(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/109 20230101AFI20240305BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20240305BHJP
B41J 3/44 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
G06Q10/109
G06Q10/06
B41J3/44
(21)【出願番号】P 2020068490
(22)【出願日】2020-04-06
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 正利
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-015264(JP,A)
【文献】特開平8-212259(JP,A)
【文献】特開2017-212488(JP,A)
【文献】特開平11-219393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B41J 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ワークフローにより特定される、紙の書類を複数の者に回付すべき順序、及び、前記複数の者の在否を示す在否スケジュールを参照して、自走式画像形成装置が前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送すべき日時を示す配送スケジュールを立案し、
前記立案された配送スケジュールに従って、前記自走式画像形成装置に、前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記自走式画像形成装置に、前記配送スケジュールにおける、前記複数の者のうちの一の者への配送の完了から、前記一の者に後続する他の者への配送の開始まで、前記紙の書類を配送すること以外の処理を実行させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記自走式画像形成装置に、前記複数の者のうち、前記配送を終えた者及び前記配送を始める者の位置により特定される場所で、前記紙の書類を配送すること以外の処理を実行させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記配送スケジュールに、前記複数の者のうちの一の者に代えて前記紙の書類を回付されることが可能な代理の者を含ませ、
前記自走式画像形成装置が、前記紙の書類を、前記一の者へ配送しようとする場合に、前記一の者が不在であるとき、前記自走式画像形成装置に、前記紙の書類を前記代理の者へ配送させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記代理の者として、前記一の者の役職についての代理の者を含ませる、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記複数の者のうちの一の者が、前記一の者が前記紙の書類に実行すべき手続を実行していないとき、前記一の者に前記手続を実行することを促す、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記一の者に、実行すべき処理の内容を表示させる、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
ワークフローにより特定される、紙の書類を複数の者に回付すべき順序、及び、前記複数の者の在否を示す在否スケジュールを参照して、自走式画像形成装置が前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送すべき日時を示す配送スケジュールを立案し、
前記立案された配送スケジュールに従って、前記自走式画像形成装置に、前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、事務処理システムを開示する。特許文献1の事務処理システムは、1以上のクライアントとの間でデータの送受を可能にする通信手段を備えており、前記クライアントを操作したユーザによる書き込みを許可する第1領域と許可しない第2領域とが設けられた書類を表す電子文書に、所定のワークフローにもとづく捺印を行うための事務処理システムである。特許文献1の事務処理システムは、ワークフロー管理手段と、電子印鑑手段と、を備える。前記ワークフロー管理手段は、前記ワークフローにもとづいた処理の進捗に応じて前記電子文書に前記捺印を行うユーザの割り当てを行い、割り当てた前記ユーザを特定するためのデータ及び前記ワークフローの進捗を表す進捗データを含むワークフローデータを、当該ワークフローデータを識別するための識別データを付して生成する。前記電子印鑑手段は、前記ワークフローデータにより、当該ワークフローの進捗状況を確認して、確認した進捗状況に応じて割り当てられたユーザを特定し、特定したユーザの印影データを前記電子文書の前記第2領域に埋め込むことで前記捺印を行うとともに、前記進捗データ及び前記識別データを前記電子文書の前記第2領域に、前記ユーザに視認不能に埋め込む。前記ワークフロー管理手段は、また、前記印影データ、前記進捗データ、及び前記識別データの埋め込みが終了した電子文書を、対応するワークフローデータに関連づけして所定の記憶手段に記憶させるように構成されている。
