(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
A61B8/00
(21)【出願番号】P 2020021997
(22)【出願日】2020-02-13
【審査請求日】2022-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】占部 真樹子
(72)【発明者】
【氏名】武田 義浩
(72)【発明者】
【氏名】川端 章裕
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-181138(JP,A)
【文献】実開平05-039510(JP,U)
【文献】特開2015-131099(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0164479(US,A1)
【文献】特開2004-259255(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0151348(US,A1)
【文献】特開2003-190161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に超音波を送受信する超音波探触子から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部と、
撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ画像生成部と、
超音波診断に関する操作入力に応じて、前記カメラ画像データに関する処理を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、ライブの前記カメラ画像データを画像解析し、解析結果に応じて、前記超音波画像生成部の超音波画像データの生成、及び前記カメラ画像生成部による当該超音波画像データに同期したカメラ画像データの生成、又は、前記カメラ画像生成部によるカメラ画像データの生成、及び前記超音波画像生成部による当該カメラ画像データに同期した超音波画像データの生成を行う超音波診断装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記超音波画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、前記カメラ画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、を合わせる又は差を小さくするように、前記超音波画像データ又は前記カメラ画像データのフレームレートを設定する請求項
1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記フレームレートを合わせる又は差を小さくするように、フレームレートが大きい一方の画像データのフレームレートに合わせて、又は差が小さくなるように、フレームレートが小さい他方の画像データのフレームを補間する請求項
2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記フレームレートを合わせる又は差を小さくするように、フレームレートが小さい一方の画像データのフレームレートに合わせて、又は差が小さくなるように、フレームレートが大きい他方の画像データのフレームを間引く請求項
2に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記フレームレートを合わせる、又は差を小さくするような前記超音波画像データの生成のパラメーターの設定値を提示する請求項
2に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記パラメーターは、音線密度、空間コンパウンド、時間平均の少なくとも一つを含む請求項
5に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記超音波診断に関する操作入力に応じて、前記超音波画像データに関する処理を行い、当該超音波画像データに関する処理に同期して前記カメラ画像データに関する処理を行う請求項1から
6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記超音波画像データに関する処理は、前記超音波画像生成部に超音波画像データを生成開始及び終了させる処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記カメラ画像生成部にカメラ画像データを生成開始及び終了させる処理である請求項
7に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記超音波画像データに関する処理は、前記生成された超音波画像データを表示部に再生、又は再生開始及び終了する処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記生成されたカメラ画像データを前記表示部に再生、又は再生開始及び終了する処理である請求項
7又は
8に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記超音波画像データに関する処理は、前記生成された超音波画像データを記憶部に保存する処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記生成されたカメラ画像データを前記記憶部に保存する処理である請求項
7から
9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記超音波画像データに関する処理は、前記生成された超音波画像データを転送先に転送する処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記生成されたカメラ画像データを前記転送先に転送する処理である請求項
7から
10のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記生成された超音波画像データにフレームごとの生成の時間情報を対応付け、前記生成されたカメラ画像データにフレームごとの生成の時間情報を対応付ける請求項1から
11のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記超音波画像データ及び前記カメラ画像データの少なくとも一つに付加情報を付加する請求項1から
12のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記超音波画像データ及び前記カメラ画像データを合成して合成画像データを生成する請求項1から
13のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項15】
被検体に超音波を送受信する超音波探触子から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部と、
撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ画像生成部と、を備える超音波診断装置の作動方法であって、
超音波診断に関する操作入力に応じて、前記カメラ画像データに関する処理を行う制御工程を有し、
前記制御工程において、ライブの前記カメラ画像データを画像解析し、解析結果に応じて、前記超音波画像生成部の超音波画像データの生成、及び前記カメラ画像生成部による当該超音波画像データに同期したカメラ画像データの生成、又は、前記カメラ画像生成部によるカメラ画像データの生成、及び前記超音波画像生成部による当該カメラ画像データに同期した超音波画像データの生成を行う超音波診断装置の作動方法。
【請求項16】
前記制御工程において、前記超音波画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、前記カメラ画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、を合わせる又は差を小さくするように、前記超音波画像データ又は前記カメラ画像データのフレームレートを設定する請求項15に記載の超音波診断装置の作動方法。
【請求項17】
コンピューターを、
被検体に超音波を送受信する超音波探触子から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部、
撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ画像生成部、
超音波診断に関する操作入力に応じて、前記カメラ画像データに関する処理を行う制御部、
として機能させ、
前記制御部は、ライブの前記カメラ画像データを画像解析し、解析結果に応じて、前記超音波画像生成部の超音波画像データの生成、及び前記カメラ画像生成部による当該超音波画像データに同期したカメラ画像データの生成、又は、前記カメラ画像生成部によるカメラ画像データの生成、及び前記超音波画像生成部による当該カメラ画像データに同期した超音波画像データの生成を行うプログラム。
【請求項18】
前記制御部は、前記超音波画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、前記カメラ画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、を合わせる又は差を小さくするように、前記超音波画像データ又は前記カメラ画像データのフレームレートを設定する請求項17に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断は、超音波探触子を患者の被検体の体表又は体腔内から当てるという簡単な操作で心臓や胎児の様子が超音波画像として得られ、かつ安全性が高いため繰り返して検査を行うことができる。このような超音波診断を行うために用いられる超音波診断装置が知られている。
【0003】
整形外科における診療やリハビリで患者の関節の可動域を確認することがある。この時に超音波診断装置とカメラとを用いてカメラのライブ画像及び超音波画像の記録、編集、表示を行い、診療やリハビリの効率を上げる。例えば、診療時の様子を撮影したカメラ画像と検査時の超音波画像を、理学療法士がリハビリ前に確認することで、医師からの詳細な伝達がなくとも、患部の位置や疾患の程度がわかりやすくなり、作業効率が上がる。このようにカメラ画像は有用である。
【0004】
カメラ画像と超音波画像とを生成する超音波診断装置が知られている。たとえば、超音波プローブ(超音波探触子)の位置をプローブ位置検出手段で特定し、特定した位置にカメラのズーム、移動、方向の変更をし、撮像した静止画のカメラ画像と、静止画の超音波画像とを生成して合成表示する超音波診断装置が知られている(特許文献1参照)。
【0005】
また、診断対象の被検体(患者)の超音波画像信号を生成してシネメモリーに記憶し、カメラ撮像機を用いて被検体のカメラ映像信号を生成してシネメモリーに記憶し、超音波画像信号及びカメラ映像信号をシネメモリーに到着した時系列順にフレームを混在して並べ替えて再生する超音波診断システムが知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-207800号公報
【文献】特開2006-122078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の超音波診断装置は、患者の診療、リハビリなどにおいて有用な動画データの生成を行うものではなかった。また、特許文献2に記載の超音波診断システムは、動画データ生成を行うものであるが、超音波画像生成の操作と、カメラ撮像機の操作とを別々に行う必要があり、医師、理学療法士、技師などの操作者の操作の負担が大きかった。
【0008】
本実施の形態の課題は、動画の超音波画像データ及びカメラ画像データに関し、操作の負担を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の超音波診断装置は、
被検体に超音波を送受信する超音波探触子から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部と、
撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ画像生成部と、
超音波診断に関する操作入力に応じて、前記カメラ画像データに関する処理を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、ライブの前記カメラ画像データを画像解析し、解析結果に応じて、前記超音波画像生成部の超音波画像データの生成、及び前記カメラ画像生成部による当該超音波画像データに同期したカメラ画像データの生成、又は、前記カメラ画像生成部によるカメラ画像データの生成、及び前記超音波画像生成部による当該カメラ画像データに同期した超音波画像データの生成を行う。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記超音波画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、前記カメラ画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、を合わせる又は差を小さくするように、前記超音波画像データ又は前記カメラ画像データのフレームレートを設定する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記フレームレートを合わせる又は差を小さくするように、フレームレートが大きい一方の画像データのフレームレートに合わせて、又は差が小さくなるように、フレームレートが小さい他方の画像データのフレームを補間する。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記フレームレートを合わせる又は差を小さくするように、フレームレートが小さい一方の画像データのフレームレートに合わせて、又は差が小さくなるように、フレームレートが大きい他方の画像データのフレームを間引く。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記フレームレートを合わせる、又は差を小さくするような前記超音波画像データの生成のパラメーターの設定値を提示する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の超音波診断装置において、
前記パラメーターは、音線密度、空間コンパウンド、時間平均の少なくとも一つを含む。
【0010】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記超音波診断に関する操作入力に応じて、前記超音波画像データに関する処理を行い、当該超音波画像データに関する処理に同期して前記カメラ画像データに関する処理を行う。
【0011】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の超音波診断装置において、
前記超音波画像データに関する処理は、前記超音波画像生成部に超音波画像データを生成開始及び終了させる処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記カメラ画像生成部にカメラ画像データを生成開始及び終了させる処理である。
【0012】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の超音波診断装置において、
前記超音波画像データに関する処理は、前記生成された超音波画像データを表示部に再生、又は再生開始及び終了する処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記生成されたカメラ画像データを前記表示部に再生、又は再生開始及び終了する処理である。
【0013】
請求項10に記載の発明は、請求項7から9のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波画像データに関する処理は、前記生成された超音波画像データを記憶部に保存する処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記生成されたカメラ画像データを前記記憶部に保存する処理である。
【0014】
請求項11に記載の発明は、請求項7から10のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波画像データに関する処理は、前記生成された超音波画像データを転送先に転送する処理であり、
前記カメラ画像データに関する処理は、前記生成されたカメラ画像データを前記転送先に転送する処理である。
