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特許7447534情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理端末および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理端末および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240305BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
G06F3/12 334
G06F3/12 373
G06F3/12 319
B41J29/38
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020026016
(22)【出願日】2020-02-19
(65)【公開番号】P2021131663
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】川口 洋右
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-146199(JP,A)
【文献】特開2014-149624(JP,A)
【文献】特開2016-062568(JP,A)
【文献】特開2011-238225(JP,A)
【文献】特開2020-017124(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプリンターから、前記プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得するロス情報取得部と、
表示部において、前記印刷メディア毎に前記ロス情報を出力させる出力制御部と、
を備え、
前記ロス情報取得部は、
前記未印刷領域のコストに関する情報を算出し、前記ロス情報として取得し、
前記印刷メディアの使用量と前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分に対して前記印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる未印刷ロスコストを含む前記コストを算出する情報処理装置。
【請求項2】
前記履歴情報には、前記印刷メディア毎のエラーの履歴が含まれ、
前記ロス情報取得部は、
前記エラーによって印刷不可能であった前記印刷メディアの使用量に対して前記印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる廃棄ロスコストと前記未印刷ロスコストとの和を含む前記コストを算出する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記履歴情報には、前記印刷メディア毎のエラーの履歴として、印刷が実行されたものの印刷成果物としての基準を満たさなかった場合の履歴が含まれ、
前記ロス情報取得部は、
前記エラーによって前記基準を満たさなかった前記印刷メディアの使用量に対して前記印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる廃棄ロスコストと前記未印刷ロスコストとの和を含む前記コストを算出する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ロス情報取得部は、
前記印刷メディアの使用量と前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分を前記印刷メディアの使用量で除して得られるロス発生率を含む前記ロス情報を取得する、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピューターを、
複数のプリンターから、前記プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得する履歴情報取得部、
前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得するロス情報取得部、
表示部において、前記印刷メディア毎に前記ロス情報を出力させる出力制御部、
として機能させ、
前記ロス情報取得部は、
前記未印刷領域のコストに関する情報を算出し、前記ロス情報として取得し、
前記印刷メディアの使用量と前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分に対して前記印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる未印刷ロスコストを含む前記コストを算出する情報処理プログラム。
【請求項6】
表示部と制御部とを備える情報処理端末であって、
前記制御部は、
複数のプリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報に基づいて取得された、前記印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を、前記印刷メディア毎に前記表示部に出力させ、
前記ロス情報は、前記未印刷領域のコストに関する情報を算出して取得された情報であって、前記コストは、前記印刷メディアの使用量と前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分に対して前記印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる未印刷ロスコストを含む、
情報処理端末。
【請求項7】
複数のプリンターから、前記プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得し、
前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得し、
表示部において、前記印刷メディア毎に前記ロス情報を出力させ、前記ロス情報は、前記未印刷領域のコストに関する情報を算出して取得された情報であって、前記コストは、前記印刷メディアの使用量と前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分に対して前記印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる未印刷ロスコストを含む、
情報処理方法。
【請求項8】
複数のプリンターから、前記プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得するロス情報取得部と、
表示部において、前記印刷メディア毎に前記ロス情報を出力させる出力制御部と、
を備え、
前記ロス情報取得部は、