【0003】
特許文献2は、画像形成装置を開示する。特許文献2の画像形成装置は、通信手段と、画像形成手段と、配達手段と、判断手段と、を備える。前記通信手段は、端末から少なくとも画像形成指示と該画像形成指示に基づいて画像形成が行われる記録媒体の配達先情報とを受信する。前記画像形成手段は、前記通信手段により受信した画像形成指示に基づいて記録媒体に画像形成を行う。前記配達手段は、前記画像形成手段により画像形成が行われた記録媒体を、前記配達先情報により特定される配達先へ配達する。前記判断手段は、前記画像形成が行われた記録媒体を、前記配達先情報により特定される配達先へ配達するか否かを前記画像形成指示に含まれる付随情報に応じて判断する。前記配達手段は、また、前記判断手段により、前記配達先情報により特定される配達先へ前記画像形成が行われた記録媒体を配達しないと判断されたとき、前記画像形成が行われた記録媒体を前記付随情報に応じて予め設定された設定配達先へ配達する。
【0004】
特許文献3は、サービス提供システムを開示する。特許文献3のサービス提供システムは、移動型機器と、クライアント機器と、を備える。前記移動型機器は、ユーザからのサービス提供の指示を受けて該ユーザのもとへと移動し、該ユーザからの承認を得た後に、該ユーザに向けて該サービスを提供する。前記クライアント機器は、ユーザの操作により入力されたスケジュールを管理するとともに、該ユーザの操作による、サービス提供の指定日時および指定場所のうちの少なくとも一方の情報を含む該サービス提供の指示の入力を受けて、該指示に由来する、該サービス提供の指示を発信する。前記クライアント機器は、また、前記ユーザの操作によるスケジュール表示の指示に応じて、該ユーザの操作により入力されたスケジュールに、さらに前記サービス提供の予定が付加されたスケジュールを表示する表示部を有する。前記移動型機器は、また、前記クライアント機器の操作により指示されたサービスを、予定の日時に予定の場所に移動して、提供する。
【0005】
特許文献4は、配送装置を開示する。特許文献4の配送装置は、ユーザー認証部と、取り込み口と、収容機構部と、自走機構部と、位置情報取得デバイスと、システム制御部と、を備える。前記取り込み口は、画像形成装置の印刷物排出口に対面した状態で印刷物を取り込む。前記収容機構部は、前記取り込み口から取り込んだ前記印刷物を複数収容する。前記自走機構部は、自律走行を行う。前記位置情報取得デバイスは、位置情報を取得する。前記システム制御部は、前記位置情報取得デバイスが取得した位置情報を元に、マップ情報上での位置を確認し、前記自走機構部を制御して前記印刷物の配送元と配送先との間での自律走行を制御する。前記システム制御部は、また、前記ユーザー認証部がユーザーから受け取った認証情報の認証に成功した場合、前記収容機構部を制御し、前記印刷物を排出させる。
【0006】
特許文献5は、配布資料管理システムを開示する。特許文献5の配布資料管理システムは、記憶部と、読取部と、検出部と、有する。前記記憶部は、配布される資料の識別情報を記憶する。前記読取部は、返却された資料からその識別情報を読み取る。前記検出部は、前記読取部で読み取られた識別情報と前記記憶部に記憶されている識別情報とを比較して、前記配布された資料の返却状態を検出する。
【0007】
特許文献6は、画像形成装置を開示する。特許文献5の画像形成装置は、少なくとも2つの排紙トレイと、通知手段と、検知手段と、ユーザ特定手段と、カウント手段と、変更手段と、を備える。前記通知手段は、ユーザに排紙情報を通知する。
前記検知手段は、所定時間ごとに印刷物の取り忘れを検知する。前記ユーザ特定手段は、取り忘れられた印刷物のユーザを特定する。前記カウント手段は、前記通知手段における通知回数をカウントする。前記変更手段は、前記カウント手段によるカウント回数が設定値になると前記印刷物の排紙先を別の排紙トレイへと変更し、前記ユーザ特定手段によって特定したユーザに通知を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2006-099330号公報
【文献】特開2015-171786号公報
【文献】特開2017-174145号公報
【文献】特開2019-059148号公報
【文献】特開2010-224674号公報
【文献】特開2009-292055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ワークフローの順序に従って紙の書類の回付を行うべき者は、自ら、前記紙の書類を、前記順序に従って、前記回付を受けるべき複数の者に次々に手渡した上で、前記複数の者から査閲及び捺印等の手続を受けていた。従って、前記回付を行うべき者には、前記複数の者の全員から前記手続を受けることが完了するまでに、時間的な負担が掛かっていた。
【0010】
本発明の目的は、紙の書類の回付を行うべき者が、時間的な負担が掛かることなく、前記紙の書類を、ワークフローの順序に従って複数の者に回付することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決すべく、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ワークフローにより特定される、紙の書類を複数の者に回付すべき順序、及び、前記複数の者の在否を示す在否スケジュールを参照して、自走式画像形成装置が前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送すべき日時を示す配送スケジュールを立案し、前記立案された配送スケジュールに従って、前記自走式画像形成装置に、前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送させる。
