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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】遊技システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 340
A63F7/02 320
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020030981
(22)【出願日】2020-02-26
(65)【公開番号】P2021132827
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】深井 伸晃
(72)【発明者】
【氏名】瀧川 修一
【審査官】小濱 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-052301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機と、
前記遊技機の遊技者の脳の活動を表す脳活動情報を取得する脳活動情報取得手段と、
それぞれ複数種類の演出パターン構成情報を含む複数の異なる演出パターン情報により前記遊技機で順次に実施される演出時の演出パターン構成情報と、当該演出時の前記脳活動情報と、を紐付ける紐付け手段と、
前記紐付け手段により紐付けられた演出パターン構成情報及び脳活動情報を機械学習し、前記遊技者の脳トレーニングに適合した適合演出パターン情報を取得する適合演出パターン情報取得手段と、
を有し
前記演出パターン情報の各々は同じ種類の演出パターン構成情報を含み、
前記脳活動情報は、前記遊技者を撮影して生成した前記遊技者の眼球を含む画像を処理して取得した眼球の動きを表す眼球動き情報であり、
前記適合演出パターン情報は、前記紐付け手段により紐付けられた演出パターン構成情報のうち、同じ種類の演出パターン構成情報相互間で前記眼球動き情報により表される眼球の動きが最大となる各種演出パターン構成情報からなる遊技システム。
【請求項2】
請求項1に記載された遊技システムにおいて、
前記演出パターン構成情報は、演出の動きを表す情報、光量を表す情報、演出の画面の配色を表す情報、役物の動きを表す情報、効果音とスピーカの位置を表す情報のうちの複数である遊技システム。
【請求項3】
請求項1に記載された遊技システムにおいて、
前記適合演出パターン情報を含む遊技機プログラム又は演出プログラムを作成するプログラム作成手段と、
前記遊技者の識別情報に紐付けられた前記遊技機プログラム又は演出プログラムを前記遊技機の記憶部に格納するプログラム格納手段と、
を有する遊技システム。
【請求項4】
請求項に記載された遊技システムにおいて、
前記遊技機が、前記脳活動情報取得手段、前記紐付け手段、前記適合演出パターン情報取得手段、前記プログラム作成手段、及び前記プログラム格納手段を含む遊技システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技システムに関し、より詳しくは脳のトレーニング効果を有する遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
介護施設などで、老人に対する娯楽や運動によるリハビリテーションの目的で遊技機を設置することが増えてきている。また、要介護者など、身体能力の低下した人にも容易に操作可能な遊技機が例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
しかし、このような従来の遊技機は基本的には娯楽のためのものであり、その使用によりリハビリテーションが可能になるとしても、個々の遊技者に適合した脳トレーニング効果を有するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-38703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機において、個々の遊技者に適合した脳トレーニング効果を有する演出を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技システムは、遊技機と、前記遊技機の遊技者の脳の活動を表す脳活動情報を取得する脳活動情報取得手段と、それぞれ複数種類の演出パターン構成情報を含む複数の異なる演出パターン情報により前記遊技機で順次に実施される演出時の演出パターン構成情報と、当該演出時の前記脳活動情報と、を紐付ける紐付け手段と、前記紐付け手段により紐付けられた演出パターン構成情報及び脳活動情報を機械学習し、前記遊技者の脳トレーニングに適合した適合演出パターン情報を取得する