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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】小物類収納ケース
(51)【国際特許分類】
   A45C 11/34 20060101AFI20240305BHJP
   A45C 13/02 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A45C11/34 101C
A45C13/02 B
A45C13/02 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019141688
(22)【出願日】2019-07-31
(65)【公開番号】P2021023436
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-06-23
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】得津 まどか
(72)【発明者】
【氏名】清水 陽芳
(72)【発明者】
【氏名】田谷 佳織
(72)【発明者】
【氏名】花川 陽一
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-056125(JP,A)
【文献】登録実用新案第3209172(JP,U)
【文献】登録実用新案第3171817(JP,U)
【文献】登録実用新案第3217012(JP,U)
【文献】登録実用新案第3217647(JP,U)
【文献】登録実用新案第3217648(JP,U)
【文献】実開昭59-154125(JP,U)
【文献】米国特許第04736853(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 11/34
A45C 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに接近した収縮姿勢と、拡開した拡張姿勢とをとり得る対をなす側壁の間に、それら収縮姿勢と拡張姿勢との間の姿勢変更に応じて変形する小物類載置用の載置部を複数段備え、それら載置部上に収納空間をそれぞれ形成したものであって、
上段側の載置部には、前記側壁と接合されずに上下に連通する吹き抜け部を有するとともに、前記吹き抜け部の下方には、下段側の載置部が位置付けられ
前記複数段の載置部はそれぞれ、前記収縮姿勢と前記拡張姿勢との間の姿勢変更に応じて、前記対をなす側壁が接近する左右方向に沿って拡縮するように変形する小物類収納ケース。
【請求項2】
互いに接近した収縮姿勢と、拡開した拡張姿勢とをとり得る対をなす側壁の間に、それら収縮姿勢と拡張姿勢との間の姿勢変更に応じて変形する小物類載置用の載置部を複数段備え、それら載置部上に収納空間をそれぞれ形成したものであって、
上段側の載置部には、前記側壁と接合されずに上下に連通する吹き抜け部を有するとともに、前記吹き抜け部の下方には、下段側の載置部が位置付けられ、
前記上段側の載置部の一端は、前記側壁間を仕切る仕切部に固定されており、前記仕切部と前記側壁との間を前記吹き抜け部としている小物類収納ケース。
【請求項3】
前記仕切部は、両端が前記側壁に接続されている請求項2記載の小物類収納ケース。
【請求項4】
前記載置部の平面視における前縁位置を、下段側に比べて上段側を奥方に位置づけている請求項1、2又は3記載の小物類収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペンケース等として好適に使用される小物類収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のペンケースとして、使用状態で展開し、収納状態で折り畳まれる棚を有したペンケースは存在している(例えば、非特許文献1)
ところが、このようなものは、ペンを収納するエリアと小物を収納する棚付きのエリアを仕切りで隔絶しているため、かさ高くなってしまうという課題がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“ネオクリッツ シェルフ|NeoCritz ネオクリッツ|商品情報|コクヨ ステーショナリー”、[online]、[令和1年7月16日検索]、インターネット<URL:https://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/neocritz/lineup_shelf/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ペン等の長尺物を収納するエリアと複数の載置部を棚状に配置した小物類収納用のエリアとを備えた収納ケースが有する課題を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明に係る小物類収納ケースは、互いに接近した収縮姿勢と、拡開した拡張姿勢とをとり得る対をなす側壁の間に、それら収縮姿勢と拡張姿勢との間の姿勢変更に応じて変形する小物類載置用の載置部を複数段備え、それら載置部上に収納空間をそれぞれ形成したものであって、上段側の載置部には、前記側壁と接合されずに上下に連通する吹き抜け部を有するとともに、前記吹き抜け部の下方には、下段側の載置部が位置付けられ、前記複数段の載置部はそれぞれ、前記収縮姿勢と前記拡張姿勢との間の姿勢変更に応じて、前記対をなす側壁が接近する左右方向に沿って拡縮するように変形するものである。