前記印刷メディアの使用量と前記印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分を前記印刷メディアの使用量で除して得られるロス発生率を含む前記ロス情報を取得する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理端末および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷物を商材とする業態における利益を見積もる作業または処理を支援する情報処理装置が知られている。特許文献1には、印刷にかかるコストのうち印刷メディア(印刷媒体)の媒体価格および消費量に着目して印刷ジョブのコストを算出し、当該印刷ジョブを所定時間実行することで得られる利益の指標値を算出する情報処理装置が開示されている。このような指標値は、受注時の価格設定に活用されることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-53347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術においては、印刷ジョブの実行に伴う印刷メデイア毎の未印刷領域の量であるロスを特定することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための情報処理装置は、複数のプリンターから、プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、履歴情報に基づいて、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得するロス情報取得部と、表示部において、印刷メディア毎にロス情報を出力させる出力制御部と、を備える。
【0006】
上記課題を解決するための情報処理プログラムは、コンピューターを、複数のプリンターから、プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得する履歴情報取得部、履歴情報に基づいて、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得するロス情報取得部、表示部において、印刷メディア毎にロス情報を出力させる出力制御部、として機能させる。
【0007】
上記課題を解決するための情報処理端末は、表示部と制御部とを備える情報処理端末であって、制御部は、複数のプリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報に基づいて取得された、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を、印刷メディア毎に表示部に出力させる。
【0008】
上記課題を解決するための情報処理方法は、複数のプリンターから、プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得し、履歴情報に基づいて、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得し、表示部において、印刷メディア毎にロス情報を出力させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理装置を含む情報収集システムを示すブロック図。
図2】プリンターの構成を示すブロック図。
図3】履歴情報を示す図。
図4】印刷メディア設定情報に含まれる情報を説明するための図。
図5】仲介装置の構成を示すブロック図。
図6】情報処理装置の構成を示すブロック図。
図7】情報処理端末の構成を示すブロック図。
図8】統計情報の表示例を示す図。
図9】履歴情報送信処理のフローチャート。
図10】情報出力処理のフローチャート。
図11】統計情報の表示例を示す図。
図12】統計情報の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)システム構成:
(1-1)プリンターの構成:
(1-2)仲介装置の構成:
(1-3)情報処理装置の構成:
(1-4)情報処理端末の構成:
(2)履歴情報送信処理:
(3)情報出力処理:
(4)他の実施形態:
【0011】
(1)システム構成:
図1は、情報処理装置を含む情報収集システムの一例を模式的に示す図である。情報収集システム1は、情報処理装置10,情報処理端末20,プリンター30,仲介装置40を備える。本実施形態において、情報処理装置10,情報処理端末20,仲介装置40は、インターネットNTを介して互いに通信することが可能である。
【0012】
本実施形態において、情報処理装置10は、プリンター30によって印刷が行われた履歴を示す履歴情報を収集し、記録する。仲介装置40は、複数のプリンター30に接続されており、各プリンター30で収集された履歴情報を取得し、インターネットNTを介して情報処理装置10に対して送信する。仲介装置40やプリンター30の台数は限定されず、異なる施設に設置されたプリンター30のそれぞれから異なる仲介装置40が履歴情報を収集してもよい。
【0013】
本実施形態において、情報処理装置10は、既定のトリガー毎(例えば、一定時間毎、情報送信要求の発生毎等)に履歴情報を統計して、後述するロス情報を含む統計情報を取得する。情報処理端末20は、情報処理装置10で生成された統計情報を閲覧することが可能なタブレット端末等の端末である。すなわち、情報処理端末20の利用者が、情報処理端末20を操作して統計情報の閲覧要求を行うと、情報処理装置10から統計情報が送信される。情報処理端末20は、統計情報を受信し、表示部に表示させる。図7は、表示部に表示される画面の例を示している(詳細は後述)。
【0014】
(1-1)プリンターの構成:
図2は、プリンター30の構成を示すブロック図である。プリンター30は、プロセッサー30aと、通信部30bと、不揮発性メモリー30cと、印刷部30dと、UI部30eと、を備える。プロセッサー30aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー30cに記録された種々のプログラムを実行しプリンター30の各部を制御することができる。なお、プロセッサー30aは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばCPUに変えてASICが採用されても良いし、CPUとASICとが協働する構成であっても良い。
【0015】
通信部30bは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。また、通信部30bは、プリンター30に装着された各種のリムーバブルメモリーと通信するためのインターフェースを含む。プリンター30は、当該通信部30bを介して仲介装置40と通信することが可能である。
【0016】
印刷部30dは、本実施形態においては、インクジェット方式や電子写真方式等の各種の印刷方式で各種の印刷媒体に印刷を実行するためのアクチュエーターや各種装置、センサー30d1、駆動回路、機械部品等を備えている。センサー30d1は、プリンター30において変化し得る各種の検出対象を検出するセンサーを含む。具体的には、本実施形態おいてセンサー30d1には、温度センサー、湿度センサー、気圧センサーが含まれる。プリンター30は、温度センサー、湿度センサー、気圧センサーによって、プリンター30が設置された場所の温度、湿度、気圧を検出することができる。これらのセンサーは一例であり、他のセンサーによって他の検出対象が検出されてもよいし、センサーの少なくとも一部が省略されてもよい。
【0017】
UI部30eは、タッチパネルディスプレイや各種のキーやスイッチ等を含む。タッチパネルディスプレイは、プロセッサー30aの制御に基づいて様々な情報を表示する表示パネルと、当該表示パネルに重ねられたタッチ検出パネルとを備え、人の指等によるタッチ操作を検出する。プロセッサー30aは、UI部30eを介して利用者の操作内容を取得することができる。また、プロセッサー30aは、UI部30eのディスプレイに各種の情報を表示し利用者に通知することができる。