適合演出パターン情報取得手段と、を有し、前記演出パターン情報の各々は同じ種類の演出パターン構成情報を含み、前記脳活動情報は、前記遊技者を撮影して生成した前記遊技者の眼球を含む画像を処理して取得した眼球の動きを表す眼球動き情報であり、前記適合演出パターン情報は、前記紐付け手段により紐付けられた演出パターン構成情報のうち、同じ種類の演出パターン構成情報相互間で前記眼球動き情報により表される眼球の動きが最大となる各種演出パターン構成情報からなる遊技システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、遊技機において、個々の遊技者に適合した脳トレーニング効果を有する演出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る遊技システムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける台間機の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける遊技機の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける管理サーバの構成を示すブロック図である。
図5】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける遊技者に適合した遊技機プログラムの作成手順を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける演出パターン情報と眼球動き情報との関係の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける適合演出パターン情報の抽出の一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る遊技システムにおける遊技機の概略動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
〈遊技システムの構成〉
図1は、本発明の実施形態に係る遊技システムの構成を示す図である。
本発明の実施形態に係る遊技システム1は、台間機2と、台間機2に接続された遊技機3、カメラ4、及び管理サーバ5を有する。ここで、台間機2と遊技機3及びカメラ4とは互いの接続部(インタフェース)により接続され、台間機2と管理サーバ5とはネットワーク6を介して接続される。なお、ここでは1つの台間機2とそれに接続された1つずつの遊技機3及びカメラ4を図示したが、遊技システム1は、1つ以上の任意の数の台間機2とそれぞれに接続された遊技機3及びカメラ4を備えている。
【0010】
台間機2は、それぞれの遊技機3に接続されており、遊技者、すなわち遊技機3の使用者が遊技機3において遊技をする際に遊技機3を制御する遊技機制御装置である。遊技機3は、遊技者が遊技をする装置であり、例えばパチンコ台である。本明細書においては、遊技機3としてパチンコ台を例示するが、本発明は、遊技者が遊技をすることができる任意の遊技機に適用することができる。管理サーバ5は、ネットワーク6を通して台間機2とデータ通信を行うことで、遊技システム1を管理するコンピュータである。これらの台間機2、遊技機3、及び管理サーバ5の機能は一般的な既知の機能である。
【0011】
カメラ4は、遊技機3の所定の位置に配置された遊技者の顔を撮影するための画像情報取得手段である。
【0012】
台間機2は、上述した既知の機能に加えて、カメラ4が遊技者を撮影して取得した遊技者の眼球を含む画像情報から、遊技者の脳の活動による眼球の動き(眼球運動:サッカード)を表す脳活動情報としての眼球動き情報を生成するとともに、遊技機3から演出パターン情報を取得し、それらの情報を紐付け、ネットワーク6経由で管理サーバ5へ送信する機能を有する。これの機能の詳細については後述する。
【0013】
また、管理サーバ5は、上述した既知の機能に加えて、台間機2から送信された眼球動き情報と演出パターン情報とから機械学習を行い、機械学習の結果に基づいた、遊技者に適合した脳トレーニング効果を有する演出を実施する適合演出パターン情報を抽出し、その適合演出パターン情報を含む遊技者プログラムを作成する機能を有する。この機能の詳細については後述する。
【0014】
〈台間機の構成〉
図2は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける台間機の構成を示すブロック図である。
【0015】
本発明の実施形態に係る遊技システム1における台間機2は、制御部20と、それぞれが制御部20に接続されたカード処理部21、玉貸処理部22、表示操作部23、キー処理部24、記憶部25、カメラ接続部26、及びネットワーク通信部27を備えている。