【0015】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記生成された超音波画像データにフレームごとの生成の時間情報を対応付け、前記生成されたカメラ画像データにフレームごとの生成の時間情報を対応付ける。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記超音波画像データ及び前記カメラ画像データの少なくとも一つに付加情報を付加する。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項1から13のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記超音波画像データ及び前記カメラ画像データを合成して合成画像データを生成する。
【0023】
請求項15に記載の発明の超音波診断装置の作動方法は、
被検体に超音波を送受信する超音波探触子から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部と、
撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ画像生成部と、を備える超音波診断装置の作動方法であって、
超音波診断に関する操作入力に応じて、前記カメラ画像データに関する処理を行う制御工程を有し、
前記制御工程において、ライブの前記カメラ画像データを画像解析し、解析結果に応じて、前記超音波画像生成部の超音波画像データの生成、及び前記カメラ画像生成部による当該超音波画像データに同期したカメラ画像データの生成、又は、前記カメラ画像生成部によるカメラ画像データの生成、及び前記超音波画像生成部による当該カメラ画像データに同期した超音波画像データの生成を行う。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の超音波診断装置の作動方法において、
前記制御工程において、前記超音波画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、前記カメラ画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、を合わせる又は差を小さくするように、前記超音波画像データ又は前記カメラ画像データのフレームレートを設定する。
【0024】
請求項17に記載の発明のプログラムは、
コンピューターを、
被検体に超音波を送受信する超音波探触子から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部、
撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ画像生成部、
超音波診断に関する操作入力に応じて、前記カメラ画像データに関する処理を行う制御部、
として機能させ、
前記制御部は、ライブの前記カメラ画像データを画像解析し、解析結果に応じて、前記超音波画像生成部の超音波画像データの生成、及び前記カメラ画像生成部による当該超音波画像データに同期したカメラ画像データの生成、又は、前記カメラ画像生成部によるカメラ画像データの生成、及び前記超音波画像生成部による当該カメラ画像データに同期した超音波画像データの生成を行う。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記超音波画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、前記カメラ画像データの生成及び再生の少なくとも一つのフレームレートと、を合わせる又は差を小さくするように、前記超音波画像データ又は前記カメラ画像データのフレームレートを設定する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、動画の超音波画像データ及びカメラ画像データに関し、操作の負担を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施の形態の超音波診断装置の外観を示す斜視図である。
【
図2】超音波診断装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】超音波画像生成処理を示すフローチャートである。
【
図4】
図3の続きの超音波画像生成処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図4の続きの超音波画像生成処理を示すフローチャートである。
【
図10】超音波画像転送処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付図面を参照して本発明に係る実施の形態及び変形例を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0028】
(実施の形態)
図1~
図10を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。まず、
図1を参照して、本実施の形態の全体の装置構成を説明する。
図1は、超音波診断装置100の外観を示す斜視図である。
図2は、超音波診断装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0029】
本実施の形態の超音波診断装置100は、病院、医院などの医療施設に設けられ、患者の生体などの被検体の超音波画像を生成する装置である。
【0030】
図2に示すように、超音波診断装置100は、超音波診断装置本体1と、超音波探触子3と、ケーブル4と、を備える。超音波探触子3は、被検体内に対して送信超音波を送信するとともに、被検体内からの反射超音波を受信する。超音波診断装置本体1は、超音波探触子3とケーブル4を介して接続され、超音波探触子3に電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子3に被検体内に対して送信超音波を送信させる。また、超音波診断装置本体1は、超音波探触子3にて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子3で生成された電気信号である受信信号を受信し、受信信号に応じて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化し超音波画像データを生成する。
【0031】
超音波探触子3は、圧電素子からなる振動子(図示略)を備えており、この振動子は、例えば、方位方向(走査方向)に一次元アレイ状に複数配列されている。本実施の形態では、例えば、192個の振動子を備えた超音波探触子3を用いている。なお、振動子は、二次元アレイ状に配列されたものであってもよい。また、振動子の個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子3としてリニア電子スキャンプローブを用いて、リニア走査方式による超音波の走査を行うものとするが、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式などの何れの方式を採用することもできる。超音波診断装置本体1と超音波探触子3との通信は、ケーブル4を介する有線通信に代えて、UWB(Ultra Wide Band)などの無線通信により行うこととしてもよい。
【0032】
超音波診断装置100は、カート50に取り付けられている。カート50は、車輪により移動可能な台車である。カート50は、超音波診断装置取り付け面部51と、ホルダー部52と、を有する。超音波診断装置取り付け面部51は、超音波診断装置本体1が取り付けられる平面部である。ホルダー部52は、超音波探触子3を保持するホルダーである。
【0033】
図3に示すように、超音波診断装置本体1は、例えば、制御部としての装置制御部11と、送信部12と、受信部13と、超音波画像生成部と、表示処理部15と、シネデータ記憶部16と、表示部17と、操作入力部18と、記憶部19と、通信部20と、計時部21と、カメラ制御部22と、カメラ画像生成部としてのカメラ部23と、カメラ画像記憶部24と、を備える。
【0034】