【0006】
請求項2記載の発明に係る小物類収納ケースは、互いに接近した収縮姿勢と、拡開した拡張姿勢とをとり得る対をなす側壁の間に、それら収縮姿勢と拡張姿勢との間の姿勢変更に応じて変形する小物類載置用の載置部を複数段備え、それら載置部上に収納空間をそれぞれ形成したものであって、上段側の載置部には、前記側壁と接合されずに上下に連通する吹き抜け部を有するとともに、前記吹き抜け部の下方には、下段側の載置部が位置付けられ、前記上段側の載置部の一端は、前記側壁間を仕切る仕切部に固定されており、前記仕切部と前記側壁との間を前記吹き抜け部としているものである。
【0007】
請求項3記載の発明に係る小物類収納ケースは、請求項1又は2記載のものにおいて、前記仕切部の両端が前記側壁に接続されているものである。
【0008】
請求項4記載の発明に係る小物類収納ケースは、請求項1、2又は3記載のものにおいて、前記載置部の平面視における前縁位置を、下段側に比べて上段側を奥方に位置づけているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、比較的短寸な筆記具や小物を収容するための載置部を配したエリアに、長尺物を収納可能な吹き抜け部を設けているので、前述したかさ高になるという課題を無理なく解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る小物類収納ケースの拡張姿勢を示す全体斜視図。
図2】同実施形態に係る小物類収納ケースの収縮姿勢を示す正面図。
図3】同実施形態に係る小物類収納ケースの収縮姿勢を示す右側面図。
図4図3におけるY矢視図。
図5図3におけるZ矢視図。
図6】同実施形態に係る小物類収納ケースの拡張姿勢を示す正面図。
図7図6におけるX-X断面図。
図8】同実施形態に係る小物類収納ケースの他の使用態様を示す斜視図。
図9】同実施形態に係る小物類収納ケースの他の使用態様を示す右側面図。
図10図9におけるW矢視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を、図1図10を参照して説明する。
【0012】
本実施形態は、本発明を、主に筆記具を収納するためのペンケースとして用いることができるとともにペン立てとしても用いることができる棒状小物類収納ケース(以下、収納ケースAと称する)に適用したものである。
【0013】
この収納ケースAは、図1図6図8及び図10に示すように、対をなす側壁11L、11Rの後端間を背壁12により接続してなりその内側に複数段、具体的には2段の収納空間S1、S2が設けられたケース本体1と、側壁11L、11Rの間に備えられた小物類載置用の下段側及び上段側の載置部21、22と、下段側及び上段側の載置部21、22の前縁21a、22aにそれぞれ設けられた下段側及び上段側のこぼれ止め31、32と、側壁11L、11R間を左右に仕切る仕切部4と、ケース本体1の右の側壁11Rに設けられケース本体1の内周面1aとの間で物品を保持可能なゴム等の弾性材製のバンド5とを具備してなる。
【0014】
ケース本体1は、対をなす左右の側壁11L、11Rと、これら側壁11L、11Rの後端間を接続する背壁12とを備えており、前述したようにその内側に収納空間S1、S2を形成する。対をなす側壁11L、11Rは、図2図5に示すような互いに接近した収縮姿勢(c)と、図1図6及び図7に示すような拡開した拡張姿勢(e)とをとり得るようになっている。対をなす側壁11L、11Rの前縁11aから上縁11bにかけて、当該側壁11L、11Rを開閉可能とするための線ファスナー6が設けられており、この線ファスナー6によりこれら対をなす側壁11L、11Rを収縮姿勢(c)に保持できるようになっている。そして、このケース本体1は、図8図10に示すように、中間境界線1bを境にして上半領域1Xを下半領域1Yの外側に折り返すことができるように構成されている。具体的には、このケース本体1は、拡張姿勢(e)において自立できる程度の剛性を有した下半領域1Yと、この下半領域1Yの上縁に連続させて設けられた柔軟性を有する上半領域1Xとを備えており、上半領域1Xは、図8図10に示すように、中間境界線1bにおいて下半領域1Yの外面側に折り返すことができるように構成されている。さらに詳述すると、このケース本体1の下半領域1Yは、図7に示すように、外方に表出する合成繊維素材を主体とした布製の外装材13と、筆記具等の収容物に直接接し得る合成繊維素材を主体とした布製の内装材14と、これら外装材13と内装材14との間に配されるスポンジシート状の発泡部材15と、外装材13と発泡部材15との間に配されポリプロピレン製等の板状をなす芯材16とを備えており、その上で、外装材13、内装材14、発泡部材15及び芯材16の周縁部を縫い合わせている。本実施形態では、外装材13の側縁部を内方に折り返して芯材16の側縁部を包持するようにしている。また、内装材14の側縁部を外方に折り返して発泡部材15の側縁部を包持するようにしている。