【0016】
カード処理部21は、挿入された遊技者の遊技用カードや会員カードなどを処理する。玉貸処理部22は、カード処理部21の処理に応じて遊技機3に対し遊技球を排出する。表示操作部23は、遊技者が台間機2の各種表示を切り替える操作を行うための手段である。キー処理部24は、台間機2の内部に収容された紙幣回収を行うための開閉口を処理する。記憶部25は、制御部20が台間機2を動作させるために実行するプログラムなどを記憶するメモリである。カメラ接続部26は、カメラを接続するためのインタフェースである。ネットワーク通信部27は、ネットワーク6を介して管理サーバ5と通信する。制御部20は、記憶部25に記憶されたプログラムを実行することにより、各部の動作を制御し、台間機2を動作させるプロセッサである。
【0017】
〈遊技機の構成〉
図3は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける遊技機の構成を示すブロック図である。
【0018】
本発明の実施形態に係る遊技システム1における遊技機3は、制御部30と、それぞれが制御部30に接続された操作部31、玉処理部32、演出部33、記憶部34、スピーカ部35、及び台間機接続部36を備えている。
【0019】
操作部31は、ハンドル、ボタン、レバーなどによって構成されており、遊技者によって操作される。玉処理部32は、遊技球の入出を処理する。演出部33は、遊技機3の遊技盤、台枠、液晶画面や操作部31に設けられており、音声、振動、フィギュアの動作、液晶画面の表示などの演出を行う。記憶部34は、演出のプログラム、抽選結果の経過などを記憶するメモリである。スピーカ部35は、演出の一環として音声を発生する。台間機接続部36は、台間機2との接続のためのインタフェースである。制御部30は、記憶部34に記憶されたプログラムを実行することにより、各部の動作を制御し、遊技機3を動作させるプロセッサである。
【0020】
〈管理サーバの構成〉
図4は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける管理サーバのブロック図である。
【0021】
本発明の実施形態に係る遊技システム1における管理サーバ5は、制御部50と、それぞれが制御部50に接続された操作部51、表示部52、ネットワーク通信部53、及び記憶部54を備えている。
【0022】
操作部51は、例えばキーボードやマウスのような、ユーザの操作を受け付けるインタフェースである。表示部52は、例えばLCDからなり、操作部51により入力された情報などを表示する。ネットワーク通信部53は、台間機2との間で情報を送受信するための通信インタフェースであり、例えばLANコントローラを含んでいる。記憶部54は、例えばハードディスク装置であり、制御部50が実行するプログラムを記憶している。ここでは、個人(Aさん、Bさん、Cさん、・・・)に適合した遊技機プログラム54a、54b、54cを図示した。制御部50は、記憶部54に記憶されたプログラムを実行し、各部を制御することにより、管理サーバ5に遊技システム1を管理する動作を実行させるプロセッサである。
【0023】
〈遊技者に適合した遊技機プログラムの作成〉
図5は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける遊技者に適合した遊技機プログラムの作成手順を示すフローチャートである。
【0024】
まず台間機2は、カメラ4から遊技者、例えばAさんの眼球を含む画像情報を取得し、画像情報を解析して、眼球の動きの度合(大/中/小)を表す眼球動き情報を取得するとともに、遊技機の演出パターン情報を取得する(ステップS1)。つまり、台間機2はカメラ4とともに、脳活動情報としての眼球動き情報を取得する脳活動情報取得手段として機能する。また、台間機2は、演出パターン情報取得手段としても機能する。
【0025】
次に台間機2は、演出パターン情報と眼球動き情報とを紐付ける(ステップS2)。つまり、台間機2は紐付け手段として機能する。紐付けられた演出パターン情報及び眼球動き情報は、管理サーバ5へ送信される。
【0026】
管理サーバ5は、紐付けられた演出パターン情報及び眼球動き情報を受信し、機械学習を行う(ステップS3)。この機械学習では、どのような演出パターン情報により実施される演出時に眼球がどの程度動くのかを解析する。
【0027】
遊技者が遊技を終了するまで、ステップS1~S3を繰り返す(ステップS4:No→ステップS1→S2→S3)。
【0028】
図6は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける演出パターン情報と眼球の動きとの関係の一例を示す図である。すなわち、ステップS2で紐付けられ、管理サーバ5へ送信された演出パターン情報及び眼球動き情報を示す図である。