装置制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、CPUが、ROMに記憶されているシステムプログラムなどの各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置100の各部を制御する。ROMは、半導体などの不揮発メモリーなどにより構成され、超音波診断装置100に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、ガンマテーブルなどの各種データなどを記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0035】
装置制御部11のROMには、後述する画像生成処理を実行するための画像生成プログラムと、後述する超音波画像転送処理を実行するための超音波画像転送プログラムと、を記憶しているものとする。
【0036】
送信部12は、装置制御部11の制御に従って、超音波探触子3に電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子3に送信超音波を発生させる回路である。また、送信部12は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路、若しくはそれらの機能を持つ演算回路を備える。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、駆動信号の送信タイミングを圧電素子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。上述のように構成された送信部12は、例えば、超音波探触子3に配列された複数の振動子のうちの連続する一部を駆動して送信超音波を発生させる。
【0037】
受信部13は、装置制御部11の制御に従って、超音波探触子3から電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、受信信号を、圧電素子毎に対応した個別経路毎に、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をA/D変換するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、圧電素子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0038】
超音波画像生成部14は、装置制御部11の制御に従って、受信部13からの音線データに対して包絡線検波処理やログ圧縮などを実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、超音波画像データとしての断層画像データであるB(Brightness)モード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。なお、超音波画像生成部14は、BモードでのBモード画像データだけでなく、カラードプラモードなど、他の画像モードの超音波画像データなどが生成できるものであってもよい。また、超音波画像生成部14は、生成した超音波画像データに各種画像処理を施すこととしてもよい。また、超音波画像生成部14は、最新のフレームから所定の複数のフレーム前までの超音波画像データをシネデータとしてシネデータ記憶部16に記憶する。
【0039】
表示処理部15は、装置制御部11の制御に従って、超音波画像生成部14により生成された超音波画像データをフレーム単位で画像信号に変換して表示部17に出力して表示する。
【0040】
シネデータ記憶部16は、RAMなどで構成され、超音波画像生成部14から入力される所定の複数枚のフレームの超音波画像データをシネデータとして一時的に記憶する。
【0041】
表示部17は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、無機ELティスプレイ及びプラズマディスプレイなどの表示装置が適用可能である。表示部17は、表示処理部15から出力された画像信号や、装置制御部11からの表示情報に従って、表示画面上に超音波画像などの各種表示情報の表示を行う。
【0042】
操作入力部18は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報などのデータの入力などを行うための各種スイッチ、各種キー(ハードキー)、トラックボール、マウスなどを備え、医師、技師、理学療法士などの操作者からの操作入力に応じた操作信号を装置制御部11に出力する。なお、操作入力部18は、表示部17の表示画面上に形成されたタッチパネルを含み、検査者からのタッチ操作を受け付け、タッチ操作情報を装置制御部11に出力する構成としてもよい。
【0043】
記憶部19は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量記録媒体によって構成されており、超音波画像データなどのデータを記憶する。
【0044】
通信部20は、通信ネットワーク(図示略)に接続されるネットワークカードなどで構成され、通信ネットワーク上の機器と情報の送受信を行う。装置制御部11は、通信部20を介して、通信ネットワーク上の画像サーバー(例えばPACS(Picture Archiving and Communication Systems)サーバー)(図示略)などの機器と通信を行う。
【0045】
計時部21は、リアルタイムクロックであり、現在日時を計時して、現在の時間情報としての日時情報を生成して装置制御部11に出力する。
【0046】
カメラ制御部22は、装置制御部11の制御に従い、カメラ部23、カメラ画像記憶部24を制御する制御部である。
【0047】
カメラ部23は、例えば、表示部17の上方に設けられ、被写体の撮像が可能なデジタルカメラ部である。カメラ部23は、光学系、撮像素子などを有し、カメラ制御部22の制御に応じて、被写体としての被検体(患者)などの撮像対象を撮像して複数フレームの画像データを生成し、生成したカメラ画像データをカメラ画像記憶部24に出力する。カメラ部23は、動画撮影のフレームレート(単位時間あたりの生成フレーム数、fps(flames per second))を変更可能であるものとする。また、カメラ部23(、カメラ制御部22、カメラ画像記憶部24)は、超音波診断装置本体1の内部に設けられている構成とするが、これに限定されるものではなく、超音波診断装置本体1に外付けされる構成としてもよい。
【0048】
カメラ画像記憶部24は、RAMなどで構成され、カメラ部23から入力される所定の複数枚のフレームの画像データを、動画データであるカメラ画像データとして一時的に記憶する。
【0049】
超音波診断装置100が備える各部について、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能は、集積回路などのハードウェア回路として実現することができる。集積回路とは、例えばLSI(Large Scale Integration)であり、LSIは集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよいし、FPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。また、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能をソフトウェアにより実行するようにしてもよい。この場合、このソフトウェアは一つ又はそれ以上のROMなどの記憶媒体、光ディスク、又はハードディスクなどに記憶されており、このソフトウェアが演算処理器により実行される。
【0050】
つぎに、
図3~
図10を参照して、本実施の形態の超音波診断装置100の動作を説明する。
図3は、超音波画像生成処理を示すフローチャートである。
図4は、
図3の続きの超音波画像生成処理を示すフローチャートである。
図5は、
図4の続きの超音波画像生成処理を示すフローチャートである。
図6は、画像表示画面200Aを示す図である。
図7は、画像表示画面200Bを示す図である。
図8は、画像表示画面200Cを示す図である。
図9は、画像表示画面200Dを示す図である。
図10は、超音波画像転送処理を示すフローチャートである。
【0051】
図3~
図9を参照して、超音波診断装置100で実行される超音波画像生成処理を説明する。超音波画像生成処理は、被検体の超音波画像のスキャンにより動画の超音波画像データを生成するとともに、これに同期して当該被検体の撮影により動画のカメラ画像データを生成し、保存する処理である。
