項12】
前記上側挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記下側挿入部と重なる、
ことを特徴とする請求項11に記載のボートランディング。
【請求項13】
前記海洋構造物は、第1レグを含むジャケット構造体であり、
前記上側挿入部及び前記下側挿入部は、前記第1レグに取り付けられ、
前記上側挿入部と前記下側挿入部とを結ぶ直線は、前記第1レグと略平行である、
ことを特徴とする請求項11に記載のボートランディング。
【請求項14】
前記海洋構造物は、第1レグと、第2レグと、前記第1レグと前記第2レグとを結ぶブレースと、を含むジャケット構造体であり、
前記ボートランディングは、前記緩衝部と前記第1レグとを接続する鋼管部を更に備え、
前記鋼管部と、前記上側挿入部と、前記下側挿入部とは、前記ブレースの上端と前記ブレースの下端との間に配置される、
ことを特徴とする請求項11に記載のボートランディング。
【請求項15】
第1の挿入部と、
第2の挿入部と、
前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続する鋼管部と、
を更に備え、
前記緩衝部は、2つの棒状部材を含み、
前記2つの棒状部材のそれぞれは、鉛直方向に沿って延び、
前記2つの棒状部材の一方は、前記第1の挿入部に接続され、他方は、前記第2の挿入部に接続され、
前記第1の挿入部は、前記海洋構造物に設けられた第1の管部に挿入され、
前記第2の挿入部は、前記海洋構造物に設けられた第2の管部に挿入され、
前記鋼管部は、前記2つの棒状部材の両方に接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボートランディング。
【請求項16】
洋上風車を支持する海洋構造物に設置されるボートランディングであって、
船と接触する緩衝部と、
前記海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部と、
を備え、
前記挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記緩衝部より、前記海洋構造物の中心に近く、
前記海洋構造物には、ダビッドクレーンを搭載可能な外部作業床が設けられており、
前記緩衝部は、鉛直方向に沿って見て、前記外部作業床より、前記海洋構造物の中心から遠い、
ことを特徴とするボートランディング。
【請求項17】
船と接触する緩衝部と、
洋上風車を支持する海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部であって、鉛直方向に沿って見て、前記海洋構造物の中心に前記緩衝部より近い挿入部と、
前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続可能な鋼管部と、
を備えるボートランディングを、前記海洋構造物に設置する設置方法であって、
前記挿入部を前記管部に挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップの後、前記鋼管部を前記海洋構造物に溶接する溶接ステップと、
を備えることを特徴とするボートランディングの設置方法。
【請求項18】
船と接触する緩衝部と、
洋上風車を支持する海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部であって、鉛直方向に沿って見て、前記海洋構造物の中心に前記緩衝部より近い挿入部と、
前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続可能な鋼管部と、
を備え、
前記海洋構造物に取り付けられたボートランディング、
の交換方法であって、
前記鋼管部を、前記海洋構造物の側に残部を残して切断する切断ステップと、
前記挿入部を前記管部から抜き取る抜取りステップと、
新たな前記ボートランディングの備える前記挿入部を、前記管部に挿入する交換挿入ステップと、
前記新たなボートランディングの備える前記鋼管部を前記残部に溶接する交換溶接ステップと、
を備えることを特徴とするボートランディングの交換方法。
【請求項19】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボートランディングを備える、
ことを特徴とする海洋構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボートランディング、ボートランディングの設置方法、ボートランディングの交換方法及び海洋構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
洋上に配置されたジャケット構造体やモノパイル構造体をはじめとする海洋構造物に作業船を接触させるために、ボートランディングが設けられることがある。
例えば、特許文献1には、交換可能な防舷機構(ボートランディング)であって、作業船が接触する緩衝部である管状耐摩耗要素が、下方支持体及び上方支持体を介して取り付けられた構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭59-134210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のボートランディングでは、管状耐摩耗要素と下方支持体及び上方支持体との接続部が、鉛直方向に沿って見て、緩衝部である管状耐摩耗要素と同じ位置に設けられている。このため、作業船が接触する部分が凹凸になりやすくなることから、ボートランディングに作業船が接触した際、作業船が損傷するおそれがある。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、作業船が損傷することを抑えることができるボートランディング、ボートランディングの設置方法、ボートランディングの交換方法及び海洋構造物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<1>本発明の態様1に係るボートランディングは、洋上風車を支持する海洋構造物に設置されるボートランディングであって、船と接触する緩衝部と、前記海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部と、を備え、前記挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記緩衝部より、前記海洋構造物の中心に近いことを特徴とする。
【0007】
