(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】電子証明サービス
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240305BHJP
G16H 10/60 20180101ALI20240305BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16H10/60
(21)【出願番号】P 2021118306
(22)【出願日】2021-06-10
【審査請求日】2021-07-12
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-08
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521314910
【氏名又は名称】武藤 一平
(72)【発明者】
【氏名】武藤 一平
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】古川 哲也
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/220939(WO,A1)
【文献】特表2003-513370(JP,A)
【文献】特開2014-71785(JP,A)
【文献】特開2020-181289(JP,A)
【文献】国際公開第2020/174895(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/188908(WO,A1)
【文献】特開2019-50017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
G16H10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が電子証明サービスに係る情報処理を実行することで電子的に証明を行う証明方法であって、
前記情報処理装置は、
証明の対象となる自然物が特定の時点においてどの様な状態であるか検査がなされた際に、その検査が正常に行われているかを、検査の過程を記録することで検査の証跡を取得する情報処理(以下、監査)と、
検査の証跡と検査の結果とをそれぞれ電子的に記録する情報処理と、
その電子的に記録された情報と検査で取得された対象の自然物の保管に関する情報とを紐付けして保管する情報処理(以下、保全)と、
併せて利用者に電子的に検査の結果を通知し、又は、通信手段を介して実行手段である情報端末から閲覧し確認することが可能な少なくとも検査の結果に関する情報を含む電子証明書を発行する情報処理、
を実行する証明方法。
【請求項6】
請求項3に記載の証明方法であって、請求項3に記載のサービス部は、対象の自然物とその証明すべき状態に応じて、検査及び監査及び保全に関する情報処理が実行され、証明と表示や通知を行うにあたり、既に存在する部以外の部が必要となる場合は、新たに請求項2に記載の部を作成し追加した上で、既に存在する部と纏めて意味のあるサービス部として合理的に再構成した上で、利用者や管理者が利用することも可能となる特徴を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理サービスに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
従来の情報処理サービスでは、自然物が特定の時点においてどの様な状態であるかを、利用者が周囲へ説明し証明することが容易ではなかった。
【0003】
その為、例えば、利用者が自宅等で感染症に関する自己検査を行った場合、正しい手順で検査が行われているか、或いは、他人がなりすまして検査を行っていないか、或いは、試料が別のものとすり替えられていないかという様な、検査に不正が無く正常に実施されていたということを第三者に対して証明することは容易ではなかった。
【0004】
また、利用者が感染症に関する検査を医療機関等で受診した場合、その検査結果が紙媒体で通知される為、検査結果を第三者に対して証明する場合には、その都度、通知された紙媒体を提出する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本電子証明サービスは、対象の自然物が特定の時点で検査がなされた際に、その検査が正常に行われているかを、検査を監査及び保全し、それぞれを情報処理装置に電子的に記録することで証明し、併せて利用者に電子的に通知し、通信手段を介して実行手段である情報端末から閲覧し確認することが可能となる電子証明書を発行する情報処理サービスである。
【0006】
本願に係り一例として、利用者の感染症に関する検査の過程を監査として電子的に記録し、検査において取得された試料を検査に関する情報と紐付けて保全し、併せて検査結果を利用者に電子的に通知し、通信手段を介して実行手段にて閲覧し確認することが可能な電子証明書を発行し、利用者が感染症に対する利用者自身の状態を容易に周囲に対して説明することを可能とする感染症検査結果電子証明サービスを考案する。
【発明の効果】
【0007】
本電子証明サービスを利用すれば、利用者が自宅等で感染症の自己検査を行った場合でも、正しい手順で検査が行われているか、或いは、他人がなりすまして検査を行っていないか、或いは、試料が別のものとすり替えられていないかという様な、検査に不正が無く正常に実施されていたということを、日常生活で持ち運びする情報端末で第三者に対して容易に証明することが可能となる。
【0008】
また、利用者が感染症に関する検査を医療機関等で受診した場合、その検査結果を日常生活で持ち運びする情報端末で電子的に第三者に対して容易に説明することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)の概要図の一例である。