【0012】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記自走式画像形成装置に、前記配送スケジュールにおける、前記複数の者のうちの一の者への配送の完了から、前記一の者に後続する他の者への配送の開始まで、前記紙の書類を配送すること以外の処理を実行させる。
【0013】
第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記自走式画像形成装置に、前記複数の者のうち、前記配送を終えた者及び前記配送を始める者の位置により特定される場所で、前記紙の書類を配送すること以外の処理を実行させる。
【0014】
第4態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記配送スケジュールに、前記複数の者のうちの一の者に代えて前記紙の書類を回付されることが可能な代理の者を含ませ、前記自走式画像形成装置が、前記紙の書類を、前記一の者へ配送しようとする場合に、前記一の者が不在であるとき、前記自走式画像形成装置に、前記紙の書類を前記代理の者へ配送させる。
【0015】
第5態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記代理の者として、前記一の者の役職についての代理の者を含ませる。
【0016】
第6態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記複数の者のうちの一の者が、前記一の者が前記紙の書類に実行すべき手続を実行していないとき、前記一の者に前記手続を実行することを促す。
【0017】
第7態様に係る情報処理装置は、第6態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記一の者に、実行すべき処理の内容を表示させる。
【0018】
第8態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、ワークフローにより特定される、紙の書類を複数の者に回付すべき順序、及び、前記複数の者の在否を示す在否スケジュールを参照して、自走式画像形成装置が前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送すべき日時を示す配送スケジュールを立案し、前記立案された配送スケジュールに従って、前記自走式画像形成装置に、前記紙の書類を前記複数の者の各々へ配送させる、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0019】
第1態様に係る情報処理装置、及び第8態様に係る情報処理プログラムによれば、前記紙の書類の回付を行うべき者が、時間的な負担が掛かることなく、前記紙の書類を、前記ワークフローの順序に従って前記複数の者に回付することができる。
【0020】
第2態様に係る情報処理装置によれば、前記一の者への配送の完了から前記他の者への配送の開始まで、前記複数の者が、前記自走式画像形成装置を利用することができる。
【0021】
第3態様に係る情報処理装置によれば、前記紙の書類を配送すること以外の処理を前記場所で実行しないことと比較して、前記紙の書類を配送すること以外の処理を終えた後に前記配送を速やかに再開することができる。
【0022】
第4態様に係る情報処理装置によれば、前記一の者が不在であっても、前記紙の書類を回付することができる。
【0023】
第5態様に係る情報処理装置によれば、役職についての代理の者が、前記紙の書類以外の業務と同様に、前記紙の書類の回付を受けることができる。
【0024】
第6態様に係る情報処理装置によれば、前記紙の書類が、前記一の者による前記手続が実行されないままで前記配送が進行することを防止することができる。
【0025】
第7態様に係る情報処理装置によれば、実行すべき処理の内容を表示しないことと比較して、前記一の者に、実行すべき処理の内容を容易に理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】実施形態1の配送システムHSの構成を示す。
【
図2】実施形態1の画像形成装置GKの配置及び動線を示す。
【
図4】実施形態1のサーバSVの機能ブロック図である。
【
図6】実施形態1の端末装置TMの機能ブロック図である。
【
図7】実施形態1の画像形成装置GKの構成を示す。
【
図8】実施形態1の画像形成装置GKの機能ブロック図である。
【
図9】実施形態1の稟議書ワークフローRGWを示す。
【
図11】実施形態1の業務スケジュールGMSを示す。
【
図12】実施形態1の配送システムHSの動作を示すフローチャートである。
【
図13】実施形態1の配送スケジュールHSSを示す。
【
図14】実施形態1の画像形成装置GKの動線を示す。
【
図15】実施形態1の変形例1の画像形成装置GKの動線を示す。
【
図16】実施形態1の変形例2の走査された稟議書RGS(引渡前)を示す。
【
図17】実施形態1の変形例2の走査された稟議書RGS(受取後)を示す。
