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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】包装容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/22 20060101AFI20240305BHJP
   B65D 77/00 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
B65D1/22
B65D77/00 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018229297
(22)【出願日】2018-12-06
(65)【公開番号】P2020090310
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本庄 美香
(72)【発明者】
【氏名】松田 博樹
(72)【発明者】
【氏名】和田 潔
(72)【発明者】
【氏名】万野 幸人
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-165777(JP,A)
【文献】特開平09-020355(JP,A)
【文献】特開2009-286459(JP,A)
【文献】特開2015-131675(JP,A)
【文献】国際公開第2018/079496(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/22
B65D 77/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部および肩部を含み、収容空間を有する容器本体と、
前記肩部に、第1の弱化線を介して端縁が連接された筒状の切り取り部と、
前記切り取り部に設けられた摘み部と、
前記切り取り部の前記容器本体と反対側の端縁に第2の弱化線を介して連接された筒状の周壁および前記周壁の前記容器本体と反対側に設けられた天板を含む蓋部とを備え、
前記切り取り部、前記摘み部、前記蓋部、および前記容器本体は樹脂を材料として一体的に成形され、
前記摘み部を摘んで引っ張ることにより、前記切り取り部を前記第1の弱化線および前記第2の弱化線に沿って前記容器本体および前記蓋部から引きちぎって、前記容器本体と前記蓋部とを分離可能であり、
前記摘み部は、
前記切り取り部から外方に向かって延出する支持部と、
前記支持部の先端から、前記切り取り部に沿う方向に延出する摘み代とを含み、
前記切り取り部は、前記支持部の近傍に、幅方向に延伸する第3の弱化線を備え、
前記摘み代は、前記支持部の先端から前記切り取り部の前記第3の弱化線が形成されている側に延出する部分が、前記切り取り部の前記第3の弱化線が形成されていない側に延出する部分よりも長く形成されており、
前記容器本体と前記蓋部とを分離することによって前記第1の弱化線に沿って形成される第1の開口に、分離した前記蓋部の前記周壁を嵌め込むことにより前記収容空間を密封することができ
前記胴部は、
外形が、前記容器本体の底部に形成された第2の開口側よりも、前記第1の開口側の方が小さくなっており、
外周面の前記第2の開口側に、外方に向かって突出するスタックリブを備える、
包装容器。
【請求項2】
前記蓋部は、前記周壁に周方向にわたって形成された凹溝を備え、
前記周壁を前記第1の開口の端縁に嵌め込むことにより前記第1の開口の端縁が前記凹溝に嵌合する、
請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
記第2の開口は、フィルムで閉塞されている、
請求項1または2に記載の包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再封可能な包装容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウェットティッシュ、フェイスマスク、幼児のお尻ふき等の液体に浸したシート材を折り曲げた状態で収容することができる包装容器が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、シート材を取り出すための開口部を設けた、軟包装材料を用いて形成された包装袋本体と、開口部を覆うように取付けられたフィルム状の蓋材とを含む包装袋が開示されている。この包装袋では、蓋材の包装袋本体に対向する面に粘着剤層が設けることで、シンプルな密封構造でありながら、蓋材で開口部を密閉して内部に収容されたシート材の乾燥を防ぐことともに、一旦開封したあとであっても蓋材を包装袋本体に再び粘着させて再封(リシール)することで繰り返して密封する再封が可能である。
【0004】
また、特許文献2には、シート材を取り出すための開口部を設けた、軟包装材料を用いて形成された袋体と、樹脂を用いて一体に成形され、開口部に取り付けられた取出口枠体および蓋体とを含むウェットティッシュ包装体が開示されている。このウェットティッシュ包装体でも、蓋体を取出口枠体に嵌め込むことにより開口部を密閉でき、かつ再封が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-119046号公報