態様1に係る発明によれば、海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部は、鉛直方向に沿って見て、緩衝部より海洋構造物の中心に近い。換言すれば、挿入部と管部との接続部は、緩衝部よりもボートランディングの内側に位置する。これにより、作業船が接触する部分が凹凸になることを抑えることができる。よって、ボートランディングの緩衝部に作業船が接触した際に、作業船が挿入部と管部との接続部に衝突して損傷することを抑えることができる。
【0008】
<2>本発明の態様2に係るボートランディングは、態様1に係るボートランディングにおいて、前記挿入部は、一端が前記緩衝部に接続され、水平方向に沿って延びる水平部と、前記水平部の他端から下方に延びる鉛直部と、を含む逆L字形状の部材であり、前記鉛直部の下端は、前記管部に挿入されることを特徴とする。
【0009】
態様2に係る発明によれば、挿入部は水平部と鉛直部とを含む逆L字形状の部材である。鉛直部の下端は、海洋構造物に設けられた管部に挿入される。これにより、挿入部を管部に挿入することによって、ボートランディングを海洋構造物に取り付けることができる。よって、溶接やグラウト接合を不要とすることができる。したがって、ボートランディングの取り付け及び交換を容易に行うことができる。
【0010】
<3>本発明の態様3に係るボートランディングは、態様2に係るボートランディングにおいて、梯子部、を更に備え、前記梯子部は、水平方向に沿って見て、前記緩衝部と前記鉛直部との間に位置することを特徴とする。
【0011】
態様3に係る発明によれば、梯子部は、水平方向に沿って見て、緩衝部と鉛直部との間に位置する。これにより、例えば、梯子部を、緩衝部よりも海洋構造物の側に配置することができる。よって、作業船が緩衝部に接触した時、作業船の衝突によって梯子部が損傷することを抑えることができる。
また、例えば、梯子部を、鉛直部から水平方向に離れた位置に配置することができる。よって、鉛直部を管部に挿入する作業の際、梯子部が干渉することを抑えることができる。したがって、梯子部がボートランディングの取り付け及び交換に影響することを抑えることができる。
【0012】
<4>本発明の態様4に係るボートランディングは、態様1から態様3のいずれか1つに係るボートランディングにおいて、前記挿入部は、海面よりも下に位置することを特徴とする。
【0013】
態様4に係る発明によれば、挿入部は、海面よりも下に位置する。これにより、海中におけるボートランディングの海洋構造物への取り付け作業を、挿入部の鉛直部を管部に挿入することのみで行うことができる。よって、例えば、水中における溶接やグラウト接合等の作業を不要とすることができる。よって、ボートランディングの取り付け及び交換を容易に行うことができる。
【0014】
<5>本発明の態様5に係るボートランディングは、態様1から態様4のいずれか1つに係るボートランディングにおいて、前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続する鋼管部、
を更に備え、前記鋼管部の外周面には、フランジが設けられ、前記鋼管部は、前記挿入部より、上に位置することを特徴とする。
【0015】
態様5に係る発明によれば、緩衝部と海洋構造物とを接続する鋼管部を更に備える。挿入部を管部に挿入することに加えて、鋼管部によって緩衝部と海洋構造物とを接続することで、緩衝部と海洋構造物との接続をより確実にすることができる。
なお、鋼管部を備える場合、供用中の海洋構造物に設けられたボートランディングを交換する必要が生じた場合、鋼管部を切断する必要がある。
そこで、鋼管部の外周面には、フランジが設けられる。これにより、鋼管部を切断した際に、鋼管部の切断面が変形することを抑えることができる。よって、ボートランディングを交換する際に、新たなボートランディングに備えられた鋼管部と、海洋構造物に残された鋼管部とを容易に溶接することができる。また、ボートランディングの交換時に鋼管部を切断することで、海洋構造物に影響が及ぶことを抑えることができる。
更に、鋼管部は、挿入部より上に位置する。これにより、例えば、鋼管部を、海面よりも上に配置しやすくすることができる。よって、鋼管部を溶接する作業が海中で行われることを抑え、溶接作業を行いやすくすることができる。
【0016】
<6>本発明の態様6に係るボートランディングは、態様5に係るボートランディングにおいて、前記鋼管部の上には、踊り場が設けられることを特徴とする。
【0017】
ここで、安全上の理由から、梯子部には一定の高さごとに踊り場を設ける必要がある。しかしながら、レイアウト上、踊り場は緩衝部を避けて設ける必要がある。
態様6に係る発明によれば、踊り場は、鋼管部の上に設けられる。これにより、踊り場が緩衝部に干渉することを避けつつ、踊り場を緩衝部の直上に設けることができる。更に、例えば、踊り場の支持点を鋼管部から延ばすことで、踊り場と海洋構造物とを直接接続する場合と比較して、海洋構造物の構造を簡素にすることができる。よって、海洋構造物の設計を容易にすることができる。
【0018】
<7>本発明の態様7に係るボートランディングは、態様6に係るボートランディングにおいて、前記鋼管部の上面には、前記踊り場を支持する支持部材が設けられることを特徴とする。
【0019】
態様7に係る発明によれば、鋼管部の上面には、踊り場を支持する支持部材が設けられる、換言すれば、鋼管部の上に設けられる踊り場は、支持部材を介して鋼管部に接続される。これにより、例えば、海洋構造物の構造解析を行う際、支持部材及び踊り場を考慮することを不要とすることができる。よって、例えば、海洋構造物の設計を容易にすることができる。
【0020】
<8>本発明の態様8に係るボートランディングは、態様1から態様7のいずれか1つに係るボートランディングにおいて、上側挿入部と、下側挿入部と、を含み、前記上側挿入部及び下側挿入部は、前記海洋構造物に設けられた前記管部に挿入されることを特徴とする。
【0021】
態様8に係る発明によれば、ボートランディングは、上側挿入部と、下側挿入部と、を含む。これにより、複数の挿入部によって緩衝部を支持することができる。よって、緩衝部を衝撃に対して耐えやすい構造とすることができる。したがって、作業船の衝突によって緩衝部が損傷することを抑えることができる。あるいは、緩衝部が比較的長尺である場合であっても、構造を成立させることができる。
【0022】
<9>本発明の態様9に係るボートランディングは、態様8に係るボートランディングにおいて、前記上側挿入部は、鉛直方向に沿って見て、前記下側挿入部と重なることを特徴とする。
【0023】
態様9に係る発明によれば、上側挿入部は、鉛直方向に沿って見て、下側挿入部と重なる。これにより、例えば、部材が統一されることで、製作の管理を容易にすることができる。更に、ボートランディングを海洋構造物に取り付ける際、上側挿入部及び下側挿入部をそれぞれ管部に挿入する作業を行いやすくすることができる。