【
図18】実施形態2の業務スケジュールGMSを示す。
【
図19】実施形態2の配送スケジュールHSSを示す。
【
図20】実施形態2の画像形成装置GKの動線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
〈実施形態1〉
本発明に係る情報処理装置を含む配送システムの実施形態1について説明する。
【0028】
〈実施形態1の構成〉
図1は、実施形態1の配送システムHSの構成を示す。以下、実施形態1の配送システムHSの構成について、
図1を参照して説明する。
【0029】
実施形態1の配送システムHSは、
図1に示されるように、複数の端末装置TM1、TM2、TM3、、、、と、サーバSVと、画像形成装置GKと、を含む。
【0030】
ここで、「サーバSV」は、『情報処理装置』の一例である。また、「画像形成装置GK」は、『自走式画像形成装置』の一例である。
【0031】
以下では、説明を簡潔にすべく、複数の端末装置TM1、TM2、TM3、、、、の全てを「端末装置TM」と総称する。
【0032】
端末装置TM及びサーバSV、並びに、サーバSV及び画像形成装置GKは、
図1に示されるように、例えば、無線LAN(Local Area Network)等のネットワークNWにより、相互間で接続されている。
【0033】
〈画像形成装置GKの配置〉
図2は、実施形態1の画像形成装置GKの配置及び動線を示す。
【0034】
画像形成装置GKは、移動部64(
図8に図示。)により自走可能であり、即ち、自走式である。画像形成装置GKは、
図2に示されるように、オフィス等の居室KS内の四隅である定位置TI1~定位置TI4のうちの1つである、例えば、定位置TI1に配置されている。居室KS内には、例えば、6人のユーザUS1~US6(係員US1、主任US2、副課長US3、課長US4、副部長US5、部長US6)のためのデスクDS1~DS6、及び端末装置TM1~TM6(
図1にも図示。)が配置されている。デスクDS1~DS6の位置は、
図2に示されるように、X軸及びY軸により特定される。例えば、係員US1のデスクDS1は、(X1、Y2)である。画像形成装置GKは、配送スケジュールHSS(
図13に図示。)に従って、係員US1~部長US6のうちの回付すべき者に、稟議書RGS(
図10に図示。)を回付する。
【0035】
〈サーバSVの構成及び機能〉
図3は、実施形態1のサーバSVの構成を示す。
【0036】
サーバSVは、
図3に示されるように、入力部11と、CPU12(Central Processing Unit)と、出力部13と、記憶媒体14と、メモリ15と、を含む。
【0037】
入力部11は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、通信ユニットから構成される。
【0038】
CPU12は、プロセッサの一例であり、ソフトウェアに従ってハードウェアを動作させる、よく知られたコンピュータの中核である。
【0039】
出力部13は、例えば、液晶モニター、タッチパネル、通信ユニットから構成される。
【0040】
記憶媒体14は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)から構成される。
【0041】
メモリ15は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)から構成される。
【0042】
記憶媒体14は、
図3に示されるように、プログラムPRsv、稟議書ワークフローRGW、業務スケジュールGMS、及び、配送スケジュールHSSを記憶する。プログラムPRsvは、サーバSVが実行すべき処理の内容を規定する命令群である。稟議書ワークフローRGW、業務スケジュールGMS、及び、配送スケジュールHSSについては、後述する。
【0043】
図4は、実施形態1のサーバSVの機能ブロック図である。
【0044】
サーバSVは、
図4に示されるように、通信部21と、参照部22と、作成部23と、判断部24と、制御部25と、記憶部26と、を含む。
【0045】
サーバSVにおける、ハードウェアの構成と機能的構成との関係については、ハードウェア上で、CPU12が、記憶媒体14(記憶部26の一部の機能を実現する。)に記憶されたプログラムPRsvを、メモリ15(記憶部26の他の一部の機能を実現する。)を用いつつ実行すると共に、必要に応じて、制御部25として、入力部11及び出力部13の動作を制御することにより、通信部21、参照部22、作成部23、及び判断部24の各部の機能を実現する。各部の機能については、後述する。
【0046】
〈端末装置TMの構成及び機能〉
図5は、実施形態1の端末装置TMの構成を示す。
【0047】
端末装置TMは、
図5に示されるように、入力部31と、CPU32(Central Processing Unit)と、出力部33と、記憶媒体34と、メモリ35と、を含む。
【0048】
入力部31は、サーバSVの入力部11と同様に、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、通信ユニットから構成される。
【0049】
CPU32は、サーバSVのCPU12と同様に、プロセッサの一例であり、ソフトウェアに従ってハードウェアを動作させる、よく知られたコンピュータの中核である。
【0050】