【
図2-1】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成する情報部の一例である。
【
図2-2】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成する処理部の一例である。
【
図2-3】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成するサービス部の一例である。
【
図2-4】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成するサービス部の一例である。
【
図2-5】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成するサービス部の一例である。
【
図3】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)の各部が格納及び実行される情報処理装置の一例である。
【
図4-1】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)について自己検査における実施の手順の一例である。
【
図4-2】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)について医療機関や準じる機関で検査における実施の手順の一例である。
【
図5-1】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成するサービス部の一例である。
【
図5-2】本発明の実施の形態の電子証明サービス(一例として感染症検査結果電子証明サービス)を構成するサービス部の一例である。
【符号の説明】
【0010】
101 情報処理装置
102 通信手段
103 実行手段
201 対象自然物特定情報部
202 登録情報管理部
203 映像手順部
204 文書手順部
205 検査過程記録部
206 検査方法情報部
207 検査者情報部
208 対象自然物確認部
209 採取物保管場所情報部
210 検査結果部
301 言語選択部
302 証明書部
303 電話通知部
304 電子メール通知部
401 利用登録サービス部
402 検査支援サービス部
403 監査サービス部
404 検査情報サービス部
405 検査サービス部
406 検査結果サービス部
407 保全サービス部
408 結果通知サービス部
409 結果証明サービス部
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願に係り一例として考案した感染症検査結果電子証明サービスの実施の形態は、添付した図面を参照した上で説明を行う。
図1に示す例において、本願に係り一例として考案した感染症検査結果電子証明サービスは、
図2-3及び
図2-4及び
図2-5に示す各サービス部401から409から構成され、各サービス部401から409は
図2-1及び
図2-2に示す201から304の各部によって構成され情報処理装置101に電子的に格納及び実行され、通信手段102を介し実行手段103である情報端末から利用者や管理者に対してサービス部401から409として提供される。利用者や管理者は実行手段103である情報端末を操作し通信手段102を介し各サービス部401から409を用い各部201から210へ必要な情報の登録を行い、情報処理装置101は対応する部201から210にその情報を記憶させる。
【0012】
前記部については、大きく区分すると、
図2-1に示す例において、情報を電子的に情報処理装置101に記憶する情報部である201から210と、
図2-2に示す例において、電子的な情報を実行手段103である情報端末に表示や通知する為の処理を行う処理部である301から304と、
図2-3に示す例において、複数の部を纏めて一つの意味ある機能を利用者や管理者に対して実行手段103である情報端末にて提供するサービス部である401から409に大別される。
【0013】
情報部については、
図2-1に示す例において、利用者の個人情報に関する情報を記憶する対象自然物特定情報部201と、利用者が本サービスを利用するにあたり管理に必要となる情報を記憶する登録情報管理部202と、検査の手順を映像として記録した情報を記憶する映像手順部203と、検査の手順を文書として記録した情報を記憶する文書手順部204と、検査の過程を記録した情報を記憶する検査過程記録部205と、検査方法の概要に関する情報を記憶する検査方法情報部206と、実際に検査を行った機関と人物と検査に利用された医療機器や医療設備に関する情報を記憶する検査者情報部207と、利用者本人が検査を受診していることを確認した情報を記憶する対象自然物確認部208と、検査で採取された採取物が保管されている場所に関する情報を記憶する採取物保管場所情報部209と、検査の日時と結果に関する情報を記憶する検査結果部210とを備え、情報処理装置101に電子的に格納される。
【0014】
処理部については、
図2-2に示す例において、表示させる言語を選択し表示させる処理を行う言語選択部30
1と、検査の結果の表示に関する処理を行う証明書部302と、検査結果を電話で通知する処理を行う電話通知部303と、検査結果を電子メールで通知する処理を行う電子メール通知部304とを備え、情報処理装置101に電子的に格納され実行される。
【0015】
サービス部については、
図2-3及び
図2-4及び