【文献】再表2014-199409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の包装体は、シンプルな密封構造ではあるものの、繰り返して使用した場合に、内部に収容したシート材に付着した液体が蓋材の粘着剤層に付着することにより粘着剤層の粘着力が低下して、再封が困難になるという課題があった。また、特許文献2の包装体のように、樹脂で成形した取出口枠体および蓋体を用いる場合は、密封を確実なものとするために取出口枠体および蓋体を比較的複雑な形状とする必要があり、大きな開口を形成し難い等、形状設計の自由度が低く、かつ製造コストが大きくなりやすいという課題があった。
【0007】
また、特許文献1および特許文献2の包装体では、いずれも軟包装材料を用いて袋体(包装体本体)を形成しているため、袋体の自立性が比較的低い。このため、内容量を増やすことで、内容物の使用にともない袋体内部に生じる空間が広くなることで装体の自立ができなくなり、内容物の取り出しが困難になったり見栄えが悪化したりするという理由から、内容量を増やし難いという課題があった。このような場合、内容量を増やすために、袋体の中に別途、比較的剛性の高い容器を入れることもできるが、過剰包装になりコストの上昇を招く場合があった。
【0008】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、シンプルな密封構造でありながら繰り返して使用した場合の密封性に優れ、かつ過剰包装にすることなく高い自立性を有することができる包装容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の一局面は、胴部および肩部を含み、収容空間を有する容器本体と、肩部に、第1の弱化線を介して端縁が連接された筒状の切り取り部と、切り取り部に設けられた摘み部と、切り取り部の容器本体と反対側の端縁に第2の弱化線を介して連接された筒状の周壁および周壁の容器本体と反対側に設けられた天板を含む蓋部とを備え、切り取り部、摘み部、蓋部、および容器本体は樹脂を材料として一体的に成形され、摘み部を摘んで引っ張ることにより、切り取り部を第1の弱化線および第2の弱化線に沿って容器本体および蓋部から引きちぎって、容器本体と蓋部とを分離可能であり、摘み部は、切り取り部から外方に向かって延出する支持部と、支持部の先端から、切り取り部に沿う方向に延出する摘み代とを含み、切り取り部は、支持部の近傍に、幅方向に延伸する第3の弱化線を備え、摘み代は、支持部の先端から切り取り部の第3の弱化線が形成されている側に延出する部分が、切り取り部の第3の弱化線が形成されていない側に延出する部分よりも長く形成されており、容器本体と蓋部とを分離することによって第1の弱化線に沿って形成される第1の開口に、分離した蓋部の周壁を嵌め込むことにより収容空間を密封することができ、胴部は、外形が、容器本体の底部に形成された第2の開口側よりも、第1の開口側の方が小さくなっており、外周面の第2の開口側に、外方に向かって突出するスタックリブを備える、包装容器である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、シンプルな密封構造でありながら繰り返して使用した場合の密封性に優れ、かつ過剰包装にすることなく高い自立性を有することができる包装容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る包装容器の部分断面図および平面図
図2】本発明の一実施形態に係る包装容器の部分的な断面図
図3】摘み部周辺の形状を示す断面図
図4】本発明の一実施形態に係る包装容器の使用方法を示す平面図
図5】本発明の一実施形態に係る包装容器の使用方法を示す断面図
図6】本発明の変形例に係る包装容器の正面図および平面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態>
本発明の一実施形態に係る包装容器100について、図を参照して説明する。図1に、内容物500を収容した包装容器100を正面からみた部分断面図(図1の(a))および平面図(図1の(b))を示し、図2に、図1の点線で囲んだA部の部分的な断面図を示す。
【0013】
図1に示すように、包装容器100は、容器本体10と、切り取り部20と、摘み部30と、蓋部40とを含む。容器本体10と、切り取り部20と、摘み部30と、蓋部40とは、樹脂を材料として一体的に形成される。後述するように、摘み部30を用いて切り取り部20を容器本体10および蓋部40から引きちぎって、容器本体10と蓋部40とを分離することにより第1の開口13を形成して内容物500を取り出すことができる。なお、以下の説明では、便宜上、図1の(b)に矢印で示すように、包装容器100を、蓋部40を上方にして成立させた場合の上下方向を上下と定義して説明をする。
【0014】
容器本体10は、胴部11および肩部12を含み、内容物500を収容するための収容空間を有する。図1に示すように、胴部11は、一例として、平面視における断面形状が長円の筒状である。図1図2に示すように、胴部11の上方側端縁には、内方に向かって所定の幅延出する肩部12が形成されている。胴部11は、一例として、下方側、すなわち、容器本体10の底部に第2の開口14を有する。
【0015】