出力部33は、サーバSVの出力部13と同様に、例えば、液晶モニター、タッチパネル、通信ユニットから構成される。
【0051】
記憶媒体34は、サーバSVの記憶媒体14と同様に、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)から構成される。
【0052】
メモリ35は、サーバSVのメモリ15と同様に、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)から構成される。
【0053】
記憶媒体34は、
図5に示されるように、プログラムPRtmを記憶する。プログラムPRtmは、端末装置TMが実行すべき処理の内容を規定する命令群である。
【0054】
図6は、実施形態1の端末装置TMの機能ブロック図である。
【0055】
端末装置TMは、
図6に示されるように、通信部41と、表示部42と、制御部43と、記憶部44と、を含む。
【0056】
端末装置TMにおける、ハードウェアの構成と機能的構成との関係については、ハードウェア上で、CPU32が、記憶媒体34(記憶部44の一部の機能を実現する。)に記憶されたプログラムPRtmを、メモリ35(記憶部44の他の一部の機能を実現する。)を用いつつ実行すると共に、必要に応じて、制御部43として、入力部31及び出力部33の動作を制御することにより、通信部41、及び表示部42の各部の機能を実現する。各部の機能については、後述する。
【0057】
〈画像形成装置GKの構成及び機能〉
図7は、実施形態1の画像形成装置GKの構成を示す。
【0058】
画像形成装置GKは、
図7に示されるように、入力部51と、CPU52(Central Processing Unit)と、出力部53と、記憶媒体54と、メモリ55と、を含む。
【0059】
入力部51は、例えば、走査ユニット、タッチパネル、通信ユニットから構成される。
【0060】
CPU52は、サーバSVのCPU12及び端末装置TMのCPU32と同様に、プロセッサの一例であり、ソフトウェアに従ってハードウェアを動作させる、よく知られたコンピュータの中核である。
【0061】
出力部53は、例えば、印刷ユニット、タッチパネル、通信ユニットから構成される。
【0062】
記憶媒体54は、サーバSVの記憶媒体14及び端末装置TMの記憶媒体34と同様に、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)から構成される。
【0063】
メモリ55は、サーバSVのメモリ15及び端末装置TMのメモリ35と同様に、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)から構成される。
【0064】
記憶媒体54は、
図7に示されるように、プログラムPRgkを記憶する。プログラムPRgkは、画像形成装置GKが実行すべき処理の内容を規定する命令群である。
【0065】
図8は、実施形態1の画像形成装置GKの機能ブロック図である。
【0066】
画像形成装置GKは、
図8に示されるように、通信部61と、印刷部62と、走査部63と、移動部64と、制御部65と、記憶部66と、を含む。
【0067】
画像形成装置GKにおける、ハードウェアの構成と機能的構成との関係については、ハードウェア上で、CPU52が、記憶媒体54(記憶部66の一部の機能を実現する。)に記憶されたプログラムPRgkを、メモリ55(記憶部66の他の一部の機能を実現する。)を用いつつ実行すると共に、必要に応じて、制御部65として、入力部51及び出力部53の動作を制御することにより、通信部61、印刷部62、走査部63、及び移動部64の各部の機能を実現する。各部の機能については、後述する。
【0068】
〈稟議書ワークフローRGW、稟議書RGS、業務スケジュールGMSの内容〉
図9は、実施形態1の稟議書ワークフローRGWを示す。
【0069】
稟議書ワークフローRGWは、
図9に示されるように、稟議書RGS(
図10に図示。)を回付する順序を示す。稟議書ワークフローRGWは、具体的には、稟議書RGSを、順番1:係員→順番2:主任→順番3:課長(課長が不在であるとき、その代理は、副課長)→順番4:部長(部長が不在であるとき、その代理は、副部長)の順序で回付すべき旨を示す。稟議書ワークフローRGWは、『ワークフロー』の一例である。
【0070】
【0071】
稟議書RGSは、
図10に示されるように、「申請日」、「申請部署」、「申請者」、、、、「5.金額」、「6.時期」、「7.備考」の記載欄を含む。稟議書RGSは、
図10に示されるように、更に、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)に示される順序で、即ち、係員→主任→課長→部長の順序で、係員印、主任印、課長印、部長印が押印されるべきことを示す。稟議書RGS(紙)は、『紙の書類』の一例である。
【0072】
図11は、実施形態1の業務スケジュールGMSを示す。
【0073】
業務スケジュールGMSは、
図11に示されるように、係員US1~部長US6の6人全員について在否のスケジュールを示す。例えば、部長US6は、2020年3月19日に、9:00、10:00のとき、出張で不在であり、他方で、16:00、17:00のとき、在席であることを示す。業務スケジュールGMSは、『在否スケジュール』の一例である。
【0074】
〈実施形態1の動作〉
図12は、実施形態1の配送システムHSの動作を示すフローチャートである。以下、実施形態1の配送システムHSの動作について、