【0024】
<10>本発明の態様10に係るボートランディングは、態様8又は態様9に係るボートランディングにおいて、前記海洋構造物は、第1レグを含むジャケット構造体であり、前記上側挿入部及び前記下側挿入部は、前記第1レグに取り付けられ、前記上側挿入部と前記下側挿入部とを結ぶ直線は、前記第1レグと略平行であることを特徴とする。
【0025】
態様10に係る発明によれば、上側挿入部及び下側挿入部は、ジャケット構造体に含まれる第1レグに取り付けられる。ここで、第1レグは、例えば、上下方向に対して傾斜していることがある。このとき、上側挿入部と下側挿入部とが鉛直方向に沿って見て重なる位置にあると、レイアウト上、下側挿入部を小さくする必要が生じることがある。
そこで、上側挿入部と下側挿入部とを結ぶ直線を、第1レグと略平行とした。これにより、下側挿入部の大きさが小さくなることを抑えることができる。また、例えば、ボートランディングの美感を向上させることができる。
【0026】
<11>本発明の態様11に係るボートランディングは、態様8から態様10のいずれか1つに係るボートランディングにおいて、前記海洋構造物は、第1レグと、第2レグと、前記第1レグと前記第2レグとを結ぶブレースと、を含むジャケット構造体であり、前記ボートランディングは、前記緩衝部と前記第1レグとを接続する鋼管部を更に備え、前記鋼管部と、前記上側挿入部と、前記下側挿入部とは、前記ブレースの上端と前記ブレースの下端との間に配置されることを特徴とする。
【0027】
態様11に係る発明によれば、鋼管部と、上側挿入部と、下側挿入部とは、ブレースの上端とブレースの下端との間に配置される。これにより、例えば、レグと、鋼管部、上側挿入部、及び下側挿入部との接続部が、ブレースと第1レグとの接続部に干渉することを抑えることができる。よって、海洋構造物の構造が複雑になることを抑えることができる。
【0028】
<12>本発明の態様12に係るボートランディングは、態様1から態様11のいずれか1つに係るボートランディングにおいて、第1の挿入部と、第2の挿入部と、前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続する鋼管部と、を更に備え、前記緩衝部は、2つの棒状部材を含み、前記2つの棒状部材のそれぞれは、鉛直方向に沿って延び、前記2つの棒状部材の一方は、前記第1の挿入部に接続され、他方は、前記第2の挿入部に接続され、前記第1の挿入部は、前記海洋構造物に設けられた第1の管部に挿入され、前記第2の挿入部は、前記海洋構造物に設けられた第2の管部に挿入され、前記鋼管部は、前記2つの棒状部材の両方に接続されることを特徴とする。
【0029】
態様12に係る発明によれば、2つの棒状部材の一方は、第1の挿入部に接続され、他方は、第2の挿入部に接続される。このように、棒状部材の一方及び他方を支持する挿入部を個別に設けることで、棒状部材の支持を確実に行うことができる。第1の挿入部は、第1の管部に挿入され、第2の挿入部は、第2の管部に挿入される。これにより、ボートランディングを海洋構造物に取り付ける作業を容易に行うことができる。
【0030】
ここで、鋼管部は、緩衝部と海洋構造物との接続強度を担保する。このため、鋼管部は、比較的外径が大きいものが用いられる。この時、緩衝部の2つの棒状部材それぞれに個別に鋼管部を設けると、2つの鋼管部が互いに干渉することがある。
そこで、鋼管部は、2つの棒状部材の両方に接続される。換言すれば、2つの棒状部材に、鋼管部が1つ設けられる。これにより、例えば、上述の問題が生じることを抑えることができる。
【0031】
<13>本発明の態様13に係るボートランディングは、態様1から態様12のいずれか1つに係るボートランディングにおいて、前記海洋構造物には、ダビッドクレーンを搭載可能な外部作業床が設けられており、前記緩衝部は、鉛直方向に沿って見て、前記外部作業床より、前記海洋構造物の中心から遠いことを特徴とする。
【0032】
態様13に係る発明によれば、緩衝部は、鉛直方向に沿って見て、海洋構造物に設けられたダビッドクレーンを搭載可能な外部作業床より、海洋構造物の中心から遠い。これにより、海洋構造物において、ボートランディングの緩衝部を、鉛直方向に沿って見て、外部作業床よりも外側に配置することができる。よって、ボートランディングに作業船が接触した時、作業船が外部作業床の下に位置することを抑えることができる。したがって、外部作業床に設けられたダビッドクレーンによって、ボートランディングに接触した作業船に積載された貨物を吊り上げやすくすることができる。
【0033】
<14>本発明の態様14に係るボートランディングの設置方法は、船と接触する緩衝部と、洋上風車を支持する海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部であって、鉛直方向に沿って見て、前記海洋構造物の中心に前記緩衝部より近い挿入部と、前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続可能な鋼管部と、を備えるボートランディングを、前記海洋構造物に設置する設置方法であって、前記挿入部を前記管部に挿入する挿入ステップと、前記挿入ステップの後、前記鋼管部を前記海洋構造物に溶接する溶接ステップと、を備えることを特徴とする。
【0034】
態様14に係る発明によれば、挿入部を管部に挿入する挿入ステップと、挿入ステップの後、鋼管部を第1レグに溶接する溶接ステップと、を備える。これにより、挿入ステップによって海洋構造物に対してボートランディングの位置を仮固定した後に、溶接ステップによってボートランディングを海洋構造物に固定することができる。よって、溶接ステップの作業を容易にすることができる。よって、溶接ステップの作業性を向上させることができる。
【0035】
<15>本発明の態様15に係るボートランディングの交換方法は、船と接触する緩衝部と、洋上風車を支持する海洋構造物に設けられた管部に挿入される挿入部であって、鉛直方向に沿って見て、前記海洋構造物の中心に前記緩衝部より近い挿入部と、前記緩衝部と前記海洋構造物とを接続可能な鋼管部と、を備え、海洋構造物に取り付けられたボートランディング、の交換方法であって、前記鋼管部を、前記海洋構造物の側に残部を残して切断する切断ステップと、前記挿入部を前記管部から抜き取る抜取りステップと、新たな前記ボートランディングの備える前記挿入部を、前記管部に挿入する交換挿入ステップと、前記新たなボートランディングの備える前記鋼管部を前記残部に溶接する交換溶接ステップと、を備えることを特徴とする。
【0036】