【0052】
医療施設において、超音波診断装置100が設置された診察室に、医師などの操作者と、例えば診療、リハビリを受ける患者とが入室し、当該患者の超音波画像及びカメラ画像を生成して確認することにより、当該患者のリハビリの進捗、計画などを検討するものとする。被検体としての患者の所定部位において、内部の状態を超音波画像で確認し、外部からの状態をカメラ画像で確認する。
【0053】
超音波診断装置100において、例えば、操作者から超音波診断に関する操作入力として超音波診断装置100の電源がオンされたことをトリガーとして、装置制御部11は、ROMに記憶された超音波画像生成プログラムに従い、超音波画像生成処理を実行する。
【0054】
図3に示すように、まず、装置制御部11は、カメラ部23の電源をオンし起動する(ステップS11)。そして、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力の操作情報としての超音波画像データ生成に関する操作情報と、カメラ画像データ生成に関する操作情報と、の入力を受け付ける(ステップS12)。なお、カメラ画像データ生成に関する操作情報の入力がない構成としてもよい。
【0055】
ステップS12の操作情報は、超音波画像データ生成(スキャン)のための各種設定情報と、カメラ画像データ生成(撮影)のための各種設定情報と、が含まれる。特に、ステップS12の超音波画像データ生成のための各種設定情報は、生成する超音波画像データのフレームレートや、超音波画像データのフレームレートを決めるための各種パラメーター(音線密度、空間コンパウンド、時間平均など)の設定値や、GainやDepthの設定値など、超音波画像データを生成するための他の情報が含まれてもよい。音線密度は、超音波画像データ生成時に超音波探触子から出射する送信超音波の音線の密度を示す情報である。空間コンパウンドは、超音波画像データ生成時の多方向の音線による複数の超音波画像の合成の枚数を示す情報である。時間平均は、超音波画像データ生成時の超音波画像のうち時間的に連続する複数フレームの超音波画像(各画素値)の算術平均又は重みづけ平均をとる処理の強さを示す情報である。また、ステップS12の操作情報として、カメラ画像生成のフレームレートが含まれてもよい。また、ステップS12の設定情報として、ライブ又は再生の超音波画像及びカメラ画像の画像表示画面の設定情報が含まれてもよい。また、ステップS12の操作情報として、患者登録時の患者ID入力、名前入力、検査IDなどのテキスト情報、検査開始の指示情報が含まれてもよい。また、ステップS12の操作情報のうち、ステップS12で操作入力されずかつステップS14,S15,S16,S17などで必要な各種設定情報は、ステップS12において、装置制御部11のROM又は記憶部19に予め記憶された各種情報の初期設定情報が読み出されるものとする。
【0056】
例えば、画像表示画面の設定情報として、
図6に示すように、画像表示画面200Aを表示させるための設定情報が入力される。画像表示画面200Aは、超音波画像210と、カメラ画像220と、ボディーマークボタン230と、テキストボタン240と、を有する。超音波画像210は、超音波画像データの画像表示領域である。カメラ画像220は、カメラ画像データの画像表示領域である。ボディーマークボタン230は、超音波画像210の超音波画像データとカメラ画像220のカメラ画像データとにボディーマークを入れるためのトリガーボタンである。テキストボタン240は、超音波画像210の超音波画像データとカメラ画像220のカメラ画像データとにアノテーションなどのテキストを入れるためのトリガーボタンである。
【0057】
ステップS12の操作情報は、例えば、画像表示画面200Aにおける、超音波画像210、カメラ画像220の大きさ及び位置情報、超音波画像210に対するカメラ画像220の重畳の有無の情報が含まれてもよい。画像表示画面200Aは、超音波画像210に対してカメラ画像220が重畳される画面例である。
図6に示す画像表示画面200Bは、超音波画像210に対してカメラ画像220が重畳されない画面例である。
【0058】
そして、装置制御部11は、ステップS12での操作入力が終了したか否かを判別する
(ステップS13)。操作入力が終了していない場合(ステップS13;NO)、ステップS12に移行される。操作入力が終了した場合(ステップS13;YES)、装置制御部11は、ステップS12で入力された画像表示画面の設定情報又は予め設定された初期設定情報に応じて、画像表示画面を生成して表示部17に表示する(ステップS14)。
【0059】
そして、装置制御部11は、ステップS12で入力された超音波画像データ生成のフレームレート又はフレームレートに関するパラメーター、カメラ画像データ生成のフレームレート、又は予め設定された初期設定情報に応じて、超音波画像データ生成のフレームレート及びカメラ画像データ生成のフレームレートを設定する(ステップS15)。ステップS15では、超音波画像データ生成のフレームレートと、カメラ画像データ生成のフレームレートとが同じになるように合わせられるものとする。例えば、ステップS12で設定入力された方の画像データ生成のフレームレートに、もう一方の画像データ生成のフレームレートに合わせられるものとする。
【0060】
そして、装置制御部11は、ステップS12で入力された操作情報又は予め設定された初期設定情報と、ステップS15で設定された超音波画像データ生成のフレームレートと、に応じて、送信部12、受信部13、超音波画像生成部14、表示処理部15を制御して、超音波画像データを生成開始させ、超音波画像データのフレームごとに計時部21から取得した生成時の日時情報を対応づけ、生成された超音波画像データ及び日時情報をシネデータとしてシネデータ記憶部16に順次記憶させ、生成された超音波画像データに基づくライブの超音波画像を表示部17の画像表示画面に表示開始させる(ステップS16)。例えば、ライブの超音波画像が画像表示画面200Aの超音波画像210に表示される。
【0061】
そして、装置制御部11は、ステップS12で入力された操作情報又は予め設定された初期設定情報と、ステップS14で設定されたステップS15で設定されたカメラ画像データ生成のフレームレートと、に応じて、カメラ制御部22、カメラ部23を制御して、カメラ画像データを生成開始させ、カメラ画像データのフレームごとに計時部21から取得した生成時の日時情報を対応づけ、生成されたカメラ画像データ及び日時情報をカメラ画像記憶部24に順次記憶させ、生成されたカメラ画像データに基づくライブのカメラ画像を表示部17の画像表示画面に表示開始させる(ステップS17)。例えば、ライブのカメラ画像が画像表示画面200Aのカメラ画像220に表示される。
【0062】
そして、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力としてライブの超音波画像のフリーズが操作入力されたか否かを判別する(ステップS18)。フリーズが操作入力された場合(ステップS18;YES)、装置制御部11は、送信部12、受信部13、超音波画像生成部14、表示処理部15を制御して、超音波画像データを生成終了させ、シネデータ記憶部16へのシネデータとしての超音波画像データ及び日時情報の記憶を終了させ、表示部17へのライブの超音波画像の表示を停止させる(ステップS19)。
【0063】
そして、装置制御部11は、カメラ制御部22、カメラ部23を制御して、カメラ画像データを生成終了させ、カメラ画像記憶部24へのカメラ画像データ及び日時情報の記憶を終了させ、表示部17へのライブのカメラ画像の表示を停止させる(ステップS20)。
【0064】
そして、
図4に示すように、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力としてフリーズ中にシネデータの再生が操作入力されたか否かを判別する(ステップS21)。フリーズが操作入力されていない場合(ステップS18;NO)、ステップS21に移行される。シネデータの再生が操作入力された場合(ステップS21;YES)、装置制御部11は、シネデータとしての超音波画像データ及び日時情報をシネデータ記憶部16から読み出して、日時情報に応じて超音波画像データをステップS14で表示された画像表示画面上に超音波画像として表示して再生する(ステップS22)。
【0065】