図12のフローチャートを参照して説明する。
【0075】
以下では、説明及び理解を容易にすべく、係員US1が、稟議書RGS(
図10に図示。)を起案し、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)に従って、稟議書RGSを回付すべきことを想定する。
【0076】
ステップS11以前:係員US1は、係員US1の端末装置TM1(
図1、
図2に図示。)を用いて、ネットワークNW経由(
図1に図示。)で、サーバSV(
図1に図示。)から稟議書RGS(電子データ)を入手する。係員US1は、入手した稟議書RGS(電子データ)を、ネットワークNW経由で、画像形成装置GK(
図1に図示。)により印刷する。係員US1は、印刷された稟議書RGS(紙)に、必要な事項を記入し、かつ、係員印を押印する。係員US1は、端末装置TM1を用いて、稟議書RGS(紙)を回付すべき旨を、サーバSVに指示する。
【0077】
ステップS11:ステップS11以前に、係員US1から稟議書RGS(紙)を回付すべき旨が指示されると、サーバSVでは、CPU12(
図3に図示。)は、参照部22(
図4に図示。)として、稟議書RGS(紙)の回付の旨に従って、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)を参照する。これにより、CPU12は、稟議書RGS(紙)を、係員US1→主任US2→課長US4→部長US6の順序で回付すべきことを認識する。
【0078】
ステップS12:ステップS11で、稟議書RGS(紙)を回付すべき順序が認識されると、CPU12は、参照部22として、業務スケジュールGMS(
図11に図示。)を参照する。これにより、CPU12は、稟議書RGS(紙)を回付すべき係員US1、主任US2、課長US4、及び、部長US6の在否を確認する。CPU12は、具体的には、例えば、係員US1が、2020年3月19日に、9:00に在席、10:00に在席、、、、16:00に在席、17:00に在席していることを認識する。CPU12は、主任US2、課長US4、及び、部長US6の在否についても、係員US1の在否と同様に認識する。
【0079】
ステップS13:ステップS12で、係員US1、主任US2、課長US4、及び、部長US6の在否が認識されると、CPU12は、ステップS11で認識された、稟議書RGSを回付すべき順序、及び、ステップSで認識された、稟議書RGS(紙)を回付すべき係員US1~部長US6の4人の在否に基づき、画像形成装置GK(
図1に図示。)が、稟議書RGS(紙)を回付すべき順序、換言すれば、稟議書RGSを配送すべき順序を示す配送スケジュールHSSを作成する。
【0080】
図13は、実施形態1の配送スケジュールHSSを示す。
【0081】
配送スケジュールHSSは、
図13に示されるように、稟議書RGS(紙)の配送について、「順序」、「社員」、「場所」、「配送予定日時」、及び、「配送終了日時」を含む。配送スケジュールHSSは、具体的には、例えば、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)が示す順序「1」である係員US1について、係員US1のデスクDS1が場所「X1Y2」にあることを示す。配送スケジュールHSSは、また、業務スケジュールGMS(
図11に図示。)に示されるように、係員US1が、終日、在席であることから、係員US1に、配達予定日時「2020年3月19日9:00」に配送すべきである旨を示す。
【0082】
配送スケジュールHSSは、また、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)が示す順序「3」である課長US4について、課長US4のデスクDS3が場所「X2Y1」にあることを示す。配送スケジュールHSSは、また、業務スケジュールGMS(
図11に図示。)に示されるように、課長US4が、13:00(図示せず。)、、、、16:00、17:00に在席していることから、課長US4に、配達予定日時「2020年3月19日13:00」に配送すべきである旨を示す。
【0083】
配送スケジュールHSSが作成された時点では、「配送終了日時」は、空欄である。
【0084】
【0085】
ステップS14:ステップS13で、配送スケジュールHSSが作成されると、サーバSVのCPU12は、ネットワークNW経由で、画像形成装置GKに、配送スケジュールHSSに従って、稟議書RGS(紙)を配送すべき旨を指示する。画像形成装置GKは、サーバSVから、稟議書RGS(紙)を配送すべき旨の指示を受けると、配送スケジュールHSSに基づき、稟議書RGS(紙)を配送する。
【0086】
図14は、実施形態1の画像形成装置GKの動線を示す。
【0087】
画像形成装置GKは、9:00になると、
図14に示されるように、定位置TI1から係員US1のデスクDS1まで移動し、係員US1から稟議書RGS(紙)を受け取り、定位置TI1へ戻る(戻る動作については、図示せず。)。画像形成装置GKは、係員US1への配送(実質的には、係員US1からの受け取り)を完了した旨の通知を、ネットワークNW経由で、サーバSVへ送信する。サーバSVは、前記通知を受信すると、