【0018】
本実施形態においては、利用者がUI部30eを操作することにより、各種の設定を行うことが可能である。例えば、利用者は、印刷に使用される印刷メディアの名称を指定することが可能であり、当該印刷メディアを使用して実行される印刷の際のアクチュエーターの状態を設定可能である。例えば、プリンター30が印刷後のインクを乾燥させるためのヒーターを備えている場合、ヒーター温度(目標温度)を設定可能である。
【0019】
プリンター30が備えるアクチュエーターにおいても、各種の設定が可能である。例えば、印刷メディアとキャリッジとの距離を調整するプラテンギャップの調整が可能である場合、当該距離に対応した調整値を設定可能である。また、ロール紙等のように巻いてある状態の印刷メディアをプリンター30が用いる場合は、印刷メディアに作用する張力(メディアテンション)を調整可能である。これらの各種の調整は、公知の各種の機構によって実現可能であり、利用者は、UI部30eに対する操作によって各種の設定を行うことができる。
【0020】
むろん、各種の設定は、少なくとも一部が自動的に行われてもよい。例えば、印刷メディア名が設定されると、他の設定項目に対しては自動的に印刷メディアに合わせた設定値が設定される構成であってもよい。この場合においても、任意の項目の設定が変更可能であってよい。プリンター30は、プリンター30に接続された記録メディアから文書や画像データ等を読み出して印刷ジョブを実行してもよいし、プリンター30に接続されたコンピューターから指示された印刷ジョブを実行してもよい。後者であれば、各種の設定はコンピューターで実行されるプリンタードライバーによって特定されてもよい。
【0021】
本実施形態においてプリンター30は、印刷業者が有する施設内に複数台設置され、印刷業者が受注した各種の印刷依頼に応じて並行して印刷が実施され得る。また、印刷業者は複数の施設を所有し得るとともに、各施設に複数台にプリンター30が設置され得る。さらに、異なる複数の印刷業者が各印刷業者の施設内で複数のプリンター30を稼働させ得る。また、本実施形態では、プリンター30は、ロール紙等のように巻いてある状態の印刷メディアを用いる。
【0022】
本実施形態において、各プリンター30は、印刷ジョブを実行すると、印刷の履歴を示す履歴情報を生成し、仲介装置40に対して送信する。このために、本実施形態においては、図示しない履歴情報送信プログラムが記録されており、印刷ジョブが実行されると、プロセッサー30aは、当該履歴情報送信プログラムに従って送信処理を実行する。
【0023】
図3は、プリンター30から送信される履歴情報HIの例を示す図である。本実施形態において履歴情報HIは、印刷ジョブ毎に生成される。履歴情報HIには、ジョブ情報、エラー情報、印刷メディア設定情報、設置環境情報が含まれている。ジョブ情報は、印刷ジョブを識別するための情報であり、本実施形態においては印刷ジョブを識別するジョブIDである。プロセッサー30aは、予め決められた規則に基づいてジョブIDを特定し、履歴情報HIに含める。むろんジョブ情報は他の態様の情報、例えば、印刷ジョブの実行日時等であってもよい。
【0024】
エラー情報は、印刷ジョブの過程で発生したエラーの種類を示す情報であって印刷メディア毎のエラーの履歴を示す情報である。プロセッサー30aは、印刷ジョブの終了を検知可能(例えば、既定量の印刷後に既定量の印刷メディアの搬送が実行されたことを検知する等)である。また、印刷の過程でプリンター30においてエラーが発生した場合、プロセッサー30aは、エラーの発生を検出し、その種類を特定可能である。すなわち、エラーの態様は予め決められており、印刷メディアの搬送停止やインク吐出の不具合など、エラーの態様毎に予めエラーIDが付与されている。プロセッサー30aは、各種の態様のエラーが発生したことを検出可能であり、検出されたエラーの態様に対応したエラーIDを特定し、履歴情報HIに含める。
【0025】
印刷メディア設定情報は、印刷メディアの設定に関する情報であり、UI部30eに対する操作等で設定された印刷メディアに関する設定を示している。具体的には、本実施形態においては、印刷メディア名、印刷メディア搬送量、印刷メディア残量、印刷メディア幅、印刷領域の大きさ、ヒーター温度設定、メカパラメーターが印刷メディア設定情報に含まれる。
【0026】
図4は、印刷メディア設定情報に含まれる情報である、印刷メディア搬送量および印刷メディア幅と、印刷領域の大きさを説明するための図である。図4には、ロールRに巻かれている状態の印刷メディアMDが示されている。矢印AWは、印刷メディアMDがロールRから巻き出される方向、すなわち印刷メディアMDの搬送方向を示している。図4を用いて説明すると、印刷メディア搬送量は、印刷メディアMDが矢印AWの方向に巻き出された長さのことであり、印刷メディアMDを搬送するロール(例えば、ロールRやニップロール)の回転量によって特定される。印刷メディア幅は、矢印AWの方向と直交する方向の印刷メディアの長さWDのことである。印刷領域は、印刷対象となった印刷データが印刷メディアMDに印刷された際に占める矩形領域のことであり、図4においては、破線の矩形領域ARとして示されている。印刷領域の大きさとは、矩形領域ARの面積のことである。未印刷領域とは、印刷メディアMDのうち印刷領域以外の領域のことである。
【0027】
すなわち、印刷ジョブが実行されると、プロセッサー30aは、設定された印刷メディア名を特定し、履歴情報HIに含める。また、プロセッサー30aは、印刷ジョブによる印刷で搬送された印刷メディアの搬送量(搬送方向の長さ)を特定し、印刷メディア搬送量として取得する。なお、印刷メディアの搬送量は、センサーによって検出されてもよいし、搬送ローラーの回転量等によって検出されてもよいし、種々の態様であってよい。エラーによって印刷が停止した場合に未印刷領域を使用していない領域とみなすためには、センサーや搬送ローラーの回転量など、実際の搬送量が特定可能な態様が採用されることが好ましい。
【0028】
さらに、プロセッサー30aは、印刷ジョブ開始前の印刷メディア残量から印刷メディア搬送量を減じることで印刷メディア残量を特定し、履歴情報HIに含める。なお、印刷ジョブ開始前の印刷メディア残量は、不揮発性メモリー30cに記録されており、プリンター30に対する印刷メディアの蓄積開始後、初めての印刷の場合、印刷メディア残量は初期蓄積量である。むろん、印刷メディア残量の単位は任意であり長さ以外にも種々の単位、例えば、百分率等で表されてもよい。また、印刷メディア残量センサーによって印刷メディアの残量が特定されてもよい。
【0029】
さらに、プロセッサー30aは、使用された印刷メディアの印刷メディア幅(搬送方向と直交する方向の長さ)を特定し、履歴情報HIに含める。印刷メディア幅は、種々の手法で特定されてよい。例えば、印刷メディア名に対して予め印刷メディア幅が対応づけられて、不揮発性メモリー30cに記録されており、プロセッサー30aが当該印刷メディア幅を取得する構成を採用可能である。また、センサー等によって印刷メディア幅が検出されてもよい。
【0030】
さらに、プロセッサー30aは、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさを特定し、履歴情報HIに含める。本実施形態では、印刷領域の大きさとは、面積のことである。印刷領域の大きさは、種々の手法で特定されてよい。例えば、印刷対象となった印刷データの画像サイズと、印刷に適用された解像度の値と、に基づいて、プロセッサー30aが当該印刷領域の大きさを取得する構成を採用可能である。また、印刷データが印刷された印刷メディアである印刷成果物全体のうち印刷領域が占める領域の割合から印刷領域の大きさが特定されてもよい。