そして、装置制御部11は、カメラ画像データ及び日時情報をカメラ画像記憶部24から読み出して、日時情報に応じてステップS22の超音波画像データの再生に同期させ、カメラ画像データをステップS14で表示された再生画面上にカメラ画像として表示して再生する(ステップS23)。
【0066】
そして、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力として超音波画像の再生の停止が操作入力されたか否かを判別する(ステップS24)。停止が操作入力されていない場合(ステップS24;NO)、ステップS22に移行される。
【0067】
停止が操作入力された場合(ステップS24;YES)、装置制御部11は、ステップS23の超音波画像データの再生を終了して停止する(ステップS25)。そして、装置制御部11は、ステップS25の再生の終了と同じ日時情報のタイミングで、ステップS23のカメラ画像データの再生を終了して停止する(ステップS26)。
【0068】
なお、ステップS21~S26においては、装置制御部11が、動画のシネデータ及びこれに対応する動画のカメラ画像データを表示部17に再生及び停止(再生終了)する構成としたが、これに限定されるものではない。ステップS21~S26において、装置制御部11が、動画のシネデータのうちの操作入力部18を介して操作者により選択操作入力された1枚のフレームを再生(表示)し、これに対応するカメラ画像データの1枚のフレームを表示部17に再生(表示)することが可能な構成としてもよい。
【0069】
そして、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力としてフリーズ中のフリーズ解除が操作入力されたか否かを判別する(ステップS27)。シネデータの再生が操作入力されていない場合(ステップS21;NO)、ステップS27に移行される。フリーズ解除が操作入力された場合(ステップS27;YES)、装置制御部11は、シネデータ記憶部16に記憶されているシネデータとしての超音波画像データ及び日時情報を削除する(ステップS28)。そして、装置制御部11は、カメラ画像記憶部24に記憶されているカメラ画像データ及び日時情報を削除し(ステップS29)、ステップS15に移行する。
【0070】
そして、
図5に示すように、フリーズ解除が操作入力されていない場合(ステップS27;NO)、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力としてフリーズ中にシネデータ記憶部16に記憶されている超音波画像データに付加する付加情報が設定入力されたか否かを判別する(ステップS30)。
【0071】
ステップS30では、例えば、
図8の画像表示画面200Cに示すように、ボディーマークボタン230がクリック入力され、付加情報としての被検体の部位を示すボディーマークの選択画面(図示略)からボディーマークの選択及びその位置情報が入力され、ボディーマークに含める超音波探触子3の位置を示すプローブマークの位置情報が入力される。また、
図9の画像表示画面200Dに示すように、テキストボタン240がクリック入力され、付加情報としてのテキスト及びその位置情報が入力される。
【0072】
付加情報が設定入力された場合(ステップS30;YES)、装置制御部11は、ステップS30で入力された付加情報を、シネデータ記憶部16に記憶されている超音波画像データに付加設定する(ステップS31)。そして、装置制御部11は、ステップS30で入力された付加情報を、カメラ画像記憶部24に記憶されているカメラ画像データに付加設定する(ステップS32)。
【0073】
ステップS31,S32では、例えば、
図8の画像表示画面200Cに示すように、超音波画像210の超音波画像データに、スキャン位置が左腕のプローブマーク212Cを有する撮影部位(腕)のボディーマーク211Cが付加され、カメラ画像220のカメラ画像データに、スキャン位置が左腕のプローブマーク222Cを有する撮影部位(腕)のボディーマーク221Cが付加される。例えば、カメラ画像220のように指をカメラ撮影して、指の動きを見ながら腕の筋層の超音波画像をスキャンしている場合など、超音波探触子3のスキャン位置とカメラ撮影位置とが異なる場合に、ボディーマーク及びプローブマークを付加すると、カメラ画像とスキャン位置の超音波画像とを同時に確認できる。
【0074】
また、ステップS31,S32では、例えば、
図9の画像表示画面200Dに示すように、超音波画像210の超音波画像データに、撮影部位(左腕)を示す「L」のテキスト213Dが付加され、カメラ画像220のカメラ画像データに、撮影部位(左腕)を示す「L」のテキスト223Dが付加される。
【0075】
そして、装置制御部11は、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力として超音波画像データの保存指示が操作入力されたか否かを判別する(ステップS33)。付加情報が設定入力されていない場合(ステップS30;NO)、ステップS33に移行される。ステップS33の保存指示には、超音波画像データとカメラ画像データとを合成する合成画像データとして保存するか否かの情報と、合成する場合は超音波画像及びカメラ画像の大きさ及び位置の情報と、複数フレームの超音波画像データを動画として記憶するか又はそのうちのどの1フレームを静止画データとして記憶するかの情報と、を含むものとする。超音波画像データの保存指示が操作入力されていない場合(ステップS33;NO)、ステップS18に移行される。
【0076】
超音波画像データの保存指示が操作入力された場合(ステップS33;YES)、装置制御部11は、ステップS33の保存指示に応じて、合成画像データを保存するか否かを判別する(ステップS34)。
【0077】
合成画像データを保存しない場合(ステップS34;NO)、装置制御部11は、ステップS33の保存指示に応じて、シネデータ記憶部16に記憶されている複数フレームの超音波画像データ及び日時情報を動画データとして記憶部19に保存し、又はシネデータ記憶部16に記憶されている複数フレームの超音波画像データ及び日時情報のうち選択された1フレーム分を静止画データとして記憶部19に保存する(ステップS35)。
【0078】
そして、装置制御部11は、ステップS33の保存指示に応じて、超音波画像データの保存に連動して同様に、カメラ画像記憶部24に記憶されている複数フレームのカメラ画像データ及び日時情報を動画データとして、ステップS35で保存された超音波画像データ及び日時情報に対応付けて記憶部19に保存し、又はカメラ画像記憶部24に記憶されている複数フレームのカメラ画像データ及び日時情報のうち、ステップS35で保存された超音波画像データに対応する1フレーム分を静止画データとして、ステップS35で保存された超音波画像データ及び日時情報に対応付けて記憶部19に保存し(ステップS36)、超音波画像生成処理を終了する。
【0079】
合成画像データを保存する場合(ステップS34;YES)、装置制御部11は、ステップS33の保存指示に応じて、シネデータ記憶部16に記憶されている複数フレームの超音波画像データとカメラ画像記憶部24に記憶されている複数フレームのカメラ画像データとを日時情報に応じて同じ日時情報のフレームからなるように合成して動画データとしての合成画像データを生成して記憶部19に記憶し、又はシネデータ記憶部16に記憶されている選択された1フレームの超音波画像データとカメラ画像記憶部24に記憶されている同じ日時情報の1フレームのカメラ画像データとを合成して静止画データとしての合成画像データを生成して記憶部19に記憶し(ステップS37)、超音波画像生成処理を終了する。なお、合成画像データも各フレームの日時情報に対応付けて記憶されることとしてもよい。
【0080】
保存された超音波画像データ及びカメラ画像データは、日時情報が対応付けられているため、フリーズ中の画像データ再生と同様に、日時情報を用いて、超音波画像データ再生に同期してカメラ画像データ再生を行うことができる。また、保存された合成画像データは、通常の再生により、超音波画像及びカメラ画像が同期されて再生される。
【0081】
ついで、
図10を参照して、超音波診断装置100で実行される超音波画像転送処理を説明する。超音波画像転送処理は、超音波画像生成処理で生成及び保存された動画の超音波画像データ又は合成画像データを外部の画像サーバーに転送する処理である。