図13に示されるように、配送スケジュールHSSにおける、係員US1について、例えば、配達終了日時を「9:02」に更新する。サーバSVは、以後、係員US1についての配達終了日時の更新と同様に、主任US2、課長US4、部長US6への配送が終了する毎に、配送スケジュールHSSにおける、主任US2、課長US4、部長US6についての配達終了日時を更新する。
【0088】
画像形成装置GKは、係員US1への配送を終え定位置TI1に戻った時点から、主任US2への配送を開始する時点までの間の時間に、配送以外の動作、即ち、通常の動作、例えば、印刷部62(
図8に図示。)による印刷の動作、及び、走査部63(
図8に図示。)による走査の動作を行う。
【0089】
画像形成装置GKは、10:00になると、
図14に示されるように、定位置TI1から主任US2のデスクDS2へ移動し、稟議書RGS(紙)を主任US2へ引き渡す。主任US2が、稟議書RGS(紙)を査閲し、かつ、主任印を押印すると、画像形成装置GKは、主任US2から、稟議書RGS(紙)を受け取り、定位置TI1へ戻る(戻る動作については、図示せず。)。画像形成装置GKは、定位置TI1に戻った後、13:00まで、上記した通常の動作を行う。
【0090】
画像形成装置GKは、13:00になると、
図14に示されるように、定位置TI1から課長US4のデスクDS4へ移動し、稟議書RGS(紙)を課長US4へ引き渡す。課長US4が、稟議書RGS(紙)を査閲し、かつ、課長印を押印すると、画像形成装置GKは、課長US4から、稟議書RGS(紙)を受け取り、定位置TI1へ戻る(戻る動作については、図示せず。)。画像形成装置GKは、定位置TI1に戻った後、14:00まで、上記した通常の動作を行う。
【0091】
画像形成装置GKは、14:00になると、
図14に示されるように、定位置TI1から部長US6のデスクDS6へ移動し、稟議書RGS(紙)を部長US6へ引き渡す。部長US6が、稟議書RGS(紙)を査閲し、かつ、部長印を押印すると、画像形成装置GKは、部長US6から、稟議書RGS(紙)を受け取り、
図14に示されるように、定位置TI1へ戻る。画像形成装置GKは、定位置TI1に戻った以後、上記した通常の動作を継続する。
【0092】
14:00以後に、係員US1は、例えば、定位置TI1の画像形成装置GKへ歩行し、画像形成装置GKから、稟議書RGS(紙)を受け取る。
【0093】
〈実施形態1の変形例1:画像形成装置GKが戻る位置等〉
図15は、実施形態1の変形例1の画像形成装置GKの動線を示す。
【0094】
実施形態1の変形例1では、画像形成装置GKは、上記したステップS14で、主任US2から稟議書RGS(紙)を受け取った後に、本来居るべき初期位置である定位置TI1に戻ることに代えて(図示せず。)、
図15に示されるように、定位置TI1~TI4のうち、配送を終えた主任US2のデスクDS2に最も近い定位置TI2に移動し(または、配送を始めるべき課長US4に最も近い定位置TI4に移動し)、定位置TI2(または定位置TI4)で、13:00まで、上記した通常の動作を行っても良い。
【0095】
画像形成装置GKは、上記したように、予め定められた位置である定位置TI1、TI2、TI4に移動することに代えて、予め定められていない位置、例えば、係員US1~部長US6の動線を妨害しない位置(主任US2のデスクDS2に最も近い定位置TI2と、課長US4のデスクDS4に最も近い定位置T4との間における、課長US4のデスクDS4から最も近い任意の位置等)に移動しても良い。
【0096】
画像形成装置GKは、上記したように、予め定められた位置、または、予め定められていない位置に移動した後に通常の動作を行うことに代えて、前記移動及び通常の動作を行うことなく、現在行っている配送スケジュールHSS(
図19に図示。)に基づく配送以外の他の配送スケジュール(図示せず。)に基づく配送を並行して行っても良い。
【0097】
画像形成装置GKは、13:00になると、上記したステップS14と同様に、課長US4のデスクDS4へ移動する。
【0098】
〈実施形態1の変形例2:稟議書RGSの比較〉
実施形態1の変形例2では、画像形成装置GKのCPU52が、上記したステップS14で、走査部63として、例えば、主任US2に稟議書RGS(紙)を引き渡す前に、稟議書RGS(紙)を走査する。画像形成装置GKは、また、主任US2から稟議書RGS(紙)を受け取った後に、稟議書RGS(紙)を走査する。画像形成装置GKは、更に、引渡前に走査された稟議書RGS(電子データ)、及び、受取後に走査された稟議書RGS(電子データ)をサーバSVへ送信する。
【0099】
サーバSVでは、CPU12は、判断部24として、画像形成装置GKから受信した、引渡前に走査された稟議書RGS(電子データ)と、受取後に走査された稟議書RGS(電子データ)とを比較することにより、係員US1の係員印、主任US2の主任印、課長US4の課長印、及び、部長US6の部長印が押印されているか否かを判断する。
【0100】
図16は、実施形態1の変形例2の走査された稟議書RGS(引渡前)を示す。
【0101】
図17は、実施形態1の変形例2の走査された稟議書RGS(受取後)を示す。
【0102】
ここで、主任US2が、主任印を押印し忘れていたことを想定すると、
図17に示される、受取後に走査された稟議書RGS(電子データ)は、
図16に示される、引渡前に走査された稟議書RGS(電子データ)と実質的に同一であり、より正確には、両稟議書RGS(電子データ)には、係員印が存在するものの、主任印、課長印、及び、部長印が存在しない。CPU12は、
図16、