【0031】
さらに、プロセッサー30aは、印刷後のインクを乾燥させるためのヒーターに対する設定温度を特定し、履歴情報HIに含める。さらに、プロセッサー30aは、プリンター30の機構のメカパラメーター(メディアテンション、プラテンギャップ、印刷メディア送り量、乾燥時間等)を特定し、履歴情報HIに含める。
【0032】
設置環境情報は、印刷メディアに影響を与え得る環境に関する情報であり、プロセッサー30aは、センサー30d1に含まれる温度センサー、湿度センサー、気圧センサーの検出値を取得する。そして、温度、湿度、気圧の検出値を履歴情報HIに含める。プロセッサー30aは、印刷ジョブが終了すると、または、エラーによって中断すると、以上のような履歴情報HIを生成する。さらに、プロセッサー30aは、通信部30bを介して、当該履歴情報HIを仲介装置40に対して送信する。
【0033】
(1-2)仲介装置の構成:
図5は、仲介装置40の構成を示すブロック図である。仲介装置40は、プロセッサー40aと、通信部40bと、不揮発性メモリー40cと、を備える。プロセッサー40aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー40cに記録された種々のプログラムを実行し仲介装置40の各部を制御することができる。なお、プロセッサー40aは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばCPUに変えてASICが採用されても良いし、CPUとASICとが協働する構成であっても良い。
【0034】
通信部40bは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。仲介装置40は、当該通信部40bを介してプリンター30および情報処理装置10と通信することが可能である。本実施形態においてプロセッサー40aは、不揮発性メモリー40cに記録された図示しない情報仲介プログラムを実行する。当該情報仲介プログラムが実行されると、プロセッサー40aは、履歴情報HIの送信要求がプリンター30から出力されることを待機する。送信要求が行われると、プロセッサー40aは、要求を行ったプリンター30から通信部40bを介して履歴情報HIを取得し、不揮発性メモリー40cに記録する。
【0035】
さらに、プロセッサー40aは、通信部40bを介して、履歴情報HIを情報処理装置10に送信する。この結果、情報処理装置10は、履歴情報HIを蓄積する。なお、履歴情報HIの送信タイミングは種々のタイミングであってよく、一定期間毎等であってもよい。また、仲介装置40からプリンター30に履歴情報HIの送信要求を行い、プリンター30が当該送信要求に応じて履歴情報HIを送信する構成等であってもよい。
【0036】
(1-3)情報処理装置の構成:
図6は、情報処理装置10の構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、プロセッサー10aと、通信部10bと、不揮発性メモリー10cと、を備える。プロセッサー10aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー10cに記録された種々のプログラムを実行し情報処理装置10の各部を制御することができる。なお、プロセッサー10aは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばCPUに変えてASICが採用されても良いし、CPUとASICとが協働する構成であっても良い。
【0037】
通信部10bは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。情報処理装置10は、当該通信部10bを介して仲介装置40および情報処理端末20と通信することが可能である。履歴情報HIは、仲介装置40によって複数のプリンター30から収集され、情報処理装置10に送信されることによって情報処理装置10に記録される。情報処理装置10は、当該履歴情報HIを解析することによってプリンター30に関連する種々の分析を行うことができる。
【0038】
本実施形態においては、当該解析により、プリンター30で使用される印刷メディアの選定を支援するためのロス情報LIを含む統計情報SIを取得する。このためにプロセッサー10aは、不揮発性メモリー10cに記録された図示しない情報処理プログラムを実行する。情報処理プログラムが実行されると、プロセッサー10aは、履歴情報取得部10a1,ロス情報取得部10a2,出力制御部10a3として機能する。
【0039】
履歴情報取得部10a1は、複数のプリンター30から、プリンター30での印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報HIを取得する機能である。ここでいう印刷メディアの使用量を示す履歴情報とは、印刷メディア搬送量と、印刷メディア幅と、のことである。プロセッサー10aは、履歴情報取得部10a1の機能により、通信部10bを介して、履歴情報HIを仲介装置40から受信する。履歴情報HIが取得されると、プロセッサー10aは、履歴情報取得部10a1の機能により、当該履歴情報HIを不揮発性メモリー10cに記録する。なお、履歴情報HIの収集タイミングは種々のタイミングであってよく、一定期間毎等であってもよい。また、仲介装置40、情報処理装置10のいずれか一方から履歴情報HIの送信要求を行い、当該送信要求に応じて履歴情報HIの授受のための通信が行われる構成等であってもよい。
【0040】
ロス情報取得部10a2は、履歴情報HIに基づいて、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報LIを取得する機能である。プロセッサー10aは、ロス情報取得部10a2の機能により、予め決められたトリガー毎(例えば、一定期間毎、ロス情報要求時等)に履歴情報HIに基づいてロス情報LIを取得する。すなわち、プロセッサー10aは、ロス情報取得部10a2の機能により、不揮発性メモリー10cに記録された履歴情報HIに含まれる印刷メディア設定情報を参照し、印刷に使用された印刷メディア使用量(印刷メディア搬送量および印刷メディア幅)を示す情報と、当該印刷における印刷領域の大きさを示す情報と、を印刷メディア毎に取得する。プロセッサー10aは、これら取得した情報を当該印刷メディア名に対応づける。本実施形態では、印刷メディア毎の、印刷メディア搬送量および印刷メディア幅と、印刷領域の大きさと、を印刷メディア毎の未印刷領域を間接的に示すロス情報LIとして取得する。他の実施形態では、プロセッサー10aは、印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値から、印刷領域の大きさ(面積)を示す値を引くことによって取得される値を、印刷メディア毎の未印刷領域を直接的に示す情報として、上述したロス情報LIに含んで取得してもよい。
【0041】
また、本実施形態において、プロセッサー10aは、履歴情報HIに基づいて、ジョブ実行数、エラー実行数、エラーの発生率を算出する。すなわち、プロセッサー10aは、同一の印刷メディア名の印刷メディアが使用された印刷ジョブの数(同一の印刷メディア名の印刷メディアに対応づけられたジョブIDの数)をカウントしてジョブ実行数とする。プロセッサー10aは、当該ジョブ実行数を当該印刷メディア名に対応づける。