態様15に係る発明によれば、切断ステップでは、鋼管部を、海洋構造物の側に残部を残して切断する。これにより、古いボートランディングを海洋構造物から取り外す際、海洋構造物に影響を及ぼすことを抑えることができる。交換溶接ステップでは、新たなボートランディングの備える鋼管部を残部に溶接する。これにより、新たなボートランディングを海洋構造物に取り付ける際においても、海洋構造物に影響を及ぼすことを抑えることができる。
【0037】
<16>本発明の態様16に係る海洋構造物には、態様1から態様13のいずれか1つに係るボートランディングを備えることを特徴とする。
【0038】
態様16に係る発明によれば、海洋構造物が、本発明に係るボートランディングを備える。これにより、海洋構造物において、上述の各作用効果を享受することができる。すなわち、例えば、作業船がボートランディングと海洋構造物との接続部に衝突して損傷することを抑えることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、作業船が損傷することを抑えることができるボートランディング、ボートランディングの設置方法、ボートランディングの交換方法及び海洋構造物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】第1実施形態に係る海洋構造物の斜視図である。
図2】第1実施形態に係るボートランディングの斜視図である。
図3】第1実施形態に係る海洋構造物の平面図である。
図4】第1実施形態に係るボートランディングの正面図である。
図5】第1実施形態に係るボートランディングの側面図である。
図6図5に示すVI-VI方向の断面図である。
図7図5に示すVII-VII方向の断面図である。
図8図7に示すVIII方向の矢視図である。
図9】第2実施形態に係る海洋構造物の斜視図である。
図10】第2実施形態に係るボートランディングの側面図である。
図11図10に示すXI-XI方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るボートランディング100を説明する。
図1は、第1実施形態に係る海洋構造物200の斜視図である。すなわち、ジャケット構造体である海洋構造物200にボートランディング100が設けられた例を示す図である。
本実施形態に係るボートランディング100は、図1に示すように、洋上風車Wを支持する海洋構造物200に設置される。本実施形態において、海洋構造物200には、ダビッドクレーンDCを搭載可能な外部作業床OFが設けられている。ダビッドクレーンDCは、例えば、作業船によって運搬された資材等を外部作業床OFまで吊り上げるために用いられる。
【0042】
図1に示すように、海洋構造物200は、例えば、ジャケット構造体である。すなわち、本実施形態において、海洋構造物200は、トランジションピース200Aと、レグ200Bと、ブレース200Eと、を含む。
トランジションピース200Aは、海洋構造物200の上部に設けられる。トランジションピース200Aには、洋上風車タワーTの下端が接続される。トランジションピース200Aは、例えば、上フランジ200A1と、下フランジ200A2と、上フランジ200A1と下フランジ200A2とを接続するウェブ200A3と、前記各構成によって支持される風車タワー接続部200A4と、により構成される。
【0043】
本実施形態において、外部作業床OFは、例えば、トランジションピース200Aに設けられる。このとき、外部作業床OFは、例えば、レグ200Bのうち、上フランジ200A1と下フランジ200A2との間に位置する部分に接続され、トランジションピース200Aの外側に突出する支柱Pによって支持される。あるいはこれに限らず、支柱Pの位置は、ボートランディング100と外部作業床OFとの位置関係や、洋上風車Wと外部作業床OFとの位置関係によって適宜決定されてもよい。
【0044】
レグ200Bは、上部がトランジションピース200Aに接続される。レグ200Bの下部は、海底に打設された不図示の杭に接続される。このことで、レグ200Bは、洋上においてトランジションピース200Aを支持する。レグ200Bは、例えば、海洋構造物200に4つ設けられる。以下の説明において、4つのレグ200Bのうちの1つを第1レグ200Cという。4つのレグ200Bのうち、第1レグ200Cの隣に位置するレグ200Bを第2レグ200Dという。
【0045】
ブレース200Eは、海洋構造物200において隣り合うレグ200B同士を接続する。すなわち、ブレース200Eは、例えば、第1レグ200Cと第2レグ200Dとを結ぶ。ブレース200Eは、例えば、レグ200B同士の間にX字状に配置される。このことで、ブレース200Eは、海洋構造物200を補強する。
【0046】
図2は、海洋構造物200に設けられたボートランディング100の斜視図である。
図3は、第1実施形態に係る海洋構造物200の平面図である。図3は、特に、鉛直方向に沿って見た、海洋構造物200とボートランディング100との位置関係を示す。
図4は、ボートランディング100の正面図である。
図5は、ボートランディング100の側面図である。
図6は、図5に示すVI-VI方向の断面図である。
図7は、図5に示すVII-VII方向の断面図である。
図8は、図7に示すVIII方向の矢視図である。
ボートランディング100は、海洋構造物200に作業船を接触させるために用いられる。すなわち、ボートランディング100は、例えば、作業者が作業船から海洋構造物200に移動する際や、作業船に積まれた資材等をダビッドクレーンDCによって吊り上げる際に、作業船を接触させることで作業船の位置を安定させるために用いられる。
図2に示すように、ボートランディング100は、緩衝部10と、挿入部20と、梯子部30と、鋼管部40と、を備える。
【0047】
緩衝部10は、ボートランディング100のうち、船と接触する部分である。図2に示すように、緩衝部10は、2つの棒状部材11を含む。2つの棒状部材11のそれぞれは、鉛直方向に沿って延びる。
図3に示すように、緩衝部10は、鉛直方向に沿って見て、外部作業床OFより、海洋構造物200の中心から遠い位置に設けられる。換言すれば、海洋構造物200において、ボートランディング100の緩衝部10は、鉛直方向に沿って見て、外部作業床OFよりも外側に設けられる。これにより、外部作業床OFに設けられたダビッドクレーンDCによって、ボートランディング100に接触した作業船に積載された貨物を吊り上げやすくする。
【0048】
挿入部20は、緩衝部10を海洋構造物200に接続するために用いられる。具体的には、挿入部20は、海洋構造物200に設けられた管部210の内部に挿入されることで、棒状部材11と海洋構造物200とを接続する。挿入部20は、海面よりも下に位置する。すなわち、挿入部20を管部210に挿入することによる緩衝部10と海洋構造物200との接続は、水中で行われる。これにより、水中での溶接やグラウト接合等の作業を不要とする。