すなわち、下半領域1Yには前記芯材16が内設されており、この芯材16の弾性反発力により両側壁11L、11Rが開く方向に弾性付勢されている。そして、図示は省略するが、外装材13と芯材16との間にも前述した発泡部材15と同様の発泡部材が配されている。一方、このケース本体1の上半領域1Xは、図示は省略するが、外方に表出する合成繊維素材を主体とした布製の外装材と、収容物に直接接し得る合成繊維素材を主体とした布製の内装材と、これら外装材と内装材との間に配されるスポンジシート状の発泡部材と不織布とを備えており、その上で、これら外装材、内装材及び発泡部材の周縁部を縫い合わせている。このケース本体1は、長尺な筆記具や定規等を立てた状態で載置可能な高さ寸法を有している。そして、このケース本体1の下段側の収納空間S1及び上段側の収納空間S2が、下段側及び上段側の載置部21、22上にそれぞれ形成されている。
【0015】
下段側の載置部21は、下段側の収納空間S1の底面を形成し、図1図6図8及び図10に示すように、両側縁及び後縁をケース本体1の下縁、すなわち前記対をなす側壁11L、11Rの下縁部及び背壁12の下縁部に接続している。この載置部21は、両側壁11L、11Rの姿勢変更に伴って変形し得るマチ状のものである。また、この載置部21の前縁21aは、両側壁11L、11Rの前端近傍にまで達している。下段側の収納空間S1には、消しゴム、鉛筆削り、修正テープといった文具小物類等の収納物を収納できるようになっている。この下段側の収納空間S1の前端部は上方に開放されている。そして、この下段側の載置部21の上方に、上段側の載置部22が設けられている。
【0016】
上段側の載置部22は、上段側の収納空間S2の底面を形成し、図1図6図8及び図10に示すように、一方の側縁すなわち正面視左側の一端22bを仕切部4の下縁に固定しているとともに、他方の側縁22cを右の側壁11Rの高さ方向中間下寄りの部位に接続しており、後縁22dを背壁12の高さ方向中間部に接続している。すなわち、上段側の載置部22は、左の側壁11Lと接合されずに上下に連通する吹き抜け部であるポケット空間P1を有する。仕切部4及びポケット空間P1の詳細については後述する。この載置部22は、両側壁11L、11Rの姿勢変更に伴って変形し得るマチ状のものである。また、この載置部22の前縁22aは、両側壁11L、11Rの前端から後方に控えている。すなわち、この載置部22の平面視における前縁22aの位置は、下段側の載置部21の平面視における前縁21aに比べて奥方に位置づけられている。上段側の収納空間S2には、ボールペン、ネームペン、コンパス、スティック糊、短くなった鉛筆、通常のシャープペンシルPa、蛍光ペンPbといった文具等の収納物を収納できるようになっている。そして、これらの載置部21、22の前縁21a、22aからこぼれ止め31、32をそれぞれ起立させて一体的に設けている。
【0017】
下段側のこぼれ止め31は、対をなす側壁11L、11Rの前縁部間に張設された不透明な布等により作られたマチ状のもので、下段側の収納空間S1に収納された小物類が外部に落下するのを抑止する役割をなしている。このこぼれ止め31は、ケース本体1の側壁11L、11Rが拡張姿勢(e)にある際に芯材16の弾性反発力により緊張した状態となっている。また、このこぼれ止め31の両側縁部には補強テープ311が配されており、これらこぼれ止め31及び補強テープ311は、ケース本体1の外装材13、内装材14、発泡部材15及び芯材16に縫い合わされている。また、図5に示すように、補強テープ311は下段側の載置部21の周縁部に伸びており、下段側の載置部21にも縫い合わされている。
【0018】
上段側のこぼれ止め32は、左の側壁11Lに支持された仕切部4と右の側壁11Rとの間に張設されたマチ状のもので、上段側の収納空間S2に収納された筆記具等の小物類が外部に落下するのを抑止する役割をなしている。このこぼれ止め32は、図1図6及び図8に示すように網状のものであり、ケース本体1の側壁11L、11Rが拡張姿勢(e)にある際に芯材16の弾性反発力により緊張した状態となっている。また、こぼれ止め32の両側縁部には補強テープ321が配されている。左側の補強テープ321は、仕切部4の前縁近傍部に縫い合わされている。右側の補強テープ321は、ケース本体1の右の側壁11Rの前縁近傍部に縫い合わされている。
【0019】
このようにこぼれ止め32が止着された仕切部4は、ケース本体1の内周面1aの左の側壁11Lに対応する部位に設けられ上下に開放されたポケット空間P1をケース本体1の内周面1aとの間に形成するものである。より具体的には、この仕切部4は、図1図7図8及び図10に示すように、ケース本体1の内周面1aにおける左の側壁11Lの前端部から後端部に至る領域に連続的に配された帯状のもので、ケース本体1の内周面1aに設定した前後2カ所の止着位置T1、T2に止着され、これら止着位置T1、T2間にポケット空間P1を形成する。本実施形態では、側壁11Lの前端部に止着位置T1を、側壁11Lの後端部に止着位置T2をそれぞれ設定している。すなわち、この仕切部4は、両端が側壁11Lに接続されている。ポケット空間P1は、キャップ付き筆記具CPや定規R等の長尺の収納物を収納することができるようになっている吹き抜け部であり、その下方には下段側の載置部21が位置付けられている。仕切部4の上縁4aは、中間境界線1bよりも下方に位置させてある。