【0042】
また、プロセッサー10aは、同一の印刷メディア名の印刷メディアに対応づけられたエラーIDの数をカウントしてエラー数とする。プロセッサー10aは、当該エラー数を当該印刷メディア名に対応づける。さらに、プロセッサー10aは、エラー数をジョブ実行数で除した値をエラーの発生率として取得する。プロセッサー10aは、当該エラーの発生率を当該印刷メディア名に対応づける。プロセッサー10aは、履歴情報HIから同一の印刷メディア名毎に対応づけられたロス情報LIに対して、さらに、ジョブ実行数と、エラー数と、エラーの発生率とを対応づけて統計情報SIとし、不揮発性メモリー10cに記録する。
【0043】
出力制御部10a3は、表示部において、印刷メディア毎にロス情報を出力させる機能である。プロセッサー10aは、出力制御部10a3の機能により、情報処理端末20からの統計情報の送信要求に応じ、通信部10bを介して統計情報SIを情報処理端末20に送信する。この結果、情報処理端末20が備える表示部20dにロス情報LIを含む統計情報SIが出力(表示)される。
【0044】
(1-4)情報処理端末の構成:
図7は、情報処理端末20の構成を示すブロック図である。情報処理端末20は、プロセッサー20aと、通信部20bと、不揮発性メモリー20cと、表示部20dと、を備える。プロセッサー20aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー20cに記録された種々のプログラムを実行し情報処理端末20の各部を制御することができる。なお、プロセッサー20aは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばCPUに変えてASICが採用されても良いし、CPUとASICとが協働する構成であっても良い。
【0045】
通信部20bは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。情報処理端末20は、当該通信部20bを介して情報処理装置10と通信することが可能である。表示部20dは、任意の画像を表示するディスプレイであり、本実施形態にかかる表示部20dは入力部としてのタッチパネルを備えている。従って、プロセッサー10aは、表示部20dのタッチパネルに対する操作に応じた入力内容を取得することができる。
【0046】
本実施形態においてプロセッサー20aは、不揮発性メモリー20cに記録された図示しない情報処理プログラムを実行する。情報処理プログラムが実行されると、プロセッサー20aは、制御部20a1として機能する。制御部20a1は、不揮発性メモリー20cに記録された統計情報SIを、印刷メディア毎に表示部に出力させる機能である。
【0047】
本実施形態において情報処理端末20の利用者は、表示部20dのタッチパネルに対する操作等によって統計情報SIの表示の開始を指示する。プロセッサー20aが制御部20a1の機能により当該指示を受け付けると、プロセッサー20aは制御部20a1の機能により通信部20bを介して統計情報SIの送信要求を出力する。当該送信要求に応じて情報処理装置10が統計情報SIを送信すると、プロセッサー20aは、制御部20a1の機能により通信部20bを介して統計情報SIを受信し、不揮発性メモリー20cに記録する。
【0048】
そして、プロセッサー20aは、制御部20a1の機能により、ロス情報LIを含む統計情報SIを表示部20dに表示させる。図8は、表示部20dにおける統計情報SIの表示例を示す図である。図8に示す表示例においては、下部に印刷メディア名毎に各種の情報が一覧表に示されている。また、上部に印刷メディア名毎の情報がグラフによって示されている。
【0049】
具体的には、図8に示す一覧表においては最も左の列に印刷メディア名が示されている。また、印刷メディア名より右の列においては、印刷領域、印刷メディア搬送量、印刷メディア幅、ジョブ実行数、エラー数、エラー発生率、印刷メディアジャムが示されている。すなわち、プロセッサー20aは、表示部20dを制御し、統計情報SIを参照し、各印刷メディア名に対応づけられた印刷領域、印刷メディア搬送量、印刷メディア幅、ジョブ実行数、エラー数、エラー発生率の数値を一覧表に表示させる。さらに、プロセッサー20aは、統計情報SIから、印刷メディア名毎に特定のエラーの種類の発生数(図8に示す例においては印刷メディアジャムの発生数)を取得する。プロセッサー20aは、表示部20dを制御し、印刷メディアジャムを一覧表に表示させる。
【0050】
さらに、プロセッサー20aは、一覧表に表示された情報の1項目についての円グラフを生成し、表示部20dを制御して上部に円グラフで表示させる。図8に示す例においては、印刷メディア名毎の印刷メディア搬送量が円グラフで表示されている。図8に示す例においては、特定の印刷メディア名についての特定の項目が円グラフの右側に併記される。すなわち、図8に示す例においては、印刷メディア名が「写真用紙(薄)」という印刷メディアのエラー数、エラー発生率、印刷メディアジャムの発生数が表示されている。
【0051】
なお、印刷メディア名における厚、薄は印刷メディアの厚さが厚い印刷メディア、薄い印刷メディアを示している。図8に示された一覧表には、5種類の印刷メディアの情報が示されているが、当該一覧表は、紙面下方向にスクロールすることができ、紙面下方向には別の種類の印刷メディアの情報が示されていてもよい。むろん、別の種類の印刷メディアには、印刷メディア幅が36インチとは異なる長さの印刷メディアが含まれていてもよい。図8は、統計情報SIの表示例であり、むろん、統計情報SIに含まれる他の項目が表示されてもよいし、図8に示す項目の少なくとも一部が表示されなくてもよい。さらに、統計情報SIに基づいて加工された情報(例えば、特定の種類のエラーの発生率等)が表示されてもよい。本実施形態では、印刷メディア毎の未印刷領域を間接的に示すロス情報LIとして、印刷メディア毎の、印刷メディア搬送量および印刷メディア幅(印刷メディア使用量)と、印刷領域の大きさと、が表示されている。他の実施形態では、印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値から、印刷領域の大きさ(面積)を示す値を引くことによって、未印刷領域の大きさ(面積)を示す値を取得し、当該値を印刷メディア毎の未印刷領域を直接的に示す情報としてロス情報LIに含み、当該ロス情報LIを表示部20dに表示させてもよい。
【0052】
利用者は、表示部20dに対する入力操作によって表示内容を変化させる指示を行うことができ、プロセッサー20aは、入力操作に応じた内容に表示内容を変化させる。変化の態様は種々の態様であってよい。例えば、円グラフとして表示させる表示対象の項目を変更させることが可能であってよい。より具体的には、利用者が表示部20dに対する入力操作によって印刷領域を選択することにより、印刷メディア名毎の印刷領域の円グラフを表示させる構成等が採用されてもよい。むろん、グラフの態様は円グラフに限定されない。さらに、一覧表において、ソートが可能であってよい。例えば、利用者が表示部20dに対する入力操作によって、ソートの際のキーとなる項目および昇順(または降順)を指示することで、任意の項目をキーとした一覧表が表示される構成であってもよい。