【0049】
図5に示すように、挿入部20は、水平部21と、鉛直部22と、を含む。水平部21と鉛直部22とにより、挿入部20は逆L字状を有する。具体的には、下記の通りである。
水平部21は、挿入部20のうち、一端が緩衝部10の棒状部材11に接続され、水平方向に沿って延びる部分である。水平部21と緩衝部10の棒状部材11とは、例えば、溶接によって接続される。
鉛直部22は、挿入部20のうち、水平部21の他端から下方に延びる部分である。鉛直部22の下端は、管部210の内部に挿入される。本実施形態において、挿入部20が管部210に挿入されるとは、鉛直部22の下端が管部210に挿入されることをいう。
水平部21と鉛直部22とは、例えば、溶接により接続される。又は、1つの直線状の部材を折り曲げることによって、水平部21と鉛直部22とを形成してもよい。
【0050】
図7に示すように、挿入部20は、鉛直方向に沿って見て、緩衝部10より海洋構造物200の中心に近い位置に設けられる。このことで、緩衝部10に接触する作業船が、挿入部20に干渉することを抑える。
図7に示すように、挿入部20は、第1の挿入部20Aと、第2の挿入部20Bと、を含む。第1の挿入部20A及び第2の挿入部20Bは、いずれも同様の構成である。
【0051】
2つの棒状部材11の一方は、第1の挿入部20Aに接続され、他方は、第2の挿入部20Bに接続される。第1の挿入部20Aは、海洋構造物200に設けられた第1の管部211に挿入される。第2の挿入部20Bは、海洋構造物200に設けられた第2の管部212に挿入される。このことで、緩衝部10の含む2つの棒状部材11が、それぞれ海洋構造物200に接続される。
【0052】
図2及び図5に示すように、挿入部20は、1つの棒状部材11に対して、少なくとも上下に2箇所設けられる。以下、上下2箇所に設けられた挿入部20のうち、上側に位置するものを上側挿入部20uといい、下側に位置するものを下側挿入部20lという。
例えば、第1の挿入部20Aである上側挿入部20uは、第1上側挿入部20Auという。第1の挿入部20Aである下側挿入部20lは、第1下側挿入部20Alという。
同様に、第2の挿入部20Bである上側挿入部20uは、第2上側挿入部20Buという。第2の挿入部20Bである下側挿入部20lは、第2下側挿入部20Blという。
第1上側挿入部20Auと第2上側挿入部20Buとは同様の構成であり、第1下側挿入部20Alと第2下側挿入部20Blとは同様の構成である。
以下、第1上側挿入部20Auと第2上側挿入部20Buとを区別しない場合に、上側挿入部20uという。第1下側挿入部20Alと第2下側挿入部20Blとを区別しない場合に、下側挿入部20lという。
【0053】
挿入部20が1つの棒状部材11に対して上下に2箇所設けられることに対応して、管部210も上下2箇所に設けられる。以下、上下2箇所に設けられた管部210のうち、上側に位置するものを上側管部210uといい、下側に位置するものを下側管部210lという。
例えば、第1の管部211である上側管部210uは、第1上側管部211uという。第1の管部211である下側管部210lは、第1下側管部211lという。
同様に、第2の管部212である上側管部210uは、第2上側管部212uという。第2の管部212である下側管部210lは、第2下側管部212lという。
第1上側管部211uと第2上側管部212uとは同様の構成であり、第1下側管部211lと第2下側管部212lとは同様の構成である。
以下、第1上側管部211uと第2上側管部212uとを区別しない場合に、上側管部210uという。第1下側管部211lと第2下側管部212lとを区別しない場合に、下側管部210lという。
【0054】
上側挿入部20u及び下側挿入部20lは、それぞれ、上側管部210uと、下側管部210lと、に挿入される。
すなわち、第1上側挿入部20Auは、第1上側管部211uに挿入される。第1下側挿入部20Alは、第1下側管部211lに挿入される。
また、第2上側挿入部20Buは、第2上側管部212uに挿入される。第2下側挿入部20Blは、第2下側管部212lに挿入される。
【0055】
図5に示すように、上側挿入部20u及び下側挿入部20lは、それぞれ、上側管部210u及び下側管部210lを介して、第1レグ200Cに取り付けられる。このとき、上側挿入部20uと下側挿入部20lとを結ぶ直線は、第1レグ200Cと略平行である。
具体的には、例えば、図8に示すように、第1の挿入部20Aにおいて、第1上側挿入部20Auの備える水平部21の中心軸と鉛直部22の中心軸との交点P1と、第1下側挿入部20Alの備える水平部21の中心軸と鉛直部22の中心軸との交点P2と、を結ぶ直線PLは、第1レグ200Cの中心軸と略平行である。第2の挿入部20Bにおいても同様である。
本実施形態において、略平行とは、2つの直線の交差角が10°以下であることをいう。
【0056】
鋼管部40は、緩衝部10と海洋構造物200とを接続する。すなわち、図5に示すように、鋼管部40は、緩衝部10と第1レグ200Cとを接続する。鋼管部40は、挿入部20より上に位置する。鋼管部40と、緩衝部10及び第1レグ200Cとは、例えば、それぞれ溶接により接続される。このことで、鋼管部40は、緩衝部10と海洋構造物200とを接続可能とする。なお、ボートランディング100が損傷して、海上でボートランディング100を交換する必要が生じた際に鋼管部40の溶接を行いやすくするため、鋼管部40は、海面よりも上に位置することがより好ましい。
【0057】
ここで、上述のように、挿入部20は海面よりも下に位置する。また、挿入部20は、海洋構造物200に設けられた管部210に挿入され、溶接やグラウト接合は行われない。これに対して、鋼管部40は、緩衝部10及び海洋構造物200に溶接により接続される。このことで、鋼管部40は、緩衝部10をより確実に海洋構造物200に固定する。すなわち、鋼管部40は、緩衝部10と海洋構造物200との接続強度を担保する。
【0058】
鋼管部40は、緩衝部10と海洋構造物200との接続強度を担保するため、比較的外径が大きいものが用いられる。この時、例えば、緩衝部10の2つの棒状部材11それぞれに鋼管部40を設けると、2つの鋼管部40が互いに干渉することがある。これを抑える為に、鋼管部40は、緩衝部10に含まれる2つの棒状部材11の両方に接続される。換言すれば、2つの棒状部材11に、鋼管部40が1つ設けられる。具体的には、鋼管部40は、図6に示すように、第1レグ200Cと緩衝部10との間で分岐した形状を有する。このことで、海洋構造物200と鋼管部40との接続部を1箇所に押さえ、複数の鋼管部40が互いに干渉することを抑える。