【0082】
超音波診断装置100において、操作入力部18を介して、医師、技師、理学療法士などの操作者から超音波診断に関する操作入力として記憶部19に保存されている転送対象の静止画又は動画の、超音波画像データ又は合成画像データが選択入力されたことをトリガーとして、装置制御部11は、ROMに記憶された超音波画像転送プログラムに従い、超音波画像転送処理を実行する。
【0083】
まず、装置制御部11は、転送対象として合成画像データが選択されたか否かを判別する(ステップS41)。超音波画像データが選択された場合(ステップS41;NO)、装置制御部11は、選択入力された超音波画像データ及び日時情報を記憶部19から読み出して、通信部20を介して、外部の画像サーバーに転送して記憶させる(ステップS42)。
【0084】
そして、装置制御部11は、選択入力された超音波画像データに対応する静止画又は動画のカメラ画像データ及び日時情報を記憶部19から読み出して、通信部20を介して、外部の画像サーバーに転送して、ステップS42で転送された超音波画像データ及び日時情報に対応付けて記憶させ(ステップS43)、超音波画像転送処理を終了する。
【0085】
合成画像データが選択された場合(ステップS41;YES)、装置制御部11は、選択入力された合成画像データを記憶部19から読み出して、通信部20を介して、外部の画像サーバーに転送して記憶させ(ステップS44)、超音波画像転送処理を終了する。
【0086】
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置100は、被検体に超音波を送受信する超音波探触子3から受信した受信信号に基づいて、動画の超音波画像データを生成する超音波画像生成部14と、撮像対象を撮像して動画のカメラ画像データを生成するカメラ部23と、超音波診断に関する操作入力に応じて、カメラ画像データに関する処理を行う装置制御部11と、を備える。このため、動画の超音波画像データ及びカメラ画像データに関し、操作量を低減でき、操作の負担を低減でき、使い勝手を向上できる。
【0087】
また、装置制御部11は、超音波診断に関する操作入力に応じて、超音波画像データに関する処理を行い、当該超音波画像データに関する処理に同期してカメラ画像データに関する処理を行う。このため、超音波画像データに関する処理とカメラ画像データに関する処理とを同期して行うことができる。
【0088】
また、超音波画像データに関する処理は、超音波画像生成部14に超音波画像データを生成開始及び終了させる処理であり、カメラ画像データに関する処理は、カメラ部23にカメラ画像データを生成開始及び終了させる処理である。このため、超音波画像データを生成開始及び終了させる処理の操作入力に連動して、カメラ画像データを生成開始及び終了させる処理を行うことができ、例えば、診療やリハビリの効率を上げることができる。
【0089】
また、超音波画像データに関する処理は、生成された超音波画像データを表示部17に再生、又は再生開始及び終了する処理であり、カメラ画像データに関する処理は、生成されたカメラ画像データを表示部17に再生、又は再生開始及び終了する処理である。このため、超音波画像データを表示部17に再生、又は再生開始及び終了する処理の操作入力に連動して、カメラ画像データを表示部17に再生、又は再生開始及び終了する処理を行うことができ、例えば、診療やリハビリの効率を上げることができ、医師と理学療法士とのコミュニケーション円滑化(疾病の状態、重点的にストレッチする位置(筋肉)がわかるなど)や、患者と理学療法士のコミュニケーション円滑化(リハビリの効果の可視化)を実現できる。また、超音波画像データ及びカメラ画像データの再生により、疾患の程度やリハビリの効果を容易かつ確実に確認(例えば、健側と患側との比較、過去に記録した画像データと現在の画像データとの比較)できる。
【0090】
また、超音波画像データに関する処理は、生成された超音波画像データを記憶部19に保存する処理であり、カメラ画像データに関する処理は、生成されたカメラ画像データを記憶部19に保存する処理である。このため、超音波画像データを保存する処理の操作入力に連動して、カメラ画像データを保存する処理を行うことができる。
【0091】
また、超音波画像データに関する処理は、生成された超音波画像データを転送先の画像サーバーに転送する処理であり、カメラ画像データに関する処理は、カメラ画像データを画像サーバーに転送する処理である。このため、超音波画像データを転送する処理の操作入力に連動して、カメラ画像データを転送する処理を行うことができる。
【0092】
また、装置制御部11は、生成された超音波画像データにフレームごとの生成の日時情報を対応付け、生成されたカメラ画像データにフレームごとの生成の日時情報を対応付ける。このため、日時情報を用いて、超音波画像データの再生に同期してカメラ画像データを容易に再生できる。
【0093】
また、装置制御部11は、超音波画像データの生成及び再生のフレームレートと、カメラ画像データの生成及び再生のフレームレートと、を合わせる。このため、超音波画像データとカメラ画像データとを容易に同期して再生できる。
【0094】
また、装置制御部11は、超音波画像データ及びカメラ画像データに付加情報を付加する。このため、付加情報により、超音波画像データとカメラ画像データとを容易に関連付けでき、付加情報の視認により、その関連を容易に確認できる。
【0095】
また、装置制御部11は、超音波画像データ及びカメラ画像データを合成して合成画像データを生成する。このため、超音波画像及びカメラ画像を含む画像データの容量を低減でき、当該画像データを容易に再生などの処理を行うことができる。
【0096】
(変形例)
上記実施の形態の複数の変形例を説明する。
【0097】
上記実施の形態では、動画の超音波画像データとカメラ画像データとを同期して生成する場合に、超音波画像データとカメラ画像データとに同じ付加情報(
図8、
図9のボディマーク、テキストなど)を付加する構成としたが、これに限定されるものではない。装置制御部11が、超音波画像データとカメラ画像データとに異なる付加情報を付加する構成としてもよい。例えば、カメラ画像データと同期して生成及び保存する場合に、超音波画像データに、同期したカメラ画像データがあることを示すアノテーション(テキスト)を付加する構成としてもよい。
【0098】
また、上記実施の形態では、動画の超音波画像データとカメラ画像データとを同期して生成及び記憶させる方法として、超音波画像データとカメラ画像データとのフレームレートを同じにし、また超音波画像データとカメラ画像データとの各フレームに生成時の日時情報を対応付けて記憶する構成としたが、これに限定されるものではない。
【0099】
例えば、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成前に、それぞれの生成のフレームレートを自由に設定して生成し、各フレームに生成時の日時情報を対応付けて超音波画像データ及びカメラ画像データをシネデータ記憶部16、カメラ画像記憶部24に記憶し、超音波画像データの再生時に、超音波画像データ及びカメラ画像データの各フレームの日時情報を用いて、両方の画像データの再生時間を合わせて、各画像データのフレームレートを同じ又は異にして再生する構成としてもよい。
【0100】
また、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成時に、それぞれの生成のフレームレートを自由に設定して生成及び記憶し、超音波画像データ及びカメラ画像データの再生時に、超音波画像データとカメラ画像データとのフレームレートをどちらか一方に合わせる構成としてもよい。例えば、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの再生時に、フレームレートが大きい一方の画像データに合わせて、当該大きい方のフレームレートと同じになるように、他方の画像データのフレームを補間する構成としてもよく、例えば、カメラ画像データのフレームを補間する構成としてもよい。逆に、装置制御部11が、超音波画像データの再生時に、フレームレートが小さい一方の画像データに合わせて、当該小さい方のフレームレートと同じになるように、他方の画像データのフレームを間引く構成としてもよい。
【0101】