【0053】
以上のような本実施形態によれば、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報が表示部に出力される。このため、印刷ジョブの実行に伴う印刷メデイア毎のロスを把握することによって、利用者は利益を向上させる方策を検討することができる。また、印刷メデイア毎のロスを把握することにより、印刷メディアの在庫が切れるタイミングを予測する精度が向上されることから、印刷メディアの在庫切れが起こる可能性を低減することができる。すなわち、印刷メディアの在庫切れによりプリンターが稼働できない期間が発生しにくくなることから、印刷メデイア毎のロスを把握することは、プリンターの稼働率向上にも寄与する。
【0054】
(2)履歴情報送信処理:
図9は、プロセッサー30aが実行する履歴情報送信処理を示すフローチャートである。履歴情報送信処理は、プリンター30が起動されると実行される。履歴情報送信処理が実行されると、プロセッサー30aは、印刷ジョブが終了したか否か判定する(ステップS100)。すなわち、プロセッサー30aは、印刷ジョブの終了コマンドまで実行し、各コマンドによる処理が最後まで実施された場合に印刷ジョブが終了したと判定する。
【0055】
ステップS100において、印刷ジョブが終了したと判定されない場合、プロセッサー30aは、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、プロセッサー30aは、印刷ジョブの終了コマンドまでの全ての処理が最後まで実行されずに印刷が停止した場合、エラーが発生したとみなす。ステップS105において、エラーが発生したと判定されない場合、プロセッサー30aはステップS100以降の処理を繰り返す。
【0056】
ステップS105において、エラーが発生したと判定された場合、プロセッサー30aは、印刷部30dの各部の状態に基づいてエラーの種別を取得する(ステップS110)。ステップS100において印刷ジョブが終了したと判定された場合、または、ステップS110においてエラー種別が取得された場合、プロセッサー30aは、直前に実行開始された印刷ジョブに関する履歴情報HIを生成する(ステップS115)。すなわち、プロセッサー30aは、ジョブIDを生成し履歴情報HIに対応づける。また、プロセッサー30aは、印刷ジョブの実行時の設定を参照し、印刷メディア名、印刷メディア幅、印刷領域の大きさ、ヒーター温度設定、メカパラメーターを取得し、履歴情報HIに対応づける。
【0057】
さらに、プロセッサー30aは、印刷ジョブによる印刷で搬送された印刷メディア搬送量(搬送方向の長さ)に基づいて印刷メディア搬送量を特定する。また、印刷メディア搬送量に基づいて印刷メディア残量を特定する。プロセッサー30aは、印刷メディア搬送量および印刷メディア残量を履歴情報HIに対応づける。さらに、プロセッサー30aは、センサー30d1の出力に基づいてプリンター30の設置環境の温度、湿度、気圧を取得し、履歴情報HIに対応づける。
【0058】
さらに、ステップS110を経てステップS115が実行された場合、プロセッサー30aは、さらに、エラー情報を履歴情報HIに対応づける。すなわち、プロセッサー30aは、ステップS110で取得されたエラーの種別に対応するエラーIDを履歴情報HIに対応づける。
【0059】
次に、プロセッサー30aは、履歴情報HIを送信する(ステップS120)。すなわち、プロセッサー30aは、通信部30bを介して仲介装置40に対して送信要求を出力する。仲介装置40から当該送信要求に対する応答があると、プロセッサー30aは、通信部30bを介して履歴情報HIを仲介装置40に送信する。以後、プロセッサー30aは、ステップS100以降の処理を繰り返す。なお、仲介装置40においてプロセッサー40aは、既定のタイミングで通信部40bを介して、履歴情報HIを情報処理装置10に送信する。この際、仲介装置40は、前回、情報処理装置10に対して履歴情報HIを送信した後に、新たに取得された履歴情報HIを情報処理装置10に対して送信する。この結果、情報処理装置10は、複数のプリンター30のそれぞれで実行された印刷ジョブのそれぞれの履歴情報HIを収集することができる。
【0060】
(3)情報出力処理:
図10は、プロセッサー10aが実行する情報出力処理を示すフローチャートである。情報出力処理は、履歴情報HIが情報処理装置10の不揮発性メモリー10cに記録されている状態で実行される。情報処理端末20において、利用者が表示部20dのタッチパネルに対する操作等によって統計情報SIの表示の開始を指示すると、プロセッサー20aは、通信部20bを介して統計情報の送信要求を情報処理装置10に送信する。
【0061】
プロセッサー10aは、ロス情報取得部10a2の機能により、当該送信要求を受け付けたか否か、通信部10bを介して監視する(ステップS200)。ステップS200において、送信要求を受け付けたと判定された場合、プロセッサー10aは、履歴情報HIに基づいてロス情報LIを含む統計情報SIを取得する(ステップS205)。
【0062】
すなわち、プロセッサー10aは、ロス情報取得部10a2の機能により、不揮発性メモリー10cに記録された履歴情報HIに含まれる印刷メディア設定情報を参照し、同一の印刷メディア名が対応づけられた情報(印刷メディア搬送量および印刷メディア幅と印刷領域の大きさ)を抽出し、当該印刷メディア名に対応づけられた情報に変換して印刷メディア名毎のロス情報LIを取得する処理を、各印刷メディア名について実施する。さらに、プロセッサー10aは、印刷メディア名毎のジョブ実行数、エラー実行数、エラーの発生率を算出し、算出した各種情報を印刷メディア名に応じてロス情報LIに対応づけることにより、統計情報SIを取得する。
【0063】
次に、プロセッサー10aは、出力制御部10a3の機能により、統計情報SIを送信する(ステップS210)。すなわち、プロセッサー10aは、通信部10bを介して、統計情報SIを情報処理端末20に対して送信する。統計情報SIを受信すると、情報処理端末20は、プロセッサー20aが表示部20dを制御し、統計情報SIを表示する。この結果、図8に示されるような統計情報SIの表示が行われる。
【0064】
(4)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、上述の実施形態においては、仲介装置40が履歴情報を収集して情報処理装置10に対して送信する構成であるが、履歴情報は、仲介装置40を介さずに、プリンター30から直接、情報処理装置10に対して送信されてもよい。また、上述の実施形態においては、情報処理装置10において履歴情報が記録され、ロス情報を含む統計情報が生成されるが、これらの処理の少なくとも一部が情報処理端末20で実施されてもよい。また、情報処理装置10が備える表示部において統計情報の表示が行われてもよい。
【0065】
さらに、情報処理端末20の態様はタブレット端末に限定されず、他の可搬型の端末であってもよいし、据置型であってもよい。また、情報処理端末20の機能が情報処理装置10や仲介装置40に組み込まれていてもよい。
【0066】