【0059】
図5及び図6に示すように、鋼管部40の外周面には、フランジ41が設けられる。フランジ41は、挿入部20よりも、ジャケット構造体である海洋構造物200の中心に近い場所に設けられる。フランジ41は、環状の部材である。フランジ41の内周面は、鋼管部40の外周面に接するように配置される。フランジ41の内周面と鋼管部40の外周面とは、例えば、溶接により接続される。フランジ41は、ボートランディング100の交換(後述する)の為に鋼管部40を切断する際、鋼管部40の切断面が変形することを抑えるために設けられる。
【0060】
ここで、上述したように、本実施形態において、海洋構造物200はジャケット構造体である。ジャケット構造体である海洋構造物200は、第1レグ200Cと、第1レグ200Cと第2レグ200Dとを結ぶブレース200Eと、を備える。
本実施形態において、鋼管部40と、上側挿入部20uと、下側挿入部20lとは、図1に示すように、ブレース200Eの上端とブレース200Eの下端との間に配置される。すなわち、鋼管部40と、上側挿入部20uと、下側挿入部20lとは、第1レグ200Cとブレース200Eとの接続部を避けて設けられる。このことで、海洋構造物200の構造が複雑になることを抑える。
【0061】
梯子部30は、緩衝部10に接触した作業船から、作業者が外部作業床OFに向けて移動するために用いられる。図8に示すように、梯子部30は、水平方向に沿って見て、緩衝部10と鉛直部22との間に位置する。換言すれば、海洋構造物200において、梯子部30は、鉛直部22よりも外側に位置する。このことで、鉛直部22を管部210に挿入する際に、梯子部30が干渉することを抑える。緩衝部10は、ボートランディング100において梯子部30よりも外側に位置する。このことで、作業船が梯子部30に衝突することを抑える。
【0062】
ここで、安全上の理由から、梯子部30には一定の高さごとに踊り場31を設ける必要がある。このとき、レイアウト上、踊り場31は緩衝部10を避けて設ける必要がある。本実施形態において、踊り場31は、図5に示すように、鋼管部40の上に設けられる。具体的には、鋼管部40の上面には、踊り場31を支持する支持部材31pが設けられる。踊り場31は、支持部材31pを介して、鋼管部40と接続される。このことで、踊り場31が緩衝部10に干渉することを避けつつ、踊り場31を緩衝部10の直上に設けられるようにする。なお、支持部材31pは、ジャケット構造体のレグ200B等と干渉しないように設けられることが好ましい。
【0063】
(ボートランディング100の設置方法)
次に、本実施形態に係るボートランディング100を海洋構造物200に設置する方法について説明する。ボートランディング100の設置方法は、挿入ステップと、溶接ステップと、を備える。なお、この工程は、例えば、海洋構造物200が洋上に設置される前に、海洋構造物200の製作工場等で執られるものである。
【0064】
挿入ステップは、ボートランディング100の挿入部20を、海洋構造物200に設けられた管部210に挿入する工程である。挿入ステップにおいては、例えば、上述のように海洋構造物200に対して複数設けられた管部210のそれぞれに、ボートランディング100の備える複数の挿入部20のそれぞれを位置合わせして挿入する。このことで、ボートランディング100を、海洋構造物200に対して仮固定する。
溶接ステップは、挿入ステップの後、ボートランディング100の鋼管部40を海洋構造物200に溶接する工程である。このことで、ボートランディング100を、海洋構造物200に対して固定する。
以上の各工程により、ボートランディング100は海洋構造物200に設置される。
【0065】
(ボートランディング100の交換方法)
次に、供用中の海洋構造物200に取り付けられた、本実施形態に係るボートランディング100を交換する方法について説明する。ボートランディング100の交換方法は、切断ステップと、抜取りステップと、交換挿入ステップと、開先形成ステップと、交換溶接ステップと、を備える。なお、この工程は、例えば、洋上にて供用中の海洋構造物200において、破損等の理由によりボートランディング100を交換する必要が生じた場合に執られるものである。
【0066】
切断ステップは、鋼管部40を切断する工程である。切断ステップにおいては、鋼管部40を、海洋構造物200の側に残部42を残して切断する。残部42とは、図5に示すように、鋼管部40のうち、第1レグ200Cとの接続部、及び、フランジ41を含む部分である。残部42は、例えば、図5に示す境界線Bよりも、海洋構造物200の側に位置する部分である。換言すれば、切断ステップにおいては、鋼管部40を、海洋構造物200の側にフランジ41が残された状態で切断する。このことで、鋼管部40における、残部42の切断面が変形することを抑える。
【0067】
抜取りステップは、挿入部20を管部210から抜き取る工程である。切断ステップにおいて鋼管部40が切断されることで、ボートランディング100の海洋構造物200への固定は解除された状態となる。このため、抜取りステップの段階では、ボートランディング100を上方へ引っ張ることで、挿入部20を管部210から抜き取ることが可能である。抜取りステップにおいて、ボートランディング100は、例えば、ボートランディング100の交換作業に用いられる起重機船のクレーン(不図示)によって上方へ引っ張られる。このことで、交換される古いボートランディング100が、海洋構造物200から取り外される。
【0068】
交換挿入ステップは、新たなボートランディング100の備える挿入部20を、管部210に挿入する工程である。交換挿入ステップにおいては、上述のように海洋構造物200に対して複数設けられた管部210のそれぞれに、ボートランディング100の備える複数の挿入部20のそれぞれを位置合わせして挿入する。このことで、ボートランディング100を、海洋構造物200に対して仮固定する。
【0069】
開先形成ステップは、切断ステップによって生じた残部42の切断面を整えて、開先を形成する工程である。開先形成ステップにおいては、例えば、グラインダ等を用いて、残部42の切断面を削ることによって、残部42の形状を整える。このことで、残部42と鋼管部40とを交換溶接ステップにおいて溶接しやすくする。
【0070】
交換溶接ステップは、新たなボートランディング100の備える鋼管部40を、切断ステップによって生じた残部42に溶接する工程である。このように、海洋構造物200の側に設けられた残部42に対して、新たな鋼管部40を溶接することで、海洋構造物200に対して直接鋼管部40を溶接する場合と比較して、海洋構造物200に溶接の影響が及ぶことを抑える。