【0020】
バンド5は、図7図8及び図10に示すようにケース本体1の内周面1aの右の側壁11Rに対応する部位に設けられたゴム製のものである。このバンド5は、立てた状態で倒れやすいハサミ、分度器といった物品を当該バンド5とケース本体1の内周面1aとの間に保持させるべく設けられている。具体的には、バンド5を弾性変形させた状態でバンド5とケース本体1の内周面1aとの間に物品を配置し、バンド5のケース本体1の内周面1aに向かう方向への弾性付勢力を物品に作用させることにより、物品が保持されるようになっている。
【0021】
すなわち本実施形態によれば、上段側の載置部22に側壁11Lと接合されずに上下に連通する吹き抜け部であるポケット空間P1を有するとともに、ポケット空間P1の下方には、下段側の載置部21が位置付けられているので、ポケット空間P1内をキャップ付き筆記具CP等の長尺のものを収納しておく領域とし、下段側の収納空間S1を消しゴム、鉛筆削り、修正テープといった文具小物類を収納しておく領域とし、上段側の収納空間S2を比較的短尺な筆記具やコンパス等の文具小物類を収納しておく領域としておくことにより、長尺なキャップ付き筆記具CP等と短尺な文具小物類とを分別して整頓できる。しかも、このようにすれば、左右の側壁11L、11R間に形成される単一のエリア内に前述した長尺のものを収納しておく領域と、消しゴム、鉛筆削り、修正テープといった文具小物類を収納しておく領域と、比較的短尺な筆記具やコンパス等の文具小物類を収納しておく領域とを形成しているので、長尺のものを収納しておくエリアと比較的短尺な筆記具や文具小物類を段状に収納しておくエリアとを仕切で隔絶する従来の態様と比較してコンパクト化を図ることができる。
【0022】
すなわち、側壁11L、11R間を仕切る仕切部4に上段側の載置部22の一端を固定し、この仕切部4と左の側壁11Lとの間にポケット空間P1を形成しているので、このポケット空間P1内にキャップ付き筆記具CP等の長尺のものを収納しておくようにできる。
【0023】
また、この実施形態では、上段側の載置部22の平面視における前縁22aの位置を下段側の載置部21の平面視における前縁21aに比べて奥方に位置づけているので、下段側の収納空間S1の前端部が上方に解放され、下段側の収納空間S1に入れた小物類を視認しやすく、かつ取り出しやすくすることができる。その上、上段側の載置部22の平面視における前縁22aの位置を下段側の載置部21の平面視における前縁21aに比べて奥方に位置づけていることにより、側壁11L、11Rを収縮姿勢(c)とする際に上段側の収納空間S2に収納した物品が前方から収納空間Sの外に飛び出す不具合の発生を抑制できる。
【0024】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0025】
例えば、小物類を載置可能な載置部を備えた収納空間を3段以上設けた小物類の収納ケースに本発明を適用してもよい。
【0026】
また、吹き抜け部の位置や数は、上述した実施形態のものに限られない。仕切部の形状や数も、上述した実施形態のものに限られない。
【0027】
上述した実施形態では、下段側の収納空間に入れた小物類を視認しやすく、かつ取り出しやすくすることができるようにすべく、上段側の載置部の平面視における前縁の位置を下段側の載置部の平面視における前縁に比べて奥方に位置づけているが、各載置部の面視における前縁の位置を同一に設定してもかまわない。
【0028】
ファスナー以外の止着具を利用して対をなす側壁を互いに接近した収縮姿勢に保持できるようにしてもよい。このような止着具の例として、面ファスナーやホックやボタン等が考えられる。
【0029】
対をなす側壁間を仕切る仕切部に載置部の一端を固定する上述した実施形態のような態様に限らず、載置部の両端を両側壁にそれぞれ直接固定する態様や、両側壁に対応する部位に仕切部を設けておき載置部の両端を仕切部に固定する態様を採用してもよい。
【0030】
こぼれ止めの有無や、こぼれ止めを設けた場合の材質や形状も任意のものを採用してよい。例えば、全体が不透明な布製のこぼれ止めを採用してもよく、全体が透光性を有する樹脂等のシート状素材を利用してこぼれ止めを形成してもよい。
【0031】
側壁の後端間を接続する背壁は、上述した実施形態のような円弧状のものに限らず、角張ったものや、ごく狭幅のもの等であってもよい。また、背壁は、マチ状の薄い材料により作られたものであってもよい。さらに、背壁をなくし、側壁の後端同士を直接接続したものであってもよい。
【0032】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
【符号の説明】
【0033】
A…小物類収納ケース
11L、11R…側壁
21…下段側の載置部
21a…下段側の載置部の前縁
22…上段側の載置部
22a…上段側の載置部の前縁
4…仕切部
S1…下段側の収納空間
S2…上段側の収納空間
P1…吹き抜け部(ポケット空間)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10