図17に示される両稟議書RGSに主任印、課長印、及び、部長印が存在しない事実と、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)に示される稟議書RGSを回付すべき順序とから、「主任US2が、主任印の押印を実行していない。」と結論付ける。
【0103】
サーバSVでは、CPU12は、上記した結論に基づき、例えば、主任US2の端末装置TM2へ、「主任US2が主任印の押印という手続をすべきである。」旨を送信する。端末装置TM2では、前記した旨を受信すると、CPU32(
図5に図示。)は、例えば、表示部42(
図6に図示。)に、「稟議書RGSに主任印を押印すべきである。」旨を表示させることにより、主任US2が、主任印を押印することを促す。
【0104】
〈実施形態2〉
実施形態2の配送システムHSについて説明する。
【0105】
〈実施形態2の構成及び機能〉
実施形態2の配送システムHSの構成は、実施形態1の配送システムHS(
図1に図示。)と同様である。
【0106】
実施形態2の端末装置TM、サーバSV、及び、画像形成装置GKの構成及び機能は、実施形態1の端末装置TM、サーバSV、及び、画像形成装置GKの構成及び機能(
図3~
図8に図示。)と同様である。
【0107】
〈実施形態2の動作〉
実施形態2の配送システムHSの動作は、基本的には、実施形態1の配送システムHSの動作(
図12に図示。)と同様である。
【0108】
実施形態2の配送システムHSの動作は、他方で、実施形態1の配送システムHSの動作と相違し、例えば、稟議書RGS(紙)を回付すべき部長US6が不在であるとき、代理の者である副部長US5(役職について、部長US6の代理)に回付する。
【0109】
図18は、実施形態2の業務スケジュールGMSを示す。
【0110】
図19は、実施形態2の配送スケジュールHSSを示す。
【0111】
実施形態2の配送システムHSの動作について、
図18の業務スケジュールGMS、及び、
図19の配送スケジュールHSSを参照して説明する。
【0112】
ステップS13:実施形態1のステップS11、ステップS12を経た後、サーバSVでは、CPU12(
図3に図示。)は、作成部23(
図3に図示。)として、稟議書ワークフローRGW(
図9に図示。)、及び、業務スケジュールGMS(
図18に図示。)に基づき、配送スケジュールHSS(
図19に図示。)を作成し、即ち、立案する。
【0113】
ここで、実施形態2の業務スケジュールGMS(
図18に図示。)は、実施形態1の業務スケジュールGMS(
図11に図示。)と相違して、稟議書RGSを回付すべき部長US6が、終日、出張で不在であり、他方で、部長US6の代理である副部長US5が、終日、在席であることを示す。
【0114】
CPU12は、業務スケジュールGMSが示す、部長US6の在否、及び、副部長US5の在否を考慮して、
図19に示されるように、部長US6への配送に代えて、副部長US5への配送を行うべき旨を示す配送スケジュールHSSを作成する。CPU12は、具体的には、副部長US5への配送を、配送予定日時「2020年3月19日14:00」に行うべき旨を示す配送スケジュールHSSを作成する。
【0115】
ステップS14:ステップS13で、配送スケジュールHSSが作成されると、画像形成装置GKは、配送スケジュールHSSに従って、稟議書RGS(紙)を配送する。
【0116】
図20は、実施形態2の画像形成装置GKの動線を示す。
【0117】
画像形成装置GKは、具体的には、課長US4への配送を終えた後に、実施形態1における部長US6へ配送すること(
図14に図示。)に代えて、
図20に示されるように、配送スケジュールHSS(
図19に図示。)に従って、副部長US5へ配送する。画像形成装置GKは、副部長US5への配送を終了すると、定位置TI1へ戻り、実施形態1と同様に、通常の動作を継続する。
【0118】
〈プロセッサ、プログラムの補足説明〉
上記した実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指す。汎用的なプロセッサ(例えば、CPU: Central Processing Unit等)に加えて、専用のプロセッサ(例えば、GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含む。
【0119】
上記した実施形態において、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって実現されてもよく、また、複数のプロセッサの協働によって実現されてもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、上記した実施形態における順序に限定されず、適宜変更してもよい。
【0120】
上記した実施形態において、プログラムPRsv、PRtm、PRgkは、記憶媒体14、34、54に予め記憶(インストール)されていることに代えて、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録されて提供されてもよく、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0121】
HS 配送システム
TM1~TM6 端末装置
SV サーバ
GK 画像形成装置
RGW 稟議書ワークフロー
RGS 稟議書
GMS 業務スケジュール