図2-5に示す例において、対象自然物特定情報部201と登録情報管理部202を纏め利用登録サービス部401としたり、映像手順部203と文書手順部204と検査方法情報部206を纏め検査支援サービス部402としたり、検査過程記録部205と対象自然物確認部208と利用登録サービス部401を纏め監査サービス部403としたり、検査方法情報部206と検査者情報部207を纏め検査情報サービス部404としたり、検査支援サービス部402と監査サービス部403と検査情報サービス部404を纏め検査サービス部405としたり、検査結果部210と監査サービス部403と検査情報サービス部404を纏め検査結果サービス部406としたり、採取物保管場所情報部209と検査結果サービス部406を纏め保全サービス部407としたり、電話通知部303と電子メール通知部304と検査結果部201を纏め結果通知サービス部408としたり、証明書部302と保全サービス部407を纏め結果証明サービス部409としたり、利用者に対する検査の監査と保全と証明と通知を行うにあたり意味のある機能であれば制約や制限無く複数の部やサービス部を合理的に一つのサービス部として纏め、情報処理装置101上で電子的に格納され実行され、
図1に示す例において、通信手段102を介して実行手段103である情報端末へ提供され、利用者や管理者は実行手段103である情報端末を通してそれぞれのサービス部401から409を利用することができる。
【0016】
サービス部は、原則として一人の利用者は異なる複数の情報端末から同時に同一のサービス部を用いることはできないが、対象の自然物の検査の監査や保全を行うにあたり、同時に同一のサービス部を複数用いることが必要若しくは合理的な場合であって、且つ、検査と監査と保全の証明力に影響を及ぼさず不正でない場合は、一人の利用者は複数の情報端末から同時に同一のサービス部を用いることができる。
【0017】
情報処理装置101は、利用者や管理者が実行手段103である情報端末を操作し通信手段102を介し各部201から409を電子的に格納及び実行することが可能なのであれば、
図3に示す例において、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、通信インターフェース(I/F)、入出力インターフェース(I/F)、メディアインターフェース(I/F)等のモジュールで構成された装置であっても構わず、それぞれが個別に全て若しくは一部が独立した装置であっても、複数台の装置で構成されていても構わない。また、全て或いはそれぞれ個別に別の実行手段を持つモジュールや装置によって代替されても、利用者や管理者が実行手段103である情報端末を操作し通信手段102を介し各部201から409を電子的に格納及び実行することが可能なのであれば、別の情報処理装置に代替しても構わず、必ずしも前記のモジュールで構成された情報処理装置として限定されることは無い。
【0018】
通信手段102は、利用者や管理者が実行手段103である情報端末を操作し情報処理装置101に対して各部201から409を電子的に格納及び実行することが可能なのであれば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等で構成されたのもであって、有線若しくは無線のいずれかでも構わない。また、先に列記した通信手段以外の通信手段で代替しても、利用者や管理者が実行手段である情報端末103を操作し情報処理装置101に対して各部201から409を電子的に格納及び実行することが可能なのであれば、別の通信手段で代替しても構わず、必ずしも先に列記した通信手段で構成されたものとして限定されることは無い。
【0019】
実行手段103は、利用者や管理者が実行手段103を操作し通信手段102を介し情報処理装置101に対して各部201から409を電子的に格納及び実行し利用することが可能なのであれば、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末でも構わない。また、先に列記した実行手段以外の実行手段で代替しても、利用者や管理者が通信手段を介し情報処理装置101に対して各部201から409を電子的に格納及び実行し利用することが可能なのであれば、先に列記した実行手段以外の実行手段で代替しても構わず、他に、利用者や管理者毎に実行手段が複数存在しても構わず、必ずしも先に列記した実行手段のみが実行手段として限定されることは無い。
【0020】
図4-1に示す自己検査における実施の手順の例において、まず、利用者は利用登録サービス部401を用いて、利用する言語を言語選択部301において選択し、本人確認情報を対象自然物特定情報部201に登録を行う。その際に管理者から管理用の情報として一人の利用者毎に対してそれぞれ唯一となる管理情報が割り当てられ登録情報管理部202に登録される。
【0021】
次に、利用者は検査サービス部405における検査支援サービス部402及び検査情報サービス部403を用いて、どの様な検査がなされるか、検査の概要とその手順を、映像手順部203及び文書手順部204及び検査方法情報部206及び検査者情報部207を参照することで、検査の前に検査内容を把握し理解を行う。
【0022】
そして、利用者は検査サービス部405における検査支援サービス部402の映像手順部203及び文書手順部204に従いながら、監査サービス部403を用いて、利用者本人が間違いなく検査を受診しているということを確認した情報を対象自然物確認部208へ登録した上で、検査を開始した時点から検査過程記録部205にて検査の過程の記録を開始し検査を行う。映像手順部203及び文書手順部204通りに検査が終了した場合、検査過程記録部205での記録を終了する。医療機関や準じる機関以外の者によって採取された試料は管理者に返送を行う。尚、正しい手順通りに検査が実施され記録されているのであれば、検査者と被検査者は同一であっても構わない。
【0023】