以上の各工程により、ボートランディング100は交換される。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係るボートランディング100によれば、海洋構造物200に設けられた管部210に挿入される挿入部20は、鉛直方向に沿って見て、緩衝部10より海洋構造物200の中心に近い。換言すれば、挿入部20と管部210との接続部は、緩衝部10よりもボートランディング100の内側に位置する。これにより、作業船が接触する部分が凹凸になることを抑えることができる。よって、ボートランディング100の緩衝部10に作業船が接触した際に、作業船が挿入部20と管部210との接続部に衝突して損傷することを抑えることができる。
【0072】
また、挿入部20は水平部21と鉛直部22とを含む逆L字形状の部材である。鉛直部22の下端は、海洋構造物200に設けられた管部210に挿入される。これにより、挿入部20を管部210に挿入することによって、ボートランディング100を海洋構造物200に取り付けることができる。よって、溶接やグラウト接合を不要とすることができる。したがって、ボートランディング100の取り付け及び交換を容易に行うことができる。
【0073】
また、梯子部30は、水平方向に沿って見て、緩衝部10と鉛直部22との間に位置する。これにより、例えば、梯子部30を、緩衝部10よりも海洋構造物200の側に配置することができる。よって、作業船が緩衝部10に接触した時、作業船の衝突によって梯子部30が損傷することを抑えることができる。
また、例えば、梯子部30を、鉛直部22から水平方向に離れた位置に配置することができる。よって、鉛直部22を管部210に挿入する作業の際、梯子部30が干渉することを抑えることができる。したがって、梯子部30がボートランディング100の取り付け及び交換に影響することを抑えることができる。
【0074】
また、挿入部20は、海面よりも下に位置する。これにより、海中におけるボートランディング100の海洋構造物200への取り付け作業を、挿入部20の鉛直部22を管部210に挿入することのみで行うことができる。よって、例えば、水中における溶接やグラウト接合等の作業を不要とすることができる。よって、ボートランディング100の取り付け及び交換を容易に行うことができる。
【0075】
また、緩衝部10と海洋構造物200とを接続する鋼管部40を更に備える。挿入部20を管部210に挿入することに加えて、鋼管部40によって緩衝部10と海洋構造物200とを接続することで、緩衝部10と海洋構造物200との接続をより確実にすることができる。
なお、鋼管部40を備える場合、供用中の海洋構造物200に設けられたボートランディング100を交換する必要が生じた場合、鋼管部40を切断する必要がある。
そこで、鋼管部40の外周面には、フランジ41が設けられる。これにより、鋼管部40を切断した際に、鋼管部40の切断面が変形することを抑えることができる。よって、ボートランディング100を交換する際に、新たなボートランディング100に備えられた鋼管部40と、海洋構造物200に残された鋼管部40とを容易に溶接することができる。また、ボートランディング100の交換時に鋼管部40を切断することで、海洋構造物200に影響が及ぶことを抑えることができる。
更に、鋼管部40は、挿入部20より上に位置する。これにより、例えば、鋼管部40を、海面よりも上に配置しやすくすることができる。よって、鋼管部40を溶接する作業が海中で行われることを抑え、溶接作業を行いやすくすることができる。
【0076】
ここで、安全上の理由から、梯子部30には一定の高さごとに踊り場31を設ける必要がある。しかしながら、レイアウト上、踊り場31は緩衝部10を避けて設ける必要がある。
そこで、踊り場31は、鋼管部40の上に設けられる。これにより、踊り場31が緩衝部10に干渉することを避けつつ、踊り場31を緩衝部10の直上に設けることができる。更に、例えば、踊り場31の支持点を鋼管部40から延ばすことで、踊り場31と海洋構造物200とを直接接続する場合と比較して、海洋構造物200の構造を簡素にすることができる。よって、海洋構造物200の設計を容易にすることができる。
【0077】
また、鋼管部40の上面には、踊り場31を支持する支持部材31pが設けられる、換言すれば、鋼管部40の上に設けられる踊り場31は、支持部材31pを介して鋼管部40に接続される。これにより、例えば、海洋構造物200の構造解析を行う際、支持部材31p及び踊り場31を考慮することを不要とすることができる。よって、例えば、海洋構造物200の設計を容易にすることができる。
【0078】
また、ボートランディング100は、上側挿入部20uと、下側挿入部20lと、を含む。これにより、複数の挿入部20によって緩衝部10を支持することができる。よって、緩衝部10を衝撃に対して耐えやすい構造とすることができる。したがって、作業船の衝突によって緩衝部10が損傷することを抑えることができる。あるいは、緩衝部10が比較的長尺である場合であっても、構造を成立させることができる。
【0079】
また、上側挿入部20u及び下側挿入部20lは、ジャケット構造体に含まれる第1レグ200Cに取り付けられる。ここで、第1レグ200Cは、例えば、上下方向に対して傾斜していることがある。このとき、上側挿入部20uと下側挿入部20lとが鉛直方向に沿って見て重なる位置にあると、レイアウト上、下側挿入部20lを小さくする必要が生じることがある。
そこで、上側挿入部20uと下側挿入部20lとを結ぶ直線を、第1レグ200Cと略平行とした。これにより、下側挿入部20lの大きさが小さくなることを抑えることができる。また、例えば、ボートランディング100の美感を向上させることができる。
【0080】
また、鋼管部40と、上側挿入部20uと、下側挿入部20lとは、ブレース200Eの上端とブレース200Eの下端との間に配置される。これにより、例えば、レグ200Bと、鋼管部40、上側挿入部20u、及び下側挿入部20lとの接続部が、ブレース200Eと第1レグ200Cとの接続部に干渉することを抑えることができる。よって、海洋構造物200の構造が複雑になることを抑えることができる。
【0081】
また、2つの棒状部材11の一方は、第1の挿入部20Aに接続され、他方は、第2の挿入部20Bに接続される。このように、棒状部材11の一方及び他方を支持する挿入部20を個別に設けることで、棒状部材11の支持を確実に行うことができる。第1の挿入部20Aは、第1の管部211に挿入され、第2の挿入部20Bは、第2の管部212に挿入される。これにより、ボートランディング100を海洋構造物200に取り付ける作業を容易に行うことができる。
【0082】