第2の開口14は、内容物500の収容後に閉塞される。第2の開口14が閉塞されることで包装容器100の収容空間は密封された状態となる。第2の開口14を閉塞する方法は、特に限定されないが、包装容器100では、胴部11の下方側端縁に貼り付けられたフィルム200で閉塞される。フィルム200の材料は、特に限定されないが、流通過程において孔が開いたり、膨らみ過ぎたりしない程度の剛性を有する材料が好ましく、例えばアルミニウム箔を含むフィルムを用いることができる。フィルム200の外周面には、内容物500の情報等を印刷した印刷層を設けてもよい。これにより、内容物500の情報等を表示したラベルを別途用意して貼り付ける必要がなくなる。
【0016】
包装容器100は第2の開口14を備えるため、閉塞する前であれば包装容器100どうしを積み重ねることができ、効率よく搬送、輸送することが可能である。胴部11は、一例として、外周面に外方に向かって突出するスタックリブ11aを備える。これにより、内容物500を収容する前の包装容器100を積み重ねた際に、積み重ねた包装容器100どうしで胴部11の内周面に外周面が嵌まってしまい、外れなくなることを抑制できる。
【0017】
切り取り部20は、容器本体10と蓋部40とを分離する際に容器本体10および蓋部40から引きちぎられるタンパーエビデントバンドである。図1図2に示すように、切り取り部20は、肩部12に、線状に切り取り部20の一部の肉厚を薄くした第1の弱化線21を介して端縁が連接されている。
【0018】
摘み部30は、切り取り部20に設けられ、容器本体10と蓋部40とを分離する際に、摘んで引っ張ることにより切り取り部20に力を加えるための部材である。図3に、図2のB-B’線で切断した摘み部30周辺の断面図を示す。摘み部30の形状は、切り取り部20に力を加えることができれば限定されないが、一例として、図2図3に示すように、切り取り部20から外方に向かって延出する支持部31と、支持部31の先端から、切り取り部20に沿う方向に延出する摘み代32とを含むように形成することができる。摘み部30に摘み代32を設けることで、包装容器100の使用者は、摘み部30を確実に摘んで引っ張ることができるため容易に切り取り部20を引きちぎることができる。
【0019】
蓋部40は、収容空間を上方から閉塞するための部材である。図1図2に示すように、蓋部40は、切り取り部20の容器本体10と反対側の端縁に第2の弱化線41を介して連接された筒状の周壁42および周壁42の容器本体10と反対側に設けられた略板状の天板43とを含む。
【0020】
図2に示すように、周壁42の外周面は、平面視において第1の弱化線21に対応する形状に形成されている。より詳細には、周壁42の外周面は、後述する再封の工程において、周壁42を、第1の弱化線21に沿って形成される第1の開口13の端縁に全周にわたって所定の締め代で嵌め込むことができるように形成されていることが好ましい。周壁42は、一例として、周方向にわたって、上下方向における幅が肩部12の板厚よりもわずかに広く形成された凹溝42aを備える。凹溝42aを設けた場合は、凹溝42aの底部が、第1の開口13の端縁に全周にわたって所定の締め代で嵌め込むことができるように形成されていてもよい。天板43は、一例として、全周にわたって周壁42の端縁から所定の幅外方に延出する鍔43aを備える。
【0021】
包装容器100の形成方法は、容器本体10と、切り取り部20と、摘み部30と、蓋部40とを一体的に成形することができれば、特に限定されないが、射出成形、真空成形等を好適に用いることができる。また、包装容器100に用いる材料は、樹脂であれば特に限定されないが、切り取り部20を容易に引きちぎることができるように、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂や低密度ポリエチレン(LDPE)とLLDPEとを混合した樹脂等を好適に用いることができる。このように、包装容器100は、樹脂等を用いて一体的に成形することで、包装容器100以外の部材を用いる必要がないため、過剰包装になることなく高い自立性を有することができる。
【0022】
包装容器100への内容物500の収容方法は、一例として、包装容器100を、蓋部40を下方にするとともに第2の開口14を上方に向けて配置した後、内容物500(例えば、シート材およびシート材を浸すための液体)を包装容器100へ収容し、その後、第2の開口14をフィルム200で閉塞する方法がある。包装容器100は、容器本体10と、切り取り部20と、摘み部30と、蓋部40とが一体に形成されているため、内容物500を収容後、第2の開口14をフィルム200で閉塞することで収容空間を密封することができ、流通過程において内容物500が外気にさらされて乾燥をしてしまうことを防ぐことができる。
【0023】
<使用方法>
次に、図3図5を参照して包装容器100の使用方法について説明する。図4は、開封の途中の状態にある、包装容器100の平面図であり、図5は、再封した状態の包装容器100を正面から見た断面図およびその部分拡大図である。なお、図4では、便宜上、蓋部40の天板43を透過して示し、図5では、内容物500の図示は省略する。
【0024】
(開封)