利用者から返送された試料を受領した管理者は、検査の結果の判定を行い、対象の検査の監査サービス部403及び検査情報サービス部404を確認し不正がなかった場合に限り、検査結果サービス部406を用いて、検査結果部210に検査の結果の登録を行う。
【0024】
管理者は検査の全ての過程に不正がなかったことを確認し、試料を検査結果サービス部406と紐付けし保管し、保全サービス部407を用いて、試料の保管に関する情報を採取物保管場所情報部209へ登録する。
【0025】
管理者によって保全サービス部407の採取物保管場所情報部209の登録が完了した後に、利用者は、検査結果通知サービス408の電話通知部303若しくは電子メール通知部304によって検査の結果の通知を電話若しくは電子メールで受け、結果証明サービス部409の証明書部302を用いて利用者自身の感染症に関する検査の結果を周囲に対して容易に説明することが可能となる。また、証明書が発行された後には、言語選択部301で証明書に表示される言語を変更することも可能である。
【0026】
利用者が医療機関や準じる機関で検査を行う場合は、検査の監査と保全は医療機関で担保される為、利用登録サービス部401と検査情報サービス部404と検査結果サービス部406のみを用いて、医療機関や準じる機関にて検査方法情報部206と検査者情報部207の登録し、検査を行い結果を検査結果部210に登録を行う。利用者は、検査結果通知サービス部408の電話通知部303若しくは電子メール通知部304によって、検査結果の通知を電話若しくは電子メールで受け、結果証明サービス部409の証明書部302を用いて、利用者自身の感染症に関する検査の結果を周囲に対して容易に説明することが可能となる。尚、この場合、結果証明サービス部409の保全サービス部407は、検査情報サービス部404で代替された上で、結果証明サービス部409として提供することも可能である。
【0027】
前記の通り、証明や通知を行うにあたり、前記の全ての部やサービス部を提供せずとも検査と監査と保全の証明力に影響を及ぼさない場合は、既に存在する部やサービス部を状況に応じて合理化し再構成することが可能である。
【0028】
そして、例えば、
図4-2に示す医療機関や準じる機関で検査における実施の手順の例において、医療機関が検査を行う場合は、医療機関によって検査の監査と保全が担保される為、検査支援サービス部402及び監査サービス部403及び検査サービス部405及び保全サービス部407は利用せず、
図5-1及び
図5-2に示す例において、監査サービス部403と保全サービス部407は検査情報サービス部404で代替され、この場合の結果証明サービス部409は、言語選択部301と証明書部302と検査情報サービス部404で構成することが可能となる。
【0029】
他には、利用者が証明書の発行を以てしての通知で十分とし、電話や電子メールでの通知を希望しない場合は、結果通知サービス部408の提供は不要となるし、その逆の場合であって利用者が証明書の発行を不要とし電話や電子メールでの通知だけを希望した場合は、結果証明サービス部409は提供されず結果通知サービス部408迄の提供となる。
【0030】
ここで、感染症の種類とその検査方法の種類については、当然、それぞれ特定された感染症や検査方法として限定されることは無い。利用者の感染症に関する検査であれば、感染症や検査方法を問わずに、合法の範囲に限り、本願に係り一例として考案した感染症検査結果電子証明サービスを適用させることができる。
【0031】
例示した感染症検査結果電子証明サービスは、対象の自然物を利用者とし、感染症に対する利用者自身の状態を電子的に証明する場合として特定しているが、この電子証明サービスは、例示した総合サービス以外を目的とする場合でも、対象の自然物とその証明すべき状態に応じ、その目的別に意味のある部と意味のあるサービスを新規に作成及び構成し、別の総合サービスとすることも可能である。
【0032】
対象の自然物とその証明すべき状態に応じて、検査の監査と保全と証明と通知を行うにあたり前記以外の部が必要となる場合は、新たに部を作成し追加した上で、既に存在する部と纏めて意味のあるサービス部として合理的に再構成することが可能であり、この新たな部には情報部や処理部を含む。
【0033】
別例として、ある生産物が、何時、何処で誰によって生産されたかを証明する総合サービスである生産物産地電子証明サービスの場合においては、対象の自然物を生産物とし、生産者や生産状況や採取場所や日時に関する検査や監査や保全に関する部やサービス部を新規に作成及び構成することで、生産物の産地電子証明サービスとして利用者にこの電子証明サービスを提供することが可能となる。
【0034】
対象の自然物の状態の証明に必要であれば、他に新たな部を作成する例として、対象の自然物の状態を電子的に情報を取得する部や、プログラムに従い演算処理を行い対象の自然物を電子的に分析し特定する処理を行う、或いは、対象の自然物の状態を電子的に分析し判定するという処理を行うといった様な部を新規に作成し電子証明サービスとして構成し提供することも可能である。
【0035】
例えば、対象の自然物の状態をセンサーを用いて連続的に電子的な情報を取得しその変位を以って状態を判断するという場合は、センサーから電子的に情報を取得し記憶するといった部や、センサーから連続的に取得された対象自然物の電子的な情報を予め定めた特定の条件に合致するかどうかをプログラムに従い演算処理を行い判定する処理を行うといった部がこれに該当する。
【0036】
前記生産物産地電子証明サービスの場合において対象の自然物が消費財であった場合等で、保全サービス部として採取物と検査結果を紐付けして保管することが合理的でなく、且つ、検査と監査と保全の証明力に影響を及ぼさない場合には、監査サービス部と保全サービス部を同一のものとして取り扱うことも当然可能である。