ここで、鋼管部40は、緩衝部10と海洋構造物200との接続強度を担保する。このため、鋼管部40は、比較的外径が大きいものが用いられる。この時、緩衝部10の2つの棒状部材11それぞれに個別に鋼管部40を設けると、2つの鋼管部40が互いに干渉することがある。
そこで、鋼管部40は、2つの棒状部材11の両方に接続される。換言すれば、2つの棒状部材11に、鋼管部40が1つ設けられる。これにより、例えば、上述の問題が生じることを抑えることができる。
【0083】
また、緩衝部10は、鉛直方向に沿って見て、海洋構造物200に設けられたダビッドクレーンDCを搭載可能な外部作業床OFより、海洋構造物200の中心から遠い。これにより、海洋構造物200において、ボートランディング100の緩衝部10を、鉛直方向に沿って見て、外部作業床OFよりも外側に配置することができる。よって、ボートランディング100に作業船が接触した時、作業船が外部作業床OFの下に位置することを抑えることができる。したがって、外部作業床OFに設けられたダビッドクレーンDCによって、ボートランディング100に接触した作業船に積載された貨物を吊り上げやすくすることができる。
【0084】
また、挿入部20を管部210に挿入する挿入ステップと、挿入ステップの後、鋼管部40を第1レグ200Cに溶接する溶接ステップと、を備える。これにより、挿入ステップによって海洋構造物200に対してボートランディング100の位置を仮固定した後に、溶接ステップによってボートランディング100を海洋構造物200に固定することができる。よって、溶接ステップの作業を容易にすることができる。よって、溶接ステップの作業性を向上させることができる。
【0085】
また、切断ステップでは、鋼管部40を、海洋構造物200の側に残部42を残して切断する。これにより、古いボートランディング100を海洋構造物200から取り外す際、海洋構造物200に影響を及ぼすことを抑えることができる。交換溶接ステップでは、新たなボートランディング100の備える鋼管部40を残部42に溶接する。これにより、新たなボートランディング100を海洋構造物200に取り付ける際においても、海洋構造物200に影響を及ぼすことを抑えることができる。
【0086】
また、海洋構造物200が、本発明に係るボートランディング100を備える。これにより、海洋構造物200において、上述の各作用効果を享受することができる。すなわち、例えば、作業船がボートランディング100と海洋構造物200との接続部に衝突して損傷することを抑えることができる。
【0087】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態のボートランディング100を、図9図11を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図9は、第2実施形態に係る海洋構造物200の斜視図である。すなわち、モノパイル構造体である海洋構造物200にボートランディング100が設けられた例を示す図である。
図10は、第2実施形態に係るボートランディングの側面図である。
図11は、図10に示すXI-XI方向の断面図である。
第2実施形態は、海洋構造物200がモノパイル構造体である点で、第1実施形態と異なる。すなわち、第2実施形態において、ボートランディング100は、モノパイル構造体に設けられる。
【0088】
図9及び図10に示すように、第2実施形態において、鋼管部40は、モノパイル構造体のトランジションピース200Aに設けられる。図11に示すように、第2実施形態において、上側挿入部20uは、鉛直方向に沿って見て、下側挿入部20lと重なる。
以上の点で、第2実施形態に係るボートランディング100は、第1実施形態に係るボートランディング100と相違する。
【0089】
以上説明したように、第2実施形態に係るボートランディング100によれば、上側挿入部20uは、鉛直方向に沿って見て、下側挿入部20lと重なる。これにより、例えば、部材が統一されることで、製作の管理を容易にすることができる。更に、ボートランディング100を海洋構造物200に取り付ける際、上側挿入部20u及び下側挿入部20lをそれぞれ管部210に挿入する作業を行いやすくすることができる。
【0090】
なお、本発明の技術的範囲は実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述したボートランディング100の設置方法において、挿入ステップは、海洋構造物200に設けられた管部210に挿入部20を挿入すると説明したが、これに限らない。すなわち、まず、管部210を海洋構造物200に取り付ける前に、予め挿入部20を管部210に挿入し、挿入部20が挿入された状態で、管部210を海洋構造物200に取り付けてもよい。
また、実施形態において、挿入ステップの後は、溶接ステップにおいてボートランディング100の鋼管部40を海洋構造物200に溶接すると説明したが、これに限らない。すなわち、ボートランディング100の鋼管部40と海洋構造物200とは、例えば、ボルトにより接合されてもよい。
【0091】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0092】
10 緩衝部
11 棒状部材
20 挿入部
20A 第1の挿入部
20Al 第1下側挿入部
20Au 第1上側挿入部
20B 第2の挿入部
20Bl 第2下側挿入部
20Bu 第2上側挿入部
20l 下側挿入部
20u 上側挿入部
21 水平部
22 鉛直部
30 梯子部
31 踊り場
31p 支持部材
40 鋼管部
41 フランジ
42 残部
100 ボートランディング
200 海洋構造物
200A トランジションピース
200A1 上フランジ
200A2 下フランジ
200A3 ウェブ
200A4 風車タワー接続部
200B レグ
200C 第1レグ
200D 第2レグ
200E ブレース
210 管部
210l 下側管部
210u 上側管部
211 第1の管部
211l 第1下側管部
211u 第1上側管部
212 第2の管部
212l 第2下側管部
212u 第2上側管部
DC ダビッドクレーン
OF 外部作業床
P 支柱
【要約】
【課題】作業船が損傷することを抑えることができるボートランディング、ボートランディングの設置方法、ボートランディングの交換方法及び海洋構造物を提供することを目的とする。
【解決手段】洋上風車を支持する海洋構造物200に設置されるボートランディング100であって、船と接触する緩衝部10と、海洋構造物200に設けられた管部210に挿入される挿入部20と、を備え、挿入部20は、鉛直方向に沿って見て、緩衝部10より、海洋構造物200の中心に近いことを特徴とする。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11