【0029】
演出パターン情報101は、順次にn回実施される異なる演出時に取得される(ここでは、nは4以上の整数であり、3回分を図示した)。各回の演出パターン情報101は、演出の動きを表す情報101a、光量を表す情報101b、演出の画面の配色を表す情報101c、役物の動作を表す情報101d、効果音とスピーカの位置を表す情報101eからなる5つの演出パターン構成情報を有し、各演出パターン構成情報による演出実行時の眼球の動きの度合(大/中/小)を表す眼球動き情報102が紐付けられている。
【0030】
図5の説明に戻る。管理サーバ5は、遊技者の遊技が終了すると(ステップS4:Yes)、機械学習の結果を基に遊技者の適合演出パターン情報を抽出する(ステップS5)。ここで、遊技者の適合演出パターン情報とは、遊技者に適合した脳トレーニング効果を有する演出を実施する演出パターン情報である。
【0031】
図7は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける適合演出パターン情報の抽出の一例を示す図である。すなわち、ステップS5の具体例を示す図である。ここでは、台間機2から送信された5回の異なる演出を実施するための演出パターン情報101における各演出パターン構成情報101a乃至101eと眼球動き情報102とを、分類処理50aにより、各演出パターン構成情報101a乃至101eと眼球動き情報102とを紐付け、各演出パターン構成情報の中から、眼球の動きが相対的に最大の演出パターン構成情報を抽出処理50bにより、適合演出パターン情報103として抽出している。
【0032】
すなわち、演出パターン構成情報としての演出の動きを表す情報101a、光量を表す情報101b、演出の画面の配色を表す情報101c、役物の動作を表す情報101d、効果音とスピーカに位置を表す情報101eに対して、それぞれパターンA、レベル1、黄系、パターンB、パターンCにおける情報を抽出している。
【0033】
図5の説明に戻る。管理サーバ5は、遊技者の適合演出パターン情報103を含むAさん用の遊技機プログラムを作成し、記憶部54に格納する(ステップS6)。ここで、管理サーバ5は、遊技機プログラムのうち、演出に係る一部のプログラムである演出プログラムを作成し、格納してもよい。このとき管理サーバ5はプログラム作成手段として機能する。
【0034】
〈遊技機の概略動作〉
図8は、本発明の実施形態に係る遊技システムにおける遊技機の概略動作を示すフローチャートである。この動作はAさんが遊技する時の動作であるが、Bさん、Cさんなど、他の遊技者が遊技する時も同様に動作する。また、このフローを実行する前提として、台間機2は、カード処理部21に挿入されたAさんの遊技カードや会員カードなどに記録されている識別情報から、遊技者がAさんであることを識別し、遊技機3に通知済みとする。カメラ4から取得したAさんの顔の画像情報を管理サーバ5により解析し、予め管理サーバ5に登録されている多数の遊技者の顔の画像情報を参照して顔認証することで、会員カードなどを用いることなく、遊技者がAさんであることを識別することも可能である。
【0035】
遊技機3は、遊技者がAさんであることを台間機2から通知されると(ステップS11)、台間機2を介して管理サーバ5からAさん用の遊技機プログラムをダウンロードする(ステップS12)。すなわち、遊技機3は、台間機2を介して管理サーバ5の記憶部54からAさん用の遊技機プログラムを取得し、記憶部34に格納する。このとき遊技機3の制御部30はプログラム格納手段として機能する。次に遊技機3は、ダウンロードしたAさん用の遊技機プログラムによる動作を行う(ステップS13)。この動作においては、Aさんに適合した脳トレーニング効果のある演出を定期的に発生させる。
【0036】
なお、図5のステップS6において遊技機プログラムではなく演出プログラムを作成し、保存した場合は、ステップS12において、演出プログラムをダウンロードすることになる。また、図5のステップS6において遊技機プログラムを作成し、保存した場合でも、その一部である演出プログラムをダウンロードしてもよい。
【0037】
以上詳細に説明したように、本発明の実施形態に係る遊技システム1は、個々の遊技者に適合した脳トレーニング効果を有する演出を実施することができる。
【0038】
なお、以上説明した実施形態に係る遊技システム1では、カメラ4からの画像情報の処理による眼球動き情報の取得、遊技機3からの演出パターン情報の取得及び眼球動き情報と演出パターン情報との紐付けを台間機2が実行し、機械学習及びプログラム(遊技機プログラム又は演出プログラム)の作成を管理サーバ5が実行しているが、本発明は例えば下記(1)~(13)の変形が可能である。