また、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成時に、フレームレートが大きい一方の画像データに合わせて、当該大きい方のフレームレートと同じになるように、他方の画像データのフレームを補間する構成としてもよい。逆に、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成時に、フレームレートが小さい一方の画像データに合わせて、当該小さい方のフレームレートと同じになるように、他方の画像データのフレームを間引く構成としてもよい。
【0102】
また、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成時に、超音波画像データとカメラ画像データとのフレームレートの差が小さくなるように、カメラ画像データ(又は超音波画像データ)の生成のフレームレートを設定する構成としてもよい。例えば、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成時に、フレームレートが大きい一方の画像データに合わせて、当該大きい方のフレームレートと差が小さくなるように、他方の画像データのフレームを補間する構成としてもよい。逆に、装置制御部11が、超音波画像データの生成時に、フレームレートが小さい一方の画像データに合わせて、当該小さい方のフレームレートとの差が小さくなるように、他方の画像データのフレームを間引く構成としてもよい。
【0103】
また、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの再生時に、超音波画像データのフレームレートとカメラ画像データのフレームレートとの差が小さくなるように、カメラ画像データ(又は超音波画像データ)の再生のフレームレートを設定する構成としてもよい。例えば、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの再生時に、フレームレートが大きい一方の画像データに合わせて、当該大きい方のフレームレートと差が小さくなるように、他方の画像データのフレームを補間する構成としてもよい。逆に、装置制御部11が、超音波画像データの再生時に、フレームレートが小さい一方の画像データに合わせて、当該小さい方のフレームレートとの差が小さくなるように、他方の画像データのフレームを間引く構成としてもよい。この構成により、超音波画像データの再生に同期してカメラ画像データを容易に再生できる。
【0104】
また、装置制御部11が、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成時に、カメラ画像データと超音波画像データの生成のフレームレートとを合わせるように又は差が小さくなるように、超音波画像データ生成のフレームレートに関するパラメーター(音線密度、空間コンパウンド、時間平均など)の好ましい設定値を表示部17に表示して操作者に提示する構成としてもよい。この構成によれば、操作者が、超音波画像データ生成のパラメーターを提示された設定値に設定することにより、超音波画像データのフレームレートを、超音波画像データの再生に同期してカメラ画像データを再生するための好ましいフレームレートに容易に設定できる。
【0105】
また、超音波診断装置100において、超音波画像生成処理と並行して、装置制御部11が、カメラ部23で撮影されたライブのカメラ画像データを画像解析して、被検体の所定のポーズ(例えば、患者の所定のリハビリのポーズ)を認識した場合に、表示部17へのガイダンス映像(例えば、リハビリの次の施術指示の動画)の再生制御を行う構成としてもよい。
【0106】
また、超音波診断装置100において、装置制御部11が、カメラ部23で撮影されたライブのカメラ画像データを画像解析して、被検体の所定のポーズ(例えば、患者のリハビリのポーズ)を認識した場合に、表示部17へのガイダンス映像とライブのカメラ画像データとを内容の同期をとって表示する構成としてもよい。例えば、表示部17の画面の左側にガイダンス映像、右側にライブのカメラ画像を表示し、腕の上げ下げの周期などを合わせる、動作を早めてほしい時や、遅くしてほしい時に、ガイダンス映像の再生スピードをライブのカメラ画像の再生スピードに合わせて調整する構成としてもよい。ガイダンス映像は、動画データに限定されるものではなく、音声データのみ、あるいは可動させる向きやリハビリ時の基準軸などの補助情報をライブのカメラ画像に重畳表示する構成としてもよい。
【0107】
また、超音波診断装置100において、装置制御部11が、カメラ部23で撮影されたライブのカメラ画像データを画像解析して、被検体の所定の動作又は表情(例えば、痛がる動作、痛い表情)を認識した場合に、超音波画像データ生成若しくはカメラ画像データ生成、又は超音波画像データ生成に同期したカメラ画像データ生成を制御する構成としてもよい。また、超音波診断装置100において、音声入力部を備え、装置制御部11が、音声入力部で入力された患者の音声データを解析して、被検体の所定の音声(例えば、整形外科では医師が患者に「今の痛みは10のうちどのくらいか」と聞くことがあり、患者の「5の痛さ」の音声)を認識した場合に、超音波画像データ生成若しくはカメラ画像データ生成、又は超音波画像データ生成に同期したカメラ画像データ生成を制御する構成としてもよい。この構成によれば、操作者が超音波画像データ生成の操作をせずとも、超音波画像データ及びカメラ画像データが生成され、使い勝手をさらによくすることができる。
【0108】
また、超音波診断装置100において、装置制御部11が、カメラ部23で撮影されたライブのカメラ画像データを画像解析して、被検体の所定の開始ポーズ(例えば、リハビリの開始ポーズ)を認識した場合に、カメラ画像データ生成及び記憶を開始し、被検体の所定の終了ポーズ(例えば、リハビリの終了ポーズ)を認識した場合に、カメラ画像データ生成及び記憶を終了し、カメラ画像データ生成の開始から終了の間に、当該カメラ画像データ生成に同期して超音波画像データの生成を行う構成としてもよい。この構成でも、操作者が超音波画像データ生成の操作をせずとも、超音波画像データ及びカメラ画像データが生成され、使い勝手をさらによくすることができる。
【0109】
また、超音波診断装置100において、装置制御部11が、生成されたカメラ画像データ及び超音波画像データの少なくとも一方から被検体の動きを解析し、定量化して解析情報としてカメラ画像データ及び超音波画像データの少なくとも一方とともにシネデータ記憶部16及びカメラ画像記憶部24の少なくとも一方に記憶する構成としてもよい。例えば、カメラ画像データから被検体の骨格を画像解析して骨格の角度を算出して解析情報を生成する構成や、超音波画像データから被検体の動きを注目ポイントの移動距離などで解析して定量化した解析情報を生成する構成としてもよい。この構成によれば、解析情報を解析元のカメラ画像データ及び超音波画像データの少なくとも一方とともに記憶及び再生できる。
【0110】
また、超音波診断装置100において、装置制御部11が、操作入力部18を介して、操作者から超音波診断に関する操作入力として、検査終了の指示入力、レポート作成開始の指示入力、又はレポート作成終了の指示入力などを受け付けた場合に、超音波画像データ及びカメラ画像データの生成を終了する制御を行う構成としてもよい。
【0111】
また、超音波診断装置100において、装置制御部11が、カメラ部23を制御して、被検体を含む撮像対象を撮像する構成としたが、超音波探触子3、穿刺針のみなど、被検体を含まない撮像対象を撮像する構成としてもよい。
【0112】
なお、上記実施の形態、変形例における記述は、本発明に係る好適な超音波診断装置、超音波診断装置の作動方法及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0113】
また、以上の実施の形態、変形例における超音波診断装置100を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0114】
100 超音波診断装置
1 超音波診断装置本体
11 装置制御部
12 送信部
13 受信部
14 超音波画像生成部
15 表示処理部
16 シネデータ記憶部
17 表示部
18 操作入力部
19 記憶部
20 通信部
21 計時部
22 カメラ制御部
23 カメラ部
24 カメラ画像記憶部
3 超音波探触子
4 ケーブル
50 カート
51 超音波診断装置取り付け面部
52 ホルダー部