履歴情報取得部は、複数のプリンターから、プリンターでの印刷に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさと、を示す履歴情報を取得することができればよい。すなわち、履歴情報取得部は、複数のプリンターで実際に印刷された場合に使用された印刷メディアの使用量と、印刷が行われた印刷メディアにおける印刷領域の大きさとを対応づけた履歴情報を取得することができればよい。履歴情報は、印刷メディア毎のロス(未印刷領域の量)を統計するための基になる情報であり、少なくとも未印刷領域の量と印刷メディアとの対応関係を示す情報を含む。印刷メディアを示す情報の態様は、種々の態様であってよい。例えば、印刷メディアの識別情報(IDや名称等)が挙げられる。
【0067】
印刷メディアは、プリンターで使用され、印刷が行われる対象である。従って、紙に限定されず、布や各種の樹脂など、印刷可能なあらゆる対象が印刷メディアとなり得る。また、印刷メディアは、印刷メディアの識別情報(IDや名称等)によって定義されてもよい。
【0068】
印刷メディアは、種々の態様で定義可能である。例えば、印刷メディアの特徴(印刷メディア自体の素材、コート材の種類、厚さ、供給態様等)によって印刷メディアの種類を分類することで定義されてもよい。また、印刷メディアの用途(写真印刷、文字印刷、ポスター印刷等)によって印刷メディアの種類を分類することで定義されてもよい。さらに、印刷メディアのメーカーによって印刷メディアの種類を分類することで定義されてもよい。むろん、これらの組み合わせであってもよい。
【0069】
ロス情報取得部は、履歴情報に基づいて、印刷メディア毎の未印刷領域を示すロス情報を取得することができればよい。すなわち、ロス情報取得部は、少なくとも、印刷メディア毎にロス(未印刷領域の量)の多寡に関する情報をロス情報として取得することができればよい。
【0070】
出力制御部は、表示部において、印刷メディア毎にロス情報を含む統計情報を出力させることができればよい。すなわち、出力制御部は、印刷メディアの選定に関与する者が視認する表示部に対して、印刷メディア毎の統計情報を出力することができればよい。表示部は、情報処理装置と一体の装置であってもよく、別の装置であってもよい。また、上述の実施形態のように、表示部と情報処理装置とは、物理的に離れた位置に設置されてもよいし、近接した位置(例えば、同一の部屋内等)に設置されてもよい。
【0071】
ロス情報は、利用者が印刷メデイア毎のロスを把握することができればよく、出力態様は上述の実施形態のような態様に限定されない。例えば、画面上の表示態様は上述の実施形態の態様に限定されないし、音声等で出力されてもよい。表示部も、典型的なディスプレイに限定されず、HMD(Head Mounted Display)などの任意の表示部であってよい。
【0072】
上述した実施形態では、ロス情報取得部が取得するロス情報は、メディア毎の未印刷領域を示す情報であったが、本発明の実施形態はこれに限られない。ロス情報取得部は、未印刷領域のコストに関する情報を算出し、ロス情報として取得してもよい。ここでいう未印刷領域のコストには、印刷ジョブを実行して印刷成果物を生産する際に生じる未印刷領域のために費やされる金銭コストもしくは時間コストが含まれ得る。金銭コストには、後述する未印刷ロスコストや廃棄ロスコストが含まれる。時間コストには、プリンター等の印刷ジョブの実行に関わる装置の稼働時間が含まれる。このような情報処理装置によれば、未印刷領域に基づくコストに関する情報を利用者に報知することができる。このため、利用者は当該コストの程度に応じた方策を検討することができる。
【0073】
未印刷領域のコストに関する情報として、ロス情報取得部は、印刷メディアの使用量と印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分に対して印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる未印刷ロスコストを含むコストを算出してもよい。ここでいう印刷メディアの使用量とは、印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値のことである。履歴情報には、印刷ジョブがエラーすることなく正常に実行された場合の印刷メディア搬送量と、印刷ジョブがエラーによって正常に実行されずに印刷が停止した場合の印刷メディア搬送量と、が識別されて含まれている。そして、上述の印刷メディアの使用量の算出には、印刷ジョブがエラーすることなく正常に実行された場合の印刷メディア搬送量が用いられる。また、ここでいう差分は、未印刷領域の大きさ(面積)とみなすことができる。また、印刷メディアの単位量とは、単位面積のことであり、例えば、1平方メートルのことである。印刷メディアの単位量あたりの価格は、種々の手法で特定されてよい。例えば、印刷メディア名に対して予め単位量あたりの価格が対応づけられて不揮発性メモリーに記録されていてもよいし、情報処理端末の表示部が備える入力部に対して印刷メディアの単位量あたりの価格を利用者に入力させて、当該価格を情報処理端末から情報処理装置の不揮発性メモリーに記録されてもよい。このような情報処理装置において、プロセッサーは、ロス情報取得部の機能により、履歴情報に含まれる印刷メディア設定情報を参照し、印刷に使用された印刷メディア使用量(印刷ジョブが正常に実行された場合の印刷メディア搬送量および印刷メディア幅)を示す情報と、当該印刷における印刷領域の大きさを示す情報と、を印刷メディア毎に取得する。そして、プロセッサーは、印刷ジョブが正常に実行された場合の印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値と印刷領域の大きさを示す値との差分、すなわち未印刷領域の大きさを示す面積を算出し、不揮発性メモリーに記録された印刷メディアの単位量あたりの価格を当該面積に乗じて未印刷ロスコストの値を取得する。算出された未印刷ロスコストに関する情報は、統計情報に含まれて、情報処理端末が備える表示部に出力(表示)される。図11は、表示部に表示された統計情報に未印刷ロスコストに関する情報が含まれる表示例を示す図である。図11に示す一覧表においては、最も左の列に印刷メディア名が示されるとともに、印刷メディア名より右の列においては、印刷領域、印刷メディア使用量、未印刷領域、単位量価格、未印刷ロスコストが示されている。このような情報処理装置によれば、利用者は未印刷ロスコストの程度に応じた方策を検討することができる。例えば、2種の印刷メディアのうちいずれかの使用を検討する際に、利用者は、それぞれの印刷メディアの単位量あたりの未印刷ロスコストを把握することによって、いずれの印刷メディアを選択すべきかの基準とすることができる。ロス情報には、未印刷ロスコストの他に、未印刷領域の大きさを示す面積の分だけ印刷メディアを搬送するために搬送ローラーを回転させる電力量が金銭コストとして含まれていてもよい。
【0074】