包装容器100の摘み部30を摘んで所定の大きさの力で引っ張ることにより、第1の弱化線21および第2の弱化線41に破断が生じる。そして、図4の灰色の矢印で示すように、摘み部30を引っ張り続けることにより破断は第1の弱化線21および第2の弱化線41に沿って進む。破断が第1の弱化線21および第2の弱化線41の全周にわたって進むことにより切り取り部20が引きちぎられるとともに容器本体10と蓋部40とが分離され、第1の弱化線21に沿って第1の開口13が形成されて、包装容器100が開封される。この結果、容器本体10の収容空間が開放されて、第1の開口13から内容物500を取り出すことが可能になる。このように、密封された包装容器100は、タンパーエビデントバンドである切り取り部20によりバージン性を確保することができる。
【0025】
第1の弱化線21および第2の弱化線41に容易に破断を生じさせるために、図3に示すように、切り取り部20の支持部31の近傍に、切り取り部20の幅方向(包装容器100の上下方向)に延伸する線状の薄肉部である第3の弱化線22を設けてもよい。第3の弱化線22を設けることにより、図3に点線および白色の矢印で示すように、摘み部30の支持部31を切り取り部20の第3の弱化線22とは反対側へ引っ張り、第3の弱化線22周辺へ応力を集中させることができる。これにより、小さな力で切り取り部20を第3の弱化線22で破断させ、これを切っ掛けにして第1の弱化線21および第2の弱化線41に容易に破断を生じさせることができる。第1の弱化線21、第2の弱化線41、および第3の弱化線22の厚みは0.1mm~0.3mmで形成され、より好ましくは0.15mm~0.25mmで形成される。
【0026】
また、この場合、切り取り部20の第3の弱化線22が形成されている側に延出する摘み代32を、反対側に延出する摘み代32よりも長く形成してもよい。これにより、図3に点線で示すように、第3の弱化線22側の摘み代32を摘んで引き起こし易くなる。このため、第3の弱化線22側の摘み代32を摘んで摘み部30を第3の弱化線22とは反対側へ倒すことで、第3の弱化線22周辺へ応力をさらに集中させて、より小さな力で切り取り部20を破断させることができる。また、引っ張る方向を間違えないように摘み部30、摘み代32の側面には引っ張る方向を示す矢印等を設けても良い。
【0027】
なお、以上では、1組の摘み部30および切り取り部20を備える包装容器100を例にして説明したが、摘み部30および切り取り部20の数は1組に限定されず複数であってもよい。例えば、2組の摘み部30および切り取り部20の周方向に等間隔で設けて、1組の摘み部30および切り取り部20あたりで、第1の弱化線21および第2の弱化線41を半周ずつ破断させて開封できるようにしてもよい。
【0028】
(再封)
容器本体10から取り外した蓋部40は、図5に示すように、周壁42を第1の開口13に嵌め込むことができる。周壁42を、図5の矢印で示すように、容器本体10の情報から第1の開口13に嵌め込むことにより、第1の開口13は閉塞されて、包装容器100の収容空間を再び密封すること、すなわち再封ができる。第1の開口13を閉塞する際は、周壁42を第1の開口13の端縁に当接させて嵌め込んでもよいし、図5のC部拡大図に示すように、さらに確実に密封するために、図5の拡大図に示すように、第1の開口13の端縁に凹溝42aを嵌合させてもよい。このように、包装容器100では、容器本体10から取り外した蓋部40の周壁42を第1の開口13に嵌め込む密封構造としているため、シンプルな構造でありながら、繰り返して使用した場合の密封性にも優れている。
【0029】
また、包装容器100では、天板43の全周に鍔43aを設けたことで、再封時に蓋部40が第1の開口13から収容空間に入ってしまうことを防ぐことができるとともに、鍔43aを摘むことで蓋部40の全周のどの位置からでも簡単に再開封することができる。
【0030】
また、切り取り部20を引きちぎることにより形成される第1の開口13は、端縁が容器本体10の胴部11の外周に近い広い面積とすることができる。このため、ウェットティッシュ、フェイスマスク、幼児のお尻ふき等の液体に浸したシート材のように折り込んで収容された内容物を、収容された状態に近い形態のままで取り出すことが可能となる。
【0031】
(変形例)
以上の説明では、平面視において断面形状が長円である、筒状の胴部11を備える包装容器100を例に説明したが、胴部11の断面形状は長円に限定されず、例えば矩形であってもよい。図6に、胴部11’の断面形状を矩形とした、本発明の変形例に係る包装容器101を正面からみた部分断面図(図6の(a))および平面図(図6の(b))を示す。また、包装容器101では、胴部11’の形状に合わせて、蓋部40’の平面視における形状を円形としている。なお、実施形態および変形例において、同一または対応する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、ウェットティッシュ、フェイスマスク、幼児のお尻ふき等を収容する包装容器に用いることができる。
【符号の説明】
【0033】
10 容器本体
11 胴部
11a スタックリブ
12 肩部
13 第1の開口
14 第2の開口
20 切り取り部
21 第1の弱化線
22 第3の弱化線
30 摘み部
31 支持部
32 摘み代
40 蓋部
41 第2の弱化線
42 周壁
42a 凹溝
43 天板
43a 鍔
100、101 包装容器
200 フィルム
500 内容物
図1
図2
図3
図4
図5
図6