(1)カメラ4からの画像処理による眼球動き情報の取得を遊技機3が実行する。この構成の場合、図1において、カメラ4と遊技機3とを互いの接続部により接続する構成と、ネットワーク6を介して接続する構成とが可能である。台間機2は、遊技機3からの眼球動き情報と演出パターン情報とを紐付け、管理サーバ5は、機械学習及びプログラムの作成を行う。
(2)カメラ4を台間機2とネットワーク6を介して接続し、画像情報を台間機2へネットワーク6経由で送信する。台間機2、遊技機3、カメラ4、及び管理サーバ5の機能は実施形態に係る遊技機システム1と同じでもよいし、下記(3)、(4)の変形例と同じにしてもよい。
(3)演出パターン情報と眼球動き情報との紐付けの機能を台間機2ではなく、管理サーバ5に持たせる。この構成の場合、台間機2は、カメラ4からの画像情報の処理による眼球動き情報の取得及び遊技機3からの演出パターン情報の取得を行い、管理サーバ5は、演出パターン情報と眼球動き情報との紐付け、機械学習及びプログラムの作成を行う。
(4)機械学習及びプログラムの作成の機能を管理サーバ5ではなく台間機2に持たせる。この構成の場合、台間機2は、カメラ4からの画像情報の処理による眼球動き情報の取得、遊技機3からの演出パターン情報の取得、及びそれらの情報の紐付けに加えて、機械学習及びプログラムの作成を行う。管理サーバ5の無いシステム構成とすることもできる。
(5)カメラ4からの画像情報の処理による眼球動き情報の取得をカメラ4自身に持たせる。この構成の場合、カメラ4が画像情報を処理して眼球動き情報を生成して台間機2へ送信する。台間機2は、カメラ4からの眼球動き情報と遊技機3から取得した演出パターン情報との紐付けを行い、管理サーバ5は、演出パターン情報と眼球動き情報との紐付け、機械学習及びプログラムの作成を行う。この構成において、上記(3)、(4)の変形を行うこともできる。
(6)カメラ4からの画像情報の処理による眼球動き情報の生成、眼球動き情報と演出パターン情報との紐付け、機械学習、及びプログラムの作成を遊技機3が実行する。下記(7)、(8)のような台間機2及び管理サーバ5の無いシステム構成とすることもできる。
(7)「遊技機+カメラ(一体型、別体型)」として遊技機システムを構成し、カメラからの画像情報の処理による眼球動き情報の生成、眼球動き情報と演出パターン情報との紐付け、機械学習、及びプログラムの作成を遊技機が実行する。
(8)「遊技機+ネットワークカメラ」として遊技機システムを構成し、カメラからの画像情報の処理による眼球動き情報の生成、眼球動き情報と演出パターン情報との紐付け、機械学習、及びプログラムの作成を遊技機が実行する。
(9)遊技機3の演出部33を撮影するカメラを付加し、そのカメラで生成された画像情報を台間機2又は管理サーバ5で処理して、演出パターン情報を生成する。
(10)眼球動き情報として、眼球の動きの度合(大/中/小)よりも詳細な情報、例えば動きの時間的変化、動きの総量などを取得して演出パターン情報と紐付け、どのような演出パターンに対してどのように眼球が動くのかを機械学習する。
(11)Aさん用の遊技機プログラムでAさんが遊技をしているとき、台間機2は、カメラ4からの遊技者の画像情報を処理し、遊技者の眼球動き情報を取得して管理サーバ5へ送信し、管理サーバ5は、眼球動き情報を解析して、Aさん用の遊技機プログラムに含まれている演出パターン情報により実施された演出の効果を確認し、効果が期待通りか否かを判断する。すなわち、例えば遊技時間に対する眼球の動きの大きい時間の比率が所定値以上か否かを判断する。そして、期待通りであった場合は、新しい遊技機の導入時に反映させる。一方、期待通りでなかった場合は、変更した遊技機プログラムで図5に示されているフローを実行し、学習データを追加する。
(12)近赤外線分光法を利用した頭皮に装着するセンサにより、遊技者の脳活動情報を取得する。
(13)遊技者の心拍情報を取得し、脳トレーニング効果に加えて演出での興奮度を反映させた適合演出情報を抽出する。
【符号の説明】
【0039】
1…遊技システム、2…台間機、3…遊技機、4…カメラ、5…管理サーバ、6…ネットワーク、54a…Aさん用の遊技機プログラム、54b…Bさん用の遊技機プログラム、54c…Cさん用の遊技機プログラム、101…演出パターン情報、101a…演出の動きを表す情報、101b…光量を表す情報、101c…演出の画面の配色を表す情報、101d…役物の動作を表す情報、101e…効果音とスピーカの位置を表す情報、102…眼球動き情報、103…適合演出パターン情報。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8