未印刷領域のコストに関する情報として、ロス情報取得部は、エラーによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量に対して印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる廃棄ロスコストと未印刷ロスコストとの和を含むコストを算出してもよい。エラーによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量は、種々の手法で特定されてよい。例えば、印刷ジョブがエラーによって正常に実行されずに印刷が停止した場合の印刷メディア搬送量を履歴情報に基づいて特定し、当該搬送量に対して印刷メディア幅を乗じることによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量を特定してもよい。エラーによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量についての情報は、履歴情報に対応づけられる。このような情報処理装置において、プロセッサーは、ロス情報取得部の機能により、履歴情報を参照し、エラーによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量の面積を示す情報を印刷メディア毎に取得する。そして、プロセッサーは、不揮発性メモリーに記録された印刷メディアの単位量あたりの価格を、エラーによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量を示す面積に乗じて廃棄ロスコストの値を取得する。このような工程により算出された廃棄ロスコストおよび前述の工程により算出された未印刷ロスコストに関する情報は、統計情報に含まれて、情報処理端末が備える表示部に出力(表示)される。図12は、表示部に表示された統計情報に廃棄ロスコストおよび未印刷ロスコストに関する情報が含まれる表示例を示す図である。図12に示す一覧表においては、最も左の列に印刷メディア名が示されるとともに、印刷メディア名より右の列においては、印刷領域、後述する正常使用量、未印刷領域、後述するエラー使用量、単位量価格、未印刷ロスコスト、廃棄ロスコストが示されている。正常使用量は、印刷ジョブがエラーすることなく正常に実行された場合の印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値である(図11の印刷メディア使用料に相当)。エラー使用量は、印刷ジョブがエラーによって正常に実行されずに印刷が停止した場合の印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値である。このような情報処理装置によれば、利用者は、廃棄ロスコストの程度および未印刷ロスコストの程度に応じた方策を検討することができる。例えば、2種の印刷メディアのうちいずれかの使用を検討する際に、利用者は、それぞれの印刷メディアの単位量あたりの廃棄ロスコストおよび未印刷ロスコストを把握することによって、いずれの印刷メディアを選択すべきかの基準とすることができる。
【0075】
また、未印刷領域のコストに関する情報には、時間コストに関する情報として、プリンター等の印刷ジョブの実行に関わる装置の稼働時間が含まれてもよい。装置の稼働時間は、印刷メディア名に対して予め単位量あたりの稼働時間が対応づけられて不揮発性メモリーに記録されていてもよいし、情報処理端末の表示部が備える入力部に対して印刷メディアの単位量あたりの稼働時間を利用者に入力させて、当該稼働時間を情報処理端末から情報処理装置の不揮発性メモリーに記録されてもよい。情報処理装置のプロセッサーは、未印刷領域の大きさを示す面積もしくはエラーによって印刷不可能であった印刷メディアの使用量を示す面積に対して、不揮発性メモリーに記録された印刷メディアの単位量あたりの稼働時間を乗じて、未印刷領域のために費やされる時間コストの値を取得する。このような工程により算出された時間コストに関する情報は、統計情報に含まれて、情報処理端末が備える表示部に出力(表示)されてもよい。
【0076】
エラーは、印刷メディア毎のエラーの統計が印刷メディアの選定に寄与するように定義されていればよい。例えば、印刷が実行されたものの画質等が印刷成果物としての一定の基準を満たさなかったため、印刷メディアが無駄になるような印刷の失敗(印刷結果が印刷成果物とならない状態)を、印刷メディア毎のエラーの履歴として履歴情報に含まれてもよい。このとき、履歴情報には、印刷成果物としての一定の基準を満たさなかった場合の印刷メディア搬送量が含まれているとする。このような印刷の失敗の発生は、ノズルからインクが噴射されないノズル抜けをノズル異常検知部が検知することによって特定されるか、もしくは、基準が満たされていなかったことを確認した利用者からの入力によって特定されてもよい。このようなエラーが履歴情報に含まれる場合、ロス情報取得部は、エラーによって基準を満たさなかった印刷メディアの使用量に対して印刷メディアの単位量あたりの価格を乗じて得られる廃棄ロスコストと未印刷ロスコストとの和を含むコストを算出してもよい。また、印刷メディアが無駄にはならかったが印刷が中断され、再印刷が必要であった事象はエラーとされてもよいし、エラーとされなくてもよい。また、エラーの有無は、既定の単位毎に計測されればよい。例えば、印刷ジョブ毎にエラーの有無が定義されてもよいし、一定長の印刷メディアに対する印刷毎にエラーの有無が定義されてもよい。
【0077】
さらに、ロス情報取得部が取得するロス情報には、印刷メディアの使用量と印刷メディアにおける印刷領域の大きさとの差分を印刷メディアの使用量で除して得られるロス発生率を含んでいてもよい。ここでいう印刷メディアの使用量とは、印刷メディア搬送量に印刷メディア幅を乗じた値のことである。ここでいう差分は、未印刷領域の大きさ(面積)とみなすことができる。ロス発生率を含むロス情報は統計情報に含まれて、情報処理端末が備える表示部に出力(表示)される。このような情報処理装置によれば、利用者はロス発生率の程度に応じた方策を検討することができる。
【0078】
さらに、統計情報は、印刷業務における各種の要素の改善提案に利用されても良い。例 えば、プロセッサー10aが、出力制御部10a3の機能により、未印刷ロスコストおよび廃棄ロスコストの少なくともいずれかが低くなる印刷メディアへの変更提案を表示部20dに表示させてもよい。このために、プロセッサー10aは、出力制御部10a3の機能により、統計情報SIに基づいて、ロス情報LIを印刷メディア名毎に比較し、変更すべき印刷メディアを特定する。例えば、ロール紙同士を比較して、ロール紙の幅の広さにより未印刷ロスコストが生じる可能性が変わる場合、また印刷メディアとプリンター30の特性によってはジャムが発生しやすく廃棄ロスコストが生じる可能性が変わる場合などを特定して、印刷ロスコストおよび廃棄ロスコストの少なくともいずれかがより低くなると推測される印刷メディアを表示部20dに表示させる。
【0079】
さらに、本発明は、コンピューターが実行するプログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置が備える部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリーであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【符号の説明】
【0080】
1…情報収集システム、10…情報処理装置、10a…プロセッサー、10a1…履歴情報取得部、10a2…ロス情報取得部、10a3…出力制御部、10b…通信部、10c…不揮発性メモリー、20…情報処理端末、20a…プロセッサー、20a1…制御部、20b…通信部、20c…不揮発性メモリー、20d…表示部、30…プリンター、30a…プロセッサー、30b…通信部、30c…不揮発性メモリー、30d…印刷部、30d1…センサー、30e…UI部、40…仲介装置、40a…プロセッサー、40b…通信部、40c…不揮発性メモリー、HI…履歴情報、LI…ロス情報、NT…インターネット、SI…統計情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12